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第4章 土壌から大気へのラドンの挙動評価

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第4章 土壌から大気へのラドンの挙動評価
第4章 土壌から大気へのラドンの挙動評価
4.1.はじめに
放射性廃棄物の処分場サイトを選定する際に,埋設された廃棄物から放出される放射
性核種や放射線が生活環境に与える影響を精度良く評価することは,適切な安全評価を
実施する上で必要不可欠である。さらに,自然放射線による影響と人為的に付加された
放射線による影響とを明確に区別することは放射線防護上重要である。本調査では,ウ
ラン廃棄物に関わる最も重要な核種であり,また,自然放射線源として公衆への被曝源
としても寄与が最も大きいラドンに着目した。土壌環境中におけるラドンの挙動を解明
するとともに,将来的には,わが国の地質に着目した代表的な風化土壌の物理的特性に
基づくラドン散逸の制御効果の検討を考えている。本調査においてはその基礎データを
取得した。
4.1.1. ウラン廃棄物処分の現状と問題点
ウラン廃棄物の処分方法としては,浅地中ピット処分,浅地中トレンチ処分や廃棄物
の種類によっては余裕深度処分および地層処分も検討されている。しかしながら現状と
しては,(1)ウラン廃棄物に関する濃度上限値や処分方法などのわが国の方針は決まっ
ていない,(2)ウラン廃棄物処分におけるそれぞれの処分方法の対象となる濃度も特に
決まっていない。このような現状の中で,将来的に濃度設定をするための基礎データの
取得が重要な課題となる。本調査は,浅地中ピット処分と浅地中トレンチ処分を視野に
入れて検討を行っている。
4.1.2. ラドンガス移行モデルとラドン散逸シナリオ
4.1.2.1 ラドンガス移行モデル
図 4-1 に線源から人への被ばくまでのラドン移行モデルを示す。本研究では自然から
のラドンの発生(実線の枞内)のみを考え,大気中へのラドンの散逸率までのモデル化
が大きな課題である。大気中に散逸した後のラドンの挙動に関しては,自然由来と廃棄
物由来とを特に区別する必要はない。また,廃棄体から放出されたラドンのベントナイ
トや覆土中の拡散挙動に関しては将来的な検討課題であるが,ラドン散逸係数および実
効拡散係数の評価には,本研究における手法を適用することが可能であると考えている。
4.1.2.2 ラドン散逸シナリオ
浅地中トレンチ処分では,図 4-2 に示すように地下数 m に埋設する。したがって,覆
土による散逸率の低減効果の検討が重要な課題となる。一般的に埋設予定地の土壌が覆
土として使用される。さらに,ウラン廃棄物から散逸したラドン(J S)の大気中への散
逸(J A)を低減させるためには,実効拡散係数が小さい土壌が好ましい。したがって,
本調査では,地質や風土が異なる様々なフィールドにおいてラドン散逸率の測定を行い,
211
その変動幅を含めた散逸率の特徴を把握している。この結果は,埋設予定地の選定に対
して重要な資料となり得る。さらに,本研究で得られる実効拡散係数の室内実験の結果
を用いることにより,埋設されるウラン廃棄物の濃度上限値を覆土の厚さの関数として
計算することが可能となる。この結果,覆土の厚さを決定することにより,浅地中トレ
ンチ処分で対応できる概ねの濃度を推定することができる。
浅地中ピット処分では,図 4-3 に示すようにウラン廃棄物をコンクリートの室内に廃
棄し,その周辺(8 m 程度)をベントナイト混合土で覆う。さらに,その上を埋設地の
土壌を用いて 4 m 以上の覆土を行う。ベントナイト中のラドンの散逸係数や拡散係数の
評価は当然重要になるが,本研究では,ウラン廃棄物からベントナイトまでを 1 つの線
源と見なし,そこから散逸したラドン(J S )の大気中への散逸(J A)の低減効果につい
て基礎的な検討を行った。検討方法は浅地中トレンチ処分と同様である。つまり,浅地
中トレンチ処分の場合と同様に埋設予定地の選定のために,フィールドにおけるラドン
散逸率のデータの取得が重要である。また,室内実験で得られた実効拡散係数の結果を
用いることにより,大気中へのラドン散逸の低減に対する試算が可能となる。
4.1.2.3. ラドンの線量評価に重要なパラメータの偏順位相関
図 4-4 にウラン廃棄物を埋設した際に散逸するラドンの線量評価に重要なパラメータ
の偏順位相関係数を「ウラン廃棄物の処分及びクリアランスに関する検討書・平成 18
年 3 月」を引用したものを一部改変して示す
1)
。なお,本研究では線源から大気中に散
逸するラドンの評価が目的であるため,大気中への散逸以降に重要となるパラメータは
対象に含めていない。この図からも分かるように,線源から大気中への散逸過程におい
て,特に重要なパラメータは覆土に用いられる土壌中でのラドンの実効拡散係数と散逸
係数である。
4.1.2.4.土壌中から大気中へのラドンの散逸過程
それぞれの用語の説明と関連については章末の付録に示すが,大気中,地下空間およ
び屋内中のラドン濃度の大きな変動要因の一つがラドン散逸率である。池辺らによる大
気中ラドン濃度とラドン散逸率との同時測定の結果,両者にはよい正相関が認められ,
単位散逸率(1 mBq m-2 s -1)当たりの屋外ラドン濃度が 0.5 Bq m-3 であると見積もられた
2)
。さらに,地表面から大気中へのラドン散逸率の重要なパラメータは散逸係数と実効
拡散係数である。本研究では室内実験で散逸係数と実効拡散係数を評価し,ラドン散逸
率推定モデルの構築を行っている。さらに,構築されたモデルの適合性を検討するため
に,実際の野外環境においてラドン散逸率の実測を行うとともに,その変動要因と変動
幅の検討を行っている。
4.2.パッシブ型ラドン実効拡散係数評価システムの開発
本研究における実効拡散係数の評価の目的は,
(1)Rogers et al.の評価式(以降,Rogers
の式)の国内の安全評価への適用について,(2)覆土によるラドン散逸率の低減効果の
212
検討である。Rogers et al.は,米国の乾燥地域の土壌を用いて実効拡散係数の実験式を得
ている 3)。わが国の土壌は基本的に湿潤であるが,このような状況での安全評価に Rogers
の式を適用することが可能であるか検討する必要がある。そこで,軍司らは,リン酸肥
料をラドン線源として,いくつかの日本の代表的な土壌を用いて実効拡散係数の評価を
行った 4)。その結果,Rogers の式は国内の土壌でも適用可能であると報告した。しかし,
軍司らのデータ数は 24 データと非常に尐なく,本研究目的が達成されたとは言い難い。
したがって,散逸率の評価に重要な水分飽和度域(0.2 前後)での実効拡散係数の評価
を重点的に行い,その精度も含めて Rogers の式の適用の可能性を検討する必要がある。
したがって,本調査では Rogers et al.と同様に水分飽和度と間隙率に着目した実験を行い,
その関数化を進めている。
覆土によるラドン散逸率の低減効果の検討には,本研究で得られる実効拡散係数を応
用することが可能である。上述のように,低レベル放射性廃棄物処分における浅地中ピ
ット処分ではコンクリートで囲まれた建屋をベントナイトで覆い,さらに周辺土壌を用
いて覆土する。本研究では,ベントナイトまで含めた領域を 1 つの線源とみなしている。
これは,本研究で開発した実効拡散係数測定システムの下部タンク(詳細は後述)が該
当する。さらに,土壌試料カラムが覆土に該当し,カラムから放出された後のラドンを
評価することで覆土による低減効果を計算から求めることができる。さらに,降雤の影
響を評価するために,水分飽和度を変化させた実験が重要となる。これらの結果は,覆
土に用いる効果的な地質材の選定に役立つとともに,覆土に必要な厚さの検討および濃
度上限値の設定のために資料となり得る。
平成 19 年度および 20 年度では,従来の方法の問題点の抽出を行うとともに,放医研
のラドン実験棟(写真 4-1)を活用した実効拡散係数評価システムを構築した 5)。ここで
開発された実効拡散係数評価システムは,試料カラムを通過したラドンをポンプで循環
して上部測定システムに導くアクティブ型である。この実験系を用いた模擬土壌(ガラ
スビーズ)および土壌試料(関東ローム)の実効拡散係数の評価を行った。しかし,ア
クティブ型の評価システムは,線源として使用するラドン濃度の影響を受けやすい事が
分かった。具体的には,上部測定システムにポンプを使用するため,測定値が移流(下
部タンクからのラドン吸出し効果)の影響により,若干高めに評価される場合があった
(特にラドン濃度が 5,000Bq m-3 以上の場合)。一方で,ラドン濃度を 1000 Bq m-3 に設定
して実験を行った場合,実効拡散係数は低めに評価される傾向が見られた。この要因に
ついては検討を重ねたが,不明であった。したがって,より信頼性の高いデータを取得
するためには,ラドン濃度や移流の影響を受け難い評価システムが望ましい。そこで平
成 21 年度は,試料カラムを通過したラドンをポンプなどの動力を用いることなく,上部
測定システムに導くパッシブ型の実効拡散係数評価システムの構築を行い,その基礎デ
ータを取得した。さらに,関東ローム土壌を用いて水分飽和度を変化させたデータを取
得した。本年度は引き続き,パッシブ型の実効拡散係数評価システムを用いて関東ロー
ム土壌中の実効拡散係数を評価した。
213
4.2.1. 実験系の構築
従来報告されてきた実効拡散係数の実験系では,簡易的なラドン発生装置(ウラン鉱
石やリン酸肥料など)が使用されており,境界値となるラドン濃度が不安定になるとい
った問題点がある。これは,湿度の変化により,発生源からのラドンの発生量が大きく
変化するためである 6,7)。本研究ではこれらの問題を解決するため,放医研が所有するラ
ドンチェンバーを利用した実験系を構築した。図 4-5 に示すように,このラドンチャン
バーは長期に渡ってラドン濃度や環境条件(温度と相対湿度)が安定している。また,
放医研のラドンチェンバーは,国際的なラドン標準機関であるドイツ連邦物理技術研究
所(PTB)との比較実験によって,その信頼性を確立してきた
8,9)
。現在では,定期的に
PTB で校正されたラドン測定器(AlphaGUARD)を用いて,チェンバー内のラドン濃度
を値付けしており,得られた測定値の信頼性は担保されている。
4.2.1.1. パッシブ型の評価システムの概略
パッシブ型の評価システムの概略図を図 4-6 および写真 4-2 に示す。ラドン線源であ
るラドンチェンバー,ステンレス製密閉タンク(20 L),ステンレス製試料カラム(4 cm)
および下部タンクのラドン濃度モニタリングの手法に関してはアクティブ型と同様であ
る。しかし,試料カラムを通過したラドンを計測するための上部ラドンモニタと試料カ
ラムとの間にポンプを使用しないところが,アクティブ型と大きく異なる。つまり,パ
ッシブ型では自然拡散により土壌カラムを通過したラドンの計測を行っている。本実験
に使用したパッシブ用試料カラムは写真 4-3 に示すように 5 cmφ × 4 cm である。また,
測定器は検出部であるシンチレーションセル(300A, Pylon),光電子増倍管,計数部で
構成されている(写真 4-4)。
4.2.1.2. 実験系の漏洩試験結果
本研究では,濃度勾配による物質の拡散を取り扱うため高精度な測定が要求される。
もし,実験装置に漏洩や移流などの物質移動要因があった場合,その測定の信頼性はな
いに等しい。したがって,土壌試料を用いた実験を行う前に装置全体のリーク(漏洩)
試験を行った。漏洩試験は以下の手法で行った。実験系は,図 4-6 に示した通りであり,
土壌充填カラムには何も詰めず空の状態とした。
ラドンチェンバー内の空気(ラドン濃度: 10000 Bq m-3)を 0.1 L min-1 の流量で下部タ
ンクに送り,下部タンク全体が一様となるラドン雰囲気場をつくる。下部タンク全体を
一様なラドン雰囲気場にした後,ラドンチェンバーと下部タンクとを切り離し,ラドン
チェンバーからのラドンの供給を止める。このとき,実験系内のラドンが壊変によって
のみ減衰してゆくかを検証した。実験系が完全な密封系である場合,系内のラドン濃度
は壊変によってのみ減衰してゆく。しかし,実験系が非密封系である場合,系内のラド
ン濃度は壊変および漏洩によって減衰してゆく。漏洩試験の結果を図 4-7 に示す。ここ
で,プロットが実験値,実線が理論値である。また,実験値と理論値との関係を図 4-8
に示す。これらの結果より,実験値と理論値との傾きは 1,決定係数は 0.995 であった
214
ことから,装置内のラドン濃度は壊変のみによる減衰であるといえる。これらの結果よ
り,本実験系でのラドンの漏洩は無視できるほど小さいと判断した。
4.2.2. 計算プログラム
実効拡散係数の計算は,平成 20 度に開発した計算プログラム(RADICO)を使用した。
この計算プログラムでは,実測した上部ラドン濃度の時間的変化に数値解をフィッティ
ングすることによって,実効拡散係数を直接評価することができる。
4.2.2.1 拡散方程式
ラドンのような気体は移流がない場合,基本的に高濃度領域から低濃度領域に拡散す
る。土壌中から大気中へのラドンの輸送は主に分子拡散によって起こるといわれており,
不規則な分子運動にともなうラドン散逸率はフィックの拡散法則に従う。自由空間にお
けるフィックの拡散法則(第一法則)では,定常状態での地表面からのラドン散逸率は
4-1 式で表される。この式からは,土壌中のラドンの濃度勾配によって散逸率が求めら
れる。さらにこの濃度勾配はラドンの壊変定数の影響を受ける。
J  D
dC
dz
(式 4-1)
ここで,J はラドン散逸率(Bq m-2 s -1),D はラドン拡散係数(m2 s -1),C はラドン濃度
(Bq m-3),z は高さ(m)である。
しかし,土壌環境中のような多孔質媒体中では固相や液相が存在するため自由空間と
はならない。したがって,マクロ的な視点から土壌中におけるラドンの挙動を見ると,
概ね拡散方程式が成り立つという仮定が必要となる。これらの観点から拡散係数を表す
ためには,実効拡散係数およびバルク拡散係数の二つの概念を導入することが有効であ
る。実効拡散係数とは土壌の気相中の濃度勾配および土壌間隙の屈曲度によって決定さ
れる値であり,バルク拡散係数とはある幾何学領域全体の拡散係数を表すパラメータと
なっている。バルク拡散係数の概念を導入することによって,解析の上で液相の拡散と
気相の拡散の両者を包括し,明確に区別する必要がなくなる。それゆえ,自然環境中に
おける拡散係数を表す上でバルク拡散係数の概念は非常に有効である。この概念におい
て大気近傍の上部境界における濃度勾配は考慮されていないが,ラドンの限界寄与深度
(大気中ラドンに寄与しうる限界の土層深)は非常に広いと考えられるため,この影響
はほとんど無視することができる。実効拡散係数とバルク拡散係数は比例関係にあり,
4-2 式で表される。
Db  pDe
(式 4-2)
215
ここで,Db はバルク拡散係数(m2 s -1),De は実効拡散係数(m2 s-1),p は間隙率であ
る。それゆえ,4-1 式は以下のように書き換えられる。
J   pDe
dC
dz
(式 4-3)
また,多孔質媒体を通過する時間依存のラドン輸送に関する一次元拡散方程式は4-4式
で表される。
C
 2C
 De 2  C
t
z
(式4-4)
ここで,λはラドンの壊変定数(s‐1),tは時間(s)である。
本研究で使用したソフトウェアは,この4-4式を解くものである。つまり,この計算プ
ログラムによって土壌試料の最も適切なラドン実効拡散係数を評価することができる。
4.2.2.2 ラドン拡散係数計算ソフトウェア(RADICO)の概要
ラドン拡散係数計算ソフトウェア(RAdon DIffusion COefficient: ラドン拡散係数の頭文
字をとってRADICOとした)はCrank-Nicolson法とThomas algorithmを用いている。RADICO
はDelphiプログラム言語によって,そのプログラムが書かれている。この計算プログラム
では,以下の項目の入力が必要である。

時間間隔(sec)

カラムの高さ(cm)

格子サイズ(cm)

気相中のラドン拡散係数(cm2 s -1)

設定ラドン濃度(Bq m-3)

測定時間(h)

計算の許容誤差(%)

226

乾燥バルク密度 (kg m-3)

散逸係数

間隙率
Ra濃度(Bq kg-1 dry)
また,実験データによる実効拡散係数のフィッティングを確認するために,データ 入力
が必要であり,そのデータファイルはcsv形式である。入力ファイルの構成は,測定時間
と(土壌試料から発生するラドンを差し引いた)ラドン濃度(単位はBq m- 3もしくはcpm)
だけであり極めて簡素である。
216
上記の項目のうち,下線を引いたパラメータ( 226 Ra濃度,乾燥バルク密度,散逸係数,
間隙率)については,試料カラムにセットした土壌から発生するラドンをRADICOで評価
するために必要な入力項目である。昨年度までは,これらのパラメータを実測に基づいて
評価し,RADICOに入力していた。そしてRADICOによって,土壌試料から発生するラド
ンを計算していた(入力するcsv形式のデータファイルでは,土壌から発生するラドンを
差し引かずにデータを使用)。しかしながら本年度からは,後述するように実測によって,
土壌試料から発生するラドンを評価する方式に変更した。すなわち本年度は,土壌試料か
ら発生するラドンを差しい引いたデータをcsv形式で入力することとし,上記で下線を引
いたパラメータはゼロに設定して(RADICO上では土壌試料から発生するラドンはゼロと
して)計算している。
4.2.3. 環境土壌中の実効拡散係数の評価
(1)実験手法と解析方法
実験には環境土壌試料として関東ロームを用いた。土壌試料は,放射線医学総合研究
所の敷地内で採取された。表層土壌には有機物などが存在するため,表層から 60 cm 程
度まで掘り,関東ロームであることを目視した後に採取した。さらに,その土壌試料は
乾燥機を用いて 110°C で 50 日間以上静置して乾燥処理* を行った。
実験の手順を以下に示す。昨年度までの手法は,乾燥機で乾燥処理を行った土壌試料
を真空デシケータの中で常温になるまで静置した。土壌試料を試料カラム(写真 4-3)
に数 mm 程度入れ,圧力を一様に加えた。その後,さらに数 mm 程度の土壌試料を加え,
圧力を加える作業を繰り返した。水分飽和度の調整は,必要な水の量を予め計算によっ
て求め,カラムに土壌試料を 1 cm 程度詰めた後,水を尐量ずつ加え,かき混ぜた後に圧
力を一様に加えた。その後,さらに土壌試料を 1 cm 程度詰め,この作業を繰り返した。
この方法によって得られた試料を Sample 1 とした。昨年度までの結果をみると,Rogers
et al.の結果より大きくなる傾向を示した。したがって,試料の調整方法に問題があるの
か確認するため,本年度は次に述べる 2 つの方法で水分調整を行った土壌試料を用いて,
実験を行った。降雤後 3 日間以上経過した土壌を採取し,1 cm 程度ずつカラムに詰めた。
実験終了後,乾燥機で乾燥処理を行い水分飽和度の評価を行った。この方法によって得
られた試料を Sample 2 とした。さらに,土壌試料内での水分の分布を均一に近づけるた
めに,バット内で水分調整を行った後,土壌試料をカラムに 1 cm 程度ずつ詰めた。水分
飽和度は,Sample 2 と同様に実験終了後に乾燥処理を行い評価した。この方法によって
得られた試料を Sample 3 とした。これらの手法により,水分飽和度を 0 ~ 0.82 まで調整
した。本実験において,測定中に水分が蒸発するため測定前後には必ず土壌試料の重さ
を測った。試料カラムの調整後,測定システムに直結させ,ラドンチェンバーと下部タ
ンクを接続し,0.5 L min -1 で空気を循環させた。下部タンク内のラドン濃度がラドンチ
ェンバー内のラドン濃度と同じレベルまで達したとき,試料カラムと上下タンクを隔て
*
関東ロームの乾燥時間の決定の詳細については 4.3 の「フィールドにおけるラドン散
逸率評価」の中で示す。
217
るコックを開放するとともに,上部ラドンモニタで拡散したラドンを 10 分間隔で繰り返
し測定した。測定時間は約 24 時間とした。しかし,水分飽和度が高い土壌試料では,
土壌試料中を拡散したラドンが上部ラドンモニタに到達するまでに時間を要するため,
測定時間は約 72 時間とした。なお,本実験ではラドンチャンバー内のラドン濃度を 10000
Bq m-3 に設定した。測定終了後,ラドンチェンバーから下部タンクを切り離し,室内空
気を 0.5 L min-1 で 24 時間程度循環させ,下部タンク内のラドン濃度をバックグラウンド
レベルまで減衰させた後ポンプを止めた。高水分飽和度域では,測定開始から数日程度
では拡散したラドンの計数値が低いため,土壌試料から発生するラドンの影響が無視で
きない可能性もある。したがって,土壌試料自体から放出されるラドン濃度を上部ラド
ンモニタで評価した(図 4-12)。測定時間は実効拡散係数の評価と同様であり,24 ~ 72
時間程度とした。実効拡散係数の評価実験で得られた上部ラドン濃度のデータから土壌
試 料 よ り 発 生 す る ラ ド ン 濃 度 を 差 し 引 い た デ ー タ を RADICO に 入 力 し た 。 現 状 の
RADICO では,計算時間との関係から最大で 24 時間分(10 分間隔の測定データで 144
個)のデータ数しか入力できない設計となっている。RADICO を用いて実効拡散係数を
評価するために入力する測定データの最適時間(測定データ数)を検討した結果を図 4-13
に示す。低水分飽和度域(m = 0 ~ 0.4)では,評価される実効拡散係数が測定データ数
に依存しなかった。しかし,水分飽和度が高くなると上部ラドンモニタの計数値の立ち
上がりが遅くなるため,計算精度を上げるためにはデータ数が必要となる。特に,m = 0.6
以上ではその影響が大きかった。したがって,解析には最大限である 24 時間分のデータ
を使用することにした。
(2)実効拡散係数の評価結果
関東ロームの実効拡散係数と Rogers の式を用いて計算した結果を表 4-1 に示す。表 4-1
からも分かるように,乾燥条件で得られた実験値は,Rogers の式で計算された結果と
±20%以内でよく一致した。乾燥状態の実効拡散係数の算術平均値は(8.3 ± 0.1)× 10-6 m2
s-1 であり,Rogers の式を用いた計算値は 8.2 × 10-6 m2 s-1 であった。しかし,水分飽和度
を変化させた場合,Rogers の式を用いて計算した結果と比べて全体的に高めに評価され
た。得に,水分飽和度が 0.3 ~ 0.6 の範囲では,実験値は計算値の 3 ~ 4.5 倍であった。表
4-1 および図 4-14 には Sample 1 ~ 3 およびガラスビーズの結果(Sample 4,間隙率: 0.37)
を一緒に示した。この結果から明らかなように,本実験において土壌試料の作成方法は
実効拡散係数の評価に大きな影響を及ぼさないことが確認された。図 4-15 に本実験結果
に加えて,Rogers et al.によって得られた間隙率 0.6 および 0.7 の結果と軍司らの関東ロ
ーム(間隙率: 0.67)の生データもプロットした。この図が示すように,われわれの結果
も Rogers et al.の結果も水分飽和度が 0 ~ 0.4 までは実効拡散係数はほぼ一定値を示した。
しかし,水分飽和度がそれ以上では実効拡散係数は急激に減尐した。この要因として,
(1)一般に間隙が小さな領域から水分は充される。その結果,水分飽和度が比較的低い
(0.4 ~ 0.5 程度まで)領域では大きな空隙が存在することになり,そこをラドンが拡散
するため水分の影響を受け難くなる。(2)しかし,土壌試料中にある程度の水分が満た
218
されてくると(0.5 以上),ラドンの拡散に重要な空隙の割合が水分の上昇にともない急
激に減尐してくるため,ラドンの拡散が阻害されると考えられる。その結果,間隙率が
大きい(0.6 以上)土壌試料では,実験結果と Rogers et al.の結果とは傾向は比較的よく
一致したと思われる。しかし,水分飽和度が 0.4 以下では Rogers et al.の結果よりも高い
傾向を示した。この結果については,本実験の解析に使用している RADICO は最も単純
なモデルを用いているため,本来の実験系を必ずしも正確に再現していない可能性があ
る。土壌試料中のラドンフラックスを用いて,シンチレーションセル内のラドン濃度を
計算できるように改良することで絶対値の妥当性の検討を行う必要がある。また,軍司
らの結果をみると高水分飽和度領域で急激な減尐傾向を示しておらず,Rogers の式の国
内の安全評価への適用を議論するには十分ではないといえる。図 4-16 に Rogers et al.の
生データと Rogers の式から計算した結果を示す。水分飽和度が 0.3 以下では Rogers の式
から評価された結果は実測値よりも 1 桁程度高く,必ずしも実験値を反映しているとは
いえない。また,Rogers et al.の生データでもバラツキを考慮すると間隙率の影響は大き
くはない。そこで,図 4-17 に示すように水分飽和度から実効拡散係数を評価するための
実験式を導いた(4-5 式)。
D e = De(0) exp{-0.54 (m + 17.1m4.5)}
(式 4-5)
ここで,De(0)は乾燥状態での実効拡散係数,m は水分飽和度である。本実験式の有用
性を検討するとともに,間隙率が小さな土壌(例えば,間隙率が 0.3 程度である豊浦砂
など)を用いて更にデータを蓄積することによって間隙率の影響を評価することが可能
となる。
実験値と計算値の比の水分飽和度依存性を図 4-18 に示す。Rogers et al.の生データをみ
ると,水分飽和度が 0.6 以上の実効拡散係数は 2 桁以上も大きくばらついている
11)
。こ
の結果を加味すれば,データ数が尐ないものの高水分域においては,われわれの結果は
Rogers et al.の結果と比較的よく一致した。この結果は,水分飽和度が 0.6 以上では間隙
水の占める割合が大きくなるため,水分飽和度が 0.3 ~ 0.6 程度の領域とは異なり,土壌
試料中の水の不均一さの影響が小さくなるとともに,クラックが生じる確率も小さくな
る可能性を示唆している。各水分飽和度において,試料カラムを通過したラドンの計数
値が飽和する時間をシミュレーションした結果を図 4-19 に示す。この図からも分かるよ
うに,水分飽和度が 0.8 の場合,ラドンの計数値が飽和するまでに約 20 日間を要する。
しかし,本研究で開発された評価システムは,1 日程度の測定で実効拡散係数を評価す
ることを可能にした。
4.2.4. 覆土によるラドン散逸率の低減効果の検討
ウラン廃棄物( 238 U 濃度:1 Bq g-1)を浅地中トレンチ処分し,ウラン廃棄物から生成
された
226
Ra が周辺土壌へ流出したと仮定した。線源および周辺土壌の乾燥状態でのラ
ドン散逸係数は 0.19(実測データの平均値)とした。また,散逸係数に対する水分飽和
219
度及び土壌温度の補正は本年度の研究で得られた実験式を用いた ***。さらに,間隙率を
0.50(実測データの平均値),土壌粒子密度を 2650 kg m-3(実測データの平均値)とした。
今回の試算では,土壌中の実効拡散係数は Rogers の式から求めた値を使用した。
覆土によるラドン散逸率の低減効果は 4-6 式から評価することができる。


XA

J A  J S exp 
DA


λ








(式 4-6)
ここで,J A は大気中へのラドン散逸率(Bq m-2 s-1),J S は汚染土壌からのラドン散逸
率(Bq m-2 s -1),X A は覆土の厚さ(m),DA は覆土中のラドン実効拡散係数(m2 s -1),λ
はラドンの壊変定数(s-1)である。
また,汚染土壌からのラドン散逸率 J S は 4-7 式から評価することができる。
 T 
J S  ARa ρ S 1  ε  f 

 273
0.75




 XS 
D S λ tanh

 DS 


 λ 
(式 4-7)
ここで,J S は汚染土壌からのラドン散逸率(Bq m-2 s -1),ARa はラジウム濃度(Bq kg-1
dry),ρS は土壌粒子密度(kg m-3),f は散逸係数,T は絶対温度(K),XS は汚染土壌の
厚さ(m),DS は汚染土壌中のラドン実効拡散係数(m2 s -1),λ はラドンの壊変定数(s-1)
である。覆土の厚さによる散逸率の低減率を図 4-20 に示す。温度(T)を 298K(25°C)
とし,水分飽和度(m)を 0,0.5,0.8 として計算した。その結果,水分飽和度が 0.5 程
度であれば,2 m 程度の覆土の厚さで散逸率がバックグラウンドレベルまで低減した。
より正確な評価を行うためには,ウラン廃棄物からのラドン散逸係数や実効拡散係数の
評価が必要である。本研究で得られた実効拡散係数を用いての評価は今後の課題である。
4.3.フィールドにおけるラドン散逸率評価
ウラン廃棄物から散逸したラドンと自然環境中のラドンとを弁別して測定することは
できない。したがって,どのような場所にウラン廃棄物が埋設されたとしても対応でき
るようなバックグラウンドデータを取得することが重要である。本研究では,いくつか
の代表的な地質を選定し,天然中のラドン散逸率のバックグラウンドレベルとその変動
幅の検討を行っている。天然由来のラドン散逸率が把握できれば,埋設サイトの事前評
価に有効である。さらに,この値を基準としてウラン廃棄物の埋設後のラドンをモニタ
リングすることにより,バックグラウンドよりも有意に上昇しているのか否かの判断が
***
この詳細については 4.3 の「フィールドにおけるラドン散逸率評価」の中で示す。
220
可能となる。しかし,天然由来のラドン散逸率の測定を全てのサイトに対して実施する
ことは現実的に不可能であるため,ラドン散逸率推定モデルの構築も重要課題となる。
そこで,フィールド調査の際にラドン散逸率推定に必要な環境パラメータのデータの取
得を行っている。また,散逸係数は埋設されたウラン廃棄物からのラドンによる線量評
価で重要なパラメータの一つである。したがって,本研究では地質・風土の異なる様々
な土壌試料からのラドン散逸係数を評価し,その変動要因と変動幅を検討する。
4.3.1. ラドン散逸係数の評価
ラドンは親核種である
226
Ra が α 壊変する際に生じる反跳エネルギーを利用して,土
壌や岩石から放出される。その反跳距離はラドンが移動する媒質によって異なり,鉱物
中では 20 ~ 70 nm,水中では 100 nm,空気中では 63 μm とされている。ラドンの生成メ
カニズムに関しては Tanner によって定性的な説明がされており,図 4-21 はその生成メ
カニズムを示したものである 12)。点 A で生成されたラドンは,固体粒子内反跳距離を超
えて移動することができないため固体粒子内で停止する。点 B で生成されたラドンは対
向粒子に衝突してその中で停止する。点 C で生成されたラドンは水で減速されて水中で
停止し,散逸ラドンとなる。点 D で生成されたラドンは移動過程に水がないため減速さ
れず,対向粒子に衝突してトラップされる。一般に散逸係数は,間隙中に散逸したラド
ン量を生成される全ラドン量で除した値で定義され,土壌粒子から発生するラドンに関
する重要なパラメータである。散逸係数は土壌種によって異なり,また,水分依存性も
示す。本研究では国内の土壌を測定対象とし,その散逸係数の水分および土壌温度の影
響について評価した。
4.3.1.1. 散逸係数の関数化に向けた既報の問題点の抽出
Zhuo et al.はラドン散逸率を推定するために,土壌の水分飽和度と温度に着目した散逸
係数の関数化を行った
13,14)
。しかし,以下に示すようないくつかの問題点もあり,わが
国の散逸率を推定するためにこの関数を使用することができるか検討する必要がある。
(1)水分飽和度依存性の評価に関する問題点

実験に用いられた土壌試料は主に中国から採取されたものであり,その結果がわが
国の土質・風土を反映しているのか確認する必要がある。

実験に使用した土壌試料の厚さが 3 cm であることから,実験値は拡散の影響を受け
て低めに評価されている可能性がある。

土壌試料を粘土・シルト・砂に粒子サイズ分類して実験式を得ているが,必ずしも
粘土質・シルト質・砂質土壌が国内に広く分布しているとは限らない。
(2)温度依存性の評価に関する問題点

Zhuo et al.は,Iskandar et al.のデータ 15) を引用して温度依存性に対する関数化を行
った。しかし,Iskandar et al.の実験に用いられた土壌試料は人形峠の 1 試料であり,
その代表性および再現性があるといえるのか確認する必要である。

Iskandar et al.の実験でも使用した土壌試料の厚さが Zhuo et al.と同様に 3 cm である。
221
 土壌試料が加湿された条件においても実験式が適用できるか確認が必要である。
したがって,本研究では上記のような問題点を克朋するために,以下の点に留意し
て実験を行った。

土壌試料はフィールド調査の際に採取し,粒子サイズの調整などの処理を行わず(す
なわちバルクの状態で)散逸係数を評価する。これにより,より実環境に適した推
定モデルが構築できる可能性がある。

土壌試料の厚さを変化させて散逸係数を評価し,拡散にかかる時間の影響を無視で
きる厚さで実験を行う。

再現性を確認するため,同じ条件で必ず複数回の測定を行う。

乾燥条件のみではなく,加湿条件においても土壌温度の影響を評価する。
4.3.1.2. 散逸係数の測定方法
散逸係数は前述したように,間隙中に散逸したラドン量を生成される全ラドン量で除
した値であり,4-8 式から計算できる。
f 
Ae  V
ARa  W
(式 4-8)
ここで,f は散逸係数(dimensionless),Ae は平衡ラドン濃度(Bq m-3),ARa はラジウ
ム濃度(Bq kg-1 dry),V は気相体積(m3),W は試料重量(kg)である。4-8 式からも分
かるように,散逸係数を算出するためには平衡ラドン濃度(Ae),ラジウム濃度(ARa ),
気相体積(V),試料重量(W)が必要である。気相体積および試料重量については実験
条件によって決定される値であるが,平衡ラドン濃度,ラジウム濃度についてはそれぞ
れ測定器を用いて計測する必要がある。それらの実験手法については以下に記述する。
なお,実験に用いた試料は本年度サンプリングを行った宮城県(3 サイト)の土壌であ
り,その概要を表 4-2 に示す。
(1) 散逸係数評価のための前処理
(a) 土壌試料の乾燥条件の決定方法
最適な乾燥条件の評価は,花崗岩風化土壌と関東ロームを用いて行った。採取した土
壌から有機物(枯葉や植物根)を取り除いた後,水分調整などは行わずそのままの状態
で使用した。土壌試料を金属トレイに 1.5 cm 程度のせ重量を測定した後,110 °C に設定
した乾燥機の中に静置した。ほぼ半日間は 30 分毎に重量の測定を行い,その後は土壌の
重量が安定するまで任意の時間で測定を行った。次に,乾燥した関東ロームを散逸係数
評価用の蓄積容器に静置し,土壌の重量を測定した。最初は数分間隔で重量を測定した
が,その後は任意の時間で測定を行った。
(b) 蓄積容器の漏洩試験方法
散逸係数の測定方法には,蓄積法,通気法,吸着法など様々あるが,本研究では蓄積
法を採用した。蓄積法とは,土壌を容器に一定時間密封し,容器内にラドンを蓄積させ
222
た後,テドラーバッグなどにガスを捕集し,α 線計測を行うことで容器内のラドン濃度
を求める方法である。古くから用いられている測定法であるが,散逸係数の室内実験に
最も適している手法である。本研究で使用している蓄積容器のゴムパッキンや金属コッ
ク周辺は使用頻度により劣化するため,そこから漏洩することがある。したがって,定
期的に蓄積容器の漏洩試験を以下の 2 通りの方法により行っている。まず,蓄積容器を
真空引きした後,12 時間以上静置し真空度の減尐の有無を確認した。次に高濃度のラド
ンガスを封入後,シンチレーションセルと AB-5 を用いて数日間 1 時間間隔で連続測定
を行った。ここで,ラドンの物理学的半減期に基づく理論的な減弱曲線と実験値とを比
較することで漏洩の有無を確認した。もし,減弱曲線よりも勾配が大きければ,ラドン
は蓄積容器から漏洩していることを示している。
(c) 土壌試料の蓄積時間の検討方法
蓄積容器に土壌を設置後,蓄積容器内にラドンが蓄積される。この蓄積されたラドン
濃度と土壌試料内の
226
Ra 濃度との放射平衡が成立するためには,対象試料を密封容器
に約 30 日間以上静置する必要がある。しかしながら,30 日という期間は実験の効率上,
現実的ではない。つまり,本研究のように散逸係数の水分依存性を得ようとした場合,
蓄積時間が長くなると蓄積容器内の水蒸気の吸収や水分の蒸発によって,設定した含水
比よりも高くなったり,低くなったりする。したがって,できる限り蓄積時間を短くす
ることが望ましい。また,対照試料の中にはラジウム濃度が低いものもあり,蓄積時間
が短すぎると測定ラドン濃度の測定誤差が大きくなることも考慮する必要がある。そこ
で,現在までは蓄積時間を 24 時間としている。この蓄積時間の妥当性の検討には,花崗
岩風化土壌を用いた。さらに,蓄積時間を 1,3,7,15,32,49 日間と変化させてラド
ン濃度を測定し,実験値と理論値との比較を行った。
(d) 最適な土壌試料の厚さの検討方法
最適な土壌試料の厚さの検討には,110 °C で 24 時間以上の乾燥処理を行った花崗岩
風化土壌を用いた。土壌試料をトレイにのせ,その厚さを 0.5 ~ 2.5 cm まで 0.5 cm 間隔
で調整した。その後,散逸係数の測定を行い,拡散の影響が無視できる厚さを検討した。
(e) 土壌水分の調整方法
フィールド調査で採取した土壌試料をトレイにのせ,乾燥機を用いて 110 °C で 24 時
間以上の条件(関東ローム以外)で乾燥処理を行った。乾燥処理直後の重量を測り,こ
の状態での含水比を 0 wt%と定義した。散逸係数の温度依存性を考慮して重量測定後の
土壌試料をアクリル製の容器の中に 30 分程度密封し,土壌の温度が室温と平衡になるま
で静置した。静置の際,土壌が空気中の水分を吸収することを防ぐために乾燥材(シリ
カゲル)を容器内に設置した。水分量は噴霧器を使用して,土壌試料に水分を与えるこ
とによって含水比をコントロールした。含水比は 0,1,2,3,4,5,10,15,20, 30wt%
に調整した。また,土壌試料中の水分が均一に分布するように,適宜試料を攪拌しなが
ら水分を与えた。
(f) 土壌温度の調整方法
散逸係数に対する土壌温度の影響を検討するために,茨城県つくば市(真壁花崗岩),
223
岐阜県中津川市(苗木花崗岩),兵庫県神戸市(六甲花崗岩)の 3 ヶ所から採取した花崗
岩風化土壌と沖縄県糸満市,沖縄県宮古島市の 2 ヶ所から採取した島尻マージの 2 種類
の土壌試料を使用した。これらの土壌試料を選択した理由は,(1)過去の調査により,
226
Ra 濃度が比較的高く測定値の信頼性が得られている,
(2)土壌種と地域の違いを検討
するためである。温度設定は Iskandar et al.の報告 15) を参考にして-20 °C,5 °C,25 °C,
40 °C,55 °C とした。各温度条件の設定は,それぞれ冷凍庫(-20 °C),冷蔵庫(5 °C),
実験室(25 °C),乾燥機(40 °C および 55 °C)を用いて行った。その様子を写真 4-5 ~ 写
真 4-8 に示す。土壌試料はトレイにのせ,乾燥機を用いた乾燥処理(110 °C で 24 時間以
上)の直後に土壌の重量を測った。その後,土壌試料をアクリル製の容器の中に入れ,
土壌試料がそれぞれ目的の温度に到達するまで冷凍庫,冷蔵庫,実験室内,乾燥機内に
静置した。その際,アクリル容器内には乾燥剤を入れることにより,土壌試料への水分
の吸着に注意した。また,湿潤条件における土壌温度の影響を評価するため,六甲花崗
岩と島尻マージ(宮古島市)を用いて含水比を 5wt%(散逸系数が最大値を示す)に調
整して実験を行った。さらに,最も
226
Ra 濃度が高かった島尻マージ(宮古島市)を用
いて含水比を 40wt%(飽和状態)に調整した実験も行った。
(2) 平衡ラドン濃度(Ae)の決定方法
(a) ラドンモニタリング装置の概要
ラドン濃度の測定には Pylon 社製 AB-5 および 300A を使用した。測定器は検出部であ
るシンチレーションセル,光電子増倍管,計数部で構成されている。セルの内壁には
ZnS(Ag)シンチレータが塗布されている。この内壁に α 線が衝突することにより発生す
るシンチレーション光を光電子増倍管で電子に変換,増幅することで α 線を計数する。
(b) 測定方法
本研究で使用した実験系を図 4-22 に示す。土壌試料の測定は以下の手順で行った 16)。
1. 前処理した土壌をアクリル製の蓄積容器(容積 6.7 L)に密封し,24 時間程度静置す
る。
2. セル内のバックグラウンドを 30 分間測定する。
3. バックグラウンドの測定後,コック(V1)を開きシンチレーションセルを真空引き
する。
4. 真空引きしたセルと容器を接続し,コック V2 と V3 を開き容器内の空気をシンチレ
ーションセルの中に引き入れる。
5.
222
Rn とその壊変生成核種が放射平衡に達するまでの 3.5 時間,シンチレーションセ
ルを静置する。その後,AB-5 を用いてシンチレーションセル内の α 線を 30 分間計
測する。
6. 測定値のばらつきを確認するため,これらの手順で同一試料の測定を 3 回以上行っ
た。
(c) 平衡ラドン濃度(Ae)の算出
平衡ラドン濃度(Ae)とは,226Ra 以下の壊変生成核種が放射平衡にあるときのラドン
224
濃度のことである。平衡ラドン濃度を測定しようとする場合,平衡状態になるために対
象試料を密封容器に約 30 日間静置する必要がある。しかしながら,前述したように 30
日という期間は実験の効率上,現実的ではない。一般に試料を蓄積容器に密封した場合,
平衡ラドン濃度と(Ae)ある蓄積期間におけるラドン濃度(At)との関係は 4-9 式で表
される。

At  Ae 1  et

(式 4-9)
ここで,At は時間 t における容器内のラドン濃度(Bq m-3),Ae は放射平衡が成立した
ときの容器内のラドン濃度(Bq m-3),λ はラドンの壊変定数(2.1 × 10-6 s -1),t は経過時
間(s-1)である。
本研究では 4-8 式を用いて平衡ラドン濃度を推定し,散逸係数の算出を行った。
(3) ラジウム含有量(ARa)の決定
宮城県の 3 ヶ所および広島県の 7 か所のフィールド測定ポイントにおいて表層から 10
cm 程度までの擾乱土壌を採取した。その際,有機物の混入をできる限り避け,地表面の
草木や枯葉等を取り除いた。土壌試料はビニール袋に封入し,研究室に輸送後,ステン
レス製のトレイ(20 cm × 16 cm × 3 cm)にのせ,乾燥機を用いて 110 °C で 24 時間以上
の乾燥処理を行った。その後,1 mm メッシュの篩を用いて粒子サイズを統一した。こ
の土壌をポリスチレン製の容器(U8 容器 : 100 mL)に高密度で充填させた後,試料の
高さを均一にするため土壌の上に円盤型のアクリル板を載せ,容器本体とアクリル板の
隙間を接着材(急速型アラルダイト)で充填した。1 日後,アクリル板の上にシリコン
ゴム(信越シリコンゴム一液型 RTV ゴム)を塗り,容器の蓋を閉めた。さらに 1 日後,
容器本体と蓋の隙間を接着材(急速型アラルダイト)で充填した。試料の外観および模
式図を写真 4-9 に示す。土壌試料の密封後,放射平衡に達するまで実験室内に 30 日間以
上静置した。試料は高純度 Ge 半導体検出器(写真 4-10)を用いて 80000 秒間の計数値
を測定した。ラジウム濃度は
ると仮定して,352 keV(
214
226
Ra とそれ以降の核種との間に放射平衡が成り立ってい
Pb : γ 線放出率 0.376)および 609 keV( 214Bi : γ 線放出率 0.461)
の全エネルギー吸収ピークから求めた濃度を算術平均した。バックグラウンドの測定は,
土壌試料の測定前後で 240000 秒間行った。それぞれのピークの正味計数率は Covell 法
17)
によって算出し,ラジウム濃度は 4-10 式から算出した。
ARa 
n
  f m
(式 4-10)
ここで,η は各エネルギーに対するピーク効率であり,352 keV および 609 keV に対し
ては,それぞれ 4.39 × 10-2,3.22 × 10-2 である。f は γ 線放出率,m は試料の乾燥重量,
225
n は全吸収エネルギーピークの正味計数率である。
4.3.1.3. 結果および考察
(1)土壌試料の乾燥条件の決定
花崗岩風化土壌および関東ロームの加熱処理による含水比の経時変化をそれぞれ,図
4-23 および図 4-24 に示す。花崗岩風化土壌では,乾燥機に静置後 24 時間程度で含水比
は 0 wt%になったが,関東ロームでは 45 日後に 0 wt%になった。土壌試料の最適な乾燥
条件として,関東ロームのような細粒土壌試料は 24 時間の乾燥処理では不十分と思われ
る。実際には,使用する土壌試料を 1 週間以上前に乾燥機に入れ,十分な乾燥処理を行
ってから実験に使用するようにした。乾燥させた関東ロームを蓄積容器内に設置してか
らの含水比の経時変化を図 4-25 に示す。土壌試料を蓄積容器に設置した直後から容器内
の水分を吸収し,含水比は 1 wt%程度まで急激に上昇した。その後,50 日程度までは含
水比が急激に上昇したが,160 日以降からはほぼ一定の値となった。したがって,本研
究では土壌試料を乾燥機から取り出した直後に重量を測定し,その重量を乾燥重量と定
義した。この重さを基準として蓄積終了後の重量と比較することで含水比を評価した。
(2)蓄積容器の漏洩試験および蓄積時間の検討
真空引きした蓄積容器の圧力計の 12 時間後の変化を確認したところ,真空度の減尐は
認められなかった。したがって,蓄積容器の漏洩は無視できると判断した。ラドンガス
封入実験の結果を図 4-26 に示す。黒丸のプロットが測定値,ラドンの半減期(3.82 日)
に基づく理論的な減衰曲線を実線で示した。測定値と理論値との散布図を図 4-27 に示す。
この図からも分かるように,測定値と理論値との傾きは 0.987 であり,その決定係数は
0.988 であったことからも,蓄積容器の漏洩は無視できると判断した。ラドン濃度の成
長曲線を図 4-28 に示す。土壌中の
226
Ra から α 壊変によって時間の経過とともに
226
222
Rn
222
は生成され容器内に蓄積する。 Ra の物理学的半減期は約 1600 年であり, Rn の半減
期に比べて非常に長いため,十分な時間が経過すると両者には永続平衡が成立する。一
般に,30 日間以上経過すると
226
Ra と
222
Rn の間には 99.9 %以上放射平衡が成立する。
測定値と計算値の散布図を図 4-29 に示す。傾きは 1.0 であり,決定係数も 0.996 と強い
相関を示している。したがって,本測定システムで得られたラドン濃度から 4-8 式を用
いることにより,平衡状態のラドン濃度を評価することが可能である。
(3)散逸係数の測定における土壌試料の厚さの影響
蓄積法を用いて散逸係数を評価する場合,土壌試料に厚みを持つため,実際に蓄積さ
れたラドン濃度は emanation (散逸)だけではなく diffusion (拡散)の影響も受けてい
ることになる。したがって,この方法で評価される散逸係数は厳密に言えば,
“みかけの
散逸係数”ということになる。つまり,土壌試料の厚さが 0 cm の散逸係数が理想的な値
であるが,これは実験による評価では不可能である。したがって,土壌試料の厚さを変
えながら散逸係数を評価し,0 cm の厚さまで外挿する方法が適当と考える。しかし,わ
226
が国の様々な土壌種の散逸係数を把握するためには多くの試料を分析する必要があり,
この方法では作業効率が悪い。したがって,拡散の影響が無視できる程度の土壌試料の
厚みを把握することは重要である。散逸係数と土壌試料の厚さとの関係を図 4-30 に示す。
この結果より,散逸係数は 1.5 cm まではほぼ一定であり,1.5 cm 以上で減尐傾向を示し
た。t 検定の結果,1.5 cm までは散逸係数に有意差が認められなかった(p> 0.05)が,
1.5 cm 以上では散逸係数に有意差が認められた(p< 0.05)。土壌試料の厚さは土壌中で
のラドンの拡散の影響が無視できる程度,薄く広げることが望ましいが,測定対象の試
料の中にはラジウム濃度が低いものがある。さらに,短時間で蓄積されたラドン濃度の
測定精度を向上させるためにはある程度の試料の厚さが必要となる。したがって,本研
究では土壌試料の厚さを 1.5 cm 以下に統一した。
(4)散逸係数の水分飽和度依存性
宮城県内の 3 ヶ所から採取した土壌の散逸係数の水分飽和度依存性を図 4-31 に示す。
226
Ra 濃度が低い仙台市および石巻市では測定誤差が比較的大きかったものの,全ての土
壌試料において,水分飽和度が低い領域では水分飽和度の増加にともない散逸係数が急
激に上昇し,水分飽和度が 0.2 付近で最大値を示した。また,最大値以降は水分飽和度
の増加にともない,バラツキがあるもののほぼ一定値もしくは緩やかな減尐傾向を示し
た。
散逸係数の水分依存性に関する検討は,古くは Thamer et al.および Strong et al.によっ
て報告され
いる
18,19)
,Nazaroff によってそれまでの散逸係数に関する報告がレビューされて
11,20)
。Nazaroff は水分の存在が散逸係数に大きく影響していることを考慮して,そ
れまでに報告された散逸係数を含水比と共に整理している。Nazaroff のレビューはこれ
までの研究が体系的によく整理されており,国連科学委員会の 2000 年の報告書にも引用
されている 21)。Nazaroff によって整理されたデータを表 4-3 に示す 11,20)。Strong et al.は
散逸係数の含水比(および体積含水率)依存性について詳細なデータを示しており,現
在でも多くの論文に引用されている
19)
。Strong et al.は含水比を調整し,鉱石もしくは尾
鉱の散逸係数を測定した結果である。Strong et al.の実験では,含水比が 0 ~ 3 wt%間の詳
細な散逸係数と飽和状態における散逸係数を実測し,そこから含水比 3 wt%から飽和状
態までの散逸係数を外挿している。このデータからは,含水比 0 wt%から 2 wt%にかけ
て散逸係数が急激に上昇する傾向が見られ,低含水比域において散逸係数の含水比依存
性が高いことが分かる。また,含水比 3 wt%を超えるとその依存性は小さくなり,散逸
係数はほぼ一定になると推測している。本研究で得られた傾向は低水分飽和度域では
Strong et al.の傾向とよく一致する。土壌水分量が尐ない場合,土中に含まれる水分が反
跳するラドン原子の減速材となり,近接粒子へ捕捉される割合を減尐させる。その結果,
間隙中に放出されるラドンの割合が増加するため,低水分飽和度域では水分飽和度の増
加にともない散逸係数が上昇すると考えられている
12)
。しかしながら,高水分飽和度域
においては宮城県の試料では必ずしも全てが Strong et al.と同一の傾向を示したわけで
はなかったが,われわれの結果と同様の傾向を示したいくつかの報告がある
227
22,23 )
。
Markkanen et al.はフィンランドの土壌試料(約 700 試料)の散逸係数の含水比依存性を
蓄積法によって評価した
23)
。この実験では,土壌試料を粘土,シルト,砂・礫に粒子サ
イズを分類して評価している。その結果,含水比が 1 ~ 2 wt%で最大値を示し,それ以降
は粒子サイズが小さい粘土試料では平衡状態を示し,粒子サイズが大きくなるにつれ,
高含水比域での減尐傾向が顕著であった。また,Strong et al.は高水分域で散逸係数が減
尐傾向を示す理由について,以下のような説明をしている。間隙の大部分が液相で構成
されている高水分域では,土壌粒子から生成されたラドンは液相中をゆっくりと拡散し
空気中に放出する。そのため空気中に放出されるまでの土中の拡散経路が長い場合,一
部のラドンは拡散の途中で壊変,消失する恐れがある。この場合,測定されるラドン濃
度が低くなるため,散逸係数は低めに評価される。しかし,Strong et al.が用いた実験系
は空気中に放出される前にラドンが壊変するといった影響が無視できる程度の大きさ
(1.06 L のシリンダー)であったため,高水分域において散逸係数の減尐傾向が認めら
れなかったと考察している。さらに,土壌試料中の水分飽和度が高い場合,土中のラド
ン拡散は主として液相拡散である。水中でのラドン拡散係数は 1.13 × 10-9 m2 s -1 であり,
自由空気中の拡散係数(1.1 × 10-5 m2 s -1)と比べて非常に小さい 10,24)。その結果,試料
中のラドンの経路が長い場合,試料内でラドンが減衰し,見かけのラドン散逸量は尐な
くなる。土壌試料中の間隙がすべて水で満たされている場合,ラドンの半減期の間にラ
ドンが移動する平均距離はおよそ 2.14 cm である。したがって,ラドンの拡散経路の長
さを直接左右する試料の体積や厚みなどの幾何学的なパラメータは,見かけの散逸係数
を変動させる要因といえる。
表 4-4 は各試料の乾燥状態における散逸係数(すなわち散逸係数が最小値を示す点)
と散逸係数の飽和値(散逸係数が最大値を示す点)でのそれとを比較したもので,飽和
値における散逸係数は乾燥状態よりも 3.0 ~ 4.6 倍高いことが示されている
19)
。また,各
試料の乾燥状態における散逸係数は 0.014 ~ 0.072,飽和値における散逸係数は 0.06 ~ 0.31
の幅で分布している。ここで,本年度の調査で得られた宮城県の結果とともに,平成 19
年度(兵庫県,青森県),平成 20 年度(岐阜県,沖縄県)および平成 21 年度(群馬県,
鹿児島県)の調査で得られた散逸係数の最小値と最大値を表 4-5 に示す。この表中で乾
燥状態と飽和状態と表現しないのは,本調査結果では高水分飽和度域で散逸係数が必ず
しも飽和して一定値を示さず,減尐傾向を示した試料があったためである。全 52 データ
をみると,最小値の幅は 0.052(沖縄県国頭村)~ 0.564(青森県東通村),最大値の幅は
0.121(鹿児島県垂水市)~ 0.871(青森県東通村)と非常に大きい。この結果は,Strong et
al.のデータと比べても大きいが,最大値と最小値の比は 1.2 ~ 2.8 と Strong et al.の結果よ
りも小さい。また,Zhuo et al.は水分飽和度が 0.2 程度で散逸係数が最大値となりその後
ほぼ一定値であったことを報告している
11)
。その最大値と最小値(乾燥状態)の比は 2.8
程度であった。さらに,Barretto は多くの土壌・岩石の散逸係数の評価をした結果,土
壌試料の散逸係数の最大値は 0.6 程度であることを報告
25)
している。われわれの調査結
果は,最大値を示した青森県東通村を除けばこの範囲にある。本年度は走査型電子顕微
鏡(Keyence 社,VE-9800)を用いて散逸係数が最大値を示した青森県東通村,最小値を
228
示した沖縄県国頭村,平均値に近い岐阜県蛭川村の土壌試料の表面写真を撮影した。金
蒸着処理を行った試料の様子を写真 4-11 に示す(土壌などでは約 10000 倍を超えるよう
な撮影では蒸着処理が必要である)。写真 4-12 に示すように,青森県東通村の土壌表面
は凹凸が目立ち,表面積が大きい事が目視でも観察できる。一方,沖縄県国頭村の土壌
試料は薄い板が重なり合ったような構造をしており表面の凹凸も尐ない。この 2 つの土
壌試料は写真に示した粒子以外でも全般的にこのような表面構造であった。岐阜県蛭川
村の土壌試料に関しては,粒子によっては表面の凹凸が大きいものや小さなものなど
様々であった。電子顕微鏡写真で示したように,土壌粒子の表面状態が散逸係数に影響
していると考えられる。
日本原子力研究開発機構によってラドン散逸率モデルが構築されたが,安全評価に用
いるための散逸係数の値を UNSCEAR1993 の推奨値 **** である 0.2 を採用し,さらに,一
定値として計算に代入している
26)
。われわれの調査結果は,散逸係数を固定値として 0.2
を使用することはラドン散逸率を過小評価する可能性があることを示唆している。
(5)散逸係数の温度依存性
昨年度取得した花崗岩風化土壌および島尻マージを用いた乾燥状態での散逸係数と土
壌温度との関係を表 4-6 および図 4-32 に示す。また,図中には Iskandar et al.の結果も点
線で示した。なお,苗木花崗岩の-20 °C のプロットが直線から大きく外れたため,他の
土壌試料とは別のグラフとして示した。散逸係数は,各条件で 3 回以上測定して得られ
た算術平均値とその標準偏差をプロットしたが,一部のプロットを除き,それぞれの各
プロットの相対誤差は概ね 20 %以内であった。図 4-32 に示したように,土壌温度が上
昇するにつれ,散逸係数は直線的に増加した。また,苗木花崗岩も-20 °C のデータを除
けば,他の土壌試料と同様に直線的に増加した。この結果に対しては,以下のように考
えられる。土壌粒子内で壊変によって発生したラドンは,その反跳エネルギーによって,
細孔を抜けて間隙中に放出される。その際,一部のラドンは(1)細孔内に吸着する,
(2)
隣り合う土壌粒子の細孔内に入り込む,(3)隣り合う土壌粒子の表面に吸着する可能性
が考えられる。固体の表面に吸着する気体の量は温度が上昇するにつれ小さくなること
はよく知られている。また,拡散係数も温度に依存し
27)
,土壌温度の上昇にともないラ
ドンの拡散係数が大きくなる。これにより,いったん間隙中に放出されたが細孔や土壌
粒子表面に吸着していたラドンが再度間隙中に放出される確率が高くなると思われる。
Schery et al.は,湿潤土壌では土壌粒子表面へのラドンの吸着の影響は小さいが,乾燥土
壌においてはその影響が大きいことを報告している
28)
。さらに,細粒土壌ほど比表面積
が大きくなり,ラドンの吸着が大きいことも報告している。これを裏付けるような報告
として,Markkanen et al.は乾燥土壌を用いて温度を 20 °C と 100 °C に調整して散逸係数
を比較した。さらに,含水比を 5 wt%に調整した後,温度を 20 °C と 1 °C に調整して散
逸係数を比較した 23)。その結果,100 °C に調整された乾燥土壌の散逸係数は 20 °C での
値と比べて 1.4 ~ 2.2 倍増加したが,湿潤土壌では温度依存性が認められなかった。この
****
この値は UNSCEAR の 2000 年の報告書でも変更されていない。
229
結果を追試した結果を図 4-33 に示す。六甲花崗岩と島尻マージ(宮古島市)を 5wt%に
調整した結果,いずれの試料においても乾燥条件と同様の傾向を示した。また,その傾
きは Iskander et al.とほぼ同じであり,湿潤条件であっても散逸係数は土壌温度に依存し
た。つまり,Markkanen et al.の結果とは大きく異なった。さらに,この傾向は含水比を
40wt%に調整した場合でも同様であった。ただし,この条件は水分が飽和している状態
であり,土壌温度を-20°C に設定した場合は散逸係数が 0.062 と乾燥条件とほぼ等しい値
(0.060)まで減尐した。
本研究では,土壌試料の表面から散逸したラドンを蓄積し,そのラドンをシンチレー
ションセルにサンプリングしてラドン濃度を評価している。つまり,これらの実験で得
られる結果(既報も含めて)は見かけの散逸係数であり,土壌試料表面からの散逸率が
土壌温度に依存した結果を反映していると考えられる。しかし,真の散逸係数を評価す
るには非常に困難であり,本実験系のように簡便な手法は有用である。表 4-6 には,そ
れぞれの土壌試料から得られた回帰式の傾きも示した。それぞれの土壌試料の傾きの範
囲は,乾燥条件では 0.0018 ~ 0.0024,5wt%の条件では 0.0020 ~ 0.0021,40wt%の条件で
は 0.0021 と Iskandar et al.が報告した 0.0021 とよく一致した
15)
。図 4-34 に示すように,
散逸係数の温度依存性の傾向は土壌種や地域に大きく依存しないといえる。したがって,
関数化の際には各データを一つにまとめて評価しても問題ないと判断した。
Markkanen et al.は,乾燥状態と湿潤状態で実験を行ったが,温度設定は 100 °C (湿潤
条件では 1 °C)と 20 °C のみであり,このデータのみでは関数化に向けた詳細な議論は
できない。さらに詳細な実験は Iskandar et al.によって報告されており,Zhuo et al.はこの
データを使用して散逸係数の実験式を得ている
13,14)
。しかし,Iskanadar et al.の結果は乾
燥条件のみであり,湿潤条件での実験は行われていない
15)
。したがって,本研究結果を
用いて散逸係数に対する温度依存性の実験式を得ることは意義がある。なお実験式はラ
ドン散逸率の推定の項に記載する。
4.3.2. フィールドおよび室内実験におけるラドン散逸率の比較
本年度も地質の違いを考慮して,宮城県および広島県においてフィールド調査を実施
した。また,宮城県については散逸率の変動幅を評価するために年 4 回の調査を行った。
さらに,室内実験で得られた結果に基づいて推定されるラドン散逸率とフィールド 調査
に基づく散逸率とを比較するとともに,土壌中の水分飽和度および温度の影響について
も検討した。
4.3.2.1. 散逸率測定法の分類
現場での散逸率の測定方法は Colle et al.29) によれば,次の 6 つに分類される。
(1) 蓄積法
地表面に鍋蓋のような片面が開いた容器をかぶせ,容器内に蓄積したラドン・トロン
濃度の時間変化を直接測定する。もしくは,一定時間,容器内にラドンを蓄積させた後,
テトラバックやシンチレーションセルなどにガスを捕集し α 線計測を行い,散逸率を求
230
める方法である。この方法は古くから用いられているが,その欠点として,①容器をか
ぶせることにより土壌が擾乱し,ラドンの拡散に影響をおよぼす,②容器をかぶせるこ
とにより,容器内外の環境要因が変化する,③蓄積したガスをポンプで吸引する際,吸
出し効果(土壌中のラドンガスを人工的に吸い出す)が生じる可能性がある,などであ
る。この方法は最も一般的な方法であり,最近では③の欠点を補うために固体飛跡検出
器を用いた方法なども開発されている
30)
。なお,本研究に用いた蓄積型ラドン・トロン
散逸率測定器(MSZ)はこの方法を応用したものである。
(2) 静電誘導法
基本的には蓄積法と同じであるが,ラドンの検出に静電捕集技術を用いた方法である。
この測定法は,高湿度環境下ではラドン濃度を過小評価するという欠点がある。本研究
に用いた蓄積型ラドン・トロン散逸率測定器(ERS-2)は,この方法を応用したもので
ある。
(3) 通気法
蓄積法では,容器内に外気が流入しない状態でラドンを蓄積させるが,本法は,容器
に空気の出入り口を付け,低流量率で連続的に容器内の空気を循環させることで,可能
な限り地表面を自然な状態に近づけて測定する方法である。本研究で開発した換気式ラ
ドン散逸率連続測定システムは,この方法を応用したものである。
(4) 吸着法
活性炭にラドンが吸着されやすいことを利用した方法である。この現象を初めてラド
ン・トロン散逸率の測定に応用したのは Megumi et al.である。地表面にかぶせた容器の
中に活性炭を敷き,一定時間放置した後にラドン・トロンの壊変核種である,214Bi およ
び
208
Tl から放出する γ 線の計測を行い,ラドン・トロン散逸率を評価した
31)
。最近で
は,Iimoto et al.によって活性炭に吸着したラドンから放出する α 線を液体シンチレーシ
ョン検出器で測定する方法が開発された
32)
。また,この方法では,欠点である活性炭へ
のラドンの吸着に対する湿度や温度特性の補正も行っている。
(5) 垂直勾配法
飛行機等を利用して上空のラドンの捕集を行い,その捕集地点でのラドン濃度は,そ
の直下の地表面から散逸してきたものであると仮定し,濃度の垂直勾配から求める方法
である。
(6) 土壌中濃度勾配法
垂直勾配法とは逆で,一定の条件下で雤風の影響がなければ,土壌の深さ方向にラド
ンの濃度勾配が形成される。土壌中の深さごとのラドン濃度と実効拡散係数からラドン
散逸率を求める方法である。
231
4.3.2.2. 本調査におけるラドン散逸率の測定方法
本年度の調査においても,蓄積型ラドン・トロン散逸率測定器である MSZ(応用光研
株式会社) 33,34) および ERS-2 (Tracer Lab.社)用いた。その概略を以下に示す。
(1) MSZ の概要
(a) MSZ の構造
散逸率の測定に用いた MSZ の構造を図 4-35 に示す。この測定器の最大の特徴は,ラ
ドンおよびトロンの散逸率を同時に評価できる点にある。本測定器の検出部は ZnS(Ag)
シンチレータを塗布した大面積(約 1200 cm2)のメタクリル樹脂であり,高さ 30 cm の
テーパー状ライトガイドによって光電子増倍管・前置増幅器に接続されている。シンチ
レータの下部は,地表面から散逸するラドン・トロンガスを溜め込むための容器(スカ
ート部:容積 13 L)の蓋部分となっており,容器内で生成した α 線を直接受ける構造と
なっている。また,検出効率は
33,34)
。本年度も
241
241
Am 標準線源を用いて 19.2 ± 1.0 %と評価されている
Am 標準線源を用いて検出効率の確認をしたが概ね安定している。
(b) ラドン・トロン散逸率の算出方法
地表面に MSZ を設置後,30 秒間隔で計数率の測定を行い,トロン散逸率(ET)は 10
分後の計数率を用いて 4-11 式から評価した。また,ラドン散逸率は 30 分後の計数率を
用いて 4-12 式から評価した。
ET  N10  N b  CFT
(式 4-11)
ここで,N10 は 10 分後の計数率 cpm,Nb はバックグラウンド計数率 cpm,CFT はトロ
ンの換算係数 (18.1 ± 3.2 Bq m-2 s -1 cpm-1)である。
ER  N 30  N10  CFR
(式 4-12)
ここで,N30 は 30 分後の計数率 cpm,CFR はラドンの換算係数 (0.521 ± 0.040 mBq m-2
s-1 cpm-1)である。実際の現場測定データの一例を図 4-36 および図 4-37 に示す。図 4-37
のような場合はラドン散逸率の評価はできない。
(c) MSZ の検出下限値の評価方法
本測定器の検出下限値はバックグラウンド計数率によって異なる。検出下限値の算出
には,バックグラウンド計数率の標準偏差の 3 倍をとる方法などが挙げられる
35)
。しか
し本研究では,測定値が小さい場合があることや,散逸率の地域差等を相対的に把握す
ることを目的としたことから,ここでは測定値が有意であるかの判断を多尐甘めに見積
って,下記の式から評価した。バックグラウンド計数率を nb,トロン計数率を Tn(T1)と
すると,トロン散逸率とラドン散逸率の検出下限値は,それぞれ 4-13,4-14 式から評価
232
できる。
Tn :
nb  CFT
Rn :
2
nb  TnT1   CFR
3
mBq m-2 s -1
(式 4-13)
mBq m-2 s-1
MSZ による測定では, 222Rn 系列の
218
(式 4-14)
Po, 214Po や
220
216
Rn 系列の
Po の合計 3 本の壊
変核種からの α 線も計数に寄与する。したがって,4-14 式中の 2/3 は 3 本放出される α
線のうちの 2 本がラドン系列からの α 線であることを意味する
36)
。
(d) MSZ の測定誤差の評価
花崗岩風化土壌からのラドンおよびトロン散逸率を MSZ で繰り返し測定し,それぞ
れの測定誤差を検討した。その結果,ラドン散逸率では 19%,トロン散逸率では 6.3%と
評価された 37)。
(2) ERS-2 の概要
フィールドにおける散逸率の評価では,得られた散逸率の信頼性の向上を目的として,
MSZ 以外にも測定手法が異なる測定器を利用している。ERS-2(TRACERLAB 社)の外
観を写真 4-13 に示す。ERS-2 は MSZ と同様に蓄積法を応用した装置であり,蓄積容器
内で生成した壊変生成核種を静電捕集法によって収集する。そして,α 線スペクトロメ
ートリーによりラドンおよびトロン濃度を評価することで散逸率を求めることができる
38)
。静電捕集型のラドンモニタは湿度が高い環境での測定ではラドン濃度が低めに評価
されることが欠点である。プラスに帯電しているラドン壊変生成核種は,高湿度環境下
において水分子に付着する確率が高くなり,電気的に中性になるため捕集される割合が
減尐する。そのため,測定値低めに評価される。したがって,フィールドで測定する場
合には乾燥剤などを用いて,測定器内の湿度を低減させる必要がある。測定器の概要を
図 4-38 に示す。この測定器は,直径 165 mm,有効容積 1.55 L の半球状の捕集容器を備
えている。検出器にはシリコン半導体検出器が用いられており,+2500 V の高圧が印加
されている。また,256 チャネルのマルチチャネルアナライザが内蔵されており,図 4-39
に示すような α 線スペクトルが得られる。ラドンおよびトロン散逸率は,図 4-40 に示す
ような計算プログラム(ERSEval)を用いて評価する。
4.3.2.3. 散逸率の推定に必要な各種パラメータの取得方法
(1) 乾燥バルク密度
各測定ポイントでは,土壌サンプラーを用いて表層 5 cm までの土壌を採取した。サン
プリングでは,枯葉などの表面の有機物は取り除いた。土壌サンプリングは,測定ポイ
233
ントが狭かったり,地表面が硬かったりなど取得が困難な場所以外では 3 サンプル取得
した。サンプリングの様子を写真 4-14 に示す。採取した土壌試料を実験室に持ち帰り,
110 °C で 24 時間以上の乾燥処理を行った(写真 4-15)。乾燥バルク密度 ρb は 4-15 式か
ら評価した。ここで,m は乾燥処理後の土壌の重量,V は乾燥土壌の容積(100 cm3)で
ある。
b 
m
V
(式 4-15)
(2) 土壌粒子密度
土壌粒子の平均密度 ρS を土壌の重量を土壌の容積を割ることによって得られる。多く
の鉱物土壌の平均値は石英の密度(2.6 g cm-3 )に近い 2.6 ~ 2.7 g cm-3 程度である 39)。土
壌粒子密度は下記の手順で評価した
39)
。
1. 比重ビン自体の重量 W f と水で満杯にしたその重量 W a を測定した後,乾燥させる。
2. 土壌試料は,乾燥機を用いて 110°C で 24 時間以上の乾燥処理を行う(写真 4-16)。
3. 乾燥後の土壌試料は塊になっている場合があるため,この場合はハンマーなどで固
まりを崩すようにする(写真 4-17)。
4. 乾燥土壌を比重ビンの容積の 1/3 まで入れてその重量 W を測定する。
5. さらに,比重ビンの容積の 2/3 まで水を加え,真空デシケータに入れる。真空引きは
20 mmHg 以下になるまで徐々に行う。この操作は気泡が立たなくなるまで,繰り返
し実施する(写真 4-18)。
6. 1 週間後,再度真空引きを行い,完全に気泡が出なくなったところで比重ビンを真空
デシケータから取り出し,水で満たしてその重量 W b を測定する。
土壌粒子密度 ρS は 4-16 式から評価した。
S 
W  Wf
W  Wf   Wb  Wa 
(式 4-16)
(3) 間隙率
間隙率 ε は乾燥バルク密度と土壌粒子密度を用いて 4-17 式から評価した。
  1
b
S
(式 4-17)
(4) 体積含水率
土壌中の体積含水率は土壌水分計(ML2x,Delta-T Devices)を用いて散逸率の測定ポ
イント周辺の 5 ヶ所で測定した。センサーの長さが約 5 cm であるため,地表面から 5 cm
までの体積含水率である。このセンサーでは,土壌中の誘電率に比例した信号が出力さ
234
れ,体積含水率が直読できる。測定の様子を写真 4-19 に示す。また,水分飽和度は体積
含水率を間隙率で除すことによって求められる。
(5) 表層土壌温度
表層土壌温度の測定は温度センサー(CT-220,Customize Creation)を用いて散逸率の
測定ポイント周辺の 5 ヶ所で測定した。センサーが短く,深くまで挿入させることが困
難であるため,地表面から 5 ~ 10 cm までの温度を測定した。この温度を表層土壌温度
とした。測定の様子を写真 4-19 に示す。
(6) 土壌中の天然放射性核種濃度
土壌試料は高純度 Ge 半導体検出器を用いて 80000 秒間の計数値を測定した。また,
バックグラウンドの測定は土壌試料の測定前後で 240000 秒間行った。土壌試料およびバ
ックグラウンドの γ 線スペクトルの例を図 4-41 に示す。土壌試料からはさまざまなピー
クが観測されるが, 226 Ra 濃度, 228Ra 濃度の算出には,30 日間以上の放置で
の核種では 99.9 %,
た。
226
220
222
Rn 以下
Rn 以下の核種では 99.9 %以上放射平衡が成立していると仮定し
Ra 濃度は,352 keV( 214Pb : γ 線放出率 0.376)および 609 keV( 214Bi : γ 線放出率
0.461),228Ra 濃度は,911 keV( 228 Ac : γ 線放出率 0.270)および 40K 濃度は 1461 keV(γ
線放出率 0.107)の全エネルギー吸収ピークを用いて 4-9 式から算出した。352 keV,609
keV,911 keV および 1461 keV に対するピーク効率は,それぞれ 4.39 × 10-2,3.22 × 10-2,
2.42 × 10 -2 および 1.80 × 10 -2 である。なお, 226Ra 濃度は 214Pb と 214Bi から求めた濃度の
算術平均値とした。
4.3.2.4
散逸率測定ポイント周辺における空間ガンマ線線量率の測定方法
フィールドにおける散逸率の高低分布を推定するため,散逸率の測定ポイント周辺の
5 ヶ所において 1 m の高さにおける空間ガンマ線線量率の測定を行った。空間ガンマ線
線量率の測定には,20 × 25 × 15 mm の CsI(Tl)シンチレータと小型の光電子増倍管を用い
たポケットサーベイメータである MYRATE(PDR-101 ALOKA)を用いた(写真 4-20)
。
MYRATE で得られる値は 1cm 線量当量率(μSv h-1)であるため,空気吸収線量率(nGy
h-1)へ変換する必要がある。本調査で用いた換算係数は,自然環境中で 3”φ × 3” NaI( Tl)
シンチレーションスペクトロメータの波高分布から応答行列法
40)
によって得られた空
気吸収線量率との比較実験によって求められた 2”φ × 2” NaI(Tl)シンチレーションサ
ーベイメータ(DEKAYON: S-1857 応用光研株式会社)を基準線量計とした。この基準
線量計は,3”φ × 3”NaI(Tl)シンチレーションスペクトロメータの波高分布から応答
行列法
41)
によって得られた空気吸収線量率との比較実験によってあらかじめ校正され
ている。この基準線量計と MYRATE との同時測定により 0.753 の換算係数を得た(図
4-42)。したがって,MYRATE によって得られた 1cm 線量当量率に 0.753 を乗じること
によって空気吸収線量率とした。また,スペクトルの算定エネルギー範囲は 0.05 ~ 3.2
MeV であるため,3.2 MeV 以上の γ 線は線量率の算定に寄与しない。したがって,本測
235
定法によって得られた値には二次宇宙線の寄与は非常に小さいと考え,得られた値は全
て地下構造物や車両などからの γ 線によるものとした。
4.3.2.5. 調査対象地域および散逸率の測定
(1) 調査対象ポイントの選定
調査対象地域は地質図をもとに選定した。日本の表層地質は,主として第四紀の活発
な火山活動により,火山岩である安山岩と玄武岩,およびこれらの火山活動にともなう
火砕流堆積物(南九州のシラスなど)や降下火山灰による地層(関東ロームなど)の占
める割合が大きい 42, 43)。また,これらに次いで深成岩(花崗岩類)および堆積岩が広く
分布している。本年度は,堆積岩類の中でもウラン濃度や空間 γ 線線量率が比較的高い
黒色頁岩を基盤岩とする宮城県の牡鹿半島,花崗岩や流紋岩が広く分布している広島県
を調査対象地域とした。各調査ポイントの概要を図 4-43 ~ 図 4-44 に示す 44, 45)。さらに,
宮城県サイトにおいては 1 年間の散逸率の変動幅をみるために年 4 回(5 月,7 月,11
月,12 月)の測定を実施した。宮城県サイトでは,基盤地質が黒色頁岩である石巻市,
女川町および更新世堆積物である仙台市の 3 ポイントを選択した。広島県では,花崗岩
や流紋岩を含めた異なる基盤地質で可能な限り広範囲(合計 7 ポイント)に渡って測定
を実施した。
(2) 散逸率の測定
測定は,土壌からの散逸率を得るため,岩石が露出した場所を避け,基盤岩の風化土
壌が分布する地点に測定器を設置して行った。したがって,測定値はいずれも風化土壌
からの散逸率である。なお,測定ポイントは可能な限り,小石などが尐なく,かつ植生
のない平坦な裸地を選択し,MSZ の設置に際しては,ガス漏れを防ぐためにスカート部
を地中 1 cm 程度まで埋め込んだ。ただし,地面が堅い場所では,MSZ を地表面におい
た状態で,測定場所周辺の土壌をスカート部底部の回りに盛り(ただし,外から風が容
易に吹き込まない程度),隙間を埋めた。その後,30 秒間隔で 30 分間の計数率の測定を
行った。本年度の宮城県の調査では,朝から夕方までの散逸率の変動について検討する
ため,測定季節によっても異なるが,概ね 9:00 ~ 17:00 の間の概ね 1 時間 30 分間隔で測
定を行った。
測定時の気象条件は,標準的なデータを得るためには晴れもしくは曇りが望ましいが,
本年度の調査では必ずしもその限りではなかった。宮城県の夏期および仙台市の冬期の
測定時およびその数日前の天候は,いずれも晴れであった。しかし,春期および秋期の
全ての測定ポイントおよび冬期の石巻市・女川町においては数日前からの降雤の影響を
受けている。また,広島県の熊野町および安芸太田町以外の測定ポイントでは,測定時
もしくはその数日前に降雤が認められている。しかし,本調査の目的の一つは,散逸率
の年間の変動幅,水分飽和度や表層土壌温度の影響を検討することである。したがって,
全てのデータを使用して解析を行った。
236
(3) 各測定サイトの概要
(a) 宮城県
宮城県の総面積は 7286 km2(全国 16 番目),人口は約 234 万人(全国 15 番目)であ
り,わが国の中では比較的大規模の県である。地理的には,東は太平洋に面し,西側に
奥羽山脈が南北に走り,東北部には北上山脈が牡鹿半島まで南下している。宮城県南部
は,奥羽山脈と連なる丘陵性山地と阿武隈山地で福島県に接している。また, 太平洋の
沿岸部から奥羽山脈のふもとにかけて東北地方最大である仙台平野が広がっている。仙
台平野に存在する仙台市は政令指定都市であり,東北地方最大の都市である。宮城県庁
は県内を①広域仙南圏,②広域仙台都市圏,③広域大崎圏,④広域栗原圏,⑤広域登米
圏,⑥広域石巻圏および⑦広域気仙沼・本吉圏の 7 つの地域区分に分類している。本年
度の測定ポイントである,仙台市は広域仙台都市圏,石巻市および女川町は広域石巻県
に属する。気候は太平洋側気候(三陸型)であるが,県西部の豪雪地帯では日本海側気
候(東北型)であり,特に大崎市は特別豪雪地域である。さらに,県東部が海洋性気候,
県西部が内陸性気候を呈している。本年度の調査ポイントはいずれも太平洋側気候であ
る。宮城県を南北に走る北上山地,阿武隈山地および奥羽山地が基盤地質の骨幹となっ
ている 44)。北上山地は,北上川の東側に分布しており,主に古生層,中生層および一部
の第三紀層からなり,岩手県へと北上している。北上山地の南部にあたる三陸地区は古
生界二畳系,中生界三畳系,ジュラ系および白亜系の地層からなり,粘板岩,砂岩,礫
岩,石灰岩で構成されている。さらに,一部の堆積岩は花崗岩,斑レイ岩,ひん岩など
の火成岩をともなっている。本年度の石巻市および女川町の測定ポイントは牡鹿半島内
であり,おもに中生界の地層が分布している。特に,石巻市や女川町付近は中生界三畳
系下部の粘板岩が分布している。また,女川町の一部では花崗岩の分布もみられ,金華
山の島は全体に花崗岩が分布している。阿武隈山地は,古生界から中生界の片岩類や粘
板岩からなっており,福島県境界には石灰岩も分布している。奥羽山地は宮城県から山
形県にまたがっており,主に緑色凝灰岩からなり,その上に那須火山帯に属する火山が
そびえている。
阿部らが行った自然放射線の全国調査によれば,宮城県の線量率は約 47 nGy h-1 であ
り,全国平均値(50 nGy h-1)とほぼ等しい結果であった 46)。特に,本年度の測定ポイ
ントである石巻市および女川町の線量率は 60 ~ 80 nGy h -1 程度であり,県内の中では比
較的高い。また,宮城県原子力センターによる測定においても,阿部らの結果と同様に
牡鹿半島の線量率は県内の中でも高い値であった
47)
。
宮城県では過去 3 年間(兵庫県,岐阜県,群馬県)と同様に,年間の変動をみるため
に年 4 回(春期・夏期・秋期・冬期)の調査を実施した。さらに,昨年度と同様に 半日
間の散逸率の変動も検討した。なお,半日間の変動調査は概ね午前 9 時に測定を始め,
終了時刻は日没時刻を考慮して決定した。測定ポイントの詳細を図 4-43 に示す。
(b) 広島県
広島県は中国地方(山陽地方)の瀬戸内海のほぼ中央に位置している。瀬戸内海には
140 を超える島が存在している。総面積は約 8479 km2(全国 11 番目),人口は約 286 万
237
人(全国 12 番目)であり,宮城県と同様にわが国の中では比較的大規模の県である。県
庁所在地のある広島市は,本年度の調査地域である宮城県仙台市と同様に政令指定都市
である。一般に,県西部の広島市を中心とした広島圏域,県東部の福山市を中心とした
備後圏域および,三次市と庄原市を中心とした県北東部の備北圏域の 3 つに分類される
事が多い。本年度の測定ポイントは全て広島圏域(広島市,東広島市,呉市,廿日市市,
安芸高田市,安芸太田町)である。気候は,県内北部の豪雪地帯(三次市,庄原市,廿
日市市,安芸高田市,安芸太田町および北広島町)は日本海側気候であり,それ以外の
地域は瀬戸内海気候である。広島県の地質の概要を以下にまとめる
45)
。地形的には山地
が広く,低地は狭長の谷底平野と小さな三角州に限られている。県東北部では,流紋岩
類,花崗岩,花崗閃緑岩類の分布が広い。一部には,古生層,第三紀層,塩基性深成岩
や第四紀玄武岩の噴出が認められている。県西部では,花崗岩,花崗斑岩および流紋岩
が広く分布し,一部では古生層が占めている。また,白木山山地では,流紋岩および花
崗岩と中生層,古生層からなる。このように,広島県は花崗岩類や流紋岩類が県内全域
にわたり広く分布している。
阿部らの調査結果による広島県の平均線量率は,59 nG h-1 と全国平均値と比べて 18%
程度高いものの,最大値であった岐阜県(約 80 nGy h-1)と比べるとそれほど高くはな
い。放医研の阿部らの調査以降,湊によって日本全国の空間ガンマ線線量率の分布が報
告されている 48)。その報告の中では詳細な線量率マップが示されているが,広島県の線
量率は国内で最も高く,その大部分が 70 nGy h-1 以上であった。これは地質分布を反映
している結果であり,高ラドン濃度地域となり得る可能性がある。本年度の調査では,
広島県を代表する黒雲母花崗岩および高田流紋岩の地域を主に調査対象とした。測定ポ
イントは,天候や移動距離を考慮して広島圏域内において合計 8 ポイントとした。また,
測定は 9 月下旬に実施した。測定ポイントの詳細を図 4-44 に示す。
4.3.2.6. 調査結果および考察
(1) 宮城県における散逸率
ラドンおよびトロン散逸率は測定ポイントの基盤地質に依存することが報告されてい
る 49-52)。しかし,各基盤地質によってどの程度の変動があるのかについては,さらにデ
ータを蓄積する必要がある。本年度は,基盤岩として更新世堆積物および黒色頁岩の土
壌上で散逸率の測定を行った。仙台市,石巻市および女川町のラドンおよびトロン散逸
率の結果を,それぞれ表 4-7 ~ 表 4-9 および図 4-45 ~ 図 4-46 に示す。地下の人工構造物
の影響を受けないような場所のラドン散逸率とトロン散逸率の相関が良いことが報告さ
れている 16, 50。したがって,本年度も土壌から大気へのラドンの挙動を把握するために
指標の一つとしてトロン散逸率の評価も同時に行った。
宮城県のラドンおよびトロン散逸率の算術平均値 ± 標準偏差は,それぞれ 7.4 ± 6.0
mBq m-2 s-1 および 982 ± 1100 mBq m-2 s-1 であった。測定ポイントごとにみると,仙台市,
石巻市および女川町のラドン散逸率の算術平均値 ± 標準偏差は,それぞれ 2.5 ± 2.1 mBq
m-2 s -1,9.5 ± 4.7 mBq m-2 s -1 および 9.6 ± 7.1 mBq m-2 s -1 であった。また,トロン散逸率の
238
算術平均値 ± 標準偏差は,それぞれ 202 ± 134 mBq m-2 s -1,1353 ± 672 mBq m-2 s-1 およ
び 1331 ± 1576 mBq m-2 s -1 であった。ラドンおよびトロン散逸率の算術平均値と比較す
ると,基盤地質が黒色頁岩である女川町・石巻市が更新世堆積物である仙台市よりも高い
傾向を示した。
一年間のラドンおよびトロン散逸率の変動幅を見るために,各測定ポイントの変動係
数を評価した。その結果を表 4-10 に示す。過去 3 年間の調査ではラドンおよびトロン散
逸率の変動は測定ポイントによって大きく異なった。本年度も同様であり,ラドンおよ
びトロン散逸率の変動係数は,それぞれ 50 ~ 85 %および 50 ~ 118 %であり,トロン散逸
率はラドン散逸率と比べると相対的に大きな変動を示した。表 4-7 ~ 表 4-9 で示すよう
に,各測定ポイントで季節毎の平均値を比較すると,その最大値と最小値は,ラドン散
逸率では約 8 ~ 45 倍,トロン散逸率では約 8 ~ 33 倍と非常に大きく変動することが確認
された。なお,散逸率の変動要因の詳細については(5)で検討する。
(2) 広島県における散逸率
広島県のラドンおよびトロン散逸率の測定結果を表 4-11 および図 4-47 ~ 図 4-48 に示す。
全測定ポイントのラドンおよびトロン散逸率の算術平均値 ± 標準偏差は,それぞれ 17.6
± 12.3 mBq m-2 s -1 および 1202 ± 1080 mBq m-2 s -1 であった。ラドン散逸率が最大値を示し
たのは呉市であり,その値は 37.3 ± 5.3 mBq m-2 s -1 であった。トロン散逸率が最大値を
示したのは安芸太田町であり,その値は 3327 ± 615 mBq m-2 s -1 であった。また,熊野町
のラドン散逸率も今回の調査結果の中では比較的高い値を示した。ラドン散逸率が最小
値を示したのは,廿日市市であり,その値は 3.1 ± 1.3 mBq m-2 s-1 であった。また,広島
市佐伯区も比較的低い結果(3.8 ± 1.4 mBq m-2 s -1 )であった。なお,この測定ポイント
のトロン散逸率が最小値を示し,40 ± 28 mBq m-2 s-1 であった。広島県の基盤地質は県内
全域において黒雲母花崗岩と流紋岩が広く分布している。本年度の測定ポイントとして
これらの基盤地質上を多く選択した。一般に,火成岩は成因によって深成岩(花崗岩な
ど)と火山岩(玄武岩,安山岩など)に分けられ,また SiO 2 濃度(wt%)の違いからは,
超塩基性岩(45 wt%以下),塩基性岩(玄武岩などで 45 ~ 52 wt%),中性岩(安山岩など
で 52 ~ 66 wt%),酸性岩(花崗岩や流紋岩などで 66 wt%以上)に細分される
53)
。ここで
重要なことは,火成岩の場合,SiO 2 濃度が高いほど岩石中の天然放射性核種濃度(ウラ
ン,トリウム,カリウム)が高くなる傾向が認められる点である
54, 55)
。その結果,酸性
岩風化土壌におけるラドンおよびトロン散逸率も高い傾向を示すことが知られている。
ここで,土壌の主な構成物が砂である廿日市市と基盤地質が高田流紋岩である安芸高田
市を除いた黒雲母花崗岩の 5 ポイントでのラドンおよびトロン散逸率の算術平均値 ±
標準偏差は,それぞれ 21.5 ± 11.5 mBq m-2 s-1 および 1422 ± 1164 mBq m-2 s -1 であった。昨
年度の鹿児島の調査では,黒雲母花崗岩を基盤岩とする 4 ポイントにおいて測定を行っ
た。降雤の影響を受けているものの,ラドンおよびトロン散逸率はそれぞれ 4.1 ± 1.5 mBq
m-2 s -1 および 271 ± 188 mBq m-2 s-1 であった。本年度の調査でも,熊野町および安芸太田
町以外のデータは降雤の影響を受けているものの,昨年度の結果と比べいずれも 5 倍程
度高かった。昨年度の黒雲母花崗岩の測定ポイントにおける水分飽和度の平均値は 0.922
239
とほぼ飽和している。一方,広島県の黒雲母花崗岩の測定ポイントにおける水分飽和度
の平均値は 0.356 であり,鹿児島県と比べて 40%程度であった。Rogers et al.の結果では,
この水分飽和度の実効拡散係数は,土壌が乾燥している状態の 2 桁以上小さい。つまり,
実効拡散係数が非常に小さくなった結果,鹿児島県のラドンおよびトロン散逸率も非常
に低い値となり,今回のような傾向を示すことは十分に説明がつく。このように,降雤
量や散逸率に大きな影響を及ぼす水分飽和度や地表面状態等が異なるため単純には比較
できないが,同じ基盤地質であっても散逸率は大きな幅をもつ。同じ酸性岩に分類され
ている流紋岩を基盤地質とする安芸高田市のラドンおよびトロン散逸率はそれぞれ 8.2
± 2.2 mBq m-2 s -1 および 872 ± 194 mBq m-2 s-1 であり,全平均値よりも低かった。
広島県の測定ポイントの土壌物性データおよび空間ガンマ線線量率を表 4-12 に示す。
空間ガンマ線線量率の算術平均値 ± 標準偏差は,78 ± 9 nGy h-1 であり,最大値を示し
たのは呉市の 92 nGy h-1 であり,最小値を示したのは廿日市市の 66 nGy h-1 であり,ラド
ン散逸率と同様の傾向であった。黒雲母花崗岩の値は 68 ~92 nGy h-1 であり,昨年度の
鹿児島県の値(45 ~ 71 nGy h-1)と比べても高い傾向を示した。また,安芸高田市の空間
ガンマ線線量率は 87 ± 6 nGy h-1 であり,ラドン・トロン散逸率の結果とは異なり既報と
同様の傾向を示した。この結果は,空間ガンマ線線量率は散逸率よりは環境因子の影響
を受け難いことを示唆している。また,土壌粒子密度,乾燥バルク密度,間隙率は一般
的な土壌の範囲内であり,また測定ポイント毎に大きく異ならなかった。
広島県の
226
Ra 濃度および
228
Ra 濃度を表 4-13 に示す。ラジウム濃度も空間ガンマ線
線量率と同様に,呉市が最も高く,226Ra 濃度は 92.5 ± 1.0 Bq kg-1 dry,228Ra 濃度は 126.7
± 1.6 Bq kg-1 dry であった。一方,最も低かったのは安芸太田町であり,その 226Ra 濃度
は 31.5 ± 0.6 Bq kg-1 dry であった。しかし,228Ra 濃度は 70.3 ± 1.1 Bq kg-1 dry であり,本
調査ポイントの中では比較的高かった。226Ra 濃度と空間ガンマ線線量率との間には弱い
ながらも正相関(R = 0.601,p> 0.05)が認められたが,228Ra 濃度とは相関が認められな
かった(R = 0.200,p< 0.05)
。廿日市市と安芸太田町の
228
Ra/226Ra は,それぞれ 1.8 およ
び 2.2 であり,この 2 ポイントを除いた平均値(1.2)と比べて有意に高かった(p> 0.05)。
228
Ra 濃度が一般よりも高いことが,空間ガンマ線線量率との相関が認められなかった要
因の一つであると思われる。
(3) ラドン散逸率とトロン散逸率との相関関係
トロンの半減期は 55.6 秒であり,ラドンと比べて非常に短いため,散逸率の評価が難
しく,トロン散逸率については,その測定法を含めてデータ数は非常に尐ない。しかし,
半減期が短い分,MSZ でのトロン散逸率の評価に要する時間はラドン散逸率の評価に要
する時間よりも短い。さらに,フィールド調査においてできる限り多くのデータを得よ
うとすると,土中数 m での体積含水率や温度の測定は現実的ではない。したがって,本
調査では散逸率の測定と同時に表層 5 ~ 10cm 程度の体積含水率や温度の測定を行ってい
る。トロンの実質的な発生源は地表面から 4 cm 程度までであると報告されている
56)
。
したがって,ラドン散逸率の土壌中における挙動を検討するためには,トロン散逸率の
240
評価も重要となる。さらに,降雤や地下構造物の影響を受けない環境下では,ラドン散
逸率とトロン散逸率とはよい相関が認められ,トロン散逸率はラドン散逸率を推定する
指標の一つになる得ることが報告されている
16,49)
。宮城県のラドン散逸率とトロン散逸
率との相関関係を図 4-49 に示す。相関係数は 0.808 と正相関が認められた(p< 0.05)。
広島県のラドン散逸率とトロン散逸率との相関関係を図 4-50 に示す。相関係数は 0.774
であり宮城県と同様に正相関が認められた(p< 0.05)。さらに,過去 3 年間のデータも
含めた全測定データをプロットした結果(図 4-51),相関係数は 0.816 であり正相関が認
められた(p< 0.05)。しかし,個々のデータをみれば大きくばらついている。これは,
ラドンの発生源である地下数 m と表層土壌での温度や水分含量などの環境条件が異な
っていることを示唆している。
(4) 散逸率と空間ガンマ線線量率および天然放射性核種濃度との関係
ラドンおよびトロン散逸率と空間ガンマ線線量率との関係を図 4-52 に示す。ここで,
使用したデータは過去 3 年間で取得した兵庫県,岐阜県,群馬県および本年度取得した
宮城県のデータのみである。これは,散逸率の年変動が空間ガンマ線線量率と比べて大
きいためである。つまり,散逸率は空間ガンマ線線量率と比べると土壌中の水分含量や
温度など環境因子の変動の影響を受けやすいことを示している。したがって,年間を通
じて測定している兵庫県,岐阜県,群馬県および宮城県のデータを用いて各測定ポイン
トの算術平均値をプロットした。その結果,ラドンおよびトロン散逸率と空間ガンマ線
線量率との間には正相関が認められ,相関係数はそれぞれ,0.690 および 0.820 であった。
また,ラドンおよびトロン散逸率の誤差幅(1σ)を見ても分かるように,散逸率の変動
は大きい。この結果は,それぞれ得られた測定データ毎にプロットしても相関関係は単
純には認められず,両者の関係を検討するためには長期的な観測が必要であることを示
唆している。さらに,ラドンおよびトロン散逸率のいずれのグラフでも,30 ~ 33 nGy h-1
に切片がみられた。これは,主に土壌中の
238
U 系列核種, 232 Th 系列核種, 40K からの γ
線および大気中のラドン壊変生成核種からの γ 線の寄与によるものと考えられる。
ラドン散逸率と 226Ra 濃度およびトロン散逸率と 228Ra 濃度との関係を図 4-53 に示す。
また,プロットしたデータは空間ガンマ線線量率との検討と同じ理由から,兵庫県,岐
阜県,群馬県および宮城県のデータを使用した。ラドン散逸率と
226
Ra 濃度との間には
弱いながらも正相関が認められ,その相関係数は 0.556 であった。同様に,トロン散逸
率と 228Ra 濃度との間には強い正相関が認められ,その相関係数は 0.924 であった。理論
的には,Nazaroff のレビューでも示されているように,ラドン(トロン)散逸率はラジ
ウム濃度に依存する 11)。しかし,これらの結果は,空間ガンマ線線量率と同様に,それ
ぞれ得られた測定データごとにプロットしても相関関係は単純には認められないことを
示している。つまり,ラジウム濃度から散逸率を推定するためには,端に両者のデータ
を取得するのはなく,散逸率の長期観測結果が必要であると思われる。
(5) 散逸率の表層土壌温度および水分飽和度の影響
241
宮城県のラドン散逸率の季節変動を図 4-54 に示す。また,比較のために岐阜県および
群馬県のデータも示す。同様に,トロン散逸率の季節変動を図 4-55 に示す。宮城県の結
果では,春期から夏期にかけてラドンおよびトロン散逸率が増加傾向を示した。さらに,
夏期から秋期にかけては,減尐傾向を示した。その後,仙台市と石巻市のラドン散逸率
は冬季にかけて緩やかな減尐増加傾向を示したが,トロン散逸率ではいずれの測定ポイ
ントでも緩やかな増加傾向を示した。一方,群馬県の結果では,春期から夏期にかけて
ラドンおよびトロン散逸率が大きな減尐傾向を示した。さらに,夏期から秋期にかけて
は,若干の増加傾向もしくは横ばいであった。その後,冬季にかけて片品村を除き大き
な増加傾向を示し,ほぼ春期の散逸率まで回復した。岐阜県の結果では,ラドンおよび
トロン散逸率は春期から夏期にかけて増加傾向を示し,秋期および冬期に減尐傾向を示
した。これは Zhuo et al.による中国での結果と同様の傾向であった
14)
。宮城県,群馬県
および岐阜県の表層土壌温度の季節変動を図 4-56 に示す。本年度は 10 月まで夏日が続
いた事が影響し,宮城県の夏期と秋期の表層土壌の温度差は群馬県や岐阜県と比べて小
さかった。一方,群馬県の春期と夏期の表層土壌の温度差は,岐阜県と比べて小さい。
特に,片品村では春期と夏期の温度差は 0.8 °C と他の測定ポイントと比べて小さい。宮
城県,群馬県および岐阜県の体積含水率の季節変動を図 4-57 に示す。表層土壌温度の季
節変動とは異なり,宮城県および群馬県と岐阜県の体積含水率の季節変動の様子は大き
く異なった。宮城県は,いずれの測定ポイントにおいても夏期は晴天が続いていたため
春期から夏期にかけて減尐し,秋から冬にかけてほぼ同程度もしくは仙台市では減尐し
た。また,群馬県はいずれの測定ポイントにおいても,春期から夏期にかけて降雤の影
響により増加し,秋期までほぼ一定の値であった。冬期は,高崎市とみどり市の測定は
数日に渡り晴れていたため,体積含水率は春期の状態まで回復した。しかし,片品村に
おいては,前述の通り積雪が認められたため,夏期から冬期にかけて大きな変動はなく
0.4 m3 m-3 程度で安定していた。一方,岐阜県では,いずれの測定ポイントにおいても年
間を通して変動が小さく比較的安定していた。
宮城県のラドンおよびトロン散逸率の季節変動は,群馬県の結果と同様に体積含水率
の季節変動と逆パターンの様相を示した。一方,岐阜県のラドンおよびトロン散逸率の
季節変動は,表層土壌温度の季節変動とよく一致している。前述のように,散逸係数は
土壌温度の上昇にともにない直線的に増加した。岐阜県の調査では,体積含水率が年間
を通して比較的安定していた。このような環境下では,土壌温度の上昇により散逸係数
と実効拡散係数が増加し,その結果,散逸率が土壌温度とよい相関を示したと考えられ
る。多くの研究者によって土中の水分含量が散逸率の変動に大きく影響することは報告
されている 12, 20, 37, 56-59)。一般に,土壌中の水分含量が増加すると散逸率は減尐傾向を示
す。宮城県や群馬県の結果が示しているように,体積含水率のみでなく表層土壌温度も
大きく変動するような環境下では,体積含水率の方が表層土壌温度よりも散逸率に強く
影響することが明らかになった。ここで,ラドンおよびトロン散逸率と水分飽和度との
関係を図 4-58 に示す。測定ポイント毎にその傾向を比較し易くするため,横軸は体積含
水率ではなく,水分飽和度に換算して表示した。また,縦軸は各測定ポイントの算術平
242
均値を基準とした相対値で表した。その結果,ラドン散逸率と水分飽和度との間には相
関係数が 0.377 と低いものの,水分飽和度の増加にともないラドン散逸率は減尐傾向を
示した。一方,トロン散逸率と水分飽和度との間には明瞭な負相関が認められ(p< 0.05),
それぞれの相関係数は 0.884 であった。また,トロン散逸率の方がラドン散逸率よりも
相関がよいのは,体積含水率の測定深度とトロンの発生源とがよく一致しているためで
あると思われる。この結果を反映して,ラドン散逸率とトロン散逸率を区別することな
く,ひとつのグラフにまとめた結果を図 4-59 に示す。ラドンおよびトロン散逸率の相対
値と水分飽和度との間にはよい負相関が認められ,その相関係数は 0.657 であった。
フィールド調査において測定している土壌温度や体積含水率は,地表面から 5 ~ 10 cm
程度の表層であり,ラドンの発生源である地下数 m のデータは取得していない。しかし,
表層から発生するトロンのみでなく,より発生源が深いラドンの散逸率も表層の環境条
件とよい相関を示した。この結果は,土壌中から大気中へのラドンの散逸にとって地下
数 m での環境条件はもちろんのこと,表層での条件も重要であることを示している。
(6) 散逸率の日変動の検討 -フィールド調査の結果から各測定ポイントでは,朝から夕方までの約半日間のラドンおよびトロン散逸率の変動
を確認した。仙台市の春期から冬期の測定結果を図 4-60 ~ 図 4-63 に示す。また,詳細
なデータに関しては表 4-7 および表 4-14 に示してある。仙台市のラドン散逸率の半日間
の変動係数は,38 ~ 80 %であった。一方,トロン散逸率は 20 ~ 27 %であった。この中
で,測定時に降雤の影響を受けていない夏期に限定すると,ラドン散逸率では 38 %,ト
ロン散逸率では 27 %であった。石巻市の春期から冬期の測定結果を図 4-64 ~ 図 4-67 に
示す。詳細なデータは,表 4-8 および表 4-15 に示してある。石巻市のラドン散逸率の半
日間での変動係数は,28 ~ 106 %であった。一方,トロン散逸率は 5 ~ 49 %であった。
この中で,測定時に降雤の影響を受けていない夏期に限定すると,ラドンおよびトロン
散逸率の変動係数は,それぞれ 28 %および 5 %であった。女川町の春期から冬期の測定
結果を図 4-68 ~ 図 4-71 に示す。詳細なデータは,表 4-9 および表 4-16 に示してある。
女川町のラドン散逸率の半日間での変動係数は,30 ~ 66 %あった。一方,トロン散逸率
は 4 ~ 34 %であった。この中で,測定時に降雤の影響を受けていない夏期に限定すると,
ラドン散逸率では 38 %,トロン散逸率では 18 %であった。本調査に用いた測定器の測
定誤差は,ラドン散逸率の評価では 20 %以下,トロン散逸率では 10 %以下である。測
定誤差も考慮すると,いずれの測定ポイントにおいても,散逸率の変動パターンは明瞭
ではなかった。また,いずれの測定ポイントにおいても表層土壌温度の変動係数は,春
期から冬期では最大でも 20%以内(仙台市と石巻市では 8%以内)であった。また,体
積含水率の変動係数は,いずれも 10 %以内と半日間での変動は小さかった。これらの結
果は,本測定器を用いて半日間で可能な範囲の測定を行う場合(例えば本年度の広島県
の調査),得られた結果は日変動を考慮せず単純に比較することが可能であることを示し
ている。
243
4.3.3. ラドン散逸率の推定法
4.3.3.1 UNSCEAR の式を応用した推定法
本研究の目的のひとつは,ラドン散逸率の推定法の確立である。これは,できる限り
尐ないパラメータ,もしくは簡単に得られるパラメータを用いて推定できることが理想
である。本項では,国連科学委員会(UNSCEAR)の 2000 年の報告書に示されている評
価式の応用を検討した
21)
。
UNSCEAR の 2000 年の報告書に示されている評価式を 4-18 式に示す 21)。
J  ARa  f  b  De  Rn
(式 4-18)
ここで,De は実効拡散係数であり,Rogers の式 3)
(4-19 式)から算出した値を用いた。
ここで,Rogers の式の特徴は間隙率 ε と水分飽和度 m から評価している点にある。D0
は大気中のラドン拡散係数であり,1.1 × 10-5 m2 s-1 である。

De  D0    exp  6m  6m14

(式 4-19)
また,λRn はラドンの壊変定数であり,その値は 2.1 × 10-6 s-1 である。f は散逸係数で
あり,これは各測定ポイントから持ち帰った擾乱土壌を用いて,実験室内で得られた値
を代入した。本研究では,散逸係数の水分飽和度依存性を得ているので,現場の水分飽
和度に相当する散逸係数を代入した ***** 。ρb は乾燥バルク密度,ε は間隙率であり,これ
は各測定ポイントのコアサンプルから評価した値を代入した。また,これらの値はいず
れも一般的な代表値とよく一致している。ARa は各測定ポイントから持ち帰った擾乱土
壌を用いて,高純度 Ge 半導体検出器によって得られた
226
Ra 濃度である。つまり,実
効拡散係数以外は全て実測値である。
また,Zhuo et al.は UNSCEAR の式を改良した評価式を報告している
13,14)
。Zhuo et al.
の評価式を 4-20 式に示す。
 T 
J  ARa  f   b  

 273 
0.75
De  Rn
(式 4-20)
この式中の(T/273)0.75 は,熱力学的な拡散による実効拡散係数の温度補正項である。
さらに,乾燥状態の散逸係数を f0,水分飽和度を m,土壌温度を T(K)としたとき,散
逸係数を 4-21 式で表した 13,14)。
*****
UNSCEAR の式を用いて散逸率を計算する場合には,後述する散逸係数の実験式は
用いなかった。
244
f  f 0 1  1.731  exp  19m 1  0.011T  298
(式 4-21)
本年度の研究では,最初に Zhuo et al.の実験式(4-21 式)の検討を行った。散逸係数
の実験式の導出には,平成 19 年度から本年度までに得られた全 52 サンプルの結果を使
用した。関数化をするために,各水分飽和度での散逸係数を乾燥状態の散逸係数で除し
てノーマライズした。実際には,水分飽和度 0 の条件でのデータを取得することは難し
い土壌試料もある。このような場合には,直線的な増加傾向を示している領域のデータ
を用いて,水分飽和度 0 まで外挿したときの散逸係数を乾燥状態とした。さらに,関数
化の精度を上げるため,明らかに傾向から外れているプロットを目視によって除外した。
それらのデータは,各水分飽和度の散逸係数(相対値)毎に棄却検定を行い,統計的に
外れたデータは削除した。関数化には,最終的に残されたデータのみを使用し,水分飽
和度が 0,0.02,0.05 および 0.1 ~ 0.9 まで 0.1 間隔で散逸係数(相対値)をプロットした。
その結果を図 4-72 に示す。また,温度補正項に関しては,本年度の実験によって湿潤状
態でも適用できる事が確認されたため,昨年度の実験で得られた結果を用いた(図 4-73)。
それぞれの結果から導かれた実験式を 4-22 式に示す。
f  f 0 1  0.841  exp  26.4m 1  0.013T  298
(式 4-22)
われわれの実験式と Zhuo et al.の実験式を用いて評価された結果を図 4-74 に示す。わ
れわれの実験式から得られた散逸係数は,決定係数は良かった(R2 = 0.892)ものの Zhuo
et al.の実験式から得られた値よりも低く,その傾きは 0.49 であった。ラドン散逸率の推
定には,それぞれの実験式にフィールド調査で得られた水分飽和度と表層土壌温度を代
入して散逸係数を計算した値を使用した。ラドン散逸率の計算に使用したデータを表
4-17 に示す。なお,実効拡散係数は Zhuo et al.と同様の温度補正をしてある。各測定ポ
イントの測定値と計算値(UNSCEAR および NIRS)を比較した結果を図 4-75 に示す。
さらに,計算値(Cal.)と実測値(Meas.)との比の頻度分布を図 4-76 に示す。UNSCEAR
の評価式と比較した結果,全 234 データの算術平均値は 1.55,中央値は 1.00,幾何平均
値は 0.99 であった。一方,NIRS の実験式と比較した結果,全 217 データの算術平均値
は 1.11,中央値は 0.76,幾何平均値は 0.71 と低めに見積もられた。ここで,それぞれの
評価手法に使用したデータ数が異なるが,これは測定ポイントの地表面状態によっては
必ずしも土壌温度や水分含量のデータが取得できないためである。つまり, UNSCEAR
の評価式では土壌温度や水分含量のデータを必要としないため,全データ数は NIRS の
実験式よりも多い。測定値とそれぞれの計算値との相関関係を図 4-77 に示す。上の図は
全データを用いてプロットした結果,下の図は兵庫県,岐阜県,群馬県および宮城県の
測定ポイントの算術平均値を用いて,それ以外のデータはそのままプロットした結果で
245
ある。図 4-77 より,いずれも相関係数が 0.363 および 0.458(兵庫県,岐阜県,群馬県
および宮城県の平均値でプロットした場合は 0.614 および 0.645)と低いものの,NIRS
の実験式で評価した結果の方がよく合っていた。NIRS の計算結果では,全 217 データ
の 53 %に相当する 116 データが 1/2 ~ 2 倍の範囲,80%に相当する 174 データが 1/3 ~ 3
倍の範囲に入っていた。宮城県の調査結果でも示したように(表 4-7 ~ 表 4-9),ラドン
散逸率は環境条件によって 1 桁程度は変動する。この結果を加味すれば,本研究で得ら
れた実験式は比較的良く合っていると評価できる。今後は,NIRS の実験式の精度をさ
らに向上させるために,散逸係数の水分飽和度依存性のデータを取得していく 必要があ
る。
4.3.3.2 Impara を用いた推定法
ラドン散逸率の推定法のひとつとして,3 年間で得られたデータを用いた重回帰分析
を行った。重回帰分析には,環境移行パラメータ推定支援システム(Impara)を用いた。
Impara の詳細については既にいくつかの報告があるため
60,61)
,ここでは作業手順および
得られた結果のみを示す。
(1) Impara の操作手順
分析には,UNSCEAR のおよび Zhuo et al.の評価式に代入するパラメータを用いた。
用いたパラメータは従属変数をラドン散逸率( J Rn )とし,独立変数にはラジウム濃度
(ARa),散逸係数(f),乾燥バルク密度(ρb),実効拡散係数(De)
,水分飽和度(m)お
よび表層土壌温度(T)とした。また,トロン散逸率についても同様に評価した。この
場合は,独立変数をラジウム濃度からトリウム濃度に変更した。また,トロンの実効拡
散係数や散逸係数はラドンとほとんど同じであるため,これらの値にはラドンの値を用
いた。ラドンおよびトロン散逸率の評価における有効データ数は,それぞれ 199 および
197 データであった。操作手順は以下の通りである。
1.
カンマ区切りテキスト形式(CSV 形式)で保存されている解析データを読み込み,
解析に用いるパラメータの選択を行った。
2.
各パラメータの正規性評価を行った。その際,空白のデータをもつ行の抽出は行
わなかった(リストワイズ削除)。ステップワイズ重回帰分析により構築される
モデルは,一次結合式で表される数学モデルである。このモデルの前提条件のひ
とつとして,従属変数と独立変数の線形性がある。換算方法には,数値の対数化,
逆数化および対数の逆数化がある。今回のデータではいずれの換算方法でも p>
0.05 のデータが含まれなかったので,目視によって直接選択した。
3.
ステップワイズ重回帰分析を実行する前に,換算方法を入力した。今回は散逸係
数および実効拡散係数はそのままの値を使用し,これ以外は対数変換を選択した。
次に変数選択による独立変数の絞り込みを行った。絞込み方法は,フルモデルお
よび変数増減法とした。変数増減法によるステップワイズ変数選択で,Fin および
Fout 値はそれぞれ 2.0 および 1.0 に設定した。
246
4.
重回帰分析を行い,その結果を CSV ファイルに出力した。
(2) ステップワイズ重回帰分析の結果と重回帰式
ラドン散逸率の重回帰分析では変数増減法により,ラジウム濃度,散逸係数および実
効拡散係数の物理パラメータに絞り込まれた。この 3 変数およびフルモデル(7 変数)
で得られた重回帰式をそれぞれ,4-23 式および 4-24 式に示す。
Log J Rn = 0.637・Log ARa + 0.400・Log f + 0.253・Log De + 1.867
(式 4-23)
Log J Rn = 0.633・Log ARa + 0.417・Log f – 0.201・Log ρb + 0.274・Log De
(式 4-24)
+ 0.133・Log m + 0.003・T + 2.017
また,ラドン散逸率の推定値と測定値との相関関係を図 4-78 に示す。3 変数および 7
変数での相関係数はそれぞれ,0.64 および 0.65 であり昨年度よりも精度は向上した。次
に,トロン散逸率の重回帰分析でも変数増減法により,トリウム濃度,散逸係数,実効
拡散係数の 3 変数に絞り込まれた。この 3 変数およびフルモデル(7 変数)で得られた
重回帰式をそれぞれ,4-25 式および 4-26 式に示す。
Log J Tn = 0.902・Log ATh + 0.900・Log f + 0.330・Log De
(式 4-25)
Log J Tn = 0.822・Log ATh + 0.746・Log f – 0.257・Log ρb - 0.258・Log De
(式 4-26)
-0.318・m + 0.009・T + 3.348
同様に,トロン散逸率の推定値と測定値との相関関係を図 4-79 に示す。3 変数および
7 変数での相関係数はそれぞれ,0.78 および 0.84 でありラドンと同様に昨年度よりも精
度は向上した。
重回帰分析の結果より,ラドンおよびトロン散逸率の推定にはラジウム濃度,散逸係
数および実効拡散係数が特に重要であることが確認された。引き続きデータを蓄積する
ことにより,重回帰式の精度が向上すると思われる。
4.3.3.3. 国内のラドン散逸率のマッピング
ラドン散逸率の推定には,(1)UNSCEAR の式の応用,(2)Impara の利用の 2 つの方
法を用いた。その中で,ラドン散逸率のマッピングには,UNSCEAR の式を応用した方
法を用いた。マッピングの方法を以下に示す。
(1) ラドン散逸率の計算式および散逸係数の計算
ラドン散逸率の計算には,実効拡散拡散係数に温度補正を行っている 4-31 式を用いた。
また,散逸係数は本年度までの実験結果から得られた実験式(NIRS-1: 4-32 式)を用い
た。この式から任意の水分飽和度における散逸係数を評価するためには,乾燥状態での
247
散逸係数が必要となる。これには,全 52 データの算術平均値である 0.153 を用いた。実
験条件によっては,必ずしも乾燥状態での散逸係数が得られない場合もある。このよう
な場合には,直線的に増加する低水分飽和度領域のデータを用いて,水分飽和度が 0 ま
で外挿した値を乾燥条件での散逸係数とした。
(2)
226
Ra 濃度
現状では,国内のラドン散逸率をマッピングするために重要である
226
Ra 濃度のデー
タ数が十分ではない。以前に放射線医学総合研究所による空間ガンマ線線量率の全国調
査の際に土壌が採取されたが,それらの土壌サンプル中の
226
Ra 濃度の分析が静岡県に
よって行われている段階である。現在は,そのデータを使用する段階にはまだない。そ
こで,本年度も独)産業技術総合研究所の地質調査総合センターが公開している,国内
河川域の堆積物のウラン濃度(ICP-MS で評価された全 3008 データ)を用いた
62)
。この
データをラドン散逸率の計算に用いる際の問題点として,(1)河川域の堆積物中の核種
濃度が必ずしもその地域の土壌中の核種濃度を反映しているとは限らない,(2)河川域
の堆積物中の
238
Uと
226
Ra とが放射平衡が成立しているとは限らないことである。本年
度までの調査で得られた土壌中の
238
U 濃度(ICP-MS)と
226
Ra 濃度(高純度 Ge 半導体
検出器)との相関関係を図 4-80 に示す。この結果では,ICP-MS と高純度 Ge 半導体検
出器との分析結果は比較的よく一致した。さらに,建材などに使用される岩石中(主に
花崗岩)の
238
U 濃度を ICP-MS, 226Ra 濃度を高純度 Ge 半導体検出器で分析した結果,
土壌試料と同様の傾向を示したことが報告さている
63)
。これらの結果より,全国の
226
Ra
濃度がない現状では, ICP-MS を用いて評価された河川域の堆積物中のウラン濃度を
226
Ra 濃度の代用として使用した。
(3) 水分飽和度の計算
水分飽和度 m の評価には 4-27 式を用いた
 E 
m  k0  f S t 
P

13,14)
。
 k1
p
(式 4-27)
ここで,k 0 および k 1 は土壌の表面状態の補正係数である。Zhuo et al.は森林,芝生お
よび農耕地に対してそれぞれの値を求めているが,河川堆積物に対するデータは報告し
ていない。したがって,本年度は k 0 および k 1 の値として,Zhuo et al.が報告している値
の算術平均値を用いた。計算に使用した k 0 および k 1 は,それぞれ 28.87 および 0.3758
である。fS は中国での季節変化に対する補正係数であり,春期,夏期,秋期,冬期の値
が求められている。それぞれの値は,0.73,0.80,0.67,0.60 である。日本国内には該当
するデータがないため,本年度の計算では中国の補正係数をそのまま使用した。Et は可
能蒸発散量(mm),p は降水量(mm)であり,いずれも Global Ecosystems Database のデ
248
ータセットを用いた 64)。また,データがないポイントは全データの算術平均値を用いた。
(4) 乾燥バルク密度および間隙率
乾燥バルク密度および間隙率も Global Ecosystems Database のデータセットを用いた。
しかし,データがないポイントに関しては,われわれの調査結果(全 262 データ)の算
術平均値を用いた。乾燥バルク密度と間隙率の算術平均値は,それぞれ 1320 kg m-3 およ
び 0.502 であった。
(5) 結果
本研究では,ラドン散逸率の推定に加えて各種パラメータのバラツキと代表値を得る
ことも目的の一つである。各種パラメータの実測値の幅を表 4-18 および図 4-81 に示す。
226
Ra 濃度は現在までに 109 データ取得しており,5.1 ~ 133.3 Bq kg-1 dry の幅であった。
算術平均値は 38.7 Bq kg-1 dry であり,世界平均値(32 Bq kg-1 dry)とほぼ同じレベルで
あった。乾燥状態の散逸係数は現在までに 52 データを取得し,0.049 ~ 0.332 の幅であり,
算術平均値は 0.153 であった。一方,最大値は 0.121 ~ 0.871 の幅であり,算術平均値は
0.348 であった。UNSCEAR の 2000 年報告書では代表値を 0.2 に設定しているが,わが
国のように湿潤土壌地域では散逸率を過小評価する可能性がある。乾燥バルク密度,土
壌粒子密度および間隙率はそれぞれ 262 データを取得し,それらの幅は 0.80 ~ 1.94 g cm-3 ,
2.05 ~ 3.12 g cm-3 および 0.282 ~ 0.686 であった。これらの値は一般的な範囲内に入って
いた。
4-31 式より計算したラドン散逸率のマップを図 4-82 に示す。この図は 1 月 ~ 12 月ま
での 1 ヶ月毎に作成した。国内のラドン散逸率の分布は,空間ガンマ線線量率の分布と
同様であり,西南日本では高い傾向を示し,東北日本では低い傾向を示した
48,65)
。さら
に,ラドン散逸率が高かった地域(広島県周辺,兵庫県神戸市周辺,岐阜県中津川市周
辺,新潟県北部)と酸性岩の分布とは比較的よく合っている 42)。しかし,静岡県浜松市
周辺のラドン散逸率も高いが,この地域の基盤地質のほとんどが沖積世の堆積物であり,
この地域における空間ガンマ線線量率の測定結果は比較的低い。この地域には一級河川
である天竜川が流れており,その上流の長野県上伊那郡には榊原花崗岩,愛知県北設楽
郡には領家帯の花崗岩類が分布している
42)
。したがって,その流入により河川堆積物中
のウラン濃度が高くなり,ラドン散逸率は高めに評価されたと考えられる。また,北海
道,東北地方および長野県周辺が一年間で大きな変動を示した。特に,北海道北部では
2 倍以上の変動であった。各プロット位置における水分飽和度の最大値と最小値の比を
図 4-83 に示す。この図が示すように,北海道および東北周辺の水分飽和度の変化は,冬
期の降雪の影響を受けている可能性があり,他の地域よりも相対的に大きい。なお,散
逸率に対する降雪の影響については今後の検討課題である。さらに,各プロット位置に
おける気温差のマップ(図 4-84)が示すように,寒冷地域の気温差は大きい。したがっ
て,水分飽和度および気温差が大きい北海道や東北地方周辺のラドン散逸率の変動が他
の地域と比べて相対的に大きくなったと思われる。各月のラドン散逸率の季節変動を図
249
4-85 に示す。この図は,全 3008 データの算術平均値を使用した。春期から夏期にかけ
て高く,秋期から冬期にかけて低い傾向を示した。この傾向を平成 20 年度の岐阜県の実
測値で得られた結果とよく一致した。また,一年を通したラドン散逸率の算術平均値 ±
標準偏差は 16.2 ± 22.3 mBq m-2 s -1 と評価され,この値は測定値の算術平均値(15.9 mBq
m-2 s -1: 全 417 データ)とよく合っている。
4.4.まとめ
4.4.1. 土壌中のラドンの実効拡散係数の評価
本年度はパッシブ型の実効拡散係数評価システム を用いた関東ローム土壌中の実効拡
散係数の評価を行った。実験に用いた試料の作成方法は,昨年度までの方法に加えて降雤
後の土壌およびバットで水分調整を行った後の試料を使用した。その結果,試料の作成方
法によって実効拡散係数は大きく異ならない事が確認された。これらの試料を用いて実効
拡散係数を評価した結果,乾燥条件および水分飽和度が0.7,0.82の条件では,Rogersの式
から計算した結果と比較的よく一致した。しかし,水分飽和度が 0.3 ~ 0.6の条件では,
Rogersの式から計算した結果の2 ~ 3倍程度高めに評価された。この要因として,実効拡散
係数の計算プログラムの改良の必要性が示唆された。本研究で使用している計算プログラ
ム(RADICO)は最も簡単なモデルを用いている。このモデルでは,実際の測定条件を反
映していない可能性があり,(1)シンチレーションセル内のラドン濃度を計算する,(2)
カラム内のフラックスを計算するなどを加味することで計算精度が向上する可能性が考
えられた。Rogersの生データの中から,間隙率が0.6および0.7の実効拡散係数のみを抽出
した結果,水分飽和度が0.4程度まではほぼ一定値を示しており,この傾向は本研究結果
と同じである。また,理論的には間隙率は実効拡散係数を支配する重要なパラメータの一
つであるが,生データのバラツキを考慮するとこの影響はそれほど大きくはない可能性が
示唆された。実効拡散係数の評価に間隙率がどの程度影響するのかも含めて,今後は異な
る間隙率の土壌試料を用いてデータを取得する必要がある。
4.4.2. ラドン散逸係数の評価
平成 19 年度から現在までに得られた,散逸係数の水分飽和度依存性の傾向には,(1)
散逸係数が最大値を示した以降は飽和する,(2)散逸係数が最大値を示した以降は減尐
傾向を示す 2 つのパターンが認められた。全 52 データの散逸係数の最小値の幅は 0.052
(沖縄県国頭村)~ 0.564(青森県東通村),最大値の幅は 0.121(鹿児島県垂水市)~ 0.871
(青森県東通村)と非常に大きいことが明らかになった。UNSCEAR などの既報では,
安全評価に用いるための散逸係数の値として 0.2 を推奨している。これらの結果は,ラ
ドン散逸率を推定する上で,散逸係数を固定値として使用することは,ラドン散逸率を
過小評価する可能性があることを示している。散逸係数の土壌温度の影響について検討
するため,3 つの異なる地域から採取した花崗岩風化土壌と 2 つの異なる地域から採取
した島尻マージを用いた。さらに,花崗岩風化土壌と島尻マージを 1 試料ずつ 5wt%の
含水比に調整したとともに,最も
226
Ra 濃度が高かった島尻マージの含水比を 40wt%に
250
調整し土壌温度の影響を調べた。その結果,それぞれの土壌試料から得られた回帰式の
傾きの範囲は,乾燥状態では 0.0018 ~ 0.0024,5wt%では 0.0024 および 0.0018,40wt%で
は 0.0021 であり Iskandar et al.が報告した 0.0021 と大きくは異ならなかった。湿潤状態
の土壌からの散逸係数は土壌温度に影響しないことが報告されているが,本研究では既
報とは異なる結果となった。また,この傾向には土壌種や地域による影響は認められな
かった。
4.4.3. フィールドおよび室内実験におけるラドン散逸率の比較
本年度は宮城県および広島県において散逸率のフィールド調査を行った。さらに宮城
県では散逸率の年間の変動および半日間の変動も評価した。ラドンおよびトロン散逸率
の変動係数は測定ポイントによっても異なったが,それぞれ 50 ~ 85 %および 50 ~ 118 %
であった。宮城県のラドンおよびトロン散逸率の季節変動パターンは春期から夏期にか
けてラドンおよびトロン散逸率が増加傾向を示した。さらに,夏期から秋期にかけては,
減尐傾向を示した。その後,仙台市と石巻市のラドン散逸率は冬季にかけて緩やかな減
尐増加傾向を示したが,トロン散逸率ではいずれの測定ポイントでも緩やかな増加傾向
を示した。各測定ポイントでの散逸率の算術平均値を基準とした相対値で表した結果,
昨年度の結果と同様に水分飽和度との間には良好な負相関が認められた。この傾向はラ
ドン散逸率よりも,トロン散逸率の方がより明瞭であり,さらに,地域依存性は認めら
れなかった。平成 20 年度の報告では,水分飽和度が安定している測定ポイントでは,表
層土壌温度の変動が散逸率に大きく影響することを示した。しかし,昨年度および本年
度の結果より,散逸率の変動には水分飽和度の方が表層土壌温度よりも大きく影響する
事が明らかになった。一方,広島県においても全 7 データのうちの 5 データは降雤の影
響を受けた。広島県の測定ポイントの中で黒雲母花崗岩を基盤岩とする 5 ポイントでの
ラドンおよびトロン散逸率の算術平均値 ± 標準偏差は,それぞれ 21.5 ± 11.5 mBq m-2 s-1
および 1422 ± 1164 mBq m-2 s-1 であり,昨年度の鹿児島の調査において黒雲母花崗岩を基
盤岩とする 4 ポイントの結果と比べて 5 倍程度高かった。水分飽和度は地表面状態等の
違いはあるものの,同じ基盤岩であっても散逸率は大きな幅を持つ事が確認された。
宮城県のデータに加え,過去 3 年間に取得した兵庫県,岐阜県および群馬県のデータ
を用いて,散逸率と空間ガンマ線線量率およびラジウム濃度との関係を検討した。その
結果,昨年度までの報告と同様に各測定ポイントの散逸率に算術平均値を用いることに
より,空間ガンマ線線量率やラジウム濃度との間に正相関が認められた。
本年度も引き続きラドン散逸率を推定するために,UNSCEAR の評価式の応用につい
て検討した。本年度は,Zhuo et al.の報告を基に,散逸係数の実験式を導いた。データに
は,われわれが現在までに取得した全 52 試料の水分飽和度依存性および 5 試料の温度依
存性の結果を用いた。この実験式から得られた散逸係数は,Zhuo et al.の実験式から得ら
れた結果の 49 %程度であったが,両者にはよい相関が認められた。この実験式を散逸係
数の推定に用いてラドン散逸率の計算を行った結果,計算値は測定値の 1.11 倍であった。
また,ラドン散逸率の測定値と計算値との相関係数は 0.458 と弱かったものの,全 217
251
データの 53%に相当する 116 データが 1/2 ~ 2 倍の範囲,80%に相当する 174 データが 1/3
~ 3 倍の範囲に入っていた。この結果は,ラドン散逸率の季節変動なども加味すれば,
比較的よく合っていると評価できる。本年度までに収集した各物理パラメータおよび土
壌パラメータの幅や平均値を求めた結果,いずれも一般的に報告されている範囲内であ
った。また,本実験式を用いて国内のラドン散逸率のマッピングを行った。ラドン散逸
率の計算には,土壌中の
226
Ra 濃度の代わりに,河川堆積物中のウラン濃度を使用した。
得られたマップのラドン散逸率は,空間ガンマ線線量率の傾向と同様に西南日本で高く,
東北日本では低い傾向を示した。また,北海道や東北地方のように冬期に積雪があった
り,年間の気温変化が大きかったりする寒冷地域のラドン散逸率の変動は,他の地域の
変動よりも相対的に大きかった。また,季節変動も加味した国内のラドン散逸率の算術
平均値は約 16 mBq m-2 s -1 と評価された。土壌中の
226
Ra 濃度について静岡県が分析中で
あるが,このデータの公開とともに再計算が可能となる。さらに,実験式の精度を向上
させるため,散逸係数の水分飽和度依存性のデータを増やすとともに,実効拡散係数の
実験式の検討を進める必要がある。
引用文献
1) 日本原燃株式会社、独立行政法人日本原子力研究開発機構、株式会社グローバル・
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付録.
本研究において重要なパラメータである散逸係数,実効拡散係数および散逸率との関
係について付記する。
1.散逸係数 (emanation coefficient)
土壌粒子内で生成されたラドンが間隙中に放出される割合を表した量であり,散逸率
とは全く異なる。したがって,単位はない。これは,散逸能(emanation power)や散逸
割合(emanation fraction)とも呼ばれる。
2.実効拡散係数 (effective diffusion coefficient)
土壌粒子から放出したラドンの間隙中での移行に関する重要なパラメータである。単
位は m2 s -1 である。
3.散逸率 (exhalation rate)
土壌中の間隙を拡散したラドン原子が単位面積当りの地表面から単位時間当たりにど
れだけ放出するかを表した量である。これはフラックスとも呼ばれる。ラドン原子数よ
りもラドンの放射能で表されることが多い。単位は Bq m-2 s -1(原子数で表される場合は
m-2 s -1 )である。したがって,土壌粒子中から emanation し,間隙中を diffusion した結果
が exhalation である。つまり,散逸率の評価には散逸係数と実効拡散係数の評価が重要
である。
各パラメータの相互関係
257
258
表 4-1 実効拡散係数の水分飽和度依存性の結果(関東ローム)
水分飽和度
0*1
0*1
0*1
0*1
0*1
0*1
0*4
0.04*3
0.16*3
0.24*3
0.26*3
0.28*3
0.30*1
0.30*1
0.30*1
0.37*3
0.38*3
0.40*1
0.40*1
0.40*1
0.48*3
0.50*1
0.50*1
0.50*1
0.60*1
0.60*1
0.62*2
0.66*3
0.70*2
0.70*1
0.70*1
0.71*2
0.77*3
0.82*1
0.82*1
0.82*1
Rogers の式
2
測定値
-1
(m2 s-1)
8.15E-06
8.49E-06
8.49E-06
6.52E-06
9.60E-06
8.49E-06
8.15E-06
7.37E-06
7.08E-06
7.37E-06
6.52E-06
5.22E-06
7.37E-06
7.83E-06
7.37E-06
5.22E-06
6.26E-06
6.52E-06
6.79E-06
7.08E-06
3.64E-06
2.72E-06
2.34E-06
3.55E-06
1.12E-06
2.67E-06
7.70E-07
6.97E-07
4.46E-07
5.14E-07
3.48E-07
6.83E-07
1.75E-07
1.99E-07
1.27E-07
1.88E-07
(m s )
8.20E-06
8.20E-06
8.20E-06
8.20E-06
8.20E-06
8.20E-06
8.20E-06
6.96E-06
4.19E-06
3.04E-06
2.86E-06
2.60E-06
2.40E-06
2.40E-06
2.40E-06
1.82E-06
1.74E-06
1.59E-06
1.59E-06
1.59E-06
1.14E-06
1.05E-06
1.05E-06
1.05E-06
6.70E-07
6.70E-07
6.04E-07
4.93E-07
3.87E-07
3.82E-07
3.82E-07
3.48E-07
2.09E-07
1.16E-07
1.16E-07
1.16E-07
Meas./Rogers
0.99
1.04
1.04
0.80
1.17
1.04
0.99
1.06
1.69
2.43
2.28
2.01
3.08
3.27
3.08
2.87
3.60
4.10
4.27
4.45
3.19
2.60
2.23
3.38
1.66
3.99
1.28
1.41
1.15
1.35
0.91
1.96
0.84
1.72
1.10
1.62
測定試料はいずれも関東ローム土壌である。また、ラドンチェンバー・下部タンク間流量は
0.5 L min -1,下部タンク・AB-5 間流量は 0.1 L min-1 である。
*1 カラムに土壌を詰めながら水分調整を行った場合の結果(本文中に sample 1 と表記)
*2 雨上がり 3 日以降に土壌を採取しカラムにそのまま詰めた場合の結果(本文中に sample 2
と表記)
*3 バットで水分調整を行った後にカラムに詰めた場合の結果(本文中に sample 3 と表記)
*4 ガラスビーズでの結果
259
表 4-2 ラドン散逸係数の実験に使用した試料の概要
試料産地
ラジウム濃度
基盤地質
-1
土壌密度
(Bq kg dry)
(g cm-3)
宮城県仙台市
更新世堆積物
15.9 ± 0.5
2.40
宮城県石巻市
黒色頁岩
23.5 ± 0.6
2.65
宮城県女川町
黒色頁岩
56.6 ± 0.7
2.70
260
表 4-3 Nazaroff が整理したラドン散逸係数に関するデータ
Material
No.samples
Moisture contrent
Isotope
Rock (crushed)
58
Unknown
222
Rn
Soil
21
Unknown
222
Rn
Soilb
Soilc
1
1
Dried,105°C,24h
222
Soil
Soil
1
2
20% of dry wt
Dried,200°C,90h
Air-dryd
13-20% of dry wt
Rn
Rn
Soil
Various soils (Hawaiian)
1
4% of dry wt
222
222
222
222
Rn
Rn
Rn
Rn
Rn
222
Rn
0.02
0.55
0.70
7
Unknown
222
Rn
Sandy loam
7
Unknown
222
Rn
Silty loam
7
Unknown
222
Rn
[Heavy] loam
12
Unknown
222
Rn
Clay
5
Unknown
222
Rn
Various soils (Danish)
70
0-70% of dry wt
222
Rn
Soil
Sand
2
1
Dried, 105°C,24h
Saturated
220
Rn
Rn
Uranium Ore
6
Saturated
222
Rn
222
Rn
222
Rn
0.14
(0.06-0.18)
0.21
(0.10-0.36)
0.24
(0.18-0.40)
0.20
(0.17-0.23)
0.28
(0.18-0.40)
0.22±0.13
(0.02-0.7)
0.09-0.10e,0.12-0.15
0.243
0.19±0.10
(0.06-0.26)
0.05±0.03
(0.014-0.07)
0.28±0.16
(0.055-0.55)
0.14±0.11
(0.023-0.36)
0.29, 0.31
0.067, 0.072
222
222
17
Moist, Saturated
Vacuum-dried
Tailings
c
e
f
2
Saturated
Dried, 110°C
Arithemetic mean ± one standerd deviation (range of values).
Sample sieved though 20μm mesh.
Sample of six giving highest resding.
d
0.084±0.086
(0.005-0.40)
0.30±0.16
(0.03-0.55)
0.25
0.68
0.09
0.41
0.27
(0.22-0.32)
0.36±0.06
222
Uranium Ore (crushed)
b
Emanation Coef. a
Unknown
Unknown
Unknown
Lava fieleds
Thin oeganic soils
Deep agricullurel soils
Various soils
Sand
Dried, 110°Cf
a
19, 20)
Exposed to laboratory air for several days.
This sample, when moist, had an emanation coefficient for
Dried to contatant weight.
261
220
Rn of 0.13.
表 4-4
乾燥・飽和状態における鉱石・尾鉱からの散逸能(Strong et al.)
226
Source
Emanation Coefficient
Ra
Saturated
(Bq g-1)
Dry
Saturated
Yeelirrie ore
39.6
0.02
0.06
3.0
Lake Way ore
6.5
0.014
0.065
4.6
Nabarlek high grade ore
1270
0.06
0.25
4.2
Ranger ore
32.2
0.07
0.25
3.6
Koongarra ore
51.2
0.07
0.26
3.7
Jabiluka ore
49.4
0.065
0.23
3.5
Jabiluka tailings
52.4
0.072
0.29
3.9
Mary Kathleen tailings
11.4
0.067
0.31
4.6
262
Dry
18)
表 4-5
各測定試料の散逸係数の最小値と最大値(1/2)
226
Ra 濃度
散逸係数
散逸係数
-1
(Bq kg dry)
min
max
兵庫県神戸市 Point4
10.1
0.165
0.449
2.7
兵庫県神戸市 Point6
20.6
0.140
0.383
2.7
兵庫県神戸市 Point7
29.7
0.172
0.470
2.7
兵庫県神戸市 Point8
35.6
0.103
0.202
2.0
兵庫県神戸市 Point9
17.7
0.152
0.414
2.7
兵庫県神戸市 Point10
29.7
0.146
0.397
2.7
兵庫県神戸市 Point11
20.1
0.139
0.380
2.7
青森県むつ市 Point1
8.6
0.112
0.316
2.8
青森県むつ市 Point2
28.8
0.257
0.387
1.5
青森県むつ市 Point3
10.5
0.184
0.496
2.7
青森県東通村 Point1
11.8
0.564
0.871
1.5
青森県東通村 Point2
17.9
0.252
0.403
1.6
青森県東通村 Point3
9.6
0.192
0.361
1.9
青森県東通村 Point4
6.7
0.416
0.638
1.5
岐阜県中津川市 (旧坂下町)
14.3
0.273
0.483
1.8
岐阜県中津川市
40.1
0.147
0.229
1.6
岐阜県中津川市 (旧蛭川村)
27.1
0.178
0.339
1.9
岐阜県関市
25.3
0.185
0.312
1.7
岐阜県可児市
23.4
0.105
0.217
2.1
沖縄県那覇市
20.4
0.190
0.233
1.2
沖縄県糸満市
87.0
0.229
0.450
2.0
沖縄県南城市
29.9
0.223
0.390
1.7
沖縄県与那原町
20.8
0.111
0.234
2.1
沖縄県今帰仁村
57.5
0.149
0.305
2.0
沖縄県国頭村(1)
73.5
0.207
0.401
1.9
沖縄県国頭村(2)
30.9
0.052
0.145
2.8
沖縄県読谷村(1)
27.5
0.200
0.404
2.0
沖縄県読谷村(2)
51.9
0.224
0.349
1.6
沖縄県宮古島市 Point3
76.8
0.171
0.330
1.9
沖縄県宮古島市 Point4
10.9
0.149
0.300
2.0
沖縄県宮古島市 Point6
80.7
0.237
0.372
1.6
試料産地
263
max/min
表 4-5
各測定試料の散逸係数の最小値と最大値(2/2)
226
Ra 濃度
散逸係数
散逸係数
-1
(Bq kg dry)
min
max
群馬県高崎市
9.4
0.236
0.407
1.7
群馬県片品村
14.4
0.174
0.465
2.7
群馬県みどり市
30.4
0.161
0.290
1.8
鹿児島県鹿児島市
29.0
0.157
0.437
2.8
鹿児島県指宿市(1)
9.4
0.162
0.232
1.4
鹿児島県指宿市(2)
9.0
0.154
0.328
2.1
鹿児島県南さつま市
30.3
0.124
0.342
2.8
鹿児島県垂水市(1)
13.9
0.067
0.121
1.8
鹿児島県垂水市(2)
15.9
0.124
0.226
1.8
鹿児島県垂水市(3)
15.0
0.082
0.149
1.8
鹿児島県垂水市(4)
28.8
0.118
0.212
1.8
鹿児島県鹿屋市
23.7
0.080
0.177
2.2
鹿児島県内之浦町
41.6
0.088
0.204
2.3
鹿児島県肝付町(1)
39.4
0.163
0.258
1.6
鹿児島県肝付町(2)
42.4
0.153
0.292
1.9
宮城県仙台市
15.9
0.219
0.483
2.2
宮城県石巻市
23.5
0.207
0.424
2.0
宮城県女川町
56.6
0.265
0.366
1.4
試料産地
264
max/min
表 4-6
散逸係数の土壌温度による影響
(a) 乾燥条件
温度
花崗岩
温度
花崗岩
温度
花崗岩
(°C)
(真壁)
(°C)
(苗木)
(°C)
(六甲)
58.2 ± 1.8
0.266 ± 0.04
54.9 ± 1.7
0.263 ± 0.03
56.8 ± 1.5
0.206 ± 0.05
42.1 ± 1.7
0.227 ± 0.01
41.7 ± 2.1
0.226 ± 0.02
43.6 ± 2.1
0.174 ± 0.07
23.9 ± 0.4
0.180 ± 0.03
24.4 ± 0.3
0.191 ± 0.01
23.5 ± 0.5
0.128 ± 0.03
4.2 ± 0.5
0.140 ± 0.01
4.3 ± 0.4
0.157 ± 0.02
3.8 ± 0.9
0.103 ± 0.01
-23.0 ± 4.5
0.079 ± 0.02
-20.2 ± 0.1
0.041 ± 0.02
-20.1 ± 0.4
0.048 ± 0.03
傾斜: 0.0023
傾斜: 0.0021*
温度
島尻マージ
温度
島尻マージ
(°C)
(糸満)
(°C)
(宮古島)
57.9 ± 2.1
0.255 ± 0.05
56.1 ± 0.3
0.204 ± 0.01
41.9 ± 1.1
0.215 ± 0.00
44.0 ± 1.1
0.167 ± 0.00
23.7 ± 0.6
0.178 ± 0.02
24.1 ± 0.3
0.135 ± 0.00
4.0 ± 0.6
0.118 ± 0.02
3.8 ± 0.6
0.097 ± 0.01
-20.2 ± 0.5
0.068 ± 0.01
-20.2 ± 0.5
0.060 ± 0.02
傾斜: 0.0024
傾斜: 0.0020
傾斜: 0.0018
* 苗木花崗岩の傾斜は,4.3 ~ 54.9 °C までのデータから求めた。
(b) 含水比 5wt%
(c) 含水比 40 wt%
温度
花崗岩
温度
島尻マージ
温度
島尻マージ
(°C)
(六甲)
(°C)
(宮古島)
(°C)
(宮古島)
56.3 ± 0.5
0.275 ± 0.03
56.0 ± 0.9
0.342 ± 0.01
56.1 ± 1.1
0.374 ± 0.04
43.6 ± 2.1
0.240 ± 0.01
41.8 ± 0.3
0.314 ± 0.03
42.5 ± 0.1
0.333 ± 0.01
25.2 ± 0.1
0.203 ± 0.06
25.7 ± 0.3
0.286 ± 0.01
23.0 ± 0.3
0.297 ± 0.01
3.8 ± 0.3
0.167 ± 0.00
3.6 ± 0.0
0.240 ± 0.01
2.9 ± 0.2
0.261 ± 0.02
-20.1 ± 0.1
0.117 ± 0.02
-20.4 ± 0.3
0.183 ± 0.01
-20.0 ± 0.1
0.062 ± 0.02
傾斜: 0.0020
傾斜: 0.0021
傾斜: 0.0021*
* 島尻マージ(宮古島; 含水比 40wt%)の傾斜は,2.9 ~ 56.1 °C までのデータから求めた。
265
表 4-7
宮城県仙台市におけるラドン(Rn)およびトロン(Tn)の散逸率
測定場所
春期
夏期
秋期
冬期
測定日時
ラドン散逸率
-2
mBq m s
-1
トロン散逸率
mBq m-2 s-1
Tn/Rn
2010/5/10 9:07
0.7 ± 0.6
92 ± 44
131
2010/5/10 10:35
1.1 ± 0.7
98 ± 45
89
2010/5/10 12:33
1.0 ± 0.7
109 ± 48
109
2010/5/10 13:58
1.6 ± 0.9
117 ± 50
73
2010/5/10 15:02
2.1 ± 1.1
56 ± 33
27
平均値
1.3 ± 0.6
94 ± 24
86 ± 40
2010/8/12 9:24
6.8 ± 2.0
211 ± 41
31
2010/8/12 10:45
2.3 ± 2.1
262 ± 37
114
2010/8/12 11:46
5.0 ± 1.7
429 ± 42
86
2010/8/12 12:59
6.8 ± 1.9
363 ± 43
53
2010/8/12 14:01
3.9 ± 1.4
308 ± 43
79
平均値
5.0 ± 1.9
315 ± 85
73 ± 32
2010/10/8 8:48
4.6 ± 1.6
68 ± 37
15
2010/10/8 10:27
2.2 ± 1.1
81 ± 41
37
2010/10/8 11:50
0.6 ± 0.6
109 ± 48
182
2010/10/8 13:26
0.7 ± 0.6
76 ± 39
109
2010/10/8 14:57
1.9 ± 1.0
75 ± 39
39
平均値
2.0 ± 1.6
82 ± 16
76 ± 69
2010/12/10 10:40
1.0 ± 0.7
248 ± 79
248
2010/12/10 12:00
No data
342 ± 98
-
2010/12/10 13:30
No data
385 ± 106
-
2010/12/10 15:00
0.4 ± 0.5
411 ± 111
1028
平均値
0.7 ± 0.4
347 ± 72
638 ± 551
2.5 ± 2.1
202 ± 134
144 ± 235
仙台市平均値
データ:検出下限値以下
266
表 4-8
宮城県石巻市におけるラドン(Rn)およびトロン(Tn)の散逸率
測定場所
春期
夏期
秋期
冬期
測定日時
ラドン散逸率
-2
mBq m s
-1
トロン散逸率
mBq m-2 s-1
Tn/Rn
2010/5/7 9:19
9.9 ± 2.4
2012 ± 396
203
2010/5/7 10:35
20.8 ± 3.7
2324 ± 444
112
2010/5/8 17:00
18.2 ± 3.4
488 ± 125
27
2010/5/9 10:03
6.6 ± 1.9
1254 ± 260
190
2010/5/9 11:30
11.8 ± 2.6
1425 ± 290
121
2010/5/9 13:08
7.7 ± 2.1
1347 ± 276
175
2010/5/9 14:32
7.2 ± 2.0
1270 ± 263
176
2010/5/9 16:00
12.1 ± 2.7
1680 ± 334
139
平均値
10.6 ± 4.4
1244 ± 401
143 ± 57
2010/8/11 9:32
12.8 ± 2.8
2237 ± 429
175
2010/8/11 11:03
6.0 ± 1.8
2057 ± 398
343
2010/8/11 12:30
9.3 ± 2.3
2263 ± 434
243
2010/8/11 14:00
7.9 ± 2.1
2056 ± 398
260
2010/8/11 15:31
9.1 ± 2.3
2249 ± 472
247
平均値
9.0 ± 2.5
2172 ± 106
254 ± 60
2010/10/6 9:31
8.1 ± 2.1
561 ± 138
69
2010/10/6 10:54
No data
592 ± 144
-
2010/10/6 12:33
5.8 ± 1.8
617 ± 149
106
2010/10/6 14:00
5.5 ± 1.7
744 ± 171
135
2010/10/6 15:32
9.9 ± 2.4
674 ± 159
68
平均値
7.3 ± 2.1
638 ± 72
95 ± 32
2010/12/8 10:00
15.7 ± 3.1
412 ± 111
26
2010/12/8 11:34
3.0 ± 1.3
881 ± 196
294
2010/12/8 13:25
No data
1051 ± 225
-
2010/12/8 15:50
2.5 ± 1.2
1566 ± 314
626
平均値
7.1 ± 7.5
978 ± 476
315 ± 301
9.5 ± 4.7
1353 ± 672
187 ± 134
石巻市平均値
データ:検出下限値以下
267
表 4-9
宮城県女川町におけるラドン(Rn)およびトロン(Tn)の散逸率
測定場所
春期
夏期
秋期
冬期
測定日時
ラドン散逸率
-2
mBq m s
トロン散逸率
-1
mBq m-2 s-1
Tn/Rn
2010/5/8 9:31
0.5 ± 0.5
149 ± 58
298
2010/5/8 10:33
2.8 ± 1.2
201 ± 69
72
2010/5/8 12:00
5.6 ± 1.8
327 ± 95
58
2010/5/8 13:31
No data
581 ± 142
-
2010/5/8 14:58
5.1 ± 1.7
626 ± 150
123
平均値
3.5 ± 2.3
377 ± 127
138 ± 110
2010/8/10 9:31
8.0 ± 2.1
2653 ± 500
332
2010/8/10 10:28
19.7 ± 3.5
2853 ± 534
145
2010/8/10 12:06
9.0 ± 2.3
3687 ± 676
410
2010/8/10 14:32
21.3 ± 3.7
3916 ± 715
184
2010/8/10 16:04
22.3 ± 3.8
3684 ± 675
165
2010/8/10 17:30
18.9 ± 3.5
4368 ± 792
231
平均値
16.5 ± 6.3
3527 ± 652
244 ± 105
2010/10/5 9:30
5.3 ± 1.7
172 ± 63
32
2010/10/5 11:03
2.9 ± 1.3
136 ± 55
47
2010/10/5 12:36
7.3 ± 2.0
180 ± 65
25
2010/10/5 15:00
4.9 ± 1.6
312 ± 92
64
2010/10/5 16:27
7.6 ± 2.1
201 ± 71
26
2010/10/7 9:30
5.5 ± 1.7
308 ± 91
56
平均値
5.6 ± 1.7
218 ± 74
42 ± 16
2010/12/9 9:50
18.4 ± 3.4
486 ± 125
26
2010/12/9 11:33
8.0 ± 2.1
457 ± 119
57
平均値
13.2 ± 7.4
472 ± 21
42 ± 22
9.6 ± 7.1
1331 ± 1576
131 ± 118
女川町平均値
データ:検出下限値以下
表 4-10
宮城県の各測定ポイントにおける変動係数.単位: (%)
仙台市
石巻市
女川町
ラドン散逸率
85.0
49.5
73.4
トロン散逸率
66.4
49.7
118
268
表 4-11
広島県におけるラドン(Rn)およびトロン(Tn)の散逸率
測定場所
測定年月日
ラドン散逸率
-2
mBq m s
-1
トロン散逸率
mBq m-2 s-1
Tn/Rn
熊野町
2010/9/27
30.2 ± 4.6
1698 ± 337
56
廿日市市
2010/9/28
3.1 ± 1.3
210 ± 71
68
広島市佐伯区
2010/9/28
3.8 ± 1.4
40 ± 28
11
東広島市
2010/9/29
17.3 ± 3.3
1683 ± 334
97
安芸太田町
2010/9/29
20.2 ± 3.6
3327 ± 615
165
安芸高田市
2010/9/29
8.2 ± 2.2
872 ± 194
106
呉市
2010/9/30
37.3 ± 5.3
1408 ± 287
38
広島市安芸区
2010/9/30
20.5 ± 3.6
376 ± 104
18
17.6 ± 12.3
1202 ± 1080
70 ± 51
広島県平均値
表 4-12 広島県の測定ポイントにおける土壌物性データおよび空間 γ 線線量率
測定場所
体積含水率
3
-3
土壌温度
土壌密度
-3
-3
線量率
nGy h-1
°C
熊野町
0.076 ± 0.006
24.7 ± 0.3
No data
No data
No data
83 ± 6
廿日市市
0.181 ± 0.030
23.3 ± 0.9
2.54 ± 0.04
1.26 ± 0.07
0.50 ± 0.02
66 ± 1
広島市佐伯区
0.238 ± 0.014
19.5 ± 0.1
2.66 ± 0.00
1.48 ± 0.09
0.44 ± 0.03
70 ± 3
東広島市
0.124 ± 0.010
19.6 ± 0.5
2.58 ± 0.05
1.29 ± 0.09
0.50 ± 0.02
79 ± 3
安芸太田町
0.089 ± 0.017
19.2 ± 0.4
2.58 ± 0.03
1.40 ± 0.02
0.46 ± 0.02
68 ± 1
安芸高田市
0.142 ± 0.015
19.3 ± 0.1
2.63 ± 0.01
1.54 ± 0.08
0.42 ± 0.03
87 ± 6
呉市
0.155 ± 0.014
22.2 ± 0.4
2.64 ± 0.00
1.45 ± 0.01
0.45 ± 0.01
92 ± 5
広島市安芸区
0.297 ± 0.026
19.4 ± 0.1
2.65 ± 0.01
1.39 ± 0.11
0.45 ± 0.03
80 ± 4
0.163 ± 0.075
20.9 ± 2.2
2.61 ± 0.04
1.40 ± 0.10
0.46 ± 0.03
78 ± 9
269
g cm
間隙率
m m
平均値
g cm
乾燥密度
270
32.4 ± 0.6
安芸太田町
42.7 ± 0.8
53.7 ± 0.9
東広島市
広島市安芸区
54.4 ± 0.8
広島市佐伯区
96.1 ± 1.0
40.3 ± 0.8
廿日市市
呉市
61.0 ± 0.8
熊野町
34.2 ± 0.6
59.3 ± 0.8
女川町
安芸高田市
24.0 ± 0.6
石巻市
Pb (352 keV)
16.7 ± 0.6
214
仙台市
土壌採取場所
214
Ra 濃度
38.7 ± 0.7
88.8 ± 1.0
32.4 ± 0.6
30.6 ± 0.6
47.8 ± 0.8
49.2 ± 0.7
36.6 ± 0.7
55.2 ± 0.8
53.9 ± 0.5
22.9 ± 0.7
15.1 ± 0.5
40.7 ± 0.8
92.5 ± 1.0
33.3 ± 0.6
31.5 ± 0.6
50.7 ± 0.8
51.8 ± 0.7
38.5 ± 0.8
58.1 ± 0.8
56.6 ± 0.6
23.5 ± 0.7
15.9 ± 0.5
平均値
各測定ポイントにおける
Bi (609 keV)
226
表 4-13
Ra 濃度
46.7 ± 1.2
126.7 ± 1.6
35.5 ± 0.9
70.3 ± 1.1
63.1 ± 1.4
74.8 ± 1.3
71.0 ± 1.5
65.0 ± 1.2
62.3 ± 0.9
33.7 ± 1.1
19.2 ± 0.8
Ac (931 keV)
228
40
K 濃度
698.1 ± 7.2
1046.8 ± 8.0
1220.3 ± 6.2
767.3 ± 7.8
1377.6 ± 9.6
976.1 ± 7.2
773.1 ± 7.5
1048.9 ± 7.8
681.6 ± 5.9
527.1 ± 5.4
210.1 ± 3.9
K (1461 keV)
40
Ra 濃度, 228 Ra 濃度および 40K 濃度
228
226
228
1.1
1.4
1.1
2.2
1.2
1.4
1.8
1.1
1.2
1.5
1.3
Ra/226 Ra
78 ± 1
167 ± 2
89 ± 1
92 ± 1
121 ± 2
112 ± 1
96 ± 2
112 ± 1
94 ± 1
54 ± 1
28 ± 1
nGy h -1
地殻 γ 線線量率
単位: Bq kg-1 dry
宮城県仙台市における体積含水率,表層土壌温度および空間 γ 線線量率
表 4-14
測定場所
春期
夏期
秋期
冬期
測定日時
体積含水率
3
-3
m m
表層土壌温度
空間 γ 線線量率
°C
nGy h-1
2010/5/10 9:07
0.439 ± 0.008
11.2 ± 0.1
25 ± 2
2010/5/10 10:35
0.464 ± 0.030
11.5 ± 0.1
24 ± 2
2010/5/10 12:33
0.449 ± 0.016
11.7 ± 0.1
24 ± 2
2010/5/10 13:58
0.452 ± 0.008
12.0 ± 0.2
24 ± 2
2010/5/10 15:02
0.444 ± 0.027
12.1 ± 0.1
23 ± 2
平均値
0.450 ± 0.010
11.7 ± 0.4
24 ± 1
2010/8/12 9:24
0.395 ± 0.047
24.3 ± 0.1
26 ± 4
2010/8/12 10:45
0.401 ± 0.036
24.5 ± 0.2
26 ± 2
2010/8/12 11:46
0.366 ± 0.047
24.6 ± 0.0
26 ± 2
2010/8/12 12:59
0.337 ± 0.039
25.8 ± 0.0
24 ± 2
2010/8/12 14:01
0.351 ± 0.024
25.1 ± 0.3
25 ± 3
平均値
0.370 ± 0.028
24.8 ± 0.6
26 ± 1
2010/10/8 8:48
0.431 ± 0.010
16.7 ± 0.2
24 ± 2
2010/10/8 10:27
0.419 ± 0.026
17.1 ± 0.1
24 ± 2
2010/10/8 11:50
0.432 ± 0.013
17.3 ± 0.0
23 ± 4
2010/10/8 13:26
0.419 ± 0.022
17.4 ± 0.1
23 ± 3
2010/10/8 14:57
0.422 ± 0.013
17.6 ± 0.0
25 ± 2
平均値
0.425 ± 0.006
17.2 ± 0.3
24 ± 1
2010/12/10 10:40
0.317 ± 0.020
6.6 ± 0.1
33 ± 3
2010/12/10 12:00
0.322 ± 0.026
6.6 ± 0.1
34 ± 4
2010/12/10 13:30
0.331 ± 0.033
6.6 ± 0.1
31 ± 3
2010/12/10 15:00
0.349 ± 0.015
6.6 ± 0.1
31 ± 2
平均値
0.330 ± 0.010
6.6 ± 0.0
32 ± 1
0.397 ± 0.049
15.5 ± 6.8
26 ± 3
仙台市平均値
271
表 4-15
宮城県石巻市における体積含水率,表層土壌温度および空間 γ 線線量率
測定場所
春期
夏期
秋期
冬期
測定日時
体積含水率
3
-3
m m
表層土壌温度
空間 γ 線線量率
°C
nGy h-1
2010/5/7 9:19
0.208 ± 0.068
18.0 ± 0.2
67 ± 6
2010/5/7 10:35
0.210 ± 0.022
18.8 ± 0.5
78 ± 7
2010/5/8 17:00
0.273 ± 0.016
18.5 ± 0.7
61 ± 2
2010/5/9 10:03
0.267 ± 0.035
17.1 ± 0.5
64 ± 1
2010/5/9 11:30
0.258 ± 0.020
20.7 ± 0.4
62 ± 3
2010/5/9 13:08
0.267 ± 0.029
21.4 ± 1.2
62 ± 3
2010/5/9 14:32
0.281 ± 0.033
21.2 ± 1.7
63 ± 2
2010/5/9 16:00
0.259 ± 0.034
19.4 ± 1.2
61 ± 2
平均値
0.253 ± 0.028
19.4 ± 1.6
65 ± 6
2010/8/11 9:32
0.228 ± 0.041
28.2 ± 0.5
65 ± 6
2010/8/11 11:03
0.203 ± 0.021
28.6 ± 0.7
64 ± 3
2010/8/11 12:30
0.207 ± 0.032
29.9 ± 0.9
62 ± 4
2010/8/11 14:00
0.182 ± 0.032
29.7 ± 0.9
63 ± 1
2010/8/11 15:31
0.185 ± 0.027
29.3 ± 1.1
63 ± 3
平均値
0.201 ± 0.018
29.1 ± 0.7
63 ± 1
2010/10/6 9:31
0.333 ± 0.019
19.7 ± 0.5
75 ± 8
2010/10/6 10:54
0.320 ± 0.011
21.5 ± 0.2
67 ± 7
2010/10/6 12:33
0.316 ± 0.037
22.3 ± 0.7
67 ± 8
2010/10/6 14:00
0.314 ± 0.024
22.2 ± 0.8
66 ± 5
2010/10/6 15:32
0.301 ± 0.022
21.6 ± 0.5
67 ± 6
平均値
0.317 ± 0.012
21.4 ± 1.0
68 ± 4
2010/12/8 10:00
0.314 ± 0.031
6.9 ± 0.2
82 ± 4
2010/12/8 11:34
0.314 ± 0.017
7.3 ± 0.2
83 ± 4
2010/12/8 13:25
0.313 ± 0.010
7.6 ± 0.1
84 ± 3
2010/12/8 15:50
0.317 ± 0.019
7.5 ± 0.1
83 ± 3
平均値
0.314 ± 0.002
7.3 ± 0.3
83 ± 1
0.270 ± 0.051
19.9 ± 7.2
69 ± 8
石巻市平均値
272
宮城県女川町における体積含水率,表層土壌温度および空間 γ 線線量率
表 4-16
測定場所
春期
夏期
秋期
冬期
表層土壌温度
空間 γ 線線量率
m m
°C
nGy h-1
2010/5/8 9:31
0.407 ± 0.022
14.0 ± 0.9
70 ± 4
2010/5/8 10:33
0.396 ± 0.047
14.8 ± 0.9
72 ± 3
2010/5/8 12:00
0.385 ± 0.026
17.6 ± 1.0
68 ± 2
2010/5/8 13:31
0.372 ± 0.031
20.1 ± 1.0
68 ± 4
2010/5/8 14:58
0.353 ± 0.045
21.0 ± 0.6
68 ± 4
平均値
0.383 ± 0.021
17.5 ± 3.1
69 ± 2
2010/8/10 9:31
0.193 ±0.009
26.3 ± 0.9
74 ± 8
2010/8/10 10:28
0.203 ± 0.009
26.2 ± 0.8
67 ± 3
2010/8/10 12:06
0.211 ± 0.017
30.1 ± 2.8
65 ± 5
2010/8/10 14:32
0.219 ± 0.016
34.3 ± 1.2
67 ± 7
2010/8/10 16:04
0.205 ± 0.012
34.0 ± 0.8
68 ± 5
2010/8/10 17:30
0.205 ± 0.012
32.0 ± 0.9
67 ± 6
平均値
0.206 ± 0.009
30.5 ± 3.6
68 ± 3
2010/10/5 9:30
0.390 ± 0.018
19.1 ± 0.1
75 ± 2
2010/10/5 11:03
0.403 ± 0.012
19.3 ± 0.1
70 ± 5
2010/10/5 12:36
0.416 ± 0.046
19.6 ± 0.1
72 ± 3
2010/10/5 15:00
0.413 ± 0.017
21.7 ± 0.4
71 ± 3
2010/10/5 16:27
0.397 ± 0.013
21.0 ± 0.2
73 ± 2
2010/10/7 9:30
0.380 ± 0.017
18.8 ± 0.1
70 ± 2
平均値
0.400 ± 0.014
19.9 ± 1.2
72 ± 2
2010/12/9 9:50
0.384 ± 0.011
5.6 ± 0.1
92 ± 4
2010/12/9 11:33
0.390 ± 0.012
6.2 ± 0.1
97 ± 3
平均値
0.387 ± 0.004
5.9 ± 0.0
95 ± 1
0.333 ± 0.090
21.2 ± 8.1
72 ± 8
測定日時
女川町平均値
体積含水率
3
-3
273
274
散逸率
(UNSCEAR)
8.7
6.2
10.6
10.2
10.6
15.6
16.9
16.5
8.6
21.0
15.2
41.3
26.9
9.7
18.7
18.9
25.8
25.5
24.3
15.1
19.9
20.5
23.5
29.5
34.0
34.1
23.9
24.1
17.4
22.9
散逸率
(測定値)
11.3
3.3
3.9
11.8
8.6
6.1
17.3
27.4
9.5
4.5
7.9
14.7
17.2
6.9
2.1
6.7
17.3
16.1
ND
15.5
8.2
3.8
1.9
22
29.6
4.1
4.5
25.4
15.8
9.6
7.7
15.7
散逸率
(NIRS)
8.9
8.1
13.9
11.7
31.1
19.2
7.3
14.7
14.4
13.6
8.4
14.9
27.9
19.1
19.2
2.0
2.3
0.9
0.5
1.2
1.8
2.8
3.5
0.9
0.9
1.0
7.8
6.8
0.8
1.2
0.8
1.9
2.7
1.2
1.7
0.9
0.6
1.7
1.9
2.7
1.0
2.4
3.9
4.6
2.8
1.1
1.6
1.6
1.8
5.2
10.8
1.1
1.0
8.3
7.6
0.9
1.5
1.8
3.0
CN/M
CU/M
226
20.1
29.7
17.1
35.6
29.0
20.7
10.3
Ra 濃度
1.48
1.47
1.59
1.58
1.52
1.01
1.06
乾燥密度
2.64
2.68
2.63
2.63
2.67
2.63
2.67
粒子密度
0.44
0.45
0.40
0.40
0.43
0.60
0.61
間隙率
13.2
14.7
12.3
8.9
14.3
9.1
17.1
9.2
9.0
14.5
13.0
9.4
7.3
15.2
15.6
8.3
7.6
土中温度
0.467
0.223
0.259
0.462
0.121
0.172
0.504
0.257
0.147
0.238
0.803
0.612
0.703
0.209
0.523
0.784
0.443
0.436
0.198
0.208
0.248
0.555
0.257
0.230
0.429
0.272
0.173
0.171
0.431
0.427
水分飽和度
* 散逸率の単位は全て mBq m-2 s-1,226Ra 濃度の単位は Bq kg-1 dry,“乾燥密度”は乾燥バルク密度,
“粒子密度”は土壌粒子密度であり,単位はいずれも g cm-3 である。
神戸市(11)
神戸市(10)
神戸市(9)
神戸市(8)
神戸市(7)
神戸市(6)
神戸市(4)
測定場所
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (1/12)
275
0.189
0.168
神戸市(10)
神戸市(11)
散逸係数
(NIRS)
0.261
0.265
0.224
0.226
0.280
0.281
0.281
0.105
0.105
0.105
0.105
0.228
0.240
0.241
0.241
0.214
散逸係数
(水分条件)
0.349
0.362
0.329
0.348
0.326
0.306
0.272
0.313
0.389
0.389
0.389
0.389
0.403
0.382
0.192
0.192
0.192
0.192
0.192
0.192
0.330
0.330
0.301
0.302
0.304
0.304
0.308
0.308
0.349
0.324
0.66
0.79
0.76
0.82
0.72
0.72
0.70
0.73
0.55
0.55
0.55
0.55
0.69
0.79
0.78
0.78
CN/M
* 実効拡散係数(Zhuo ら)は,Rogers らの評価式に土中温度の補正をした値。
* 散逸係数(水分条件)は,野外観測で得られた体積含水率に対する実測散逸係数。
0.179
0.219
神戸市(7)
神戸市(9)
0.179
神戸市(6)
0.082
0.210
神戸市(4)
神戸市(8)
散逸係数
(乾燥状態)
測定場所
1.34E-06
2.68E-06
実効拡散係数
(Rogers)
2.60E-06
1.23E-06
4.31E-06
3.58E-06
1.06E-06
2.62E-06
3.89E-06
2.80E-06
1.20E-07
7.14E-07
3.76E-07
2.76E-06
1.09E-06
1.56E-07
1.43E-06
1.46E-06
2.73E-06
2.67E-06
2.42E-06
9.30E-07
2.37E-06
2.53E-06
1.51E-06
2.37E-06
3.10E-06
3.12E-06
1.50E-06
1.52E-06
2.78E-06
実効拡散係数
(Zhuo)
4.48E-06
3.66E-06
4.04E-06
2.87E-06
2.89E-06
1.11E-06
1.60E-07
2.84E-06
2.76E-06
2.48E-06
9.49E-07
2.63E-06
3.23E-06
1.53E-06
1.55E-06
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (1/12)
1.04
1.04
1.02
1.04
1.02
1.05
1.03
1.02
1.04
1.04
1.03
1.02
1.04
1.04
1.02
1.02
DZhuo/DRogers
276
28.5
8.5
東通村(3)
東通村(4)
1.4
0.2
0.4
3.5
1.3
0.6
0.8
CU/M
0.8
0.2
0.2
1.9
-
-
-
CN/M
226
6.7
9.6
17.9
8.7
10.5
28.8
8.6
Ra 濃度
1.45
1.16
0.90
1.40
1.08
1.11
1.22
乾燥密度
2.85
2.83
2.47
2.81
2.59
2.52
2.64
粒子密度
0.084
0.183
0.079
0.349
0.161
0.186
0.246
むつ市(3)
東通村(1)
東通村(2)
東通村(3)
東通村(4)
0.558
0.315
0.395
0.864
0.586
0.366
0.299
(水分条件)
(乾燥状態)
むつ市(2)
散逸係数
0.314
0.236
0.203
0.444
-
-
-
(NIRS)
散逸係数
0.56
0.75
0.51
0.51
-
-
-
CN/M
2.21E-06
1.93E-06
9.71E-07
2.86E-06
1.36E-06
7.22E-07
2.59E-06
(Rogers)
実効拡散係数
0.49
0.59
0.63
0.50
0.58
0.56
0.54
間隙率
2.29E-06
2.00E-06
1.02E-06
2.99E-06
-
-
-
(Zhuo)
実効拡散係数
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (2/12)
6.8
5.5
4.9
13.9
-
-
-
(NIRS)
散逸率
散逸係数
11.7
7.1
9.1
25.9
11.3
14.4
むつ市(1)
測定場所
7.4
25.1
東通村(2)
8.4
むつ市(3)
東通村(1)
22.6
むつ市(2)
7.3
(UNSCEAR)
(測定値)
9.3
散逸率
散逸率
むつ市(1)
測定場所
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (2/12)
1.04
1.04
1.05
1.04
-
-
-
DZhuo/DRogers
14.3
13.2
17.2
16.1
-
-
-
土中温度
0.303
0.343
0.514
0.218
0.443
0.604
0.256
水分飽和度
277
中津川市
旧 坂下町
測定場所
25.0
20.4
17.2
20.3
19.8
25.5
24.4
22.8
21.1
21.9
20.0
15.8
22.2
59.5
54.5
51.3
49.5
-
16.8
18.5
23.5
-
0.5
3.3
24.7
1.0
5.7
17
2.2
6.7
0.5
3.7
0.8
0.6
7.1
5.7
0.6
2.4
0.7
1.5
18.5
5.2
0.8
10.5
0.5
(UNSCEAR)
(測定値)
15.1
散逸率
散逸率
22.5
24.4
23.6
22.7
23.6
24.4
21.3
21.8
19.1
21.1
24.4
24.6
0.8
1.7
5.6
2.1
1.8
1.5
1.3
1.7
1.6
3.8
2.2
(NIRS)
散逸率
-
0.9
1.1
1.4
-
0.5
0.4
0.4
0.3
0.9
1.6
1.5
0.1
0.2
0.3
0.1
0.1
0.0
0.1
0.1
0.2
0.1
0.1
CU/M
-
1.0
1.3
1.4
-
0.5
0.4
0.4
0.3
1.0
1.5
1.4
0.2
0.3
0.8
0.4
0.3
0.1
0.4
0.2
0.7
0.2
0.2
CN/M
226
40.1
14.3
Ra 濃度
1.41
1.19
乾燥密度
2.63
2.58
粒子密度
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (3/12)
0.46
0.54
間隙率
10.8
7.5
7.3
18.6
13.6
14.9
35.9
37.2
32.9
21.8
21.2
26.2
10.5
7.7
7.3
9.1
8.0
31.1
29.7
29.2
17.1
18.1
16.8
土中温度
0.363
0.302
0.326
0.372
0.337
0.315
0.441
0.428
0.501
0.426
0.326
0.331
0.926
0.867
0.661
0.841
0.859
0.881
0.892
0.870
0.872
0.763
0.838
水分飽和度
278
中津川市
旧 坂下町
測定場所
0.154
0.197
0.197
0.197
0.197
0.197
0.197
0.197
0.197
0.197
0.197
0.197
0.200
0.192
0.200
0.199
0.213
0.210
0.206
0.179
0.179
0.179
0.305
0.193
0.211
0.305
0.193
0.197
0.305
0.124
0.211
0.305
0.119
0.305
0.114
0.305
0.305
0.116
0.117
0.305
0.116
0.305
0.305
0.126
0.115
0.305
0.119
0.240
(NIRS)
(水分条件)
(乾燥状態)
散逸係数
散逸係数
散逸係数
1.10
1.10
1.10
0.95
0.94
0.93
0.99
0.98
1.03
0.98
0.93
0.93
1.58
1.58
2.46
2.57
2.60
2.65
2.67
2.62
2.63
2.43
2.56
CN/M
1.84E-06
2.19E-06
2.05E-06
1.80E-06
1.99E-06
2.11E-06
1.45E-06
1.51E-06
1.18E-06
1.53E-06
2.05E-06
2.02E-06
1.03E-08
4.69E-08
5.36E-07
7.74E-08
5.46E-08
3.44E-08
2.64E-08
4.40E-08
4.20E-08
2.30E-07
8.10E-08
(Rogers)
実効拡散係数
1.90E-06
2.24E-06
2.09E-06
1.89E-06
2.06E-06
2.20E-06
1.59E-06
1.66E-06
1.29E-06
1.62E-06
2.17E-06
2.16E-06
1.06E-08
4.79E-08
5.47E-07
7.93E-08
5.58E-08
3.73E-08
2.86E-08
4.75E-08
4.39E-08
2.41E-07
8.47E-08
(Zhuo)
実効拡散係数
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (3/12)
1.03
1.02
1.02
1.05
1.04
1.04
1.10
1.10
1.09
1.06
1.06
1.07
1.03
1.02
1.02
1.02
1.02
1.08
1.08
1.08
1.05
1.05
1.05
DZhuo/DRogers
279
関市
旧 蛭川村
測定場所
5.5
11.7
6.5
7.8
9.6
3.4
2.9
-
16.6
32.6
17.8
16.1
21.6
17.3
11
4.8
11.3
18.4
3
13.1
29.4
23
10.4
29.4
67.1
9.9
36.0
43.1
3.5
33.7
35.5
-
19.0
5.4
16.2
17.4
32.5
47.9
42.7
16.0
29.6
17.3
8.2
14.8
6.8
2.5
15.4
10.2
9.3
3.0
14.2
14.7
16.2
20.8
20.7
24.7
23.9
16.5
22.3
21.6
(NIRS)
(UNSCEAR)
(測定値)
散逸率
散逸率
散逸率
1.9
1.2
0.7
-
0.8
0.9
1.0
-
0.4
0.5
3.4
1.6
6.1
1.3
0.4
0.8
1.0
3.5
0.7
1.7
CU/M
2.4
1.5
0.9
-
0.7
0.8
0.9
-
0.3
0.5
3.4
1.6
5.3
0.9
0.3
0.6
0.7
3.1
0.5
1.2
CN/M
226
25.3
27.1
Ra 濃度
1.55
1.50
乾燥密度
2.65
2.62
粒子密度
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (4/12)
0.41
0.43
間隙率
10.6
7.5
7.6
17.2
13.5
34.1
33.1
20.8
20.1
23.4
9.9
8.3
17.0
14.5
13.1
38.5
39.4
20.6
19.9
28.2
土中温度
0.717
0.529
0.751
0.880
0.517
0.680
0.701
0.864
0.560
0.550
0.442
0.391
0.460
0.274
0.274
0.185
0.214
0.449
0.230
0.272
水分飽和度
280
関市
旧 蛭川村
測定場所
0.194
0.248
0.248
0.248
0.248
0.302
0.202
0.200
0.202
0.248
0.296
0.248
0.223
0.228
0.295
0.223
0.227
0.248
0.223
0.269
0.298
0.223
0.329
0.248
0.223
0.329
0.298
0.222
0.358
0.248
0.222
0.349
0.301
0.223
0.272
0.248
0.223
0.343
0.296
0.223
0.330
0.174
(NIRS)
(水分条件)
(乾燥状態)
散逸係数
散逸係数
散逸係数
1.23
1.24
1.23
0.82
0.84
0.83
0.83
0.82
0.84
0.84
0.98
0.98
0.83
0.68
0.68
0.62
0.64
0.82
0.65
0.67
CN/M
3.18E-07
1.05E-06
2.22E-07
2.87E-08
1.10E-06
4.38E-07
3.68E-07
4.00E-08
9.15E-07
9.59E-07
1.45E-06
1.69E-06
1.36E-06
2.32E-06
2.32E-06
2.93E-06
2.72E-06
1.42E-06
2.61E-06
2.34E-06
(Rogers)
実効拡散係数
3.27E-07
1.07E-06
2.27E-07
3.01E-08
1.14E-06
4.78E-07
4.01E-07
4.22E-08
9.65E-07
1.02E-06
1.49E-06
1.73E-06
1.43E-06
2.42E-06
2.41E-06
3.24E-06
3.01E-06
1.50E-06
2.75E-06
2.52E-06
(Zhuo)
実効拡散係数
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (4/12)
1.03
1.02
1.02
1.05
1.04
1.09
1.09
1.06
1.05
1.06
1.03
1.02
1.05
1.04
1.04
1.10
1.11
1.06
1.05
1.08
DZhuo/DRogers
281
39.8
19.5
16.3
15.6
20.8
17.0
18.2
-
25.0
糸満市
南城市
与那原町
今帰仁村
国頭村(1)
国頭村(2)
読谷村(1)
読谷村(2)
宮古島市(6)
3.8
2.2
28.9
30.2
25.3
7.6
60.9
42.5
14.6
13.8
108.6
5.4
4.5
3.0
5.6
4.5
5.9
9.2
21.7
6.5
11.3
9.9
-
4.7
3.4
7.3
10.0
2.1
5.6
9.4
5.9
10.4
(UNSCEAR)
(測定値)
23
散逸率
散逸率
那覇市
可児市
測定場所
27.8
29.4
18.6
5.5
55.9
33.9
9.5
15.9
82.8
9.5
6.7
8.1
7.9
8.3
8.8
11.5
10.6
12.3
6.8
10.9
10.7
(NIRS)
散逸率
1.2
-
1.4
0.4
2.9
2.7
0.9
0.7
2.7
1.0
1.7
1.5
0.8
-
1.3
0.5
0.4
1.1
1.4
4.7
1.6
CU/M
1.1
-
1.0
0.3
2.7
2.2
0.6
0.8
2.1
1.7
3.0
2.7
1.3
-
1.6
0.5
0.5
1.2
2.0
5.2
1.8
CN/M
226
80.7
51.9
27.5
30.9
73.5
57.5
20.8
29.9
87.0
20.4
23.4
Ra 濃度
1.17
1.03
1.08
1.23
1.08
1.18
1.43
1.45
1.10
1.33
1.28
乾燥密度
2.54
2.63
2.69
2.77
2.69
2.71
2.69
2.61
2.56
2.66
2.60
粒子密度
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (5/12)
0.54
0.61
0.59
0.56
0.60
0.56
0.47
0.45
0.57
0.50
0.51
0.51
0.51
0.51
0.51
0.51
0.51
0.51
0.51
0.51
0.51
間隙率
23.4
32.6
31.3
32.1
43.9
29.5
31.0
44.1
39.2
28.9
7.0
6.2
4.8
16.7
12.1
28.7
28.0
36.3
18.9
18.4
23.2
土中温度
0.711
0.430
0.298
0.374
0.271
0.259
0.356
0.650
0.199
0.599
0.476
0.363
0.376
0.363
0.318
0.164
0.219
0.131
0.486
0.184
0.208
水分飽和度
282
0.200
0.239
0.234
0.117
0.156
0.217
0.055
0.209
0.234
0.246
糸満市
南城市
与那原町
今帰仁村
国頭村(1)
国頭村(2)
読谷村(1)
読谷村(2)
宮古島市(6)
0.135
0.135
0.077
0.078
0.345
0.333
0.382
0.105
0.337
0.266
0.247
0.292
0.439
0.312
0.297
0.265
0.069
0.275
0.199
0.149
0.299
0.303
0.254
0.135
0.078
0.156
0.135
0.111
0.135
0.126
0.135
0.133
0.135
0.116
0.135
0.099
0.134
0.134
0.129
0.131
0.135
0.127
0.106
(NIRS)
(水分条件)
(乾燥状態)
散逸係数
散逸係数
散逸係数
那覇市
可児市
測定場所
0.90
0.89
0.69
0.66
0.82
0.75
0.60
1.02
0.69
1.63
1.73
1.75
1.73
1.21
1.17
1.02
1.07
0.99
1.37
1.04
1.06
CN/M
3.76E-07
1.38E-06
2.26E-06
1.75E-06
2.48E-06
2.58E-06
1.88E-06
5.74E-07
3.18E-06
7.73E-07
1.27E-06
1.84E-06
1.76E-06
1.84E-06
2.12E-06
3.40E-06
2.87E-06
3.76E-06
1.23E-06
3.20E-06
2.97E-06
(Rogers)
実効拡散係数
4.00E-07
1.51E-06
2.45E-06
1.90E-06
2.78E-06
2.79E-06
2.04E-06
6.42E-07
3.51E-06
8.34E-07
1.29E-06
1.87E-06
1.79E-06
1.92E-06
2.19E-06
3.67E-06
3.09E-06
4.13E-06
1.29E-06
3.36E-06
3.16E-06
(Zhuo)
実効拡散係数
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (5/12)
1.06
1.09
1.08
1.09
1.12
1.08
1.08
1.12
1.11
1.08
1.02
1.02
1.01
1.05
1.03
1.08
1.08
1.10
1.05
1.05
1.06
DZhuo/DRogers
283
高崎市
測定場所
散逸率
(UNSCEAR)
6.9
6.1
6.8
6.6
7.0
7.6
3.3
2.1
1.9
2.2
2.5
2.7
3.1
2.5
2.3
2.3
2.4
2.7
2.2
4.9
4.3
5.0
4.9
5.1
散逸率
(測定値)
14.2
9.9
14.1
13.1
11.6
6.3
-
4.6
3.4
1.4
1.8
1.0
2.8
2.6
7.6
8.3
5.2
6.1
9.1
15.0
25.7
21.8
21.6
14.6
3.6
3.5
3.5
3.1
3.4
1.9
2.2
2.0
1.9
1.9
2.1
2.6
2.3
2.1
1.9
1.7
1.8
2.7
5.0
4.7
4.5
4.6
4.2
4.6
(NIRS)
散逸率
0.4
0.2
0.2
0.2
0.3
0.2
0.4
0.5
0.3
0.3
1.0
1.1
2.7
1.4
1.6
0.6
0.4
-
1.2
0.6
0.5
0.5
0.6
0.5
CU/M
0.2
0.2
0.2
0.1
0.2
0.2
0.4
0.4
0.2
0.3
0.8
0.9
2.3
1.2
1.4
0.5
0.4
-
0.8
0.4
0.3
0.3
0.4
0.3
CN/M
226
9.4
Ra 濃度
1.14
乾燥密度
2.60
粒子密度
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (6/12)
0.56
間隙率
6.1
5.0
4.0
2.7
2.3
10.4
10.6
10.0
8.9
8.4
8.4
25.9
25.3
24.6
24.2
24.1
23.9
16.2
21.0
21.4
21.5
19.2
17.0
16.1
土中温度
0.502
0.516
0.512
0.567
0.519
0.740
0.700
0.721
0.732
0.730
0.714
0.667
0.703
0.717
0.739
0.764
0.753
0.647
0.337
0.374
0.396
0.386
0.434
0.380
水分飽和度
284
高崎市
測定場所
0.216
0.216
0.216
0.216
0.216
0.216
0.216
0.216
0.216
0.216
0.216
0.216
0.216
0.216
0.216
0.216
0.216
0.216
0.216
0.216
0.216
0.216
0.216
0.216
0.337
0.326
0.336
0.334
0.338
0.346
0.282
0.260
0.258
0.263
0.267
0.271
0.278
0.268
0.265
0.264
0.267
0.271
0.263
0.309
0.299
0.310
0.309
0.312
0.170
(NIRS)
散逸係数
散逸係数
(水分条件)
散逸係数
(乾燥状態)
0.69
0.70
0.70
0.72
0.70
0.82
0.80
0.81
0.82
0.82
0.80
0.78
0.80
0.81
0.82
0.84
0.83
0.77
0.62
0.64
0.65
0.64
0.66
0.64
CN/M
1.11E-06
1.05E-06
1.07E-06
8.55E-07
1.04E-06
2.91E-07
4.07E-07
3.45E-07
3.14E-07
3.19E-07
3.66E-07
5.11E-07
3.99E-07
3.55E-07
2.94E-07
2.28E-07
2.58E-07
5.75E-07
1.98E-06
1.75E-06
1.62E-06
1.68E-06
1.42E-06
1.71E-06
(Rogers)
実効拡散係数
1.13E-06
1.06E-06
1.08E-06
8.62E-07
1.05E-06
2.99E-07
4.18E-07
3.55E-07
3.21E-07
3.26E-07
3.74E-07
5.47E-07
4.26E-07
3.79E-07
3.13E-07
2.43E-07
2.74E-07
6.00E-07
2.10E-06
1.85E-06
1.71E-06
1.77E-06
1.49E-06
1.79E-06
(Zhuo)
実効拡散係数
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (6/12)
1.02
1.01
1.01
1.01
1.01
1.03
1.03
1.03
1.02
1.02
1.02
1.07
1.07
1.07
1.07
1.07
1.06
1.04
1.06
1.06
1.06
1.05
1.05
1.04
DZhuo/DRogers
285
片品村
測定場所
1.9
1.8
2.0
2.2
2.0
1.1
4
1.6
0.5
3.5
1.5
2.4
2.9
2.1
2.0
2.3
2.7
1.3
1.3
4
22.3
-
2.5
26.4
9.5
1.1
25.9
8.4
2.2
23.5
7.5
2.6
26.4
8.6
2.2
26.2
6.4
1.8
22.8
5.8
2.7
(UNSCEAR)
(測定値)
-
散逸率
散逸率
1.7
2.5
2.6
2.5
2.3
2.4
3.1
2.9
2.7
2.9
3.2
3.0
2.7
2.0
10.5
11.0
11.2
10.6
11.2
11.1
10.6
(NIRS)
散逸率
0.7
0.6
4.4
1.3
0.4
0.9
0.7
2.2
0.9
1.2
-
0.8
0.9
1.0
-
2.8
3.1
3.1
3.1
4.1
3.9
CU/M
1.1
0.7
5.3
1.6
0.6
1.2
0.8
2.6
1.0
1.6
-
1.0
1.2
1.5
-
1.2
1.3
1.4
1.3
1.7
1.8
CN/M
226
14.4
Ra 濃度
1.17
乾燥密度
2.69
粒子密度
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (7/12)
0.56
間隙率
6.0
5.7
2.7
0.9
11.0
11.8
10.2
8.0
5.6
31.2
29.9
29.7
27.4
25.9
23.3
25.5
29.2
30.5
31.5
28.0
23.1
土中温度
0.823
0.759
0.748
0.757
0.776
0.769
0.718
0.732
0.746
0.747
0.721
0.735
0.757
0.808
0.132
0.068
0.075
0.039
0.069
0.071
0.124
水分飽和度
286
片品村
測定場所
0.207
0.207
0.207
0.207
0.207
0.207
0.207
0.162
0.159
0.167
0.171
0.166
0.137
0.207
0.177
0.185
0.207
0.167
0.207
0.207
0.144
0.179
0.204
0.453
0.207
0.191
0.483
0.172
0.193
0.480
0.207
0.172
0.410
0.172
0.191
0.482
0.207
0.192
0.481
0.183
0.203
0.457
0.163
(NIRS)
(水分条件)
(乾燥状態)
散逸係数
散逸係数
散逸係数
1.51
1.24
1.21
1.24
1.30
1.28
1.12
1.16
1.20
1.20
1.13
1.17
1.24
1.43
0.45
0.40
0.40
0.42
0.40
0.40
0.44
CN/M
1.05E-07
2.42E-07
2.70E-07
2.46E-07
2.00E-07
2.16E-07
3.52E-07
3.13E-07
2.75E-07
2.72E-07
3.43E-07
3.04E-07
2.46E-07
1.33E-07
3.95E-06
4.90E-06
4.79E-06
5.41E-06
4.89E-06
4.85E-06
4.06E-06
(Rogers)
実効拡散係数
1.07E-07
2.46E-07
2.72E-07
2.46E-07
2.06E-07
2.23E-07
3.62E-07
3.19E-07
2.79E-07
2.95E-07
3.71E-07
3.28E-07
2.64E-07
1.42E-07
4.20E-06
5.24E-06
5.17E-06
5.86E-06
5.31E-06
5.21E-06
4.32E-06
(Zhuo)
実効拡散係数
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (7/12)
1.02
1.02
1.01
1.00
1.03
1.03
1.03
1.02
1.02
1.08
1.08
1.08
1.07
1.07
1.06
1.07
1.08
1.08
1.09
1.08
1.06
DZhuo/DRogers
287
みどり市
測定場所
5.3
12.2
12.4
13.9
12.5
12.7
12.7
6.7
7.4
15.7
21.5
7.1
8.8
1.6
7.1
9.1
3.3
2.5
9.0
2.1
7.8
8.3
2.4
3.1
10.3
3.9
7.3
11.8
8.9
4.3
12.3
13.3
8.7
12.7
14.0
3.0
12.0
11.9
8.9
12.8
8.9
-
13.2
16.0
8.4
(UNSCEAR)
(測定値)
3.6
散逸率
散逸率
3.8
3.7
4.2
3.7
3.6
1.6
2.2
2.4
2.2
2.6
2.8
2.7
2.8
2.8
2.8
2.6
3.2
3.6
3.8
3.9
3.7
3.9
4.1
(NIRS)
散逸率
1.8
0.6
0.9
1.7
1.8
0.4
2.8
2.5
1.7
2.9
-
2.3
5.5
2.7
4.3
3.5
2.6
1.3
0.9
0.9
1.0
1.4
0.8
CU/M
0.5
0.2
0.3
0.5
0.5
0.1
0.9
0.8
0.5
0.9
-
0.7
1.7
0.9
1.3
1.1
0.8
0.4
0.3
0.3
0.3
0.4
0.3
CN/M
226
21.4
Ra 濃度
1.39
乾燥密度
2.64
粒子密度
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (8/12)
0.48
間隙率
5.7
5.9
4.6
0.3
-0.5
13.1
13.8
12.2
11.1
9.7
25.3
25.6
25.7
25.1
24.4
24.4
18.6
17.5
17.9
17.9
17.8
16.7
16.4
土中温度
0.445
0.455
0.384
0.457
0.467
0.753
0.688
0.661
0.682
0.625
0.617
0.636
0.624
0.611
0.614
0.641
0.555
0.485
0.460
0.442
0.475
0.437
0.418
水分飽和度
288
みどり市
測定場所
0.072
0.072
0.072
0.072
0.072
0.072
0.072
0.249
0.249
0.249
0.249
0.249
0.249
0.249
0.072
0.249
0.072
0.072
0.249
0.249
0.072
0.249
0.072
0.072
0.249
0.249
0.072
0.249
0.072
0.072
0.249
0.249
0.072
0.249
0.072
0.072
0.249
0.249
0.072
0.249
0.072
0.072
0.249
0.249
0.072
0.249
0.057
(NIRS)
(水分条件)
(乾燥状態)
散逸係数
散逸係数
散逸係数
0.29
0.29
0.29
0.29
0.29
0.29
0.29
0.29
0.29
0.29
0.29
0.29
0.29
0.29
0.29
0.29
0.29
0.29
0.29
0.29
0.29
0.29
0.29
CN/M
1.43E-06
1.38E-06
1.73E-06
1.37E-06
1.33E-06
2.48E-07
4.48E-07
5.42E-07
4.68E-07
6.76E-07
7.08E-07
6.33E-07
6.82E-07
7.29E-07
7.19E-07
6.17E-07
9.50E-07
1.25E-06
1.36E-06
1.44E-06
1.29E-06
1.47E-06
1.56E-06
(Rogers)
実効拡散係数
1.45E-06
1.41E-06
1.75E-06
1.38E-06
1.32E-06
2.57E-07
4.65E-07
5.60E-07
4.82E-07
6.94E-07
7.57E-07
6.77E-07
7.29E-07
7.79E-07
7.66E-07
6.58E-07
9.98E-07
1.31E-06
1.42E-06
1.51E-06
1.35E-06
1.53E-06
1.63E-06
(Zhuo)
実効拡散係数
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (8/12)
1.02
1.02
1.01
1.00
1.00
1.04
1.04
1.03
1.03
1.03
1.07
1.07
1.07
1.07
1.07
1.07
1.05
1.05
1.05
1.05
1.05
1.05
1.04
DZhuo/DRogers
289
鹿児島市
指宿市(1)
指宿市(2)
南さつま市
垂水市(1)
垂水市(2)
垂水市(3)
垂水市(4)
鹿屋市
内之浦町
肝付町(1)
肝付町(2)
測定場所
肝付町(2)
鹿児島市
指宿市(1)
指宿市(2)
南さつま市
垂水市(1)
垂水市(2)
垂水市(3)
垂水市(4)
鹿屋市
内之浦町
肝付町(1)
測定場所
2.5
15.3
4.2
3.3
0.9
4.7
1.2
3.1
7.7
3.5
6.3
3.5
1.6
10.1
2.8
1.7
0.5
2.6
散逸率
(NIRS)
10.6
2.7
1.4
3.3
2.1
4.9
0.5
0.9
0.1
1.3
1.7
0.7
1.0
CU/M
1.3
3.3
0.4
0.5
0.1
0.7
1.7
0.2
0.5
CN/M
226
15.0
28.8
23.7
41.6
39.4
42.4
29.0
9.4
9.0
30.3
13.9
15.9
Ra 濃度
1.31
1.27
1.11
1.47
1.64
1.51
0.80
1.47
1.62
1.14
乾燥密度
2.62
2.56
2.57
2.68
2.69
2.65
2.54
2.70
2.68
2.65
粒子密度
散逸係数
(乾燥状態)
0.228
0.168
0.085
0.085
0.049
0.105
0.071
0.105
0.066
0.075
0.111
0.163
散逸係数
(水分条件)
0.294
0.328
0.121
0.244
0.149
0.212
0.130
0.190
0.258
0.389
散逸係数
(NIRS)
0.287
0.108
0.062
0.134
0.090
0.134
0.084
0.096
0.142
0.208
0.98
0.33
0.51
0.55
0.61
0.63
0.65
0.50
0.55
0.54
CN/M
実効拡散係数
(Rogers)
1.13E-06
1.35E-07
4.64E-07
8.53E-07
3.52E-07
1.83E-06
7.11E-07
3.81E-08
1.46E-09
1.66E-08
0.50
0.50
0.57
0.45
0.39
0.43
0.69
0.44
0.40
0.57
間隙率
実効拡散係数
(Zhuo)
1.17E-06
1.40E-07
4.80E-07
8.77E-07
3.65E-07
1.92E-06
7.33E-07
3.93E-08
1.51E-09
1.74E-08
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (9/12)
散逸率
(UNSCEAR)
10.4
8.0
2.7
5.9
散逸率
(測定値)
6.1
2.0
11.3
6.1
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (9/12)
1.03
1.04
1.03
1.03
1.03
1.05
1.03
1.03
1.04
1.04
DZhuo/DRogers
12.7
18.4
11.8
11.5
13.8
15.9
12.7
13.3
12.8
14.4
12.2
10.2
土中温度
0.718
0.366
0.605
0.871
0.990
0.906
0.459
0.796
0.671
0.565
水分飽和度
290
仙台市
測定場所
2.2
5.9
4.5
2.4
6.5
0.4
2.6
6.9
1.0
1.7
0.3
0.3
0.2
0.3
0.2
0.7
1.7
2.1
1.9
5.4
6.8
1.3
0.8
3.4
5.0
0.6
0.7
1.4
2.3
0.7
0.5
1.7
6.8
0.1
0.6
0.3
2.1
0.1
0.8
0.3
1.6
0.1
2.2
0.3
1.0
0.1
0.5
0.3
1.1
0.1
4.4
0.4
0.7
(NIRS)
4.6
(UNSCEAR)
(測定値)
散逸率
3.9
散逸率
散逸率
11.3
-
-
6.9
0.4
1.2
0.8
0.4
0.1
1.1
0.8
0.7
0.6
0.3
0.2
0.2
0.3
0.3
0.5
CU/M
4.2
-
-
2.6
0.2
0.5
0.3
0.1
0.04
0.4
0.3
0.3
0.2
0.1
0.1
0.1
0.1
0.1
0.2
CN/M
226
15.9
Ra 濃度
1.33
乾燥密度
2.40
粒子密度
0.44
間隙率
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (10/12)
6.6
6.6
6.6
6.6
17.6
17.4
17.3
17.1
16.7
25.1
25.8
24.6
24.5
24.3
12.1
12.0
11.7
11.5
11.2
土中温度
0.793
0.751
0.732
0.721
0.959
0.952
0.982
0.953
0.980
0.798
0.767
0.832
0.912
0.899
1.000
1.000
1.000
1.000
0.997
水分飽和度
291
仙台市
測定場所
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (10/12)
散逸係数
散逸係数 散逸係数
実効拡散係数 実効拡散係数
CN/M
(乾燥状態) (水分条件)
(NIRS)
(Rogers)
(Zhuo)
0.384
0.145
0.38
9.70E-10
1.00E-09
0.384
0.145
0.38
8.56E-10
8.83E-10
0.384
0.145
0.38
8.56E-10
8.84E-10
0.384
0.145
0.38
8.56E-10
8.84E-10
0.384
0.145
0.38
8.56E-10
8.84E-10
0.387
0.145
0.37
2.02E-08
2.15E-08
0.386
0.145
0.37
1.44E-08
1.54E-08
0.388
0.145
0.37
7.82E-08
8.34E-08
0.390
0.145
0.37
1.99E-07
2.13E-07
0.114
0.389
0.145
0.37
1.31E-07
1.40E-07
0.384
0.145
0.38
1.82E-09
1.90E-09
0.385
0.145
0.38
4.54E-09
4.75E-09
0.384
0.145
0.38
1.71E-09
1.79E-09
0.385
0.145
0.38
4.62E-09
4.84E-09
0.385
0.145
0.38
3.78E-09
3.96E-09
0.392
0.145
0.37
3.24E-07
3.30E-07
0.391
0.145
0.37
2.92E-07
2.97E-07
0.391
0.145
0.37
2.37E-07
2.42E-07
0.390
0.145
0.37
1.41E-07
1.44E-07
1.02
1.02
1.02
1.02
1.05
1.05
1.05
1.05
1.05
1.07
1.07
1.07
1.07
1.07
1.03
1.03
1.03
1.03
1.03
DZhuo/DRogers
292
石巻市
測定場所
2.5
2.6
22.5
19.6
10.0
11.0
12.3
11.0
8.9
12.2
16.9
20.5
20.0
23.2
22.8
2.7
3.9
4.3
4.6
6.1
4.8
4.8
5.0
4.5
9.9
20.8
18.2
6.6
11.8
7.7
7.2
12.1
12.8
6.0
9.3
7.9
9.1
8.1
-
5.8
5.5
9.9
15.7
3.0
-
2.5
2.3
2.5
3.4
2.6
2.4
2.2
1.5
12.8
13.0
11.3
11.5
9.5
6.8
5.0
6.1
6.9
6.1
5.6
10.7
12.2
(NIRS)
(UNSCEAR)
(測定値)
散逸率
散逸率
散逸率
1.8
-
1.6
0.3
0.6
0.8
0.7
-
0.3
2.5
2.9
2.2
3.4
1.3
1.0
1.2
1.4
1.0
1.7
0.5
0.9
2.3
CU/M
0.9
-
0.8
0.2
0.3
0.5
0.4
-
0.2
1.4
1.6
1.2
1.9
0.7
0.6
0.7
0.8
0.6
0.9
0.3
0.5
1.2
CN/M
226
23.5
Ra 濃度
1.67
乾燥密度
2.65
粒子密度
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (11/12)
0.37
間隙率
7.5
7.6
7.3
6.9
21.6
22.2
22.3
21.5
19.7
29.3
29.7
29.9
28.6
28.2
19.4
21.2
21.4
20.7
17.1
18.5
18.8
18.0
土中温度
0.856
0.845
0.849
0.849
0.814
0.848
0.855
0.865
0.901
0.501
0.493
0.558
0.549
0.617
0.701
0.758
0.722
0.698
0.722
0.739
0.567
0.508
水分飽和度
293
石巻市
測定場所
0.196
0.196
0.196
0.196
0.196
0.196
0.196
0.196
0.196
0.196
0.196
0.196
0.196
0.196
0.196
0.196
0.196
0.196
0.196
0.196
0.196
0.196
0.377
0.375
0.370
0.370
0.371
0.370
0.369
0.371
0.374
0.376
0.375
0.378
0.377
0.365
0.366
0.366
0.366
0.368
0.388
0.388
0.388
0.388
0.153
(NIRS)
(水分条件)
(乾燥状態)
散逸係数
散逸係数
散逸係数
0.50
0.50
0.50
0.50
0.53
0.53
0.53
0.53
0.54
0.52
0.52
0.52
0.52
0.52
0.53
0.53
0.53
0.53
0.53
0.53
0.52
0.52
CN/M
4.19E-08
5.04E-08
4.72E-08
4.72E-08
8.52E-08
4.85E-08
4.28E-08
3.53E-08
1.69E-08
1.13E-06
1.17E-06
8.79E-07
9.19E-07
6.34E-07
3.33E-07
1.81E-07
2.71E-07
3.41E-07
2.71E-07
2.26E-07
8.41E-07
1.10E-06
(Rogers)
実効拡散係数
4.28E-08
5.15E-08
4.81E-08
4.80E-08
9.02E-08
5.15E-08
4.53E-08
3.73E-08
1.78E-08
1.22E-06
1.26E-06
9.50E-07
9.90E-07
6.82E-07
3.50E-07
1.91E-07
2.87E-07
3.60E-07
2.84E-07
2.37E-07
8.85E-07
1.16E-06
(Zhuo)
実効拡散係数
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (11/12)
1.02
1.02
1.02
1.02
1.06
1.06
1.06
1.06
1.05
1.08
1.08
1.08
1.08
1.08
1.05
1.06
1.06
1.06
1.05
1.05
1.05
1.05
DZhuo/DRogers
294
女川町
測定場所
1.2
2.1
4.0
4.3
3.5
4.9
7.6
5.5
18.4
8.0
44.4
21.3
1.2
46.3
9.0
7.3
48.4
19.7
1.7
50.8
8.0
2.8
8.4
5.1
2.9
5.0
-
5.3
3.3
5.6
47.8
2.2
2.8
18.9
1.4
0.5
47.8
(UNSCEAR)
(測定値)
22.3
散逸率
散逸率
2.7
3.3
4.0
2.2
1.3
1.2
1.7
2.8
45.2
45.4
42.5
43.7
45.0
47.0
8.3
5.0
3.3
2.2
1.4
(NIRS)
散逸率
0.4
0.2
0.7
0.3
0.2
0.2
0.6
0.5
2.5
2.1
2.1
5.1
2.5
6.3
1.6
-
0.6
0.8
2.8
CU/M
0.3
0.2
0.7
0.3
0.3
0.2
0.6
0.5
2.4
2.0
2.0
4.9
2.3
5.9
1.6
-
0.6
0.8
2.9
CN/M
226
56.6
Ra 濃度
1.6
乾燥密度
2.70
粒子密度
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (12/12)
0.41
間隙率
6.2
5.6
18.8
21.0
21.7
19.6
19.3
19.1
32.0
34.0
34.3
30.1
26.2
26.3
21.0
20.1
17.6
14.8
14.0
土中温度
0.951
0.936
0.926
0.968
1.000
1.000
0.983
0.951
0.500
0.500
0.533
0.515
0.494
0.470
0.861
0.908
0.939
0.966
0.992
水分飽和度
295
女川町
測定場所
0.228
0.292
0.292
0.292
0.292
0.292
0.292
0.292
0.292
0.292
0.305
0.303
0.302
0.302
0.304
0.307
0.385
0.385
0.292
0.335
0.337
0.292
0.336
0.292
0.292
0.337
0.337
0.292
0.339
0.76
0.76
0.95
0.96
0.97
0.97
0.96
0.95
0.87
0.87
0.87
0.87
0.86
0.86
4.81E-09
7.42E-09
9.78E-09
2.89E-09
9.55E-10
9.55E-10
1.75E-09
4.81E-09
1.18E-06
1.18E-06
1.03E-06
1.11E-06
1.20E-06
1.31E-06
4.89E-09
7.53E-09
1.03E-08
3.05E-09
1.01E-09
1.01E-09
1.84E-09
5.06E-09
1.28E-06
1.29E-06
1.13E-06
1.20E-06
1.29E-06
1.41E-06
表 4-17 ラドン散逸率および散逸係数の計算結果 (12/12)
散逸係数
散逸係数 散逸係数
実効拡散係数 実効拡散係数
CN/M
(乾燥状態) (水分条件)
(NIRS)
(Rogers)
(Zhuo)
0.303
0.292
0.96
1.29E-09
1.34E-09
0.304
0.292
0.96
3.03E-09
3.15E-09
0.306
0.292
0.95
6.84E-09
7.17E-09
0.308
0.292
0.95
1.53E-08
1.61E-08
0.312
0.292
0.94
4.23E-08
4.48E-08
1.02
1.02
1.05
1.06
1.06
1.05
1.05
1.05
1.09
1.09
1.09
1.08
1.07
1.07
1.06
1.05
1.05
1.04
1.04
DZhuo/DRogers
表 4-18
パラメータ
226
Ra 濃度
ラドン散逸率の計算に必要な環境パラメータの実測値の統計データ
シンボル
単位
-1
データ数
最小値
最大値
中央値
算術平均値
109
5.1
133.3
29.9
38.7
A Ra
Bq kg
f
-
52
0.052
0.564
0.179
0.186
f
-
52
0.121
0.871
0.350
0.348
ρb
g cm -3
262
0.80
1.94
1.32
1.32
土壌粒子密度
ρ
g cm
-3
262
2.05
3.12
2.65
2.65
間隙率
ε
-
262
0.282
0.686
0.504
0.502
表層土壌温度
T
°C
251
-0.5
44.1
19.8
20.7
水分飽和度
m
-
278
0.039
1.000
0.513
0.551
散逸係数
(最小値)
散逸係数
(最大値)
乾燥バルク密度
296
線源(自然)
線源(ウラン廃棄物)
温度・水分
温度・水分
ラドン散逸係数評価モデル
ラドン散逸係数評価モデル
温度・水分
温度・水分
ラドン拡散係数評価モデル
ラドン拡散係数評価モデル
ラドン散逸率評価モデル
ラドン散逸率評価モデル
大気中へのラドン散逸率
大気中ラドン濃度
評価モデル
床下ラドン濃度
評価モデル
大気中ラドン濃度
床下ラドン濃度
屋内ラドン濃度評価モデル
屋内ラドン濃度
被ばく線量評価モデル
図 4-1 ラドンガス移行モデルの概要
297
大気中
JA/JS???
各層からのラドンの散逸  散逸率
JA
JS
土壌中
図 4-2 浅地中トレンチ処分におけるラドン散逸シナリオ
JA は地表面から大気中へのラン散逸率,JS はウラン廃棄物からのラドン散逸率である
大気中
JA/JS???
各層からのラドンの散逸  散逸率
JA
覆土: 4 m
JS
土壌中
ベントナイト
8m
図 4-3 浅地中ピット処分におけるラドン散逸シナリオ
JA は地表面から大気中へのラン散逸率,JS はベントナイトからのラドン散逸率である
覆土混合層のラドン拡散係数
廃棄物層のラドン拡散係数
散逸係数
処分場跡地を掘削する場合の掘削深さ
A
処分場の深さ
処分場の幅
処分場の長さ
廃棄物の総量
覆土等との混合率(希釈効果の割合)
-1
-0.5
0
0.5
1
図 4-4 ウラン廃棄物を埋設した際に散逸されるラドンの評価に重要なパラメータの 偏順
位相関係数 1)
298
80
相対湿度
15000
60
ラドン濃度
10000
40
温度
5000
20
0
0
20
40
60
80 100
経過時間 (h)
120
140
温度 (℃)及び相対湿度(%)
ラドン濃度 (Bq m-3)
20000
0
160
図4-5 ラドンチェンバー内のラドン濃度の安定性
(このグラフ中には温度及び相対湿度もプロットしたが,いずれの環境条件も安定している。)
AB-5
PMT
Scintillation
cell
FM
Valve
Pump
Inline filter
holder
Diffusion
column
Diffusion column
(5 cm height)
NIRS
radon chamber
(radon source)
(4 cm height)
2-way
valve
FM
AlphaGUARD
Flow
meter
Scintillation
cell
Tank
20 L
FM
図4-6 パッシブ型ラドン実効拡散係数評価システムの構成
299
AB-5
104
実験値
計数値 (count)
理論値
3
10
102
0
1
2
3
4
5
6
7
測定時間 (day)
図4-7
実験系内でのラドンの減衰
3500
y=x
3000
R2 = 0.995
理論値 (count)
2500
2000
1500
1000
500
0
0
500 1000 1500 2000 2500 3000 3500
実験値 (count)
図4-8
測定値と計算値との相関
300
実効拡散係数 (m2 s-1)
10-4
-5
10
10-6
0
0.1
0.2
0.3
0.4
0.5
0.6
流量 (ラドンチェンバー - 下部タンク) (L min-1)
図4-9 ラドンチェンバーと下部タンクの間の流量依存性(設定ラドン濃度: 10000 Bq m-3)
-4
実効拡散係数 (m2 s-1)
10
10-5
-6
10
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
1.2
-1
流量 (下部タンク- AB-5) (L min )
図4-10 下部タンクとAB-5の間の流量依存性(設定ラドン濃度: 5000 Bq m-3)
実効拡散係数 (m2 s-1)
10-4
-5
10
-6
10
0
2000
4000
6000
8000
10000
ラドン濃度 (Bq m-3)
図4-11 パッシブ型実効拡散係数評価システムのラドン濃度依存性
301
ラドン濃度 (Bq m-3)
200
150
100
50
0
0
1000
2000
3000
4000
5000
経過時間 (min)
図4-12 土壌試料(関東ローム)から発生するラドン濃度の経時変化
-5
実効拡散係数 (m2 s-1)
10
m: 水分飽和度
m=0
m = 0.3
m = 0.4
m = 0.5
m = 0.6
m = 0.7
m = 0.82
10-6
10-7
6h
12h
24h
計算に使用するデータの測定時間
図4-13 各水分飽和度に対するRADICOに入力する実験データの取得時間と評価される実
効拡散係数との関係
302
10-4
-5
実効拡散係数 (m2 s-1)
10
10-6
-7
10
10-8
Sample 1
Sample 2
Sample 3
Sample 4
-9
10
10-10
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
水分飽和度
図 4-14 実効拡散係数と水分飽和度の関係(全データ)
-4
10
-5
実効拡散係数 (m2 s-1)
10
-6
10
-7
10
-8
10
This study
e=0.6
=
0.6
e=0.7
= 0.7
Gunji
Gunji et
et al.
al.
-9
10
-10
10
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
水分飽和度
図 4-15 本研究結果と Rogers らの結果(間隙率 0.6 および 0.7 のみ),軍司らの結果との
比較
303
-4
10
-5
実効拡散係数 (m2 s-1)
10
-6
10
-7
10
-8
10
=0.6

=0.7

Rogersの式
(=0.6)

Rogersの式
(=0.7)

-9
10
-10
10
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
水分飽和度
Rogers らの実測データ(間隙率が 0.6 および 0.7)と Rogers らの評価式による計
算結果
-4
10
-5
10
実効拡散係数 (m2 s-1)
図 4-16
-6
10
-7
10
-8
10
Measured
実測値 value
Rogers's equation
(e=0.68)
Rogersの式
(=0.68)
実験式
Empirical formula
-9
10
De(m)=De(0)exp{-0.54(m+17.1m4.5)}
-10
10
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
水分飽和度
図 4-17
実験値から求めた実験式と Rogers らの評価式との比較
304
5
Meas./Rogers
4
3
2
1
0
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
水分飽和度
図 4-18 実験値と計算値の比の水分飽和度依存性
10000
m: 水分飽和度
m=0
m = 0.1
8000
m = 0.2
計数値
m = 0.3
6000
m = 0.4
m = 0.5
m = 0.6
4000
m = 0.8
m = 0.7
m = 0.8
2000
m = 0.9
m = 1.0
間隙率: 0.683
0
0
5
10
15
20
経過時間 (day)
25
30
35
図 4-19 各水分飽和度に対する上部ラドンモニタの計数値のシミュレーション結果
(間隙率を 0.683 として計算した結果である)
305
120
m: 水分飽和度
m=0
100
散逸率の低減率 (%)
m = 0.5
m = 0.8
80
T = 298 K
60
40
20
0
0
5
10
15
覆土の厚さ (m)
図 4-20 覆土の厚さによるラドン散逸率の低減率
306
20
図 4-21 Tanner のラドン散逸現象のメカニズム 11)
Vacuum
pump
Valve
V1
V2
Scintillation
cell
AB-5
Inline filter
holder
V3
Accumulation
Chamber
Air in
図 4-22 散逸係数評価システムの構成
307
35
30
含水比 (wt%)
25
20
15
10
5
0
0
5
10
15
20
25
30
加熱時間 (h)
図 4-23 加熱処理による含水比の変化(花崗岩風化土壌)
50
含水比 (wt%)
40
30
20
10
0
-2
10
-1
10
0
10
1
10
2
10
加熱時間 (day)
図 4-24 加熱処理による含水比の変化(関東ローム)
7
6
含水比 (wt%)
5
4
3
2
1
0
0
50
100
150
200
放置時間 (day)
図 4-25 蓄積容器内に土壌を放置した際の含水比の変化(関東ローム)
308
4000
4000
y = 0 . 9 8x7
R2 = 0 . 9 8 8
3000
3000
測定値(count)
ラドン濃度 (Bq m-3)
測定値
理論値
2000
2000
1000
1000
0
0
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
0
3.5
1000
2000
3000
4000
理論値(count)
測定時間 (day)
図 4-26 ラドン濃度の減衰曲線
図 4-27 ラドン濃度の測定値と理論値
(黒丸は測定値,実線は理論値である。
)
との相関関係
1.2
1.2
y= x
計 算 値(相 対 値
)
ラドン濃度 (相対値)
R2 = 0.996
1
1
0.8
0.6
0.4
0.8
0.6
0.4
測定値
0.2
0.2
理論値
計算値
0
0
0
10
20
30
40
50
60
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
1.2
測 定 値(相 対 値
)
経過時間 (day)
図 4-28 ラドン濃度の成長曲線
図 4-29 ラドン濃度の測定値と計算値
との相関関係
(黒丸は測定値,実線は計算値である。)
309
0.4
散逸係数
0.3
0.2
0.1
0
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
試料厚 (cm)
図 4-30 乾燥状態の散逸係数の評価における土壌試料の厚さの影響
310
0.7
0.6
散逸係数
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
仙台市
0
0
0.2
0.4
0.6
水分飽和度
0.8
1
0.7
0.6
散逸係数
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
石巻市
0
0
0.2
0.4
0.6
水分飽和度
0.8
1
0.7
0.6
散逸係数
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
女川町
0
0
図 4-31
0.2
0.4
0.6
水分飽和度
0.8
1
宮城県の散逸係数の水分飽和度依存性
311
0.4
0.3
0.4
真壁花崗岩
苗木花崗岩
六甲花崗岩
Iskandar et al. (2004)
島尻マージ(本島)
0.3
島尻マージ(宮古島)
真壁花崗岩
散逸係数
散逸係数
Iskandar et al. (2004)
0.2
0.1
0
-40
0.2
0.1
-20
0
20
40
温度 (℃)
図 4-32
60
0
-40
80
-20
0
20
40
温度 (℃)
60
80
散逸係数の温度依存性(乾燥条件)
0.4
0.5
0.4
散逸係数
散逸係数
0.3
0.2
0.3
0.2
0.1
島尻マージ(宮古島)
0.1
六甲花崗岩
島尻マージ(宮古島)
島尻マージ(宮古島)
Iskandar et al. (2004)
Iskandar et al. (2004)
図 4-33
-20
0
20
40
温度 (℃)
60
0
-40
80
-20
0
20
40
温度 (℃)
60
80
散逸係数の温度依存性(含水比を 5wt%(左)および 40wt%(右)に調整)
2
苗木花崗岩
真壁花崗岩
六甲花崗岩
島尻マージ(本島)
1.5
散逸係数 (相対値)
0
-40
島尻マージ(宮古島)
Iskandar et al. (2004)
1
0.5
0
-40
-20
0
20
40
60
80
温度 (℃)
図 4-34
散逸係数の温度依存性(相対値)
312
250
500
200
400
計数値 (count)
計数率 (cpm)
図 4-35 フィールド調査で主に使用した蓄積型散逸率測定器(MSZ)
150
100
50
300
200
100
0
0
0
5
10
15
20
25
30
35
0
測定時間 (min)
5
10
15
20
25
30
35
測定時間 (min)
図 4-36 実測計数値の経時変化の一例
図 4-37 実測計数値の経時変化の一例
313
図 4-38 ERS-2 の構造
図 4-39 ERS-2 によって得られる壊変生成核種の α 線スペクトル
図 4-40 散逸率計算プログラム(ERSEval)
314
105
Counts
40
Ac
Bi
228
214
214
Pb
10
K
Sample
4
103
102
1
10
100
0
500
1000
1500 2000 2500
Energy (keV)
3000
3500
4000
105
B.G
Counts
104
103
102
1
10
100
0
500
1000
1500 2000 2500
Energy (keV)
3000
3500
4000
図 4-41 高純度 Ge 半導体検出器で得られる土壌試料及びバックグラウンドのピーク
70
y = 0.753x
R = 0.927
DEKAYON (nGy h-1)
60
50
40
30
20
10
0
0
10
20
30
40
50
60
70
-1
MYRATE (nSv h )
図 4-42
MYRATE の吸収線量換算係数の算出
315
(b)
(a)
(b)
(a)
③
①
②
測定場所
測定年月
基盤地質
緯度
経度
①仙台市
2010/5, 8, 10, 12
更新世堆積物
N38° 13′ 29.5′′
E 140° 51′ 11.0′′
②石巻市
2009/5, 8, 10, 12
黒色頁岩
N38° 22′ 59.6′′
E 141° 27′ 57.5′′
③女川町
2009/5, 8, 10, 12
黒色頁岩
N 38° 24′ 14.3′′
E 141° 29′ 13.7′′
図 4-43 宮城県の測定ポイントの詳細
44)
(この地図は、国土調査による 1/200,000 土地分類基本調査(表層地質図 平面的分類図)
「宮城県」宮城
県(1972)を加工したものである。上:宮城県全体の地質図(縮尺:1/1,570,000)
,(a):仙台市周辺の地
質図(縮尺:1/420,000)
,(b):牡鹿半島の地質図(縮尺:1/200,000)
316
測定場所
①熊野町
②廿日市市
③広島市佐伯区
④東広島市
⑤安芸太田町
⑥安芸高田市
⑦呉市
⑧広島市安芸区
測定年月日
2010/9/27
2010/9/28
2010/9/28
2010/9/29
2010/9/29
2010/9/29
2010/9/30
2010/9/30
基盤地質
広島型黒雲母花崗岩
砂
広島型黒雲母花崗岩
広島型黒雲母花崗岩
広島型黒雲母花崗岩
高田流紋岩
広島型黒雲母花崗岩
広島型黒雲母花崗岩
N
N
N
N
N
N
N
N
緯度
34° 19′ 11.9′′
34° 20′ 11.5′′
34° 23′ 28.3′′
34° 20′ 35.0′′
34° 33′ 31.3′′
34° 39′ 42.0′′
34° 17′ 46.8′′
34° 19′ 18.6′′
図 4-44 広島県の測定ポイントの詳細
経度
E 132° 34′ 20.0′′
E 132° 19′ 9.1′′
E 132° 17′ 40.7′′
E 132° 41′ 2.0′′
E 132° 14′ 37.1′′
E 132° 37′ 10.4′′
E 132° 32′ 54.5′′
E 132° 32′ 52.0′′
45)
(この地図は、国土調査による 1/200,000 土地分類基本調査(表層地質図 平面的分類図)
「広島県」広島
県(1972)を加工したものである。上:広島県全体の地質図(縮尺:1/1,430,000)
,(a):広島市及び呉市
周辺の地質図(縮尺:1/860,000),(b):安芸高田市周辺の地質図(縮尺:1/1,100,000),右下:廿日市市
及び安芸太田町周辺の地質図(縮尺:1/640,000))
317
ラドン散逸率 (mBq m-2 s-1)
25
20
15
10
5
0
女川町
石巻市
仙台市
宮城県
図 4-45 宮城県の各測定ポイントにおけるラドン散逸率の測定結果
トロン散逸率 (mBq m-2 s-1)
5000
4000
3000
2000
1000
0
女川町
石巻市
仙台市
宮城県
図 4-46 宮城県の各測定ポイントにおけるトロン散逸率の測定結果
318
ラドン散逸率 (mBq m-2 s-1)
50
40
30
20
10
0
広島市安芸区
呉市
安芸高田市
安芸太田町
東広島市
広島市佐伯区
廿日市市
熊野町
測定場所
図 4-47 広島県の各測定ポイントにおけるラドン散逸率
トロン散逸率 (mBq m-2 s-1)
5000
4000
3000
2000
1000
0
319
広島市安芸区
図 4-48 広島県の各測定ポイントにおけるトロン散逸率
呉市
安芸高田市
安芸太田町
東広島市
広島市佐伯区
廿日市市
熊野町
測定場所
5
10
トロン散逸率 (mBq m-2 s-1)
JTn = 80.5 JRn1.09
R = 0.808
4
10
3
10
2
10
1
10
10-1
100
101
102
-2 -1
ラドン散逸率 (mBq m s )
103
図 4-49 宮城県のラドン散逸率とトロン散逸率の相関
105
トロン散逸率 (mBq m-2 s-1)
JTn = 31.0 JRn1.20
104
R = 0.774
3
10
2
10
101
10-1
100
101
102
-2 -1
ラドン散逸率 (mBq m s )
103
図 4-50 広島県のラドン散逸率とトロン散逸率の相関
105
トロン散逸率 (mBq m-2 s-1)
JTn =64.8 JRn1.10
104
R = 0.816
3
10
102
101
10-1
100
101
102
ラドン散逸率 (mBq m-2 s-1)
103
図 4-51 過去 4 年間のラドン散逸率とトロン散逸率の相関
320
120
100
100
空間γ線線量率 (nGy h-1)
空間γ線線量率 (nGy h-1)
120
80
60
40
D = 2.0JRn + 30.1
20
80
60
40
D = 0.0145JTn + 32.5
20
R = 0.690
R = 0.820
0
0
10
20
30
40
50
-2
0
60
0
2000
-1
4000
6000
-2
ラドン散逸率 (mBq m s )
8000
-1
トロン散逸率 (mBq m s )
図 4-52 ラドン・トロン散逸率と空間 γ 線線量率との相関
(神戸市,岐阜県,群馬県及び宮城県の各測定ポイントの平均値をプロットした。)
9
50
JRn = 0.469ARa
J
R = 0.556
R = 0.924
トロン散逸率 (Bq m-2 s-1)
ラドン散逸率 (mBq m-2 s-1)
60
40
30
20
Tn
= 0.035 A
Ra
6
3
10
0
0
0
10
20
226
30
40
50
60
0
Ra濃度 (Bq kg-1 dry)
30
60
228
90
120
-1
Ra濃度 (Bq kg dry)
図 4-53 ラドン散逸率とラジウム濃度およびトロン散逸率とトリウム系列濃度の相関
(神戸市,岐阜県,群馬県及び宮城県の各測定ポイントの平均値をプロットした。)
321
150
ラドン散逸率 (mBq m-2 s-1)
20
高崎市
仙台市
片品村
石巻市
15
みどり市
女川町
10
5
0
春
夏
秋
測定季節
冬
30
ラドン散逸率 (mBq m-2 s-1)
高崎市
片品村
みどり市
25
20
15
10
5
0
春
夏
秋
測定季節
冬
ラドン散逸率 (mBq m-2 s-1)
60
旧坂下町
中津川市
旧蛭川村
関市
50
40
可児市
30
20
10
0
春
夏
秋
測定季節
冬
図 4-54 ラドン散逸率の季節変動
(上: 宮城県,中:群馬県,下:岐阜県)
322
トロン散逸率 (mBq m-2 s-1)
5000
4000
3000
2000
1000
0
春
夏
秋
測定季節
冬
春
夏
秋
測定季節
冬
トロン散逸率 (mBq m-2 s-1)
2500
2000
1500
1000
500
0
トロン散逸率 (mBq m-2 s-1)
10000
8000
6000
4000
2000
0
春
夏
秋
測定季節
冬
図 4-55 トロン散逸率の季節変動
(上: 宮城県,中:群馬県,下:岐阜県)
323
50
表層土壌温度 (℃)
40
30
20
10
0
春
夏
秋
測定季節
冬
春
夏
秋
測定季節
冬
春
夏
秋
測定季節
冬
50
表層土壌温度 (℃)
40
30
20
10
0
表層土壌温度 (℃)
50
40
30
20
10
0
図 4-56 表層土壌温度の季節変動
(上: 宮城県,中:群馬県,下:岐阜県)
324
0.6
体積含水率 (m3 m-3)
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
0
春
夏
秋
測定季節
冬
春
夏
秋
測定季節
冬
春
夏
秋
測定季節
冬
0.6
体積含水率 (m3 m-3)
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
0
0.6
体積含水率 (m3 m-3)
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
0
図 4-57 体積含水率の季節変動
(上: 宮城県,中:群馬県,下:岐阜県)
325
4
3
仙台市
仙台市
石巻市
石巻市
トロン散逸率 (相対値)
ラドン散逸率 (相対値)
4
女川町
2
1
0
3
女川町
2
1
0
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
0
0.2
0.4
水分飽和度
0.6
0.8
1
水分飽和度
図 4-58 宮城県のラドン・トロン散逸率と水分飽和度との相関
(左: ラドン散逸率,右: トロン散逸率;縦軸は各測定ポイントにおける年間平均値に対する測定値で
表している。
)
ラドン・トロン散逸率 (相対値)
3
2
1
J = -2.2M + 2.6
R = 0.657
0
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
水分飽和度
図 4-59 ラドン及びトロン散逸率と水分飽和度との相関
(測定場所やラドン及びトロンの違いには依存しない考えられたため一つのグラフにプロットした結
果である。プロットには昨年度の群馬県及び宮城県の結果を用いた。縦軸は各測定ポイントにおける
年間平均値に対する測定値で表している。)
326
8
800
トロン散逸率
(mBq m-2 s-1)
1000
(mBq m-2 s-1)
ラドン散逸率
10
6
4
600
400
2
200
0
0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
測定時刻
測定時刻
40
0.6
20
0.4
(m3 m-3)
体積含水率
表層土壌温度
(℃)
30
0.2
10
0
0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
測定時刻
測定時刻
8
800
6
4
(mBq m-2 s-1)
1000
トロン散逸率
10
(mBq m-2 s-1)
ラドン散逸率
図 4-60 仙台市の各パラメータの日変動(春期)
2
600
400
200
0
0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
測定時刻
測定時刻
40
0.6
-3
(m m )
20
0.4
3
体積含水率
表層土壌温度
(℃)
30
0.2
10
0
0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
9 : 0 0 1 0 : 0 01 1 : 0 01 2 : 0 01 3 : 0 01 4 : 0 01 5 : 0 01 6 : 0 01 7 : 0 01 8 : 0 0
測定時刻
測定時刻
図 4-61 仙台市の各パラメータの日変動(夏期)
327
800
6
4
(mBq m-2 s-1)
8
トロン散逸率
1000
(mBq m-2 s-1)
ラドン散逸率
10
600
400
200
2
0
0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
測定時刻
測定時刻
0.6
40
-3
(m m )
20
0.4
3
体積含水率
表層土壌温度
(℃)
30
0.2
10
0
0
9 : 0 0 1 0 : 0 01 1 : 0 01 2 : 0 01 3 : 0 01 4 : 0 01 5 : 0 01 6 : 0 01 7 : 0 01 8 : 0 0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
測定時刻
測定時刻
8
800
6
4
(mBq m-2 s-1)
1000
トロン散逸率
10
(mBq m-2 s-1)
ラドン散逸率
図 4-62 仙台市の各パラメータの日変動(秋期)
600
400
200
2
0
0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
測定時刻
測定時刻
0.6
40
-3
(m m )
20
0.4
3
体積含水率
表層土壌温度
(℃)
30
0.2
10
0
0
9 : 0 0 1 0 : 0 01 1 : 0 01 2 : 0 01 3 : 0 01 4 : 0 01 5 : 0 01 6 : 0 01 7 : 0 01 8 : 0 0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
測定時刻
測定時刻
図 4-63 仙台市の各パラメータの日変動(冬期)
328
3500
20
3000
10
(mBq m-2 s-1)
2500
トロン散逸率
(mBq m-2 s-1)
ラドン散逸率
15
5
2000
1500
1000
500
0
0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
測定時刻
測定時刻
0.6
40
-3
(m m )
20
0.4
3
体積含水率
表層土壌温度
(℃)
30
0.2
10
0
0
9 : 0 0 1 0 : 0 01 1 : 0 01 2 : 0 01 3 : 0 01 4 : 0 01 5 : 0 01 6 : 0 01 7 : 0 01 8 : 0 0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
測定時刻
測定時刻
図 4-64 石巻市の各パラメータの日変動(春期)
3500
20
3000
10
(mBq m-2 s-1)
2500
トロン散逸率
(mBq m-2 s-1)
ラドン散逸率
15
5
2000
1500
1000
500
0
0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
測定時刻
測定時刻
0.6
40
-3
(m m )
20
0.4
3
体積含水率
表層土壌温度
(℃)
30
0.2
10
0
0
9 : 0 0 1 0 : 0 01 1 : 0 01 2 : 0 01 3 : 0 01 4 : 0 01 5 : 0 01 6 : 0 01 7 : 0 01 8 : 0 0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
測定時刻
測定時刻
図 4-65 石巻市の各パラメータの日変動(夏期)
329
3500
20
3000
10
(mBq m-2 s-1)
2500
トロン散逸率
(mBq m-2 s-1)
ラドン散逸率
15
5
2000
1500
1000
500
0
0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
測定時刻
測定時刻
0.6
40
-3
(m m )
20
0.4
3
体積含水率
表層土壌温度
(℃)
30
0.2
10
0
0
9 : 0 0 1 0 : 0 01 1 : 0 01 2 : 0 01 3 : 0 01 4 : 0 01 5 : 0 01 6 : 0 01 7 : 0 01 8 : 0 0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
測定時刻
測定時刻
図 4-66 石巻市の各パラメータの日変動(秋期)
3500
20
3000
10
(mBq m-2 s-1)
2500
トロン散逸率
(mBq m-2 s-1)
ラドン散逸率
15
5
2000
1500
1000
500
0
0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
測定時刻
測定時刻
0.6
40
-3
(m m )
20
0.4
3
体積含水率
表層土壌温度
(℃)
30
0.2
10
0
0
9 : 0 0 1 0 : 0 01 1 : 0 01 2 : 0 01 3 : 0 01 4 : 0 01 5 : 0 01 6 : 0 01 7 : 0 01 8 : 0 0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
測定時刻
測定時刻
図 4-67 石巻市の各パラメータの日変動(冬期)
330
5000
30
10
(mBq m-2 s-1)
20
トロン散逸率
(mBq m-2 s-1)
ラドン散逸率
4000
3000
2000
1000
0
0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
測定時刻
測定時刻
0.6
40
-3
(m m )
20
0.4
3
体積含水率
表層土壌温度
(℃)
30
0.2
10
0
0
9 : 0 0 1 0 : 0 01 1 : 0 01 2 : 0 01 3 : 0 01 4 : 0 01 5 : 0 01 6 : 0 01 7 : 0 01 8 : 0 0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
測定時刻
測定時刻
図 4-68 女川町の各パラメータの日変動(春期)
5000
30
10
(mBq m-2 s-1)
トロン散逸率
(mBq m-2 s-1)
ラドン散逸率
4000
20
3000
2000
1000
0
0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
測定時刻
測定時刻
0.6
40
-3
(m m )
20
0.4
3
体積含水率
表層土壌温度
(℃)
30
0.2
10
0
0
9 : 0 0 1 0 : 0 01 1 : 0 01 2 : 0 01 3 : 0 01 4 : 0 01 5 : 0 01 6 : 0 01 7 : 0 01 8 : 0 0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
測定時刻
測定時刻
図 4-69 女川町の各パラメータの日変動(夏期)
331
5000
30
10
(mBq m-2 s-1)
20
トロン散逸率
(mBq m-2 s-1)
ラドン散逸率
4000
3000
2000
1000
0
0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
測定時刻
測定時刻
0.6
40
-3
(m m )
20
0.4
3
体積含水率
表層土壌温度
(℃)
30
0.2
10
0
0
9 : 0 0 1 0 : 0 01 1 : 0 01 2 : 0 01 3 : 0 01 4 : 0 01 5 : 0 01 6 : 0 01 7 : 0 01 8 : 0 0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
測定時刻
測定時刻
図 4-70 女川町の各パラメータの日変動(秋期)
5000
30
10
(mBq m-2 s-1)
トロン散逸率
(mBq m-2 s-1)
ラドン散逸率
4000
20
3000
2000
1000
0
0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
測定時刻
測定時刻
0.6
40
-3
(m m )
20
0.4
3
体積含水率
表層土壌温度
(℃)
30
0.2
10
0
0
9 : 0 0 1 0 : 0 01 1 : 0 01 2 : 0 01 3 : 0 01 4 : 0 01 5 : 0 01 6 : 0 01 7 : 0 01 8 : 0 0
9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00
測定時刻
測定時刻
図 4-71 女川町の各パラメータの日変動(冬期)
332
2.5
散逸係数(相対値)
2
1.5
1
0.5
実験値
計算値
0
0
0.2
0.4
0.6
水分飽和度
0.8
1
図 4-72 散逸係数の実験値とそこから導いた関数によって得られた計算値
2
f = 0.013T + 0.67
R2 = 0.998
散逸係数(相対値)
1.5
1
0.5
0
-40
-20
0
20
40
60
80
温度 (℃)
図 4-73 散逸率の推定に使用した散逸係数の土壌温度依存性の結果
333
1
fNIRS = 0.494fZHUO
R2= 0.892
散逸係数 (NIRS)
0.8
0.6
0.4
0.2
0
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
散逸係数 (Zhuo et al.)
図 4-74 NIRS の実験式と Zhuo et al.の実験式から求めた散逸係数の比較
334
335
図 4-75 各測定ポイントにおけるラドン散逸率の測定値と計算値の比較
測定場所
(“UNSCEAR”は UNSCEAR の評価式,“NIRS”は実験で得られた散逸係数を関数化して計算した結果である。)
10-1
100
10
101
ラドン散逸率 (mBq m-2 s-1)
2
測定値
UNSCEAR
NIRS
女川町
石巻市
仙台市
肝付町(2)
肝付町(1)
内之浦町
鹿屋市
垂水市(4)
垂水市(3)
垂水市(2)
南さつま市
鹿児島市
みどり市
片品村
高崎市
宮古島市(6)
読谷村(2)
読谷村(1)
国頭村(2)
国頭村(1)
今帰仁村
与那原町
南城市
糸満市
那覇市
可児市
関市
旧 蛭川村
中津川市
旧 坂下町
東通村(4)
東通村(3)
東通村(2)
東通村(1)
むつ市(3)
むつ市(2)
むつ市(1)
神戸市(11)
神戸市(10)
神戸市(9)
神戸市(8)
神戸市(7)
神戸市(6)
神戸市(4)
40
Frequency
30
Number of measurement : 234
Arithmetic mean
: 1.55
Median
: 1.00
Geometric mean
: 0.99
Factor of 2 : 54% (127/234)
Factor of 3 : 79% (186/225)
20
10
2.6
2.4
2.2
2
1.8
1.6
1.4
1.2
1
0.8
0.6
0.4
0.2
0
-0.2
-0.4
-0.6
-0.8
-1
-1.2
-1.4
-1.6
-1.8
-2
-2.2
-2.4
-2.6
0
Ratio (Cal.U/Meas.)
40
Frequency
30
Number of measurement : 217
Arithmetic mean
: 1.11
Median
: 0.76
Geometric mean
: 0.71
Factor of 2 : 53% (116/217)
Factor of 3 : 80% (174/217)
20
10
2.6
2.4
2.2
2
1.8
1.6
1.4
1.2
1
0.8
0.6
0.4
0.2
0
-0.2
-0.4
-0.6
-0.8
-1
-1.2
-1.4
-1.6
-1.8
-2
-2.2
-2.4
-2.6
0
Ratio (Cal.N/Meas.)
図 4-76 ラドン散逸率の測定値と各評価方法で計算された値の比の頻度分布
(上: UNSCEAR の式を用いたときの頻度分布。下: 実験で得られた散逸係数の実験式から計算した場合の頻
度分布。)
336
3
10
CUNSCEAR = 0.871M
ラドン散逸率 (計算値)
R = 0.363
2
10
CNIRS = 0.684M
R = 0.458
1
10
100
UNSCEAR
NIRS-1
NIRS-2
10-1
10-1
100
101
102
103
ラドン散逸率 (測定値)
3
10
CUNSCEAR = 1.23M
ラドン散逸率 (計算値)
R = 0.614
2
10
CNIRS = 1.08M
R = 0.645
1
10
100
UNSCEAR
NIRS
-1
10
10-1
100
101
102
103
ラドン散逸率 (測定値)
図 4-77 各測定ポイントにおけるラドン散逸率の測定値と計算値の相関
(上: 全データを用いてプロットした結果,下: 神戸市,岐阜県,群馬県及び宮城県の結果は平均値を用い,
それ以外のデータはそのままプロットしたときの結果。)
337
2.5
3 parameter
R = 0.64
2
ラドン散逸率(測定値): Log
ラドン散逸率(測定値): Log
2.5
1.5
1
0.5
0
-0.5
-0.5
0
0.5
1
1.5
2
Full model
R = 0.65
2
1.5
1
0.5
0
-0.5
-0.5
2.5
0
0.5
1
1.5
2
2.5
ラドン散逸率(推定値): Log
ラドン散逸率(推定値): Log
図 4-78 Impara を用いたラドン散逸率の推定値と測定値の相関
(左: 3 変数による推定値(相関係数: 0.64)
右: 6 変数による推定値(相関係数: 0.65)
)
5
5
3 parameter
R = 0.78
Full model
R = 0.84
4.5
トロン散逸率(測定値): Log
トロン散逸率(測定値): Log
4.5
4
3.5
3
2.5
2
1.5
4
3.5
3
2.5
2
1.5
1
1
1
1.5
2
2.5
3
3.5
4
4.5
5
1
トロン散逸率(推定値): Log
1.5
2
2.5
3
3.5
4
4.5
トロン散逸率(推定値): Log
図 4-79 Impara を用いたトロン散逸率の推定値と測定値の相関
(左: 3 変数による推定値(相関係数: 0.78)
右: 6 変数による推定値(相関係数: 0.84)
)
338
5
y = 1.02 x
226
-1
Ra concentration by HPGe (Bq kg dry)
100
R2 = 0.749
n = 24
80
60
40
20
0
0
20
40
60
238
80
100
-1
U concentration by ICP-MS (Bq kg dry)
図 4-80 高純度 Ge 半導体検出器で評価された
度との相関
339
226
Ra 濃度と ICP-MS で評価された
238
U濃
140
1
1
1
0.8
0.8
0.8
0.6
0.6
0.6
0.4
0.4
0.4
0.2
0.2
0.2
120
100
80
60
40
20
0
0
ラジウム濃度
3
0
散逸係数(最小値)
3.5
50
3
2.5
0
散逸係数(最大値)
間隙率
1
40
0.8
2.5
30
2
0.6
2
20
1.5
1.5
0.4
10
1
1
0.5
0
-10
0
乾燥バルク密度
0.2
0
0.5
0
表層土壌温度
土壌粒子密度
図 4-81 ラドン散逸率の計算に必要な環境パラメータの実測値の幅
340
水分飽和度
図 4-82 本年度に得られた実験式から推定したラドン散逸率マップ(1/3)
341
図 4-82 本年度に得られた実験式から推定したラドン散逸率マップ(2/3)
342
図 4-82 本年度に得られた実験式から推定したラドン散逸率マップ(3/3)
343
図 4-83 各プロット位置における水分飽和度の最大値と最小値の比のマップ
図 4-84 各プロット位置における気温差のマップ
344
ラドン散逸率 (mBq m-2 s-1)
30
25
Ave. 16 mBq m-2 s-1
20
15
10
5
Dec.
Nov.
Oct.
Sep.
Aug.
Jul.
Jun.
May.
Apr.
Mar.
Feb.
Jan.
0
図 4-85 推定したラドン散逸率の季節変動。(全 3008 データの平均値をプロット)
345
写真 4-1 ラドン実験棟の外観
Radon chamber
PMT
Scintillation cell
Diffusion column
Upper AB-5
Lower AB-5
Tank
写真 4-2 パッシブ型ラドン実効拡散係数の実験系
5 cm
4 cm
写真 4-3 本実験で使用した土壌試料の外観
346
写真 4-4 ラドンモニタリングシステム(AB-5, Pylon)の外観
写真 4-5 蓄積容器を冷凍庫に入れた様子
写真 4-6 蓄積容器を冷蔵庫に入れた様子
(-20°C の条件設定)
(5°C の条件設定)
写真 4-7 実験室内で蓄積している様子
写真 4-8 蓄積容器を乾燥機に入れた様子
(25°C の条件設定)
(40°C および 55°C の条件設定)
347
写真 4-9 試料の外観(左)と模式図(右)
写真 4-10 高純度 Ge 半導体検出システム(左)と検出部(右)
348
写真 4-11 走査型電子顕微鏡による土壌粒子の表面写真撮影用の試料
(左: 金蒸着していない試料(小さな倍率であれば撮影可能),右: 金蒸着後の試料(10000 倍程度以上で
の撮影では前処理として蒸着が必要))
写真 4-12 走査型電子顕微鏡による散逸係数が最大値,最小値,平均値を示した土壌試
料の表面写真
(それぞれの土壌粒子のサイズが異なるため,必ずしも同じ倍率で示していない。上左: 散逸係数が
最大値を示した青森県東通村(1.5 kV, ×2000, 金蒸着なし),上右: 散逸係数が最小値を示した沖縄県国
頭村(15 kV, ×10000, 金蒸着あり),左下: 散逸係数が平均値を示した岐阜県蛭川村(15 kV, ×5000, 金蒸
着あり),右下: 岐阜県蛭川村の別の土壌粒子(15 kV, ×5000, 金蒸着あり))
349
写真 4-13 ERS-2 の外観
写真 4-14 コアサンプリングの様子
(右上:シリンダーに詰まった土壌サンプル。サンプリングシリンダーの内径寸法は φ50 × 51mm で
ある。右下は表層から 5 cm の深さまでのサンプリングの跡。)
350
写真 4-15 コアサンプルの乾燥処理
写真 4-16 シリンダーから取り出した土
(110°C,24 時間)
壌サンプルの粉砕
写真 4-17 乾燥させた土壌をピクノメータの容積の 1/3 程度まで入れた様子
写真 4-18 真空デシケータの中にピクノメータを入れ真空ポンプで真空引きをしている
様子(左),真空引きを始めた直後は気泡が出るため,この作業を繰り返し行う(右)
351
写真 4-19 フィールドにおける体積含水率と表層土壌温度の測定
写真 4-20 空間 γ 線線量率の測定に用いた MYRATE の外観
352
第5章
生物圏移行パラメータ推定法の開発および
データベースの高度化・拡充
5.1.はじめに
環境移行パラメータは放射性廃棄物処分施設の安全評価モデルに用いられ,生物圏に達した
放射性核種が人に移行する経路,例えば水―土壌―農作物―人や,河川水―沿岸域―海産生物
―人という経路において,どの程度放射性核種が移行しやすいのかを示すパラメータである。
放射性核種が処分場等より長期間かけて移動し,生物圏に到達することを考えると,それらの核種の挙
動は,天然に存在する安定同位体や放射性核種と同様であると推定される。環境試料中の多くの
元素を測定対象にすることは,放射性廃棄物処分において重要とされる核種の実環境中におけ
る安定同位体アナログとして,放射性核種と挙動が類似する同族元素として,さらに,環境移
行に影響を与える可能性がある主要元素として,利用価値が高いと考えられる。そこで本事業
では,日本の環境に合わせた独自のパラメータ値を得るために,水―土壌の関係を表す土壌―
土壌溶液間分配係数(Kd)や,土壌―農作物の関係を表す土壌―農作物移行係数(TF)につい
て,実験や分析等の調査を行った(平成 14 年度から 18 年度「放射性核種生物圏移行パラメー
タ調査」)
。また,H19 年度からは沿岸域におけるデータである,堆積物―海水分配係数(Kd)
および海水―海産生物濃縮係数(CR)を蓄積している。TF や沿岸 Kd および CR については,
天然に存在する元素を用いてデータを取得している。
これまで実際の環境試料を測定することで必要な環境移行パラメータを蓄積し,また,農耕
地土壌 Kd についてはトレーサー実験を行ってデータベースを蓄積してきたが,既存の分析法
では測定が困難な場合があるため,元素によっては環境移行パラメータに関するデータの数が
尐ないこともあった。そこで H19 年度以降,
「生物圏移行パラメータ推定法開発」および「デ
ータベースの高度化・拡充」という二つの調査目的を設定し検討を行ってきた。一つは実測値
を得るのが困難な環境移行パラメータを,他の測定データから容易に推定できるようにするこ
とを目的としており,もう一つは,分析法の検討を行って,これまでのデータベースに新たに
データを拡充し,高度化していくことである。昨年度までに,推定法開発では,選択したいく
つかの農耕地 Kd や TF について推定モデル作成を行ってきている。また,データベースには,
白米と玄米中のウラン濃度,農耕地土壌と農作物中のヨウ素,ジルコニウム,ニオブ,銀の濃
度データを追加し,TF データベースを導出した。
本年度は,沿岸調査で採取してきた堆積物および海産生物試料中のヨウ素濃度データについ
て,分析のための基礎データを誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP-OES)で取得後,実
試料の分析を誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP-MS)で行ってデータベースを拡充した。
また,H14~H18 年度に採取された土壌および農作物データベースについては,主要元素であ
る炭素および窒素の安定同位体データを追加し,これらの移行係数について安定同位体デ
ータを元にして推定を行った。さらに環境移行パラメータ推定法の開発については,昨年
353
度の調査でヨウ素の Kd(Kd-I。ヨウ化物イオンのみ)が水田土壌および畑土壌について追加され
たことを受けて,Kd-I の推定法の開発と,Kd-I がヨウ素の TF に影響を与えるのか,また,昨年度
よりも独立変数を増やし(約 20→50 項目),他にどのような要因により推定をできるのかを検討し
た。加えて沿岸域 Kd について,これまで 3 年間のデータをもとに 5 元素の推定を行った。
5.2.既存データベースの拡充:堆積物および海産生物中のヨウ素濃度
5.2.1. はじめに
放射性廃棄物処分場から将来環境中に放出される可能性のある放射性核種について,人間の
生活環境の場である地表における挙動を予測することは,安全評価上重要である。長半減期核
種 I-129(129I,半減期 1570 万年)は重要核種の一つであり,長期的には
129
I の環境挙動は安
定ヨウ素と同様になると考えられるため,安定ヨウ素の濃度を調査し把握することは,129I の
挙動に関する知見を得ることにつながる。
これまで H14~H18 年度に収集した農耕地—農作物セットの安定ヨウ素を測定することに
より,陸上環境中におけるヨウ素の移行パラメータ取得してきた。さらに本事業で行っている
沿岸域においても,堆積物や海産生物が採取されているため,それらについても安定ヨウ素の
データを追加することにより,データベースの高度化が行える。
海産生物の一部はヨウ素濃度が高いことが知られており 1),将来的に環境に放出された
129
I
を蓄積する可能性がある。一方でヨウ素濃度が低い試料もあることから,これまでに開発して
きた ICP-MS による測定をそのまま適用すると,高濃度のヨウ素を測定した後にヨウ素低濃度
試料の測定を行う場合には,バックグラウンド・カウントの上昇と変動により,正確な測定が
できなくなってしまう可能性がある。そこで,試料の希釈倍率の選定や装置の適正な利用によ
り正確な定量を行うために,あらかじめヨウ素濃度の予備的なスクリーニングを行うことで,
作業効率を向上させる方法について検討した。スクリーニングのために,既存方法 2)を用いて
試料からヨウ素を抽出した後,高マトリクス試料分析が可能な ICP 発光分析による測定法を試
みた。そのために,分析供試量,繰り返し再現性,分析精度および試料の長期保存性を確認し,
µg g-1 オーダーの試料に適用可能であるか検討して条件設定を行った。設定した条件の下で堆
積物および海産生物中のヨウ素濃度は調査し,これらの試料について ICP-MS での測定も行い,
両者の結果を比較した。
5.2.2. 分析方法の検討
5.2.2.1. 材料及び分析方法
(1)分析試料
平成 19 年から平成 22 年度に本事業で行った沿岸域の調査で採取された試料を用いた。すな
わち,全国各地の沿岸域 20 地点から採取した堆積物 78 試料および海産生物 147 試料である。
また,分析の確からしさを確認するために,ヨウ素の参照値が付いた認証標準物質 NIES No.9
354
(ホンダワラ)を用いた。さらにヨウ素の濃度は示されていないが,海産生物認証標準物質
NIES No.3(クロレラ)
,NMIJ CRM 7402-a(タラ魚肉粉末)
,NMIJ CRM 7403-a(メカジキ魚
肉粉末)
,NMIJ CRM 7405-a(ひじき粉末),NIST SRM 1566b(カキ),IRMM BCR-279(アオ
サ)も測定対象とした。試料はデシケーター内に常温で保存しており,乾燥粉砕済みである。
(2)分析方法
各試料約 100 mg を密閉型 PFA 製 6 mL 丸底バイアル(Savillex)に正確に秤取り,Milli-Q 水
を 1 mL および超高純度 TMAH (25%,多摩化学工業,AA-100)を 1 mL 添加した。容器の蓋を
専用器具で締めた後,60℃で 15 時間加熱した。ヨウ素の揮散を無くすため室温まで冷却した
後,抽出液をポリプロピレン製の遠沈管(容量 50mL)に Milli-Q 水で全量移し,さらに 45 mL
まで希釈・定容した。すぐに遠心分離機を用いて 3000 rpm で 10 分間分離し,その後冷蔵庫で
半日以上静置した後,上澄みを孔径 0.45-µm のディスポーザブル・フィルター(材質:セルロ
ース混エステル)を用いて濾過した。各粉砕試料につき 2 回分析し試料溶液を得た。
(3)測定方法
上記の方法で得られた溶液試料を直接 ICP-OES(セイコーインスツルメンツ,VISTA-PRO)
によりスクリーニング分析し,
さらに溶液を Milli-Q 水で 100 倍から 1000 倍に希釈して ICP-MS
(Agilent,7500a)で分析した。分析はそれぞれの装置で 2 回行い(2 試料×2回=4データ),
得られた値から平均濃度を得た。
ヨウ素の標準溶液は市販されていない。そこで,ヨウ素標準溶液(1000 ppm)は 0.1 mol
L-1
ヨウ化カリウム溶液(和光純薬工業,分析用試薬)を Milli-Q 水で希釈して調製した。検量線
作成の際に測定試料と同程度になるようヨウ素標準液に TMAH を添加した。また,発光強度
はモリブデンで補正した。それぞれの分析装置の測定条件を以下に示す。
<ICP-OES: セイコーインスツルメンツ,VISTA-PRO>
軸方向測光(アキシャル型)
,CCD 検出器
RF Power: 1.2 kW
プラズマガス: 15 L min-1
補助ガス: 1.5 L min-1
ネブライザーガス: 0.7 L min-1
ネブライザー: ガラスネブライザーK 型
スプレーチャンバー: ガラスサイクロンチャンバー
繰り返し測定回数: 5 回
内標準元素: Mo (202.032 nm)
<ICP-MS: Agilent,7500a>
RF Power: 1.4 kW
プラズマガス: 15 L min-1
キャリアガス: 1.2 L min-1
補助ガス: 0.9 L min-1
ネブライザー: バビントンネブライザー
355
繰り返し測定回数: 5 回
内標準元素: Cs-133
5.2.2.2. ICP-OES による測定条件の検討
(1)ヨウ素測定波長の選択
一般に推奨されるヨウ素の測定波長のうち,本分析条件で得られた溶液に適した波長,すな
わち,溶媒マトリクス(TMAH に由来)や試料マトリクスに影響を受けない,堆積物および
海産生物中のヨウ素定量が可能な測定波長の選択を行った。対象波長として,装置付属の分析
ソフトに登録されている推奨リストから上位 3 つの波長を選択した。
最大強度を示す第一波長(178.215 nm)は近接線に強度の弱いリンの波長があった。一般に
生物試料中はリンを多く含む。標準物質 NIES No.9(ホンダワラ)を用いて測定したところ,
本測定波長にはリンによる妨害が顕著に確認されたため(図 5-1)測定を除外した。ただし,
第一波長でのヨウ素の定量については,リンの濃度を他の波長で測定しておくことで,妨害強
度を補正する方法もとられている 3)。
第二波長(182.976 nm)は,図 5-2 に示したように,TMAH 増加に対してバックグラウンド
が増加することは無く,また,ヨウ素の強度も添加量に対して直線的に増加した(図 5-3)。
したがって,定量に利用可能であることがわかった。
第三波長(179.847 nm)は TMAH 添加によるバックグラウンドの増加がみられた(図 5-4)。
本装置には登録されていなかったが,窒素から期待される波長(Ritz wavelength,179.855 nm
付近)が出たことが原因である。すなわち,第三波長では TMAH(化学形:N(CH3)4OH)に
含まれる窒素量の増加,または,試料内の窒素含有量が増加により,ヨウ素が正確に測定でき
なくなることがわかった。
以上の結果から,ヨウ素の定量には第二波長を用いることとした。なお,本機種で測定でき
る波長範囲には 206.163 nm の波長もあるが,選択した 3 つ波長より強度が低かったため使用
しなかった。
(2)メモリー効果
測定を精度良く行うためには感度変動要因を明らかにしておく必要がある。ヨウ素はガス化
しやすいため,適切な測定条件を設定しないと試料導入系内で残りやすい元素である。特に硝
酸などの酸を導入するとガス化してしまい,メモリーが残ることが ICP-MS でも知られている
4)
。一方,溶媒に水や TMAH を使用している場合には,メモリーは残らない。ICP-OES の試
料導入系は ICP-MS と同じため,測定条件によってはメモリー効果が起こる可能性がある。
そこで 100 µg g-1 ヨウ素標準溶液を導入し,その後に洗浄溶液として水を導入した時の発光
強度を観察した。その結果を図 5-5 に示すが,溶液導入後速やかに洗浄されたことから,導入
系チューブ内への蓄積などメモリー効果はみられなかったと考えられる。ICP-OES では,酸な
どを導入しなければ,ICP-MS と同様にメモリー効果を考慮する必要はないことがわかった。
356
(3)試料希釈倍率
海産生物試料溶液は粘性が高く,オートサンプラーなどの試料導入系の導入ラインが細いの
で,ペリスタックポンプを用いても,ネブライザーまでの流量が低下したり,またネブライジ
ングの際の粒径分布が,標準溶液のものと異なってしまう可能性がある。流量低下はネブライ
ザーに到達する単位時間あたりの絶対量の減尐により感度低下を招き,粒径分布の差はトーチ
に達する絶対量の差となるため,検量線が使えないことになる。しかし,本分析法で得た溶液
は感度が低下せず,粘性の影響は受けなかったと考えられた。
(4)内部標準元素
ICP-OES の内部標準元素としてモリブデン(Mo)
,レニウム(Re)およびタングステン(W)
を比較検討した。ここで選んだ元素は,内部標準溶液添加時にヨウ素が揮散し,メモリー効果
が起こらないように,酸を添加しなくても水溶液中に安定して存在する元素である。その結果,
W はヨウ素の第二波長付近に分析線が重なり,Re は幅広の発光ピークで繰り返し精度が悪か
ったため適していなかった。しかし,Mo(202.032 nm)は波長の重なりがなく,強い発光強
度が得られたため,内部標準溶液として選択した。測定時間内での Mo の発光強度変化を観測
したところ,試料導入部やプラズマの状態変化等により,測定が進むにつれて発光強度が 2
割程度低下することもあった。そのような場合には検量用標準溶液の測定を対象試料測定の前
後で挟み,それらを平均した検量線により定量値を算出することとした。
(5)分析供試量の検討
次に,分析に用いる試料量について検討を行った。濃度が高いと予想される海藻試料では,
通常使う試料量よりも尐量を用いることで,希釈による手間を省くことができる。しかし,対
象試料の平均的な値を得るためには,測定試料の分取量が尐量過ぎるとばらつきが大きくなる。
そこで標準物質 NEIS No.9(ホンダワラ)を用いて分取量を変えて測定を行った(図 5-6)
。分
取量 50 mg の場合,2回の繰り返しの結果は合っていたが,100 mg,150 mg と量を増やした
場合に比べて高く,また,参照値よりも高い結果となった。標準物質はよく混合されているも
のの,50 mg では正確な値を得られなかったことから,分取量は 100 mg 以上とした。
(6)ICP-OES によるヨウ素測定条件と検出限界
以上の検討から得られた条件下において検出下限を求めたところ,ブランク溶液の測定結果
の標準偏差の 3 倍から算出した試料 100 mg 中での検出下限値は 150 µg g-1 であった。ICP-OES
によるヨウ素定量の確度を調べるために,NEIS No.9(ホンダワラ)を用いて,参考値と ICP-OES
による分析値との比較を行った。参考値は 520 µg g-1 であり,ICP-OES による定量値は 544±22
µg g-1 で,両値はよく一致した。繰り返し再現性(n=4)は 10 %程度であった。したがって,
ICP-OES ではスクリーニングだけでなく,定量も可能であることがわかった。
(7)試料の保存性
TMAH 加熱分解・濾過後の溶液試料中ヨウ素定量の保存性を確認した(図 5-7)。2ヶ月間
冷蔵庫で保存した試料でも濃度低下は見られず,TMAH の添加によりヨウ素が揮散損失しに
357
くい状態にあることが分かった。したがって,試料作製してから2ヶ月間以内に測定を行えば
良いことがわかった。
(8)ICP-OES による標準物質の分析
今回行った ICP-OES によるスクリーニング(+定量)から ICP-MS による定量までの一連
の分析スキームを海産生物に適用するために,標準物質中のヨウ素分析で予備的に試験を行っ
た。ICP-OES と ICP-MS で得られた結果の比較を表 5-1 に示す。なお,ICO-OES のヨウ素検出
下限値は,上述したように 150 µg g-1 であったが,実際にスクリーニング分析と併せて定量す
るためには 200 µg g-1 程度必要であろう。
5.2.3. 堆積物中のヨウ素濃度
平成 19 年から平成 22 年度に採取した河口域堆積物中のヨウ素濃度を上述の条件において
ICP-OES でスクリーニングを行い,濃度が低い場合には ICP-MS により定量を行った。その結
果,堆積物抽出試料の全てで ICP-OES の検出下限値以下であった。定量できなかった理由と
して,堆積物中のヨウ素が本分析法では全量溶出できていない可能性が挙げられる。実際,堆
積物では土壌試料での分析と同じように残渣が残っていた。しかしながら我々は以前の研究に
より,土壌試料について,ヨウ素はほぼ全量抽出できたという結果を得ている 5)。したがって
本分析法でもほとんどのヨウ素が抽出できたと類推しているが,他の全量測定法についても今
後検討したい。
上記 5.2.2.2 の結果より,ICP-OES のスクリーニングレベルは 150 µg g-1 という結果であるた
め,5.2.2.1 に示した分析法で得た溶液が,ICP-OES に導入しても定量できない濃度は,最大約
400ppb になる。400ppb は ICP-MS 測定において決して濃度が高すぎることはないが,念のた
めに一律 100 倍希釈して ICP-MS 測定をした。得られたデータを表 5-2 に示す。機器分析 1 回
当たり繰り返し 5 回測定を行ったが,その際に 1 点でも検出下限以下だった場合は検出下限値
以下と見なし,データの入力をしなかった。4回の分析データについて測定値が3つ以上得ら
れた試料について平均値を算出した。
今回の測定により,堆積物中のヨウ素濃度は大まかに把握することができた。その結果,今
後は ICP-OES でのスクリーニングを行わず,直接 ICP-MS による定量を行うことが妥当であ
ることがわかった。なお,今回定量できなかった試料は,希釈しすぎたことが原因と考えられ
るため,希釈しないで再度 ICP-MS 分析を行い,データベースに追加する予定である。
得られたヨウ素濃度は 2007 年度京都府由良川河口域の St.-12 で約 90 µg g-1 を示したが検出
下限(平均 3.3 µg g-1)を下回る試料も多くみられた。検出下限付近の濃度を示した試料では, 定
量結果の RSD が 20 %を超えていた。
年間を通じて採取した試料では 2007 年度京都府由良川河口域の St.-4,7 のヨウ素濃度はほ
とんど変化していない事が分かった。2008 年度神奈川県相模川河口域は検出下限以下の試料
が多く,傾向はわからなかった。2009 年度茨城県那珂川河口域の St.-4〜6 のヨウ素濃度は年
358
間を通して一定であり,また 2010 年度福岡県遠賀川河口域の St.-4 は 8 µg g-1 前後で一定して
いた。図 5-8 に全堆積物の濃度分布を示した。濃度の傾向として 8 µg g-1 前後および 15 µg g-1
前後に分布する試料やや多かった。
5.2.4. 海産生物中のヨウ素濃度
平成 19 年から平成 22 年度に採取した海産生物の分析を行った。海藻類は TMAH を添加す
ると,粉末試料が膨潤し懸濁沈殿してしまうが,標準物質の結果から,ヨウ素の抽出は行えて
いたと考えられる。軟体類や甲殻類の可食部は TMAH により完全に溶解され,内臓部分では
加熱分解後に微細な残渣がみられた。
ヨウ素濃度を ICP-OES で測定した結果を表 5-3 に示した。定量については,堆積物の場合
と同様に,1回の機器分析における 5 回測定中に 1 点でも検出下限以下だった場合は検出下限
値以下と見なした。各試料 4 回の分析の結果,3 点以上の測定値が得られた試料について平均
値を算出した。海産生物分解液のスクリーニングにより全試料(147 試料)中の約 2 割の試料
が分析でき,そのほとんどは海藻類であった。得られたヨウ素濃度は検出できた 30 試料中 8
試料が 1000 µg g-1 以上であり,徳島県吉野川河口域の海藻類(ツルシラモ)では 4170 µg g-1,
軟体類では山形県最上川河口域のサザエ内臓部で 195 µg g-1 を得た。
スクリーニング分析を行った後に海産生物分解溶液を,堆積物同様に一律 100 倍希釈して
ICP-MS により測定した。スクリーニング分析により 1000 µg g-1 以上の値を示した試料は 1000
倍に希釈して ICP-MS 測定を行った。
種類別毎の測定結果より海藻類(51 試料)で検出下限以下の試料は無く,最大値はツルシ
ラモ 5564 µg g-1,最小値はリボンアオサ 6.0 µg g-1 であり,海藻類の幾何平均濃度は 261 µg g-1
であった。軟体類(59 試料)は検出下限以下の試料が 3 試料あり,最大値はサザエ内臓部 235
µg g-1,最小値はバイガイ 5.1 µg g-1 であり,軟体類の幾何平均濃度は 17.1 µg g-1 であった。甲
殻類(37 試料)は検出下限以下の試料が 7 試料あり,最大値はタイワンガザミ卵 176 µg g-1,
最小値はタイワンガザミ可食部 4.2 µg g-1 であり,甲殻類の幾何平均濃度は 16.7 µg g-1 であっ
た。図 5-9 および図 5-10 に軟体類および甲殻類中のヨウ素の濃度分布を示した。軟体類・甲
殻類では可食部には尐なく,軟体類では内臓部に,甲殻類では卵や内臓部分に多く存在するこ
とが確認できた。海藻類は 2008 年度島根県江の川河口から江津沖のアラメ以外は採取地点や
時期による差は小さいが,種類によってヨウ素濃度が異なっていることが分かった。
本調査において ICP-MS の値は ICP-OES の値に比べて高く,平均で約 20%高いことがわか
った(図 5-11)。ICP-OES ではヨウ素の存在状態によって測定感度に影響がなかったが,ICP-MS
では感度に影響があるかもしれない 6)。想定していた化学種のうち,どちらかが感度が低く出
るのか,もしくは高く出るのかを明らかにしなければ,結果の一致が見られない。そこで再度
存在状態による影響についても検討を行った上で ICP-MS で取得されたデータの確からしさ
を確認しデータベースに追加する予定である。尐なくとも,NIES No.9(ホンダワラ)では,
359
ICP-OES で測定した結果のほうが ICP-MS よりも確からしい値が得られていることから,
ICP-MS では高い値が出ていた可能性が示唆される。また,ICP-MS と ICP-OES の定量結果の
差は 20%であるので,オーダーとしては結果が変わることがないと言える。
海産生物試料では,褐藻類と生物の内臓や卵にヨウ素が濃縮しており,ICP-OES でスクリー
ニングすることにより,ICP-MS で測定するための希釈倍率を設定することができた。それ以
外の試料については,おおよその濃度分布を得ることができたことから,希釈倍率を一律とせ
ず,そのまま ICP-MS に導入すればよいことがわかった。しかしながら,海産生物には未知の
ヨウ素濃縮生物または部位が存在するかもしれない。したがって,スクリーニングは高濃度ヨ
ウ素含有試料を把握する手段として有効に活用することができることがわかった。
5.2.5. まとめ
沿岸データベースにヨウ素データを追加するために,堆積物および海産生物試料のヨウ素濃
度定量を試みた。まず,一部の海産生物ではヨウ素濃度が高いと考えられたため ICP-OES に
よりスクリーニングを行うこととし,そのために測定条件を検討し,最適化を行った。本条件
下において試料 100 mg 中での検出下限値は 150 µg g-1 であった。標準物質との比較を行った
ところ値はよく一致していたことから,ICP-OES を用いて濃度の簡単なスクリーニングだけで
なく,濃度の高い試料については定量できることがわかった。
海産生物ではヨウ素濃度は海藻類では範囲が広いこと,軟体類・甲殻類では可食部で濃度が
低く内臓部分に濃縮することがわかった。堆積物試料では,全ての試料が ICP-OES の検出下
限値以下であり,ICP-MS により定量を試みたが,希釈倍率が高かったこともあり一部の試料
では定量ができなかった。試料溶液を希釈しないで測定を行って,ヨウ素濃度データを追加す
る予定であるが,ICP-MS と ICP-OES の定量結果の差が生じていたことから,追試を行って正
確な定量データを得る条件の検討を行う。
5.3.既存データベースの拡充:農耕地土壌および農作物中の炭素と窒素安定同位体比
-炭素及び窒素安定同位体比を用いた移行係数の推定5.3.1. はじめに
農耕地土壌中から農作物への放射性核種の移行係数(TF)は,放射性核種の植物中の濃度
を土壌中の濃度で割ることで求められるが,炭素や窒素についてそれが単純に用いられるかど
うか検討する必要がある。炭素に着目した理由は,重要核種である 14C の環境中における移行
挙動を知るためのアナログとして用いられたり,比放射能法を用いた移行モデルに利用される
ため 7)である。また窒素は生命活動に必要であるため,土壌からの移行の程度は,重要核種や
関連する金属元素の移行挙動の指標となる可能性がある。炭素や窒素に関する移行係数につい
ては,ほとんどデータがないのが現状であり,1994 に IAEA より出版された技術レポート
(Technical Report Series No.364)8)にも,また近年 TRS-364 を改訂した TRS-4727)にもその記載
360
はない。放医研では TRU 廃棄物処分に係る重要核種である炭素に着目し,本年度も引き続き
14
C を用いた農作物への移行係数を求めている(第 3 章参照)。
炭素について土壌からの移行という過程を考えた時に,植物中の炭素は,ほとんどが大気中
の二酸化炭素を植物が光合成により同化しているので,上述した一般的な移行係数の式(植物
中元素濃度/土壌中元素濃度)を用いて安定元素濃度比で示すことは,移行係数としては明ら
かに過大評価である。また,窒素については,特にマメ科植物で知られているように根粒菌が
大気中の窒素を固定して植物体にも供給していることから,大気からの影響の有無を考慮して
導出しなければ,移行係数としては過大評価になる可能性がある。そこで,土壌および農作物
中の炭素および窒素の安定同位体比,δ13C およびδ15N(標準物質中の安定同位体比に対する
当該物質中の安定同位体比の変動の千分率)に着目した。土壌と農作物中のこれらの安定同位
体比の関連を調べることにより,農作物中の炭素および窒素に対する土壌からの寄与分につい
て推定し,移行係数を導出することができる可能性がある。
5.3.2. 材料及び方法
平成 14 年度から 18 年度に行われた調査で採取した 142 試料の農耕地土壌と 148 試料の作物
部位について定量を行った。土壌試料は作物収穫時に一緒にサンプリングした。サンプリング
の詳細については,例えば平成 18 年度「生物圏放射性核種移行パラメータ調査」報告書 9) を
参照にされたい。概略を説明すると,現地で作土層から 5 ポイント約 5kg 採取し,うち 3kg
を風乾しながら小石や植物根を取り除き,風乾後 2mm のふるいを通過させたものを風乾細土
資料とし,一部をさらにメノウ製容器を用いたボールミルで粉砕し,分析用試料とした。一方
農作物試料は,必要に応じて水洗いをするなどして土壌粒子などを除去し,ペーパータオルで
水を拭ったのち,真空凍結乾燥して乳鉢等で粉砕した。さらに粉砕が必要な場合には,フード
プロセッサーを用いて微粉末にした。これらの微粉末試料はガラス瓶容器に封入した。土壌,
農作物とも,全ての工程において試料の相互汚染がおこらないように手順に注意した。
安定同位体比測定装置(Isotope Ratio Mass Spectrometry, IRMS)は,Element Analyzer (EA)と
接続して用いた(どちらも ThermoFisher Scientific 製)。酸化クロムと酸化銀コバルトを封入し
た第一燃焼炉は 1000℃に設定し,還元銅を封入した第二燃焼炉は 750℃に設定した。この間、
常に一定の速度でヘリウムガスを装置内に流す。まず試料は第一燃焼炉において酸素を導入し
つつ瞬時に燃焼される(燃焼触媒として酸化クロムを用いる)
。酸化銀コバルトは,ハロゲン
や硫黄を除去するために用いられる。さらにヘリウムガスで第二燃焼炉に送られ,還元銅で,
窒素酸化物の還元(N2)の生成と過剰の酸素を吸収する。このガスには H2O を含むため,過
塩素酸マグネシウムで吸湿し,N2 と CO2 が混合した状態のガスは GC カラムに送られて N2 と
CO2 が分離され,順次同位体比が測定される。それぞれ,同位体比決定済みの標準ガスを導入
することで,同位体比の補正を行った。また,測定の確からしさを確認するためにレファレン
ス物質(SI サイエンス,L-Alanine, Histidine, Glycine)を用いた。全窒素および全炭素も L-Alanine
361
を用いて検量線を作成し,定量した。測定用の試料はスズコンテナに,土壌の場合は 10mg,
植物の場合には 2mg を目安として封入した。各試料は2つ作成し,別の日にそれぞれ測定を
行い,測定日による違いの差が生じないようにした。
13
炭素の安定同位体の天然における存在度は,12C が 98.93%,
C が 1.07%である。この 13C /12C
の比が生物活動により変動するが,実際の自然界における安定同位体比の変動は僅かである。
そこで変動を見やすくするために,標準試料である Vienna peedee belemnite standard (VPDB) に
対する同位体比の千分偏差として一般的に表記され(δ13C),次式で表される(単位:‰)。
δ13C(‰)
=
(Rsample - RVPDB) / RVPDB × 1000
ここで,Rsample と RVPDB はそれぞれ,試料と VPDB の 13C /12C 原子数比を示す。同様に窒素
の安定同位体についても(天然における存在度は,14N が 99.632%,15N が 0.365%),同様に
大気中の窒素の同位体比を基準として,その千分偏差として表記される(δ15N)。単位は同じ
く‰である。
5.3.3. 結果および考察
5.3.3.1. 炭素および窒素の安定同位体比
土壌中および農作物試料中の炭素および窒素安定同位体比を表 5-5 から表 5-8 に示した。用
いているサンプルコードは「平成 18 年度放射性核種生物圏移行パラメータ調査報告書」9)に
記載してある。水田と畑土壌および玄米と畑作物中の濃度を取りまとめた結果を図 5-12 に示
した。まず,濃度であるが,水田土壌や畑土壌は炭素,および窒素濃度は低く,農作物濃度は
炭素 40%,窒素 1-5%である。豆類で炭素濃度,窒素濃度が高かったが,豆に含まれる油脂が
影響していると考えられる。またホウレンソウで窒素が高いことがわかった。δ13C 値につい
ては土壌でやや重い値であるが,作物と土壌ではそれほど大きな差はない結果を得た。農耕地
土壌には成長過程において地面に落ちた植物部位や収穫後の可食部以外の部分が土壌に戻さ
れるなどの操作が行われていることから,土壌に含まれる有機物はその上に栽培した植物のδ
13
C に近い値をとるためである。
(ただし,土壌に鋤きこまれた植物体は微生物による分解作
用を受けて,もともとの値からやや重くなる。)畑土壌の1点でδ13C 値が高い土壌が見られ
るが,沖縄から採取された土壌であり,総炭素量は低いが,サンゴ礁に起源を由来する炭素が
含まれている可能性がある。サンゴ礁は,大気と平衡になった海水中のδ13C 値を反映してい
るため値が植物より大きい。窒素のδ15N 値については,土壌,作物でほとんど差が見られな
かった。
次に,白米と玄米のδ13C 値とδ15N 値の関係を見たところ(図 5-13),窒素同位体比は玄米
と白米で差が見られなかったが,炭素同位体には差がみられ,玄米が軽くなる傾向が見られた。
玄米には油分を含む糠層がある。油分は大気からの光合成産物の代謝物であり,δ13C 値が軽
362
くなる(マイナス値が大きくなる)ことが知られている
10)
。玄米で軽くなる傾向が見られた
のはその原因によるものと考えられた。窒素についてはフラクショネーションが起こらない結
果であった。窒素は細胞に取り込まれ二次代謝物を合成するが,その合成の経路は光合成によ
る炭素同化ほど複雑ではないため,同じ植物体内の窒素の安定同位体比は明確なフラクショネ
ーションとして現れてこない可能性が示唆された。
さらに,土壌および農作物中のδ13C 値とδ15N 値の関係を水田—白米と畑土壌—畑作物につ
いて相間が得られるかどうか調べたところ(図 5-14)
,δ13C 値は,水田—白米で極めて低いが
相間があった。一方,畑作物では相間がなかった。本来,植物中炭素は大気由来がほとんどで
あると考えられるため,水田—白米で相間があったことは予想外であったが,相関係数が低い
こと,畑土壌—畑作物で相間がないことから,土壌とその上に生長した植物中のδ13C 値の関
連性はほとんど無かったと考える方が妥当かもしれない。δ15N 値については,水田—白米で
低い相間があり,畑土壌—畑作物では相間があった(p<0.01)。畑作物のうち,マメ科植物は根
粒菌による窒素固定の影響が高いと考えられる(図 5-15)
。また,砂質土壌に栽培されたサツ
マイモでは,土壌から養分が溶脱しやすいことから,収穫時には土壌中の窒素の値をほとんど
反映しないことが考えられた。そこで,これらの値を除去すると,相関係数は 0.466 と高くな
った。やはりマメ科植物は土壌からの窒素移行を考えた場合には,単純に反映されないことが
わかった。しかし,他の農作物群(根菜類,果菜類,芋類)も同様に相間はなく,一方,葉菜
類と麦類で相間が得られた(図 5-15)
。
5.3.3.2. 窒素の土壌—植物間移行係数
上記の結果から,土壌から植物に移行した窒素と,収穫時に土壌中に残留している窒素は,
違うδ15N値を持つ,すなわち,起源が異なることが,葉菜類と麦類以外では考えられた。窒
素は作物にとって必須であり,施肥によっても供給されることから,作物の生長に伴って施肥
由来の窒素が主に土壌から徐々に吸収され,収穫時には,結果としてδ15N 値が異なったと考
えられる。窒素を施用したときの総窒素量はわからないが,一般に,TF を求めるためには,
農作物採取時の土壌中元素濃度を用いる。そこで窒素についても同様に今回得られた値を用い
て計算することとした。TF の結果を作物群毎に C/N 比とともに表 5-9 示した。豆類以外の炭
素の値はほぼ一定であるが,窒素の濃度は農作物群に依存しており,C/N 比と窒素の TF は逆
相間の関係にあった。豆類は C/N 比約 9 と,他の作物群(C/N=13-36)と比べて低く,窒素の
見かけの TF は約 25 と他の作物群の TF=5~13 と比べて高かったが,上述したように大気由
来の窒素も含むため,豆類については取扱に注意しなければならない。IAEA-TRS-3648) や
IAEA-TRS-4727)には窒素の記載はないが,IAEA-TRS-364 で TF の期待値が 1 を上回る作物を
含む元素は,Mn, Co, Zn, Sr 及び Tc であり,IAEA-TRS-472 では Ba, Ca, Cd, K, Mn, P, Sr, Zn, Cl
及び Tc であった。主に必須元素が高い移行係数を示している事から,N の TF が1を超える
のは妥当と考えられる。
363
5.3.3.3. 炭素の土壌—植物間移行係数
植物体の炭素は大気由来で説明が行われるのが一般的であるが,一方,有機酸(窒素源とし
て)や無機態炭素として根から吸収されるとの報告がある 11-14)。植物全体から見るとその量は
極めて尐ないと考えられるが,土壌から植物への 14C の移行を評価する上で,その数値がどの
程度であるのかを明らかにすることは重要である。これまでに本調査の「TRU 廃棄物処分に
係る重要核種(14C,
129
I)挙動評価」において 14C 移行係数を用いて求めてきているが,一方,
既存のデータとしてどのような数値があるのだろうか。一般的に安全評価においては,炭素の
TF は植物の炭素が全て土壌に由来したと仮定し,生重ベースで 5.5(乾物重ベースで 25)が
用いられていた。その根拠は,植物(乾燥)の 50%が炭素であり,また土壌中の有機物含量
は 4%かつその 50%が炭素である仮定した場合,植物中炭素濃度 0.5 (g/g-dry)/土壌中炭素濃
度 0.02 (g/g-dry)=25 となる 15)からであるが,仮定が極端すぎるので過大評価であるといえる。
最近まとめられた「生物圏評価のための土壌から農作物への移行係数に関するデータベース」
では,炭素の TF を生重ベースで米,葉菜,非葉菜および果実に対して,0.1(変動幅 0.001-5.5)
を充てている 16)。米や葉菜の水分含量はそれぞれ約 15%と 92%であるので,乾物重ベースで
は,それぞれ約 0.12 および 1.3 であるが,変動幅に示された最大値は乾物重ベースで 25 であ
り,依然として過大評価値が用いられていることがわかる。
Sheppard ら 11)はハツカダイコンを用い,14C ラベル NaHCO3 を2種類の土壌(fine sandy loam
と medium sand)に添加して TF を測定し,乾物重ベースでそれぞれ 0.7 と 1.3 を得た。この値
は,落合ら
16)
が葉菜類に用いた値と同等であり,乾物重ベースの TF=25 が高すぎることがこ
れによってもわかる。Sheppard らの実験での土壌起源の炭素の吸収率は,全体の炭素の 1.7%
であった。ここで土壌起源としたのは,土壌に含まれる炭素が土壌呼吸で大気に CO2 として
放出され,それがその場に生育する植物の光合成に使用される経路と,炭素が有機態もしくは
無機態の化学形で,直接経根吸収されて植物体に利用される経路の二通り経路が考えられるた
めである。これらの経路による土壌起源炭素の植物体移行については,14C トレーサー実験が
有効であるが,室内での限られた空間でのトレーサー実験では,実際の環境における TF を求
めることは困難である。そこで測定した炭素安定同位体比 13C /12C を用いて検討を行った。
C3植物は光合成を行う際に同位体分別が起こり,13C のフラクショネーションは-18 から
-20‰である。大気中のδ13C 値は,現在約-8‰だが,C3植物を長期間栽培した土壌のδ13C
値は,植物体の値を反映して 26-28‰を示す。そのため,大気・土壌それぞれを起源とする CO2
を基質として光合成を行った場合に,植物体のδ13C 値に差が生じる。そこで,この差を利用
して土壌寄与分を推定してみた。植物は光合成により固定された炭素を利用しており,直接経
根吸収された有機態炭素の量は植物全体から見れば無視できる量に過ぎない
17, 18)
。ただし,
全ての農作物を一緒に扱うのはフラクショネーションの決定に影響を及ぼすので注意が必要
である。なぜなら,植物による 13C フラクショネーションは,形状が同じ気孔を持つ植物種や,
364
その植物体の生育する気候帯(植物をとりまく大気の温度・湿度・炭素濃度が類似)によって
ほぼ固定であると考えられる。なお,ジャポニカタイプの水稲では-19.4 から-20.3‰という報
告があるので 19),まずは米に着目した。
米については,玄米と白米のどちらを使用するかがポイントになる。玄米について表 5-10
に炭素濃度,δ13C 値,窒素濃度,δ15N 値を記載したが,さらに白米と玄米を比較した結果
を表 5-11 に示す。炭素濃度は玄米で 1%程度高くなっており,白米で低くなっていた。また,
窒素濃度も白米に比べて高く,糠に油脂成分などの二次代謝物を多く含むことから,単純な光
合成産物とは言えないことがわかる。したがって,移行係数推定に用いるデータは白米とした。
試料採取年の大気 CO2 のδ13C 値は平均で-8‰であり,ジャポニカタイプの水稲での 13C の
フラクショネーションを用いると-27.4 から-28.3‰と算出される。もし
13
C のフラクショネー
ションを-18 から-20‰とした場合では-26 から-28‰となり,実際に測定された値-26.0 から
-28.3‰(平均 27.1±0.5‰)を充分カバーできる範囲であったことから,全てが大気起源であ
ったとしても充分説明できる。しかし,土壌からの寄与(土壌から放出された CO2 と経根吸
収された CO2 の利用)を考慮して以下のように考えることもできる。すなわち,
δCw-rice=(δCair+FC13)×(1- Xi/100)+(δCsoil+ FC13)×Xi /100
ここでδCw-rice とδCsoil はそれぞれ白米と土壌のδ13C 実測値,δCair は大気中のδ13C 値,F
C13 はC3植物の
13
C フラクショネーション(-18 から-20 の範囲。今回は-18,-19,-20‰の3
段階に設定)
,Xi は土壌の寄与率(%)である。なお,C3植物のδ13C 値の分布については,
一般に正規分布しており,本実験で用いた白米試料も正規分布していたので,上述の式で得ら
れる各白米試料のδ13C 値は,推定値の平均を母平均μとし,標本平均 m,標本標準偏差σ,
標本個数 n より,(m-μ)/(σ/√n)が標準正規分布 N(0, 1)に従う範囲において成立する。この
ことから,ある FC13 を与えたときにはそれに対する適切な土壌寄与分 Xi が推定できることに
なる。
本推定では,一般的なC3植物の FC13 値である-18 から-20‰の範囲と,ジャポニカタイプの
水稲で得られている-20.3‰をカバーするように-20.5‰までの間の 0.5‰刻みで,各 FC13 のとき
に得られる推定値と実測値の分布の統計的な差が見られるか否かについて,有意水準5%で検
定した。それにより,平均的な場合(すなわち,推定値と実測値の分布の統計的な差がない場
合)と,統計上最大可能な場合(すなわち,推定値と実測値の分布の統計的な差が有意水準5%
で有意差なしと判別される値)の土壌寄与分の両方を算出した。結果を表 5-12 に示す。FC13
が-18‰において,コメの総炭素における土壌からの寄与は最大 6.8%,FC13 が-19‰において
1.3%,-19.5‰以上では土壌寄与を考慮する必要がなく,すべて大気起源で説明できる,とい
う結果であった。しかし,上述したようにジャポニカタイプの水稲の FC13 値や,本調査から
得られた白米のδ13C から大気中の値を引いた範囲
(見かけ上の FC13 値である-18 から-20.3‰,
365
平均-19.1‰)
,水稲に対する現実的な FC13 値は約-19‰が適当であると言える。したがって我が
国の水稲の場合には,土壌由来炭素の寄与分について,最大 1.3%となる可能性を示している。
この値は Sheppard ら 11)が無機炭素を用いて行った実験での土壌起源炭素の植物体寄与率であ
る 1.7%と極めて近い。
ここで得られた土壌由来炭素の寄与率を元に,土壌中および白米中の炭素濃度(それぞれ
[C]soil,[C]w-rice とする)を用いて TF を計算することができる。ただし,上述の土壌由来炭素
の寄与分の計算では,炭素の経根吸収と土壌に放出された二酸化炭素の両方を含むため,「見
かけの TF」である。炭素濃度データは表 5-5 から 5-8 に記載してあるが,全炭素濃度は白米
では 412±6 g/kg-dry でほぼ一定であったが,土壌は 27.7±18.0 g/kg-dry(範囲:13.2-124.2
g/kg-dry)となり,一桁ほどのばらつきが測定された。この値を用いて,次式により各試料の
安定炭素の TF を計算した。
TF = ([C]w-rice×Xi ) / [C]soil
最適な FC13 と考えられる-19‰の場合,最大の寄与率 1.3%を用いると,TF は平均 0.2(範囲:
0.04-0.4)となり,文献 16)で用いられている米への生重での移行係数の設定値,すなわち 0.12
に近く,Sheppard らの報告値 11)よりもやや小さいことがわかった。
同様の計算を,葉菜類 22 試料を用いて行った結果を表 5-13 に示す。葉菜類の場合,土壌中
の平均δ13C 値は-23.2‰,葉菜類中は-27.8±1.2‰(-25.3〜-30.1‰)である。誤差 1σ の幅にお
ける大気との差分(見かけ上の FC13 値)は-18.6〜-21‰(平均-19.8‰)であり,稲よりもフラ
クショネーションが大きい可能性が示唆された。そこで,FC13 値は米よりも高い-19.5‰と設定
すると,最大で植物体の 5.5%が土壌由来炭素の寄与と考えられる。これを用いて TF を計算
すると,幾何平均 0.8(範囲:0.2-2.1)となり,これまでの文献値
11, 16)
と近い値になった。
幾何平均値は安全評価で用いられる値 15)に比べて約 1/30 である。
本算出法を畑作物に範囲を広げて計算した(表 5-14)。畑作物全体にすると,δ 13C 値は
-27.9±1.1‰であったので,見かけ上の FC13 値は-18.8〜-21‰(平均-19.9‰)であるが,葉菜と
同様の FC13 値を用いた場合には,最大で 4.1%の寄与率となった。この時の TF は平均 0.68(範
囲:0.17-2.6)であり,葉菜類とほとんど変わらなかった。表 5-15 には各作物群の平均 TF と
最大 TF を記載した。統計上取りうる最大の土壌由来炭素を用いても,TF の幾何平均は1を
超える事はなく,Sheppard ら
11)
が示した値に近かった。最大でも,果菜類の 2.6 であり,こ
れまでの安全評価で用いられてきた値 15)の約 1/10 でしかなかった。
なお,本結果は 13C で求めた値であり,14C のフラクショネーションは 13C よりも大きくな
るため,14C に使うことができるかどうかであるが,C3植物による
13
C のフラクショネーシ
ョンが-20‰程度であることから,14C のフラクショネーションは-40‰程度であろうと考えら
れる。ここで考えなければならないのは炭素の移行は比放射能法でモデル化できることである。
366
もし土壌から植物への炭素全体の移行の中で,14C フラクショネーションが-40‰起こったとし
ても,比放射能では 4%の減尐にしかすぎないため,安定炭素の移行と 14C の移行はほぼ同じ
であるといえる。得られた移行係数は 14C にも用いることができることが示唆された。
5.3.4. まとめ
安定同位体比を測定することで,土壌から植物への放射性核種の移行に係る主要な元素である
炭素と窒素の情報を追加した。また,δ13C 値とδ15N 値を用いる事で,土壌からの移行に関
する情報を追加し,それぞれ TF を求めることができた。特に炭素の TF はこれまでに安全評
価で用いられている値,すなわち,乾物重ベースで 25,に比べて尐なくとも 1/10 以下の値に
なり,また米の場合には 1/100 以下となった。植物は主に大気から二酸化炭素を取入れて炭素
同化を行っていることから考えると,本推定から得られた炭素の移行係数は妥当であろう。ま
た,本推定では 13C を用いたが,得られた TF の結果は 14C にも利用できるだろう。
5.4
環境移行パラメータ推定法の開発
5.4.1. はじめに
分配係数や移行係数は,放射性核種の環境中の移行を解析する上で極めて重要なパラメータ
である。これらのパラメータを導出するためには,精密な実験や測定を行う必要があるが,実
験や測定により求めることが困難な場合も考えられる。その様なケースにおいて,環境移行パ
ラメータを他の測定データから容易に推定できるようにすることを目的とし,生物圏における
環境移行パラメータ推定法の開発を実施した。
これまでに我々が測定した農耕地土壌に関するデータには,土壌中の元素濃度をはじめ,pH
や含水率など,約 100 項目にわたる土壌特性データが含まれている。また,土壌中元素濃度と
作物中元素濃度をもとに土壌-農作物移行係数 TF の導出も行っており,土壌特性データから
得られた土壌-土壌分配係数 Kd とともにデータベース化が進められている。一方,沿岸域に
関しては,国内代表河川の河口の河口-沿岸域における海水及び海底堆積物試料を採取し,試
料の理化学的特性や元素濃度の分析ならびに海底堆積物-海水分配係数 Kd の導出を行ってい
る。そこで,これらのデータセットを使用して,各係数を推定するモデル構築の作業を行い,
構築したモデルによる推定結果の視覚化と実測値との比較検討を行った。
なお,統計計算処理,図のプロットには,R 言語 version2.11.1(2010-05-31)及び表の作成に
Microsoft Excel2003 を使用した。
5.4.2. ヨウ素(I-)の土壌-土壌溶液分配係数推定モデルの構築
対象とする農耕地の土壌特性データから,ヨウ化物イオン(I-)の土壌-土壌溶液分配係数
(以下,農耕地 Kd-I と記す)推定モデル構築とモデル評価を行った。今回推定法に使用した
農耕地 Kd-I は,振とう時温度 4℃で採取されたものである。通常,Kd の測定は室温(20-25℃)
367
で行われるが,ヨウ化物イオンおよびヨウ素酸イオンについて 4℃と 23℃で測定した結果,
23℃ではどちらの化学形でも 7 日を経過しても Kd は平衡にならず 21 日目まで増加し続けたが,
4℃では 7 日目で平衡に達した(平成 21 年度放射性廃棄物共通技術調査等委託費による「放射
性核種生物圏移行評価高度化調査報告書」参照)。このように 4℃で変動せず 23℃で変動する
理由は土壌微生物活性による影響と考えられるため,23℃では Kd の定義である平衡状態を決
定するのが困難である。したがって,より単純な収着挙動を予測するために,土壌微生物の影
響を無視できる 4℃での Kd を本分析では使用した。
5.4.2.1. 土壌特性データと農耕地 Kd-I 間の単相関分析
はじめに,解析するデータに統計的な偏りが無いことを確認するため,データの正規性の確
認を行った。
データは,
表 5-16 に示された 93 種類の土壌特性データ及び農耕地 Kd-I について,
生値による正規性評価及び常用対数(以下,対数と記す)による正規性を評価した。なお,検
定には,Shapiro-Wilk 検定を用い,R 言語 version2.11.1(2010-05-31)の shapiro.test()を使用した。
まず,以下の2つの帰無仮説を立て正規性の検定を行ない,算出された p 値から土壌特性デ
ータが生値正規分布か対数正規分布のどちらに従うかを決定した。
帰無仮説1:土壌特性データは正規分布に従う。
帰無仮説2:土壌特性データは対数正規分布に従う。
正規性分布の決定手順は,以下のとおり行った。
・帰無仮説1の p 値のみが 5%以上であれば,仮説は採択され,土壌特性データは生値正
規分布に従うとみなす。
・帰無仮説2の p 値のみが 5%以上であれば,仮説は採択され,土壌特性データは対数正
規分布に従うとみなす。
・両方の p 値が 5%以上又は未満であれば,p 値の高い方をもって生値正規分布又は対数正
規分布に従うとみなす。
・p 値が等しい場合,P-P プロットから判断する。
・P-P プロットから判断できない場合,データは対数正規分布に従うとみなす。
・土壌特性のうち pH については,値自体が対数のため,p 値が仮に対数分布の方が高かっ
たとしても,分布形態は生値の正規分布とした。
この作業は,土地利用形態が水田+畑,水田のみ,畑のみ,の 3 つのケースについて行ったが,
この決定手順は全てのケースで共通事項とした。
表 5-17 に土壌特性データの正規性の検定結果について,全土壌試料(水田+畑)を対象とし
368
たもののみ記載した(水田,畑それぞれの結果は省略)。本データセットでは p 値が等しい場
合は存在せず,p 値の大小のみで正規性の分布形態を決定することができた。その結果,土地
利用形態毎のデータの正規性分布の数は以下のようになった。
土地利用形態:水田+畑の場合
生値正規性:25 個
(p 値が 0.05 以上は 18 個)
対数正規性:68 個
(p 値が 0.05 以上は 26 個)
土地利用形態:水田の場合
生値正規性:27 個
(p 値が 0.05 以上は 26 個)
対数正規性:66 個
(p 値が 0.05 以上は 52 個)
土地利用形態:畑の場合
生値正規性:25 個
(p 値が 0.05 以上は 24 個)
対数正規性:66 個
(p 値が 0.05 以上は 43 個)
対象とした変数 93 項目のうち,16 項目については,3 つの土地利用形態(水田+畑,水田
のみ,畑のみ)で,他の 2 つと異なる分布形態となった。表 5-18 にその土壌特性を示す。表
中,灰色のセルは,他の 2 つの土地利用形態の分布形態と異なったことを示す。例えば,
coarse_sand は,’水田のみ’のとき対数正規性で,’水田+畑’と’畑のみ’では生値正規性である
ことを示している。
5.4.2.2. 独立変数と従属変数間の順位相関係数及び積率相関係数の算出
次に,土壌特性データを独立変数,農耕地 Kd-I を従属変数とし,両者の相関の強さを明らか
にするために単相関分析を行った。分析には,①独立変数と従属変数間の順位相関係数及び積
率相関係数を算出,②相関が特に強い4~6個の独立変数を用いて単回帰分析の実施の2段階
で行った。3 つの土地利用形態(水田+畑,水田のみ,畑のみ)でそれぞれ行ったが,表 5-19
には,水田+畑の相関係数とその絶対値を示す。表中,色づけしたセルは,相関の絶対値が上
位6番以内を示している。なお,独立変数と従属変数間の順位相関係数,積率相関係数の算出
のため,
順位相関係数は,cor(x,y,method=‖spearman‖)で計算し,
積率相関係数は,cor(x,y,method=‖pearson‖)で計算を行った。
5.4.2.3. 相関が特に強い4-6個の独立変数を用いた単回帰分析
相関が特に強い4~6個の独立変数(順位相関係数及び積率相関係数で共に高かった表 5-19
で示した土壌特性)を用いて単回帰分析を実施し,単回帰式によるモデル作成が可能かどうか
検討した。表 5-20 に順位相関係数及び積率相関係数の高い相関を示した土壌特性のうち上位
369
6ケースを相関の高い順に示した。
算出に用いた単回帰モデル式は,以下のように表され,表中の―傾き‖と―切片‖は,以下の β
と α の意味である。
Y
=
βX +
α
Y:推定する農耕地 Kd-I
β:回帰直線の傾き
X:土壌特性
α:Y 切片
その結果,①土地利用形態が水田+畑の場合,上位5個の相関関係は,絶対値で 0.47~0.33 で
あり,良い相関は見られなかった。すなわち,単回帰モデルでは Kd-I を表すことができない
ことを示している。また,②土地利用形態が水田のみの場合,上位4個の相関関係は,水田+
畑の場合と異なる独立変数が選択されており,絶対値で 0.39~0.29 と土地利用形態が水田+畑
より低かった。さらに,③土地利用形態が畑のみの場合,上位4個の相関関係は,水田のみと
同じ独立変数が選択されることはなく,絶対値で 0.44~0.30 と水田+畑より低く,水田のみよ
りは高い相関がみられた。
以上の結果から,単相関分析においては,土地利用形態が水田+畑が他の形態に比較して,
若干高い相関であった。その中で,農耕地 Kd-I の対数と相関の高かった土壌特性は,log10(土
壌 I),log10(置換性 K),log10(Kd-Ni-63) ,log10(土壌 WS-K),log10( 土壌 W) であった。
log10(Kd-Ni-63)は,土地利用形態が水田+畑と畑のみの両方で農耕地 Kd-I と比較的高い相関が
見られた。しかしながら,いずれの場合においても相関係数の絶対値として 0.5 を超えること
はなく,単回帰モデルで Kd-I を表すことは困難であることがわかった。
5.4.2.4. ダミー変数を用いた重回帰モデルの構築
上記の単回帰モデルより,土地利用形態が混在したほうが比較的高い相関が見られた。すな
わち,土地利用形態である水田及び畑が影響している可能性を示唆しているが,今まで土地利
用形態が影響するか否かについては,そのままでは検討できなかった。そこで,統計処理でき
るようにダミー変数(水田を 0,畑を 1 とする仮の変数)を独立変数に追加し,土壌特性デー
タの独立変数と組み合わせ,重回帰モデルの構築が可能か検討を行った。この2変数による重
回帰モデルは,以下のように表せる。
Y = β1X1 +
β2X2 +
α
Y:推定する農耕地 Kd-I
β1:土壌特性の偏回帰係数
370
X1:土壌特性
β2:土地利用区分の偏回帰係数
X2:土地利用区分(ダミー変数)
α:
定数
93 ケース全てについて分析した結果,ダミー変数を取り込んで作成したモデルの自由度調
整済重相関係数の二乗(R2)は 0.277~0.381 であり,値が最も高かったのは,0.381 となった
次のモデルである。
log10(農耕地 Kd-I)
=
3.60E-01 * log10(Kd-Ni-63)
-2.97E-01 * (土地利用区分)
+3.10E-01
このモデルの重回帰分析の結果,AIC が 23.7 と重回帰モデルの中(23.7~49.5)で最も小さ
かったが,統計的には,あまり相関が高いとは言い難い。したがって,土地利用区分をダミー
変数として取り込んだ場合でも,Kd-I を良く推定できないことがわかった。なお,本モデルの
標準化偏回帰係数は,土壌特性 log10(Kd-Ni-63)の係数が 0.309,土地利用区分の係数が-0.451
で,土地利用区分の影響の方が大きかった。
5.4.2.5. 探索的手法による農耕地 Kd-I 推定モデルの構築
探索的手法による重回帰分析の前処理として,対象としている独立変数に土地利用区分を加
えた 94 個の独立変数同士の相関を計算し,相関の高い(本件では,相関係数の絶対値が 0.7
以上を目安とした)ペアのうち,一方を重回帰モデルのパラメータから外す処理を行った。こ
れは,多重共生性(マルチコリニアリティ)と呼ばれ,独立変数同士で相関の高いものが存在
する場合,そのどちらかの独立変数を削除しないと,重回帰式に矛盾が生じるためである。つ
まり,独立変数は,変数同士では独立であるという仮定が前提となっている。独立変数である
土壌特性データ及び土地利用区分の 94 個同士の相関を計算し,相関係数の絶対値が 0.7 以上
になった変数のペアを表 5-21 に示す。この作業を行ったのちに,探索的手法による農耕地 Kd-I
推定モデルを3つ構築した。
探索的手法によって求まる重回帰式は,以下のように複数の独立変数Xn と偏回帰係数 βn
の積の多項式で表される。
Y = β1X1
+
β2X2
+
・・・
+ βnXn
Y:推定する農耕地 Kd-I
β1:土壌特性(X1)の偏回帰係数
371
+
α
X1:土壌特性(X1)
・・・
βn:土壌特性(Xn)の偏回帰係数
Xn:土壌特性(Xn)
α:
定数
探索的手法によるモデル構築では,ステップワイズ法による自動的な変数の選択を行った。
ステップワイズ法では,独立変数の選択基準として,有意性を検定しており,有意な独立変数
が無くなった時点で,選択を終了する。方法には変数増加法,変数減尐法,変数増減法がある。
尐ない独立変数で効果的な推定モデル式を構築するために,我々は変数増減法を用いることと
した。この方法では,はじめに独立変数が1個の回帰式から初めて,従属変数yとの単相関が
最も高い独立変数xが選択されるが,このとき,回帰係数が 0 であるという仮説の検定を行い,
優位(p>0.05)である場合にはその変数が採用される。次に,残った変数の中から1つの独立
変数を加えて重回帰式を求め,加えた独立変数xに対しての偏相関係数の検定のためのt値の
絶対値の最大となる独立変数が採用されていく。
ステップワイズ法による重回帰分析に用いるパラメータの選択を以下のように 3 回行った。
まず1回目は,モデルに使用する独立変数のうち,多重共生性を考慮して,相関の高いペアの
一方を除外したデータセットでパラメータの探索を行った。2回目以降は,最適モデルとして
採用されたパラメータのうち,分析,測定が難しいパラメータを除外したデータセットを作成
し,ステップワイズ法により,パラメータの選択を行った。除外したパラメータのリストを表
5-22 に記載した。構築したモデルは,赤池の情報量基準(AIC: Akaike’s Information Criterion)
や残差プロットにより評価を行った。
なお,以下に示すモデル式では,農耕地 Kd-I の対数が求まるので,農耕地 Kd-I にするため
には,指数を計算して戻す必要がある。
<農耕地 Kd-I モデル 1>
モデル1では,69 個の独立変数の中から,偏回帰係数が 0 であるという仮説を立て棄却さ
れた独立変数のうち最も起こり得ない,すなわち,偏回帰係数としてあり得るものとして土
地利用区分(ダミー変数)が採用された。次に,モデルに採用された変数の中から,最もt
値の小さい変数を選び,p 値から 5%の棄却判定で 5%以下ならば除去されず残し,5%を超え
る場合除去した。残った独立変数の中から偏回帰係数として,偏回帰係数が 0 であるという
仮説が棄却されなくなるまで繰り返した。以下,変数の編入と除去の過程を抽出した。
ステップ
1
編入された変数
土地利用区分
除去対象変数
土地利用区分
372
結果
除去されず
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
log10(Kd-Ni-63)
log10(clay)
log10(土壌 Mn)
log10(Kd-Sr-85)
log10(土壌 Cs-137)
log10(土壌 Br)
log10(土壌 C)
log10(土壌 Sn)
log10(土壌 W)
土壌 Yb
土壌 Nb
log10(土壌 Se)
log10(土壌 Ca)
log10(Kd-Ni-63)
log10(clay)
log10(土壌 Mn)
log10(Kd-Sr-85)
log10(土壌 Cs-137)
土地利用区分
土地利用区分
土地利用区分
土地利用区分
log10(Kd-Sr-85)
土壌 Yb
土壌 Nb
log10(Kd-Sr-85)
土壌 Yb
log10(土壌 Cs-137)
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
除去された
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
除去された
除去されず
log10(置換性 Ca)
編入されず終了
最適なモデル式は,上記 12 項目を含んだ以下のように表すことができる。
log10(農耕地 Kd-I) =
6.44E-01 * log10(Kd-Ni-63)
-5.03E-01 * log10(clay)
-3.91E-01 * log10(土壌 Mn)
-1.55E-01 * log10(Kd-Sr-85)
+1.38E-01 * log10(土壌 Cs-137)
-3.32E-01 * log10(土壌 Br)
+5.55E-01 * log10(土壌 C)
-5.19E-01 * log10(土壌 Sn)
+1.91E-01 * log10(土壌 W)
+1.69E-02 *土壌 Nb
-2.45E-01 * log10(土壌 Se)
+2.14E-01 * log10(土壌 Ca)
-6.86E-02
本モデルに採択された独立変数名の一覧と偏回帰係数及び標準化偏回帰係数は以下の通り。
No.
1
2
独立変数名
log10(Kd-Ni-63)
log10(clay)
偏回帰係数
標準化偏回帰係数
6.44E-01
-5.03E-01
5.42E-01
-2.83E-01
373
3
log10(土壌 Mn)
-3.91E-01
-2.67E-01
4
log10(Kd-Sr-85)
-1.55E-01
-1.34E-01
5
log10(土壌 Cs-137)
1.38E-01
1.31E-01
6
log10(土壌 Br)
-3.32E-01
-5.03E-01
7
log10(土壌 C)
5.55E-01
4.00E-01
8
log10(土壌 Sn)
-5.19E-01
-3.11E-01
9
log10(土壌 W)
1.91E-01
2.08E-01
10
土壌 Nb
1.69E-02
2.43E-01
11
12
log10(土壌 Se)
-2.45E-01
2.14E-01
-1.91E-01
2.19E-01
log10(土壌 Ca)
自由度調整済み重相関係数の二乗:0.696
AIC:-70.5
標準化回帰係数の絶対値が最大の変数:log10(Kd-Ni-63)
<農耕地 Kd-I モデル 2>
モデル1で選択された項目のうち,データが得にくい項目を除外してステップワイズ法に
よる独立変数の編入と除去を行った。以下にその概要を示す。
ステップ
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
編入された変数
土地利用区分
log10(clay)
silt
log10(土壌 Mn)
log10(土壌 Sn)
log10(土壌 Cd)
土壌 Be
log10(土粒子密度)
log10(土壌 Mo)
log10(土壌 WS-P)
log10(Kd-Sr-85)
log10(土壌 WS-Na)
log10(土壌 Se)
log10(土壌 C)
log10(土壌 Br)
log10(土壌 Mo)
編入されず終了
除去対象変数
土地利用区分
log10(clay)
silt
log10(土壌 Mn)
log10(土壌 Sn)
log10(土壌 Cd)
silt
土壌 Be
log10(土粒子密度)
log10(土壌 Mo)
log10(土壌 WS-P)
log10(Kd-Sr-85)
log10(土壌 WS-Na)
log10(土壌 Mo)
log10(土壌 WS-Na)
log10(土壌 C)
log10(土壌 WS-Na)
結果
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
除去された
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
除去された
除去されず
除去されず
除去されず
最適なモデル式は,上記 13 項目を含んだ以下のように表すことができる。
log10(農耕地 Kd-I) = -2.95E-01 * 土地利用区分
-4.07E-01 * log10(clay)
374
-3.59E-01 * log10(土壌 Mn)
-7.40E-01 * log10(土壌 Sn)
+6.30E-01 * log10(土壌 Cd)
+1.41E-01 *土壌 Be
-2.09E+00* log10(土粒子密度)
-2.05E-01 * log10(土壌 WS-P)
-2.33E-01 * log10(Kd-Sr-85)
-9.52E-02 * log10(土壌 WS-Na)
-3.07E-01 * log10(土壌 Se)
+4.46E-01 * log10(土壌 C)
-1.82E-01 * log10(土壌 Br)
+4.30E+00
本モデルに採択された独立変数名の一覧と偏回帰係数及び標準化偏回帰係数は以下の通り。
No.
独立変数名
偏回帰係数
標準化偏回帰係数
1
土地利用区分
-2.95E-01
-4.50E-01
2
log10(clay)
-4.07E-01
-2.27E-01
3
log10(土壌 Mn)
-3.59E-01
-2.43E-01
4
log10(土壌 Sn)
-7.40E-01
-4.41E-01
5
log10(土壌 Cd)
6.30E-01
3.58E-01
6
土壌 Be
1.41E-01
1.76E-01
7
log10(土粒子密度)
-2.09E+00
-1.30E-01
8
log10(土壌 WS-P)
-2.05E-01
-2.83E-01
9
log10(Kd-Sr-85)
-2.33E-01
-1.99E-01
10
log10(土壌 WS-Na)
-9.52E-02
-1.22E-01
11
log10(土壌 Se)
-3.07E-01
-2.34E-01
12
log10(土壌 C)
4.46E-01
3.16E-01
13
log10(土壌 Br)
-1.82E-01
-2.74E-01
自由度調整済み重相関係数の二乗:0.607
AIC:-31.2
標準化回帰係数の絶対値が最大の変数:土地利用区分
<農耕地 Kd-I モデル 3>
モデル 2 で選択された項目のうち,データが得にくい項目をさらに除外してステップワイズ
法を行った。下記に同様に変数の編入と除去の過程を抽出した。
ステップ
1
2
編入された変数
土地利用区分
log10(clay)
除去対象変数
土地利用区分
log10(clay)
375
結果
除去されず
除去されず
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
silt
log10(土壌 Mn)
log10(土粒子密度)
log10(土壌 Ga)
log10(土壌 WS-P)
log10(土壌 Cd)
log10(土壌 Cu)
log10(土壌 Mo)
土壌 pH
編入されず終了
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
除去された
除去されず
除去された
除去されず
除去されず
silt
log10(土壌 Mn)
log10(土粒子密度)
log10(土壌 Ga)
log10(土壌 WS-P)
silt
log10(土粒子密度)
log10(土壌 Mn)
log10(土粒子密度)
log10(土壌 Mo)
最適なモデル式は,上記 7 項目を含んだ以下のように表すことができる。
log10(農耕地 Kd-I) =
-3.07E-01 * 土地利用区分
-4.21E-01 * log10(clay)
-2.47E+00 * log10(土粒子密度)
-6.61E-01 * log10(土壌 Ga)
-2.28E-01 * log10(土壌 WS-P)
+4.95E-01 * log10(土壌 Cd)
-2.63E-01 * log10(土壌 Cu)
-2.71E-01 * log10(土壌 Mo)
+4.49E+00
本モデルに採択された独立変数名の一覧と偏回帰係数及び標準化偏回帰係数は以下の通り。
No.
1
2
3
4
5
6
7
8
独立変数名
土地利用区分
log10(clay)
log10(土粒子密度)
log10(土壌 Ga)
log10(土壌 WS-P)
log10(土壌 Cd)
log10(土壌 Cu)
偏回帰係数
標準化偏回帰係数
-3.07E-01
-4.21E-01
-2.47E+00
-6.61E-01
-2.28E-01
4.95E-01
-2.63E-01
-4.68E-01
-2.34E-01
-1.53E-01
-1.74E-01
-3.16E-01
2.81E-01
-2.38E-01
-2.71E-01
log10(土壌 Mo)
自由度調整済み重相関係数の二乗:0.513
AIC:-5.8
標準化回帰係数の絶対値が最大の変数:土地利用区分
-1.53E-01
なお,各農耕地 Kd-I に使用した独立変数の数とデータ数について,数量的に妥当か否かを確認した。
重回帰モデルを構築する上で,使用するデータ数は,モデルに使用された独立変数の数の約 10 倍以上の
データ数が目安とされている。以下に示したように,いずれのモデルでも使用したデータ数は独立変数
376
の数の 10 倍を超えており,データの個数の観点からは問題ない。
使用したデータ数/
モデル名
独立変数の数
使用したデータ数
農耕地 Kd-I モデル 1
12
139
11.6
農耕地 Kd-I モデル 2
13
141
10.8
農耕地 Kd-I モデル 3
8
141
17.6
独立変数の数
5.4.2.6. 推定結果の視覚化と実測値との比較
探索的手法により構築したモデルについて,モデルの評価を行い,実測地点の位置情報を利
用した平面分布および実測値と推定値の散布図及び推定値と残差の散布図を作成することに
より視覚化を行った。
(1)モデルの性能評価
5.4.2.5 で構築した農耕地 Kd-I モデルに関して,推定計算を行い,
実測値との残差を計算した。
その値を元に以下の 3 項目について確認した。
①実測値を真値とし,モデルで計算された推定値の相対誤差
②実測値の上位 3 地点と下位 3 地点について,推定値の上位 3 地点と下位 3 地点の一
致した数
③実測値に対する残差の最大値と最小値のパーセント値
<農耕地 Kd-I モデル 1>
①実測値の最大値は,推定値と誤差-27%,実測値の最小値は,推定値と誤差 41%で
あった。
②実測値と推定値の上位 3 地点のうち一致する地点が無かった。実測値と推定値の
下位 3 地点のうち 1 地点が一致した。
③残差の最大値は,実測値の 31%,最小値は,実測値の-198%であった。
<農耕地 Kd-I モデル 2>
①実測値の最大値は,推定値と誤差-26%,実測値の最小値は,推定値と誤差 179%
であった。最小値の誤差はモデル1よりも広がった。
②実測値と推定値の上位 3 地点のうち 1 地点が一致した。実測値と推定値の下位 3
地点のうち 1 地点が一致した。地点の一致はモデル1よりも良い。
③残差の最大値は,実測値の 26%,最小値は,実測値の-217%であった。
<農耕地 Kd-I モデル 3>
①実測値の最大値は,推定値と誤差-23%,実測値の最小値は,推定値と誤差 138%
であった。
②実測値と推定値の上位 3 地点のうち 1 地点が一致した。実測値と推定値の下位 3
377
地点のうち 1 地点が一致した。
③残差の最大値は,実測値の 35%,最小値は,実測値の-253%であった。
(2)実測地点の位置情報を利用した平面分布図
試料サンプル地点の緯度経度情報と Kd-I の実測値,推定値およびその残差を元に,Quantum
GIS を用いて,IDW(Inverse Distance Weighted:逆距離加重法)で描画した。また,残差分布
では,SIS(空間情報システム)を用いて,サンプル地点における実測値と推定値の棒グラフ
を描画し,合成を行った。
実測値は,全てのモデルで同一であるが,モデルに採用されたサンプリング地点がモデルに
よって異なるため,全てのモデルについて使用した実測値の分布図を載せている。
<農耕地 Kd-I モデル 1>
図 5-16 に農耕地 Kd-I モデル 1 に関連する全ての描画結果を示す。モデル 1 によって推
定された農耕地 Kd-I の平面分布図は極めて類似しているが,log10(実測値)の農耕地 Kd-I
の対数の範囲が 0.193~1.90 に対して,Kd モデル 1 による log10(推定値)は,0.272~1.74
と,log10(実測値)よりも若干レンジが狭く推定された。モデルによる推定値が実測値
に対し過大評価の傾向なのか過小評価の傾向なのかは残差の範囲で評価できる。その結
果,範囲は-0.429~0.535 と正の残差の方が大きかったが,実測値と推定値の生値での違
いは 3 倍程度に入っていることがわかった。さらに関東甲信越の実測値とモデル 1 推定
値を棒グラフと空間分布図で示した結果からは,実測値と推定値は比較的良く一致して
いることがわかる。
<農耕地 Kd-I モデル 2>
図 5-17 に農耕地 Kd-I モデル 2 に関連する全ての描画結果を示す。
Kd モデル 2 による log10
(推定値)は,0.538~1.17 と Kd モデル 1 よりも,小さい方の値のレンジが狭くなった。
このことは,モデル2による推定値の確からしさがモデル1よりも劣ることが,統計的
な数値(R2 や AIC)に加えて改めて示されたことを意味する。残差の範囲は,-0.659~0.503
と負の残差の方が大きくなり,モデル1とは反対になった。静岡県のプロットでモデル
1よりも違いが際立っているものがあるが,この農耕地土壌は砂質土であり,土壌の性
質の違いによる影響が大きいものと推察された。
<農耕地 Kd-I モデル 3>
モデル 3 は実際の使用を考えると,比較的測定しやすい項目のみを選んだものである。
図 5-18 に農耕地 Kd-I モデル 3 に関連する全ての描画結果を示す。
Kd モデル 3 による log10
(推定値)は,0.459~1.60 と Kd モデル 2 に比較して,レンジが小さい方に若干シフトし
た。しかし,モデル 3 では R2 が 0.51 と小さく,Kd-I 推定には適さないのかもしれない。
なお,残差の範囲は,-0.771~0.588 と負の残差の方が大きくなった。関東甲信越の実測
値とモデル 3 推定値を棒グラフと空間分布図では,モデル2との違いはそれほど顕著で
378
はない。
(3)実測値と推定値の散布図及び推定値と残差の散布図
今回構築した農耕地 Kd-I モデルに関して,推定値-実測値及び推定値-残差の散布図をプロットした
結果を図 5-19 に示す。モデル 1 の推定値-実測値は,全体としては偏りもなく一様に分布した。また,
水田の推定値 0.5 付近に水田の群から外れた点が1点見られた。推定値-残差は,全体に一様に分布して
いたことから,項目による偏りは考えなくて良い。モデル 2 では,推定値-実測値は,全体としては偏
りもなく一様に分布したが,水田の推定値 1.0 付近に実測値よりも推定値の方が大きい結果となった水田
の1点が認められた。また,Log(推定値)が 0.6 以下では,Log(推定値)側に偏っていた。推定値-
残差は,全体に一様に分布していたが,水田の推定値 1.0 付近にマイナスに外れた点が 1 点見られた(モ
デル1で水田の群から離れた一点と同じ)
。また,畑は,負の残差のばらつきが正の残差のばらつきより
も大きい。概ね Log(推定値)が,1.1 を境に大きい方に水田,小さい方に畑が分布していた。モデル 3
でも,全体としては偏りもなく一様に分布していたが,水田の推定値 1.0 付近に推定値が大きく外れた点
が1点見られた。また,推定値-残差は,全体に一様に分布したが,水田の推定値 1.0 付近に残差がマイ
ナス0.8 の点が1 点見られた。
推定値-実測値及び推定値-残差共に,
モデル2 と同等の傾向が見られる。
モデル 1 に比べて,モデル 2 や 3 は精度が悪くなっていることは上述のモデル構築の際の R2 や AIC に
よってわかっているが,項目数の多いモデル 2 によって得られた結果はモデル 3 と傾向が似ていること
が視覚的にわかった。得られたモデルから,実測値に対し推定値があまり離れていないことを示してい
る。しかし,モデル 1 や 2 よりも比較的測定しやすい項目を,モデル 3 ではデータセットとして利用し
たのにもかかわらず,モデル 3 で取り込まれた8項目データのセットを扱わなければならないのは,実
用上困難である。実際,Kd-I の幅が 4℃では 1 桁程度の範囲内であることを考えると,推定するよりも,
その程度の範囲を持っていると判断することも可能であろう。ただし,本推定法の検討により,どのよ
うな項目が Kd-I の変動要因になるのかを明らかにすることができた。特に土地利用区分(ダミー変数)
は取り込まれやすく,土壌の酸化還元により挙動が影響を受けやすいヨウ素の Kd に影響を与えている可
能性が示唆された。次にダミー変数を入れた効果について,さらに考察を行った。
5.4.2.7. ダミー変数を入れた効果について
本検討では,農耕地 Kd-I についての単回帰分析を行い,次にダミー変数を用いた重回帰モデルの構築
を行い,さらにダミー変数を含んだ独立変数を用いて探索的手法による農耕地 Kd-I 推定モデルを構築し
た。そこで,それぞれの解析においてダミー変数がどのように寄与したか検討を行った。単回帰分析に
おいて,土地利用形態が①水田+畑,②水田のみ,③畑のみで比較的相関の高い同一特性に注目し,解
析結果を比較した。今回,土地利用形態が①水田+畑及び③畑のみで Kd-I と相関の高かった土壌特性の
中から,Kd-Ni-63 に注目したところ,土壌特性 Kd-Ni-63 の単回帰分析の結果は,次のようになった。
379
土地利用 デー 順位相
順位
形態
タ数 関係数
積率相 順
関係数 位
p値
p値
傾き
y切片
水田+畑
142
0.4315
3
8.264e-08
0.4571
1
1.076e-08
0.5336
-0.3299
水田のみ
63
0.1385
34
0.279
0.2337
16
0.06527
0.2405
0.6500
畑のみ
79
0.4399
1
4.982e-05
0.3993
1
0.000267
0.4119
-0.1242
土壌特性 Kd-Ni-63 は,土地利用形態が水田+畑と畑のみの場合に,土壌特性の中で最も相
関があるが,水田のみの場合は,相関値が半減し,順位も落としている。データ数が畑に比べ
て尐ないため,p 値も大きくなっている。
独立変数に Kd-Ni-63 とダミー変数の2変数を用いた重回帰分析の結果(土地利用形態は水
田+畑の場合)の結果を以下に示した。
変数
log10(Kd-Ni-63)
土地利用区分
定数項
重回帰分析 土壌変数+土地利用特性(水田/畑)
標準化偏回帰 トレラ
偏回帰係数 標準誤差
t値
P値
係数
ンス
0.360
0.082
4.397
0.000
0.309
0.891
-0.297
0.046
-6.422
1.98E-09
-0.451
0.891
0.310
0.235
1.319
1.89E-01
分散分析表
平方和
回帰
残差
全体
重相関係数
0.624
自由度
平均平方
5.935
2
2.967
9.286
139
0.067
15.220
141
0.108
回帰統計量
自由度調整
重相関係数
済重相関係 対数尤度
の二乗
数の二乗
0.390
0.381
-7.847
F値
P値
44.418
1.22E-15
AIC
23.694
このモデル自体は,重回帰式の R2 が,0.381 と当てはまりが良いモデルとは言い難いモデル
である。重回帰モデルの土地利用区分のダミー変数の係数は,約-0.3 で,定数項が約 0.3 であ
る。ダミー変数の水田の値は 0,畑の値は 1 であるため,畑の値 1 を入れると定数項との値で
ほぼ相殺される。水田の値 0 を入れると定数項の値が残り,以下のようになる。
水田のみの場合: log10(農耕地 Kd-I) = 3.60E-01 * log10(Kd-Ni-63) + 3.10E-01
畑のみの場合
: log10(農耕地 Kd-I) = 3.60E-01 * log10(Kd-Ni-63) + 1.30E-02
一方,土壌特性 log(Kd-Ni-63)の単回帰モデルは,以下の通りである。
水田のみの場合:log10(農耕地 Kd-I) = 2.41E-01 * log10(Kd-Ni-63) + 6.50E-01
380
畑のみの場合
:log10(農耕地 Kd-I) = 4.12E-01 * log10(Kd-Ni-63) – 1.24E-01
ここで,土地利用形態別に実際の測定データを用いて比較してみたところ,水田のみの
log10(Kd-Ni-63)の実質的な値は,2.30~3.49 である。そこで,log10(Kd-Ni-63)に 3.0 を入れて,
重回帰モデルと単回帰モデルで log10(農耕地 Kd-I)を算出してみた。重回帰式:1.39,単回帰式:
1.37,相対誤差は,1.4%であり,ほぼ一致した。畑のみの log10(Kd-Ni-63)の実質的な値は,2.09
~3.46 である。
そこで,
log10(Kd-Ni-63)に 3.0 を入れて,
重回帰モデルと単回帰モデルで log10(農
耕地 Kd-I)を算出してみた。重回帰式:1.11,単回帰式:1.09,相対誤差は,1.7%であり,ほぼ
一致する結果となった。
土地利用形態のダミー変数を取り入れた重回帰式と土地利用形態毎の単回帰式の結果を代
表値で比較した結果,数%の誤差で一致しており,ダミー変数を取り入れた重回帰式が,土地
利用形態のダミー変数を効果的に再現している。また,2.3 の探索的手法による農耕地 Kd-I 推
定モデル 1 の構築では,パラメータの選択において,最初に土地利用区分が採択され,2 番目
に Kd-Ni-63 が採択されていることからも,土地利用形態の寄与は,土壌特性データの中でも
重要だと言える。
5.4.3. ヨウ素の土壌-農作物移行係数推定モデルの構築
ヨウ素の土壌-農作物移行係数(以下,農作物移行係数 TF-I と記す)推定モデル構築につ
いて,昨年度は主要な測定項目であり,かつ一般に利用可能なデータセットが使える項目を独
立変数として用いていた。しかし,土壌中の可給態存在量を間接的に表す Kd-I が昨年度まで
無かったことから,本年度は 5.4.2.でモデル構築を試みた 4℃で採取した Kd-I( Kd.I.4C)を独
立変数に加え,TF を説明するにあたり Kd が選択されるのかどうかに着目して推定法の検討を
行った。さらに昨年度よりも多くのパラメータを用いる事で,より高い推定精度の推定モデル
構築を目指した。
5.4.3.1. 土壌特性および作物中元素濃度データの評価
上述の 5.4.2.で行った Kd-I の推定を行うときと同様の方法で解析した。すなわち,データに統計的な偏
りが無いことを確認するため,データの正規性の確認を行った。データは,表 5-23 に示された土壌特性
データ(30 個)と作物中元素濃度データ(20 個)及び農作物移行係数 TF-I について,生値による正規性
評価及び常用対数による正規性を評価した。なお,検定には,Shapiro-Wilk 検定を用いた。表 5-24 に水
田+畑の試料に対する検定統計量と p 値及び採用を決定した分布形態をまとめた。水田のみ,畑のみのデ
ータは省略する。
評価の結果,土地利用形態毎のデータの正規性分布の数は以下のようになった。
土地利用形態:水田+畑の場合
381
生値正規性: 2 個
(p 値が 0.05 以上は 2 個)
対数正規性:48 個
(p 値が 0.05 以上は 12 個)
土地利用形態:水田の場合
生値正規性:10 個
(p 値が 0.05 以上は 11 個)
対数正規性:40 個
(p 値が 0.05 以上は 31 個)
土地利用形態:畑の場合
生値正規性: 7 個
(p 値が 0.05 以上は 4 個)
対数正規性:43 個
(p 値が 0.05 以上は 21 個)
3つの土地利用形態で異なる分布形態となった項目を表 5-25 に示す。土壌データに関して
は,一部のデータは農耕地 Kd-I と同じであるため,表 5-17 と同じ傾向の変数が含まれている。
5.4.3.2. 独立変数と従属変数間の順位相関係数及び積率相関係数の算出
次に,土壌特性データ及び作物中元素濃度を独立変数,農作物移行係数 TF-I を従属変数と
し,両者の相関の強さを明らかにするために単相関分析を行った。表 5-26 に順位相関係数及
び積率相関係数について,水田+畑の結果を示す(水田のみ,畑のみは省略)。算出の方法は
5.4.2.2 の記載の通りである。高い相関を示した土壌特性及び作物中元素濃度のうち上位6個を
相関の高いセルに色をつけた。
5.4.3.3. 相関が特に強い独立変数を用いた単回帰分析
相関の特に強い独立変数としては,表 5-27 に水色で示した順位相関係数及び積率相関係数
で共に高かったものを選択した。その結果,土地利用形態が水田+畑の場合,相関関係は,絶
対値で 0.39~0.46 であり,強い相関は見られなかった。なお,土地利用形態が水田のみの場合,
相関関係は,絶対値で 0.39~0.55 と土地利用形態が水田+畑より高った。土地利用形態が畑の
みの場合,相関関係は,絶対値で 0.46~0.59 と水田+畑,水田のみより高い相関がみられた。
農作物移行係数 TF-I の対数と相関の高かった土壌特性及び農作物元素濃度は,
Log10(土壌 Br),
Log10(活性 Al),Log10(土壌 Se),Log10(活性 Fe),土壌 K であった。Log10(Kd.I.4C)と TF-I と
の相関が期待されていたが,高い相関が得られなかったことが本分析によりわかった。ちなみ
に Log10(Kd.I.4C)と TF-I の相関係数は,順位相関係数の絶対値で水田+畑では 0.210,水田の
みでは 0.038,畑のみでは 0.083 であった。
5.4.3.4. 探索的手法による TF 推定モデルの構築
探索的手法による重回帰分析では,ステップワイズ法の変数増減法で重回帰モデルに使用す
る独立変数の選択を行なった。その前処理として,Kd-I の推定と同様に,対象としている独立
変数(土壌特性データ 30 個,作物中元素濃度データ 20 個及び土地利用形態)同士の相関を計
382
算し,相関の高い(本件では,相関係数の絶対値が 0.7 以上を目安とした)ペアを明らかにし
た(表 5-28)
。1回目は,モデルに使用する独立変数のうち,多重共生性を考慮して,特に相
関係数が 0.9 以上のペアの一方を除外したデータセットで独立変数の探索を行った。2回目以
降は,最適モデルとして採用された独立変数のうち,分析,測定が難しい独立変数を除外した
データセットを作成し,ステップワイズ法により,独立変数の選択を行った。各モデルで除外
した変数を表 5-29 に示す。その結果,以下の3つのモデルが作成された。
<農作物移行係数 TF-I モデル 1>
ステップワイズ法による独立変数の採用,除外の概要を下表に示す。初めに,48 個の独立
変数の中から,偏回帰係数が 0 であるという仮説を立て棄却された独立変数のうち最も起こり
得ないものとして log10(作物 La)が採用された。次に,モデルに採用された変数の中から,最
もt値の小さい変数を選び,p 値から 5%の棄却判定で 5%以下ならば除去されず残し,5%を
超える場合除去した。残った独立変数の中から偏回帰係数として,偏回帰係数が 0 であるとい
う仮説が棄却されなくなるまで繰り返した。以下,変数の編入と除去の過程を抽出した。モデ
ル1では Kd-I(表中 log10(Kd.I.4C))が選択されているが,順位は 4 番目であった。
ステップ
1
2
3
4
5
6
編入された変数
log10(作物 La)
log10(土壌 Br)
log10(作物 K)
log10(Kd.I.4C)
log10(作物 Si)
log10(活性 Al)
log10(土壌 Se)
編入されず終了
除去対象変数
log10(作物 La)
log10(土壌 Br)
log10(作物 La)
log10(Kd.I.4C)
log10(作物 La)
log10(活性 Al)
結果
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
最適なモデル式は6項目を使って以下のように表される。
log10(農作物移行係数 TF-I) =
1.72E-01 * log10(作物 La)
-4.13E-01 * log10(土壌 Br)
+6.95E-01 * log10(作物 K)
+4.52E-01 * log10(Kd.I.4C)
+1.80E-01 * log10(作物 Si)
-2.44E-01 * log10(活性 Al)
-4.88E+00
本モデルに採択された独立変数名の一覧と偏回帰係数及び標準化偏回帰係数は以下の通り。
383
No.
独立変数名
偏回帰係数
標準化偏回帰係数
1
log10(作物 La)
1.72E-01
2.83E-01
2
log10(土壌 Br)
-4.13E-01
-3.84E-01
3
log10(作物 K)
6.95E-01
6.74E-01
4
log10(Kd-I)
4.52E-01
2.84E-01
5
log10(作物 Si)
1.80E-01
1.79E-01
6
log10(活性 Al)
-2.44E-01
-2.48E-01
自由度調整済み重相関係数の二乗:0.635
AIC:72.2
標準化回帰係数の絶対値が最大の変数は,log10(作物 K)
<農作物移行係数 TF-I モデル 2>
モデル 1 で選択された項目のうち,測定データが得にくい項目およびデータ数が比較的尐
ない項目を除外した。ステップワイズ法による独立変数の採用,除外の過程の概要を下表に
示した。モデル1で取り込まれた Kd-I が本モデルの場合には取り込まれなくなっている。
ステップ
1
2
3
4
5
6
7
8
9
編入された変数
log10(作物 Ca)
log10(土壌 Br)
log10(作物 Br)
土壌 Na
log10(作物 Si)
log10(作物 K)
log10(土壌 Mn)
log10(作物 Br)
編入されず終了
除去対象変数
log10(作物 Ca)
log10(土壌 Br)
log10(作物 Br)
土壌 Na
log10(作物 Si)
log10(作物 Ca)
log10(作物 Br)
土壌 Na
log10(土壌 Mn)
結果
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
除去された
除去された
除去されず
除去されず
最適なモデル式は 5 項目を使って以下のように表される。
log10(農作物移行係数 TF-I) =
-4.62E-01 * log10(土壌 Br)
+2.25E-05 * 土壌 Na
+2.32E-01 * log10(作物 Si)
+7.60E-01 * log10(作物 K)
-3.61E-01 * log10(土壌 Mn)
-4.48E+00
本モデルに採択された独立変数名の一覧と偏回帰係数及び標準化偏回帰係数は以下の通り。
384
No.
独立変数名
偏回帰係数
標準化偏回帰係数
1
log10(土壌 Br)
-4.62E-01
-4.49E-01
2
土壌 Na
2.25E-05
2.05E-01
3
log10(作物 Si)
2.32E-01
2.38E-01
4
log10(作物 K)
7.60E-01
7.66E-01
5
log10(土壌 Mn)
-3.61E-01
-1.56E-01
自由度調整済み重相関係数の二乗:0.582
AIC:93.1
標準化回帰係数の絶対値が最大の変数は,log10(作物 K)
<農作物移行係数 TF-I モデル 3>
モデル 1 および 2 で採択されなかった項目である作物水分含量については,作物に直接物
理的に関連する項目であることから,一旦項目として復活させる一方,モデル 2 で選択されな
がら,データが得にくい項目をさらに削除した。これらの測定項目を用いてステップワイズ法
を行い,その際の独立変数の採用,除外の過程の概要を以下に記した。本モデルでも Kd-I は
取り込まれていないが,一方,ヨウ素と同族元素である臭素(Br)の土壌および作物中濃度が選
択された。
ステップ
1
2
3
4
5
6
7
8
編入された変数
log10(作物 Ca)
log10(土壌 Br)
log10(作物 Br)
土壌 Na
log10(EC(1:5))
log10(土壌 Mn)
log10(作物 Al)
log10(作物 P)
log10(土壌 Mg)
編入されず終了
除去対象変数
log10(作物 Ca)
log10(土壌 Br)
log10(作物 Br)
土壌 Na
log10(EC(1:5))
log10(土壌 Mn)
log10(作物 Al)
log10(作物 P)
最適なモデル式は 8 項目を用いて以下の通り表される。
log10(農作物移行係数 TF-I) = 1.32E-01 * log10(作物 Ca)
-5.20E-01 * log10(土壌 Br)
+2.78E-01 * log10(作物 Br)
+2.56E-05 * 土壌 Na
+2.44E-01 * log10(EC(1:5))
-4.57E-01 * log10(土壌 Mn)
+1.43E-01 * log10(作物 Al)
+5.57E-01 * log10(作物 P)
-3.81E+00
385
結果
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
本モデルに採択された独立変数名の一覧と偏回帰係数及び標準化偏回帰係数を以下の通り。
No.
1
2
3
4
5
6
7
8
独立変数名
log10(作物 Ca)
log10(土壌 Br)
log10(作物 Br)
土壌 Na
log10(EC(1:5))
log10(土壌 Mn)
log10(作物 Al)
log10(作物 P)
偏回帰係数
1.32E-01
-5.20E-01
2.78E-01
2.56E-05
2.44E-01
-4.57E-01
1.43E-01
5.57E-01
標準化偏回帰係数
2.13E-01
-5.06E-01
3.56E-01
2.31E-01
1.51E-01
-1.98E-01
1.90E-01
1.47E-01
自由度調整済み重相関係数の二乗:0.583
AIC:98.4
標準化回帰係数の絶対値が最大の変数は,log10(土壌 Br)
昨年度の分析条件下で選ばれた項目は,作物 P,K,Mn,置換性 K,土壌 Si,活性 Fe,土壌
含水率,土壌 C であった。その際の R2:0.54,AIC:139.4 であった。このことから,モデル
3 でも昨年度構築したモデルよりも良い性能を示しているといえる。
なお,各農作物移行係数 TF-I に使用した独立変数の数とデータ数について,数量的に妥当
か否かを確認した。重回帰モデルを構築する上で,使用するデータ数は,モデルに使用された
独立変数の数の約 10 倍以上のデータ数が目安とされており,今回の場合,何れも 10 倍を超え
ており,データの個数の観点からは問題ない。
モデル名
独立変数の数
使用したデータ数
TF-I モデル 1
TF-I モデル 2
TF-I モデル 3
6
5
8
107
139
143
使用したデータ数/
独立変数の数
17.8
27.8
17.9
5.4.3.5. 推定結果の視覚化と実測値との比較
探索的手法により構築したモデルについて,モデルの評価を行い,実測地点の位置情報を利
用した平面分布図および実測値と推定値の散布図及び推定値と残差の散布図により視覚化を
行った。
(1)モデルの性能評価
構築した3つの農作物移行係数 TF-I モデルに関して,推定計算を行い,実測値との残差を
計算した。その値を元に以下の3項目について確認した。
386
①実測値を真値とし,モデルで計算された推定値の相対誤差
②実測値の上位 3 地点と下位 3 地点について,推定値の上位 3 地点と下位 3 地点の一
致した数
③実測値に対する残差の最大値と最小値のパーセント値
<農作物移行係数 TF-I モデル 1>
①実測値の最大値は,推定値と誤差 33%,実測値の最小値は,推定値と誤差 1%であ
った。
②実測値と推定値の上位 3 地点のうち一致する地点が無かった。実測値と推定値の
下位 3 地点のうち 3 地点が一致した。
③残差の最大値は,実測値の-33%,最小値は,実測値の 18%であった。
<農作物移行係数 TF-I モデル 2>
①実測値の最大値は,推定値と誤差 28%,実測値の最小値は,推定値と誤差-4%であ
った。全体にモデル1よりも推定値が低くなった。
②実測値と推定値の上位 3 地点のうち一致する地点が無かった。実測値と推定値の
下位 3 地点のうち 2 地点が一致した。
③残差の最大値は,実測値の-122%,最小値は,実測値の-78%であった。モデル 1
よりも残差は広がっている。
<農作物移行係数 TF-I モデル 3>
①実測値の最大値は,推定値と誤差 27%,実測値の最小値は,推定値と誤差-5%であ
った。
②実測値と推定値の上位 3 地点のうち一致する地点が無かった。実測値と推定値の
下位 3 地点のうち 2 地点が一致した。
③残差の最大値は,実測値の-121%,最小値は,実測値の-77%であった。
全体にモデル 2 と傾向が類似していた。
(2)実測地点の位置情報を利用した平面分布図
Kd-I と同じ手法で,試料サンプル地点の緯度経度情報と農作物移行係数 TF-I の実測値及び
推定値,さらに残さ値を元に,Quantum GIS を用いて,IDW(Inverse Distance Weighted:逆
距離加重法)で描画した。また,実測値と推定値の差を明確に示した棒グラフ付のグラフも
併せて作成した。ヨウ素の TF は作物部位による影響が大きいため,作図は,同一部位デー
タの多い玄米についてのみ実施した。
<農作物移行係数 TF-I モデル 1>
図 5-20 に全ての描画結果を示す。log10(実測値)の農作物移行係数 TF の対数の範囲
が-3.35~-1.75 に対して,TF-I モデル 1 による log10(推定値)は,-3.35~-1.94 と大きい
方の値が小さく推定された。残差(実測値-推定値)の範囲は,-0.497~0.574 と正の残
387
差の方が大きかったが,実測値と推定値の差は3倍程度には入っていることがわかる。
関東甲信越を拡大した図では大きな差は見られないことがわかる。
<農作物移行係数 TF-I モデル 2>
図 5-21 に農作物移行係数 TF-I モデル 2 の結果を示す。 log10(実測値)に対して,TF-I
モデル 2 による log10(推定値)は,-3.207~-1.915 と大きい方の値が小さく推定された。
残差の範囲は,-0.497~0.574 と正の残差の方が大きかったが,全体的には負の値が目立
つことが視覚的にわかる。関東甲信越でのデータ比較は,本モデルでも大きな差はみら
れなかった。
<農作物移行係数 TF-I モデル 3>
図 5-22 に農作物移行係数 TF-I モデル 3 の結果を示す。log10(実測値)に対して,TF-I
モデル 3 による log10(推定値)は,-3.225~-1.859 と TF-I モデル 1 同様で,範囲として
は大きい方の値が小さく推定された。残差の範囲は,-0.506~0.474 と正負のバランスが
取れた。関東甲信越エリアの結果は,本モデルでもこの地域に限定すればそれほど大き
な違いは見られていない。しかしながら,日本全国での比較結果からは,実測値と推定
値では3倍程度の差が生じることがわかった。
(3)実測値と推定値の散布図及び推定値と残差の散布図
構築した3つの農作物移行係数 TF-I モデルに関して,推定値-実測値及び推定値-残差
。残差散布図はどのモデルでも濃度による依存は見られな
の散布図をプロットした(図 5-23)
かった。TF-I モデル 1 の推定値-実測値は,Log10(実測値)が-3 以下では,推定値と一致し,
推定値-残差は,Log10(実測値)が-2.5 近辺で,正負に±0.5 まで広く分布した。TF-I モデル 2
では,推定値-実測値は,Log10(実測値)が-3 以下では,ほぼ推定値と一致し,推定値-残差
は,Log10(実測値)が-2.5~-2.0 近辺で,±0.5 まで分布した。TF-I モデル 3 の推定値-実測値は,
Log10(実測値)が-3 以下では,TF-I モデル 1,TF-I モデル 2 で,ほぼ推定値と一致していたが,
ズレが顕著になった。推定値-残差は,実測値が小さい値においてもばらつきが生じてきた。
モデル 1,2,3 を比較すると,モデル 1 では実測値と推定値が良い一致が見られた。また
作物中 La 濃度(モデル 1 で最初に選ばれた項目)は測定が困難なパラメータの一つではある
もののそれ以外の項目は比較的測定しやすい項目であるので,利用可能かもしれない。作物中
La 濃度は他の希土類元素濃度やウラン濃度と相関が高く,また濃度も比較的高いことから測
定は可能である。興味深い点としては,なぜ La が選択されたか,という点であり,ヨウ素の
移行挙動研究において関連性に関する知見が期待される。
5.4.4. 海底堆積物-海水分配係数推定モデルの構築
本事業では,我が国の沿岸域で採取した堆積物や海水中の元素データを取得し,堆積物-海
388
水分配係数(Kd)を導出してデータベースを作成している。Kd は 2 章に記載されているよう
に,海水と堆積物試料中の元素濃度を測定することにより得られ,IAEA-TRS-42220)には(堆
積物中の元素濃度×0.2)/(海水中溶存元素濃度)で近似することができるとの記載から,本
調査でもその方法を取り入れて沿岸 Kd を算出している。しかし,特定の元素や化学成分のデ
ータ取得が困難な場合がある。そこで,種々の測定データから対象核種の Kd 推定が可能かど
うか検討することを目的として,モデルの構築を行なった。
今回対象とした元素は放射性廃棄物処分において重要とされる核種からコバルト(Co)
,ニ
ッケル(Ni)
,ストロンチウム(Sr)
,サマリウム(Sm)
,ウラン(U)について検討を行った。
堆積物中データと試料水中データ及び沿岸域 Kd から,海底堆積物-海水分配係数(以下,沿
岸域 Kd と記す)推定モデル構築とモデル評価を実施した。
5.4.4.1. 海底堆積物および海水特性データと沿岸域 Kd 間の単相間分析
解析するデータに統計的に偏りが無いことを確認するため,データの正規性の確認を行った。
データは,表 5-30 に示された堆積物中データ(34 個)
,試料水中データ(37 個)及び沿岸域
Kd(5 個)について,生値による正規性評価及び常用対数による正規性を評価した。なお,検
定には,Shapiro-Wilk 検定を用いた。その結果を表 5-31 に示す。データの正規性分布の個数は,
以下のようになった。
正規性
沿岸域 Kd
堆積物中元素濃度
海水中元素濃度
生値正規性
0
12
7
対数正規性
5
22
30
合 計
5
34
37
5.4.4.2. 独立変数と従属変数間の順位相関係数及び積率相関係数の算出
堆積物中データ及び試料水中データを独立変数,沿岸域 Kd を従属変数とし,両者の相関の
強さを明らかにするために単相関分析を行い,順位相関係数と積率相関係数を算出した。結果
を各元素の Kd 毎に表 5-32 から表 5-36 に示す。表中,灰色のセルは沿岸域 Kd と同じ元素(例
えば Kd-Co であれば,堆積 Co と水中 Co)を示す。これらの項目が上位6番目までに入って
も,単回帰モデル作成では除外した。
5.4.4.3. 相関が特に強い独立変数を用いた単回帰分析
順位相関係数及び積率相関係数で上位6個を選び,単回帰分析によるモデル作成を試みた。
用いた単回帰分析の式は,5.4.2.3 に述べたものと同様であり,その結果を表 5-37 に示す。水
色のセルは,順位相関係数及び積率相関係数で共に高かった堆積物中データ及び試料水中デー
タを示している。
389
沿岸域 Kd(Kd-Co)の場合,相関関係は,絶対値で 0.580~0.80 であり,強い相関があった。
沿岸域 Kd(Kd-Ni)の場合,相関関係は,絶対値で 0.50~0.78 と Kd-Co よりは低いが強い相関
があった。沿岸域 Kd(Kd-Sr)の場合,相関関係は,絶対値で 0.32~0.46 と Kd-Co や Kd-Ni よ
りも相関が低かった。沿岸域 Kd(Kd-Sm)の場合,相関関係は,絶対値で 0.60~0.74 と高い相
関がみられた。上位 6 番目の相関は,全て負の相関であった。同族の希土類元素が選択されて
おり,水中の濃度は Sm と比例関係にあることから,Kd では海水中濃度で除するため,負の相
関となったといえる。沿岸域 Kd(Kd-U)の場合,相関関係は,絶対値で 0.70~0.78 と高い相
関がみられ,上位 6 番目の相関は正の相関であった。河川堆積物中の元素濃度データ 21)より,
希土類元素濃度と U 濃度は比例することが統計的に明らかになっていることから,Kd-U との
正の相関が見られたと考えられる。
5.4.4.4. 探索的手法による沿岸域 Kd-Ni 推定モデルの構築
分配係数 Kd は沿岸域の様々な物理的・化学的現象の結果を数値として表現したものである。Kd に影響
を与える因子がわからない場合,種々の独立変数を用いて探索的にモデルを構築することは,Kd に寄与
する要因を明らかにすることにもつながる。
(ただし上述したように,IAEA-TRS-42220)で用いられてい
る手法は濃度の比でしかなく,必ずしも沿岸域の様々な物理的・化学的現象の結果の Kd ではないことに
注意が必要である。
)Kd を重回帰分析の従属変数としては,沿岸域 Kd の Co,Ni,Sr,Sm,U の 5 元素の
中から,Ni と Sr の 2 元素について,ステップワイズ法によりパラメータの選択を行うこととした。Ni
の海洋環境での挙動は複雑であり,加えて,沿岸域におけるその挙動に関してもよくわかっていない。
Sr は Ca や Mg などの同族元素と同様の挙動を示すと考えられるが,水中や堆積物の組成や有機物との関
係性が高く,更に海産生物,特に褐藻類に摂取されやすいことから,沿岸域におけるこの元素の挙動は
主要な同族元素とは異なるかもしれず,Kd がどのような要因により変動するのかを明らかにすることは
重要である。
ステップワイズ法による重回帰モデル作成のための前処理として,対象としている独立変数全ての相
互の相関について計算を行った。この内,相関の高い(本件では,相関係数の絶対値が 0.7 以上を目安と
した)ペアを表 5-38 に示したが,このどちらか一方を重回帰モデルのパラメータから外すこととした。
また,以下に記載するモデル作成のために除外又は復活した独立変数を表 5-39(Kd-Ni)および表 5-40
(Kd-Sr)に示す。モデルの構築は 2 個以上を目安に検討を行った。
ステップワイズ法の変数増減法を用いて重回帰モデルで使用する独立変数の選択を以下の
通り行なった。まず 1 回目は,モデルに使用する独立変数のうち,多重共生性を考慮して,相
関の高いペアの一方を除外したデータセットでパラメータの探索を行った。2 回目以降は,最
適モデルとして採用されたパラメータのうち,分析,測定が難しいパラメータを除外したデー
タセット,さらには相関が高いと思われる項目を選定したデータセットを作成し,再度ステッ
プワイズ法により,パラメータの選択を行った。その結果,以下に示すモデルが作成された。
390
<沿岸域 Kd-Ni モデル 1>
独立変数 53 個項目の中から,偏回帰係数が 0 であるという仮説を立て棄却された独立変数
のうち最も起こり得ない,つまり,偏回帰係数としてあり得るものとして log10(堆積 Cu)が採
用された。次に,モデルに採用された変数の中から,最も t 値の小さい変数を選び,p 値から
5%の棄却判定で 5%以下ならば除去されず残し,5%を超える場合除去した。残った独立変数
の中から偏回帰係数として,偏回帰係数が 0 であるという仮説が棄却されなくなるまで繰り返
した。ステップワイズ法による独立変数の採用,除外の過程を以下に示す。
ステップ
1
2
編入された変数
log10(堆積 Cu)
堆積 Co
除去対象変数
log10(堆積 Cu)
堆積 Co
結果
除去されず
除去されず
3
堆積 Ca
log10(堆積 Cu)
除去された
堆積 Ca
除去されず
4
5
堆積 Na
堆積 Na
除去されず
6
log10(水中 Cu)
log10(水中 Cu)
除去されず
7
log10(堆積 Eu)
log10(堆積 Eu)
除去されず
8
堆積 K
堆積 K
除去されず
log10(堆積 Mo)
編入されず終了
最適なモデル式は選択された 6 項目を含む以下の式で表される。
log10(沿岸域 Kd-Ni) = 5.41E+01 * 堆積 Co
-2.18E-02 * 堆積 Ca
+1.53E-02 * 堆積 Na
-3.54E-01 * log 10(水中 Cu)
+5.19E-01 * log10(堆積 Eu)
-1.75E-02 * 堆積 K
+3.21E+00
本モデルに採択された独立変数名の一覧と偏回帰係数及び標準化偏回帰係数は以下の通り。
No.
独立変数名
偏回帰係数
標準化偏回帰係数
1
堆積 Co
5.41E+01
9.12E-01
2
堆積 Ca
-2.18E-02
-7.64E-01
3
堆積 Na
1.53E-02
2.18E-01
4
log10(水中 Cu)
-3.54E-01
-2.53E-01
5
log10(堆積 Eu)
5.19E-01
1.94E-01
6
堆積 K
-1.75E-02
-2.26E-01
391
自由度調整済み重相関係数の二乗:0.912
AIC:-77.0
標準化回帰係数の絶対値が最大の変数:堆積 Co
モデル 1 では標準化回帰係数の絶対値が最大の変数は堆積 Co であった。Ni は Co 及び Cu
と海洋環境では同様の挙動を示すことから,モデル 1 では堆積 Co 及び log10(水中 Cu) が選ば
れたものの,水中の Co と堆積 Cu は独立変数として選ばれなかった。一方,Ni との同様な挙
動が報告されていない Na,K,Ca 及び Eu の独立変数(堆積 Na,堆積 K,堆積 Ca 及び log10(堆
積 Eu)が選択された。
<沿岸域 Kd-Ni モデル 2A>
ここでは,モデル 1 で採択された変数のうち,測定しにくいものを除外したモデル 2A(堆
積 Co,log10(水中 Cu),log10(堆積 Eu)を除外)と,逆に主要元素を除外したモデル 2B(堆積
Ca,堆積 Na,堆積 K を除外)の2つを作成した。
ステップワイズ法による独立変数の採用,除外の過程を以下に示した。
ステップ
1
2
3
4
5
6
編入された変数
log10(堆積 Cu)
log10(堆積 Fe)
堆積 Ca
水中 Rb
除去対象変数
log10(堆積 Cu)
log10(堆積 Fe)
堆積 Ca
水中 Rb
結果
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
log10(水中 Fe)
水中 V
log10(水中 Fe)
水中 V
除去されず
除去されず
log10(堆積 V)
編入されず終了
最適なモデル式は上記により選択された6項目を含む以下の式で表される。
log10(沿岸域 Kd-Ni) = 5.33E-01 * log10(堆積 Cu)
+1.47E+00 * log10(堆積 Fe)
-8.74E-03 * 堆積 Ca
+3.57E+03 * 水中 Rb
-1.64E-01 * log10(水中 Fe)
-1.45E+05 * 水中 V
+1.84E+00
本モデルに採択された独立変数名の一覧と偏回帰係数及び標準化偏回帰係数は以下の通り。
392
No.
独立変数名
偏回帰係数
標準化偏回帰係数
1
2
3
4
5
6
log10(堆積 Cu)
log10(堆積 Fe)
堆積 Ca
水中 Rb
log10(水中 Fe)
水中 V
5.33E-01
1.47E+00
-8.74E-03
3.57E+03
-1.64E-01
-1.45E+05
6.22E-01
5.93E-01
-3.06E-01
2.74E-01
-1.96E-01
-1.61E-01
自由度調整済み重相関係数の二乗:0.847
AIC:-52.1
標準化回帰係数の絶対値が最大の変数:log10(堆積 Cu)
本モデルでは堆積 Na と堆積 K は選択されなくなった一方で,log10(堆積 Cu),log10(堆
積 Fe)
,log10(水中 Fe)
,水中 Rb,水中 V が編入された。R2=0.85 であり,モデル 1 に比べて
当てはまりは悪かったが, Kd-Ni の再現性は高い。
<沿岸域 Kd-Ni モデル 2B>
ステップワイズ法による独立変数の採用,除外の過程を以下に示す。
ステップ
1
2
編入された変数
log10(堆積 Cu)
堆積 Co
除去対象変数
log10(堆積 Cu)
堆積 Co
結果
除去されず
除去されず
3
log10(水中 Cu)
log10(水中 Cu)
除去されず
4
堆積 U
堆積 U
除去されず
5
6
log10(堆積 Y)
log10(堆積 Eu)
log10(堆積 Y)
log10(堆積 Eu)
除去されず
除去されず
log10(水中 DOC)
編入されず終了
最適なモデル式は6項目を含む以下の式で表される。
log10(沿岸域 Kd-Ni) = 5.93E-01 * log10(堆積 Cu)
+3.51E+01 * 堆積 Co
-4.35E-01 * log10(水中 Cu)
+2.11E+02 * 堆積 U
-1.41E+00 * log10(堆積 Y)
+8.74E-01 * log10(堆積 Eu)
+1.82E+00
本モデルに採択された独立変数名の一覧と偏回帰係数及び標準化偏回帰係数は以下の通り。
393
No.
1
独立変数名
log10(堆積 Cu)
偏回帰係数
5.93E-01
標準化偏回帰係数
2
堆積 Co
3.51E+01
6.92E-01
5.92E-01
3
-4.35E-01
-3.11E-01
4
5
log10(水中 Cu)
堆積 U
log10(堆積 Y)
2.11E+02
-1.41E+00
3.53E-01
-5.15E-01
6
log10(堆積 Eu)
8.74E-01
3.26E-01
自由度調整済み重相関係数の二乗:0.887
AIC:-65.8
標準化回帰係数の絶対値が最大の変数:log10(堆積 Cu)
本モデルでは,モデル 1 では除外された log10(堆積 Cu)が編入され,また堆積 U ,log10
(堆積 Y)が編入された。R2 はモデル 2A に比べて良い結果となった。
<沿岸域 Kd-Ni モデル 3A>
ここでは,モデル 1 で採択された変数から,モデル 2 の結果を受けて 2 つのモデルを作成し
た。すなわち,モデル 3A:堆積 Co,log10(水中 Cu)のみでモデル作成する場合と,モデル 3B:
モデル 2B に加えて log10(堆積 Eu)を除外する場合である。
モデル 3A での選択過程を以下に示す。
ステップ
編入された変数
除去対象変数
結果
1
堆積 Co
堆積 Co
除去されず
2
log10(水中 Cu)
log10(水中 Cu)
除去されず
log10(沿岸域 Kd-Ni) = 5.39E+01 * 堆積 Co
-2.97E-01 * log10(水中 Cu)
+1.63E+00
本モデルに採択された独立変数名の一覧と偏回帰係数及び標準化偏回帰係数は以下の通り。
No.
独立変数名
偏回帰係数
標準化偏回帰係数
1
堆積 Co
5.39E+01
7.97E-01
2
log10(水中 Cu)
-2.97E-01
-1.89E-01
自由度調整済み重相関係数の二乗:0.585
AIC:-2.6
標準化回帰係数の絶対値が最大の変数:堆積 Co
394
沿岸において Ni と類似の挙動を示す Co 及び Cu の独立変数の中から,モデル 1 で選択され
た堆積 Co,log10(水中 Cu)のみでモデルを作成したが,当てはまりが悪い結果となった。
<沿岸域 Kd -Ni モデル 3B>
本モデルにおける変数の編入と除去の過程を以下に示す。
ステップ
編入された変数
除去対象変数
結果
1
2
log10(堆積 Cu)
log10(堆積 Cu)
除去されず
堆積 Co
堆積 Co
除去されず
3
log10(水中 Cu)
log10(水中 Cu)
除去されず
4
堆積 U
堆積 U
除去されず
5
log10(堆積 Y)
log10(堆積 Y)
除去されず
水中 V
編入されず終了
log10(沿岸域 Kd-Ni) = 5.40E-01 * log10(堆積 Cu)
+3.40E+01 * 堆積 Co
-4.41E-01 * log10(水中 Cu)
+2.04E+02 * 堆積 U
-5.08E-01 * log10(堆積 Y)
+6.55E-01
本モデルに採択された独立変数名の一覧と偏回帰係数及び標準化偏回帰係数は以下の通り。
No.
独立変数名
偏回帰係数
標準化偏回帰係数
1
log10(堆積 Cu)
5.40E-01
6.30E-01
2
堆積 Co
3.40E+01
5.73E-01
3
log10(水中 Cu)
-4.41E-01
-3.15E-01
4
堆積 U
2.04E+02
3.41E-01
5
log10(堆積 Y)
-5.08E-01
-1.85E-01
自由度調整済み重相関係数の二乗:0.870
AIC:-60.2
標準化回帰係数の絶対値が最大の変数:log10(堆積 Cu)
モデル 2B で用いられた log10(堆積 Eu)が単に除外された式が作成され,R2 は 0.887 から
0.870 へ下がったが,その下がり方は顕著ではない。
395
<沿岸域 Kd -Sr モデル 1>
Kd-Ni と同様であるが,用いた独立変数は 57 項目であり,最初に log10(堆積 Cu)が採用さ
れた。以下,変数の編入と除去の過程を抽出した。
ステップ
1
2
3
4
5
6
編入された変数
堆積 Ca
水中 Rb
log10(水中 Na)
log10(堆積 Cu)
堆積 Co
除去対象変数
堆積 Ca
水中 Rb
log10(水中 Na)
log10(堆積 Cu)
堆積 Ca
log10(水中 Na)
結果
除去されず
除去されず
除去されず
除去されず
除去された
除去されず
水中 Mo
編入されず終了
log10(沿岸域 Kd-Sr) =
-2.27E+03 * 水中 Rb
+9.54E-01 * log10(水中 Na)
-3.18E-01 * log10(堆積 Cu)
+1.69E+01 * 堆積 Co
-9.95E-01
本モデルに採択された独立変数名の一覧と偏回帰係数及び標準化偏回帰係数は以下の通り。
No.
独立変数名
偏回帰係数
標準化偏回帰係数
1
水中 Rb
-2.27E+03
-3.17E-01
2
log10(水中 Na)
9.54E-01
2.77E-01
3
log10(堆積 Cu)
-3.18E-01
-6.76E-01
4
堆積 Co
1.69E+01
5.17E-01
自由度調整済み重相関係数の二乗:0.372
AIC:-44.0
標準化回帰係数の絶対値が最大の変数:log10(堆積 Cu)
全ての独立変数を用いた探索的モデル作成において,Sr は Ni に比べて R2 が低い結果となっ
た。本モデルでは Sr と同族元素である Ca の独立変数(堆積 Ca)は除外され,標準化回帰係
数の絶対値が最大の変数が log10(堆積 Cu)であった。
<沿岸域 Kd-Sr モデル 2>
Kd-Sr モデル 1 から堆積 Co と log10(堆積 Cu)を除外したモデルである。以下に変数の編入
と除去の過程を抽出した。
396
ステップ
1
2
3
編入された変数
堆積 Ca
水中 Rb
log10(水中 Na)
水中 Mo
編入されず終了
除去対象変数
堆積 Ca
水中 Rb
log10(水中 Na)
結果
除去されず
除去されず
除去されず
log10(沿岸域 Kd-Sr) = 6.40E-03 * 堆積 Ca
-1.95E+03 * 水中 Rb
+9.06E-01 * log10(水中 Na)
-3.17E-01
本モデルに採択された独立変数名の一覧と偏回帰係数及び標準化偏回帰係数は以下の通り。
No.
独立変数名
偏回帰係数
標準化偏回帰係数
1
堆積 Ca
6.40E-03
4.07E-01
2
水中 Rb
-1.95E+03
-2.72E-01
3
log10(水中 Na)
9.06E-01
2.63E-01
自由度調整済み重相関係数の二乗:0.264
AIC:-37.8
標準化回帰係数の絶対値が最大の変数:堆積 Ca
モデル 1 から,堆積 Co と堆積 Cu の独立変数を除外してモデルを作成したところ,Ca,Rb,
Na のアルカリ及びアルカリ土類金属が独立変数として採用され,標準化回帰係数の絶対値が
最大の変数も堆積 Ca となったが,R2 は悪い結果となった。したがって,本モデルは推定法
として不適当である。さらなるモデル構築について,沿岸域 Kd-Sr の上記 2 モデルの結果か
ら,選択される変数が尐なく,モデル 2 の R2 の結果も悪かったことから,行わなかった。
5.4.4.5. 沿岸域 Kd モデルの構築に使用したデータについて
各沿岸域 Kd に使用した独立変数の数とデータ数について,数量的に妥当か否かを確認した。
モデル名
独立変数
の数
使用したデータ数
使用したデータ数/
独立変数の数
沿岸域 Kd-Ni モデル 1
6
45
7.5
沿岸域 Kd-Ni モデル 2A
6
45
7.5
沿岸域 Kd-Ni モデル 2B
6
45
7.5
沿岸域 Kd-Ni モデル 3A
2
55
27.5
沿岸域 Kd-Ni モデル 3B
5
45
9
沿岸域 Kd-Sr モデル 1
4
45
11.3
沿岸域 Kd-Sr モデル 2
3
45
15
397
重回帰モデルを構築する上で,使用するデータ数は,モデルに使用された独立変数の数の約
10 倍以上のデータ数が目安とされているが,ステップワイズ法により構築されたモデルのう
ち,Kd-Ni の4つのモデルで 10 倍を下回っており,データの個数が尐ないことがわかった。
しかしながら,この4つのモデルを構築することで,どのような要因が Kd-Ni の値に影響を及
ぼすのを示すことができた。今後,統計的に十分満足するモデルを構築するために,更にデー
タ収集などが必要である。
5.4.4.6. 沿岸域 Kd を独立変数に含めた場合の沿岸域 Kd 推定モデルの構築
沿岸域 Kd を推定するモデルを構築するにあたり,沿岸域 Kd の 5 元素について,自身の元素
を除く 4 元素を探索的手法に用いる独立変数として採用した場合を検討した。Kd-Ni に関して
は,沿岸域 Kd をパラメータとして含めても含まなくても同一のモデルが構築され,自身以外
の沿岸域 Kd の寄与は見られなかった。Kd-Sr に関しては,自身以外の沿岸域 Kd をパラメータ
として含めた場合,Kd-Co が採択された。しかし,パラメータの個数としては,4 個から 3 個
に減ったものの,自由度調整済み重相関係数の二乗は,Kd を含まない Kd-Sr-モデル 1 の 0.372
から 0.266 に下がってしまい,推定を行うためには不十分な結果となった。
5.4.4.7. 推定結果の視覚化と実測値との比較
探索的手法により構築したモデルについて各モデルの評価を行い,実測値と推定値の散布図
及び推定値と残差の散布図の視覚化を行った。
(1)モデルの性能評価
5.4.4.2 で構築した沿岸域 Kd-Ni と沿岸域 Kd-Sr の各モデルに関して,推定計算を行い,実測
値との残差を計算し,以下の 3 項目を調べ,評価を行った。
①実測値を真値とし,モデルで計算された推定値の相対誤差
②実測値の上位 3 地点と下位 3 地点について,推定値の上位 3 地点と下位 3 地点の一
致した数
③実測値に対する残差の最大値と最小値のパーセント値
<沿岸域 Kd-Ni モデル 1>
①実測値の最大値は,推定値と誤差-2.2%,実測値の最小値は,推定値と誤差 0.1%で
あった。
②実測値と推定値の上位 3 地点のうち 2 地点が一致し,実測値と推定値の下位 3 地
点のうち 2 地点が一致した。
③残差は,実測値の約 6%であった。残差の最大値は,実測値の 5%,最小値は,実
測値の-5.9%であった。
<沿岸域 Kd-Ni モデル 2A>
①実測値の最大値は,推定値と誤差-2.0%,実測値の最小値は,推定値と誤差-1.1%
398
であった。
②実測値と推定値の上位 3 地点のうち 1 地点が一致し,実測値と推定値の下位 3 地
点のうち 1 地点が一致した。
③残差の最大値は,実測値の 4.6%,最小値は,実測値の-5.9%であった。
<沿岸域 Kd-Ni モデル 2B>
①実測値の最大値は,推定値と誤差-0.6%,実測値の最小値は,推定値と誤差-2.9%
であった。
②実測値と推定値の上位 3 地点のうち 2 地点が一致し,実測値と推定値の下位 3 地
点のうち 2 地点が一致した。
③残差の最大値は,実測値の 4.4%,最小値は,実測値の-5.9%であった。
<沿岸域 Kd-Ni モデル 3A>
①実測値の最大値は,推定値と誤差-116%,実測値の最小値は,推定値と誤差 5.8%
であった。
②実測値と推定値の上位 3 地点のうち一致する地点が無かったが,実測値と推定値
の下位 3 地点のうち 2 地点が一致した。
③残差の最大値は,実測値の 11%,最小値は,実測値の-10%であった。
<沿岸域 Kd-Ni モデル 3B>
①実測値の最大値は,推定値と誤差-0.4%,実測値の最小値は,推定値と誤差-0.9%
であった。
②実測値と推定値の上位 3 地点のうち 2 地点が一致し,実測値と推定値の下位 3 地
点のうち 2 地点が一致した。
③残差の最大値は,実測値の 5.2%,最小値は,実測値の-5.4%であった。
<沿岸域 Kd-Sr モデル 1>
① 実測値の最大値は,推定値と誤差-15%,実測値の最小値が極めて小さく誤差が非
常に大きな値となった。
② 実測値と推定値の上位 3 地点のうち 2 地点が一致し,実測値と推定値の下位 3 地
点のうち 2 地点が一致した。
③ 残差の最大値は,実測値の-15%,最小値は,実測値が極めて小さく,相対値は大
きな値となった。
<沿岸域 Kd-Sr モデル 2>
①実測値の最大値は,推定値と誤差-9%,実測値の最小値が極めて小さく誤差が非常
に大きな値となった。
②実測値と推定値の上位 3 地点のうち 1 地点が一致したが,実測値と推定値の下位 3
地点のうち一致する地点は無かった。
③残差の最大値は,実測値の 26%,最小値は,実測値が極めて小さく相対値は,大
399
きな値となった。
(2)実測値と推定値の散布図及び推定値と残差の散布図
本調査で構築した沿岸域 Kd-Ni と沿岸域 Kd-Sr のモデルに関して,推定値-実測値及び推定
値-残差の散布図をプロットした。
<沿岸域 Kd-Ni モデル>
Kd-Ni モデルの推定値-実測値および残差プロットを図 5-24 および図 5-25 に示す。モ
デル 1 は偏りもなく一様に分布した。残差プロットは,全体に一様に分布した。モデル
2A の推定値-実測値は,偏りもなく一様に分布しているが,モデル 1 よりも若干広がっ
た。残差は,全体に一様に分布しているが,モデル 1 よりも若干広がっている。モデル
2B の推定値-実測値は,偏りもなく一様に分布しているが,モデル 1 よりも若干広がっ
た。推定値-残差は,全体に一様に分布しているが,モデル 1 よりも若干広がった。モ
デル 3A の推定値-実測値は,分布に偏りが見られた。推定値-残差は,全体に一様に分
布しているが,モデル 1 よりも広がりが大きい。モデル 3B の推定値-実測値は,偏りも
なく一様に分布しているが,モデル 1 よりも若干広がった。推定値-残差は,全体に一
様に分布しているが,モデル 1 よりも若干広がった。
<沿岸域 Kd-Sr モデル>
沿岸域 Kd-Sr モデルの推定値-実測値および残差プロットを図 5-26 に示す。モデル 1
の推定値-実測値は,実測値に極めて小さい値が1つ見られ,残差プロットは,残差の
負の値に大きく外れる値が 2 点見られた。モデル 2 の推定値-実測値は,実測値に極め
て小さい値が1つ見られ,推定値-残差は,残差の負の値に大きく外れる値が 1 点見ら
れた。実測値では海水中濃度は,その沿岸域の他の測点における Sr 濃度と変わらないが,
堆積物中濃度がやや低い試料であった。
スポット的に Sr 濃度が低い堆積物の Kd の推定は,
海水中の主要元素を取り込んだ推定も出るでは再現が困難なことがわかった。
Kd-Ni モデル5つを比較すると,モデル 3A を除いて全てでデータ数がやや不足していると
いう結果を得たが,モデル 3A はもっともあてはまりが悪かった。他のモデルで選ばれた項目
には,堆積物中希土類元素が多く選択されるなど,ある一定の偏りが見られた。希土類元素は
沿岸域において沈殿を形成しやすく海水中から除去されたり,また,壊されにくい鉱物中に含
まれるなど堆積物中に蓄積する傾向のある元素である。Ni は希土類元素と何らかの関係があ
るのかもしれないことが示唆された。
Kd-Sr の2つのモデルは2つとも必ずしもあてはまりはよくないが,モデル 1 では Kd の高い
測点と低い測点は表せていたことから,ほぼ適切な推定ができていたといえる。デル 1, 2 とも
ステップワイズの過程において Ca,Rb,Na といったアルカリ金属,アルカリ土類金属が選択
されていた。主要なこれらの元素の挙動が Sr の Kd に影響を及ぼしていると考えられる。
400
なお,沿岸域 Kd の安定元素による導出は第2章でも述べているように,IAEA の TRS42220)
に拠っている。すなわち,沿岸堆積物中元素濃度の 20%をイオン交換態と設定し,それによ
り Kd を得る方法である。実際の環境では,堆積物を構成しているものは,種々の鉱物,生物
起源物質(有機物)および化学的な沈降粒子等の混合物である。もともと鉱物中に含まれてい
たものが,風化作用を受け淡水により化学な反応を起こすが,溶脱をしにくい元素と溶脱しや
すい元素があること,溶脱しにくい元素については鉱物中からほとんど動かずにそのまま沿岸
域に運ばれるため,そのような元素の 20%をイオン交換態とするのは過大評価の可能性があ
ったり,また,逆に溶出しやすかった元素は 20%では過小評価になったりすると考えられる。
現状では国際的なデータ比較のために一般的に用いられている方法で評価しているが,Kd を
推定するためには影響する要因であるため,今後も十分考慮しておくことが重要であろう。
今回行った沿岸域 Kd の推定では,沿岸域という淡水と塩水の混合域における溶解・沈殿の
化学的挙動が類似の元素,または堆積物に含まれる鉱物中濃度に相関が高い元素の関係が強い
(単回帰モデルの相関係数が高い)場合には,Ni のように当てはまりの良い推定式を得るこ
とができたと考えられる。一方,Sr は比較的移動性の高い元素であるが,単相関がほとんど
の元素で低く,あまりあてはまりが良くない推定式になったが,測定値―推定値の分布図では
1 点大きく外れる値が見られたが,ほとんどのケースで大きな差異はなかったといえた。
5.4.5. まとめ
環境移行パラメータの推定法の開発では,農耕地土壌の Kd-I(ヨウ化物イオン)
,ヨウ素の
土壌―農作物移行係数,および沿岸域 Kd については 5 元素(Co, Ni, Sr, Sm および U)を対象
に検討を行った。
農耕地土壌 Kd-I では最もあてはまりの良いモデルでは R2=0.696 であり視覚的にも傾向を捕
らえることができていたことが確認できたが,12 項目のパラメータを必要とした。物理的化
学的関連を明確化するために,本検討では微生物活動の影響を受けない 4℃で得られた Kd-I
を用いたが,室温で得られた Kd-I の方が高くなることから,温度の影響については検討が必
要であることが示唆された。ただし,本推定法の検討により,どのような項目が Kd-I の変動
要因になるのかを明らかにすることができた。特に土地利用区分がモデルに取り込まれやすく,
土壌の酸化還元により挙動が影響を受けやすいヨウ素の Kd に影響を与えている可能性がある。
わが国の土壌の利用区分毎に Kd の範囲をまとめておいたほうが実用的と考えられる。
土壌―農作物 TF-I では,昨年度よりもあてはまりの良い結果がえられた。最もモデルでは
R2=0.635 であり,Kd-I も取り込まれる結果であった。他に取り込まれた項目は,作物 La,土
壌 Br,作物 K,作物 Si,活性 Al である。しかしながら,測定が比較的困難な項目をステップ
ワイズ法で用いる変数から除去したときに,Kd-I は選ばれることはなかった。土壌中の易動性
よりも植物中の各部位の濃度が影響している可能性がある。
沿岸域 Kd では,
単回帰モデルでは Sr を除き,
相関係数 0.7 以上の良好な結果が得られたが,
401
沿岸域という淡水と塩水の混合域における化学的挙動の類似性が高く,また堆積物中濃度相関
が高いことに由来すると考えられる。Ni, Sr ではさらに重回帰モデルを作成した。Ni では最適
モデルで R2=0.912 となり,良い推定ができている。一方 Sr では最適モデルで R2=0.372 とあま
り良いあてはまりではなかったが,Kd-Sr のオーダーは推定できるものとなった。
5.5.本章のまとめ
本章では生物圏移行パラメータ推定法を開発しこれまでに本調査で得られている移行パラ
メータに関する我が国のデータベースの拡充を行った結果について報告をした。まず,データ
ベースの拡充では,沿岸域データベースに堆積物および海産生物中のヨウ素濃を追加すること
で,沿岸域 Kd-I や海産生物へのヨウ素の濃縮係数(CR)を導出するための基礎を作ることが
できた。
実際に Kd-I や CR を導出するためには沿岸海水中のヨウ素濃度データが必要であるが,
一般に海水中にヨウ素は溶けやすいことから,ほぼ一様分布していると仮定することができる
ため,これまでに日本沿岸域で得られている値を基におおよそではあるが算出することが可能
となった。また,炭素および窒素の安定同位体比データを追加し,炭素の移行係数の推定を試
みた。推定法開発では,ヨウ素に着目し,農耕地土壌 Kd-I および TF の推定と,沿岸域 Kd の
推定を 5 元素について行った。以下にまとめる。
5.5.1. 堆積物および海産生物中のヨウ素濃度
平成 19 年から平成 22 年度に日本沿岸域 20 地点から採取した堆積物 78 試料および海産生物
147 試料のヨウ素濃度定量を試みた。一部の海産生物ではヨウ素濃度が高いと考えられたため
ICP-OES によりスクリーニング分析を行った。そのために,堆積物や海産生物中のマトリクス
に影響を受けないヨウ素定量が可能な測定波長の選択を行い,その結果,第二波長 182.976 nm
を使用できることを得た。また,測定中のメモリー効果(試料測定後に,試料に起因するカウ
ントが出る効果)が残らないこと,内部標準元素として Mo を選択,さらに測定試料の保存可
能期間なども検討して条件を設定し,ICP-OES によるスクリーニングだけでなく定量も可能に
した。本条件下において試料 100 mg 中での検出下限値は 150 µg g-1 であり,標準物質との比
較を行ったところ値はよく一致していた。
堆積物のスクリーニングでは,全ての堆積物試料で検出下限値以下であり,ICP-MS により
定量を試みたが,希釈倍率が高かったこともあり一部の試料では定量ができなかった。軟体
類・甲殻類の試料ではスクリーニングで検出できたの 1 試料だけであったが,海藻類は
ICP-OES によりスクリーニングすることができた。ICP-MS によりさらに測定を行ったところ,
種類別毎の濃度範囲は海藻類 6.0-5564 µg g-1,軟体類 5.1-235 µg g-1,甲殻類 4.2-176 µg g-1 の範
囲であり,標準偏差は 10 % 程度であった。ヨウ素の分布として海藻類は濃度範囲が広く,軟
体類・甲殻類は可食部には尐なく,内臓部分に濃縮することがわかった。
402
5.5.2. 農耕地土壌および農作物中の炭素と窒素安定同位体比
炭素は重要核種である
14
C の環境中における移行挙動を知るためのアナログとして用いら
れたり,比放射能法を用いた移行モデルに利用される。また窒素は生命活動に必要であるため,
土壌からの移行の程度は,重要核種や関連する金属元素の移行挙動の指標となる可能性がある。
そこで,炭素や窒素に関する情報について安定同位体比情報(δ13C 値とδ15N 値)を IRMS
で測定し,データを追加することによって高度化した。その結果全ての農耕地土壌および農作
物試料中のδ13C 値とδ15N 値を追加することができリストを掲載した。窒素の移行係数はほ
とんどの場合,農作物中濃度/土壌中濃度で得られることが確認できたが,マメ科植物の場合
には過大評価になることが示唆された。炭素の移行係数については,ほとんどの炭素が大気由
来であることが説明できたが,
δ13C 値の大気中と土壌中での違いと光合成の効果から検討し,
米の場合,土壌起源炭素の植物体炭素の寄与率が最大 1.3%になると推定され,それを用いて
TF として平均 0.2(範囲:0.04-0.4)を得た。同様の計算を葉菜類について行ったところ,植
物体の炭素は最大 5.5%が土壌由来炭素の寄与と考えられ,TF は平均 0.8(範囲:0.2-2.1)を
得た。これらの値はこれまで安全評価で用いられてきた値の約 1/100 から 1/10 である。13C を
用いてい推定したが,この移行係数は 14C にも用いることができることが示唆された。
5.5.3. 環境移行パラメータ推定法の開発
ここでは,昨年度までに得られた農耕地土壌の Kd-I(ヨウ化物イオン)を対象として 93 項
目の独立変数を用いた推定法の開発,Kd-I および昨年度よりも独立変数を増加させた場合のヨ
ウ素の TF の推定法の向上,および沿岸域 Kd については 5 元素(Co, Ni, Sr, Sm および U)を
対象に検討を行った。
農耕地土壌 Kd-I では最もあてはまりの良いモデルでは R2=0.696 であり視覚的にも傾向を捕
らえることができていたことが確認できたが,12 項目のパラメータを必要としており,実用
性が低い。ただし,本推定法の検討により,どのような項目が Kd-I の変動要因になるのかを
明らかにすることができた。特に土地利用区分がモデルに取り込まれやすく,土壌の酸化還元
により挙動が影響を受けやすいヨウ素の Kd に影響を与えている可能性がある。
土壌―農作物 TF-I では,昨年度よりもあてはまりの良い結果がえられた。最もモデルでは
2
R =0.635 であり,Kd-I も取り込まれる結果であった。しかしながら,測定が比較的困難な項目
をステップワイズ法で用いる変数から除去したときに,Kd-I は選ばれることはなかった。また,
選択される項目は比較的容易に測定できるものが多かったことから,あてはまりの程度を認識
した上で利用は可能である。
沿岸域 Kd では,Ni, Co, Sm および U の単回帰モデルでは相関係数 0.7 以上の良好な結果が
得られたが,Sr では 0.5 を越えることはなかった。沿岸域という淡水と塩水の混合域における
化学的挙動の類似性が高く,また堆積物中濃度相関が高いことに由来すると考えられる。Ni, Sr
ではさらに重回帰モデルを作成した。Ni では最適モデルでは推定結果が得られたが,Sr では
403
最適モデルで R2=0.372 とあまり良いあてはまりではなかったものの,Kd-Sr のオーダーは推定
できるものとなった。
引用文献
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404
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405
406
表 5-1 標準物質中のヨウ素測定結果
ICP-OES
(µg g-1)
ICP-MS
(µg g-1)
NIES No.9
(ホンダワラ)
544
598
IRMM BCR-279
(アオサ)
-
NIES No.3
(クロレラ)
NIST SRM 1566b
(カキ)
標準物質
ICP-OES
(µg g-1)
ICP-MS
(µg g-1)
NMIJ CRM 7402-a
(タラ魚肉粉末)
-
12
123
NMIJ CRM 7403-a
(メカジキ魚肉粉末)
-
6.6
-
1.0
NMIJ CRM 7405-a
(ひじき粉末)
-
131
-
10
標準物質
表 5-2 2007-2010 年度堆積物中のヨウ素濃度
測定結果 (µg g-1-dry)
1
2
3
4
平均濃度 STDEV
RSD%
地点名
測点
試料番号
<2007 年度>
青森県
馬淵川
河口域
St.-3
St.-6
St.-9
2007 AOT01
2007 AOT02
2007 AOT03
15.0
7.2
17.4
11.7
3.5
14.8
13.3
5.4
16.6
13.6
4.0
16.4
13.4
5.0
16.3
1.4
1.6
1.1
10.3
33.0
6.5
山形県
最上川
河口域
St.-4
St.-6
St.-9
2007 YAT01
2007 YAT02
2007 YAT03
7.5
13.7
10.4
3.5
10.7
7.2
5.7
11.7
8.6
4.7
11.8
8.4
5.3
12.0
8.7
1.7
1.3
1.3
31.6
10.5
15.0
熊本県
球磨川
河口域
St.-2
St.-5
St.-6
2007 KUT01
2007 KUT02
2007 KUT03
26.3
59.3
23.1
61.9
23.4
57.5
26.7
66.3
24.9
61.2
1.9
3.8
7.6
6.2
第 1 回
St.-2
St.-4
St.-7
St.-10
2007 KYT01
2007 KYT02
2007 KYT03
2007 KYT04
7.9
29.7
52.2
1.6
4.3
28.4
54.7
5.9
27.3
49.6
2.5
4.7
32.1
61.4
5.7
29.4
54.5
1.2
1.5
3.6
21.2
5.2
6.5
第 2 回
St.-6
St.-7
St.-11
St.-12
2007 KYT05
2007 KYT06
2007 KYT07
2007 KYT08
29.8
28.8
53.9
84.9
27.6
27.6
54.3
89.6
27.6
26.7
50.2
84.8
31.9
30.4
60.7
95.9
29.2
28.4
54.8
88.8
1.6
1.2
3.0
4.0
5.6
4.3
5.4
4.5
第 3 回
St.-4
St.-7
2007 KYT09
2007 KYT10
7.2
31.9
3.3
28.1
5.3
26.2
4.6
31.2
5.1
29.4
1.2
2.2
22.6
7.6
St.-3
St.-4
St.-5
2008 KAT01
2008 KAT02
2008 KAT03
-
1.8
2.7
1.6
5.4
-
2.3
2.9
1.8
3.7
-
1.2
-
31.5
-
第 2 回
St.-3
St.-4
St.-5
St.-6
2008 KAT04
2008 KAT05
2008 KAT06
2008 KAT07
6.1
-
4.9
1.7
-
7.2
-
5.0
2.3
1.8
1.9
5.8
-
0.8
-
14.6
-
第 3 回
St.-3
St.-4
St.-5
2008 KAT08
2008 KAT09
2008 KAT10
5.5
-
4.1
2.1
6.6
-
4.5
2.6
5.1
-
0.9
-
16.7
-
St.-4
St.-5
St.-6
2008 HOT01
2008 HOT02
2008 HOT03
5.7
8.4
11.1
4.3
7.0
10.4
5.1
8.2
11.1
3.4
6.9
9.7
4.6
7.6
10.6
0.8
0.7
0.5
16.5
9.4
5.0
京都府
由良川
河口域
<2008 年度>
神奈川県 第 1 回
相模川
河口域
北海道
石狩川
河口域
407
測定結果 (µg g-1-dry)
1
2
3
4
平均濃度 STDEV
RSD%
地点名
測点
試料番号
新潟県
関川
河口域
St.-4
St.-5
St.-6
2008 NIT01
2008 NIT02
2008 NIT03
7.6
10.5
9.0
6.2
9.7
7.3
7.8
10.4
8.9
9.8
6.0
7.2
7.9
9.2
8.1
1.0
1.6
0.8
12.5
17.3
10.4
島根県
江の川
河口域
St.-1
St.-3
St.-4
St.-5
2008 SHT01
2008 SHT02
2008 SHT03
2008 SHT04
11.7
8.7
-
10.4
7.5
-
12.2
9.3
-
10.8
7.4
-
11.3
8.2
-
0.7
0.8
-
5.9
9.4
-
St.-4
St.-5
St.-6
2009 SHT01
2009 SHT02
2009 SHT03
4.0
4.5
5.8
6.0
6.2
7.6
5.8
6.4
6.4
0.6
9.2
徳島県
吉野川
河口域
St.-3
St.-4
St.-5
St.-6
2009 TOT01
2009 TOT02
2009 TOT03
2009 TOT04
5.2
5.7
8.3
12.7
7.0
7.2
10.1
15.1
5.5
7.7
12.8
6.2
6.5
8.7
13.9
6.1
6.2
8.7
13.6
0.6
0.6
0.7
0.9
10.3
10.4
8.1
6.4
宮崎県
大淀川
河口域
St.-4
St.-5
St.-6
2009 MIT01
2009 MIT02
2009 MIT03
5.1
17.2
12.2
7.1
19.8
13.8
17.3
11.8
6.0
19.0
13.1
6.1
18.3
12.7
0.7
1.1
0.8
11.5
6.0
5.9
第 1 回
St.-3
St.-4
St.-5
St.-6
2009 IBT01
2009 IBT02
2009 IBT03
2009 IBT04
14.8
5.9
6.8
8.1
16.9
8.1
8.6
10.1
16.9
6.9
7.4
8.0
18.7
8.3
8.6
9.4
16.8
7.3
7.9
8.9
1.0
0.9
0.7
0.8
6.0
12.2
9.3
9.4
第 2 回
St.-4
St.-5
St.-6
2009 IBT05
2009 IBT06
2009 IBT07
7.9
6.0
7.6
10.0
7.9
9.6
8.5
5.9
7.9
9.2
7.1
8.4
8.9
6.7
8.4
0.7
0.8
0.6
7.8
11.3
7.4
第 3 回
St.-4
St.-5
St.-6
2009 IBT08
2009 IBT09
2009 IBT10
6.3
5.4
8.0
8.1
7.3
9.5
6.4
5.5
7.4
7.1
6.5
8.8
7.0
6.2
8.4
0.6
0.7
0.7
8.8
11.8
8.7
<2010 年度>
北海道
湧別川
河口域
St.-3
St.-4
St.-5
2010 HOT01
2010 HOT02
2010 HOT03
6.7
-
7.1
-
-
-
-
宮城県
北上川
河口域
St.-4
St.-5
St.-6
2010 MIT01
2010 MIT02
2010 MIT03
18.7
17.7
18.6
18.3
18.3
0.3
1.9
兵庫県
加古川
河口域
St.-4
St.-5
St.-6
2010 HYT01
2010 HYT02
2010 HYT03
18.6
14.7
17.2
16.4
12.2
15.7
18.3
14.3
17.4
17.0
12.6
15.3
17.6
13.4
16.4
0.9
1.0
0.9
4.9
7.8
5.5
第 1 回
St.-4
St.-5
St.-6
2010 FUT01
2010 FUT02
2010 FUT03
8.2
22.9
15.8
7.3
23.7
15.2
8.1
25.6
16.5
7.4
24.6
16.0
7.7
24.2
15.9
0.4
0.9
0.4
5.1
3.8
2.4
第 2 回
St.-4
St.-5
St.-6
2010 FUT04
2010 FUT05
2010 FUT06
9.1
15.5
10.8
8.8
15.2
10.1
9.0
16.1
10.5
8.7
14.8
10.2
8.9
15.4
10.4
0.1
0.4
0.2
1.6
2.4
2.3
第 3 回
St.-4
St.-5
St.-6
2010 FUT07
2010 FUT08
2010 FUT09
8.0
16.4
21.3
8.1
16.2
21.0
8.2
16.9
20.4
7.8
16.0
20.6
8.0
16.4
20.8
0.1
0.3
0.3
1.6
1.7
1.5
<2009 年度>
静岡県
大井川
河口域
茨城県
那珂川
河口域
福岡県
遠賀川
河口域
408
表 5-3 2007-2010 年度海産生物中のヨウ素濃度(ICP-OES)
地点名
測定結果 (µg g-1-dry)
2
3
4
種類
部位
試料番号
1
全体
全体
可食部
可食部
内子
全体
全体
全体
可食部
内臓部
可食部
内臓部
可食部
可食部
可食部
可食部
可食部
内臓部
可食部
内臓部
可食部
内臓部
全体
全体
全体
全体
全体
全体
全体
可食部
内臓部
可食部
内臓部
可食部
2007 AOSD011
2007 AOSD021
2007 AOSD031
2007 AOSD041
2007 AOSD043
2007 YASD011
2007 YASD021
2007 YASD031
2007 YASD041
2007 YASD042
2007 YASD051
2007 YASD052
2007 KUSD011
2007 KUSD021
2007 KUSD031
2007 KUSD041
2007 KUSD051
2007 KUSD052
2007 KUSD061
2007 KUSD062
2007 KUSD071
2007 KUSD072
2007 KYSD011
2007 KYSD021
2007 KYSD031
2007 KYSD041
2007 KYSD051
2007 KYSD061
2007 KYSD071
2007 KYSD081
2007 KYSD082
2007 KYSD091
2007 KYSD092
2007 KYSD101
1883
242
863
466
394
2100
1183
-
1831
194
888
131
448
362
2126
1130
-
227
2251
249
790
229
649
421
2144
1277
-
全体
全体
全体
全体
可食部
内臓部
全体
全体
全体
全体
全体
可食部
内臓部
可食部
内臓部
可食部
内臓部(頭部)
可食部
内臓部(頭部)
可食部
内臓部
可食部
内臓部
2008 KASD011
2008 KASD021
2008 KASD031
2008 KASD041
2008 KASD051
2008 KASD052
2008 NISD011
2008 NISD021
2008 NISD031
2008 NISD041
2008 NISD051
2008 NISD061
2008 NISD062
2008 NISD071
2008 NISD072
2008 NISD081
2008 NISD082
2008 NISD091
2008 NISD092
2008 NISD101
2008 NISD102
2008 NISD111
2008 NISD112
407
218
644
-
414
262
637
124
-
356
600
-
Avg.
SD RSD%
180
2215
291
809
225
678
209
409
2030
1260
191
-
2045
244
837
195
560
397
2100
1213
-
188
26
38
42
103
19
35
56
-
9.2
10.7
4.5
21.7
18.4
4.7
1.7
4.6
-
358
622
-
384
626
-
31
15
-
8.1
2.4
-
<2007 年度>
青森県
馬淵川
河口域
海藻類
海藻類
軟体類
甲殻類
アオサノリ
コンブ
イワガキ
ヒラガニ
山形県
最上川
河口域
海藻類
海藻類
海藻類
軟体類
アナアオサ
ツノマタ
イギス
アワビ
軟体類
サザエ
軟体類
軟体類
軟体類
甲殻類
甲殻類
アサリ
タイラギ
バカガイ
シロサエビ
タイワンガザミ
甲殻類
モズクガニ
甲殻類
クルマエビ
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
軟体類
テングサ
リボンアオサ
ミル
オゴノリ
ウミトラノオ
ヨレモク
ヨレモクモドキ
トリガイ
軟体類
サザエ
軟体類
イワガキ
熊本県
球磨川
河口域
京都府
由良川
河口域
<2008 年度>
神奈川県
相模川
河口域
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
軟体類
アナアオサ
フダラク
オキツノリ
ニクムカデ
サザエ
新潟県
関川
河口域
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
軟体類
ノコギリモク
アナアオサ
スジアオノリ
タマジュズモ
ハバノリ
サザエ
軟体類
バイガイ
甲殻類
ホッコクアカエビ
甲殻類
トゲクロザコエビ
甲殻類
トヤマエビ
甲殻類
オロトゲエカエビ
409
種類
部位
試料番号
Avg.
SD RSD%
海藻類
海藻類
軟体類
ホソメコンブ
スジメ
ホタテ貝
軟体類
ホッキ貝
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
軟体類
オオバモク
コナウミウチワ
アラメ
ナラサモ
ミル
タルガタジュズモ
ウミトラ
サザエ
軟体類
バイガイ
軟体類
タチガイ
全体
全体
可食部
内臓部
ヒモ
可食部
内臓部
全体
全体
全体
全体
全体
全体
全体
可食部
内臓部
可食部
内臓部
全体
2008 HOSD011
2008 HOSD021
2008 HOSD041
2008 HOSD042
2008 HOSD043
2008 HOSD051
2008 HOSD052
2008 SHSD011
2008 SHSD021
2008 SHSD031
2008 SHSD041
2008 SHSD051
2008 SHSD061
2008 SHSD071
2008 SHSD081
2008 SHSD082
2008 SHSD091
2008 SHSD092
2008 SHSD101
2064
195
172
388
260
330
-
2074
236
232
433
315
231
357
208
-
2011
182
362
268
305
-
2042
431
242
302
-
2048
195
404
271
324
-
21
24
29
22
20
-
1.0
12.4
7.1
8.1
6.1
-
全体
2009 SHSD011
全体
2009 SHSD021
可食部 2009 SHSD031
可食部 2009 SHSD041
内臓部 2009 SHSD042
テングニシ
可食部 2009 SHSD051
内臓部 2009 SHSD052
スジムカデ
全体
2009 TOSD011
フダラク
全体
2009 TOSD021
ツルシラモ
全体
2009 TOSD031
フサノリ
全体
2009 TOSD041
イボツノマタ
全体
2009 TOSD051
ミル
全体
2009 TOSD061
イワガキ
可食部* 2009 TOSD071
アサリ
可食部* 2009 TOSD081
* 内臓部を含む
タイワンガザミ
可食部 2009 TOSD091
内臓部 2009 TOSD092
卵
2009 TOSD093
サルエビ
可食部 2009 TOSD101
内臓部 2009 TOSD102
ヒオウギガイ
可食部
2009 MISD011
クロミナ
可食部
2009 MISD021
内臓部
2009 MISD022
ウチワエビ
可食部
2009 MISD031
ホッコクアカエビ
可食部
2009 MISD041
リボンアオサ
全体
2009 MISD051
スジムカデ
全体
2009 MISD061
ウミトラノオ
全体
2009 IBSD011
タマハハキモク
全体
2009 IBSD021
ニセフサノリ
全体
2009 IBSD031
ヒジキ
全体
2009 IBSD041
ツノマタ
全体
2009 IBSD051
ウスバアオノリ
全体
2009 IBSD061
イワガキ
可食部
2009 IBSD071
ホッキガイ
可食部
2009 IBSD081
内臓部
2009 IBSD082
シライトマキバイ
可食部
2009 IBSD091
内臓部
2009 IBSD092
サルエビ
可食部
2009 IBSD101
内臓部
2009 IBSD102
-
199
303
3948
298
194
-
178
273
4156
300
175
-
246
315
4208
349
250
-
271
301
4390
396
239
-
224
298
4176
336
215
-
43
18
182
47
36
-
19.2
5.9
4.4
13.9
16.8
-
175
310
383
379
487
404
267
-
345
374
372
466
375
286
-
152
334
383
367
508
408
275
-
355
389
390
455
471
267
-
336
382
377
479
414
274
-
20
6
10
24
40
9
-
5.8
1.5
2.6
4.9
9.8
3.3
-
地点名
北海道
石狩川
河口域
島根県
江の川
河口域
測定結果 (µg g-1-dry)
1
2
3
4
<2009 年度>
静岡県
大井川
河口域
海藻類
海藻類
甲殻類
軟体類
軟体類
徳島県
吉野川
河口域
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
軟体類
軟体類
甲殻類
甲殻類
宮崎県
大淀川
河口域
茨城県
那珂川
河口域
軟体類
軟体類
甲殻類
甲殻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
軟体類
軟体類
軟体類
甲殻類
サルエビ
イボツノマタ
ヘラヤハズ
桜エビ
サザエ
410
地点名
測定結果 (µg g-1-dry)
1
2
3
4
Avg.
SD RSD%
種類
部位
試料番号
ヒラツメガニ
可食部
内臓部
卵
2009 IBSD111
2009 IBSD112
2009 IBSD113
-
-
-
-
-
-
軟体類
ホタテガイ
軟体類
ウバガイ
海藻類
軟体類
軟体類
アラメ
イワガキ
ムラサキイガイ
軟体類
シライトマキバイ
軟体類
軟体類
マガキ
サザエ
甲殻類
甲殻類
ガザミ
ヨシエビ
甲殻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
軟体類
軟体類
シャコ
マクサ
アラメ
アナアオサ
ヒジキ
イワガキ
サザエ
甲殻類
タイワンガザミ
可食部
内臓部
ヒモ部
可食部
内臓部
全体
可食部
可食部
内臓部
可食部
内臓部
可食部
可食部
内臓部
可食部
可食部
内臓部(頭部)
可食部
全体
全体
全体
全体
可食部
可食部
内臓部
可食部
内臓部
卵
2010 HOSD041
2010 HOSD042
2010 HOSD043
2010 HOSD051
2010 HOSD052
2010 MISD011
2010 MISD041
2010 MISD051
2010 MISD052
2010 MISD081
2010 MISD082
2010 HYSD041
2010 HYSD051
2010 HYSD052
2010 HYSD061
2010 HYSD071
2010 HYSD072
2010 HYSD081
2010 FUSD011
2010 FUSD021
2010 FUSD031
2010 FUSD081
2010 FUSD041
2010 FUSD051
2010 FUSD052
2010 FUSD061
2010 FUSD062
2010 FUSD063
1258
801
1667
719
-
1283
756
1784
748
-
1354
654
1759
614
-
1380
693
1809
601
-
1319
726
1755
670
-
58
66
62
74
-
Avg.
SD RSD%
123
2599
11.3
6.6
92.6
69.9
288
909
16.4
78.3
24.5
178
8.1
19.0
6.5
11.7
6.3
11.2
4
196
1.9
0.9
2.0
2.2
9
45
1.0
3.2
1.1
4
1.9
14.0
0.4
1.0
3.7
0.8
甲殻類
-
<2010 年度>
北海道
湧別川
河口域
宮城県
北上川
河口域
兵庫県
加古川
河口域
福岡県
遠賀川
河口域
4.4
9.0
3.5
11.0
-
表 5-4 2007-2010 年度海産生物中のヨウ素濃度(ICP-MS)
地点名
測定結果 (µg g-1-dry)
2
3
4
種類
部位
試料番号
1
全体
全体
可食部
可食部
内子
全体
全体
全体
可食部
内臓部
可食部
内臓部
可食部
可食部
可食部
可食部
可食部
内臓部
可食部
内臓部
2007 AOSD011
2007 AOSD021
2007 AOSD031
2007 AOSD041
2007 AOSD043
2007 YASD011
2007 YASD021
2007 YASD031
2007 YASD041
2007 YASD042
2007 YASD051
2007 YASD052
2007 KUSD011
2007 KUSD021
2007 KUSD031
2007 KUSD041
2007 KUSD051
2007 KUSD052
2007 KUSD061
2007 KUSD062
121
2397
9.6
5.9
91.9
69.3
280
920
16.3
78.5
24.3
174
6.4
30.4
6.4
11.5
11.6
10.9
<2007 年度>
青森県
馬淵川
河口域
海藻類
海藻類
軟体類
甲殻類
アオサノリ
コンブ
イワガキ
ヒラガニ
山形県
最上川
河口域
海藻類
海藻類
海藻類
軟体類
アナアオサ
ツノマタ
イギス
アワビ
軟体類
サザエ
軟体類
軟体類
軟体類
甲殻類
甲殻類
アサリ
タイラギ
バカガイ
シロサエビ
タイワンガザミ
甲殻類
モズクガニ
熊本県
球磨川
河口域
411
126
2468
10.9
6.8
94.7
70.9
299
962
16.8
81.1
25.2
183
7.0
31.7
7.0
12.0
4.6
11.4
119
2731
10.7
6.0
90.2
67.1
280
855
15.0
73.7
23.0
175
8.5
6.1
10.5
3.2
10.4
126
2798
13.9
7.7
93.4
72.3
293
898
17.4
80.0
25.6
180
10.7
7.6
5.1
6.1
5.3
13.0
5.6
12.2
2.9
7.5
16.5
13.0
2.1
3.2
3.2
4.9
6.2
4.1
4.7
2.5
23.4
73.8
6.5
8.6
59.3
6.8
種類
部位
試料番号
Avg.
SD RSD%
甲殻類
クルマエビ
海藻類
海藻類
海藻類
テングサ
リボンアオサ
ミル
可食部
内臓部
全体
全体
全体
2007 KUSD071
2007 KUSD072
2007 KYSD011
2007 KYSD021
2007 KYSD031
4.6
20.3
574
72.4
44.3
4.9
21.6
593
74.7
46.3
3.5
19.0
711
68.8
43.0
5.4
21.4
750
71.2
45.2
4.6
20.6
657
71.8
44.7
0.8
1.2
87
2.5
1.4
17.6
5.8
13.2
3.4
3.1
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
軟体類
オゴノリ
ウミトラノオ
ヨレモク
ヨレモクモドキ
トリガイ
軟体類
サザエ
軟体類
イワガキ
全体
全体
全体
全体
可食部
内臓部
可食部
内臓部
可食部
2007 KYSD041
2007 KYSD051
2007 KYSD061
2007 KYSD071
2007 KYSD081
2007 KYSD082
2007 KYSD091
2007 KYSD092
2007 KYSD101
150
423
2415
1397
6.3
22.4
17.4
116
7.6
135
423
2478
1392
7.0
23.6
19.0
118
8.6
152
395
2390
1370
6.1
21.7
15.8
115
7.0
161
410
2408
1419
7.9
24.0
18.8
118
9.2
149
413
2423
1395
6.8
22.9
17.8
117
8.1
10.9
13.2
38.5
20.0
0.8
1.0
1.5
1.6
1.0
7.3
3.2
1.6
1.4
11.4
4.5
8.2
1.3
12.5
全体
全体
全体
全体
可食部
内臓部
全体
全体
全体
全体
全体
可食部
内臓部
可食部
内臓部
可食部
内臓部(頭部)
可食部
内臓部(頭部)
可食部
内臓部
可食部
内臓部
全体
全体
可食部
内臓部
ヒモ
可食部
内臓部
全体
全体
全体
全体
全体
全体
全体
可食部
内臓部
可食部
内臓部
全体
2008 KASD011
2008 KASD021
2008 KASD031
2008 KASD041
2008 KASD051
2008 KASD052
2008 NISD011
2008 NISD021
2008 NISD031
2008 NISD041
2008 NISD051
2008 NISD061
2008 NISD062
2008 NISD071
2008 NISD072
2008 NISD081
2008 NISD082
2008 NISD091
2008 NISD092
2008 NISD101
2008 NISD102
2008 NISD111
2008 NISD112
2008 HOSD011
2008 HOSD021
2008 HOSD041
2008 HOSD042
2008 HOSD043
2008 HOSD051
2008 HOSD052
2008 SHSD011
2008 SHSD021
2008 SHSD031
2008 SHSD041
2008 SHSD051
2008 SHSD061
2008 SHSD071
2008 SHSD081
2008 SHSD082
2008 SHSD091
2008 SHSD092
2008 SHSD101
80.8
153
511
74.9
14.5
228
808
39.1
28.2
59.8
92.1
12.2
93.7
3.7
12.6
29.1
7.8
130
19.3
21.3
2845
237
6.6
23.8
9.9
6.7
20.0
211
104
556
305
137
62.6
316
22.4
137
4.9
12.7
9.4
88.7
170
518
84.9
15.2
243
749
37.4
27.5
55.6
90.6
12.1
85.7
4.7
13.1
4.4
28.7
8.5
125
19.2
21.4
2593
211
5.6
22.6
9.6
6.4
18.8
231
112
580
329
160
67.6
335
26.5
160
7.0
13.8
10.9
81.2
157
502
83.1
14.3
228
738
40.6
30.8
52.9
88.8
15.8
91.5
7.5
15.9
31.3
10.6
122
21.3
19.8
2735
210
18.7
5.7
2.8
15.2
166
114
459
299
137
69.4
368
11.5
151
2.4
10.8
8.3
87.7
167
547
92.8
18.4
242
780
42.2
31.6
52.5
91.9
16.1
93.6
7.8
16.4
16.3
32.8
11.2
128
7.0
21.7
20.8
2866
221
5.2
23.1
9.8
6.9
20.0
161
103
217
252
144
73.4
372
15.7
158
6.0
15.1
12.1
84.6
162
519
83.9
15.6
235
769
39.8
29.5
55.2
90.8
14.0
91.1
5.9
14.5
30.5
9.5
126
20.4
20.8
2760
220
5.8
22.1
8.7
5.7
18.5
192
108
453
296
145
68.3
348
19.0
152
5.1
13.1
9.5
3.6
7
14
4.9
1.4
7
25
1.6
1.7
2.5
1.1
1.9
2.7
1.7
1.7
1.6
1.4
2
1.1
0.5
96
9
0.5
1.7
1.5
1.4
1.7
29
5
118
22
8
3.2
22
5.4
8
1.4
1.3
0.9
4.2
4.1
2.7
5.9
8.9
3.1
3.3
3.9
5.7
4.5
1.3
13.5
3.0
29.0
11.5
5.2
14.3
2.0
5.6
2.5
3.5
4.2
8.8
7.5
17.4
25.3
9.0
15
4.4
26
7.5
5.5
4.6
6.3
28
5.1
28.1
10.2
9.4
地点名
京都府
由良川
河口域
測定結果 (µg g-1-dry)
1
2
3
4
<2008 年度>
神奈川県
相模川
河口域
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
軟体類
アナアオサ
フダラク
オキツノリ
ニクムカデ
サザエ
新潟県
関川
河口域
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
軟体類
ノコギリモク
アナアオサ
スジアオノリ
タマジュズモ
ハバノリ
サザエ
軟体類
バイガイ
甲殻類
ホッコクアカエビ
甲殻類
トゲクロザコエビ
甲殻類
トヤマエビ
甲殻類
オロトゲエカエビ
海藻類
海藻類
軟体類
ホソメコンブ
スジメ
ホタテ貝
軟体類
ホッキ貝
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
軟体類
オオバモク
コナウミウチワ
アラメ
ナラサモ
ミル
タルガタジュズモ
ウミトラ
サザエ
軟体類
バイガイ
軟体類
タチガイ
北海道
石狩川
河口域
島根県
江の川
河口域
412
地点名
種類
部位
試料番号
海藻類
海藻類
甲殻類
軟体類
イボツノマタ
ヘラヤハズ
桜エビ
サザエ
軟体類
テングニシ
徳島県
吉野川
海藻類
海藻類
スジムカデ
フダラク
全体
全体
可食部
可食部
内臓部
可食部
内臓部
全体
全体
2009 SHSD011
2009 SHSD021
2009 SHSD031
2009 SHSD041
2009 SHSD042
2009 SHSD051
2009 SHSD052
2009 TOSD011
2009 TOSD021
徳島県
吉野川
河口域
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
軟体類
軟体類
ツルシラモ
フサノリ
イボツノマタ
ミル
イワガキ
アサリ
甲殻類
タイワンガザミ
甲殻類
サルエビ
軟体類
軟体類
ヒオウギガイ
クロミナ
甲殻類
甲殻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
軟体類
軟体類
ウチワエビ
ホッコクアカエビ
リボンアオサ
スジムカデ
ウミトラノオ
タマハハキモク
ニセフサノリ
ヒジキ
ツノマタ
ウスバアオノリ
イワガキ
ホッキガイ
軟体類
シライトマキバイ
甲殻類
サルエビ
甲殻類
ヒラツメガニ
測定結果 (µg g-1-dry)
1
2
3
4
Avg.
SD RSD%
<2009 年度>
静岡県
大井川
河口域
宮崎県
大淀川
河口域
茨城県
那珂川
河口域
全体
2009 TOSD031 全体
2009 TOSD041
全体
2009 TOSD051
全体
2009 TOSD061
可食部* 2009 TOSD071
可食部* 2009 TOSD081
*内臓部含む
可食部 2009 TOSD091
内臓部 2009 TOSD092
卵
2009 TOSD093
可食部 2009 TOSD101
内臓部 2009 TOSD102
可食部
2009 MISD011
可食部
2009 MISD021
内臓部
2009 MISD022
可食部
2009 MISD031
可食部
2009 MISD041
全体
2009 MISD051
全体
2009 MISD061
全体
2009 IBSD011
全体
2009 IBSD021
全体
2009 IBSD031
全体
2009 IBSD041
全体
2009 IBSD051
全体
2009 IBSD061
可食部
2009 IBSD071
可食部
2009 IBSD081
内臓部
2009 IBSD082
可食部
2009 IBSD091
内臓部
2009 IBSD092
可食部
2009 IBSD101
内臓部
2009 IBSD102
可食部
2009 IBSD111
内臓部
2009 IBSD112
卵
2009 IBSD113
293
62.7
18.4
7.7
122
3.5
9.3
431
180
303
67.7
20.1
9.4
125
5.4
11.0
422
184
287
64.3
19.0
8.9
119
5.1
10.5
400
175
288
61.4
18.1
7.5
120
3.5
9.2
422
177
293
64.0
18.9
8.4
121
4.4
10.0
419
179
7
2.7
0.9
0.9
2.8
1.0
0.9
13
4.1
2.4
4.2
4.6
10.9
2.3
23.1
8.9
3.1
2.3
5588
405
393
288
26.6
8.9
5740
409
393
304
27.2
10.4
5453
389
374
289
25.8
9.8
5477
397
385
282
26.1
8.7
5564
400
386
291
26.4
9.4
131
9.1
9.2
9.2
0.6
0.8
2.4
2.3
2.4
3.2
2.3
8.3
3.3
12.1
174
5.8
42.5
7.5
14.2
39.9
6.1
6.9
6.1
127
480
411
507
561
332
143
13.0
10.4
33.8
5.6
45.1
7.0
23.8
6.4
28.4
103
5.2
13.5
184
7.7
45.2
7.5
16.1
41.8
6.1
8.5
6.2
127
483
424
501
566
332
143
13.0
10.4
35.5
5.6
46.4
7.1
25.8
6.4
29.6
107
4.9
12.9
175
7.4
43.0
7.1
15.3
39.7
5.8
8.1
5.9
121
459
403
476
537
315
135
12.3
9.9
33.7
5.4
44.1
6.7
24.5
6.1
28.1
101
3.3
11.8
170
5.7
41.6
7.3
13.9
39.1
5.9
6.7
6.0
124
471
403
496
550
326
140
12.7
10.2
33.1
5.4
44.2
6.9
23.4
6.3
27.8
101
4.2
12.6
176
6.7
43.1
7.3
14.9
40.1
6.0
7.6
6.0
125
473
410
495
554
326
140
12.7
10.2
34.0
5.5
44.9
6.9
24.4
6.3
28.5
103
1.0
0.8
5.8
1.0
1.5
0.2
1.0
1.2
0.1
0.9
0.1
3
11
10
13
13
8
3
0.3
0.2
1.0
0.1
1.1
0.2
1.1
0.1
0.8
3
24.1
6.3
3.3
15.5
3.6
2.4
6.8
2.9
2.4
11.7
2.3
2.3
2.3
2.4
2.7
2.3
2.4
2.4
2.4
2.4
3.0
2.3
2.4
2.3
4.4
2.3
2.7
2.5
7.0
25.0
6.4
5.4
14.5
1591
7.7
5.6
10.4
4.9
10.4
12.6
16.1
64.4
7.5
26.0
7.0
6.3
15.4
1615
8.7
6.3
11.8
6.2
11.3
7.9
12.3
69.5
23.4
13.6
1651
7.2
9.7
9.7
11.6
64.5
3.7
24.6
6.3
6.1
14.1
1661
7.8
10.2
11.0
7.1
12.2
64.0
6.1
24.8
6.5
5.9
14.4
1630
7.8
10.5
10.6
9.2
13.1
65.6
2.0
1.1
0.4
0.4
0.8
32
0.6
0.9
0.7
2.9
2.1
2.6
33.7
4.4
6.3
7.4
5.4
2.0
7.7
8.5
6.8
31.9
15.9
3.9
<2010 年度>
北海道
湧別川
河口域
宮城県
北上川
河口域
兵庫県
加古川
河口域
軟体類
ホタテガイ
軟体類
ウバガイ
海藻類
軟体類
軟体類
アラメ
イワガキ
ムラサキイガイ
軟体類
シライトマキバイ
軟体類
軟体類
マガキ
サザエ
可食部
内臓部
ヒモ部
可食部
内臓部
全体
可食部
可食部
内臓部
可食部
内臓部
可食部
可食部
内臓部
2010 HOSD041
2010 HOSD042
2010 HOSD043
2010 HOSD051
2010 HOSD052
2010 MISD011
2010 MISD041
2010 MISD051
2010 MISD052
2010 MISD081
2010 MISD082
2010 HYSD041
2010 HYSD051
2010 HYSD052
413
地点名
福岡県
遠賀川
河口域
種類
部位
試料番号
甲殻類
甲殻類
ガザミ
ヨシエビ
甲殻類
海藻類
海藻類
海藻類
海藻類
軟体類
軟体類
シャコ
マクサ
アラメ
アナアオサ
ヒジキ
イワガキ
サザエ
甲殻類
タイワンガザミ
可食部
可食部
頭部
可食部
全体
全体
全体
全体
可食部
可食部
内臓部
可食部
内臓部
卵
2010 HYSD061
2010 HYSD071
2010 HYSD072
2010 HYSD081
2010 FUSD011
2010 FUSD021
2010 FUSD031
2010 FUSD081
2010 FUSD041
2010 FUSD051
2010 FUSD052
2010 FUSD061
2010 FUSD062
2010 FUSD063
測定結果 (µg g-1-dry)
1
2
3
4
6.2
33.2
16.1
1041
2204
28.9
838
8.4
18.8
86.5
13.4
20.3
5.4
34.2
16.6
1000
2278
28.9
838
9.9
20.1
88.8
4.8
15.2
21.5
30.6
13.8
801
2202
25.0
747
8.8
18.6
82.8
13.6
19.8
32.2
15.3
747
2238
25.2
729
9.6
19.4
82.3
14.1
19.4
Avg.
SD RSD%
32.5
15.4
897
2231
27.0
788
9.2
19.2
85.1
14.1
20.3
1.5
1.2
145
36
2.2
58
0.7
0.7
3.1
0.8
0.9
4.6
8.0
16.2
1.6
8.1
7.4
7.2
3.5
3.7
5.7
4.5-
表 5-5 水田土壌試料中の炭素濃度,δ13C,窒素濃度,およびδ15N 値
Sample
code
Total C, %-dry
1 回目 2 回目
平均
EP-SD-1
EP-SD-2
EP-SD-3
EP-SD-4
EP-SD-5
EP-SD-6
EP-SD-7
EP-SD-8
EP-SD-9
EP-SD-10
EP-SD-11
EP-SD-12
EP-SD-13
EP-SD-14
EP-SD-15
EP-SD-16
EP-SD-17
EP-SD-18
EP-SD-19
EP-SD-20
EP-SD-21
EP-SD-22
EP-SD-23
EP-SD-24
EP-SD-25
EP-SD-26
EP-SD-27
EP-SD-28
EP-SD-29
EP-SD-30
EP-SD-31
EP-SD-32
EP-SD-33
EP-SD-34
EP-SD-35
EP-SD-36
EP-SD-37
3.6
8.4
2.9
2.4
1.9
2.7
3.3
2.1
1.9
1.7
2.1
3.5
2.6
6.6
1.9
1.5
2.5
2.7
1.5
1.8
1.4
2.2
1.6
1.3
2.6
3.3
4.7
2.5
4.5
1.7
1.9
3.1
3.2
1.8
1.8
2.5
2.5
3.8
8.2
2.9
2.4
1.9
2.7
3.4
2.0
1.9
1.7
2.1
3.5
2.5
8.7
1.9
1.6
2.3
2.7
1.5
2.0
1.5
2.1
1.6
1.4
2.5
3.2
4.6
2.3
4.3
1.7
1.8
3.1
3.1
1.8
1.8
2.4
2.5
3.7
8.3
2.9
2.4
1.9
2.7
3.4
2.0
1.9
1.7
2.1
3.5
2.6
7.6
1.9
1.5
2.4
2.7
1.5
1.9
1.4
2.1
1.6
1.3
2.5
3.3
4.7
2.4
4.4
1.7
1.9
3.1
3.1
1.8
1.8
2.4
2.5
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 1.1
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.0
δ13C,
1回目 2回目
-27.0
-22.9
-25.8
-27.6
-26.8
-25.8
-24.6
-26.5
-26.3
-27.6
-27.1
-26.5
-24.9
-20.0
-26.5
-26.0
-27.4
-24.7
-25.3
-28.0
-26.7
-27.7
-25.5
-23.7
-27.2
-25.6
-23.0
-26.2
-23.6
-26.8
-26.4
-23.0
-27.7
-28.4
-25.2
-26.2
-24.6
-27.0
-22.9
-25.9
-27.6
-26.9
-25.8
-24.4
-26.5
-26.1
-27.6
-27.1
-26.5
-24.9
-20.2
-26.5
-26.5
-27.3
-24.9
-25.3
-28.1
-26.6
-28.0
-25.3
-23.3
-27.3
-25.7
-23.1
-26.0
-23.7
-26.3
-26.1
-23.3
-27.5
-28.3
-24.8
-26.5
-25.0
-27.0
-22.9
-25.9
-27.6
-26.9
-25.8
-24.5
-26.5
-26.2
-27.6
-27.1
-26.5
-24.9
-20.1
-26.5
-26.3
-27.4
-24.8
-25.3
-28.0
-26.7
-27.8
-25.4
-23.5
-27.3
-25.6
-23.0
-26.1
-23.6
-26.6
-26.2
-23.2
-27.6
-28.3
-25.0
-26.3
-24.8
平均
Total N, %-dry
1回目 2回目
平均
±0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.2
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.2
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.2
± 0.2
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.2
± 0.1
± 0.2
0.28
0.58
0.22
0.22
0.21
0.20
0.26
0.16
0.16
0.14
0.17
0.25
0.21
0.40
0.17
0.14
0.22
0.20
0.14
0.15
0.14
0.22
0.14
0.13
0.23
0.31
0.32
0.25
0.42
0.18
0.21
0.23
0.29
0.16
0.21
0.27
0.29
414
0.28
0.57
0.23
0.22
0.21
0.20
0.26
0.16
0.15
0.14
0.18
0.26
0.23
0.55
0.19
0.16
0.23
0.22
0.16
0.18
0.16
0.23
0.16
0.15
0.24
0.31
0.34
0.24
0.43
0.18
0.20
0.23
0.28
0.17
0.21
0.27
0.29
0.28 ± 0.00
0.58 ± 0.00
0.22 ± 0.00
0.22 ± 0.00
0.21 ± 0.00
0.20 ± 0.00
0.26 ± 0.00
0.16 ± 0.00
0.15 ± 0.00
0.14 ± 0.00
0.18 ± 0.00
0.25 ± 0.01
0.22 ± 0.01
0.47 ± 0.08
0.18 ± 0.01
0.15 ± 0.01
0.23 ± 0.01
0.21 ± 0.01
0.15 ± 0.01
0.17 ± 0.01
0.15 ± 0.01
0.22 ± 0.01
0.15 ± 0.01
0.14 ± 0.01
0.24 ± 0.00
0.31 ± 0.00
0.33 ± 0.01
0.24 ± 0.00
0.43 ± 0.00
0.18 ± 0.00
0.20 ± 0.00
0.23 ± 0.00
0.29 ± 0.00
0.17 ± 0.00
0.21 ± 0.00
0.27 ± 0.00
0.29 ± 0.00
δ15N,
1回目 2回目
平均
2.8
4.5
7.9
-0.3
1.5
2.7
2.2
4.2
2.0
-0.3
4.4
1.8
2.2
4.8
1.7
1.2
0.8
3.0
3.2
-1.6
1.6
-0.2
4.0
3.8
0.1
-0.6
1.3
1.7
3.0
-1.2
-2.2
1.4
2.2
-2.4
0.7
1.9
2.6
2.3
4.3
7.5
-0.3
1.3
2.6
2.1
3.8
2.4
-1.2
4.4
2.0
2.6
4.9
1.7
1.5
0.9
3.1
3.5
-1.2
1.6
-0.2
4.7
3.9
-0.4
-0.8
0.9
1.5
2.8
-1.8
-2.9
1.6
2.3
-2.3
0.7
2.0
2.8
2.5
4.4
7.7
-0.3
1.4
2.6
2.1
4.0
2.2
-0.8
4.4
1.9
2.4
4.9
1.7
1.3
0.8
3.1
3.3
-1.4
1.6
-0.2
4.4
3.8
-0.1
-0.7
1.1
1.6
2.9
-1.5
-2.5
1.5
2.2
-2.3
0.7
1.9
2.7
± 0.3
± 0.1
± 0.2
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.2
± 0.2
± 0.5
± 0.0
± 0.1
± 0.2
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.2
± 0.0
± 0.0
± 0.3
± 0.1
± 0.3
± 0.1
± 0.2
± 0.1
± 0.1
± 0.3
± 0.4
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
Sample
code
Total C, %-dry
1 回目 2 回目
平均
EP-SD-38 1.9
EP-SD-39 3.0
EP-SD-40 2.9
EP-SD-41 1.9
EP-SD-42 1.8
EP-SD-43 12.5
EP-SD-44 1.5
EP-SD-45 1.9
EP-SD-46 2.9
EP-SD-47 1.3
EP-SD-48 1.9
EP-SD-49 2.2
EP-SD-50 2.9
EP-SD-51 1.8
EP-SD-52 3.6
EP-SD-53 3.5
EP-SD-54 2.5
EP-SD-55 2.1
EP-SD-56 5.7
EP-SD-57 1.8
EP-SD-58 3.3
EP-SD-59 4.4
EP-SD-60 1.7
EP-SD-61 1.7
EP-SD-62 1.5
EP-SD-63 1.6
1.9
3.0
2.9
2.0
1.9
12.3
1.5
1.9
2.9
1.3
2.0
2.3
2.7
1.8
3.6
3.4
2.3
2.1
5.6
1.8
3.3
4.5
1.7
1.7
1.5
1.6
1.9
3.0
2.9
1.9
1.9
12.4
1.5
1.9
2.9
1.3
1.9
2.3
2.8
1.8
3.6
3.4
2.4
2.1
5.6
1.8
3.3
4.4
1.7
1.7
1.5
1.6
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
δ13C,
1回目 2回目
-28.2
-27.2
-26.0
-26.2
-25.6
-24.0
-26.1
-23.6
-28.6
-27.8
-25.9
-27.0
-24.6
-26.9
-25.5
-27.7
-26.7
-24.0
-24.0
-26.2
-26.0
-27.6
-26.9
-27.6
-26.5
-27.0
-28.3
-27.4
-26.2
-26.4
-26.0
-24.3
-26.1
-23.9
-28.7
-27.8
-26.1
-27.2
-24.9
-27.2
-25.5
-27.6
-26.6
-24.1
-24.0
-26.2
-25.8
-27.6
-27.1
-27.2
-26.4
-27.0
-28.3
-27.3
-26.1
-26.3
-25.8
-24.2
-26.1
-23.8
-28.7
-27.8
-26.0
-27.1
-24.8
-27.1
-25.5
-27.6
-26.6
-24.1
-24.0
-26.2
-25.9
-27.6
-27.0
-27.4
-26.4
-27.0
平均
Total N, %-dry
1回目 2回目
平均
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.2
± 0.2
± 0.0
± 0.2
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.2
± 0.2
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.2
± 0.0
± 0.0
0.17
0.23
0.24
0.16
0.15
0.88
0.13
0.15
0.26
0.10
0.14
0.21
0.27
0.31
0.41
0.43
0.33
0.32
0.64
0.28
0.43
0.59
0.31
0.29
0.26
0.29
0.21
0.27
0.27
0.21
0.19
0.91
0.17
0.20
0.31
0.14
0.19
0.26
0.29
0.31
0.41
0.42
0.32
0.32
0.63
0.29
0.43
0.61
0.33
0.30
0.28
0.29
0.19 ± 0.02
0.25 ± 0.02
0.25 ± 0.02
0.18 ± 0.02
0.17 ± 0.02
0.90 ± 0.02
0.15 ± 0.02
0.17 ± 0.03
0.29 ± 0.02
0.12 ± 0.02
0.17 ± 0.03
0.23 ± 0.03
0.28 ± 0.01
0.31 ± 0.00
0.41 ± 0.00
0.42 ± 0.00
0.33 ± 0.01
0.32 ± 0.00
0.64 ± 0.00
0.28 ± 0.00
0.43 ± 0.00
0.60 ± 0.01
0.32 ± 0.01
0.29 ± 0.00
0.27 ± 0.01
0.29 ± 0.00
δ15N,
1回目 2回目
平均
7.2
6.2
5.7
6.6
7.5
4.8
9.0
9.2
5.0
7.1
7.0
6.7
5.3
0.1
-0.6
-1.2
4.9
4.5
0.8
7.8
2.4
0.4
1.5
2.9
-1.4
1.3
10.8
8.1
6.7
13.1
9.9
5.2
12.6
13.9
8.3
13.9
11.6
10.0
7.5
0.2
-0.6
-0.9
4.3
4.1
0.0
6.8
2.2
0.4
0.2
2.6
-0.5
-1.1
9.0
7.1
6.2
9.8
8.7
5.0
10.8
11.6
6.7
10.5
9.3
8.3
6.4
0.1
-0.6
-1.0
4.6
4.3
0.4
7.3
2.3
0.4
0.8
2.8
-1.0
0.1
± 1.8
± 0.9
± 0.5
± 3.2
± 1.2
± 0.2
± 1.8
± 2.4
± 1.7
± 3.4
± 2.3
± 1.7
± 1.1
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.3
± 0.2
± 0.4
± 0.5
± 0.1
± 0.0
± 0.6
± 0.2
± 0.4
± 1.2
表 5-6 畑土壌試料中の炭素濃度,δ13C,窒素濃度,およびδ15N 値
Sample
code
EF-SD-1
EF-SD-2
EF-SD-3
EF-SD-4
EF-SD-5
EF-SD-6
EF-SD-7
EF-SD-8
EF-SD-9
EF-SD-10
EF-SD-11
EF-SD-12
EF-SD-13
EF-SD-14
EF-SD-15
EF-SD-16
EF-SD-17
EF-SD-18
EF-SD-19
EF-SD-20
EF-SD-21
EF-SD-22
EF-SD-23
Total C, %-dry
1 回目 2 回目
平均
5.6
7.7
1.7
9.1
2.3
2.4
2.9
1.0
1.3
6.4
2.2
1.5
2.4
2.6
3.9
3.2
5.8
3.5
6.6
0.2
2.0
2.2
2.0
5.8
7.7
1.7
9.4
2.4
2.4
2.9
0.9
1.3
6.4
2.5
1.6
2.3
2.6
4.0
3.2
5.9
3.6
6.9
0.2
2.0
2.2
2.1
5.7
7.7
1.7
9.2
2.4
2.4
2.9
1.0
1.3
6.4
2.4
1.6
2.4
2.6
4.0
3.2
5.8
3.5
6.8
0.2
2.0
2.2
2.0
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.2
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.2
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
δ13C,
1 回目 2 回目 平均
-24.1
-22.1
-26.7
-20.5
-22.6
-26.3
-24.2
-20.7
-24.4
-17.7
-26.0
-23.8
-25.6
-22.1
-23.8
-19.9
-21.3
-22.1
-22.7
-24.8
-23.3
-25.9
-25.0
-23.9
-22.0
-26.6
-20.3
-22.7
-26.3
-24.1
-21.0
-24.2
-17.7
-25.7
-23.6
-25.7
-22.2
-23.8
-20.0
-21.4
-22.1
-22.8
-23.9
-23.4
-26.0
-25.2
-24.0
-22.0
-26.6
-20.4
-22.7
-26.3
-24.2
-20.8
-24.3
-17.7
-25.8
-23.7
-25.6
-22.1
-23.8
-19.9
-21.4
-22.1
-22.7
-24.3
-23.3
-26.0
-25.1
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.2
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.4
± 0.0
± 0.1
± 0.1
415
1 回目
0.41
0.53
0.16
0.52
0.21
0.23
0.22
0.11
0.11
0.36
0.18
0.14
0.20
0.23
0.31
0.24
0.45
0.30
0.47
0.03
0.19
0.24
0.17
Total N, %-dry
2 回目
平均
0.43
0.53
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0.54
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0.13
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0.25
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0.46
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0.24 ± 0.00
0.17 ± 0.00
1 回目
5.9
4.6
-0.6
5.5
8.7
1.5
3.6
4.3
2.9
5.7
5.8
4.1
2.4
4.0
4.9
3.6
5.9
7.2
6.4
-1.9
2.3
4.8
5.1
δ15N,
2 回目
平均
5.9
4.8
-1.0
5.5
9.2
1.7
3.5
4.7
3.9
6.0
6.5
4.9
3.1
4.0
5.3
3.9
5.7
7.1
6.4
-1.3
2.5
4.8
4.8
5.9
4.7
-0.8
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3.4
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4.5
2.8
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-1.6
2.4
4.8
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± 0.0
± 0.1
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± 0.0
± 0.2
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± 0.2
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.3
± 0.1
± 0.0
± 0.1
Sample
code
EF-SD-24
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EF-SD-74
EF-SD-75
EF-SD-76
EF-SD-77
EF-SD-78
EF-SD-79
Total C, %-dry
1 回目 2 回目
平均
2.1
2.2
3.1
1.8
1.9
2.9
5.9
6.5
5.5
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3.0
2.4
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5.3
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2.9
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1.3
2.6
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3.1
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5.8
2.0
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4.9
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
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± 0.0
± 0.0
± 0.0
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± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
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± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
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± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.4
δ13C,
1 回目 2 回目 平均
-25.9
-24.4
-25.8
-23.3
-26.7
-23.2
-22.9
-20.3
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-21.4
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-22.8
-22.9
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-23.0
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-26.2
-23.3
-26.6
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-20.6
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-26.2
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-22.9
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-25.5
-26.2
-23.9
-23.6
-23.9
-21.7
-22.4
-26.6
-25.9
-27.1
-25.1
-25.8
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-23.7
-20.4
-23.3
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-26.0
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-23.6
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-23.1
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-20.3
-21.5
-21.4
-22.9
-22.7
-22.8
-26.1
-23.0
-22.7
-26.2
-23.1
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-20.5
-23.4
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-24.6
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-24.4
-7.9
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-22.8
-22.8
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-26.4
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-26.1
-22.6
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-23.8
-21.8
-22.3
-25.2
-22.2
-22.8
-24.7
-25.9
-27.1
-24.5
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-25.4
-26.1
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-23.9
-21.6
-22.5
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-26.0
-27.1
-25.1
-25.8
-23.5
-23.6
-20.4
-23.2
-21.3
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.2
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.4
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.2
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.0
416
1 回目
0.23
0.22
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0.31
0.15
0.23
0.13
0.39
0.47
0.67
0.32
0.27
Total N, %-dry
2 回目
平均
0.24
0.23
0.32
0.25
0.19
0.22
0.45
0.49
0.51
0.39
0.28
0.26
0.33
0.22
0.22
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0.24
0.12
0.20
0.32
0.11
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1 回目
5.8
5.3
7.2
1.1
2.5
3.0
4.7
6.6
6.1
10.7
0.8
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3.3
2.7
2.6
1.7
4.5
0.4
1.0
0.2
0.3
7.2
4.7
7.2
12.0
1.3
4.9
6.0
4.1
7.3
7.0
3.8
7.7
7.3
5.9
2.9
0.4
9.1
2.5
4.5
0.1
2.5
5.6
4.2
7.9
2.9
1.4
5.3
0.5
3.6
3.0
6.1
6.4
6.3
4.2
5.0
δ15N,
2 回目
平均
6.0
5.2
7.4
0.9
2.4
2.3
4.9
6.7
6.7
11.5
1.4
5.2
3.7
3.3
3.8
2.4
5.5
1.8
1.7
0.8
3.1
7.4
6.0
8.1
11.6
1.1
5.5
5.6
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7.3
4.1
7.9
7.7
6.4
2.8
0.2
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4.6
0.2
2.5
5.7
4.4
8.2
1.3
1.3
5.2
0.8
3.2
3.3
6.1
6.5
6.5
3.9
5.1
5.9
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1.0
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6.4
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1.1
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2.1
5.0
1.1
1.3
0.5
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5.8
4.1
7.3
7.2
4.0
7.8
7.5
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2.9
0.3
9.1
2.7
4.5
0.2
2.5
5.7
4.3
8.1
2.1
1.4
5.2
0.7
3.4
3.2
6.1
6.5
6.4
4.0
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± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.1
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± 0.0
± 0.3
± 0.4
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± 0.2
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± 0.6
± 0.3
± 0.5
± 0.7
± 0.3
± 0.3
± 1.4
± 0.1
± 0.7
± 0.5
± 0.2
± 0.1
± 0.3
± 0.2
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.2
± 0.2
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.2
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.8
± 0.1
± 0.0
± 0.2
± 0.2
± 0.2
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.2
± 0.1
表 5-7 白米試料中の炭素濃度,δ13C,窒素濃度,およびδ15N 値
Sample
code
EP-CG-1
EP-CG-2
EP-CG-3
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EP-CG-45
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EP-CG-52
EP-CG-53
EP-CG-54
EP-CG-55
EP-CG-56
Total C, %-dry
1 回目 2 回目
平均
40.9
40.9
40.9
40.7
41.4
41.2
41.3
41.4
40.6
41.7
41.5
41.8
41.4
41.4
41.7
42.2
41.0
42.1
41.9
41.2
42.0
41.9
42.1
41.9
39.7
39.6
39.6
39.6
35.6
39.8
39.7
39.7
39.9
39.7
39.3
39.9
40.2
41.8
41.6
41.5
41.8
41.5
41.7
41.7
41.1
41.9
41.7
41.4
41.6
41.6
41.8
42.6
42.0
42.0
42.4
42.1
40.0
40.5
39.9
40.7
40.6
40.6
40.3
40.6
40.8
41.1
40.6
41.4
40.5
40.9
41.4
41.9
41.4
41.7
41.2
40.6
41.2
41.2
40.9
41.2
39.7
39.7
39.6
39.7
39.4
39.7
39.4
39.5
39.6
40.3
40.7
42.1
40.0
41.8
41.4
41.3
41.9
41.7
41.8
41.7
41.0
41.8
41.3
41.3
41.2
41.2
42.5
42.8
42.5
42.5
42.5
42.6
40.4
40.7
40.4
40.7
41.0
40.9
40.8
41.0
40.7
41.4
41.0
41.6
41.0
41.2
41.6
42.0
41.2
41.9
41.5
40.9
41.6
41.5
41.5
41.6
39.7
39.7
39.6
39.7
37.5
39.7
39.5
39.6
39.7
40.0
40.0
41.0
40.1
41.8
41.5
41.4
41.8
41.6
41.7
41.7
41.1
41.9
41.5
41.4
41.4
41.4
42.2
42.7
42.2
42.2
42.5
42.4
± 0.4
± 0.2
± 0.5
± 0.0
± 0.4
± 0.3
± 0.5
± 0.4
± 0.1
± 0.3
± 0.5
± 0.2
± 0.4
± 0.2
± 0.1
± 0.2
± 0.2
± 0.2
± 0.3
± 0.3
± 0.4
± 0.3
± 0.6
± 0.3
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 1.9
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.2
± 0.3
± 0.7
± 1.1
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.2
± 0.1
± 0.2
± 0.2
± 0.3
± 0.1
± 0.2
± 0.3
± 0.0
± 0.3
δ13C,
1 回目 2 回目
平均
Total N, %-dry
1 回目 2 回目
平均
-28.1
-27.5
-27.2
-27.1
-27.6
-27.0
-27.0
-27.2
-26.8
-26.7
-27.2
-27.0
-26.6
-27.0
-26.3
-27.4
-27.1
-27.5
-27.0
-26.8
-27.3
-27.7
-27.0
-27.3
-27.8
-26.3
-26.1
-26.6
-26.9
-26.5
-26.3
-26.7
-27.9
-27.1
-27.4
-27.0
-27.7
-28.0
-27.5
-26.2
-26.7
-27.3
-27.2
-26.4
-27.2
-26.6
-27.2
-26.6
-27.5
-26.8
-28.3
-27.5
-27.3
-26.8
-26.8
-27.0
1.47
1.26
1.16
1.11
1.41
1.22
1.36
1.20
1.29
1.16
1.27
1.54
1.32
1.36
1.16
1.36
1.34
1.34
1.22
1.18
1.24
1.23
1.55
1.28
1.44
1.19
1.15
1.40
1.07
1.15
1.15
1.21
1.28
1.07
1.27
1.42
1.38
1.13
1.09
1.07
1.08
1.12
1.06
1.18
1.18
1.12
1.36
1.22
1.08
1.34
1.06
1.01
4.80
0.81
1.02
1.13
-28.0
-27.5
-27.4
-27.5
-27.9
-27.4
-26.5
-27.5
-26.9
-27.0
-27.3
-27.3
-26.3
-27.0
-26.0
-27.0
-26.8
-27.0
-26.4
-26.5
-26.7
-27.4
-26.8
-27.2
-27.9
-26.3
-26.0
-26.7
-26.8
-26.3
-26.4
-26.7
-27.9
-27.0
-27.3
-26.8
-27.7
-28.2
-27.7
-26.4
-26.7
-27.4
-27.2
-26.6
-27.4
-26.7
-27.3
-26.5
-27.6
-27.0
-28.3
-27.4
-26.8
-26.8
-26.8
-27.2
-28.0
-27.5
-27.3
-27.3
-27.8
-27.2
-26.7
-27.4
-26.9
-26.9
-27.2
-27.2
-26.5
-27.0
-26.1
-27.2
-27.0
-27.2
-26.7
-26.7
-27.0
-27.6
-26.9
-27.2
-27.8
-26.3
-26.0
-26.6
-26.8
-26.4
-26.4
-26.7
-27.9
-27.0
-27.3
-26.9
-27.7
-28.1
-27.6
-26.3
-26.7
-27.4
-27.2
-26.5
-27.3
-26.7
-27.2
-26.6
-27.6
-26.9
-28.3
-27.4
-27.1
-26.8
-26.8
-27.1
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.2
± 0.1
± 0.2
± 0.2
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.2
± 0.1
± 0.0
± 0.2
± 0.2
± 0.2
± 0.3
± 0.3
± 0.1
± 0.3
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.3
± 0.0
± 0.0
± 0.1
417
1.50
1.33
0.95
1.06
1.37
1.13
1.22
1.07
1.19
1.11
1.16
1.58
1.20
1.24
1.16
1.28
1.21
1.28
1.21
1.07
1.26
1.27
1.54
1.31
1.37
1.16
1.13
1.33
1.16
1.17
1.22
1.30
1.27
0.92
1.07
1.44
1.36
1.19
1.12
1.10
1.17
1.10
1.20
1.30
1.30
1.30
1.40
1.30
1.10
1.40
1.07
0.91
0.91
0.79
1.03
1.16
1.48 ± 0.02
1.30 ± 0.03
1.05 ± 0.10
1.08 ± 0.02
1.39 ± 0.02
1.17 ± 0.05
1.29 ± 0.07
1.13 ± 0.06
1.24 ± 0.05
1.14 ± 0.02
1.22 ± 0.05
1.56 ± 0.02
1.26 ± 0.06
1.30 ± 0.06
1.16 ± 0.00
1.32 ± 0.04
1.28 ± 0.07
1.31 ± 0.03
1.22 ± 0.00
1.13 ± 0.06
1.25 ± 0.01
1.25 ± 0.02
1.55 ± 0.00
1.30 ± 0.02
1.40 ± 0.04
1.18 ± 0.01
1.14 ± 0.01
1.37 ± 0.04
1.12 ± 0.04
1.16 ± 0.01
1.19 ± 0.04
1.25 ± 0.04
1.27 ± 0.01
1.00 ± 0.07
1.17 ± 0.10
1.43 ± 0.01
1.37 ± 0.01
1.16 ± 0.03
1.10 ± 0.02
1.09 ± 0.01
1.12 ± 0.05
1.11 ± 0.01
1.13 ±0.07
1.24 ± 0.06
1.24 ± 0.06
1.21 ± 0.09
1.38 ± 0.02
1.26 ± 0.04
1.09 ± 0.01
1.37 ± 0.03
1.06 ± 0.00
0.96 ± 0.05
2.85 ± 1.94
0.80 ± 0.01
1.02 ± 0.00
1.14 ± 0.01
δ15N,
1 回目 2 回目
平均
3.1
2.8
6.4
4.0
3.7
5.3
0.8
5.3
3.1
1.9
5.5
4.0
3.9
4.1
4.3
2.4
2.1
1.6
7.8
0.3
3.0
1.0
7.2
4.3
3.8
1.2
2.9
5.1
3.2
2.0
-0.3
4.3
4.7
1.2
3.7
4.9
4.0
2.4
4.1
2.8
3.0
1.4
6.1
4.8
5.3
2.9
3.0
7.7
3.8
4.6
4.7
4.1
1.2
1.7
7.3
7.3
3.3
2.5
6.4
3.6
3.6
5.1
0.7
5.3
2.4
1.9
5.5
4.0
3.5
4.1
4.1
2.3
1.9
1.6
8.0
0.0
2.8
1.2
7.0
4.1
3.7
1.6
3.1
5.2
2.9
1.6
-0.4
4.1
4.2
1.2
3.8
4.4
3.8
0.9
2.7
1.5
2.1
-0.1
6.0
4.5
5.6
3.5
2.2
7.8
4.3
5.6
4.1
3.3
2.0
1.2
6.8
6.7
3.2
2.7
6.4
3.8
3.7
5.2
0.8
5.3
2.8
1.9
5.5
4.0
3.7
4.1
4.2
2.3
2.0
1.6
7.9
0.2
2.9
1.1
7.1
4.2
3.7
1.4
3.0
5.2
3.0
1.8
-0.4
4.2
4.5
1.2
3.8
4.7
3.9
1.7
3.4
2.1
2.6
0.6
6.1
4.7
5.4
3.2
2.6
7.8
4.1
5.1
4.4
3.7
1.6
1.5
7.0
7.0
± 0.1
± 0.2
± 0.0
± 0.2
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.4
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.2
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.2
± 0.1
± 0.0
± 0.2
± 0.2
± 0.1
± 0.1
± 0.3
± 0.0
± 0.1
± 0.3
± 0.1
± 0.7
± 0.7
± 0.7
± 0.4
± 0.7
± 0.1
± 0.1
± 0.2
± 0.3
± 0.4
± 0.1
± 0.3
± 0.5
± 0.3
± 0.4
± 0.4
± 0.3
± 0.3
± 0.3
EP-CG-57
EP-CG-58
EP-CG-59
EP-CG-60
EP-CG-61
EP-CG-62
EP-CG-63
42.5
43.4
42.5
42.1
41.4
41.5
41.5
42.7
42.1
41.9
41.8
41.7
40.8
41.8
42.6
42.7
42.2
42.0
41.5
41.1
41.6
± 0.1
± 0.7
± 0.3
± 0.2
± 0.1
± 0.3
± 0.1
-27.0
-26.6
-27.1
-27.4
-28.1
-27.5
-28.3
-26.7
-26.7
-27.1
-27.5
-27.9
-27.4
-27.7
-26.9
-26.7
-27.1
-27.5
-28.0
-27.4
-28.0
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.3
0.81
1.12
0.93
0.96
1.23
0.97
1.06
0.91
1.07
1.02
0.92
1.23
0.98
0.91
0.86 ± 0.05
1.10 ± 0.02
0.97 ± 0.04
0.94 ± 0.02
1.23 ± 0.00
0.97 ± 0.00
0.99 ± 0.07
3.8
6.0
5.6
3.6
2.4
5.5
3.0
3.7
5.7
5.2
3.3
2.3
5.4
5.0
3.8
5.8
5.4
3.5
2.4
5.4
4.0
± 0.1
± 0.1
± 0.2
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 1.0
表 5-8 畑作物試料中の炭素濃度,δ13C,窒素濃度,およびδ15N 値
Sample
code
Total C, %-dry
1 回目 2 回目
平均
EF-CF-1 38.3
EF-CF-2A 39.6
EF-CF-2B 39.3
EF-CF-3 36.6
EF-CF-4 37.7
EF-CF-5 35.6
EF-CF-6 38.0
EF-CF-7A 40.4
EF-CF-7B 38.5
EF-CF-8 36.9
EF-CF-9A 39.8
EF-CF-9B 37.7
EF-CF-10A 37.6
EF-CF-10B 37.1
EF-CF-11 36.0
EF-CF-12 40.5
EF-CF-13 47.8
EF-CF-14 38.6
EF-CF-15 36.2
EF-CF-16 41.1
EF-CF-17 61.2
EF-CF-18 39.9
EF-CF-19 37.3
EF-CF-20 39.4
EF-CF-21 39.2
EF-CF-22 36.7
EF-CF-23 36.1
EF-CF-24 37.2
EF-CF-25 39.4
EF-CF-26 35.8
EF-CF-27 37.9
EF-CF-28 41.2
EF-CF-29 39.0
EF-CF-30 37.5
EF-CF-31 41.9
EF-CF-32 44.0
EF-CF-33 38.4
EF-CF-34 41.2
EF-CF-35A 40.4
EF-CF-35B 40.6
EF-CF-36A 40.8
EF-CF-36B 41.3
EF-CF-37 39.8
EF-CF-38 37.5
EF-CF-39 37.2
EF-CF-40 38.6
38.3
40.2
39.2
36.7
37.5
35.4
37.8
40.3
38.2
36.8
39.1
37.5
37.1
37.2
36.1
41.0
48.2
38.8
36.7
41.6
60.5
40.0
37.4
40.1
39.3
36.9
37.4
37.3
39.5
36.2
38.3
41.2
39.2
37.3
42.0
43.1
38.4
41.4
40.7
40.7
40.5
40.5
39.6
37.3
36.9
38.3
38.3
39.9
39.3
36.7
37.6
35.5
37.9
40.4
38.3
36.8
39.4
37.6
37.4
37.1
36.1
40.7
48.0
38.7
36.4
41.3
60.9
39.9
37.4
39.7
39.2
36.8
36.8
37.3
39.5
36.0
38.1
41.2
39.1
37.4
42.0
43.6
38.4
41.3
40.6
40.7
40.7
40.9
39.7
37.4
37.1
38.5
± 0.0
± 0.3
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.3
± 0.1
± 0.2
± 0.1
± 0.1
± 0.2
± 0.2
± 0.1
± 0.2
± 0.3
± 0.3
± 0.0
± 0.0
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± 0.7
± 0.0
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± 0.2
± 0.2
± 0.0
± 0.1
± 0.1
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± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.4
± 0.1
± 0.1
± 0.2
± 0.2
δ13C,
1 回目 2 回目 平均
Total N, %-dry
1 回目 2 回目
平均
-27.6
-27.4
-27.4
-27.5
-25.3
-26.9
-28.5
-29.2
-28.8
-27.7
-28.9
-27.3
-28.5
-27.1
-29.1
-26.6
-27.8
-25.9
-28.0
-28.9
-28.3
-27.7
-26.5
-28.1
-25.9
-29.0
-29.2
-26.6
-28.5
-26.9
-25.0
-28.3
-27.7
-29.3
-27.9
-28.2
-28.7
-27.8
-30.1
-29.4
-27.6
-27.6
-29.4
-29.6
-29.4
-26.8
1.29
3.16
3.25
2.85
3.20
2.81
1.49
2.82
1.89
3.43
2.77
1.17
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5.16
1.80
5.76
1.50
2.64
1.84
4.11
1.04
2.08
0.51
1.61
1.72
1.95
1.15
1.70
3.17
1.37
2.31
0.80
1.90
2.20
2.30
2.60
2.60
3.20
2.20
3.37
3.17
2.46
4.01
1.71
1.23
-27.6
-27.5
-27.5
-27.6
-25.4
-26.9
-28.6
-29.3
-28.8
-27.7
-29.0
-27.4
-28.7
-27.3
-29.1
-26.8
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-28.7
-28.4
-27.6
-26.7
-28.0
-25.8
-29.1
-29.3
-26.7
-28.4
-27.0
-25.0
-27.9
-28.0
-29.2
-27.6
-28.0
-28.5
-27.8
-30.1
-29.4
-27.6
-27.4
-29.6
-29.7
-29.5
-26.9
-27.6
-27.5
-27.4
-27.5
-25.3
-26.9
-28.5
-29.2
-28.8
-27.7
-29.0
-27.3
-28.6
-27.2
-29.1
-26.7
-27.7
-25.9
-28.0
-28.8
-28.3
-27.7
-26.6
-28.1
-25.9
-29.1
-29.2
-26.7
-28.5
-26.9
-25.0
-28.1
-27.8
-29.3
-27.7
-28.1
-28.6
-27.8
-30.1
-29.4
-27.6
-27.5
-29.5
-29.7
-29.4
-26.9
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
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± 0.1
± 0.1
± 0.0
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± 0.1
± 0.0
± 0.0
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± 0.1
± 0.1
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± 0.0
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± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.2
± 0.1
± 0.0
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± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.0
418
1.49
3.45
3.56
3.12
3.31
3.14
1.85
3.09
2.13
3.63
2.91
1.40
4.56
2.11
5.19
1.97
5.73
1.60
2.91
1.85
4.61
1.11
2.17
0.56
1.77
1.87
2.01
1.19
1.83
3.23
1.50
2.05
0.90
1.90
2.10
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2.60
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3.12
2.44
3.97
1.69
1.19
1.39 ± 0.10
3.31 ± 0.14
3.40 ± 0.15
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3.26 ± 0.05
2.98 ± 0.16
1.67 ± 0.18
2.95 ± 0.14
2.01 ± 0.12
3.53 ± 0.10
2.84 ± 0.07
1.28 ± 0.11
4.47 ± 0.09
1.99 ± 0.12
5.18 ± 0.01
1.88 ± 0.09
5.75 ± 0.01
1.55 ± 0.05
2.77 ± 0.14
1.84 ± 0.00
4.36 ± 0.25
1.07 ± 0.03
2.13 ± 0.05
0.53 ± 0.03
1.69 ± 0.08
1.80 ± 0.07
1.98 ± 0.03
1.17 ± 0.02
1.76 ± 0.07
3.20 ± 0.03
1.43 ± 0.06
2.18 ± 0.13
0.85 ± 0.05
1.90 ± 0.00
2.15 ± 0.05
2.35 ± 0.05
2.60 ± 0.00
2.60 ± 0.00
3.20 ± 0.00
2.20 ± 0.00
3.36 ± 0.01
3.15 ± 0.03
2.45 ± 0.01
3.99 ± 0.02
1.70 ± 0.01
1.21 ± 0.02
δ15N,
1 回目 2 回目
平均
3.7
3.5
4.0
-0.4
-0.3
13.8
8.3
3.6
3.7
1.8
1.0
3.5
-1.5
-1.3
10.9
2.4
2.4
2.7
8.7
6.1
1.7
9.8
8.8
13.5
6.1
7.3
4.7
11.9
7.1
12.3
3.9
-1.5
2.0
1.5
4.6
5.8
10.7
-1.4
2.7
1.1
-0.3
-0.6
4.7
2.3
7.3
8.3
1.8
3.1
3.8
-1.3
-0.8
13.0
7.6
3.5
3.5
1.5
0.8
2.5
-1.6
-1.4
11.0
2.4
1.8
1.8
7.9
4.4
2.2
9.7
7.4
14.1
5.6
6.8
4.1
12.1
6.3
11.8
3.8
-1.5
1.8
1.4
4.7
5.8
10.7
-1.4
2.7
1.1
-0.2
-0.4
5.2
2.6
8.0
8.7
2.7
3.3
3.9
-0.8
-0.5
13.4
7.9
3.6
3.6
1.6
0.9
3.0
-1.6
-1.4
10.9
2.4
2.1
2.2
8.3
5.2
1.9
9.7
8.1
13.8
5.9
7.0
4.4
12.0
6.7
12.1
3.9
-1.5
1.9
1.4
4.7
5.8
10.7
-1.4
2.7
1.1
-0.3
-0.5
4.9
2.5
7.7
8.5
± 0.9
± 0.2
± 0.1
± 0.5
± 0.3
± 0.4
± 0.4
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.1
± 0.5
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.3
± 0.4
± 0.4
± 0.8
± 0.2
± 0.1
± 0.7
± 0.3
± 0.2
± 0.2
± 0.3
± 0.1
± 0.4
± 0.3
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.3
± 0.1
± 0.3
± 0.2
Sample
code
EF-CF-41
EF-CF-42
EF-CF-43
EF-CF-44
EF-CF-45
EF-CF-46
EF-CF-47
EF-CF-48
EF-CF-49
EF-CF-50
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EF-CF-52
EF-CF-53
EF-CF-54
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EF-CF-56
EF-CF-57
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EF-CF-73
EF-CF-74
EF-CF-75
EF-CF-76
EF-CF-77
EF-CF-78
EF-CF-79
Total C, %-dry
1 回目 2 回目
平均
39.9
40.1
41.9
40.5
42.0
38.6
41.8
37.5
42.4
37.0
35.4
38.0
40.3
39.2
40.3
38.3
40.5
39.5
39.8
42.9
40.0
38.4
50.8
48.8
38.9
40.9
42.7
36.1
39.5
42.7
40.2
50.9
40.5
40.5
49.7
39.8
38.9
49.9
40.5
39.8
40.0
41.9
40.3
41.8
38.6
42.7
37.9
42.4
37.0
35.4
37.8
40.2
39.0
40.0
38.1
40.4
39.3
39.6
42.6
39.9
38.4
49.8
49.3
38.4
40.9
42.4
35.8
39.3
42.3
40.0
50.7
40.2
40.3
49.7
39.7
38.9
50.0
40.3
39.9
40.1
41.9
40.4
41.9
38.6
42.2
37.7
42.4
37.0
35.4
37.9
40.3
39.1
40.2
38.2
40.5
39.4
39.7
42.7
39.9
38.4
50.3
49.1
38.7
40.9
42.6
36.0
39.4
42.5
40.1
50.8
40.3
40.4
49.7
39.7
38.9
49.9
40.4
± 0.1
± 0.1
± 0.0
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± 0.0
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± 0.1
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± 0.3
± 0.0
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± 0.1
± 0.2
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.1
δ13C,
1 回目 2 回目 平均
Total N, %-dry
1 回目 2 回目
平均
-27.1
-26.1
-27.6
-27.0
-27.8
-27.5
-27.9
-29.8
-26.9
-26.6
-29.6
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-28.3
-28.7
-28.6
-28.2
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-28.6
-27.6
-27.2
-29.6
-27.8
-27.1
-27.4
2.34
1.82
2.24
1.98
2.03
1.34
1.87
2.67
1.67
3.10
2.76
2.59
4.59
5.12
2.78
2.00
2.61
1.77
2.14
1.51
3.35
2.70
6.18
5.99
3.39
1.99
1.52
2.35
2.21
1.71
1.94
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1.66
1.08
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2.38
1.11
6.96
0.51
-27.1
-26.2
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-29.8
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-29.7
-29.9
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-28.8
-28.1
-28.2
-28.5
-27.5
-27.3
-29.5
-27.8
-27.4
-27.4
-27.1
-26.2
-27.6
-27.1
-27.9
-27.5
-28.0
-29.8
-27.1
-26.5
-29.6
-26.8
-26.0
-28.2
-27.7
-29.2
-26.6
-28.7
-29.2
-27.9
-27.6
-28.8
-27.3
-27.9
-29.7
-29.8
-28.6
-28.3
-28.6
-28.7
-28.1
-28.1
-28.5
-27.6
-27.2
-29.6
-27.8
-27.3
-27.4
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.2
± 0.1
± 0.0
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± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.0
2.28
1.81
2.07
1.92
1.99
1.40
1.96
2.77
1.70
3.16
2.83
2.64
4.63
5.17
2.84
2.07
2.67
1.88
2.20
1.52
3.40
2.77
5.95
6.32
3.39
1.98
1.75
2.40
2.26
1.83
1.96
6.84
1.66
1.14
6.94
2.44
1.18
7.15
0.59
2.31 ± 0.03
1.82 ± 0.00
2.16 ± 0.09
1.95 ± 0.03
2.01 ± 0.02
1.37 ± 0.03
1.92 ± 0.04
2.72 ± 0.05
1.69 ± 0.02
3.13 ± 0.03
2.80 ± 0.04
2.62 ± 0.03
4.61 ± 0.02
5.15 ± 0.03
2.81 ± 0.03
2.04 ± 0.04
2.64 ± 0.03
1.83 ± 0.06
2.17 ± 0.03
1.52 ± 0.00
3.38 ± 0.03
2.74 ± 0.04
6.06 ± 0.12
6.16 ± 0.17
3.39 ± 0.00
1.99 ± 0.01
1.64 ± 0.11
2.37 ± 0.03
2.23 ± 0.03
1.77 ± 0.06
1.95 ± 0.01
6.83 ± 0.01
1.66 ± 0.00
1.11 ± 0.03
7.01 ± 0.06
2.41 ± 0.03
1.15 ± 0.03
7.06 ± 0.09
0.55 ± 0.04
δ15N,
1 回目 2 回目
平均
3.9
1.5
1.3
-2.4
1.7
4.3
2.6
8.6
-1.3
0.3
0.4
3.9
3.5
2.0
0.9
8.6
3.7
-1.9
5.0
-2.0
5.6
2.5
-0.8
-1.4
1.6
9.6
0.0
5.9
7.3
-2.1
1.4
-1.0
5.9
1.7
0.3
1.0
4.0
-0.7
1.6
表 5−9 農作物中の炭素濃度,窒素濃度,C/N 比および窒素の移行係数
炭素濃度
窒素濃度
g/g-dry
g/g-dry
C/N 比
窒素の TF
葉菜類
38.5 ± 1.7
3.1 ± 0.9
13.2 ± 3.6
13.5 ± 7.2
根菜類
37.8 ± 1.4
1.8 ± 0.6
23.5 ± 7.6
7.0 ± 2.9
芋類
39.4 ± 0.7
1.3 ± 0.5
36.7 ± 20.0
8.0 ± 5.7
果菜類
39.8 ± 1.9
2.5 ± 0.7
17.2 ± 4.1
9.7 ± 6.2
豆類
51.2 ± 4.3
6.2 ± 0.9
8.6 ± 2.4
(24.5 ± 10.4)*
麦類
41.9 ± 0.7
1.9 ± 0.2
22.8 ± 3.3
8.5 ± 2.8
白米
41.1 ± 1.0
1.2 ± 0.2
35.3 ± 5.3
5.3 ± 2.2
*豆類の植物体窒素は大気から固定された分も含まれるため,TF は過大評価になっている。
419
4.1
2.3
1.4
-2.3
2.1
4.2
2.7
8.8
-0.9
0.3
0.5
3.9
3.6
2.1
0.8
8.5
3.8
-2.3
5.2
-2.1
5.8
2.5
-1.1
-1.6
1.7
9.4
0.5
5.9
7.1
-2.5
1.2
-1.1
5.8
2.0
0.3
1.2
4.4
-0.7
2.4
4.0
1.9
1.4
-2.3
1.9
4.2
2.7
8.7
-1.1
0.3
0.5
3.9
3.5
2.1
0.9
8.6
3.7
-2.1
5.1
-2.0
5.7
2.5
-0.9
-1.5
1.6
9.5
0.3
5.9
7.2
-2.3
1.3
-1.0
5.9
1.8
0.3
1.1
4.2
-0.7
2.0
± 0.1
± 0.4
± 0.1
± 0.1
± 0.2
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.2
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.0
± 0.1
± 0.2
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.0
± 0.2
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.2
± 0.0
± 0.1
± 0.2
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.1
± 0.0
± 0.1
± 0.2
± 0.0
± 0.4
表 5-10 玄米 24 試料中の炭素濃度,δ13C,窒素濃度,およびδ15N 値
Sample
code
Total C, %
1 回目 2 回目
平均
δ13C,
1 回目 2 回目 平均
1 回目 2 回目
Total N, %
平均
δ15N,
1 回目 2 回目
平均
EP-CF-1
41.1
41.5
41.3 ± 0.2
-28.8 -28.8 -28.8 ± 0.0
1.57
1.59
1.58 ± 0.01
4.1
4.2
4.1 ± 0.0
EP-CF-2
41.5
40.0
40.7 ± 0.7
-28.5 -28.5 -28.5 ± 0.0
1.58
1.38
1.48 ± 0.10
3.8
3.7
3.7 ± 0.1
EP-CF-3
41.2
41.6
41.4 ± 0.2
-27.8 -27.9 -27.8 ± 0.0
1.26
1.27
1.27 ± 0.01
7.8
7.7
7.8 ± 0.1
EP-CF-4
41.2
41.8
41.5 ± 0.3
-27.6 -27.8 -27.7 ± 0.1
1.27
1.30
1.29 ± 0.02
4.7
5.0
4.9 ± 0.2
EP-CF-5
41.1
41.9
41.5 ± 0.4
-28.4 -28.6 -28.5 ± 0.1
1.57
1.51
1.54 ± 0.03
4.8
4.5
4.6 0.1
EP-CF-6
41.4
42.1
41.7 ± 0.3
-27.8 -27.9 -27.8 ± 0.0
1.40
1.37
1.39 ± 0.02
6.6
5.7
6.1 ± 0.4
EP-CF-7
41.5
42.4
42.0 ± 0.5
-27.3 -27.2 -27.3 ± 0.1
1.38
1.43
1.41 ± 0.03
1.9
1.4
1.6 ± 0.2
EP-CF-8
41.5
42.4
41.9 ± 0.4
-27.9 -27.8 -27.9 ± 0.1
1.29
1.29
1.29 ± 0.00
7.2
6.3
6.7 ± 0.4
EP-CF-9
41.6
42.9
42.3 ± 0.7
-27.7 -27.4 -27.6 ± 0.1
1.35
1.29
1.32 ± 0.03
4.2
3.4
3.8 ± 0.4
EP-CF-10 41.3
42.7
42.0 ± 0.7
-27.2 -27.0 -27.1 ± 0.1
1.25
1.28
1.27 ± 0.01
3.4
2.8
3.1 ± 0.3
EP-CF-11 40.5
43.2
41.8 ± 1.3
-27.9 -27.6 -27.7 ± 0.1
1.31
1.38
1.35 ± 0.04
7.2
6.5
6.9 ± 0.3
EP-CF-38 42.8
43.0
42.9 ± 0.1
-28.3 -28.3 -28.3 ± 0.0
1.20
1.36
1.28 ± 0.08
1.6
1.2
1.4 ± 0.2
EP-CF-39 42.8
42.9
42.8 ± 0.1
-27.7 -27.7 -27.7 ± 0.0
1.25
1.24
1.25 ± 0.00
4.7
2.6
3.6 ± 1.1
EP-CF-40 43.1
42.8
43.0 ± 0.2
-26.5 -26.6 -26.5 ± 0.1
1.23
1.26
1.25 ± 0.01
3.3
1.4
2.4 ± 1.0
EP-CF-41 43.1
43.0
43.0 ± 0.0
-26.8 -27.0 -26.9 ± 0.1
1.22
1.35
1.28 ± 0.07
3.3
2.5
2.9 ± 0.4
EP-CF-42 42.7
42.9
42.8 ± 0.1
-27.6 -27.7 -27.7 ± 0.0
1.20
1.36
1.28 ± 0.08
0.3
0.1
0.2 ± 0.1
EP-CF-43 42.5
42.7
42.6 ± 0.1
-27.5 -27.5 -27.5 ± 0.0
1.16
1.30
1.23 ± 0.07
6.1
5.7
5.9 ± 0.2
EP-CF-44 42.7
42.7
42.7 ± 0.0
-26.8 -27.0 -26.9 ± 0.1
1.31
1.50
1.40 ± 0.10
5.1
4.8
4.9 ± 0.1
EP-CF-45 42.9
42.8
42.9 ± 0.1
-27.4 -27.7 -27.6 ± 0.1
1.37
1.50
1.44 ± 0.06
5.3
5.5
5.4 ± 0.1
EP-CF-46 42.5
42.4
42.5 ± 0.1
-26.9 -26.9 -26.9 ± 0.0
1.40
1.40
1.40 ± 0.00
3.4
3.4
3.4 ± 0.0
EP-CF-47 43.0
43.2
43.1 ± 0.1
-27.6 -27.5 -27.5 ± 0.0
1.52
1.60
1.56 ± 0.04
2.8
2.3
2.5 ± 0.2
EP-CF-48 42.9
42.3
42.6 ± 0.3
-27.0 -27.0 -27.0 ± 0.0
1.39
1.40
1.40 ± 0.00
7.7
8.0
7.9 ± 0.2
EP-CF-49 42.7
42.3
42.5 ± 0.2
-27.7 -27.8 -27.8 ± 0.0
1.17
1.20
1.18 ± 0.02
2.8
4.0
3.4 ± 0.6
EP-CF-50 42.7
42.4
42.5 ± 0.1
-27.1 -27.2 -27.2 ± 0.0
1.53
1.60
1.57 ± 0.03
4.7
5.5
5.1 ± 0.4
表 5-11 玄米および白米各 24 試料中の平均の炭素濃度,δ13C,窒素濃度,および δ15N 値
Total C, %
δ13C,
Total N, %
白米
41.2 ± 0.4
-27.2 ± 0.5
1.2 ± 0.1
3.8 ± 1.8
34.3
玄米
42.3 ± 0.6
-27.6 ± 0.6
1.4 ± 0.1
4.3 ± 2.0
30.3
420
δ15N,
C/N 比
表 5-12 土壌中に含まれる炭素の稲中炭素に対する寄与率(%)
13
最適
-18.0
6.1
-18.5
3.4
最大
6.8
4.1
C フラクショネーション
-19.0
-19.5
0.6
0
1.3
-20.0
0
0
0
-20.5
0
0
表 5-13 土壌中に含まれる炭素の葉菜中炭素に対する寄与率(%)
13
最適
-18.0
11.9
-18.5
8.6
最大
15.4
12.1
C フラクショネーション
-19.0
-19.5
5.3
2.0
8.8
5.5
-20.0
0
3.5
-20.5
0
0
表 5-14 土壌中に含まれる炭素の畑作物中炭素に対する寄与率(%)
13
最適
-18.0
12.2
-18.5
9.0
最大
13.8
10.5
C フラクショネーション
-19.0
-19.5
6.0
2.5
7.4
4.1
-20.0
0
0.9
-20.5
0
0
表 5-15 土壌中炭素安定同位体比を用いて推定した土壌由来炭素から植物への見かけの移行
係数の幾何平均値と範囲
最適な土壌炭素寄与分を
考慮した TF
最大の土壌炭素寄与分を
考慮した TF
葉菜類
0.3 (0.1-0.8)
0.8 (0.2-2.1)
根菜類
0.3 (0.1-0.8)
0.5 (0.2-1.3)
芋類
0.4 (0.2-1.3)
0.6 (0.3-2.1)
果菜類
0.3 (0.1-1.6)
0.5 (0.2-2.6)
豆類
0.4 (0.2-0.7)
0.6 (0.4-1.1)
麦類
0.4 (0.2-0.7)
0.7 (0.3-1.1)
米
0.1 (0.02-0.2)
0.2 (0.04-0.4)
421
表 5-16 対象とする農耕地の土壌特性データ
No
土壌特性データ
文書中表記
No
土壌特性データ
文書中表記
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
Kd-Ni-63 (L/kg)
Kd-Se-75 (L/kg)
Kd-Sr-85 (L/kg)
coarse sand (%)
fine sand (%)
sand (%)
silt (%)
clay (%)
仮比重(g/cm3)
土粒子密度
含水率(%)
EC (1:5) (µS/cm)
pH (H2O)
塩基置換容量(meq/100g)
置換性 Ca(meq/100g)
置換性K(meq/100g)
活性 Al (g/kg)
活性 Fe (g/kg)
C (mg/kg)
N (mg/kg)
Li (mg/kg)
Be (mg/kg)
B (mg/kg)
Na (mg/kg)
Mg (mg/kg)
Al (mg/kg)
Si (mg/kg)
P (mg/kg)
K (mg/kg)
Ca (mg/kg)
Sc (mg/kg)
Ti (mg/kg)
V (mg/kg)
Cr (mg/kg)
Mn (mg/kg)
Fe (mg/kg)
Co (mg/kg)
Ni (mg/kg)
Cu (mg/kg)
Zn (mg/kg)
Ga (mg/kg)
As (mg/kg)
Se (mg/kg)
Br (mg/kg)
Rb (mg/kg)
Sr (mg/kg)
Y (mg/kg)
Kd-Ni-63
Kd-Se-75
Kd-Sr-85
coarse sand
fine sand
sand
silt
clay
仮比重
土粒子密度
含水率
EC(1:5)
土壌 pH
塩基置換容量
置換性 Ca
置換性K
活性 Al
活性 Fe
土壌 C
土壌 N
土壌 Li
土壌 Be
土壌 B
土壌 Na
土壌 Mg
土壌 Al
土壌 Si
土壌 P
土壌 K
土壌 Ca
土壌 Sc
土壌 Ti
土壌 V
土壌 Cr
土壌 Mn
土壌 Fe
土壌 Co
土壌 Ni
土壌 Cu
土壌 Zn
土壌 Ga
土壌 As
土壌 Se
土壌 Br
土壌 Rb
土壌 Sr
土壌 Y
48
49
50
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
72
73
74
75
76
77
78
79
80
81
82
83
84
85
86
87
88
89
90
91
92
93
Zr (mg/kg)
Nb (mg/kg)
Mo (mg/kg)
Cd (mg/kg)
Sn (mg/kg)
Sb (mg/kg)
I (mg/kg)
Cs (mg/kg)
Ba (mg/kg)
La (mg/kg)
Ce (mg/kg)
Pr (mg/kg)
Nd (mg/kg)
Sm (mg/kg)
Sc (mg/kg)
Gd (mg/kg)
Tb (mg/kg)
Dy (mg/kg)
Ho (mg/kg)
Er (mg/kg)
Tm (mg/kg)
Yb (mg/kg)
Lu (mg/kg)
Hf (mg/kg)
W (mg/kg)
Hg (mg/kg)
Tl (mg/kg)
Pb (mg/kg)
Th (mg/kg)
U (mg/kg)
Cs-137 (µg/g)
Ra-226 (µg/g)
WS-NH4 (µg/g)
WS-F (µg/g)
WS-Cl (µg/g)
WS-NO3 (µg/g)
WS-SO4 (µg/g)
WS-Ca (µg/g)
WS-Na (µg/g)
WS-K (µg/g)
WS-Mg (µg/g)
WS-Sr (µg/g)
WS-Fe (µg/g)
WS-Al (µg/g)
WS-P (µg/g)
WS-Zn (µg/g)
Kd--I-4C (L/kg)
土壌 Zr
土壌 Nb
土壌 Mo
土壌 Cd
土壌 Sn
土壌 Sb
土壌 I
土壌 Cs
土壌 Ba
土壌 La
土壌 Ce
土壌 Pr
土壌 Nd
土壌 Sm
土壌 Sc
土壌 Gd
土壌 Tb
土壌 Dy
土壌 Ho
土壌 Er
土壌 Tm
土壌 Yb
土壌 Lu
土壌 Hf
土壌 W
土壌 Hg
土壌 Tl
土壌 Pb
土壌 Th
土壌 U
土壌 Cs-137
土壌 Ra-226
土壌 WS-NH4
土壌 WS-F
土壌 WS-Cl
土壌 WS-NO3
土壌 WS-SO4
土壌 WS-Ca
土壌 WS-Na
土壌 WS-K
土壌 WS-Mg
土壌 WS-Sr
土壌 WS-Fe
土壌 WS-Al
土壌 WS-P
土壌 WS-Zn
Kd-I
422
表 5-17 土壌特性データの正規性(水田+畑)統計量,p値及び決定した分布形態
土壌特性
Kd-I
Kd-Ni-63
Kd-Se-75
Kd-Sr-85
coarse sand
fine sand
sand
silt
clay
仮比重
土粒子密度
含水率
EC(1:5)
pH
塩基置換容量
置換性 Ca
置換性K
活性 Al
活性 Fe
土壌 C
土壌 N
土壌 Li
土壌 Be
土壌 B
土壌 Na
土壌 Mg
土壌 Al
土壌 Si
土壌 P
土壌 K
土壌 Ca
土壌 Sc
土壌 Ti
土壌 V
土壌 Cr
土壌 Mn
土壌 Fe
土壌 Co
土壌 Ni
土壌 Cu
土壌 Zn
土壌 Ga
土壌 As
土壌 Se
土壌 Br
土壌 Rb
土壌 Sr
土壌 Y
土壌 Zr
土壌 Nb
土壌 Mo
正規性 確認 (水田+畑)
データ
検定統計量
p値
数
142
0.887 0.000
142
0.748 0.000
142
0.646 0.000
142
0.756 0.000
142
0.975 0.011
142
0.976 0.013
142
0.989 0.320
141
0.982 0.057
142
0.934 0.000
142
0.988 0.234
142
0.699 0.000
142
0.895 0.000
142
0.407 0.000
142
0.990 0.422
133
0.898 0.000
142
0.884 0.000
142
0.672 0.000
142
0.643 0.000
142
0.859 0.000
142
0.795 0.000
142
0.842 0.000
142
0.946 0.000
142
0.981 0.045
119
0.888 0.000
142
0.985 0.130
142
0.914 0.000
142
0.878 0.000
142
0.972 0.005
142
0.832 0.000
142
0.958 0.000
142
0.839 0.000
142
0.916 0.000
142
0.910 0.000
142
0.896 0.000
142
0.890 0.000
142
0.940 0.000
142
0.960 0.000
142
0.950 0.000
142
0.836 0.000
142
0.588 0.000
142
0.862 0.000
142
0.941 0.000
142
0.365 0.000
141
0.872 0.000
142
0.607 0.000
142
0.906 0.000
142
0.872 0.000
142
0.987 0.195
142
0.989 0.302
142
0.964 0.001
142
0.948 0.000
423
対数正規性 確認 (水田+畑)
データ
検定統計量
p値
数
142
0.968 0.002
142
0.986 0.160
142
0.973 0.007
142
0.991 0.476
142
0.928 0.000
142
0.914 0.000
142
0.899 0.000
141
0.969 0.003
142
0.939 0.000
142
0.967 0.002
142
0.773 0.000
142
0.980 0.038
142
0.889 0.000
142
0.995 0.927
133
0.949 0.000
142
0.990 0.404
142
0.984 0.101
142
0.930 0.000
142
0.993 0.702
142
0.961 0.000
142
0.976 0.013
142
0.981 0.047
142
0.975 0.010
119
0.992 0.757
142
0.877 0.000
142
0.960 0.000
142
0.976 0.013
142
0.941 0.000
142
0.992 0.625
142
0.960 0.000
142
0.985 0.141
142
0.991 0.498
142
0.979 0.028
142
0.990 0.406
142
0.991 0.486
142
0.984 0.108
142
0.977 0.016
142
0.975 0.012
142
0.989 0.332
142
0.975 0.011
142
0.974 0.009
142
0.983 0.085
142
0.966 0.001
141
0.987 0.229
142
0.958 0.000
142
0.954 0.000
142
0.989 0.330
142
0.940 0.000
142
0.914 0.000
142
0.962 0.001
142
0.990 0.436
分布形態
正規
対数
○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 土壌 Cd
土壌 Sn
土壌 Sb
土壌 I
土壌 Cs
土壌 Ba
土壌 La
土壌 Ce
土壌 Pr
土壌 Nd
土壌 Sm
土壌 Sc
土壌 Gd
土壌 Tb
土壌 Dy
土壌 Ho
土壌 Er
土壌 Tm
土壌 Yb
土壌 Lu
土壌 Hf
土壌 W
土壌 Hg
土壌 Tl
土壌 Pb
土壌 Th
土壌 U
土壌 Cs-137
土壌 Ra-226
土壌 WS-NH4
土壌 WS-F
土壌 WS-Cl
土壌 WS-NO3
土壌 WS-SO4
土壌 WS-Ca
土壌 WS-Na
土壌 WS-K
土壌 WS-Mg
土壌 WS-Sr
土壌 WS-Fe
土壌 WS-Al
土壌 WS-P
土壌 WS-Zn
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
140
134
142
128
142
122
142
142
142
142
142
133
142
140
142
142
0.751
0.716
0.634
0.593
0.948
0.954
0.950
0.953
0.965
0.969
0.984
0.991
0.990
0.991
0.990
0.987
0.988
0.989
0.990
0.990
0.982
0.758
0.867
0.944
0.227
0.571
0.783
0.909
0.886
0.689
0.773
0.348
0.500
0.294
0.431
0.385
0.348
0.265
0.623
0.709
0.743
0.568
0.536
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.001
0.003
0.094
0.484
0.383
0.542
0.375
0.220
0.237
0.318
0.367
0.396
0.063
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
140
134
142
128
142
122
142
142
142
142
142
133
142
140
142
142
0.952
0.967
0.970
0.921
0.978
0.982
0.976
0.991
0.960
0.953
0.941
0.933
0.946
0.936
0.938
0.941
0.943
0.940
0.945
0.936
0.936
0.972
0.984
0.961
0.850
0.963
0.957
0.964
0.985
0.986
0.987
0.966
0.980
0.975
0.949
0.989
0.976
0.932
0.974
0.936
0.961
0.934
0.969
0.000
0.002
0.003
0.000
0.021
0.058
0.012
0.460
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.000
0.005
0.101
0.000
0.000
0.001
0.000
0.001
0.149
0.154
0.240
0.001
0.064
0.012
0.000
0.311
0.013
0.000
0.011
0.000
0.001
0.000
0.002
○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ のセルはp値が 0.05 以上で仮説が採択されたもの。
pH のセルは値自体が対数のため,p値に係わらず生値の正規性とした。
生値正規性と対数正規性で共にp値が 0.05 以下で仮説が棄却された場合,p値の大きい方の分布とした。
424
表 5-18 3つの土地利用形態で,他の2つと異なる分布形態となった土壌特性
土地利用形態
土壌特性
coarse_sand
silt
clay
土壌 Be
土壌 Mg
土壌 K
土壌 Fe
土壌 Co
土壌 Nb
土壌 La
土壌 Pr
土壌 Nd
土壌 Tl
土壌 U
土壌 Ra-226
土壌 WS-K
水田+畑
正規
○ ○ ○ ○ ○ ○ 対数
○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 水田のみ
分布形態
正規
対数
○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ のセルは,他の2つと異なる分布を示したのも
425
畑のみ
正規
○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 対数
○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 表 5-19 Log10(Kd-I)との単相関結果(水田+畑)
(水田+畑)
順位相関
データ数
係数
142
0.4315
142
0.0950
142
0.1749
142
-0.2237
142
0.1862
142
-0.0749
141
0.1657
142
-0.0798
142
0.0486
142
-0.2986
142
-0.0670
142
-0.2792
142
-0.3424
133
-0.0773
142
-0.2548
142
-0.4439
142
0.0158
142
-0.0886
142
0.0629
142
0.0188
142
-0.0335
142
0.0053
119
-0.0829
142
0.0986
142
-0.0340
142
0.1154
142
0.0398
142
-0.1618
142
0.0392
142
-0.0491
142
-0.0889
142
-0.0114
142
-0.0368
142
-0.0873
142
-0.3429
142
-0.0934
142
-0.0864
142
-0.1421
142
-0.1642
142
-0.2103
142
-0.0212
142
-0.1799
141
-0.0508
142
-0.2488
142
-0.0787
142
-0.0816
142
0.0268
142
0.1151
142
0.0455
142
-0.1632
142
0.0777
単相関 No
従属変数
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
独立変数
log10(Kd-Ni-63)
log10(Kd-Se-75)
log10(Kd-Sr-85)
coarse.sand
fine.sand
sand
silt
log10(clay)
仮比重
log10(土粒子密度)
log10(含水率)
log10(EC(1:5))
pH
log10(塩基置換容量)
log10(置換性 Ca)
log10(置換性K)
log10(活性 Al)
log10(活性 Fe)
log10(土壌 C)
log10(土壌 N)
log10(土壌 Li)
土壌 Be
log10(土壌 B)
土壌 Na
log10(土壌 Mg)
log10(土壌 Al)
土壌 Si
log10(土壌 P)
log10(土壌 K)
log10(土壌 Ca)
log10(土壌 Sc)
log10(土壌 Ti)
log10(土壌 V)
log10(土壌 Cr)
log10(土壌 Mn)
log10(土壌 Fe)
log10(土壌 Co)
log10(土壌 Ni)
log10(土壌 Cu)
log10(土壌 Zn)
log10(土壌 Ga)
log10(土壌 As)
log10(土壌 Se)
log10(土壌 Br)
log10(土壌 Rb)
log10(土壌 Sr)
土壌 Y
土壌 Zr
土壌 Nb
log10(土壌 Mo)
log10(土壌 Cd)
426
絶対値
0.4315
0.0950
0.1749
0.2237
0.1862
0.0749
0.1657
0.0798
0.0486
0.2986
0.0670
0.2792
0.3424
0.0773
0.2548
0.4439
0.0158
0.0886
0.0629
0.0188
0.0335
0.0053
0.0829
0.0986
0.0340
0.1154
0.0398
0.1618
0.0392
0.0491
0.0889
0.0114
0.0368
0.0873
0.3429
0.0934
0.0864
0.1421
0.1642
0.2103
0.0212
0.1799
0.0508
0.2488
0.0787
0.0816
0.0268
0.1151
0.0455
0.1632
0.0777
積率相
関係数
0.4571
0.0741
0.1806
-0.1725
0.1725
-0.0022
0.1316
-0.0804
0.0056
-0.2233
0.0003
-0.2278
-0.3178
-0.0550
-0.2069
-0.3839
0.0335
-0.0306
0.1800
0.1242
-0.0215
0.0343
-0.1114
0.1342
-0.0018
0.0620
0.0150
-0.0716
0.0451
0.0528
-0.0713
0.0020
-0.0288
-0.0524
-0.2958
-0.1002
-0.0835
-0.1033
-0.1614
-0.1611
-0.0339
-0.1564
-0.0619
-0.1728
-0.0999
-0.0164
0.0672
0.0833
0.0175
-0.1622
0.1497
絶対値
0.4571
0.0741
0.1806
0.1725
0.1725
0.0022
0.1316
0.0804
0.0056
0.2233
0.0003
0.2278
0.3178
0.0550
0.2069
0.3839
0.0335
0.0306
0.1800
0.1242
0.0215
0.0343
0.1114
0.1342
0.0018
0.0620
0.0150
0.0716
0.0451
0.0528
0.0713
0.0020
0.0288
0.0524
0.2958
0.1002
0.0835
0.1033
0.1614
0.1611
0.0339
0.1564
0.0619
0.1728
0.0999
0.0164
0.0672
0.0833
0.0175
0.1622
0.1497
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
72
73
74
75
76
77
78
79
80
81
82
83
84
85
86
87
88
89
90
91
92
93
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(Kd-I)
log10(土壌 Sn)
log10(土壌 Sb)
log10(土壌 I)
log10(土壌 Cs)
log10(土壌 Ba)
log10(土壌 La)
log10(土壌 Ce)
土壌 Pr
土壌 Nd
土壌 Sm
土壌 Eu
土壌 Gd
土壌 Tb
土壌 Dy
土壌 Ho
土壌 Er
土壌 Tm
土壌 Yb
土壌 Lu
土壌 Hf
log10(土壌 W)
log10(土壌 Hg)
log10(土壌 Tl)
log10(土壌 Pb)
log10(土壌 Th)
log10(土壌 U)
log10(土壌 Cs-137)
log10(土壌 Ra-226)
log10(土壌 WS-NH4)
log10(土壌 WS-F)
log10(土壌 WS-Cl)
log10(土壌 WS-NO3)
log10(土壌 WS-SO4)
log10(土壌 WS-Ca)
log10(土壌 WS-Na)
log10(土壌 WS-K)
log10(土壌 WS-Mg)
log10(土壌 WS-Sr)
log10(土壌 WS-Fe)
log10(土壌 WS-Al)
log10(土壌 WS-P)
log10(土壌 WS-Zn)
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
142
140
134
142
128
142
122
142
142
142
142
142
133
142
140
142
142
のセルは上位6番目 427
-0.0702
0.0833
-0.4712
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-0.0001
-0.0298
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-0.0280
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-0.0107
0.0672
-0.1220
0.0607
0.3320
0.0638
-0.0428
-0.0946
0.0215
-0.0348
-0.1052
-0.1931
0.1563
-0.4267
-0.3120
-0.0111
-0.1440
-0.1533
-0.2566
0.0976
0.0702
0.0833
0.4712
0.0657
0.1710
0.0699
0.0645
0.0756
0.0858
0.0767
0.1285
0.0641
0.0624
0.0190
0.0319
0.0001
0.0298
0.0031
0.0280
0.1090
0.3634
0.2012
0.0107
0.0672
0.1220
0.0607
0.3320
0.0638
0.0428
0.0946
0.0215
0.0348
0.1052
0.1931
0.1563
0.4267
0.3120
0.0111
0.1440
0.1533
0.2566
0.0976
-0.0922
0.1234
-0.3980
-0.0274
-0.1862
-0.1219
-0.1151
-0.1155
-0.1074
-0.0853
-0.0915
-0.0393
-0.0313
0.0192
0.0072
0.0359
0.0242
0.0528
0.0347
0.0804
0.3345
0.2140
-0.0274
0.0075
-0.1132
0.0974
0.3749
0.0849
-0.0382
-0.0736
0.0028
-0.0691
-0.0831
-0.1811
0.1087
-0.3635
-0.2597
0.0348
-0.0625
-0.1086
-0.3099
0.0851
0.0922
0.1234
0.3980
0.0274
0.1862
0.1219
0.1151
0.1155
0.1074
0.0853
0.0915
0.0393
0.0313
0.0192
0.0072
0.0359
0.0242
0.0528
0.0347
0.0804
0.3345
0.2140
0.0274
0.0075
0.1132
0.0974
0.3749
0.0849
0.0382
0.0736
0.0028
0.0691
0.0831
0.1811
0.1087
0.3635
0.2597
0.0348
0.0625
0.1086
0.3099
0.0851
表 5-20 単回帰モデル上位6ケース
No.
1
2
3
4
5
6
従属変数
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
No.
1
2
3
4
5
6
従属変数
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
No.
1
2
3
4
5
6
従属変数
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
No.
1
2
3
4
5
6
従属変数
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
No.
1
2
3
4
5
6
従属変数
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
No.
1
2
3
4
5
6
従属変数
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
Log10(Kd-I)
順位相関 単回帰 (水田+畑)
独立変数
データ数
切片
Log10(土壌 I)
142
1.2832
Log10(置換性K)
142
1.7099
log10(Kd-Ni-63)
142
-0.3299
Log10(土壌 WS-K)
142
1.5380
Log10(土壌 W)
142
1.0511
Log10(土壌 Mn)
142
2.3702
積率相関 単回帰 (水田+畑)
独立変数
データ数
切片
log10(Kd-Ni-63)
142
-0.3299
Log10(土壌 I)
142
1.2832
Log10(置換性K)
142
1.7099
Log10(土壌 Cs-137)
142
0.8041
Log10(土壌 WS-K)
142
1.5380
Log10(土壌 W)
142
1.0511
順位相関 単回帰 (水田のみ)
独立変数
データ数
切片
Log10(土壌 WS-Fe)
63
1.4557
Log10(土壌 WS-Al)
63
1.5014
Log10(土壌 WS-Na)
63
1.6104
Log10(clay)
63
1.9871
Log10(土壌 WS-SO4)
63
1.9069
Log10(土壌 As)
63
1.5735
積率相関 単回帰 (水田のみ)
独立変数
データ数
切片
Log10(土壌 WS-Fe)
63
1.4557
Log10(土壌 WS-Al)
63
1.5014
Log10(clay)
63
1.9871
Log10(土壌 WS-SO4)
63
1.9069
Log10(土壌 Li)
63
2.0741
Log10(土壌 Cs)
63
1.5277
順位相関 単回帰 (畑のみ)
独立変数
データ数
切片
log10(Kd-Ni-63)
79
-0.1242
Log10(土粒子密度)
79
3.5325
Log10(土壌 WS-P)
79
1.0867
Log10(土壌 Ba)
79
2.0671
Log10(土壌 W)
79
0.9303
仮比重
79
1.3067
積率相関 単回帰 (畑のみ)
独立変数
データ数
切片
log10(Kd-Ni-63)
79
-0.1242
Log10(土粒子密度)
79
3.5325
Log10(土壌 C)
79
0.4529
Log10(土壌 Ba)
79
2.0671
Log10(土壌 WS-P)
79
1.0867
Log10(土壌 N)
79
0.7778
のセルは,順位相関と積率相関で共に高かったもの
428
順位相関係数
傾き
-0.2852
-0.4712
-0.3900
-0.4439
0.5336
0.4315
-0.2876
-0.4267
0.3093
0.3634
-0.4383
-0.3429
p値
3.25E-09
3.15E-08
8.23E-08
1.19E-07
8.81E-06
2.95E-05
積率相関係数
傾き
0.5336
0.4571
-0.2852
-0.3980
-0.3900
-0.3839
0.3936
0.3749
-0.2876
-0.3635
0.3093
0.3345
p値
1.08E-08
9.37E-07
2.41E-06
4.29E-06
8.76E-06
4.73E-05
順位相関係数
傾き
-0.1748
-0.3715
-0.1661
-0.3385
-0.2354
-0.3329
-0.4837
-0.3274
-0.3228
-0.2946
-0.2706
-0.2868
p値
0.0027
0.0067
0.0077
0.0088
0.0191
0.0227
積率相関係数
傾き
-0.1748
-0.3857
-0.1661
-0.3731
-0.4837
-0.3658
-0.3228
-0.3560
-0.5157
-0.3309
-0.3257
-0.2921
p値
0.0018
0.0026
0.0032
0.0042
0.0081
0.0202
順位相関係数
傾き
0.4119
0.4399
-6.2899
-0.3667
-0.1710
-0.3562
-0.4597
-0.3151
0.2401
0.2632
-0.3979
-0.2554
p値
4.97E-05
0.0009
0.0013
0.0047
0.0191
0.0231
積率相関係数
傾き
0.4119
0.3993
-6.2899
-0.3575
0.3564
0.3199
-0.4597
-0.3052
-0.1710
-0.2969
0.4223
0.2776
p値
0.0003
0.0012
0.0041
0.0062
0.0079
0.0133
表 5-21
94 個の土壌変数及び土地利用区分同士の相関係数の絶対値が 0.7 以上のペア
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
72
73
74
75
76
77
78
79
80
81
82
83
84
85
86
87
88
89
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
100
101
102
103
104
105
106
107
108
109
110
111
112
113
114
115
116
土壌変数の相関の絶対値が0.7以上あるペア
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
55
56
土壌変数1
土壌 Be
土壌 Dy
土壌 Dy
土壌 Dy
土壌 Dy
土壌 Dy
土壌 Er
土壌 Er
土壌 Er
土壌 Er
土壌 Er
土壌 Er
土壌 Er
土壌 Eu
土壌 Eu
土壌 Gd
土壌 Gd
土壌 Gd
土壌 Gd
土壌 Gd
土壌 Ho
土壌 Ho
土壌 Ho
土壌 Ho
土壌 Ho
土壌 Ho
log10(土壌 Br)
log10(土壌 Br)
log10(土壌 Br)
log10(土壌 Br)
log10(土壌 Br)
log10(土壌 C)
log10(土壌 Ce)
log10(土壌 Ce)
log10(土壌 Ce)
log10(土壌 Ce)
log10(clay)
log10(土壌 Co)
log10(土壌 Co)
log10(土壌 Co)
log10(土壌 Co)
log10(土壌 Co)
log10(土壌 Co)
log10(土壌 Co)
log10(土壌 Cs)
log10(土壌 Cs)
log10(土壌 Cs)
log10(土壌 Cs)
log10(土壌 Fe)
log10(土壌 Fe)
log10(土壌 Fe)
log10(土壌 Fe)
log10(土壌 Fe)
log10(土壌 Fe)
log10(土壌 Fe)
log10(土壌 Fe)
土壌変数2
log10(土壌 Li)
土壌 Y
土壌 Sm
土壌 Eu
土壌 Gd
土壌 Tb
土壌 Y
土壌 Sm
土壌 Eu
土壌 Gd
土壌 Tb
土壌 Dy
土壌 Ho
土壌 Y
土壌 Sm
土壌 Y
土壌 Pr
土壌 Nd
土壌 Sm
土壌 Eu
土壌 Y
土壌 Sm
土壌 Eu
土壌 Gd
土壌 Tb
土壌 Dy
仮比重
log10(活性 Al)
log10(土壌 C)
log10(土壌 N)
土壌 Si
仮比重
log10(土壌 K)
log10(土壌 Rb)
土壌 Nb
log10(土壌 La)
sand
log10(土壌 Mg)
土壌 Si
log10(土壌 Sc)
log10(土壌 Ti)
log10(土壌 V)
log10(土壌 Mn)
log10(土壌 Fe)
log10(土壌 Li)
土壌 Be
log10(土壌 Rb)
土壌 Nb
log10(活性 Al)
log10(活性 Fe)
土壌 Si
log10(土壌 K)
log10(土壌 Sc)
log10(土壌 Ti)
log10(土壌 V)
log10(土壌 Mn)
相関係数
0.7261
0.9724
0.8451
0.8046
0.9525
0.9879
0.9809
0.7710
0.7606
0.9032
0.9571
0.9869
0.9883
0.7731
0.7683
0.9105
0.7834
0.8485
0.9540
0.8390
0.9643
0.7992
0.7904
0.9199
0.9699
0.9877
-0.7171
0.7769
0.7507
0.7017
-0.7456
-0.7253
0.7111
0.7803
0.7280
0.8908
-0.7752
0.7066
-0.7194
0.7811
0.7639
0.9035
0.7409
0.9139
0.8605
0.7721
0.7551
0.7267
0.7208
0.7555
-0.8223
-0.7235
0.7470
0.8230
0.9256
0.7008
429
log10(土壌 I)
log10(活性 Al)
log10(土壌 I)
土壌 Si
log10(土壌 I)
log10(土壌 Br)
log10(土壌 K)
log10(活性 Al)
log10(土壌 K)
土壌 Si
log10(土壌 N)
仮比重
log10(土壌 N)
log10(土壌 C)
log10(土壌 Ni)
log10(土壌 Cr)
log10(土壌 Ra-226)
土壌 Be
log10(土壌 Ra-226)
log10(土壌 Cs)
log10(土壌 Ra-226)
log10(土壌 Tl)
log10(土壌 Ra-226)
log10(土壌 Th)
log10(土壌 Ra-226)
log10(土壌 U)
log10(土壌 Rb)
log10(土壌 K)
log10(土壌 Sc)
log10(土壌 Mg)
log10(土壌 Sc)
log10(土壌 Ca)
log10(土壌 Sr)
土壌 Na
log10(土壌 Th)
土壌 Be
log10(土壌 Th)
log10(土壌 Cs)
log10(土壌 Th)
log10(土壌 La)
log10(土壌 Th)
log10(土壌 Ce)
log10(土壌 Th)
土壌 Pr
log10(土壌 Th)
土壌 Nd
log10(土壌 Th)
土壌 Sm
log10(土壌 Th)
log10(土壌 Tl)
log10(土壌 Ti)
土壌 Si
log10(土壌 Ti)
log10(土壌 Li)
log10(土壌 Ti)
土壌 Be
log10(土壌 Ti)
log10(土壌 Rb)
log10(土壌 Ti)
log10(土壌 Cs)
log10(土壌 U)
log10(土壌 Tl)
log10(土壌 V)
log10(活性 Al)
log10(土壌 V)
log10(活性 Fe)
log10(土壌 V)
土壌 Si
log10(土壌 V)
log10(土壌 K)
log10(土壌 V)
log10(土壌 Sc)
log10(土壌 V)
log10(土壌 Ti)
log10(土壌 WS-Al) log10(土壌 WS-Fe)
log10(土壌 WS-Ca)
log10(EC(1:5))
log10(土壌 WS-Ca) log10(土壌 WS-NO3)
log10(土壌 WS-K)
log10(置換性K)
log10(土壌 WS-Mg)
log10(EC(1:5))
log10(土壌 WS-Mg) log10(土壌 WS-Ca)
log10(土壌 WS-NO3) log10(EC(1:5))
log10(土壌 WS-SO4)
log10(EC(1:5))
log10(土壌 WS-Sr)
log10(EC(1:5))
log10(土壌 WS-Sr) log10(土壌 WS-Ca)
log10(土壌 WS-Sr) log10(土壌 WS-Mg)
log10(活性 Al)
仮比重
土壌 Lu
土壌 Y
土壌 Lu
土壌 Sm
土壌 Lu
土壌 Gd
土壌 Lu
土壌 Tb
土壌 Lu
土壌 Dy
土壌 Lu
土壌 Ho
土壌 Lu
土壌 Er
土壌 Lu
土壌 Tm
土壌 Lu
土壌 Yb
土壌 Nb
log10(土壌 Li)
土壌 Nb
土壌 Be
0.7041
-0.7031
0.9170
-0.7211
0.7699
-0.7658
0.9400
0.7872
0.7465
0.7043
0.8186
0.7410
0.8520
0.8417
0.7951
0.7109
0.7086
0.7955
0.7207
0.8454
0.8102
0.8341
0.8038
0.7377
0.7803
-0.7038
0.7165
0.7866
0.7728
0.8581
0.7570
0.7300
0.7223
-0.7757
-0.7196
0.7411
0.8350
0.9353
0.8528
0.7135
0.7895
0.8679
0.8571
0.7349
0.7611
0.7211
0.7207
0.7086
-0.7216
0.9416
0.7006
0.8280
0.8972
0.9344
0.9499
0.9722
0.9891
0.9903
0.7318
0.7133
土壌 Nd
土壌 Nd
土壌 Nd
土壌 Pr
土壌 Pr
sand
土壌 Si
土壌 Si
土壌 Si
silt
土壌 Sm
土壌 Sm
土壌 Sm
土壌 Sm
土壌 Tb
土壌 Tb
土壌 Tb
117
118
119
120
121
122
123
124
125
126
127
128
129
130
131
132
133
log10(土壌 La)
log10(土壌 Ce)
土壌 Pr
log10(土壌 La)
log10(土壌 Ce)
coarse.sand
仮比重
log10(含水率)
log10(活性 Al)
sand
土壌 Y
log10(土壌 La)
土壌 Pr
土壌 Nd
土壌 Y
土壌 Nd
土壌 Sm
0.9051
0.7547
0.9914
0.9338
0.8124
0.8022
0.7218
-0.7155
-0.8848
-0.8348
0.7727
0.8067
0.9232
0.9627
0.9478
0.7642
0.9042
134
135
136
137
138
139
140
141
142
143
144
145
146
147
148
149
150
151
土壌 Tb
土壌 Tb
土壌 Tm
土壌 Tm
土壌 Tm
土壌 Tm
土壌 Tm
土壌 Tm
土壌 Tm
土壌 Tm
土壌 Yb
土壌 Yb
土壌 Yb
土壌 Yb
土壌 Yb
土壌 Yb
土壌 Yb
土壌 Yb
土壌 Eu
土壌 Gd
土壌 Y
土壌 Sm
土壌 Eu
土壌 Gd
土壌 Tb
土壌 Dy
土壌 Ho
土壌 Er
土壌 Y
土壌 Sm
土壌 Gd
土壌 Tb
土壌 Dy
土壌 Ho
土壌 Er
土壌 Tm
青:土壌変数を重回帰分析のパラメータから除外
表 5-22
No.
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
重回帰分析の独立変数から除外した土壌特性
農耕地 Kd--I モデル 1
で除外した変数
sand
log10(EC(1:5))
log10(塩基置換容量)
log10(土壌 N)
log10(土壌 B)
log10(土壌 V)
log10(土壌 Fe)
土壌 Y
log10(土壌 I)
log10(土壌 Ce)
土壌 Pr
土壌 Nd
土壌 Sm
土壌 Eu
土壌 Tb
土壌 Dy
土壌 Ho
土壌 Er
土壌 Tm
土壌 Lu
log10(土壌 Ra-226)
log10(土壌 WS-F)
log10(土壌 WS-NO3)
log10(土壌 WS-Sr)
log10(土壌 WS-Al)
農耕地 Kd--I モデル 2
で除外した変数
sand
log10(EC(1:5))
log10(塩基置換容量)
log10(土壌 N)
log10(土壌 B)
log10(土壌 V)
log10(土壌 Fe)
土壌 Y
log10(土壌 I)
log10(土壌 Ce)
土壌 Pr
土壌 Nd
土壌 Sm
土壌 Eu
土壌 Tb
土壌 Dy
土壌 Ho
土壌 Er
土壌 Tm
土壌 Lu
log10(土壌 Ra-226)
log10(土壌 WS-F)
log10(土壌 WS-NO3)
log10(土壌 WS-Sr)
log10(土壌 WS-Al)
log10(Kd-Ni-63)
log10(土壌 Cs-137)
log10(土壌 W)
土壌 Nb
430
農耕地 Kd--I モデル 3
で除外した変数
sand
log10(EC(1:5))
log10(塩基置換容量)
log10(土壌 N)
log10(土壌 B)
log10(土壌 V)
log10(土壌 Fe)
土壌 Y
log10(土壌 I)
log10(土壌 Ce)
土壌 Pr
土壌 Nd
土壌 Sm
土壌 Eu
土壌 Tb
土壌 Dy
土壌 Ho
土壌 Er
土壌 Tm
土壌 Lu
log10(土壌 Ra-226)
log10(土壌 WS-F)
log10(土壌 WS-NO3)
log10(土壌 WS-Sr)
log10(土壌 WS-Al)
log10(Kd-Ni-63)
log10(土壌 Cs-137)
log10(土壌 W)
土壌 Nb
log10(土壌 Sn)
log10(Kd-Sr-85)
土壌 Be
log10(土壌 Se)
0.8280
0.9822
0.9604
0.7383
0.7278
0.8689
0.9358
0.9643
0.9766
0.9877
0.9576
0.7243
0.8520
0.9127
0.9543
0.9606
0.9852
0.9848
表 5-23 対象とする土壌特性データ及び作物中元素濃度データ
No
土壌特性データ
文書中表記
No
作物中元素濃度データ
文書中表記
1
Kd--I-4C(L/kg)
Kd-I
1
水分含量(%)
作物水分含量
2
clay(%)
clay
2
灰分(%)
作物灰分
3
含水率(%)
含水率
3
N(mg/kg)
作物 N
4
EC (1:5)(µS/cm)
EC(1:5)
4
Na(mg/kg)
作物 Na
5
pH(H2O)
pH
5
Mg(mg/kg)
作物 Mg
6
塩基置換容量(meq/100g)
塩基置換容量
6
Al(mg/kg)
作物 Al
7
置換性 Ca(mg/100g)
置換性 Ca
7
Si(mg/kg)
作物 Si
8
置換性 K(mg/100g)
置換性 K
8
P(mg/kg)
作物 P
9
活性 Al(g/kg)
活性 Al
9
K(mg/kg)
作物 K
10
活性 Fe(g/kg)
活性 Fe
10
Ca(mg/kg)
作物 Ca
11
C(g/kg)
土壌 C
11
Ti(mg/kg)
作物 Ti
12
N(g/kg)
土壌 N
12
As(mg/kg)
作物 As
13
Na(mg/kg)
土壌 Na
13
Se(mg/kg)
作物 Se
14
Mg(mg/kg)
土壌 Mg
14
Br(mg/kg)
作物 Br
15
Al(mg/kg)
土壌 Al
15
Mo(mg/kg)
作物 Mo
16
P(mg/kg)
土壌 P
16
Sb(mg/kg)
作物 Sb
17
K(mg/kg)
土壌 K
17
Cs(mg/kg)
作物 Cs
18
Ca(mg/kg)
土壌 Ca
18
Ba(mg/kg)
作物 Ba
19
Mn(mg/kg)
土壌 Mn
19
La(mg/kg)
作物 La
20
Fe(mg/kg)
土壌 Fe
20
U(mg/kg)
作物 U
21
Ni(mg/kg)
土壌 Ni
TF-I
TF-I
22
Cu(mg/kg)
土壌 Cu
23
As(mg/kg)
土壌 As
24
Se(mg/kg)
土壌 Se
25
Br(mg/kg)
土壌 Br
26
Mo(mg/kg)
土壌 Mo
27
Sb(mg/kg)
土壌 Sb
28
U(mg/kg)
土壌 U
29
WS-Cl(µg/g)
土壌 WS-Cl
30
WS-P(µg/g)
土壌 WS-P
431
表 5-24 土壌特性データ及び作物中元素濃度の正規性(水田+畑)統計量,p値及び決定し
た分布形態
正規性 確認 (水田+畑)
対数正規性 確認 (水田+畑)
分布形態
特性/元素濃度
データ数
検定統計量
p値
データ数
検定統計量
p値
正規
対数
TF-I
144
0.272
0.000
144
0.975
0.010
○ Kd-I
148
0.886
0.000
148
0.972
0.004
○ clay
148
0.933
0.000
148
0.939
0.000
○ 含水率
148
0.894
0.000
148
0.980
0.032
○ EC(1:5)
148
0.404
0.000
148
0.888
0.000
○ pH
148
0.991
0.482
148
0.995
0.928
○ 塩基置換容量
139
0.894
0.000
139
0.948
0.000
○ 置換性 Ca
148
0.888
0.000
148
0.990
0.391
○ 置換性 K
148
0.670
0.000
148
0.985
0.120
○ 活性 Al
148
0.655
0.000
148
0.937
0.000
○ 活性 Fe
148
0.865
0.000
148
0.992
0.595
○ 土壌 C
148
0.805
0.000
148
0.964
0.001
○ 土壌 N
148
0.851
0.000
148
0.980
0.027
○ 土壌 Na
148
0.986
0.134
148
0.877
0.000
○ 土壌 Mg
148
0.907
0.000
148
0.961
0.000
○ 土壌 Al
148
0.881
0.000
148
0.976
0.012
○ 土壌 P
148
0.842
0.000
148
0.993
0.703
○ 土壌 K
148
0.957
0.000
148
0.958
0.000
○ 土壌 Ca
148
0.844
0.000
148
0.984
0.094
○ 土壌 Mn
148
0.941
0.000
148
0.984
0.081
○ 土壌 Fe
148
0.963
0.001
148
0.977
0.012
○ 土壌 Ni
148
0.837
0.000
148
0.989
0.326
○ 土壌 Cu
148
0.592
0.000
148
0.974
0.006
○ 土壌 As
148
0.363
0.000
148
0.965
0.001
○ 土壌 Se
147
0.879
0.000
147
0.988
0.240
○ 土壌 Br
148
0.625
0.000
148
0.961
0.000
○ 土壌 Mo
148
0.948
0.000
148
0.989
0.306
○ 土壌 Sb
148
0.635
0.000
148
0.971
0.003
○ 土壌 U
148
0.789
0.000
148
0.960
0.000
○ 土壌 WS.Cl
148
0.344
0.000
148
0.966
0.001
○ 土壌 WS.P
148
0.565
0.000
148
0.935
0.000
○ 作物水分含量
148
0.704
0.000
148
0.780
0.000
○ 作物灰分
148
0.718
0.000
148
0.951
0.000
○ 作物 N
148
0.751
0.000
148
0.953
0.000
○ 作物 Na
148
0.373
0.000
148
0.939
0.000
○ 作物 Mg
148
0.708
0.000
148
0.958
0.000
○ 作物 Al
148
0.209
0.000
148
0.959
0.000
○ 作物 Si
148
0.476
0.000
148
0.990
0.382
○ 作物 P
148
0.847
0.000
148
0.940
0.000
○ 作物 K
148
0.834
0.000
148
0.836
0.000
○ 作物 Ca
148
0.567
0.000
148
0.884
0.000
○ 作物 Ti
148
0.231
0.000
148
0.854
0.000
○ 432
作物 As
148
0.853
0.000
148
0.957
0.000
○ 作物 Se
143
0.584
0.000
143
0.992
0.637
○ 作物 Br
148
0.104
0.000
148
0.935
0.000
○ 作物 Mo
148
0.742
0.000
148
0.961
0.000
○ 作物 Sb
123
0.376
0.000
123
0.959
0.001
○ 作物 Cs
148
0.441
0.000
148
0.982
0.049
○ 作物 Ba
148
0.571
0.000
148
0.974
0.007
○ 作物 La
139
0.246
0.000
139
0.948
0.000
○ 作物 U
133
0.195
0.000
133
0.904
0.000
○ のセルはp値が 0.05 以上で仮説が採択されたもの。
pH のセルは値自体が対数のため,p値に係わらず生値の正規性とした。
生値正規性と対数正規性で共にp値が 0.05 以下で仮説が棄却された場合,p値の大きい方の分布とした。
表 5-25 3つの土地利用形態で,他の2つと異なる分布形態となった土壌特性及び
作物中元素濃度
土地利用形態
土壌特性及び
作物中元素濃度
clay
土壌 Mg
土壌 K
土壌 Fe
土壌 U
作物水分含量
作物 N
作物 Mg
作物 P
作物 K
作物 Ca
作物 Ti
水田+畑
正規
対数
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
水田のみ
分布形態
正規
対数
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
のセルは,他の2つと異なる分布を示したのも
433
畑のみ
正規
○
対数
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
表 5-26 Log10(TF-I)との単相関結果(水田+畑)
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
従属変数
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
log10(TF-I)
独立変数
log10(Kd-I)
log10(clay)
log10(含水率)
log10(EC(1:5))
pH
log10(塩基置換容量)
log10(置換性 Ca)
log10(置換性 K)
log10(活性 Al)
log10(活性 Fe)
log10(土壌 C)
log10(土壌 N)
土壌 Na
log10(土壌 Mg)
log10(土壌 Al)
log10(土壌 P)
log10(土壌 K)
log10(土壌 Ca)
log10(土壌 Mn)
log10(土壌 Fe)
log10(土壌 Ni)
log10(土壌 Cu)
log10(土壌 As)
log10(土壌 Se)
log10(土壌 Br)
log10(土壌 Mo)
log10(土壌 Sb)
log10(土壌 U)
log10(土壌 WS.Cl)
log10(土壌 WS.P)
log10(作物水分含量)
log10(作物灰分)
log10(作物 N)
log10(作物 Na)
log10(作物 Mg)
log10(作物 Al)
log10(作物 Si)
log10(作物 P)
log10(作物 K)
log10(作物 Ca)
log10(作物 Ti)
log10(作物 As)
log10(作物 Se)
log10(作物 Br)
log10(作物 Mo)
log10(作物 Sb)
log10(作物 Cs)
log10(作物 Ba)
log10(作物 La)
log10(作物 U)
単相関 (水田+畑)
データ数 順位相関係数
144
-0.20994
144
0.00419
144
-0.41788
144
0.08737
144
0.11766
137
-0.14059
144
-0.10758
144
0.08599
144
-0.39114
144
-0.38686
144
-0.34371
144
-0.33368
144
0.37098
144
-0.00062
144
0.03595
144
-0.06705
144
0.38505
144
0.12201
144
-0.17223
144
-0.24255
144
-0.13779
144
-0.19477
144
-0.18502
143
-0.41401
144
-0.27192
144
-0.21071
144
-0.07013
144
-0.07569
144
0.01420
144
0.34575
144
0.33008
144
-0.23626
144
0.19751
144
0.33958
144
0.18289
144
0.24321
144
0.09837
144
0.34475
144
0.41487
144
0.45755
144
0.21135
144
0.01344
139
-0.14105
144
0.32657
144
0.06307
120
0.28527
144
0.17517
144
0.25977
136
0.42443
129
0.31352
のセルは上位6番目
434
絶対値 積率相関係数
0.20994
-0.18898
0.00419
-0.10484
0.41788
-0.40071
0.08737
0.18287
0.11766
0.12428
0.14059
-0.16732
0.10758
-0.10846
0.08599
0.08460
0.39114
-0.42208
0.38686
-0.40688
0.34371
-0.40090
0.33368
-0.36876
0.37098
0.34448
0.00062
0.00016
0.03595
0.00573
0.06705
-0.09790
0.38505
0.35982
0.12201
0.11558
0.17223
-0.17313
0.24255
-0.24589
0.13779
-0.11621
0.19477
-0.21034
0.18502
-0.22664
0.41401
-0.40955
0.27192
-0.34145
0.21071
-0.27059
0.07013
-0.10832
0.07569
-0.12185
0.01420
0.03256
0.34575
0.38548
0.33008
0.37024
0.23626
-0.25322
0.19751
0.15431
0.33958
0.33105
0.18289
0.23872
0.24321
0.30614
0.09837
0.13777
0.34475
0.30177
0.41487
0.41899
0.45755
0.43293
0.21135
0.31857
0.01344
0.00405
0.14105
-0.18321
0.32657
0.29680
0.06307
0.05068
0.28527
0.36421
0.17517
0.18796
0.25977
0.26902
0.42443
0.44226
0.31352
0.40567
絶対値
0.18898
0.10484
0.40071
0.18287
0.12428
0.16732
0.10846
0.08460
0.42208
0.40688
0.40090
0.36876
0.34448
0.00016
0.00573
0.09790
0.35982
0.11558
0.17313
0.24589
0.11621
0.21034
0.22664
0.40955
0.34145
0.27059
0.10832
0.12185
0.03256
0.38548
0.37024
0.25322
0.15431
0.33105
0.23872
0.30614
0.13777
0.30177
0.41899
0.43293
0.31857
0.00405
0.18321
0.29680
0.05068
0.36421
0.18796
0.26902
0.44226
0.40567
表 5-27 単回帰モデル上位6ケース
No.
1
2
3
4
5
6
従属変数
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
No.
1
2
3
4
5
6
従属変数
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
No.
1
2
3
4
5
6
従属変数
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
No.
1
2
3
4
5
6
従属変数
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
No.
1
2
3
4
5
6
従属変数
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
No.
1
2
3
4
5
6
従属変数
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
Log10(TF-I)
順位相関 単回帰 (水田+畑)
データ数
切片
傾き
148 -2.9478
0.2728
148 -1.5706
0.2710
148 -1.7257
-0.7192
148 -3.8933
0.4254
148 -2.5125
-0.8352
148 -1.9228
-0.3983
積率相関 単回帰 (水田+畑)
独立変数
データ数
切片
傾き
Log10(作物 La)
148 -1.5706
0.2710
Log10(作物 Ca)
148 -2.9478
0.2728
Log10(活性 Al)
148 -1.9228
-0.3983
Log10(作物 K)
148 -3.8933
0.4254
Log10(土壌 Se)
148 -2.5125
-0.8352
Log10(活性 Fe)
148 -1.5809
-0.7228
順位相関 単回帰 (水田のみ)
独立変数
データ数
切片
傾き
土壌 Na
63 -2.8861
4.10E-05
作物 Ca
63 -3.2021
0.0093
Log10(含水率)
63 -2.0102
-0.6272
Log10(置換性 Ca)
63 -0.8257
-0.7070
Log10(作物 Br)
63 -2.3755
0.6101
Log10(土壌 N)
63 -2.0040
-1.0055
積率相関 単回帰 (水田のみ)
独立変数
データ数
切片
傾き
土壌 Na
63 -2.8861
4.10E-05
Log10(土壌 N)
63 -2.0040
-1.0055
Log10(含水率)
63 -2.0102
-0.6272
作物 Ca
63 -3.2021
0.0093
Log10(土壌 C)
63 -1.3349
-0.7660
Log10(置換性 Ca)
63 -0.8257
-0.7070
順位相関 単回帰 (畑のみ)
独立変数
データ数
切片
傾き
Log10(土壌 Br)
85 -1.3475
-0.6560
Log10(活性 Al)
85 -1.6091
-0.5572
Log10(土壌 Se)
85 -2.4974
-1.2757
Log10(活性 Fe)
85 -1.1816
-0.9954
土壌 K
85 -2.5882
4.13E-05
Log10(含水率)
85 -1.4628
-0.8728
積率相関 単回帰 (畑のみ)
独立変数
データ数
切片
傾き
Log10(土壌 Br)
85 -1.3475
-0.6560
Log10(活性 Al)
85 -1.6091
-0.5572
Log10(活性 Fe)
85 -1.1816
-0.9954
Log10(土壌 Se)
85 -2.4974
-1.2757
Log10(土壌 C)
85 -0.6401
-0.9775
土壌 K
85 -2.5882
4.13E-05
独立変数
Log10(作物 Ca)
Log10(作物 La)
Log10(含水率)
Log10(作物 K)
Log10(土壌 Se)
Log10(活性 Al)
順位相関係数 p 値
0.4575 5.02E-09
0.4244 7.62E-08
-0.4179 1.26E-07
0.4149 1.58E-07
-0.4140 1.69E-07
-0.3911 8.86E-07
順位相関係数 p 値
0.4423 1.83E-08
0.4329 3.90E-08
-0.4221 9.14E-08
0.4190 1.16E-07
-0.4096 2.36E-07
-0.4069 2.87E-07
順位相関係数 p 値
0.5438 4.11E-06
0.5011 2.88E-05
-0.4813 6.52E-05
-0.4502 2.14E-04
0.4302 4.33E-04
-0.3935 1.42E-03
順位相関係数 p 値
0.5509 2.89E-06
-0.5425 4.37E-06
-0.5419 4.50E-06
0.5377 5.51E-06
-0.5033 2.62E-05
-0.4971 3.41E-05
順位相関係数 p 値
-0.5778 7.02E-09
-0.5467 6.21E-08
-0.5127 5.26E-07
-0.5115 5.66E-07
0.5113 5.73E-07
-0.4733 4.78E-06
順位相関係数 p 値
-0.5948 1.95E-09
-0.5746 8.89E-09
-0.5329 1.52E-07
-0.5321 1.59E-07
-0.4622 8.44E-06
0.4620 8.54E-06
のセルは,順位相関と積率相関で共に高かったもの
435
表 5-28 土壌特性データ,作物中元素濃度データ及び土地利用形態の変数同士の相関係数の
絶対値が 0.7 以上のペア
No
土壌変数1
土壌変数2
相関係数
No
1
2
log10(活性 Fe)
log10(含水率)
0.70428
23
log10(作物 Al)
log10(作物水分含量)
0.73031
24
3
log10(作物 Ba)
log10(作物 Al)
0.70504
25
4
log10(作物 Ba)
log10(作物 K)
0.72931
26
5
log10(作物 Ba)
log10(作物 Ca)
0.76817
6
log10(作物 Br)
log10(作物水分含量)
0.84887
7
log10(作物 Br)
log10(作物 Na)
8
log10(作物 Br)
log10(作物 K)
土壌変数1
土壌変数2
相関係数
log10(作物 La)
log10(作物 Ba)
0.79676
log10(作物 Na)
log10(作物水分含量)
0.75275
log10(作物 Ti)
log10(作物 Al)
0.84864
log10(作物 U)
log10(作物水分含量)
0.76084
27
log10(作物 U)
log10(作物 Al)
0.94836
28
log10(作物 U)
log10(作物 K)
0.74382
0.74400
29
log10(作物 U)
log10(作物 Ti)
0.81670
0.87698
30
log10(作物 U)
log10(作物 La)
0.84253
9
log10(作物 Br)
log10(作物 Ca)
0.78007
31
log10(土壌 Br)
log10(活性 Al)
0.79077
10
log10(作物 Ca)
log10(作物水分含量)
0.84207
32
log10(土壌 Br)
log10(土壌 C)
0.71915
11
log10(作物 Ca)
log10(作物 Na)
0.81604
33
log10(土壌 Fe)
log10(活性 Fe)
0.71014
12
log10(作物 Ca)
log10(作物 K)
0.88528
34
log10(土壌 Fe)
log10(土壌 K)
-0.73206
13
log10(作物 K)
log10(作物水分含量)
0.93058
35
log10(土壌 N)
log10(土壌 C)
0.93604
14
log10(作物 K)
log10(作物 Na)
0.75114
36
土地利用区分
log10(作物水分含量)
0.81388
15
log10(作物 K)
log10(作物 Al)
0.71932
37
土地利用区分
log10(作物 Al)
0.72066
16
log10(作物 La)
log10(作物水分含量)
0.81262
38
土地利用区分
log10(作物 K)
0.90385
17
log10(作物 La)
log10(作物 Na)
0.73847
39
土地利用区分
log10(作物 Ca)
0.80592
18
log10(作物 La)
log10(作物 Al)
0.85013
40
土地利用区分
log10(作物 As)
-0.70893
19
log10(作物 La)
log10(作物 K)
0.83233
41
土地利用区分
log10(作物 Br)
0.78802
20
log10(作物 La)
log10(作物 Ca)
0.80176
42
土地利用区分
log10(作物 Ba)
0.73519
21
log10(作物 La)
log10(作物 Ti)
0.70106
43
土地利用区分
log10(作物 La)
0.79814
22
log10(作物 La)
log10(作物 Br)
0.81844
44
土地利用区分
log10(作物 U)
0.72123
表 5-29 重回帰分析の独立変数から除外した土壌特性及び作物中元素濃度
1
農作物移行係数 TF-I
モデル 1 で除外した変数
log10(作物水分含量)
農作物移行係数 TF-I
モデル 2 で除外した変数
log10(作物水分含量)
農作物移行係数 TF-I
モデル 3 で除外/復活した変数
log10(作物水分含量)復活
2
log10(作物 U)
log10(作物 U)
log10(作物 U)
3
log10(土壌 N)
log10(土壌 N)
log10(土壌 N)
4
log10(作物 La)
log10(作物 La)
5
log10(作物 Sb)
log10(作物 Sb)
6
log10(塩基置換容量)
log10(塩基置換容量)
7
log10(作物 Si)
8
log10(作物 Se)
No.
436
表 5-30 対象とする堆積物中データ,試料水中データ及び沿岸域 Kd
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
堆積物中データ
Water content(weight %)
LOI(weight % dry)
Na(g/kg)
Mg(g/kg)
Al(g/kg)
K(g/kg)
Ca(g/kg)
V(g/kg)
Mn(g/kg)
Fe(g/kg)
Co(g/kg)
Ni(g/kg)
Cu(g/kg)
Rb(g/kg)
Sr(g/kg)
Y(g/kg)
Mo(g/kg)
Cd(g/kg)
La(g/kg)
Ce(g/kg)
Pr(g/kg)
Nd(g/kg)
Sm(g/kg)
Eu(g/kg)
Gd(g/kg)
Tb(g/kg)
Dy(g/kg)
Ho(g/kg)
Er(g/kg)
Tm(g/kg)
Yb(g/kg)
Lu(g/kg)
Pb(g/kg)
U(g/kg)
文書中表記
堆積 Water.content
堆積 LOI
堆積 Na
堆積 Mg
堆積 Al
堆積 K
堆積 Ca
堆積 V
堆積 Mn
堆積 Fe
堆積 Co
堆積 Ni
堆積 Cu
堆積 Rb
堆積 Sr
堆積 Y
堆積 Mo
堆積 Cd
堆積 La
堆積 Ce
堆積 Pr
堆積 Nd
堆積 Sm
堆積 Eu
堆積 Gd
堆積 Tb
堆積 Dy
堆積 Ho
堆積 Er
堆積 Tm
堆積 Yb
堆積 Lu
堆積 Pb
堆積 U
No
1
2
3
4
5
沿岸域 Kd
Co(L/kg)
Ni(L/kg)
Sr(L/kg)
Sm(L/kg)
U(L/kg)
文書中表記
Kd-Co
Kd-Ni
Kd-Sr
Kd-Sm
Kd-U
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
437
試料水中データ
Salinity
pH
SPM(g/L)
DOC(g/L)
DO(g/L)
Na(g/L)
Mg(g/L)
Al(g/L)
K(g/L)
Ca(g/L)
V(g/L)
Mn(g/L)
Fe(g/L)
Co(g/L)
Ni(g/L)
Cu(g/L)
Rb(g/L)
Sr(g/L)
Y(g/L)
Mo(g/L)
Cd(g/L)
La(g/L)
Ce(g/L)
Pr(g/L)
Nd(g/L)
Sm(g/L)
Eu(g/L)
Gd(g/L)
Tb(g/L)
Dy(g/L)
Ho(g/L)
Er(g/L)
Tm(g/L)
Yb(g/L)
Lu(g/L)
Pb(g/L)
U(g/L)
文書中表記
水中 Salinity
水中 pH
水中 SPM
水中 DOC
水中 DO
水中 Na
水中 Mg
水中 Al
水中 K
水中 Ca
水中 V
水中 Mn
水中 Fe
水中 Co
水中 Ni
水中 Cu
水中 Rb
水中 Sr
水中 Y
水中 Mo
水中 Cd
水中 La
水中 Ce
水中 Pr
水中 Nd
水中 Sm
水中 Eu
水中 Gd
水中 Tb
水中 Dy
水中 Ho
水中 Er
水中 Tm
水中 Yb
水中 Lu
水中 Pb
水中 U
表 5-31 沿岸域 Kd,堆積物及び海水中元素濃度の正規性統計量,p 値及び決定した分布形態
正規性 確認
沿岸域 Kd/堆積物
/海水中元素濃度
データ数
検定統計量
対数正規性 確認
p値
データ
数
分布形態
検定統計量
p値
正規
対数
Kd-Co
55
0.834
0.000
55
0.972
0.222
○ Kd-Ni
55
0.854
0.000
55
0.982
0.601
○ Kd-Sr
55
0.841
0.000
55
0.970
0.194
○ Kd-Sm
55
0.873
0.000
55
0.984
0.656
○ Kd-U
55
0.933
0.005
55
0.944
0.012
○ 堆積 Water.content
55
0.877
0.000
55
0.931
0.004
○ 堆積 LOI
55
0.766
0.000
55
0.900
0.000
○ 堆積 Na
55
0.947
0.017
55
0.946
0.016
○ 堆積 Mg
55
0.975
0.304
55
0.958
0.052
○ 堆積 Al
55
0.926
0.002
55
0.877
0.000
○ 堆積 K
55
0.985
0.701
55
0.970
0.182
○ 堆積 Ca
55
0.934
0.005
55
0.931
0.004
○ 堆積 V
55
0.931
0.004
55
0.981
0.539
○ 堆積 Mn
55
0.898
0.000
55
0.935
0.005
○ 堆積 Fe
55
0.956
0.043
55
0.991
0.942
○ 堆積 Co
55
0.961
0.068
55
0.947
0.017
堆積 Ni
55
0.874
0.000
55
0.963
0.092
堆積 Cu
55
0.885
0.000
55
0.945
0.014
堆積 Rb
55
0.957
0.048
55
0.940
0.009
堆積 Sr
55
0.956
0.041
55
0.964
0.096
○ 堆積 Y
55
0.955
0.039
55
0.976
0.332
○ 堆積 Mo
55
0.879
0.000
55
0.978
0.410
○ 堆積 Cd
55
0.932
0.004
55
0.913
0.001
堆積 La
55
0.941
0.009
55
0.969
0.172
堆積 Ce
55
0.961
0.071
55
0.961
0.071
堆積 Pr
55
0.922
0.002
55
0.974
0.279
○ 堆積 Nd
55
0.910
0.001
55
0.973
0.260
○ 堆積 Sm
55
0.904
0.000
55
0.984
0.675
○ 堆積 Eu
55
0.952
0.028
55
0.967
0.137
○ 堆積 Gd
55
0.897
0.000
55
0.979
0.457
○ 堆積 Tb
55
0.939
0.008
55
0.967
0.136
○ 堆積 Dy
55
0.926
0.002
55
0.965
0.113
○ 堆積 Ho
55
0.958
0.053
55
0.963
0.089
○ 堆積 Er
55
0.959
0.057
55
0.965
0.108
○ 堆積 Tm
55
0.986
0.778
55
0.902
0.000
堆積 Yb
55
0.961
0.074
55
0.965
0.112
堆積 Lu
55
0.984
0.653
55
0.897
0.000
堆積 Pb
55
0.943
0.011
55
0.966
0.121
堆積 U
55
0.951
0.025
55
0.918
0.001
○ 水中 Salinity
55
0.588
0.000
55
0.548
0.000
○ 水中 pH
55
0.948
0.018
55
0.950
0.023
○ 水中 SPM
53
0.567
0.000
53
0.971
0.213
438
○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 水中 DOC
48
0.984
0.738
48
0.985
0.779
○ 水中 DO
53
0.969
0.182
53
0.976
0.365
○ 水中 Na
55
0.900
0.000
55
0.924
0.002
○ 水中 Mg
55
0.818
0.000
55
0.853
0.000
○ 水中 Al
55
0.362
0.000
55
0.955
0.038
○ 水中 K
55
0.887
0.000
55
0.934
0.005
○ 水中 Ca
55
0.807
0.000
55
0.854
0.000
○ 水中 V
55
0.979
0.450
55
0.961
0.068
水中 Mn
55
0.562
0.000
55
0.979
0.451
○ 水中 Fe
55
0.684
0.000
55
0.972
0.221
○ 水中 Co
55
0.673
0.000
55
0.932
0.004
○ 水中 Ni
55
0.899
0.000
55
0.968
0.153
○ 水中 Cu
55
0.822
0.000
55
0.983
0.610
○ 水中 Rb
55
0.969
0.165
55
0.937
0.006
○ 水中 Sr
55
0.916
0.001
55
0.823
0.000
○ 水中 Y
55
0.887
0.000
55
0.967
0.140
水中 Mo
55
0.978
0.389
55
0.977
0.367
水中 Cd
55
0.926
0.002
55
0.951
0.026
○ 水中 La
55
0.946
0.016
55
0.973
0.247
○ 水中 Ce
55
0.913
0.001
55
0.987
0.823
○ 水中 Pr
55
0.910
0.001
55
0.984
0.661
○ 水中 Nd
55
0.892
0.000
55
0.975
0.307
○ 水中 Sm
55
0.848
0.000
55
0.979
0.440
○ 水中 Eu
55
0.791
0.000
55
0.948
0.019
○ 水中 Gd
55
0.823
0.000
55
0.938
0.007
○ 水中 Tb
55
0.862
0.000
55
0.971
0.199
○ 水中 Dy
55
0.872
0.000
55
0.949
0.021
○ 水中 Ho
55
0.907
0.000
55
0.968
0.148
○ 水中 Er
55
0.898
0.000
55
0.968
0.152
○ 水中 Tm
55
0.910
0.001
55
0.967
0.133
○ 水中 Yb
55
0.882
0.000
55
0.982
0.557
○ 水中 Lu
55
0.850
0.000
55
0.969
0.174
○ 水中 Pb
55
0.728
0.000
55
0.897
0.000
○ 水中 U
55
0.887
0.000
55
0.777
0.000
のセルはp値が 0.05 以上で仮説が採択されたもの。
水中pH のセルは値自体が対数のため,p値に係わらず生値の正規性とした。
生値正規性と対数正規性で共にp値が 0.05 以下で仮説が棄却された場合,p値の大きい方の分布とした。
439
○ ○ ○ ○ 表 5-32 単相関結果(沿岸域 Kd-Co)
No
従属変数
1
Log10(Kd-Co)
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
独立変数
単相関 log10(Kd.Co)
順位相関
データ数
係数
Log10(堆積
Water.content)
Log10(堆積 LOI)
堆積 Na
堆積 Mg
堆積 Al
堆積 K
堆積 Ca
Log10(堆積 V)
Log10(堆積 Mn)
Log10(堆積 Fe)
堆積 Co
Log10(堆積 Ni)
Log10(堆積 Cu)
堆積 Rb
Log10(堆積 Sr)
Log10(堆積 Y)
Log10(堆積 Mo)
堆積 Cd
Log10(堆積 La)
堆積 Ce
Log10(堆積 Pr)
Log10(堆積 Nd)
Log10(堆積 Sm)
Log10(堆積 Eu)
Log10(堆積 Gd)
Log10(堆積 Tb)
Log10(堆積 Dy)
Log10(堆積 Ho)
Log10(堆積 Er)
堆積 Tm
Log10(堆積 Yb)
堆積 Lu
Log10(堆積 Pb)
堆積 U
水中 Salinity
水中 pH
Log10(水中 SPM)
Log10(水中 DOC)
Log10(水中 DO)
Log10(水中 Na)
Log10(水中 Mg)
Log10(水中 Al)
440
絶対値
積率相関
係数
絶対値
55
0.13939
0.13939
0.20281
0.20281
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
53
48
53
55
55
55
0.26130
-0.11392
0.30974
0.00224
0.02626
-0.06248
0.34892
0.05786
0.45346
0.47749
0.34798
0.24033
-0.02742
0.16133
0.11385
0.16530
0.01984
0.03716
0.18759
0.02417
0.04654
0.04019
-0.09156
0.02424
-0.03579
0.06342
-0.01739
0.05144
-0.10584
0.13175
-0.05873
0.29444
0.20029
0.48283
0.00412
-0.62805
-0.43034
-0.14143
0.47035
0.44329
-0.37388
0.26130
0.11392
0.30974
0.00224
0.02626
0.06248
0.34892
0.05786
0.45346
0.47749
0.34798
0.24033
0.02742
0.16133
0.11385
0.16530
0.01984
0.03716
0.18759
0.02417
0.04654
0.04019
0.09156
0.02424
0.03579
0.06342
0.01739
0.05144
0.10584
0.13175
0.05873
0.29444
0.20029
0.48283
0.00412
0.62805
0.43034
0.14143
0.47035
0.44329
0.37388
0.31272
-0.00730
0.25825
0.02387
-0.01538
0.09016
0.31687
0.05904
0.43593
0.45927
0.27442
0.16376
-0.14804
0.27786
0.10744
0.18526
-0.02458
-0.01183
0.12330
-0.00206
0.01748
0.03519
-0.00929
0.04313
0.00023
0.07496
0.02555
0.07168
-0.06967
0.11230
-0.04113
0.25593
0.13854
0.51281
0.05012
-0.52285
-0.40105
-0.09780
0.44729
0.42559
-0.36342
0.31272
0.00730
0.25825
0.02387
0.01538
0.09016
0.31687
0.05904
0.43593
0.45927
0.27442
0.16376
0.14804
0.27786
0.10744
0.18526
0.02458
0.01183
0.12330
0.00206
0.01748
0.03519
0.00929
0.04313
0.00023
0.07496
0.02555
0.07168
0.06967
0.11230
0.04113
0.25593
0.13854
0.51281
0.05012
0.52285
0.40105
0.09780
0.44729
0.42559
0.36342
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(水中 K)
Log10(水中 Ca)
水中 V
Log10(水中 Mn)
Log10(水中 Fe)
Log10(水中 Co)
Log10(水中 Ni)
Log10(水中 Cu)
水中 Rb
水中 Sr
Log10(水中 Y)
水中 Mo
Log10(水中 Cd)
Log10(水中 La)
Log10(水中 Ce)
Log10(水中 Pr)
Log10(水中 Nd)
Log10(水中 Sm)
Log10(水中 Eu)
Log10(水中 Gd)
Log10(水中 Tb)
Log10(水中 Dy)
Log10(水中 Ho)
Log10(水中 Er)
Log10(水中 Tm)
Log10(水中 Yb)
Log10(水中 Lu)
Log10(水中 Pb)
水中 U
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
のセルは上位6番目 のセルは沿岸域 Kd と同じ元素 441
0.46898
0.35830
0.01479
-0.69496
-0.57462
-0.80750
-0.49924
-0.21736
-0.10678
-0.06111
-0.53406
0.07854
-0.41440
-0.49474
-0.60606
-0.47799
-0.48630
-0.48611
-0.48273
-0.57963
-0.55782
-0.53434
-0.56413
-0.56218
-0.61371
-0.53410
-0.51821
0.24857
0.09176
0.46898
0.35830
0.01479
0.69496
0.57462
0.80750
0.49924
0.21736
0.10678
0.06111
0.53406
0.07854
0.41440
0.49474
0.60606
0.47799
0.48630
0.48611
0.48273
0.57963
0.55782
0.53434
0.56413
0.56218
0.61371
0.53410
0.51821
0.24857
0.09176
0.43678
0.38134
0.06841
-0.79758
-0.57549
-0.87325
-0.56583
-0.29927
-0.08928
-0.02241
-0.57788
0.11843
-0.31180
-0.53680
-0.62601
-0.56954
-0.56980
-0.56976
-0.58828
-0.65683
-0.62278
-0.59754
-0.60765
-0.58751
-0.62750
-0.56226
-0.55230
0.20531
0.13395
0.43678
0.38134
0.06841
0.79758
0.57549
0.87325
0.56583
0.29927
0.08928
0.02241
0.57788
0.11843
0.31180
0.53680
0.62601
0.56954
0.56980
0.56976
0.58828
0.65683
0.62278
0.59754
0.60765
0.58751
0.62750
0.56226
0.55230
0.20531
0.13395
表 5-33 単相関結果(沿岸域 Kd-Ni)
No
従属変数
1
Log10(Kd-Ni)
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
独立変数
単相関 log10(Kd.Ni)
順位相関
データ数
係数
Log10(堆積
Water.content)
Log10(堆積 LOI)
堆積 Na
堆積 Mg
堆積 Al
堆積 K
堆積 Ca
Log10(堆積 V)
Log10(堆積 Mn)
Log10(堆積 Fe)
堆積 Co
Log10(堆積 Ni)
Log10(堆積 Cu)
堆積 Rb
Log10(堆積 Sr)
Log10(堆積 Y)
Log10(堆積 Mo)
堆積 Cd
Log10(堆積 La)
堆積 Ce
Log10(堆積 Pr)
Log10(堆積 Nd)
Log10(堆積 Sm)
Log10(堆積 Eu)
Log10(堆積 Gd)
Log10(堆積 Tb)
Log10(堆積 Dy)
Log10(堆積 Ho)
Log10(堆積 Er)
堆積 Tm
Log10(堆積 Yb)
堆積 Lu
Log10(堆積 Pb)
堆積 U
水中 Salinity
水中 pH
Log10(水中 SPM)
Log10(水中 DOC)
Log10(水中 DO)
Log10(水中 Na)
Log10(水中 Mg)
442
絶対値
積率相関
係数
絶対値
55
0.23117
0.23117
0.27202
0.27202
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
53
48
53
55
55
0.50362
0.15390
0.55988
0.34755
0.12677
-0.31198
0.48918
0.10584
0.50844
0.77662
0.94906
0.76075
0.15880
-0.25455
0.43030
0.25570
0.36544
0.03564
0.19481
0.09149
0.11400
0.17323
0.11861
0.22929
0.25548
0.35635
0.31147
0.36948
0.25303
0.39661
0.23665
0.21075
0.33889
0.10685
-0.09633
-0.01755
-0.01194
-0.25601
0.50786
0.31457
0.50362
0.15390
0.55988
0.34755
0.12677
0.31198
0.48918
0.10584
0.50844
0.77662
0.94906
0.76075
0.15880
0.25455
0.43030
0.25570
0.36544
0.03564
0.19481
0.09149
0.11400
0.17323
0.11861
0.22929
0.25548
0.35635
0.31147
0.36948
0.25303
0.39661
0.23665
0.21075
0.33889
0.10685
0.09633
0.01755
0.01194
0.25601
0.50786
0.31457
0.58394
0.15019
0.50999
0.35258
0.03642
-0.30619
0.45167
0.13490
0.49793
0.75296
0.95102
0.76421
0.14494
-0.19063
0.39424
0.28399
0.34492
0.03365
0.17138
0.09035
0.11331
0.17304
0.21301
0.21599
0.29216
0.31700
0.33442
0.34901
0.26856
0.35753
0.25364
0.21169
0.36693
0.11453
-0.04560
0.06157
0.04459
-0.22695
0.40226
0.26632
0.58394
0.15019
0.50999
0.35258
0.03642
0.30619
0.45167
0.13490
0.49793
0.75296
0.95102
0.76421
0.14494
0.19063
0.39424
0.28399
0.34492
0.03365
0.17138
0.09035
0.11331
0.17304
0.21301
0.21599
0.29216
0.31700
0.33442
0.34901
0.26856
0.35753
0.25364
0.21169
0.36693
0.11453
0.04560
0.06157
0.04459
0.22695
0.40226
0.26632
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(水中 Al)
Log10(水中 K)
Log10(水中 Ca)
水中 V
Log10(水中 Mn)
Log10(水中 Fe)
Log10(水中 Co)
Log10(水中 Ni)
Log10(水中 Cu)
水中 Rb
水中 Sr
Log10(水中 Y)
水中 Mo
Log10(水中 Cd)
Log10(水中 La)
Log10(水中 Ce)
Log10(水中 Pr)
Log10(水中 Nd)
Log10(水中 Sm)
Log10(水中 Eu)
Log10(水中 Gd)
Log10(水中 Tb)
Log10(水中 Dy)
Log10(水中 Ho)
Log10(水中 Er)
Log10(水中 Tm)
Log10(水中 Yb)
Log10(水中 Lu)
Log10(水中 Pb)
水中 U
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
のセルは上位6番目 のセルは沿岸域 Kd と同じ元素 443
-0.12965
0.50144
0.22778
-0.10299
-0.12071
-0.31552
-0.12840
0.00447
0.01259
-0.07771
-0.12208
-0.05549
-0.12858
-0.23147
0.02280
-0.18737
0.05534
0.03424
0.03341
0.00393
-0.04088
-0.06555
-0.02313
-0.05498
-0.04225
-0.09622
-0.04597
-0.04751
0.11790
0.02750
0.12965
0.50144
0.22778
0.10299
0.12071
0.31552
0.12840
0.00447
0.01259
0.07771
0.12208
0.05549
0.12858
0.23147
0.02280
0.18737
0.05534
0.03424
0.03341
0.00393
0.04088
0.06555
0.02313
0.05498
0.04225
0.09622
0.04597
0.04751
0.11790
0.02750
-0.10942
0.43248
0.22295
-0.10942
-0.17024
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0.01331
0.01748
-0.02075
-0.04317
-0.04091
-0.01555
-0.05008
-0.02574
-0.10498
-0.08500
-0.07367
0.18334
-0.01983
0.10942
0.43248
0.22295
0.10942
0.17024
0.29737
0.10463
0.02260
0.00234
0.01146
0.13229
0.03761
0.14249
0.11486
0.02970
0.18368
0.00704
0.01331
0.01748
0.02075
0.04317
0.04091
0.01555
0.05008
0.02574
0.10498
0.08500
0.07367
0.18334
0.01983
表 5-34 単相関結果(沿岸域 Kd-Sr)
No
従属変数
1
Log10(Kd-Sr)
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
独立変数
単相関 log10(Kd.Sr)
順位相関
データ数
係数
Log10(堆積
Water.content)
Log10(堆積 LOI)
堆積 Na
堆積 Mg
堆積 Al
堆積 K
堆積 Ca
Log10(堆積 V)
Log10(堆積 Mn)
Log10(堆積 Fe)
堆積 Co
Log10(堆積 Ni)
Log10(堆積 Cu)
堆積 Rb
Log10(堆積 Sr)
Log10(堆積 Y)
Log10(堆積 Mo)
堆積 Cd
Log10(堆積 La)
堆積 Ce
Log10(堆積 Pr)
Log10(堆積 Nd)
Log10(堆積 Sm)
Log10(堆積 Eu)
Log10(堆積 Gd)
Log10(堆積 Tb)
Log10(堆積 Dy)
Log10(堆積 Ho)
Log10(堆積 Er)
堆積 Tm
Log10(堆積 Yb)
堆積 Lu
Log10(堆積 Pb)
堆積 U
水中 Salinity
水中 pH
Log10(水中 SPM)
Log10(水中 DOC)
Log10(水中 DO)
Log10(水中 Na)
Log10(水中 Mg)
444
絶対値
積率相関
係数
絶対値
55
-0.40094
0.40094
-0.31194
0.31194
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
53
48
53
55
55
-0.24095
-0.23261
0.15606
-0.08586
-0.28478
0.45693
0.23391
0.29408
0.33824
0.13146
-0.25195
-0.24076
-0.31890
0.85541
-0.14812
-0.02720
-0.36919
-0.29387
-0.29343
-0.30498
-0.28571
-0.26616
-0.12453
-0.24848
-0.25260
-0.17792
-0.17792
-0.14574
-0.24206
-0.11782
-0.23045
-0.11104
-0.30628
0.18052
0.18133
-0.09288
-0.21979
0.26439
0.13983
0.24625
0.24095
0.23261
0.15606
0.08586
0.28478
0.45693
0.23391
0.29408
0.33824
0.13146
0.25195
0.24076
0.31890
0.85541
0.14812
0.02720
0.36919
0.29387
0.29343
0.30498
0.28571
0.26616
0.12453
0.24848
0.25260
0.17792
0.17792
0.14574
0.24206
0.11782
0.23045
0.11104
0.30628
0.18052
0.18133
0.09288
0.21979
0.26439
0.13983
0.24625
-0.21320
-0.12832
0.25610
0.02483
-0.27330
0.41820
0.33935
0.20023
0.38193
0.20176
-0.13275
-0.14044
-0.35617
0.83281
-0.04442
-0.06873
-0.29818
-0.28182
-0.20642
-0.25253
-0.22294
-0.17084
-0.04555
-0.11266
-0.12513
-0.05496
-0.08252
-0.04710
-0.15118
-0.03190
-0.14542
-0.18942
-0.31101
-0.00645
0.18334
-0.01875
-0.27091
0.32102
0.25293
0.30362
0.21320
0.12832
0.25610
0.02483
0.27330
0.41820
0.33935
0.20023
0.38193
0.20176
0.13275
0.14044
0.35617
0.83281
0.04442
0.06873
0.29818
0.28182
0.20642
0.25253
0.22294
0.17084
0.04555
0.11266
0.12513
0.05496
0.08252
0.04710
0.15118
0.03190
0.14542
0.18942
0.31101
0.00645
0.18334
0.01875
0.27091
0.32102
0.25293
0.30362
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(水中 Al)
Log10(水中 K)
Log10(水中 Ca)
水中 V
Log10(水中 Mn)
Log10(水中 Fe)
Log10(水中 Co)
Log10(水中 Ni)
Log10(水中 Cu)
水中 Rb
水中 Sr
Log10(水中 Y)
水中 Mo
Log10(水中 Cd)
Log10(水中 La)
Log10(水中 Ce)
Log10(水中 Pr)
Log10(水中 Nd)
Log10(水中 Sm)
Log10(水中 Eu)
Log10(水中 Gd)
Log10(水中 Tb)
Log10(水中 Dy)
Log10(水中 Ho)
Log10(水中 Er)
Log10(水中 Tm)
Log10(水中 Yb)
Log10(水中 Lu)
Log10(水中 Pb)
水中 U
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
のセルは上位6番目 のセルは沿岸域 Kd と同じ元素 445
-0.08882
-0.00216
0.16407
0.19872
-0.13608
0.09178
-0.17854
-0.16030
-0.01663
-0.30570
-0.29719
-0.18368
0.31759
-0.07514
-0.32633
-0.17569
-0.30875
-0.28323
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-0.21351
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-0.24056
-0.21707
-0.13898
-0.16552
-0.15309
-0.04351
0.09506
0.01032
0.08882
0.00216
0.16407
0.19872
0.13608
0.09178
0.17854
0.16030
0.01663
0.30570
0.29719
0.18368
0.31759
0.07514
0.32633
0.17569
0.30875
0.28323
0.26185
0.28184
0.21351
0.24857
0.24056
0.21707
0.13898
0.16552
0.15309
0.04351
0.09506
0.01032
-0.01810
0.16724
0.26295
0.16447
-0.14328
0.07407
-0.18613
-0.16626
-0.01700
-0.36886
-0.36523
-0.22270
0.29356
-0.03367
-0.34275
-0.20613
-0.33521
-0.32707
-0.30928
-0.33240
-0.28032
-0.30640
-0.29904
-0.23965
-0.17333
-0.18144
-0.15482
-0.05372
0.04952
0.03714
0.01810
0.16724
0.26295
0.16447
0.14328
0.07407
0.18613
0.16626
0.01700
0.36886
0.36523
0.22270
0.29356
0.03367
0.34275
0.20613
0.33521
0.32707
0.30928
0.33240
0.28032
0.30640
0.29904
0.23965
0.17333
0.18144
0.15482
0.05372
0.04952
0.03714
表 5-35 単相関結果(沿岸域 Kd-Sm)
No
従属変数
1
Log10(Kd-Sm)
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
独立変数
単相関 log10(Kd.Sm)
順位相関
データ数
係数
Log10(堆積
Water.content)
Log10(堆積 LOI)
堆積 Na
堆積 Mg
堆積 Al
堆積 K
堆積 Ca
Log10(堆積 V)
Log10(堆積 Mn)
Log10(堆積 Fe)
堆積 Co
Log10(堆積 Ni)
Log10(堆積 Cu)
堆積 Rb
Log10(堆積 Sr)
Log10(堆積 Y)
Log10(堆積 Mo)
堆積 Cd
Log10(堆積 La)
堆積 Ce
Log10(堆積 Pr)
Log10(堆積 Nd)
Log10(堆積 Sm)
Log10(堆積 Eu)
Log10(堆積 Gd)
Log10(堆積 Tb)
Log10(堆積 Dy)
Log10(堆積 Ho)
Log10(堆積 Er)
堆積 Tm
Log10(堆積 Yb)
堆積 Lu
Log10(堆積 Pb)
堆積 U
水中 Salinity
水中 pH
Log10(水中 SPM)
Log10(水中 DOC)
Log10(水中 DO)
Log10(水中 Na)
Log10(水中 Mg)
446
絶対値
積率相関
係数
絶対値
55
-0.03550
0.03550
0.05097
0.05097
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
53
48
53
55
55
-0.07341
0.00014
0.35224
-0.05765
-0.27460
0.41558
0.25209
-0.08795
0.33665
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0.06255
0.00938
-0.09221
0.08853
0.34582
-0.13853
0.04906
0.41537
0.39141
0.39769
0.42121
0.44271
0.38102
0.45144
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0.38723
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0.22633
0.31147
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0.11291
0.14913
0.05373
-0.32181
-0.03555
0.03233
-0.08874
0.05440
0.07341
0.00014
0.35224
0.05765
0.27460
0.41558
0.25209
0.08795
0.33665
0.29877
0.06255
0.00938
0.09221
0.08853
0.34582
0.13853
0.04906
0.41537
0.39141
0.39769
0.42121
0.44271
0.38102
0.45144
0.36277
0.38723
0.31703
0.34019
0.22633
0.31147
0.23528
0.06017
0.11291
0.14913
0.05373
0.32181
0.03555
0.03233
0.08874
0.05440
0.00768
0.09371
0.25229
0.00457
-0.26342
0.45951
0.18875
-0.18240
0.33097
0.24994
0.00042
-0.07623
-0.15771
0.18972
0.42933
-0.12261
0.00097
0.41143
0.44074
0.43495
0.46824
0.51021
0.46452
0.52066
0.43482
0.47387
0.40682
0.42585
0.31372
0.40568
0.31587
0.12347
0.15258
0.13349
0.04265
-0.34904
-0.10493
0.06901
-0.09157
-0.04431
0.00768
0.09371
0.25229
0.00457
0.26342
0.45951
0.18875
0.18240
0.33097
0.24994
0.00042
0.07623
0.15771
0.18972
0.42933
0.12261
0.00097
0.41143
0.44074
0.43495
0.46824
0.51021
0.46452
0.52066
0.43482
0.47387
0.40682
0.42585
0.31372
0.40568
0.31587
0.12347
0.15258
0.13349
0.04265
0.34904
0.10493
0.06901
0.09157
0.04431
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(水中 Al)
Log10(水中 K)
Log10(水中 Ca)
水中 V
Log10(水中 Mn)
Log10(水中 Fe)
Log10(水中 Co)
Log10(水中 Ni)
Log10(水中 Cu)
水中 Rb
水中 Sr
Log10(水中 Y)
水中 Mo
Log10(水中 Cd)
Log10(水中 La)
Log10(水中 Ce)
Log10(水中 Pr)
Log10(水中 Nd)
Log10(水中 Sm)
Log10(水中 Eu)
Log10(水中 Gd)
Log10(水中 Tb)
Log10(水中 Dy)
Log10(水中 Ho)
Log10(水中 Er)
Log10(水中 Tm)
Log10(水中 Yb)
Log10(水中 Lu)
Log10(水中 Pb)
水中 U
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
のセルは上位6番目 のセルは沿岸域 Kd と同じ元素 447
-0.44719
0.06190
0.09206
-0.07091
-0.40318
-0.25805
-0.38454
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-0.62563
-0.52931
-0.56340
-0.51976
-0.45724
-0.33097
-0.01887
0.03969
0.44719
0.06190
0.09206
0.07091
0.40318
0.25805
0.38454
0.25707
0.15260
0.11926
0.08362
0.57663
0.00527
0.05807
0.58873
0.55130
0.60102
0.61466
0.66008
0.61993
0.66243
0.56984
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0.56340
0.51976
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0.03969
-0.50616
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-0.16344
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0.44159
0.33032
0.17212
0.03617
0.01195
0.62722
0.01488
0.04579
0.59651
0.56660
0.62748
0.65777
0.72433
0.69246
0.73548
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0.67895
0.58919
0.59352
0.58901
0.49997
0.39989
0.03998
0.09479
表 5-36 単相関結果(沿岸域 Kd-U)
No
従属変数
1
Log10(Kd-U)
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
独立変数
単相関 log10(Kd.U)
順位相関
データ数
係数
Log10(堆積
Water.content)
Log10(堆積 LOI)
堆積 Na
堆積 Mg
堆積 Al
堆積 K
堆積 Ca
Log10(堆積 V)
Log10(堆積 Mn)
Log10(堆積 Fe)
堆積 Co
Log10(堆積 Ni)
Log10(堆積 Cu)
堆積 Rb
Log10(堆積 Sr)
Log10(堆積 Y)
Log10(堆積 Mo)
堆積 Cd
Log10(堆積 La)
堆積 Ce
Log10(堆積 Pr)
Log10(堆積 Nd)
Log10(堆積 Sm)
Log10(堆積 Eu)
Log10(堆積 Gd)
Log10(堆積 Tb)
Log10(堆積 Dy)
Log10(堆積 Ho)
Log10(堆積 Er)
堆積 Tm
Log10(堆積 Yb)
堆積 Lu
Log10(堆積 Pb)
堆積 U
水中 Salinity
水中 pH
Log10(水中 SPM)
Log10(水中 DOC)
Log10(水中 DO)
Log10(水中 Na)
Log10(水中 Mg)
448
絶対値
積率相関
係数
絶対値
55
0.38290
0.38290
0.39754
0.39754
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
53
48
53
55
55
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0.01407
0.06890
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0.72965
-0.33175
0.43175
0.44235
0.48535
0.70599
0.77569
0.71537
0.70974
0.68001
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0.50382
0.46212
0.41097
0.41797
0.43218
0.44076
0.44307
0.54026
0.90620
-0.12229
-0.34045
0.04079
0.35907
-0.25577
0.07727
-0.13247
0.30462
0.22547
0.01407
0.06890
0.64986
0.47201
0.14906
0.11097
0.06436
0.07799
0.36472
0.22619
0.72965
0.33175
0.43175
0.44235
0.48535
0.70599
0.77569
0.71537
0.70974
0.68001
0.40094
0.60931
0.50382
0.46212
0.41097
0.41797
0.43218
0.44076
0.44307
0.54026
0.90620
0.12229
0.34045
0.04079
0.35907
0.25577
0.07727
0.13247
0.35279
0.13009
-0.10807
0.00855
0.63131
-0.45836
-0.24665
-0.11225
-0.12874
0.01382
0.30043
0.13567
0.68230
-0.29091
0.38082
0.46050
0.38731
0.75134
0.73016
0.72974
0.70317
0.62780
0.36923
0.53452
0.41744
0.39940
0.33882
0.35420
0.35742
0.37894
0.36114
0.61330
0.90723
-0.11363
-0.32295
0.00823
0.45648
-0.21659
-0.15020
-0.32941
0.35279
0.13009
0.10807
0.00855
0.63131
0.45836
0.24665
0.11225
0.12874
0.01382
0.30043
0.13567
0.68230
0.29091
0.38082
0.46050
0.38731
0.75134
0.73016
0.72974
0.70317
0.62780
0.36923
0.53452
0.41744
0.39940
0.33882
0.35420
0.35742
0.37894
0.36114
0.61330
0.90723
0.11363
0.32295
0.00823
0.45648
0.21659
0.15020
0.32941
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(水中 Al)
Log10(水中 K)
Log10(水中 Ca)
水中 V
Log10(水中 Mn)
Log10(水中 Fe)
Log10(水中 Co)
Log10(水中 Ni)
Log10(水中 Cu)
水中 Rb
水中 Sr
Log10(水中 Y)
水中 Mo
Log10(水中 Cd)
Log10(水中 La)
Log10(水中 Ce)
Log10(水中 Pr)
Log10(水中 Nd)
Log10(水中 Sm)
Log10(水中 Eu)
Log10(水中 Gd)
Log10(水中 Tb)
Log10(水中 Dy)
Log10(水中 Ho)
Log10(水中 Er)
Log10(水中 Tm)
Log10(水中 Yb)
Log10(水中 Lu)
Log10(水中 Pb)
水中 U
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
55
のセルは上位6番目 のセルは沿岸域 Kd と同じ元素 449
-0.32561
-0.10123
-0.09618
-0.35623
-0.09733
-0.37166
-0.08518
0.11253
0.14946
0.08514
-0.04170
0.18939
-0.36449
0.10357
0.38741
0.23009
0.40212
0.32338
0.32311
0.24634
0.14626
0.32242
0.23757
0.25495
0.20537
0.10841
0.16572
0.11700
0.09954
-0.41118
0.32561
0.10123
0.09618
0.35623
0.09733
0.37166
0.08518
0.11253
0.14946
0.08514
0.04170
0.18939
0.36449
0.10357
0.38741
0.23009
0.40212
0.32338
0.32311
0.24634
0.14626
0.32242
0.23757
0.25495
0.20537
0.10841
0.16572
0.11700
0.09954
0.41118
-0.33166
-0.29774
-0.32324
-0.31036
-0.05119
-0.24881
0.01018
0.12947
0.17143
0.15274
0.05481
0.16180
-0.33747
0.03946
0.41527
0.33610
0.44150
0.37708
0.33414
0.24180
0.15524
0.31704
0.24096
0.23562
0.17538
0.09604
0.09810
0.08476
0.13479
-0.49192
0.33166
0.29774
0.32324
0.31036
0.05119
0.24881
0.01018
0.12947
0.17143
0.15274
0.05481
0.16180
0.33747
0.03946
0.41527
0.33610
0.44150
0.37708
0.33414
0.24180
0.15524
0.31704
0.24096
0.23562
0.17538
0.09604
0.09810
0.08476
0.13479
0.49192
表 5-37 沿岸域 Kd の単回帰モデル
No.
1
2
3
4
5
6
No.
1
2
3
4
5
6
No.
1
2
3
4
5
6
No.
1
2
3
4
5
6
No.
従属変数
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
従属変数
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
Log10(Kd-Co)
従属変数
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
従属変数
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
Log10(Kd-Ni)
従属変数
1
Log10(Kd-Sr)
2
Log10(Kd-Sr)
3
4
5
6
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
順位相関 単回帰 (Kd-Co)
データ
独立変数
切片
数
55
2.2003
Log10(水中 Mn)
55
4.1563
Log10(水中 SPM)
55 -9.4049
Log10(水中 Tm)
55 -3.3607
Log10(水中 Ce)
55 -6.7556
Log10(水中 Gd)
55
1.8006
Log10(水中 Fe)
積率相関 単回帰 (Kd -Co)
データ
独立変数
切片
数
55
2.2003
Log10(水中 Mn)
55 -6.7556
Log10(水中 Gd)
55 -9.4049
Log10(水中 Tm)
55 -3.3607
Log10(水中 Ce)
55 -7.1348
Log10(水中 Tb)
55 -7.3655
Log10(水中 Ho)
順位相関 単回帰 (Kd -Ni)
データ
独立変数
切片
数
55
3.6591
堆積 Co
55
5.6564
Log10(堆積 Cu)
55
3.9129
堆積 Mg
55
2.0873
Log10(堆積 Fe)
55
1.1970
Log10(水中 Na)
55
3.9914
Log10(堆積 LOI)
積率相関 単回帰 (Kd -Ni)
データ
独立変数
切片
数
55
5.6564
Log10(堆積 Cu)
55
3.6591
堆積 Co
55
3.9914
Log10(堆積 LOI)
55
3.9129
堆積 Mg
55
2.0873
Log10(堆積 Fe)
55
5.3920
Log10(堆積 V)
順位相関 単回帰 (Kd -Sr)
データ
独立変数
切片
数
55
0.4196
堆積 Ca
Log10(堆積
55
1.0971
Water.content)
55
0.6447
堆積 Cd
55 -0.3081
Log10(堆積 Fe)
55 -1.6686
Log10(水中 La)
55
0.6811
堆積 Rb
450
傾き
-0.5197
-0.3632
-1.5177
-1.0278
-1.3778
-0.5418
傾き
-0.5197
-1.3778
-1.5177
-1.0278
-1.3014
-1.3560
傾き
50.8973
0.7234
0.0318
1.4211
2.9537
0.7992
傾き
0.7234
50.8973
0.7992
0.0318
1.4211
1.0670
順位相
関係数
-0.6950
-0.6281
-0.6137
-0.6061
-0.5796
-0.5746
積率相
関係数
-0.7976
-0.6568
-0.6275
-0.6260
-0.6228
-0.6077
順位相
関係数
0.7766
0.7608
0.5599
0.5084
0.5079
0.5036
積率相
関係数
0.7642
0.7530
0.5839
0.5100
0.4979
0.4517
p値
3.94E-09
2.85E-07
6.28E-07
9.42E-07
3.53E-06
4.48E-06
p値
3.14E-13
5.16E-08
2.94E-07
3.20E-07
3.83E-07
8.67E-07
p値
3.21E-12
1.59E-11
8.82E-06
7.39E-05
7.56E-05
8.87E-05
p値
1.13E-11
3.34E-11
2.87E-06
6.97E-05
1.10E-04
5.37E-04
0.0068
順位相
関係数
0.4569
-0.3567
-0.4009
0.0024
-795.88
0.5416
-0.2703
-2.3238
-0.3692
0.3382
-0.3263
-0.3189
0.0055
0.0115
0.0150
0.0176
傾き
p値
0.0005
No.
1
2
3
4
5
6
No.
1
2
3
4
5
6
No.
1
2
3
4
5
6
No.
1
2
3
4
5
6
No.
1
2
3
4
5
6
従属変数
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
Log10(Kd-Sr)
従属変数
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
従属変数
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
Log10(Kd-Sm)
従属変数
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
従属変数
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
Log10(Kd-U)
積率相関 単回帰 (Kd -Sr)
データ
独立変数
切片
数
55
0.4196
堆積 Ca
55 -0.3081
Log10(堆積 Fe)
55
0.8515
水中 Rb
55
0.6811
堆積 Rb
55 -1.6686
Log10(水中 La)
55
0.9433
Log10(堆積 V)
順位相関 単回帰 (Kd -Sm)
データ
独立変数
切片
数
55 -2.0281
Log10(水中 Gd)
55 -2.0032
Log10(水中 Dy)
55 -1.7297
Log10(水中 Eu)
55 -0.5049
Log10(水中 Nd)
55 -0.7026
Log10(水中 Pr)
55
0.9212
Log10(水中 La)
積率相関 単回帰 (Kd -Sm)
データ
独立変数
切片
数
55 -2.0281
Log10(水中 Gd)
Log10(水中 Eu)
55 -1.7297
55 -2.0032
Log10(水中 Dy)
55 -0.5049
Log10(水中 Nd)
55 -1.7422
Log10(水中 Tb)
55 -0.7026
Log10(水中 Pr)
順位相関 単回帰 (Kd -U)
データ
独立変数
切片
数
55
1.6375
堆積 Ce
55
1.7130
堆積 Rb
55
3.9077
Log10(堆積 Pr)
55
3.4857
Log10(堆積 Nd)
55
3.3313
Log10(堆積 La)
55
4.1185
Log10(堆積 Sm)
積率相関 単回帰 (Kd -U)
データ
独立変数
切片
数
55
3.3313
Log10(堆積 La)
55
1.6375
堆積 Ce
55
3.9077
Log10(堆積 Pr)
Log10(堆積 Nd)
55
3.4857
55
1.7130
堆積 Rb
55
1.4441
堆積 K
のセルは,順位相関と積率相関で共に高かったもの
451
傾き
0.0068
0.5416
-2493.36
-2.3238
-0.2703
0.3983
傾き
-0.8863
-0.8871
-0.7843
-0.7502
-0.7171
-0.5793
傾き
-0.8863
-0.7843
-0.8871
-0.7502
-0.7815
-0.7171
傾き
8.2240
5.2855
0.7992
0.8269
0.7530
0.8557
傾き
0.7530
8.2240
0.7992
0.8269
5.2855
0.0340
積率相
関係数
0.4182
0.3819
-0.3689
-0.3562
-0.3428
0.3393
順位相
関係数
-0.6624
-0.6256
-0.6199
-0.6147
-0.6010
-0.5887
積率相
関係数
-0.7355
-0.6925
-0.6789
-0.6578
-0.6510
-0.6275
順位相
関係数
0.7757
0.7297
0.7154
0.7097
0.7060
0.6800
積率相
関係数
0.7513
0.7302
0.7297
0.7032
0.6823
0.6313
p値
0.0015
0.0040
0.0056
0.0076
0.0104
0.0113
p値
3.62E-08
3.27E-07
4.48E-07
5.97E-07
1.22E-06
2.27E-06
p値
1.60E-10
4.72E-09
1.22E-08
4.86E-08
7.41E-08
2.95E-07
p値
3.54E-12
2.63E-10
8.41E-10
1.31E-09
1.74E-09
1.13E-08
p値
3.88E-11
2.52E-10
2.61E-10
2.15E-09
9.66E-09
2.37E-07
表 5-38 堆積物及び海水中元素濃度データ同士の相関係数の絶対値が 0.7 以上のペア
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
55
変数の相関の絶対値が 0.7 以上あるペア
独立変数1
独立変数2
相関係数
堆積 U
log10(堆積 La)
0.7547
堆積 U
堆積 Ce
0.7973
堆積 U
log10(堆積 Pr)
0.7417
堆積 U
log10(堆積 Nd)
0.7216
堆積 Tm
log10(堆積 Y)
0.9169
堆積 Tm
log10(堆積 Sm)
0.7972
堆積 Tm
log10(堆積 Eu)
0.8985
堆積 Tm
log10(堆積 Gd)
0.8754
堆積 Tm
log10(堆積 Tb)
0.9562
堆積 Tm
log10(堆積 Dy)
0.9373
堆積 Tm
log10(堆積 Ho)
0.9654
堆積 Tm
log10(堆積 Er)
0.9444
堆積 Rb
堆積 K
0.8135
堆積 Lu
log10(堆積 Y)
0.8868
堆積 Lu
log10(堆積 Sm)
0.7866
堆積 Lu
log10(堆積 Eu)
0.8710
堆積 Lu
log10(堆積 Gd)
0.8556
堆積 Lu
log10(堆積 Tb)
0.9391
堆積 Lu
log10(堆積 Dy)
0.9107
堆積 Lu
log10(堆積 Ho)
0.9443
堆積 Lu
log10(堆積 Er)
0.9232
堆積 Lu
堆積 Tm
0.9890
堆積 Lu
log10(堆積 Yb)
0.9296
堆積 Co
堆積 Mg
0.8416
堆積 Co
log10(堆積 V)
0.8307
堆積 Co
log10(堆積 Fe)
0.8043
堆積 Ce
log10(堆積 La)
0.9510
水中 Sr
水中 Rb
0.7164
log10(堆積 Yb)
log10(堆積 Y)
0.9790
log10(堆積 Yb)
log10(堆積 Sm)
0.7874
log10(堆積 Yb)
log10(堆積 Eu)
0.8769
log10(堆積 Yb)
log10(堆積 Gd)
0.8857
log10(堆積 Yb)
log10(堆積 Tb)
0.9368
log10(堆積 Yb)
log10(堆積 Dy)
0.9732
log10(堆積 Yb)
log10(堆積 Ho)
0.9708
log10(堆積 Yb)
log10(堆積 Er)
0.9879
log10(堆積 Yb)
堆積 Tm
0.9331
log10(堆積 V)
堆積 Mg
0.7781
log10(堆積 Tb)
log10(堆積 Y)
0.9368
log10(堆積 Tb)
log10(堆積 Pr)
0.7457
log10(堆積 Tb)
log10(堆積 Nd)
0.7879
log10(堆積 Tb)
log10(堆積 Sm)
0.8970
log10(堆積 Tb)
log10(堆積 Eu)
0.9618
log10(堆積 Tb)
log10(堆積 Gd)
0.9562
log10(堆積 Sm)
log10(堆積 Y)
0.7945
log10(堆積 Sm)
log10(堆積 La)
0.9064
log10(堆積 Sm)
堆積 Ce
0.9057
log10(堆積 Sm)
log10(堆積 Pr)
0.9570
log10(堆積 Sm)
log10(堆積 Nd)
0.9762
log10(堆積 Pr)
log10(堆積 La)
0.9884
log10(堆積 Pr)
堆積 Ce
0.9585
log10(堆積 Ni)
堆積 Co
0.7719
log10(堆積 Nd)
log10(堆積 La)
0.9744
log10(堆積 Nd)
堆積 Ce
0.9556
log10(堆積 Nd)
log10(堆積 Pr)
0.9967
452
56
log10(堆積 LOI)
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
72
73
74
75
76
77
78
79
80
81
82
83
84
85
86
87
88
89
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
100
101
102
103
104
105
106
107
108
109
110
111
112
log10(堆積 Ho)
log10(堆積 Ho)
log10(堆積 Ho)
log10(堆積 Ho)
log10(堆積 Ho)
log10(堆積 Ho)
log10(堆積 Gd)
log10(堆積 Gd)
log10(堆積 Gd)
log10(堆積 Gd)
log10(堆積 Gd)
log10(堆積 Gd)
log10(堆積 Gd)
log10(堆積 Fe)
log10(堆積 Fe)
log10(堆積 Eu)
log10(堆積 Eu)
log10(堆積 Eu)
log10(堆積 Eu)
log10(堆積 Er)
log10(堆積 Er)
log10(堆積 Er)
log10(堆積 Er)
log10(堆積 Er)
log10(堆積 Er)
log10(堆積 Er)
log10(堆積 Dy)
log10(堆積 Dy)
log10(堆積 Dy)
log10(堆積 Dy)
log10(堆積 Dy)
log10(堆積 Dy)
log10(堆積 Cu)
log10(水中 Yb)
log10(水中 Yb)
log10(水中 Yb)
log10(水中 Yb)
log10(水中 Yb)
log10(水中 Yb)
log10(水中 Yb)
log10(水中 Yb)
log10(水中 Yb)
log10(水中 Yb)
log10(水中 Tm)
log10(水中 Tm)
log10(水中 Tm)
log10(水中 Tm)
log10(水中 Tm)
log10(水中 Tm)
log10(水中 Tm)
log10(水中 Tm)
log10(水中 Tm)
log10(水中 Tm)
log10(水中 Tm)
log10(水中 Tm)
log10(水中 Tm)
log10(堆積
Water.content)
log10(堆積 Y)
log10(堆積 Sm)
log10(堆積 Eu)
log10(堆積 Gd)
log10(堆積 Tb)
log10(堆積 Dy)
log10(堆積 Y)
log10(堆積 La)
堆積 Ce
log10(堆積 Pr)
log10(堆積 Nd)
log10(堆積 Sm)
log10(堆積 Eu)
堆積 Mg
log10(堆積 V)
log10(堆積 Y)
log10(堆積 Pr)
log10(堆積 Nd)
log10(堆積 Sm)
log10(堆積 Y)
log10(堆積 Sm)
log10(堆積 Eu)
log10(堆積 Gd)
log10(堆積 Tb)
log10(堆積 Dy)
log10(堆積 Ho)
log10(堆積 Y)
log10(堆積 Nd)
log10(堆積 Sm)
log10(堆積 Eu)
log10(堆積 Gd)
log10(堆積 Tb)
log10(堆積 Ni)
log10(水中 Ni)
log10(水中 Y)
log10(水中 La)
log10(水中 Nd)
log10(水中 Gd)
log10(水中 Tb)
log10(水中 Dy)
log10(水中 Ho)
log10(水中 Er)
log10(水中 Tm)
log10(水中 Co)
log10(水中 Ni)
log10(水中 Y)
log10(水中 La)
log10(水中 Pr)
log10(水中 Nd)
log10(水中 Sm)
log10(水中 Eu)
log10(水中 Gd)
log10(水中 Tb)
log10(水中 Dy)
log10(水中 Ho)
log10(水中 Er)
0.7874
0.9725
0.8148
0.9371
0.9084
0.9811
0.9846
0.8985
0.8071
0.8129
0.8779
0.9101
0.9756
0.9349
0.8267
0.8351
0.8888
0.7379
0.7788
0.8793
0.9913
0.8044
0.9142
0.9060
0.9606
0.9915
0.9911
0.9870
0.7394
0.8616
0.9390
0.9470
0.9727
0.8109
0.7687
0.8911
0.7233
0.7105
0.7449
0.7360
0.8085
0.8980
0.9286
0.9375
0.7180
0.7214
0.9365
0.7967
0.7789
0.7951
0.7561
0.7356
0.8139
0.8133
0.8695
0.9227
0.9460
113
114
115
116
117
118
119
120
121
122
123
124
125
126
127
128
129
130
131
132
133
134
135
136
137
138
139
140
141
142
143
144
145
146
147
148
149
150
151
152
153
154
155
156
157
158
159
160
161
162
163
164
165
166
167
168
169
170
171
172
log10(水中 Tb)
log10(水中 Tb)
log10(水中 Tb)
log10(水中 Tb)
log10(水中 Tb)
log10(水中 Tb)
log10(水中 Tb)
log10(水中 Tb)
log10(水中 Sm)
log10(水中 Sm)
log10(水中 Sm)
log10(水中 Sm)
log10(水中 Sm)
log10(水中 Pr)
log10(水中 Pr)
log10(水中 Pr)
log10(水中 Ni)
log10(水中 Nd)
log10(水中 Nd)
log10(水中 Nd)
log10(水中 Nd)
log10(水中 Mg)
log10(水中 Lu)
log10(水中 Lu)
log10(水中 Lu)
log10(水中 Lu)
log10(水中 Lu)
log10(水中 Lu)
log10(水中 Lu)
log10(水中 Lu)
log10(水中 La)
log10(水中 K)
log10(水中 K)
log10(水中 Ho)
log10(水中 Ho)
log10(水中 Ho)
log10(水中 Ho)
log10(水中 Ho)
log10(水中 Ho)
log10(水中 Ho)
log10(水中 Ho)
log10(水中 Ho)
log10(水中 Ho)
log10(水中 Gd)
log10(水中 Gd)
log10(水中 Gd)
log10(水中 Gd)
log10(水中 Gd)
log10(水中 Gd)
log10(水中 Gd)
log10(水中 Eu)
log10(水中 Eu)
log10(水中 Eu)
log10(水中 Eu)
log10(水中 Eu)
log10(水中 Eu)
log10(水中 Er)
log10(水中 Er)
log10(水中 Er)
log10(水中 Er)
log10(水中 Y)
log10(水中 La)
log10(水中 Ce)
log10(水中 Pr)
log10(水中 Nd)
log10(水中 Sm)
log10(水中 Eu)
log10(水中 Gd)
log10(水中 Y)
log10(水中 La)
log10(水中 Ce)
log10(水中 Pr)
log10(水中 Nd)
log10(水中 Y)
log10(水中 La)
log10(水中 Ce)
log10(水中 Co)
log10(水中 Y)
log10(水中 La)
log10(水中 Ce)
log10(水中 Pr)
log10(水中 Na)
log10(水中 Ni)
log10(水中 Y)
log10(水中 Gd)
log10(水中 Dy)
log10(水中 Ho)
log10(水中 Er)
log10(水中 Tm)
log10(水中 Yb)
log10(水中 Y)
log10(水中 Na)
log10(水中 Mg)
log10(水中 Y)
log10(水中 La)
log10(水中 Ce)
log10(水中 Pr)
log10(水中 Nd)
log10(水中 Sm)
log10(水中 Eu)
log10(水中 Gd)
log10(水中 Tb)
log10(水中 Dy)
log10(水中 Y)
log10(水中 La)
log10(水中 Ce)
log10(水中 Pr)
log10(水中 Nd)
log10(水中 Sm)
log10(水中 Eu)
log10(水中 Y)
log10(水中 La)
log10(水中 Ce)
log10(水中 Pr)
log10(水中 Nd)
log10(水中 Sm)
log10(水中 Ni)
log10(水中 Y)
log10(水中 La)
log10(水中 Ce)
0.9035
0.8442
0.7615
0.9267
0.9520
0.9332
0.9224
0.9473
0.8477
0.8801
0.8205
0.9562
0.9723
0.8774
0.9379
0.8702
0.7412
0.8945
0.9123
0.8460
0.9814
0.9430
0.7433
0.8346
0.7167
0.7587
0.8565
0.9015
0.9008
0.9369
0.8570
0.8666
0.9039
0.9687
0.8434
0.7594
0.8849
0.9032
0.8736
0.8659
0.9014
0.9251
0.9519
0.8938
0.8374
0.7297
0.9037
0.9406
0.9450
0.9442
0.8327
0.7660
0.7313
0.8788
0.9131
0.9277
0.7141
0.9760
0.8220
0.7148
173
174
175
176
177
178
179
180
181
182
183
184
185
186
187
188
189
190
191
192
193
194
195
196
197
198
199
200
201
202
203
204
205
206
207
208
209
210
log10(水中 Er)
log10(水中 Er)
log10(水中 Er)
log10(水中 Er)
log10(水中 Er)
log10(水中 Er)
log10(水中 Er)
log10(水中 Er)
log10(水中 Dy)
log10(水中 Dy)
log10(水中 Dy)
log10(水中 Dy)
log10(水中 Dy)
log10(水中 Dy)
log10(水中 Dy)
log10(水中 Dy)
log10(水中 Dy)
log10(水中 Co)
log10(水中 Ce)
log10(水中 Ce)
log10(水中 Ca)
log10(水中 Ca)
log10(水中 Ca)
log10(Kd-U)
log10(Kd-U)
log10(Kd-U)
log10(Kd-U)
log10(Kd-Sr)
log10(Kd-Sm)
log10(Kd-Sm)
log10(Kd-Sm)
log10(Kd-Sm)
log10(Kd-Sm)
log10(Kd-Ni)
log10(Kd-Ni)
log10(Kd-Ni)
log10(Kd-Co)
log10(Kd-Co)
log10(水中 Pr)
log10(水中 Nd)
log10(水中 Sm)
log10(水中 Eu)
log10(水中 Gd)
log10(水中 Tb)
log10(水中 Dy)
log10(水中 Ho)
log10(水中 Y)
log10(水中 La)
log10(水中 Ce)
log10(水中 Pr)
log10(水中 Nd)
log10(水中 Sm)
log10(水中 Eu)
log10(水中 Gd)
log10(水中 Tb)
log10(水中 Mn)
log10(水中 Y)
log10(水中 La)
log10(水中 Na)
log10(水中 Mg)
log10(水中 K)
log10(堆積 La)
堆積 Ce
log10(堆積 Pr)
堆積 U
log10(堆積 Sr)
log10(水中 Nd)
log10(水中 Sm)
log10(水中 Eu)
log10(水中 Gd)
log10(水中 Dy)
堆積 Co
log10(堆積 Ni)
log10(堆積 Cu)
log10(水中 Mn)
log10(水中 Co)
は,沿岸域 Kd
453
0.8402
0.8606
0.8225
0.8125
0.8791
0.8760
0.9260
0.9750
0.9524
0.8497
0.7437
0.9184
0.9453
0.9266
0.9134
0.9453
0.9671
0.8917
0.7161
0.8103
0.9122
0.9827
0.9221
0.7392
0.7083
0.7113
0.9062
0.8909
-0.7020
-0.7460
-0.7216
-0.7547
-0.7040
0.7702
0.9586
0.7790
-0.7596
-0.8605
表 5-39 沿岸域 Kd-Ni の重回帰分析のパラメータから除外した堆積物及び海水中元素濃
度データ
1
Kd-Ni モデル 1 で除
外した変数
Log10(堆積 Ni)
Kd -Ni モデル 2 で除
外した変数
Log10(堆積 Ni)
Kd -Ni モデル 2 で除
外した変数
Log10(堆積 Ni)
Kd -Ni モデル 3 で除
外した変数
Log10(堆積 Ni)
2
Log10(水中 Ni)
Log10(水中 Ni)
Log10(水中 Ni)
Log10(水中 Ni)
3
log10(堆積 Gd)
log10(堆積 Gd)
log10(堆積 Gd)
log10(堆積 Gd)
4
log10(堆積 Tb)
log10(堆積 Tb)
log10(堆積 Tb)
log10(堆積 Tb)
5
log10(堆積 Dy)
log10(堆積 Dy)
log10(堆積 Dy)
log10(堆積 Dy)
6
log10(堆積 Ho)
log10(堆積 Ho)
log10(堆積 Ho)
log10(堆積 Ho)
7
log10(堆積 Er)
log10(堆積 Er)
log10(堆積 Er)
log10(堆積 Er)
8
堆積 Tm
堆積 Tm
堆積 Tm
堆積 Tm
9
log10(堆積 Yb)
log10(堆積 Yb)
log10(堆積 Yb)
log10(堆積 Yb)
10
堆積 Lu
堆積 Lu
堆積 Lu
堆積 Lu
11
log10(水中 Gd)
log10(水中 Gd)
log10(水中 Gd)
log10(水中 Gd)
12
log10(水中 Tb)
log10(水中 Tb)
log10(水中 Tb)
log10(水中 Tb)
13
log10(水中 Dy)
log10(水中 Dy)
log10(水中 Dy)
log10(水中 Dy)
14
log10(水中 Ho)
log10(水中 Ho)
log10(水中 Ho)
log10(水中 Ho)
15
log10(水中 Er)
log10(水中 Er)
log10(水中 Er)
log10(水中 Er)
16
log10(水中 Tm)
log10(水中 Tm)
log10(水中 Tm)
log10(水中 Tm)
17
log10(水中 Yb)
log10(水中 Yb)
log10(水中 Yb)
log10(水中 Yb)
18
log10(水中 Lu)
log10(水中 Lu)
log10(水中 Lu)
log10(水中 Lu)
堆積 Co
堆積 Ca
堆積 Ca
20
log10(水中 Cu)
堆積 Na
堆積 Na
21
log10(堆積 Eu)
堆積 K
堆積 K
No.
19
22
454
log10(堆積 Eu)
表 5-40 沿岸域 Kd-Sr の重回帰分析のパラメータから除外した堆積物及び海水
中元素濃度データ
1
Kd -Sr モデル 1 で除外した
変数
Log10(堆積 Sr)
Kd -Sr モデル 2 で除外した
変数
Log10(堆積 Sr)
2
水中 Sr
水中 Sr
3
log10(堆積 Gd)
log10(堆積 Gd)
4
log10(堆積 Tb)
log10(堆積 Tb)
5
log10(堆積 Dy)
log10(堆積 Dy)
6
log10(堆積 Ho)
log10(堆積 Ho)
7
log10(堆積 Er)
log10(堆積 Er)
8
堆積 Tm
堆積 Tm
9
log10(堆積 Yb)
log10(堆積 Yb)
10
堆積 Lu
堆積 Lu
11
log10(水中 Gd)
log10(水中 Gd)
12
log10(水中 Tb)
log10(水中 Tb)
13
log10(水中 Dy)
log10(水中 Dy)
14
log10(水中 Ho)
log10(水中 Ho)
15
log10(水中 Er)
log10(水中 Er)
16
log10(水中 Tm)
log10(水中 Tm)
17
log10(水中 Yb)
log10(水中 Yb)
18
log10(水中 Lu)
19
log10(水中 Lu)
20
log10(堆積 Cu)
No.
堆積 Co
455
456
4000
1000
:Sargasso + I10 ppm
:1.5 % TMAH
:1.0 % TMAH
:0.5 % TMAH
:Milli-Q water
:Sargasso + I 5 ppm
:Sargasso
3000
800
:Sea Lettuce
強度 (cps)
強度 (cps)
600
2000
400
1000
0
178.197
200
178.215
0
182.957
178.234
ヨウ素第一波長測定におけるリンの
近接線の影響
図 5-2
ヨウ素第二波長測定における
TMAH の影響
400
4000
100 ppm
:1.5 % TMAH
350
:1.0 % TMAH
:0.5 % TMAH
3000
:Milli-Q water
強度 (cps)
300
強度 (cps)
182.995
測定波長 (nm)
測定波長 (nm)
図 5-1
182.976
2000
20 ppm
4 ppm
250
N
200
1000
150
0
182.957
182.976
182.995
100
179.828
179.865
測定波長 (nm)
測定波長 (nm)
図 5-3
179.847
ヨウ素第二波長測定における標準溶液の
濃度増加による発光強度の変化
457
図 5-4
ヨウ素第三波長測定における
TMAH の影響
3000
ヨウ素 100 mg L
測定:5s/回
(cps)
強度(cps)
強度
2500
-1
を導入
2000
1500
1000
500
0
0
5
10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65
測定回数
図 5-5
ICP-OES によるヨウ素測定におけるメモリー効果
700
700
600
600
500
濃度(mg kg -1)
濃度 (mg kg-1) -1
濃度(mg kg )
500
400
300
200
400
300
200
100
100
0
0
50 mg
100mg
0
150mg
30
45
60
経過日数
供し量
図 5-6
15
試料分取量の影響
図 5-7
458
試料分解溶液の保存性
濃度 (μg g-1)
図 5-8
堆積物中のヨウ素濃度分布
図 5-9
軟体類中のヨウ素濃度分布
459
2009 TOSD031
2008 HOSD011
試料名
2007 AOSD021
2007 KYSD061
2010 FUSD021
2010 MISD011
2007 KYSD071
2007 YASD031
2010 FUSD011
2010 FUSD081
2008 NISD011
2007 KYSD011
2009 IBSD041
2008 KASD031
460
2009 IBSD031
2009 IBSD011
2008 SHSD031
2009 TOSD011
2007 KYSD051
2009 IBSD021
2009 TOSD041
2009 TOSD051
2008 SHSD071
2009 IBSD051
2008 SHSD041
2009 SHSD011
2009 TOSD061
2007 YASD021
2008 HOSD021
2008 SHSD011
ICP-OES および ICP-MS の測定結果の比較
図 5-11
80%
ICP-OES
5000
60%
3000
40%
2000
20%
1000
0%
相対誤差 / %
4000
濃度 / µg/g
100%
6000
-20%
0
甲殻類中のヨウ素濃度分布
図 5-10
ICP-MS
相対誤差
70
8
Legumes+Spinach
60
7
Total nitrogen concentration , %-dry
Total carbon concentration , %-dry
Legumes
50
40
30
20
10
6
5
4
3
2
1
0
0
White rice
Upland field
Paddy field
crops Upland field
soil
soil
White rice
Paddy field
soil
-5
Upland field
crops Upland field
soil
15
Carbon isotope ratio
Nitrogen isotope ratio
-10
10
 N, permil
5
15
-20
13
 C, permil
-15
-25
0
-30
-35
-5
White rice
Upland field
Upland field
Paddy field
crops
soil
soil
White rice
Paddy field
soil
Upland field
crops Upland field
soil
図 5-12 白米,水田土壌,畑作物および畑土壌中の炭素濃度(上段左),窒素濃度(上段右),
炭素安定同位体比(下段左)および窒素安定同位体比(下段右)の分布
461
-26
10
R=0.933, p<0.01
R=0.950, p<0.01
8
 N in white rice
6
4
15
13
 C in white rice
-27
-28
2
-29
-29
-28
-27
0
-26
0
2
4
 C in brown rice
図 5-13
6
8
10
 N in brown rice
13
15
白米と玄米の安定炭素同位体比(左)と安定窒素同位体比(右)の関係
-25
10
R= 0.276, p=0.029
R=0.257, p=0.042
8
 N in white rice
15
-27
13
 C in white rice
-26
6
4
2
-28
0
-29
-30
-28
-26
-24
-22
-2
-5
-20
0
 C in paddy field soil
5
10
15
 N in paddy field soil
13
15
-24
15
R=0.365, p<0.01
CF-20
 N in upland field crops
-26
-27
-28
-29
15
13
 C in upland field crops
-25
10
5
0
-30
-31
-30
-25
-20
-15
-10
-5
-2
-5
 C in upland field soil
図 5-14
0
2
4
6
8
 N in upland field soil
13
15
土壌および植物中の安定炭素同位体比と安定窒素同位体比の関係
(上段二図:水田-白米,下段二図:畑-畑作物)
462
10
12
15
 N in upland field crops (excl. legumes)
3
 N in Legumes
2
1
15
0
10
5
0
15
-1
R=0.466, p<0.01
-2
0
1
2
3
4
5
6
-5
-2
7
0
2
15
d N in upland field soil
14
4
6
8
10
12
15
d N in upland field soil
14
10
12
10
10
 N in root crops
12
6
6
4
15
4
8
2
2
0
0
-2
-2
2
4
6
8
10
12
4
2
0
-2
-2
0
6
15
8
8
 N in fruit vegetables
15
 N in leafy vegetables
R=0.536, p=0.01
0
2
 N in upland field soil
4
6
8
10
0
12
2
6
8
15
15
8
4
 N in upland field soil
 N in upland field soil
15
10
R=0.723, p=0.03
8
6
 N in tubers
4
4
2
15
2
0
0
15
 N in wheat and barley
6
-2
-2
-4
-4
-4
-2
0
2
4
6
8
0
1
 N in upland field soil
図 5-15
2
3
4
5
6
7
8
 N in upland field soil
15
15
土壌および植物中の安定窒素同位体比の関係
(上段左:マメ科農作物,上右:その他の畑作物,中段左から葉菜類,根菜類とタマネギ,
果菜類,下段左から麦類,芋類)
463
10
図 5-16
農耕地 Kd-I モデル 1 用実測値分布図,推定値分布図,残差分布図,および実測値と
農耕地 Kd-I モデル 1 の比較(背景は残差分布)
464
図 5-17
農耕地 Kd-I モデル 2 用実測値分布図,推定値分布図,残差分布図,および実測値と
農耕地 Kd-I モデル 2 の比較(背景は残差分布)
465
図 5-18
農耕地 Kd-I モデル 3 用実測値分布図,推定値分布図,残差分布図,および実測値と
農耕地 Kd-I モデル 3 の比較(背景は残差分布)
466
推定値
v.s.
実測値
推定値
0.2
0.0
Log(残差)
-0.2
-0.4
1.0
-0.6
0.5
モ
デ
ル
1
Log(実測値)
1.5
0.4
0.6
モデル1 推定値-残差 散布図
2.0
モデル1 推定値-実測値 散布図
v.s. 残差
水田
畑
0.0
-0.8
水田
畑
0.5
1.0
1.5
2.0
0.0
0.5
1.0
1.5
Log(推定値)
Log(推定値)
モデル2 推定値-実測値 散布図
モデル2 推定値-残差 散布図
2.0
0.2
0.0
Log(残差)
-0.2
-0.4
1.0
-0.6
0.5
モ
デ
ル
2
Log(実測値)
1.5
0.4
2.0
0.6
0.0
水田
畑
-0.8
0.0
水田
畑
0.5
1.0
1.5
2.0
0.0
0.5
1.0
1.5
Log(推定値)
Log(推定値)
モデル3 推定値-実測値 散布図
モデル3 推定値-残差 散布図
2.0
0.2
0.0
Log(残差)
-0.6
水田
畑
0.0
-0.8
水田
畑
0.0
0.5
1.0
1.5
0.0
2.0
0.5
1.0
1.5
Log(推定値)
Log(推定値)
図 5-19
-0.2
-0.4
1.0
0.5
モ
デ
ル
3
Log(実測値)
1.5
0.4
0.6
2.0
0.0
農耕地 Kd-I モデル1,2および3の実測値と推定値の比較および残差分布
467
2.0
図 5-20
農作物移行係数 TF-I モデル 1 用実測値分布図,推定値分布図,残差分布図,および
実測値と農耕地 Kd-I モデル 1 の比較(背景は残差分布)
468
図 5-21
農作物移行係数 TF-I モデル 2 用実測値分布図,推定値分布図,残差分布図,および
実測値と農耕地 Kd-I モデル 2 の比較(背景は残差分布)
469
図 5-22
農作物移行係数 TF-I モデル 3 用実測値分布図,推定値分布図,残差分布図,および
実測値と農耕地 Kd-I モデル 3 の比較(背景は残差分布)
470
測定値―推定値
残差プロット
モデル1 推定値-実測値 散布図
0.2
0.0
Log(残差)
-0.2
-2.5
Log(実測値)
-0.4
-3.0
モ
デ
ル
1
0.4
-2.0
0.6
モデル1 推定値-残差 散布図
水田
-3.0
-2.5
水田
-3.0
-2.0
-2.5
Log(推定値)
モデル2 推定値-実測値 散布図
モデル2 推定値-残差 散布図
-2.0
0.2
0.0
Log(残差)
-0.2
-2.5
Log(実測値)
-0.4
-3.0
モ
デ
ル
2
0.4
-2.0
0.6
Log(推定値)
水田
-3.0
-2.5
水田
-2.0
-3.0
-2.5
Log(推定値)
モデル3 推定値-実測値 散布図
モデル3 推定値-残差 散布図
-2.0
0.2
-0.4
水田
-3.0
-2.5
水田
-2.0
-3.0
Log(推定値)
図 5-23
0.0
Log(残差)
-0.2
-2.5
Log(実測値)
-3.0
モ
デ
ル
3
0.4
-2.0
0.6
Log(推定値)
-2.5
-2.0
Log(推定値)
農作物移行係数 TF-I モデル1,2及び3の実測値と推定値の比較および残差分布
471
測定値―推定値
残差プロット
沿岸域Kd-Ni モデル1 推定値-残差 散布図
0.0
3.5
-0.3
-0.2
4.0
-0.1
Log10(残差)
Log10(実測値)
0.1
4.5
0.2
0.3
5.0
沿岸域Kd-Ni モデル1 推定値-実測値 散布図
4.0
4.5
5.0
3.5
4.0
4.5
Log10(推定値)
Log10(推定値)
沿岸域Kd-Ni モデル2A 推定値-実測値 散布図
沿岸域Kd-Ni モデル2A 推定値-残差 散布図
5.0
0.0
3.5
-0.3
-0.2
4.0
-0.1
Log10(残差)
Log10(実測値)
0.1
4.5
0.2
0.3
5.0
3.5
4.0
4.5
5.0
3.5
4.0
4.5
Log10(推定値)
Log10(推定値)
沿岸域Kd-Ni モデル2B 推定値-実測値 散布図
沿岸域Kd-Ni モデル2B 推定値-残差 散布図
5.0
0.0
3.5
-0.3
-0.2
4.0
-0.1
Log(残差)
Log(実測値)
0.1
4.5
0.2
0.3
5.0
3.5
3.5
4.0
4.5
5.0
3.5
Log(推定値)
図 5-24
4.0
4.5
5.0
Log(推定値)
沿岸域 Kd-Ni モデル 1,モデル 2A,モデル 2B の実測値と推定値の比較および
残差プロット
472
測定値―推定値
残差プロット
沿岸域Kd-Ni モデル3A 推定値-残差 散布図
0.1
0.0
-0.1
Log(残差)
Log(実測値)
3.5
-0.3
-0.2
4.0
モ
デ
ル
3
A
4.5
0.2
0.3
5.0
沿岸域Kd-Ni モデル3A 推定値-実測値 散布図
4.0
4.5
5.0
3.5
4.0
4.5
Log(推定値)
Log(推定値)
沿岸域Kd-Ni モデル3B 推定値-実測値 散布図
沿岸域Kd-Ni モデル3B 推定値-残差 散布図
5.0
0.1
0.0
-0.1
Log(残差)
Log(実測値)
-0.3
-0.2
4.0
3.5
モ
デ
ル
3
B
4.5
0.2
0.3
5.0
3.5
3.5
4.0
4.5
5.0
3.5
Log(推定値)
図 5-25
4.0
4.5
Log(推定値)
沿岸域 Kd-Ni モデル 3A,3Bの実測値と推定値の比較および残差プロット
473
5.0
測定値―推定値
残差プロット
沿岸域Kd-Sr モデル1 推定値-残差 散布図
0.0
Log10(残差)
0.6
-0.2
0.4
0.0
-0.4
0.2
モ
デ
ル
1
Log10(実測値)
0.8
0.2
1.0
沿岸域Kd-Sr モデル1 推定値-実測値 散布図
0.2
0.4
0.6
0.8
1.0
0.3
0.4
0.5
0.6
0.7
0.8
Log10(推定値)
Log10(推定値)
沿岸域Kd-Sr モデル2 推定値-実測値 散布図
沿岸域Kd-Sr モデル2 推定値-残差 散布図
0.9
-0.4
-0.2
Log10(残差)
0.6
0.4
-0.6
0.2
0.0
モ
デ
ル
2
Log10(実測値)
0.0
0.8
0.2
1.0
0.0
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
1.0
Log10(推定値)
図 5-26
0.3
0.4
0.5
0.6
0.7
0.8
Log10(推定値)
沿岸域 Kd-Sr モデル 1,2 の実測値と推定値の比較および残差プロット
474
0.9
第6章
まとめ
原子力発電によるエネルギー生産に伴って発生する放射性廃棄物の管理,処理および処
分対策は重要な課題である。放射性廃棄物の地層処分に係わる安全評価では,地下の処分
場から放射性核種が地下水により移動し,最終的に人間の生活環境を含む生物圏に到達す
る事が予想される。したがって,その生物圏における核種移行プロセスとこれによる被ば
く経路についてモデル化を行い人間への影響を評価することが必要である。しかし,生物
圏においては,核種挙動は,その地域の環境や人間活動に大きく影響されるため,核種移
行モデルに使用される移行パラメータは,それぞれの国や地域において収集・整備する必
要がある。
本調査では,
(1)沿岸域における核種挙動評価
(2)TRU 廃棄物処分に係わる重要核種(C-14,I-129)挙動評価
(3)土壌から大気へのラドンの挙動評価
(4)生物圏移行パラメータ推定手法の開発およびデータベースの高度化・拡充
の 4 つの課題について調査・研究を行い,我が国の環境移行パラメータのデータベースの
高度化を行ってきた。本年度における各章の主な成果の概要を以下にまとめる。
第2章
沿岸域における核種挙動評価
河川水は,放射性核種の移動に大きな役割を果たす。河川水に流入した核種は,河口へ
と運ばれ,最終的に海洋へ到達する。河口から沿岸域において,河川より流入する放射性
核種の濃度分布やその挙動は,放射性核種が沿岸域に蓄積する可能性も考えられるため評
価上非常に重要である。また,河川下流から河口域沖合における水の混合は海岸の地形や
沿岸流等の関係で,沿岸域毎に異なるため,沿岸域における移行パラメータは国内であっ
ても一定ではない。つまりそれぞれの海域環境を反映したデータの蓄積が必要となる。
本調査では,平成 14 年度から 18 年度にかけて放射線医学総合研究所が既に調査を行っ
た全国の一級河川を対象に,その河川から沿岸域における元素の循環と移行について調査
を行っている。本年度の対象河口-沿岸域は,北海道湧別川下流からその沖,宮城県北上
川下流からその沖,兵庫県加古川下流からその沖,福岡県遠賀川下流からその沖の 4 河川
4 河口-沿岸域である。さらに,季節変動による水温や沿岸の海流の影響も明らかにするた
めに,年に 3 回の定期調査を福岡県遠賀川下流から河口沖合において実施した。なお,対
象河川については,河川調査時の最下流の測点についても同時に調査を行い,データの整
合性を調査した。また,沿岸の観測調査時には海底表層部の底質土を採取した。さらに海
産生物については現場海域を生息の範囲とする海藻,貝類と甲殻類の試料の採取や調達を
行った。
分析法の検討に関しては,今年度は,海水中のトリウム(Th)とセシウム(Cs)につい
て,分析法の検討を行った。Th については,ノビアスキレートカラム固相樹脂カラムを
475
用いることにより海水中の 99.9%以上の妨害元素を除去し,海水試料 50-200mL を用いて
Th を 250 倍まで濃縮できる事が明らかとなった。一連の分離・濃縮操作において, 90%
以上の高い回収率であることがイールドモニターに
229
Th を用いることで得られた。また,
Cs については海水 50mL に対して添加した AMP 25mg に吸着させ,これをアンモニア水
に溶解後,陽イオン交換樹脂カラムを用いて共存塩を除去し,カラムに収着した Cs は5
M 硝酸溶液 4mL で溶離できることを明らかにした。
河口-沿岸域における海水試料の元素および化学成分の分析に関しては,対象とした 4
河口域における水試料中の 40 以上の元素について分析を実施した。アルカリおよびアル
カリ土類金属元素と重金属元素については調査域における濃度の違いは認められなかっ
た。希土類元素については,低塩分では Gd の正のアノマリーが兵庫県加古川と福岡県遠
賀川で認められた。これまでの調査結果と同様,都市部を流れる河川に特徴的な結果で人
為的な寄与が考えられる。
海底堆積物中の元素濃度は,地域により濃度が他の地域と明らかに異なる海域もあった。
河川や河川を取り巻く地質環境,河川-沿岸域における化学および物理的な環境や堆積環
境の違いにより,海底堆積物中の元素濃度が変動していることが考えられる。海産生物は
海藻類 4 種,軟体類 9 種,甲殻類 4 種を採取し分析を行った。元素濃度範囲や濃度が高い
元素については,昨年と同様の傾向であった。海藻類では紅藻類マクサが他の海藻類より
も重金属濃度が高い結果を示した。また元素濃度の最大値と最小値の比は,海藻類や甲殻
類に比べて軟体類が高く,軟体類の元素の特異的な濃縮とその寿命が海藻類や甲殻類に比
べて長いこと考えられる。
これらの分析データを元に,海底堆積物—海水の分配係数 Kd および海産生物の濃縮係数
(CR)を求めた。Kd についは,Fe,Cd,Cu,Pb,Mn,Co,Ca 及び Ce でその最小値と最大
値の範囲が広かった。Fe,Mn と Co は海水中の濃度変動が大きいこと,Ca と Ni は堆積物
中の濃度が地域毎に異なることが要因と考えられる。 分析した海産生物の濃縮係数(CR)
は,海藻類,軟体類と甲殻類共通して,Na や Mg は 1L/Kg 以下で,K,Ca,Rb,Mo およ
び U は1~100L/Kg で,それ以外の元素は1~105 L/Kg の範囲であった。Fe が海藻類,軟
体類と甲殻類共に 104~10 5 L/Kg と高いCRを示した。海産生物については地域よりも種
による特異的な濃縮の差が CR に反映していると考えられる。
第3章
TRU 廃棄物処分に係わる重要核種(C-14,I-129)挙動評価
使用済み核燃料の再処理施設や MOX 燃料加工施設の操業に伴い発生する「超ウラン核
種を含む放射性廃棄物(TRU 廃棄物)」には,種類や性状そして放射能レベルの異なる放
射性廃棄物が含まれる。なかでも放射性炭素( 14 C)や放射性ヨウ素( 129I)は,物理的半
減期が長く,処分場を構成する人工バリア材や母岩への収着率が小さいことから,TRU 廃
棄物の被ばく線量の概算において線量支配核種と評価されている。 14C については,TRU
廃棄物から放出される化学形態が酢酸, ギ酸, ホルムアルデヒド, メタノール, エタノー
476
ルなどの有機態であることが移動性の高い要因と考えられているが,これら有機態
14
Cの
土壌中での収着挙動についての情報はまだまだ不足している。特に,安全評価の基礎とな
る被ばく線量評価において,地下水より生物圏に移行した有機態
14
C が人への被ばく経路
として重要な畑地や水田環境においてどのように挙動するかについては重要で不可欠な
情報である。本調査では,TRU 廃棄物地層処分での重要核種である 14C および 129 I の水田
や畑地などの農耕地における挙動パラメータを取得することを目的として調査を行った。
本年度は,水田の水管理(特に中干しや収穫前落水)に伴い,近傍大気中に放出される
土壌有機物に由来する CO 2 の放出挙動と,酢酸として土壌に供給された炭素の土壌からの
放出挙動について検討を行った。さらに,全国各地より採取された農耕地土壌を用いて,
ギ酸態およびホルムアルデヒド態
14
関するデータを収集した。ギ酸態
14
た。また,水田における
14
C について,土壌-土壌溶液収着挙動およびガス化率に
C については水稲および小松菜への移行係数も調査し
C の挙動全体を俯瞰するために,本事業で得られたデータを基
にモデルの精緻化を行い,多年解析に向け植物遺体から翌年生育する水稲への炭素移行を
考慮したモデルについて検討した。 129 I に関しては,土壌環境中で主要な化学形態と考え
られているヨウ素酸イオン(IO3 - )の水田における土壌-土壌溶液分配係数を取得した。
(1)土壌乾燥プロセスにおける土壌中炭素の濃度変化
一度風乾した土壌を湛水することにより,土壌に含まれる総炭素の極一部の土壌微生物
に使われやすい炭素源が微生物活性を促すが,その際に発生する CO2 は田面水によるガス
交換抑制効果を受けるため,放出は緩やかである。しかし,田面水が無くなると同時に
CO 2 放出量が増加し,土壌に亀裂が入る程度乾燥してくると放出量は増加するが,その後
放出量は低下し,田面水が無くなってから4日間程度で放出はほぼ止まることがわかった。
また,乾燥した土壌を再度湛水にしても,CO2 放出はほとんど起こらなかったことは,土
壌微生物に使われやすい炭素源がすでに消費されていることが主な原因であると考えら
れた。これらの結果から,分げつを抑制するために行われる最初の中干しの際の数日間が
もっとも CO2 放出が多くなり,収穫前の放出は尐なくなることがわかった。
(2)農耕地土壌におけるギ酸とホルムアルデヒド由来 C-14 の各相分配率
[C-14]ギ酸と[C-14]ホルムアルデヒドに着目し,農耕地土壌における固相,液相,気相分
配率,および Kd について調査した。その結果,両化合物の農耕地土壌における挙動は似
ており,多くの C-14 が気相へ放出されることが分かった。また,気相中の C-14 の化学形
態は,主に炭酸ガスであることが分かった。炭酸ガスは光合成により植物体内に取り込ま
れるため,生物圏における安全評価を行う上で注意が必要である。一方,これら化合物の
C-14 が固相や液相に分配される割合は,気相分配率と比較して極めて低い割合であった。
このことからも,まずはガス化した C-14 の挙動に注意を払う必要がある。
微生物の活性は温度によって影響される。低温と常温で行った調査では,明らかに
C-14 の挙動は異なっていた。TRU 廃棄処分の実施において,長期的な安全確保は極めて
重要な課題である。今後 100 年間には地球の温暖化が指摘されているが,より長い年月を
考慮すると寒冷化も起こり得る。この様な気温の変化は微生物活性にも影響し,C-14 の挙
動にも影響することが懸念される。従って,C-14 の生物圏安全評価において,温度変化と
477
挙動との関係に検討する必要がある。
(3)水稲および葉菜類(コマツナ)の
14
14
C-ギ酸に関する土壌-農作物移行係数
C-ギ酸の土壌-農作物移行係数は水稲を用いた土耕試験において,水稲各部位の中で玄
米への土壌-農作物移行係数が,茎部,葉部と比較して小さかったことが観測された。た
だし,これまでの土壌-農作物移行係数(酢酸態)の値や安定同位体の報告と比較して,1,
2 オーダー大きな値を取った。その要因は土壌中の
ている可能性が示唆された。土壌中の
れ,今後,この土壌中
14
14
14
C 放射能濃度の変動が大きく関与し
C 放射能濃度は深さによっても大きな変化が見ら
C 放射能濃度を明確に定義して土壌-農作物移行係数を取得する必
要がある。コマツナを用いた土耕試験では,水稲の土耕試験と同様に土壌中によって土壌
-農作物移行係数に有意な差が見られたが,土壌種による土壌中
14
C 放射能濃度差が原因で
あると考えられる。
(4)水稲全体モデル
本年度は,以下の作業を実施した。まず,多年解析が可能となるよう水稲全体モデルを
改良した。曝露を受けた稲の茎葉部が田に残される状態を模擬するため,2 つのリターコ
ンパートメントを追加し,その後分解されることで土壌 1 または土壌 2 に移行するパスを
追加した。2 つのリターは易分解性成分と難分解性成分として分類したものである。各リ
ターの分解速度は,文献調査から設定した。次に,水稲全体モデルの精緻化を図るため,
各コンパートメント間の移行半減期等の妥当性を検討するために,実験のトレース解析を
行った。実験トレース解析から,土壌 1 から近傍大気への移行半減期,土壌 1 から稲の経
根吸収のパラメータについて見直しができた。最後に,現状の最終的な多年解析用の水稲
全体モデルを用いた試解析を実施した。この解析の結果,改良したモデル化が適当であり,
想定した多年解析が可能であることを確認した。
また,曝露条件変更やリター成分の考慮有無について感度解析を実施した。1 年目だけ
灌漑水曝露をさせた場合,難分解成分であるリター2 が 3 年以上の長期的な稲の曝露(汚
染)に対して影響を与えることが分かった。しかし,その時点では曝露時よりも非常に低
い濃度,量であるため,環境中,この場合は土壌,の汚染状態が重要であることが示唆さ
れた。
(5)日本の農耕地におけるヨウ素酸イオン(IO3-)の分配係数
水田土壌 63 試料について,設定温度 4ºC(物理化学的な収着平衡であるとき),および
設定温度 23ºC(各土壌試料における微生物の影響を確認するため)の IO3 - の Kd ’
(Kd )お
よび固-液-気相分配率を収集した。収集データから,日本の水田土壌の IO3 - の Kd ’値は
IAEA が示している Kd 範囲内であるものの比較的高い値に位置していること,ヨウ素と同
様に土壌環境中で陰イオンとして存在するアンチモンとセレンとは Kd の範囲が類似して
いることが示された。また,一昨年度取得した水田土壌の I- の Kd ’および固-液-気相分
配率のデータを用いて,IO 3- と I -の化学形態の違いによる収着挙動の差異について比較し,
I- で添加した場合の方が IO 3 -で添加した場合よりもガス化の影響を受けることや,4℃条件
下と 23℃条件下では,IO 3- と I -の収着挙動の相関関係に差異が見られることが明らかとな
った。今後は, 水田土壌だけでなく畑土壌についても IO3 - で添加した時の Kd ’および固-
液-気相分配率を収集する必要がある。
478
第4章 土壌から大気へのラドンの挙動評価
放射性廃棄物の処分場サイトを決定する際に,埋設された廃棄物から放出される放射性
核種や放射線が生活環境に与える影響を正確に評価することは,適切な安全評価を実施す
る上で必要不可欠である。本調査では,ウラン廃棄物に関わる最も重要な核種であるラド
ンに着目し,土壌環境中での挙動を解明するとともに,わが国の地質に着目した代表的な
風化土壌の物理的特性に基づくラドン散逸の制御効果を検討した。
(1) 土壌中のラドン実効拡散係数の評価
関東ロームの乾燥条件で得られた実験値は,Rogers の式で計算された結果と±20%以内
でよく一致した。しかし,水分飽和度を変化させた場合,Rogers の式を用いて計算した結
果と比べて全体的に高めに評価された。特に,水分飽和度が 0.3 ~ 0.6 の範囲では,実験値
は計算値の 3 ~ 4.5 倍であった。また,本年度,土壌試料の作成方法について検討した結
果,作成方法は実効拡散係数の評価に大きな影響を及ぼさないことが確認された。
われわれの結果も Rogers et al.の結果も水分飽和度が 0 ~ 0.4 までは実効拡散係数はほぼ
一定値を示した。しかし,水分飽和度がそれ以上では実効拡散係数は急激に減尐した。そ
こで,我々のデータを用いて,水分飽和度(m)から実効拡散係数を評価するための実験
式を導いた。
De = De(0) exp{-0.54 (m + 17.1m4.5)}
この経験式は乾燥状態から高水分飽和度の範囲において,我々のデータを良く反映して
いる事が分かった。
(2)フィールドおよび室内実験におけるラドン散逸率の比較
本年度は宮城県および広島県において散逸率のフィールド調査を行った。さらに宮城
県では散逸率の年間の変動および半日間の変動も評価した。ラドンおよびトロン散逸率の
変動係数は測定ポイントによっても異なったが,それぞれ 50 ~ 85 %および 50 ~ 118 %であ
った。宮城県のラドンおよびトロン散逸率の季節変動パターンは春期から夏期にかけてラ
ドンおよびトロン散逸率が増加傾向を示した。さらに,夏期から秋期にかけては,減尐傾
向を示した。その後,仙台市と石巻市のラドン散逸率は冬季にかけて緩やかな減尐増加傾
向を示したが,トロン散逸率ではいずれの測定ポイントでも緩やかな増加傾向を示した。
各測定ポイントでの散逸率の算術平均値を基準とした相対値で表した結果,昨年度の結果
と同様に水分飽和度との間には良好な負相関が認められた。この傾向はラドン散逸率より
も,トロン散逸率の方がより明瞭であり,さらに,地域依存性は認められなかった。平成
20 年度の報告では,水分飽和度が安定している測定ポイントでは,表層土壌温度の変動が
散逸率に大きく影響することを示した。しかし,昨年度および本年度の結果より,散逸率
の変動には水分飽和度の方が表層土壌温度よりも大きく影響する事が明らかになった。一
479
方,広島県においても全 7 データのうちの 5 データは降雤の影響を受けた。広島県の測定
ポイントの中で黒雲母花崗岩を基盤岩とする 5 ポイントでのラドンおよびトロン散逸率の
算術平均値 ± 標準偏差は,それぞれ 21.5 ± 11.5 mBq m-2 s-1 および 1422 ± 1164 mBq m-2 s-1
であり,昨年度の鹿児島の調査において黒雲母花崗岩を基盤岩とする 4 ポイントの結果と
比べて 5 倍程度高かった。水分飽和度は地表面状態等の違いはあるものの,同じ基盤岩で
あっても散逸率は大きな幅を持つ事が確認された。
宮城県のデータに加え,過去 3 年間に取得した兵庫県,岐阜県および群馬県のデータを
用いて,散逸率と空間ガンマ線線量率およびラジウム濃度との関係を検討した。その結果,
昨年度までの報告と同様に各測定ポイントの散逸率に算術平均値を用いることにより,空
間ガンマ線線量率やラジウム濃度との間に正相関が認められた。
本年度も引き続きラドン散逸率を推定するために,UNSCEAR の評価式の応用について
検討した。本年度は,Zhuo et al.の報告を基に,散逸係数の実験式を導いた。データには,
我々が現在までに取得した全 52 試料の水分飽和度依存性および 5 試料の温度依存性の結
果を用いた。この実験式から得られた散逸係数は,Zhuo et al.の実験式から得られた結果
の 49 %程度であったが,両者にはよい相関が認められた。この実験式を散逸係数の推定
に用いてラドン散逸率の計算を行った結果,計算値は測定値の 1.11 倍であった。また,ラ
ドン散逸率の測定値と計算値との相関係数は 0.458 と弱かったものの,全 217 データの 53%
に相当する 116 データが 1/2 ~ 2 倍の範囲,80%に相当する 174 データが 1/3 ~ 3 倍の範囲
に入っていた。この結果は,ラドン散逸率の季節変動なども加味すれば,比較的よく合っ
ていると評価できる。本年度までに収集した各物理パラメータおよび土壌パラメータの幅
や平均値を求めた結果,いずれも一般的に報告されている範囲内であった。また,本実験
式を用いて国内のラドン散逸率のマッピングを行った。ラドン散逸率の計算には,土壌中
の
226
Ra 濃度の代わりに,河川堆積物中のウラン濃度を使用した。得られたマップのラド
ン散逸率は,空間ガンマ線線量率の傾向と同様に西南日本で高く,東北日本では低い傾向
を示した。また,北海道や東北地方のように冬期に積雪があったり,年間の気温変化が大
きかったりする寒冷地域のラドン散逸率の変動は,他の地域の変動よりも相対的に大きか
った。また,季節変動も加味した国内のラドン散逸率の算術平均値は約 16 mBq m-2 s -1 と
評価された。土壌中の
226
Ra 濃度について静岡県が分析中であるが,このデータの公開と
ともに再計算が可能となる。さらに,実験式の精度を向上させるため,散逸係数の水分飽
和度依存性のデータを増やすとともに,実効拡散係数の実験式の検討を進める必要がある。
第5章
生物圏移行パラメータ推定法の開発およびデータベースの高度化・拡充
本章では生物圏移行パラメータ推定法を開発するとともに,これまでに本調査で得られ
ている移行パラメータに関する我が国のデータベースの拡充を行った。まず,データベー
スの拡充では,沿岸域データベースに堆積物および海産生物中のヨウ素濃度を追加した。
480
これにより,沿岸域 Kd -I や海産生物へのヨウ素の濃縮係数(CR)を導出するための基礎
を作ることができた。実際に Kd -I や CR を導出するためには沿岸海水中のヨウ素濃度デー
タが必要であるが,一般に海水中にヨウ素は溶けやすいことから,ほぼ一様分布している
と仮定することができるため,これまでに日本沿岸域で得られている値を基におおよそで
はあるが算出することが可能となった。また,炭素および窒素の安定同位体比データを追
加し,炭素の移行係数の推定を試みた。推定法開発では ,ヨウ素に着目し,農耕地土壌
Kd -I および TF の推定と,沿岸域 Kd の推定を 5 元素について行った。以下にまとめる。
(1)堆積物および海産生物中のヨウ素濃度
平成 19 年から平成 22 年度に日本沿岸域 20 地点から採取した堆積物 78 試料および海
産生物 147 試料のヨウ素濃度定量を試みた。一部の海産生物ではヨウ素濃度が高いと考え
られたため ICP-OES によりスクリーニング分析を行った。測定条件を検討した結果,
ICP-OES によるスクリーニングだけでなく定量も可能にした。本条件下において試料 100
mg 中での検出下限値は 150 µg g -1 であり,標準物質との比較を行ったところ値はよく一致
していた。貝類・甲殻類の試料ではスクリーニングで検出できたのは 1 試料だけであった
が,海藻類は ICP-OES によりスクリーニングすることができた。ICP-MS によりさらに測
定を行ったところ,種類別毎の濃度範囲は海藻類 6.0-5564 µg g-1 ,貝類 5.1-235 µg g-1,甲
殻類 4.2-176 µg g-1 の範囲であり,標準偏差は 10 % 程度であった。ヨウ素の分布として海
藻類は濃度範囲が広く,貝類・甲殻類は可食部には尐なく,内臓部分に濃縮することがわ
かった。
(2)農耕地土壌および農作物中の炭素と窒素安定同位体比
炭素は重要核種である 14C の環境中における移行挙動を知るためのアナログとして用い
られたり,比放射能法を用いた移行モデルに利用される。また窒素は生命活動に必要であ
るため,土壌からの移行の程度は,重要核種や関連する金属元素の移行挙動の指標となる
可能性がある。そこで,炭素や窒素に関する情報について安定同位体比情報(δ 13C 値と
δ15N 値)を IRMS で測定し,データを追加することによって高度化した。その結果全て
の農耕地土壌および農作物試料中のδ 13C 値とδ15N 値を追加することができリストを掲
載した。窒素の移行係数(TF)はほとんどの場合,農作物中濃度と土壌中濃度の比で得ら
れることが確認できたが,マメ科植物の場合には過大評価になることが示唆された。炭素
の移行係数については,ほとんどの炭素が大気由来であることが説明できたが,δ 13C 値
の大気中と土壌中での違いと光合成の同位体効果から検討し TF を推定した。米の場合,
土壌起源炭素の植物体炭素の寄与率が最大 1.3%になると推定され,それを用いて TF とし
て平均 0.2(範囲:0.04-0.4)を得た。同様の計算を葉菜類について行ったところ,植物体
の炭素は最大 5.5%が土壌由来炭素の寄与と考えられ,TF は平均 0.8(範囲:0.2-2.1)を
得た。これらの値はこれまで安全評価で用いられてきた値の約 1/100 から 1/10 である。13C
を用いて推定したが,この TF は 14 C にも用いることができることが示唆された。
481
(3)環境移行パラメータ推定法の開発
今年度は,昨年度までに得られた農耕地土壌の K d -I(ヨウ化物イオン)を対象として
93 項目の独立変数を用いた推定法の開発,Kd -I および昨年度よりも独立変数を増加させ
た場合のヨウ素の TF の推定法の向上,および沿岸域の 5 元素(Co, Ni, Sr, Sm および U)
を対象に Kd の推定法の検討を行った。
農耕地土壌 Kd -I では最もあてはまりの良いモデルでは R2=0.696 であり視覚的にも傾向
を捕らえることができていたことが確認できたが,12 項目のパラメータを必要としており,
実用性が低い。ただし,本推定法の検討により,どのような項目が Kd -I の変動要因にな
るのかを明らかにすることができた。特に土地利用区分がモデルに取り込まれやすく ,土
壌の酸化還元により挙動が影響を受けやすいヨウ素の Kd に影響を与えている可能性があ
る。
土壌−農作物 TF-I では,昨年度よりもあてはまりの良い結果が得られた。最も良いモデ
ルでは R2=0.635 であり,Kd -I も取り込まれる結果であった。しかしながら,測定が比較
的困難な項目を対象の変数から除去したときには,Kd -I は選ばれなかった。また,選択さ
れる項目は比較的容易に測定できるものが多かったことから,あてはまりの程度を認識し
た上で利用は可能である。
沿岸域 Kd では,Ni, Co, Sm および U の単回帰モデルでは相関係数 0.7 以上の良好な結
果が得られたが,Sr では 0.5 を越えることはなかった。沿岸域という淡水と塩水の混合域
における化学的挙動の類似性が高く,また堆積物中濃度相関が高いことに由来すると考え
られる。Ni, Sr ではさらに重回帰モデルを作成した。Ni では最適モデルでは推定結果が得
られたが,Sr では最適モデルで R 2=0.372 とあまり良いあてはまりではなかったものの,
Kd -Sr のオーダーは推定できるものとなった。
482
平成22年度放射性核種生物圏移行評価高度化調査検討会委員
天野
光 :財団法人
日本分析センター
技術参与(常勤)
飯田
孝夫:藤田保健衛生大学
飯本
武志:東京大学環境安全本部
石川
奈緒:岩手大学工学部
颯田
尚哉:岩手大学農学部 教授
塚田
祥文:財団法人
高橋
知之:京都大学原子炉実験所 准教授
立田
穣:(財)電力中央研究所
百島
則幸:九州大学アイソトープ総合センター
山崎
慎一:東北大学大学院環境科学研究科
客員教授
准教授
助教
環境科学技術研究所 主任研究員
環境科学研究所 上席研究員
483
教授
非常勤研究員
平成 22 年度検討会開催日時
第 1 回:平成 22 年 9 月 13 日〜14 日
第 2 回:平成 23 年 2 月 7 日〜8 日
484
謝 辞
本調査を遂行するにあたり、RI トレーサー実験、試料前処理および試料調製、元素分析、
データ整理などの作業において、東京ニュークリアサービス(株)の小礒 寛之氏、高橋 博
路氏,白坂 純一氏および鍵谷 茂雄氏の協力を得た。また、沿岸域の調査・試料採取に
関しては環境総合テクノス(株)の協力を得た。さらに、炭素(C-14)の大気-土壌-農作
物系における移行モデルに関しては(有)ワイファーストの、土壌中ラドンの実効拡散係数
を評価するための計算プログラム開発ではポーランド Institute of Nuclear Physics の
Miroslaw Janik 博士の,移行パラメータ推定法開発に関しては(株)情報数理研究所の協力
を得た。ここに記して謝意を表する。
調査担当者:
放射線医学総合研究所 放射線防護研究センター
廃棄物技術開発事業推進室
内田 滋夫
田上 恵子
石井 伸昌
青野 辰雄
鄭
建
石川 徹夫
サフー サラタ クマール
反町 篤行
高田 兵衛
細田 正洋
櫻井 伸治
藤田 一広
芦田 能美
京相 祐子
雑賀 洋子
485
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