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パワーサイクル試験説明資料 - ルネサス エンジニアリングサービス株式

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パワーサイクル試験説明資料 - ルネサス エンジニアリングサービス株式
電子部品・半導体
技術資料
ルネサスエンジニアリングサービス株式会社
【 パワー系半導体デバイスの信頼性試験 】
パワー系半導体デバイスについて
IPM(インテリジェントパワーモジュール),IGBT,MOS FETなどの
パワー系半導体デバイスは、モーターを効率よく回す用途、
高電圧,大電流のスイッチング素子、車載電装用などの用途に
主として用いられます。
また、近年の環境やエコといったこと観点から小型・高効率の
ニーズが高くなってきており、そのためデバイスに要求される
信頼性も厳しくなってきております。
パワー系半導体デバイスの信頼性試験
パワー系半導体デバイスの信頼性試験は、主に構成材料の線膨張係数差から生じる繰返し疲労により、クラックや剥離と
いった故障モードが発生することが知られています。
また、これらの故障モードが、製品の寿命を決める重要なファクターとしても知られています。
以下に信頼性試験の実施メニューについて一例をご紹介いたします。
信頼性試験メニューの一例
試験項目
はんだ付け性
温度サイクル
衝撃
振動
自然落下
締め付けトルク
端子強度
高温保存
低温保存
耐湿性
パワーサイクル
断続通電
連続動作
高温逆バイアス
試験方法
EIAJ-ED4701
EIAJ-ED4701
EIAJ-ED4701
EIAJ-ED4701
EIAJ-ED4701
EIAJ-ED4701
EIAJ-ED4701
EIAJ-ED4701
EIAJ-ED4701
EIAJ-ED4701
*1
--*2
-------
試験目的
はんだ実装時の濡れ性を評価する
低温~高温に繰返し曝された場合の応力に対する耐性
製造,輸送,実装、使用中に衝撃を受けた場合の耐性
製造,輸送,実装、使用中に振動を受けた場合の耐性
製造,輸送,実装、使用中に落下した場合の耐性
実装時の取り付け応力に対する耐性
実装時に端子に受ける応力への耐性
高温に曝された場合の耐性
低温に曝された場合の耐性
高温高湿に曝された場合の耐性
デバイスのON/OFF動作に伴う温度変化による応力への耐性
デバイスのON/OFF動作に伴う温度変化による応力への耐性
連続動作に対する耐性
逆バイアス印加に対する耐性
信頼性試験結果
信頼性試験の中からとして、パワーサイクル試験結果(*1)と、断続通電試験ご紹介いたします。
*近年パワー系半導体デバイスは、インバータ用途などで使用される機会が多く、このため新たな故障モードが確認
されています。 この用途などでは、比較的放熱フィン側の温度が安定した状態で頻繁にON/OFFを繰り返すことから
従来の断続通電試験等では検出できない繰返し疲労による故障モードが存在してることが判明しています。
このため、パワーサイクル試験は信頼性試験の中でも重要な試験の一つとして位置づけられています。
1.FET動作条件
ゲート電圧(VG)印加するとドレイン電流(ID)が流れます。
IDが流れるとパワチップの温度が急上昇(Tj)します。
また、同時にパッケージ方向へ放熱(Tc)されます。
ジャンクション温度(TJ)
D
急上昇
モールド
パワーチップ
VG印加
はんだ層
G
絶縁基板
S
はんだ層
放熱
ID、VDsat
ベース板
ケース温度(Tc)
Nch MOSFET
これらID/Tj/Tc値を用いて、パワーサイクル試験/断続通電試験の条件出しを行います。
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© 2014 Renesas Engineering Services Co.,Ltd. All rights reserved.
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2.パワーサイクル試験とは
主にスイッチングデバイスなど、特有の動作条件下で見られる故障モードを再現する試験です。 パッケージ温度(Tc)が比較
的安定した状態で、スイッチング動作を繰り返します。
特にチップから上の部分における、材料間の線膨張係数の違いによる劣化評価です。
試験対象
・スイッチング電源に使われるトランジスタやモジュールなど
・PWM制御の使われるトランジスタやモジュールなど
(Tj)
3.断続通電試験とは
主にパワーデバイスのON/OFFに伴う温度スイングによる故障モードを再現する試験です。
デバイスのONでデバイス自身が発熱して温度(Tj、Tc)が上昇し、OFFでTaに戻ります。
特にチップから下の部分における、材料間の線膨張係数の違いによる劣化評価です。
試験対象
・トランジスタやモジュールなどのパワーデバイス
・発熱を伴う(放熱)が必要なICなど。
Tj
150℃
Tc
110℃
40℃
25℃
on/off タイミング
サイクル
4.試験結果(パワーサイクル試験)
試験結果例(ワイブルプロット)
寿命予測例(MTTF)
故障モード例
Alワイヤ断線(ネック切れ)
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パワー系半導体デバイスの故障モード
パワー系半導体デバイスの主な故障モードは
・ESDやEOS等によるチップ過電流破壊
・温度変化による繰返し疲労でのクラック、剥離
(断続動作モード)
・温度変化による繰返し疲労でのクラック、剥離
(パワーサイクルモード)
による、ショートやオープン不良が主となります。
パワーサイクルモード
断続動作モード
チップ過電流破壊
*信頼性試験の実施だけではなく、このような故障モードの
確認を実施する、故障解析も合わせてご提供できます。
故障モード模式図
パワーサイクル試験装置/断続通電装置のご紹介
自社で試験装置の設計/製造を行っており、以下にパワーサイクル試験装置/断続通電装置をご紹介いたします。
お客様の製品仕様にあった試験装置をご提供することも可能であります。
断痛試験装置
仕様
VG=1.2~16V、VD=80V(max) 、ID=125A(max)
投入数 22個、ドレイン電流駆動
パワーサイクル試験装置1号機
仕様
VG=1.2~16V、VD=10V(max) 、ID=300A(max)
投入数 24個、ゲート順次駆動
電流記録PC
電流記録PC
DUT部
DUT部
ドレイン電源部
ドレイン電源部
パワー系半導体デバイスの信頼性試験を実施するためには
パワー系半導体デバイスの信頼性試験を実施するためには
・信頼性試験の知識
・信頼性試験を実現するための知識
・素子の知識
・使われるアプリケーションの知識
・実験の計画
・電気的特性の評価
・データの分析
・故障解析
これらの多様な知識とノウハウが必要となります。
また、多大な労力と時間を費やすことも少なくありません。
*ご相談いただければ、お客様にとって最適の信頼性試験ソリューションをご提案することも可能です。
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