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E U 法
E U法 (7 月 2 日) EU は、1993 年 11 月、 ( 1 )条約に基づき設けられた。その当時の EU は 3 本柱構造をと っていたが、1 本目の柱にあたるのは( 2 )である。 ( 2 )の内、最も重要な役割を果たし ていた( 3 )は、 ( 1 )条約に従い( 4 )と名前が変わったが、現在は( 5 )と呼ば れている。 EU は様々な側面を持つ。例えば、 「関税同盟」や「自由、安全および正義の空間」である。ま た、( 6 )と呼ばれる単一通貨を発行・管理する組織として「経済・通貨同盟」が設立されて いる。関税同盟は EEC の設立と同時に設立されているのに対し、経済・通貨同盟は( 1 )条 約に従い設立されることになった。設立年月は 1999 年 1 月であり、EEC の発足から約 40 年が 経過しているが、加盟国の通貨を統合する試みは、古くから存在する。それは、例えば、EU 内で は商品の移動の自由が保障されているため、ある加盟国の商品を他の加盟国に自由に搬送し、販 売することが認められるが、各国の通貨の価値(為替)が変動すれば、それがやりにくくなるた めである。EU 内では、商品の他に、 ( 7 )、 ( 8 )や( 9 )の移動の自由が保障されてい る。このような空間を( 10 )と呼ぶ。なお、経済統合過程において、 ( 7 )とは( 11 ) を指し、 ( 11 )やその家族を除いた者の移動の自由まで保障されているわけではないが、これ らの者の移動の自由も( 1 )条約によって保障されるようになった。また、( 7 )ないし ( 11 )は非自営業者でなければならず、自営業者の移動の自由は( 8 )の移動の自由とし て保障される。 ( 7 ) 、 ( 8 )や( 9 )の移動の自由とは( 12 )に基づく差別を禁止することであ る。ただし、EU 加盟国の国民と非加盟国の国民を平等に取り扱うことは含まれないため、例え ば、ドイツがフランス人はドイツ人と同じように扱うが、日本人は同等に扱わない法令を設けて も EU 法に違反しない。 一般的差別の禁止は国内憲法上の原則であり、明文の規定が国内憲法内に置かれることもまれ ではない。他方、EU 法は( 12 )に基づく差別や職業生活における男女差別の禁止等につい 1 て規定を設けているが、あらゆる差別を禁止する規定まで設けられているわけではない。しかし、 ( 13 )の判例法を通し、一般的差別の禁止は法の一般原則として確立している。その際、 ( 13 )は加盟国憲法に共通の伝統を参照している。なお、現行 EU 基本条約の一つである ( 14 )条約第 10 条は、EU は差別を撲滅しなければならないことについて定めているが、あ らゆる差別の撲滅について定めているわけではなく、例えば、 ( 15 )に基づく差別は含まれな い。 ( 8 )の移動の自由とは、例えば、EU 加盟国の国民であり、かつ、自営業者である( 16 ) が他の加盟国で自由に開業し、働くことを指す。これを可能にするため、EU は( 17 )を制定 し、 ( 16 )資格の取得条件や教育内容を調整している。なお、 ( 8 )を提供する自由だけで はなく、( 8 )を受ける自由も同様に保障されている。つまり、加盟国の国民には他の加盟国 で提供されている( 8 )を( 12 )に基づき差別されずに受ける権利が与えられる。そのた め、フランスが他の加盟国の国民の美術館入場料金を高くしたり、オーストリアが他の加盟国の 国民の大学入学条件を厳しくすることは許されない。 すべての EU 加盟国のサッカー協会が加盟する欧州サッカー連盟(UEFA)が外国人枠を設け、 外国人選手の数を制限することは( 18 )の自由の保障に反し、許されない。つまり、加盟国 ( 18 )とは加盟国の 出身の選手が他の加盟国でプレーすることを妨げてはならない。ただし、 国民のみを指すため、EU に加盟していない国の選手の数を制限することは許される。なお、一般 に、国際条約は国や国際機関の権利・義務について定め、 ( 19 )の権利・義務については直接 的に定めていない。EU 基本条約が( 18 )の自由の保障を義務づけているのも( 20 )で あり、 ( 19 )ではない。しかし、ECJ は、 ( 21 )という理由に基づき、私的団体であるサ ッカー連盟にも同様の義務を課している。 ある加盟国内に設立された会社を他の加盟国内に移転することも( 18 )の自由によって保 障される。一般に、会社は法律に従い設立されるが、国内法上の要件を満たさない(例えば、資 本金額が足りない)ことを理由に、加盟国は、他の加盟国からの会社の移転を拒むことはできな 2 い。つまり、会社の設立に関する国内法と( 18 )の自由を保障する EU 法とでは、 ( が優先するが、これは( 23 22 ) )という理由に基づいている。 同様に、商品の移動の自由についても、加盟国は国内法上の品質・生産基準に合致しないこと 24 を理由に、他の加盟国からの商品の輸入を規制することは( ) 。ただし、例えば、 ( 25 ) を理由に規制することは許される。 単一通貨( 6 )はすべての加盟国で公式通貨として用いられているわけではなく、EU 法上 の基準、例えば、 ( 26 )を満たし、かつ、その使用を希望する国でのみ使用されている。現在、 その国の数は( ア )であり、それらの国をまとめて( 6 )圏と呼ぶことがある。なお、 ( イ ) は基準を満たしているが、導入を希望していないため、( ( 6 )圏には加わっていない。他方、 ウ ) は基準を満たすために、 データを改ざんし、 EU に虚偽の報告を行った。 その結果、 ( 6 ) の導入が認められるようになったが、不正が明らかになると、 ( 6 )の信頼も揺らぎ、危機に 発展した。 なお、 ( ウ )を救済するため、EU やユーロ導入国は( ウ )に金銭を貸し付けているが、 このような財政支援は EU 法に反すると考えられている。なぜなら、財政支援を受けられるとすれ ば、 ( 26 )のようなユーロ導入基準を設けた意義が失われるためである。 3 ※ 解答および解説は授業中に行いました。不明な点があるときは、研究室にいらしてください。 4 国家と同じように、EU でも、統治機構は( a )、立法府、行政府よりなるが、EU の行政機 関を( b )と呼ぶ。立法機関には( c )と( d )があるが、これらは独立した組織であり、 日本の国会のように、2 院制(衆議院と参議院)が採用されているわけではない。 ( c )は加盟国の閣僚級(大臣)の代表で構成される。例えば、農業問題について審議する ときは、各国の( e )が、経済問題について審議するときは、各国の経済担当大臣が出席する。 現在、EU には( f )ヶ国が加盟しているため、メンバーの数は( し、もう一つの立法機関である( f )人となる。これに対 g )のメンバーは欧州議員と呼ばれる。同議員を選出する選 挙は、同じ時期ではあるが、各加盟国内で個別に実施される。議席数は、各国の( h )を基準 にして、加盟国ごとに決定されている。一番議席の多い国は( i )で、 ( j )議席である。 これに対し、 ( h )の最も少ない国の 1 つであるルクセンブルクの議席数は( k )である。 その差は( l )倍に達しているため、ルクセンブルク出身の議員の影響力はきわめて小さいと 言わざるをえない。なお、 ( i )では人口約 83 万人から 1 人、欧州議員が選出されている。イ タリアでは約( m )人に 1 人の割合である。これらの基準によるならば、ルクセンブルクか らは 1 人も議員が選出されないことになるが、 ( n )を考慮し、同国にも議席が与えられてい る。 ( c )と( d )の内、伝統的に権限が強いのは( c 年代、 ( d )である。EEC が設立された( o ) )は法律を制定する権限を持たず、単に拘束力のない意見を述べうるに過ぎなかっ た。つまり、EU 法は( c )によって制定されていた。これには、EU 法は市民ではなく、加 盟国によって制定されるべきという加盟国の見解が反映されているが、民主主義原則に照らすな らば、 ( d )に立法権限が与えられなければならない。そのため、条約が改正されるたびに、 ( d )の立法権限は強化されるようになった。現在の( p )条約体制下において、 ( d ) には( c )と同等の立法権限が与えられている。 なお、 ( c )による立法作業は( q )によってコントロールされるため、EU 法の民主的 正当性は( q )を通じ間接的に担保されると考えることができる。同様に、EU の行政機関で ある( b )は( d )によって統制される。つまり、 ( d 5 )は( b )の不信任案を可決