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維持保全業務委託者

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維持保全業務委託者
平成 9 年・平成 10 年
漏水事故
平成 10 年 12 月、㈱博善社代表は建物南側において漏水事故が発生していたことを明
らかにした。漏水事故の発生の報告を㈲丸倉共立商事は㈱博善社から受けておらず、漏水
状況を確認することが出来ず、補修方法の是非を判断することが出来なかった。
平成 9 年、10 年の漏水事故発生時に報告を受けていたなら、㈲丸倉共立商事は被害調
査により雨水管口径変更と笠木化粧カバー変更と外壁変更工事を知ることが出来、原状回
復を求めることが出来た。
漏水事故は建物竣工から 2 年余りで発生しており、経年劣化によって発生した事案では
なく、明らかに工事請負会社である五洋建設㈱の施工に対する事柄であり、所有者である
㈲丸倉共立商事を排除して、テナントである㈱博善社と五洋建設㈱間で解決を図ることが
出来る事案ではない。
平成 9 年、漏水
平成 9 年に発生した 1 階中央部の雨水清掃用管の漏水事故は、屋上無清掃により 3 箇所
のルーフドレンの内 2 箇所がゴミ等の詰りにより排水不能となり、中央のルーフドレンに
排水能力を超えた排水が集中した結果によるものと㈲丸倉共立商事は認識している。
工事請負契約では雨水管の口径は 100φであったが、竣工建物は口径 80φに変更され
ていた。
上記漏水事故の数日後、応接室の床にある清掃孔付近でも漏水事故が発生し、原因は南
面外壁からの漏水を確認し、処理したと、五洋建設㈱の説明文書に書かれている。
工事請負契約では外壁タイルは 45 二丁掛磁器タイル(90×45)であったが、竣工図では
二丁掛磁器タイル(227×60)に変更され、竣工建物は二丁掛特注品(215×60)が張られてい
た。
外壁タイル張りには、外壁タイル下地押出成型板納入時に工場において外壁タイルが張
られ、納入される「工場張り」と建築現場で張られる「現場張り」があるが、
「工場張り」
は規格外壁タイルに対応されるものであり、本件建物外壁タイルは規格外外壁タイルであ
ることから、現場において割付けられ、張られていることになる。
本件外壁タイルの張り状況は、タイル目地幅が不揃いで雑なタイル張り施工が行われて
おり、竣工後 2 年余りの外壁タイルからの漏水が原因であるとしても不思議ではない。
漏水事故発生時に㈱博善社は委託している建築技術者に連絡し、五洋建設㈱の調査に立
ち会っていなければならない。また、原因が判明し、外壁タイルの張替えにも立ち会って
いなければならない。善良な建築技術者であれば、タイルの亀裂から外壁タイル張り施工
で禁じられている外壁タイルが張られていることを知った筈である。
外壁タイル漏水以後、㈱博善社は外壁タイルの目地とシーリング劣化に伴う雨水侵入に
注意を払い、建物の維持管理業務を行っていくことになるが、平成 18 年の㈲丸倉共立商
事が行った「建物診断調査」の外壁タイルのクラックとシーリング劣化の結果を無視し、
放置しており、㈱博善社は、賃貸借契約第 20 条「維持・管理」による、建物維持保全業
務を行う意思が無かった。
平成 10 年、笠木化粧カバー部漏水
平成 10 年の漏水事故は屋上化粧笠木カバーを 150φから 85φに変更したことが原因で
あることは明らかであり、工事請負契約を無視した五洋建設㈱の不法行為によって発生し
ている。
笠木化粧カバーはアール型であり、風雨の強い状況下では化粧カバーとパラペット部の
アルミ積層板開口部より風雨がより浸入しやすく、150φから 85φに変更したことによ
り、パラペット天盤部まで水の侵入を許した。
平成 17 年の損害賠償の調停の席で五洋建設㈱代理人は「変更工事は㈱博善社との合意
の下に行われている。
」と述べている。
竣工図において、屋上笠木化粧カバーの変更を隠蔽することなく修正作図が行われてお
り、五洋建設㈱が独断で笠木化粧カバーの変更を行っていなかったことを裏付けている。
また、工事費の予算管理は㈱ランドブレインが行っており、五洋建設㈱が独断で変更工事
を行える状況にはなかった。
㈱博善社は㈲丸倉共立商事と交わした、駐車場付建物賃貸借契約第 20 条「維持・管理」
条項によって、建物維持保全計画の作成義務を負っており、建築技術者と委託契約を交わ
して、建物の維持保全業務を行っていなければならない。
漏水事故発生時には建築技術者による調査が行われ筈であり、笠木化粧カバーの変更に
よる漏水事故であるという結論に至った筈であり、笠木化粧カバーの原状回復工事によっ
て解決される事柄であり、笠木の開放型から密閉型への変更補修を容認することは、笠木
施工上有り得ない。
本件建物において、善良な調査・点検専門技術者による建物維持保全業務が行われてい
た形跡がなく、善良な調査・点検専門技術者による調査・点検業務が行われていたならば、
㈱博善社が作成する建物維持保全計画書には多くの要是正の事柄が書き込まれることに
なる。
工事請負契約
竣工図
矩計図(1)
矩計図(1)
未修正
平成 10 年 12 月、五洋建設㈱ 漏水事故説明席 漏水事故対応文書
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