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(2012 年3月第4週)
光世証券株式会社
株式市場概況
●
先週(3/12 - 3/16)の動き
日経平均は水曜日に 1 万円の大台を超えた。その要因は、前日に FRB による銀行ストレ
ステストが良好に終わるとの見通しが出たことから、米国株が大幅高したことだった。その
後も米国市場などの強い動きから日経平均は崩れず、週の引け値は前週末比 2.02%の 10,129
円と 1 万円の大台をキープした。
日銀の金融政策決定会合では、成長基盤強化を支援するための資金供給を拡大することが
決定されたものの、資産買入枠の増額は行われなかった。また、FOMC では、米国経済が緩
やかに回復しているとの判断から、現状の政策を継続するとの判断がなされた。一段の緩和
はなかったものの、景気は緩やかに回復しているということで、金融市場に大きなインパク
トを与えることはなかった。
セクター動向では海運が上昇率トップとなった。ばら積み船の国際運賃を示すバルティッ
クドライ指数の 16 日連続上昇で、海運市況の底入れが見込まれる。他には、鉄鋼や輸送用機
器の上昇率が高かった。どちらも生産物の需要増加を見込んで買われた。下落トップはパル
プ紙だった。需給が悪化しているところに、震災の影響で停止していた工場が再稼動したこ
とから一段の価格下落が見込まれることが原因となった。その他、内需関連が上位に入って
いる。
スタイルインデックスからは、時価総額上位への買いが時価総額下位と比べて強かったこ
とが分かる。前週後半の上昇局面では、この流れが継続した。
日本の経済指標では 1 月の機械受注が 3.4%(予想+2.3%前回-7.1%)と予想、前回を共
に上回る内容となった。しかし、同指標は変動が激しいものであり、内閣府の基調判断は「一
進一退で推移している」と基調判断を据え置いた。
米国の製造業の景況感を示す、NY 連銀製造業業況指数は 20.21(予想 17.5 前回 19.53)、
フィラデルフィア連銀製造業指数は 12.5(予想 12 前回 10.2)と良好なものとなった。しか
し、詳細を見ると前回からの先行き見通しの悪化の継続や、新規受注の減少などヘッドライ
ンの改善とは異なる景色も見えるため、注意が必要だ。
中国の貿易統計の赤字が 1989 年以来の大幅な赤字になったことも注目材料となった。こ
の要因は、旧正月明けに鉄鉱石の輸入が増加したことと欧州への輸出が弱くなったことだ。
旧正月という特殊要因があることから、このような赤字は長くは続かないとする意見が多い
が、中国のその他の経済指標が弱くなっていることなどから、中国経済のハードランディン
グを予想する意見も出てきた。
中国の全人代では、今年の成長目標を 7.5%とすることや、不動産市場の規制強化を継続す
ることなどが示された。
日経平均株価(日足 2/16~3/16)
10400
10200
10000
9800
9600
9400
9200
3/
15
3/
13
3/
11
3/
9
3/
7
3/
5
3/
3
3/
1
2/
28
2/
26
2/
24
2/
22
2/
20
2/
18
2/
16
9000
今後の注目材料
日経平均は順調に上昇し、1 万円の大台まで回復した。しかし、チャート形状を見ると上
髭を残す日足が多く、騰落レシオも 1 ヶ月以上、過熱感を表す 120 を超えたままとなってい
る。このまま上値を追うためにはかなり強い材料が必要だが、ポジティブな材料がでる可能
性は低く、調整した後に再び上昇局面に入る可能性が高いだろう。その際の下値目処は 9,500
-9,800 円と考えており、その後の反発によりここ最近の高値である 1 万 200 円を試す展開
を予想している。
注目指標等(特に注目すべき指標は水色のマーカーで示した)
19 日
海外 NAHB 住宅市場指数(米3月)
20 日
日本 春分の日
海外
CPI(英2月)
小売物価指数(英2月)
(米前週分)
21 日
日本 全産業活動指数(1月)
海外 中古住宅販売(米2月)
22 日
住宅着工(米2月)
住宅ローン申請件数
日本 貿易収支(3月)
海外 小売売上高(英2月)
新規失業保険申請件数(米前週分)
景気先行指標(米2月)
PMI 製造業・サービス(EU、独3月) 鉱工業新規受注(EU1 月)
23 日
日本 対外・内証券投資(前週分)
海外 新築住宅販売件数(米2月) 失業率(ブ2月) 小売売上高(ブ 1 月) 経常収支(ブ
2月) 対内直接投資(ブ2月)
26 日
海外 全米活動指数(米2月)
中古住宅販売(米2月)
ダラス連銀製造業指数(米3月)
IFO 景気動向(独 3 月)
27 日
日本 企業向けサービス価格(2月)
海外 経常収支(英4Q)
GDP(英4Q 最終) ケースシラー住宅指数(米1月) 消費者
信頼感指数(米3月) リッチモンド連銀製造業指数(米3月) GFK 消費信頼感(独
4月) 貸付・融資残高(ブ2月) 工業利益(中2月)
28 日
海外 耐久材受注(米2月) 製造業受注・出荷(米2月)
29 日
日本 小売業販売額(2月) 対外・内証券投資(前週分)
海外 消費者信用残高(英2月)
住宅証券融資残高(英2月)
マネーサプライ(英2月)
GDP(米4Q3次) 新規失業保険申請件数(米前週分) カンザスシティ連銀製造業
活動指数(米3月) 消費者信頼感指数(EU3 月)
業況判断指数(EU3 月) 失業
率(独 3 月) 純債務対 GDP 比(ブ2月)
30 日
日本 製造業 PMI(3月) 失業率(2月) 有効求人倍率(2月) 全世帯家計調査(2月)
CPI(全国2月東京3月)
鉱工業生産(2月)
自動車生産(2月)
住宅着工(2
月)
海外 GFK 消費者信用残高(英2月) 個人所得・支出(米2月) PCE デフレータ(米2
月) シカゴ大学購買部景気指数(米2月) ミシガン大学消費者信頼感指数(米3月)
小売売上高(独2月) HSBC 製造業 PMI(中3月)
光世証券 小川 英幸
先週の各国の株価指数など
各国株価(前週末比)
ドイツ DAX指数
フィリピン 総合指数
フランス CAC40指数
NYダウ 工業株30種
S&P 500種
ナスダック 総合指数
TOPIX (東証株価指数)
タイ SET指数
スペイン IBEX35指数
ブラジル ボベスパ指数
S&P/ASX200指数
ムンバイ SENSEX30種
香港 ハンセン指数
FTSE100指数
ジャカルタ 総合指数
中国 上海総合指数
-0.02
-0.01
0
0.01
0.02
0.03
0.04
0.05
各国通貨( 前週末比 対ドル)
メキシコペソ
スイスフラン
ユーロ
日本円
南アランド
ノルウェークローネ
人民元
トルコリラ
豪ドル
ブラジルレアル
-0.02
-0.015
-0.01
-0.005
0
0.005
0.01
(3月 16 日 16 時 00 分時点)
(数値データの出所は全てブルームバーグによる)
本資料は、情報提供のみを目的として作成したもので、いかなる有価証券等の売買の勧誘を目
的としたものではありません。また、一般的あるいは特定の投資助言を行うものでもありませ
ん。本資料は、信頼できると判断した情報源から入手した情報・データ等をもとに作成してお
りますが、これらの情報・データ等また本資料の内容の正確性、適時性、完全性等を保証する
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来の成果を予測あるいは保証するものではありません。
光世証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第14号
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