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宮崎県 CALS/EC 整備基本構想概要版

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宮崎県 CALS/EC 整備基本構想概要版
宮崎県 CALS/EC 整備基本構想概要版
1
背景と目的
県では、電子県庁を構築するための全庁的な行動計画として、平成 14 年 11 月に
「電子県庁アクションプラン」を策定し、IT 化を積極的に取り組むこととしたとこ
ろである。
また、全国で初めて県と 44 市町村すべてが光ファイバーで結ばれた超高速ネット
ワーク「宮崎情報ハイウェイ 21」が供用を開始するなど、今後情報技術を大きく活
用していくための環境が整いつつある。
このような背景を受け、これからの情報化社会に対応し、行政の情報化推進の一環
として、公共事業に対して公共事業支援統合情報システム(以下「CALS/EC」とい
う。)の円滑な導入を推進し、公共事業のより効率的な執行を実現することを目的と
して、「宮崎県 CALS/EC 整備基本構想」(以下「整備基本構想」という。)を策定
した。
2
CALS/EC のイメージ
CALS/EC とは、公共事業の調査、計画、設計、入札、施工及び維持管理の各事業
プロセスで発生する図面・書類等の各種情報を電子化し、通信ネットワークを利用し
て、関係者間及び事業プロセス間で効率的に情報を交換・共有・連携できる環境を創
出する取り組みである。
CALS/EC によって、公共事業のライフサイクル全般における業務の合理化が実現
し、コスト縮減、品質の確保・向上、透明性の確保という効果が期待される。
発注者,施設管理者
入札参加希望会社
・調達情報の簡易な入手
県民,一般市民
他産業
一般公開
情報
事業全体を通じて情報の共有・
連携
入札契約
情報
・公共情報への自由な
アクセス
図- 1
調査計画
情報
調査計画
地質調査,測量会社
設 計
設計情報
建設コンサルタント,
設計会社
施工情報
工事施工
施工業者
維持管理
管理情報
各種メーカー等
公共事業への CALS/EC 適用イメージ
1
3
県内の情報化の現状
1)情報化環境について
・県庁内では、本庁及び全ての行政機関の LAN 構築と WAN 回線接続がされて
おり、パソコン 1 人 1 台体制を実現している。
・「宮崎情報ハイウェイ 21」により、県と 44 市町村すべてが光ファイバーで
結ばれた超高速ネットワークが整備されている。
・約半数の市町村で職員用のパソコン 1 人 1 台体制が実現しており、残りの多く
の市町村でも 1 人 1 台を配備する計画がある。
・県内の企業では、等級が下位になるほど情報化環境が整備されていない。
2)電子入札及び電子納品について
・市町村では、電子入札等についての理解も不足しており、導入費用の負担や人
員体制の面での不安が多い。
・県内の企業では、殆どの企業が説明会へ参加したことがあると答えているのに
対して、等級の下位企業では約半数程度が説明会に参加したことがない。
3)発注情報・入札情報の公開
・ほとんどの市町村で閲覧や掲示による方法で公表しているが、ホームページに
よる公表は行われていない。
・県内企業では、入札情報等の公表に関しては概ね認識されている。
4
位置づけ
本整備基本構想は、関連する政府の計画及び県の上位計画との整合性を図って策定
したものである。
電子政府
情報化の計画
IT戦略本部
総務省
e-Japan2002
プログラム
e-Japan
重点計画-2002
宮崎県
情報化施策等の推進
に関する指針
宮崎県行政システム
改革大綱
電子政府・電子自治体
推進プログラム
宮崎県公共工事コスト
縮減に関する新行動
計画
宮崎県電子県庁
アクションプラン
CALS/ECの計画
国土交通省
整備基本構想
アクションプログラム
(全国版)
宮崎県CALS/EC整備基本構想
地方展開
アクションプログラム
図- 2
上位計画との関連
2
5
基本的考え方
1)目標設定
宮崎県の CALS/EC では、県内の公共事業に関わる関係者の情報化の現状を踏ま
え、ハード及びソフトの環境整備やシステムの開発状況に応じて目標年次を定め、
段階的に導入するものとする。
表- 1
整備基本構想の目標と対象範囲
短
期
長
期
対象期間
達成目標
対象範囲
平成 15~18 年度
・行政運営の高度化・簡素効率
化と県事業における電子入
札・電子納品の本格実施
・県の一部の工事・委託業務を
対象
平成 19 年度~
・県全体における新たな公共事
業執行システムへの発展
・県の全ての工事・委託業務を
対象(市町村の支援)
2)整備方針
(1)業務執行方法改善も含めたシステム検討
(2)既存システムとの連携
(3)官民の協力による整備
(4)既存情報基盤の活用
(5)県内市町村及び企業への技術的支援
3)アクションプログラム
整備項目別の行動計画として「宮崎県 CALS/EC アクションプログラム」を定め
る。
3
6
整備項目
CALS/EC に関する国及び県の上位計画の整理と関連する整備項目の抽出を行い、
その中から県が CALS/EC として取り組む整備項目を整理した。
上位計画を整理した結果として
の検討項目
情報共有
宮崎県CALS/EC整備項目
事業に関連する情報の伝達・交換
を電子メール化
電子データ成果の再利用・加工・統合
によるデータの有効活用
受発注者間の情報共有
事業に関する情報の統合データベース化
公共事業情報サービス構築・運用
電子入札
調達関連情報ホームページ掲載
県民への情報提供
調達情報に関するクリアリングハウス
の構築
電子調達システムの導入
電子入札の導入
電子申請
電子入札システム開発・運用
電子媒体又は電子メールによる
申請・届出
全ての公共事業執行に係る申請・届出
のオンライン化
資格審査申請のオンライン化
資格審査申請のオンライン化
EDIによる契約事務の執行
電子契約の実現
電子契約
積 算
ネットワーク型自動積算システムの導入
電子認証
電子認証・署名制度の円滑な導入
公的個人認証サービスの導入
電子文書の認証基盤の構築
電子納品
電子納品の運用
電子データによる成果納品の実施
納品後の電子データ活用環境の実現
情報基盤
高速インターネットの普及
インターネットの利用環境の整備
県庁LAN・WAN回線の高速容量化
広域的なシステム整備
普及・啓発
IT分野の人材育成
運用に向けた研修等の実施
職員の普及啓発
職員の情報リテラシーの向上
市町村への研修等の技術的支援
市町村への技術的支援
企業等への研修等の技術的支援
その他
情報セキュリティの確保
組織認証基盤の構築
GISを利用した情報の連携・統合
統合型地理情報システム
事業活動を妨げる規制の総点検
総合文書管理システムの構築
財務会計システムの再構築
共通事務支援システムにおける
対象事務・対象所属の拡充
図 3
宮崎県の CALS/EC 整備項目
4
CALS/EC の期間別整備内容
7
CALS/EC 整備項目を元に、短期・長期の期間別に実施する整備内容を整理した。
表- 2
CALS/EC 整備基本構想の期間別整備内容
短
期
長
期
対象期間
達成目標
公共事業
情報サービス
電子入札
整
備
内
容
電子納品
情報共有
普及・啓発
対象範囲
平成 15~18 年度
・行政運営の高度化・簡素効率化と
県事業における電子入札・電子納
品の本格実施
● 公共事業情報サービス構築
● 公共事業情報サービス本運用
平成 19 年度~
・県全体における新たな公共事業執
行システムへの発展
● 電子入札システム開発
● 電子入札システム試行運用
● 電子入札システム本運用(一部)
● 資格審査申請のオンライン化
● 要領・基準・ガイドライン等の整
備
● 納品後の電子データ利用環境構築
● 納品後の電子データ利用の試行運
用
● 電子納品一部運用
● 受発注者間の情報共有の一部実施
● 電子入札システム本運用(全体)
● 電子契約の実施
● 職員への運用に向けた研修等の実
施
● 市町村への研修等の技術的支援
● 受注者への研修等の技術的支援
・県の一部の工事・委託業務を対象
5
● 納品後のデータ利用を含む電子納
品の本運用
● 受発注者間の情報共有の実施
● 職員の情報リテラシー向上
● 市町村への研修等の技術的支援の
継続強化
● 受注者への研修等の技術的支援の
継続強化
・県の全ての工事・委託業務を対象(市
町村の支援)
8
実施工程
表- 3
宮崎県 CALS/EC 実施項目
短
実施項目
公共事業情報
サービス
電子入札
電子納品
情報共有
職員への運用
に向けた
研修等の実施
市町村支援
受注者支援
H15
H16
期
長
H17
システム基本設計(既存システム連携含む)
システム詳細設計・開発
本運用
システム基本設計(既存システム連携含む)
システム詳細設計・開発
運用計画作成
試行運用
本運用
資格審査申請のオンライン化
電子契約の実施
要領・基準・ガイドライン等の整備
納品後の電子データ利用環境構築
納品後の電子データ利用の試行運用
一部運用
納品後のデータ利用を含む電子納品の
本運用
方針検討
本運用
体制整備
研修・人材養成の実施
技術情報提供・システム共同運用検討
情報交換体制整備
研修等の技術的支援
情報交換体制整備
研修等の技術的支援
6
H18
H19
H20
期
H21
H22
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