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1 第2回 金融タスクフォース 議事録 1.

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1 第2回 金融タスクフォース 議事録 1.
第2回 金融タスクフォース
議事録
1.日時:平成 19 年 11 月 20 日(火)13:20~14:40
2.場所:永田町合同庁舎4階 401 会議室
3.出席:翁主査、本田委員、森下専門委員
4.内容:答申案文協議(金融庁)
<協議対象事項>
・インサイダー取引規制の要件明確化
・インサイダー取引規制における上場会社等の子会社の業務執行を決定する機関が
子会社について解散を決定したことに関する軽微基準の新設
<金融庁出席者>
総務企画局市場課市場機能強化法令準備室長
増田 直弘
<協議対象事項>
・金融の業務範囲規制及び金融コングロマリット規制・監督体制の見直し
<金融庁出席者>
総務企画局企画課信用制度参事官 遠藤 俊英
監督局総務課監督調査室長
中村 修
<協議対象事項>
・金融規制・監督手法の見直し
<金融庁出席者>
検査局総務課企画室長
中澤 亨
監督局総務課監督調査室長 中村 修
○翁主査 それでは、今日はわざわざお越しいただきましてどうもありがとうございます。 私
どもは金融タスクフォースということでやっておりまして、今日は増田室長とインサイダー取
引に関しまして意見交換をさせていただきたいと思いまして、この場を設けさせていただきま
した。インサイダー取引規制に関して私どもが事前にお示しいたしました答申案について御返
答いただいたわけなのですけれども、もしよろしければこのお考えにつきまして3、4分最初
にお願いできますでしょうか。
○増田室長 では、まず1つ目の御指摘はインサイダー規制の、特に包括的に、投資判断に著
しい影響を及ぼすおそれのある行為というものを書いてある条項について、多分金融庁がとい
うことだと思いますが、要するに明確化し、どれが当たるか、どれが当たらないかということ
を示すべきではないかという点でございます。
この点につきましては、そもそもインサイダー規制というのは会社の役職員などのいわゆる
会社関係者が、会社ですから当然いろいろな投資判断に影響を及ぼす有用な情報に接する機会
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が多い。それについて、それが公表されていないということを知りながら、まさにそういう重
要な事実を知らない一般投資家と取引をする。その結果、まさに有利な取引をして、一方にお
いて一般投資家を害するという、言い方は悪いかもしれませんが、いわば詐欺的な行為を禁止
するものと理解しております。
この規制は、同時に会社関係者に取引をするなというのではなくて、会社に対して投資判断
に影響を与えるような情報であれば、それを速やかに市場に出すべきであるということを促す
ものでありまして、当方としてはむしろ会社が重要情報を抱え込むということをせずに、極力
早くそれを公表するということを重視するものでございます。
証券市場で幅広い投資家が安心して参加できるような公正な市場というものをつくっていく
ためには、このインサイダー取引というのは非常に大事だと思っておりまして、その規制につ
いて抜け穴が生じないよう、実効性を持って取引規制を行っていくことが重要であることから、
この 166 条の会社について言うと1号から3号で、例を具体的に記載してわかりやすく、要す
るに一方において規制を明確化するのとともに、合わせて会社の運営ですとか業務、または財
産に関する重要な事実であって、投資者の投資判断に著しい影響を及ぼすものについては幅広
くインサイダー規制の対象になり得るというふうにしていくことが重要かと思っております。
このインサイダー規制は今まで幾つか裁判例もあって、たとえて言うならば架空の売上げを
したということが会社の中でわかって、それを公表するかどうか。公表する前に取引をしたと
いう事例ですとか、あるいは製薬会社で副作用が見つかったというようなときに、副作用があ
ったことがわかって公表する前に取引をしたというような事案で、
包括的な重要事実というか、
166 条2項4号の規定に違反してインサイダー違反であるというふうに裁判例が出たことがご
ざいます。
いずれにしても、
これは最終的には裁判で事実認定の世界で決まるものと考えておりまして、
これについて例えば金融庁があるものは対象になるとか、逆に言うとこういうものはならない
とか、そういうことをあらかじめ決めていくような性格のものではないのではないかと考えて
おります。
これは、ある意味でインサイダー規制をどういうふうに書くかということとも絡むのかもし
れませんけれども、今の証取法上の規制の位置付けとしては、なるべく一方で明確化するとい
うことで、会社で言うと1号から3号に書いていて、その一方、さはさりながらそれ以外でも
会社ですから投資者に著しい影響を及ぼすものがあり得て、それについて形式的に入っていな
いからインサイダーをしてもいいですよということには多分なり得ないので、一方においてこ
ういう包括的な条項というのはインサイダー規制の実効性という観点から言うと重要なのかと
思っております。1番については以上でございます。
続いて、2つ目の子会社を解散したときというのは、今まさにインサイダーの取引規制の具
体的に例示で挙がっている方になっているわけですけれども、御指摘は子会社と言ってもすべ
てが投資判断に影響を与えないのではないか。たとえて言うならば、休眠会社の場合は影響が
ないのではないかという御指摘だと思います。
このインサイダー規制についてはここにも書かれておりますとおり、そもそも対象となる子
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会社というのは有価証券報告書などに載っている子会社ということになっております。有価証
券報告書にどういう子会社を載せるかというのは、むしろ会計上の判断からきていて、会計上
重要なものを載せるということになっていて、会社なり会計士が判断してそもそも会社の会計
上重要でないと判断されるものは載せていないというか、載せなくていいということになって
いると理解しております。
そういう観点から言うと、ここで休眠会社と書いてありますけれども、
よくわかりませんが、
ペーパーカンパニーなのか、事業を全然していないというのであれば、むしろ多分有価証券報
告書には載ってこないのではないかと思います。逆に、有価証券報告書にまさに会計上の観点
から載せる必要があると判断されて載せているようなもので、それが解散するという事例であ
れば、一般的には株価に影響がある程度あるものと考えられますので、これはインサイダー規
制として取り上げて、ここで言っている何をしてはならないかというのは、要するに事実があ
ったときに公表するまで取引をしてはならないということなので、それは速やかに会社として
情報公開していただく。その上で、役員なり職員なり、必要な場合は取引をしていただくとい
うことが適当なのではないかと思っております。
私の方からは、以上でございます。
○翁主査 ありがとうございました。それでは、意見交換とさせていただきたいと思います。
まず最初の方のインサイダー取引規制の要件の明確化ということですが、今はこの包括的禁
止条項についてかなり限定的にお答えいただいたような形になっていますけれども、このイン
サイダー取引規制そのものについて今いろいろな環境が変化してきて、環境変化に応じた規制
になっているかということについていろいろな声が届いているかと思うんですけれども、検討
をしていくことについてどのようなお考えでいらっしゃいますか。
○増田室長 例えば、当方でも今で言うとインサイダー規制については課徴金なりの制度があ
って、課徴金についてはもっと引き上げるべきではないかとか、あるいはインサイダーに限ら
ず不公正取引等についていかに執行していくかというか、違反を見逃さないようにするかとい
うようなことは議論になっているかと思いますが、そもそもインサイダー規制をどうするかと
か、そういうことについてそれほど今の形がおかしいとか、改めろということは、だれも言っ
ていないかどうかはともかくとして、大きい指摘としてそもそも変えろというふうにはなって
いないと理解しております。
○翁主査 私どもの方でいろいろ民間または法務関係の方々の御意見を伺ったところでは、例
えば公表の概念ですね。今、公表を促すということが非常に重要だとおっしゃっておられたの
ですけれども、公表と言っても投げ込みとか、またはネットでの公表ということで、例えば 167
条のような場合に公表の概念というのがちょっと狭いのではないか。
または、非常にグローバル化していて海外でも株の売買ができるようになってきている中で、
例えば日本だけで 50 時間待つとか、そういったことで果たして公表の概念というのは現在にお
いてこのままでいいのかというような声が届いております。
軽微基準につきましても、特に持株会社などになりますと単体でございますと、例えば売上
げの数字がすごく小さくなってしまうということで、持株会社である場合とそうでない場合で
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は軽微基準というものが、
持株会社であるがゆえにこれをベースに軽微基準を決めているので、
自社株買いとか、そういった新しいキャピタルリストラクチャリングが進めにくいのではない
かとか、そういった声も届いております。また、重要事実についてもいろいろ環境が変化して
きていますので、その軽微基準などについても少し柔軟に設けていってはどうかとか。
一方で、海外のファンドとか、これはリレギュレーションの話ですけれども、そういったこ
とについてはやはり国外でインサイダー取引ができるようになっていて、属地主義の限界で取
締りができないという問題もあります。環境の変化でインサイダー規制というのはいろいろ細
かな見直しは行われてきているんですけれども、規制が導入されてから 20 年くらいたっている
ということで、総合的に環境変化に応じて検討していただけないかという気持ちを持っている
のでございますが、そういった点について何かお考えのことがございましたら教えていただき
たいと思います。
○増田室長 すみません。非常に大きい話なので、ここでお答えできるかということはあるの
ですが、一方において例えば公表というのは確かにある意味で実際に明らかにするというのと、
法律上の違法を適法に変えるという部分とがあって、そういう意味ではある程度の形も必要で
すし、例えばホームページにぽんと載せればそれで終わりとか、そうもならないんだろうと。
もっと端的に言うと、東証とか取引所なりを通じて公表の適時開示に乗せるとか、多分ルー
ル化も一方では必要で、そこを余り広げると、公表はしたけれども、投資家への情報が余り行
き渡っていないから一時的には取引が停止されるとか、そういうこともあり得なくはないので、
やはりある程度の形をとらざるを得ないのかなという気はします。
それと、軽微基準全体の見直しというのは、持株会社になるとどこがそんなに厳しくかかる
のかというのもいまひとつよくわからないというのと、いずれにしても自社株買いができると
かできないとかという話は、重要事実はあるけれども公表しないで会社の内部にとどめたいと
いう状況があるということなんでしょうか。
当方としては、軽微基準が妥当しているかどうかはともかくとして、どちらかというと現に
そういうものが把握されていて、例えば自社株買いがその時期にできないというのであれば、
もっと早く公表するということをまずは考えていただきたいと思うんですけれども。
○森下専門委員 法務の関係の方などから伺いますのは、重要事実になるレベルで正式な企業
としての決定がない。例えば、代表者がある合併などを検討したとか、ちょっとアプローチを
されたとか、そういうふうなところまで重要事実のバーが下りてきているのではないか。
他方で、その段階で例えば今日こういうアプローチがありましたとか、代表者がこういうこ
とを検討しておりますということをいちいち公表するというのは考えにくい。実際にはもう少
し長いプロセスを、特に企業再編などの場合では考える必要がある。
そうすると、重要事実が発生してから企業として責任を持って対外的に公表できるまでのタ
イムラグが比較的長くなる場合があって、その間、他方で企業として自社株買いなどをするこ
とができないというのは多少もう少し緩和できないか。もう少し機動的にできないだろうかと
いうことなのかと思うんですけれども。
○増田室長 1つは、確かに重要事実の決定というものについてはいろいろな人からいろいろ
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な意見があることは承知していますが、
これは一方で判例で決まってしまっている世界なので、
多分その決まった中身そのものはだれも動かし難い。まさに実質を見て組織として決まってい
るものを、そのときに決定したものと決めますよと、ちょっと誤解があるかもしれませんけれ
ども、平たく言うとそういうことを言われています。
確かに会社ですから公表までには少なくとも相応の期間はかかるでしょうというのであれば、
そのときに自社株買いをしていいという判断にも一方でならないのかなと思うんです。これは
むしろ軽微基準を上げるとか上げないとか、形式的に違法になるとかならないとかという点は
ともかくとして、仮にそれを軽微基準で上げていったとしても、やはり市場からは非常に不満
はあると思うんです。
もし本当にそれなりに相場に影響を与えるような情報で、会社としてそれを知っていたけれ
ども、例えばルール上アウトではないから自社株買いをしましたといって、一方で市場から疑
念が持たれるというか、やはりそれはずるいんじゃないかというような声は出てくる可能性は
多々あると私は思うので、余りそこをルールで適法にしましょうということにもならないのか
なと思います。
確かに、自社株買いは非常に難しい面はあると思う反面、当たり前ですけれども、会社がさ
まざまな内部情報を知り得るということはだれが見ても否定し得ないので、ある程度自社株買
いについて規制がかかることは、程度はともかくとして一般論としてはやむを得ないところは
あるのかなと思うんですけれども。
○本田委員 金融庁さんというのは、まさしく市場の強化を推進していくというところと思っ
ております。そういう観点から私どもの方でリサーチをいたしましたら、金融機関を除く日本
企業の時価総額ランキングのトップ 30 を取ってみますと、その事業会社の保有現預金総額は、
時価総額合計の 15%くらいあります。つまり、かなりの現預金を持つ大手事業会社が日本には
たくさん存在します。もちろんその現預金を投資にまわす予定があるところもあるでしょうが、
資本構成を見直したいところもあるでしょう。資本構成見直しのひとつの策が自社株買いです
から、自社株買いをした方が市場からみて適切だというところがたくさんあるというのはおわ
かりいただいていると思います。
一方、M&Aも盛んになってまいりまして、いろいろなところからこの会社を買いませんか
とか、お宅の事業を売りませんかという声がたくさんかかるようになったというのも事実だと
思います。それをかんがみると、こういったM&Aに関わる話が持ち込まれた時点で、重要事
実に認定されてしまうと、重要事実の認定の期間が一年のうちほとんどになってしまうような
会社も実際問題存在すると思われます。結果として自社株買いができず、資本構成の見直しが
進まないということが実際問題、日本で起きているのではないでしょうか。それに関して室長
はいかがお考えでしょうか。
○増田室長 まず、そもそも自社株買い自体、私は全然否定的にはとらえていませんで、まさ
に自社株買いは自社株買いのルールがあって、配当可能利益であれば配当で回すか、自社株買
いをするかという選択肢があって、それは会社が株主にとっていい方を選べばいいということ
だと思います。
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その限りにおいては全く否定するものはないと思うんですが、もう一つ言われるのは、今も
結局いつから重要事実が発生しているかというか、決まっているかということについては、判
例で既に確立している問題なので、そこはなかなか動かし難いと思うんです。
○本田委員 日本の金融マーケットを強化し、東京がファイナンシャルセンターとして機能強
化されるのは望ましいと政府も思っていらっしゃると思いますし、私どもも思っております。
ところが、実際問題、自社株買いがなかなかできないというのは、ひとつの阻害要因となりか
ねません。その打破にあたっては、金融庁さんが一番近いところにいらっしゃるのではないで
しょうか。ここは何か打つ手があれば是非していただけませんか。
○翁主査 さっきおっしゃっていた連結の話ですけれども、インサイダー取引について、例え
ば親会社についても連結ベースを中心にした軽微基準にしていったらどうかとも考えておりま
して、今は子会社だけが関与して何かを決めたときに、そのとき初めて重要かどうかを連結の
数字で見ますということになっているけれども、むしろその立て付けを、親会社の方も連結ベ
ースで軽微基準を見ていく方が、
よりすっきりしていくのではないかという指摘もございます。
特に上場持株会社については配当収入だけでございますので、それによって必然的に軽微基
準を見るときの数字が小さくなってしまうので、持株会社か、それとも普通の形態かというこ
とをセレクトするときに、かえって単体ベースの軽微基準がハンディになっているというよう
な指摘もございます。
そういう意味で、持株会社みたいなものも結構経営の在り方として一つの選択肢としてこれ
からの活性化という観点で、悪くないという判断があるのであれば、そういうところについて
も見直しをしていく余地があるのではないかと考えております。
結構大きな話なんですけれども……。
○増田室長 すみません。にわかに、今日のテーマではないですし、そもそも持株会社のとき
にどうするんだというのは、正式にはお答えのしようがないのですけれども。
○翁主査 むしろ私どもの最初の方の項目の問題意識は、インサイダー規制について環境変化
に対応して直すべきところがあったら是非直していただけないかという問題意識で申し上げて
おります。
○本田委員 法令上は可能だが、実質的には自社株買いが経営上のオプションとして非常に取
りにくいと、日本企業であることが不利になりますね。
比較的エクイティが余っていて、M&Aが増えたという現状をかんがみて、判例が出たから
しようがないということよりも、金融庁として何かの働きかけをしていただくことはできない
のでしょうか。
○増田室長 まず実際に自社株買いができないというのは何ゆえかということですね。別に自
社株買い自体をそんなに規制しているわけではなくて、ある意味インサイダー規制は、結構ど
こにでも主要国であれば多分あって、それはそれなりに皆その中で自社株買いをされるところ
はされていて、要因を分析したわけではないですが、たとえて言うならばやはり公表するまで
の期間が長いとか、そういったようなことももしかしたらあるのかもしれません。
別にそう決め付けるわけではないですけれども、少なくともインサイダー規制があってそも
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そも自社株買いがそんなにできないということなのかなと思いますし、逆に言うと実質の意味
で、だからインサイダー規制を緩めるというか、違法になる範囲をぎゅっと狭めていけば、そ
の結果、違法でないと判断される自社株買いはできるようになるかもしれませんけれども、そ
れはそれでまさに全体として市場としては評価されるので、それで本当に公平ですかという議
論は一方で出てくるので、余りそういうアプローチが適当なのかなという感じはします。
ただ、およそ一般論として確かに、ある意味でこういうルールですから、ありとあらゆると
きに一度決めたんだからおよそ常に合理的であるとか、別にそういうことを言っているわけで
はないんですけれども、現にある自社株買いがやりにくいからもっと範囲を狭めるべきだとか
というようなとらえ方はどうかという感じはします。
それで、更にその結果出てくる個別のものが、例えばここに書いてあるとおり子会社だって
事業をしていなければ業績はないだろうというような話で出てくるのであるとすれば、多分こ
ういうのはもともと多くの場合は有価証券報告書に載っていないはずで、実務と本当にリンク
した基準になるのかなという感じもするんです。
翁主査のおっしゃっていた持株会社みたいなものは、全部検証すれば全く違うものもあるの
かもしれませんけれども、一方においてどうしてそんなに大きな違いがあるのか、私の今の頭
ではぴんとこないところもあります。
持株会社であれば子会社のいろいろな状況は直ちに、逆に持株会社であるがゆえにすぐ株価
が変動しますよね。本体がそれなりにあって子会社があるというものよりは、多分個々の持株
会社にぶら下がっている会社の行為というのがかなりストレートに投資判断に影響してくると
思うので、逆に言うとそんなに影響し過ぎるというふうになっているのか。
すみません。個別に検証しているわけではないですけれども、必ずしもどちらかに振れてい
る感じでもないかとも思うんですが。
○翁主査 持株会社というのは 20 年前の段階であったわけではなくて、
しかも自社株買いも導
入されてということで、環境がすごく変わってきているわけですね。
そういう意味で、我々の問題意識は、そういったもろもろの環境変化に合わせて見直す余地
があるのではないかと考えております。
○本田委員 具体的には、重要事実の決定ですが、普通に考えれば機関決定であり、取締役会
の決定ないしはせめて経営会議とか、執行役員の上位会議の決定を経て、重要事実となるので
はないでしょうか。話が持ち込まれた時点で、重要事実の決定になってしまうと、のべつまく
なしに重要事実の決定が行われているような状態になる会社がでてきませんか。
○翁主査 特にM&Aとか非常に最近盛んになってきていますので、ほとんど常にそういう状
態で、どこかに何か提案が持ち込まれているという状態がずっと続いている。
○増田室長 私も実務を全部知っているわけではないのですが、持ち込まれたときに直ちにな
ると判断されるかというと、多分そういうことはないんだと思いますが、一方においておっし
ゃっていた、確かに会社の決定はしかるべき決定権のある組織の決定ではないかという議論に
ついては、まさにそこについて判例があって、実質的に社長が自分で決めているというような
会社であれば社長が決めたときだと、はっきりと既にそういう判例ができ上がっている。
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ただ、M&Aについて言うと、持ち込まれたときイコール決まったときかというと、私の感
じでは余りそういう感じもしないんですけれども。
○森下専門委員 多分裁判例でも本当に話が持ち込まれただけであればそういうことはないと
思うんですけれども、訴訟の場合こういうものが問題になるのは、必ず実現した案件を後から
見て評価をしますので、社長のところに話が持ち込まれたときに内心決まっていたじゃないか
という判断がされるおそれがあるのではないかということで、ちょっとオーバーアクションな
のかもしれないですけれども、非常に身動きがとりにくくなっている。
あとは、そういった裁判例が全くそのとおりであるということならばしようがないのかもし
れないんですけれども、判例は現行の法令の下で判断を下していますので、裁判例が個別の事
案の判断として非常にストリクトな基準を示し過ぎたとなれば、もう少し一般ルールの方をわ
かりやすい形にするとか、あるいは実務上支障のないようなものにするとか、法令が変われば
裁判例も変わるとは思うんですけれども、そういったこともあり得るかと思うんですが、いか
がでしょうか。
○増田室長 観念的にあるか、ないかというのはともかくとして、しかし多分そこは変えよう
はないですね。おっしゃっているとおり、物事は裁判になると後から見られるから、やってい
た人にとってみればそのとき必ずしも歴史が、ずっと時間が流れている後から見ているので、
その時点のそのときにそう判断したかというと、確かにいろいろな評価があるのかもしれませ
んけれども、今の重要事実の決定というものの判例で示した線というのはそんなにおかしくも
ないと私は思いますし、多分実質で考えて、それが法的権限のある機関が決定したときだとい
うふうに決めたら、それは明らかにインサイダー規制として適当でないとだれしも思うと思う
んです。
例えば、取締役で決定するということが法律上決まっていれば、その前においてはインサイ
ダーは全部OKですということが世の中で妥当だと思われるわけではないと思うので。
○翁主査 ただ、特に買収をするというときには買収者が公表しない限り公表と認められてい
ないですね。ですから、どんなにいろいろ受けていて公表したくても、たしか 167 条というの
は、買収者側が公表しないと幾らいろいろネットで言っていても公表には当たらないというこ
とになっていて、法的に公表と評価される範囲が非常に狭い。それがゆえに買収を受けてしま
うと何もできなくなってしまうということがあると聞いています。
○増田室長 公開買付だからということでしょうか。公開買付だから公開買付をする側が、し
ますよと決めるということなんでしょうか。
○翁主査 買収側が公表すればやっとそれは、例えば投げ込みとか取引所のネットに載せると
いうことで初めてそれが効力を持つということなので、買収提案を受けてしまうとその間、何
もできなくなるというような状況がある。それで、こういう時代ですのでなかなかそういう状
況というのは防衛もできなくて厳しいのではないか。
○本田委員 株主の利益に反しますから、会社としては、買収提案を聞かないというわけには
いきません。
○増田室長 重要事実というのは会社側に発生したというのではなく、買付者側の事実だとい
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うことでしょうか。買い付けるという事実についてのインサイダーになるということなんでし
ょうか。
○翁主査 最初の項目についてはいろいろな問題意識をこちらでしゃべってしまいましたけれ
ども、少し御検討をいただくような形にできますのでしょうか。
○増田室長 まず御指摘は、包括条項を明確化するというのと、子会社の軽微基準をつくると
いうことと承っています。
○翁主査 子会社の軽微基準などについては、これから議論をさせていただきたく思います。
○増田室長 それはわかりましたけれども、それ以外で今日おっしゃられていたことは、例え
ば持株会社は持株会社に合うような軽微基準をつくるとかというのは、そもそも少なくとも今
回の一連の答申案文作成作業の中ではその外だと理解していいんでしょうか。
○森下専門委員 バスケット条項削除だけが要件明確化という趣旨ではなくて、要件明確化の
一つのアイディアとして例えば公表の概念がもうちょっと動きやすくならないか。
○増田室長 でも、それは一方で法令的に言うと、要件の包括的な条項をどうするかとか、包
括的な条項について当たる当たらないを示すとかというのと、そもそも公表はどうやってやる
べきなのかということは別の概念ですよね。
ですから、当方の感じから言うと、いろいろなことを言っていただくことはありがたいとは
思っているのですが、ここでいきなり公表のやり方が入っていると言われてもやや対応に苦慮
するところがあるんです。
あとは、確かに要件の明確化と言えば要件の明確化ですけれども、持株規制、持株会社につ
いてどうかと言われる趣旨というのは、むしろ包括の話ではなくて、もう一回持株会社をとら
えたときのもっと前の具体の条件が並んでいるところの、たとえて言うならば軽微基準などを
見直せとか、そういう御趣旨ですよね。それはこれとは別の観点かなと思うので、少なくとも
ここからそこに広げられるのは、最初に要求されたものとは大分離れているんじゃないかと思
うのですが。
○翁主査 わかりました。では、軽微基準の部分についてどうするかについて移りましょう。
具体的な上場会社の子会社の軽微基準の新設についてはさっきお話を伺いましたけれども、こ
の子会社の範囲をもう少し明確にするなり、軽微基準を少し設けるということで、重要な子会
社については御指摘のとおり、本当に解散は投資判断に重大な影響を及ぼしますので、これに
軽微基準が設けられるべきであるということは全然思っておりませんけれども、
非常に小さな、
例えば売上高が一定割合に満たないような子会社について軽微基準を新設するとか、そういっ
たことについて何か必要な見直しというのはいかがなものでしょうか。
○本田委員 有価証券報告書記載の会社とする論理的な理由というのは何なんでしょうか。
○増田室長 それは、わかるわからないということだと思うんです。要するに、インサイダー
規制をやるときに、一方で範囲が明確になるということも大事だったので、子会社と言っても
有価証券報告書にも載っていないような会社でもあり、そうすると本当に載っていないような
小さなところも全部ある意味で違反がかかってきてしまうので、そこは範囲を明確にするとい
うことだと思います。範囲を明確にする過程でそう切ったので、逆に言うと多分ここで書かれ
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ているような休眠状態のようなものは入ってこないんだろう。
それで、おっしゃっている趣旨は、有価証券報告書などには通常載っているはずの会社であ
って、なおかつ解散をしても投資判断に影響がないだろうというものが、そういう線が切れる
かどうかですね。
○本田委員 有価証券報告書の記載の有無を基準としたのは、いつからなのでしょうか。それ
が今でも適切なのでしょうか。
○増田室長 だけど、これを入れなかったら全部ということなんでしょうか。
○本田委員 適応範囲を明確化すべきというのは室長がおっしゃっておられるとおりだと思い
ます。一方、有価証券報告書に記載すべきかすべきでないかが、株価にマテリアルな影響を及
ぼす基準かというのは、ある程度時間を置きながら見直していくようなものではないでしょう
か。
有価証券報告書記載の会社を対象とすべきという理由はよくわからないが、対象範囲を限定
する必要があるからそういう設定だということでしたら、見直していただくこともできるので
はありませんか。
○増田室長 おっしゃることは理解しました。そういう意味では、私の言い方は不正確だった
のかもしれません。
有価証券報告書に載っているかどうかは、まさに明確性の観点から載せているというのがあ
って、確かにこれに載っているから直ちに取引にある意味で影響があるとかないとかというの
は、論理的に言うとほかのものだって子会社についての軽微基準があるものがあって、それは
載っている子会社の更に内数としてありますので、そういう意味で言うとそこが一律にはなら
ないんだと思いますけれども、一方でここであるようにほとんど事業が行われていないような
ものという例で言えば、そこはむしろ有報に載っているか載っていないかというところの今の
基準で切れてしまうので、おっしゃられている趣旨は、載っていてもなおかつ解散したときに
投資判断に影響がないであろうものがあるかどうかということだと思うんですけれども。
○本田委員 インサイダー規制に引っ掛かるという観点から、有価証券報告書に記載する会社
を決めているかどうかは尋ねてみたことはないですが、こういう観点で考えずに記載をしてい
る場合もあるのではないでしょうか。
逆に、株価に大きな影響を与えるものであっても、有価証券報告書に記載していない子会社
もあるかもしれません。そうであれば、有価証券報告書記載の会社イコール、インサイダー取
引における軽微基準のバーとするというルールを、一回見直してもよいのではありませんか。
○増田室長 そこは一般論で言うといつも常に規制ですから、見直すことが適当かどうかと言
われれば、それはある意味でいつでも不適当なときはないのかもしれませんけれども、一方に
おいて今、有価証券報告書に載っていて、なおかつ解散しても投資判断に影響がないであろう
範囲というのを、逆に言うと見直しますと言った途端にその線は何だということになるわけで
すね。
○本田委員 ちなみに、日経新聞に、某事業会社が、ある海外子会社を解散し株価に全く影響
がなかったにもかかわらず、インサイダー取引規制に抵触するとされたという例がでていまし
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た。企業価値には大きなインパクトがなかったにもかかわらず、インサイダー取引規制に引っ
掛かっているという事実が今、少なくともあるわけです。
この例が日経新聞で報道された結果、非常に小さい子会社の解散までプレスリリースがされ
るようになってしまいました。投資家は、小さな子会社の解散のプレスリリースまでみること
になるわけで、円滑な投資活動という意味でも、資産運用機関においてプラスにならないので
はないかと思います。そういう憂慮から、ここは見直されてはいかがでしょうか。
有価証券報告書に記載すべき子会社ないしは関連会社の規定が金融庁でも明確でないまま、
刑事罰が生じるインサイダー取引のバーにしてしまっていることに関しては若干危惧を感じた
次第です。
○増田室長 余り個別の事件を評価をするつもりもないのですが、1つは結果として子会社に
ついての公表がある意味でちゃんとなされるようになった。多分それは有価証券報告書に載っ
ている子会社なんだと思いますけれども、そのこと自体はむしろ我々としてはまさにそうして
ほしいということなので、何でそれがおかしいのかなという感じはします。
それと、株価に個別の案件について影響があったかなかったかということを判断するのは非
常にある意味で難しくて、余りないとも言えないし、あるとも言えないし、少なくともないと
全部言えたのかというのはどうかと思うし、もっと言うとおっしゃっているのは課徴金の事案
だと思うんですけれども、結果として買ったときとインサイダーの発生事実、公表翌日の株価
で差がなければ課徴金はかからないという仕組みになっていて、多分その案件はかかっていた。
差があったということだと思います。
だからと言って、別に必ず影響があったとかなかったというつもりはないのですが、必ずし
もあったとかなかったというのを個別の事案で言うのは難しいかなと。
もう一つは、確かにこれは一方で明確化の観点から、ここの事実に当たればそれはインサイ
ダー規制にかかりますよというルールになっているので、同じような子会社の同じような、例
えば親会社の規模に対する子会社が解散したというときに、ある事象において株価に影響がな
かったと評価されたからと言って、類似するほかの事案で株価に影響がなかったと言えるわけ
でもないし、株価がどう影響するか。株価というか、投資家がどう判断するかというのは必ず
しも全部数量的に判断できるというものでもないので、逆に言うとある事象を持ってこれは変
えるべきと……。
○本田委員 室長の方で有価証券報告書に記載の子会社に会社の価値に影響を与えないような
会社があるわけがないとおっしゃったので、少なくともそういう例外というか、余り大きく影
響を与えなかったものがあると申し上げたまででございます。
また、有価証券報告書に記載の会社を対象にするというルールをすぐ変えるべきと申し上げ
ているのではなく、見直しをしていただく時期にきているのではないかと申し上げただけなん
です。
有価証券報告書記載の全子会社をインサイダー取引の対象とする明確な理由をお示しいただ
けなかったので、見直しをしていただけませんでしょうか。
○翁主査 ですから、例えば売上げに占める割合が非常に小さいとか、そういった場合には何
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らかの軽微基準を設けるとか、そういった形で何らかのメルクマールを入れることはできませ
んか。
○増田室長 そうなんですけれども、一方においてそうであれば子会社の解散という事実につ
いて投資判断に影響が、こんなものは別に形式ですから、100 事例があって 100 影響があると
か、100 事例あって 100 とも影響がないとかというわけではないですけれども、それなりの有
意性を持って、それ以下のときは影響がないんですということがある程度言えないと。言い方
は悪いんですけれども、ある程度可能性があるのであれば規制としてかけておいて、あとはだ
から早く公表してくださいというのは規制のやり方としてそんなに不合理なのかなという感じ
もするんですけれども、おっしゃるとおり、およそ物事の道理として有報に載っている会社と、
解散で影響がある会社が常に論理的にぴったりくっ付いているわけではないということはもち
ろんそうだと思うし、最初に私がそういうふうに説明しているんだったらそれは誤解だと思い
ますけれども、一方において逆に言うと有報というのはある意味、実質を見て書いてあるとい
う中にあって、解散においてもなおかつその影響がないという隙間というんでしょうか、そう
いうものがあるのかと言われると、これはこれでなかなか難しいというか、まさに見直せと言
った途端にそこがあると……。
あるというのは、論理的にあるとかというのではなくて、実質であり、かつそれが多分定量
化し得るということだと思うので、そこはなかなか軽々に、はいとは言えないと思うんですけ
れども。
○翁主査 どうしましょうか。私どもが最初にお示ししたのは書きぶりが限定的な印象で、そ
の点は限定的というか、包括的な禁止条項のことのみを指すような書きぶりをしていて、大変
そこは申し訳なかったと思うんですけれども、今のように私どもはインサイダー取引全体とし
て民間からいろいろうかがって問題意識を持っており、それを今日お伝えしたかったというこ
とです。軽微基準の関係でインサイダー取引規制全体の要件をどういうふうに見直していくか
ということについても、問題意識の一つなんですけれども、
この2つの項目についてもう一回、
何か御検討いただける点がございましたら御相談させていただきたいと思うんですが、いかが
なものでしょうか。
○増田室長 少なくともここの2つについては多分、包括的な要件について当たる当たらない
ということを金融庁が示すというのは論理的に無理だと我々は思っています。というか、少な
くとも当たらないと言って裁判でアウトになることは十分あるし、当たらないと言ってどんな
に悪い事象でも裁判でアウトにならなかったら、これはこれで問題なので、ないと思います。
子会社の軽微基準の問題は、おっしゃるとおり論理の問題として有報に載っていれば必ず株
価に影響するんだということは、当方もそういう説明をしたつもりはないですし、ないと思わ
れる反面、これはまさにあるのか。逆に言うと、ある、見直すといった途端に、その隙間があ
るのかというと、そこはそこでかなり今、私はあることについて非常に疑問ですし、当たらな
いこともあるかもしれないけれども、それなりに当たる可能性があるのであれば、むしろ規制
はかけておいて早目の公表を求めるという方が多分、法の趣旨から言うとかなうのかと思いま
すし、
今の規制の在り方というか、こういうふうにルールを決めてやるという観点で考えると、
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ルールですから個別の事象をいっぱい拾い集めれば株価に影響があったときもあるし、なかっ
たときもあるのは、今の仕組みで言うとやむを得ないと思うんですね。
むしろ、例えば株価に影響がおよそなかったときに刑事で告発されるかとか、刑事で有罪に
なるかというと、それはまたそこでの判断もあるのかもしれません。ただ、ルールから言って
当たらないものがあったから、それは基準として適当でないとか、逆に言うと当たれば必ず株
価に影響があるとか、多分そういうふうな割切りになるルールでもないのではないかと思いま
す。
○本田委員 問題は、自社株買いができる期間がどんどん狭まるということでございます。企
業の経営陣が不便というだけでしたら、おっしゃるようなことだと思いますが、自社株買いが
できる期間が短くなると、投資家も不利益を被ります。これは、金融行政上問題ではありませ
んか。であれば、本当にその会社の価値に対して影響をを与えるものはなにかをもう一回考え
るいい時期なのではないでしょうか。
私どもの問題意識は御理解いただけたのではないでしょうか。
○増田室長 御趣旨はよく理解したつもりです。念のため申し上げたいのですが、今の土俵が
答申案文協議過程において別の論点に変わるということはとりあえずないと思っていて良いで
すね。
○事務局 別の論点に変わることはありません。
○森下専門委員 バスケット条項の削除と……。
○増田室長 削除というか、ここに書いてあるのはまさにバスケット条項について当たる当た
らないを示せという話ですね。
○事務局 上段部分はそういうことで、後段部分は子会社の軽微基準です。それで、後段部分
は要望者から実際に困っているということで寄せられている声ですので、さっきおっしゃられ
た実際にあるのかという意味では、実際にあるので要望が寄せられているということだと思い
ます。
○増田室長 わかりました。
○翁主査 ありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。
(金融庁説明者交代)
○翁主査 大変お待たせいたしました。それでは、
「金融の業務範囲規制及び金融コングロマリ
ット規制・監督体制の見直し」というところで、前回というか、最初にいただいたお答えは、
今後金融審議会での検討結果を踏まえる必要があるということですけれども、現状のお考えに
つきまして最初に3、4分くらいでお話いただけますでしょうか。
○遠藤参事官 わかりました。金融庁総務企画局の信用制度参事官をしております遠藤でござ
います。よろしくお願いいたします。
今、翁主査から御指摘をいただきました分野に関しては、金融の業務範囲規制の見直しとい
うことで、これは本年末までに日本の金融市場の競争力強化のプログラムというものを政府と
してまとめなければいけないという形になっております。それで、金融審は1部会、2部会と
ありまして、それぞれ直接金融、間接金融を担当しているのでございますけれども、主に1部
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会がメインになって、総合取引所の創設の問題でありますとか、ファイアーウォールの問題で
ありますとか、そういうことについて先行的に議論をしてまいりました。
その絡みで市場そのもの、あるいは銀・証のファイアーウォールの話だけではなくて、銀行
を中心にした金融機関の業務範囲というものも国際競争力強化ということをメインに据えて見
直していくべきではないかというのは、実は今年の春の金融審のスタディーグループの中でも
そういう問題提起をいただいております。それに関する議論は主に銀行の業務範囲の話でござ
いますので、金融審では金融審の2部会という形になっております。この金融審の2部会の銀
行の業務範囲の規制の見直しというか、在り方の検討についての議論は昨日からスタートいた
しました。翁主査は2部会の委員でいらっしゃいますので、翁主査にも御出席いただいて御意
見を賜ったところでございます。
この議論は、まさに昨日キックオフでこれから数回やるわけでございますけれども、かなり
その業務範囲ということになりますと、一つひとつのこの業務について今までは認められなか
ったけれども、それを認めるかどうかというようなことについてある程度詰めが要りますし、
方向性というものをお決めいただくことになるかと思いますので、年末までにまとめなければ
いけない競争力強化プログラムにどういう形で、どのレベルの詳細さをもって盛り込めるかど
うかというのがまだちょっと見えないところでございます。
何にしてもその方向性というような大きなところは金融審でお決めいただいて、それを競争
力強化プランに持っていかなければならないと考えておりますので、今回この規制改革会議の
方からお示しいただいた問題意識も今、金融審の特に2部会で議論している部分とほとんど重
なる部分だと思いますので、そこは平仄が取れた文章にしていくのかなと考えております。
○翁主査 そういたしますと、12 月まで最終的な措置とか結論とか、そういったところは平成
19 年度結論になるかもしれませんし、そこは流動的ですけれども、この考え方、それから私ど
もがお願いしている最後の2つのポイントにつきましては、基本的に検討はしていただけると
理解してよろしゅうございますか。
○遠藤参事官 そうですね。ここに書かれたものをこのままの形でできるかどうかということ
に関してはもちろんいろいろと議論があるところだと思いますけれども、まさにこういう問題
意識というのは金融審を中心にして御議論いただいているところでございますので、そういう
意味においてまさに検討しているということだと思います。
それで、結論的には金融審で結論をいただいて、それからプランに盛って、その盛った方向
で我々金融庁がいろいろ事務的に作業をしていくわけでございますけれども、それが単純に、
例えば内閣府令を直せばできる話なのか、それとも、法改正をしなければいけないのか、ある
いは、もう少し引き続き検討をしていかないとなかなかすぐには何らかの制度をつくることは
難しいということもあると思いますので、タイムスケジュールとしていつそれを実施するとい
うことについてまでは、現時点においてはなかなか難しいんですけれども、いずれにしても検
討をしているということで、何らかの結論を得るということだと思います。
○翁主査 この2つの項目は両方とも是非御検討いただきたいと思っていますが、これは大丈
夫ですか。
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○遠藤参事官 「したがって」以下の項目と「また」以下の項目ということですね。
「したがって」以下の項目に関してはまさに個別認可云々ということで、ここに書いてある
個別認可というのは銀行法上の列挙以外のものについて認可申請を受けて認可するという形で
ございますので、それは恐らくアメリカのFHCの下における仕組みなどを念頭に置いた記述
かと思いますけれども、そういう判例主義であるアメリカの制度が日本にそのままの形で持っ
てこられるかどうかということは議論があると思います。
ただ、こういう考え方とか方向性については検討するということでございますけれども、制
度的にはいろいろなバリエーションがあり得ると思っております。
2番目の話は監督体制の話になりますので、金融審でどこまで議論できるかという話はあり
ます。問題意識は昨日も出ていたと思います。
○中村室長 我々は「また」以下の部分について法的整備の話も若干触れられていたり、業務
範囲規制の基準についての検討という話になっていますので、そこの部分が固まった上で望ま
しい監督の在り方を検討していく。これは当然のことなので、この前段の部分の検討の進捗に
合わせて後段の金融コングロマリットに対する望ましい監督体制の確保というものはやらなけ
ればいけないということだと思います。
○翁座長 私どもとしては、やはり銀行、証券、保険と今まで業態別になっていましたけれど
も、特にコングロマリットになっていろいろ多角化していけば統合的なリスク管理というのが
非常に重要になっていって、全体を見られるような体制にしていく必要があるというのが大き
な問題意識でございますので。
○中村室長 そこは金融庁創設来、御案内のとおりいろいろな議論があって、どういう組織編
成にするのか。あるいは、組織編成だけではなくて監督の手法も含めたところで我々は御議論
させてもらっているつもりなんですけれども、そういうものは長期の金融の状況に応じて考え
ていかなければいけないと思っています。
そういう意味で、この監督体制という文字ですけれども、
「体制」という言葉ですと割にこれ
は組織論的な意味合いが濃くなるので、持ち帰って検討させていただきたいと思いますが、む
しろ「態勢」の方が、我々としてはそういうつもりで今までも取り組んでいますし、これから
もやっていくということだという感想です。
○遠藤参事官 これは、先ほど金融審でいろいろ御議論いただいていると申しましたけれども、
その議論を踏まえてもう少し変えていただくとか、そういうことは可能なんですか。
○翁主査 それは、事務局を通じて今後御相談させていただきます。基本的には我々の問題意
識の部分なので、ここを余り大きくいじるのは、どうしてもというところがありましたら。
○事務局 具体的におっしゃっていただければ。
○遠藤参事官 わかりました。
○翁主査 それでは、そういう方向でよろしくお願いしたいと思います。
○本田委員 エンティティベースを、エンタープライズベースでごらんになる中でどういうふ
うに見ていただくか。リスクマネジメント体制も含めてという意味なので、
「体制」ではなくて
もいいかもしれないですね。
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○翁主査 そうですね。
○中村室長 そこはちょっと事務局とお話をさせていただきたいと思います。
○翁主査 では、そういうことで御検討のほどをよろしくお願いいたします。どうもありがと
うございました。
(金融庁説明者交代)
○翁主査 では、引き続きよろしくお願いいたします。
私ども、金融庁長官がプリンシプルベースということで講演されて、それもよく拝読させて
いただいたのですが、私ども規制改革会議として監督手法とか監督の在り方を見直していくべ
きだということでこういう案文をお示ししたのですけれども、幾つか御指摘いただいている点
を、簡単で結構ですので3、4分でお願いいたします。
○中村室長 ここら辺は認識論なので、私どもから見るとちょっと申し上げたいなという意味
が濃いんです。
最初の①は、その前段の一番上から2行目ですね。ベストミックスというのは、我々はこう
いうふうに思っているのですが、ルールベースの規制に軸足が置かれているかというと、我々
の認識では例えば金商法とか、そういう証券取引法の延長の世界においては多分ルールベース
に相当軸足を置かれているのに対して、銀行法の世界というのはどちらかというとプリンシプ
ル的なルールが存在して、そのルールの運用でやっているという面があるので、金融規制全体
がルールベースかというと、そうではないのかなという感想でございます。ここら辺は認識の
仕方のお話だとは思いますけれども、①はそういう意味でございます。
②のところとか⑥になりますが、透明性の話ですけれども、ここら辺も私どもから申し上げ
ると、金融庁は比較的透明性ですとか、処分の理由の示し方ですとか、すごく今まで工夫をし、
結構詳しく書いてきたつもりでいるものですから、そこはちょっと言わせていただいたという
ことでございます。
最近は、処分基準というか、量刑について割にもう少し明確にという話をいただくのですけ
れども、量刑の部分は何年か、3年業務停止なのか、1年なのか、そこの部分を余り明確にす
ると規制回避的な行動を誘発するとか、そういう問題もあるのでなかなかそこまでは踏み切れ
ないところなのですが、⑥に書かせていただいたように、3月1日に定性的な記述ということ
になりますが、基準をお示しさせていただくことによって透明性の向上に更に努めているとい
うことです。
透明性向上に関してはベターレギュレーションの中の一つの柱でもありますので、これだけ
にとどまらずいろいろやっていきたいとは思うんですけれども、処分の根拠をより具体的にと
言われても、どう具体的にしたらいいのかというイメージがつかないというのが⑥のところで
ございます。
⑦のところは、もう済んでいるんでしたか。
○事務局 これは案文のままで良いと御回答いただいております。
○中澤室長 検査局の中澤でございます。よろしくお願いします。
私のところでは、まず②に検査のプロセスの不透明さということを書かれているのですが、
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今日配布させていただいた金融検査に関する基本指針というものを 17 年7月に策定しまして、
この中で検査の手続きについてはかなりこと細かく書かせていただいております。特に途中に
ピンクの紙が入っていて、参考資料1というところにこういう基本的な流れというものが出て
くるのですが、検査は予告を原則としましてどういうことをやっていくかということをオープ
ンにしていっているという経緯がございます。
それで、これで何か支障がありましたらということですと検査モニターと言いまして、被検
査金融機関からいろいろ意見をもらって不透明なところ、あるいはそのしぶりの悪いところと
か、そういうことは適宜対応していっているところであります。そういう意味で、ここで不透
明と書かれるとどうかなというところはあります。
それからもう一点、弁護士の同席の話が出てくるのですが、これについてはお配りした冊子
の 34 ページをお願いしたいのですが、
この基本指針をつくる過程の中でパブリックコメントを
かけたところ、弁護士の立ち会いうのは絶対だめなのかというような意見が出されておりまし
て、この基本指針の中でも主任検査官が特段の事情があると判断した場合はそれを認める、そ
うした事情がない場合は認めないと書いてあるんですけれども、100%全部シャットアウトして
いるわけではないので、ここはちょっと事実が違っているのかなと思いましてコメントさせて
いただいた次第であります。以上です。
○翁主査 それでは、意見交換をしたいと思うんですけれども、まず検査のところについて何
かございましたらお願いします。
○森下専門委員 まさにお書きになられているとおりで、多分特段の事情があると判断した場
合には認めていただけるという現状なのだと思いますが、特段の事情というよりはもう少し緩
やかに考えられないのでしょうか。一部の実務に携わられている方の中には、かなり法令に関
するようなやり取りも多いし、金融機関は実際に弁護士に相談しながらいろいろそういった業
務をやっていることもありますから、そういったときにもっと弁護士の同席をもっと緩やかに
認めてほしいという声もあるようです。場合によっては原則と例外を逆転させるとか、そうい
うような考え方もあるのではないか。今は一切ゼロであるから問題であるという話ではなく、
もう少し緩やかにしていただけないでしょうかというふうな声も聞くので、そういった趣旨で
書かせていただきました。
○中澤室長 真っ向から反論するつもりはございませんが、先ほどのところで前回のパブリッ
クコメントの回答の中に書かせていただいたのですが、検査は基本的には被検査金融機関の者
と議論を行うということが原則でございまして、弁護士の立ち会いを全部原則と例外を引っく
り返す、これは程度問題だと思いますけれども、場合によっては検査の現場で担当者が何も答
えないというようなことも実際にはございます。あくまでも金融機関が経営改善をするために
まず自ら考えるという前提に立って考えますと、そこは原則と例外と言ってもなかなか難しい
のではないかと思います。
ただ、現実の問題として恐らく申出がないという事情は多分あるんだと思います。これは検
査を受ける金融機関側の考え方もあると思います。
それからもう一つは、実は我々の銀行、保険会社に対する検査では実はあまり法令関係でぎ
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ちぎちやるということはそんなにございません。あるとしても検査忌避とか、そういうことだ
と思うんです。その意味で、本当に弁護士が立ち会わないと全部その答えができないかという
事情にあるかと言えば、必ずしもそうではないということもあって、今はこういうふうな書き
ぶりにさせていただいているということです。
○翁主査 一つひとつのことについて細かく申し上げるつもりはないのですが、民間からはい
ろいろな声もあって、結局、今、金融庁全体としてもベターレギュレーションということを標
榜されているとすると、やはりこういう検査などエンフォースメントについても民間金融機関
の理解というか、そういったものを得ながら進めていく必要があると思っているんですけれど
も、ベターレギュレーションと検査の手法とか、検査についての考え方の見直しみたいなこと
についてはどんなことを考えていらっしゃいますか。
○中澤室長 あまり現段階でオープンにすることができなくて非常にお答えが難しいんですけ
れども、いろいろ考えてはいます。ベターレギュレーションの4つの柱の中に、フォワード・
ルッキング・アプローチというか、リスクアプローチ、ベストアプローチというものがありま
すが、それについて考えていることを申し上げれば全包囲外交というか、全部をぎっちり見る
という検査はそろそろ脱却しなければいかないのかなと思っていまして、なかなか皆さんの前
に目に見えた成果が出てきにくいのでよくわからないと思うんですけれども、なるべく部分検
査の活用とか、そういうことをやっていきたいと考えております。
それから、検査の現場で、実際には人と人とのやり取りですからいろいろな不満が出ると思
いますが、そこは先ほど申し上げましたように検査モニターのさらなる機能改善とか、そうい
うことを進めていく中でその負担の軽減とか、そういうことにつなげていければいいのかなと
は考えております。若干抽象的なお答えになって大変申し訳ございません。
○翁主査 例えば、監督と検査ということについても、ここで書いたそのままを生かすつもり
はないんですけれども、連携を一層強化していくということについては御同意いただくことは
できますね。
○中村室長 もちろんです。
○翁主査 それから、デュープロセスということについても心掛けておられると承知していま
すけれども、これについても一層配慮していただくとか、配慮をした指針の運営をしていくと
いうことについてもよろしいですね。
○中澤室長 はい。
○翁主査 それから、例えば金融機関のより重点化をした検査とか、または負担についてより
配慮した検査とか、そういった方向で検査のエンフォースメントを向上させるというような方
向で書き直すということでいかがでしょうか。
○中澤室長 御相談させていただきます。
○翁主査 では、ここは後ほど御相談させていただくということで、あとは①のところについ
てですけれども、何をプリンシプルにするのか、何がベストミックスなのかというようなこと
について、今後非常に明確にしていただく必要があるというふうに我々は思っているんですが、
今のお考えについてはどうでございますか。例えば、どういった分野に、またどんなことをプ
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リンシプルとして考えていこうとしているのかということについてお聞かせいただければと思
います。
○中村室長 まだ庁内でもいろいろ実は意見がありまして難しいんです。プリンシプルという
ものは、もちろん懸念もあるわけですね。プリンシプルベースにすることによる懸念があると
いうことも承知していますし、ここに指摘されているようにルールが非常にこと細かであると
いう問題意識もあるので、そこで何らかのプリンシプルを提示して金融機関と共有する、そう
いうプロセスが多分必要ではないかとは思っているんですが、庁内的にいろいろな意見もある
ものですから、まだ具体の一歩には進めていない状況です。
ただ、ここに書いてあるベストミックスとなるように組み合わせていくということ、それか
らプリンシプルをどういう形で共有できるかというのはまだ庁内ではさほど煮詰まっていない
ような状況です。
○翁主査 是非そこを煮詰めていただきたいと思っているのが我々の趣旨でして、我々も問題
意識を持っていますのは、プリンシプルというのは非常に自主性を重んじるし、イノベーティ
ブなものに対応しやすいというメリットもあるし、ロンドンで成功しているのはまさにそうい
うことなのですけれども、一方でエンフォースメントというか、何かあったときの予見可能性
ですね。それの欠如というものが非常に我々としても難しいところだと思っているのですが、
そこの御検討はされている段階なんですね。
○中村室長 まだ途中段階のプロセスという前提で申し上げると、プリンシプルが機能する局
面というのはいろいろあると思うんです。多分、行政処分とか、相手に不利益処分を与える段
階でプリンシプルが単独で機能するということは基本的にあり得なくて、それは法律による行
政の原理ですから、法と組み合わせる形でプリンシプルが機能する。そのプリンシプルという
のは多分、法の運用における着眼点みたいなものをしっかり示すということだと。
一方で、おっしゃられたイノベーティブなものをやる、あるいは高度な金融手法をどんどん
開拓していく。そういう自主的に経営を改善する、あるいは自主的に商品を開発したり、利用
者のためになることをするという局面においては、恐らくプリンシプルがプリンシプルとして
機能するんだと思うんです。その辺の概念整理をしっかりしないと、金融機関にとってみると
何か不透明だというような話になると思うので、そういうものも含めて今、庁内的には検討し
ております。
○翁主査 そういう意味では、どういうときにその判断の正当性について検査していくかとい
うことについてはまだ書き込めないという感じですね。
○中村室長 まだ検査までいけるような段階に至っておりませんので。
○森下専門委員 英国などでも、プリンシプルになるとなおさらエンフォースメントの部分の
明確さが必要になってきて、金融機関がこれで大丈夫であると思ったのに後でこれが引っくり
返されると困るということはかなり指摘されているみたいです。そうすると、先ほど監督と検
査の連携というふうなお話があったと思うんですけれども、そこの重要性がもっと高まるのか
なと認識しておりますので、是非そこはよろしくお願いできればと思います。
○本田委員 フィロソフィカリーをプリンシプスベースというのは大変すばらしいと思うんで
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すけれども、特に今、森下先生がおっしゃったように監督と検査というのを別にするというこ
とでこれを生かしていくというのは、なかなか難しいと思うんです。それが特に法の運用にお
ける着眼点を示すということであるとすると、やはり非常にわかりやすいようなロジックで組
み立てていただかないと多分、判断が分かれるポイントがいっぱい出てきて……。
○中村室長 プリンシプルという意味では監督指針にせよ、先ほどの検査マニュアルにせよ、
割にこの法の条項の適用の仕方みたいなものはある程度示していることは示していると我々は
思ってはいるんです。だから、いろいろな懸念があるとは思うんですけれども、説明の仕方あ
るいはプリンシプルというものの概念、機能の仕方というものをちゃんと説明していくことは
重要だと思いますので、ちゃんと説明し、そういう疑念、懸念を巻き起こさないようにやって
いきたいと思っています。
○翁主査 せっかく今、規制の国際間競争になっていますので、そういう意味では是非御検討
いただきますようお願いしたいと思うんですが、書きぶりの①のところにはついては、例えば
プリンシプルベースの規制を導入することが、より適している分野もあると考えられるとか、
そういうような書きぶりで調整を最終的にさせていただきたいと思います。
あとは、⑧のホールセールの分野についてはまだですね。
ここにつきましてはいかがですか。
○中村室長 ここは規制をどうするのかという話かと思うので、ここは企画課のフィールドに
なってくるんでしょうか。
○翁主査 これはまだ創設も決まっていないのにというふうな話だと伺っていますけれども、
でもこういうところはまさにプリンシプルベースの話だと思うので、必要な措置を講じるとか、
検討するとか、そういう文言でも結構です。
○中村室長 では、ここは持ち帰って。
○翁主査 よろしく御検討のほどをお願いいたします。時期はこのままでいいんですね。
○本田委員 20 年結論、21 年措置で。
○事務局 時期は特段御意見をいただいておりませんので、基本的には御了解いただいている
ものと考えておりますが。
○中村室長 そこは全部合わせて中身と合わせて考えさせていただいているので、検討はもち
ろんするということだとは思うのですが、結論というのは少し……。
○事務局 先ほどの話の流れでいけば、後段部分はむしろ検討になりますね。
○中村室長 検討はいいのですが、結論と措置についてはすみませんが、もしよろしければ一
回持ち帰らせていただくことができればありがたいです。
○事務局 では、中身と合わせて、そこも後ほど事務局で相談ということにさせていただきま
しょうか。
○翁主査 そうですね。それでは本日はどうもありがとうございました。
以
20
上
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