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641KB - 新エネルギー・産業技術総合開発機構
エネルギーITS推進事業 「自動運転・隊列走行技術の研究開発」 (2008年度~2012年度 5年間) 委託先名 神戸大学 2013年 3月 12日 研究開発の概要(1) 車線保持制御技術 • 従来手法:前方の白線情報を利用(前方注視モデル) • 開発手法:側方直下の白線情報を利用 制御の困難度が高い 新たに非線形制御手法を開発 道路カント・曲率を考慮し高精度化 障害物回避のためのレーンチェンジ 制御ゲインのセルフチューニングによる自動化 経路再生成による不確定な偏差の抑制 先行車追従制御(先頭車手動操舵) 検証試験 開通前の新東名高速道路 (1000R, 3000~4000R) 産総研北サイト JARI城里テストコース 横偏差 目標値 達成値 80km/h 1000R ±0.15m ±0.15m 車線維持制御 ・経路追従制御法(Path Following)に基づいた構築 車両の運動学と動力学特性 車両中心 道路中心 廻頭角 横偏差 e2 e3 非線形性 e2 v sin e3 e = ω − ω r 3 d γ a11 a12 γ b1 = + δ dt β a21 a22 β b2 d dt 車両の望ましい角速度と操舵角 ωc = − K 2 e2 vr − K 3 sin e3 vr = v cos e3 δ = K f l f − K r lr Kfv γ+ カント・曲率 Mv ωc 2K f 日本大学が構築した車両モデルを 近似的に組み込み + δH 研究開発の概要(2) 車間距離制御技術 • 従来手法:前方の車間距離・相対速度のみを利用 • 開発手法:前方・後方の車間距離・相対速度を利用 新たに車車間通信を用いた車間距離制御手法を開発(4m車間距離4台隊列) 一般車に追従する隊列用 ACC (Adaptive Cruise Control) を開発 隊列形成制御法を開発 検証試験 開通前の新東名高速道路 産総研北サイト JARI城里テストコース 車間距離誤差 目標値 達成値 80km/h定常 ±0.5m ±0.5m 0.5G減速 -3.0m -2.0m 制御により仮想ばね・ダンパシステムに変換 速度追従・車間距離制御 • 前方・後方の車間距離,相対速度を利用した車間距離制御 ui = Ti 1 ( vi + vr − c0 (vi − vr )) + k1 ( xi −1 − xi − L − d ) + c1 (vi −1 − vi ) K i Ti 速度誤差 前方車間距離 前方相対速度 − k1 ( xi − xi +1 − L − d ) − c1 (vi − vi +1 ) 後方車間距離 d[m] ds d[m] ds df df T t[s] 後方相対速度 T t[s] トラックシミュレータの構築・検証 • TruckSim をベースに Simulink で機能追加 • 日本大学の詳細モデル,計測結果の組み込み • 制御実験前の事前検証,アルゴリズム評価 研究開発の概要(3) 実用化の場とその状況,課題 • 高速道路における幹線トラック輸送 • 現在の物流事業での課題である安全性,省エネ,労働環境の改善に必要 実用化に向けた課題は,社会受容性および法令への適合性 国内外の研究開発動向 IMTS PATH Chauffeur KONVOI SARTRE Energy ITS 操舵 システム 磁気 磁気 前方追従 白線 前方追従 白線・前方追従 車両 バス 乗用車・トラック トラック トラック 混合 トラック 台数 3台 8台・3台 2台 4台 5台 4台 車間距離 20m 3~6m 10m 10m 6m 4m 国 日本 米国 ドイツ ドイツ EU 日本 研究開発目標と根拠 研究開発項目(個別テーマ) 研究開発目標 根拠 自律走行制御モデルと 自律走行制御シミュ レータの設計 ・大型トラック80km/hの走行時, 目標経路から横偏差±20cm以下 ・誤差が実測値の5%以内である 自律走行制御シミュレータの設計 ・車群の空気抵抗減や安全性の観点から, 横偏差の低減が必要 ・実車実験の回数は限られるため,事前検 証のために高精度なシミュレータが必要 ② 隊列走行の制御モデル とシミュレータの設計 ・大型トラック80km/hの定常走行時, ・車群の空気抵抗減や安定走行の観点から, 車間距離誤差0.5m以下 車間距離誤差の低減が必要 ・大型トラック0.5G減速時,車間距 ・緊急停止時に大きな車間距離誤差が予想 離誤差-3m以内 され,安全な減速・停止が必要 ③ 自動運転制御モデルと シミュレータの設計 ・小型トラックの60km/hでの自動運 転制御 ・市街地を考慮した車速で,障害物の回避 や緊急停止が可能な制御法が必要 ④ トレーラ型トラックによ る隊列走行のフィージ ビリティ調査 ・シミュレーションによる操舵制御 モデルの適合性(横偏差±20cm 以下)確認 ・実車での利用可能性の判断に,トレーラ型 トラックに対する操舵制御が,通常トラック と同等性能が確保されるかの確認が必要 ① 個別研究開発項目の目標と達成状況 ① 目標 成果 達成度 今後の課題 横偏差 ±20cm 横偏差 ±20cm ◎ 公道試験 4m4台走行・ 車間誤差 -2.0m以内 (0.5G減速) 4m4台走行・ 車間距離 -3.0m以内 (0.5G減速) ◎ 公道試験 自動運転制御モデルとシ 60km/h走行 障害物回避 60km/h走行 障害物回避 ○ 複雑な挙動 トレーラ型トラックによる隊 列走行のフィージビリティ調 査 シミュレータ による適合性 確認 シミュレータ による適合性 確認 ○ 実車走行試験 自律走行制御モデルと自律 走行制御シミュレータの設 計 隊列走行の制御モデルとシ ② ミュレータの設計 ③ ミュレータの設計 ④ ◎ 大幅達成、○達成、△達成見込み、 ☓未達 成果のまとめ 隊列走行に関する以下の各種制御アルゴリズムを開発し, 未供用高速道路やテストコースでの実証試験により, 世界トップクラスの制御性能や機能を持つことが確認された. • カントや曲率を考慮した操舵制御 • 操舵系制御ゲインの自動チューニング • 障害物回避,レーンチェンジ • 先行車追従制御 • 車車通信を利用した車間距離制御 • 隊列走行用 CACC (Cooperative Adaptive Cruise Control)