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和 歌 山 県 花 き 振 興 計 画

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和 歌 山 県 花 き 振 興 計 画
平 成 28 年 度 ~ 32 年 度
和 歌 山 県 花 き 振 興 計 画
平 成 2 8 年 3 月
目
次
Ⅰ
花き振興に関する基本的な考え方
---------------------- 1
Ⅱ
計画の目標
---------------------- 2
Ⅲ
具体的な振興方策
---------------------- 3
1
施設園芸の振興
---------------------- 3
2
露地品目の振興
---------------------- 3
3
低コスト生産の推進
---------------------- 3
4
県オリジナル品種の育成と普及
---------------------- 4
5
担い手の育成・確保
---------------------- 4
6
農地の流動化、集積・集約化の推進
---------------------- 4
7
多様な流通・販売への対応
---------------------- 5
8
花き文化の創出と需要拡大
---------------------- 5
9
花育と花き活用の推進
---------------------- 6
10
環境にやさしい花づくり
---------------------- 6
Ⅳ
主要品目別の振興方策
1
スターチス
2
スプレーギク
3
宿根カスミソウ
4
バラ、ガーベラ
5
切り枝類
6
その他品目
参考資料
---------------------- 7
---------------------- 9
Ⅰ
花き振興に関する基本的な考え方
花きは、国民生活のあらゆる機会で活用され、潤いと安らぎを与える存在とな
っています。
本県では、冬季温暖で日照時間が長い気象条件と、京阪神市場に近い地理的条
件を活かし、スターチスや宿根カスミソウ、スプレーギク、ガーベラ、センリョ
ウ、シキミ、サカキでは全国に誇る生産量があります。
一方、景気低迷による花き需要の落ち込みや輸入花きの増加、燃油価格の高騰
に伴う生産コストの上昇、生産者の高齢化等の多くの課題に直面しています。
生産面では、燃油価格の影響を受けにくい省エネルギー生産体制への転換や近
年の気候変動に対応した生産施設への高度化を進めていくことが重要です。また、
県オリジナル品種の育成や担い手への農地集積等により、生産性の向上、産地の
強化を図ることも必要です。
販売面では、実需者が求める日持ちの良い花きの供給や新たな需要創出に向け
た取組の重要度が増すとともに、若年層を中心に切り花の消費が少ないため、小
学生や中学生等を対象とした花育や家庭・職場等での花きの利用を推進していく
必要があります。
こうした中、花き産業の健全な発展及び心豊かな国民生活の実現に寄与するこ
と を 目 的 と し た 「 花 き の 振 興 に 関 す る 法 律 」 が 平 成 26 年 12 月 1 日 に 施 行 さ れ 、
「都道府県は花き産業及び花き文化の振興に関する計画の策定に努める」ことと
されています。
こ の た め 、 平 成 32 年 度 を 目 標 年 次 と す る 和 歌 山 県 花 き 振 興 計 画 を 策 定 し 、 関
係機関や生産者等の一体となった取組により、生産の拡大や競争力の高い産地づ
くりを進めることとします。
-1-
Ⅱ
計画の目標
本計画における目標は、以下のとおりとします。
平 成 25 年 度 実 績
平 成 32 年 度 目 標
作付面積
作付面積
775 ha
産 出 額
61 億 円
産 出 額
70 億 円
平成25年(現状)
平成32年(目標)
面積
(ha)
面積
(ha)
スターチス
69
キク類
59
スプレーギク
37
小ギク
13
輪ギク
8
バラ
815 ha
産出額
(億円)
18
75
産出額
(億円)
21
64
6
41
15
8
8
12
4
12
4
ガーベラ
7
3
9
4
切り枝類
428
3
443
4
76
16
81
18
切り花類計
651
50
684
59
花木類
101
7
108
7
13
2
13
2
鉢物類
6
1
6
1
地被植物類
4
1
4
1
775
61
815
70
その他切り花類
花壇苗類
合 計
注:花木類、地被植物類については、出荷額
面積は、小数点以下第1位をラウンドしているため、内訳と計の値が一致しない場
合がある
宿根カスミソウは、H24から調査対象外となったため、その他切り花類に含む
-2-
Ⅲ
1
具体的な振興方策
施設園芸の振興
1)施設栽培の拡大と設備の高度化
本県の切り花の多くは、少ない農地で生産性の高い施設栽培が行われていま
す。しかし、簡易なパイプハウスの割合が高く、台風や異常高温等の影響を受
けることが多いため、低コスト耐候性ハウスや耐風性・耐暑性を高めたパイプ
ハウスの整備の他、遮熱ネット、ミスト装置、炭酸ガス施用装置等の生産性向
上のための整備を促進するとともに、新品種や新技術を積極的に導入し、設備
の高度化と栽培面積の拡大を図ります。
また、園芸施設共済への加入を推進するとともに、果樹との複合経営品目と
して、施設花きの導入を推進します。
2)施設栽培の省エネ化
近年の燃油価格の高騰に影響を受けにくい生産構造への転換を進めるため、
循環送風機、多重カーテン、ヒートポンプ、放熱フィン等の省エネ機械・設備
の整備を推進します。
また、品目や品種の特性、地域や施設の環境条件、生育状況に応じた適切な
温度管理を推進するとともに、LED光源を活用した電照栽培技術や高断熱被覆
資材(布団資材)等を用いた省エネ技術を開発し、消費電力や燃油の使用量を
節減しつつ、品質の高い花きを安定生産する技術の普及に取り組みます。
さらに、燃油価格の高騰に備え、価格が一定基準以上に上昇した場合に補て
ん金を交付する国の施設園芸等セーフティネット構築事業への加入を推進しま
す。
2
露地品目の振興
小ギク、切り花ハボタンなどの切り花類については、優良品種の導入や長さ
選別機械等の整備を推進します。また、中山間地域で栽培の多いシキミ、サカ
キ、センリョウ、コウヤマキ等の切り枝類については、優良系統の導入や低樹
高化等により生産性の向上や作業の効率化を図ります。
3
低コスト生産の推進
生産者の労力を軽減し、花き生産の拡大を進めるため、播種機の導入や共同
育苗施設等の整備を推進します。また、堆肥等の有機質資源の活用や土壌診断
に基づく適正施肥を推進します。
-3-
4
県オリジナル品種の育成と普及
県産花きの代表品目であるスターチスやスプレーギク生産では、経営費に占
める種苗費の割合が高いため、スターチスの県オリジナル品種「紀州ファイン
バ イ オ レ ッ ト 」 や 「 紀 州 フ ァ イ ン イ エ ロ ー 」 な ど 、 10 品 種 を 育 成 し て き ま し
た。
今後、スターチスでは萎凋細菌病に強いものや育苗経費を削減できる低温要
求量の少ないなどの優れた特性をもつ品種、スプレーギクでは形質の優れた夏
秋系品種の育成に取り組みます。
また、共同育苗施設の整備により、種苗の安定供給を図るとともに、現地実
証試験や講習会等を通じて、産地への迅速な普及を図ります。
5
担い手の育成・確保
1)新たな担い手の育成・確保
花 き の 生 産 者 は 、 果 樹 や 野 菜 生 産 者 と 比 較 し て 、 50 歳 未 満 の 割 合 が 高 い 年
齢構成となっていますが、産地の維持発展を図るためには、若年層の担い手確
保が課題となっています。
最 近 の 新 規 就 農 者 数 は 130 人 か ら 180 人 程 度 で 推 移 し て い ま す が 、 県 長 期 総
合 計 画 の 目 標 で あ る 年 間 200 人 に は 届 い て い ま せ ん 。 こ の た め 、 農 業 経 営 を 重
視したカリキュラムの導入などにより県農業大学校の充実を図るとともに、就
農支援センターや県農業大学校(社会人課程)等での実践研修の実施、県内外
での就農相談会の開催などにより、新規就農者の育成・確保に取り組みます。
また、県が作成している「新規就農ガイド」を活用し、担い手確保に向けた
対策を進めます。自立就農者に対しては、不安定になりがちな就農初期段階の
経営を支える給付金事業や融資制度等の活用を推進します。
2)次世代リーダーの育成と組織の強化
競争力の高い花き産地づくりを進めるため、講習会や研究会等を開催し、牽
引者となるリーダー農家を育成するとともに、リーダー農家を核とした生産者
組織の育成と強化に取り組みます。
また、多様化する消費者のニーズや販売チャネルに対応するため、経営者の
マーケティング能力や経営管理能力を高め、戦略的な花き生産を行うことがで
きる担い手の育成に取り組みます。
6
農地の流動化、集積・集約化の推進
高齢化や後継者不足等により経営規模の縮小や経営を断念する生産者がい
-4-
る一方、規模拡大に意欲的な生産者や農業への新規参入者もあり、農地中間管
理機構と農地活用協議会が一体となってマッチング活動を展開しているところ
です。今後も「農地中間管理事業」や「機構集積協力金交付事業」等を活用し、
優良農地の確保と担い手への農地集積に取り組みます。
7
多様な流通・販売への対応
1)鮮度保持・低温流通の推進
消 費 者 が 重 視 す る 「 日 持 ち 」、「 鮮 度 」 を よ り 向 上 さ せ る た め 、 流 通 か ら 小
売までの品質管理を徹底する必要があります。
このため、宿根カスミソウやバラ等の切り花については、品質保持剤の使用、
湿式輸送、縦箱輸送や低温流通等により、鮮度の高い「和歌山の花」の供給を
推進します。また、消費者に切り花の管理方法や知識の普及啓発を行います。
2)多様な販売チャネルへの対応
ホームセンター、スーパーマーケット、農産物直売所での花き販売に加え、
今後増加が見込まれるインターネットを活用した直接販売など、多様な販売チ
ャネルに対応するため、マーケットインの視点に立った商品づくりや出荷・販
売体制の強化を推進します。
3)輸出の促進
県産のスイートピーやシャクヤクでは、卸売市場の機能を活用し、アメリカ
や東南アジア等へ高品質な日本産花きを望む富裕層向けに輸出が行われていま
す。
今後、環太平洋パートナーシップ(TPP)協定を好機と捉え、海外での販
路開拓に向けた情報を日本貿易振興機構や卸売市場等から収集するとともに、
生産者団体等による国際見本市への出展や県産花きの輸出拡大に向けた取組を
推進します。
8
花き文化の創出と需要拡大
近 年 、 一 世 帯 当 た り の 切 り 花 の 年 間 購 入 金 額 は 、 9,500 円 前 後 で 推 移 し て お
り 、 10 年 前 に 比 べ て 10 % 程 度 減 少 し て い ま す 。 ま た 、 年 代 が 低 い ほ ど そ の 減
少傾向は顕著であることから、若年層を中心に花きの消費拡大を図る必要があ
ります。
も の び
こ の た め 、 従 来 か ら の 「 物 日 」 に 加 え 、「 い い 夫 婦 の 日 」、「 フ ラ ワ ー バ レ ン
タ イ ン 」、「 母 の 日 参 り 」 な ど 新 た な 花 き 需 要 の 創 出 ・ 定 着 に 向 け 、 全 国 団 体
と連携を強化し、花き文化を提案するイベントや展示会の開催、花育等の活動
-5-
を推進します。なかでも、県内の農業協同組合青年部が提案した「母の日参
り」は、母の日にお墓参りをし、家族の愛を再認識してもらおうとする運動で
あり、全国主要県や市場との連携を密にしながら全国展開を進めます。また、
国 内 に お け る S N S ( Social Networking Service) 利 用 者 は 、 年 々 増 加 傾 向 に あ
り、年代が低いほど利用率が高くなっています。インターネット上のコミュニ
ケ ー シ ョ ン ツ ー ル で あ る Facebook( フ ェ イ ス ブ ッ ク )、 Instagram( イ ン ス タ グ
ラム)等やホームページを活用し、花きの活用方法や産地情報などを積極的に
情報発信し、花きの需要拡大を推進します。
9
花育と花き活用の推進
子どもの頃から身近な自然の植物を観察したり、植物を育てる機会やフラワ
ーアレンジメント体験などを通じ、花や緑に親しむ機会を提供し、やさしさや
美しさを感じる心を育む「花育」を推進します。また、花いっぱい運動と連携
し、家庭、職場、公共施設等での花きの利活用を推進するとともに、県式典行
事での県産花きの活用を進めます。
10
環境にやさしい花づくり
農業の持つ物質循環機能を生かし、生産性との調和に留意しつつ、化学肥料
・農薬の使用等による環境負荷の軽減に配慮した持続的な農業(環境保全型農
業)の実践を推進します。
また、使用済み廃プラスチックについては、資源の有効利用、環境への配慮
からリサイクル処理を基本とし、組織的な回収システムを積極的に推進すると
ともに、長期展張性フィルム等の活用により排出量の抑制を図ります。
-6-
Ⅳ
1
主要品目別の振興方策
スターチス
日高地域を中心に栽培され、作付面積、出荷量とも日本一の産地となってい
ます。
しかし、簡易なパイプハウスでの栽培が多いため、耐風性や耐暑性の高い施
設への転換に加え、省エネルギー生産のための循環送風機や放熱フィン等の整
備や夏季の高温対策として遮光・遮熱ネット等の導入を進めます。また、経営
費 に 占 め る 種 苗 費 の 割 合 が 27 % と 高 く 、 低 コ ス ト 化 が 大 き な 課 題 で あ る こ と
から、引き続き、県オリジナル品種の育成に取り組むとともに、低コスト育苗
技術を開発し、普及に取り組みます。
2
スプレーギク
有田、那賀地域を中心に栽培されていますが、燃油価格の高騰に伴う生産コ
ストが増加しています。このため、省エネルギー生産のための循環送風機やヒ
ートポンプ等の整備や変夜温管理技術の導入に加え、台風等の影響を受けにく
い低コスト耐候性ハウス等の整備を推進します。
また、花色や茎の硬さ等の形質が優れた夏秋系品種の育成に取り組むととも
に、種苗供給体制を構築し、速やかな普及を図ります。
さらに、夏季の開花と草姿(スプレーフォーメーション)を揃えるための日
長制御技術の開発に取り組み、需要期の計画出荷や均一で高品質な切り花生産
を推進します。
3
宿根カスミソウ
日高地域を中心に栽培され、地域の基幹品目となっています。
しかし、簡易なパイプハウスでの栽培が多いため、耐風性や耐暑性の高い施
設への転換に加え、省エネルギー生産のための循環送風機や放熱フィン等の整
備や夏季の高温対策として遮光・遮熱ネット等の導入を推進し、計画的な生産
ができる体制を進めます。また、流通段階の低温管理と鮮度保持により、高品
質な花きの供給を推進します。
4
バラ、ガーベラ
バラは県北部で、ガーベラは日高地域を中心に栽培されています。いずれも
経営費に占める燃料費の割合が高いことから、省エネルギー生産のための循環
送風機、多重カーテン、ヒートポンプ等の機械・設備の導入の他、生産性を向
-7-
上するための炭酸ガス施用等の技術、設備の導入を推進します。
また、耐風性が高く周年栽培が可能な低コスト耐候性ハウスの導入を推進す
るとともに、夏季の高温対策として、遮光・遮熱ネットや細霧冷房等の導入を
推進します。
5
切り枝類
中山間地域を中心にセンリョウやシキミ、サカキ、ヒサカキ、コウヤマキ等
が生産されていますが、生産者の高齢化に伴い生産量が減少しており、安定供
給が課題となっています。このため、新たな担い手の育成・確保を図るととも
に、生産技術向上のための普及指導や研修会等を通じ、高品質安定生産を推進
します。
また、果樹との複合経営品目として切り枝類の導入を推進するとともに、仕
立方法等の技術確立に取り組みます。
6
その他品目
多様化する消費者ニーズに対応するため、適地性を十分に考慮しながら新品
目の導入を推進します。既導入品目については、基本管理の徹底による高品質
安定生産の推進に加え、新たな用途開拓による需要拡大を図ります。
-8-
参考資料
1
国内の生産・流通・消費の現状
1)生産
我 が 国 の 花 き 生 産 は 、 昭 和 50 年 代 後 半 か ら 平 成 初 期 に か け て 急 激 に 拡 大 し
ましたが、平成 7 年をピークに作付面積は減少傾向にあります。しかしながら、
平 成 22 年 頃 か ら は 減 少 幅 が 鈍 化 し 、 横 ば い 傾 向 に あ り ま す 。
花 き の 生 産 者 は 、 50 歳 未 満 の 割 合 が 水 稲 の 生 産 者 に 比 べ 約 2 倍 と 高 く 、 果
樹類や野菜と比較してもやや高い状況にあり、若い世代が多いといえます。
花き作付面積の推移(全国)
-9-
花き産出額の推移(全国)
花き生産者の年齢別構成(全国)
- 10 -
2)流通
花 き の 流 通 量 は 、 平 成 10 年 を ピ ー ク に 減 少 傾 向 に あ り ま す が 、 平 成 21 年 頃
から横ばい傾向にあります。
花きは多種多品目で、小規模な小売店が多いことから、卸売市場経由率が約
8割と高い状況にありますが、せり・入札取引の割合は減少傾向にあり、イン
ターネットによる市場を介さない取引が進むなど、取引形態が多様化していま
す。
花きの流通量と市場経由率の推移
花きのせり・入札取引の割合(金額ベース)の推移
- 11 -
3)消費
一 世 帯 あ た り の 切 り 花 の 購 入 金 額 、 購 入 頻 度 は 、 平 成 19 年 以 降 減 少 傾 向 に
あり、年齢が低いほど購入額が低い傾向があります。
一世帯あたり切り花の年間購入金額及び購入頻度の推移
世帯主の年齢別切り花の年間購入金額の推移
円
H16
H21
H26
14,000
12,000
10,000
8,000
6,000
4,000
2,000
0
平均
29歳以下
30~39
40~49
資料:総務省「家計調査」(全国の二人以上の世帯)
- 12 -
50~59
60~69
70歳以上
4)輸入
平 成 26 年 の 花 き の 輸 入 額 は 602 億 円 で 、 こ の う ち 切 り 花 類 が 大 半 を 占 め て
います。切り花類ではケニアやインドからのバラ、マレーシアやベトナムから
のキク類、コロンビアからのカーネーション、切り枝では中国からのサカキが
多くなっています。
花きの輸入額の推移
5)輸出
花 き の 輸 出 は 増 加 傾 向 に あ り 、 平 成 26 年 の 輸 出 額 は 88.6 億 円 と な っ て い ま
す。このうち、植木や盆栽類が9割以上を占めており、切り花類は約4%と極
わずかな状況です。しかしながら、切り花類の輸出額は増加しており、平成
26 年 は 3.4 億 円 と 過 去 最 高 と な っ て い ま す 。
花きの輸出額の推移
- 13 -
2
本県花きの生産動向
作付面積は平成6年、産出額は平成5年をピークに減少傾向にありますが、平
成 23 年 以 降 は 横 ば い で 推 移 し て お り 、 平 成 25 年 の 作 付 面 積 は 775 ha、 産 出 額 は
61 億 円 と な っ て い ま す 。
- 14 -
平 成 25 年 産 の 花 き 産 出 額 で は 、 切 り 花 類 が 82 % 、 花 木 類 が 11 % 、 花 壇 用 苗
物類が3%、鉢物類が2%、地被植物類が2%となっています。このうち、産出
額の約8割を占める切り花類は、スターチス、スプレーギクが多く、また露地栽
培では中山間地域でのシキミ、サカキ等の切り枝類が多くなっています。
本県花きの上位5品目の産出額
順位
年
1
品目等
(単位:億円)
2
金額
品目等
3
金額
品目等
4
金額
H5
バラ
20 宿根カスミソウ
16
スターチス
15
10
スターチス
17 宿根カスミソウ
12
キク類
15
スターチス
17 宿根カスミソウ
8
バラ
20
スターチス
14
キク類
21
スターチス
15
キク類
22
スターチス
17
23
スターチス
15
24
スターチス
25
スターチス
品目等
5
金額
切り枝類
14
12
バラ
6
キク類
7 宿根カスミソウ
6
7 宿根カスミソウ
5
キク類
7 宿根カスミソウ
キク類
6 宿根カスミソウ
18
キク類
6 宿根カスミソウ
18
キク類
6
バラ
資料:農林水産省「生産農業所得統計」
注)宿根カスミソウはH25から調査対象外
- 15 -
品目等
金額
キク
12
11
街路樹苗木
9
6
街路樹苗木
4
バラ
5
切り枝類
4
バラ
5
切り枝類
4
6
バラ
5
切り枝類
4
5
バラ
5
切り枝類
4
6
バラ
4
切り枝類
3
4
切り枝類
3
ガーベラ
3
品目別では、スターチスが増加傾向、ガーベラは横ばい、その他の品目は減少
傾向にあります。
本県花き(切り花類)の品目別作付面積の推移
(単位:ha)
年 次
H5 H10 H15 H20 H21 H22 H23 H24 H25
スターチス
41
48
51
50
54
58
64
67
69
スプレーギク
22
36
45
42
40
39
40
39
37
小ギク
47
30
22
14
14
14
15
13
13
輪ギク
24
20
15
9
11
10
10
9
8
宿根カスミソウ
67
52
40
30
27
26
24
23
…
バラ
31
29
19
15
15
15
14
14
12
3
7
7
6
7
7
7
7
7
ガーベラ
その他切り花類
692
…
711
587
568
537
472
486
505
切り花類合計
927
…
910
753
736
706
646
658
651
資料:農林水産省「花き生産出荷統計」
注1)H10は切り花類合計値なし
注2)宿根カスミソウはH25から調査対象外
- 16 -
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