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EPA法とは?JIS法の問題点とは?

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EPA法とは?JIS法の問題点とは?
アスベスト分析におけるEPA法?JIS法の問題点とは?
1.EPA法とは?
EPA法とはアメリカ環境保護庁により定められたアスベスト分析法で、実体顕微鏡と偏光顕微鏡によって定
性・定量分析を行います。この実体顕微鏡と偏光顕微鏡を用いた分析法は日本より早くアスベストによる健
康被害が社会問題化したヨーロッパでも採用されており、過去50年以上に渡り研究され、アスベスト訴訟
に耐えうる分析法として確立されております。
国際規格のISOにおいてもアスベストの定性分析にはこの偏光顕微鏡を用いた分析法が採用される見込みで、
2011年11月を持ちまして最終国際規格案として登録されることが決定しております。
偏光顕微鏡を使った分析では、アスベストの形態、多色性、消光角、伸長の符号、分散色など様々な光学的
特性を観察した上で、含有の有無を確認します。実際にアスベスト繊維を目で見て確認するため、
Asbestiformと呼ばれるアスベスト特有の形態を観察してアスベストと判定します。
2.JIS法の問題点とは?
現行のアスベスト分析におけるJIS法では主に以下の4つの点が問題とされています。
1. 分析前に試料を粉砕するため、繊維が破壊されてアスベスト繊維を見えにくくする。
2. 繊維状かつアスペクト比3:1と定義しながら、アスベストが繊維状かどうか確認できない。
つまり、繊維状または粒体状であれすべてアスベストと判定してしまう。
3. X線回折は同じ結晶構造であればほぼ同様な回折パターンを示すため、アスベストでないものもア
スベストと判断し、正確な分析が期待できない。
4. アスベスト同定の際、X線回折と分散染色位相差顕微鏡の二つだけでアスベスト同定を行うため、
結果としてアスベストと定義されないものもアスベストと判定される可能性がある。(例:セピオ
ライトをクリソタイルと誤判定)対照的にEPA法及びISO法では偏光顕微鏡の長所を活かした4つ
の光学的特性を観察できるため、このような誤認は起こらない。
3.JIS法では判別できない例
左の図1、図2はどちらも偏光顕微鏡
で観察した画像である。
図1はasbestiformのトレモライト
図2は asbestiform でないトレモラ
イトです。偏光顕微鏡では繊維状か
どうかの違いを容易に観察できるが、
JIS法ではこの違いを判別できない。
図1:400x、浸液の屈折率 1.605
図2:400x、浸液の屈折率 1.605
EFAでは2006年より偏光顕微鏡によるアスベスト分析を行っており、これまで20,000を超える検体を分
析した実績を誇っております。これまでの実績により多くのお客様に偏光顕微鏡の支持を得ており、迅速で
信頼できるアスベスト分析における偏光顕微鏡リーディングラボとして評価を確立しつつあります。分析を
ご検討の際はEFAラボラトリーズまでお問い合わせください。
お問い合わせ先:03-3263-6055
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