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[ IR STREET REPORT ] 首都圏・関西圏で需要の旺盛な中古マンション

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[ IR STREET REPORT ] 首都圏・関西圏で需要の旺盛な中古マンション
<Japanese Equity Research>
東証2部
3294
IR Street REPORT (成長企業レポート)
(株)イーグランド
Sector;不動産
2016/7/5
首都圏・関西圏で需要の旺盛な中古マンション・戸建て再生事業で成長継続
会社概要
代表者
本社
事業内容
発行済み株式数
主要株主
問合せ; IR STREET TEL;03-4500-6888
江口 久
URL: http://www.e-grand.co.jp/
東京都千代田区神田錦町1-2-1 ヒューリック錦町ビル
首都圏を地盤にマンション・戸建ての中古住宅再生事業を展開
2016/3末現在
6,350,000株 (内:自己株式 0株)
江口 久 31.3%、日本トラスティ信託口 6.0%、江口恵津子 3.4%、江口香菜 3.1%
江口直宏 3.1%、千田美穂 3.1%、 ジューテック 2.5%
営業利益
(百万円)
経常利益
(百万円)
EPS
(円)
2014年3月期
12,523
1,197
952
7.6%
2015年3月期
2016年3月期
15,404
17,051
895
1,103
687
885
4.5%
5.2%
18,057
1,251
1,007
5.6%
106.33
*2017年3月期より、中間配当10円、期末配当10円予定
(百万円)
20,000
18,000
16,000
12,523
14,000
12,000
10,000
8,000
6,000
4,000
2,000
0
2014年3月期
17,051
18,057
15,404
1,400
2003年9月
2013年12月 JASDAQ
2015年11月 東証2部
1-Jul-16
売上高
(百万円)
2017年3月期予想
経常利益率
%
設立
上場
ROE
(%)
配当
(円)
株価
PER(予)
564円
5.29倍
111.38
18.5%
10.0
EPS(予)
106.33円
79.32
158.62
12.1%
20.8%
10.0
20.0
時価総額(百万円)
3,581
出来高(5日平均)
9,500
-
20.0
配当予想 円
単元株数
20
100株
3.50%
*2014年:1:4の株式分割
配当利回り %
(百万円)
1,500
1,200
1,000
800
1,000
952
885
1,007
687
600
400
500
200
0
2015年3月期
売上高 (百万円)
2016年3月期
2017年3月期予想
0
2014年3月期
2015年3月期
2016年3月期
2017年3月期予想
経常利益(百万円)
営業利益 (百万円)
<会社概要・沿革>
当社は、1989年に不動産業として東京都新宿区に江口社長が創業し、1992年に本社を東京都千代田区に移転。1996年にリゾートマンションを競売で落札し現在のビジネスモデ
ルの中古住宅の再生事業をスタート。2013年12月にJASDAQ市場に上場し2015年11月に東証2部市場へ市場変更を行っている。当社のコアビジネスである中古住宅再生事業
は、半数以上を競売物件から仕入れ、近年では中古住宅の人気から一般市場からも仕入れてリフォーム・再生し販売している。当社では、競売物件からの仕入れはその煩雑な手
続きをシステム化し、効率的な仕入れプロセスを構築しており、スピーディに仕入からリフォーム、販売へと繋げている(前期の販売までの保有期間は6.6ヶ月)。一般市場からは仲
介業者を通じ仕入れ、販売についても仲介業者を通じ販売するというビジネスフローに徹し、当社自体は企画・デザイン・リフォーム施工を行い中古住宅に付加価値を与える中古
住宅の再生メーカー的立ち位置を取っている。首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)を中核エリアとしながら、2010年には札幌支店の開設、2011年には宇都宮支店、2014
年には関西支店を開設し、全国展開を着実に進め事業拡大を図っている。特に前期においては、関西支店の業績の伸びが著しく業績に貢献してきている。これは、近年の首都
圏における同業他社との競合環境に比べ、需要はあるが競合の少ない関西エリアは、今後の当社の成長ドライバーとなり得るエリアと見ている。前期における中古住宅の売上
157億円のエリア別内訳は、首都圏126億円(80.2%)、関西27億円(17.1%)、札幌4億円(2.9%)で、今期の中古住宅の売上計画165億円のうち、首都圏124億円(75.1%)、関西35
億円(21.%)、札幌4億円(2.7%)を見込んでいる。コア事業である中古住宅再生事業に加え、収益物件の一棟再生事業にも力を注いでおり、前期においては収益物件の売上が
前年比でプラス8億円と業績拡大に貢献してきている。利益面においては、ストック収益の積み上げを目的に収益物件への投資も行ってきており、前期においては賃料収入で前
年比プラス1億円増やしている。当社の株価については、業績は好調な状況に反しこれまで下落基調が続いてきた。市場全体の株価下落基調の中で、3月の配当取り以降、ジリ
ジリと値段を下げる局面が続き、純資産価値を大きく割り込む株価となってきた。3月10日に株主公平性の原則にのっとり株主優待制度を廃止し、配当を年間20円(配当利回り
3.5%)として、今期より中間配当10円を実施することを発表すると同時に、個人投資家説明会等も積極的に実施してきており、今後の株価回復が期待される。
今期(2017年3月期)の業績予想は、売上高180億円(前期比5.9%増)、営業利益12.5億円(前期比13.3%増)、経常利益10億円(前期比13.7%増)、当期純利益6.7億円(前期比
32.7減)、当期純利益について、前期固定資産売却による特別利益6億円があったため前期比較では大幅な減益となっている。この点も表面数値のEPS減益による株価下落要因
の一つと考えられるが、業容自体は堅調に伸びており、株式の見直し買いがこれから起きてくると思われる。
<事業戦略・業績見通し>
当社を取り巻く外部環境は、フォローの風が吹いていると言える。一点目は、首都圏を中心とした新築マンションの値上がりである。東京カンテイのデータによると、2015年の首都
圏の新築マンション平均価格は5,183万円とミニバブルのピーク時2007年の4,691万円を大幅に上回っている。資材や、人件費の高騰による建築コストの上昇がその背景にある。
新築マンションの値上がりにより、中古マンションとの価格差が拡大し、住宅取得者は無理なく購入できるリフォーム済みの中古マンションへの需要は高まってきている。二点目
は、政府の中古住宅流通のシェア拡大にむけた取り組みである。既存住宅流通・リフォームの市場規模を2025年に20兆円(2013年11兆円)に倍増する方針を打ち出し、環境整備
や金融面での取組が進んでいる点。三点目は、マイナス金利による金利の低下で、当社の借入金利コストの削減に加え、中古住宅購入者へのローン取組の促進が図れてきてい
る点。こうした、フォローの風を受け、当社の成長戦略のポイントは大きく3点で、一点目は首都圏営業体制の拡充を図り仕入力を強化している。二点目は、関西エリアにおける事
業規模拡大スピードを上げていく戦略で、中部エリア(名古屋圏)においても、事業展開を図る目的で準備を進め事業エリアを拡大する戦略。三点目は、コア事業の1戸単位の中
古住宅再生事業に加え、収益性の高い賃貸用一棟マンションの取得・再生も強化していく戦略で、前期よりこの分野において実績を上げてきており、今後の当社の成長ドライバー
として注力していく戦略である。中古住宅へのニーズの高まりと、需要拡大に向けた供給体制・エリア体制の拡大と規模の大きな一棟案件の再生事業による当社の事業拡大は中
期的な成長が期待できると思われる。
Corporate analysis by IR STREET (SWOT)
Strength
1. 競売物件からの仕入プロセスのシステム化
2. 中古住宅再生メーカーに徹し、地域仲介業者との共存による拡大
3. 上場企業としての信頼度と財務力
Weakness
1. 仕入競合の激化
2. 拡大に向けた有能な人材の確保
3. 全国規模での認知度
Opportunity
1. 政府の中古住宅市場の拡大方針
2. 関西、中部圏へのエリア拡大
3. 新築マンション価格の上昇
Risk
1. 大手資本による、中古市場への本格参入
2. 大型地震
3. 恐慌・金利の急騰
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注)本資料は情報の提供を目的としたものであり、投資に関する助言又は証券の売買を勧誘することを目的としたものではありません。
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