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サイドスキャンソナー設置業務仕様書 平成28年7月
平成28年度 水産庁漁業取締用船「りあす」 サイドスキャンソナー設置業務仕様書 平成28年7月 水産庁 り あ す 要 目 表 1.総トン数 2.全長×幅×深さ 3.船質 4.従業制限 5.最大搭載人員 6.竜骨 7.推進器 8.舵 9.主機関(推進装置) 10.減速機 11.主発電機関 12.主発電機 13.建造造船所 14.進水年月日 前回検査 種類 年月日 場所 次回の検査 種類 年月日 場所 15.指定工事の有無 499トン 66.20m×9.40m×5.58m 鋼 第三種漁船(ただし、漁業に関する取締業務に限る) 23名(船員18名、その他5名) スラブキール かもめプロペラ 株式会社、4翼スキュー可変ピッチプロペラ CPR-80AVCN 直径(D)3,100mm ピッチ(P)2,480 ベッカーラダー L-A1600/3100/250 ダイハツディーゼル 6DKM-28L 1838kW x 750rpm ダイハツディーゼル RCB-35HPL ヤンマー 6HAL2-DTN 4サイクルディーゼルx2 200kW x 1200min 大洋電機 株式会社 TWY31C x 2 225kVA 長崎造船株式会社 平成20年10月30日 定期検査 平成25年12月25日 長崎造船株式会社 第1種中間検査 平成28年10月予定 長崎造船株式会社 無 目 次 第 1 章 総 則(第1~第10) 第 2 章 サイドスキャンソナーの設置工事(第1~第4) ・・・・・・・・・・・・・・・ 2頁 ・・・・・・・・・・・・・・・ 4頁 第 1 章 総 則 第1 施工範囲 1. 本仕様書は、平成28年度に実施する漁業取締用船「りあす」(以下「本船」という。)のサイドスキャンソナー設置に係る設計及 び工事に適用する。 2. 法規に定められている事項又は当然必要とされる工事においては、本仕様書に明記されていない場合でもこれを負担施工する こと。また、重複記載事項は主たる項によること。 3. 本仕様書により施工困難又は疑義のある事項については、水産庁資源管理部管理課及び北海道漁業調整事務所漁業監督課(以下「水 産庁」という。)及び本船船長(以下「船長」という。)と協議の上、決定すること。 4.追加工事または本仕様書の一部変更を必要とする場合は、水産庁及び船長の承認を得た後に施工すること。 第2 関係法規 船舶安全法その他の船舶関係法令に基づく検査が必要な場合には、検査準備及び検査手続きを行い、運輸局その他の関係官署の 検査に合格させること。 第3 使用材料 1.サイドスキャンソナー本体を含むサイドスキャンソナー設置に係る物品等は、全て受注者手配とする。 2.本工事に使用する材料は、全てJIS規格品、またはこれと同等以上に良質で、傷その他欠点のないものを使用すること。 第4 留意事項 1.工事は誠実丁寧に施工し、工程に関しては水産庁及び船長と十分協議すること。 2.工事上の事故防止、防火及び保安に関しては万全の処置を講じること。なお、工事中の損傷事故に関しては一切の責任を負うこ と。 3.木甲板、通路、側壁、室内その他工事箇所及び出入口付近箇所の汚損防止の対策(養生等)を行い、それら箇所及び船長の指 定場所を工事終了時に丁寧な清掃を励行すること。 第5 便宜供与 1.本船に飲料水・電力(AC220V、200A)を供給すること。 2.本船食堂及び船長の指定場所(本船又は本船至近場所)に暖房設備を設置し、作業環境の効率を図ること。 3.炊事場、食堂、事務室、入浴設備、宿泊施設(漁業監督官を含む合計19名)を提供し、使用に際して支障及び不都合が生じた 場合は、速やかに改善及び対処を行うこと。 4.本船乗組員の作業に関して、エアーホース、工具の貸与、クレーン等の使用に便宜を図ること。 5.工事により生じた廃材は適切に処理を行うこと。 6.その他、不都合が発生した場合は、水産庁及び船長と協議の上、決定すること。 第6 図書等 工事完了後、下記の図書を各3部提出すること。 なお、運輸局その他の関係官署の検査官が不要と判断したものについてはこの限りではない。 (1)検査記録表 (2)改正図 (3)重量重心計算書 (4)設置及び改造に伴う改測資料、図面 (5)工事整備報告書 (6)その他必要と認めるもの 第7 臨時検査 サイドスキャンソナー等の設置に伴い、本船のトリムに変更が生じ、受検機関(運輸局)が臨時検査を必要とする場合は、運輸局 の臨時検査を請負者造船所で受検すること。 第8 試験等 工事完了後、各装置が正常に作動するか試験を行うこと。 第9 履行期間 平成29年3月31日。なお、工期・完了検査日については、水産庁と調整の上、設定すること。 第10 履行場所 請負者造船所 第11 その他 1.詳細な事項及び本仕様書に定めのない事項については、水産庁及び船長との打合せにより決定すること。 2.本工事にあたり、工事完了後に不具合が生じた場合は誠意を持って対応すること。 第 2 章 サイドスキャンソナーの設置工事 第1 設置工事に係る詳細設計等 本工事の受注者は、サイドスキャンソナー設置工事に係る詳細設計を行い、あらかじめ水産庁及び船長の承認を得ること。 第2 工事仕様 本工事の受注者は、指定された船舶において、サイドスキャンソナー装置(付属品含む)が良好に機能するように、下記の設置 工事を行うこと。 (1) サイドスキャンソナー ① 曳航体(ステンレス製) ② 曳航体用デプレッサーウィング(2フィート型) ③ 船上装置 4200P 型(防滴型ケース入り、ラップトップパソコン付) ④ ケプラー内蔵曳航ケーブル (2) 付属品 ① 線長計 表示部 Cable Status Indicator MKⅡ Cable Sheave 電動ウィンチ用 Deck Cable ② 電動ウィンチシステム(専用カバー付) リモコンケーブル(10m)付 ③ ダブルアーマード(二重鎧装)同軸ケーブル(1,200m) 第3 設置工事詳細 曳航体の昇降と曳航は、本船船尾のクレーンにて行う。曳航は、船尾ブルワーク上にジブレスト(新設、開閉取り外し式)を取り 付ける。 船上装置(ラップトップ型パソコン含む)と線長計表示部は操舵室内の海図区画(船主指定)に設置する。 (1) 船尾クレーン受け台を移設工事 船尾クレーン受け台を移設し・電動式ウィンチ設置場所を確保する。 なお、船長との協議により、作業に支障のない配置が可能な場合は、移設先を変更できる。 (2) 舵機室関係工事 ① 舵機室ハッチの改造工事。 ② 舵機室内昇降タラップの新設工事。 (3) 電動式ウィンチ設置及び設置に伴う架台設置工事等 電動式ウィンチを設置する鋼製架台を製作し取付ける。なお、船長との協議により、作業に支障のない配置が可能な場合は、 設置場所を変更できる。 (4) 開閉式ジブレスト製作工事 鋼製開閉式ジブレスト×1台を製作する。ジブレスト受台内面には、緩衝材を取付ける。また船尾ブルワーク上にジブレスト の受け台を設ける。 ジブレスト及びその受け台の形状等は、船長との協議により決定のこと。 なお、船尾舷門付近の取外し式旗竿を移設する。 (5) 塗装工事 新規製作したウィンチ架台、ジブレスト及び同受け台、舵機室ハッチ口改造工事に伴う塗料の焼け跡等には、必要な塗装工事 を施工のこと。 (6) 配線工事 ① 本船主配電盤(220V 給電盤)の予備ブレーカーから電動ウィンチ間の電線を固定配線する。内張りのある部分の配線は、内 張り内を通過する。 ② 電動ウィンチと線長計から船上装置(操舵室内)まで計測ケーブルを配線する。なお、計測ケーブルは操舵室より舵機室ま で固定配線とし、電動ウィンチ及び線長計から舵機室内迄のケーブルは、未使用時は、操舵室内に格納しておく。 ③ 本船の GPS 装置から船上装置(ラップトラップ型パソコン)に GPS 信号を入力する為の配線工事を行う。 本ケーブルは受注者手配とする。船上装置及び線長計及び線長計表示部に、本船分電盤から電源を供給する。 ④ GPS 信号分配器を新設。 ⑤ 配線工事に伴う付帯工事一式。 第4 サイドスキャンソナー装置の仕様 1 規 格 米国EdgeTech社 4200MP マルチパルス/チャープ サイドスキャンソナー一式、又は同等品 2 同等品とする場合は以下を満たすこと。 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ サイドスキャンソナーは、曳航体の他、船上装置として専用のラップトップ型パソコンに収録専用ソフトウェアを付属し、 調査結果をリアルタイムで見ることが可能なシステムを搭載すること。 高画質な画像を得るため、フルスペクトラム FM パルスを用いたチャープ信号処理等を行うことで、S/N比を向上さ せ、明瞭な記録がより遠い距離でも取得出来る機種であること。 2周波の異なる周波数を同時に送受信可能な機種であること。ただし、漁網等を探知する必要があるため2周波とも周 波数は 300kHz以上であること。 進行方向の情報量を増すために、マルチパルス機能を採用している機種であること。 海底に設置されている漁具の幹縄に曳航体(ソナー)が絡むこと等が考えられるため、曳航体には安全ピン等の有効な 回収機能が施された機種であること。 深度 500m以上で稼働できる耐圧性能を有していること。 メンテナンス時には、日本国内にて代替機が用意できる機種であること。 3 サイドスキャンソナーの付属品は、下記のとおりとする。 ① 曳航体用 デプレッサーウィング 1台 ・ 2フィート型 ② ケプラー内蔵 曳航ケーブル(100m) 1本 ・ ウィンチ用デッキケーブルとしても使用可能なもの ③ 線長計 1式 ・ ウィンチからケーブルの繰り出し量を測定するもの ④ 電動ウィンチシステム 1式 ・ 1,500mのケーブルを巻き取ることが可能なもので、リモートコントロールとレベルワインダーが組み込まれて いるもの ・ 奥行1.5m、高さ1.4m、幅1.4m程度で、重さ1トン未満のもの ・ リモコンケーブル(10m)付 ・ 専用カバーの大きさは高さ1,380mmx横1,253mmx奥行1,458mm以内とする。 ⑤ ウィンチスリップリング 1式 ・ ④のウィンチシステムに使用可能のもの ⑥ ダブルアーマード(2重鎧装)同軸ケーブル 1式 ・ 1,200m、直径0.45インチ程度のもの ・ 1,000mあたり、空中重量470Kg、水中重量380Kg程度のもの 4 その他 電動ウィンチには、専用のカバーを付属すること。 5 運用・保守等 サイドスキャンソナーシステムを常に良好な状態で運用可能とするため、同装置の納入者に以下のサポートを義務づけること。 ① サイドスキャンソナーシステムの運用に必要な取扱説明書及び資料等各3部を提供すること。 ② 機器の引渡時に、日本人技術者が艤装補助や画像収録の指導を行うこと。 ③ 引渡後、向こう1年間にわたり、迅速かつ誠実に受注者の負担で製品の保守を行うこと。 また、引渡後の運用において、構造・仕様に起因する不具合が発生した場合には、引渡後1年間を経過した場合であって も、納入者の責任において対応し、保守を行うこと。