...

Newsletter 24 Japanese

by user

on
Category: Documents
24

views

Report

Comments

Transcript

Newsletter 24 Japanese
NEWSLETTER
Special edition: April 2014
______________________________________
この度、クレステックジャパンが創立 30 周年を迎えました。
これにあたり去る 2 月 28 日(金)に皆様のご支援、ご協力に感謝する「30 周年記念講演会」が開催されまし
た。今回のニュースレターでは講演会で発表された内容を簡単にご報告いたします。
山岡教授による記念講演
講演会には「ヒューマンデザインテクノロジー」の権威である和歌山大学の山岡俊樹教授をお招きし、「未来
の UI とマニュアル」をテーマにご講演いただきました。
ユーザインタフェースが多様化しても、使う人間の本質は変わりません。製品はユー
ザビリティ(使いやすさ)や安全性ばかりでなく、サービスを最終目的として、UX(ユーザ
体験)や物語性が重要な検討課題となります。マニュアルも UX や物語性も検討し、サ
ービス価値を生成することを求められるでしょう。そのため、製品開発やマニュアル制
作では、学術的なアプローチとデザイン的なアプローチが融合した新たな人間工学に
基づいたシステム設計が注目されています。これからの UI やマニュアルを考える上
での重要なポイントは身体モデル、メンタルモデルに基づいた分析でユーザーのニー
ズを抽出し、デザインによって分かりやすく可視化するという新しいフレームワークで
あるといえます。
ブランディングを意識したユーザーマニュアル
今までのメーカーからの情報提供は購入前や購入後、トラブル時などそれぞれの場面でユーザー側が必要
な情報を探すことを暗黙の前提としたものでした。今後は必要なタイミングで必要な情報を必要な媒体で提
供することが求められます。そのためにはマルチデバイス対応が必要であり、製品の使用説明情報だけで
はなく様々な情報を集約する必要もあります。また集約した情報に対しては各ユーザーがキュレーションし
SNS などに投稿できるようにする必要があります。そうすることによってブランディングの向上ができます。
実際に製品の使用説明情報だけでなく様々な情報を交えた新しいユーザーマニュアルのサンプルを作成し
紹介しました。
IoT(Internet of Things)時代のマニュアルのあり方
“モノ”がネットワークに接続されることにより、 離れた場所の“モノ”の状態を知り、制御することが可能に
なりました。インターネットが「全ての“モノ”のコミュニケーション情報の伝送路」へと変容するなか、マニュア
ルにも新しいあり方が求められます。クレステックでは必要なタイミングで必要な情報のみをユーザーに配
信することで、皆様が製造されている製品のユーザー体験(UX)を上げるお手伝いをしていくべきではない
か?と考えています。
今回の発表では、IoT の一例として昨今注目を浴びている HEMS※1 を活用したシステムを紹介しました。
このシステムは、現在、ソニーコンピュータサイエンス研究所とクレステックが共同研究、開発をすすめてい
るものです。
発表では、HEMS コントローラ「Kadecot(カデコ)」※2 によって、家電やセンサーシステムの管理とモニタリング
を行い、状況に応じて、マニュアル情報や、消耗品の購入サポートなど、ユーザーに必要な情報をジャスト
なタイミングでコンテンツ配信するデモンストレーションを実施しました。
またビジネスシーンでのマニュアル情報、製品情報の活用アイデアも実現可能なサービスとして企画、開発
に取り組んでいます。今回はオフィスに必ずあるMFPをサンプルとして説明しました。
※1 HEMS(Home Energy Management System):スマートハウス・スマートホームと言われるもので使われている技術です。家庭のエネルギ
ー消費をおさえるため、家電類はもちろん、太陽光発電、蓄電池、電気自動車等を一元的に管理する住宅に採用されているシステム。
近年ではエネルギーマネージメントだけでなく、あらゆる家電機器やセンサー・住宅設備などをネットワークで接続することにより、健康
や安心、便利につながる新しい住宅サービスが模索されています。
※2 Kadecot(カデコ):ソニーコンピュータサイエンス研究所開発の HEMS コントローラ。http://kadecot.net
ユーザー保護とマニュアルの国際規格 IEC82079‐1
IEC82079-1 については TC 協会標準規格策定委員会委員長の徳田(弊社顧問)より「ユーザー保護とマニ
ュアルの国際規格 IEC82079‐1」として紹介させていただきました。
IEC 82079-1 は 2012 年 8 月に発行さ
れた ISO と IEC のデュアルロゴの国
際規格です。したがって、IEC の名称
があるにもかかわらず、すべての分
野の製品の使用説明に適用される国
際規格となっています。この規格が一
番重視しているのはユーザーの安全
です。安全情報の記載に関する要求
事項が多く規定されています。また、
供給者が発行する上記の製品情報す
べてに情報の一貫性が求められてお
り、今までの取扱説明書の制作ワー
クフローから考え直す必要が出てきま
す。また 2014 年 5 月 1 日より
GB5296.1-2012 が施行されますが、
IEC82709-1 に対応していれば大きな
改定は必要ありません。
上記 4 点を 30 周年記念講演会として発表させていただきました。
講演後の懇親会では弊社サービスの紹介も交え、ご参加頂いた皆様と有意義な意見交換をすることができ
ました。お忙しいところにわざわざ足を運んで下さった皆様に改めて御礼申し上げます。
30 周年のスローガンとして“Challenge for the Next”を掲げています。次の時代、次のフィールド、次のドキ
ュメントの形をクリエート(創造)していくことであり、我々の新たなチャレンジです。クレステックの社名は
Creations +Technology に由来します。このチャレンジはまさにクレステックのミッションであり、進むべき道
だと思います。
我々が目指すところは、情報や商品に触れるユーザーの喜びと感動です。そのために、伝えたい情報に形
を与え、人と人、人とモノを結ぶコミュニケーションの創造にこれからも邁進して行きたいと思います。
まだまだ、成長過程であり皆様にご支援いただくことも多々ございます。今後ともなお一層のご指導、ご
鞭撻を賜りますよう心からお願い申し上げます。
本内容に関してはお気軽に担当営業までお問い合わせください。
CRESTEC EUROPE B.V.
Teleportboulevard 110, 1043 EJ Amsterdam, The Netherlands.
Tel.: +31 20 585 4640.
Fax: +31 20 585 4646.
Note
弊社Europe オフィスの情報につきましては、英語版web site (www.crestec.eu) を、そして
株式会社クレステック(日本)につきましては、日本語版web site (www.crestec.co.jp) をご覧ください。
さらに、弊社Europe オフィスについてご意見・ご希望のある方は、弊社担当者もしくは、[email protected]
へご連絡ください。なお、今回のニュースレターは弊社メーリングリストより配信しております。配信中止
をご希望の方は、[email protected] までご連絡頂きますようお願いいたします。
Fly UP