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登録 ボランティア通信
第 20 号
登録
ボランティア通信
2014.12.8
登録ボランティア研修会を開催しました
動物保護センター業務課
第 20 号 目次
1-6 登録ボランティア研修
会
6-7 動物愛護のつどい
8-10 地域猫シンポジウム
10-11 神奈川県動物保護セ
ンターボランティア受
入れ要領の一部改正に
ついて
11
最新統計
平成 26 年9月 30 日(火)に登録ボランティア連絡調整会議に
併せて、登録ボランティア研修会を開催しました。この研修会は今
年度から企画したもので、少しでも皆様のお役に立つ内容で今後も
継続して開催していきたいと思っていますのでよろしくお願いいた
します。
記念すべき第1回研修会は「ボランティア活動に関わる法知識」
と題して、公益社団法人神奈川県獣医師会顧問弁護士の伊田若江先
生にお話をしていただきました。
伊田先生の御講義は、実際の事例についてのケーススタディで
したので、たいへん実践的でわかりやすい御講義でした。御講義
の中からいくつかの事例をご紹介します。
Case1
正式譲渡前(トライアル期間内)の犬の怪我や犬が人に危害を加えた場合
の費用はどちらが負担すべきか。
所有権は新しい飼い主に移っていないと思われるため、預かりをしている状態と思われる。トライアル
中の新しい飼い主は占有者と判断される。民法上、動物の占有者は他人に与えた損害を賠償する責任があ
るが、相当の注意をもって対策をしていた場合や、他人から手を出したりした場合は責任を問われないこ
ともある。無償で預かっている場合は自分の物と同程度の注意を払って飼う必要がある。そのためトライ
アル中にその犬が怪我をした場合で、自分の所有物と同程度の管理をしていた場合は責任を問われない。
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登録ボランティア
通信
登録簿ランティア通信
Case2
譲渡の際に使う譲渡契約書の法的効果はどの程度か。また、法的に有効にさせるにはどのような書式及
び留意点があるか。
犬や猫は法律的には物扱いであるが、物を他人に与える場合は書面で取り決めをしなければならないと
いう決まりはない。ただ特に特別な事情があればできれば書面にしたほうがよい。各々特別な条件があれ
ばそれを記載してよいが、法律的に決まっているものはない。法律的には誰が誰に与えるかということ、
当該動物の特定ができる内容を記載すること、そして所有権がどの時点で移るか(トライアル中の所有権
の所在など)ということを明記することが最も重要。動物は物扱いと言ったが、昨今では飼い主に慰謝料
が認められるようにはなってきている。
Q)不妊手術の実施等の条件を満たさない場合は返還するよう明記している
が、それは有効か。警察で有効でないと言われたことがあるが…。
A)契約の条件に違反した場合、契約を解除できる旨が明記してあれば、契
約違反で返還させることができる。誓約書というタイトルの書面でも約束
したことに違反すれば同じだし、口約束でも同様。
Case3
保護した動物を警察に届出すると遺失物扱いになるが、その動物の所有権を得るまでの期間はどのくら
いか。どの程度の期間をおけば譲渡に向けての医療行為が可能なのか。
物扱いのため遺失物法によるが、持ち主の判明しない犬猫については、動愛法に規定があるため例外
となり、県に引取りを求めた場合、遺失物法は適用しない。県が引き取った場合は、規定上2日間の公
示期間終了後に処分が可能となり新しい飼い主に所有権を移すことが出来る。遺失物として警察に届け
出た場合は3ヵ月経過すれば所有権を取得できる。もっとも動物については、2週間経過すれば、警察
で売却することができ、売却しても買う人がいないときは、廃棄その他の処分をすることができるの
で、その時点で適当な人に譲ることもできる。
譲渡に向けての医療行為については正規の手続きを終了した後のほうがよい。
Q)センターに入れると収容期限が切れれば所有権が移るが、警察に届けた場合は3ヵ月間又は2週間
過ぎなければ所有権は移らないという理解でよいか。また、3ヵ月間又は2週間が過ぎれば、以前の
飼い主に返還する必要はないということでよいか。
A)そのような理解でよい。
神奈川県動物保護センター
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Case4
動物虐待の定義について。20 平方メートル弱の場所に、数百匹飼育しているブリーダーは虐待にあたらない
のか。交配目的で 10 数年もケージだけに入れられ続けていることは虐待にならないのか。
ケース・バイ・ケースであり虐待の定義は明記されていないが、動愛法に刑事罰が決められている。愛
護動物をみだりに殺したり傷つけたりすると2年以下の懲役または 200 万円以下の罰金。「みだりに」と
は「理由もないのに」という意味。獣医師が必要あって行う安楽死などは該当しない。
「みだりに給餌や給水をやめる」「酷使する」「健康及び安全を保持することが困難な場所に拘束して
衰弱させること」(健康が保たれていれば拘束しても該当しない可能性はある)「自分が飼養している動
物で疾病や負傷に適正な対処をしないこと」「排泄物の堆積した、又は他の死体が放置されている施設で
飼ったり保管している場合」「その他の虐待」が 100 万円以下の罰金。
愛護動物の遺棄も 100 万円以下の罰金である。
上記の例を参考に虐待の事例を判断することになる。拘束するだけでは虐待ではないが、衰弱していれ
ば虐待、単に繁殖させ続けることが「酷使」と見なされれば虐待と言えよう。
Q) 行政が施設に立ち入ったときに、このような状態を見つけた場合は、行政が対応すればよいのか。
A) もちろん行政がそういう状態を見つけた場合、指導なり、勧告なりを行う必要があるが、一般市民
が見つけた場合も、直接、警察に告発することは可能。
Q) 告発には証拠を集める必要があって証拠がないと警察は動いてくれない。写真などが必要。悪質
な繁殖屋で素人がお腹を切って子犬を取り出し、ケアもせずに親犬を死なせてしまうケースなどもあ
る。ボランティアが出入りしているから救えている命であり、下手に行政に通報するとボランティア
の出入りも不可となり、その犬たちを救えなくなってしまう。
A)そういった適切な処置をしていないケースは「みだりに」と
言える。告発をするのはよいが、根拠もなく告発をすると虚偽
告訴罪にあたることがある。告発には写真等確固たる証拠が必
要。証言だけでは弱いが多くの状況証拠を集めるという方法も
ある。
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登録ボランティア
通信
登録簿ランティア通信
Case5
ボランティアがノミ取り用滴下薬を動物病院から購入して保護した猫に使用することは、獣医師法又は薬事
法違反となるか。
飼い主が動物病院の獣医師の指導の下、自宅で治療するために飼い猫にインスリン注射や皮下補液を行うこ
とは、獣医師法違反になるか。
獣医師法には「獣医師以外は飼育動物の診療を業務としてはならない」、薬事法には「業として医薬品
を販売等してはならない」とあるため、業でなければ投与しても違反しない。所有者がいる動物を保護し
た等、法律上の義務がないものが医療行為等をする場合(事務管理)も、本人(飼養者)の望むような行
為であれば問題ない。特殊な治療をする場合は気をつける方がよい。動物がそのまま放置しておくと死亡
してしまうような緊急の場合は相応な治療はしても責任はない。
Q) ペットシッターをしており、猫の飼い主から病気の猫にインシュリンを注射してほしいと依頼
された場合に、注射しても問題ないか。
A) 猫の所有者から依頼された場合は問題ない。所有者は虐待等に当たらない限り、その動物を自由
に扱ってよいため、所有者から依頼された場合は獣医師法等には抵触しない。
Q) センターから譲り受けた猫は保護した猫で飼い猫
ではないが同じように考えてよいか。
A)センターから皆さんに譲渡する場合は、所有権がはっきり移転し
たという解釈であるようなので、他の譲渡者に渡すことが目的であ
っても、所有権はボランティアにあると考えてよいと思われる。
Case6
給餌者から依頼されて野良猫だと思ったはずの猫が、実は飼い猫だった場合、不妊手術を実施した責任
は、手術をした者にあるのか、飼い猫を探す努力をしなかった飼い主にあるのか。
犬猫の所有者に対しては、みだりに繁殖をさせないように不妊去勢手術をするように動愛法に書かれて
いる。また、環境省の基準に適切な環境が確保できない、あるいは終生飼養できないような状態にならな
いための繁殖制限が定められている。また、猫を屋外で飼養する場合や飼養者のいない猫についても不妊
去勢手術をするよう書かれている。そのため、野良猫であるという認識であれば、不妊手術をするという
のは間違った認識ではない。
飼養者がいた場合であるが、事務管理(義務はないが管理している場合)の状態であるため、飼い主の
望む状態で管理する必要があるが、所有者明示がはっきりされていない状態だったことや逃走しないよう
な飼養方法をとっていなかったという飼い主の過失が認められれば責任は軽くなると思われる。その手術
が飼養者の望む行為であった場合は、飼養者に手術代を請求することもできる。
神奈川県動物保護センター
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Case7
所有されている犬の虐待を見た市民からの通報で、その家の飼い犬の状況を写真に撮るために、一歩でも
その家の車庫や庭に入った場合や飼い方の改善をお願いする文書を投函した場合は、脅迫罪、プライバシー
侵害、家宅侵入罪などのどれに該当するか。
脅迫罪は人の生命、身体、名誉、財産に害を加えると告知して脅迫した場合なので当たらないと思われ
る。強要罪は無理やり義務のないことを脅したりすかしたりして強要する場合なので正当なやり方であれ
ば当たらないと思われる。住居侵入罪は正当な理由がないのに人の家や庭に入る、あるいは出て行くよう
に言われた場所に入るなどが該当。そのため、犯罪が行われていることが心配で入った場合は住居侵入と
は言えない。ただし、出て行け、と言われても出て行かなかった場合は問題となる。プライバシーの侵害
については、即、刑事罰になることはないが、保護されなければならない個人的な秘密を犯すことになっ
たり、名誉毀損となれば民事上の問題になる。しかし、動物を明らかな虐待等から保護するために写真を
撮る場合は正当な理由があるので罰を受けることはないと思われる。
Case8
猫の多頭飼育をしていた飼い主が飼育保護をボランティアに二重に依頼していた場合、どちらの依頼が有
効か。(飼い猫の譲渡書を二箇所のボランティアに送付しており、最初の依頼書は相手に書かされたと主張
した場合)
現実に物を渡さなくても契約だけで所有権は移転する場合がある。そのため、いつ所有権が移るかは、
書類上はっきり明記する必要がある。契約を調印した時点で所有権が移る場合もあるため、そういう時は
元の飼い主に対して猫を渡すよう言う権利がある。しかし、既に引渡しを受けてしまっている後の譲渡者
に対しては主張できない。
譲渡でなく寄託(預かり)の場合は動物を渡された時点でその契約が成立する。
「書かされた」というのが暴力とか脅かされたことによる場合、契約を取り消すことができるが、懇願
されたにしろ自分の意思で書いた場合は有効と思われる。
Q) ボランティアには「預かり」という人がいるが、その「預かり」に預けた際、契約を書いてい
なかったケースで、多頭飼育崩壊レスキューの 17 匹中 3 匹を預け、手術をする時に返してくれ
と口約束をしていたが、その後手術等のため返すよう頼んだところ、返さないと言われた。その
「預かり」宅に行ったところゴミ屋敷で犬が飼える状況ではない。しかも手術もしていない状態
の他の犬も飼養していた。当該人物が強固に返さない場合、窃盗罪になるか。当該犬は依頼した
ボランティアが犬の登録もしている。
A)一度寄託している(預けている)ため窃盗罪にはならない。約束違反ということで所有者が引き
取る権利はあるが、所有者であっても寄託しているところから勝手に持ってきてはいけない。本
来は法律的な手続きに則って裁判所等に訴えて強制執行する必要がある。飼い方が適正でなけれ
ばそちらから訴えるほうがよい。警察の人に同行してもらうなどもよい。
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登録ボランティア
通信
登録簿ランティア通信
会場からの質問
Q) 放し飼いの犬が自分のリードを着けた犬に襲いかかってき
たが、こちらが大型犬のため向かってきた相手の犬が多少負
傷した。治療費を請求されたが支払う必要はあるか。
A)必要はない。訴えてくれてよい、と言ったらどうか。飼養者が人に危害を与えるような飼い方を
していることに問題がある。
Q) 犬を外飼養していて、子どもが柵から手をいれて咬まれた場合は、飼い主の責任となるのか。
A)注意等の貼紙が設置されていれば飼い主は義務を果たしていると言えるが、ない場合は義務を果
たしていると言えないという例があった。子ども等が簡単に柵に手を入れられてしまう状況であ
り、じゃれたり咬んだりする癖がある犬であれば貼紙等をする、手が入らないような目の細かい
フェンスにするなどの対策をしたほうがよい。
Q) 犬を連れてお年寄りとすれ違った際、犬を警戒したお年寄りが犬を避けようとして転んだ場合
は。犬がまったく相手に触れていない場合も飼い主の責任となるのか。
A)すれ違う際は横に座らせるなど配慮する必要はある。転倒の原因を証明することは難しいが、相
手が脅威を感じないようにする必要がある。
動物愛護のつどい
動物保護センター業務課
10 月 25 日(土)午後1時から当センターにおいて、平成 26 年度動物愛護のつどいを開催
しました。当日は、好天に恵まれ大勢の皆様においでいただきました。
犬のしつけ方教室は、ヨコスカドッグスクー
ルの佐藤美津子先生を講師にお招きして、しつ
け方の基本を教えていただきました。
犬のしつけ方教室
神奈川県動物保護センター
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7
犬のトリミング教室は、講師に当センターのシャンプートリミ
ングボランティアでもある西尾静枝先生をお招きして、ブラッシ
ングなどのトリミングの基本を教えていただきました。
また、動物健康相談は、公益社団法人神奈川県獣医師会中央支
部の高柳先生、石垣先生のお二人の先生に担当していただきまし
た。このほか、施設見学、動物との記念写真撮影、マイクロチッ
プ読み取り体験、オリジナル迷子札作り、災害対策グッズの展示
など盛りだくさんでした。
犬のトリミング教室
終了時間の3時 30 分まであっと言う間でした。
来年も多くの方にご来場いただけるよう職員一同がん
ばってまいります。
施設見学
マイクロチップの展示コーナー
災害対策グッズの展示コーナー
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登録ボランティア
通信
登録簿ランティア通信
地域猫シンポジウム
保健福祉局生活衛生部食品衛生課
久島昌平
土肥富有子
平成 26 年 11 月 14 日(金)18:30 から、小田原タウンセンターマロニエにおいて「地域猫シンポジ
ウム」が開催されましたので、ご報告します。今回は、県西地区で活動されている「おだわらねこ」と
いうボランティア団体の代表入内嶋さんの企画です。地域猫活動はどちらかというと県東部で盛んな印
象でしたが、県西地区においてもやはり猫の問題があり、なかなか解決が難しいことに変わりありませ
ん。参加者は、ボランティア関係者の他に、行政機関として小田原市環境保護課、小田原保健福祉事務
所、神奈川県食品衛生課、そして、お忙しい中、小田原市選出の守屋てるひこ県議会議員と小田原市議
会の佐々木ナオミ議員もお見えになり、議論に加わっていただきました。
内容は、最初に神奈川県の動物愛護をとりまく現状として、食品衛
生課から、神奈川県動物愛護管理計画、犬と猫の収容と処分の現状、
動物愛護管理推進協議会における地域猫の議論、県内市町村における
猫の不妊手術補助制度などについて説明しました。その後、神奈川県
動物愛護推進員の山口さん、平塚のら猫を減らす会の小山さん、主催
者の入内嶋さんから報告がありましたのでご紹介します。
<山口さん>平塚保健福祉事務所管内で、猫のTNR活動を行っている。二宮町は不妊手術の助成制度が
ないため、野良猫の数も多く、被害報告も多い。ボランティアが猫を保護して手術等を実施し、譲渡する
という活動は、もう頭打ちである。今後、地域猫の考えを普及していくべきであるが、大磯町では不妊手
術の助成制度もあって、すでに野良猫数が減っているため、地域猫の必要性を町が認識してくれない状況
にあり、これまでの自分の活動の失敗を感じている。
<小山さん>野良猫対策として、地域猫活動を始めて4年目になるが、飼い猫が遺棄されて野良猫になる
ことから、野良猫の問題は、人間の問題ととらえ、地域の自治会や町内会等に動物愛護法の啓発の視点か
ら訴えてきた。これまでの 12 年間で、約 4,800 匹の猫の不妊手術を実施し、猫に関するトラブルの減少
と、猫と人とが共生していくことを市民に広めてきたが、野良猫をゼロにはできない。特に、猫に関する
問題から、高齢者等が心を病む事例が増え、行政や議会、地域等が「まちづくり」の視点で取り組むこと
が大切であると思う。
<入内嶋さん>猫に関わるボランティア団体として、「おだわらねこ」を発足し、鴨宮で猫カフェを開店
して1年半が経過した。その間、300 匹以上の猫の保護依頼があり、約 70 匹の猫を譲渡してきたが、
小田原市内にこんなにも猫が多いのは、市に猫の不妊手術に対する助成制度がないからであり、集めた
署名とともに小田原市に陳情する予定である。県では、猫も殺処分ゼロを達成したと聞いたが、この陰
には、多くのボランティアの協力があると思う。しかし、ボランティアの活動も、譲渡先が無限にある
わけではなく、ボランティアがパンクする前に何らかの手を打つべきである。
神奈川県動物保護センター
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その後、質疑応答に移りましたが、次のとおり、とても活発な議論が行われました。
Q:県に聞きたいが、TNRがうまくいかなかった事例とはどんなものか?また、紹介された神奈川区の
事例は、うまくいった事例なのか?
A:餌やりさんと自治会など、関係者間の感情の対立により、継続困難な例があるようだ。神奈川区の事
例は、今後論文などで公表されると思う。猫の数自体が減っていないとのことなので、成否は不明であ
るが、わが国における唯一の科学的データであると思われる。(食品衛生課)
Q:説明では、県が地域猫に消極的だと感じたが。
A:地域の人が無関心であったり、地域猫に対する期待がバラバラであったりするケースがあると、実施
は難しいと考える。ただし、地域猫の取組みがもっと進めば、ボランティアの方々の負担軽減にもつな
がると考えており、最低限の費用や人力で地域猫を成功させるために、あえて課題を洗い出した。地域
猫という名前さえつけばどんなやり方でもよいという時代ではなく、効果のある地域猫の方法論を考え
る段階に来ていると思う。(食品衛生課)
Q:県が自活している猫を引き取っていないから、殺処分ゼロとなっているだけではないか。結局その猫
はボランティアが対応し後始末をしている。
A:県は、明らかに遺棄された猫であれば引き取るが、所有権の問題があるので、以前から野良猫の捕獲
はしていない。行政が積極的に捕獲、引取りをしても、殺処分する以外の方法がないので、一般的には
そのことに反対する愛護団体がほとんどである。猫の殺処分が減った背景にボランティアの方々のご尽
力があるのはもちろん十分認識している。(食品衛生課)
Q:TNRの具体的な方法は。幼少猫は手
術できずに譲渡するが、その後の追跡調
査等は実施するのか。
A:前日夜に餌を与えず、捕獲機内に餌を
置けば比較的容易に捕獲可能。6か月齢で
あれば手術後に放野するが、2~3か月齢
の猫なら未手術で譲渡し、その後追跡する
ボラもいる。(入内嶋さん)
Q:市の猫対策について考え方を聞きたい。
A:猫については、糞尿や臭い等、様々なご意見を毎日のようにいただいている。そして、それらの多く
は、街中においての不適切な餌やりにより、猫が一地域に集まってしまうことが原因であることが多
い。県の「猫の適正飼養ガイドライン」に記載されているように、置き餌をしない、トイレを設置する
等、ペットの適正な飼育のルールについて、皆さんにも周知していただくよう、この場を借りてお願い
する。住民が、猫のことを不快に思うことがないよう、また、猫についても、心無い人にいじめられな
いような状況を願っている。(小田原市)
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10
登録ボランティア
通信
登録簿ランティア通信
守屋議員と佐々木議員からも、ご意見・コメントをいただきました。
<守屋県議会議員>猫については、以前から、フン公害や地域猫の不妊手術の助成等、様々な意見をいた
だいており、自分の中で回答を見出せずにいた中、入内嶋さんと先月、知り合った。県西部では、不妊
手術の助成制度を設けている市町村が少ないことなど、こういった問題を今後、もっと掘り下げていき
たいと考えている。今日は、問題を共有し、解決策を知るための勉強会であったが、殺処分ゼロについ
てもいろいろと考えるところがあり、また、様々な気づきがあったので、今後、前に進めるようしっか
りと取り組んでいきたい。
<佐々木市議会議員>小田原
公 の犬のフン公害を解決する市民活動の立ち上げに関わったことが、
ペット問題に取り組むきっかけである。人と動物が共生していけるまちづくりに向けたルール作りが必
要。災害時の同行避難についても問題意識を持っている。猫の不妊手術の助成制度について、市民から
陳情書が 出されると聞いている。いい で進んでほしい。今日は応 の気持ちで来た。多くの議員に
賛同が得られるように、知り合いの議員さんへのアプローチを逆に皆さんにお願いしたい。
神奈川県動物保護センターボランティア受入れ要領の一部改正について
動物保護センター業務課
「神奈川県動物保護センターボランティア受入れ要領」の一部を改正しました。これまで「受入れ要領」
では登録していただけるボランティアは「譲渡ボランティア」及び「動物洗浄・トリミングボランティア」
でしたが、これに「動物愛護普及啓発ボランティア」を新たに追加しました。「動物愛護普及啓発ボランテ
ィア」として、当センターと協力し、飼い主や子どもたちを対象に動物愛護の心を育み、終生飼養の啓発な
ど動物愛護普及啓発活動に取り組んでいただくものです。
神奈川県動物保護センターボランティア受入れ要領(改正した部分のみ記載してあります)
(ボランティアの名称及び活動)
2 ボランティアの名称及び主な活動は次のとおりとする。
(3) 動物愛護普及啓発ボランティア
センターと協力し、動物愛護普及啓発活動を行う。
(登録の要件)
4 ボランティアの登録において必要な要件は次のとおりとする。
(4) 動物愛護普及ボランティア
ア 主に管内で活動を実施していること。
イ 営利を目的とした活動をしないこと。
ウ 活動の記録及び会計帳簿を記載し、適切に保管していること。
エ 動物の愛護及び管理に関する法律、狂犬病予防法等の関係法令を理解し、遵守しているこ
と。
オ 行政機関等と協力して動物愛護普及啓発活動を実施した経験を有すること。
カ 暴力団員又は暴力団に利益を供与する等の関係を有する者ではないこと。
(登録の手続き)
神奈川県動物保護センター
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カ 暴力団員又は暴力団に利益を供与する等の関係を有する者ではないこと。
(登録の手続き)
5
ボランティアとして活動を希望する者は、次により事前に登録するものとする。
(3) 動物愛護普及啓発ボランティア
登録を希望する者は、「ボランティア登録申出書」(第 1 号様式)により、次に掲げる書類を
添付して所長あて 出しなければならない。
ア ボランティア登録票(第2号様式)
イ 誓約書(第6号様式)
ウ 活動の目的を記載した書面
エ 現在までの活動実績の概要
オ 団体の場合は、規約又は会則及び団体構成員の役職、氏名、居住する市町村を記載した名簿
最新統計 平成 26 年度
平成 26 年 4 月 1 日~10 月 31 日の相模原市、藤沢市分を含む速報値
(犬)
原稿
迷子犬の保護 288 頭 飼い主へ返還 161 頭 飼い主から引取り 86 頭
県民へ譲渡 16 頭
ボランティア等へ譲渡 166 頭 致死処分 0 頭
運搬・収容中の死亡 19 頭
捨てられた猫 556 匹 飼い主から引取り 62 匹 県民へ譲渡 17 匹
ボランティア等へ譲渡 512 匹 致死処分 0 匹 運搬・収容中の死亡 71 匹でした。
☆なお、この他に飼い主不明として警察から当所が収容し、その後、飼い主が判明し
たために飼い主に返還した猫が1匹います。
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