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羅針盤 2号 2011.4.8
57 期生学年通信 羅針盤 2号 2011.4.8 1.割れ窓理論(ブロークン・ウィンドウ理論) ☆アメリカ刑事司法学者 ジョージ・ケリング博士の実験 なんともない車を駐車しておく。 →1週間後もそのまま 少しだけ窓が割れている車を駐車しておく。→1週間後壊されボロボロになっている。 ↓ ほんの小さな心の荒み(すさみ)が大きな荒みになり、犯罪発生につながる。 ☆70~80年代のニューヨークの様子 ニューヨークの街中落書きだらけ。地下鉄の窓は割れ、落書きだらけで、 最も治安が悪い。警察力は凶悪犯罪や殺人などに集中し、軽犯罪などは相手 にしなかった。警察が軽犯罪を放置したため、警察官を軽視するようにな り、ますます、凶悪犯罪が増えた。 ☆導入とその成果 ジョージ・ケリング博士の割れ窓理論を基に、当時のジュリアーニ・ニューヨーク市長 は法を整備し、街中に散乱していたゴミを回収し、地下鉄の落書き、いたずら、割れ窓放 置を禁止した。その結果、殺人発生件数が67%減少した。 実は、この理論は犯罪の少なかった日本を手本にしたと言われている。(当時の日本人 は身の回りの清掃、身だしなみ、礼儀作法が優れていた。) ☆結論 ちょっとした汚れが心の荒みを生み、それが引き金になって犯罪の凶悪化を招く。心の 荒みを取り除くことが、人々の心を健全な方向に導けるということを証明したもの。 心の荒みが広がるという点では、身の回りの環境(風紀)が乱れれば、高校生活が荒ん でくる。 ★学校生活における荒みとは? ・平気でどこでもゴミを捨てる。 ・机、壁、掲示物への落書きやシール貼り ・机の位置・向きが乱れている。 ・茶髪、化粧、装飾品、だらしない服装 ・授業中のガム、机の上の授業に関係ないもの ・時間を守らない。 ・場に相応しくない言葉遣い。 ・ゴミ箱から溢れるゴミ。 ・整理されていない教科書ノート荷物 ・廊下に座り込む。 他にも気づけばたくさんの「小さな荒み」はあるものです。 「小さな荒み」に気づいた人から、それを取り除いていきましょう。 2.いじめは脳と人を破壊する犯罪です。いじめは絶対に許しません! 人間の脳は3つの層からできています。(浜松医科大学 永田勝太郎教授) ①ヘビの脳(1層目)一番内側に呼吸をしたり、物を食べたり、排泄したりする命令を出 す脳があります。この脳が無いと人間は生きていけません。ヘビなどの爬虫類にもある ので「ヘビの脳」と言われています。 ②ネコの脳(2層目)二番目には、喜んだり、悲しんだり、怒ったり、泣いたりする脳が あります。哺乳類にある脳なので「ネコの脳」と言われています。 ③ヒトの脳(3層目)一番外側にあるのが人間だけにあるので「ヒトの脳」と言われてい ます。ものを考えたり、覚えたり、言葉を話したりする脳です。 私たち人間はこの3つの脳が上手く働いてくれるから生きていきことができます。 問.「いじめ」は脳のどの部分を攻撃するでしょうか? 答.ヘビの脳 「いじめ」によって食欲がなくなったり、過呼吸を起こしたり、いじめがトラウマにな っているヒトがたくさんいることは知っていると思います。「いじめ」が原因で不登校に なっている人が後を絶ちません。「いじめ」は「ヘビの脳」を攻撃し、ダメージを与えま す。ここを攻撃されると生きていく力がだんだん弱くなり、生命力も減少します。「いじ め」は人殺しに匹敵する行為です。完全な犯罪です。 どんな理由があるにせよ、命に関わる問題であり「いじめ」を軽く考えてはいけません。 「いじめ」は一人では解決できません。気になったらすぐに先生に連絡して下さい。 ヒトの脳 ネコの脳 ヘビの脳 3.絶対してはいけない三箇条 其の一 : いじめ、人を傷つけるような言動(落書き、陰口も含む) 其の二 : 後ろ向き発言 其の三 : 非協力的な態度 平成23年4月8日(金) 1年( )組( )番 氏名( 1.羅針盤2号を読んでの要点を書きなさい。 2.羅針盤2号を読んでの感想を書きなさい。 3.羅針盤2号を読んでの、今後の自分の行動で注意すべき 点を書きなさい。 )