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Page 1 京都大学 京都大学学術情報リポジトリ 紅
Title Author(s) Citation Issue Date URL 量子系のフラクタル経路積分法と量子コヒーレンス(基研 長期研究計画「進化の力学への場の理論的アプローチ」 報告,研究会報告) 鈴木, 増雄 物性研究 (1990), 54(5): 576-583 1990-08-20 http://hdl.handle.net/2433/94125 Right Type Textversion Departmental Bulletin Paper publisher Kyoto University 研究会報告 量子系のフラクタル経路積分法 と量子 jヒ- レンス 東大 ・理 鈴 木 増 雄 il.はじめに 量子多体系の研究の新しい方法として , 「フ ラ ク タル経 路 積 分 法 」 を提唱 したい.1, 2 ) これは,非可換な任意の演算子A,B に対 して , そ の指 数 演 算 子 e xp[ x( A+A) ]が e x p [ x( A+B) ]-f , A ( A,B) +0( x九十l ) , 但L ( 1. 1) e t 2 B e t 3 A e l B -e l N ^ ( 1. 2) の形に,任意の正の整 数 刑に対して分解できる とい う 一 般 分 解 定 理の発見1 , 2 ) に基づ く. 但し,i , ・ は xに比例 し た 実数であり,Mは, mと共に 大き く な る正の整数である. この 分割は,i , ・として負の 億 も含むフラクタルな 構 造を し て い る . 負の時間や負の温度を含む 点で,概念的にも極め て 興味深く,量子モン テ カ ル ロ 法 な ど の物性分野だけでなく,素粒 子や原子核の分野にも使 えるものと期待され る . 上の分解公式( 1. 1)と ( 1 . 2 ) は,次の一般 化さ れ たト ロック†公式3-6) ( 1. 3) e x p [ x( A・B) ]l f n ( 含 意) ] n ・ o ( 貰) f , A ( A,B)-e h ^ として利用すると,量子多体系 を研究するのに極めて便利である. $2.漸化式を用いた分解理論 と対称性 ( 1. 1) の左辺 を x に関 して展開 して,両辺 を比較 して l t , ・ tを決めるのは,mが少 し大 き くなるとたちまち困難になって しまう.ここでは,次のような極めて便利 な漸化法を提唱 する. 定理 1 ( 構成定理) :指数演算子 e xp[ ェ( Al+A2 +・ ・ ・ +Aq)] に対 して,( m-1 )次近似 Qれ_1 ( I)を考える : q e xp( よ) ∑A ( I) + 0( xn) . ' -I ,.) - Qn_1 ( 2. 1) この とき, ∽ 東近似 ( の一つ)を次の ように作 ることがで きる :任意の r( ≧2)に対 し て, -5 7 6- 「 進化 の力学への場の理論的アプローチ 」 r Q. A ( I) -メⅡ -1 Q p叫X) , ( 2. 2) ト l( . という積 を作 り,パ ラメータl p, A , , . Iを次の方程式の解 として決める : トT r ∑ ♪n J ・ 7 n-o wi t h i ∑p U- 1 5 = 1 1. ( 2. 3) 証明については,文献1) ,2)を参照 して頂 きたい.証明の要点 を一つだけ述べ るならば, それは次の恒等式に着 目することである. q q ex p( x昌 Aた )= P ( p n J ・ X昌Ah ) ・ r , g l e X ( 2・ 4) 次 に,奇数次の分解 Q紬 _ I ( I)が求 まった とき,偶数次の分解 Q2 , A ( I)を求める定理1, 2) をあげる. 対称性の定理) :今,演算子 F( I) が次の意味で 定理 2 ( F( I) F( -I) - 1 ; F( 0 ) -1 ( 2. 5) 対称的であるとき, この演算子 F( I) の( 2 m11 ) 炎近似 ( の一つ)G2 九一. ( I)が対称的,す なわち, G2.nI . ( I) G2n_1 ( -I)- 1 ( 2. 6) ならば,実は,G2れ_ 1 ( I)は,2 m次 まで正 しい.すなわち, G2,A_ . ( I)- G2 , A ( I) ( 2. 7) と書ける. この証明 も,文献1) -3)を参照 して頂 きたい. $3.瀬化式の方法による実分解 x( A+B) ]の もっとも簡単な分解は, よく知 られているように, 指数演算子 expl fl ( A,B)- ( 3. 1) ex^exB で与えられる.その次に便利な分解 として知 られているのは,次の対称 な分解である : S( I) -e 争 exBe争 ( 3. 2) , すなわち, - ex( ^'B) S( I) +o( E3 ) . ( 3. 3) さて, これか ら,定理 1を応用 して高次の分解 を顕わに求めてみよう.後でわかるよう に, r- 2では,実数係数 h ・tの分解 は作れないので,T・- 3の場合 について実数分解の 作 り方 を説明する.次の恒等式 - e∬ (A+B)e(1-2SW A+B)e叫 ex( A+B) ( 3. 4) A+B) か ら出発する.これに対応 して, 3次の分解 S , ( I) -S( s x) S( ( 1 -2 5 ) I) S( s x) , ( 3. 5) - 577 - 研究会報告 を考える.パラメータ∫は,定理 1の条件 ( 2. 3)より, 2 ㌔+( 1 -2 ∫ ) 3-0 , ( 3. 6) で与えられる.すなわち,この実数解は, 1 S= 再 房= 1 ・ 3 51 2' ' ' ・ ( 3. 7) となる.こうして, もっとも簡単な 3次の実分解 S 3 ( I) - 。号 x A 。s x B e 穿 x Ae ' ト2W B。上声 ^ e 鉱βe 音 x A ( 3. 8) S が求 まる.これは明 らかに,次の対称性 をもっている : S , ( I) S。 ( -I) -1 . ( 3. 9) したがって定理 2より,S , ( I)は 4次 まで正 しいことがわか り, S . ( I) -S , ( I) ( 3. 1 0) とな る. 同様 に して, ( 2 m-3 ) 次 の対称 な分解 S 2 , a _ 3 ( ∫)が わかった とす る と, これ は ( 2 m-2 ) 次 まで正 しいから,定理 1と2により, '( 2 m-1 ) 次 と2 m次の分解が同時に, S 2 , n , _ I ( I) -S2 , a ( I) -S2 , A _ 3 ( A , n x) S2 n _ , ( ( 1 -2 k m ) I) S 2 n _ 3 ( k n r) , ( 3. l l ) によって与えられる1),2).但 し, k n-( 2 -2/ ( 2 n -) ) 1 ( 3. 1 2) 1 -1. しか し,上記の展開は,m- ∞ で収束 しない.何故なら,A, n >1 であるからである. I t n l <1 )を求めてみよう. そこで,次に, もっと実用的な収束する実分解 ( x p [ x( A.+A2 +・ ・ ・ +Aq ) ]を考 えてみよう. さて,次の ような 指数演算子 も,一般的に e 2 m次の対称分解 S 2 , n *を考える1,2): F( I)≡e x p [ x( A. +A2 十・ ・ ・ +Aq ) ] + α3 2 7 n'1). -S2 n * ( I) ( 3. 1 3) すなわち, S2れ * ( I)-S2 n _ . * ( I) -[ S2 仇 _ 3 * ( p仇 X) ] 2 S 2 , a _ 3 * ( ( 1 -4 p, a ) I) [ S 2 , a _ , 辛 ( p, n x) ] 2 . ( 3. 1 4) 1次の分解 S. * ( I) は次式 S ( I) で与えられる : sl *( I) -S( I)≡ BA 2 ・ ・ ・ e孝 幸1e X ^ q e 争q 1 ・ ・ ・ e争2 e iA. . ( 3. 1 5) e争 Ie これ は,対称 的 な分解 で あ るか ら, 同時 に 2次 まで正 しい. したがって S 2 * ( I) Sl * ( I) である.さて, ( 3. 1 4) 式の p , nは, 4 如2 n -+( 1 -4 pn ) 2 n1-0, 1 i . e . ,p n-( 4-4 去 で与 えられる.m ≧ 2では,p , nは -5 7 8- ) ll ( 3. 1 6) ▲ --I-/ Il 弟 JJ 、 札 ら ) I t zこ i6 こ t22 % ) ち・- l -ip2・ t5- お2 P3 ・ こ ち6 - - ち一 - 7-. 紅 - s -ち z 5 "- t - t 早 - t3- i 3 p2 ) ・ 6- t ち- -叫 2 . 2 ) i (i - 3p p S 2S ( 11 92 I p3 ,t 21 fp ( 1- pa ) , ち8 - ち 9- ちO- p2 ( 11 p3 ) , t 2 5 軸 i ( , 3 ? 2 ) ( , 触 p 2 4 3 ・ a L ・ 4 2 A 1 4 9 0 7 7 9 4 3 7 5 7 1 . I , お よ び 9 は D t l o g 5 / l o g 3 互 4 6 ・ . と な る O で あ る ・ 歯 の t j G " べ て -こ し た も の で あ る ・ 物 ち6 の力学への場の理論釣 アプロづ フラクタル分解 ニ ss * ( I)- S6 S ( I) , . ( a ) S3 *( - S4 ・ ( a)・t ( r 靴 - ち 1 - l ps ) ・t 26 I ( ,-4 p2 ) ( ,l ps ) , 3-0 ・ 3 7 3 0 6 5 8 27 7 3 3 27 2 8. . . , -∞でのフラクタル娠 D 1 -5 7 9- J 研究会報告 ぷ ・喜 一 く如 く・ 妄 q n d -t1-4如 l<言 ( 3 ・ 1 7) ・ の範囲にある.2m次の分解 は,定理 1と 2を用いて漸化的に与えられるから,最終的に, 分解 ( 1, 2) の 因 は,庚の変数の積で与えられることになる : p2 ,93 ,・ ・ ・ ,A. A ,1-4 92 ,1-4 p3 ,・ ・ ・ i1-4ク,A_ ( 3. 1 8) したがって 0 I i m i, ・ 7 A 一 〇〇 ( 3. 19) となる. この分割の間博 は,第 1図のようにフラクタルな構造 をしてお り, しか も,負の 値 も含 まれている. i4.複素分解 パ ラメータ 1 t , ・ Iが複素数 となる分解 を複素分解 と呼ぶ1,2). ここでは,複素分解の求め 方 を簡単に説明する.この場合は,定理 1だけや充分である。 例えば,定理 1で r- 2の場合 を考えると, 3次の分解は, ( 4. 1 ) Q3 ( 2 ) ( I)- S( ax) S( a I) で与えられる.但 し,a -は aの複素共役である.パラメーター aは 3α 2-3α+1- 0, 1 . e. ,α- 3±1 仔i ( 4. 2) によって与えられる. したがって, Q。 ( 2 ) ( ∫)を顕わに書 くと, Q。 ( 2 ' ( I)- 。華 ( 4. 3) A。 a rB eか ^ 。血B e与&^ となる1,2,7) 一般 に,m 次分解は,定理 1により,次の漸化式によって与えられる : Qn ( 2 ) ( I)-Q, A _ I ( 2 ) ( p, n x) Q, a _ l t 2 ) ( ( 1-p, A ) I) . ( 4. 4) 但 し,p, nは,次式によって与えられる : pnn・( 1-pn) 仇- 0 , x p ( i) ) 1 ・ i ・ e ・ ,pn-( 1 .e ( 4. 5) 明らかに,∽ ≧ 2に対 して ( 4. 6) 書く l pnl<1 とな り, また 1 1 i m pn-2 7 n 一 O D ( 4. 7) である. この ようにして,複素分解は,実分解に比べて もっと容易に求められる.他の形の分解 -5 8 0- 「 進化の力学-の場 の理論的アプローチ 」 がい くらで も求め られる. i5.正の実分解の非存在定理 今 までは,発見法的に, うまい漸化法の考 えを用いて. ,実分解や複素分解 を求めて きた が, もっとうま く工夫すれば,すべ て正 のパ ラメータ i t , ・ 1だけで, 3次以上の分解 も可能 になるのではないか とい う疑問がわいて くる. これに対する解答が次の定理である2). 定理 3 ( 正実分解非存在定理) :すべて正のパ ラメータ 1 i Jだけを用いて,m ≧ 3に対 し て e 瀬^'胡 主 ・ ( 5. 1) et l ^et 2 Be1 3 ^el 4 B・ ・ et NA+ 0 ( xn'1 ) と分解す るこ とは,一般 の非 可換 な演算子 A∴β に対 しては, どの ような正 の整数 ( 有 限 )〟 を用いて も不可能である. この定理か ら,ただちに,一般 に, q e xp( x)∑A j ) - et l l A l e l 1 2 ^ 2 ・ ・・ e亡lqAq・・・ +o (x桝1), ' =1 ( 5. 2) と分解す ると, m ≧ 3に対 しては,必ず,負の t i jが現れることになる. $6.フラクタル温度量子モンテカルロ法2) 状態和 Z- Trexp( -βa r ) ;3 e- 3C. +V. ( 6. 1) は,今 回のフラクタル分解 を用いると ( 6. 2) Z-l i m Sn* ( -i) ] n , n ー ∞[ と表 わせ る. これ を適 当な基底 を用 いて表 わす と,d次元量子系 は ( d+1 ) 次元古典系 に 変換 ( ST変換 ) される. 8)したカチって,古典 的なモ ンテカルロ法が,量子系 に も使 える ようになる. 6,9) 次 に, この新 しいフラクタル分解 と,今 までの等間隔の分解 との優劣 を議論 しよう. 通常の分割 Z2- Tr [ 。 去ガ。 e孟v e一 新 . ( 6. 3) ]no の トロ ッタ一方向6,9,10,ll)の,ボルツマ ン因子 et i A お よび et J ' B の積 の数 : ( 2n. +1 )と,新 し い フラクタル分解 の対応す る数 ( 2×5恥 l +1)ねとを-致 させ ておいて, どち らが精度が よ いか を比較す ると, m p ) ( i2 m2 ≪ 1 ; β-去 ( 6・ 4) の条件 め下 で は新 しい フラクタル分割 の方が,従来 の方法 ( 6. 3) よ り,精度 が よ くな -5 81- 研究会報告 る. 2) もっと詳 しく具体的な研究については,近 く発表 される文献12)を参照 して頂 きたい. S7.フラクタル時間モンテカルロ法 ー ( 3. 1 4)式の ㌫ * ( ∫)を用いて,次の行列要素 ・ al e i #' h I b, -l n i . f e 〈 a 匝 ( 意抑 扮 ( _ 7・ l) を求めることが鵡来る. これは,ワラタダ妙暗闘を周いて経路経鎗法になる.耽学反応 や 核反応の問題を救 うときに有効であると期待 される.通常 のフ ァインマ ン経路積分法 13) と比較 して, どのように効率が良いかは,今後の検討に待ちたい _ $8.フラクタル分解法 とソレラの方法との組み合わせ 最近,フェル ミ系の量子モ ンテカルロ法の 「 負符号問題」 を緩和する一つの試みとして, ソレラの方法が よく使われている. 1 4) 1 8) 彼の方法は,従来の S T 変換 ( 6. 3) を用いて, 負符号のため行列要素が大 きくな り過 ぎる前 に基底 をとり直 して直交化 し,行列要素 の " 爆発' 'を防 ぐ方法である. したがって,新 しいフラクタル分解で ST変換 してソレラの 直交化 を行えば, もっと低温 まで有効な方法 となるものと期待 される.この方向の研究 も すでに始 っている. $9.結び 指数演算子の新 しい分解公式 を中心に,その応用の仕方について簡単に説明 した.分解 パ ラメータ ( 時間や温度)が負 になることの物理的解釈 ・その意味等については別に詳 し く議論 したい.いずれにして も,ここに紹介 した新 しいフラクタル経路積分法が,いろい ろな量子系の研究に今後大いに役立つ ことを期待 している.例 えば,高温超伝導のメカニ ズムの研究では,何 らかの量子コヒーレンスがそのカギを握 っているものと思われるが, こうした研究では,二つの演算子の非可換性が極めて重要であ り, したがって上に説明 し たフラクタル分解 は有用な働 きをするであろう. 参 考 文 献 1)M.Suz uki ,Phys .Le t t .A.( 1 9 9 0)i npr e s s . 2)M.Suz uki , ∫ .Ma t h.Phys .( s ubmi t t e d) ・ 3)M.Suz uki , J .Ma t h.Phys .2 6( 1 9 8 5)6 01 . I 4)M.Suz uki ,Phys .Le t t .1 1 3 A( 1 9 85)2 9 9・ 5)M.Suz uki , ∫ .St a t .Phys .4 3( 1 9 8 6)8 8 3a ndr e f e r e nc e sc i t e dt he r e i n. nt um Mmt eCar l oi nEq ui l i b n ' u仇 a ndNo n e q ui l i b r i u仇 S ys t e 桝S,e d.byM・ 6) M.Suz uki ,i n伽 a Suz uki ,Spr i nge r Ve r l a g( 1 9 8 7) ,a ndr e f e r e nc e sc i t e dt he r e i n. -5 82- 「進化の力学-の場の理論的アプロ十チ 」 7)A.D.Ba n dr a uk,私信 . 8)M.Suz uk i ,Pr o g.Th e o r .Phys .5 6( 1 9 7 6)1 45 4. 9)M.Suz uki ,S.Mi ya s hi t aa ndA.Kur o da ,Pr o g .The o r .Phys .5 8( 1 9 7 7)1 3 7 7 . 1 0)H.F.Tr o t t e r , Pr o c .Am.Ma t h.Phys .1 0( 1 9 5 9)5 45 . 1 f)M.Suz uki , Co mmu n.Ma t h.Phys ∴51( 1 9 7 6)1 83. 1 2)N.Ha t a noa ndM.Suz uki ,準備 中. 1 3)R. . P.Fe ynma na n dA.R. Hi bbs , Q ua nt u7 nMe c h a ni c sa ndPa t hI nt e gr a l s( Mc Gr a wHi l lBo ok Co .Ne wYor k,1 9 6 5) . q・E・To s a t t i ・S・Ba ro ni ・R・Ca r・a ndMIPa r r i n e l l o,I nt e r ・J ・o fMo de r nPhys ・B2 1 4)S・S or e l l ( 1 9 8 8)99 3 . 1 5)S・ So r e l l a ,S・Ba r o ni ,R・ Ca ra ndM・Pa r r i ne l l o ,Eur o phys ・Le t t ・8( 1 9 8 9) . 6 6 3・ J ・Sc la a pi no , _ R・L Su ga r ,E・YILo b , J ・E・Gu be r na t i s年 ndR・T.Sc a l e t t e r ,Phys . 1 6)S・R・Whi t e ,D・ 1 9 8 9)5 0 6 . Re v. I 84 0( t s u g i,Phys a ・Re v・B40( 1 9 8 9)5 06 ・ 1 7)M・I ma daq ndY・Ha 1 8)K.Kur o ki ,Ma s t e rThe s i s ,1 9 9 0 . -5 83-