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第40回 国民生活動向調査〈結果・概要〉-くらしの中
報道発表資料 平成 25 年 3 月 7 日 独立行政法人国民生活センター 第 40 回 国民生活動向調査〈結果・概要〉 ― くらしの中のインターネット ― 国民生活センターは、2012 年 10 月~11 月に「第 40 回 国民生活動向調査」を実施した。 本調査では、1971 年以降、消費者をとりまく環境や消費者意識の変化をとらえるために「商 品・サービスに関する不満や被害」などについて継続調査を行うとともに、消費者からの相 談の多い分野や社会問題となっている事象に関するテーマを取り上げている。 今回の調査では「くらしの中のインターネット」として、インターネットを使った商品・ サービスの購入・取引に関する意識や行動、インターネット関連トラブルの経験、スマート フォンの利用状況等を中心に調査した。さらに、東日本大震災後の消費者の意識と行動の変 化について前回調査との比較を行う視点から、 「行っていること、心がけていること」や生活 上の意識・行動の変化についても併せて調査した。 1.調査目的 大都市に居住する男女 6,000 名(各 3,000 名)を対象に、生活面での意識や行動を調べ、 その現状と動向を把握すること 注 1。 2.調査概要 (1) 母集団 (2) 調査対象数 (3) 抽出方法 (4) 調査方法 (5) 調査時期 (6) 回収状況 政令指定都市および東京 23 区に居住する 20 歳以上 69 歳以下の男女 6,000 名 層化二段無作為抽出法 郵送法 2012 年 10 月~11 月 有効回収数 3,124、有効回収率 52.1% 3.調査項目 (1) 時系列項目:商品・サービスに対する不満・被害等 ① 商品・サービスに対する不満・被害、対応状況 ② 問題のある商法や悪質業者からの勧誘経験・対応、「注意情報」の周知度等 ③ 国民生活センター・消費生活センターの周知度、利用状況、利用目的 ④ 消費生活に関連する制度・法律の周知度 (2) くらしの中のインターネット ① 利用率、インターネットを使った購入・取引の状況、注意していること ② 購入・取引に関する意識、インターネット関連トラブルの経験 ③ スマートフォンの利用状況と意識 (3) 東日本大震災後の意識と行動の変化 ① 震災後約 1 年半の時点で「行っていること、心がけていること」 ② 震災後の意識・行動の変化 注1 第 38 回(2007 年)調査までは大都市に居住する女性(2 人以上世帯)3,000 名を対象に実施し、前回(第 39 回)より調査対象に単身者世帯および男性を加えて実施している。 1 4.調査票の回収状況 <調査地域の調査対象数および有効回収数・回収状況など> 調査対象数 有効回収数 有効回収率 (地点数) 全体 地域別構成 (%) (%) 6,000(300) 3,124 52.1 100.0 札幌市 320(16) 178 55.6 5.7 仙台市 180( 9) 107 59.4 3.4 さいたま市 200(10) 113 56.5 3.6 千葉市 160( 8) 85 53.1 2.7 1,520(76) 741 48.8 23.7 横浜市 620(31) 338 54.5 10.8 川崎市 240(12) 100 41.7 3.2 相模原市 120( 6) 69 57.5 2.2 新潟市 140( 7) 78 55.7 2.5 静岡市 120( 6) 60 50.0 1.9 浜松市 120( 6) 73 60.8 2.3 名古屋市 360(18) 200 55.6 6.4 京都市 220(11) 104 47.3 3.3 大阪市 440(22) 198 45.0 6.3 堺市 140( 7) 78 55.7 2.5 神戸市 260(13) 152 58.5 4.9 岡山市 120( 6) 78 65.0 2.5 広島市 200(10) 120 60.0 3.8 北九州市 160( 8) 73 45.6 2.3 福岡市 240(12) 112 46.7 3.6 熊本市 120( 6) 67 55.8 2.1 東京 23 区 ※前回調査(2011 年 5 月~6 月実施)では、東日本大震災の影響により仙台市への調査票の 発送を停止したため、調査地域は仙台市を除く 18 政令指定都市及び東京 23 区であった。 ※熊本市は 2012 年 4 月 1 日の政令指定都市への移行により、今回より調査対象地域となった。 5.回答者の属性 <年齢・性別> 年 齢 有効回収数 (%) 20 歳代 30 歳代 40 歳代 50 歳代 60 歳代 全体 346 (11.1) 572 (18.3) 691 (22.1) 647 (20.7) 868 (27.8) 3,124 (100.0) 男性(人) 147 234 317 295 392 1,385(44.3%) 女性(人) 199 338 374 352 476 1,739(55.7%) <世帯人員数> 世帯人員数 有効回収数 (%) 1人 2人 3人 4人 5 人以上 無回答 全体 411 803 856 675 365 14 3,124 13.2 25.7 27.4 21.6 11.7 0.4 100.0 2 Ⅰ 調査結果のポイント 1.時系列項目:商品・サービスに対する不満・被害等 ① この 1 年間に購入した商品や利用したサービスについて、何か不満を持ったり経済 的あるいは身体的被害を受けたことが「ある」は 35.4%。前回調査(33.1%)と比べ 2 ポイント 注 2 増。 ・不満を持ったり被害を受けたことがある商品・サービスは(複数回答)、 「食品(健 康食品を含む) 」9.2%、 「外食」7.0%、 「家電製品」6.7%、 「衣料品、身の回り品」 6.5%、 「通信」6.4%など。 ・不満を持ったり被害を受けたことがある人のうち、苦情を相談した割合は 61.4%で、 前回調査と比べ 3 ポイント増。 「販売店やセールスマンに伝えた」29.3%に対し、 「消 費生活センターなど行政の窓口に相談した」は 2.9%(複数回答) 。 ② 問題のある商法・悪質業者からの勧誘経験が「ある」は 32.9%。 勧誘により困ったりいやな経験をしたときの対応は(複数回答)、「断った(受取り や着信・受信の拒否を含む)」73.5%、 「無視した」45.1%など。 ③「国民生活センター」の周知度は、前回調査からの変化がみられない。「消費生活セ ンター」の周知度は、前回調査と比べ 3 ポイント増。 ④ 消費生活に関連する制度・法律の周知度は、クーリング・オフ 85.0%、個人情報の 保護に関する法律 57.8%、 製造物責任法(PL 法) 33.8%。 一方、消費者契約法(11.7%) 、 消費者安全法(9.9%) 、消費者基本法(8.4%)は、いずれも 10%前後。 2.くらしの中のインターネット インターネット ① この 1 年間に、仕事以外でインターネットを利用したのは 75.9%。 電子メール以外の利用目的は(複数回答) 、「情報検索、情報収集」96.0%、「商品・ サービスの購入・予約」73.2%、「コミュニティサイトで交流」24.3%、「インター ネットバンキング」22.9%、 「ブログやホームページで情報発信」18.1%、 「オンライ ンゲーム」13.8%。 ・インターネット利用者(電子メールのみの利用者を除く)のうち、インターネット を使った購入・取引の経験がある割合は 79.3%。 ・購入・取引の内容は(複数回答)、「国内のサイトで購入」65.8%、「旅行、宿泊な どの予約・申込み」43.5%、 「デジタルコンテンツ(音楽、書籍、新聞、映像など) の購入」21.3%など。 ・購入・取引に使用した機器は、 「パソコン」90.5%、「スマートフォン」27.7%、 「携帯電話」17.8%、 「タブレット型端末」5.2%(複数回答) 。 「パソコンのみ」は 55.7%。50 歳代(72.1%) 、60 歳代(87.7%)で割合が高く、 20 歳代では 29.4%。 「パソコン+スマートフォン」は 17.9%。20 歳代 36.5%、30 歳代 24.9%、50・60 歳代では 10%未満。 注2 割合の比較に用いる数値(ポイント)は、小数点以下を四捨五入している。以下、同様とする。 3 ・代金の支払い方法は(複数回答)、「クレジットカード」67.4%、「代金引換(代引 き) 」39.5%、「コンビニでの支払い」34.5%など。 ・購入・取引時に注意していることは(複数回答)、 「有名な大手事業者のサイトで購 入」58.3%、 「サイトの健全性や事業者の信頼性を確認」41.4%、 「返品・交換・解 約に応じてもらえるか確認」40.5%など。 ② インターネット利用者(電子メールのみの利用者を含む)について、 ・インターネットを使った購入・取引に対する印象や感想は(複数回答)、 「いつでも 注文できる」72.4%、 「個人情報が漏れないか心配」56.3%、 「割引で安く購入でき る」50.6%など。 ・この1年間に、仕事以外でインターネットに関するトラブルにあったことが「ある」 は 46.9%。 「トラブルにあったことはない」が 48.8%。 ・トラブルの内容は(複数回答)、「迷惑メールが届いた」43.4%、「身に覚えのない サイトの利用料を請求された」3.4%など。 スマートフォン 「使ったことはない」67.5%、 ・スマートフォンを「使っている」のは全体の 31.1%。 「以前は使っていたが、いまは使っていない」が 0.6%。 「使っている」は、20 歳代 73.4%、30 歳代 53.1%、40 歳代 33.9%、50 歳代 19.0%、 60 歳代 6.5%。 ・スマートフォンに対する印象や感想は(複数回答) 、 「手軽にインターネットができ る」41.7%、 「電池の減りが早い」41.0%、 「携帯電話に比べて、画面が大きくて見 やすい」39.9%、 「本体(端末)や利用料金が高額だ」34.4%など。 3.東日本大震災後の意識と行動の変化 ① 震災後約 1 年半の時点で「行っていること、心がけていること」があるという割合 は 89.4%で、震災後 2~3 か月の前回調査(94.7%)と比べ 5 ポイント減。 ・内容は(複数回答)、「節電・省エネ」72.0%、「防災用品・非常持出し品の準備」 38.3%など。 ・「被災地支援」は 17.2%で、前回調査(41.7%)の 2 分の 1 以下。 ・「節電・省エネ」について地域別に前回調査と比較したところ、札幌市のみ増加。 関東・北陸、東京 23 区、中国・九州では 7~18 ポイント減。東海、近畿では大き な変化はみられない(但し、調査地域によっては回答者数が少ないことに留意する 必要がある) 。 ② 普段の生活で、意識や行動が震災の前と後でどのように変化したか、10 の項目につ いて尋ねたところ、「エネルギー問題」や「電気、水道などの供給や料金の仕組み」 に関心を持つことや「自分の消費行動次第で、将来の社会や地球環境をよくすること ができると意識して行動する」ことについては、「震災後にするようになった」とい う回答の割合が「震災前もその後もしている」を上回った。 ・「電気、水道などの供給や料金の仕組みに関心を持つ」について地域ブロック別に みると、関東・北陸、東京 23 区、東海、近畿で「震災後にするようになった」割 合が「震災前もその後もしている」を上回り、特に東京 23 区では約 2 倍である。 4 Ⅱ 調査結果の概要 1.時系列項目:商品・サービスに対する不満・被害等 ① 商品・サービスに対する不満・被害、対応状況 1) この 1 年間に購入した商品や利用したサービスについて、何か不満を持ったり経済的また は身体的な被害を受けたことがあるという割合は 35.4%で、前回調査(33.1%)と比べ 2 ポイント増(図 1) 。 図1 商品・サービスへの不満や被害(前回調査との比較) 商品のみ サービスのみ 不満・被害あり 不満・被害あり 商品・サービスともに 不満・被害あり 特にない、無回答 ( 該当者数 ) 2012年 ( N= 3,124 ) 2011年 ( N= 3,180 ) 10.2 11.5 11.0 11.3 12.9 64.6 11.6 66.9 0 50 100 (%) 2) 不満を持ったり被害を受けたことのある商品・サービスの上位 5 位は、「食品 注 3(健康食 品を含む)」9.2%、「外食(食堂、レストランなど)」7.0%、 「家電製品」6.7%、「衣料品、 身の回り品(かばん、腕時計など)」6.5%、 「通信(郵便、電話、インターネットなど)」6.4% (複数回答) 。 商品・サービスそれぞれの上位 5 位について前回調査と比較すると(図 2)、「食品」 2 ポイント増、「家電製品」「衣料品、身の回り品」「通信」「電気・ガス・水道」などで 1 ポイント増。回答の割合の高い順に、男性では「食品」7.0%、「外食」6.4%、「家電製 品」 ・「通信」6.3%、同様に、女性では「食品」10.9%、「衣料品、身の回り品」 ・ 「外食」 が 7.5%、 「家電製品」7.1%。 図2 不満・被害があった商品・サービス (複数回答) 前回調査との比較(今回調査の上位5位について) 15% 10% サービス 9.2 7.7 5.5 6.7 6.5 5.2 5% 7.1 7.0 4.7 5.0 5.4 6.4 5.3 6.0 3.8 3.0 5.1 4.8 4.5 3.1 ( 0% 2011年(N=3,180) 2012年(N=3,124) 商 品 家 電 製 品 衣 料 品 、 ) 食 健品 康 食 品 を 含 む 身 の 回 り 品 電 話 ・ 通 信 機 器 外 食 化 粧 品 ・ 理 美 容 品 注3 通 信 交 通 金 融 ・ 保 険 電 気 ・ ガ ス ・ 水 道 「食品」については「食品(健康食品は除く)」と「健康食品(クロレラ、栄養補助食品など)」の選択肢に分け て調査し、どちらかを選択している場合を合計し「食品(健康食品を含む)」としている。 5 3) 不満を持ったり被害を受けたことがある人(N=1,106)のうち、その苦情をどこかに「相 談したり伝えたりした人 注 4」は 61.4%で前回調査(58.3%)と比べ 3 ポイント増(図 3) 。 苦情を相談したり伝えたりした先は(複数回答)、 「販売店やセールスマン」29.3%、 「メーカーに直接」24.0%など。 「消費生活センターなど行政の窓口」に相談した割合は 2.9%(前回調査 3.6%)。2 人 以上世帯の女性(N=596)では 2.9%(第 38 回(2007 年)調査 4.1%、前回調査 4.0%)。 「メーカーに直接伝えた」では男性の割合が高く、「家族」や「友人・知人」への相談は 女性の割合が高い。 (複数回答) 図3 苦情を相談したり伝えたりした先(前回調査との比較) 2011年(N=1,051) 2012年(N=1,106) 80% 3.6 3.6 相消 談費 し者 た団 体 に 相そ 談の し他 たの 所 に かりど こ た伝に えも た相 り談 しし なた 無 回 答 相 計談 し た 、 に民 相生 談委 し員 た・ ヘ ル パ ー 相な消 談ど費 し行生 た政活 のセ 窓ン 口タ に ) 相友 談人 し・ た知 人 に ー に 直 接 家 族 に 相 談 し た 、 っ 伝メ え たカ ー ー マ販 ン売 に店 伝や えセ た ル ス ( 3.6 2.9 0.2 0.5 0.8 0.1 3.0 3.0 ー 0% 40.3 36.1 29.3 24.0 25.4 22.5 16.2 16.2 12.7 12.3 ------------------------------------------ 40% 58.3 61.4 伝 え た 4) 苦情を相談したり伝えたりした人(N=679)の回答では、 ・相談したり伝えたりした理由は(複数回答) 、 「商品やサービスの欠陥を知らせる必要がある」57.9% 「苦情を言うのが当然だから」24.4% 「気軽に苦情が言える所だった」20.6% 「相談窓口を知っていた」10.5% 「代金が高かった」8.7% など。 ・相談したり伝えたりした結果は、 「納得のいくように対処された」45.8%(前回調査 45.0%) 「納得のいかない対処であった」32.7%(同 36.1%) 「わからない」24.2%(同 20.4%)など。 5) 不満を持ったり被害を受けたことがある(N=1,106)にもかかわらず「どこにも相談した り、伝えたりしなかった」は 36.1%で、前回調査(40.3%)と比べ 4 ポイント減。 理由は(N=399、複数回答)、「めんどうだから」42.6%、「申し出てもよい解決策がある とは思えない」26.6%、「どこに相談してよいかわからない」17.3%、「被害金額が少なか った」15.5%など。 注4 同一人が複数の不満や被害を経験した場合、すべての場合について苦情を相談することもあれば、そのうち のいずれかについては相談しない場合もあるため回答が複数となり「相談した」と「相談しなかった」の合 計が 100%を超えることがある。 6 ② 問題のある商法や悪質業者からの勧誘経験・対応、「注意情報」の周知度等 1) 問題のある商法や悪質業者から勧誘を受けた経験があるという割合は 32.9%で、前回調 査(28.4%)と比べ 5 ポイント増。 内容は(複数回答)、「電話、ダイレクトメール」25.0%、「訪問販売」5.6%、「不当 請求・架空請求」3.6%、「利殖商法」3.3%、「インターネットトラブル」2.9%など。 「勧誘されたことはない」は 63.1%で、前回調査(69.0%)と比べ 6 ポイント減(図 4)。 図4 問題のある商法や悪質業者からの勧誘経験(前回調査との比較) 2011年(N=3,180) 80% 69.0 2012年(N=3,124) 63.1 21.1 25.0 4.8 5.6 3.4 3.6 架不 空当 請請 求求 ・ 2.7 3.3 2.1 2.9 利 殖 商 法 トイ ラン ブタ ル ネ ト 1.9 2.2 1.2 1.7 オ振 レり オ込 レめ 詐詐 欺欺 ・ 0.3 マ ル チ 商 法 1.1 0.6 0.9 ヤ ミ 金 融 の 融 資 送 り つ け 商 法 2.5 4.0 0.0 0.1 を摘 受発 け・ た行 悪政 質処 業分 者な ど な勧 い誘 さ れ た こ と は 無 回 答 28.4 32.9 経勧 験誘 あを り受 け 計た ( ) 訪 問 販 売 で の 勧 誘 ー ッ 、 ー メ電 話 ル でダ のイ 勧レ 誘ク ト -------------------------------- 40% 0% (複数回答) 2) 勧誘を受けた頻度は(N=1,029)、「月に 2~3 回以上」が 32.8%で前回調査(29.8%) より 3 ポイント増。「ほとんど毎日」5.2%、「週に 1~2 回くらい」6.7%、「月に 2~3 回くらい」20.8%。前回調査と同様、若い年齢層ほど頻度が高い傾向にあり、「ほとんど 毎日」は、20 歳代(13.0%)と 60 歳代(1.2%)では 12 ポイントの差。 3) 勧誘されて困ったことやいやな経験をしたとき、対応をしたという割合は 95.1% 注 5。 内容は(複数回答)、「断った(受取りや着信・受信の拒否を含む)」73.5%、「無視し た」45.1%、「家族、友人・知人に相談」10.7%、「消費生活センターなど行政の窓口に 相談」1.5%、「特に対応はしなかった」7.5%など。 「断った」では 40~60 歳代、「無視した」では 20・30 歳代の割合が高い(図 5)。 図5 勧誘されて困ったときの対応 (N=1,029 年齢別) (複数回答) 100% 20歳代(N=77) 30歳代(N=169) 40歳代(N=230) 50歳代(N=224) 50% 0% 20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳代 60歳代(N=329) 断った 59.7 62.1 71.7 80.8 78.7 無視した 62.3 54.4 45.2 41.1 38.9 家族、 警察に 友人・知 相談した 人に相談 した 19.5 13.0 10.9 10.7 7.3 2.6 0.6 2.6 1.8 3.6 事業者へ 「注意を呼 消費生活 弁護士に 特に 問い合わ びかける センター 相談した 対応はし せた 情報」を収 等行政の なかった 集した 窓口に相 談した 2.6 2.4 2.2 3.6 1.2 3.9 1.8 3.0 2.2 0.9 2.6 1.2 1.3 1.3 1.5 0.0 0.0 0.4 0.0 0.3 6.5 9.5 7.0 6.7 7.6 対応した (計) 94.8 94.1 95.2 96.4 94.8 ※「その他の対応をした」「無回答」を除く。 注 5 同一人が複数の勧誘を受けた場合、すべての場合について対応した場合もあれば、そのうちのいずれかにつ いては対応しなかった場合もあるため回答が複数となり、 「対応した」と「特に対応はしなかった」の合計が 100%を超えることがある。 7 ※参考:前回調査(N=904、複数回答)では、 「特に対応はしなかった」の回答割合が高く、 「その他」として「はっきりと断る」 、「無視する」という対応をしたなどの意見 (自由記入)が多くみられたため、今回調査では新たに「断った」と「無視した」 の 2 つの選択肢を加えた。 前回調査の回答は、「対応した(計)」42.0%、「特に対応はしなかった」58.7%、 「家族、友人・知人に相談」19.4%、「注意情報を収集」5.3%、 「消費生活センターなど行政の窓口に相談」1.5% など。 4) 注意情報 注6 を見聞きしたことがあるという割合は 62.3%(前回調査 60.7%)、「見聞き したことはない」は 34.8%(同 37.5%)。 「見聞きしたことがある」は、女性(66.0%)が男性(57.7%)より 8 ポイント高い。 見聞きした注意情報は(複数回答)、「振り込め詐欺・オレオレ詐欺」55.5%、「不当 請求・架空請求」28.5%など(図 6)。 (複数回答) 図6 問題のある商法や悪質業者に関する注意情報の見聞き (前回調査との比較) 80% 2011年(N=3,180) 37.5 34.8 40% 29.1 28.5 25.5 25.4 23.0 25.0 23.122.2 21.3 22.2 15.3 13.5 14.1 訪 問 販 売 で の 勧 誘 送 り つ け 商 法 ヤ ミ 金 融 の 融 資 6.0 5.9 利 殖 商 法 を摘 受発 け・ た行 悪政 質処 業分 者な 名ど 1.9 2.8 こ見 と聞 はき なし いた 無 回 答 あ注 り意 情 計報 見 聞 き ) マ ル チ 商 法 7.2 7.9 ( ト メ電 話 ル でダ のイ 勧レ 誘ク ト 、 トイ ラン ブタ ル ネ ッ 架不 空当 請請 求求 ・ ー オ振 レり オ込 レめ 詐詐 欺欺 ・ ー 0% 12.6 ------------------------------------------- 53.1 60.7 62.3 2012年(N=3,124) 55.5 5) 注意情報の情報源は(N=1,947、複数回答)、 「テレビ・ラジオ」79.3%(前回調査 83.0%)、 「新聞・雑誌」56.6%(同 55.2%)、「自治体の広報誌」33.0%(同 31.3%)など。 6) 注意情報が「役に立った」は 88.0%で、前回調査(90.2%)より 2 ポイント減。 (「役に立った」は、「とても役立った」と「役立った」の合計) ③ 国民生活センター・消費生活センターの周知度、利用状況、利用目的 1) 周知度( 「業務の内容を知っている」と「名前は知っている」の合計)は、 国民生活センター 67.9%(前回調査 67.2%) 消費生活センター 73.6%( 同 70.7%) 2)「知っている人」のうち、利用したことがあるのは、 国民生活センター(N=2,122) 3.8% 消費生活センター(N=2,300) 8.7% 注6 問題のある商法や悪質業者などに関して、国民生活センターや消費生活センターなどから注意を呼びかける 情報(以下、「注意情報」)。 8 3)「利用したことがある人」の利用目的について(複数回答)、国民生活センターと消費生活 センターを比較すると、「苦情を相談」では消費生活センター、「ホームページ(インター ネット)から情報収集」 「注意情報等の資料を収集」では国民生活センターの割合が高い (表 1) 。 表 1 国民生活センター・消費生活センターの利用目的 (複数回答、上位回答の%) 苦情を相談 消費生活の 疑問を相談 ホームページ(インター ネット)から情報収集 注意情報等の 資料を収集 43.2 24.7 21.0 16.0 59.2 22.4 10.4 6.5 国民生活センター (N=81) 消費生活センター (N=201) 4)「国民生活センターも消費生活センターも知っている」という割合は 58.3%で、前回調査 (56.9%)より 1 ポイント増(図 7)。 この割合と「国民生活センターだけ知っている」 「消費生活センターだけ知っている」を 合わせた「国民生活センター・消費生活センターの周知度」は 83.0%で、前回調査(80.8%) と比べ 2 ポイント増。 図7 国民生活センター・消費生活センターの周知度(前回調査との比較) 国民生活センターも 消費生活センターも 知っている ( 該当者数 ) 国民生活センター だけ知っている 消費生活センター 両方とも知らない だけ知っている 無回答 2012年 ( N= 3,124 ) 58.3 9.5 2011年 ( N= 3,180 ) 56.9 10.2 0 15.2 13.7 16.4 18.6 50 0.5 0.7 100 (%) ④ 消費生活に関連する制度・法律の周知度 1)「内容についてよく知っている」と「内容をある程度知っている」の各回答数の合計の 割合(周知度)は(図 8) 、クーリング・オフ(85.0%)と個人情報の保護に関する法律(57.8%) では 50%を超え、製造物責任法(PL 法)は 33.8%。 これに対し、消費者契約法(11.7%)、消費者安全法(9.9%)、消費者基本法(8.4%) の周知度は、いずれも 1 割程度で、 「見聞きしたことはあるが、内容は知らない」を合わせ ても各 50%前後。「見聞きしたことはない」は、いずれも 45~47%程度。 2) 周知度について前回調査と比較すると、個人情報の保護に関する法律は 2 ポイント増、 製造物責任法(PL 法)は 2 ポイント減。その他は変化がみられない。 9 図8 消費生活に関連する制度・法律の周知度(N=3,124) 2.3 18.5 クーリング・オフ 13.8 個人情報の保護に関する法律 製造物責任法(PL法) 66.5 消費者契約法 33.5 44.0 6.2 36.5 27.6 9.2 1.7 11.0 6.2 2.5 26.6 3.1 40.4 44.5 3.4 42.1 45.1 2.8 2.5 消費者安全法 8.4 1.6 消費者基本法 7.0 1.4 40.3 3.9 47.4 0% 50% 内容についてよく知っている 見聞きしたことはあるが、内容は知らない 無回答 100% 内容をある程度知っている 見聞きしたことはない 2.くらしの中のインターネット ① 利用率、インターネットを使った購入・取引の状況、注意していること 1) この 1 年間に、仕事以外でインターネットを利用した割合(利用率)は 75.9%、「利用 していない」は 21.2%。利用率は、20 歳代 96.8%、30 歳代 93.9%、40 歳代 88.9%、 50 歳代 77.7%、60 歳代 44.1%。 性別・年齢別でみると(図 9)、利用率は、20・30 歳代では男女とも 90%を超えている。 20~40 歳代では、男女差は 4 ポイント以下。50・60 歳代では男性に比べ女性の利用率が 10 ポイント以上低く、男女差は 50 歳代で 12 ポイント、60 歳代では 18 ポイント。 図9 インターネットの利用率 (性別・年齢別) 電子メールのみ利用した 女性 男性 100% 94.6 94.9 98.5 88.3 インターネットは利用したが、 電子メールは利用していない 93.2 84.4 89.3 72.2 電子メールを含め、 インターネットを 利用した 53.8 50% 36.1 0% 電子メールのみ利用した インターネットは利用したが、 電子メールは利用していない 電子メールを含め、 インターネットを利用した 20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳代 (N=147) (N=234) (N=317) (N=295) (N=392) 20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳代 (N=199) (N=338) (N=374) (N=352) (N=476) 1.4 0.9 0.6 2.7 1.0 0.5 0.3 4.8 2.8 2.1 13.6 10.7 13.6 14.2 14.8 7.5 13.6 13.4 21.9 15.3 79.6 83.3 74.1 67.5 38.0 90.5 79.3 71.1 47.4 18.7 10 2) 電子メール以外のインターネットの利用目的は(複数回答)、 「情報検索、情報収集」96.0%、 「商品・サービスの購入・予約」73.2%、 「コミュニティサイトで交流」24.3%、 「インター ネットバンキング」22.9%、「ブログやホームページで情報発信」18.1%、「オンライン ゲーム」13.8%。 「情報検索、情報収集」は各年齢層で 95%以上(図 10) 。 「商品・サービスの購入・予約」 は 20・30 歳代で 8 割を超え、40・50 歳代で 7 割程度、60 歳代で 6 割程度。 「コミュニティサイトで交流」 「ブログやホームページで情報発信」 「オンラインゲーム」 では 20 歳代の割合が高く、 「インターネットバンキング」では 30・40 歳代の割合が高い。 (複数回答) 図10 インターネットの利用目的 (N=2,314 年齢別) 100% 20歳代(N=332) 30歳代(N=534) 40歳代(N=594) 50歳代(N=485) 60歳代(N=369) 50% 0% 情報検索、 情報収集 20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳代 商品・サー ビスの購入 ・予約 95.2 96.4 96.8 96.7 93.8 80.4 81.5 74.7 68.5 58.5 コミュニ ティサイト で交流 インター ネットバン キング 62.3 31.8 18.4 11.8 5.1 16.3 28.8 25.8 20.8 18.2 ブログや オンライン ホームページ ゲーム で情報発信 37.3 20.8 16.2 9.5 11.4 25.6 17.6 13.3 8.0 6.0 その他 1.5 1.3 0.8 1.4 1.9 ※「無回答」を除く。 3) インターネット利用者(電子メールのみの利用者を除く。N=2,314)のうち、インター ネットを使った有料の商品やサービスの購入・取引の経験がある割合は 79.3%。「してい ない」は 20.1%。 購入・取引の経験がある割合は、30 歳代で 87.3%と最も高く、最も低い 60 歳代でも 66.1%。 性別・年齢別でみると、最も高いのは「女性・20 歳代」89.2%、最も低い「女性・60 歳代」で 58.0%。 4) 購入・取引の内容 注7 は(複数回答)、 「国内のサイトで購入」65.8%、 「旅行、宿泊などの 予約・申込み」43.5%、 「デジタルコンテンツ(音楽、書籍、新聞、映像など)の購入」21.3%、 「ネットスーパーで日常の食料品や生活用品を購入」12.7%、 「ネットオークションで売買」 12.7%など。 女性に比べ男性の割合が高いのは「株や保険契約など金融・保険商品の売買」 (7 ポイン ト差)、 「ネットオークションで売買」 (5 ポイント差)など(図 11) 。 一方、女性の割合が高いのは「ネットスーパーで日常の食料品や生活用品を購入」 (4 ポ イント差)、 「共同購入型クーポンサイトで割引クーポンを購入」 (3 ポイント差)。 注7 デジタル新聞などの有料の購読サービスなどについては、それを閲覧・利用した回数全体を尋ねた。 11 (複数回答) 図11 インターネットを使った購入・取引の経験 (N=2,314 性別) 100% 43.2 43.8 50% 21.8 20.8 14.5 15.1 10.6 8.3 10.6 6.8 11.1 3.7 6.7 6.7 4.3 7.1 入イ ・ン 取タ 引 はネ し てト いで なの い購 無 回 答 購 計入 ・ 取 引 経 験 あ り ) 利成 用人 向 け 情 報 サ イ ト の ッ ト共 で同 割購 引入 ク型 ク ポ ンポ をン 購サ 入イ ー サ海 外 ビの スサ をイ 購ト 入で 商 品 ・ ー 保株 険や 商保 品険 の契 売約 買な ど 金 融 ・ ー ョ ン で ー ー ク シ やオ アン イラ テイ ムン のゲ 購 入ム の 利 用 ー 売ネ 買 ト オ ー 食ネ 料 品ト やス 生 活パ 用 品で を日 購常 入の ー 購デ 入ジ タ ル コ ン テ ン ツ の ッ 、 申旅 込行 み 宿 泊 な ど の 予 約 ・ ッ ー サ国 内 ビの スサ をイ 購ト 入で 商 品 ・ 0.5 0.6 78.9 79.8 ( 0% 20.7 19.6 5.0 0.6 ------------------------------------------------ 男性(N=1,083) 女性(N=1,231) 65.2 66.3 ※「各種講座や語学レッスンなどを受講」「その他」を除く。 5) 購入・取引の内容を年齢別にみると(複数回答)、年齢層が上がるにつれて割合が低くな っている項目が多い中、 「国内のサイトで購入」 「旅行、宿泊などの予約・申込み」では 30 歳代、 「ネットスーパー」では 30・40 歳代、 「株や保険契約など金融・保険商品の売買」で は 60 歳代の割合が他の年齢層より高い(図 12)。 6) 購入・取引をしている人(N=1,836)が、どのような機器を使っているか尋ねたところ(複 数回答) 、 「パソコン」90.5%、 「スマートフォン」27.7%、 「携帯電話」17.8%、 「タブレッ ト型端末」5.2%。 「パソコンのみ」は、全体で 55.7%。50 歳代(72.1%)、60 歳代(87.7%)で割合が 高く、20 歳代では 29.4%。 「パソコン+スマートフォン」は、全体で 17.9%。20 歳代 36.5%、30 歳代 24.9%、 50・60 歳代では 10%未満。 100% 50% 0% 20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳代 (複数回答) 図12 インターネットを使った購入・取引の経験 (N=2,314 年齢別) 20歳代(N=332) 30歳代(N=534) 40歳代(N=594) 50歳代(N=485) 60歳代(N=369) 国内のサイ 旅行、 デジタル ネットス-パー ネットオークショ オンラインゲー 株や保険 海外のサイ 共同購入 型クーポンサ 宿泊など コンテン で日常の ンで売買 ムの利用 契約など トで商 トで商 やアイテムの 金融・保 品・サービ イトで割引 食料品や 品・サービ の予約・ ツ 険商品の スを購入 クーポンを 購入 生活用品 スを購入 申込み 購入 売買 を購入 70.8 77.7 69.5 57.9 48.2 43.1 48.1 43.6 43.3 37.4 31.3 27.3 21.2 17.1 8.9 9.9 16.9 14.6 10.9 8.1 18.4 14.2 14.3 9.9 6.8 13.0 11.4 7.7 3.5 1.9 3.0 5.4 8.1 7.4 11.4 9.9 9.0 7.4 3.9 3.3 5.7 6.9 7.1 5.4 2.7 インターネット での購 入・取引 はしてい ない 購入・ 取引経験 あり (計) 14.8 12.7 17.7 25.4 32.5 84.9 87.3 81.6 74.0 66.1 ※「成人向け情報サイトの利用」「各種講座や語学レッスンなどを受講」「その他」「無回答」を除く。 12 7) 購入・取引の頻度は、 「週に 1 回から毎日」 ( 「週に 1~2 回くらい」+「2 日に 1 回くらい」+「毎日」):1 割程度 「月に 1~3 回」 (「月に 1 回くらい」+「月に 2~3 回くらい」) :4 割程度 「年に数回」 (「年に 2~3 回くらい」+「半年に 2~3 回くらい」) :4 割程度 「年に 1 回くらい」 :6.3% 8) 代金の支払い方法は(複数回答) 、 「クレジットカード」67.4%、 「代金引換(代引き)」39.5%、 「コンビニでの支払い」34.5%、 「郵便振替、銀行振込」25.7%、「インターネットバンキング」9.2%、 「通信料金・プロバイダ利用料金への上乗せ」6.8%、「電子マネー」3.4%。 9) 購入・取引時に注意していることは(複数回答)、 「有名な大手事業者のサイトで購入する」58.3% 「サイトの健全性や事業者の信頼性を確認する」41.4% 「返品・交換・解約に応じてもらえるか確認する」40.5% 「個人情報を入力・送信するときは、安全対策が行われているサイトか確認する」38.0% 「購入・取引の内容確認画面を保存する」34.3% 「会社概要など事業者情報を確認する」24.4% 「利用規約を読む」22.8% 「特に注意していることはない」4.7% ② 購入・取引に関する意識、インターネット関連トラブルの経験 1) インターネット利用者(電子メールのみの利用者を含む。N=2,372)が、インターネット を使った購入・取引に対して持っている印象や感想は(複数回答)、 「いつでも注文できる」 72.4%、 「個人情報が漏れないか心配」56.3%、 「割引で安く購入できる」50.6%など(図 13) 。 (複数回答) 図13 インターネットを使った購入・取引の印象や感想 (N=2,372) 80% 72.4 56.3 50.6 38.2 40% 30.6 18.1 0% 入世 る界 中 の 商 品 が 手 に わ商 か品 りの に説 く明 いや 表 示 が 自パ 信ソ がコ なン いな ど の 操 作 に 6.6 とたイ 思購ン わ入タ な・ い取ネ 引 をト しを た使 い わ代 か金 り決 に済 くの い仕 組 み が 0.9 そ の 他 3.7 1.4 の利 で用 し わた かこ らと なが いな い 特 に な い 、 問 い 合 わ せ が し に く い 8.5 っ く利 い用 ・規 読約 むが のわ がか 面り 倒に だ 8.7 ッ 購商 入品 すの る現 の物 はを 不確 安認 だせ ず 11.5 ー 安イ くン 購タ 入 でネ き るト 割 引 で ッ 心個 配人 だ情 報 が 漏 れ な い か ー 、 い時 つ間 でや も場 注所 文を で選 きば るず 15.1 5.4 無 回 答 2) インターネット利用者(電子メールのみの利用者を含む。N=2,372)のうち、この1年間 に、仕事以外でインターネットに関するトラブルにあったことがあるという割合は 46.9%。 「トラブルにあったことはない」は 48.8%。 13 トラブルの内容は(複数回答)、「迷惑メールが届いた」43.4%、「身に覚えのないサイ トの利用料を請求された」3.4%、「コンピュータ・ウィルスに感染した」2.8%、「届いた 商品が壊れていた・粗悪品だった」2.4%など。 ③ スマートフォンの利用状況と意識 1) スマートフォンを「使っている」は全体の31.1%。 「使ったことはない」が67.5%、 「以前 は使っていたが、いまは使っていない」が0.6%(図14) 。 「使っている」人の割合は、男性(34.3%)が女性(28.5%)より6ポイント高い。また、 20歳代で73.4%であり、若い年齢層ほど割合が高い。 図14 スマートフォンの利用状況 以前は使っていたが、 いまは使っていない 使っている 使ったことはない 無回答 ( 該当者数 ) 全 体 (N= 3,124 ) 31.1 0.8 67.5 0.6 〔性 別〕 34.3 男 性 (N= 1,385 ) 女 性 (N= 1,739 ) 64.0 0.9 28.5 0.8 70.3 0.8 0.3 〔年齢別〕 20歳代 (N= 346 73.4 ) 25.7 0.3 0.6 30歳代 (N= 572 ) 53.1 45.6 0.5 0.7 40歳代 (N= 691 ) 50歳代 (N= 647 ) 65.6 33.9 0.1 0.4 19.0 79.6 0.6 0.8 60歳代 (N= 868 ) 6.5 91.2 1.8 0.5 0 50 100 (%) 2) スマートフォンに対する印象や感想は(複数回答)、「手軽にインターネットができる」 41.7%、 「電池の減りが早い」41.0%、 「携帯電話に比べて、画面が大きくて見やすい」39.9%、 「本体(端末)や利用料金が高額だ」34.4%など。 スマートフォンの利用状況別(使っている(N=971) 、使ったことはない(N=2,110))に みると(図 15) 、 ・ 「使っている」人の回答は、 「手軽にインターネットができる」74.9%、 「電池の減りが 早い」74.4%、 「携帯電話に比べて、画面が大きくて見やすい」61.7%など。 ・ 「使ったことはない」人の回答は、 「使ったことがないのでわからない」37.0%、 「本体 (端末)や利用料金が高額だ」34.7%、 「携帯電話に比べて、画面が大きくて見やすい」 30.2%など。 ・「今後は(も)スマートフォンにしたい」は、「使っている」人では 38.2%、 「使った ことはない」人では 13.0%。 ・ 「本体(端末)や利用料金が高額だ」と「料金プランや契約・解約の仕組みがわかりに くい」では、 「使っている」人と「使ったことはない」人の回答が同じ割合である。 14 図15 スマートフォンの印象や感想(利用状況別) (複数回答) スマートフォンを使ったことはない (N=2,110) 80% 40% スマートフォンを使っている (N=971) 0% 0% 40% 携帯電話に比べて、画面が 大きくて見やすい パソコンに比べて、画面が 小さくて見づらい 30.2 10.8 9.0 15.8 61.7 23.5 32.6 タッチパネルが使いやすい 29.4 タッチパネルが使いづらい 手軽にインターネットが できる 機能や操作方法が わからない 本体(端末)や利用料金が 高額だ 料金プランや契約・解約の 仕組みがわかりにくい 26.8 24.5 34.7 18.9 25.7 74.9 12.4 34.0 19.1 74.4 電池の減りが早い 3.5 15.0 17.2 23.8 故障が多く、修理しても 不具合が続く 生活に役立つアプリが豊富 である アプリの種類が多すぎて、 選び方がわからない 個人情報が漏れないか 心配だ 14.0 ウィルスに感染しやすい 13.0 今後は(も) スマートフォンにしたい 2.1 9.8 33.4 26.6 36.9 7.2 38.2 2.1 その他 使ったことがないので わからない 0.0 5.5 特にない 0.8 6.2 無回答 0.2 37.0 80% 3.東日本大震災後の意識と行動の変化 ① 震災後約 1 年半の時点で「行っていること、心がけていること」 1) 東日本大震災から約 1 年半(1 年 7~8 か月)後、「行っていること、心がけていること」 (複数回答)があるという割合は 89.4%で、震災 2~3 か月後に実施した前回調査 注 8 (94.7%)と比べ 5 ポイント減。 男性(87.1%) 、女性(91.2%)ともに前回調査より 5 ポイント減。男性より女性の割合 が、前回調査と同様、4 ポイント高い。また、男性では 20 歳代が 76.2%、30 歳代以上は 80%を超え、女性では 20 歳代が 81.4%、30 歳代以上は 90%を超えている。 2)「行っていること、心がけていること」の内容は(複数回答) (図 16)、「節電・省エネ」 が最も多く 72.0%であるが、前回調査(81.3%)より 9 ポイント減。 前回調査で 40%を超えていた「防災用品・非常持出し品の準備(38.3%)」「避難場所・ 帰宅経路の確認(36.9%)」「緊急連絡方法の確認(35.3%)」は、いずれも 40%に満たな 注8 前回調査では「東日本大震災後に、あなたが行ったこと、心がけていることはありますか」 (複数回答)とい う設問で震災後 2~3 か月間の取り組みを尋ねた。 15 かった。 「情報源の確認」17.5%は、前回調査(28.1%)と比べ 11 ポイント減。前回調査 に比べ最も回答の割合が減少したのは「被災地支援」であり、41.7%から 17.2%(25 ポイ ント減)と、前回調査の 2 分の 1 以下の割合。 「特にない」は 9.6% 注 9 で、前回調査(4.2%)より 5 ポイント増。 東日本大震災から約 1 年半が経過し、震災や災害への備えに対する人々の関心が薄れつ つあることがうかがえる。 図16 東日本大震災後に「行っていること、心がけていること」 (前回調査との比較) 100% (複数回答) 94.7 89.4 2011年(N=3,180) 81.3 50.8 48.8 46.8 50% 38.3 36.9 41.7 35.3 28.1 17.5 17.2 8.1 7.7 4.1 4.5 2.5 1.0 4.2 9.6 1.1 1.6 0% 情 報 源 の 確 認 被 災 地 支 援 災町 害内 対会 策・ の地 連域 携間 の 診住 断宅 ・の 工耐 事震 そ の 他 特 に な い 無 回 答 が心行 あが るけて てい 計いる るこ こと と 、 確緊 認急 連 絡 方 法 の っ 経避 路難 の場 確所 認・ 帰 宅 ) 持防 出災 し用 品品 の・ 準非 備常 ( 節 電 ・ 省 エ ネ --------------------------------------- 2012年(N=3,124) 72.0 3) 前回調査と比べ、内容について男性・女性の回答の割合の差は縮小。 「節電・省エネ」:男性(66.9%)より女性(76.1%)が 9 ポイント高い。 「避難場所・帰宅経路の確認」:男性(34.7%)より女性(38.8%)が 4 ポイント高い。 「被災地支援」 :男性(16.0%)より女性(18.1%)が 2 ポイント高い。前回調査では、 男性(33.8%) 、女性(47.8%)の差は 14 ポイント。 4)「節電・省エネ」について地域別に前回調査と比較したところ 注 10(図 17)、札幌市のみが 増加(12 ポイント差) 。関東・北陸、東京 23 区、中国・九州では 7~18 ポイント減。東海、 近畿では大きな変化がみられない。 図17 震災後の対応:節電・省エネ <2011年(N=3,180)、2012年(N=3,124) 地域別> 100% 2011年(39回調査) 2012年(40回調査) 50% 0% 39 回 40 回 % N % N 札幌 仙台 66.5 194 78.7 178 ― ― 65.4 107 さいたま 千葉 東京 横浜 川崎 相模原 新潟 静岡 浜松 名古屋 京都 88.9 90.5 87.9 89.8 85.1 90.3 86.7 66.2 72.5 75.6 126 84 788 372 114 72 83 77 80 221 70.8 72.9 72.7 74.6 78.0 79.7 71.8 65.0 74.0 70.0 113 85 741 338 100 69 78 60 73 200 注9 76.1 134 72.1 104 大阪 堺 神戸 岡山 広島 北九州 福岡 熊本 71.5 70.0 77.2 71.2 76.4 82.1 79.9 ― 214 80 145 73 106 78 139 ― 72.7 69.2 74.3 62.8 60.0 68.5 68.8 76.1 198 78 152 78 120 73 112 67 「行っていること、心がけていること」のいずれか(選択肢 1~9)と「特にない」の両方に○を付けた人が 17 名い たため、「特にない」「無回答」「行っていること、心がけていることがある(計)」の合計が 100%を超えている。 注 10 調査地域によっては回答者数が少ないこと(N=100 未満)に留意する必要がある。 16 ② 震災後の意識・行動の変化 1) 東日本大震災の前と後で、普段の生活における意識や行動はどのように変化したか、10 の項目について尋ねたところ(図18)、 「エネルギー問題」や「電気、水道などの供給や料 金の仕組み」に関心を持つことや「自分の消費行動次第で、将来の社会や地球環境をよく することができると意識して行動する」ことについては、 「震災後にするようになった」と いう回答の割合が「震災前もその後もしている」を上回っている。 図18 東日本大震災の前と後で、普段の生活における意識・行動は どのように変化したか 震災後に するようになった 震災前もその後も している 震災前はしていたが、 その後はしていない 震災前もその後も していない 無回答 (N=3,124) (1) 商品やサービスを買う時は、 本当に必要かを考えて買う 66.5 14.7 14.4 3.2 1.1 33.7 (2) 地産地消を心がける 43.9 17.7 3.2 1.5 4.1 78.1 12.9 (3) フェアトレード の商品を買う 3.9 0.9 81.7 (4) 物を大切にし、できるだけ長く使う 5.7 9.3 2.5 0.8 (5) ごみを減らし、再利用や リサイクルを行う 70.1 3.0 14.8 11.4 0.7 (6) 省エネ製品の購入、節電・節水 など、省エネを心がける 56.1 32.4 8.8 2.3 0.4 (7) 電気、水道などの供給や料金の 仕組みに関心を持つ 29.6 3.1 28.4 38.1 0.9 (8) エネルギー問題に関心を持つ 24.3 16.3 56.1 2.6 0.8 (9) 自分の消費行動次第で、将来の 社会や地球環境をよくすることが できると意識して行動する 29.0 3.0 33.6 33.3 1.1 (10) 新聞やテレビ、ラジオなどの情報 は、内容をきちんと読み取り、自分 で判断して取捨選択し活用する 61.4 13.1 22.2 2.4 0.9 0 50 100 (%) 図19 電気、水道などの供給や料金の仕組みに関心を持つ(地域ブロック別) 震災前もその後も している 震災前もその後も そうしていない 震災後に するようになった 震災前はしていたが、 その後はしていない 無回答 ( 該当者数 ) 北海道・東北 ( N= 285 ) 33.3 33.0 29.5 3.2 1.1 関東・北陸 ( N= 783 ) 30.0 42.5 24.9 2.2 0.4 東京23区 ( N= 741 ) 23.5 44.8 27.5 2.8 1.3 東 海 ( N= 333 ) 27.3 33.3 34.2 4.5 0.6 近 畿 ( N= 532 ) 31.0 35.9 29.5 2.4 1.1 中国・九州 ( N= 450 ) 36.4 28.9 29.3 4.7 0.7 0 50 17 100 (%) 2)「電気、水道などの供給や料金の仕組みに関心を持つ」について地域ブロック別にみる と(図 19) 、関東・北陸、東京 23 区、東海、近畿で「震災後にするようになった」の割 合が「震災前もその後もしている」を上回り、特に東京 23 区では約 2 倍である。 3)「自分の消費行動次第で、将来の社会や地球環境をよくすることができると意識して行 動する」については(図 20)、 「震災後にするようになった」という回答は全体の 33.3% であり、男性(29.3%)より女性(36.4%)が 7 ポイント高い。 20 歳代では「震災前もその後もしている(20.2%) 」と「震災後にするようになった (24.0%) 」の割合が他の年齢層より低く、「震災前もその後もしていない」は 52.9%。 年齢層が上がるにつれて「意識・行動している」という人の割合(「震災前もその後 もしている」「震災後にするようになった」の各回答数の合計の割合)が高くなり、40 ~60 歳代では 60%を超えている。 図20 自分の消費行動次第で、将来の社会や地球環境を よくすることができると意識して行動する 震災前もその後も している 震災後に するようになった 震災前はしていたが、 その後はしていない 震災前もその後も そうしていない 無回答 ( 該当者数 ) 全 体 (N= 3,124 ) 29.0 33.3 33.6 3.0 1.1 〔性 別〕 30.9 男 性 (N= 1,385 ) 29.3 35.8 2.8 1.2 女 性 (N= 1,739 ) 27.5 36.4 31.9 3.2 1.1 〔年齢別〕 20歳代 (N= 346 ) 20.2 24.0 52.9 1.7 1.2 30歳代 (N= 572 ) 28.3 28.7 40.0 1.9 1.0 40歳代 (N= 691 ) 29.1 34.9 33.3 1.4 29.8 2.6 24.8 5.8 1.3 50歳代 (N= 647 29.1 ) 37.1 1.4 60歳代 (N= 868 32.8 ) 35.8 0.8 0 Ⅲ 50 100 (%) 情報提供先 消費者庁 地方協力課 消費者委員会 事務局 <title>第 40 回 国民生活動向調査〈結果・概要〉 - くらしの中のインターネット - </title> 18