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世界で最も小さな万年筆(米国)【PDF:69KB】
NEDO海外レポート NO.966, 2005.11. 2 < 新刊目次のメール配信をご希望の方は、http://www.infoc.nedo.go.jp/nedomail/ > 海外レポート966号目次 http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/report/966/ 【ナノテクノロジー特集】 世界で最も小さな万年筆 (米国) − 数 10 ナノメーターのパターンの印刷に毛管現象を使用する新しい顕微鏡チップ − 原子間力顕微鏡(AFM)のこの微小チップは、研究者が観測を行いながらナノスケー ル環境を操作することを支援する。このような微小チップが、ウイルスほど小さな特 徴を書くことができ、またダイヤモンドの弾性によりその酷使に耐えることができる という、2 つの斬新な技術が作り出された。最終的に、このようなナノ万年筆プロー ブの大規模アレイが、タンパク質配列や複合半導体のような複雑なシステムを巧妙に 作るのに役立つと判明するかもしれない。 万年筆のインクを流れさせるのと同じ毛細管力の利用によって、ノースウェスタン 大学の研究者は、微小 AFM チップへ小さな貯蔵場所からインクを注ぐ特別な構造を 作った。既存のディップペン技術は、パターンを作り出すための絵の具から、センサ ーを作り出す有機物質までに及ぶインクを利用する。しかし、その場合一定なインク 供給の維持という問題に苦しむ。この新しいナノ万年筆プローブは、40 ナノメーター もの小さな特徴を描くことができ、それ自身のインク壷を持っている。 全米科学財団(NSF)の統合ナノパターン化検知技術のためのナノスケール科学工学 センターのオラシオ・エスピノサと同僚は、標準的な微細加工技術を使用して、この プローブを巧妙に作った。したがって、このデバイスの生産は拡張可能である。 ノースウェスタン大学、シカゴ大学、イリノイ大学アーバナ・シャンペン校およびアル ゴンヌ国立研究所の研究者間の協力によるこのセンターは、また別の AFM ブレークスル ーである単一片の超ナノ結晶ダイヤモンド片持ち梁とチップの開発も行っている。 既存の市販チップは、片持ち梁に接着されたダイヤモンドチップや、工作が困難な 部品や、ダイヤモンド層で覆われた耐久力のないシリコンチップを組み込んでいる。 この新しいチップは、非常に丈夫なことに加えて、標準的微細加工技術を使用して巧 妙に作られ、またナノ万年筆プローブと同じ製造上の長所を提供する。 この両方の開発は"スモール誌"に報告されている。ナノ万年筆プローブに関する報 告書は"スモール誌"2005 年 4 月号に、超ナノ結晶ダイヤモンドチップに関する報告書 は 2005 年 8 月号に発表されている。 以上 (出典: http://www.nsf.gov/discoveries/disc_summ.jsp?cntn_id=104501&org=NSF&from=news ) 40