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平成 22 年度事業報告書

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平成 22 年度事業報告書
平成 22 年 度事業報 告 書
平 成 23 年 6 月 22 日
財 団 法 人 中 東 協 力 セ ンター
平成 22 年度事業報告の件
I. 中東等産油国投資等促進事業(経済産業省補助事業)
1. 目的
現在中東等産油国は、炭化水素依存型の産業構造からの脱却を目指しており、人口
急増による自国民の雇用確保の点からも、産業の多角化が戦略的に重要となっている。
このため、我が国からの投資および技術移転に対する要望は、近年、加速度的に増大
している。
本事業は、エネルギーの安定供給確保のために、我が国が原油供給の約 90%を依存
している中東等産油国との協力関係を維持、拡大し、これら諸国から特に要請の強い、
我が国企業による直接投資を促進することを目的とした。
2. 事業内容
(1) 投資環境整備支援事業
① 専門家派遣
本事業は、専門家を産油国駐在員として派遣し、日本からの投資を促進する
ため駐在国の投資環境についての調査、情報収集、投資を検討する日本企業
への各種情報の発信、合弁事業化可能分野・合弁相手先企業の発掘等をおこ
なう事業で、サウジアラビアに2名、クウェート、イラン、UAEアブダビに各1
名、計5名の専門家を派遣した。
② 国内アドバイザー事業
産油国への投資を検討している国内企業に対し、各種アドバイザー事業を
実施しており、当センターが中近東諸国に関する情報提供を重ねた味の素株
式会社は、平成23年度中にエジプトならびにトルコにおいて事業会社を設立
するべく、機関決定した。
③ 情報提供事業
【広報事業】
a) 「中東協力センターニュース」の発行(隔月)
中東等産油国の政治、経済、社会、文化のあらゆる面における
最新の関連情報を「中東協力センターニュース」として発行し、会
員企業をはじめ中東等産油国への投資等に関心をもつ企業、団体
等に配布した。
-1-
b)ホームページの更新・見直し
当センターホームページを通じ、投資関連情報をタイムリーに
発信し、対中東産油国投資に関する我が国民間企業の理解と関心
を高めると同時に、公募事業の広告等もホームページ上で行っ
た。
(2) 企業投資・人材育成等支援
① 投資促進ミッション交流事業
【ミッション派遣事業】
近年益々期待の高まる日本から中東等産油国への投資要請に応え、我が
国企業のビジネスの発展に資するべく、投資促進ミッション 7 チームを中
東産油国へ派遣した。各ミッションは、それぞれ具体的なプロジェクト案
件について現地の関係企業・機関と協議、市場視察、立地調査等を通じ、
投資環境を実地で確認した。これらの結果、一部のプロジェクト案件につ
いては、企業化可能性調査へとつながるなど、合弁事業の実現に向けて一
定の成果を得た。
事業名
派遣先
樹脂用添加剤製造・販売
UAE
(株式会社 ADEKA)
サウジアラビア、
水資源ミッション
エジプト、
クウェート
バルブメインテナンス拠点
設立事業
サウジアラビア
派遣期間
平成 22 年
9 月 22 日~30 日
平成 22 年
10 月 2 日~12 日
平成 22 年
11 月 26 日~12 月 2 日
省エネルギー・新エネルギー
チュニジア、
平成 22 年
ミッション
アルジェリア
12 月 10 日~17 日
植物工場
バーレーン
バルブ・ソリューション
UAE
センター設立事業
製油所で発生する使用済み
触媒のリサイクル事業
クウェート
平成 23 年
1 月 22 日~26 日
平成 23 年
3 月 11 日~18 日
平成 23 年
3 月 13 日~17 日
平成 21 年度に、サウジアラビアでの工業都市の省エネルギー型排水再
生事業を支援対象とした千代田化工建設株式会社は、平成 23 年にサウジ現
地資本より、本件に関わるフィージビリティスタディ業務の受注に成功し
た。
-2-
② プロジェクト具体化支援事業
【企業化可能性調査事業】
中東産油国に対する我が国企業の具体的な投資案件として、本年度は下
記 2 件について、経済、技術両面から企業化の可否を調査した。
事業名
実施国
ダクタイル鉄管製造事業
トルコ、UAE
樹脂用添加剤製造・販売
(株式会社 ADEKA)
UAE
期間
平成 22 年
12 月 6 日~21 日
平成 22 年 11 月~
平成 23 年 2 月
平成 22 年度における支援した企業の内、株式会社 ADEKA は、平成 23 年
度 4 月に UAE 現地資本との製造販売合弁会社を設立した。また、平成 21
年度支援対象企業であるユニチャーム株式会社は、エジプトにおいて、平
成 22 年度に新会社を設立し、製造工場建設に着工した。
③ 人材育成支援事業
【現地研修・現地派遣】
a) プラスチック加工研修所設立支援専門家派遣
期間
: 平成 22 年 4 月 1 日~平成 23 年 3 月 31 日
対象国
: サウジアラビア
実施内容
: 平成 19 年 10 月リヤドに新設されたプラスチック加
工研修所に、平成 22 年度も専門家(年度末現在 9 名)
を継続派遣して支援した。
b) 日本語教師派遣
期間
: 平成 22 年 4 月 1 日~平成 22 年 6 月 30 日
対象国
: UAE
実施内容
: アブダビの公立小学校に日本人教師を派遣し、小学
校高学年を対象とした日本語等の指導、教育を 3 年間
に亘り実施した。
c) 現地 KAIZEN セミナー
≪第 1 回≫
期間
: 平成 22 年 4 月 30 日~5 月 7 日
開催地
: エジプト(カイロ)、UAE(アブダビ)
実施内容
: エジプト日本・ビジネスカウンシルとアブダビ経済
-3-
開発庁を、それぞれ現地共催機関として、早稲田大学
大学院商学研究科藤田教授を講師に招き実施した。セ
ミナー参加者はカイロ約 180 名、アブダビ約 50 名。
≪第 2 回≫
期間
: 平成 22 年 10 月 28 日~11 月 4 日
対象国
: サウジアラビア、イラン(テヘラン)
実施内容
: ジェッダのサウジ日本自動車技術高等研修所
(SJAHI)とテヘランのイラン商工鉱会議所をそれぞ
れ現地共催機関として、早稲田大学大学院商学研究科
藤田教授を講師に招き実施した。セミナー参加者は
ジェッダ約 60 名、テヘラン約 60 名。
d) 中東産業事情視察ビジネスミッション
期間
: 平成 22 年 7 月 30 日~8 月 11 日
対象国
: サウジアラビア、エジプト、トルコ、UAE
実施内容
: 中東各国の政治・経済・社会情勢・ビジネス環境等
幅広い知識を習得し、現地機関や企業との人的関係の
構築を図ることで将来のビジネス形成に資すること
を目的に、中東ビジネスに関心を持つ企業 8 社の参加
を得た。
e) 国際生産性会議への講師派遣
期間
: 平成 23 年 2 月 13 日~18 日
開催地
: イラン
実施内容
: 在イラン日本大使館に対する同会議実行委員会よ
りの、日本人講師の派遣要請に対応するため、朝日大
学の國澤教授を講師として、トヨタ生産方式の活用を
中心とした品質管理の手法について講演を行った。講
演 の 聴 講 者 は 約 400 人 。 さ ら に 、 Industrial
Development and Renovation Organization of Iran
および Industrial Renovation Company of Iran から
の依頼に基づき、ゴレスタン州ゴルガン市にあるイラ
ン企業 6 社を訪問し、生産活動の改善方法を指導した。
-4-
f)医療セミナー
期間
:平成 23 年 2 月 26 日~3 月 42 日
対象国
:サウジアラビア
実施内容
: 日本から財団法人脳神経疾患研究所付属総合南東
北病院、亀田総合病院および仙台厚生病院の医師を派
遣し、King Faisal Specialist Hospital & Research
Center および Specialized Medical Center Hospital
においてセミナーを開催した。日本の高度医療技術に
ついて日本が世界的水準を越える技術を有している
ことを広く認識してもらい、両国間の医療連携の環境
整備を図った。なお、MOU(①カンファレンス、研修
会の合同開催、②医師・看護師・医療従事者などの相
互交流、③患者の診断、治療、経過観察の連携、④健
康科学に関する共同研究、などを盛り込んだ覚書)を
Specialized Medical Center Hospital と締結し、King
Faisal Specialist Hospital & Research Center とは
同内容の MOU を後日締結することで合意した。
【国内研修・国内受入】
a) GCC 管理職研修
期間
: 平成 22 年 10 月 4 日~14 日
対象国
: GCC6 カ国
実施内容
: GCC6ヶ国の国営石油会社とその関連企業の中堅管
理職を対象に、「日本的経営の手法とその優位性」と
題した研修セミナー(座学・視察)を開催した。今回
はバハレーン、アブダビから、合計9名の参加を得た。
b) 起業家体験学習訪日研修
期間
: 平成 22 年 11 月 14 日~20 日
対象国
: サウジアラビア
実施内容
: ビジネスの中核を将来担う人材の育成を目的とし
て、サウジアラビアの私立男子高校生 14 名を受け入
れ、東京等において研修を実施した。
-5-
c) イラン IPHRD(注)向け人材管理育成および目標管理研修
期間
: 平成 22 年 11 月 28 日~12 月 5 日
対象国
: イラン
実施内容
: IPHRD が募集したイランの企業経営層、マネー
ジャークラス 16 名を対象に研修を行い、日本企業に
おける人材マネジメント・人材開発に対する取り組み、
目標管理制度の効果的活用等について、ケーススタ
ディを交えた講義を実施した。また、工場見学(富士
ゼロックス、JFE スチール、日産自動車、雪印乳業)、
グループ討議/発表等を通して理解の向上を図った。
(注)イラン産業開発革新公社傘下の生産性・人材資源開発協会
d) イラン IPHRD 向け マーケティング研修
期間
: 平成 23 年 1 月 23 日~1 月 30 日
対象国
: イラン
実施内容
: IPHRD が募集した企業経営幹部、人事管理・研修担
当責任者等 15 名を対象として、日本企業における経
営戦略、品質管理、マーケティング、人事管理・人材
開発についてのケーススタディを交えた講義、工場視
察(日産自動車、JFE スチール、京葉瓦斯、パナソニッ
ク・センター)、グループ討議/発表等を通して理解
の向上を図った。
3. 事業成果
上記のとおり、投資環境整備支援および企業投資・人材育成等支援事業を実施し、
中東等産油国の企業と我が国企業との投資実現に必要な相互理解ならびに環境づくり
に成果をあげるとともに、投資の実行に必要となる諸条件の確認作業および投資実行
に向けた企業判断に大きく貢献した。
かかる状況下、我が国企業の具体的な直接投資案件が実現し、また企業数社が直接
投資に向けて事業化を検討中である。
-6-
II. 中東産油国原油供給長期安定化事業(経済産業省受託事業)
1. 目的
新興国を中心に原油需要の拡大が予想され、原油供給に占める中東の比率は今後ま
すます増大すると見込まれている。原油価格の高騰に伴い、中東産油国との協力のあ
り方は変容してきており、いまや、中東の富を活用した新たなビジネス・パートナー
シップを早急に確立し、中東産油国との複合的な経済関係を構築することが、原油供
給を長期にわたって安定化させるために必要である。
本事業では、当センターが有する日本企業および中東関係者との幅広いネットワー
クを構築・活用して、各種調査、投資促進協議会の開催、展示会への出展、投資セミ
ナー・シンポジウムの開催等の各事業を連携させて実施し、中東産油国との間で企業
間の経済交流の促進を図ることを目的とする。
2. 事業内容
(1) 投資等促進協議会
民間レベルでのビジネス交流促進に向けた対話を支援するため、日本側民
間代表および産油国側民間代表による投資促進協議会を以下の通り開催した。
また、学識経験者、経済産業省、外務省、各種政府関係機関が定期的に集ま
り、相互の活動内容や収集した情報を共有し、各機関のより効果的なイラク
関連事業の実施を目指す、イラク委員会等の運営を行った
a) 第12回日本・サウジアラビア ビジネスカウンシル(延期)
平成 23 年 3 月 22 日に東京(ザ・プリンス パークタワー東京)において、
第 12 回日本・サウジアラビア ビジネスカウンシルを日本・サウジアラビ
ア産業協力フォーラムと一体的に開催すべく準備を進めていたが、サウ
ジアラビア側要請により、ビジネスカウンシル、フォーラムのいずれも
延期となった。
b) 第16回日本・クウェート民間合同委員会(延期)
平成 23 年 2 月 2 日に東京(帝国ホテル)において、第 16 回日本・クウェ
ート民間合同委員会を開催すべく準備を進めていた。しかし、平成 22 年
12 月にクウェート側共同議長のワイル・アル・サグル氏が不慮の事故で
他界し、後任共同議長選出および会議準備のために時間を要することか
ら、クウェート側より委員会開催延期の申し入れがあり、延期となっ
た。
-7-
c) 中東水資源協力推進会議
GCC 産油国から我が国への度重なる水資源問題に関する協力要請への対
応、民間企業のビジネスチャンス発掘を目的として、平成 13 年 9 月、中
東協力センターが事務局となり、官民で組織する「中東水資源協力推進会
議」を設立し、以来日本の最新技術を用いた技術協力、水分野での日本企
業のビジネス機会の発掘などを行ってきた。今年度は、第 24 回全体会議
を平成 22 年 7 月 13 日に開催し、その後、中東水資源ミッションを派遣、
既存のネットワークや新たに開発したネットワークを利用して、中東の
官民トップに対し日本企業の有する優れた水ビジネスに係る技術やノウ
ハウを広くアピールした。
また、平成 22 年 11 月 2 日経済産業省において、来日したホサイン・サ
ウジアラビア水電力大臣一行と平成 22 年度中東水資源ミッション参加者
とのラウンドテーブルディスカッションを開催し、日本の強みと水ビジ
ネス拡大に向けた取り組みにつき意見交換を行った。
d) イラク委員会
当センターが事務局を務めるイラク委員会を平成 22 年 9 月 16 日に開催
した。同委員会では、構成メンバーである 2 省 8 政府関係機関によるイラ
ク関係事業報告、イラク最新情報の交換、イラクデスク活動報告を通し
ての情報共有化を図った。また、東京外国語大学大学院酒井啓子教授か
らの報告の他、イラク関連情報を日本企業向けに発信するため、ホーム
ページや各種イベントの企画、進捗状況の確認を行った。
また、関係各方面より収集したイラク関連情報(イラク・日本・国際機
関等によるイラク情報や外務省 在イラク大使館からの現地報道情報等)
をデータベース化し、当事務局が作成したイラク委員会ホームページや
各種イベントの企画、月に 1 度のメールマガジンを通じて日本企業向けに
発信した。
e) 日本アブダビ経済協議会
日本とアブダビ首長国との間の相互投資、技術移転、貿易、人材開発
など幅広い経済協力促進のため、両国間での人的交流、情報交換、意見
交換などを行うことを目的として、日本アブダビ経済協議会を設立し
た。
同協議会設立につき、カウンターパートのアブダビ経済開発庁と協議
を重ね、平成 23 年 1 月 11 日、アブダビにおいて大畠前経済産業大臣立会
-8-
いの下、岡本前理事長とスウェイディ長官との間で協議会設立に関する
覚書を締結した。
(2) 投資促進展示事業
a) Saudi Water & Power Forum(平成22年10月3日~5日)
中東水資源協力推進会議によるサウジアラビア、エジプト、クウェー
トへの水資源ミッション派遣の機会を捉え、サウジアラビアのジェッダ
で開催された「Saudi Water & Power Forum 2011」の展示会に出展し、日
本企業および東京都水道局と共に水関連技術の PR を行うと同時に、来場
者との商談を行った。
b) World Future Energy Summit(平成23年1月17日~20日)
アブダビにおいて、同国 MASDAR 社(Abu Dhabi Future Energy Company)
の主催で開催された World Future Energy Summit 併設展示会において、
日本パビリオン内に、(財)省エネルギーセンター/世界省エネルギー等ビ
ジネス推進協議会ブースと協同してブースを設営し、中東協力センター
の事業を紹介するとともに、商談等に応じた。
(3) 情報提供事業
① 広報事業
中東に関する情報が乏しい我が国民間企業に対し、中東でのビジネスを検
討する際の基礎となる各国の投資環境、投資関連法規や手続きの情報を冊子
等の媒体を通じて提供した。
② 投資促進セミナー等
中東各国との双方向の投資促進をはじめとするビジネス連携を目的とした
セミナーを下記の通り開催した。
a) 第2回日本アラブ経済フォーラム
(平成22年12月11日~12日、於:チュニジア・チュニス)
アラブ側からアラブ連盟加盟 21 ヶ国・1 機構の経済・外務・エネル
ギー関係閣僚、商工会議所首脳、経済界代表およびアラブ連盟事務局、
日本側から大畠前経済産業大臣、前原前外務大臣、中東協力センター・
奥田碩会長、経団連・渡文明評議員議長(兼)中東・北アフリカ地域委
員長、JETRO・林康夫理事長およびその他経済界代表が参加した。2 日
間の開催期間中、閣僚級会合、セクター別分科会、新規プロジェクト
-9-
の発表が行われた。日本側 400 名、アラブ側 700 名、計 1,100 名の参
加を得た。
新規プロジェクト発表では、太陽エネルギー分野に関する協力事業
(対チュニジア・モロッコ、日本側は経済産業大臣、NEDO 理事長が署名)、
ポータルサイトの立ち上げ(JCCME・JETRO)の他、関係機関(JCCME・
JCCP・JBIC・NEXI)による事業等につき、39 件の新規プロジェクトを発
表した。その中で当センターは、アラブ商工農会議所総連盟、アラブ
ビジネスマン連盟、アラブ投資家組合、イラク国家投資委員会との間
で協力の覚書を締結した。
閣僚級会合では、①エネルギー・環境、②人材開発・教育・科学技
術、③投資・観光・金融・貿易をテーマとして、日本側、アラブ各国
から、それぞれ閣僚あるいは指導的立場にある要人等が講演者として
登壇し、幅広い分野に焦点を当てた包括的な意見交換を行った。
セクター別分科会では、①太陽光/熱、②日アラブ水政策対話、③
日本企業のビジネス活動、④原子力、⑤インフラ(鉄道・建設・金融)、
⑥IT・ハイテク・衛星をテーマとして、日本の強みやアラブ地域にお
けるビジネスチャンス、日本・アラブ双方の課題につき率直な議論を
交わした。
フォーラムの成果として、共同声明(チュニジア宣言)を発表し、官
民一体となってアラブ全体との経済関係を深めるとの強い意志を内外
に発信した。
b) 第34回中東協力現地会議(平成22年8月9日~10日、於:UAE・アブダビ)
今回の会議では「新たな市場としての中東、そのビジネスチャンス」
をテーマに、特に日本政府が新成長戦略の柱とするシステム・インフ
ラの海外展開を中心に活発な意見交換を行った。会議には、中東・北
アフリカ地域及び欧州諸国駐在者、日本の政策当局、経済協力関係機
関、当センター会員企業・団体等から、過去最高となる 320 名が参加
した。
1 日目は、アブダビ経済開発庁関係者による基調講演「Abu Dhabi
Economic Vision 2030」
、経済産業省幹部による基調講演「今後の対中
東政策について」
、ジェトロ理事長による特別講演「拡大する MENA 市
場とインフラ・プラント市場の展望」、文部科学省関係者による講演「中
東地域における教育協力」、外務省幹部による「最近の世界経済情勢と
中東経済について」の講演、外務省幹部による報告、6 ヶ国の日本大使
によるカントリーレポートを行った。
2 日目は、有識者による基調講演(「中東戦略の新局面に向けて」な
- 10 -
ど)、中東駐在企業からのビジネスレポート、政府関係機関活動報告、
パネルディスカッション「官民連携による中東市場でのビジネス拡大
に向けて」などが行われた。
また会議前日には、中東協力現地会議参加者とアブダビの官民要人
との交流を目的として、当センターとアブダビ経済開発庁共催による
レセプションを開催し、日本側より 300 名、アラブ側より 100 名、計
400 名が参加した。
c) 第2回イラクビジネスセミナー(平成22年6月14日、於:東京)
内外有識者によるイラク情勢、投資、治安、法律、税法、貿易決
済・保険、復興支援関連の講演を行い、約 300 名が参加した。
d) 第3回イラクビジネスセミナー(平成22年12月20日、於:東京)
内外有識者によるイラク政治経済情勢、法制度・金融インフラ、
治安情勢・リスクマネジメント、復興支援、在イラク日本大使館に
よる現地情勢関連の講演を行い、約 250 名が参加した。
e) トルコ・エジプトビジネスセミナー(平成22年10月18日、於:神戸)
トルコについては、トルコ共和国首相府投資促進機関(ISPAT)による
「トルコの政治・経済・社会と日本企業にとってのビジネス・チャン
ス」、元トルコ駐在日本人ビジネスマンによる「魅力ある投資国 トル
コ」
、エジプトについては、ジェトロによる「エジプトのビジネス環境
のポイント」
と題したプレゼンテーションが行われた。参加者は 45 名。
f) モロッコ王国投資セミナー(平成22年11月18日、於:東京)
モロッコ関係者からは、モロッコの産業開発プラン、生産・物流基
地、自動車産業、再生可能エネルギープログラムについて、また住友
電気工業からモロッコ事業活動についてプレゼンテーションが行われ
た。参加者は約 110 名。
g) 省エネルギー新エネルギー・ビジネスミッション現地セミナー
(平成22年12月13日・15日、於:チュニジア、アルジェリア)
日本企業 9 社より、各社の有する省エネルギー・新エネルギー(太
陽エネルギー等)の先進技術やビジネスの仕組みなどを紹介し、引き
続き現地側からのプレゼンテーションが行われた。参加者はチュニ
- 11 -
ジア約 100 名、アルジェリア約 140 名。
h) 要人招聘
要人
期間
サウジアラビア ゴサイビ経済企画大臣
平成 22 年 5 月 8 日
アル・ウズリ イラク貿易銀行総裁
平成 22 年 6 月 13 日~16 日
イラク・ディカール県ハッサン知事
平成 22 年 10 月 12 日~19 日
サウジアラビア ホサイン水電力大臣
平成 22 年 10 月 30 日~11 月 2 日
(4) 調査事業
a) 米国・英国の対中東政策に関する調査
委託先
委託期間
Strategic Energy and
平成22年10月18日~
Global Analysis, LLC
平成23年3月31日
Halper and Associates
Virginia Corporation
MEC International Ltd
平成22年10月18日~
 中東諸国の現況と展望、米国
の中東政策および関連事項に
ついての調査
 米国の中東政策、米国と中東
諸国の相互関係および関連事
平成23年3月31日
平成22年9月1日~
平成23年3月31日
平成22年9月1日~
Aderan Ltd.
調査内容
平成23年3月31日
項についての分析調査
 中東の政治経済情勢調査
 イラン経済分析
(5) 人材育成支援事業
a) 生産性向上研修(平成23年1月12日~25日、於:東京)
対 象 国
: イラン、ヨルダン、モロッコの 3 ヶ国(計 16 名)
研修内容
: 対象国の製造業・関係政府機関の経営幹部および上級管理
職を対象に、日本企業において適用されている生産性向上の
ための経営手法(KAIZEN、5S、JIT、TQM、MOT、CS 等)につ
いての研修を行い、JFE スチール、コーセー、中部電力、ト
ヨタ自動車の国内 4 社の工場を訪問、日本企業が実際に取組
んでいる生産性向上活動を視察した。
- 12 -
3. 事業成果
以上の通り、原油供給の長期安定を図ることを目的として、投資促進協議会等の開
催、調査の実施、展示会への出展、広報事業、投資促進セミナーの開催、日アラブ経
済フォーラムの開催、要人招聘の実施、研修生受け入れの実施、投資アドバイスの提
供を実施した。これらを通して、中東等産油国の企業等と我が国企業との投資実現に
必要な相互理解ならびに環境づくりに一定の成果をあげたとともに、中東諸国の富を
活用した日本との新たなビジネスパートナーシップの形成に寄与した。また、重層的
経済関係を構築するために必要な中東諸国との新たなネットワークが形成され、さら
に中東諸国と日本の企業との間の経済交流が促進された。
- 13 -
III. 産油国産業協力等事業(資源エネルギー庁補助事業)
1. 目的
本事業は、平成 20 年 1 月開催の「第 9 回日本・サウジアラビア ビジネスカウンシ
ル」における、電子機器・家電製品研修所(SEHAI : Saudi Electronics & Home
Appliances Institute、以下「研修所」)における技術教育(日本講座)に対するサウ
ジ側協力要請を受け、具体化された。本事業は、開校後 3 年間(平成 24 年 9 月迄)を
目途とする同講座への協力を通じ、サウジアラビア政府が重点をおく若年層の就業訓
練の活性化を支援し、もって両国の関係を強化することにより、エネルギー資源の安
定供給に繋げることを目的とする。なお、本件は日本・サウジアラビア産業協力タス
クフォース人材育成支援案件の一つとしても認識されている。
2. 事業概要
平成 22 年度は産油国石油精製技術等対策事業補助金事業として、日本工学院専門学
校および日本の電機メーカーの協力を得ながら、日本講座実習用資機材の供与、日本
人専門家の派遣(長期・短期)、日本講座インストラクター研修、日本講座テキストの
作成・印刷 ・納入、日本講座カリキュラムの調整等を実施し、日本講座の設立および
運営を支援した。
(1) 日本講座実習用資機材の供与
「日本講座」の更なる充実及び日本のプレゼンス向上を目的とし、計測機
器類を中心とした実習用資機材(約 2,700 万円相当)を SEHAI に供与した。ま
た、本協力の実施にあたり、日本側から増子前経済産業副大臣をはじめとする
官・民関係者、ならびにサウジ側からは駐日サウジアラビア大使館一等書記官
(大使代理)をはじめとする大使館関係者等、両国関係者多数出席のもと、資
機材供与記念式典を開催した(東京)。
(2) 日本人専門家派遣(長期・短期)
①長期派遣専門家
期間
:
平成 21 年 9 月より約 3 年間を前提
人数
:
3名
主要業務
:
日本講座インストラクター、カリキュラム、教材準備、機材
調達など幅広い面について、同講座の円滑な運営のため、研修
所サウジ人校長を始めとする職員に対してアドバイスを行った。
②短期派遣専門家
期間
:
約 1~2 週間
人数
:
3 名(日本側協力メーカー3 名/日本工学院専門学校 2 名)
- 14 -
主要業務
:
現場施設・技術的環境を考慮に入れたインストラクター研修、
および学生に対する特別講義を実施した。
(3) 日本講座インストラクター研修
同講座を担当するインストラクターを、新規採用者(7 名)、電子工学科
(2 名)/エアコン・家電製品科(7 名)
、コンピュータ・事務機器科(2 名)
の 3 グループに分け、日本工学院専門学校及び日本側協力メーカーにて研修
を実施した。
(4) 日本講座テキストの作成・印刷 ・納入
①1 年次用テキスト
第 2 期生(平成 22 年度入学)用テキストとして、一部改定、印刷、納入
を実施した。また、第 3 期生(平成 23 年度入学)用テキストとして、こ
れまでの実績等をもとに各章に「まとめ」と「基礎問題」を追加する改訂
作業を開始した。
②2 年次用テキスト
第 1 期生(平成 23 年度入学)用テキストとして、一部改定、印刷、納入
した。
(5) 日本講座カリキュラムの調整
昨年度の実績をもとに、SEHAI学生の理解度を深めるべく各科目実施時期
の調整等、カリキュラム運用上の改訂を実施した。
(6) 国内関係各社との定期会議
事業実施にあたり、国内関係各社との定期会議を計3回開催し、参加国内
企業10社等からコメントやアドバイスを得た。
(7) サウジ側関係者との協議
サウジ側ワーキンググループとの合同会議(計4回)を通じて業務の進捗
等を確認・共有した。
(8) 国内外メディア等を通した広報活動
国内外の官民関係機関に対して幅広く本事業を知らしめる目的で、積極
的に情報提供を行い、サウジ現地英字紙 13 回、日本紙 5 回、その他 WEDGE
等の定期刊行誌で紹介された。
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3. 事業成果
開校後 1 年を迎え、
第 2 年次カリキュラムを開始した今回の補助事業期間においては、
日本講座運営から第 2 年次カリキュラムの立ち上げまで幅広く実施し、円滑に事業が行
われるよう可能な限り支援した。
サウジアラビアからは、平成 22 年 5 月ゴサイビ経済企画大臣が来日した際、鳩山前
総理大臣に対し日本側の協力に謝意を表明した他、平成 23 年 1 月大畠前経済産業大臣
の訪サ時には、アリレザ商工大臣が日本側の協力に謝意を表明する等、SEHAI 協力事業
に係る日本側の協力についてサウジアラビア政府高官の高い評価を得た。
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IV. 中東交流事業(財団法人 JKA 補助事業)
1. 国際交流
a) イスラエル先端技術フォーラム(延期)
平成 23 年 3 月 14 日東京、3 月 16 日大阪においてフォーラム開催を予定し
て準備をしてきたが、3 月 11 日の東日本大震災発生により延期を余儀なくさ
れ、本年度内の事業実施は行えない状況となった。
2. 調査・研究
【中東・北アフリカ経済情勢調査】
a) 「中東における植物工場の展開の可能性に関する調査」
b)「アラブ首長国連邦等における廃棄物処理・リサイクル分野への日本企
業参入の可能性に関する調査」
【中東・北アフリカ政治経済情勢分析】
変動著しい中東情勢や石油市場動向を的確に把握するために、最新の論
文 8 本の執筆を海外専門家に依頼し、会員企業他関係団体に配布した。
3. 研修
a) 中東講座(平成 22 年 11 月 11 日、於:東京)
会員各社の、主に中東業務経験の浅い、あるいは今後精力的に取り組む
予定のある方を対象とし、中東におけるビジネス支援のためのセミナーを
開催した。中東ビジネスとの関わりにおける広範かつ偏りのない基礎知識
を理解し、中東地域に対する親近感を深めていただくことを目的とした本
セミナーに、約 100 名の参加者を得た。
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V. 日本サウジアラビア産業協力タスクフォース事業(JOGMEC 受託事業)
安倍元首相とサウジアラビア・アブダッラー国王との平成 19 年共同声明に基づ
く、「日本サウジアラビア産業協力タスクフォース業務」を 5 年間事業として契約
し、平成 21 年度に続き独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)
より同産業協力事業に係る業務を受託、下記事業を実施した。
(1)日本企業のサウジアラビア進出のための具体的支援、サウジ側への働きかけ
サウジアラビアへの製造業進出に関心をもつ約 30 余社を対象に、現地調査
ミッション派遣(11 件)
、詳細投資環境調査(2 件)、調査事業(1 件)等支援
を実施した。また、必要に応じて情報提供、パートナー企業の紹介や面談の設
定など、進出検討を促進するための支援・協力を行った。上記支援企業を含め、
新規企業や前年度からコンタクトを取り続けている企業等 184 件の国内ヒヤ
リングを行った。
さらに、サウジアラビアにおける日系企業の活動を円滑にするために設置さ
れているビジネスサポートオフィス(以下 BSO という)については、現地調査
ミッション派遣事業および現地詳細投資環境調査で現地に出張する支援対象
企業を中心に、43 件(27 社) のミッションにおいて、リヤドでの活動の拠点
として活発に利用された。
その成果として、いすゞ自動車㈱がダンマン第二工業団地内にトラックの組
立工場を建設することが決定した。いすゞ自動車株式会社は日本の自動車企業
として初めてサウジアラビアに進出し、サウジアラビアが定める重点産業クラ
スターの自動車関連分野で初の進出案件となった。
本件は、平成 20 年 10
月以降、約 2 年半にわたり、TF 事務局が“カタリスト”として、現地調査ミッ
ション派遣やサウジアラビア側との交渉において、重点的な支援を行ってきた
結果、実現した進出案件である。
このほかにも、水関連、建築関連、電機など様々な産業分野でも、サウジア
ラビアでの製造販売事業を鋭意検討しており、近い将来サウジアラビアへの進
出決定が見込まれる支援対象案件となっている。
なお、平成 22 年 5 月 6 日から 11 日にかけて、サウジアラビアからゴサイビ
経済企画大臣が来日し、日サ産業協力ジョイントタスクフォースのこれまでの
活動の成果について報告するとともに、日サ両国の今後の更なる協力体制につ
いて意見・情報交換を行い、幅広く議論を交わした。
また、平成 22 年 11 月 8 日から 13 日にかけて、アルラービア商工省次官
兼 MODON 総裁及びシャラビ NICDP 長官はじめ総勢 7 名が来日した。先方の要望
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に基づき TF 事務局がアレンジした工業団地(川崎エコタウン)、いすゞ自動車
株式会社藤沢工場の視察や林コーディネーター、岡本前理事長及び多数の主要
日本企業との面談を実施した。
(2)サウジアラビアへの投資に関する情報収集・発信
① サウジアラビアにおける都市開発及び工業団地開発の実態調査の実施
サウジアラビアにおいて近年とみに活発化している都市開発・工業団地開
発等の大規模プロジェクトの実態を調査することにより、日本の産学官が有
する先端技術、システム及びノウハウを活用し、大規模開発プロジェクトに
参入する可能性と、その具体的な方策を探ることを目的として、外部委託調
査を実施した。
公募により調査委託先となった㈱日建設計総合研究所は、サウジアラビア
において、既に6つのプロジェクトの建築設計及び都市計画に携わり、計画
されている多様な経済都市、大学・研究都市及び既存ならびに計画中の工業
団地に関する情報と知見を有しており、有益かつ効率的な調査活動を実施す
ることができた。
今後は、調査結果に基づき、経済都市計画及び工業団地の開発・造成に関
連したビジネスチャンスや、日本企業が有する先端技術・システム、製品及
びノウハウ等の活用、参入が期待できるビジネス分野の洗い出しを詳細かつ
具体的に行い、TF事務局が有望テーマでミッションを組成し、複数の日本企
業をサウジに派遣することも含め、各分野での具体案件補足・事業化に向け
ての戦略的なアプローチ方法を検討し、関連する産学官の巻き込みを図りた
い。
② サウジアラビアの有望化学品・石油化学下流展開および関連技術保有日本企業
の調査に関するフォローアップ
平成21年度に実施した「サウジアラビアの有望化学品・石油化学下流展開
および関連技術保有日本企業の調査」の結果について、日本企業に対し、情
報開示を行なった。本調査で挙げられた関連技術を保有する日本企業のうち、
とくに有望と思われる11社を訪問し、それぞれサウジアラビアにおける関連
化学品の状況やサウジアラビアのビジネス環境全般に関する情報提供を行
ない、サウジアラビア進出の可能性等について打診を行なった。その結果、
複数の石化下流関連企業において、中東市場の調査や進出検討を開始する
きっかけとなった。
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③ セミナー、フォーラム等
平成23年3月23日、24日の両日、東京にてサウジアラビアへの投資促進な
らびに今後の両国の産業協力の新たな展開を展望する場を提供することを
目的として、「日本・サウジアラビア産業協力フォーラム(Japanese-Saudi
Business Opportunities Forum)」をJETROとの共催で開催する予定であった。
しかしながら、3月9日にサウジアラビアのアリレザ商工省大臣より開催延
期の要請があり、3月10日に正式に延期を決定した。
同フォーラムでは両国のトップレベルで産業協力タスクフォース活動の
中間総括を行うとともに、新規の支援案件を発掘・創出すべく、サウジアラ
ビア側から多様な産業分野(石油・石化下流、水・電力、都市開発等)の最
新情報、ビジネスチャンスについてのプレゼンテーションを行う分科会や、
両国企業の個別面談を実施する予定であった。
延期が決定された時点で日本側参加申込者は500名を超えており、改めて
サウジアラビアに対する日本企業の関心の高さが窺えた。現在、サウジアラ
ビア側と次年度後半を目途に開催スケジュールを調整しているが、プログラ
ム内容等で一部変更が生ずる可能性はあるものの、有意義なフォーラムとす
べく、今後準備を進めていく。
④ 冊子、ホームページの作成および情報更新、新聞掲載
今年度の新たな取り組みとして、支援企業や関係機関に対して、サウジア
ラビアの最新のビジネスニュースを伝えるサウジビジネスニュース
(saudibiznews)の配信を開始した。同ニュースは各国のメディア(Arab
News、MEED、Saudi Gazette、Financial Times、Wall Street Journal、Reuters、
Bloomberg 等)で報道されたサウジアラビアのビジネス環境、政治、経済等
に関わるニュースをリソースとし、主要なニュースをピックアップした上で
日本語による記事要約を作成し、同記事が掲載されているホームページアド
レスと併せて配信している。同時に、同メールニュースで配信されたニュー
スのうち、特に主要なものは TF ホームページにも掲載している。
その他、サウジアラビアの経済情勢、製造面・販売面での魅力等について
の一般的な理解を深めてもらう目的で作成したパンフレット「躍進するサウ
ジアラビア」を更新・改訂した。
昨年 7 月に開設した TF 事務局のホームページでは引き続き、TF の活動紹
介や、サウジアラビア進出を検討する日本企業に有用な情報を発信している。
年度を通じて積極的な活動を展開した結果、TF 活動・関連事項が、日本
及びサウジアラビアの主要新聞等にも取り上げられ、紹介されている。
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VI. 中東協力センターの組織等に関する事業
(1)組織・人員
平成 22 年度末の当センターの常勤役員数は 2 名、職員は 40 名、合計 42
名である。合計の内、賛助会員各社からの出向者数は 17 名、海外在勤者数
は 8 名である。このほかに非常勤嘱託 5 名を配置している。
(2)賛助会員の動向
平成 22 年 3 月末現在の賛助会員数は 59 社(前年同期比 1 社増)
。
(3)理事会・評議員会の開催
① 平成 22 年 6 月 29 日、東京會舘「シルバールーム」において開催、平成
21 年度事業報告および収支決算・監事監査報告、平成 22 年度収支予算
書の変更、役員・評議員選任、アブダビ委員会設置の審議が行われ、そ
れぞれ原案通り可決された。
② 平成 23 年 3 月 30 日、経団連会館「ダイヤモンドルーム」において開催、
平成 23 年度事業計画、平成 23 年度収支予算、公益法人制度改革に伴う
移行方針、公益法人制度改革に伴う最初の評議員選任方法、会長、理事
長、専務理事、常務理事および顧問・相談役、並びに役員・評議員の選
任についての審議が行われ、それぞれ原案通り可決された。
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