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NAOSITE: Nagasaki University's Academic Output SITE
Title
大規模原子力事故時の遠隔地における放射線被ばくへの対処−長崎
に飛来した福島第一原子力発電所の放射性物質からの推測−
Author(s)
袁, 軍; 世良, 耕一郎; 高辻, 俊宏
Citation
日本衛生学雑誌, 70(2), pp.149-160; 2015
Issue Date
2015-03
URL
http://hdl.handle.net/10069/36359
Right
(c) 2015 日本衛生学会
This document is downloaded at: 2017-03-29T12:22:53Z
http://naosite.lb.nagasaki-u.ac.jp
大規模原子力事故時の遠隔地における放射線被ばくへの対処
- 長崎に飛来した福島第一原子力発電所の放射性物質から
の推測
袁 軍 *1, 世 良 耕 一 郎 *2, 高 辻 俊 宏 *1
*1
長 崎 大 学 大 学 院 水 産 ・ 環 境 科 学 総 合 研 究 科 ; 長 崎 県 長 崎 市 文 教 町 1-14(〒
852-8521); Email: [email protected]; FAX: 095-819-2754
*2
岩手医科大サイクロトロンセンター;岩手県岩手郡滝沢村滝沢宇留が森
348-58(〒 020-0713)
図 表 の 数 : 16( 図 の 数 : 14 , 表 の 数 : 2)
別 刷 り 請 求 先( 氏 名 と 連 絡 先 ): 高 辻 俊 宏 , 長 崎 県 長 崎 市 文 教 町 1-14 長 崎 大 学
大学院水産・環境科学総合研究科
(〒 852-8521)
Email
袁
軍 [email protected]
世 良 耕 一 郎 [email protected]
高 辻 俊 宏 [email protected]
(通 常 の 連 絡 は 高 辻 ま で お 願 い し ま す 。 )
1
Measures to protect against radiation due to a large-scale
nuclear accident of distant place — radioactive materials
in Nagasaki from the Fukushima Daiichi nuclear power
plant indicate
YUAN Jun * 1 ,
SERA Koichiro * 2 ,
TAKATSUJI Toshihiro * 1
*1Graduate School of Fisheries Science and Environmental Studies;
Nagasaki University
1-14 Bunkyo-machi, Nagasaki 852-8521, Japan
E‐ mail: [email protected]; Fax: 095-819-2754
*2Cyclotron Research Center, Iwate Medical University
348-58 Tomegamori, Takizawa, Iwate 020-0173, Japan
Abstract
Objective: To investigate human health effects about radiation
exposure due to future possible nuclear accidents at distant places and
other
various
findings
through
analyzing
the
radioactive
materials
contaminating atmosphere of Nagasaki due to the Fukushima Daiichi
Nuclear Power Plant accident.
Methods: Concentrations of radioactive materials in the aerosol were
measured contained in the atmosphere of Nagasaki using a germanium
semiconductor detector from March 2011 to March 2013. Internal exposure
dose was calculated according to ICRP Publ. 72. Air trajectories were
analyzed by NOAA and METEX web-based systems.
Results:
1 3 4 , 1 3 7 Cs
were repeatedly detected. The air trajectory analysis
2
showed that the
1 3 4 , 1 3 7 Cs
have flown directly from the Fukushima Daiichi
Nuclear Power Plant in March to April 2011. However the direct air
trajectories were rarely shown after the time even in the period
1 3 4 , 1 3 7 Cs
were detected after the term. The activity ratios ( 1 3 4 Cs/ 1 3 7 Cs) of almost the
samples converted to the values at March 2011 were about unity. It strongly
suggests that the
1 3 4 , 1 3 7 Cs
detected were mainly originated from the
Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident in March 2011. Although
the
1 3 4 , 1 3 7 Cs
concentrations per air volume were tracer amount and the
human health effects due to the internal exposure with the inhalation was
expected negligible, the specific activities (concentrations per aerosol mass)
were relatively high.
Conclusion: It was realized that future possible nuclear accident may
cause severe radioactive contaminations which may demand radiation
control of farm goods to more than 1000 km distant places.
KEY WORDS: Activity ratio(放 射 能 比 ); Aerosol(エ ア ロ ゾ ル ); Radioactivity
concentration(放 射 能 濃 度 ); Air trajectory(大 気 流 跡 線 ); Fukushima Daiichi
nuclear power plant(福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 )
3
1
2
緒
言
福島第一原子力発電所事故発生後,発電所の近くの土壌中に多くの放射性同
3
位 元 素 ( 1 3 1 I,
4
11 0 m
5
移動し,エアロゾルに吸着され,雨や雪に吸着され降下,あるいは重力によっ
6
て直接降下したものと考えられる。いずれにしても,これらの放射性同位元素
7
は大気の流れによって広範囲に分布するようになったと考えられるが,どのよ
8
うな範囲に降下したかは必ずしも明らかではない。長崎は,福島第一原子力発
9
電所から南西の方角に遠く離れており,大気は通常西から東に移動することを
10
考えれば,同発電所事故の影響は少ないとの印象がある。しかしながら,実際
11
に は 長 崎 市 の 北 西 部 に あ る な が さ き 県 民 の 森 で は 2011 年 3 月 23 日 ~ 4 月 27
12
日 と 7 月 20 日 ~ 27 日 に
13
発 電 所 事 故 の 影 響 で あ る 可 能 性 が 高 い こ と を 我 々 は 報 告 し た (3-4)。ま た ,長 崎
14
県 環 境 保 健 研 究 セ ン タ ー に お い て も , 屋 上 で 採 取 し た 降 下 物 か ら 2011 年 3 月
15
~ 5 月 に , 1 3 4 , 1 3 7 Cs が 検 出 さ れ た こ と が 報 告 さ れ て い る (5)。そ の 後 も 長 崎 で の
16
大気中浮遊物の中に
17
し,人体などにどの程度の影響があるのか,今回程度の規模の原子力事故が再
18
び起これば,事故の状況や気象条件によって,どの程度の影響が考えられるの
19
かを検討する。
132
Te,
132
I,
134
Cs,
136
Cs,
137
Cs,
140
Ba,
140
La,
99m
Tc,
95
Nb,
Ag)が 検 出 さ れ た (1-2)。こ れ ら は 発 電 所 か ら 放 出 さ れ た も の が 大 気 に 乗 っ て
1 3 4 Cs
1 3 4 , 1 3 7 Cs
と
1 3 7 Cs( 1 3 4 , 1 3 7 Cs)が 検 出 さ れ た こ と , こ れ が 同
が何回も検出されているのでこれについて報告
20
21
22
方
法
1. 試 料 採 取
23
大気中浮遊物(エアゾロル)の採取には,ハイボリュームエアサンプラー柴
24
田 科 学 製 AH600-F(吸 収 流 量 : 700L/min, 一 週 間 積 算 流 量 : 約 7000m 3 )と ア ド
25
バ ン テ ッ ク
QR-100
シ リ カ 繊 維 濾 紙 ( 捕 集 効 率 : 99.99% ,
4
1
0.3mDop%)203×254mm を 用 い た 。試 料 採 取 は ,2011 年 3 月 ~ 2013 年 3 月 に
2
か け て 行 っ た 。長 崎 大 学 (北 緯 32.785701°東 経 129.86479°)と な が さ き 県 民 の 森
3
(北 緯 32.908825°東 経 129.742425°)の 場 所 を 示 す (Fig.1)。試 料 は ほ ぼ 1 週 間 に
4
わ た っ て 採 取 し た 。 採 取 後 サ ン プ ル か ら 4 分 の 3 を 切 り 分 け ,放 射 能 測 定 の た
5
め の 試 料 と し た 。 残 り の 4 分 の 1 の う ち , 一 部 (3cm×3cm)を 粒 子 線 励 起 X 線
6
( PIXE, Particle Induced
7
り は 予 備 試 料 と し て 保 管 し た 。 な お , PIXE は 陽 子 な ど の 加 速 荷 電 粒 子 を 試 料
8
に 照 射 し ,発 生 す る 特 性 X 線 を 測 定 す る こ と に よ っ て 元 素 分 析 を す る 方 法 で あ
9
る (6)。
X-ray
Emission)に よ る 元 素 分 析 用 に 使 用 し , 残
10
11
2. 測 定 方 法
12
エアロゾルの質量は,エアロゾル採取後の濾紙の質量から,エアロゾル採取
13
前 の 濾 紙 の 質 量 を 差 し 引 い て 求 め た 。な お ,濾 紙 は 吸 湿 性 が あ る た め ,質 量 は ,
14
除 湿 機 能 付 き の デ シ ケ ー タ ー (サ ン プ ラ テ ッ ク オ ー ト デ シ ケ ー タ ー AM-3 型 )で
15
水分を取り除いたのち測定した。測定には,風防に帯電防止用の導電性ガラス
16
を 採 用 し た 分 析 用 電 子 天 秤 (精 度 0.0001g)を 用 い た 。
17
放射能の測定は,ガンマエックス型ゲルマニウム半導体検出器を用いて行っ
18
た。濾紙をポリエチレンラップに包み,金型に入れてからプレス器で円盤状に
19
成 形 し た の ち 軟 膏 容 器 (U-9 容 器 と 同 型 の も の )に 入 れ て 測 定 し た 。
20
21
22
3. 吸 入 被 ば く の 計 算
吸入摂取による預託実効線量は,以下の式で表される。
23
摂 取 量 = 平 均 空 気 中 濃 度 ×一 日 あ た り に 吸 入 す る 空 気 量 ×日 数
24
内 部 被 ば く 線 量 = 摂 取 量 ×実 効 線 量 係 数
25
計 算 に 際 し て は , ICRP Publ. 72 (7)の 一 般 公 衆 の 見 積 と 同 様 , 1 日 22.21 m 3
5
Fig.1
1
の空気を吸入する人がサンプリング地点に常時滞在していたと仮定した。実効
2
線 量 係 数 も 一 般 公 衆 の も の と し て , ICRP Publ.72 の も の を 用 い た 。
3
4
4. 大 気 流 跡 線 分 析
5
ア メ リ カ 海 洋 大 気 庁 (NOAA) HYSPLIT (Hybrid Single Particle Lagrangian
6
Integrated Trajectory Model)(8) と 国 立 環 境 研 究 所 地 球 環 境 研 究 セ ン タ ー
7
METEX( Meteorological
8
大 気 流 跡 線 分 析 を 行 っ た 。 HYSPLIT の 使 用 規 約 に 従 い , 以 下 の 使 用 規 約 へ の
9
リンクを示す。
10
Data Explorer) (9)の ウ ェ ブ サ イ ト を 利 用 し て ,
http://ready.arl.noaa.gov/HYSPLIT_disp.php
11
い ず れ の Web サ イ ト に つ い て も ,大 気 の 出 発 時 あ る い は 到 着 時 の 緯 度 経 度 高 度
12
を入力すると,過去の風向風速などのデータから,大気がどのような経路で進
13
んでいくか,あるいはどのような経路で進んできたかが計算される。
14
15
5. PIXE 分 析 と の 比 較
16
津波によって打ち上げられ飛散した重金属類は,原発事故由来の放射性物質
17
と 相 並 ん で 恐 れ ら れ て い る (10)。 エ ア ロ ゾ ル の PIXE 分 析 は , 日 本 ア イ ソ ト ー
18
プ 協 会 仁 科 記 念 サ イ ク ロ ト ロ ン セ ン タ ー( NMCC,岩 手 県 滝 沢 市 )で 実 施 し た 。
19
重 金 属 類 を 含 む 元 素 分 析 の デ ー タ は ,共 同 利 用 研 究 成 果 報 文 集 (3)で 発 表 済 み で
20
あるが,放射性セシウムとの関係を詳細に検討して,その起源が津波由来であ
21
るかどうかを検討する。つまり,原発事故由来の放射性物質が,津波由来の重
22
金属類のトレーサーとして利用できないかを検討する。
23
24
25
結果と考察
1. 検 出 さ れ た
134
Cs と
137
Cs, 2 1 0 Pb の 濃 度
6
1
採 取 し た エ ア ロ ゾ ル に , 前 回 の 報 告 (3-4)も 含 め , 2011 年 ~ 2013 年 3 月 に 検
1 3 4 Cs
2
出された
3
( 比 放 射 能 )(Table .1,Fig .2)と ,吸 引 空 気 体 積 あ た り の 濃 度 (Table .2,Fig .3)
4
を 示 す 。 2 1 0 Pb は ラ ド ン 由 来 の 半 減 期 22.3 年 の 天 然 放 射 性 核 種 で あ る 。 こ こ で
5
原発事故由来でない
6
に あ る 。 2 1 0 Po は ガ ン マ 線 ス ペ ク ト ロ メ ト リ ー で 測 定 す る こ と は で き な い が ,
7
2 1 0 Pb
8
性 質 の 違 い に よ る 分 離 が 激 し く な け れ ば 放 射 平 衡 に 近 い 状 態 と な り , 2 1 0 Pb と
9
同 程 度 の 放 射 能 で 共 存 す る と 考 え ら れ る 。 2 1 0 Po は α 放 出 核 種 で あ っ て , 実 効
と
1 3 7 Cs, 2 1 0 Pb
2 1 0 Pb
Table.1-2
について,エアロゾル質量あたりの放射能濃度
を示した理由は,その壊変生成核種
2 1 0 Po
Fig.2-3
の有害性
の 壊 変 に よ っ て 常 に 生 成 さ れ ,半 減 期 が 比 較 的 短 い た め (138 日 ),化 学 的
10
線 量 係 数 が 大 き く 吸 入 摂 取 す る と 有 害 性 が 大 き い と さ れ て い る (7)。し た が っ て ,
11
エアロゾル内の
12
は , 2 1 0 Pb と の 比 較 が 必 要 で あ る と 考 え ら れ る 。 た だ し エ ア ロ ゾ ル 中 の
13
の
14
0.25, 500 日 目 で は 0.5 程 度 と い う 見 積 も あ る (11)。 し か し な が ら , 松 葉 に は
15
2 1 0 Pb
16
ことから,1 年程度使用したエアフィルタでは,この割合はもっと放射平衡に
17
近く,1に近いとも考えられる。ここでは,安全側に見積もって,割合は1に
18
近いものと考える。
19
2 1 0 Pb
1 3 4 , 1 3 7 Cs
が顕著な健康影響を与えるかどうかを検討する場合に
2 1 0 Po
に 対 す る 比 は , 芽 吹 き か ら 135 日 目 の 松 葉 に 付 着 し た も の の 場 合 に は
が選択的に沈着している,風雨による脱離があるなどと考えられている
1 3 7 Cs
は 14 回 検 出 さ れ , 1 3 4 Cs は 10 回 検 出 さ れ た 。 1 3 4 Cs の 比 放 射 能 お よ び
20
吸 引 空 気 体 積 あ た り の 濃 度 が 一 番 高 か っ た の は 長 崎 大 学 に お け る 2011 年 8 月
21
18 日 ~ 8 月 24 日 の 3.06×10 5 Bq/kg と 3.46×10 0 mBq/m 3 で あ っ た 。 1 3 7 Cs が 一
22
番 高 か っ た の も 同 じ 試 料 で ,3.93×10 5 Bq/kg と 4.44×10 0 mBq/m 3 で あ っ た 。こ
23
の と き の 放 射 性 セ シ ウ ム の 比 放 射 能 は 高 く , 飯 舘 村 蕨 平 の 土 壌 に 匹 敵 し た (1)。
24
これは,放射性物質がエアロゾルとして大気によって運ばれるとき,遠方にお
25
いても,濾過により大気から分離すると,高い比放射能が保たれる場合がある
7
1
ことを示唆している。比放射能の変動の方が吸引空気体積あたりの放射能濃度
2
よりも変動が小さい傾向がある。このことは,吸引空気体積あたりの放射能濃
3
度がエアロゾルの量に連動している傾向があることを意味するが,必ずしもそ
4
う な っ て い な い 場 合 も あ る 。 1 3 4 Cs, 1 3 7 Cs が 検 出 さ れ た 週 の エ ア ロ ゾ ル 粒 子 の
5
空 気 中 質 量 濃 度 (kg/m 3 )を 示 す (Fig .4)。な が さ き 県 民 の 森 で は ,1 3 7 Cs の 吸 引 空
6
気 体 積 あ た り の 濃 度 が 2012 年 10 月 23 日 ~ 31 日 に 2011 年 4 月 13 日 以 降 最
7
も 高 く な り , 2012 年 7 月 25~ 8 月 1 日 の 約 6 倍 と な っ た が , 空 気 中 質 量 濃 度
8
は 約 0.64 倍 に す ぎ ず , 比 放 射 能 は 約 9.4 倍 に 達 し た 。
9
サ ン プ リ ン グ 地 点 で の 吸 入 被 ば く を 計 算 し た も の を 示 し た (Table.2) 。
10
1 3 4 , 1 3 7 Cs
11
3.8×10 - 2 Sv よ り 小 さ く , 2 1 0 Pb, 2 1 0 Po に よ る も の に 比 べ て も 小 さ い の で , 大 気
12
の吸入被ばくによる人体への健康影響は個人レベルではほとんど問題にならな
13
いと考えられる。
が検出された一週間の
1 3 4 , 1 3 7 Cs
による内部被ばく量はいずれも
14
空気体積あたりの放射能濃度は微量でも,エアロゾルの比放射能は高くなる
15
ため,外気を建物内に取り入れる場合のエアフィルタを職業的に取り扱う者な
16
どについては,内部被ばくへの注意が必要であったと考えられる。しかし,エ
17
アロゾルには
18
1 3 7 Cs
19
マスクを着用するなどの内部被ばくへの対策が必要であると考えられる。たと
20
えば,放射線施設は,施設内での内部被ばくを防ぐため,換気量を大きくして
21
あ り , そ の 一 例 は , 36450m 3 /h に も な る (12)。 な が さ き 県 民 の 森 で 見 ら れ た エ
22
ア ロ ゾ ル の 空 気 中 質 量 濃 度 の 5×10 – 8 kg/m 3 を 適 用 し て , 一 日 8 時 間 , 1 週 間 5
23
日運転を続けたとすると,外気の取り入れ口のエアフィルタに集まるエアロゾ
24
ル は 年 間 3.8 kg と な る 。な が さ き 県 民 の 森 で 観 測 さ れ た
25
は 3.2×10 5 Bq/kg で あ る か ら , エ ア フ ィ ル タ の 清 掃 作 業 な ど を 行 い こ の エ ア ロ
1 3 4 , 1 3 7 Cs
の放射能を上回る
2 1 0 Pb
が 含 ま れ て い た こ と か ら , 134,
の 健 康 影 響 は 顕 著 で は な く , 2 1 0 Pb, 2 1 0 Po に 関 し て は , 平 常 時 に お い て も
8
2 1 0 Pb
の平均比放射能
Fig.4
Table.2
1
ゾ ル の 1%を 吸 入 し た と す る と , 2 1 0 Pb を 1.22×10 4 Bq 吸 入 し た こ と に な る 。
2
2 1 0 Po
3
約 54 mSv に も な る 。 一 般 公 衆 に 許 容 さ れ る 被 曝 線 量 の 年 間 1m Sv と 比 べ れ ば
4
高く,防護対策が必須であると考える。通常のマスクによって
5
変生成物である
6
あ る 。 1 3 4 , 1 3 7 Cs に よ る 内 部 被 ば く に つ い て は ,そ の 放 射 能 値 お よ び 実 効 線 量 係
7
数 か ら , 3 桁 以 上 小 さ い こ と が わ か る 。マ ス ク に よ っ て , 1 3 4 , 1 3 7 Cs に よ る 内 部
8
被ばくも防げるかについても検証が必要ではあるが,防げる可能性が高いもの
9
と考えられる。
も 同 程 度 含 ま れ て い る と し て Table2 と 同 様 に 内 部 被 ば く 線 量 を 求 め る と ,
2 1 0 Po
2 1 0 Pb
とその壊
がどの程度防護できるかについては,今後検証が必要で
10
11
12
2.
134
Cs と
137
Cs の 放 射 能 濃 度 の 比
2 つの核種が検出されているものに対して半減期を用い,放射能値を採取日
13
時 か ら 2011 年 3 月 11 日 に 逆 算 し て 作 成 し た
14
(Fig .5)。い ず れ も 1 に 近 い と い う こ と が 分 か っ た 。今 回 の 災 害 に よ っ て も た ら
15
された放射性セシウムの
16
見 る と ,災 害 直 後 の 値 に 換 算 す る と ほ ぼ 1.0 と な っ て い て (13-14),我 々 の 測 定
17
した値はいずれもこれに近い値を得ている。このことは,これらの放射性セシ
18
ウ ム が す べ て 主 と し て 2011 年 3 月 ご ろ 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 か ら 放 出 さ れ た
19
も の 由 来 で あ る 可 能 性 を 強 く 示 唆 し て い る 。 1 3 7 Cs の み が 検 出 さ れ て い る も の
20
については,他の発生源からの
21
く,すべて当該原発事故由来と仮定した場合に期待される
22
低く,検出限界を下回っていると推測されるので,これも,主として事故由来
23
である可能性がある。
1 3 4 Cs
と
1 3 7 Cs
1 3 7 Cs
と
1 3 7 Cs
の放射能比を示す
放射能比について報告されたデータを
であるとも考えられるが,その濃度は低
24
25
1 3 4 Cs
3. 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 か ら の 空 気 の 軌 跡
9
1 3 4 Cs
濃度はさらに
Fig.5
1
3.1 大 気 流 跡 線 分 析
2
前 回 の 報 告 (3-4)で は , な が さ き 県 民 の 森 で は , 2011 年 4 月 6 日 ~ 4 月 13 日
3
に 比 較 的 高 い 濃 度 の 放 射 能 が 検 出 さ れ た こ と を 示 し た 。そ し て ,2011 年 4 月 6
4
日 ~ 4 月 13 日 の 一 週 間 の 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 上 空 の 空 気 の 軌 跡 に よ り ,放 射
5
性核種は当該発電所から長崎に直接飛来したであろうことも分かった。以後に
6
1 3 4 , 1 3 7 Cs
7
ん地上に沈着した核種が再浮遊したものが飛来した可能性がある。しかし,沈
8
着した核種は当該発電所周辺に多く分布していることから,当該発電所周辺か
9
ら長崎周辺に至るような大気前方流跡線が得られるのではないかと考えたが,
10
後述のように,そのような流跡線は得られなかったので,放射性核種が飛来し
11
た時期に関しては,福島第一原子力発電所からの大気前方流跡線と長崎の大気
12
後方流跡線の両方を分析し,検討した。
が検出された時期には,当該発電所からの放出は少ないので,いった
13
14
3.2 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 の 上 空 の 大 気 前 方 流 跡 線
15
福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 (北 緯 37.421572°東 経 141.03261°)の 上 空 か ら の 大 気
16
前 方 流 跡 線 を 調 べ た 。 1 3 4 , 1 3 7 Cs が 検 出 さ れ た 採 取 期 間 の 始 ま る 2 日 前 に 出 発 し
17
た も の か ら 採 取 期 間 の 終 わ る 1 日 前 に 出 発 し た も の の 一 部 を 示 す (Fig.6-9)。 一
18
つ の 図 に つ い て の そ れ ぞ れ の 線 は 出 発 時 刻 が 異 な る も の を 12 時 間 ご と に 示 し
19
て い る 。 出 発 時 の 高 度 は 0m を 選 択 し た 。 追 跡 す る 時 間 は 72 時 間 を 指 定 し た 。
20
発電所から長崎上空までは1日程度はかかるので,採取期間の終わる1日前以
21
降の流跡線は採取期間のうちに長崎上空に達することはほとんどない。
22
1 3 4 , 1 3 7 Cs
23
以 下 同 じ )~ 19 日 11 時 (Fig.6),2012 年 7 月 23 日 11 時 ~ 31 日 11 時 ,2012 年
24
10 月 8 日 11 時 ~ 16 日 11 時 (Fig.7), 2012 年 10 月 21 日 11 時 ~ 30 日 11 時 ,
25
2012 年 11 月 26 日 11 時 ~ 12 月 4 日 11 時 ,2013 年 1 月 21 日 11 時 ~ 29 日 11
が 検 出 さ れ た 採 取 期 間 に 対 応 す る 2012 年 6 月 11 日 11 時 (UTC 2 時 ,
10
Fig.6-9
1
時 (Fig.8),2013 年 2 月 5 日 11 時 ~ 12 日 11 時 (Fig.9)に は ,福 島 か ら 長 崎 方 面
2
への流跡線はない。
3
4
3.3 長 崎 大 学 と な が さ き 県 民 の 森 の 上 空 の 大 気 後 方 流 跡 線
5
長 崎 大 学 お よ び な が さ き 県 民 の 森 の 高 度 0m に 向 か う 後 方 流 跡 線 を 調 べ た 。
6
1 3 4 Cs, 1 3 7
Cs が 検 出 さ れ た 採 取 期 間 に 到 達 す る も の の 一 部 を 示 す (Fig.10-13)。
7
一 つ の 図 に つ い て の そ れ ぞ れ の 線 は 到 達 時 刻 が 異 な る も の を 12 時 間 ご と に 示
8
し て い る 。到 達 時 の 高 度 は 0m を 選 択 し た 。追 跡 す る 時 間 は 72 時 間 を 指 定 し た 。
9
長崎大学で
1 3 4 , 1 3 7 Cs
が 検 出 さ れ た 採 取 期 間 で あ る 2012 年 6 月 20 日 11 時 ~ 13
10
日 11 時 (Fig.10),2012 年 8 月 1 日 11 時 ~ 7 月 25 日 11 時 ,2012 年 12 月 5 日
11
11 時 ~ 11 月 28 日 11 時 ,2013 年 1 月 30 日 11 時 ~ 23 日 11 時 (Fig.11), な が
12
さき県民の森で
13
~ 7 月 25 日 11 時 ,2012 年 10 月 17 日 11 時 ~ 10 日 11 時 (Fig.12),2012 年 10
14
月 31 日 11 時 ~ 10 月 23 日 11 時 ,2013 年 2 月 13 日 11 時 ~ 7 日 11 時 (Fig.13)
15
の う ち , 2012 年 6 月 13~ 20 日 長 崎 大 学 採 取 分 (Fig.10)と 2012 年 10 月 10~
16
17 日 な が さ き 県 民 の 森 採 取 分 (METEX の み , Fig.12)に は , 発 電 所 近 く か ら の
17
流跡線が見られるが,他には発電所近くからの流跡線はない。
1 3 4 , 1 3 7 Cs
が 検 出 さ れ た 採 取 期 間 で あ る 2012 年 8 月 1 日 11 時
18
19
3.4 大 気 流 跡 線 分 析 と 放 射 性 セ シ ウ ム
20
大気前方流跡線と大気後方流跡線の分析により,一部を除いて,福島第一原
21
子 力 発 電 所 か ら の 大 気 が 直 接 長 崎 ま で 来 る こ と は ,考 え に く い こ と が わ か っ た 。
22
し か し , 1 3 4 Cs と
23
原子力発電所から放出されたもの由来であることを示唆しているので,高濃度
24
の
25
遊して長崎に飛来したものか,エアロゾルのまま大気中に長時間滞留していた
1 3 4 , 1 3 7 Cs
Fig.10-11
1 3 7 Cs
の 放 射 能 濃 度 比 は , す べ て 2011 年 3 月 ご ろ に 福 島 第 一
を 含 む エ ア ロ ゾ ル が 広 域 に 広 が り 地 上 に 降 下 し ,微 粒 子 の ま ま 再 浮
11
Fig.12-13
1
か,いずれかであると考えられる。しかし後者ならば,地球規模の大きな大気
2
循 環 に 乗 っ て き た と 考 え ら れ る の で ,拡 散 に よ り ,も っ と 薄 め ら れ ,他 の 発 生 源 由
3
来 の も の が 加 え ら れ る た め , 1 3 7 Cs の 比 率 が 高 ま る と 考 え ら れ る 。 長 崎 大 学 構 内
4
に お い て も ,蘚 苔 類 か ら
5
東 経 129.8662°で 2014 年 4 月 10 日 に 採 取 し た 蘚 苔 類 か ら は ,2.19±0.23 Bq/kg
6
の
7
て い る 。こ れ を 2011 年 3 月 11 日 に 換 算 す る と ,そ れ ぞ れ 6.19 ± 0.66 Bq/kg,
8
6.00 ± 0.30 Bq/kg と な り , ほ ぼ 1 : 1 の 割 合 と な る 。 従 っ て , こ れ ら の 蘚 苔 類
9
に含まれる
1 3 4 Cs
1 3 4 , 1 3 7 Cs
と 5.56±0.27 Bq/kg の
1 3 4 , 1 3 7 Cs
が 検 出 さ れ て い る 。た と え ば ,北 緯 32.7862 ° ,
1 3 4 , 1 3 7 Cs( 乾 燥 状 態 ,採 取 日 換 算 )が 検 出 さ れ
は ,大 部 分 が 福 島 原 発 事 故 由 来 と 推 測 さ れ る 。こ の こ と か
10
ら す れ ば ,地 上 に は 至 る 所 に
11
アロゾルに混入した可能性は高いと考える。
12
13
1 3 4 , 1 3 7 Cs
が 堆 積 し て お り ,こ れ ら が 再 浮 遊 し て エ
大 気 後 方 流 跡 線 (Fig .10-13)を 見 る と ,多 く が 朝 鮮 半 島 も 含 め 陸 地 を 長 距 離 に
わ た り 経 由 し て お り , 1 3 4 Cs と
1 3 7 Cs
の飛来が再浮遊によることを否定しない。
14
15
3.5 放 射 性 セ シ ウ ム と 津 波 被 害 地 に お け る 重 金 属 汚 染
16
津 波 被 害 地 に お け る 重 金 属 汚 染 が 問 題 と な っ て い る (10)。 図 ら ず も 原 発 事 故
17
により放出された放射性物質がトレーサーとなり,大気の流れによる重金属汚
18
染の地理的な広がりの状況を明らかにしてくれる可能性がある。
19
な が さ き 県 民 の 森 の エ ア ロ ゾ ル の PIXE 分 析 (3)に よ れ ば ,放 射 性 セ シ ウ ム の
20
飛 来 し た 2011 年 4 月 6 日 ~ 4 月 13 日 に Fe,Mg の 濃 度 が 高 く な っ て お り ,津
21
波被害の影響が長崎に及んでいることも考えられる。しかしながら,一年後の
22
2012 年 4 月 4 日 ~ 12 日 も Fe, Mg の 濃 度 が 高 い 。 2012 年 4 月 2 日 11 時 ~ 11
23
日 の 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 上 空 か ら の 前 方 流 跡 線 (Fig.14)に よ れ ば , 西 に 向 か
24
っ て は い な い 。な お ,こ の 一 週 間 に
25
Fe, Mg の 高 濃 度 は , 主 と し て 原 発 事 故 で
Fig.14
1 3 4 , 1 3 7 Cs
12
も 検 出 さ れ て い な い 。し た が っ て ,
1 3 4 , 1 3 7 Cs
で汚染されている地域由来
1
で は な い 。Fe,Mg の 飛 来 は 津 波 被 害 の 影 響 以 外 で も お こ り ,2011 年 4 月 6 日
2
~ 4 月 13 日 の 高 濃 度 の 原 因 は , 他 に あ る 可 能 性 が あ る こ と が わ か っ た 。
3
4
5
3.6 同 程 度 の 事 故 が 起 こ っ た 場 合 の 放 射 能 汚 染 の 程 度
福島第一原子力発電所事故では,外部に放出された放射性物質は炉心に存在
6
した物のごく一部であり
1 3 7 Cs
に 関 し て は ,0.85%と 見 積 も ら れ て い る (15)。ま
7
た , 大 気 中 に 放 出 さ れ た 放 射 性 物 質 の か な り の 部 分 が 海 上 に 向 か っ た (16)こ と
8
も考慮すると,今後原子力事故が起こった場合に地上に降り注ぐ放射性物質の
9
濃 度 は ,今 回 観 測 さ れ た 濃 度 の 100 倍 以 上 と な る 可 能 性 が あ る 。仮 に 100 倍 と
10
な っ た 場 合 ,Table.2 よ り , 1 3 4 Cs と
11
で 3.8Sv で あ り ,こ れ が 仮 に 1 年 間 続 い て も 230Sv に し か な ら な い 。一 方 ,
12
エ ア フ ィ ル タ に 集 ま る エ ア ロ ゾ ル の 濃 度 は ,Table.1 よ り ,7×10 7 Bq/kg と な り ,
13
2 1 0 Pb
14
また,蘚苔類の濃度は
15
作 物 の 濃 度 は 現 在 の 規 制 基 準 値 の 100 Bq/kg を 超 え る 恐 れ も あ る と 考 え ら れ る 。
137
Cs に よ る 内 部 被 ば く 線 量 は 最 大 6 日 間
の 100 倍 以 上 と な る か ら ,被 曝 を 避 け る た め の 特 別 な 取 扱 が 必 要 と な る 。
134
Cs と
137
Cs で 1200 Bq/kg と な る 。 こ の こ と か ら , 農
16
17
結
論
18
福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 事 故 に よ っ て 放 出 さ れ た 放 射 性 物 質 は , 1140km 離 れ
19
た長崎にまで幾度となく到達している。しかし大気の吸入摂取による内部被ば
20
く線量は人体への影響が無視できる微々たるものであった。エアロゾルが集ま
21
る空調設備のフィルターなどでは注意が必要な濃度になったと考えられるが,
22
事故由来でない天然放射性物質による危険性のほうが高く,もともと日常的に
23
防護措置が必要であると考えられる。
24
将来同程度の事故が起こった場合に,地上に降り注ぐ放射性物質の濃度は今
25
回 観 測 さ れ た 濃 度 の 100 倍 以 上 と な る 可 能 性 が あ る が , 1000km 以 上 離 れ た 地
13
1
域 で は ,大 気 の 吸 入 摂 取 に よ る 内 部 被 ば く に つ い て は 少 な く と も
2
に よ っ て は 年 間 1Sv を 超 え る 恐 れ は 少 な い と 考 え ら れ る 。 し か し な が ら , 空
3
調設備のエアフィルタなどでは危険な濃度レベルとなる恐れがある。また,農
4
作 物 の 濃 度 は 現 在 の 規 制 基 準 値 の 100 Bq/kg を 超 え る 恐 れ が あ る 。福 島 第 一 原
5
子 力 発 電 所 事 故 と 同 程 度 以 上 の 原 子 力 事 故 が 再 度 発 生 す れ ば ,半 径 1000 km 以
6
上の範囲に無視できない被害が及ぶ恐れがあると言える。
134
Cs と
137
Cs
7
8
9
10
謝
辞
この研究を支えてくれた多くの長崎大学環境科学部,長崎大学大学院水産・
環境科学総合研究科の学生や教職員の方々に心より感謝いたします。
11
本 研 究 は , MEXT 科 研 費 24248060, 24404007 の 助 成 を 受 け た も の で す 。
12
利益相反なし
13
14
文 献
(1)
Endo S, Kimra S, Takatsuji T, Nanasawa K, Imanaka T, Shizuma K.
15
Measurement
16
Fukushima
17
estimated cumulative external dose estimation. J Environ Radioact
18
2011;111:18-27.
19
(2)
20
21
of
soil
Daiichi
contamination
Nuclear
Power
by
radionuclides
Plant
accident
due
and
to
the
associated
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3
development - January 25-26, 2012 Kojin-Kaikan, Hiroshima University
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2012;79-86
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(5)
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(6)
9
10
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法 —測 定 条 件 と 無 標 準 定 量 分 析 法 — RADIOISOTOPES 2000:49:494-504
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of
12
coefficients. ICRP Publ 72 1995;Ann. ICRP 26 (1).
13
(8)
14
15
16
17
radionuclides — Part
5
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of
ingestion
and
inhalation
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A,
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Grossman
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高辻俊宏, 吉田正博, 高尾秀明, 大浦紀信, 琴浦和樹, 山中泰, 柳田洋
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良 , 奥 村 寛 . 非 密 封 RI 施 設 の 自 動 空 調 換 気 設 備 と 排 風 機 運 転 状 況 自 動 監 視
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1
2
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放射能比を指標
4
とした福島第一原子力発電所事故に由来する放射性核種の放出原子炉別汚
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の 放 射 性 物 質 ( ヨ ウ 素 1 3 1 , セ シ ウ ム 1 3 7 ) の 量 に つ い て , 福 島 1 F1
8
~ 3 号 機 の 原 子 炉 停 止 時 の 放 射 性 物 質 の 量 に つ い て , 地 震 被 害 情 報 ( 第 93
9
報 )( 4 月 14 日 15 時 00 分 現 在 ) 及 び 現 地 モ ニ タ リ ン グ 情 報 , 経 済 産 業 省 ,
10
2011;
11
http://www.meti.go.jp/press/2011/04/20110414004/20110414004.html,
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2014 年 11 月 18 日 閲 覧
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(16)
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15
http://nsec.jaea.go.jp/ers/environment/envs/fukushima/, 2014 年 11 月 20
16
日閲覧
17
18
Fig.1 The place of Nagasaki University and Nagasaki Prefectural Forest
19
Park, Fukushima Daiichi nuclear power plant (The distant between
20
Nagasaki University and Fukushima Daiichi nuclear power plant is
21
1139.44km. The distant between Nagasaki University and Nagasaki
22
Prefectural Forest Park is 19.14km. )
23
24
25
Fig.2 Specific activity of aerosol collected at Nagasaki prefectural forest park
and Nagasaki University
Fig.3 Radioactivity concentration per air volume from 23 Mar 2011 to 13Feb 2013
16
1
2
3
4
Fig.4 The mass concentration of aerosol per unit volume of air from 23 Mar
2011 to 13 Feb 2013
F ig.5
1 3 4 Cs/ 1 3 7 Cs
activity ratios for samples both nuclides were detected
converted backward to the value of Mar 11, 2011.
5
Fig.6 Air forward trajectory from Fukushima Daiichi nuclear power plant
6
between 11 and 19 Jun 2012 (Total run time 72 hours, start 1 new
7
trajectory every 12 hours) . The curves indicate trajectories that start at
8
different times.
9
and 20 Jun 2012 at Nagasaki University. The left is NOAA and the right
10
1 3 4 , 1 3 7 Cs
are detected in the aerosol collected between 13
is METEX results.
11
Fig.7 Air forward trajectory from Fukushima Daiichi nuclear power plant
12
between 8 and 16 Oct 2012 (Total run time 72 hours, start 1 new trajectory
13
every 12 hours) . The curves indicate trajectories that start at different
14
times.
15
2012 at Nagasaki prefectural forest park. The left is NOAA and the right
16
is METEX results.
1 3 4 , 1 3 7 Cs
are detected in the aerosol collected between 10 and 17 Oct
17
Fig.8 Air forward trajectory from Fukushima Daiichi nuclear power plant
18
between 21 and 29 Jan 2013 (Total run time 72 hours, start 1 new
19
trajectory every 12 hours) . The curves indicate trajectories that start at
20
different times.
21
and 30 Jan 2013 at Nagasaki University. The left is NOAA and the right
22
is METEX results.
1 3 4 , 1 3 7 Cs
are detected in the aerosol collected between 23
23
Fig.9 Air forward trajectory from Fukushima Daiichi nuclear power plant
24
between 5 and 12 Feb 2013 (Total run time 72 hours, start 1 new trajectory
25
every 12 hours) . The curves indicate trajectories that start at different
17
1
times.
2
2013 at Nagasaki prefectural forest park. The left is NOAA and the right is
3
METEX results.
1 3 4 , 1 3 7 Cs
are detected in the aerosol collected between 7 and 13 Feb
4
Fig.10 Air backward trajectory from Nagasaki University between 13 and 20
5
Jun 2012 ( Total run time 72 hours, start 1 new trajectory every 12 hours) .
6
The curves indicate trajectories that arrive at different times.
7
are detected in the aerosol collected between 13 and 20 Jun 2012 at
8
Nagasaki University. The left is NOAA and the right is METEX results.
1 3 4 , 1 3 7 Cs
9
Fig.11 Air backward trajectory from Nagasaki University between 23 and 30
10
Jan 2013 ( Total run time 72 hours, start 1 new trajectory every 12 hours) .
11
The curves indicate trajectories that arrive at different times.
12
are detected in the aerosol collected between 23 and 30 Jan 2013 at
13
Nagasaki University. The left is NOAA and the right is METEX results.
1 3 4 , 1 3 7 Cs
14
Fig.12 Air backward trajectory from Nagasaki prefectural forest park between
15
10 and 17 Oct 2012 ( Total run time 72 hours, start 1 new trajectory every
16
12 hours) . The curves indicate trajectories that arrive at different times .
17
1 3 4 , 1 3 7 Cs
18
at Nagasaki prefectural forest park. The left is NOAA and the right is
19
METEX results.
are detected in the aerosol collected between 10 and 17 Oct 2012
20
Fig.13 Air backward trajectory from Nagasaki prefectural forest park between
21
7 and 13 Feb 2013 ( Total run time 72 hours, start 1 new trajectory every
22
12 hours) . The curves indicate trajectories that arrive at different times .
23
1 3 4 , 1 3 7 Cs
24
Nagasaki prefectural forest park. The left is NOAA and the right is METEX
25
results.
are detected in the aerosol collected between 7 and 13 Feb 2013 at
18
1
Fig.14 Air forward trajectory in Fukushima Daiichi nuclear power plant
2
from 04 Apr 2012 to 11 Apr 2012 (Total run time 72 hours, start 1 new
3
trajectory every 12 hours). The curves indicate trajectories that start at
4
different times. The left is NOAA and the right is METEX results.
5
6
Table .1
134
Cs and
7
Table .2
134
Cs,
137
137
Cs detected in Nagasaki (Bq/kg)
Cs and
210
Pb detected in Nagasaki (mBq/m 3 ) and evaluation of internal
8
exposure in each term. Effective dose coefficients of
9
radioactive equilibrium
210
Bi,
206
Hg and
206
Tl ) and
134
Cs,
210
137
Cs,
210
Pb (including
Po are assumed 2.0×10 - 8 ,
10
3.9×10 - 8 , 1.2×10 - 6 and 3.3×10 - 6 Sv/Bq, respectively according to ICRP Publ.72.
11
and
12
m 3 /day.
210
210
Pb
Po are assumed radioactive equilibrium. Respiratory volume is assumed 22.21
13
19
Nagasaki Prefectural Park
Nagasaki University
GSI 1:1,000,000 INTERNATIONAL MAP
GSI Japan And Its Surroundings
Fig.1 The place of Nagasaki University and Nagasaki Prefectural Forest Park,
Fukushima Daiichi nuclear power plant (The distant between Nagasaki University
and Fukushima Daiichi nuclear power plant is 1139.44km. The distant between
Nagasaki University and Nagasaki Prefectural Forest Park is 19.14km. )
1
134
137
Cs
Cs
210
Pb
103
102
101
Terms
Terms
Fig.2 Specific activity of aerosol collected at Nagasaki prefectural forest park and Nagasaki University
2
23Jan-30Jan 2013
105
106
28Nov-05Dec 2012
Nagasaki prefectural forest park
25Jul-01Aug 2012
10
Sepcific activity of aerosol(Bq/kg)
6
13Jun-20Jun 2012
104
18Aug-24Aug 2011
07Feb-13Feb 2013
23Oct-31Oct 2012
10Oct-17Oct 2012
25Jul-01Aug 2012
20Jul-27Jul 2011
20Apr-27Apr 2011
13Apr-20Apr 2011
06Apr-13Apr 2011
30Mar-06Apr 2011
23Mar-30Mar 2011
Specific activity of aerosol(Bq/kg)
107
107
Nagasaki University
105
4
134
10
137
Cs
Cs
210
Pb
103
102
101
23Oct-31Oct 2012
10Oct-17Oct 2012
10-1
Cs
137
Cs
210
Pb
10-2
10-3
Terms
Fig.3 Radioactivity concentration per air volume from 23 Mar 2011 to 13 Feb 2013
3
2 3 J a n -3 0 J a n 2 0 1 3
134
2 8 N o v -0 5 D e c 2 0 1 2
102
2 5 J u l-0 1 A u g 2 0 1 2
101
C o n c e n tra tio n p e r a ir v o lu m e ( m B q /m 3 )
Nagasaki prefectural forest park
1 3 J u n -2 0 J u n 2 0 1 2
100
1 8 A u g -2 4 A u g 2 0 1 1
07Feb-13Feb 2013
Terms
25Jul-01Aug 2012
20Jul-27Jul 2011
20Apr-27Apr 2011
13Apr-20Apr 2011
06Apr-13Apr 2011
30M ar-06Apr 2011
23M ar-30M ar 2011
Concentration per air volum e ( m Bq/m 3 )
102
Nagasaki University
101
100
134
137
10-1
Cs
Cs
210
Pb
10-2
10-3
Nagasaki prefectural forest park
6.0x10-8
5.0x10-8
kg/m 3
4.0x10-8
3.0x10-8
2.0x10-8
1.0x10-8
07Feb-13Feb 2013
23Oct-31Oct 2012
10Oct-17Oct 2012
25Jul-01Aug 2012
20Jul-27Jul 2011
20Apr-27Apr 2011
13Apr-20Apr 2011
06Apr-13Apr 2011
30Mar-06Apr 2011
23Mar-30Mar 2011
0.0
Terms
Nagasaki University
3.0x10-8
2.5x10-8
kg/m3
2.0x10-8
1.5x10-8
1.0x10-8
5.0x10-9
23Jan-30Jan 2013
Terms
28Nov-05Dec 2012
25Jul-01Aug2012
18Aug-24Aug 2011
13Jun-20Jun 2012
0.0
Fig.4 The mass concentration of aerosol per unit volume of air from 23
Mar 2011 to 13 Feb 2013
4
Nagasaki prefectural forest park and Nagasaki University
2.0
1.5
1.0
0.5
23Jan-30Jan 2013
25Jul-01Aug 2012
Fig.5 134Cs/137Cs activity ratios for samples both nuclides were detected
converted backward to the value of 11 Mar 2011.
5
07Feb-13Feb 2013
Terms
18Aug-24Aug 2011
20Jul-27Jul 2011
20Apr-27Apr 2011
13Apr-20Apr 2011
06Apr-13Apr 2011
30Mar-06Apr 2011
0.0
Fig.6 Air forward trajectory from Fukushima Daiichi nuclear power plant between 11 and 19 Jun 2012 (Total run time 72 hours, start 1 new
trajectory every 12 hours). The curves indicate trajectories that start at different times. 134,137Cs are detected in the aerosol collected
between 13 and 20 Jun 2012 at Nagasaki University. The left is NOAA and the right is METEX results.
6
Fig.7 Air forward trajectory from Fukushima Daiichi nuclear power plant between 8 and 16 Oct 2012 (Total run time 72 hours, start 1 new
trajectory every 12 hours). The curves indicate trajectories that start at different times.
134,137Cs
are detected in the aerosol collected
between 10 and 17 Oct 2012 at Nagasaki prefectural forest park. The left is NOAA and the right is METEX results.
7
Fig.8 Air forward trajectory from Fukushima Daiichi nuclear power plant between 21 and 29 Jan 2013 (Total run time 72 hours, start 1 new
trajectory every 12 hours). The curves indicate trajectories that start at different times. 134,137Cs are detected in the aerosol collected between
23 and 30 Jan 2013 at Nagasaki University. The left is NOAA and the right is METEX results.
8
Fig.9 Air forward trajectory from Fukushima Daiichi nuclear power plant between 5 and 12 Feb 2013 (Total run time 72 hours, start 1 new
trajectory every 12 hours). The curves indicate trajectories that start at different times. 134,137Cs are detected in the aerosol collected between
7 and 13 Feb 2013 at Nagasaki prefectural forest park. The left is NOAA and the right is METEX results.
9
Fig.10 Air backward trajectory from Nagasaki University between 13 and 20 Jun 2012 (Total run time 72 hours, start 1 new trajectory every
12 hours). The curves indicate trajectories that arrive at different times. 134,137Cs are detected in the aerosol collected between 13 and 20 Jun
2012 at Nagasaki University. The left is NOAA and the right is METEX results.
10
Fig.11 Air backward trajectory from Nagasaki University between 23 and 30 Jan 2013 (Total run time 72 hours, start 1 new trajectory every
12 hours). The curves indicate trajectories that arrive at different times. 134,137Cs are detected in the aerosol collected between 23 and 30 Jan
2013 at Nagasaki University. The left is NOAA and the right is METEX results.
11
Fig.12 Air backward trajectory from Nagasaki prefectural forest park between 10 and 17 Oct 2012 (Total run time 72 hours, start 1 new
trajectory every 12 hours). The curves indicate trajectories that arrive at different times.
134,137Cs
are detected in the aerosol collected
between 10 and 17 Oct 2012 at Nagasaki prefectural forest park. The left is NOAA and the right is METEX results.
12
Fig.13 Air backward trajectory from Nagasaki prefectural forest park between 7 and 13 Feb 2013 (Total run time 72 hours, start 1 new
trajectory every 12 hours). The curves indicate trajectories that arrive at different times. 134,137Cs are detected in the aerosol collected
between 7 and 13 Feb 2013 at Nagasaki prefectural forest park. The left is NOAA and the right is METEX results.
13
Fig.14 Air forward trajectory in Fukushima Daiichi nuclear power plant from 04 Apr 2012 to 11 Apr 2012 (Total run time 72 hours, start 1
new trajectory every 12 hours). The curves indicate trajectories that start at different times. The left is NOAA and the right is METEX
results.
14
Table 1 134Cs and 137Cs detected in Nagasaki (Bq/kg)
Detection
Time to
Place
Week
start and
134Cs
limit value of
Detection limit
137Cs
value of 137Cs
210Pb
134Cs
end
18Aug-24Aug 2011
11:30
(3.06±0.03)×105
0.86×104
(3.93±0.04)×105
1.12×104
(4.52±0.22)×105
13Jun-20Jun2012
11:30
ND
1.86×104
(2.07±0.53)×104
1.56×104
(6.13±0.56)×105
25Jul-01Aug2012
11:30
(9.07±2.30)×103
6.82×103
(1.93±0.21)×104
0.57×104
(1.30±0.19)×105
28Nov-05Dec2012
11:30
ND
9.56×102
(9.41±2.73)×102
8.15×102
(2.16±0.05)×105
23Jan-30Jan 2013
11:30
(2.10±0.45)×103
1.33×103
(2.37±0.40)×103
1.28×103
(5.10±0.07)×105
23Mar-30Mar 2011
11:30
(1.72±0.38)×102
1.08×102
ND
1.36×102
(5.60±0.15)×103
30Mar-06Apr 2011
11:30
(6.30±0.12)×103
3.55×102
(7.06±0.13)×103
0.38×103
(5.01±0.16)×103
06Apr-13Apr 2011
11:30
(11.27±0.05)×103
0.14×103
(12.36±0.06)×103
0.17×103
(1.99±0.03)×104
13Apr-20Apr 2011
11:30
(1.21±0.05)×103
1.27×102
(1.29±0.05)×103
0.12×103
(2.29±0.06)×104
Nagasaki prefectural
20Apr-27Apr 2011
11:30
(1.13±0.05)×103
0.12×103
(1.44±0.05)×103
0.11×103
(3.02±0.05)×105
forest park
20Jul-27Jul 2011
11:30
(3.68±1.02)×102
3.01×102
(3.30±1.02)×102
3.46×102
(1.32±0.05)×105
25Jul-01Aug 2012
11:30
ND
1.53×103
(1.32±0.42)×103
1.25×103
(7.34±0.51)×104
10Oct-17Oct 2012
11:30
ND
1.93×103
(1.68±0.53)×103
1.59×103
(6.11±0.01)×105
23Oct-31Oct 2012
11:30
ND
1.27×104
(1.24±0.3)×104
8.65×103
(1.40±0.05)×106
07Feb-13Feb 2013
11:30
(2.21±0.68)×103
2.05×103
(4.69±0.60)×103
1.66×103
(6.05±0.10)×105
Nagasaki University
15
Table 2 134Cs, 137Cs and 210Pb detected in Nagasaki (mBq/m3) and evaluation of internal exposure in each term. Effective dose coefficients of 134Cs, 137Cs, 210Pb
(including
radioactive equilibrium 210Bi, 206Hg and 206Tl ) and 210Po are assumed 2.0×10-8, 3.9×10-8, 1.2×10-6 and 3.3×10-6 Sv/Bq, respectively according to ICRP
Publ.72. 210Pb and 210Po are assumed radioactive equilibrium. Respiratory volume is assumed 22.21 m3/day.
Place
Term
134Cs
3
(mBq/m )
137Cs
3
(mBq/m )
Committed effective
dose of
134Cs and 137Cs
(μSv)
210Pb
Committed effective
dose of
210Pb and 210Po
(μSv)
18Aug-24Aug 2011
(3.46±0.04)×100
(4.44±0.05)×100
(3.768±0.033)×10-2
(5.11±0.24)×100
3.575±0.168
13Jun-20Jun 2012
ND
(1.91±0.49)×10-1
(1.16±0.30)×10-3
(5.66±0.52)×100
3.96±0.36
25Jul-01Aug 2012
(2.07±0.53)×10-1
(4.40±0.48)×10-1
(3.31±0.33)×10-3
(2.97±0.43)×100
2.08±0.30
28Nov-05Dec 2012
ND
(2.38±0.70)×10-2
(1.44±0.42)×10-4
(5.47±0.12)×100
3.827±0.084
23Jan-30Jan 2013
(4.08±0.88)×10-2
(4.60±0.78)×10-2
(4.06±0.54)×10-4
(9.90±0.13)×100
6.926±0.091
23Mar-30Mar 2011
(7.44±1.63)×10-3
ND
(2.31±0.51)×10-5
(2.42±0.06)×10-1
(1.69±0.04)×10-1
30Mar-06Apr 2011
(2.61±0.05)×10-1
(2.99±0.06)×10-1
(2.62±0.04)×10-3
(2.12±0.07)×10-1
(1.48±0.05)×10-1
06Apr-13Apr 2011
(4.78±0.02)×10-1
(5.24±0.02)×10-1
(4.663±0.014)×10-3
(8.42±0.11)×10-1
(5.89±0.07)×10-1
13Apr-20Apr 2011
(3.71±0.15)×10-2
(3.96±0.16)×10-2
(3.55±0.11)×10-4
(7.01±0.17)×10-1
(4.90±0.12)×10-1
Nagasaki prefectural
20Apr-27Apr 2011
(2.32±0.11)×10-2
(2.95±0.11)×10-2
(2.51±0.08)×10-4
(6.21±0.11)×100
4.34±0.08
forest park
20Jul-27Jul 2011
(5.87±1.62)×10-3
(5.27±1.62)×10-3
(5.02±1.10)×10-5
(2.81±0.19)×100
1.97±0.13
25Jul-01Aug 2012
ND
(3.05±0.98)×10-2
(1.85±0.59)×10-4
(1.70±0.12)×100
1.19±0.08
10Oct-17Oct 2012
ND
(3.39±1.07)×10-2
(2.05±0.65)×10-4
(1.23±0.20)×101
8.61±1.40
23Oct-31Oct 2012
ND
(1.85±0.44)×10-1
(1.12±0.27)×10-3
(2.08±0.70)×101
(1.46±0.49) ×101
07Feb-13Feb 2013
(5.06±1.57)×10-2
(1.07±0.14)×10-1
(8.06±0.98)×10-4
(1.38±0.24)×101
9.65±1.68
Nagasaki University
16
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