Comments
Description
Transcript
スライド
2016/10/17 地 球 と 環 境 授業のウェブページ http://www3.u-toyama.ac.jp/shige/geol_syl/genron.html 第2回:生命の星 大衝突からの始まり 理学部地球科学科 おお 大 とう 藤 茂 2 「荒ぶる星」地球 質量と万有引力 ・全海洋蒸発:4,000 Ma ・全球凍結:2,200 Ma, 600 Ma ・プルーム大噴火:250 Ma ・万有引力 ☆Ma=Mega anna とは,百万年前のこと ・地球の質量 M が大きいと… 相手の質量 m が小さくても 距離 r が離れた相手でも Mm F=G r2 F: 引力の大きさ G: 万有引力定数 M, m: 2つの物質の質量 r: 2つの物質の間の距離 }強く 引く 地表から消えるクレーター ・太陽エネルギー:風雨による 浸食 ・地下の放射エネルギー:プ レート運動による地殻更新 地球の形と大きさ *球体としての近似 2,200 年前 ・エラトステネスの測定 *楕円体としての近似 ・重力測定 ・球体モデルからのズレ *ジオイド ・等重力ポテンシャル面 1 2016/10/17 夏至の日 @シエネ エラトステネスのアイデア ・夏至の日の正午,シエネという町 では井戸に影ができない(=太陽 が天頂にある) ・同時刻,アレキサンドリアの太陽 は,天頂より 7.2°南に傾く ・シエネはアレキサンドリアの真南, 5,000 スタジア(約 925 km)に位 置する 太 陽 光 エラトステネスの方法 アレキサンドリア 太 7.2° 7.2° 陽 光 覚えておこう! エラトステネスの方法 太陽は,無限遠 →アレキサンドリア~ シエネの中心角=7.2° 7.2°=5,000 スタジア 50 倍 =925 km 50 倍 → 360°= 46,250 km 北極 赤道 地球は,全周 40,000 km の 球に近似される! (極~赤道≒10,000 km) 半径=40,000 km÷2÷円周率 南極 計算して下さい! 約16% の誤差 2 2016/10/17 地球の形と大きさ 重力=引力+遠心力 *球体としての近似 ・エラトステネスの測定 *楕円体としての近似 ・重力測定 ・球体モデルからのズレ *ジオイド ・等重力ポテンシャル面 球 体 赤道で 重力最小 リシェーの振り子時計 パリで時間を合わせた振り子時計 が,赤道付近で予想以上に遅れた (本来,赤道付近の方が重力が小 さいので,遅れるのは当然…) 地 球 楕 円 体 時計正確 T 大きい →時計遅れる b 扁平率 f a = a-b a ≒1/298 リシェーの振り子時計 T2 周期 長さ g 重力 加速度 振り子が長く or 重力が小さくなる →周期が長くなる 60 往復/分 →時計が遅れる → 50 往復/分 “水”の状態変化 ・隕石の中:含水鉱物(OH基 をもつ鉱物)として ・マグマ・オーシャン→大気 中:水蒸気(気体)として ・雲→地表:水(液体)として 18 3 2016/10/17 水や大気の保持 ハイドロダイナミックエスケープ 天体の質量が大き く,温度が低い時 に,大気を保持で きる ・適度な惑星の質量 ・太陽から適度な距離 ・適度な温室効果気体 本当に長時間,大 気を保持できるの は,火星サイズ以 上の天体 19 重 軽 引力に影響 20 “悠久の海” の形成 水が形成された後 ・太陽系の中ではかなりの幸運 ‐太陽から適度な距離 ‐水蒸気と二酸化炭素の量も,適度な温 室効果をもたらす程度 ‐地球の十分な質量による大気の保持 ‐水蒸気の冷却と降水 ‐適度な温度による液体の水の保持 ・二酸化炭素の固定:炭水化物,石灰岩 ‐炭水化物 C6H12O6 石灰岩 CaCO3 ‐二酸化炭素は温室効果ガスなので, 減少すると気温が下がる ‐水は氷に:火星(太陽から遠い) ・太陽放射の増大:40 %/40 億年 ‐水は水蒸気に:金星(太陽に近い) 21 22 全海洋蒸発の simulation ・小天体衝突 ・地表が 6,000~4,000 ℃ に(太陽並み) ・岩石蒸気が地表を覆い,加熱 ・全海洋蒸発 ・地下 1,000 m 以下は,高温にならず… 38億年前の証拠 23 4