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医療・介護サービスに関する分科会における議論の論点について 資料3ー1
医療・介護サービスに関する分科会における議論の論点について 資料3ー1 1 医療・介護サービスにかかる構造問題への対応 ①医療・介護サービス需要の増大 ・後期高齢者の増加(参考1)、高齢者像の変化(参考2)、家族介護力の低下(参考3)、疾病構造の変化(参考4)、 技術革新(参考5) 等 ・諸外国と比較して、足元の日本の医療・介護サービス費は高くない(参考6) ②不十分な医療・介護サービス供給体制 ・医療分野において、病床数が多く(参考7)、人員が少なく(参考8)、施設設備が近代化できていない(参考9) ・介護分野において、居住系施設が少なく(参考10)、介護職員も少ない(参考11) → 医療・介護分野とも人的・物的両面から医療・介護サービス供給体制が脆弱 ③改革の方向性 サービス体制の大胆な効率化・構造改革を行いつつ、人的・物的資源を計画的に整備し、集中的に投入(選択と集中) ・病院の病床数や機能の適正化等による病院病床の適正化 ・専門的な医療提供を行う中核的病院の人的配置や設備面の強化 ・住み慣れた地域で必要なサービスが受けられるような医療・介護の包括的供給体制の確保 等 2 直面する課題への対応 ①医療分野における課題 (背景)救急、産科、小児科における医師不足問題、病院の老朽化等による病院機能の低下 等 → 医師不足対策、地域医療の確保、病院経営の近代化支援 等 ②介護分野における課題 (背景)介護労働力の不足、介護施設の待機者の増加 等 → 介護労働力の確保、要支援高齢者のための住宅対策 等 3 あるべき姿を目指した改革を踏まえたサービス費用の将来推計 75歳以上高齢者の増大 参考1 ○ 我が国の75歳以上人口の割合は現在10人に1人の割合であるが、2030年には5人に1人、 2055年には4人に1人になると推計されている。 実績値 (国勢調査等) 人口(万人) 14,000 平成18年推計値 (%) (日本の将来人口推計) 30 人口ピーク(2004年) 12,779万人 12,777 75歳以上人口の割合 75歳以上人口 26.5% 1,270 12,000 11,522 25 65~74歳人口 1,476 2,266 10,000 19.7% 20 8,993 1,401 65~74歳人口の割合 8,000 2,387 8,302 15~64歳人口 15 11.6% 12.2% (2007) 6,000 14.0% 1,260 6,740 4,595 4,000 10 9.9% (2007) 5 2,000 14歳以下人口 1,115 1,729 752 0 1950 1955 1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2007 2010 2015 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050 0 2055 資料:2005年までは総務省統計局「国勢調査」、2007年は総務省統計局「推計人口(年報)」、2010年以降は国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成18年12月推計)中位推計」 1 年齢による医療費水準の違い ○ 75歳以上高齢者の一人当たり医療費は65歳未満の者に比べて5.6倍かかっている。 ○ 入院でみると、75歳以上高齢者の一人当たり医療費は65~74歳の高齢者に比べても2倍程度かかっ ている。 一人当たり医療費 うち入院 うち外来 9.2倍 5.6倍 4.6倍 3.6倍 75歳以上 4.5倍 3.5倍 75歳以上 65~74歳 65歳未満 65~74歳 65~74歳 65歳未満 65歳未満 14.0万円 51.0万円 78.5万円 4.4万円 20.3万円 75歳以上 40.9万円 7.8万円 27.4万円 35.0万円 (注) 「医療給付受給者状況調査報告」(社会保険庁)、「国民健康保険医療給付実態調査報告」(厚生労働省保険局)等より作成。 一人当たり医療費は平成16年度の数字である。 入院には入院時食事療養費が含まれている。 外来には薬剤の支給が含まれている。 2 年齢による要介護認定率の違い ○ 75歳以上高齢者の要介護認定率は、65~74歳の高齢者の約6倍となっており、 また、重度の認定者のうち83%以上は75歳以上高齢者となっている。 ○年齢別要介護認定率 ○要介護4・5の認定者に占める75歳以上 高齢者の割合 65~74歳の 高齢者 75歳以上 高齢者 人口 要介護認 定者数 要介護認定 率 1,476.1 万人 65.8万人 4.5% 1,270.3 万人 377.9 万人 要介護 4 要介護 5 要介護4及 び要介護5 の合計 ①認定者総数 58.5 万人 52.4 万人 110.9 万人 ②うち75歳以上 高齢者の数 49.0 万人 43.6 万人 92.6 万人 83.9% 83.1% 83.5% 約6倍 29.8% (注1)要介護認定率とは、要介護認定者数を人口で除したものである。 (注2)要介護には、要支援を含む。 ③認定者総数に占め る75歳以上高齢者の 割合(②/①) (注3)総務省「平成19年10月1日現在推計人口」、厚生労働省「介護給 付費実態調査月報(平成20年1月審査分)」を元に作成 3 戦後世代の高齢者の増加と高齢者像の変化 参考2 ○ 戦後のベビーブーム世代(「団塊の世代」)が2015年には65歳以上に到達し、2025年には75歳以上 高齢者に到達。 ○ 高齢者の生活状況、意識・価値観が一層多様化することを踏まえ、多様な高齢者のニーズに応え得る 医療・介護・福祉サービスの構築が求められる。 高齢者人口(千人) 約15年間で、 約3,600万人に 40,000 明治以前生まれ 35,000 大正生まれ 昭和ヒトケタ生まれ 30,000 昭和10年~終戦生まれ 現在、 約2,600万人が 終戦~1950年生まれ 25,000 2025年 1951年以降生まれ 実績値 20,000 15,000 推計値 高齢者の人口は 現在の約1.4倍に 特に、都市部は、高齢者 の増加数、増加率ともに 大きい傾向にある 10,000 2015年 5,000 団塊の世代が 高齢者に 0 1950 1955 1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050 資料:2005年までは総務省統計局「国勢調査」、2010年以降は国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成18年 12月推計)」 4 (1)身体・健康状況の変化 ○ 2025年には、平均寿命が男性81歳、女性88歳を超える。健康寿命も伸びる。 「老後」ではなく、「第二の人生」「生涯現役」へ。 平均寿命の推移と将来推計 (年) 95 90 88.19 87.08 女性 89.06 89.77 90.34 85.52 82.85 85 80.48 80 80.22 76.89 81.39 82.31 83.05 83.67 78.56 75 76.38 72.92 74.78 71.73 70 男性 67.75 67.74 65 63.6 60 1955 1965 1975 1985 1995 2005 2015 2025 2035 2045 2055 (年) 資料出所:2005年までは、厚生労働省「完全生命表」 2015年以降は、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成18年12月推計)」の死亡中位過程による推定結果 5 (2)意識・価値観の変化 ○ 2025年には、戦後の消費と流行を牽引してきた「団塊の世代」が75歳以上高齢者に到達。 各々の価値基準を持つ高齢者が増加。 ○ 年を取っても自分でできることは自分で行う意識を持った高齢者が増加。 ○ ボランティア活動など地域社会への関わりに対する意欲を持つ者が増加。 ボランティア活動には積極的に参加したいという意見について、 「全くそうである」「どちらかといえばそうである」と回答した人の割合 ボランティア活動には積極的に参加したいという意見について、 どう思うか 80% 80% 全くそうである どちらかといえばそうである どちらかといえばそうではない 全くそうではない 2002年 わからない・無回答 2002年 男性 2005年 73.1% 70% 11.5% 1993年 53.5% 29.3% 70.1% 72.5% 70% 67.3% 66.7% 5.0% 64.4% 55.8% 54.7% 29.1% 3.6% 65.6% 58.4% 58.4% 57.9% 11.9% 72.2% 60% 60% 1996年 女性 2005年 54.9% 50% 50% 48.3% 40% 40% 1999年 52.4% 12.0% 30.6% 4.6% 73.0% 67.4% 30% 51.7% 10.7% 2002年 32.7% 64.9% 30% 58.5% 51.9% 4.7% 68.0% 67.5% 67.3% 70.2% 66.0% 59.9% 55.7% 54.3% 48.7% 20% 20% 10% 10% 63.6% 2005年 53.1% 10.5% 0% 10% 20% 30% 30.3% 40% 50% 60% 70% 80% 5.8% 90% 100% 0% 0% 10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 6 (3)経済状況の変化 ○ 公的年金の充実に伴い、相対的に豊かな高齢者が多く出現。 世帯主の年齢階級別貯蓄・負債現在高(二人以上世帯のうち勤労者世帯) -平成18年- (万円) 2187 2200 貯蓄現在高 2000 負債現在高 1800 年間収入 1627 1600 1400 1145 1200 914 1000 800 600 400 686 828 755 776 430 258 285 595 30歳未満 30~39歳 474 618 175 200 0 40~49歳 50~59歳 60歳以上 総務省「家計調査」(2006) 7 参考3 家族像の変化 ○ 高齢者の一人暮らし世帯が増加し、家庭内での相互扶助機能は低下。 ボランティアやNPO、住民団体など多様な民間主体が担い手となり、多様な生活課題に対 して、地域で支え合う仕組みの構築が求められる。 (1)高齢者の一人暮らし世帯の増加 ○ 2025年には、世帯主65歳以上の一人暮らし世帯は約670万世帯(現在の1.7倍)、世帯主75歳 以上の一人暮らし世帯は約400万世帯(現在の2倍強)に達すると推計。 世帯主が65歳以上または75歳以上の世帯(将来推計) 2000 (万帯) 65歳以上人口 3,635万人 1,901万世帯 1500 65歳以上人口 2,576万人 65歳以上 75歳以上 単独世帯 75歳以上人口 2,167万人 1,355万世帯 1000 1,085万世帯 673万世帯 500 387万世帯 554万世帯 1.7倍 35.4% 197万世帯 28.5% 0 75歳以上人口 1,164万人 402万世帯 2 倍 37.0% 35.5% 2005年 2025年 2005年 2025年 国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計 (全国推計)[平成20年3月推計]」 8 (2)家庭内での相互扶助機能の低下 ○ 子どもと同居している高齢者が減少。 ○ 中高年齢者の子への依存意識が低下。 ○ 介護や子育てに対するサービスを外部化する志向が高まる。 65歳以上の者とその子との同居率 80 (%) 70 69.0 64.6 59.7 60 54.3 50.3 50 49.3 49.1 48.4 47.1 47.8 45.5 45.0 40 30 1980 1985 1990 1995 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 (年) 厚生労働省大臣官房統計情報部「国民生活基礎調査」 高齢者一人暮らし世帯で15 分以内くらいの距離に居住している子等のいる割合 総数 子 孫 兄弟姉妹 その他 いない 無回答 平成17年度 総数 (人) 構成比 (%) 792 100.0 176 22.2 71 9.0 129 16.3 43 5.4 458 57.8 3 0.4 平成14年度 総数 (人) 構成比 (%) 1,941 100.0 578 29.8 250 12.9 421 21.7 205 10.6 881 45.4 - - 内閣府「平成17年度世帯類型に応じた高齢者の生活実態等に関する意識調査」(2006) 9 疾病構造の変化と認知症がある高齢者の増加 参考4 ○ 急性疾患から慢性疾患へという傾向が強まり、生活習慣病の受診率が増大。 ○ 認知症高齢者が2025年には現在の2倍以上に増加。 これに対応し、認知症高齢者の特性に応じた効果的なサービスが求められる。 (1)疾病構造の変化 ○ 急性疾患から慢性疾患へという傾向。75歳以上高齢者の増加に伴い、生活習慣病の受療率が増加。 (注) 生活習慣病に分類される循環器系の疾患については、入院、外来ともに年齢が高くなるにつれて受療率が増加。 10 10 (2)認知症高齢者の増加 ○ 認知症高齢者(2002年149万人)が、2025年には約323万人になると推計。 認知症高齢者の将来推計 (万人) 350 10.0% 9.3% 300 9.0% 8.0% 7.6% 250 6.0% 250 150 5.1% 149 5.0% 4.1% 4.0% 3.4% 50 7.0% 6.3% 200 100 323 176 3.0% 135 2.0% 79 自立度Ⅱ 以上 自立度Ⅲ 以上 65歳以上 人口比(自 立度Ⅱ) 65歳以上 人口比(自 立度Ⅲ) 1.0% 0 0.0% 2002 2015 2025 自立度Ⅱ:日常生活に支障を来すような症状・行動や意思疎通の困難さが多少見られても、誰かが注意していれば自立できる。 自立度Ⅲ:日常生活に支障を来すような症状・行動や意思疎通の困難さがときどき見られ、介護を必要とする。 11 参考5 医療・介護・福祉サービス費用の増大 ○ 2025年に向けて75歳以上高齢者が増加する中、医療・介護サービスのニーズが増大し、 サービス給付にかかる費用の増大が見込まれる。 ○ 高齢化等に加え、医療技術の進歩・高度化や疾病構造の変化などの影響により、医療サー ビスにかかる費用は増大する。 ○ サービスの提供の仕組みを将来にわたって持続可能なものとしていくことが不可欠であり、 医療・介護サービスの一層の効率化、システム改革が求められる。 医療費の伸びの要因分析 主に高齢者の増加による影響 過去15年間は1.8%~1.9%で推移 人口増減・高齢化等① 制度改正② 患者負担の見直しや介護保険の導入による影響 診療報酬改定③ 2年ごとに行われる診療報酬改定による影響 医療技術の進歩・高度化等④ 医療技術の進歩・高度化等による影響 過去15年間は、2%~3%で安定的に推移 国民医療費 国民医療費の伸び (①+②+③+④) 人口増減・高齢化等の影響 高齢化等の影響を除いた1人当たり 医療費の伸び(②+③+④) 制度改正の影響 診療報酬改定の影響 医療技術の進歩・高度化等 平成2年 20.6兆円 ① ② ③ ④ 平成2~6年度 平成7年 27.0兆円 平成7~11年度 平成12年 平成12~15年度 30.1兆円 5.5% 3.6% 0.7% 1.8% 1.9% 1.8% 3.7% 1.6% ▲1.1% 0.0% 1.1% 2.6% ▲0.9% 0.1% 2.4% ▲2.7% ※ ▲0.6% 2.2% (※)平成12年~15年度の制度改正の影響は、精度の低い方法により計算したごく粗い数値 12 医療技術の進歩の例・健康寿命延伸の経済的価値(試算) 医療技術の進歩の例 ○ 内視鏡、特殊レントゲン撮影、CT装置の進歩による早期発見等により、がんの5年生存率が上昇。 (1979年:42.5%→1999年:58.8%) ○ 心臓手術の技術進歩により、心筋梗塞や狭心症の平均在院日数が大幅減。 (平均在院日数:心筋梗塞 1984年:70.5日→2002年:24.4日、狭心症 1984年:93.5日→2002年:18.7日) ○ CT(コンピューター断層撮影装置)、MRI(磁気共鳴画像装置)等により、脳卒中の人口10万対死亡率が 低下。(1984年:117.2→2004年:102.3) ○ シメチジンにより、従来手術しか治療法の無かった胃潰瘍は薬でほぼ治療できる病気となり、入院率が半 減。(入院率 1984年:20.8%→2002年:11.9%) ○ 腹腔鏡の導入により、胆石の退院患者の平均在院日数が半減。(1990年:37.7日→2004年:14.4日) ○ 結石破砕装置の開発により、腎臓結石や尿管結石の手術が必要なくなり、短期入院治療が可能に。 (1980年以前:30日前後→1980年以降:3~5日) 健康寿命延伸の経済的価値 ○ 健康寿命1年延伸の(主観的)経済価値は個人差が極めて大きいが、アンケート調査 (経済産業省 「生活者の意識に関する調査」(2006年))の単純平均は約80万円。 (注)米国では、健康寿命1年・人の経済的価値のコンセンサスは約10万ドルと言われている。(Cutler and McClellan〔2002〕等) ○ これに2005~2015年の間に予想される平均寿命の延び1.13歳(男女平均、将来人口推計ベース)、 人口を乗じると、2015年までに約110兆円の経済厚生向上。これは、2.2%成長が続いた場合の2015年 までの実質GDP増加額(約140兆円)に匹敵する。 13 社会保障給付の部門別の国際的な比較(対国民所得比) 参考6 ○ 我が国の社会保障給付の規模を部門別に比較すると、 ・ 年金 ― 米英を上回るが、他の欧州諸国をやや下回る規模 ・ 医療 ― 米英とほぼ同規模、他の欧州諸国をやや下回る規模 ・ その他の給付 ― 米国を上回るが、欧州諸国をかなり下回る規模 となっている 44.1% 45% 40% 福祉その他 35% 医療 30% 25% 11.27% 年金 25.7% 4.55% 《1.49%》 20% 15% 39.2% 《うち介護》 8.49% 27.4% 20.6% 3.43% 10.04% 8.58% 8.54% 5% 11.00% 12.00% 《0.12%》 19.90% 《3.66%》 10.29% 《0.70%》 9.88% 《0.01%》 10% 12.62% 《0.27%》 39.4% 16.90% 17.10% フランス 8.55% 8.82% アメリカ イギリス ドイツ 《16.1%》 《48.3%》 《19.2%》 《51.7%》 14.36% 0% 日本 《高 齢 化 率(2005年)》《20.1%》 《国民負担率(2005年)》《38.3%》 《12.4%》 《34.5%》 《16.4%》 《62.2%》 スウェーデン 《17.2%》 《70.7%》 (注)OECD:”Social Expenditure Database 2007”等に基づき、厚生労働省政策統括官付社会保障担当参事官室で算出したもの。いずれも2003年。 OECD社会支出基準に基づく社会支出データを用いているため、社会保障給付費よりも広い範囲の費用(公的住宅費用、施設整備費等)も計上されている。 14 高齢化率は OECD: “OECD in figures 2007” 、国民負担率は財務省調べによる(なお、日本の2008年度の国民負担率は40.1%(見通し)。) 参考7 G7諸国の人口1000人当たりの病床数の国際比較について ○ 病床数で見ると、約1.7~4倍強の数となっている。 人口1000当たり病院病床数と急性期病床の占める比率(2004年) (病床数) 90.0% 18.0 85.3% 85.0% 84.8% 80.0% 80.0% 16.0 74.4% 14.2 14.0 70.0% 12.0 59.2% 60.0% 50.7% 10.0 50.0% 8.6 8.4 7.5 8.0 40.0% 6.4 30.0% 6.0 4.0 3.3 4.0 4.0 3.2 2.8 3.4 3.4 3.8 20.0% 2.9 急性期病床 の割合 日 本 ン ス ラ うち急性期 病床数 フ ド カ ナ リ ア イ タ イ ギ リ リ カ 合 メ ア 出典:OECD Health Data 2007 イ ツ 0.0% ダ 0.0 ス 10.0% 衆 国 2.0 病床数 15 参考8 G7諸国の病床当たり病院職員数、平均在院日数、退院数の国際比較について ○ 病床当たりの医師数、看護職員数、病院職員数は、日本は他のG7諸国に比較して少ない 状況にある。 ○ 平均在院日数及び外来診察回数では、日本は、外来診療の頻度が高く、かつ入院期間が長 い状況となっている。 2004年 100床当 たり医師数 100床当 たり看護職 員数 100床当 たり病院職 員数(常勤 換算) 人口1000人 当たり 病床数 (2005年) 急性期1病 床当たりの 年間退院数 491.3 3.2 43.2 5.6 3.8 3.9 74.1 6.6 5.3 平均在院日 数 (急性期) 人口1人当た り 外来診察回数 アメリカ合衆国 73.3 237.9 イギリス 57.5 227.7 イタリア 103.9 166.4 306.7 - 46.5 6.8 カナダ 62.0 286.6 379.3 - 30.2 7.3 6.0 ドイツ 39.5 113.0 127.0 8.5 31.5 8.7 7.0 フランス 44.9 100.1 7.5 70.5 5.5 6.6 日本 14.3 63.2 14.1 12.6 20.2 13.8 - - 91.6 出典:OECD Health Data 2007 注1:アメリカ合衆国の看護職員数は、2002年の数字を用いている。 注2:日本の年間退院数は、2005年の数字を用いている - 16 病院勤務医の負担が増えた理由 5年前と比較した勤務時間 増えている理由 患者数および診療時間が 増えたほど医師が増えて いない 無回答, 323, 6% 1426(65.8%) 1185(54.7%) 書類を書く時間が増えた 減った, 908, 16% 994(45.8%) 会議その他が増えた 増えた, 2168, 38% IT化 変わらな い, 2236, 40% 506(23.3%) 222(10.2%) その他 30(1.4%) 無回答 n=2,168 0 n=5,635 3年前と比較した勤務負担 200 400 600 800 1,000 1,200 1,600 1,800 平成19年3月 日本病院会 勤務医に関する意識調査報告 増えている理由 減ってい る, 164人, 5% 1,382 病院内の診療外業務 (会議など) 1,096 教育・指導 1,072 外来患者数の増加 増えてい る, 2,219 人, 68% 1,400 変わらな い, 896人, 27% 726 入院患者数の増加 641 外来患者1人に費やす時間 561 その他 n=3,279 n=2,219 n=3,279 597 入院患者1人に費やす時間 0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 平成18年3月 医師需給に係る医師の勤務状況調査(中間報告2) 17 医療機関における建て替え需要の動向 参考9 ・今後の整備予定については、規模の小さい病院ほど「必要だができない」という傾向にある。 ・また、必要だができない理由としては、「医療制度改革の影響を見極めたい」という回答が最も 多いが、それに次いで「資金的な余裕がない」、「資金調達が難しい」といった、費用面の問題を 挙げる回答が多かった。 【病床規模別 今後の整備予定】 【整備が必要だができない理由(複数回答)】 出典: 病院の施設整備動向アンケート調査-結果概要-(平成20年1月 独立行政法人福祉医療機構調べ) 調査対象:福祉医療機構の融資の対象となる施設(国、独立行政法人、公立医療機関は含まない) 18 医療機関経営の状況 (参考)医療経済実態調査の概要(平成19年6月調査) 一般病院・医療法人立 一般病院・国立 一般病院・公立 一般診療所・その他 医業収支差 2.5%(前回1.3%) 医業収支差 0.3%(前回0.5%) 医業収支差 △17.4%(前回△9.1%) 医業収支差 8.7%(前回12.5%) ※ 「その他」とは、医療法人、市町村立、国民健康保険組合、社会福祉法人、医療生協などの 一般診療所である。 平成元年からの一般病院(医療法人立)の収支差の最高値・最低値 高収支率の年 7.4%(平成元年) 低収支率の年 1.3%(平成17年) (参考)医業収支差がマイナスとなっている病院の例 こども病院(小児総合医療施設) △31.3% 一般病院(500床以上) △9.4% 一般病院(500床以上)(国公立を除く。) △2.7% 19 施設・居住系サービスの整備等 参考10 ○ 高齢者が、可能な限り、居宅において継続して日常生活を営むことができるような基盤整備を進めていく必要が あるが、施設・居住系サービスについても、高齢化の進展に対応して、引き続き、整備を進めていく必要がある。 ○ 近年は、施設・居住系サービスの中でも、グループホーム等の伸びが大きく、サービスの多様化が進んでいる。 (参考)介護保険3施設等の定員の推移 平成16年度 要介護認定者数(要介護2~5)に 対する施設・居住系サービス利用者の割合は41% (各年10月1日現在) (定員数) 450,000 400,000 383,326 これを、平成26年度には37% 以下とする。 (平成16年度の41%から1割引下げ) 350,000 300,000 介護保険3施設 + 居住系サービス 297,769 200,000 108万人 150,000 137,968 138,942 116,111 介護療 養型医 療施設 グルー プホー ム 特定施 設 76,998 41% 50,000 施設・居住系サービス =特養、老健、介護療養型医療施設、認知症高齢者 グループホーム、介護専用型特定施設 129,942 102,302 37% 100,000 平成16年度 老健 254,918 250,000 233,536 利用者の増加に対応 した整備が必要 87万人 298,912 282,513 290万人 210万人 特養 330,916 【これからの整備のイメージ(全国推計)】 要介護2~5 363,747 49,927 25,935 平成26年度 0 33,921 6,487 平成12年 平成14年 平成16年 平成17年 (注)特定施設については、利用者数である(平成14年以前の統計は存在しない)。 (出典)介護サービス施設・事業所調査 20 65歳以上人口に占める認定者数、各国の介護施設・ケア付き高齢者住宅の割合 ○ 65歳以上の高齢者に占める介護施設・高齢者住宅等の定員数の割合を比較すると、日本 は、欧米諸国と比較して少ない。 ○要介護度別認定者割合 0.4% 2.3% 要支援2 要支援 0.4% 経過的 1 要介護 出典)平成18年5月 介護保険事業状況報告 5.2% 2.5% 2.2% 要介護1 要介護2 要介護3 8.3% 2.0% 1.8% 要介護 要介護 4 5 16.8% 8.5% ○各国の高齢者の居住状況(定員の比率)(全高齢者における介護施設・高齢者住宅等の定員数の割合) 日本 (2005) 4.4% ※制度上の区分は明確ではなく、 スウェーデン(2005)※3 デンマーク (2006)※4 英国 (2001)※5 米国 (2000) 類型間の差異は小さい。 サービスハウス等 (2.3%) ナーシングホーム、 グループホーム等 (4.2%) プライエボーリ・エルダボーリ等 (8.1%) 10.7% 11.7% 6.5% ※1 介護保険3施設等 (0.9%) ※2 (3.5%) ケアホーム (3.7%) シェルタードハウジング (8.0%) ※6 ※1 シルバーハウジング、高齢者向け優良賃貸住宅、有料老人ホーム及び軽費老人ホーム(軽費老人ホームは2004年)。 ※3 Sweden Socialstyrelsen(スウェーデン社会省)聞き取り調査時の配布資料(2006) ※5 Elderly Accommodation Counsel (2004) 「the older population」 6.2% プライエム等 (2.5%) アシステッド リビング等 (2.2%) ナーシング・ホーム (4.0%) ※2 介護保険3施設及びグループホーム ※4 Denmark Socialministeriet(デンマーク社会省)聞き取り調査時の配布資料( 2006) ※6 医療経済研究機構「米国医療関連データ集」(2005) 21 参考11 介護職員数の将来推計 ○ 介護職員数は、今後10年間で年間平均4.0~5.5万人程度増加することが見込まれる。 Ⅰ 介護サービス対象者数の推計 ○ 要介護認定者等数、介護保険利用者数及び75歳以上高齢者数の推計 要介護認定者等数 予防効果なし 予防効果あり 介護保険利用者数 【A】 【B】 【C】 うち 施 設 うち 在 宅 75歳以上高齢者数 【D】 単位:万人 平成16年 (2004) 平成20年 (2008) 平成23年 (2011) 平成26年 (2014) 平成36年 (2024) 平成42年 (2030) 410 - 330 80 250 1110 520 500 410 100 310 1290 580 540 450 100 350 1430 640 600 500 110 390 1530 - - - - - 1980 - - - - - 2100 <出典> 要介護認定者等数 : 第18回社会保障審議会介護保険部会(平成16年10月29日)資料 介護保険利用者数 : 第19回社会保障審議会介護保険部会(平成16年11月15日)資料 75歳以上高齢者数 : 国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来人口(平成14年1月推計)」 (注1) 介護保険利用者数【C】は、現行の要介護認定者等数【A】がベース。なお、要介護認定者等数と一致しないのは、入院、家族介護等により、介護保険の利用率が8割程度であるため。 (注2) 国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来人口(平成14年1月推計)」によると、2030年が後期高齢者数のピーク。 Ⅱ 介護保険事業に従事する介護職員数(実数)の推計 ○ 平成16年の介護職員数(100.2万人)を基準に、Ⅰの各推計と同じ伸び率で増加すると想定して算定 (万人(実数)) 160.0 150.0 【A】 156.4 【B】 150.8 146.6 141.7 140.0 130.0 127.1 124.6 122.2 120.0 135.9 132.0 129.1 【C】 138.1 【D】 116.4 110.0 100.0 100.2 100.2 平成16年(2004) 平成20年(2008) 平成23年(2011) 平成26年(2014) (注3) 介護職員は、介護保険施設及び居宅サービス事業所等における従事者のうち、介護福祉士、訪問介護員等の介護関係業務に従事する者をいう。 <出典> 平成16年の介護職員数 : 平成16年介護サービス施設・事業所調査 (注4) 【C】のケースの推計は、施設・在宅別に推計したものを合計したもの。 22