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エフォート管理とインセンティブ、若手人材 活用に向けた予算捻出
大学教員の給与システム改革の一案 資料4 エフォート管理とインセンティブ、若手人材 活用に向けた予算捻出 日米比較を通してみる 切磋琢磨型アカデミズムの重要性 Hiroaki Suga Ph.D. 菅 裕明 東京大学大学院理学系研究科・教授 Contact: [email protected] 1 切磋琢磨するアメリカの科学者たち http://www.kyoritsupub.co.jp/shinkan/shin0410_07.html 共立出版 平成16年出版 米国アカデミアでのテニュアまでの道のり 日本に必要な改革とは? 研究する大学」第4巻ー何のための知識か 2章 研究をめぐる競争的環境 編集委員:上山隆大 他 岩波書店「平成25年出版 米国における大学と連邦機関 授業料、州税、寄付、その他の財源 昇進 審査 Full Prof. Associate Prof. (テニュア) 大学高等院(研究機関) Assistant Prof. (テニュア・トラック) 給与による差別化 雇用・RA Dean テニュア 審査 ポスドク + 3ヶ月 給与 9ヶ月 学生 大学 事務局 初期投資 Vice Pre. スタートアップ資金 for Res. Department 直接経費 共通ファシリティ等の整備 申請 間接経費 連邦機関 (NIH, NSF, DOD等)・財団・企業 ・3ヶ月の夏休み(6月〜8月):会議もなし ・夏休みの補填給与はエフォートで管理(最大3ヶ月=25%) 2 米国のテニュアおよび給与差別化 ・競争的研究資金の獲得 間接経費による初期投資の回収(テニュア・引き抜き) 直接経費による研究の維持 間接経費による外部資金収入 ・大学への貢献 大学ランキングへの貢献(優れた論文発表や受賞等) 特許収入 講義も大学貢献ではあるが、差別化項目には該当しない。 3 現在の日本の一般的講座制度 運営費交付金、授業料、寄付、その他の財源 講座 テニュア 大学高等院(研究機関) 任期 スタートアップ資金額:0円 助教 准教授 助教 雇用・RA ポスドク 給与システム 12ヶ月 学生 運営費 交付金 学部・学科事務によるサポート 直接経費 大学事務局 教授 全学的共通ファシリティ等の整備(?) 競争的研究資金申請 間接経費 JSPS・JST・NEDO・AMED etc. ・年中会議(実質夏休みなし) ・エフォートで管理は自己申告制(実質意味なし) 4 日本の大学の教員給与体系の問題点 ・号俸で決められており、差別化がない 号俸(勤続年数や年齢)で決められて、一律 = 研究費の獲得には全く関係ない 特許収入等で大学に貢献しても全く関係ない 上記のインセンティブ不足 ・若手人材登用への予算が不足している 運営費交付金の削減 スタートアップ資金なし 人材獲得の国際的競争力無し 5 教員給与体系の改革(一案) 運営費交付金、授業料、寄付、その他の財源 講座 大学高等院(研究機関) スタートアップ資金額:0円 テニュア 任期 大学事務局 教授 准教授 助教 1~2ヶ月 給与 給与システム 11ヶ月 助教 雇用・RA ポスドク 給与システム 12ヶ月 学生 運営費 交付金 学部・学科事務によるサポート 直接経費 全学的共通ファシリティ等の整備(?) 競争的研究資金申請 間接経費 JSPS・JST・NEDO・AMED etc. ・1ヶ月は夏休み休業、その間会議なし(研究・国際会議出席に集中) ・エフォート率は補填給与で管理(最大2ヶ月=17%) 6 教員給与体系改革のメリット ・テニュア教員の1ヶ月の給与削減 若手へ 削減した給与分で若手人材への補填給与にする (例えば研究費を獲得している教員へ) 若手のスタートアップ資金に充てる(+間接経費支出) 人材獲得の国際的競争力 ・テニュア教員には直接経費からの給与補填 最大2ヶ月の補填により、給与は最大13ヶ月分に相当 (2ヶ月以内ならばいかなる割合の補填も可能) 競争的資金獲得へのインセンティブ ・地方大学は同じ給与体系を取らない選択 人材獲得 7