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液体流動食の 半固形化ハンドブック
参考文献 ❶ REF-P1と栄養剤の胃内変化 タイトル、出 典 効 果 丸山道生ら、 「 粘度調整食品REF-P1(ペクチン液)によ る半固形化栄養剤の胃内変化」癌と化学療法 35( No. :29-31 (2008) Supplement 1) ガスターⓇ服用時胃内pHは6以上となった。 REF-P1と栄養剤の反応は、胃液の酸度によ り形態が異なるが、粘度に差はなかった。 ❷ 胃食道逆流(誤嚥性肺炎)予防 タイトル、出 典 効 果 稲田晴夫ら、 「 胃食道逆流による誤嚥性肺炎に対する粘 :1031度調整食品REF-P1の予防効果」JJPEN 20(10) 1036 (1998) 逆流のある患者は15→4名に減った。 呼吸器感染も7→4名に減った。 田部井功ら、 「 粘度調整ゲル化剤を用いた経腸栄養剤投 与法の胃食道逆流に対する予防効果と臨床使用経験」 日 (2) :71-77(2003) 本消化器外科学会雑誌 36 胃食道逆流のない者は4→10名となった。 呼吸器感染による発熱も9→4名となった。 金岡俊治ら、 「 粘度調整食品を用いた経腸栄養の胃食道 逆流に伴う誤嚥性肺炎の予防と患者のQOLに対する長 (1) :65-69 (2005) 期的影響」 静脈経腸栄養 20 胃食道逆流や流涎が減少した。 それにより比較的短時間に臨床状態が改 善した。 液体流動食の 半固形化ハンドブック ❸ 下痢予防 タイトル、出 典 効 果 明石哲郎ら、 「粘度調整食品REF-P1を用いた経腸栄養の 胃食道逆流、下痢に対する予防効果」 第24回日本静脈経 腸栄養学会(2009) 6/11名で下痢の回数減少。 胃食道逆流防止目的の3名で肺炎発症な し。 堀井奈緒子ら、 「 粘度調整食品を使用した経鼻栄養剤注 入における患者の下痢対策の検討」第24回日本静脈経 腸栄養学会(2009) 下痢が続いた2症例で下痢消失。 初回から実施の1症例下痢発症なし。 檀上敦ら、 「3種の経腸栄養剤を用いた経鼻胃栄養中の消 化器系合併症の比較と粘度調整ゲル化剤を用いた半固 (2) :170形化投与法の試み」 日本口腔診断学会雑誌 24 175 (2011) 経腸栄養施行患者における下痢発生率は 14名中45.0%、REF-P1併用14名中5.3% で有意に低かった。 ❹ 血糖値コントロール タイトル、出 典 効 果 森本真輔、 「 REF-P1が有効であった頻回に低血糖発作を 起こした胃切除後の症例」 第11回日本PTEG研究会学術 集会 (2012) 経鼻胃管で経腸栄養開始後に発症した下 痢および血糖変動が著明に抑えられた。 ❺ 瘻孔からの栄養剤リーク改善 タイトル、出 典 効 果 小川滋彦ら、 「瘻孔からの栄養剤の漏れに対して粘度増強 が有効であった経皮内視鏡的胃瘻増設患者 剤 (REF-P1) 第76回日本消化器内視鏡学会 北陸地方会(2000) の1例」 REF-P1併用によりPEGの瘻孔からの栄 養剤リークは著明に減少した。 液体流動食の半固形化ハンドブック(第2版) 編集・制作:株式会社ジェフコーポレーション 15 資 料 提 供:キユーピー株式会社 201309 監修 公益財団法人 東京都保健医療公社 大久保病院 外科部長 丸山 道生 監修の言葉 第 章 流動食の半固形化 公益財団法人 東京都保健医療公社 大久保病院 外科部長 半固形化の種類について 丸山 道生 本邦における臨床栄養領域の発展にはめざましいものがあります。 中でも、液体流動食の半固形化注入法 (以下、半固形化法) は経腸栄養 管理における患者さんのQOL改善に効果のある発明といっても過言 ではありません。 稲田晴生先生提唱による胃内でゲル化する半固形化法 (REF-P1法) られるようになりました。 半固形化することにより、胃食道逆流やそれに伴う肺炎の予防、下痢 の予防、瘻孔からのリーク予防など様々な経腸栄養トラブルの予防効 果が確認されています。 や蟹江治郎先生による流動食を寒天等でゲル化し注入する方法は、経 ● 腸栄養管理時の誤嚥性肺炎予防、短時間投与による患者さんのQOL 液状の流動食の粘度を増す半固形化法には、用いる増粘剤の種類に 改善などさまざまな臨床上のメリットが報告され、市販半固形化流動食 より様々な特徴があります。 が各社から上市されるに至っています。 本ハンドブックはこうした半固形化法の発達とともに従来のガイドブ ックの内容にアップデートを重ね最新の内容に見直しました。栄養療法 全体として見れば半固形化法の歴史はまだまだ新しく、科学的根拠の 集積も十分とはいえません。このハンドブックを通じて多くの皆様に 「半 固形化」 を正しく理解していただき、日本が誇るオリジナルかつプラクテ ィカルな栄養管理法として、本法のエビデンスを世界に向けて発信して いくことができれば幸いです。 C O N T E N T S 第 章 流動食の半固形化 2 第 章 半固形化の実践 5 第 章 水分補給について 9 第 章 よくある質問 12 参 考 文 献 15 1 近年、流動食の安全な投与のため、流動食を半固形化する手法が用い また、すでに半固形化された流動食も多くの種類が市販されています。 ● 半固形化の方法とメリット・デメリット 種 類 メリット デメリット ・加熱が必要 ・調製するのに手間がかかる 寒天 ・価格が安い ペクチン ・加熱が不要 ・カルシウムを含まない(イオン ・ほとんどの流動食と迅速に反 化していない)流動食とは反応 応する しない 市販 とろみ剤 ・価格が安い ・種類が豊富 ・とろみ剤の種類により使用量、 溶解性、粘度が安定するまでの 時間に違いがある 市販 ・粘度調整の手間が不要 半固形化 ・種類が豊富 流動食 ・価格が高い 安全な経腸栄養の実践には欠かせない半固形化法のそれぞれの特徴 をよく理解し、適切な方法を選択する必要があります。 ● 次頁以降ではペクチンを用いた半固形化の特徴について解説します。 2 ペクチンを用いた半固形化 ペクチンを原料とする市販増粘剤のなかでも、 代表的なジャネフ 「REF-P1 (粘度調整食品) ( 」以 下REF-P1) について取りあげます。 REF-P1とは? REF-P1特有のメリット REF-P1はペクチンを水に溶解・殺菌した商品です。ペクチンはその種 類により、カルシウムイオンと反応して液体をゲル化させる性質があ ります。そのため、カルシウムイオンを含む様々な流動食と反応して粘 度を増加させる事ができます。また、REF-P1そのものは粘度が低くさ らさらしており、REF-P1と流動食を別々に細いチューブから投与し、 胃や小腸の中で反応させて増粘することが可能です。 REF-P1を用いて流動食を増粘させることによるメリット ❶ 細いチューブでも ❷小腸への 粘度が低いため細いチューブ 細いチューブによる投与が可 (8Fr.以上) でも投与可能です。 能なので、投与チューブの先 経鼻胃管、PTEG、PEG、PEJ 端が小腸留置でも半固形化 などあらゆるケースで使用でき による投与ができます。 投与できます 半固形化投与ができます ます。 流動食の半固形化 噴門通過性の低下 胃食道逆流の減少 短時間投与の実現 ※② 誤嚥性肺炎の予防 幽門通過性の低下 瘻孔通過性の低下 ダンピング症状の予防 ○ 下痢の予防 ※③ ○ 食後高血糖の予防 ※④ REF-P1は1袋 (90g) に約88mlの水分を含有しています。 そのため水分補給の手間が軽減されます。➡P 9 〜 11 流動食胃内 滞留時間延長 ○ ❸ 水分補給に役立ちます 流動食の リーク改善 ※⑤ ❹ 食物繊維の ❺ 流動食を選びません ペクチンは水溶性の食物繊 の市販液体流動食と合わせて使 補給ができます 維です。1 袋当たり1.4gの 患者・介護者の 負担軽減 栄養状態の改善 食物繊維を補給できます。 医薬品経腸栄養剤を含め、多く 用が可能なので、患者さんに適 した流動食と併用できます。 ➡P 13 Q 4 ※番号は裏表紙参考文献の番号と対応 3 4 第 章 半固形化の実践 流動食とREF-P1の反応粘度(分析値一例) REF-P1を併用し胃や小腸内で半固形化することで、あらゆる栄養補 給ルートから液体流動食の投与が可能となりますが、使用する流動食 経腸栄養法の栄養補給ルート の種類や量によって発現する粘度が変わってきます。 ❶ 経 管 的 栄 養 補 給ルートの種 類 K-LEC 投与量 チューブ 先 端 留 置 部 位別 経鼻胃管 (幽門前) ルート K-LECの場合 PTEG (経食道瘻胃管挿入術) PEG (経皮内視鏡的胃瘻造設術) PEG-J(PEJ, Jett-PEG) (経胃瘻的空腸瘻) 20rpm 100ml 経鼻十二指腸空腸 (幽門後) ルート PTEG (経食道瘻胃管挿入術) REF-P1 使用量 200ml 1袋 300ml 400ml ❷ REF-P1 使用量 200ml 300ml 1袋 400ml チューブ先端を 腸 に留置 790 mPa・s 2,110 mPa・s 3,400 mPa・s 7,520 mPa・s 2,150 mPa・s 5,100 mPa・s 1,520 mPa・s 4,040 mPa・s 20rpm 100ml チューブ先端を 胃 に留置 6rpm K-4Sの場合 K-4S 投与量 手術的空腸瘻造設ルート 粘 度 粘 度 6rpm 5,700 mPa・s 19,000 mPa・s 4,200 mPa・s 9,000 mPa・s 1,500 mPa・s 3,900 mPa・s 1,050 mPa・s 2,720 mPa・s 【測定方法】REF-P1と流動食を混合し、B形粘度計にて測定。 経腸栄養法の栄養補給ルートは、上述のように複数あり、患者さんの 状態により選択されます。 経鼻胃管、PTEG、PEG、PEJなどの場合、チューブの内径が細く長い ため、半固形化された流動食を投与することが困難です。そのような 参 考 各種食品の粘度(mPa・s) 10 100 1,000 10,000 100,000 場合でもREF-P1と液体流動食の併用により、胃内で半固形化させる ことができます。 また、チューブ先端が胃より先の小腸 (十二指腸、空腸) 留置の場合で も小腸内で半固形化して胃内と同等の効果を発揮する症例が報告さ れています。 オレンジ ジュース 中濃ソース マヨネーズ トマトジュース トマトケチャップ New Food Industry Vol.23より引用一部改変 5 6 REF-P1を用いた半固形化の実践 ❸流動食の投与 水分補給をする場合 REF-P1の 投与30分以上前に行ってください。 ❶REF-P1の注入 チューブ先端の留置が ❷チューブ洗浄 ●パウチタイプの場合 流 動 食 の 投 与 チュ ーブにシリンジで水 流動食の投与チューブに (20ml) を注入し、チ シリンジを用いて注入します。 ューブを洗浄します。 ●スパウト付きタイプの場合 流動食の投与チューブに スパウト口をしっかり押し込んで 接続し注入します。 1 流動食を投与する前に REF-P1を使用します 2 透明キャップを『カチッ』 と音がするまで左右どち らかに回してください REF-P1がチューブ内で カチッ 流動食と反応して詰まる ことを予防します。 注入口の根元を 持ってください 3 取り外したキャップの上部にスパウト先端部があることを確認してください ●キャップを十分に回さずに、 引き上げますと、開封しない ことがありますのでご注意 ください。 ●開封後はキャップをしても 注入口は密閉されません。 『カチッ』 と音がしたら、さ らにひねりながらキャッ プを取り外してください 4 5 6 続いて流動食を投与します 7 胃 の場合 ▶ 投与時間 60分以内 チューブ先端の留置が 小腸(十二指腸・空腸)の場合 ▶ 投与時間 30分以内 経腸栄養の最新トピックス12号 (㈱ジェフコーポレーション) より引用一部改変 ❹チューブ洗浄 流 動 食 の 投 与 チュ ーブにシリンジで水 (20ml) を注入し、チ ューブを洗浄します。 注意事項 ●REF-P1を投与しチューブの洗浄をしたら、ただちに流 動食の投与を開始してください。 ●チューブ先端の留置部位に応じた時間内に投与を完 了してください。 投与が完了しない場合REF-P1が流失し、REF-P1本 来の機能が損なわれます。 ●水分補給や流動食の希釈はしないでください。流動 食中のカルシウム濃度を下げ、粘度が低下します。 薬の投与がある場合 薬の投与は流動食の投与後に行ってください。簡易懸濁法等で 少量(20ml程度)の微温湯に薬を分散して注入してください。 REF-P1使用上の注意点 ●オリ (沈殿物) が見られることがあります。 保管中に黒っぽいオリ (沈殿物) が生じることがあります。これはペクチン由来のものであ り、品質・効果への影響はありません。よく振ってご使用ください。また、ペクチンは天然 物であるため、オリ (沈殿物) の量も一定ではありません。保管は室温にてお願いします。 ●次に該当する患者さんへの使用は避けてください。 1.短腸症候群、炎症性腸疾患など重度の腸管機能障害を有する方 (食物繊維の使用を制限されている方) 2.胃・腸管の運動機能が著しく低下した方 3.消化管運動を促進する作用がある薬剤を服用している方 8 第 章 水分補給について REF-P1使用時水分量の算出方法 1日に必要な水分補給量は患者さんの体格・状態に応じて決定する必 要があります。 水分必要量の推定方法 ❶ 水分出納が平衡になるように計算する場合 尿 量 + 不感蒸泄量 - 代謝水量 【例】体重40㎏の患者さんの場合 体 重 水分必要量 = 30ml × = 1,200ml /日 40 (kg) ■ 必要熱量が900kcal/日の場合、 K-4S(1kcal/ml)とREF-P1を使用すると含まれる水分量は・ ・ ・ ❷ 簡易水分必要量計算法 ■ 摂取エネルギー量からの推定 1.0ml × 摂取エネルギー量(kcal) ■ 現在の体重からの推定 流動食 由来 REF-P1 チューブ洗浄 薬投与 由来 朝 30ml × 現在の体重(kg) ■ 体表面積からの推定 1,500ml × 体表面積(m2)※ ※体表面積は、身長と体重のデータをもとにモノグラムから求める。 水分含有量 255ml + 88ml + 40ml + 20ml = 403ml 昼 ナースが取り組む栄養療法 監修 丸山道生より引用一部改変 水分含有量 流動食の水分含有量 濃 度 1,000kcal当たりの水分含有量 (含有率) 1.0kcal/ml 1.5kcal/ml 2.0kcal/ml ⬅ ⬅ ⬅ 参 考 約850ml(約85%) 約510ml(約77%) 約350ml(約70%) 255ml + 88ml + 40ml + 20ml = 403ml 夜 水分含有量 255ml + 88ml + 40ml + 20ml = 403ml REF-P1の水分含有量 1袋90g当たり 約88ml 合 計 9 765ml + 264ml + 120ml + 60ml = 1,209ml 403ml 10 第 章 REF-P1使用時の追加水分早見表 Q 患者さんによっては、流動食の投与だけでは1日に必要な水分量が よくある質問 1 不足する場合があります。REF-P1による半固形化ではREF-P1その 1回の流動食投与量が400mlを超える場合は、REF-P1をど A ものがほぼ水分(1袋90g中約88ml) なので、追加水分量が少なくな ります。 1 ❶ 流動食1日3 回投与の場合 REF-P1由来 チューブ洗浄 薬投与 (m l ) 勧めします。また、胃の容積負担を軽減するため1.5kcal/ml 水分必要量 以上の高濃度の流動食を投与することも一つの方法です。8~ 1,000 1,100 1,200 1,300 1,400 1,500 146 246 346 446 546 510 46 700 595 不要 61 161 261 361 461 800 680 88×3 回 不要 不要 76 176 276 376 900 765 40×3 回 444 不要 不要 不要 91 191 291 1,000 850 20×3 回 不要 不要 不要 6 106 206 1,100 935 不要 不要 不要 不要 21 121 1,200 1,020 不要 不要 不要 不要 不要 36 ❷ 流動食1日2回投与の場合 600 510 700 595 800 680 水分必要量 1,000 1,100 1,200 1,300 1,400 1,500 194 294 394 494 594 694 109 209 309 409 509 609 24 124 224 324 424 524 88×2 回 40×2 回 296 20×2 回 追加水分が必要な場合は食間、もしくはREF-P1の投与30分以上前 に投与してください。➡P 12 11 Q 3 24時間持続投与の場合はREF-P1の効果は期待できません。 Q 2 A 粘度の測定にはどのような方法がありますか? 2 粘度の測定には様々な方法がありますが、B形粘度計を用い ることが多いようです。ただし、温度などの測定条件により数 値が変わってくるため、同じ条件で測定しないと比較すること はできません。各社により測定条件が異なる場合があります ので、製品パンフレットなどでご確認ください。 Q 追 加 水 分 量( m l ) 水分含有量 REF-P1由来 チューブ洗浄 薬投与 (m l ) 1回の投与量が400mlを超える場合は、胃での滞留時間が長 れます。したがって投与回数を増やし、分割投与することをお 追 加 水 分 量( m l ) 600 K-4S 流動食 投与熱量 由来 (kc a l ) (m l ) 胃の排出速度は1時間に200kcal程度と言われています。 くなり胃食道逆流などトラブルのリスクが高まることが考えら 水分含有量 K-4S 流動食 投与熱量 由来 (kc a l ) (m l ) のように使用したらよいでしょうか? 3 REF-P1を使用しても水分が不足する場合には、どのタイミン A 3 グでどのように補給したらよいですか? 不足する水分は食間、もしくはREF-P1の投与30分以上前に 先水投与する事をお勧めします。水は浸透圧が低く、カロリー もないので流動食と比較して胃からの排出が早く、短時間で 十二指腸に移動します。逆流のリスクが高い場合には水をゲ ル化もしくは粘度をつけた状態での投与も推奨されますが、一 般的にはそのままの投与でも良いと考えられています。 12 Q 4 Q 医薬品の経腸栄養剤との併用はできますか? A 4 REF-P1はカルシウムイオンと反応して増粘するため、カルシ ウムイオンが入っている経腸栄養剤であれば増粘します。 一部のカルシウムイオン含量が少ない経腸栄養剤ではカルシ ウムを豊富に含む牛乳を混ぜることで増粘します。 経腸栄養剤 使用量 ml(kcal) 粘 度 エンシュア・リキッド 250(250) エンシュア・リキッド+牛乳 250(250)+牛乳30ml エンシュアH 250(375) 760 mPa・s ラコール 400(400) 1,260 mPa・s ツインライン 400(400) 640 mPa・s 15 mPa・s 1,010 mPa・s 【測定方法】REF-P1と流動食を混合し、B形粘度計(20rpm)にて測定。 経腸栄養の最新トピックス4・5・8号(㈱ジェフコーポレーション)より引用一部改変 Q 5 流動食を小腸に投与する場合でも A REF-P1は使用できますか? 5 以前はお勧めしていませんでしたが、最近学会などで小腸投 与にも効果が認められた症例が報告されています。流動食を 7 蠕動運動が弱い患者さんにも A 7 REF-P1の機能を期待できますか? 流動食とREF-P1は胃内で ①REF-P1が投与された状態 均一に混ざる訳ではありま せん。特に蠕動運動が弱い 方では、胃の中でREF-P1と 流動食が写真のように2層 に分離した状態となります。 流動食とREF-P1の比重の ②流動食の投与開始 関 係 から、流 動 食 の 上 に REF-P1が覆った状態にな っています(流動食の方が 重いので下に沈むため) 。 しかし、R E F - P 1と流 動 食 の 界 面 部 分では反 応して ③流動食1/3量投与 増粘しているため、これが 蓋の役割を果たし、流動食 の 胃 食 道 逆 流を防 止して いると考えられます。 短時間 (30分程度) で投与することで効果が期待できます。 Q 6 ④流動食全量投与後 スパウト付きREF-P1は全てのチューブに接続可能ですか? A 6 一部の製品で接続部がゆるく、漏れる場合があります。 メーカー担当者に問い合わせるか、使用前に一度ご確認され ることをお勧めします。 13 14