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家庭用燃料電池の安全対策
家庭用燃料電池の安全対策 防火安全室 用燃料電池に関する建築物との「保有距離」の見 燃料電池とは、水素と酸素を反応させて、直接、 電力を発生させる装置をいい、その特徴として、① 直し」、③「家庭用燃料電池に関する逆火防止装 発電の際、水素と酸素の反応に伴い排出されるの 置の設置義務の見直し」の3項目が挙げられてい は水のみであり、振動や騒音が非常に小さく環境 ます。 にやさしい、②電力のほか、同時に発生した熱を有 燃料電池はこれまでエネルギーとしての利用経験 効利用することにより、総合的なエネルギー効率が の少ない水素を利用していることから、導入環境整 高くなることが挙げられます。 備に当たって各種規制の見直しが必要になります このため、環境対策、エネルギーの安定供給及 が、その際には、安全性の確保を前提として実施 び国際競争力確保等の観点から、燃料電池の開 する必要があります。このため消防庁の委託により 発・普及が進められており、我が国では、「燃料電 危険物保安技術協会において、平成15年度「定置 池実用化に関する関係省庁連絡会議」を開催して 用燃料電池に係る安全対策に関する調査検討委員 検討を行い、平成14年10月25日「燃料電池の実用 会」(委員長:田村昌三東京大学教授)を設置し、 化に向けた包括的な規制の再点検の実施について」 家庭用燃料電池を含めた定置用燃料電池について、 をとりまとめるなど、政府全体として、導入環境の 考え得る危険性を抽出・整理するとともに、現在 整備を目指しているところです。 開発が進められている機器に取り入れられる各種安 このうち、一般家庭向けの燃料電池(以下「家 全装置等を踏まえ、抽出・整理した危険性につい 庭用燃料電池」という。)については、平成16年3 ての評価等を行いました。平成16年度は、本検討 月19日に閣議決定された「規制改革・民間開放推 結果を踏まえ、安全確保に必要な技術基準等の整 進3か年計画」に盛り込まれています。具体的な 備を行った上で、できる限り早期に「規制改革・ 要望事項としては、①「家庭用燃料電池に関する 民間開放推進3か年計画」への対応を図ることと 消防法に基づく設置届出義務の見直し」 、②「家庭 しています。 交 流 出 力 排 気 排 気 貯 湯 槽 インバータ 電気 都市ガス、LP ガス、灯油等 熱交 換器 改 質 器 (水 素) (二酸化炭素) 燃料電池 本体 冷却水タンク バーナ 空 気 電池オフガス 改質用水 家庭用燃料電池(固体高分子形)の基本構成 家庭用燃料電池の一例 消防の動き 23