二小だより №5 - 青梅市教育委員会

平成２５年度学校便り
平成２５年８月２８日
二小だより
青梅市立第二小学校
青梅市長淵４丁目４３７番地
電話 0428（２２）７２６４
№５
校長 仁藤 茂則
新校舎にて出発のとき
校長
仁藤 茂則
青梅二小の子供たちは、緑濃い美しい夏とともにさまざまな場面で活動したことと思います。長淵山か
らは、せみの鳴き声が響き、そして飛び交い、この調布の里の夏を感じます。青梅二小の夏、そして、秋
へと季節の移り変わりに心を寄せていきたいと思います。
新しい校舎が完成しました。第１学期が終了してから、旧校舎、プレハブ校舎の荷物を新校舎に搬出
し、第２学期の教育活動が気持ちよくスタートできるよう準備を進めてきました。いよいよ新しい校舎
にて、７５６名全児童が学習し、生活し、新しい学びの場での教育活動が始まります。振り返りますと、
平成２１年度に仮設校舎を設置し、平成２２年の３月に仮設校舎に引っ越しをし、平成２２年４月より
仮設のプレハブ校舎にて１，２，３年生の授業が開始され、特別支援学級「さくら組」が開級されまし
た。平成２２年６月２１日には、旧北校舎の解体工事が始まりました。そして、平成２２年１０月１３
日に新校舎建築安全祈願祭が行われ、第１期建設工事が始まりました。その第１期建設工事は、平成２
４年１月に終了し、平成２４年２月２７日から２９日に引っ越しをし、３，４，５，６年生は新校舎で
の教育活動が始まりました。平成２４年４月からは南校舎西側解体工事が行われ、新校舎第２期建設工
事が始まりました。新校舎の工事が着々と進められ、このたび新校舎第２期建設工事が６月２０日に完
了しました。今後は、旧南校舎東側と仮設プレハブ校舎の解体、外溝工事等が行われ、平成２６年３月
にはすべて完了する予定になっています。
さて、本校の校舎の歴史をたどってみますと、本校は明治４年５月、学制頒布前に、前橋藩の１５か
村が共同して設置した「協心神習舎」が長淵郷に創設されました。開校時の届出書には「玉泉寺ヲ仮本
校ニ仕」とあるところから、玉泉寺でスタートし、その後、明治５年２月、上下長淵村の境にあった宝
珠院の跡地、草樹蓊欝荊棘繁茂の地に建設された校舎は、当時の人々に新たな時代のシンボルとなり、
３月２５日に正式に公立の学校として開校しました。その後、明治６年６月に上下長淵村は今までの「協
心神習舎」の名をとり「神習学舎」
、駒木野村では「臥龍学舎」、友田村では「友華学舎」、千ヶ瀬、河辺
両村では「桃盛学舎」と校名を定めて、それぞれの小学舎を設立しました。
創業のとき、
「下長淵村字寺改戸４３６番地」に開業されました「神習学舎」は、児童数が増加したた
め、明治１２年、学区内の有志者の寄付を募って校舎を建設しました。和洋折衷のたたずまいの校舎で
あり、校舎の北側一直線に設計された廊下は、今にも伝わっている設計思想で、まさに校舎建築の草分
けでありました。学校建設は村をあげての大事業であり、教育にかける村人たちの情熱が伝わってきま
す。この校舎は明治から大正を経て昭和２年１０月、新たな校舎が建設されるまで半世紀にわたって村
の教育を支え続けてきたのでした。
児童数の増加のため、教室不足により大正９年１１月３０日には本校に「西館校舎」が落成しました。
これにより長年使われてきた木初分教室を廃止し、その翌年には駒木野分教場も本校に統合し、より充
実した教育統一的に実施できる体制が整ってきました。この西館校舎落成の大正９年１１月３０日を長
く後世に伝えるため、本校の開校記念日は以来１１月３０日と定められました。
そして、昭和２年１０月１５日に、「東館」と呼ばれた校舎が落成されました。「鄙にはまれなる鱗閣
の美を誇る」学び舎と誇れる校舎が完成したのでした。その後、６・３制の発足に伴い、児童数が１０
００名余りとなり、校舎増築により昭和２３年７月、裏校舎落成が行われました。
その後、西館の落成から４３年、本館は３６年、裏校舎は１５年が過ぎ、昭和４２年３月２８日、市
内小中学校に先駆けて待望の鉄筋３階建校舎の建築が実現しました。今までの学校では考えられないよ
うな構想で、理科、音楽、図工、家庭の特別教室、その他保健、図書、視聴覚、放送教育相談、資料、
更衣の特別室、そして特別教室は各２教室となり、威容を誇る鉄筋３階建校舎が完成されました。その
後、昭和５０年３月３１日に北校舎鉄筋３階建が完成しました。
先人の本校に寄せる心意気に、子供の未来に託すはるかなる希求に、背筋の伸びる思いであります。
こうした歴史と伝統にはぐくまれて、今、このとき、この青梅市立第二小学校の新たな歴史が刻まれた
のです。本校の大きな大きな節目のときを私たちは迎えることができたことをこの上なく誇りと思いま
す。これまで、本校のために努力され、思いを寄せられた地域の方々、先輩の方々が築かれた精神を受
け継ぎ、よい校風、よい伝統づくりに努力していきます。