エレベーター強度検証法及び屋 外に設け

エレベーター強度検証法の対象となるエレ
ベーター、エレベーター強度検証法及び屋
外に設けるエレベーターに関する構造計算
の基準を定める件
（建設省告示第1414号 平成12年5月31日）
建築基準法施行令（昭和25年政令第338号）
第129条の4第1項第二号、第2項及び第3項第
五号の規定に基づき、エレベーター強度検証
法の対象となるエレベーター、エレベーター
強度検証法及び屋外に設けるエレベーターに
関する構造計算の基準を次のように定める。
第一 建築基準法施行令（以下「令」という。
）
第129条の4第1項第二号のエレベーター強
度検証法の対象となるエレベーターは、か
ごを鎖でつるエレベーターとする。
第二 かごを主索でつるエレベーターに係る
強度検証法については、次の各号に定める
ところによる。
一）令第129条の4第2項第二号に規定する
1 及び 2 （以下単にそれぞれ「 1 」及
び「 2」という。）の数値は、次に掲げ
る数値とすること。
イ 1 は、次に掲げる場合に応じ、そ
れぞれ盧又は盪に掲げる数値とする。
盧 盪以外の場合 2.0
盪 エレベーターが次に掲げるもので
ある場合 1.6
漓 かごの定格速度が45メートル以
下であること。
滷 かごの積載荷重が3100ニュート
ン以下であること。
澆 昇降行程が13メートル以下であ
ること。
ロ 2 は、レールにあっては次に掲げ
る場合に応じて、それぞれ盧又は盪に
掲げる数値とし、レール以外の部分に
あっては2.0とする。
盧 非常止め装置が次第ぎき非常止め
装置の場合 3.0
盪 非常止め装置が早ぎき非常止め装
置の場合 6.0
二）かごを主索でつるエレベーターのかご
の床版及び枠、支持ばり並びにレールに
係る令第129条の4第2項第三号に基づき
規定する安全率（以下単に「安全率」と
いう。）は、次の表に定める数値とする。
ただし、レールの安全率については、強
度試験に基づき許容応力度を定めた場合
α
α
α
α
α
α
においては、材料の破壊強度をその許容
応力度で除した数値とすることができ
る。
イ かごの床版及び枠
常時の安全率
安全装置作動時の安全率
3.0
2.0
ロ 支持ばり
種 類
常時の安全率
安全装置作動時の安全率
鴣 鉄骨造又は鉄骨鉄筋
コンクリート造の鋼
材の部分
3.0
2.0
鴟 鉄筋コンクリート造
又は鉄骨鉄筋コンク
リート造のコンクリ
ートの部分
7.0
1.5
ハ レール
種 類
鴣 鴟項以外のもの
で鋼製とし、鋼
製の支持金物で
昇降路に取りつ
けられたもの
鴟 令第3章第8節第
3款の規定に基
づき短期に生ず
る力に対する許
容応力度が定め
られた鋼材その
他の金属を用い
たもの
常時の安全率（レー 安全装置作動時の安
ルにかごの固定荷重 全率
又は積載荷重が常時
作用する構造のもの
に限る。）
3.0
2.0
材料の破壊強度を令
第3章第8節第3款の
規定に基づき定めら
れた短期に生ずる力
に対する許容応力度
で徐した数値に1.5を
乗じた数値
材料の破壊強度を令
第3章第8節第3款の
規定に基づき定めら
れた短期に生ずる力
に対する許容応力度
で徐した数値
三）かごを主索でつるエレベーターのイに
掲げるエレベーターの主索及びその端部
に係る安全率は、ロに定める数値とし、
第129条の4第2項第四号に規定する限界
安全率（以下単に「限界安全率」という。
）
はハに定める数値とする。
イ 主索及びその端部並びに綱車又は巻
胴の直径が次に掲げるものであるこ
と。
盧 主索をワイヤーロープとし、直径
は、10ミリメートル以上であること。
ただし、次の漓又は滷のいずれかの
エレベーターに用いるものにあって
は、直径は、8ミリメートル以上と
することができる。
漓 かごの定格速度が30メートル以
下、かごの積載荷重が2000ニュー
トン以下で、かつ、昇降行程が10
メートル以下であるもの。
滷 かごの定格速度が15メートル以
下で、かつ、かごの積載荷重が
2400ニュートン以下であるもの。
盪 端部（クランプ止めとした巻胴式
エレベーターの巻胴側の端部を除
く。）は、次に掲げるエレベーター
にあっては、それぞれ漓又は滷に掲
げるものであること。
漓 滷以外のエレベーター 鋼製ソ
ケットにバビット詰又は鋼製の楔
式ソケット。
滷 盧漓又は滷に掲げるエレベータ
ー 鋼製ソケットにバビット詰、
鋼製の楔式ソケット、据え込み式
止め金具、鉄製クリップ止め又は
ケミカル固定のロープソケット。
蘯 網車又は巻胴の直径は、主索の直
径の40倍以上であること。ただし、
次に掲げるものにあっては、それぞ
れ漓から潺までに掲げる倍率以上と
することができる。
漓 綱車で、主索に接する部分の長
さがその周の長さの4分の1以下で
あるもの 36倍
滷 第一号イ盪の基準に適合するエ
レベーターの綱車又は巻胴 36倍
澆 盧漓又は滷に掲げるエレベータ
ーの綱車又は巻胴 30倍
潺 盧滷に掲げるエレベーターの網
車又は巻胴で、主索に接する部分
の長さがその周の長さの4分の1以
下であるもの 20倍
ロ 主索及びその端部に係る安全率は、
次の表に定める数値とする。
盧 主索
エレベーターの種類
常時の安全率
安全装置作動時の安全率
設置時
使用時
設置時
使用時
鴣 鴟項以外のエレベーター
5.0
4.0
3.2
2.5
鴟 巻胴式エレベーターそ
の他の主索に対し摩擦
力による動力の伝達が
ないエレベーター（以
下「巻胴式エレベータ
ー等」という。）
5.0
4.0
2.5
2.5
盪 主索の端部
常時の安全率
安全装置作動時の安全率
設置時
使用時
設置時
使用時
4.0
3.0
2.0
2.0
ハ エレベーターの主索及びその端部に
係る限界安全率は、次の表に定める数
値とする。
盧 主索
エレベーターの種類 設置時の限界安全率 使用時の限界安全率
鴣 鴟項以外のエレベーター
3.2
2.5
鴟 巻胴式エレベーター等
2.5
2.5
盪 主索の端部
設置時の限界安全率
使用時の限界安全率
2.0
2.0
第三 油圧エレベーターに係る強度検証法に
ついては、次の各号に定めるところによる。
一） 1 は、プランジャー（有効細長比を
安全上支障がない場合を除き、250以下
としたものに限り、これのシリンダーか
らの離脱を防止する装置を含む。以下同
じ。
）、シリンダーその他のかごを支える
部分、これらに直接支えられるかご並び
に圧力配管及び油圧ゴムホースにあって
は1.3、その他の部分にあっては第二第
一号イに掲げる数値とし、 2 は、第二
第一号ロに掲げる数値とする。
二）かごを鎖でつるエレベーターの鎖以外
の部分に係る安全率は、第二第二号及び
第三号に定めるほか、次の表に定める数
値とし、限界安全率は、第二第三号に定
める数値とする。
イ プランジャー、シリンダーその他の
かごを支える部分及び圧力配管
α
α
常時の安全率
安全装置作動時の安全率
3.0（脆性金属にあっては、 2.0（脆性金属にあっては、
5.0とする。）
3.3とする。）
ロ 油圧ゴムホース
常時の安全率
安全装置作動時の安全率
6.0
4.0
三）かごを鎖でつるエレベーターのイに掲
げる鎖に係る安全率は、ロに定める数値
とし、限界安全率は、ハに定める数値と
する。
イ 鎖及びその端部は、次に掲げるもの
であること。
盧 ローラーチェーンであること。
盪 端部は、1本ごとに鋼製留金具に
より緊結すること。
ロ 鎖及びその端部に係る安全率は、次
の表に定める数値とする。
常時の安全率
安全装置作動時の安全率
設置時
使用時
設置時
使用時
5.0
4.0
2.5
2.5
ハ 鎖及びその端部に係る限界安全率
は、次の表に定める数値とする。
設置時の限界安全率
使用時の限界安全率
2.5
2.5
第四 かごを鎖でつるエレベーターに係る強
度検証法については、次の各号に定めると
ころによる。
一） 1及び 2は、それぞれ第二第一号に
定める数値とする。
二）安全率は、第二第二号及び第三第三号
に定める数値とする。
三）限界安全率は、第三第三号に定める数
値とする。
第五 令第129条の4第3項第五号に規定する
屋外に設けるエレベーターの風圧に対する
構造耐力上の安全性を確かめるための構造
計算の基準は、次のとおりとする。
一）屋外に設けるエレベーターで昇降路の
壁の全部又は一部を有しないものにあっ
ては、固定荷重、積載荷重及び風圧力に
よって、主要な支持部分に生ずる力を計
算すること。
二）主要な支持部分の断面に生ずる短期の
応力度を次の式によって計算すること。
σ＝G1＋ 1（G2＋P）＋W
この式において、σ及びWは、それ
ぞれ次の力（軸方向力、曲げモーメ
ント、せん断力等をいう。
）を、G1、
1 、G 2 及びPは、令第129条の4第2
項の表に規定する数値を表すものと
する。
σ 応力度
W 令第87条に規定する風圧力によ
って生ずる力
三）前号の規定によって計算した各応力度
が、令第３章第８節第３款の規定による
短期に生ずる各力に対する各許容応力度
を超えないことを確かめること。
附 則
この告示は、平成12年6月1日から施行する。
α
α
α
α