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協調機械システム論 人の行動計測・判別・予測

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協調機械システム論 人の行動計測・判別・予測
協調機械システム論
(12.12.6,本郷)
人の行動計測・判別・予測・誘導
協調機械システム論
東京大学大学院工学系研究科
精密工学専攻
淺間 一
•
•
•
•
•
歩行中の人物の移動軌跡取得
人の個人情報と位置情報の同時計測
人の属性判別
人の移動目的地予測
人の動線誘導
http://www.robot.t.u-tokyo.ac.jp/asamalab/
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
人の行動計測・判別・予測・誘導
•
•
•
•
•
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
画像処理による人の行動計測
画像処理・パターン認識・数理統計手法を用いたロバストな移動軌跡計測
z On-lime M-estimationによる適応的背景推定
z 局所相関値に基づく影領域判定
z ロバストな人物抽出・移動軌跡計測
z EMアルゴリズムを用いた混合分布推定による複数人物位置推定
歩行中の人物の移動軌跡取得
人の個人情報と位置情報の同時計測
人の属性判別
人の移動目的地予測
人の動線誘導
固定カメラ
東京大学柏図書館における
行動計測・行動予測実証試験
外光が入る環境における人の
頑健な検出・影の判定
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
人物領域:白色
影領域:灰色
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
CCDセンサによる歩行中の人物の
移動軌跡取得
背景差分法
歩行中の人物へのサービス提供や侵入者検出
公共空間を歩行中の人物の状態を知る
CCDセンサで取得した
人物の移動軌跡の解析が有効
→動画像からの移動軌跡の抽出
背景画像
移動軌跡抽出の手続き
背景差分法による移動物体領域の抽出
および影領域削除
動画像中の人数および人物領域の決定
重心位置からの足元位置推定
足元位置を時系列データとして列挙→移動軌跡
差分画像
-
切り出し
入力画像
重心位置からの足元位置推定
人物領域の重心・分散を計算
分散から人物を楕円にモデル化
長軸方向を足元位置とする
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
(森下壮一郎,淺間 一)
CCDセンサによる歩行中の人物の
移動軌跡取得
歩行中の人物へのサービス提供や侵入者検出
公共空間を歩行中の人物の状態を知る
CCDセンサで取得した
人物の移動軌跡の解析が有効
→動画像からの移動軌跡の抽出
CCDセンサによる歩行中の人物の
移動軌跡取得
照明変化に頑健な背景差分法による
移動物体抽出
背景画像との差分→移動物体
M-estimation による適応的背景推定…
背景画像の緩やかな変化(日照条件の変化など)に追従
相関値演算による影領域削除
影も背景と認識されてしまう問題への対応
<影領域>
背景との相関が強い
<物体領域>
背景との相関が弱い
重心位置からの足元位置推定
人物領域の重心・分散を計算
分散から人物を楕円にモデル化
長軸方向を足元位置とする
Object
Pixel Value
移動軌跡抽出の手続き
背景差分法による移動物体領域の抽出
および影領域削除
動画像中の人数および人物領域の決定
重心位置からの足元位置推定
足元位置を時系列データとして列挙→移動軌跡
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
Background
Shadow
Pixel
<イメージ図>
(森下壮一郎,淺間 一)
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012(上端純平,森下壮一郎,淺間
一)
適応的背景推定
On-line M-estimation による適応的背景推定
背景差分法
事前に用意した背景画像と入力画像との差分を取ることで簡便に移動物体を抽出
[入力画像]
[背景画像]
[差分画像]
On-line M-estimation
ある一点の画素値
移動物体の
出現
オンラインでの
中央値の推定
θt = θt −1 − η
∂Εt
∂θ
θt::時刻tの推定背景の画素値
照明による
背景の変化
白:移動物体
η:学習係数
適応的に背景を更新
ー:入力画像の画素値
背景の変化
Et:入力画像の画素値と推定背景の
画素値の差によって決まる量
ー :推定背景の画素値
時刻
<イメージ図>
移動物体の出現の影響を受けずに逐次的に背景を推定
影の出現
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
影領域の判定及び削除
影領域の特徴
影領域の画素値は
対応する背景領域の画素値が一定の割合で小さくなったものである
影領域の判定及び削除
<物体と影>
影領域
影領域も移動物体として抽出
物体領域
Pixel Value
白:移動物体
灰色:影領域
Object
Background
Shadow
Pixel
<イメージ図>
影領域:相関が強い
影の影響:物体位置の誤認識
移動軌跡の乱れ
<推定背景画像>
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
物体領域:相関が弱い
相関値を用いた影領域判定
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
提案手法:相関分析による影領域判定手法
前処理1
適応的背景差分法による
移動物体抽出
前処理2
膨張・収縮処理による
ノイズ処理
前処理3
ラベリング処理
影判定:ラベルごとの相関分析
ラベルごとの相関値算出による影領域判定
si
・相関値
ラベルごとの相関分析
影判定2
影領域の明暗
ラベル
ri =
s
θ(si ) :背景画像における領域 ss iI の画素値を列挙したベクトル
・影の判定
v(si ) ⋅θ (si )
v(si ) θ (si )
r * = 0.995
r * = 設定した閾値
ri > r * :処理ラベルは影
前処理1
前処理3
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
影判定2:影領域の明暗
CCDセンサによる歩行中の人物の
移動軌跡取得
影判定1による影領域判定結果(誤判定例)
[入力画像]
ラベルiの画素
v(si ) :入力画像における領域 ss iI の画素値を列挙したベクトル
入力画像
前処理2
[前処理後]
影判定1
s = {1, L , n } 全画素 si ∈ s
ラベル
[背景画像]
[差分画像]
照明変化に頑健な背景差分法による
移動物体抽出
背景画像との差分→移動物体
M-estimation による適応的背景推定…
背景画像の緩やかな変化(日照条件の変化など)に追従
相関値演算による影領域削除
影も背景と認識されてしまう問題への対応
人物領域:白色 影領域:灰色
影判定1:画素の明暗について考慮なし
影判定2
影と判定された領域が、背景よりも明るい場合は移動物体領域と修正
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
<影領域>
背景との相関が強い
<物体領域>
背景との相関が弱い
Object
Pixel Value
理由:入力画像と背景との相関が高い
Background
Shadow
Pixel
<イメージ図>
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012(上端純平,森下壮一郎,淺間
一)
CCDセンサによる歩行中の人物の
移動軌跡取得
EMアルゴリズム
分散パラメータ推定による人数判定および混合分布推定による人物領域の決定
一人分の移動物体領域が正規分布で表されると仮定
→適合度により人数を判定
複数人物:EMアルゴリズムによる正規混合分布推定
• 不完全データから妥当な完全データを推定する方法論
① モデルパラメータ(μ,Σ)から
不完全データの完全データ(xnがどのクラスに属するのか)を推定
② 推定した完全データを用いてモデルパラメータを更新
③ ①、②を繰り返して収束した値を推定値とする
• 重⼼と対応づけられた
⎧s s / s′s′ ( s1s2 < s1′s′2 )
α =⎨ 1 2 1 2
分布パラメータの
⎩s1′s2′ / s1s2 ( s1′s2′ ≤ s1s2 )
適合度の計算
e ⋅ e′
γ =α 1 1
⾓度を評価
計算:E-step モデルパラメータ(μ,Σ)の尤度を計算
N
<>
?
n =1 j =1
アスペクト⽐と
スケールを評価
一)
クラスの追加の手順
M
P: 尤度 x : 座標値 M : クラス数
μ j: クラス j の平均 Σ :j クラス j の分散
(j=1,…,M)
尤[度のヒストグラム
(x − μ j )⎫
⎧
exp⎨− ( x − μ j ) T Σ −j 1
⎬
2 ⎭
⎩
P ( x; μ j , Σ j ) = ∑
∑
1/ 2
j =1
j =1
Σj
M
]
全クラスとの尤度の和
が閾値θより小さい画素
(=どのクラスからも遠い画素)
を新しいクラスとしてクラス分け
]
対[象フレーム
背景差分画像 ]
前提:
人数が既知でなければならない
前[フレーム
を推定(更新)
)
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
EMアルゴリズムの適用
により背景差分画像の分布の重心
j
提案手法:E-step, M-stepをフレームごとに適用し、
オンラインでモデルパラメータを計算
分散共分散⾏列の第⼀固有ベクトル
γ : 適応度
を初期値としてEMアルゴリズム
j
[3つの正規混合分布を仮定して探索した例]
s1′, s2′ : 推定値から得た楕円の⻑軸短軸⻑
e1 , e1′ : 実測値および推定値の
前フレームで更新した分散と重心
n
M-step 尤度を最大化するμとΣを計算、初期値を更新
E-step,M-stepを繰り返し閾値収束を判断
s1 , s2 : 実測値から得た楕円の⻑軸短軸⻑
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012(広瀬達矢,森下壮一郎,淺間
M
∑∑ P( x ; μ , Σ
e1 e1′
θ
動画像中の人数判定のための
移動物体領域の分布パラメータ推定
等の手法を用いれば人数の増減を
求めることができる
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
]
人数の増減に対しクラスの
追加及び削除が必要
計[算結果
[森下 他,2007]
[前フレーム]
[対象フレーム背景差分画像]
[クラスの追加]
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
提案手法の流れ
クラスの削除の手順
( x − μ) ⎫
⎧
exp⎨− ( xn − μ)T Σ −j 1 n
⎬
2 ⎭
P( xn ; μ, Σ) = ∑ ⎩
∑
1/ 2
Σ
n=1
n=1
N
N
START
P: 尤度 xn: 座標値 N : 画素数
μ : 平均 Σ : 分散 (n=1,…,N)
次フレームへ
全画素との尤度の和が
最も小さいクラス
(=クラスの周辺に画素がない)を削除
クラス数の設定
M=0
xnの観測:移動物体領域から一定数の点をサンプリング
原画像
背景差分画像の取得
尤度の計算(E-step)
クラスの追加と削除
クラス数Mの更新
終了判断
[前フレーム]
[対象フレーム背景差分画像]
モデルパラメータ(μ,Σ)の更新
(M-step)
[クラスの削除]
END
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
CCDセンサによる歩行中の人物の
移動軌跡取得
人の行動計測・判別・予測・誘導
分散パラメータ推定による人数判定および混合分布推定による人物領域の決定
一人分の移動物体領域が正規分布で表されると仮定
→適合度により人数を判定
複数人物:EMアルゴリズムによる正規混合分布推定
•
•
•
•
•
• 重⼼と対応づけられた
⎧s s / s′s′ ( s1s2 < s1′s′2 )
α =⎨ 1 2 1 2
分布パラメータの
⎩s1′s2′ / s1s2 ( s1′s2′ ≤ s1s2 )
適合度の計算
e ⋅ e′
γ =α 1 1
⾓度を評価
e1 e1′
<>
?
アスペクト⽐と
スケールを評価
s1 , s2 : 実測値から得た楕円の⻑軸短軸⻑
s1′, s2′ : 推定値から得た楕円の⻑軸短軸⻑
歩行中の人物の移動軌跡取得
人の個人情報と位置情報の同時計測
人の属性判別
人の移動目的地予測
人の動線誘導
e1 , e1′ : 実測値および推定値の
分散共分散⾏列の第⼀固有ベクトル
γ : 適応度
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012(広瀬達矢,森下壮一郎,淺間
一)
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
人の個人情報と位置情報の同時計測
【研究の目的】
個人に適応したサービスを提供するために必要な
個人情報と位置情報を取得可能な環境の構築
どこに
誰が
カメラ画像
• 背景差分法などの手法
により動物体の位置情
報取得可能
• 画像処理による
誰であるか(ID)の識別
は困難
RFID
• タグIDの取得
⇒属性情報取得可能
• UHF帯RFID
¾ 5~7m程度まで
のタグ読取り可能
¾ マルチリード可能
人の行動計測・判別・予測・誘導
読取可不可確率
n
p ( x, y ,θ ) = θ
Nθ
判別のためのスコア
S j = ∑ {ri p( x ji , y ji ,θ ji ) + (1 − ri )(1 − p( x ji , y ji ,θ ji ))}
T
i =1
タグ読取り可
(∵ri=1)
軌跡データ
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
タグ読取り不可
(∵ ri=1)
•
•
•
•
•
歩行中の人物の移動軌跡取得
人の個人情報と位置情報の同時計測
人の属性判別
人の移動目的地予測
人の動線誘導
スコア
(福田一郎,森下壮一郎,淺間 一)
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
人の属性判別
道案内サービス:目的地に向かっているのか迷っているのかの判別
…目的地(意図)に応じたサービス or あえてサービスしない
…迷っているなら案内する or 不審な挙動なら通報
移動速度と軌跡の角度変化に基づく動作指標
ベイズ推定による外来者(不審者)判定
セキュリティ・デバイスを
環境内に分散配置
無線ネットワークにより,
情報インフラ形成
動作指標
X=
n
1
∑ vi cosθi
n i =1
動作要素指標
内部者
θ1=0
v1cosθ 1
v1
v2cosθ 2
v3cosθ 3 v2 θ2
θ3
v3
frequency
グループ A
v4cosθ 4
θ4
グループ B
0
X
v5
計測された軌跡の例
外来者(不審者)を90%以上の信頼度で判定
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
(森本敦史,淺間 一)
負
正
目的地まで
の道
外来者
v大きい
v小さい
θ 小さい
θ 大きい
統合
vcosθ
v4
v5cosθ 5
θ5
目的地まで
の道
直前の進行方向に
射影した移動量
1 n
動作要素指標: X = ∑ vi cos θi
n i =1
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
確率的評価
frequency
動作要素指標Xの分布 近似
(1) 移動軌跡計測
正規分布
外来者
内部者
X [mm/s]
0
移動軌跡
fs(X)
外来者
(visitor)
fv(X)
マイクロサーバ
EV
X = xi
5000
5
5000
4000
1800
[mm]
p(s | X = xi ) =
p(s) ⋅ fs (X = xi )
p(s) ⋅ fs (X = xi ) + p(v) ⋅ fv (X = xi )
p(v | X = xi ) =
p(v) ⋅ fv (X = xi )
p(s) ⋅ fs (X = xi ) + p(v) ⋅ fv (X = xi )
0.0016
12
廊下
2
0
1300 2100 2900
確率
4
正規分布
内部者
6
1 1000
0
00
-1
外来者
分散:
4
3
-外来者28
1
μv
900
2100
X [mm/s]
サンプル数55(人)(重複有り)
90%の精度で外来者検出
-内部者45
-外来者10
0
1
2
2
2
[mm/s]
3300
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
<
EV
2
特徴の見ら
れる範囲
p(v | X = xi)
外来者検出
y
0
[mm2/s2]
誤認識
正答
50%
階段
σ s = 656 , σ v = 270
2
100%
3
4
×1000[mm/s]
μs = 1135, μv = 237
p(s| X = xi)
0
(3) 道案内の対象となる外来者の判別
分散σs2,
σv2
定量的に比較
2
-2-2000
x×1000
-3000
-3-3000
-3000
-2000
-1000 00 110002000300040005000
-3
-2
-1
0 2 3 4 55000
-3000
x[mm]
内部者①
内部者②
外来者①
外来者②③
-内部者127
μs
X
平均:
5
-1-1000
サンプル数155(人)(重複有り)
0
X [mm/s]
6
EV
3 3000
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
0.0008
8
頻度
4
x
10
頻度
7 7000
1745[mm]
2 2000
14
-300
9
8 8000
6 6000
(2) 正規分布の平均と分散決定
500
y
0
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
-300
1010000
ベイズの定理
事後確率
計算
取得
内部者
(staff)
y[mm]
10000
9000
Trajectory
y×1000−1 [mm] Trajectory
2750[mm]
階段 3100[mm]
0%
外来者認識率
第1種の誤り:10%
廊下
内部者 誤
内部者認識率
第2種の誤り:4.4%
外来者 外来者
x
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
誤
内部者
人の行動計測・判別・予測・誘導
•
•
•
•
•
歩行中の人物の移動軌跡取得
人の個人情報と位置情報の同時計測
人の属性判別
人の移動目的地予測
人の動線誘導
人の移動目的地予測
隠れマルコフモデルによる目的地推定
到着する前に目的地を推定(予測)
…リアルタイムなサービス提供
…目的地(≒意図推定の手がかり)に応じた対応
手法の概略
移動軌跡を隠れマルコフモデルで表現する
目的地毎にモデルパラメータを決定する
目的地が未知の移動軌跡の
各目的地のモデルに対する尤度を計算
観測された移動距離全体の2割から3割で目的地はほぼ確定
2秒の観察で8割程度の判別率達成
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
(西村彬宏,森下壮一郎,淺間 一)
誘導(Induction)
サービス工学に求められる技術
• 適応
• 誘導(教育)
z 置かれた環境によって影響を受けるヒトの価値観
z 価値観を誘導する環境設計
z 店頭販売員,テレビショッピング,等
z ビジネスにおけるマーケッティング
z 経験的,事例叙述的
z 体系化の必要性
• 実感
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
人の行動計測・判別・予測・誘導
パブリックスペースでの動線誘導サービス
動線誘導:人の移動経路をサービス設計者の意図通りに導くこと
特に駅などのパブリックスペースを有効・安全に利用するために重要
•
•
•
•
•
歩行中の人物の移動軌跡取得
人の個人情報と位置情報の同時計測
人の属性判別
人の移動目的地予測
人の動線誘導
呼び込み
道案内
看板や標識等による従来の誘導の問題点
–
–
–
–
対象者に気づかれない
意図した通りに対象者が誘導できない
静的な情報しか提示できない
物理的・デザイン的な設置の制約
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
従来の問題点を解決する新しい動線誘導手法の提案
提案手法
• 気付かれない
• 意図通り誘導できない
+
→ 壁や床等に映像で情報を提示
=
• 情報が静的
• 物理的・デザイン的制約
→ 個人の位置や特徴に合わせた提示
1. 映像自体を移動させ適切な位置に提示
2. 映像の内容や動きを個人適応させる
3. 動きや位置は人間の特性を考慮する
研究目的
z個人の特徴の抽出と、それを利用した動く映像による
動線誘導手法を提案し、有効性を確認する
個人に適応した情報提示のための手法
1、設置したカメラにより来場者を撮影し、
背景差分法により実時間で身長を計測
2、移動経路を取り、移動速度を算出
動的な情報提示のための手法
3、ドアに近づいたら
動くプロジェクタにより映像を提示
4、見てほしい絵に誘導
z動く映像による誘導を適切に設計する方法を構築する
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
避難誘導
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
提案する手法の概要
提示手法分類
誘導なし
Case1
看板
ドームカメラ
誘導あり
Case2(下図1)
静止
Case3(下図2)
プロジェクタ
動的
一定速度
Case4
適応速度
Case5
情報提示装置
約50cm
提示映像(矢印)
図1:矢印看板
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
図2:床面での矢印画像
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
評価実験
実験結果
• 場所:天保山サントリーミュージアム(4F)
• 日時:2005年6月14日~7月3日
• 目的:提案手法により誘導が意図どおり行えるかを評価
データ数
誘導なし
看板
カメラ
静止
誘導あり
プロジェクタ
至5F
看板
誘導率 *1
改善率
見やすさ *2
170
84.7%
---
---
203
90.6%
38.8%
---
216
82.9%
-12.0%
---
一定速度
215
96.2% 74.9%
2.67
適応速度
292
96.4% 76.3%
3.48
動的
*1 誘導率=正しい方向に進んだ来客者/総来客者数
*2 見やすさ=アンケート評価(有効回答率平均約5%)による4段階評価
順路
評価用カメラ
白マット(床面)
矢印画像
パンチルト
プロジェクタ
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
• 動く映像による導線誘導はいずれも有効性を示した
• アンケート調査による映像の位置の適切さ・見やすさの評価は
来場者に合わせた速度で動く映像を提示したものの方が
一定速度のものより高くなった
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
サービス提供モジュール実証試験
Cloud
(ららぽーと柏の葉,2009.12.23-25)
環境サーバ
DaRuMa(データベース)
サービス提供モジュール
位置管理モジュール
⼈の位置
プロジェクタモジ
ュール
情報投影
カメラ
モジュール
⾳響
モジュール
レーザレンジセンサによる
人の位置検出
LRF
モジュール
光制御
モジュール
スピーカからの
音による誘導
動作認識
クラウドディスプレイ
情報取得
触る・叩く
スピーカ
⾳楽
LED
⼈位置検出
カメラによる
触位置検出
光
プロジェクタによる
サービスコンテンツ投射
人間
雲型バルーンディスプレイ
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
サービス提供モジュール実証試験
Cloud
(ららぽーと柏の葉,2009.12.23-25)
air compressor
環境サーバ
DaRuMa(データベース)
サービス提供モジュール
位置管理モジュール
⼈の位置
touch or tap
Projector
Projector
PC
PC
Camera
Camera
PC
PC
Projector
Projector
PC
PC
プロジェクタモジ
ュール
情報投影
カメラ
モジュール
⾳響
モジュール
光制御
モジュール
LRF
モジュール
レーザレンジセンサによる
人の位置検出
動作認識
クラウドディスプレイ
情報取得
触る・叩く
スピーカ
⾳楽
LED
⼈位置検出
カメラによる
触位置検出
光
人間
プロジェクタによる
サービスコンテンツ投射
雲型バルーンディスプレイ
entrance
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
スピーカからの
音による誘導
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NEDO「次世代ロボット知能化技術開発プロジェクト」
ロバストに作業を実行するための作業知能モジュール群の開発
(東芝,東京大学,首都大学東京,東北大学)
フードコート等におけるテーブル片付け作業を対象としたサービスロボットの知能モジュール群の開発
東京大学担当分:知能化環境モジュール群(位置管理,安全度評
価,サービス提供)の開発
¾ 各種センサ,RFIDリーダ,ロボットなどによって計測したオブジェクトの
位置情報の管理,位置情報を検索,提供
¾ ロボットおよび人の行動の予測,安全度の評価・通知
¾ 可動プロジェクタなどを用いたユーザに対する情報提示,誘導などの
サービスの提供
¾ サービスコンテンツの設計,知能化空間のデザイン
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空間知能化を用いた衝突回避
サービス工学に求められる技術
• 適応
• 誘導
• 実感学
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
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実感学(Realism)
日本の人口の推移
z 満足を与えることを考慮するだけでは不十分
z サービスシステムがもたらし得る負の側面の低減
z ヒューマンエラー,倫理的に間違った判断
130 million
z 好ましくない状況の発生を防止
z インターネットや携帯電話などの人工環境が,子ども与える悪影響
25%
福祉・介護用ロボットのニーズ拡大
z 発達障害や社会適応障害
z 仮想環境を利用したコミュニケーションにおける意思・意図の誤解
z ブログなどでの書き込みによる心理的な負荷,不安定な感情の起伏
z 若者のコミュニケーション能力の低下
z 実感の欠落
サービスシステムに実感を具備させる
2015
Year
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
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発達知
発達知
• 若年層の心の問題
• 少子高齢化がもたらすもの
– 福祉・介護や高齢者を対象とするサービス
– バリアフリー,ユニバーサル・デザイン,老年学,QoL
– 労働力不足,若年層への依存度の増加
総人口に占める高齢者の割合の推移
– 閉じこもり・うつ病などの社会適応障害の増加
– 発達障害
75 (万人) うつ病
– 社会環境・人工環境の影響
• 物理的要因(環境問題など)
• 精神的要因(社会環境の変化)
50
25
0
1984
1998
QoL,ADLの低下(幸せな生活が営めない)
国の生産力の低下
(H17.11.1現在)
65歳以上人口 2567万人、20.1%
H27( ’15)
3277万人、26%
発達障害をはじめとする社会適応障害が
どのようなメカニズムで発生するのかは不明
(総務省統計局、国立社会保障・人口問題研究所データ)
Copyright (c) Hajime Asama, Univ. of Tokyo. All rights reserved 2012
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2002
養護教諭支援数
小学校: 0.67%
中学校: 2.62%
高校: 1.88%
悩みの内容
人間関係
小学校: 70%
中高: 95%
発達障害
小中: 74%
精神疾患
中学校: 46%
高校: 72%
2008.6.7
日本経済新聞
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