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医療分科会資料 - 移住連 |Solidarity Network with Migrants Japan

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医療分科会資料 - 移住連 |Solidarity Network with Migrants Japan
第 6 分科会
外国籍住民の医療、社会福祉の現状と課題医療
移住者の健康保障と、支援のための地域ネットワークづくり
2012 年の改定入管法施行以降、難民申請者や超過滞在者等、在留資格を持た
ない移住者が、従来わずかに利用されてきた行政サービスからも排除される傾向
が強まっています。
また近年は、在留資格と健康保険資格がある移住者についても、医療情報への
アクセス不足や、医療スタッフの説明が理解できない等、
「言葉の壁」により適切
な医療を受けることが出来ずにいる人が少なくありません。
在留資格のない移住者の利用については、支援組織と医療ソーシャルワーカー
との協力により、「無料低額診療事業」へつないでいく取り組みが進められていま
す。この制度の利用により、お金の心配をすることなく適切な治療を受けること
ができた移住者がいる一方で、受け入れ先が見つからず、大きな負担を強いられ
た移住者もいます。事業を実施している病院のソーシャルワーカーの努力にもか
かわらず、受け入れ病院の絶対的不足は深刻ですが、在留資格のない移住者の医
療保障のための数少ない制度の一つであり、少しでも使いやすい制度に近づけて
いくよう、政府や自治体への働きかけが求められています。
また、
「言葉の壁」を埋めるためには、医療通訳の存在が欠かせません。支援者
や医療関係者、いくつかの自治体等の努力により、少しずつではありますが制度
作りが進められていますが、制度運営のための財源不足、通訳人材の確保の困難
さ、といった課題を常に抱えています。
通訳養成については、人口減少対策、あるいは 2020 年東京オリンピック開
催を控える中で、国も政策化を進めていますが、
「医療ツーリズム」に代表される
ような医療産業振興策に偏っている傾向があり、このままでは、地域で暮らす移
住者の日常的な医療を保証する通訳制度から大きくかけ離れていってしまうおそ
れがあります。
医療通訳を、
「特別な配慮」ではなく、適切な医療を受ける権利を保障する「バ
リアフリー」として位置づけ、在住外国人を対象とした制度設計による、使いや
すい医療通訳制度、そして「必要な人が」「必要な時に」「必要なだけ」利用でき
る通訳制度作りが急がれています。
分科会では、移住者の健康保障、非正規滞在者の医療保障、そして権利として
の医療通訳保障をテーマとして、九州の取り組みを中心に報告、意見交換、討論
を行い、そこで行われた論議を、住民として暮らす移住者の健康を保障する社会
の実現、さらには雇用問題や貧困問題解決のとりくみにつなぐとともに、九州で
活動する、医療、生活支援のネットワーク強化を目指します。
九州地域で、医療、生活支援にかかわっている方々、特に、移住者本人として
相談、支援活動に携わっている方が多く参加されることを期待します。
分科会の構成
1. 課題提起
① 外国人の健康保障(外国人医療、生活ネットワーク関西)
② 無料低額診療事業の取り組みについて(外国人医療・生活ネットワーク-関
東)
③ 人権としての医療通訳(長崎県立大学 李 節子 さん)
2. 活動報告(九州での取り組みを中心に)
① 医療通訳制度の取り組みについて
 北九州国際交流協会 矢野 花織 さん
 佐賀県国際交流協会 戸上 真由子 さん
 熊本県国際交流協会 八木 浩光 さん
② 外国人の医療福祉や非正規滞在者の医療について
 九州地域における、無料低額診療事業、外国人健康診断会等の取り組
みについて
 その他、九州地域での取り組みについて
3. 参加者からの実践報告・意見交換・討論
4. 九州地域での医療支援ネットワークづくりについて(提案)
移住連関門フォーラム
外国人の健康保障
(総論と問題整理)
2015年6月13日
北村広美(多文化共生センターひょうご)
[email protected]
ことばの定義と要点整理
WHO(世界保健機関)による健康の定義
「健康とは、病気でないとか、弱っていないということで
はなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、
すべてが満たされた状態にあること」
• 保健
– 健康の維持・増進・疾病予防を含む広い概念
– 健診、分娩(正常)、予防接種、衛生管理、情報提供
など
– 公共性が極めて高い(地域保健法)
• 主な窓口は市区町村
• 特殊な状況になると都道府県 が担当
• (社会)福祉
– 身体だけでなく、精神的、社会的問題にもアプローチする
• 高齢者、障害者、生計困難者、ホームレスなど
– 生活支援全般
• 特に経済的支援
• 医療
– 専門性をもって健康上の問題に介入
• 必ずしも健康状態を損なっていなくても成立
– 診療、投薬、指導など
– 公共性(保険診療)とそうでないもの(自由診療)が混在
• 両者は同時にはできない
保健・福祉・医療分野の特徴
• 誰にも等しくやってくる問題
– 不慮の事故、加齢、障害、感染症など
• 文化の差異を尊重できない場面もある
– 救急、感染症、母子保健の一部の分野
• 制度の変化によって運用が変わる
– 国民健康保険法、障害者自立支援法など
保健
「医療」ということばでは不十分
【例】
○高齢者への訪問看護
○低所得者の無料低額診療
○慢性疾患のある者の生活保護
医療
福祉
参考:関連制度
• 保健
–
–
–
–
公的医療保険制度
健診(住民、職場など)、相談
妊産婦および母子支援(母子健康手帳、予防接種など)
感染症対策
• 福祉
– 無料低額診療
– 入院助産制度
• 医療
– 保険診療
– 自由診療
日本人でもわかって
いないことが多い
在日外国人の健康問題に関する法制度
関連法規(主なもの)
• 日本国憲法
– 第25条(生存権)
– 判例では、日本国籍の有無で生存権に差異あり(例:
平成元年「塩見訴訟」)
• 国連人権規約
– A規約(社会権規約)…社会保障に関する権利など
• 日本の裁判所では適用されない
• 国連から懸念を表明されている
– B規約(自由権規約)…生命に関する固有の権利
• 死刑に関する規定(第二選択議定書)は締約していな
い
• 地域保健法
– 第2条…基本理念
• 地域住民の健康の保持及び増進を目的として国及び地方
公共団体が講ずる施策は、(中略)地域住民の多様化し、
かつ、高度化する保健、衛生、生活環境等に関する需要に
適確に対応することができるように、地域の特性及び社会
福祉等の関連施策との有機的な連携に配慮しつつ、総合
的に推進されることを基本理念とする。
• 感染症予防法
– 「基本指針」に基づき都道府県が策定した感染症予防計
画に、外国人が適用対象であることが明記されている
法になっていないが、通知や運用などで実施されているもの
【母子保健】
• 「外国人の医療と福祉に関する質問主意書(H12年4月28日
第147回国会質問第26号 参議院議員 大脇雅子)」
• 母子健康手帳の交付、養育医療、予防接種、入院助産制度
については、在留資格の有無を問わず適用対象となる
【無料低額診療】(生計困難者に対する福祉制度)
• 制度対象者として、保険未加入の外国人(超過滞在、DV/
人身取引被害者)を想定
【生活保護】
• 原則論では外国人は対象外であるが、定住外国人に対して
は制度を準用
対象領域(対応事例の多いもの)
• 母子保健、小児保健
– 在留形態を問わずもっとも支援の場面が多い
– 母子健診(妊婦、乳幼児)
– 予防接種
• 労働保健
– 南米系労働者、実習生など
– 労働衛生
– 労働災害
• 高齢者福祉
–
–
–
–
在日コリアン一世、インドシナ難民一世
加齢による変化
高齢期に特有の疾患(認知症など)
介護
対象を問わない施策が必要なもの
• 社会保障全般
者」
セーフティネットからもれる人…「非定住
– 健康保険
– 生活保護
• 感染症
– 新興感染症
– 結核
– HIV/AIDS
• 事故
– 交通事故
– 家庭での事故(特に子ども)
• その他
– 災害(自然、人為)
受診行動と抑制要因:4つの階層
A 促進要因>>抑制要因
十分に満足なサービスが受けられる
-24時間の通訳、十分な日本語力など
A
B 促進要因>抑制要因
十分でないがアクセスはできる
B
-時間限定の通訳派遣、-「片言」のコミュニケー
ション
~受診の壁~医療サイドから見えるのはここまで
C1
C2
C:促進要因<抑制要因
1)個人の努力や援助で解決可能
-ことば、受診方法など
2)個人の努力や援助では解決
不可能
-制度の不備など
感染症、大規模災害などの場合、すべての層にコミットしなければならない
問題の所在:3つの要素
制度
• 国籍や在留資格によって適用が左右さ
れる
• 日本の制度が正しく運用されていない
→担当者の経験不足や誤解・偏見
• 制度に対する規定そのものがない
→特に在留資格のない人
コミュニケーション
•
•
•
•
日本語+漢字+専門用語
話せても読めない
日本人の話す変な日本語
なんちゃって英語
→そもそも英語が通じない
人
外国人問題=言葉の問題、ではない
個人の力ではどうしようも
ない
しかし、個人の思いが集
まらなければ変えられな
い
現実を知ることが大事
文化
• 対象背景として「文化」を見
るという視点の欠落
• 宗教などに対するアレル
ギー
• 公平と公正
→郷に入っては郷に従
自分の中の予断と偏見が出やすい
え?
地域住民と医療機関に役立つ医療通訳制度を求める共同声明(今後の論議のためのたたき台
として)
私達は、国際化が進む日本の社会にふさわしい医療通訳制度の実現に取り組んでいる市
民団体や医療機関の関係者です。
日本に在留する外国人は現在約 200 万人。海外で暮らす日本人の数が増えるのと同時に
日本で暮らす外国人も増えてきました。多くの人が日本で働き日本の経済に貢献する人達
とその家族です。中には子育てや高齢者介護などを通して安心して生活できる地域社会作
りに貢献している人達もたくさんいます。こうした外国人の多くは懸命に日本語を習得し
日本の社会への定着を深めています。しかし、日本に来たばかりで言葉が不自由な人もい
ます。また、日常的な言葉に慣れていても病気の際にやり取りをする言葉は普段耳にしな
い言葉が多く、理解することが容易ではありません。困っているのは外国人の病人だけで
はありません。医療機関の側も患者さんとのコミュニケーションがとれなければ治療が円
滑に進められず大変苦労をしています。人々が国境を越えて移動することが増えた中で、
医療の現場に通訳が必要となることは避けることができない現実なのです。
この間、東京オリンピックを前にして外国人の受けやすい医療機関の整備や通訳の育成
が政策として取り組まれるようになってきたことは私達には朗報です。しかし、現在まで
のところ、通訳の確保がしやすくなったという声はあまり聞こえてきません。これは現在
行われている事業が外国人の受診を増やしたいと考えている少数の医療機関の育成や認定
をするものが中心で地域全体の医療体制を改善するという視点が弱いからではないかと思
います。医療通訳や外国人への診療体制の向上を個々の医療機関の努力に任せても、それ
に対する財源がない中で積極的に取り組むことが困難です。こうした環境下では大学病院
や専門病院など、医療ビザで来日する外国人の診療に特化した事業を計画している少数の
病院しか応募してこないのが現実でしょう。しかし、日本に在留する外国人数は約 200 万
人。これに比べて昨年一年間に医療ビザで日本に医療を求めてきた人の数は 611 人に過ぎ
ません。それよりも、現実に日々、言葉の不自由な外国人の診療に困っている多くの医療
機関への支援の事業が必要ではないでしょうか。そのためには地方自治体の地域医療計画
との連動、自治体の国際課や国際交流協会など外国人への相談にあたっている機関と連携
した事業が重要です。
例えば、神奈川県では自治体と NPO や医師会などの連携で 10 言語での医療通訳制度が作ら
れ、約 50 の医療機関に年間 5000 件の訓練をされた通訳が派遣されています。これは、県の
国際課が各医療圏毎に中核的な役割をする医療機関と相談し派遣制度を整えてきたもので
す。同様の制度は京都市、愛知県、岐阜県などにも広がっており、これらの通訳派遣制度
に共通しているのは、自治体レベルで医療通訳を育成し質の高い通訳を複数の医療機関で
共有するというやりかたです。地域の住民や医療機関の必要性から出発した制度だから定
着してきていると言えるでしょう。
私達はオリンピックに向けた外国人観光客への医療環境の整備が不要だと行っているわけ
ではありません。しかし、ワールドカップの際も観光客は多くが健康な人々であり実際に
医療機関を受診した人はごく少数でした。こうした少数の受診者に備えるために医療機関
側の協力を呼びかけても効果は極めて限定的です。医療機関の外国人受入れを改善するた
めには、現状での必要性や経験に根ざした通訳派遣制度や受入れ体制の整備への支援こそ
が大切です。
国と地方自治体が協力し、言葉が不自由な地域住民とその診療を行う医療機関に役立つ
通訳体制作りへ積極的な支援が行われるように切に願います。
第10回移住労働者と連携する全国フォーラム・関門 2015
2015年6月13日
医療分科会 移住者の健康保障と、支援のためのネットワークづくり
人権としての
医療通訳
長崎県立大学大学院人間健康科学研究科 教授 李節子
UNWTO Regional Support Office for Asia and the Pacific
世界観光機関(UNWTO)アジア太平洋センター
2014年 世界の観光客
国際観光客到着数(宿泊者)
11億3,800万人
2014 年の国際観光客は 11 億を突破 (2015年1月27日発表)
http://www.unwto-ap.org/image/news/97-1.pdf
2015年2月10日アクセス
国際移住者人口
国際移住機関によると、
世界の移住者人口は、2億3千200万人
世界人口の約3%(2014年)
国際移住機関(IOM: International Organization for migration)とは、
世界的な人の移動(移住)の問題に取り組む国際機関)
日本人出国者・外国人入国者の推移
人
日本人出国者・外国人入国者
20000000
1950年~2013年
17,472,627人
18000000
16000000
12000000
10000000
8000000
03
6000000
4000000
2000000
11,254,841人
外国人入国者
東日本大震災(
イラク武力行使・
SARS( )
14000000
日本人出国者
11
)
0
19
50
’5
5
’6
0
’6
5
’7
0
’7
5
’8
0
’8
5
’9
0
’9
5
'0
0
'0
5
'1
0
年
資料:法務省入国管理局統計資料より作成
図2 日本における外国人登録者(在留外国人)の推移
人
1947年~2013年
2100000
900000
(1952)
(1947)
(1990)
(1965)
(2012)
(1991~)
700000
500000
1947
韓国・朝鮮
’52
’57
総数
外国人登録法の廃止
住民基本台帳法の適用
1100000
2,066,445人
在日コリアン人口減少
1300000
外国人登録令を公布
1500000
日韓協定(
在日韓国人の永住権)
1700000
外国人登録法施行
朝鮮半島出身者日本国籍喪失
サンフランシスコ講和条約発効
外国人登録者数(
総在留外国人数)
1900000
南米出身者等・
「
ニューカマー」
の急増
出入国管理法の改定
2300000
’62
’67
’72
’77
’82
’87
519,737人
’92
’97
’02
'07
'12
年
2012年7月9日、60年間続いた「外国人登録法」が廃止され、日本に暮らす外国人にも「住民台帳基本法」が適用されるようになった。
「外国人登録者」から「在留外国人」に名称変更され、「外国人登録証」から「在留カード」に変更された。国籍・地域別となり「台湾」が追加された。
資料:法務省 在留外国人統計より作成
外国人登録者の年代別10年毎増加数
1950年~2010年
人
700000
外
国
人
登
録
者
の
1
0
年
毎
増
加
数
600000
500000
400000
300000
200000
100000
0
1950~’60 1960~’70 1970~’80 1980~’90 1990~’00 2000~’10
年
資料:法務省「在留外国人統計」より作成
2007年、一貫して最大の構成割合であった「韓国・朝鮮」
は、「中国」に次いで第二位となった。
2010年 外国人登録者総数 2,134,151人
在日コリアン人口の推移
1911年~2013年
人
1000000
800000
(1910)
1200000
在日コリアン人口減少
第二次世界大戦
1400000
韓国併合
(1991年~)
(1952) (1965)
600000
(1939~’45)
400000
200000
13
20
12
20
11
20
10
20
09
20
08
20
07
20
00
20
90
19
80
19
70
19
60
19
50
19
40
19
30
19
20
19
11
0
19
在日コリアン人口
1600000
朝鮮半島出身者日本国籍喪失
サンフランシスコ講和条約発効
1800000
日韓協定(
在日韓国人の永住権)
2000000
資料:1911年~在日韓人歴史資料館記念「100年のあかし」P.19
1950年~法務省 在留外国人統計より作成
年
医療通訳の必要性について
日本で医療通訳を必要とする人々
聴覚障害・視覚障害等コミュニケーションが困難なすべての人
医療通訳が関係する省庁
<政府の方針>
外務省
コミュニティー通訳
コミュニティー通訳とは、日常生活における
外国人のニーズに対応する通訳であり、
司法通訳や医療通訳、教育通訳、
災害時ボランティア通訳などが含まれます。
http://www.nic-nagoya.or.jp/japanese/nicnews/archives/2159
名古屋国際センターボランティア研修 「コミュニティー通訳とは何か」より抜粋
国籍や民族などの
異なる人々が、互いの
文化的差異を認め合い、
対等な関係を築こうとしながら、
地域社会の構成員として
共に生きていくような、
多文化共生の地域づくり
地域における多文化共生推進プラン
地域における多文化共生推進プラン
資料:
総務省自治行政局国際室長通知
第行国第79号 平成18年3月27日
地域における多文化共生プランについて
より作成
多文化共生の推移に向けて
今後必要な取り組み (医療・保健・福祉)
国
社会保険への加入の促進
医療通訳者の育成
地方自治体
外国語対応可能な病院・薬局に関する情報提供
医療問診票の多様な言語による表記
および費用負担の問題
広域的な医療通訳者派遣システムの構築
医療従事者や福祉関係者
への研修の実施
健康診断や健康相談の実施
母子保健及び保育における対応
高齢者・障害者への対応
資料:総務省「多文化共生の推進に関する研究報告書」2006年より作成
地域における多文化共生推進プラン ―生活支援:保健・医療・福祉
項 目
内 容
外国語対応可能な病院・薬局 地域に外国語対応が可能な病院や薬局がある場合には、広報誌
に関する情報提供
等において外国人住民への積極的な情報提供を行うこと。
医療問診票の多様な言語に 診療時の医療問診票等を多言語表記とし、外国人住民が診療時
よる表記
に安心して医療を受診できるようにすること。
広域的な医療通訳者派遣シ 広域的な医療通訳者派遣システムを構築し、外国人住民にかか
ステムの構築
わる医療通訳者のニーズと、広域に存在する医療通訳者にかか
わる人的資源の効果的なマッチングを図ること。
健康診断や健康相談の実施
外国人が多数居住する地域の健康診断や健康相談の実施に際
して、医療通訳者等を配置することとし、開催にあたっては多様な
言語による広報を行うこと。
母子保健および保育における 多様な言語による母子手帳の交付や助産制度の紹介、両親学級
対応
の開催などを行うとともに、多様な言語による情報提供や保育で
の多文化対応を通して、保育を必要とする世帯への支援策を講じ
ること。
高齢者・障害者への対応
介護制度の紹介やケアプラン作成時の通訳者派遣など、多様な
言語による対応や文化的な配慮が求められる場合があることから、
その対応方策を検討すること。
出典:総務省自治行政局国際室長通知 第行国第79号 平成18年3月27日
地域における多文化共生プランについて より作成
社会資源としての「医療通訳」
「医療通訳」は、それがなければ、
保健医療福祉サービスを受けることが
できない利用者のニーズを充たし、
問題を解決するために、
活用される社会資源である。
いつでも、どこでも、誰でも利用できるように
配備する必要がある。
「車いす」であり、「ライフライン」である
日本における外国人保健医療の障壁
言葉
の壁
こころ
の壁
制度
の壁
世界医師会 ジュネーブ宣言(抜粋)
医療専門職の一員としての任を得るにあたり、
○私は、人類への貢献に自らの人生を捧げることを
厳粛に誓う。
○私は、年齢、疾患や障害、信条、民族的起源、性別、
国籍、所属政治団体、人種、性的指向、社会的
地位、その他いかなる他の要因の斟酌(しんしゃく)で
あっても、私の職務と私の患者との間に干渉することを
許さない。
ジュネーブ宣言は、1948年の第2回世界医師会総会で規定された医の倫理に関する規定で
あり、ヒポクラテスの誓いの倫理的精神を現代化・公式化したものである。1968年、1984年、
1994年、2005年、そして2006年の改定を経て、現在の版に至る。
母子保健の理念
日本における外国人女性人口の推移
1,400,000
1990年~2010年
1,200,000
女性外国人登録者数(人)
1,000,000
800,000
600,000
400,000
200,000
0
'90 ’92 ’94 ’96 ’98 ’00 ’02 ’04 '06
'08
'10
年
資料:法務省外国人登録者統計より作成
Rate of Foreign Residents
by Sex in Japan, 2010
Men
45.6%
Women
54.4%
Total number 2,134,151(100.0%)
Women 1,161,670 (54.4%)
Men
972,481 (45.6%)
# Source: Statistics for Foreign Residents in Japan
「インド」女性・年齢別分布
2010年
年齢
80~
75~
70~
65~
60~
55~
50~
45~
40~
35~
30~
25~
20~
15~
10~
5~
0~
0
100
200
300
総数 22,497人
男 15,712人
女
6,785人
400
500
600
700
800
900
1000 1100 1200 1300 1400 1500 1600 1700 1800
外国人登録者数
人
資料:法務省「在留外国人統計」より作成
リプロダクティブ・ヘルス
(性と生殖に関する健康)
リプロダクティブ・ヘルスとは、妊娠・出産
のシステムおよびその機能とプロセスにか
かわるすべての事象において、単に病気
がないあるいは病的状態にないということ
ではなく、身体的、精神的、社会的に良好
な状態(well-being)にあること。(WHO)
リプロダクティブ・ヘルスのアプローチ
国際人口開発会議(ICPD/カイロ会議1994年)において、
リプロダクティブ・ヘルスの権利は人権の一環として承認された。
すべての新生児が
健康な妊娠期間を過ごした
母親から生まれる。
すべての乳児が
適切な食事を与えられ、
予防接種を受ける。
すべての若い女性が
HIV感染から身を守る
ことができる。
すべての女性が
妊娠の間隔を
あけることができる。
すべての人が
正しい情報を得て、
責任ある行動をとることに
よって健康リスクを回避できる。
すべての人が
自分の人生の重要な
決定について選択肢を持ち、
自ら決めることができる。
すべての人が利用できる
リプロダクティブ・ヘルス・サービスの実現は、
国際的な公約であり。
人権にかかわる重要課題である。
UNFPA(United Nations Population Fund)
世界人口白書 2005 より
在日外国人の母子保健医療福祉指針
<基本理念>
保健医療福祉サービスは国籍(出身地)を問わない
基本的人権である。
<母子に関連する法>
すべての外国人妊産婦及び児童に適用される主な法律
1947年 児童福祉法
1965年 母子保健法
1979年 国際人権規約
1981年 難民条約
1994年 子どもの権利条約 1996年人種差別撤廃条約
日本における親外国人の出生総数
1987年~2013年
母・日本/父・外国
父・母ともに外国
213,889
298,125
(25.7%)
(35.8%)
総 数
832,491
父・日本/母・外国
320,477
(38.5%)
単位:人
資料:厚生労働省「人口動態統計」より作成
親が外国人の子ども:31人に1人
2012年
内 容
父母の一方外国人
父母とも外国
父母の一方外国
(父母の一方日本)
人 数
割合%
34,020
13,484
20,536
3.24
父母とも日本人
1,016,695
96.76
総 数
1,050,715
100.00
資料:厚生労働省人口動態統計より作成
乳児家庭全戸訪問事業
(こんにちは赤ちゃん事業)
平成21年(2009)4月施行
<事業の目的>
生後4か月までの乳児のいるすべての家庭を訪問し、様々な不安や悩みを聞き、
子育て支援に関する情報提供等を行うとともに、親子の心身の状況や養育環境等の
把握や助言を行い、支援が必要な家庭に対しては適切なサービス提供につなげる。
このようにして、乳児のいる家庭と地域社会をつなぐ最初の機会とすることにより、乳児
家庭の孤立化を防ぎ、乳児の健全な育成環境の確保を図るものである。
<内容>
訪問スタッフには、愛育班員、母子保健推進員、児童委員、子育て経験者等を幅広く
登用する。訪問結果により支援が必要と判断された家庭について、適宜、関係者による
ケース会議を行い、養育支援訪問事業をはじめとした適切なサービスの提供につなげる。
平成21年4月から、こんにちは赤ちゃんは、「乳児家庭全戸訪問事業」として、
児童福祉法に位置づけられ、区市町村に実施の努力義務が課せられた。
母親の国籍別出生数 2012年
4216
韓国・朝鮮
中国
フィリピン
タイ
米国
英国
ブラジル
ペルー
その他
3269
641
2193
89
373
438
9089
4001
総数:24,309人
(父母とも外国・母外国/父日本)
単位:人
資料:厚生労働省人口動態統計より作成
母親親外国人の出生数(人)
2000人~
1000人~
2013年
500人~
200人~ 全国総数 23,016人
100人~
100人未満
都道府県別母親外国人の出生数
資料:厚生労働省「人口動態統計」より作成
(父母共外国人あるいは母・外国/父・日本の出生合計数)
都道府県別 母親が外国人の出生数:
上位1000人以上 2013年
父日本・母外国 父/母共外国
全国
東 京
愛 知
神奈川
大 阪
埼 玉
千 葉
10,019
1,711
943
975
908
710
619
母外国
12,997 23,016
2,399 4,110
1,647 2,590
1,225 2,200
898 1,806
996 1,706
721 1,340
資料:厚生労働省「人口動態統計」より作成
母子保健の医療通訳
• 女性特有の疾患、既往歴(妊娠・分娩履歴等)
では、特にプライバシーに配慮する
• 出産の際の医療通訳は出来る限り女性で
• DV・レイプについては、二次被害をどう防ぐか
• 乳幼児は自分で主訴を言えない
• 親に対するインフォームドコンセントを充分に
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律
平成13年4月13日法律第31号
改正 平成16年6月2日法律第64号
第五章 第二十三条 (職務関係者による配慮等)
配偶者からの暴力に係る被害者の保護、捜査、裁判等に
職務上関係のある者は、その職務を行うに当たり、
被害者の心身の状況、その置かれている環境等を踏まえ、
被害者の国籍、障害の有無等を問わず
その人権を尊重するとともに、その安全の確保及び
秘密の保持に十分な配慮をしなければならない。
*改正法は平成16年(2004年)12月施行、
「被害者の国籍、障害の有無等を問わず」が追加された。
婦人相談所の役割
国籍、年齢を問わず、人身取引被害女性の一時保
護を行い、被害女性に対する衣食住の提供、居室や
入浴への配慮、食事への配慮、夜間警備体制の整備
のほか、必要な通訳の確保、カウンセリング、医療
ケア等の実施、被害者に対する法的援助に関する周
知等、被害者の状況に応じ保護中の支援を行う。
「人身取引事案の取扱い方法(被害者の保護に関する措置)について」
(平成23年7月1日人身取引対策に関する関係省庁連絡会議申し合わせ)より
婦人相談所:売春防止法第34条に基づき、各都道府県に必ず1つ設置されています。元々は売春を行うおそ
れのある女子の相談、指導、一時保護等を行う施設でしたが、婦人保護事業の中で女性に関する様々な相談
に応じる中で配偶者間の暴力に関しても配偶者暴力防止法成立前から相談・保護に取り組んできました。
平成13年4月に成立した配偶者暴力防止法により、配偶者暴力相談支援センターの機能を担う施設の一つ
として位置付けられました。http://www.gender.go.jp/e-vaw/soudankikan/02.html より
医療通訳人材育成から学んだこと
• 「医療通訳人材育成講座」開催には、設置・連携機関、
財源、マンパワー、講座内容の検討、人材の募集方法、
継続性について、事前に十分な調査・計画が必要
• 継続的な人材育成、医療通訳者の質の保障が課題
• 医療通訳派遣のネットワーク構築のためには、
地方自治体のみならず国との連携、財源の確保、
法的整備が必要
医療通訳に参加する人々に求められるもの
やはり、、、最後は
☆困っている「人を助けたい」という情熱
医療通訳は利用者にとって「ライフライン」
☆「痛み」への思いやり・優しさ・想像力
☆「自分の能力」を発揮できる喜び
やりがい:世のため、人のため、我がため
地方自治体における取組の責務
医療通訳体制
自治体・地域特性にあった医療通訳
医療通訳ニーズ
自治体の方針・財源
協力可能なNGOの
存在
医療通訳ができる
マンパワー・対応言語
医療機関の受け入れ
連携体制
地域住民の理解
平成27年6月13日
第10回 移住労働者と連帯する全国フォーラム
第6分科会「外国籍住民の医療保険、社会福祉の現状と課題」
北九州における医療通訳制度の取り組み
公益財団法人 北九州国際交流協会
外国人支援担当主任
矢野花織
[email protected]
1. 北九州の現状
在留外国人数: 11,040 人(1.2%)
内
訳:1.韓国・朝鮮 2.中国 3.ベトナム
4.フィリピン
2. 医療通訳派遣事業
実施主体:
(公財)北九州国際交流協会
派遣件数:H24年度 48件
(英語20人、中国語22人、韓国語3人、タガログ語2人、タイ語1人)、
H25年度 11件
(英語2人、中国語8人、タガログ語1人)、
H26年度 46件
(英語11人、中国語24人、韓国語1人、タガログ語8人)
通訳者数:医療通訳者25名+コミュニティ通訳者
(英語12名、中国語11名、韓国語2名)+希少言語通訳者
医療機関数:13医療機関(H24~26年実績)
3. 通訳派遣事業の背景と経緯
① 言語支援のニーズに応じて事業の拡充を行った
(相談窓口→行政通訳→医療通訳・・・多言語支援の拡充)
②予算確保と連携のタイミングがあったため、協議会設立が可能になった
(H23-24 年度 福岡県共助社会づくり事業:内閣府補助事業「新しい公共の場
づくりのためのモデル事業」に採択されて開始)
4. 講座と選考
(医療通訳養成講座の一例)
第1回
派遣制度の説明・養成講座のポイント
多文化に関する知識
医療通訳の現状と課題
第2回
医療機関に関する知識
保健衛生に関する知識
医療保険・保健福祉制度の知識
外国人支援機関等の知識
第3回
身体の組織とその機能の知識
基礎的な医学用語知識
検査・治療方法に関する基礎知識
第4回
医療通訳の倫理
対人援助の基礎技術
第5回
通訳技術
実践的技術
第6回
模擬通訳① シナリオロールプレイ
第7回
模擬通訳② シナリオロールプレイ
※選考試験
(その他)
・言語別学習会
・フォローアップ研修など
5. 課題
① 希少言語の通訳者養成・通訳者確保が難しい
② 緊急時の対応にどれだけ応えられるか
(公財)北九州国際交流協会
〒806-0021
Kitakyushu International Association
北九州市八幡西区黒崎 3-15-3 黒崎コムシティ3F
TEL:093-643-5931 FAX093-643-6466
医療通訳担当:清川、平城、矢野
佐賀県医療通訳サポーター実践報告
移住労働者と連携する全国フォーラム・関門2015
第6文科会 「外国籍住民の医療保健、社会福祉の現状と課題」
(公財)佐賀県国際交流協会 戸上真由子
1佐賀県の在住外国人の状況
2佐賀県における医療通訳の取り組みの経緯
3医療通訳サポーター派遣事業としくみ
4医療通訳の実際
5今後の課題
佐賀県の在住外国人の状況-1
各年度12月末現在
佐賀県の在住外国人の状況-2
・国籍は60か国以上
・県人口約200名に1名
・中国 4割
・東南アジア出身 約3割
・中国語
・英語
・韓国語
・その他アジア各国の言語
2014年12月末現在
佐賀県の在住外国人の状況-3-2
H26 佐賀県 在留資格別 人口割合
佐賀県における医療通訳に関する取り組みの経緯
〇生活相談の中で医療・福祉に関する内容
〇先進地域の視察
・H19 医療通訳研修会
・H20~ 毎年 医療通訳ボランティア(サポーター)養成講座を実施
・H21 外国人患者受け入れの実態についてアンケート
<医療機関8ケ所、回答数76/733件>
・H22 外国人住民を対象に、医療についてアンケート <回収数92/200件>
・H25 在住外国人アンケート実態調査
<有効回収数215/1443件>
・H25
佐賀県の委託事業 通訳の謝礼について、患者や病院の負担0
・H25
佐賀県UD賞 受賞
医療通訳サポーター派遣事業
医療通訳サポーター派遣のしくみ
医療通訳の実際-1
医療通訳サポーターが対応した内容の例
妊娠初期説明
母子手帳交付・予防接種引き継ぎ
産科医療保障制度の説明と手続き
出産後 国保から病院へ直接払いの説明
助産制度申請
糖尿病代謝内科 妊娠糖尿病に関して説明
妊娠糖尿病の患者と家族へ説明と入院の手続き
妊婦歯科検診
産婦人科IC、栄養士から説明
妊婦検診、採血、尿検査、血糖検査、栄養指導
尿検査、母親学級、Birth Planの説明と確認
出産前後の緊急時の際の同意書、超音波検査、助産師と話
助産制度使用に伴う保健師の自宅訪問、出産準備
産後の母親のケア説明、赤ちゃんの沐浴、ミルクの作り方
出産
出産後退院手続き、届書作成
出生届け、国民健康保険加入手続き、児童手当手続き
子どもの医療費助成申請手続き
産後助産師と保健師の赤ちゃん訪問
乳幼児予防接種、乳幼児健診
子育てサークル、保育園、幼稚園入園手続き
入院手続き・退院手続き
死亡患者遺族への説明(電話)
入院中の諸注意
転院の諸説明・生活保護の手続き
入院中の患者に保険等の説明
診療情報提供書の翻訳 肝臓・胆のう・すい臓内科
限度額認定申請手続き
輸血同意書
病状説明・入院費用支払いについて
CT、血管撮影検査
手術前検査
術前術後、麻酔/覚醒確認
術後経過観察
術後の注意事項
検査結果の説明
術後の経過観察、MRI
脊椎外科受診
皮膚科受診
鍼灸治療
乳腺外来、エコー
結核疑いの入退院後の経過観察
結核菌 減感作療法 血液検査 副作用監視の為眼科受診 薬局
結核接触者健診
尿路結石の手術
尿管ステントの除去手術
MRI・避妊リング除去
卵巣腫瘍及び虫垂炎の切除
子宮内膜症
性機能不全
月経不順、体重減少
バセドウ病の定期検査
糖尿病の治療計画と検査、入院手続き
陰部からの不正出血
痛風と保険
野菜不足、栄養失調
医療通訳の実際-2
■患者が通訳を介して会話をする相手
家族、医療ソーシャルワーカー、院内ボランティア、医療事務職員、看護師、医師、検査技師、
助産師、栄養士、保健師、ヘルパー、売店の店員、守衛、会計係、薬剤師、市町の役場の職
員、バスの運転手、タクシーの運転手など
■患者に理解を求められる内容
・医療機関を利用する手順やルール
・話し相手は誰か
・検査の内容と目的、診察・診断の内容、治療方法、薬の飲み方など
・渡される書類の内容
(問診票、検査結果、同意書や説明書(検査・手術・造影剤など薬の副作用
について)、入院手続き書類、明細書・請求書・選定療養費の説明書)
・保険のしくみと利用できるサービスの内容
医療通訳の実際-3
■医療機関が知りたいこと
主訴 病歴 薬の服用歴 食生活など生活環境 加入保険
処方した薬は指示通りに服用しているかなど
■文化の違いによるミスコミュニケーションを最小限にする努力を
「当たり前」「常識」はない
「異文化」と「わがまま」の違い
不安はどこからやってくる?
「有難さ」と「有難迷惑さ」の境界線
どうすれば、相手を尊重できるのか
今後の課題 ~長く継続できるシステム作りの為に~
・広報、アウトリーチ
医療機関向け、
来日・在住外国人向け
・行政、医療・保健機関との連携
・ボランティアさんとの連携
・養成講座の内容
・翻訳作業
・少数言語への対応
・ボランティアさんの発掘と養成
・医療通訳の謝礼
・夜間の対応
・将来の予算
・母子保健の一貫したサポート
妊娠~出産~予防接種~健診~
保育園・幼稚園
ありがとうございました。
第 10 回移住労働者と連帯する全国フォーラム・関門 2015
2015/6/13
活動報告 熊本県における医療通訳制度の取り組みについて
一般財団法人熊本市国際交流振興事業団
事務局長 八木浩光
電話 096-359-2121
e-mail [email protected]
はじめに 熊本県における医療通訳制度が創設、稼働始めたのは、国立病院機構熊本医療センター(以下、国
立病院)、メディカルサポートくまもと(以下、メディカルサポート)、と一般財団法人熊本市国際交
流振興事業団(以下、事業団)の 3 者の協定の下、今年の 1 月からです。当該 3 者の役割は、国立病
院が医療機関・通訳派遣経費を負担、メディカルサポートが通訳ボランティアの登録・派遣、事業団
がコーディネートすることになります。 上記 3 者協定が締結される以前は、メディカルサポートと事業団間が協力し、病院あるいは在住外
国人の方からの個別の依頼に基づき、メディカルサポートあるいは事業団のスタッフが派遣対応して
いた。
(現在も国立病院以外の医療機関への医療通訳派遣は、メディカルサポートと事業団の協力の下
で個別対応。当該 2 者のスタッフの他に、メディカルサポートに登録されている通訳ボランティアも
派遣。医療機関が経費負担できない場合は、事業団が経費負担している。) 今回の報告では、上記 3 者での協定に基づく医療通訳制度の創設経緯、内容、及び熊本県における
医療通訳制度の課題について考察する。 創設経緯 2010 年以前、メディカルサポート、事業団が別々に対応 2010 年 メディカルサポートと事業団間で医療通訳派遣協定を締結、医療機関あるいは在住外
国人からの依頼に基づく医療通訳派遣を行う。
・在住外国人の他、海外から観光で熊本を訪れる人たちが増加傾向
・ 国立病院における中国語、韓国語への医療通訳の必要性が増す。
2014 年 事業団の多文化共生シンポジウムで「医療通訳」とテーマとする。(3 月)
2014 年 第 1 回医療通訳ボランティア養成講座開催
・ 医療通訳の役割、医療通訳とは、医療倫理についての概略説明
・ 医療通訳ボランティア制度創設と当該ボランティア登録についての説明
医療通訳ボランティア養成講座開催(全 7 回)
・ 医療通訳概論・基礎知識 (第1回)
・ 救急医療・内科編 講義 (第2回)
・ 同上 ロールプレイ (第 3 回)
・ 救急医療・外科編 講義 (第4回)
・ 同上 ロールプレイ (第5回)
・ 通訳技術について (第6回)
・ まとめ → 登録 (第7回)
震災を想定した防災訓練@国立病院
1
第 10 回移住労働者と連帯する全国フォーラム・関門 2015
2015/6/13
2015 年 国立病院、メディカルサポート、事業団で「医療通訳派遣に関する覚書」を締結
医療通訳派遣制度が稼働開始(派遣 2 件/2015 年 3 月まで、5 件/2015 年 4 月
*備考 全派遣数 26 件/2014 年度、7 件/2015 年 4 月
内容
* 通訳派遣団体 = メディカルサポート
* 指定医療機関 = 国立病院
2
5 月(上記を含む)
5 月) 第 10 回移住労働者と連帯する全国フォーラム・関門 2015
2015/6/13
熊本県における医療通訳制度の課題 ・現医療通訳制度での派遣の医療機関が国立病院に限定されている。 → 協定病院を増やす働きかけ(国立の他、5病院で検討中) → 県市の医師会や行政を巻き込んだ地域全体としての医療通訳制度への発展 ・現医療通訳制度に行政が関係していない。
→ 「こんにちは赤ちゃん訪問」事業での市行政と事業団の通訳同行連携ができており、これを医療分野へ発展
→ 熊本県国際協会との連携から県行政、さらに県内市町村を巻き込んでいく働きかけ
(医療分野に限らず、多文化共生社会の構築をめざして、EX 防災、日本語 etc.)
・現医療通訳制度での医療通訳はボランティアで対応している。
→ 医療通訳ボランティアの方へのスキルアップ講座の開設
→ ボランティアから医療通訳へ.. 3
第 10 回移住労働者と連帯する全国フォーラム・関門 2015
2015/6/13
熊本市ホームページ
4
医療通訳派遣事業に関する覚書(案)
医療通訳の派遣事業に関し、医療機関名 (以下「甲」という)、メディカルサポート
くまもと(以下「乙」という)、一般財団法人熊本市国際交流振興事業団(以下「丙」という)の 3
者にて、次のとおり覚書を締結する。
(目的)
第 1 条 甲の要請に基づき、丙は、医療通訳の派遣を乙へ依頼し、乙は登録する通訳者を第 3 条に定
める場所に派遣する。派遣においては、甲・乙・丙は協力して通訳業務が円滑に行われるよう
最大限の配慮を行うものとする。
(受付場所)
第 2 条 甲の要請受付は、熊本市中央区花畑町 4 番 18 号 熊本市国際交流会館 一般財団法人熊本
市国際交流振興事業団とする。
(履行場所) 第 3 条 履行場所は、医療機関名 とする。 (対象言語)
第 4 条 本事業の対象とする言語は、英語、中国語、韓国語の 3 言語とする。但し、緊急の場合はこ
の限りではない
(実施期間) 第 5 条 2014(平成 26)年○月 1 日から 2015(平成 27)年 3 月 31 日までとする。
(業務内容)
第6条 本事業の業務内容は、次のとおりにする。
(1)医療通訳者の業務
ア 医療通訳者の業務範囲は、甲における外国籍患者もしくは、外国にルーツをもち日本語で
のコミュニケーションが図れない患者(以下「外国籍患者等」という)の診療・症状・検査
結果等の説明、受付・支払・入院・保険等の手続き、その他医療に関し必要と認められる通
訳業務とする。
イ 医療通訳者は、甲スタッフの指示を受け、前号の業務を行うものとする。
(2)医療通訳者の派遣の手続き
ア 甲は、外国籍患者等が受診・救急搬送された場合、丙に電話にて要請する。
イ 丙は、前号の要請の内容に基づき、
(様式1)
「医療通訳派遣依頼票」を記入し、乙へ連絡
する。乙は登録者の中から最も適当な者を選考し、医療通訳を依頼する。
ウ 乙は、医療通訳者の了承を得た後、直ちに甲に、(様式 1)「医療通訳派遣依頼票」に基づ
き、医療通訳者の派遣に係る連絡を行う。
エ 医療通訳者は、甲に赴き、スタッフの指示により、外国籍患者等の診療、手続きなどの医
療通訳業務に従事するとともに、業務終了後は直ちにその旨をスタッフに報告する。
オ 甲は、業務終了後、医療通訳者の報告に基づいて速やかに(様式 2)
「医療通訳者業務確認
票」へ派遣結果を記入し、その都度、丙へ送付する。
カ 乙は、医療通訳者及び丙からの報告を受けて、通訳費用を甲へ請求する。請求方法は当月
分をまとめて翌月 10 日までに行う。
キ 甲は、乙から適正な請求書を受領後、派遣月の翌月末日までに乙の口座へ振り込む。
ク 甲の支払が遅延した場合、遅延利息が発生する。利率については市場動向を踏まえて甲乙
協議とする。
(3)受付時間
毎日 9:00∼24:00 但し、20:00∼24:00 は、乙において、直接受付を行うこととする。 (守秘義務)
第 7 条 本事業の業務に従事した者は、業務上知り得た秘密を他にもらしてはならない。その職を退
いた後も同様とする。
(保障)
第 8 条
(1)医療行為に関わる事故について
誤訳による医療事故など医療行為に関わる損害が発生する可能性については、甲のスタッフ
に準じた扱いで、各医療機関加入の賠償責任保険で対応する。
但し、誤訳が故意によるものと認められる場合は、この限りではない。
(2)医療行為等に関わらない事故について
医療行為に関係のない理由による、医療通訳者自身の怪我、他人に負わせた怪我等の傷害事
故、他人の所有物損壊等の賠償事故等については、甲、乙、丙に賠償の責めはないものとする。 但し、医療通訳者本人の自発的な保険加入を妨げない。
(費用)
第 9 条 甲は、医療通訳派遣に係る下記の費用を負担するものとする。
(1)医療通訳者派遣費用
医療通訳者派遣費用は、通訳者 1 人につき 2 時間以内 3,000 円を基本とする。2 時間を超過し
た場合は、超過分について 2 時間毎に同じく派遣費用が発生する。
(2) 派遣時に係る交通費は、原則医療機関が負担する。交通機関はタクシー利用を基本とし、往
路は実費(領収書提出)、復路はタクシーチケットでの支払とする。なお、医療通訳者がやむ
を得ず自家用車を使用した場合は一律 1,000 円とする。その際甲は駐車場の確保に協力し、使
用に伴い費用が発生する場合は原則医療機関が負担する。
(協議事項)
第10条 この覚書に定めがない事項については、甲、乙、丙が協議の上決定する。
上記覚書の証として書面を3通作成し、3 者記名押印の上各々1通を所持するものとする。
平成 年
月
日
甲 〒
(住所または所在地)
(氏名または名称及び代表者名)
印
乙 〒
(住所または所在地)
(氏名または名称及び代表者名)
印
丙 〒860-0806 熊本市中央区花畑町 4 番 18 号
一般財団法人熊本市国際交流振興事業団
理事長 吉丸 良二 印
いりょうつう やくしゃ は け ん いらいひょう
(様式1) 医療通 訳者 派遣 依頼票 〔KIF 記入用〕
うけつけ ばんごう
うけつけ ね ん が っ ぴ
受付番号:
受付年月日: 年 月 日
しん き
けい ぞく
ねん
がつ
にち
うけつけしゃめい
受付者名:
ちょくぜん うけ つけ ばん ごう
□新規 □継続( 直 前受付番号) No. い ら い
はけんさき
依頼/派遣先:
いらいしゃ
とうじつ たんとうしゃ
ちが
ば あ い
依頼者: 当日担当者(違う場合):
は け ん に ち じ
ねん
がつ
にち
派遣日時: 年 月 日( ) : ∼ :
れんらく
がつ
にち
キャンセル連絡 月 日( ) : ま
あ
ま
あ
かんじゃ らいいん
□間に合った □ 間に合わなかった □ 患者来院せず
ひ よ う ふ た ん
ふ た ん
ふ た ん
(費用負担なし) (交通費負担あり) (交通費負担あり)
げん
ご
言 語
ちゅうごく ご
ぺ きん
みん なん
たい わん
しゃんはい
かん とん
□ 中 国語(北京、㛼南[台湾]、 上 海、広東、他: )
かんこく
ちょうせんご
え い ご
□韓国・朝鮮語 □英語 じょうき い が い
げ ん ご
□上記以外の言語:
は け ん しんりょうか
派遣診療科
ない か
しょう か
き
か
こ きゅう き
か
じゅんかん き
か
□内科 □ 消 化器科 □呼 吸 器科 □ 循 環器科
げ
か
せいけい げ
か
けいせい げ
か
か
□外科 □整形外科 □形成外科 □リハビリテーション科
のう しん けい げ
か
しん けい ない か
がん か
じ
び いん こう か
□脳神経外科 □神経内科 □眼科 □耳鼻咽喉科
しょうにか
さ ん ふ じ ん か
ひ
ふ
か
ひ にょうきか
□小児科 □産婦人科 □皮膚科 □泌尿器科
し
か
ほうしゃ せ ん か
ま す い か
せいしんか
□歯科 □放射線科 □麻酔科 □精神科
た
□その他( )
つうやく ないよう
かんじゃめい
せいべつ
ねんれい
通訳内容
患者名
性別
年令 才
かんじゃ
じょうきょう
おとこ
患者の 状 況 おんな
男・女
がいらい
しょしん
さいしん
け ん さ け っ か
さい
または、
せいねん が っ ぴ
生年月日
た
外来(初診・再診:検査結果 その他: )
にゅういんかんじゃ
しんさつ
け ん さ け っ か
た
入 院 患者(診察 検査結果 その他: )
け ん さ
せつめい
じ っ し つきそい
た
検査:説明・実施付添 その他:
しゅじゅつ
じゅつぜんせつめい
ま す い
じゅつご せつめい
た
手 術 :術 前 説明・麻酔・術後説明 その他:
こ く ち
びょうめい
告知(病 名 : )
きゅうきゅうしんりょう
救 急 診 療 :
た
し ょ り け っ か
処理結果
はけんしゃ
派遣者
その他:
つう やくしゃ
かくにん
びょういん
通訳者へ確認
ねん
かくにん
病 院 へ確認
がつ
にち
年 月 日
ねん
がつ
にち
年 月 日
かくにんしゃ
かくにんしゃ
確認者【 】
確認者【 】
は け ん ひ よ う
派遣費用
きんがく
えん
こうつうひ
えん ふく
金額: 円 (うち交通費 円含む)
つうやく
し は ら
ほうほう
ふりこみ
け い ゆ
びょういん
通訳への支払い方法 :□振込 (メディカルサポート経由・病 院 より)
ほか
□他 ( )
いりょう つうやく しゃ ぎょうむ かくにんひょう
(様式2) 医療 通訳 者 業務 確 認 票 〔医療機関記入〕
うけつけ ばんごう
うけつけしゃめい
はけんしゃめい
受付番号:
受付者名:
派遣者名
い ら いねんがっぴ
ねん
がつ
にち
依頼年月日: 年 月 日
しん き
けい ぞく
ちょくぜん うけ つけ ばん ごう
□新規 □継続( 直 前受付番号) No. いりょう き か ん め い
医療機関名:国立病院機構 熊本医療センター
いらいしゃ
とうじつ たんとうしゃ
ちが
ば あ い
依頼者: 当日担当者(違う場合):
げん
ご
言 語
ちゅうごく ご
ぺ きん
みん なん
たい わん
しゃんはい
かん とん
□ 中 国語(北京、㛼南[台湾]、 上 海、広東、他: )
かんこく
ちょうせんご
え い ご
□韓国・朝鮮語 □英語 じょうき い が い
げ ん ご
□上記以外の言語:
は け ん しんりょうか
派遣診療科
ない か
しょう か
き
か
こ きゅう き
か
じゅんかん き
か
□内科 □ 消 化器科 □呼 吸 器科 □ 循 環器科
□外科 □整形外科 □形成外科 □リハビリテーション科
のう しん けい げ
か
しん けい ない か
がん か
じ
び いん こう か
□脳神経外科 □神経内科 □眼科 □耳鼻咽喉科
しょうにか
さ ん ふ じ ん か
ひ
ふ
か
ひ にょうきか
□小児科 □産婦人科 □皮膚科 □泌尿器科
し
か
ほうしゃ せ ん か
ま す い か
せいしんか
□歯科 □放射線科 □麻酔科 □精神科
た
□その他( )
は け ん に ち じ
派遣日時
ねん
よ て い
がつ
にち
予定 年 月 日( ) : ∼ :
ねん
じっせき
がつ
にち
実績 年 月 日( ) : ∼ :
ゃ
ん
せ
る れんらく
がつ
にち
キャンセル連絡 月 日( ) : ま
あ
ま
あ
かんじゃ らいいん
□ 間に合った □ 間に合わなかった □ 患者来院せず
ひ よ う ふ た ん
ひ よ う ふ た ん
ひ よ う ふ た ん
(費用負担なし) (費用負担あり) (費用負担あり)
つうやく ないよう
かんじゃめい
せいべつ
ねんれい
通訳内容
患者名
性別
年令 才
かんじゃ
じょうきょう
おとこ
患者の 状 況 おんな
男・女
がいらい
しょしん
さいしん
け ん さ け っ か
さい
または、
せいねん が っ ぴ
生年月日
た
外来(初診・再診:検査結果 その他: )
にゅういんかんじゃ
しんさつ
け ん さ け っ か
た
入 院 患者(診察 検査結果 その他: )
け ん さ
せつめい
じ っ し つきそい
た
検査:説明・実施付添 その他:
しゅじゅつ
じゅつぜんせつめい
ま す い
じゅつご せつめい
た
手 術 :術 前 説明・麻酔・術後説明 その他:
こ く ち
びょうめい
告知(病 名 : )
きゅうきゅうしんりょう
救 急 診 療 :
た
じ ゆ うきさいらん
自由記載欄
その他:
は け ん ひ よ う
きんがく
派遣費用
金額: 円 (うち交通費 円含む)
えん
こうつうひ
しはらい ほうほう
えん ふく
せいきゅう
もと
ふりこみ
支払方法:□メディカルサポートくまもとの請 求 に基づき振込
ほか
□他( )
びょういん
ぎょうむ かくにん しょめい
病 院 スタッフ業務確認署名 ※派遣終了後、全ての事項をご記入の上、コピーをとり、原本を月末締め(毎月 1 日∼末日分は、翌
月の5日まで着)で KIF 事務局までご郵送ください。
(様式3) 年度 医療通訳派遣月別実績集計 〔KIF 用〕
〒
病院 連絡先 ( ) ‐
実績
4月
派遣件数 件 依頼件数 件
5月
派遣件数 件 依頼件数 件
6月
派遣件数 件 依頼件数 件
7月
派遣件数 件 依頼件数 件
8月
派遣件数 件 依頼件数 件
9月
派遣件数 件 依頼件数 件
10月
派遣件数 件 依頼件数 件
11月
派遣件数 件 依頼件数 件
12月
派遣件数 件 依頼件数 件
1月
派遣件数 件 依頼件数 件
2月
派遣件数 件 依頼件数 件
3月
派遣件数 件 依頼件数 件
合計
派遣件数 件 依頼件数 件
言語
中国語: 派遣件数 件 依頼件数 件
スペイン語 派遣件数 件 依頼件数 件
ポルトガル語 派遣件数 件 依頼件数 件
韓国・朝鮮語 派遣件数 件 依頼件数 件
タガログ語 派遣件数 件 依頼件数 件
タイ語 派遣件数 件 依頼件数 件
英語 派遣件数 件 依頼件数 件
他: 派遣件数 件 依頼件数 件
他: 派遣件数 件 依頼件数 件
他: 派遣件数 件 依頼件数 件
他: 派遣件数 件 依頼件数 件
合 計 派遣件数 件 依頼件数 件
備考:
非正規滞在者の自治体サービス利用状況調査票
記事
項目
内容
時期
入管法改定後
市区町村
○×市△区
国籍
◎△共和国
外国人登録(2012年7月以前) 有
在留特別許可手続き中
利用ししようとした制度
結果 記事
時期
母子手帳(本体)
2013.3
○
母子手帳(妊婦検診受診票)
2013.3
× 在留カードのない人は出せないと言われた
入院助産制度
2013.3
○
支援者同行でようやく認められたものの、入管通報さ
れた。
2013.9
×
ポリオの予防注射を受けようと相談したが、自費で接
種を受けるよう言われた。
養育医療制度(未熟児医療)
予防接種
保育園入所
小学校入学
中学校入学
育成医療
小児特定慢性疾患
母子生活支援施設入所
国民健康保険
国民年金
障害者手帳(身体・知的・精神)
介護保険
生活保護
移住労働者と連帯する全国ネットワーク
外国人医療・生活ネットワーク
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