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BTMU(China) 経済週報

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BTMU(China) 経済週報
BTMU(China)経済週報
2012 年 6 月 14 日 第 112 期
BTMU(China)

経済週報
『2011 年農民工調査報告』について
2012 年 6 月 14 日 第 112 期
トランザクションバンキング部
中国調査室
メイントピックス
『2011 年農民工調査報告』について
2
2
全国情報
【マクロ経済】
2011 年末時点で、中国は 18 兆円の日本国債を保有
【金融】
新商業銀行資本管理弁法を 2013 年 1 月より導入
【投資】
CIC 中露投資ファンド管理公司へ 10 億米ドルを出資
【産業】
【不動産】住建部 不動産市場抑制策を揺るぎなく堅持
【物聯網】発改委 物聯網の研究開発に 6 億元の専門資金を支出
【土地】遊休地の管理を強化 1 年以上放置すれば 地価の 20%でペナルティを課する
【電気機械】2015 年まで 電気機械製品の輸出入総額は 25 兆米ドル
【精製油】6 月 9 日より、精製油卸売価格を引下げ、3 年ぶり最大の引下げ幅
【政策】
税務総局、33 項目の民間投資税収優遇策を明確化
6
6
6
6
6
6
6
6
6
7
7
7
7
8
8
地方情報
8
【山東】済南市総合保税区の設立が承認
8
【上海】2012 年国際 e コマース大会が開催
8
【寧波】上海大衆寧波基地サプライヤーパークが着工 15 年末の自動車産業規模は 1 千億元台
8
【広東】今夏の電力 最大 500 万キロワット不足か
9
【深圳】2011 年末時点の外資銀行の営業拠点は 31 行
9
【四川】広島県と農業提携協議を締結
9
【重慶】民営経済の発展促進策を実施
9
【新疆】中央政府、12 分野において新疆の産業発展を支援
9
人民元市場動向『人民元は一旦下げ止まり、人民銀行が利下げ発表』
10
中国のマクロ経済指標
11
2012 年月次ベースの経済指標の推移
BTMU の中国調査レポート(2012 年 6 月)
11
12
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BTMU(China)経済週報
2012 年 6 月 14 日 第 112 期
メイントピックス
『2011 年農民工調査報告』について
中国国家統計局がこのほど発表した『2011 年農民工調査レポート』によると、2011 年の中国の出
稼ぎ労働者(農民工)の規模は 2 億 5,278 万人となり、年間で 1,055 万人増加したことが分かった。
以下、同レポートのポイントを要約し、労働者不足が常態化する問題に直面する企業側と政府側の
対応策について、簡単に触れてみたい。
<レポート抜粋>





2011年の農村出身の労働者規模は、前年比+4.4%(1,055万人増)の2億5,278万人。
長江デルタと珠江デルタへの出稼ぎ労働者数は減少しているが、中西部地域への出稼
ぎ労働者数は増加。又、省内での出稼ぎ労働者数が初めて省外への出稼ぎ労働者数を
上回った。
出稼ぎ労働者の勤務先は、製造業と建築業に集中。
2011年の出稼ぎ労働者平均月収は前年比+21.2%(359元増)の2,049元。地域間の収入
格差は縮小。業種別の平均月収からみると、交通運輸、倉庫及び郵政業が2,485元と
最高となっており、建築業の2,382元が続く。
出稼ぎ労働者による基本社会保険5項目の参入率は、5%~20%程度と低水準に留まる。
一、出稼ぎ労働者の全体規模
 出稼ぎ労働者数は 2 億 5,278 万人、地元で働く農村労働者が増加
2011 年農村出身の労働者規模は、前年比+4.4%(1,055 万人増加)の 2 億 5,278 万人。うち、
地元を離れて出稼ぎに出ている人は前年比+3.4%の 1 億 5,863 万人、地元の郷鎮で働く農村労
働者数は同+5.9%の 9,415 万人。
 東部出身の出稼ぎ労働者数は全体の 4 割を占めるものの、シェアがやや低下
出稼ぎ労働者の出身地域からみると、東部は前年比+3.1%(323 万人増)の 1 億 790 万人で、全
体労働者数の 42.7%(2010 年は 43.2%)を占める。中部と西部は同+4.2%の 7,942 万人と同+6.7%
の 6,546 万人で、全体に占める割合はそれぞれ 31.4%と 25.9%(2010 年は 31.5%と 25.3%)。
二、出稼ぎ労働者の出稼ぎ先
 中西部地域への出稼ぎ労働者数は増加
出稼ぎ先の地域別シェアでは、東部(1 億 6,537 万人)が全体の 65.4%を占めているものの、
割合は前年より 1.5 ポイントの下落。一方、中部(4,438 万人)と西部(4,215 万人)はそれ
ぞれ 17.6%と 16.7%と、いずれも前年より 0.7 ポイントと 0.8 ポイントの上昇。
 長江デルタと珠江デルタへの出稼ぎ労働者数は減少
長江デルタと珠江デルタへの出稼ぎ労働者数はそれぞれ 5,828 万人と 5,027 万人、全体に占め
る割合が 23.1%と 20.1%と、前年より 0.9 ポイントと 0.8 ポイントの下落。
 省内での出稼ぎ労働者数は初めて省外への出稼ぎ労働者数を上回り
出稼ぎ労働者のうち、所在省以外への出稼ぎ労働者数は前年比▲3.2%の 7,473 万人と全体の
47.1%を占める。それに対し、省内での出稼ぎ労働者数は同+10.1%の 8,390 万人と全体の 52.9%
に上り(前年より 3.2 ポイント上昇)
、初めて省外への出稼ぎ労働者数のシェアを上回った。
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2012 年 6 月 14 日 第 112 期
三、出稼ぎ労働者の基本状況
 年長者のシェアは上昇、既婚者は 7 割
出稼ぎ労働者のうち、男性は 65.9%、女性は 34.1%。年齢別シェアでは 16-20 歳が 6.3%、21-30
歳が 32.7%、31-40 歳が 22.%、41-50 歳が 24.0%、50 歳以上が 14.3%。また、40 歳以上のシェ
アは 2008 年の 30.0%から 2011 年には 38.3%に上昇した(2008 から 2011 年の期間で、出稼ぎ労
働者の平均年齢も 34 歳から 36 歳に上昇)
。婚姻状況からみると、既婚者は全体の 73.4%を占め
ている。
 中卒が 6 割以上、大半は職業訓練を受けず
出稼ぎ労働者の学歴では、非識字者が 1.5%、小卒者が 14.4%、中卒者が 61.1%、高卒者が 13.2%、
短大以上が 9.8%。また、職業訓練を受けていない出稼ぎ労働者は全体の 68.8%を占めている。
四、出稼ぎ労働者の勤務先及び所得
2011年地域別での出稼ぎ労働者勤務先(単位:%)
 製造業と建築業が中心
出稼ぎ労働者の勤務先では、
業種
全国 東部 中部 西部
製 造 業 が 36.0% 、 建 築 業 が
製造業
36.0 44.8 23.0
15.4
17.7%と 2 業種で過半数に達し 建築業
17.7 13.4 24.7
27.4
た。地域別でみると、東部地 交通運輸、倉庫及び郵政業
6.6
5.5
8.1
9.3
小売・卸売業
10.1
8.7
13.1
12.5
域では製造業に従事する出稼
宿泊・飲食業
5.3
4.5
5.9
7.3
ぎ者のシェアは 44.8%と前年
住民サービス・その他サービス業
12.2 12.3 11.4
12.2
より 1.4 ポイント低下したこ 国家統計局に基づき、当行中国調査室作成
とに対して、中・西部の同シェアは 23.0%と 15.4%とそれぞれ 0.6 と 0.4 ポイント上昇した(上
表)
。
 平均月収は 2,049 元、地域間の収入格差が縮小
2011 年の出稼ぎ労働者平均月収は前年比 21.2%増(359 元増加)の 2,049 元。地域別で平均月
収の伸び率をみると、東部(2,053 元)は+21.0%だが、中部(2,006 元)と西部(1,990 元)は
それぞれ+22.9%、+21.1%と、いずれも東部を上回っている。
 交通運輸、倉庫及び郵政業と建築業の所得は高い
業種別の平均月収は、交通運輸、倉庫及び郵政業が 2,485 元と最高となり、次いで建築業の
2,382 元となっている。平均月収が低い業種は、飲食業(1,807 元)
、サービス業(1,826 元)
と製造業(1,920 元)
。月収の伸び率で平均水準を上回る業種は、交通運輸、倉庫及び郵政業、
建築業と製造業となっている。
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2012 年 6 月 14 日 第 112 期
五、出稼ぎ労働者の居住状況及び保障状況
 4 割が宿舎や住宅手当を支給されず
4 割の出稼ぎ労働者は、雇用先から宿舎や住宅手当を支給されていない。月間平均の家賃支出
は 335 元と、平均月収の 16.0%に相当。
 勤務時間が長く、契約者が少数
出稼ぎ労働者の勤務時間は依然長く、労働法で規定された週 44 時間の労働時間を越える出稼
ぎ労働者は全体の 84.5%に上った。一方、雇用先と契約を締結している人は、全体の 43.8%に
止まっている。
 社会保険への参入率が低い
基本社会保険 5 項目である養老保険(年金)
、労災保険、医療保険、失業保険、および生育保
険への出稼ぎ労働者の参入率は、それぞれ 13.9%、23.6%、16.7%、8%と 5.6%に止まっている。
特に中西部地域が低い。
<コメント>
 国家統計局が発表したレポートでも述べられているように、長江デルタや珠江デルタなどへ出
稼ぐ労働者数の減少に伴い、2008 年の世界金融危機時を除き、2003 年より、東部地域では「民
工荒」
(出稼ぎ労働者不足)問題が頻発している。その背景としては、ここ数年の西部大開発・
中部振興などの国家地域発展戦略の実施や、東部地域からの産業転出の進行などが挙げられる。
少子・高齢化の加速により、中国の生産年齢人口は、廉価労働力供給の転換点を迎えており、
今後「民工荒」問題は、東部地域だけでなく、全土化、且つ長期化するものになろう。
 斯かる中、労働者確保の対策として、各企業は賃上げや労働条件改善などに取り組んでいる。
政府側も労働者の収入保障と生活レベル向上のため、2009 年から 3 年間連続で最低賃金の引上
げを発表、2012 年の上げ幅は過半の地域で 10%以上となり、一部地域では 20%を超えている(下
表)
。
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2012 年 6 月 14 日 第 112 期
2011年
2012年
2010年
月収(元) 伸び率(%) 月収(元) 伸び率(%) 月収(元) 伸び率(%)
北京市
960
20.0
1,160
20.8
1,260
8.6
上海市
1,120
16.7
1,280
14.3
1,450
13.3
江蘇省
960
12.9
1,140
18.8
1,370
20.2
深セン市
1,100
10.0
1,320
20.0
1,500
13.6
山東省
920
21.1
1,100
19.6
1,240
12.7
陜西省
760
26.7
860
13.2
1,000
16.3
920
12.2
1,160
26.1
1,310
12.9
天津市
850
18.1
980
15.3
1,125
14.8
山西省
雲南省
830
22.1
950
14.5
1,100
15.8
寧夏市
710
26.8
900
26.8
1,100
22.2
重慶市
680
0.0
870
27.9
1,050
20.7
四川省
850
30.8
850
0.0
1,050
23.5
広西省
820
22.4
820
0.0
1,000
22.0
甘粛省
760
22.6
760
0.0
980
28.9
WINDのデータに基づき当行中国調査室作成
地域


一方、賃金未払いや超過勤務の状況はやや改善されているが、社会保険参入率は全体的に依然
として低水準にとどまっている。企業にとっての出稼ぎ労働者の雇用が、コスト削減を目的と
するものであるとすれば、企業としては社会保険に加入するインセンティブが低い。また、賃
上げで人件費が大幅に増加しており、社会保険に加入する余力がなくなる企業も一部で出てこ
よう。
今後、企業側としては、雇用環境や賃上げだけでなく、産業・製品の高度化を通じた生産性の
向上が求められる一方、雇用や職業訓練、教育の強化、社会保障政策の徹底、戸籍制度改革の
加速等、政府当局によるセーフティネット再構築の推進が必要になってこよう。
三菱東京 UFJ 銀行(中国)トランザクションバンキング部
中国調査室 胡柳
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2012 年 6 月 14 日 第 112 期
全国情報
【マクロ経済】
2011 年末時点で、中国は 18 兆円の日本国債を保有
日本財務省と日本銀行がこのほど公表した統計によると、2011 年末時点で、海外投資者が
保有している日本国債(短期債を含む)残高は前年比+27%の 92 兆円(1.18 兆米ドル)と
なった。このうち、中国が保有している残高は同+71%の 18 兆円で、海外投資者保有残高全
体の約 20%を占めており、米国と英国を抜き、最大の海外投資者となっているという。
(6 月 6 日付「中国経済時報」
)
【金融】
新商業銀行資本管理弁法を 2013 年 1 月より導入
6 日、温家宝総理は国務院常務委員会を主宰し、2013 年 1 月 1 日より新「商業銀行資本管理
弁法(試行)
」
(以下は「弁法」
)を導入、2019 年までにすべての商業銀行が新基準を充たす
必要があることを明らかにした。
同「弁法」は、新たな自己資本規制(バーゼル 3)の導入に伴う中国の取り組みの一環であ
り、2012 年 1 月 1 日より施行される予定であったが、1 年延期されたこととなる。同「弁法」
実施後の商業銀行の最低自己資本比率については、システム上重要な銀行は 11.5%、その
他銀行は 10.5%と現行の通りであるが、銀行の超過貸出損失準備金を資本として計上する
ことが認められる。また、信用リスクや市場リスクのほか、オペレーションリスクも資本監
督管理の枠組みに盛り込まれる。その他、小型零細企業や個人向けの信用供給を増加し、実
体経済を支えるため、小型零細企業や個人向け貸出のリスク・ウェイトを引き下げることと
した。
(6 月 7 日付「中国証券報」)
【投資】
CIC 中露投資ファンド管理公司へ 10 億米ドルを出資
中国投資有限責任公司(CIC)は 5 日、ロシア直接投資ファンド(RDIF)と共同で中露投資
ファンド管理公司を設立することを公表した。同ファンドの募集規模は約 20-40 億米ドルで、
CIC 及び RDIF がそれぞれ 10 億米ドルを出資し、残りは国際投資者に公募する予定。募集資
金の 70%以上はロシア及びその加盟国のプロジェクト、残りの 30%はロシアとかかわる中
国国内におけるプロジェクトに投資するという。
(6 月 6 日付「中国証券報」)
【産業】
【不動産】住建部 不動産市場抑制策を揺るぎなく堅持
一部地方政府の不動産市場抑制緩和策に対し、5 日、住房城郷建設部(住建部)は、不動産
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2012 年 6 月 14 日 第 112 期
市場抑制策を揺るぎなく堅持し、住宅購入規制を徹底し、差異化の住宅ローン政策や税収措
置を実施することを改めて強調した。同部によると、1 軒目住宅の取得に対し、住宅ローン
や税制面で優遇する一方、2 軒目以上の住宅購入など、投資目的の住宅購入制限措置を厳格
に執行する。今後、引き続き地方政府の政策動向を注視し、中央方針に背く不動産市場緩和
策の実行を停止させるという。
(6 月 6 日付「中国証券報」)
【物聯網】発改委 物聯網の研究開発に 6 億元の専門資金を支出
今般、国家発展改革委員会(発改委)は「2012 年物聯網(もののインターネット)技術研
究開発と産業化専門プロジェクトの実施に関する通知」を公表し、交通、公共安全、農業、
林業、環境保護、家居、医療、工業生産、電力、物流等の 10 大分野で実施している国家物
聯網応用モデルを活かし、物聯網関連重要技術の研究開発と産業化、技術標準の制定、公共
サービスプラットフォームの構築を推進する方針を示した。発改委はこのプロジェクトの展
開に 6 億元の専門資金を支出する。このほか、財政部及び工業情報化部も「物聯網専門資金」
を実施、合計専門資金は 16 億元に達している。
(6 月 6 日 新華網)
【土地】遊休地の管理を強化 1 年以上放置すれば 地価の 20%でペナルティを課する
国土資源部は 7 日、
「遊休地処置弁法」を公表し、7 月 1 日より正式に試行する。同部は 1999
年 4 月に「遊休地処置弁法」を施行したが、2011 年 12 月には、遊休地の認定基準や処置手
順の明確化、遊休地の範囲拡大を盛り込まれた修正案を発表、意見聴取を行った。今回発表
されたのは修正後のものである。
同弁法によると、
「遊休地」とは、土地開発業者が土地使用権を取得した後、一定期間を経
過した後も開発に着手せず、放置した土地である。具体的には、以下のいずれの場合に該当
すれば、
「遊休地」とみなされる。①土地使用契約書の発効から 1 年以上着工しないこと、
②着工面積が開発計画の 3 分の 1 未満、或いは投資額が投資総額の 25%未満、③政府の承
認を経ずに 1 年以上建設を中止することである。1 年以上放置した「遊休地」は、地価の 20%
でペナルティが課され、2 年以上放置した場合は無償で土地使用権が回収される。
(6 月 7 日 第一財訊)
【電気機械】2015 年まで 電気機械製品の輸出入総額は 25 兆米ドル
4 日、商務部は「第 12 次五ヶ年規画期間の電気機械とハイテク製品輸出入発展計画」を公
表し、向こう 5 年間に、中国の電気機械製品輸出入の年間平均伸び率が 10%、2015 年末ま
でに輸出入総額が 25 兆米ドルに達する見通しを示した。今後、中国は欧米市場への輸出を
強化するとともに、新興市場の開拓に注力し、新興市場への電気機械製品の輸出を全体の
40%以上に高める。
(6 月 5 日付「第一財経日報」)
【精製油】6 月 9 日より、精製油卸売価格を引下げ、3 年ぶり最大の引下げ幅
8 日、発改委は 6 月 9 日よりガソリン及びディーゼル油の卸売価格を 1 トン当たりそれぞれ
530 元、510 元引下げることを発表した。国際原油相場の下落を受け、5 月 10 日の値下げに
続き、年内 2 回目の引下げとなった。下げ幅は過去 3 年間の最大で、引下げ後、国内の精製
油小売価格は昨年年初の水準に低下した。
(6 月 9 日付「中国証券報」)
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2012 年 6 月 14 日 第 112 期
【政策】
税務総局、33 項目の民間投資税収優遇策を明確化
6 日、国家税務総局は「民間投資の健全的な発展を奨励、指導することに関する税収政策に
ついての通知」を発表、現行の税収政策のうち、民間投資関連計 33 項目の税収優遇措置を
明確化した。内、民間企業がインフラと基礎産業に投資する場合の減免税措置が 9 項目、公
用事業と保障性住宅が 1 項目、社会事業が 11 項目、金融サービスが 4 項目、流通業が 1 項
目、企業の自主革新と高度化改造 7 項目が含まれる。
詳細内容は下記 URL をクリックして下さい。
http://www.chinatax.gov.cn/n8136506/n8136593/n8137537/n8138502/n11975875.files/n11975932.
doc
(6 月 7 日 財新網)
地方情報
【山東】済南市総合保税区の設立が承認
5 月 29 日、済南市政府は、済南市総合保税区の設立が国務院により承認されたことを発表
した。済南市総合保税区は濰坊市総合保税区に続き、山東省内で 2 番目、全国では 21 番目
の総合保税区となる。同保税区の計画面積は 5.22 平方キロメートル、済南市輸出加工区を
ベースに設立される予定。現在、敷地内の企業は 60 社で、投資総額は 40 億元を超えた。
同保税区の承認に伴い、青島市と煙台市の保税港区を含めて、山東省における保税区は計 4
ヶ所となる。
山東省の統計によると、2011 年の保税(港)区を中心とする産業パークにおける輸出入総額
は 1,240 億米ドルで、同省貿易総額の 53%を占めた。実行ベース外商投資額は 62 億米ドル
と同省全体の 56%を占め、同省経済成長への寄与度が高い。
(5 月 30 日付「斉魯晩報」
)
【上海】2012 年国際 e コマース大会が開催
国内で商務部が支援している唯一の e コマース展覧会として、2012 年中国国際インターネ
ットショッピング大会が 7 日、上海世貿商城で開催された。クラウドコンピューティングを
テーマとする今回の展覧会には 1 号店、
蘇寧易購、
百聯 E 城等の国内 e コマース大手が出展、
インターネットショッピングにおけるクラウドコンピューティングの応用を展示した。
商務部の統計によると、2011 年の中国における e コマース取引規模は 7,666 億元と消費財
小売売上高総額の 4.2%を占めた。ネット利用者の 40.5%である 1 億 8,700 万人が e コマー
スを利用した。
(6 月 8 日 上海市政府 Web)
【寧波】上海大衆寧波基地サプライヤーパークが着工 2015 年末の自動車産業規模は 1 千億
元台
8 日、
「上海大衆(VW)寧波基地サプライヤーパーク」が着工した。寧波杭州湾新区にある同
パークでは、上海大衆に加え、同社のコア部品サプライヤー10 社も同時に着工、投資額は
24 億元となる。
同パークの計画面積は 3,000 ムー、吉利集団、MANDO(韓)
、ファルシア(仏)
、ビステオン
(米)などの完成車・ハイエンド部品メーカーの入居に伴い、杭州湾新区は国内における重
要な自動車産業基地としての地位を固め、2015 年までに自動車産業の年間生産高が 1,000
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BTMU(China)経済週報
2012 年 6 月 14 日 第 112 期
億元を突破する見込み。
(6 月 8 日 中国寧波網)
【広東】今夏の電力 最大 500 万キロワット不足か
広東電網公司はこのほど、今夏の電力需要ピーク対応会議を開いた。同社によると、5 月末
時点での広東省全体の最大電力需要は、前年同期比+10%の 7,447 万キロワットとなってお
り、今後気温の上昇に伴い電力需要は更に増加、最大で 8,700 万キロワットに達し、ピーク
時には約 500 万キロワットが不足すると予測した。
(6 月 3 日付「南方日報」)
【深圳】2011 年末時点の外資銀行の営業拠点は 31 行
6 日、深圳銀行業監督管理局等主催の「外資銀行深圳進出 30 週年フォーラム」が開かれた。
深圳市の陳応春副市長が同フォーラムで述べたことによると、1982 年に南洋商業銀行が初
めて深圳市に進出して以来、2011 年末までに 10 ヶ国・地域の 26 の外国銀行が深圳市で 31
ヶ所の営業拠点を設立している。うち、現地法人銀行は 4 行、外国銀行支店は 9 行、法人銀
行の支店は 18 行、外資銀行の駐在員事務所は 3 ヶ所となっている。また、2011 年末時点の
深圳市における外資銀行の資産総額は 2,478 億元、2011 年の純利益は 35 億元となった。
(6 月 7 日付「深圳商報」)
【四川】広島県と農業提携協議を締結
「天府四川 日本韓国行」イベントの一環として、四川農業広島展示推薦会が 1 日、広島で
行われ、四川省農業庁は広島県農林水産局と「農業提携に関する協議書」を締結した。四川
省内 23 社の農産品加工企業及び農業貿易企業が展覧会に参加し、日本企業 7 社と貿易契約
を締結、契約総額は 1 億 5,500 万元となった。
(6 月 1 日付「四川日報」)
【重慶】民営経済の発展促進策を実施
8 日、重慶市政府は「民営経済発展大会」を主催、投資分野の拡大や減税を中心とする民営
経済の発展を促進する 39 項目の措置を公表した。2015 年までに、重慶市の地域生産高に占
める民営経済の割合を 2011 年の 62%から 65%に高め、民営企業への就職人数を同 740 万人
から 900 万人に拡大することを目指す。
(6 月 8 日 財新網)
【新疆】中央政府、12 分野において新疆の産業発展を支援
今般、発改委は「新疆における産業の健全な発展を支援することに関する意見」を出し、新
疆に対し、鉄鋼、電解アルミ、セメント、多結晶シリコン、石油化学、石炭、石炭化学、火
力発電、再生エネルギー、自動車、設備製造、軽工業と紡績の 12 分野において、差異化の
支援措置を実施するほか、鉄鋼、セメント、石炭、石油化学、石炭化学、再生エネルギーの
6 分野の投資に関する審査認可の権限を、新疆自治区政府と新疆建設兵団に委譲することを
公表した。
鉄鋼、セメント、電解アルミ等について、全国では設備過剰分野として規制されているが、
新疆においては、鉄鋼プロジェクトの新設や、他地域からの電解アルミ産業の移転受入は認
められる。
(6 月 7 日付「上海証券報」)
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BTMU(China)経済週報
2012 年 6 月 14 日 第 112 期
人民元市場動向『人民元は一旦下げ止まり、人民銀行が利下げ発表』
人民元為替・資金市場
図 1:人民元中間値とドルインデックス
先週の人民元は、前週までの元安進行加速の動きが一
日 QCNY=CFXS, Q=USD
2012-2-22 - 2012-6-15 (BEI)
价格
价格
旦落ち着きを取り戻し、日中取引は6.36台中心にやや
83.5
83
6.37
膠着の様相を呈した。
82.5
6.36
欧州の信用不安問題がスペインへ飛び火し依然とし
82
6.35
81.5
て混迷する中、前週末発表された5月の米国雇用統計
6.34
81
80.5
6.33
80
6.32
79.5
が事前予想を大幅に下回り、米国雇用市場並びに景気
回復の遅れを市場に印象付けたことから、先週は安全
6.31
資産としての米ドル買いの動きが一旦落ち着きを見
6.3
せた。結果、前週まで顕著だった米ドルインデックス
79
78.5
6.29
.1234
.123
27
05
12
19
26
05
2012 三 月
16
23
02 07
2012 四 月
14
21
28
2012 五 月
04
のところ同指数との相関性が強い基準値の元安進行
——— 人民元ドル中間値(右側)——ドル index 時間線(左側)
出所:ロイター
も下げ止まった。
表 1:為替市場変動幅
一週間の変動幅
日付
の上昇も小休止、小幅乍ら低下に転じたことから、こ
11
2012 六 月
これに連れて日中取引でも元は落ち着きを取り戻し、
前週後半の水準である6.36台を中心とした狭い値幅
6/4
6/5
6/6
6/7
6/8
での取引となった。然し乍ら、元の反発力も弱く、週
USDCNY 基準値
6.3276
6.3225
6.3261
6.3170
6.3188
末8日の終値は6.3705となり、週間ベースではこれで5
USDCNY 始値
6.3685
6.3610
6.3682
6.3660
6.3650
週連続での元安進行となった。尚、終値での6.37台は、
USDCNY 高値
6.3685
6.3680
6.3685
6.3665
6.3710
昨年12月15日以来約半年振り。
USDCNY 安値
6.3633
6.3584
6.3602
6.3562
6.3650
また先週は、週後半にかけ基準値が若干元高方向へ反
USDCNY 終値
6.3645
6.3675
6.3635
6.3635
6.3705
転した一方で、日中取引は膠着したことから、基準値
USD index*
82.557
82.796
82.212
82.252
82.439
に対しての日中変動幅が一段と拡大、週末8日には最
前日の NYK 終値
大0.83%近くに達し、4月に拡大された新規定の制限
図 2:O/N Shibor と 7 日間債券レポ利回り
日 QCN7DRP=CFXS, QSHICNYOND=
2012-2-22 - 2012-6-14 (BEI)
价格
CNY
値である基準値±1.0%へ接近することとなった。尚、
新規定が開始した4月16日以降、現時点までは左記の
5.2
4.8
4.4
4
値幅制限への到達は観測されていない。
7日夜、人民銀行は預金及び貸出の基準金利引下げを
発表した。基準金利引下げは、リーマンショック直後
3.6
3.2
2.8
2.4
2
.1234
27
05
12
19
26
05
12 三 月
16
23
02 07
12 四 月
— 7 日間債券レポ利回り
出所:ロイター
14
21
28
12 五 月
04
の景気底割れ回避へ向けた緊急金融緩和局面の最終
利下げとなった2008年12月以来、約3年半振り。
先月発表された4月の国内主要経済指標が、軒並み国
内景気減速感の強まりを想起させる冴えない内容と
11
12 六 月
— Over Night Shibor 金利
なったことを契機に、市場の一部では早期利下げ観測
が強まっていたものの、伝家の宝刀でもある利下げに
表 2:金利市場変動幅
一週間の変動幅(%)
ついては5月の指標を見極めてから、といった見方が
多かっただけに、予想よりも早いタイミングでの政策
日付
6/4
6/5
6/6
6/7
6/8
1 日間レポ*
1.9240
2.0038
2.2109
2.4150
2.4126
利下げを受けた8日の資金市場では、短期金利は若干
7 日間レポ*
2.5343
2.5972
2.5940
2.6881
2.4648
低下したものの、前述の通り一部では利下げを織り込
O/N Shibor
1.9183
1.9983
2.2017
2.4008
2.4033
んでいた向きもあったことから、低下幅は限定的とな
3 ヶ月 Shibor
4.1921
4.1818
4.1766
4.1701
4.1163
った。
*加重平均レポ利回り
金利変更となった。
(環球金融市場部市場営業グループ)
)
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BTMU(China)経済週報
2012 年 6 月 14 日 第 112 期
中国のマクロ経済指標
2012 年月次ベースの経済指標の推移
2012年経済指標の推移(月次)
2012-01 2012-02
鉱工業生産
付加価値ベース生産高
消費
社会消費財小売総額(名目)
社会消費財小売総額
投資、年初よりの累計ベース
都市部固定資産投資
不動産開発投資
対外貿易
輸出
輸入
貿易収支
外資直接投資
物価
消費者物価指数
生産者出荷価格指数
生産者仕入れ価格指数
金融
M2
M1
M0
新規預金(人民元)
預金残高(人民元)
新規貸出(人民元)
貸出残高(人民元)
人民元レート(月末)
外貨準備残高
財政
財政収入
財政支出
前年比,%
11.4
前年比,%
元、億
14.7
33,669
前年比,%
前年比,%
21.5
27.8
2012-03
201 2-04
2012-05
11.9
9.3
9.6
15.2
15,650
14.1
15,603
13.8
16,715
20.9
23.5
20.2
18.7
20.1
18.5
前年比,%
前年比,%
㌦、億
前年比,%
-0.5
-15.3
273
-0.3
18.4
39.6
-316
-0.9
8.9
5.3
54
-6.1
4.9
0.3
184
-0.7
15.3
12.7
187
na
前年比,%
前年比,%
前年比,%
4.5
0.7
2.0
3.2
0.0
1.0
3.6
-0.3
0.1
3.4
-0.7
-0.8
3.0
-1.4
-1.6
前年比,%
前年比,%
前年比,%
元、億
前年比,%
元、億
前年比,%
元/ドル
㌦、億
12.4
3.1
3.0
-8,000
12.4
7,381
15.0
6.3115
32,536
13.0
4.3
8.8
16,000
12.6
7,107
15.2
6.2919
33,097
13.4
4.4
10.6
29,500
12.5
10100
15.7
6.3004
33,050
12.8
3.1
10.4
-1,656
11.4
6,818
15.4
6.2966
na
13.2
3.5
10.0
12,200
11.4
7,932
15.7
6.3062
na
18.7
34.7
6.9
8.0
13.1
10.8
前年比,%
前年比,%
13.1
32.8
国家統 計局等の統計に基づき、当行中国調査 室作成
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BTMU(China)経済週報
2012 年 6 月 14 日 第 112 期
BTMU の中国調査レポート(2012 年 6 月)

BTMU 中国月報第 76 号(2012 年 6 月)
http://www.bk.mufg.jp/report/chi200401/112060101.pdf
国際業務部






アジア経済見通し(2012 年 5 月号)
~景気は当面減速傾向が持続、秋口以降、緩やかな回復へ~
http://www.bk.mufg.jp/report/ecolook2012/index.htm
経済調査室
産業レポート
中国主要産業指標動向(2012 年上半期号)
https://reports.btmuc.com/fileroot_bj/FILE/jpreport_chinese/120405_01.pdf
企業調査部
産業レポート
中国の経済・産業動向と今後の展望
https://reports.btmuc.com/fileroot_bj/FILE/jpreport_chinese/120613_01.pdf
企業調査部
産業トピックス
中国都市ガス業界の動向と特徴
https://reports.btmuc.com/fileroot_bj/FILE/jpreport_chinese/120503_01.pdf
企業調査部
経済マンスリー
輸出減速の下での人民元変動幅拡大
http://www.bk.mufg.jp/report/ecomon2012/index.htm
経済調査室
経済レビュー
人民元の国際化を中心に進む中国の通貨戦略
https://reports.btmuc.com/fileroot_bj/FILE/jpreport_chinese/120426_01.pdf
経済調査室
以上
当資料は情報提供のみを目的として作成されたものであり、何らかの行動を勧誘するものではありません。ご利用に関し
ては全てお客様御自身でご判断くださいますよう、宜しくお願い申し上げます。当資料は信頼できると思われる情報に基
づいて作成されていますが、当店はその正確性を保証するものではありません。内容は予告なしに変更することがありま
すので、予めご了承下さい。また当資料は著作物であり、著作権法により保護されております。全文または一部を転載す
る場合は出所を明記してください。
三菱東京UFJ銀行(中国)有限公司トランザクションバンキング部中国調査室
北京市朝陽区東三環北路 5 号北京発展大厦 4 階 照会先:石洪 TEL 010-6590-8888ext. 214
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