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資料2 - 国土交通省

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資料2 - 国土交通省
第2回ベトナム国道路官民研究会資料
Ⅰ.ベトナム現地調査の結果報告
資料1
1.現地調査概要
調査目的
・最新情報収集
・最新情報収集
・ベトナム政府の意向確認、協力関係強化
・ベトナム政府の意向確認、協力関係強化
調査概要
調査団
メンバー
第一回
(プレ調査)
10/15(水)
~22(土)
11/3(月)
第二回
(本調査)
11/9(日)
~16(日)
訪問先(面談者)
その他
計3名
IDI
MOT(副局長)、
MPI (インフラ都市局長) 、
ハノイ市人民委員会(副局長) 、 実施中の道路BOTプロジェクト
5事業訪問
日本大使館、
JETROホーチミン事務所、
VITRANSS2事務所
計1名
国土交通省
ADB(道路専門家)
フィリピンにて
計4名
国土交通省
IDI
MOT(副大臣)、
MPI(国際協力局長)、
VEC(副総裁)、
日本大使館(大使)、
JICA
視察
(ダナン/クアンガイ予定地、 ハイバントン
ネル、東西回廊、東西ハイウェイ沈埋ト
ンネル、環状3号線、ベンルックーロンタイン
予定地、)
2
2.ベトナム高速道路の現状
(1)高速道路関連機関の意向
① 交通運輸省(MOT)の意向
◆ベトナムにおける高速道路整備の現状
◆ベトナムにおける高速道路整備の現状
・現時点では、高速道路の全てについて熟知した指導者はいない。ベトナムで言う、“走りながらシャツを着
・現時点では、高速道路の全てについて熟知した指導者はいない。ベトナムで言う、“走りながらシャツを着
る”というやり方で、高速道路を整備しながら知識を身につけているのが現状である。
る”というやり方で、高速道路を整備しながら知識を身につけているのが現状である。
・日本からは、初期の日本の高速道路整備の資金調達方法や、高速道路整備の実施体制(投資、運営、整
・日本からは、初期の日本の高速道路整備の資金調達方法や、高速道路整備の実施体制(投資、運営、整
備など)等について知りたい。また、是非、日本からの高速道路の専門家の派遣をお願いしたい。
備など)等について知りたい。また、是非、日本からの高速道路の専門家の派遣をお願いしたい。
◆資金調達について
◆資金調達について
・高速道路整備の資金としては、円借款を初め、ADB、世銀及び各国のODAを調達したいと考えているが、
・高速道路整備の資金としては、円借款を初め、ADB、世銀及び各国のODAを調達したいと考えているが、
BOT形式で国内の投資家の参加を募っている計画もある。
BOT形式で国内の投資家の参加を募っている計画もある。
・最近では、海外からPPPという形態も紹介され、
・最近では、海外からPPPという形態も紹介され、 ベトナムの高速道路整備に適していると認識。ODAのみ
ベトナムの高速道路整備に適していると認識。ODAのみ
ではカバーできないので、この面でも日本の支援をお願いしたい。
ではカバーできないので、この面でも日本の支援をお願いしたい。
◆
◆ 整備の優先度について
整備の優先度について
・優先的な整備区間としては、経済の発展している北部と南部のほか、2009年に製油所が完成する中部の
・優先的な整備区間としては、経済の発展している北部と南部のほか、2009年に製油所が完成する中部の
ダナン~クワンガイ間。地方部については、優先順位が低いので、整備が遅れることになるかもしれない。
ダナン~クワンガイ間。地方部については、優先順位が低いので、整備が遅れることになるかもしれない。
◆
◆ 高速道路の料金制度について
高速道路の料金制度について
・料金水準の基本的な考え方は、国民に受け入れられる額であり、1kmあたり100VND(約0.0065US$)
・料金水準の基本的な考え方は、国民に受け入れられる額であり、1kmあたり100VND(約0.0065US$)
程度が限度ではないかと考えている。
程度が限度ではないかと考えている。
3
② ベトナム高速道路公社(VEC)の意向
・VECは、MOTから委託を受けて高速道路の整備を推進している。数年後の運営・維持管理に向けてVEC
・VECは、MOTから委託を受けて高速道路の整備を推進している。数年後の運営・維持管理に向けてVEC
としても準備を進めており、日本の知識、経験を学ぶことが非常に重要と考えている。
としても準備を進めており、日本の知識、経験を学ぶことが非常に重要と考えている。
・また、高速道路の運営・維持管理に関して、民間活力を活用するためにPPPの導入も考えている。
・また、高速道路の運営・維持管理に関して、民間活力を活用するためにPPPの導入も考えている。
③ アジア開発銀行(ADB)の意向
・ベトナム高速道路では5事業が承認済。このうち、3事業について事前技術援助(PPTA)の実施手続き中。
・ベトナム高速道路では5事業が承認済。このうち、3事業について事前技術援助(PPTA)の実施手続き中。
JICA等とも調整中。
JICA等とも調整中。
1.
1. Noi
Noi BaiBai- LaoCai
LaoCai
2.
2. HCMCHCMC- Long
Long ThangThang- Dau
Dau Giay
Giay
3.
3. Ha
Ha NoiNoi- Lang
Lang Son
Son (PPTA実施予定)
(PPTA実施予定)
4.
4. Ha
Ha LongLong- Mong
Mong Cai
Cai (PPTA実施予定)
(PPTA実施予定)
5.
5. Ben
Ben Luc
Luc Long
Long Thanh
Thanh (PPTA実施予定、日本特別基金)
(PPTA実施予定、日本特別基金)
*PPTA:Project
*PPTA:Project Preparatory
Preparatory Technical
Technical Assistance
Assistance
④ BOT事業会社の意向
・ベトナムではじめてのBOT事業(国道1A号線An
・ベトナムではじめてのBOT事業(国道1A号線An Suong~An
Suong~An Lac間の改良)を実施した国内企業(IDICOLac間の改良)を実施した国内企業(IDICOIDI)は、複数の高速道路事業への参画を計画しており、日本の高速道路会社と協力して、O&M技術を採り
IDI)は、複数の高速道路事業への参画を計画しており、日本の高速道路会社と協力して、O&M技術を採り
入れたいとの意向を持っている。
入れたいとの意向を持っている。
4
(2)高速道路整備の進展状況(全国)
南北高速道路概要
• ハノイ~ホーチミン間に既存の一般道
路とは別に約2,300kmの高速道路を建
設するもの
9 現在の供用区間 70km
9 建設中の区間
210km
・ プロジェクト総額は、約150億米ドル(約
1.8兆円)
・優先度の高い一部区間においては、円
借款、ADB融資、独自資金により整備
を実施中。
・ベトナム政府では、道路整備を沿道開
発と併せたBOT方式を実施しつつ、
PPPによる資金調達方法を模索中。
供 用 済
建 設 中
事業化中
調査段階
要 調 査
:供用済
:工事着手済
:プロジェクトオーナー又は資金確定済
:調査中又は調査済
:調査状況等に関する情報なし
注)VEC:Vietnam Expressway corporation(ベトナム高速道路公社)
VNCC:Vietnam National Cement Corporation(ベトナムセメント総公社)BITEXCO:Binh
Minh Import-Export Corporation(ビンミン輸出入公社)
TEDI:Transport Engineering Design Incorporated(政府系建設コンサルタント)
5
(2)高速道路整備の進展状況(関連組織)
計画投資省(MPI)
投資計画・認可、国際協力窓口
投資計画・認可、国際協力窓口
建設省(MOC)
建設監督、建築基準策定、
建設監督、建築基準策定、
都市区域における土地利用等
都市区域における土地利用等
【国道】
PMU
交通運輸省(MOT)
調査・建設
調査・建設
政策立案・計画等
政策立案・計画等
VRA
PMU
RRMU
VEC
調査・建設
調査・建設
一般道の維持管理
一般道の維持管理
PMU
高速道路整備・管理
高速道路整備・管理
SPC
高速道路整備・管理
(受託)
高速道路整備・管理(受託)
【省道以下】
HCM市、HN市人民委員会等
政策立案・計画等
政策立案・計画等
PMU
*PMU:Project Management Unit
*RRMU:Regional Road Management Unit
6
(2)高速道路整備の進展状況(北部地域)
供用済
建設中
事業化中
調査段階
Noi Bai~Ha Long
調査段階
Pre-F/S首相承認、一部区間投資承認
GITEX(中国)による調査中
Ha Noi~Lang Son
事業化中
ADB,VEC
Noi Bai 空港
Hoa Lac
ハイテクパーク
Ha Long~Mong Cai
事業化中
ADB,VEC
★
環状3号線
建設中
旧JBIC
★
Ha Noi~Hai Phong
建設中
VIDIFI(BOT事業)
Ha Noi~Cau Gie
供用済
Hai Phong
国際ゲートウェイ港
開発計画
(注)区間の( )番号は
9頁の事業番号に対応
Ninh Binh~Nghi Son (1)
事業化中
VNCC(BOT事業)
7
(2)高速道路整備の進展状況(南部地域)
供用済
建設中
事業化中
調査段階
Dau Giay ~Phan Thiet(4)
調査段階
BITEXCOがF/S調査の首相
承認済、BOT+ODA要請中
Tan Son Nhat 空港
Ho Chi Minh~Dau Giay(3)
事業化中
ADB+JBIC協調融資,VEC
環状2号線
供用済
Phan Thiet
★
Ho Chi Minh~Trung Luong
建設中
国内資金,PMU, My Thuan
Trung Luong~Can Tho
事業化中
VEC
★
Ben Luc~Long Thanh(5)
調査段階
ADB+JBIB 協調融資,JETRO F/S実施済
Can Tho
Long Thanh新国際空港
開発事業
NH51号線6車線化
事業化中
(BOT事業)
Cai Mep Thi Vai国際港
開発事業
(注)区間の( )番号は
9頁の事業番号に対応
8
(2)高速道路整備の進展状況(南北高速道路事業リスト)
優先順位が高い南北高速道路事業の一覧(MOT資料より整理)
区間
全長
(Km)
事業総額
(mil.USD)
現況
(1) Ninh Binh
-Nghi Son
122
1,400 MOTがベトナムセメント会社に事業提案を要請。WBに対し
PPP適用の検討を要請。
(2) Da Nang
-Quang Ngai
140
1,258 WB(700mil.USDのローン)及び旧JBIC(67km)に対し融資を
要請中。ただし通常のBOTとしては償還困難。
55
932 JBIC,ADB協調融資。旧JBICの第1期分約167億円のEN済
(一般アンタイド、金利1.2%(コンサル部分0.1%))、さらに
360mil.USD追加見込み。VECがPPP投資主体。
(3) HCMC
-Dau Giay
(4) Dau Giay
-Phan Thiet
107
830 国家予算による資金(旧JBIC,WB,ADB等のODA提供機関か
らの資金)。BITEXCOがPPP事業主体として指名を受ける。
(5) Ben Luc
-Long Thanh
59
1,212 旧JBIC,ADBが関心。旧JBICは長大橋2橋を担当。SAPROF
済。PPPの見込み。ホーチミン市事業。 VECがPPP投資主体。
ADBは日本特別基金で事前技術援助(PPTA)を実施する。
(6) その他路線;
Nghi Son-Bai Vot, Cam Lo-Tuy Loan, Nha Trang-Phan Thiet, Quang Ngai-Quy Nhon
9
3.BOT事業の現状
◆これまでのBOT事業
◆これまでのBOT事業
・道路総局(VRA)がこれまで担当したBOTプロジェクトは29件。いずれも資金は料金収入で回収。
・道路総局(VRA)がこれまで担当したBOTプロジェクトは29件。いずれも資金は料金収入で回収。
沿道開発権が付与された事業はない。
沿道開発権が付与された事業はない。
・これまでのBOT事業の多くは、事業主体が国営企業の出資によって設立された国内企業であり、融
・これまでのBOT事業の多くは、事業主体が国営企業の出資によって設立された国内企業であり、融
資の借入先も国内銀行が大部分。
資の借入先も国内銀行が大部分。
・通行料金を政府運営の場合の2倍以内に抑えるため、補助金を投入している場合も多い。また、事業開始時
・通行料金を政府運営の場合の2倍以内に抑えるため、補助金を投入している場合も多い。また、事業開始時
からの事業費の増加や交通量が10%以上増減する場合は、料金徴収期間の変更で対応。
からの事業費の増加や交通量が10%以上増減する場合は、料金徴収期間の変更で対応。
◆外国企業の参画
◆外国企業の参画
・フランスの資金が一部入っているホーチミン市のPhu
・フランスの資金が一部入っているホーチミン市のPhu My橋では、フランス民間企業がホーチミン市
My橋では、フランス民間企業がホーチミン市
が設立した投資基金を通じて、事業体に融資している。
が設立した投資基金を通じて、事業体に融資している。
・独・豪企業JVがEPC契約を受注。更にその下請け(設計、ケーブル)に仏企業が参画
・独・豪企業JVがEPC契約を受注。更にその下請け(設計、ケーブル)に仏企業が参画
(13頁事例参照)
(13頁事例参照)
◆Ha
◆Ha NoiNoi- Hai
Hai Phong間高速道路事業
Phong間高速道路事業
・F/Sでは、現NH5号線と高速道路の料金収入及び沿道開発による資金回収計画が計画されている。
・F/Sでは、現NH5号線と高速道路の料金収入及び沿道開発による資金回収計画が計画されている。
・VIDIFIが提示したBOT契約(案)には、投資資金回収のための料金設定や徴収期間を定める上で最も重
・VIDIFIが提示したBOT契約(案)には、投資資金回収のための料金設定や徴収期間を定める上で最も重
要な財務的代替案が示されておらず、現在、契約内容を見直し中。
要な財務的代替案が示されておらず、現在、契約内容を見直し中。
10
◆BOTの課題、法制度整備状況
◆BOTの課題、法制度整備状況
【
【 MOT】
MOT】
・これまでのBOTの事例では、事業開始時の投資額が官民比率3:7→事業終了時7:3となるな
・これまでのBOTの事例では、事業開始時の投資額が官民比率3:7→事業終了時7:3となるな
ど、官側のリスクが大きい。
ど、官側のリスクが大きい。
⇒従来は比較的小規模で対応できたが、今後の大規模事業では事業開始時に責任分担の明確化が
⇒従来は比較的小規模で対応できたが、今後の大規模事業では事業開始時に責任分担の明確化が
課題。
課題。
【MPI】
【MPI】
・Decree78の課題は、①入札に関する規定がない②投資家提案の場合、政府の関与が弱い③BOT案
・Decree78の課題は、①入札に関する規定がない②投資家提案の場合、政府の関与が弱い③BOT案
件の選定基準がない(政府の支援方法、投資家の選定基準等)
件の選定基準がない(政府の支援方法、投資家の選定基準等) 。
。
⇒登録案件及び投資家は多いが、実現可能な案件が少ないのが現状。
⇒登録案件及び投資家は多いが、実現可能な案件が少ないのが現状。
・新BOT法(Decree78)の施行規則(Circular)はドラフト段階(11月には公表予定)。
・新BOT法(Decree78)の施行規則(Circular)はドラフト段階(11月には公表予定)。
◆PPPに関する研究
◆PPPに関する研究
【MOT】
【MOT】
・世銀支援により、約1年前からPPPに関する研究として、道路セクターにおける既存PPPプロ
・世銀支援により、約1年前からPPPに関する研究として、道路セクターにおける既存PPPプロ
ジェクト及びPPP関連制度のレビューを実施。
ジェクト及びPPP関連制度のレビューを実施。
【MPI】
【MPI】
・今後、世銀支援により、国家としての全体的な法的枠組みの構築をフェーズ1として実施する予
・今後、世銀支援により、国家としての全体的な法的枠組みの構築をフェーズ1として実施する予
定。フェーズ2ではモデル事業(
定。フェーズ2ではモデル事業( 交通インフラ、上水道セクターを想定)を計画。
交通インフラ、上水道セクターを想定)を計画。
11
4.運営・維持管理(O&M)の現状
◆料金徴収と維持管理
◆料金徴収と維持管理
・一般道路では、70km以上離れた区間毎に普通車で10,000VND(約0.65US$)の通行料金を
・一般道路では、70km以上離れた区間毎に普通車で10,000VND(約0.65US$)の通行料金を
徴収できる。また、BOT事業の場合の通行料金は、一般道路の場合の2倍を上限に、事業毎に決
徴収できる。また、BOT事業の場合の通行料金は、一般道路の場合の2倍を上限に、事業毎に決
定される。(財務省施行規則:Circular
定される。(財務省施行規則:Circular No.90/2004/TT-BTC)
No.90/2004/TT-BTC)
・一般道路では、通行料金のうち料金徴収費用及び施設改善に当てる20%を除いた額は、一般会
・一般道路では、通行料金のうち料金徴収費用及び施設改善に当てる20%を除いた額は、一般会
計に繰り入れられ、維持管理費用は政府からの予算でまかなわれている。
計に繰り入れられ、維持管理費用は政府からの予算でまかなわれている。
◆外国からのO&M技術の導入
◆外国からのO&M技術の導入
・
日本のODAで整備されたハイバントンネルでは、既存の道路維持管理機能では対応できない
・日本のODAで整備されたハイバントンネルでは、既存の道路維持管理機能では対応できない
為、
O&Mを目的とした新たな組織を設立し、日本をはじめ外国から技術移転が図られている。
為、O&Mを目的とした新たな組織を設立し、日本をはじめ外国から技術移転が図られている。
(14頁事例参照)
(14頁事例参照)
12
外国企業参画の事例
Phu My橋 BOT事業
[概 要] サイゴン川を渡河し、2区と7区を結ぶ斜長橋建設事業(全長2031m、主径間705m)
[事業費] 約18,070億VND(約106百万US$ ) 用地費含め全額BOT会社が負担(資本金:借入金=30:70)
[建設期間] 34ヶ月(計画)
[運営期間] 26年間
[備 考] ① フランス系銀行が、ホーチミン人民委員会が設立したHo Chi Minh 投資基金(HIFU)を通じて、BOT会社へ
融資。
②EPC契約によりコントラクターを調達しており、Bilfinger Berger(ドイツ)とBaulderstone Hornibrook
(オーストラリア)のJVが受注。
③ 設計とケーブル関係の下請として、それぞれフランス企業(Arcadis、Freyssinet International et
companie)が参入。
ホーチミン人民委員会
Societe General
Calyon(仏)
出資者
BOT契約
融資
資本出資
ホーチミン投資基金
(HIFU)
橋梁全景
事業主体
PMC
・建設、運営
EPC契約
Bilfinger Berger(独)
Baulderstone
Hornibrook(豪) JV
設計
ケーブル
Hanoi 建設公社
INVESTCO
Ho Chi Minh市インフラ投資建設技術(株)
620 Chau Thoiコンクリート(株)
Thanh Danh 商業建設(有)
料金徴収
利用者
Arcadis、Freyssinet
International et
companie(仏)
位置図
13
技術移転による道路施設管理の事例
HAMADECO:Hai Van Tunnel Management and Development Co.
[HAMADECOの概要] 日本の提案により、ハイバンTNのO&Mを目的として2003年に設立されたMOT傘下の
国営企業。日本より、高速道路管理の事例紹介、組織に関するアドバイス、維持管理
マニュアルの紹介、各種研修等を実施。消防については英国から技術移転がされている。
[予 算] 380億VND(約2百万US$) (2007年実績) 全額政府予算
⇒人件費0.5百万US$、電気代1.0百万US$、その他0.5百万US$
[構成要員] 全体380名(含:料金収受担当64名、交通警察10名、消防士20名) (2008年実績)
[運営管理体制] 24時間3交代制、TN点検年一回(目視で毎週実施)
[通行料金] 普通車 15,000VND(約1US$)
通行料金以外にTN施設観光、TN湧水を利用した飲料水販売、バイクフェリー徴収等の収入がある。
[TN運営上の課題] 交通違反とトラックの過積載
ハイバンTN位置図
ハイバンTN坑口付近
消防マニュアル
[ハイバンTNの概要]
NH1号線のハイバン峠区間(Hue~DaNang間)に位置する全
長6.3kmの長大TNで、円借款により2005年に完成。
NATM工法をベトナムの道路TNで初めて採用し、最新の換気
設備及び総合監視システムを導入。
交通管制室
14
資料2
ベトナム
持続可能な総合運輸交通開発戦略策定調査
(VITRANSS2)の状況
平成20年12月4日
JICA経済基盤開発部
運輸交通情報通信第1課長
竹内博史
1
JICA開発調査「持続可能な総合運輸交通開発戦略策定調査」
(2007年11月~2009年9月を予定)
調査内容
(1)総合的な運輸交通セクターの長期戦略の策定(目
標年次2030年)
(2)総合的な運輸交通セクターの中期マスタープラン
の策定(目標年次2020年)
(3)短期優先政策プログラムの策定(2011-2015年)
(4)南北高速道路網マスタープラン策定、優先区間の
プレフィージビリティ調査の実施
(5)南北高速鉄道計画の概略検討
(6)上記業務を通したベトナム側カウンターパートへの
技術移転
2
今後のスケジュール:(JICA開発調査及び、その終了後)
年 度
総 合 運 輸 開 発 計 画
2007年 度
5
6
7
8
9 10 11 12
2008年 度
1
2
3
4
5
6
7
8
9 10 11 12
2009年 度
1
2
3
4
5
6
7
8
9
長 ・中 ・短 期 戦 略 の 策 定
高 速 鉄 道 の 基 本 計 画
連 携
高 速 鉄 道 関 連 調 査
V IT R A N S S 2
先 方 資 金 に よる
高 速 鉄 道 プ レ FS
→ 国 会 承 認
(2009年 3月 )
高 速 道 路 の
基 礎 検 討
▲ IC R
▲ IT R
▲ FR
高 速 道 路 関 連 調 査
高 速 道 路 MP
+ プ レ FS
▲ IT R
※ ICR: Inception Report: 着手報告書(方針、計画、枠組みを決定)、 ITR: Interim Report: 進捗報告書、
FR:
▲ FR
Final Report: 最終報告書
3
首相案件プロジェクト(南北高速道路、
南北高速鉄道)への対応方針
„ Decree No.412/QD-TTg (2007年4月)
• 高速道路、高速鉄道、大水深港、新空港含む
道路:南北高速道路、中国との2回廊など
• 総額 650億ドル
• 2020年までの実施案件
„ Decree No.1290/QD-TTg (2007年9月)
• 外国投資の対象案件リスト(合計163件)
• 交通案件 61件
• 南北高速鉄道含まれていない。
ハノイ-ハイフォン高速鉄道あり。
„ 対応方針
• 首相案件の現状整理
• 全体交通体系の中での客観的分析
• 上記にもとづく案件整理(プライオリティ、
案件修正案)
◄首相案件の位置►
4
ベトナムにおける運輸セクターの支援状況(高速道路を中心に)
ハノイ
ハイフォン港
(開発調査実施後、円借款で整備)
JETROにてF/S実施。
東西経済回廊
南部経済回廊
フエ
虫食い的な整備による弊害を防ぐべく・・・
・全土のネットワーク性を考慮し、
・料金制度や維持管理財源も含め、
・包括的な道路整備手法の検討を行い、
高速道路網の枠組みを作っておくことが
必要。
ダナン
クワンガイ
建設済み
ホーチミンシティ
建設中(又は資金源確保済み)
F/S済み、またはF/S実施中
カントー
カイメップ・チーバイ港
(開発調査実施後、円借款で整備)
JBIC/ADB融資にて整備中。
5
南北高速道路
„ 現状
• ADBマスタープラン
• 国内BOT(VDB、BITESCO等)
• ODA(ADB、JBIC,,,)
„ 対応方針
• 総合交通体系の中での役割
• 高速道路ネットワーク
• 地域計画の中での位置づけ
• 財務性の分析
• 整備手法の提案
◄Decree. No412/QD-TTgでの記述►
コスト
(百万ドル)
調査実施状況
(50km)
441
FS承認、DD済
2. ニンビン - タインホア (60km)
529
PFS有、未承認
(138km)
1,217
PFS有、未承認
4. ビン - バイバット(ハティン)
(19km)
不明
区間
1. Gie橋 - ニンビン
3. タインホア - ビン
5. フエ - ダナン
(105km)
926
FS実施中
6. ダナン - クアンガイ (125km)
1,103
PFS/BOT有
7. クアンガイ - クイニョン
(180km)
1,562
FS無
8. ニャチャン - ザウザイ
(400km)
3,528
FS無
9. HCMC - ロンタン - ザウザイ
(55km)
1,180
FS承認、DD済、
SAPROF実施中
10. HCMC - チュンルオン
(45km)
600
11. チュンルオン - ミトゥアン - カ
ント (82km)
1,000
FS承認、DD済
FS実施中
6
現在までの進捗状況
1.中長期のベトナム国内の交通需要予測
2010,2020,2030年の需要を予測:大幅な伸び
2.課題の抽出
運営、維持管理、利用者サービス、土地利用や環境配慮、道路開発の
ための計画と財政の改善など
3.南北高速道路の概略検討状況
何も行わなかった場合に比べ、混雑度改善(Volume/Capacityの改善)が
挙げられる。
今後、高速道路MPの実施により内容を深化させる。
7
Fly UP