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日消外会誌 30 (4):867∼ 871,1997年 閉塞性黄疸 を来 した孤立性肝嚢胞 に対 して 腹腔鏡下 dome resectionを行 った 1例 ガラシア病院外科1ち同 内 科り,大 阪大学第 1外 科ゆ 打越 史 洋1つ 伊藤 則 幸 1)松 本 香 織分 福本 泰 明つ 上 池 渉 め 孤立性,非 寄生虫性肝嚢胞 に よ り閉塞性 黄疸 を来 す ことは まれで,文 献 的 に16例が報 告 され てい る に過 ぎな い。今 回,我 々 は閉塞 性黄疸 を来 した孤立 性肝 嚢胞 に対 し腹腔鏡下 dome resectionを行 い, 良好 な結果 を得 たので報告 す る. 症例 は75歳の男性 で,全 身俗 怠感 を主訴 に来院 した。初診時,黄 疸 お よび肝機能異常 を認 め,諸 検 査 にて S4,5の 径 12cmの 肝 嚢胞 に よる肝 門部胆 管圧 迫が原 因 と診 断 した。治療 は経 皮経肝 嚢胞 ドレ ナ ー ジを行 い,減 黄,肝 機能改善 を得 たのちに,腹 腔鏡下 に dome resecdonを 行 った。術後経過 は良 好 で患者 は術後 7病 日に退院 した。腹腔鏡下 dome resectionは低侵襲 でかつ早期社会復帰が可能 で あ り,エ タノー ル 注入療法 に代 わ る第 1選 択 の治療 とな る と考 え られた。 Key words: liver cyst, obstructivejaundice, laparoscopicdome resection は じめに 良性,非 寄生虫性肝姿胞 はその ほ とん どが無症状 で あ り,時 に腹部不快感 ,膨 満感 の原因 とな るこ とが報 告 され て い るが 1ち 肝 裳胞 に よ り閉塞性 黄疸 を来 す こ とは極 めて まれであ るり。今 回,我 々 は孤立 性肝 裏胞 に Fig. I A computed tomography demonstrating a large solitary hepatic cyst. Note the dilatation of the bilobular intrahepatic bile ducts. よ り閉 塞 性 黄 痘 を 来 した 1症 例 に 腹 腔 鏡 下 dome resectionを施行 し,良好 な結果 を得 たので報告 す る. 症 例 患者 :75歳 ,男 性 主訴 :全 身俗 怠感 既往歴 :73歳 時,脳 梗塞 にて入 院. 家族歴 :特 記 す べ きことな し. 現病歴 !前 回入院時肝 S4,5に 径 10cm大 の孤立 性肝 襲胞 を指 摘 され る も自覚症状 な いた め放置 していた。 平成 8年 4月 20日頃 よ り,食 欲不振,全 身俗怠感 を自 覚 し,同 24日 よ り嘔気 ,嘔 吐 出現 したた め 当院 を受診 した。 眼球結膜 の黄染 を認 め,腹 部所見 で は,右 季肋下 に弾 万/mm3,ヘ モ グ ロビン値 12.lg/dl,白 血球数5,200/ mm3,血 小板数18.5万/mm3,総 ビ リル ビン値8.lmg/ dl,直 接 ビ リル ビン値5.3mg/dl,GOT 3281U/′ ,CPT 性硬,無 圧痛性,成 人手拳大 の腫瘤 を認 めた。 2881U/′,ALP l,7681U/′ 入院時現症 :身 長 151cm,体 重55kg.栄 養状 態良好. 入院時検査成績 :初 診 時血液検査 で は,赤血球 数406 であった。 <1996年 11月13日受理>別 刷請求先 :伊 藤 則 幸 〒562 箕 面市粟生 間谷西 6-14-1 ガ ラシア病 院 腹部超音波検査,腹 部断層撮影検査 :肝 S4か らS5 にかけて存在 し,肝 門部 を圧迫す る径 12cmの 孤立性 肝嚢胞 を認 めた。内部 に隔壁 を認 めず,壁 の肥厚,石 外科 灰化 も認 めなかった (ng.1).肝 内胆管 は両葉 とも拡 腹腔鏡下 dome resectionを 行 つた 1例 60(868) Fig. 2 Cystography 日 消外会誌 30巻 4号 10∼30m1/日 程 度 で あった。嚢胞 内液 の総 ビ リル ビン showed no communication between the cyst and the intrahepatic bile ducts. 値 は0 5mg/ml,総 蛋 白は2.3g/dlで あ り,CEA値 は80 ng/ml,CA19‐ 9値 は46,000U/mlで あった。また,繰 り 返 し施行 した細 菌 ・真菌培養 は陰性 で,細 胞診 にて も 悪性所 見 は認 め られ なか った。 ドレナ ー ジ後,裏 胞 は急速 に縮小 し,血 清総 ビ リル ビン値 は 4日 後 に正 常範 囲 に復 した。 この時点 で逆 行 性膵管胆道造影 (ERCP)施 行 す る も,膵 管 のみ造影 さ れ,胆 道 の造影 は得 られ なか った.ド レナー ジ後 13日 目 に施行 した婁胞造影 で は,裏 胞 と肝 内胆管 との交通 は認 めなか った (Fig。2). 手術 所 見 :治 療 の確 実性,早 期社会復帰 を目的 とし て,ド レナ ー ジ後 18日 目 に腹腔鏡下 dome resecttonを 施行 した。手術 に先立 ち,麻酔 導入後 ドレナー ジチ ュー ブ よ り純 エ タノー ル15mlを 注入 し,約 5分 間体位変換 を行 った後 ,生理食塩水 100mlに て洗浄 した。トロ カー ル は 5か 所 に挿入 した (Fig.3A).腹 腔 内 を観察 す る と,裏 胞壁 に大 網 の癒着 を認 めた。 この癒着 した大 網 の剣離 を行 う と胆嚢 は全体 が婁胞壁 に付着 していた。 Carot三 角部 を剣離 ,胆 嚢動脈 をク リッピ ングの後切 離 した。胆裏管 よ り造影 チ ュー ブ を挿入 し,術 中胆道 張 して い た。胆婁 は裏胞 に接 して存在 して いた。 腎 に 嚢胞 は認 めなか った, 入院後減黄 な らび に診 断 目的 で超 音 波 ガイ ド下 に経 ビ ッグテ ー ル ドレ ナ ー ジチ ュー ブ 皮 経 肝 的 に7Frの を嚢胞 内 に挿入 した。挿入後 3日 間 で600mlの 淡黄色 透 明 な排 液 を認 め た。 そ の 後 の ド レー ン排 液 量 は Fig. 3A Five trocars were inserted.B dome resection. B A l0mm 10mm 造影 を施行 し,胆 道 系 に併存病変 が な い こ とを確認 し た。 また腹腔鏡手術 用超音波 プ ローベ (東芝 PEF‐704 LA)を 用 い,超 音波検 査 を行 い,嚢 胞 内 に隔壁形 成 ・ 増殖性病変 が な い こと,裏 胞底 にお いて嚢胞壁 に接 し て肝 門部脈管 が走行 して い る こ とを確認 した。高周波 電気 メス,尖 刀 にて裏胞 を切 開 し,胆 裏 を切 除嚢胞壁 Laparoscopicview showing the completion of the 61(869) 1997+4 E Fig. 4 A computed tomography performed 1 month after the surgery revealed no recurrenceof the cyst and the reducing of the dilated intrahe-^+:^ pdLrL L:l^ urrg 1..^.^ uul!5. の使 用 はな く,術 後 2病 日で ドレー ンを抜去 し, 7病 日で退院 した。術後 4か 月 の腹部 CT像 で は,嚢 胞 は 消失 し,液 貯留 を認 めなか った (Fig.4). 考 察 非寄生虫性,孤 立性肝 裏胞 は 日常遭遇 す る疾 患で あ るが,閉 塞性 黄疸 を来 す ことは まれで,文 献 的 に検索 が あ る にす し得 た 限 り自験 例 を含 め17例の 報 告 21-1の ぎな い (Table l).占 居部位 はい ずれ も S4,5を 中心 として肝 門部 を圧迫 した症例 で ,大 きさは平均 15.lcm で あった。臨床症状 は17例中 5例 に腹痛 を認 め,ま た 黄疸 が 間歌 的 に出現 す る例 や嚢胞 内出血 に よ り急激 に 黄疸 が 出現 す る例 が あ るのが特徴 で あ る。 肝嚢胞 で破裂 の危険 性 が あ る症 例 ,ま た 自験例 の よ うに何 らかの症 状 を有 す る症例 ,肝 機能障害例 は治療 の対 象 にな る と考 え られ る。治療 は,以 前 は開腹 によ る摘 出術,dome resection(derOOnng),開 窓術 が主 に選択 されて きた。 しか し超音波検 査 の普及 に よ り, に 付 着 させ た ま ま dome resectionを 行 った (Fig. 3B)。 開放 した嚢胞 内 を洗浄 し,遺 残婁胞腔 内 にペ ン ロー ズ ドレー ンを 1本 挿入 し,さ らに大網 を可及 的 に 充填 した.手 術 時 間 は235分で,術 中 出血 量 は少 量 で あった。病理組織学 的 には,嚢 胞壁 は粗 な結合織 よ り 保存 的療 法 として超 音波 ガイ ド下 で裏胞 内容 を穿刺吸 1ゆ 引 な い し ドレナ ー ジ し,エ タノー ル あ るいは塩酸 ミ ノサイ ク リン19)を 注入 して嚢胞 内壁 を固定す る方法 が 広 く行 われ るようにな った。 しか し,エ タノー ル注入 な り,悪 性所見 は認 め られ なか った。胆 嚢 は正 常 で, 療法 で は治療効 果 が不 十分 で あった り,そ のた め在院 期間 が長期 とな る例 や,嚢 胞 の炎症 ・周囲 との癒 着 を 胆石 を認 めなか った。術後経過 は良好 で,術 後鎮痛剤 生 じ,強 い疼痛 や後 の手術 に支 障 を きたす等 の問題 が Table 1 Reported cases with solitary non-parasitic liver cyst complicated by obstructive jaundice 5 2 5 ︲ 一 9 0 2 9 ︲ 一 一 5 ︲ 7 ︲ 5 1 9 2 7 2 3 0 3 2 2 2 ︲ 5 1 ︲ 0 ︲ 0 ︲ 2 ︲ 7 ︲ 3 2 2 ︲ 9 2 ︲ 8 not described,EtOH i ethanol injection Location; segmentby Couinaud's category. 一 7 arqF 8 8 -; M nraqanf 4 ︲ (16) (J7) 一 Spivey Terada F (15) M Sano M ( 2) (14) M Cappel Komiyama F (12) (13) F (11) Clinkscales Maehara M Fernandez F Matsubara ( 9) (10) M Morin F ( 7) ( 8) F Santman Machell F ( 5) ( 6) M Sacks Dardik F ( 3) ( 4) F Hudson M Caravati Total bilirubin (mg/dl) e> zm i c S< e> gr y A< Author Treatment Location S4,5 *^-^..-:^|i-^ri^urar ruPrarrzaLrurr S 3 , 4 , 5open drainage S5 excision S4 S4 aspiration partial excision S3,4,5 open drainage S4,5 aspiration dome resection S4 S 3 , 4 , 5 excision S4 aspiration S4 extirpation * fenestration S4,5 aspiration S4 aspirationiEtOH S4 aspiration*EtOH S4,5 dome resection S3,4,5 extirpation S4,5 Iaparoscopicdome resection 62(870) 腹控 鏡 下 dome resectionを あ る2o。 また特 に閉塞性黄疸 の原 因 とな る婁胞 は平均 径 15cmと 大 き く,注 入 す べ きエ タ ノー ル量 が 多 くな るた め,血 中 エ タノール濃度 の上 昇 に よる中毒症状, 広 範 な肝 実 質 障 害 を来 す 危 険 性 が 高 い と考 え られ る141 近年,腹 腔鏡下手術 の利 点が認識 され,ま た手技 の 習熟 ・器機 の発達 に伴 って,胆 石症以外 の疾患 におい て も侵襲 の少 な い腹腔鏡下手術 が選 択 とされ る こ とが 多 くなった.肝 嚢胞 はその うちの代表的疾 患で あ り, 24),閉 比較 的早期 か らい くつかの報告 が あ るが 21)∼ 塞性 黄疸 を有 す る症例 に施 行 されたの は自験 例 が初 めてで あ る。肝裏胞 dome resecttonにおいて は,遺 残嚢胞壁 よ りの浸 出液,漏 出液 が 問題 とな り,腹 腔鏡下手術 に お い て も嚢胞液 の分泌 を抑制 す るた めに高周波電 気 メ ス ・レー ザ ー焼灼 を行 った報告 が あ る2D.自験例 にお い て は,裏 胞 がすで に ドレナー ジ され ,そ の排液量 が15 m1/日 程度 と少量 で あった こ と,部 位 が 完全 に腹腔 内 に開放 され うる場所 で あった ことか ら,術 直前 に裏胞 内 をエ タノール 固定 し,解 放後 は吸収 を促進 す る目的 で大 網 を充填す るのみ とした。嚢胞 内壁 の電気 メス ・ レー ザ ー焼灼 は,肝 門部血管 が嚢胞底 に接 して走行 し ていた ことか ら行 わ なか ったが,術後 4か 月現在再発, 液貯留 を認 めていない。 腹腔 鏡下 dome resecdonは 自験例 に示 され るが ご と く低侵襲 で極 めて早期 に社会復帰 が可能 で あ る。 こ の ことか ら,症 例 に よって は第 1選 択 の治療 にな りう る と考 え られ る。 文 献 1)Lai ECS,ヽVong J: Symptomatic nonparasitic cycts Of the liver Vorld ヽ J Surg 14:452-456, 1990 2)Cappel MSt Obstructive jaundice from benlgn, non― parasltic hepatic cyst: IdentiIIcation of risk factors and percutaneous aspiratiOn for diagnOsis and treatment Am J GastrOentero1 83:93--96, 1988 Vatts TD,HOplins JET et al: 3)Caravati cM,ヽ Benign s01itary non‐ parasitic cyst of the liver Castroenterology 14:317--320, 1950 4)Hudson EK: Obstructive jaundice from soli‐ tary hepatic cyst Am J Gastroentero1 39 1 161164, 1963 5)Dardik H, Glotzer P, Silver C i Congenital hepatic cyst causing jaundice Ann Surg 159: 585--592, 1964 6)Sacks HJ, Robbins LSi Fistulization of a solitary hepatic cyst 」 AMA 200:415-417, 行 った 1例 日消外 会誌 3 0 巻 4号 1967 V,Thtts LG,van der Veen EA et al: Santman Fヽ Interlllittent jaundice i rare complication of a solitary nonparasitic liver cyst Gastroenter― ology 72: 325--328, 1977 l v l a c h e l l R J , C a l n e R Y i S o lo in t‐ paarrya■ sitic hepatic cyst presenting with jaundice Br J Radlo1 51 :631--632, 1978 Morin ⅢIE, Baker DA,Vanagunas A et ali Solitary nonparasitic hepatic cyst causing Obstructive jaundice Am J GastrOentero1 73: 434--436, 1980 松原敏樹,高本国夫,中島聰総 ほか :高 度の閉塞性 黄疸 を呈 した肝嚢腫 .消 外 5:119-123,1982 Fernandez M,Cacioppo JC,Davis RP et al: 酌Ianagement oF solitary nonparasitic liver cyst. 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We report a case of obstructive jaundice due to a large liver cyst, which was successfully treated by laparoscopic dome resection. A 75-year-old man complaining of general fatigue was admitted for investigation. He was found to have jaundice, and further examination revealed that a large liver cyst which was compressing the bi-lateral hepatic ducts at the hilum was the cause. To relieve the jaundice and improve the hepatic functions, percutaneous, trans-hepatic drainage of the cyst was carried out before laparoscopic dome resection. On day 7, he was discharged with no symptoms or complications and continues in good condition. As laparoscopic dome resection is a less invasive procedure than ethanol injection therapy, it reduces the postoperative hospital stay, and allows an earlier return to normal activity. We propose, therefore, that this procedure should be the first choice for treatment of a symptomatic liver cyst. Reprint requests: Noriyuki Ito Department of Surgery, Gracia Hospital 6-14-1 Aomadani-nishi, Mino City, b62 JAPAN