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教育評価観の転換と アカウンタビリティー

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教育評価観の転換と アカウンタビリティー
教育評価観の転換と
アカウンタビリティー
田中耕治
(京都大学大学院教育学研究科教授)
先日,ある小学校で開催された公開研究会に
パネリストとして参加することになった。その
小学校は数々の新しい取り組みを積極的に展開
している,文字通りその地区における先進校で
ある。そんなこともあって,話題は自然と「こ
の学校の取り組みをどのように保護者や地域の
人たちに理解してもらって,協力を得られるよ
うにするのか」という点に移っていった。
発言を求められた私は,次のように自分の意
見を述べた。最近よく使われるアカウンタビリ
ティーという用語は,学校による「説明責任」
とともに実は「結果責任」を意味している。た
しかに,学校が実施している新しい取り組みを
「学校だより」などで周知したり,本日のよう
な授業公開を行うことには大きな意味がある。
しかし,そのような取り組みが「説明責任」に
とどまっている限りでは不十分であって,
「結果
責任」
まで行かなくてはならない。「結果責任」
とは子どもたちがどのように変わったのかを保
護者や地域の人たちに説得的に示すことである。
このような主旨のことを述べた。
責任」
)と同時に,
「約束した学力の保障をどの程
度実現したのかを示すこと」(
「結果責任」)
が必
要となる。この「公開」と「約束」を伴うアカ
ウンタビリティーこそ,
「目標に準拠した評価」
を支える必須の条件である。
ところで,このようにアカウンタビリティー
を把握する際には,少なくとも次の二つの点に
留意することが大切である。
そのひとつは,子どもたちの学力保障の現状
を提示しようとする場合,その学力が量的に明
示可能な,いわゆる「テスト学力」に傾斜する
危険性を避けることである。このような一面的
な学力ではなく,たとえば「ポートフォリオ評
価法」のように,学力を多角的に重層的に捉え
る評価方法によって明らかとなる学力をこそア
カウントすべきだろう。
もうひとつは,アカウンタビリティーにおい
ては,学校からの一方向的な働きかけではなく,
保護者や地域の人たちの学校への参加が同時に
実現していなくてはならない。そのためには,
このような私の発言の背景には,
この間の「相
対評価」から「目標に準拠した評価」への教育
学力保障の取り組みに「評価参加者
(stakehold-
評価観の転換が強く意識されている。
「相対評
価」の場合には集団における順位を通知するだ
上げていくことが必要となってくる。
けでよくて,それ以上の説明は必要がない。し
かしながら,
「目標に準拠した評価」の場合に
の質を改革するとともに,学校と社会の関係性
er)
」として保護者ひいては地域の人たちを立ち
教育評価観の転換は,学校における教育活動
にも重要な問題提起を行っている。
は,まずは「評価規準を公開すること」(「説明
タナカ コウジ
子どもたちに生きることを励まし,確かな学力を保障するための教育評価のあり方を追究し,教育学の立場から教育評価の再構築をめ
ざす。近著に,田中監訳,B.Dシャクリーほか著「ポート フォリオをデザインする」ミネルヴァ書房,「指導要録の改訂と学力問題」三学
出版,編著「教育評価の未来を拓く−目標に準拠した評価の現状・課題・展望−」ミネルヴァ書房ほか多数。
KGK ジャーナル Vol.39-1 1
最近の研究会・研修会では,評価が話題に
2.評価のしかたを工夫する
が可能である。場面に応じた適切な評価対象
なることが多い。
児童・生徒の学習状況を的確に把握するには,
を検討しておきたい。
2002年2月に教育課程研究センターは「評
どのような工夫がなされるべきであろうか。
価規準,評価方法等の研究開発(報告)」で評
先日,高等学校の授業を参観する機会を得
3.フィード バックさせる
価の観点及びその趣旨,評価規準及びその具
た。そこでは,中堅教員による授業を参観し,
評価結果は学習指導に反映させてこそ意義
体例を示した。これをもとに,各学校では題
授業構成や評価のあり方等を検討することが
あるものとなる。従って,
学習の過程で児童・
材に対応した具体的な評価規準を作成し,実
課題であった。同時に若い教員数名の研修の
生徒を見とり,直ちに学習に返すことが要求
践している。しかし,評価項目が細かすぎる
機会でもあった。若い先生方は,学習展開の
される。即対応できるような指導の工夫や,
のでは,判断が難しい,評価のための授業に
中の3つの場面で,生徒の学習状況を評価す
個に応じた具体的な指導の手だてを考えてお
なっている,など評価の難しさが指摘されて
ることになっていた。ひとつのグループを各
きたい。学習内容によって具体的な手だては
いる。
自がそれぞれ評価した結果,同じ評価を受け
違ってくるが,有効な手だてとなる多様な資
評価は何のために,どのようにするのかを
た生徒もいれば,異なった評価を受けた生徒
料を準備し,観察させたり,比較させたり,
明確にすることは,テーマに一歩近づくと考
もいた。先生方が評価する上で困った点は,
想起させたりなどの指導ができるようにして
える。
どういう規準をもって評価すべきか,不十分
おく。特に,調理や製作に関する技能・技術
な生徒にはどうすればよいか,ということで
の習得は学習の進行とともに変化が大きいの
1.評価の目的をはっきりさせる
あった。その場では,自分なりの規準をもっ
で,瞬時に適切に行わなければならない。そ
教師は,児童・生徒の反応を常に見とりな
て評価したわけだが,その規準がよかったか
のためにも,学習形態や指導体制などの工夫
がら学習を進めている。では,何を見とって
どうか分からないし,判定もあいまいであっ
が求められる。
いるのだろうか。教師の問いかけや指示など
た,などの意見が出された。
学習の終了後は,次時の学習が適切に行わ
に対する思考の様子や行動の状態,発言や記
教師は,頭の中に自分なりの評価規準をも
れるよう,ワークシートやノート,製作品など
述などの児童・生徒の様々な反応から,次の
っていたわけだが,それが統一されていたも
の点検をする。本時のねらいに即してどうで
学習に進めようか,同じ内容を異なる面から
のではなかったために,評価結果に多少の相
あったかの把握が必要である。不十分であっ
迫ったほうがよいか,前に戻って再度学習す
違が生まれた。これは,評価規準を共通にも
た場合は,全体或いは個別の指導が必要とな
べきかなどの判断を瞬時に下しているのであ
つ必要性があることを示唆している。
る。また,提出物への教師のコメントは児童・
る。
評価規準は,自校の児童・生徒を念頭に置
生徒の学習意欲を引き出す。よさを認めると
また,学習の最後には,本時に児童・生徒
いて作成することが望まれる。規準を作成す
ともに不十分の点を明確にし,どうすればよ
がどれだけ分かったか,できるようになった
ることは,規準に達しない児童・生徒に対し
いかのヒントや指示が学習の向上につながる。
か,などを捉えている。
てどのような手だてを講じて目標に近づけよ
また,自分の学習の軌跡を振り返ることが
このような教師の活動が評価であり,教師
うとするのかを考えることである。単に,で
できるような記録の積み重ねは,自己の変容
は意図するしないにかかわらず,常に児童・
きた,できない,理解している,していない
を確認できる資料である。総合的学習でポー
生徒の把握に努めているのである。しかし,
を判断するだけでなく,不十分な児童・生徒
トフォリオが行われている。家庭科でも名称
学習である限り,そこには身に付けさせたい
に対して,どうしたら分かる,できるように
こそ異なるが様々な形で使われているが,単
知識や技能・技術,理解させたい内容事項が
なるか考えそのための手だてを考えることが
発的なものも少なくない。それを一つの題材
あり,それらがどれほどの状況であるかを把
必要である。 ごとにまとめれば立派な学習記録となる。学
握することが重要なのである。把握ができて
また,なにをもって評価をするかという評
習の軌跡として自己の変容が分かるよう再編
ウチノ ノリコ
はじめて児童・生徒への新たな指導が必要か
価対象を明確にしておく必要がある。学習で
成し蓄積していけば,自己評価の資料として
東京学芸大学教育学研究科修了。
東京学芸大学附属小金井小学校教論,鳴門教育大
学助教授を経て,現在,山梨大学教育人間科学部
教授。著書は「家庭科の21世紀プラン」家政教育
社
(分担執筆)
「
, 小学校 家庭科授業研究」教育出版
ほか。
どうか考えられる。従って,目標を意識した
は多様な学習用具が使用され活動が行われて
も意義あるものとなるであろう。
学習が必要で,その目標に対する学習の状況
いる。発言やワークシートやノート類への記
評価は労力のかかる活動であるが,児童・
を正確に把握することを目的とした評価でな
述の内容,学習活動への取り組み方,作業の
生徒に確かな学力を保証する意味でも重要で
ければならない。
状況や進度,製作物等,様々のものから評価
ある。子どもに生きる評価を大切にしたい。
[特集]
評価を子どもに
どうかえしていくか
内
野
紀
子
評教
価師
のの
あ活
り動
方と
2 KGK ジャーナル Vol.39-1
KGK ジャーナル Vol.39-1 3
[特集]
評価を子どもに
どうかえしていくか
安
東
茂
樹
か子求
えどめ
すもる
評に資
価 質
・
能
力
か
ら
○ はじめに
要になる。教科学習の状況について,観点別
○ 子どもにかえす評価
社会的動物と言われる人間は,道具を用い
学習状況は分析的な評価を,評定は総括的な
評価を子どもにかえすことは,子どもに
てものを作り,仲間と共に社会を形成してき
評価を行い,2つの評価に関連付けが求めら
とって自分の状況が正しく把握でき,適正な
た。決して,単独で生活してきたのではない。
れる。
修正や改善を加えながら成長することに役立
その社会では,人間同士が適正な判断で評価
ち,人間として発達する上で意義が認められ
し合い認め合って共に発展してきた 。した
○ 教科独自の学力論と評価
る。決して人間同士の比較や序列をねらいと
がって,現在の学校教育における評価とは,
どのような資質・能力を子どもに獲得させ
して評価をかえしているのではない。
子どもの学習状況を正確に判断するもので,
ればよいか,教科独自の学力論を展開するこ
受けとった評価は,子どもにとって,①自
一人一人の存在を認め,成長や発達のための
とが重要である。技術・家庭の内容と生活に
分自身の貴重な情報を得ること,②これまで
大切な情報資料として位置づけられ,それを
おける自己評価行動に関わる項目を因子分析
の成果と今後の方向性が分かること,③現在
個々の子どもに丁寧にかえしていく必要があ
した結果,
「自己モニタ」
,「評価基準設定」
,
の学習の目標に対する達成度が明らかになる
1)
る。
「目標志向性」の3因子が求められた2)。
こと,④客観視できる自分が育成されること,
自己モニタとは,自分の行う作業や実習の
⑤新たな自分の考え方や行動が示されること,
○ 求められる評価
計画をきちんと立てたり,自分の行動や行為
である。要は,自分自身を客観的に見つめる
評価とは,計画や遂行している状況を判断
を少し離れた距離から眺めたりできる心理的
ことができる自己モニタ力が備わることと言
する意味を有し,
「設計や計画の通りできてい
傾向性を指し,評価基準設定とは,計画実行
える。そして,自分自身を見つめることは,
る」,「加工や調理が順調である」,
「工具や用
の際,どの時点でどのような基準で評価すれ
自分の行動を操作し調整することに転移して
具の使い方に少し課題がある」,「接合や配合
ばよいかという意識の明瞭を示し,そして目
いく。
に問題があり改善の必要がある」など,状況
標志向性とは,効力感や自己有能感に関する
子どもにかえす評価を意味あるものにする
分析と次に進む方向や課題を明らかにするも
内容で,課題解決に際して課題をコントロー
ために,Plan → Do → See のSee の部分を
のである。その分析と課題を評価として子ど
ルできる見通しと自信を基礎にした学習意欲
より明確にし,計画・実施の後,これまでの
もにかえすことは,学習や発達に関わる事柄
の傾向性を意味する。
学習をCheck(評価)
し,次へのAction(更新)
についての価値判断と,結果から問題を検討
中でも,自己モニタは,本教科で求める主
を起こし,それをShow
(公開)として進めるこ
し,よりよい学習やよりよい発達を実現する
たる資質・能力で,
自分をモニタしコントロー
とが必要になる。ここで言うCheckとは上記
ために,今後のあり方を的確に伝えることに
ルする認知技能と考えられ,行為の実行過程
の①と③であり,Action は②と④であり,そ
なる。
における自己評価能力と位置づけられる。理
して Show は⑤に対応する。この一連の取り
現在,的確な評価をかえすために,相対評
解したり判断したりすることや,加工したり
組みがスパイラルに推移し発展していくこと
価から絶対評価にシフトし,評価規準を明確
調理したりすることにおいて,すべての人間
が,成長・発達という意味に通じる。
にし,絶対評価のための基準作りと妥当な重
が調整過程で行っていて自己モニタ力(自分
みづけを行い,観点別学習状況と評定を関連
の知識・技術を上位からコント ロールする能
○ おわりに
づける取り組みがなされている。まず,学習
力で,自分の行為のしかた,操作方法,道具
現在,教科の目標に準拠した絶対評価と評
目標が達成できたかどうかを求める評価規準
や機械の選択など自分の行動を監視する能
定のあり方に信頼性や客観性および妥当性が
(クライテリオン)
を,即ち“何を”という質
力=メタ認知の能力)によって行動が操作さ
求められている。これからの評価活動は,指
的なよりどころを明らかにする。しかし,観
れている。この自己モニタ力が,これからの
導する教師が主体になって基準を作成し,指
1950年兵庫県生まれ。大阪教育大学卒。中学
点別学習状況評価のAとBの違い,BとCの
子どもに求められる重要な資質・能力になる
導に関わる状況把握の場として評価を丁寧に
校教諭,兵庫教育大学助教授を経て,現在,京都
違いを明確にするのに,この質的な規準だけ
と考える。これまでのように知識の量がいっ
子どもにかえしていく必要がある。
教育大学教授 博士(教育学)。
主な著書
「生徒の自学
では明らかにできない。そこで,例えばテス
ぱいあってもその使い方が分からない,指示
参考文献
トの点数のようにカッティング・スコアで量
されないと行動できない,頭は優れているけ
1)
A.バンデュラ:社会的学習理論−人間理解と教育の
的に判断する評価基準(スタンダード )が,即
れど考え方が偏っている,などの問題とされ
ち“どの程度”という量的なよりどころが必
ているところを補完するものである。
アンド ウ シゲキ
能力を高める技術科教育」明治図書,共著「学ぶ喜
びを高める技術科教育」開隆堂,共著「中学校学習
指導要領解説」
文部省,編著
「評価規準・評価方法・
評価問題づくり」
明治図書ほか。
4 KGK ジャーナル Vol.39-1
基礎−,金子書房,1949
2)城仁士・安東茂樹:自己評価能力の構造とその発達,
日本産業技術教育学会誌Vol.34No.1,1992
KGK ジャーナル Vol.39-1 5
技・家[技術分野]の実践
技・家[技術分野]の実践
評価を子どもにかえす
4.自己評価・相互評価の収集
― 技術とものづくりの授業実践を通して ―
(1)
自己評価
佐賀県佐賀郡諸富町立諸富中学校 坂井 禎
表3は,自己評価表である。学習の見通しを立
・板の表面のやすりがけは素晴らしい。
・きちんと直角に接合している。
・繊維の方向,組み立ても間違いない。
て,作業に取り組ませるために評価表を用意し,
1.はじめに
⑤自己評価・相互評価等の収集と整理
毎時間,A,B,Cの3段階で評価を行う。提出
評価は,個々の生徒の成長発達を支援するもの
⑥評価の総括,評定への総括
された自己評価は毎回,教師が確認し,次時に生
であり,学ぶことに対する意欲と自らをよりよく
以上の過程を踏まえ,教師が生徒に学習状況を
徒に返却した。
しょうとする向上心を高めるための動機付けとい
正しくつかませ,自発的に目標の達成に努力しよ
表3 自己評価表
う機能を持つものと思う。
うとする意識を持つことが大切である。
その評価を具現化するために,以下のような手
そこで,本報告では製作を通して達成感や成就
順を踏んで授業を計画立案することが大切である
感を味わわせながら,次時の生徒の学習意欲を高
と考えた。
めて,生活に生かす力を育成したいと考える。
①「内容A」の目標分析と評価の観点の明確化
②指導内容の検討と題材の設定
2.指導内容の検討と題材の設定
③題材の指導計画・評価計画の作成
まず,学習指導要領の分析により,表1にあげ
④授業の実践
る内容Aの基礎・基本事項を抽出した。
相互評価を行った作品
表1 基礎・基本一覧表(A 技術とものづくり)
(2)
相互評価
5.評価の総括,評定への総括
次に,グループ内での作品をお互いに評価し合
観点別学習状況の総括では,表4にあげるよう
うことにした。それぞれの気付きを付箋紙に書き,
に評価結果を点数化して,総括する方法を考えた。
作品に貼った。写真は相互評価を行った作品であ
また,評定への総括としては,なお,その際のカッ
る。評価には,次のものがあげられた。
ティングポイントは,表中の通りである。
表4 評価の総括及び評定の総括
3.指導計画と評価計画
1 ものをつくる技術について考えよう…1時間
2 材料の使われ方を調べよう…2時間
3 つくりたいものを考え,感想をまとめよう…10時間
4 材料を加工して部品にしよう…12時間
5 材料を組み立てて仕上げよう…8時間
6 これからの生活と技術について考えよう…2時間
題材を「身の回りを豊かにするものをつくろ
う」とし,その指導計画は右の通りとした。また,
題材の評価規準を設定し,表2にあげる生徒の学
習活動における具体的な評価規準を設定した。
評
指 導 事 項
学習項目
生活や技術への関心・意欲・態度
評価規準
諸中評価規準
(2)製作品の設計 ア 使用目的や使用条件に ・材料の使われ 身の回りの生活 ・身の回りの製品の機能や構
について,次の事項 即した製作品の機能と構造
方を調べよう。を向上させるた
造の違いを調べようとして
を指導する。
について考えること。
・つくりたいも めの製作品を構
いる。
イ 製作品に用いる材料の
のを考え,構 想することに関 ・身の回りの製品に使われて
特徴と利用方法を知ること。 想をまとめよ 心をもち,製作
いる材料の特徴を調べよう
ウ 製作品の構想の表示方
う。
するために必要
としている。
法を知り,製作に必要な図
なことを図示し ・製作したいものを意欲的に
をかくことができること。
ようとしている。 考え,目的とするものを表示
しようとしている。
(3)製作に使用す
る工具や機器の使
用方法及びそれら
による加工技術に
ついて,次に事項を
指導する。
設計から完成まで,生徒にとっては,予想以上
作品製作を通しての生徒・保護者の感想は,以
の苦労があったようである。このことにより身の
下の通りである。
回りの材料が生活の中に生かされていることにつ
表2 観点別評価規準
内 容
A 技術と ものづくり
6.おわりに
価
規
準
及
び
そ
生活を工夫し創造する能力
評価規準
諸中評価規準
の
生
評価規準
使用目的や使用 ・製作品の使用目的に合わせて 目的とする
条件に即した製
機能を工夫している。
製作品を設
作品を構想し, ・製作品の使用目的に合わせて 計すること
その設計につい
構造を工夫している。
ができる。
て工夫し創造し ・材料の特徴を生かして性作品
ている。
に用いるために工夫している。
・自らが構想したものの形を図
で表すために工夫している。
使い方を工夫している。
具
活
体
の
技
能
諸中評価規準
生活や技術についての知識・理解
評価規準
・製作品の使用目的に適した材 製作品の構想
料を選択することができる。 の表示方法に
・製作品の構想を等角図または,関する知識を
キャビネット図によって表示 身に付け,設
することができる。
計時に必要な
材料の性質や
構造及び構造
について理解
している。
ア 材料に適した加工法を
知ること。
イ 工具や機器を適切に使
い,製作品の部品加工,組
み立て及び仕上げができる
こと。
・材料を加工し
て部品にしよ
う。
・部品を組み立
てて仕上げよ
う。
加工技術に関心
をもち,目的や
条件に応じ手,
工具や機器を適
切に活用しよう
としている。
・製作に使用する工具や機器 材料の特徴と加 ・加工の目的や条件に応じて,
の種類や用途,及び使用方法 工の目的に応じ
より適切な工具を選択し,そ
を調べようとしている。
て,工具の仕組
の使い方を工夫している。
・工具の仕組みに関心をもち,みを生かした使
活用しようとしている。
い方を工夫して
いる。
製作の目的 ・部品加工,組み立て,及び仕
と製作品に
上げをすることができる。
用いる材料 ・工具や機器を安全に使用でき
に適した加
る。
工を行うこ
とができる。
(4)製作に使用す ア 機器の基本的な仕組み
る機器の仕組み及 を知ること。
び保守について,次 イ 機器の保守と事故防止
の事項を指導する。 ができること。
・材料を加工し
て部品にしよ
う。
製作に使用する
機器の仕組みに
関心をもち,保
守と事故防止に
つとめようとし
ている。
・製作に使用する機器の仕組
みを調べようとしている。
・機器の保守や事故防止に努
めようとしている。
機器の保守
と事故防止
がてきる。
8 KGK ジャーナル Vol.38-4
いて,改めて実感できたようであった。
例
加工技術に関
する知識を身
に付け,工具
の仕組みにつ
いて理解して
いる。
諸中評価規準
・製作品の使用目的と機能について理解
している。
・製作品の構造をじょうぶにする方法と
接合方法に関する知識を身に付けてい
る。
・製作品に用いる材料の特徴と利用方法
に関する知識を身に付けている。
・製作品の設計に必要な手順,及び構想
の表示に関する知識を身に付けている。
・加工の目的や材料に適した加工法に関
する知識を身に付けている。
・工具の仕組みと効果的な使用方法との
関係について理解している。
・製作品に適した加工工程と加工技術に
関する知識を身に付けている。
・機器の保守点検を行うことが 基本的な機器 ・製作にしようする機器の電流の流れを
できる。
の構造と各部
制御する方法に関する知識を身に付け
・ねじの締め付けの確認。
の動きに関す
ている。
・潤滑油の給油。
る知識を身に ・製作に使用する機器の動力伝達の方法
・回路計による点検。
付け,保守と
に関する知識を身に付けている。
・コード やヒューズなどの簡単 事故防止の必 ・製作に使用する機器の保守と事故防止
な部品の交換。
要性について
に関する知識を身に付けている。
・機器を使用する際の事故防止 理解している。・製作に使用する機器に用いられている
ができる。
事故防止の仕組みについて理解してい
・作業をする回りの整理・整頓。
る。
・作業時の服装等。
子どもに評価をかえす,それは,子どもたちの
学習状況を正しく評価し,子どもたちに伝え,次
時につなげていくものと考える。子どもの頑張り
を教師は保護者に伝えることも大切な仕事と考え
る。子どもがつくった作品を親子で見て,話し合
ったり,褒められたりすることは,それが子ども
の次への製作活動,ひいては今後の,ものづくり
への関心を高める原動力になるのではないかと感
生徒の感想
私のお父さんの勤め先は家具をつくっています。タン
スなどつくるのは簡単そうというイメージが強かった
けれど,自分が初めて本だなをつくってみて,けっこう
難しいんだなぁと思った。
保護者の感想
物をつくり上げることの難しさを経験して,物を大切
にする心が芽生えてくれれば幸いです。この作品は今,
リビングに置いています。ずっと大切に使わせてもらい
ます。
じている。
KGK ジャーナル Vol.38-4 9
技・家[家庭分野]の実践
技・家[家庭分野]の実践
基礎的な知識と技術を身に付けて
いくための個に応じた指導と評価
群馬県多野郡鬼石町立鬼石中学校 佐藤 清美
生徒に提示した。特に,進度の差が出やすい製作
4.実践のまとめとして
においては,「おおむね満足できる」状況か「努力
これまで,4つの観点別評価とそれぞれの具体
を要する」状況(C)
を時間内に判断し,(C)と判
的な評価規準を1時間の授業の中で,できる限り
断された生徒には,授業時間内及び授業時間外に
4観点全てにおいて,評価するべきであるという
おいて
(B)の状況となった上で,次の授業を入れ
考えを持っていた。今年度,第42回関東甲信越地
1.はじめに
た。これまで,被服領域の授業で製作したものを,
るよう個別指導を行った。(B)
からさらに「十分
区中学校技術・家庭科研究大会群馬大会を終了し,
現在の家庭分野の学習,衣服の選択と手入れは,
生徒全員が継続して活用できていたとは言えない。
満足できる」状況(A)
の生徒に対しても助言やさ
4年間にわたり,たくさんの先生方にご指導,ご
生活の自立に必要な基礎的・基本的内容としてす
全員の製作は1年時に計画し,その後の生活で十
らなる目標を提示し,製作を継続するようにした。
助言をいただく中で,1回の授業での評価項目を
べての生徒が履修し,簡単な衣服の製作や幼児の
分に活用させたいと考えた。
また,全ての授業の中で自己評価を取り入れ,生
厳選することを学び,実際に絞込みを行ってきた。
生活と幼児との触れ合いについては,生徒の興
徒一人一人の授業の振り返りを行っている。生徒
各学校において生徒の実態や学校・地域の特色を
味・関心等に応じて選択的に履修させることと
の疑問点や理解不足の点を次時の始めに補足し,
考え,3年間を見通した題材配列と目標の設定,
なった。
より細かな個別指導を行うことができる。
年間指導計画における目標の設定と評価規準から
そこで,衣生活における基礎的な知識と技術を
判定基準を設定することは,大変な作業であるが,
洗い出し,基礎縫いに注目する中で,衣服材料や
今後も見直しを続けていきたい。
手入れの方法,洗剤や環境,目的や個性に応じた
生徒一人一人に目を向けた授業と評価を行うこ
着用の工夫や活用について指導方法や題材の選定,
とにより,本校では,選択科目で家庭科を希望す
評価規準を位置付けた指導計画の作成を進めてき
る生徒は増加し,総合的な学習の時間や部活動の
た。また,衣服の製作や幼児の生活に役立つもの
の製作に関しては,選択的に履修することにより,
時間,また家庭や地域の中で,生徒の家庭科への
3年間こんなふうに使っています
興味・関心の高まりを実感している。一例として
は,保育園へ土曜や放課後を利用し訪問する生徒,
これまで以上に生徒一人一人の興味・関心を重視
さらに,小学校で学習したボタン付けや並縫い,
して指導計画を作成することができるようになっ
玉止め・玉結び等を復習することにより,生徒に
た。その中で,生徒の生活に目を向け,生徒が学
定着させるとともに,衣服材料に応じた日常着の
習したことを日常生活の中で,より積極的に生か
適切な手入れと補修として,まつり縫いやスナッ
3.2・3年時における指導の実践
術科の授業の中でマルチメディアを利用した作品
せるようにしたいと考えている。
プ付けなどを行うことのできる教材を取り入れた。
選択教科の中で,ミシンを使用した衣服の製作,
づくりの内容とする生徒もいる。
大きさは,小さいものは手帳サイズから製作して
ミシンと手縫いを併用した浴衣や甚平の製作,幼
本県の学校教育の指針は,自立し,創造し,共
みた結果,縫いやすく使いやすいA4サイズの
児の遊び道具の製作,手芸を計画した。生徒は,
生する −21世紀をたくましく生きる群馬の子ど
ファイルカバ−とした。
手縫いの基礎を身に付けているため,衣服のしつ
もを育てる− 生きて働く「基礎学力」の向上,
題材「衣服の手入れはまかせなさい」15時間計画
け等にも取り組みが容易であり,浴衣においても
○指導と評価の改善
指導内容 ( )
内は時数
美しく仕上げるための手縫いとミシン縫いを併用
・基礎的・基本的な内容の確実な定着を図る教
1衣服の機能と,時・場所・場合に応じた
して製作することができた。生徒に適切な評価と
着方(1)
助言を行うためには全ての製作方法について,教
・一人一人を伸ばすための指導の充実
2着ることは自分らしさの表現 (1)
師は把握している必要がある。
・新しい評価の考え方を生かした評価の充実
2.1年時における指導の実践
(1) 指導計画
家庭で製作した手芸作品の展示会の実施,自分で
学習活動記録カ−ド
工夫したレシピや食べ物について調べたことを技
科指導の充実
3衣服の表示 (1)
○技術・家庭科
4自分でできる補修の方法 (1)
・生活との関連を一層重視した指導計画の改
善・充実
5手縫いの技法を生かしたカバ−の製作(9)
・生活に生きる基礎・基本を確実に習得させる
6衣服材料と汚れに応じた手入れ(1)
学習指導の工夫・改善
家庭での洗濯実習
7環境に配慮し,資源を大切にした衣生活をお
くるために(1)
(2) 教材の工夫
自分のカバ−ができました
以上である。家庭科の教員は自分自身の生活の
全てが教材と言える。今後も,生徒のためにより
(3)
評価の工夫
一層の努力をしていきたい。
題材の中での具体的な学習活動についての評価
3年間,十分に使用できる作品として,家庭科
規準を「おおむね満足できる」状況(B)について
用ファイルカバ−の製作を1年生で行うこととし
設定した。授業時間の最初に本時の目標を明確に
浴衣と甚平
10 KGK ジャーナル Vol.39-1
KGK ジャーナル Vol.39-1 11
12 KGK ジャーナル Vol.39-1
題材(小題材)
3
2
5 材料の組み立て
・くぎ打ち
・接着剤
・ねじ止め
6 塗装
・ニス,水性塗料
7 作品の鑑賞会
4
3
2
3
2
4
18
h
6
h
1
1
1
1
1
3
4 材料の加工
・かんながけ
・やすりがけ
・折り曲げ加工
3 材料の切断
・のこぎりびき
・プラスチックカッタの切断
・弓のこの切断
6 月 ・糸のこの切断
2 けがき
・さしがね
・直角定規
・けがき針
「設計図から作品をつくろう」
1 作業の流れと工具の使い方
5
*VTR教材,見本提示
月 7
月
3 等角図で設計図を書こう
*木材が主原料,必要に応じて
アクリルや金属を利用
2 製図の決まりと設計図のかき方
「つくりたいものを設計しよう」
1 材料の構造とデザインスケッチ
1
h
6 「材料の性質,加工法,構造」
月 ・材料が製品になるまで
2
h
4
h
1
h
2 ネット ワークの利用方法
3 電子メールの利用法とマナー
「情報の収集と発信」
1 ブラウザの使い方,検索のしかた
2 文書処理ソフト ウエアを利用した自己
紹介レポート づくり
3 図形処理ソフト の基本機能と文書デー
タへの貼り付け
「生活に役立っている技術」
・技術の進歩と役割
5
月
1
「自己紹介のレポート づくり」
1 文書処理ソフト ウエアについて
1
1
1
2
h
1
h
配当
時間
2 ネット ワークの利用方法
3 公開,共有,著作権について
「コンピュータの活用について」
1 ハード ウエアとソフト ウエア
4 「生活とコンピュータのかかわり」
月 ・情報化の光と影について
月
1学年(前期35時間,後期0時間)
p.71
p.66
∼70
p.52
∼65
p.50
∼51
p.48
∼49
p.46
∼71
p.40
∼45
p.34
∼39
p.28
∼33
p.20
∼27
p.164
∼175
p.148
∼159
p.142
∼147
p.134
∼141
教科書
該当
ページ
題材(小題材)
3 住所録の差し込み印刷のしかた
「年賀状の作成」
1 文書,図形,画像データの活用
2 各種ソフト の活用方法のくふう
「データベース処理ソフト の特徴」
・住所録のデータベース化
2 学習計画づくりと関数の利用
3
月
2
月
1
月
12
月
3 発表会(班毎)
2 プレゼンテーションデータの
構成と作成
*技術,エネルギー,環境
「プレゼンテーションソフト の活用」
1 プレゼンテーションソフトの特徴
2 各自の課題について調査しよう
*Web検索,文献
*レポート のまとめ
「技術とエネルギーと環境問題」
1 利点と問題点について考えよう
2 作品の製作
*希望別作品
「エネルギー変換を利用した製品の製作」
1 作業の流れと工具の使い方
*VTR教材,見本提示
4 最新技術について
*VTR教材
3 電気,光エネルギーの実験
2 動力の有効な利用方法
1 エネルギー変換と利用形態
12
月 「エネルギー変換と動力伝達」
11
月
「表計算処理ソフト の特徴」
1 表計算処理ソフト の特徴と機能
1 文書処理ソフト の活用応用編
2 図形処理ソフト の活用応用編
10
月 「自作作品画像の紹介カード 作成」
月
1
4
2
2
5
h
5
h
9
h
1
3
1
4
1
7
2
1
1
1
4
h 1
5
h
2
h
3
h
1
2
配当
時間
2
h
2学年(前期0時間,後期35時間)
p.154
∼161
p.102
∼105
p.72
∼77
p.88
∼101
p.60
∼63
p.78
∼87
p.154
∼163
p.154
∼163
p.160
∼161
p.154
∼159
教科書
該当
ページ
題材(小題材)
2
月
1
月
12
月
4 発表会
技術分野と家庭分野を
隔週1時間交代で履修
3 個人のテーマ毎に情報処理
1 テーマを設定しよう
2 利用するソフトウエアと情報処理の
11 手順
月
9
h
7
1
1
配当
時間
9
h
2
5
2
奇数クラスは,
技術分野9時間履修後,家庭分野を履修
偶数クラスは,
家庭分野9時間終了後,技術分野を履修
10 「個人テーマの情報処理」
月
7
月
3 学校行事のWebページ作成
6 4 画像,音声,映像の貼り付け方
月
5 Webページ作成ソフト の利用
6 ネット ワークの利用と公開,共有,著作
権について
5
月
2 言語からつくるWebページ作成の基本
4 「マルチメディアの利用」
月 1 特徴,機能と利用形態
月
3学年(前期9時間,後期9時間)
p.154
∼167
p.186
∼195
p.186
∼199
p.176
∼185
教科書
該当
ページ
〈考え方〉1学年は全クラス1学期に技術分野,2学年は全クラス2学期に技術分野を指導することで,2時間連続の授業を確保し,実習を効率よく進めることを目指す。3学年は,1学期を
前期と後期に分け,奇数クラスは前期に技術分野,偶数クラスは後期に技術分野を指導することで,週1時間,連続9時間の授業を確保する。3学年の2学期については,授業の時間調整が
可能なように,全クラスが技術分野と家庭分野を隔週1時間で指導する。
「情報とコンピュータ」については,1学年の最初の時期に基本的事項を指導することで,小学校卒業時点でのレディ
ネスチェック及び他教科も含めた中学校での情報教育のための土台作りを行う。授業の展開としては実習を通して基礎的・基本的事項の習得をめざす。
宮城県仙台市立七北田中学校 技術分野
2 学期制カリキュラム案
●平成14年度より新学習指導要領と学校週5日制が実施されてから,各学校で「特色ある教育」が展開されています。その一つに「学校2学期制」があり,その
メリットは,学校行事などの精選が行われることにより授業時間数を今まで以上に確保でき,じっくり基礎・基本学習などに取り組めるという。学校によってそ
れぞれ特徴あるカリキュラムが作成されていますが,既に実施されている宮城県仙台市立七北田中学校のカリキュラム案をご紹介させていただきます。
(編集部)
技・家[技術分野]の2学期制カリキュラム案
技・家[技術分野]の2学期制カリキュラム案
KGK ジャーナル Vol.39-1 13
宮城県仙台市立七北田中学校 家庭分野
2 学期制カリキュラム案
14 KGK ジャーナル Vol.39-1
題材(小題材)
3
月
2
月
1
月
12
月
11
月
調理実習(手づくり弁当)
栄養のバランスを考えた弁当を
つくろう
発展・資料
2 食生活を見直そう
「食生活を自分の手で」
1 食事の計画を立てよう
9
h
2
2
1
2
2
2
2
6 肉を調理しよう
調理実習(肉)
2
調理実習(野菜)
2
調理実習(魚)
2
2
4 魚を調理しよう
5 野菜を調理しよう
2
p.56
∼59
p.54
∼55
p.52
∼53
p.50
∼51
p.46
∼49
p.44
∼45
p.42
∼43
p.40
∼41
18
h 1
p.34
∼35
p.32
∼33
p.30
∼31
p.28
∼29
p.26
∼27
p.20
∼25
1
2
2
2
2
1
1
教科書
該当
ページ
p.36
∼39
6
h
2
h
配当
時間
ほうちょうを使ってみよう
3 どんなものをつくりたいですか
2 表示から加工食品を知ろう
「食材にこだわる」
1 生鮮食品について知ろう
3 食品を組み合わせてみよう
2 いろいろな食品の栄養素を調べよう
「栄養と健康」
1 栄養と栄養素について知ろう
2 食習慣と食事の役割について考えよう
10 「これからのわたしたちと食生活」
月 1 毎日の食事について考えよう
月
1学年(前期0時間,後期35時間)
題材(小題材)
3 住まい方をくふうしよう
2 家族と住まい
「住まいについて考えよう」
1 住まいのはたらきと役割
10
月
9
月
8
月
発展 学習のまとめ
2 地域でつながる
「家庭生活と地域」
1 地域の中で育つ
6
h
3
2
1
1
3 よりよい家族関係をつくる
2
2
1
1
1
1
1
2
5
h
4
h
4
h
1
2
1
2
2
1
2 家族の中で育つ
「わたしと家庭生活」
1 家庭のはたらきを考える
発展 グリーン・コンシューマー
学習のまとめ
2 環境に配慮した選択
「消費生活と環境」
1 生活のくふうでごみを減らそう
クーリングオフ制度・法律
3 ト ラブルの解決
2 さまざまな販売方法と支払い
1 選ぶときの条件は
7 「商品の選択と購入」
月
発展 学習のまとめ
3 住まいを清潔にしよう
5
h
4
h
1
1
1
h
「これからの衣生活」
環境に配慮した衣生活をめざして
1
1
2
2
3
h
3
h
配当
時間
2 衣服の手入れと補修をしよう
「健康で快適な室内環境を整えよう」
1 室内気候を調整し,騒音を防ぐくふう
をしよう
12
月 2 室内の安全性について考えよう
5
月
「日常着の手入れ」
1 わたしたちの衣服の材料
2 衣服の計画的な活用と選択
1 自分らしく着よう
4
月 「日常着の活用」
月
2学年(前期35時間,後期0時間)
題材(小題材)
p.172
∼175
p.170
∼171
p.168
∼169
p.166
∼167
p.164
∼165
p.160
∼163
p.190
∼193
p.188
∼189
p.186
∼187
p.184
∼185
p.182
∼183
p.180
∼181
p.176
∼189
p.92
∼95
p.90
∼91
p.86
∼89
p.84
∼85
2
月
1
月
12
月
4 製作
家庭分野と技術分野を
隔週1時間交代で履修
3 絵本やおもちゃをつくろう
2 調理実習
10 「幼児の喜ぶものをつくろう」
月 1 おやつをつくろう
11
月
2
h
3
h
3
h
1
h
1
1
1
1
1
3
1
配当
時間
8
h
3
2
2
1
偶数クラスは,
家庭分野9時間終了後,技術分野を履修
奇数クラスは,
技術分野9時間履修後,家庭分野を履修
2 子どもの成長を支え合う
p.82
∼83
3 生活習慣を身につけよう
2 心の発達
「子どもと家族や周囲の人々」
1 子どもと家族のかかわり
7
月
6
月
「幼児の成長」
1 体の発達
「子どもの成長」
1 遊びの中で育つ
5
遊びと発達
月 2 3 いろいろな遊び
4 「家庭生活と地域」
月 わたしの成長のあしあとと周囲の人々
月
p.78
∼81
p.74
∼75
p.70
∼73
p.68
∼69
p.66
∼67
p.60
∼65
教科書
該当
ページ
3学年(前期9時間,後期8時間)
p.202
∼203
p.198
∼199
p.156
∼159
p.154
∼155
p.152
∼153
p.150
∼151
p.148
∼149
p.140
∼147
p.134
∼139
教科書
該当
ページ
〈考え方〉1学年は全クラス2学期に家庭分野,2学年は全クラス1学期に家庭分野を指導することで,2時間連続の授業を確保し,実習を効率よく進めることを目指す。3学年は,1学期を
前期と後期に分け,偶数クラスは前期に家庭分野,奇数クラスは後期に家庭分野を指導することで,週1時間,連続9時間の授業を確保する。3学年の2学期については,授業の時間調整が
可能なように,全クラスが家庭分野と技術分野を隔週1時間で指導する。
「家族と家庭生活」については,家族の中の自分の役割や将来のことが考えられるようになり,家庭や社会生活などの
理解がより深まるように,2学年の後半から3学年にかけて指導する。
技・家[家庭分野]の2学期制カリキュラム案
技・家[家庭分野]の2学期制カリキュラム案
KGK ジャーナル Vol.39-1 15
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