...

土木工事一般仕様書

by user

on
Category: Documents
7

views

Report

Comments

Transcript

土木工事一般仕様書
土木工事一般仕様書
(管路施設編)
平成20年11月
京都市上下水道局
目
次
第1章
総則
1
第1
適用
1
第2
用語の定義
1
第3
設計図書の照査等
4
第4
請負代金内訳書
4
第5
工程表
5
第6
施工計画書
5
第7
工事実績データの登録
6
第8
監督員
6
第9
工事用地等の使用
6
第10
工事の着手
7
第11
工事の下請負
7
第12
施工体制台帳
8
第13
請負者相互の協力
8
第14
調査・試験に対する協力
9
第15
工事の一時中止
9
第16
設計図書の変更
10
第17
工期変更
10
第18
工事現場発生品
11
第19
建設副産物
11
第20
監督員による検査(確認を含む。)及び立会い等
13
第21
数量の算出及び完成図
14
第22
完成検査
14
第23
一部完成検査
15
第24
部分検査
15
第25
確認検査
16
第26
部分使用
16
第27
施工管理
17
第28
履行報告
17
第29
使用人等の管理
18
第30
工事中の安全確保
18
第31
酸素欠乏症及び硫化水素中毒等の防止
20
第32
爆発及び火災の防止
20
第33
跡片付け
21
第34
事故処理
21
第35
環境対策
22
第36
文化財の保護
25
第37
交通安全管理
25
第38
諸法令の遵守
27
第39
官公庁等への手続等
29
第40
施工時期及び施工時間の変更
29
第41
工事測量
29
第42
提出書類
30
第43
不可抗力による損害
34
第44
特許権等
34
第45
保険の付保及び事故の補償
35
第46
現場事務所等
35
第47
現場代理人等
36
第48
工事説明
37
第49
地下埋設物等
38
第50
調査測定
40
第 51
工事表示板
40
第2章
資材
42
第1
適用
42
第2
工事材料の品質及び検査(確認を含む)
42
第3
土
43
第4
石
43
第5
骨材
44
第6
セメント及び混和材料
51
第7
レディーミクストコンクリート
55
第8
下水道用二次製品
56
第9
鋼材
56
第10
舗装材料
61
第11
木材
66
第12
目地材料
66
第13
塗料
66
第14
道路標識及び区画線
67
第15
その他
68
第3章
仮設工
70
第1
一般事項
70
第2
仮施設
70
第3
工事用道路工
70
第4
仮橋・作業構台工
71
第5
路面覆工
72
第6
土留・仮締切工
72
第7
深礎工
74
第8
水替工
75
第9
地下水位低下工
75
第10
地中連続壁工(壁式)
76
第11
地中連続壁工(柱列式)
77
第12
仮水路工
77
第13
残土受入れ施設工
78
第14
作業ヤード整備工
79
第15
電力設備工
79
第16
用水設備工
79
第17
足場等設備工
80
第18
防塵対策工
80
第19
防護施設工
80
第 20
除雪工
81
第4章
土工
82
第1
適用
82
第2
適用すべき諸基準
82
第3
掘削工
83
第4
埋戻工
83
第5
残土処理工
84
第6
既設構造物取り壊し工
84
第7
基礎工
84
コンクリート工
85
適用
85
第5章
第1
第2
適用すべき諸基準
85
第3
コンクリート
86
第4
鉄筋
96
第5
型枠及び支保
99
第6
特殊コンクリート
100
第6章
管布設工
104
第1
適用範囲
104
第2
施工図
104
第3
陶管布設工
104
第4
鉄筋コンクリート管布設工
106
第5
硬質塩化ビニール管及び強化プラスチック複合管布設工
108
第6
ダクタイル鋳鉄管布設工
110
第7
カルバート工
114
第8
取付管布設工
116
第9
埋設管明示工
117
第7章
管推進工
118
第1
一般事項
118
第2
立坑
118
第3
仮設備工
119
第4
推進
121
第5
注入工
122
第6
目地工
123
第7
中押工
123
第8
中大口径管推進工法
123
第9
小口径管推進工法
125
シールド工
128
第1
適用範囲
128
第2
施工計画
128
第3
測量・計測
128
第4
セグメント
129
第5
シールド機
130
第6
立坑
131
第7
仮設備工
131
第8
坑内設備工
133
第9
立坑設備工
134
第10
圧気設備工
135
第11
排送泥設備工
136
第12
泥水処理設備工
136
第13
シールド掘進
137
第8章
第14
一次覆工
137
第15
裏込注入
138
第16
二次覆工
139
第9章
管更生工
140
第1
適用範囲
140
第2
事前確認及び事前処理
140
第3
工法及び使用材料
140
第4
施工
140
第5
施工管理
141
第6
完成検査
141
第10章
人孔・ます等築造工
143
第1
人孔・ます等築造工
143
第2
雨水ます・取入ます・手入口
146
第3
街渠
147
第4
側溝・横断溝
148
補助地盤改良工
150
第1
薬液注入工
150
第2
高圧噴射攪拌・機械攪拌
153
第11章
第12章
路面復旧工
154
第1
適用範囲
154
第2
一般事項
155
第3
アスファルト舗装の材料
156
第4
コンクリート舗装の材料
163
第5
舗装準備工
164
第6
アスファルト舗装工
164
第7
半たわみ性舗装工
172
第8
排水性舗装工
173
第9
コンクリート舗装工
176
第10
薄層カラー舗装工
190
第11
ブロック舗装工
190
第12
仮復旧工
190
第13
砂利道
192
工事写真管理
193
第1
一般事項
193
第2
撮影用具
193
第3
撮影の方法
193
第4
提出写真等
196
第5
デジタル工事写真原版作成要領
197
第13章
第6
確認
199
第1章
第1
1
総
則
適用
土木工事一般仕様書(管路施設編)(以下「一般仕様書」という。)は,京都市上下水
道局(以下「当局」という。)が発注する下水道管路施設工事(以下「工事」という。)
に係る工事請負契約書(以下「契約書」という。)及び設計図書の内容について,統一的
な解釈及び運用を図るとともに,その他必要な事項を定め,もって契約の適正な履行の確
保を図るためのものである。
2
請負者は,一般仕様書の適用に当たっては,当局の監督・検査体制のもとで,建設業法
第18条に定める建設工事の請負契約の原則に基づく施工管理体制を遵守しなければならな
い。また,請負者はこれら監督,検査に当たっては,地方自治法第234条の2(契約の履行
の確保),同法施工令第167条の15(監督又は検査の方法)及び京都市上下水道局契約規程
第39条(監督)及び第40条(検査)に基づくものであることを認識しなければならない。
3
契約図書は相互に補完し合うものとし,契約書及び設計図書のいずれかによって定めら
れている事項は,契約の履行を拘束するものとする。
4
特記仕様書,図面,設計書又は一般仕様書の間に相違がある場合,又は図面からの読み
取りと図面に書かれた数字が相違する場合,請負者は監督員に確認して指示を受けるもの
とする。
5
請負者は,信義に従って誠実に工事を履行し,監督員の指示がない限り工事を継続しな
ければならない。ただし,契約書第26条(臨機の措置)に定める内容等の措置を行う場合
は,この限りではない。
6
設計図書は,SI単位を使用するものとする。SI単位については,SI単位と非SI
単位が併記されている場合は(
第2
1
)内を非SI単位とする。
用語の定義
監督員とは,総括監督員,主任監督員,担当監督員を総称していう。請負者には主とし
て主任監督員及び担当監督員が対応する。
1
2
総括監督員とは,監督員が行うこととされる業務の中で特に重要なものを処理し,主任
監督員及び担当監督員の指揮監督を行う者をいい,工事担当課長とする。
3
主任監督員とは,監督員が行うこととされる業務に中で重要なものを処理し,総括監督
員への報告,現場監督業務の総括及び担当監督員の指揮監督を行う者をいい,工事を担当
する課長補佐,担当課長補佐,係長,及び担当係長とする。
4
担当監督員とは,監督員が行うこととされる業務(総括監督員及び主任監督員が行うも
のを除く)を処理し,総括監督員及び主任監督員への報告,請負者及び関連機関等との日
常の対応を行う者をいい,工事を担当する係の職員とする。
5
契約図書とは,契約書及び設計図書をいう。
6
設計図書とは,設計書,図面,仕様書,現場説明書及び現場説明に対する質問回答書を
いう。
7
仕様書とは,各工事に共通する一般仕様書と各工事ごとに規定される特記仕様書を総称
していう。
8
一般仕様書とは,各建設作業の順序,使用材料の品質,数量,仕上げの程度,施工方法
等工事を施工するうえで必要な技術的要求,工事内容を説明したもののうち,あらかじめ
定型的な内容を盛り込み作成したものをいう。
9
特記仕様書とは,一般仕様書を補足し,工事の施工に関する明細又は工事に固有の技術
的要求を定める図書をいう。
10
図面とは,入札に際して当局が示した設計図,当局から変更又は追加された設計図及び
設計図のもととなる設計計算書等をいう。ただし,詳細設計を含む工事にあっては契約図
書及び監督員の指示に従って作成され,監督員が認めた詳細設計の成果品の設計図を含む
ものとする。
11
指示とは,監督員が請負者に対し,工事の施工上必要な事項について書面をもって示し,
実施させることをいう。
12
承諾とは,契約図書で明示した事項について,当局若しく監督員又は請負者が書面によ
り同意することをいう。
13
協議とは,書面により契約図書の協議事項について,当局と請負者が対等の立場で合議
し,結論を得ることをいう。
14
提出とは,監督員が請負者に対し,又は請負者が監督員に対し,工事に係る書面又はそ
の他の資料を説明し,差し出すことをいう。
15
提示とは,監督員が請負者に対し,又は請負者が監督員に対し,工事に係る書面又はそ
の他の資料を示し,説明することをいう。
2
16
報告とは,請負者が監督員に対し,工事の状況又は結果について書面をもって知らせる
ことをいう。
17
通知とは,監督員が請負者に対し,又は請負者が監督員に対し,工事の施工に関する事
項について,書面をもって知らせることをいう。
18
書面とは,手書き,印刷等の伝達物をいい,発行年月日を記載し,署名又は押印したも
のを有効とする。緊急を要する場合はテレックス,電信,ファクシミリ及び電子媒体によ
り伝達できるものとするが,後日有効な書面と差し換えるものとする。
19
確認とは,契約図書に示された事項について,臨場又は関係資料により,その内容につ
いて契約図書との適合を確かめることをいう。
20
立会とは,契約図書に示された項目において,監督員が臨場し,内容を確認することを
いう。
21
工事検査とは,検査員並びに検収員が契約書第31条,第37条,第38条に基づいて給付の
完了の確認を行うことをいい,完成検査,一部完成検査,部分検査,確認検査をいう。
22
完成検査とは,工事完成したときに行う検査をいう。
23
一部完成検査とは,工事の完成に先立って,引渡しを受けるべきことを指定した部分の
工事が完成したときに行う検査をいう。
24
部分検査とは,工事の完成前に,既済部分に応じて代金の一部を支払うときに行う検査
をいう。
25
確認検査とは,工事施工の途中において,必要があるときに行う検査をいい,請負の支
払いを伴うものではない。
26
検査員とは,契約書第31条第2項の規定に基づき,工事検査を行うために当局が定めた
者をいう。
27
検収員とは,京都市上下水道局組識及び事務処理規程第9条第2号の規定に基づき,検査
員による確認部分を除いて確認を行う用度課の職員をいう。
28
同等以上の品質とは,品質について,設計図書で指定する品質又は設計図書に指定がな
い場合には,監督員が承諾する試験機関の保障する品質の確認を得た品質若しくは監督員
が承諾した品質をいう。
29
工期とは,契約図書に明示した工事を実施するために要する準備及び跡片付け期間を含
めた始期日から終期日までの期間をいう。
30
工事とは,本体工事及び仮設工事又はそれらの一部をいう。
31
本体工事とは,設計図書に従って,工事目的物を施工するための工事をいう。
32
仮設工事とは,各種の仮工事であって,工事の施工及び完成に必要とされるものをいう。
3
33
現場とは,工事を施工する場所及び工事の施工に必要な場所及び設計図書で明確に指定
される場所をいう。
34
SIとは,国際単位系をいう。
35
JIS規格とは,日本工業規格をいう。また,設計図書のJIS製品記号は,JISの
国際単位系(SI)移行(以下「新JIS」という。)に伴い,すべて新JISの製品記
号としているが,旧JISに対応した材料を使用する場合は,旧JIS製品記号に読み替
えて使用できるものとする。
第3
1
設計図書の照査等
請負者からの要求があり,監督員が必要と認めた場合,請負者に図面の原図を貸与する
ものとする。
2
請負者は,施工前及び施工途中において,契約書第18条第1項第1号から第5号に係る
設計図書の照査を行い,該当する事実がある場合は,監督員にその事実が確認できる資料
を書面により提出し,確認を求めなければならない。
なお,確認できる資料とは,現場地形図,設計図との対比図,取り合い図,施工図等を
含むものとする。また,請負者は,監督員から更に詳細な説明又は書面の追加の要求があ
った場合は従わなければならない。
3
請負者は,契約の目的のために必要とする以外は,契約図書及びその他の図書を監督員
の承諾なくして第三者に使用させ,又は伝達してはならない。
第4
1
請負代金内訳書
請負者は,契約書第3条に規定する請負代金内訳書(以下「内訳書」という。)を所定
の様式に基づき作成し,監督員に提出しなければならない。
2
監督員は,内訳書の内容に関し請負者の同意を得て,説明を受けることができるものと
する。ただし,内容に関する協議等は行わないものとする。
4
第5
工程表
請負者は,速やかに工程表を作成し,監督員に提出しなければならない。
第6
1
施工計画書
請負者は,工事着手前に工事目的物を完成するために必要な手順や工法等についての施
工計画書を監督員に提出しなければならない。
請負者は,施工計画書を遵守し,工事の施工に当たらなければならない。
この場合,請負者は,施工計画書に次の事項について記載しなければならない。また,
監督員がその他の項目について補足を求めた場合には,追記するものとする。ただし,請
負者は,維持工事等簡易な工事においては監督員の承諾を得て記載内容の一部を省略する
ことができるものとする。
工事概要
計画工程表
現場組織表
安全管理
指定機械
主要資材
施工方法(管渠工事施工計画,主要機械,補助工法施工計画,仮設備計画,工事用地
等を含む。)
施工管理計画
緊急時の体制及び対応
交通管理
環境対策
現場作業環境の整備
再生資源の利用の促進と建設副産物の適正処理方法
その他
2
請負者は,施工計画書の内容に変更が生じた場合には,そのつど当該工事に着手する前
に変更に関する事項について,変更計画書を提出しなければならない。
5
3
監督員が指示した事項については,請負者は,更に詳細な施工計画書を提出しなければ
ならない。
第7
工事実績データの登録
請負者は,工事請負金額500万円以上の場合には,工事実績情報サ−ビス(CORINS)入力シ
ステム(日本建設情報総合センタ−)に基づき,実績登録用のデータを作成し,施工担当
課の確認を受けた後に,日本建設情報センターに実績データを登録するとともに,日本建
設情報総合センタ−発行の「登録内容確認書」を施工担当課に提出しなければならない。
提出の期限は,以下のとおりとする。
1
受注時登録デ−タの提出期限は,契約締結後,土曜日,日曜日,祝日等を除き10日以内
とする。
2
完了時登録デ−タの提出期限は,業務完了後10日以内とする。
3
業務履行中に,受注時登録デ−タの内容に変更があった場合は,変更があった日から土
曜日,日曜日,祝日等を除き10日以内に変更デ−タを提出しなければならない。
第8
監督員
1
当該工事における監督員の権限は,契約書第9条第2項に規定した事項である。
2
監督員がその権限を行使するときは,書面により行うものとする。ただし,緊急を要す
る場合は監督員が,請負者に対し口頭による指示等を行えるものとする。口頭による指示
等が行われた場合には,後日書面により監督員と請負者の両者が指示内容等を確認するも
のとする。
第9
1
工事用地等の使用
請負者は,当局から工事用地等の提供を受けた場合は,善良なる管理者の注意をもって
維持・管理するものとする。
6
2
設計図書において請負者が確保するものとされる用地及び工事の施工上請負者が必要と
する用地については,自ら準備し,確保するものとする。この場合において,工事の施工
上請負者が必要とする用地とは,営繕用地(請負者の現場事務所,宿舎)及び型枠又は鉄
筋作業場等専ら請負者が使用する用地並びに構造物掘削等に伴う借地等をいう。
3
請負者は,工事の施工上必要な土地等を第三者から借用又は買収したときは,その土地
等の所有者との間の契約を遵守し,その土地等の使用による苦情又は紛争が生じないよう
に努めなければならない。
4
請負者は,第1項に規定した工事用地等の使用終了後は設計図書の定め又は監督員の指
示に従い復旧のうえ,直ちに当局に返還しなければならない。工事の途中において,当局
が返還を要求したときも同様とする。
5
当局は,第1項に規定した工事用地等について請負者が復旧の義務を履行しないときは
請負者の費用負担において自ら復旧することができるものとし,その費用は請負者に支払
うべき請負代金額から控除するものとする。この場合において,請負者は,復旧に要した
費用に関して当局に異議を申し立てることができない。
第1 0
工事の着手
請負者は,設計図書に定めのある場合のほか,特別の事情がない限り,工事開始日後速
やかに着手しなければならない。
第1 1
工事の下請負
請負者は,下請負に付する場合には,次の各号に掲げる要件をすべて満たさなければな
らない。
1
請負者が工事の施工につき総合的に企画,指導及び調整するものであること。
2
下請負者が当局の工事指名競争参加資格者である場合には,指名停止期間中でないこと。
3
下請負者は,当該下請負工事の施工能力を有すること。
7
第12
1
施工体制台帳
請負者は,工事の施工に当たり,「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法
律」を遵守しなければならない。
2
請負者は,工事を施工するために締結した下請負契約の請負代金額(当該下請負契約が
二以上あるときは,それらの請負代金の総額)が3,000万円(ただし,建築一式工事の場合
にあっては,4,500万円)以上になるときは,国土交通省令の定めに従って記載した施工体
制台帳を作成し,工事現場に備えるとともに,下請契約書の写し(2次以下の下請がある場
合はその写しを含む)及び別紙「施工体制台帳様式」により監督員に提出しなければならな
い。
3
請負者は,工事を施工するために締結した下請負契約の請負代金額(当該下請負契約が
二以上あるときは,それらの請負代金の総額)が3,000万円(ただし,建築一式工事の場合
にあっては,4,500万円)以上になるときは,国土交通省令の定めに従って,各下請負人の
施工の分担関係を表示した施工体系図を作成し,工事関係者が見やすい場所及び公衆が見
やすい場所に掲げなければならない。また,請負者は,施工体系図に記載された内容を別紙
「施工体系図」により監督員に提出しなければならない。
4
請負者は,工事を施工するために締結した下請負契約の請負代金額(当該下請負契約が
二以上あるときは,それらの請負代金の総額)が3,000万円(ただし,建築一式工事の場合
にあっては,4,500万円)以上になるときは,監理技術者,主任技術者(下請負者を含む)
及び元請負者の専門技術者(専任している場合のみ)に,工事現場内において,工事名,
工期,顔写真,氏名,生年月日,所属会社名が入った名札等を着用させなければならない。
5
施工体制台帳及び施工体系図に変更が生じた場合は,そのつどすみやかに監督員に提出
しなければならない。
第13
請負者相互の協力
請負者は,契約書第2条の規定に基づき隣接工事又は関連工事の請負業者と相互に協力
し,施工しなければならない。また,関連がある電力,通信,水道施設等の工事及び各公
共団体等が施工する関連工事が同時に施工される場合にも,これら関係者と相互に協力し
なければならない。
8
第14
1
調査・試験に対する協力
請負者は,当局が自ら又は当局が指定する第三者が行う調査及び試験に対して,監督員
の指示によりこれに協力しなければならない。
2
請負者は,当該工事が当局の実施する公共事業労務費調査の対象工事となった場合には,
次の各号に掲げる協力をしなければならない。また,工期経過後においても同様とするも
のとする。
調査票等に必要事項を正確に記入し,当局に提出する等必要な協力をしなければなら
ない。
調査票等を提出した事業所を当局が,事後に訪問して行う調査・指導の対象になった
場合には,その実施に協力しなければならない。
正確な調査票等の提出が行えるよう,労働基準法等に従い就業規則を作成すると共に
賃金台帳を調製・保存する等,日頃より使用している現場労働者の賃金時間管理を適切
に行なわなければならない。
対象工事の一部について下請契約を締結する場合には,当該下請負工事の受注者(当
該下請工事の一部に係る二次以降の下請負者を含む。)が前号と同様の義務を負う旨を
定めなければならない。
第15
1
工事の一時中止
当局は,契約書第20条の規定に基づき次の各号に該当する場合においては,請負者に対
してあらかじめ書面をもって通知したうえで,必要とする期間,工事の全部又は一部の施
工について一時中止をさせることができるものとする。
埋蔵文化財の調査,発掘の遅延及び埋蔵文化財が新たに発見され,工事の続行が不適
当又は不可能となった場合
関連する他の工事の進捗が遅れたため工事の続行を不適当と認めた場合
工事着手後,環境問題等の発生により工事の続行が不適当又は不可能となった場合
第三者,請負者,使用人等及び監督員の安全のため必要があると認める場合
2
当局は,請負者が契約図書に違反し,又は監督員の指示に従わない場合等,監督員が必
要と認めた場合には,工事の中止内容を請負者に通知し,工事の全部又は一部の施工につ
いて一時中止を命ずることができるものとする。
9
3
前2項の場合において,請負者は施工を一時中止する場合は,中止期間中の維持・管理
に関する基本計画書を当局に提出し,承諾を得るものとする。また,請負者は,工事の続
行に備え工事現場を保全しなければならない。
第16
設計図書の変更
設計図書の変更とは,入札に際して当局が示した設計図書を,請負者に行った工事の変
更指示に基づき,当局が修正することをいう。
第17
1
工期変更
契約書第15条第7項,第17条第1項,第18条第5項,第19条,第20条第3項,第21条,第
22条第1項及び第42条第2項の規定に基づく工期の変更について,契約書第23条の工期変更
協議の対象であるか否かを監督員と請負者との間で確認(以下本条において「事前協議」
という。)するものとし,監督員は,その結果を請負者に通知するものとする。
2
請負者は,契約書第18条第5項及び第19条に基づき設計図書の変更又は訂正が行われた
場合,第1項に示す事前協議において工期変更協議の対象であると確認された事項につい
て,必要とする変更日数の算出根拠,変更工程表その他必要な資料を添付のうえ,契約書
第23条第2項に定める協議開始の日までに工期変更の協議書を監督員に提出しなければな
らない。
3
請負者は,契約書第20条に基づく工事の全部若しくは一部の施工が一時中止となった場
合,第1項に示す事前協議において工期変更協議の対象であると確認された事項について,
必要とする変更日数の算出根拠,変更工程表その他必要な資料を添付のうえ,契約書第23
条第2項に定める協議開始の日までに工期変更の協議書を監督員に提出するものとする。
4
請負者は,契約書第21条に基づき工期の延長を求める場合,第1項に示す事前協議にお
いて工期変更協議の対象であると確認された事項について,必要とする延長日数の算出根
拠,変更工程表その他必要な資料を添付のうえ,契約書第23条第2項に定める協議開始の
日までに工期変更の協議書を監督員に提出するものとする。
10
第18
工事現場発生品
請負者は,工事施工によって生じた現場発生品について,現場発生品調書を作成し,設
計図書又は監督員の指示に従わなければならない。特に市章,局章の表示があるものは再
使用をしてはならない。
第19
1
建設副産物
請負者は,工事の施工によって発生した石,砂利,砂その他の材料を工事に用いる場
合,設計図書によるものとするが,設計図書に明示がない場合には,本体工事又は設計図
書に指定された仮設工事に当たっては,監督員と協議するものとし,設計図書に明示がな
い任意の仮設工事に当たっては,監督員の承諾を得なければならない。
2
再生資源利用[促進]計画書(実施書)について
再生資源利用[促進]計画書の作成について
(ただし,該当する搬入資材及び建設副産物の搬出の有無に関わらず,請負金額が百
万円以上の全ての工事について記載すること。)
請負者は,建設副産物適正処理推進要綱(平成10年12月1日付け建設事務次官通達),
再生資源の利用の促進について(平成13年3月16日付け経済産業省産業技術環境局リサイ
クル推進課通達)を遵守して,建設副産物の適正な処理及び再生資源の活用を図らなけ
ればならない。
請負者は,契約後10日以内に建設リサイクルデータ統合システム(CREDAS)による
再生 資 源 利 用 計 画 書 及 び 再 生 資 源 利 用 促 進 計 画 書 を 作 成 し , 記 載 内 容 に つ い て
監 督 員 に 確 認 を 得 た う え ,そ の 写 し を 建 設 副 産 物 処 理 計 画 書 に 添 付 し て 監 督 員
に3部提出するものとする。
なお,作成した計画書は,工事完成後1年間保存すること。
再生資源利用[促進]実施書の作成について
( た だ し ,該 当 す る 搬 入 資 材 及 び 建 設 副 産 物 の 搬 出 の 有 無 に 関 わ ら ず ,請 負
金額が百万円以上の全ての工事について記載すること。)
請 負 者 は ,工 事 作 業 完 了 後 速 や か に 建 設 リ サ イ ク ル デ ー タ 統 合 シ ス テ ム( CR
EDAS)に よ る 再 生 資 源 利 用 実 施 書 及 び 再 生 資 源 利 用 促 進 実 施 書 を 作 成 し ,記 載
内 容 に つ い て 監 督 員 に 確 認 を 得 た う え ,そ の 写 し を 監 督 員 に 3 部 提 出 す る も の
とする。
11
また,そのデータをフロッピーディスクにて保存し,監督員に提出するものとする。
なお,作成した実施書は,工事完成後1年間保存すること。
2
受入施設への資材搬入状況の写真管理について請負者は,建設副産物処理確認書(様式
1),搬出経路図(様式2)を作成し,受入施設における搬入前・搬入中・搬入後の写真
を工事写真に添付のうえ,記載内容について搬出先と確認をおこない,監督員に提出する
ものとする。
3
建設副産物の適正処理について
産業廃棄物が発生する場合の対応「京都市産業廃棄物の不適切な処理の防止等に関す
る条例」(平成15年12月26日条例第45号)及び「京都市産業廃棄物不適性処理対策要綱」
(平成12年6月1日実施)を遵守すること。特に,マニフェストを発行して産業廃棄物が
適正に処理されたことを確認すること。このとき,請負業者が排出業者であることとし
て保管の義務があるA票,B2票,D票等については,その原本を検査時までに監督員
へ提示し,その確認を受け,廃棄物の種類ごと,行き先(処分事業場)ごとに代表的な
帳票の写しを監督員に随時提出すること。また,処理業者許可証・収集運搬業者許可証
を監督員に提出すること。
建設発生土が発生する場合の対応
受入施設が発行する書類,伝票などの写しを監督員に随時提出するとともに,その原
本との照合による確認を検査時までに監督員に受けるものとする。また,受入場所が自
由処分の場合,必要な受入場所の関係法令,条例等の許可又は届出の写しを監督員に提
出すること。
4
再生資材の利用について
本工事については,下記再生資材を使用するものとする。ただし,再生材製造工場の都
合等により下記の再生資材の使用が困難な場合については,監督員と協議のうえ新材とす
るものとし,設計変更の対象とする。
再生資材
資材名
規格
総称記号
備考
As塊再生品RC−40(30)
再生クラッシャ−ラン
C−40(30)RC−40(30) Co塊再生品 CRC−40(30)
As塊Co塊 ミックス再生品
MRC−40
As塊再生品RM−30(40)
再生粒度調整砕石
M−30(40)RM−30(40) As塊Co塊 ミックス再生品
MRM−30
12
再生加熱アスファルト
アスファルト
安定処理混合物
安定処理
As塊再生品REAsSoS
REAsSoS
As塊Co塊 ミックス再生品
MREAsSoS
再生加熱アスファルト
粗粒度アスコン
REAsC
混合物
密粒度アスコン
REAsD
細粒度アスコン
REAsF
なお,再生資材を使用する場合は,どろ・ごみ・不純物(タイル,レンガ等)・有害物
質等が含まれていないこと,及び下記等により品質が適正なものであるか確認のうえ使用
するものとする。
上記再生資材を路盤材又は舗装材として使用する場合の品質等は「舗装再生便覧」に
よるものとする。ただし,ミックス再生品(MRC-40,MRM-30)については,さらに「再
生混合材について」(別紙1)にも留意すること。
ミックス再生品による再生加熱アスファルト安定処理混合物(MREAsSoS)の品質基準
等については,「再生混合加熱アスファルト安定処理路盤材について」(別紙2)によ
るものとする。
再生クラッシャランを小型構造物の基礎材及び裏込材として使用する場合は,JISA
5001 に規定する粒度分布の範囲のものを使用するものとし,構造物の立地条件等を考慮
して適正な品質のものを使用するものとする。
第20
1
監督員による検査(確認を含む。)及び立会い等
請負者は,設計図書に従って,工事の施工に係る監督員の立会いに当たっては,あらか
じめ別に定める立会願を監督員に提出しなければならない。
2
監督員は,工事が契約図書どおり行われているかどうかの確認をするために,必要に応
じ,工事現場又は製作工場に立入り,立ち会い,若しくは資料の提出を請求できるものと
し,請負者は,これに協力しなければならない。
3
請負者は,監督員による検査(確認を含む。)及び立会いに必要な準備,人員及び資機
材等の提供並びに写真その他資料の整備をしなければならない。
なお,監督員が製作工場において立会い及び監督員による検査(確認を含む。)を行う
場合,請負者は,監督業務に必要な設備等が備わった執務室を提供しなければならない。
4
監督員による検査(確認を含む。)及び立会いの時間は,監督員の勤務時間内とする。
ただし,やむを得ない理由があると監督員が認めた場合はこの限りではない。
13
5
請負者は,契約書第9条第2項第3号,第13条第2項又は第14条第1項若しくは同条第
2項の規定に基づき,監督員の立会いを受け,材料検査(確認を含む。)に合格した場合
にあっても,契約書第17条及び第31条に規定する義務を免れないものとする。
6
監督員による検査(確認を含む)及び立会いに必要な準備,人員及び資機材等の提供並
びに写真その他資料の整備のために必要な費用は請負者の負担とする。
第21
数量の算出及び完成図
1
請負者は,出来形数量を算出するために出来形測量を実施しなければならない。
2
請負者は,出来形測量の結果及び設計図書に従って完成図を作成し,監督員に提出しな
ければならない。
3
請負者は、完成図に埋設位置情報(OD値:道路端部からの距離と土被り)を記載しなけ
ければならない。
第22
1
完成検査
請負者は,契約書第31条の規定に基づき,完成通知書を監督員に提出しなければならな
い。
2
請負者は,完成通知書を監督員に提出する際には,次の各号に掲げる要件をすべて満た
さなくてはならない。
設計図書(追加,変更指示も含む。)に示されるすべての工事が完成していること。
契約書第17条第1項の規定に基づき,監督員が請求した改造が完了していること。
設計図書により義務付けられた工事記録写真,出来形管理資料,工事関係図及び工事
報告書等の資料の整備がすべて完了していること。
契約変更を行う必要が生じた工事においては,最終変更契約を当局と締結しているこ
と。
3
監督員は,完成検査に先立って,請負者に対して検査日を通知するものとする。
4
検査員は,工事が契約書,設計図書に適合しているかどうかを,施工状況,出来形及び
品質等について確認するものとする。
5
検収員は,工事が契約書,設計図書に適合しているかどうかを,前項に規定する検査員
14
による確認部分を除いて確認するものとする。
6
検査員は,補修の必要があると認めた場合には,請負者に対して,期限を定めて補修の
指示を行うことができるものとする。
7
当該工事完成検査については,第20 第3項の規定を準用する。
第23
一部完成検査
1
請負者は,契約書第38条1項の工事完成に先立って引渡しを行うときは,一部完成検査
を受けなければならない。
2
請負者は,契約書第38条1項に基づく工事の完成に先立って引渡しを行うときは、前項
の検査を受ける前に工事の出来高に関する資料を作成し,監督員に提出しなければならな
い。
3
請負者は,一部完成検査を受ける場合は,一部完成検査申請書を監督員に提出しなけれ
ばならない。
4
監督員は,一部完成検査に先立って,請負者に対して検査日を通知するものとする。
5
検査員は,工事が契約書,設計図書に適合しているかどうかを,施工状況,出来形及び
品質等について確認するものとする。
6
検収員は,工事が契約書,設計図書に適合しているかどうかを,前項に規定する検査員
による確認部分を除いて確認するものとする。
7
請負者は,検査員の指示による補修については,第22 第6項の規定に従わなければなら
ない。
8
第24
当該一部完成検査については,第20 第3項の規定を準用する。
1
部分検査
請負者は,契約書第37条第2項の部分払いの確認の請求を行った場合,又は,契約書第
38条第1項の完成の通知を行った場合は,部分検査を受けなければならない。
2
請負者は,契約書第37条に基づく部分払いの請求を行うときは,前項の検査を受ける前
に工事の出来高に関する資料を作成し,監督員に提出しなければならない。
3
請負者は,部分検査を受ける場合は,部分検査申請書を監督員に提出しなければならな
15
い。
4
監督員は,部分検査に先立って,請負者に対して検査日を通知するものとする。
5
検査員は,工事が契約書,設計図書に適合しているかどうかを,施工状況,出来形及び
品質等について確認するものとする。
6
検収員は,工事が契約書,設計図書に適合しているかどうかを,前項に規定する検査員
による確認部分を除いて確認するものとする。
7
請負者は,検査員の指示による補修については,第22 第6項の規定に従わなければなら
ない。
8
当該部分検査については,第20 第3項の規定を準用する。
第25
1
確認検査
請負者は,確認検査を受ける場合は,確認検査申請書を監督員に提出しなければならな
い。
2
監督員は,確認検査に先立って,請負者に対して検査日を通知するものとする。
3
検査員は,工事が契約書,設計図書に適合しているかどうかを,施工状況,出来形及び
品質等について確認するものとする。
4
検収員は,工事が契約書,設計図書に適合しているかどうかを,前項に規定する検査員
による確認部分を除いて確認するものとする。
5
当該確認検査については,第20第3項の規定を準用する。
第26
部分使用
1
当局は,請負者の同意を得て部分使用できるものとする。
2
請負者は,当局が契約書第33条の規定に基づく当該工事に係る部分使用を行う場合には,
部分検査又は確認検査を受けなければならない。
16
第27
1
施工管理
請負者は,施工計画書に示される作業手順に従って施工し,施工管理を行い,その記録
及び関係書類を直ちに作成,保管し,監督員等の請求があった場合は直ちに提示するとと
もに,検査時に提出しなければならない。
2
請負者は,契約図書に適合するよう工事を施工するために,施工管理体制を確立しなけ
ればならない。
3
請負者は,工事の進捗状況に常に注意し,工事工程表に従って適正な工程管理を行なわ
なければならない。
4
請負者は,工事工程表と実績とに差を生じないように,常に必要な措置を講じて工事の
円滑化を図らなければならない。
5
請負者は,施工時期を指定された箇所の工事については,その指定時期に工事を完了す
るように施工しなければならない。
6
工期内の休日には,日曜日,祝日,夏季休暇,年末年始休暇及び作業期間内の全土曜日
を含むものとする。
7
請負者は,毎日及び毎月の工事出来高報告を,それぞれ工事日報及び工事月報として所
定の様式により監督員に提出しなければならない。また,翌日の工事予定表を毎日監督員
に提出しなければならない。
8
請負者は,工事に関する会議,打合せ等の議事録を常に記録して整備するものとし,監
督員に,速やかに提出しなければならない。
9
請負者は,工事の施工に当たり,地域住民との間に紛争が生じないように努めなければ
ならない。
10
請負者は,地元関係者等から工事の施工に関して苦情があり,請負者が対応すべき場合
は誠意をもってその解決に当たらなければならない。
第28
履行報告
請負者は,契約書第11条の規定に基づき,履行状況(月間出来高報告書)を作成し,監
督員に提出しなければならない。
17
第29
1
使用人等の管理
請負者は,下請負者又はその代理人若しくはその使用人その他これに準じる者(以下「使
用人等」という。)の雇用条件,賃金の支払い状況,宿舎環境等を十分に把握し,適正な
労働条件を確保しなければならない。
2
請負者は,使用人等に適時,安全対策,環境対策,衛生管理,地域住民に対する応対等
の指導及び教育を行うとともに,工事が適正に遂行されるように管理及び監督しなければ
ならない。
第30
1
工事中の安全確保
請負者は,土木工事安全施工技術指針(国土交通省大臣官房技術審議官通達,平成13年3
月29日)及び建設機械施工安全技術指針(建設省建設経済局建設機械課長 平成6年11月1
日)を参考にして,常に工事の安全に留意し現場管理を行い災害の防止を図らなければな
らない。
2
請負者は,施工中,監督員及び管理者の許可なくして,流水及び水陸交通の支障となる
ような行為,又は公衆に支障を及ぼすなどの施工等をしてはならない。
3
請負者は,建設工事公衆災害防止対策要綱(平成5年1月12日付け建設事務次官通達)
を遵守して災害の防止を図らなければならない。
4
請負者は,土木工事に使用する建設機械の選定,使用等について,設計図書により建設
機械が指定されている場合には,これに適合した建設機械を使用しなければならない。た
だし,より条件に合った機械がある場合には,監督員の承諾を得て,それを使用すること
ができる。
5
請負者は,工事箇所及びその周辺にある地上地下の既設構造物に対して支障を及ぼさな
いよう必要な措置を施さなければならない。
6
請負者は,豪雨,出水,土石流,その他天災に対しては,天気予報などに注意を払い,
常に災害を最小限に食い止めるため防災体制を確立しておかなければならない。
7
請負者は,工事現場に工事関係者以外の者の立入りを禁止する場合は板囲,ロ−プ等に
より囲うとともに,立入り禁止の標示をしなければならない。
8
請負者は,工事期間中,安全巡視を行い,工事区域及びその周辺の監視又は連絡を行い
安全を確保しなければならない。
18
9
請負者は,工事現場を含め,周辺の整理整頓に努めなければならない。
10
請負者は,土木請負工事における安全・訓練等の実施について(建設大臣官房技術調査
室長通達,平成4年3月19日)及び建設工事の安全対策に関する措置について(建設大臣官
房技術調査室
平成4年4月14日)に基づき,工事着手後,作業員全員の参加により月当た
り,半日以上の時間を割当て,次の各号から実施する内容を選択し,定期的に安全に関す
る研修・訓練等を実施しなければならない。
なお,施工計画書に当該工事の内容に応じた安全・訓練等の具体的な計画を作成し,監督
員に提出するとともに,その実施状況については,ビデオ等又は工事報告等に記録した資
料を整備・保管し,監督員の請求があった場合は直ちに提示するとともに,検査時に提出
しなければならない。
安全活動のビデオ等視覚資料による安全教育
当該工事内容等の周知徹底
土木工事安全施工技術指針等の周知徹底
当該工事における災害対策訓練
当該工事現場で予想される事故対策
その他,安全・訓練等として必要な事項
11
請負者は,所轄警察署,道路管理者,鉄道事業者,河川管理者,労働基準監督署等の関
係者及び関係機関と緊密な連絡を取り,工事中の安全を確保しなければならない。
12
請負者は,工事現場が隣接し,又は,同一場所において別途工事がある場合は,請負業
者間の安全施工に関する緊密な情報交換を行うとともに,非常時における臨機の措置を定
める等の連絡調整を行うため,関係者による工事関係者連絡会議を組織しなければならな
い。
13
監督員が,労働安全衛生法第30条第1項に規定する措置を講じる者として,同条第2項
の規定に基づき,請負者を指名した場合には,請負者はこれに従うものとする。
14
請負者は,工事中における安全の確保をすべてに優先させ,労働安全衛生法等関連法令
に基づく措置を常に講じておかなければならない。特に重機械の運転,電気設備等につい
ては,関係法令に基づいて適切な措置を講じておかなければならない。
15
請負者は,施工計画の立案に当たっては,既往の気象記録及び洪水記録並びに地形等現
地の状況を勘案し,防災対策を考慮のうえ,施工方法及び施工時期を決定しなければなら
ない。特に梅雨,台風等の出水期の施工に当たっては,工法,工程について十分に配慮し
なければならない。
19
16
災害発生時においては,第三者及び作業員等の人命の安全確保をすべてに優先させるも
のとする。
17
請負者は,工事施工箇所に地下埋設物件等が予想される場合には,当該物件の位置,深
さ等を調査し監督員に報告しなければならない。
18
請負者は施工中,管理者不明の地下埋設物等を発見した場合は,監督員に報告し,その
処置については占用者全体の立会いを求め,管理者を明確にしなければならない。
19
請負者は,地下埋設物件等に損害を与えた場合は,直ちに監督員に報告するとともに関
係機関に連絡し応急措置をとり,補修しなければならない。
第31
1
酸素欠乏症及び硫化水素中毒等の防止
請負者は,酸素欠乏危険作業に当たっては,作業に係る業務に従事する作業員に対し,
あらかじめ法令で定める酸素欠乏危険作業に係る特別の教育を実施しなければならない。
2
請負者は,人孔及び管渠等に出入し,又は,これらの内部で作業を行う場合は,酸素欠
乏症等防止規則で定める酸素欠乏危険作業主任者の指示に従い,酸素欠乏空気,有毒ガス
等の有無を作業前と作業中は常時調査し,換気等事故防止に必要な措置を講じなければな
らない。
3
請負者は,作業中,酸素欠乏空気,有毒ガス等が発生した場合は,直ちに必要な措置を
講ずるとともに,監督員及びその他関係機関に連絡を行わなければならない。
第32
1
爆発及び火災の防止
請負者は,爆発物等の危険物を備蓄し,使用する必要がある場合には関係法令を遵守す
るとともに,関係官公署の指導に従い,爆発等の防止の措置を講じなければならない。
2
請負者は,火薬類を使用し工事を施工する場合は,使用に先立ち監督員に使用計画書を
提出しなければならない。
3
請負者は,建設工事に伴って発生した雑木,草等を野焼きしてはならない。
4
請負者は,使用人等の喫煙,たき火等の場所を指定し,指定場所以外での火気の使用を
禁止しなければならない。
20
5
請負者は,ガソリン,塗料等の可燃物の周辺に火気の使用を禁止する旨の表示を行い,
周辺の整理に努めなければならない。
6
請負者は,現地に火薬庫等を設置する場合は,火薬類の盗難防止のための立入防止柵,
警報装置等を設置し保管管理に万全の措置を講ずるとともに,夜間においても,周辺の監
視等を行い安全を確保しなければならない。
第33
跡片付け
請負者は,工事の全部又は一部の完成に際して,一切の請負者の機器,余剰資材,残骸
及び各種の仮設物を片付けかつ撤去し,現場及び工事に係る部分を清掃し,並びに,整然
とした状態にしなければならない。ただし,設計図書において存置するとしたものを除き,
工事検査に必要な足場,はしご等は,監督員の指示に従って存置し,検査終了後撤去しな
ければならない。
第34
1
事故処理
請負者は,事故が発生したときは,直ちに必要な措置を講じ,かつ,事故の拡大を防止
するとともに,監督員及び官公署その他関係機関に事故発生の通報を行い,付近住民等に
対し広報活動及び避難誘導の措置をとらなくてはならない。
2
請負者は,事故発生の原因,経過,応急措置,被害状況その他について,監督員に遅滞
なく別に定める事故に関する書面を提出しなければならない。
3
請負者は,万一事故が発生したときは,その責任においてこれを処理しなければならな
い。
21
第35
1
環境対策
請負者は,建設工事に伴う騒音振動対策技術指針(昭和51年3月2日付け建設大臣官房
技術審議官通達),関連法令並びに仕様書の規定を遵守のうえ,騒音,振動,大気汚染,
水質汚濁等の問題については,施工計画及び工事の実施の各段階において十分に検討し,
周辺地域の環境保全に努めなければならない。
2
請負者は,環境への影響が予知され,又は発生した場合は,直ちに監督員に報告し,監
督員の指示があればそれに従わなければならない。
3
監督員は,工事の施工に伴い地盤沈下,地下水の断絶等の理由により第三者への損害が
生じた場合には,請負者に対して,請負者が善良な管理者の注意義務を果たし,その損害
が避け得なかったか否かの判断をするための資料の提示を求めることができる。この場合
において,請負者は必要な資料を提示しなければならない。
4
本工事において以下に示す建設機械を使用する場合は,「排出ガス対策型建設機械指定
要領(平成3年10月8日付建設省経機発第249号,最終改正平成14年4月1日付国総施第225号)」,
「排出ガス対策型建設機械の普及促進に関する規程(国土交通省告示第348号,平成18年3
月17日)」もしくは「第3次排出ガス対策型建設機械指定要領(平成18年3月17日付国総施
第215号)」に基づき指定された排出ガス対策型建設機械を使用するものとする。
なお,「特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律(平成17年法律第51号)」に基
づき,技術基準に適合するものとして届出された特定特殊自動車を,本工事にて使用する
場合はこの限りではない。
排出ガス対策型建設機械を使用できない場合は,平成7年度建設技術評価制度公募課題
「建設機械の排出ガス浄化装置の開発」,またはこれと同等の開発目標で実施された民間
開発建設技術の技術審査・証明事業,又はこれと同等の開発目的で実施された建設技術審
査証明事業評価された浄化ガス装置を装着することで,排出ガス対策型建設機械と同等と
みなす。ただし,これにより難い場合は,監督職員と協議するものとする。
排出ガス対策型建設機械又は排出ガス浄化装置を装着した建設機械を使用する場合,請
負者は施工現場において使用する建設機械の写真撮影を行い,監督職員に提出するものと
する。
22
1次基準ラベル
参考図
2次基準ラベル
3次基準ラベル
排出ガス対策型建設機械指定ラベル(一般工事用)
機種
一般工事用建設機械
・バックホウ
・トラクターショベル(車輪式)
・ブルドーザ
・発動発電機(可搬式)
・空気圧縮機(可搬式)
・油圧ユニット
(以下に示す基礎工事用機械のうち,ベースマシンとは別
に,独立したディーゼルエンジン駆動の油圧ユニットを搭載
しているもの:
油圧ハンマ,バイブロハンマ,油圧式鋼管圧入・引抜機,
油圧式杭圧入引抜機,アースオーガ,オールケーシング掘削
機,リバースサーキュレーションドリル,アースドリル,地
下連続壁施工機,全回転型オールケーシング掘削機)
・ロードローラ,タイヤローラ,振動ローラ
・ホイールクレーン
備考
ディーゼルエン ジン
(エンジン出力7.5kw
以上260kw以下)を搭
載した建設機械 に限
る
上記において「これにより難い場合」とは,供給側に問題があり,排出ガス対策型建設
機械を調達する事ができない場合であり,請負者の都合で調達できない場合は認めないも
のとする。
対策型の使用が困難な場合には,監督職員の承諾を得て未対策型を使用することができ
るが,この場合は設計変更(減額)の対象とすること。
23
5
本工事の施工にあったっては,「建設工事に伴う騒音振動対策技術指針」(昭和62年3
月30日建設省経機発第58号)に基づき低騒音型建設機械の使用原則を図る地域であるため,
「低騒音型・低振動型建設機械の指定に関する規程」(平成9年度建設省告示第1536号)に
基づき指定された低騒音型建設機械を使用するものとする。ただし,これにより難い場合
は,必要書類を提出し監督職員と協議するものとする。
上記において,「これにより難い場合は」とは,供給側に問題があり,低騒音型建設機
械を調達することができない場合であり,請負者の都合で調達できない場合は認めない。
なお,低騒音型建設機械を使用する場合は,施工現場において使用する建設機械の「新
基準 97ラベル」が確認できる写真を監督職員に提出するものとする。また,「旧基準 8
9ラベル」の機種においても新基準の指定を受けているケースもあるため建設機械メーカー
に確認し,新基準
97ラベルに貼替えを行うこと。
参考図
低騒音型建設機械指定ラベル(
97基準ラベル)
上記において「これにより難い場合」とは,以下のように供給側に問題があり,低騒音
型建設を調達することができない場合であり,請負者の都合で調達できない場合は認めな
いものとする。
①
市内にあるリース業者に低騒音型建設機械の在庫がない
②
近畿地方整備局管内のメーカーの販売拠点から低騒音型建設機械を調達するのに大
幅な時間がかかる
対策型の使用が困難な場合には,監督職員の承諾を得て未対策型を使用することができ
るが,この場合は設計変更(減額)の対象とすること。
24
第36
1
文化財の保護
請負者は,工事の施工に当たって文化財の保護に十分注意し,使用人等に文化財の重要
性を十分認識させ,工事中に文化財を発見したときは直ちに工事を中止し,監督員に報告
し,その指示に従わなければならない。
2
請負者が,工事の施工に当たり,文化財その他の埋蔵物を発見した場合は,当局との契
約に係る工事に起因するものとみなし,当局が,当該埋蔵物の発見者としての権利を保有
するものである。
第37
1
交通安全管理
請負者は,工事用運搬路として,公衆に供する道路を使用するときは,積載物の落下等
により,路面を損傷し,又は汚損することがないようにするとともに,特に第三者に損害
を与えないようにしなければならない。
なお,第三者に損害を及ぼした場合は,契約書第28条によって処置するものとする。
2
請負者は,工事用車両による土砂,工事用資材及び機械などの輸送を伴う工事について
は,関係機関と打合せを行い,交通安全に関する担当者,輸送経路,輸送期間,輸送方法,
輸送担当業者,交通整理員の配置,標識安全施設等の設置場所,その他安全輸送上の事項
について計画をたて,災害の防止を図らなければならない。
3
請負者は,供用中の道路に係る工事の施工に当たっては,交通の安全について,監督員,
道路管理者及び所轄警察署と打合せを行うとともに,道路標識,区画線及び道路標示に関
する命令(昭和35年12月17日総理府・建設省令第3号),道路工事現場における標示施設等
の設置基準(昭和37年8月30日付け建設省道路局長通知)及び道路工事保安施設設置基準
(案)(建設省道路局国道第一課通知 昭和47年2月)に基づき,安全対策を講じなければ
ならない。
4
請負者は,設計図書において指定された工事用道路を使用する場合は,設計図書の定め
に従い,工事用道路の維持管理及び補修を行わなければならない。
25
5
請負者は,指定された工事用道路の使用開始前に当該道路の維持管理,補修及び使用方
法等の計画書を監督員に提出しなければならない。この場合において,請負者は,関係機
関に所要の手続をとるものとし,当局が特に指示する場合を除き,標識の設置その他の必
要な措置を行わなければならない。
6
当局が工事用道路に指定するもの以外の工事用道路は,請負者の責任において使用する
ものとする。
7
請負者は,特記仕様書に他の請負者と工事用道路を共用する定めがある場合においては,
その定めに従うとともに,関連する請負者と緊密に打ち合わせ,相互の責任区分を明らか
にして使用しなければならない。
8
公衆の交通が自由かつ安全に通行するのに支障となる場所に材料又は設備を保管しては
ならない。請負者は,毎日の作業終了時及び何らかの理由により建設作業を中断するとき
には,交通管理者協議で許可された常設作業帯内を除き,一般の交通に使用される路面か
らすべての設備その他の障害物を撤去しなくてはならない。
9
請負者は,歩行者が安全に通行できる通路を必ず確保するとともに,常に整備・清掃に
努め,歩行に際して危険がないように保守・点検を行わなければならない。
10
請負者は,工事の都合により,歩車道境界ブロック・ガードレール・横断防止柵等の道
路構造物を一時撤去する場合は,保安柵の設置等それに変わる処置を図らなければならな
い。また,作業中は必要に応じて交通誘導員を配置し,歩行者の誘導を行わなければならな
い。特に,やむを得ず視覚障害者用誘導板を撤去する場合は,迂回路等を必要な場所に移
設するか,交通誘導員を配置し,視覚障害者の誘導を図らねばならない。
11
請負者は,歩行者用通路と工事現場の間には,保安柵・転落防止柵を隙間なく設置しな
ければならない。
12
請負者は,管路施設工事終了後の仮復旧に際しても,視覚障害者用誘導板・区画線等の
道路構造物を速やかに復旧しなければならない。
13
請負者は,大型貨物自動車等の違法な過積載運行を防止するため,以下のことを遵守し
なければならない。
積載重量を超えて土砂等を積み込まず,積み込ませないこと。
さし枠装着車,不表示車等に土砂等を積み込まず,積み込ませないこと。
過積載車,さし枠装着車,不表示車等から土砂等の引渡しを受ける等,過積載を助長
することがないようにすること。
26
取引関係があるダンプカー事業者が過積載を行い,又はさし枠装着車,不法表示車等
を土砂運搬等に使用している場合は,早急に不正状態を解消する処置を講ずること。
建設発生土の処理及び骨材の購入などに当たって,下請け事業者及び骨材納入業者の
利益を不当に害することのないようにすること。
請負者は,前5号の事項を下請負者に対しても十分指導すること。
第38
1
諸法令の遵守
請負者は,当該工事に関する諸法令を遵守し,工事の円滑な進捗を図るとともに,諸法
令の適用運用は請負者の責任において行わなければならない。
なお,主な法令は以下に示すとおりである。
地方自治法
建設業法
下請代金遅延等防止法
労働基準法
労働安全衛生法
作業環境測定法
じん肺法
雇用保険法
労働者災害補償保険法
健康保険法
中小企業退職金共済法
建設労働者の雇用の改善等に関する法律
出入国管理及び難民認定法
道路法
道路交通法
道路運送法
道路運送車両法
貨物自動車運送事業法
砂防法
地滑り防止法
27
2
(21)
河川法
(22)
下水道法
(23)
航空法
(24)
軌道法
(25)
森林法
(26)
環境基本法
(27)
火薬類取締法
(28)
大気汚染防止法
(29)
騒音規制法
(30)
水質汚濁防止法
(31)
都市計画法
(32)
振動規制法
(33)
廃棄物処理及び清掃に関する法律
(34)
再生資源の利用の促進に関する法律
(35)
文化財保護法
(36)
砂利採取法
(37)
電気事業法
(38)
消防法
(39)
測量法
(40)
建築基準法
(41)
都市公園法
(42)
建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律
(43)
電波法
(44)
公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律
請負者は,諸法令を遵守し,これに違反した場合発生する責務が,当局に及ばないよう
にしなければならない。
3
請負者は,当該工事の計画,図面,仕様書及び契約が第1項の諸法令に照らし,不適当
であったり,矛盾していることが判明した場合には直ちに監督員に報告しなければならな
い。
28
第39
1
官公庁等への手続等
請負者は,工事期間中,関係官公庁及びその他の関係機関との連絡を保たなければなら
ない。
2
請負者は,工事の施工に当たり請負者が行うべき関係官公庁及びその他の関係機関への
届出等を,法令,条例又は設計図書が定めるところにより実施しなければならない。ただ
し,これにより難い場合は監督員の指示を受けなければならない。
3
請負者は,前項に規定する届出等の実施に当たっては,その内容を記載した文書により
事前に監督員に報告しなければならない。
4
請負者は,各公共団体,地域住民等と工事の施工上必要な交渉を,自らの責任において
行なわなければならない。請負者は,交渉に先立ち,監督員に事前報告のうえ,これらの
交渉に当たっては誠意をもって対応しなければならない。
5
請負者は,前項までの交渉等の内容は,後日紛争とならないよう文書で確認する等明確
にしておくとともに,状況を随時監督員に報告し,指示があればそれに従わなければなら
ない。
第40
1
施工時期及び施工時間の変更
請負者は,設計図書に施工時間が定められている場合でその時間を変更する必要がある
場合は,あらかじめ監督員の承諾を得なければならない。
2
請負者は,設計図書に施工時間が定められていない場合で,官公庁の休日又は夜間に作
業を行う場合は,事前に理由を付した書面によって監督員に提出しなければならない。
第41
1
工事測量
請負者は,工事着手後直ちに測量を実施し,測量標(仮BM),工事用多角点の設置及
び用地境界,中心線,縦断,横断等を確認しなければならない。測量結果が設計図書に示
されている数値と差異を生じた場合は,監督員の指示を受けなければならない。
29
なお,測量標(仮BM)及び多角点を設置するための基準となる点の選定は,監督員の
指示を受けなければならない。また請負者は,測量結果を監督員に提出しなければならな
い。
2
請負者は,測量標(仮BM)の設置に当たって,位置及び高さの変動がないようにしな
ければならない。
3
請負者は,用地巾杭,測量標(仮BM),工事用多角点及び重要な工事用測量標を移設
してはならない。ただし,これを存置することが困難な場合は,監督員の承諾を得て移設
することができるものとする。また,用地巾杭が現存しない場合は,請負者は,監督員に
報告し指示に従わなければならない。
なお,移設する場合は,隣接土地所有者との間に紛争等が生じないようにしなければな
らない。
4
請負者は,工事の施工に当たり,損傷を受けるおそれのある杭又は障害となる杭の設置
換え,移設及び復元を含めて,当局の設置した既存杭の保全に対して責任を負わなければ
ならない。
第42
1
提出書類
請負者は,次に揚げるとおり,必要な書類を監督員に提出しなければならない。これに
定めのないものは,監督員の指示によらなければならない。
着工前
提出書類
1 着工通知書等
(1) 着工通知書
(2)請負代金内訳書
(3)内訳書
(4)現場代理人通知書
(5)現場代理人経歴書
(6)主任技術者通知書
(7)主任技術者経歴書
(8)監理技術者通知書
(9)監理技術者経歴書(資格者証の写添付)
(10)安全管理者通知書
(11)渉外責任者通知書
(12)工程表(計画)
(13)労災保険成立証明書
部数
提 出 期 限
契約後14日以内
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
30
備
考
(14)建設業退職共済組合証紙購入報告書
(15)(建退共)不提出理由書
(16)登録内容確認書
2 施工体制台帳等
(1)施工体制台帳(下請金額3,000万円以上の
場合)
(2)施工体制台帳添付書類(下請契約書写し等)
(3)施工体制台帳不提出理由書
4
4
1
契約後10日以内
2
下請負契約後速やかに
2
2
3 災害防止計画書
2
4 建設副産物・リサイクルに伴う届出等
(1)建設副産物処理計画書
(2)再生資源利用〔促進〕計画書
(3)土地所有者承諾書
(4)搬出経路図
(5)産業廃棄物処分業許可書
(6)産業廃棄物収集運搬業許可証
(7)法11条に基づく計画書の通知
3
3
3
3
3
3
2
5 施工計画書
2
工事着手前
6 当局が確保した用地の使用に関する契約書
3
速やかに
契約後14日以内
現場組織表
(緊急連絡表)等
契約後14日以内
7 その他監督員が指示するもの
シールド工事及
びその他指示す
る工事は1部追加
そのつど
工事施工中
提出書類
部数
提 出 期 限
備
考
1 材料・検査
(1)資器材の使用届
2
施工前
(2)資器材等の承諾申請書
3
施工前
(3)工場検査申請書(セグメント等の構造
5
製 品 完 成 時 ( 検 査 14 日 シールド機、スチール
物)
前)
フォームは3部
シールド機、スチール
(4)検査報告書(工場検査報告書等)
4
(5)主要材料の納品書
1
2 部分払関係
検査後
出来高部分完成時(検査7
(1)部分(第
回)出来高協議書
1
(2)部分(第
回)検査申請書
5
(3)部分(第
回)出来高請求書
5
(4)部分の年度割の出来高請求書
5
(5)部分(第
5
回)出来高内訳書
(6)内訳書(部分第
回用)
5
31
日前)
フォームは3部
3 部分(工場)検査
製 品 完 成 時 ( 検 査 14 日 工事材料を工場におい
(1)工場検査申請書
5
(2)部分出来高検査申請書
5
の対象として請求する
(3)覚書及び関係書類
3
場合(必要に応じて)
4 確認検査関係
(1)工事(確認)検査申請書
5
速やかに
5
6 移設依頼
(1)系統図
て検査し、部分出来高
確認部分完成時(検査7日前)
5 工期延長請求書
(1)工期延長請求書(系統図添付)
前)
速やかに
4
配水管理センター関連
6部
7 その他
(1)工事日報
1
翌日
(2)工事月報
1
翌月上旬
(3)翌日の工事予定表
1
前日
(4)実施工程表(月間)
2
前月下旬
(5)協議等の打合せ簿
1
協議後速やかに
(6)損害補償等の状況報告
1
監督員が指定する日
(7)地下埋設物等の立会確認書及び協議
1
確認後速やかに
(8)測量、調査及び測定に関する図書
1
調査後速やかに
(9)事故発生連絡表
2
発生後速やかに
(10)施工図
2
監督員が指定する日
(11)各種試験成績書
1
監督員が指定する日
(12)休暇体制報告書
1
そのつど
(13)私道内側溝整備に関する要望書
1
そのつど
(14)官公署,施設管理者その他許可書,承諾書の写
1
受理後速やかに
(15)工事説明に関する資料
1
監督員の指定する日
(16)工事説明会等の議事録
2
説明会等の終了後3日以内
(17)対外交渉に関する報告書
1
交渉後速やかに
(18)登録内容確認書(変更時)
1
速やかに
(19)月間出来高報告書
1
確認書
し
8 設計変更等
(1)条件変更に伴う変更依頼書
そのつど
3
9 その他監督員の指示する図面・書類
10
マニュフェスト票(写)
1
32
速やかに
完成時
提出書類
部数
1 完成通知書等
提 出 期 限
備
考
完成時(検査7日前)
(1)請負契約変更届
5
(2) 請負代金(変更)内訳書
5
(3)変更内訳書
5
(4)完成通知書
5
(5)完成検査申請書
5
(6)完成出来高請求書
5
(7)完成出来高内訳書鑑
5
(8)完成出来高内訳書
5
(9)引渡書
1
(10)登録内容確認書
1
2 工事完成に関する図書
(1)完成出来高図
1
(2)工事写真
1
13.4提出写真等を参照
(3) 完成系統図
5
側溝を含む場合は
検査時
6部。色分けあり。
(1)はフロッピーも
提出すること。
3 建設副産物実態調査票
3
(1)再生資源利用〔促進〕実施書
現場工事完了後速やか
に
(2)工事地区コード調査票
(3)建設副産物処理確認書
(4)搬出経路図
(5)写真(受入先の搬出前・中)(カラー)
(6)処理業者許可書・収集運搬業許可書
(写)
4 その他
(1)取付管布設位置図、写真
1
(2)路面復旧の求積図
3
(3)道路台帳の補正資料
3
5 その他監督員が指示するもの
2
請負者は,前項の書類の提出後に当該書類の記載事項に変更があるときは,あらかじめ
又は変更後速やかにその旨を記載した書類を監督員に提出しなければならない。
3
請負者は,設計変更が必要な場合は,事前に設計変更図及び必要図書を作成して監督員
の確認を受け,当局に提出しなければならない。
なお,当局の承諾により当局指定の原図にていねいに設計変更図を作成するものとする。
4
施工計画書については,監督員がやむを得ないと認めた場合に限り,分割して提出する
ことができるものとする。
33
第43
1
不可抗力による損害
請負者は,災害発生後直ちに被害の詳細な状況を把握し,当該被害が契約書第29条の規
定の適用を受けると思われる場合には,直ちに工事災害通知書により監督員に報告しなけ
ればならない。
2
契約書第29条第1項に規定する「設計図書で定めた基準」とは,次の各号に掲げるもの
をいう。
次のいずれかに該当する降雨に起因する場合
ア
24時間雨量(任意の連続24時間における雨量をいう。)が80mm以上
イ
1時間雨量(任意の60分における雨量をいう。)が20mm以上
強風に起因する場合最大風速(10分間の平均風速で最大のもの)が15m/秒以上あった
場合
地震及び豪雪に起因する場合地震及び豪雪により生じた災害にあっては,周囲の状況
により判断し,相当の範囲に渡って,他の一般物件にも被害を及ぼしたと認められる場
合
3
契約書第29条第2項に規定する「乙が善良な管理者の注意義務を怠ったことに基づくも
の」とは,第30及び契約書第26条に規定する予防措置を行ったと認められないもの及び災
害の一因が施工不良等請負者の責めによるとされるものをいう。
第44
1
特許権等
請負者は,業務の遂行により発明又は考案したときは,書面により監督員に報告すると
ともに,これを保全するために必要な措置を講じなければならない。また,出願及び権利
の帰属等については,当局と協議するものとする。
2
当局が,引渡しを受けた契約の目的物が著作権法第2条第1項第1号に規定される著作物に
該当する場合は,当該著作物の著作権は当局に帰属するものとする。
なお,前項の規定により出願及び権利等が当局に帰属する著作物については当局はこれ
を自由に加除又は編集して利用することができる。
34
第45
保険の付保及び事故の補償
1
請負者は,雇用保険法,労働者災害補償保険法,健康保険法及び中小企業退職金共済法
の規定により,雇用者等の雇用形態に応じ,雇用者等を被保険者とするこれらの保険に加
入しなければならない。
2
請負者は,雇用者等の業務に関して生じた負傷,疾病,死亡及びその他の事故に対して
責任をもって適正な補償をしなければならない。
3
請負者は,労働者災害補償保険法に基づき,労働者災害補償保険に加入し,その加入証
書の写しを速やかに施工担当課に提出しなければならない。
4
請負者は,工事目的物又は工事材料等を設計図書に定めるところにより火災保険,建設
工事保険その他の保険に加入し,その加入証書の写しを速やかに施工担当課に提出しなけ
ればならない。
5
請負者は,建設業退職金共済組合に加入するとともに,建設業退職金共済制度の対象と
なる労働者について証紙を購入し,当該労働者の共済手帳に証紙を貼付すること。
なお,建設業退職金共済制度が対象となる労働者を雇用しない場合は「不提出理由書」
を提出すること。
6
請負者は,発注者用掛金収納書(コピー不可)を工事契約後,1箇月以内に施工担当課
に提出すること。
期限内に提出出来ない特別の事情がある場合は,その事由及び証紙購入予定時期を文書
により申し出ること。
7
下請契約を締結する際は,当該契約の受注者に対して,この制度の趣旨を説明し,当該
受注者の組合加入並びに証紙の購入及び貼付を促進すること。
なお,下請負業者の規模が小さく管理事務の処理の面で万全でない場合は請負者がその
事務を代行すること。
8
請負者は,「建設業退職金共済制度適用事業主工事現場」という標識(シ−ル)を現場
事務所及び工事現場の出入口等の現場労働者の見やすい場所に掲示すること。
9
第46
1
証紙の貼付状況等を3ケ月に一度及び完成時に,施工担当課に報告すること。
現場事務所等
請負者は,監督員詰所を監督員が承諾する位置に設け,必要な設備を備えなければなら
35
ない。ただし,監督員が必要でないと認めたときは,この限りではない。
2
請負者は,現場事務所,労務者休憩所,材料倉庫,営繕設備を設け,かつ,必要な設備
を備えなければならない。ただし,監督員が必要でないと認めたときは,この限りではな
い。
3
請負者は,業務連絡が常時円滑に行えるように体制を整えなければならない。
4
請負者は,第1項及び第2項により設置する建物には,火災及び盗難の予防及び保安に
ついて必要な措置を施さなければならない。
5
請負者は,仮設建物,仮囲い等の設置に当たっては,その期間及び周囲の状況に応じた
ものにしなければならない。
第47
1
現場代理人等
請負者は,次に掲げる者を定めて,所定の業務に従事させなければならない。このうち,
施工の技術上の管理を司る主任技術者は,請負金額が2,500万円以上の場合には,各工事現
場の専任でなければならない。また,下請け金額の総額が3,000万円以上になる場合には,
必ず資格を有した専任の監理技術者を置かなければならない。
監理技術者は,経歴書に指定建設業管理技術者資格者証の写しを添付するとともに,請
求があった場合は有資格証を提示しなければならない。また,現場代理人と主任技術者又
は監理技術者は監督員の承諾を得てこれを兼ねることができる。
現場代理人
主任技術者又は監理技術者(建設業法第26条)
専門技術者(各作業別の技術上の現場責任者をいう。)
安全管理者
渉外責任者
2
前項に掲げる者のほか,請負者は,法規に定める各種の責任者,技術者等を定め,施工
中,その者を所定の業務に従事させるものとする。
3
現場代理人は,契約書及び設計図書等並びに法規,許可事項等を熟知するとともに,工
事に関する技術上の専門知識及び相当の経験を有する者であるものとする。
4
監理技術者は,主任技術者の資格に該当し,かつ,4,500万円以上の当該工事に2年以上
の指導監督的実務経験を有する者であるか,又は1級土木施工管理技士の資格を有する者
とする。
36
5
請負者は,第1項に掲げる者,その他現場に従事する責任者に,次図の腕章を着用させ
なければならない。
○ ○ 建 設
90㎜
現場代理人 or 主任技術者
390㎜
第48
1
工事説明
請負者は,地元住民等に対し,工事施工の内容,方法,時期その他必要な事項に関する
説明(以下「工事説明」という。)を十分に行い,地元住民等の理解と協力を得るように
しなければならない。
2
請負者は,監督員の指示により,工事説明に関する資料として次に掲げる事項を記載し
た図書を作成しなければならない。
なお,監督員の承諾を得て記載内容の変更・省略をすることができる。
工事名,工事場所,当局の施工担当課又は事務所名,請負業者名,電話番号
工事区域内の施工順序及び予定日数
掘削土仮置場の位置並びに残土の運搬方法及び経路
工事用材料置場の位置
現場事務所の位置,現場代理人の氏名,電話番号,FAX番号
覆蓋箇所と構造
一時掘削する路線の延長
昼夜間の施工区分
公私道の区別
上記による作成図面
ア
平面図
道路線
青色
管渠,マンホール等の構造物
赤色
その他
黒色
37
イ
ウ
覆蓋工詳細図
木材
茶色
鋼材
青色
構造物
赤色
その他
黒色
道路掘削断面図
道路構造,土留,管渠,
電柱,地下埋設物,民家
エ
見取図(系統図) …
アと同じ
監督員の指示する枚数
その他監督員の指示する資料
3
請負者は,工事説明会の開催のため会場を借用する場合は,その会場費の支払,説明会
の準備及び後片付け等を行わなければならない。
4
請負者は,工事説明会における質疑応答事項を記録し,監督員へ提出しなければならな
い。
5
請負者は,工事施工の順序,方法等について,監督員と協議のうえ,地元住民等の要望
に沿うように施工計画を立案しなければならない。
第49
1
地下埋設物等
請負者は,地下埋設物(地上工作物を含む。以下同じ。)による事故を防止するため,
工事箇所に存在する埋設物の位置,大きさ,種別等について事前調査,試験掘り等により
確認するとともに,下請負者,現場作業員等に至るまで埋設物の全容,取扱い,措置等に
ついて周知徹底を図って施工しなければならない。
2
請負者は,占用物管理者と綿密な連絡をとるとともに,工事の各段階の施工方法,埋設
物の防護方法等について十分協議しなければならない。
3
請負者は,試験掘りに先立ち占用物管理者に埋設物の位置の標示を求め,占用物管理者
が行う埋設物の仮路面標示には必ず立ち会わなければならない。
4
請負者は,試験掘りを行うときは,あらかじめ日時及び場所を占用物管理者に連絡し,
試験掘りのときは占用物管理者とともに立ち会わなければならない。
38
5
請負者は,下記10号の施工方法の例により試験掘りを行い,埋設物を完全に露出させ,
位置,大きさ,種別等の確認を行うとともに,確認した埋設物の路面標示を行わなければ
ならない。
6
請負者は,地下埋設物について現場立会い又は協議を行ったときは,そのつど,立会確
認書又は協議確認書を作成し,占用物管理者及び監督員に提出し,その控えを保管しなけ
ればならない。
7
請負者は,占用物管理者ごとの埋設物配置図,試験掘りの成果図及び写真により図書を
作成し保管しなければならない。
8
請負者は,占用物管理者と協議した防護方法に基づき,埋設物を慎重かつ安全に防護し
なければならない。
9
請負者は,工事施工中,占用物管理者の指示に従って,露出し,又は近接する埋設物の
保安管理を行い,埋設物の損傷又はこれによる災害等の事故を防止するとともに,露出し
た埋設物には,占用物管理者と立会いのうえ,表示板を取り付けて注意を喚起しなければ
ならない。
10
請負者は,埋設物を損傷するおそれがある範囲内で,路面取り壊し又は掘削を行う場合
は,人力(40㎏級以下のブレ−カ及びベルトコンベアの使用を含む。)により慎重に施工
するものとし,掘削機械,積込機械その他埋設物に衝撃を与える機械類を使用してはなら
ない。また,掘削から埋戻しまでの間及び埋戻し後に,掘削した周囲の地盤の緩み,沈下
等が生じないように注意し,かつ,埋設物が損傷しないようにしなければならない。
39
第50
1
調査測定
請負者は,工事着工前に施工路線の市街地構成,交通量,生活環境等の立地条件を十分
調査しなければならない。
2
請負者は,工事着工前に監督員の承諾を得て,次に掲げる事項について調査を行わなけ
ればならない。
道路明示プレート及び用地境界杭等
用地境界等を明示する杭は,原則として移動,撤去してはならない。ただし,施工上
やむを得ず一時撤去する場合は,地主等の関係者の承諾を得たうえ控杭をうち,オフセ
ット,写真等で現状を確認しておき,工事完了後関係者立会いのもとに境界杭を復元し
なければならない。
水準点等
請負者は,建設局等設置の水準点等の調査を行わなければならない。
井戸
請負者は,工事現場付近の井戸の調査を行い,井戸の形状,使用目的,揚水量,水質
等を把握し,工事完了まで監視するとともに,異常が発生した場合は監督員に連絡し速
やかに対処しなければならない。
土質
請負者は,施工場所の土質,地下水等の状況を把握し,施工に万全を期さなければな
らない。
その他
請負者は,以上の事項以外でも施工上必要とする調査を行わなければならない。
第51
工事標示板
請負者は,工事目的のPRを行うために工事表示板に工事目的を記載しなければならな
い。
なお,記載する工事目的は以下の通りとする。
40
工事の種類
工事目的の表示内容
雨水対策
雨に強い安全・安心の街づくりのための
浸水対策工事です
合流改善
河 川 の 清 流 を 守 り .雨 に 強 い 街 づ く り の た め の
合流式下水道改善工事です
汚水整備
トイレの水洗化および地球環境と水環境を守
るための工事です
改築・更新
老朽化した下水道管を補修するための工事で
す
排水路整備
雨に強い安全・安心の街づくりのための
雨水排水路の整備工事です
他公共事業関連
道 路 新 設・拡 幅 等 に よ る 下 水 道 管 新 設 工 事 で す
道路事業等に伴う支障移設
道路改良工事等による移設工事です
「 道 路 工 事 現 場 に お け る 標 示 施 設 等 の 設 置 基 準 」 ( 平 成 18年 3月 31日 改 正 )
に従い、下記様式に示す工事表示板を設置しなければならない。
色 彩 は ,「 ご 迷 惑 を お か け し ま す 」等 の 挨 拶 文 , 「 公 共 下 水 道 工 事 」等 の工
事 種 別 に つ い て は 青 地 に 白 抜 き 文 字 と し , 工 事 内 容 ,工 事 期 間 に つ い て は 青 文
字 ,そ の 他 の 文 字 及 び 線 は 黒 色 ,地 を 白 色 と す る 。 緑 の 余 白 は 2 cm,緑 線 の太
さ は 1 cmと す る 。
工事標示板の例
114cm
2cm
ご 迷 惑 を お か け し ま す
12cm
雨に強い安全・安心の街づくりの
43cm
ための浸水対策工事です
平成○年○月○日まで
140cm
35cm
時間帯○○:○○∼○○:○○
公共下水道工事
11cm
発注者 京都市上下水道局○○部○○○
電話 075−○○○−○○○○
施工者 ○○○○建設株式会社
35cm
電話
○○○−○○○−○○○○
2cm
110cm
2cm
2cm
41
第2章
第1
資
材
適用
工事に使用する材料は,設計図書に品質規格を特に明示した場合を除き,この共通仕様
書に示す規格に適合したもの又はこれと同等以上の品質を有するものとする。
なお,請負者が同等以上の品質を有するものとして,海外の建設資材を用いる場合は,
海外建設資材品質審査・証明事業による財団法人土木研究センター又は財団法人建材試験
センターが発行する海外建設資材品質審査証明書(以下「海外建設資材品質審査証明書」
という。)を材料の品質を証明する資料とすることができる。ただし,監督員が承諾した
材料及び設計図書に明示されていない仮設材料については除くものとする。また,JIS
規格が定まっている建設資材のうち,海外のJIS認定工場以外で生産された建設資材を
使用する場合は,海外建設資材品質審査証明書を提出するものとする。ただし,JIS認
定外の製品として生産・納入されている建設資材については,海外建設資材品質審査証明
書又は,日本国内の公的機関で実施した試験結果資料を提出するものとする。
第2
1
工事材料の品質及び検査(確認を含む。)
請負者は,工事に使用する材料の品質を証明する資料を整備し,事前に監督員に提出し
なければならない。
2
契約書第13条第1項に規定する「中等の品質」とは,JIS規格に適合したもの又はこ
れと同等以上の品質を有するものをいう。
3
請負者は,設計図書において試験を行うこととしている工事材料について,JIS又は
設計図書で指示する方法により,試験を行わなければならない。
4
請負者は,工事材料を使用するまでにその材質に変質が生じないよう,これを保管しな
ければならない。
なお,材質の変質により工事材料の使用が,不適当と監督員から指示された場合は,こ
れを取り替えるとともに,新たに搬入する材料については再検査(又は確認)を受けなけ
ればならない。
42
5
請負者は,設計図書において監督員の確認を受けて使用すべきものと指定された工事材
料については,その外観及び品質規格証明書等を照合して確認した資料を添付した使用届
を事前に監督員に提出し,その確認を受けなければならない。
第3
土
工事に使用する土は,設計図書における各工種の施工に適合するものとする。
第4
1
石
割ぐり石
割ぐり石は,以下の規格に適合するものとする。
JIS A 5006(割ぐり石)
2
雑割石
雑割石の形状は,おおむねくさび形とし,薄いもの及び細長いものであってはならない。
前面はおおむね四辺形であって二稜辺の平均の長さが控長の2/3程度でなければならな
い。
3
雑石(粗石)
雑石は,天然石又は破砕石のものとし,薄いもの及び細長いものであってはならない。
4
玉石
玉石は,天然に産し,丸みをもつ石で通常おおむね15cm∼25cmのものとし,形状はおお
むね卵体とし,表面が粗雑なもの,薄いもの及び細長いものであってはならない。
5
ぐり石
ぐり石は,玉石又は割ぐり石で20㎝以下の小さいものとし,主に基礎,裏込ぐり石に用
いるものであり,薄いもの及び細長いものであってはならない。
6
その他の砂利,砕石,砂
砂利,砕石の粒度,形状及び有機物含有量は,この仕様書における関係条項の規定に
適合するものとする。
砂の粒度及びごみ・どろ・有機不純物等の含有量は,この仕様書における関係条項の
規定に適合するものとする。
43
第5
1
骨材
道路用砕石,コンクリート用砕石及びコンクリート用スラグ粗(細)骨材
以下の規格に適合するものとする。
JIS A 5005
(コンクリート用砕石及び砕砂)
JIS A 5011−1(コンクリート用スラグ骨材(高炉スラグ骨材))
JIS A 5011−2(コンクリート用スラグ骨材(フェロニッケルスラグ骨材))
JIS A 5011−3(コンクリート用スラグ骨材(銅スラグ骨材))
JIS A 5015
(道路用鉄鋼スラグ)
請負者は,骨材を寸法別及び種類別に貯蔵しなければならない。
請負者は,骨材に有害物が混入しないように貯蔵しなければならない。
請負者は,粒度調整路盤材等を貯蔵する場合には,貯蔵場所を平坦にして清掃し,で
きるだけ骨材の分離を生じないようにし,貯蔵敷地面全面の排水を図るようにしなけれ
ばならない。
請負者は,水硬性粒度調整鉄鋼スラグ,細骨材又は細粒分を多く含む骨材を貯蔵する
場合は,雨水シートなどで覆い,雨水がかからないようにしなければならない。
請負者は,石粉,石灰,セメント,回収ダスト,フライアッシュを貯蔵する場合は,
防湿的な構造を有するサイロ又は倉庫等を使用しなければならない。
請負者は,細骨材として海砂を使用する場合は,細骨材貯蔵設備の排水不良に起因し
て濃縮された塩分が滞留することがないように施工しなければならない。
請負者は,プレストレストコンクリート部材に細骨材として海砂を使用する場合には,
シース内のグラウト及びプレテンション方式の部材の細骨材に含まれる塩分の許容限度
は,原則として細骨材の絶乾質量に対しNaClに換算して0.03パーセント以下としなけれ
ばならない。
2
セメントコンクリート用骨材
細骨材及び粗骨材の粒度は,表2−1,2の規格に適合するものとする。
表2−1
無筋・鉄筋コンクリート,舗装コンクリートの細骨材の粒度の範囲
ふるいの呼び寸法(㎜)
ふるいを通るものの重量百分率(%)
10
100
5
90 ∼ 100
2.5
80 ∼ 100
44
注1
2
表2−2
1.2
50 ∼
90
0.6
25 ∼
65
0.3
10 ∼
35
0.15
2 ∼
10
注1
砕砂又は高炉スラグ細骨材を単独に用いる場合は,それぞれJISの規定による。
これらのふるいは,それぞれ JIS Z 8801(標準ふるい)に規定する標準網ふるい
9.5,4.75,2.36,1.18㎜及び600,300,150μmである。
無筋・鉄筋コンクリート,舗装コンクリートの粗骨材の粒度の範囲
ふるいの呼び
寸法(㎜)
ふるいを通るものの重量百分率(%)
粗骨材の
大きさ(㎜)
100
80
60
50
40
30
25
20
15
10
5
50∼ 5
−
−
100
95∼
100
−
−
35∼
70
−
10∼
30
−
0∼
40∼ 5
−
−
−
100
95∼
100
−
−
−
30∼ 5
−
−
−
−
100
95∼
100
−
35∼
70
40∼
75
−
25∼ 5
−
−
−
−
−
100
95∼
100
−
30∼
70
20∼ 5
−
−
−
−
−
−
100
90∼
100
−
15∼ 5
−
−
−
−
−
−
−
100
90∼
100
10∼ 5
−
−
−
−
−
−
−
−
100
−
−
−
0∼
15
20∼
55
90∼
100
−
50∼25
注
−
−
100
40∼20
注
−
−
−
30∼15
注
−
−
−
注
90∼ 35∼
100
70
90∼
100
100
−
100
0∼
15
20∼
55
0∼
5
−
0∼
15
2.5
5
−
10∼ 0∼
−
30
5
10∼ 0∼
0∼
35
10
5
0∼
0∼
−
10
5
20∼ 0∼
0∼
55
10
5
40∼ 0∼
0∼
70
15
5
90∼ 0∼
0∼
100
40
10
−
−
−
5
−
−
0∼
10
−
−
0∼
これらの粗骨材は,骨材分離を防ぐために,粒の大きさ別に分けて計量する場合に用いるものであって,
単独に用いるものではない。
硫酸ナトリウムによる安定性の試験で,損失質量が品質管理基準の規格値を超えた細
骨材及び粗骨材は,これを用いた同程度のコンクリートが,予期される気象作用に対し
て満足な耐凍害性を示した実例がある場合には,これを用いてよいものとする。また,
これを用いた実例がない場合でも,これを用いてつくったコンクリートの凍結融解試験
結果から満足なものであると認められた場合には,これを用いてよいものとする。
気象作用を受けない構造物に用いる細骨材は,前号を適用しなくてもよいものとする。
化学的又は物理的に不安定な細骨材及び粗骨材は,これらを用いてはならない。ただ
し,その使用実績,使用条件,化学的又は物理的安定性に関する試験結果等から,有害
な影響をもたらさないものであると認められた場合は,これを用いてもよいものとする。
45
すりへり試験を行なった場合のすりへり減量の限度は,舗装コンクリートの場合は35
パーセントとし,その他の場合は40パーセントとしなければならない。
3
アスファルト舗装用骨材
砕石・再生砕石及び鉄鋼スラグの粒度は,表2−3,4,5の規格に適合するものと
する。
表2−3
ふるい目の開き
砕 石 の 粒 度
ふるいを通るものの重量百分率
%
粒度範囲(㎜)
106mm
呼び名
S−80
(1号)
80∼60
S−60
(2号)
60∼40
S−40
粒 (3号)
40∼30
S−30
(4号)
30∼20
S−20
石 (5号)
20∼13
S−13
(6号)
13∼5
100
75mm
63mm
53mm 37.5mm 31.5mm 26.5mm
100
85∼
100
−
0∼
100
85∼ 0∼
100
15
15
100
85∼
100
−
0∼
100
85∼ 0∼
100
15
砕
15
100
S−5
(7号) 5∼2.5
粒度調整砕石
クラッシャラン
M−40
40∼0
M−30
30∼0
M−20
20∼0
C−40
40∼0
C−30
30∼0
C−20
20∼0
13.2mm 4.75mm 2.36mm 1.18mm 425μm 75μm
85∼ 0∼
100
15
単
度
19mm
100
100
85∼ 0∼
100
15
100
85∼ 0∼
0∼
100
25
5
95∼
100
−
−
60∼
90
−
30∼ 20∼
65
50
−
10∼ 2∼
30
10
100
95∼
100
−
60∼
90
−
30∼ 20∼
65
50
−
10∼ 2∼
30
10
100
95∼
100
−
55∼ 30∼ 20∼
85
65
50
−
10∼ 2∼
30
10
95∼
100
−
−
50∼
80
−
15∼ 5∼
40
25
100
95∼
100
−
55∼
85
−
15∼ 5∼
45
30
100
95∼ 60∼ 20∼ 10∼
100
90
50
35
注1
呼び名別粒度の規定に適合しない粒度の砕石であっても,他の砕石,砂,石粉等と合成したときの粒度
が,所要の混合物の骨材粒度に適合すれば使用することができる。
2 花崗岩や頁岩などの砕石で,加熱によってすりへり減量が特に大きくなったり破壊したりするものは表
層に用いてはならない。
3 製鋼スラグの粒度は,単粒度砕石の粒度を使用する。
46
表2−4
再生砕石の粒度
粒 度 範 囲
(呼び名)
ふるい目
の開き
40 ∼ 0
(RC−40)
53
㎜
100
37.5
mm
95 ∼ 100
100
質
31.5
mm
−
95 ∼ 100
量
26.5
mm
−
−
100
百
19
mm
50 ∼ 80
55 ∼ 85
95 ∼ 100
13.2
mm
−
−
60 ∼ 90
4.75 mm
15 ∼ 40
15 ∼ 45
20 ∼ 50
2.36 mm
5 ∼ 25
5 ∼ 30
10 ∼ 35
30 ∼ 0
(RC−30)
20 ∼ 0
(RC−20)
通
過
分
率
(%)
注
再生骨材の粒度は,モルタル粒などを含んだ解砕されたままの見かけの骨材粒度
を使用する。
表2−5
再生粒度調整砕石の粒度
粒 度 範 囲
(呼び名)
ふるい目
の開き
40 ∼ 0
(RM−40)
53
㎜
100
通
37.5
mm
95 ∼ 100
100
過
31.5
mm
−
95 ∼ 100
100
質
26.5
mm
−
−
95 ∼ 100
量
19
mm
60 ∼ 90
60 ∼ 90
−
百
13.2
mm
−
−
55 ∼ 85
30 ∼ 0
(RM−30)
20 ∼ 0
(RM−20)
分
4.75 mm
30 ∼ 65
30 ∼ 65
30 ∼ 65
率
2.36 mm
20 ∼ 50
20 ∼ 50
20 ∼ 50
(%)
425μm
10 ∼ 30
10 ∼ 30
10 ∼ 30
75μm
2 ∼ 10
2 ∼ 10
2 ∼ 10
注
再生骨材の粒度は,モルタル粒などを含んだ解砕されたままの見かけの骨材粒度
を使用する。
47
砕石の材質については,表2−6によるものとする。
表2−6
用
途
損失量
注
%
耐久性の限度
表層・基層
上層路盤
12 以下
20以下
試験方法は,「舗装試験法便覧」の硫酸ナトリウムを用
いる試験方法による5回繰り返しとする。
砕石の品質は,表2−7の規格に適合するものとする。
表2−7
用
項
砕石の品質
途
表層・基層
上 層 路 盤
2.45 以上
−
−
目
表 乾 比 重
吸
水
率
%
3.0
以下
すり減り減量
%
30
以下
注1
2
注
50以下
表層,基層用砕石のすり減り減量試験は,粒径13.2 ∼ 4.75mmのものについて
実施する。
上層路盤用砕石については主として使用する粒径について行えばよい。
鉄鋼スラグは,硫黄分による黄濁水が流出せず,かつ,細長い又は偏平なもの,ごみ,
泥,有機物などを有害量含まないものとする。その種類と用途は表2−8によるものと
する。
表2−8
名
称
鉄鋼スラグの種類と主な用途
呼び名
用
途
単 粒 度 製 鋼 ス ラ グ
SS
加熱アスファルト混合物用
クラッシャラン製鋼スラグ
CSS
粒 度 調 製 鉄 鋼 ス ラ グ
MS
上層路盤材
水硬性粒度調整鉄鋼スラグ
HMS
上層路盤材
クラッシャラン鉄鋼スラグ
CS
下層路盤材
瀝青安定処理(加熱混合)用
48
鉄鋼スラグの規格は,表2−9の規格に適合するものとする。
表2−9
水
浸
膨 張 比
単位容積
質
量
(%)
一軸圧縮
強
さ
MPa
(㎏f/cm2)
MS
80以上
−
1.5 以上
呈色なし
1.5 以下
6箇月以上
HMS
80以上
1.2以上
(12以上)
1.5 以上
呈色なし
1.5 以下
6箇月以上
CS
30以上
−
−
呈色なし
1.5 以下
6箇月以上
呼び名
修正
CBR
鉄鋼スラグの規格
呈
色
判定試験
(㎏/l)
(%)
エージング
期
間
製鋼スラグの規格は,表2−10の規格に適合するものとする。
表2−10
呼び名
表 乾 比 重
CSS
−
SS
2.45 以上
注1
2
3
製鋼スラグの規格
すりへり
減
量
(%)
水
浸
膨 張 比
(%)
エージング
期
間
−
50 以下
2.0 以下
3箇月以上
3.0 以下
30 以下
2.0 以下
3箇月以上
吸
水 率
(%)
試験方法は,「舗装試験法便覧」を参照する。
呈色判定試験は高炉スラグを用いた鉄鋼スラグにのみ適用する。
エージングとは高炉スラグの黄濁水の発生防止や,製鋼スラグの中に残った膨張性反応物質
(遊離石灰)を反応させるため,鉄鋼スラグを屋外に野積みし,安定化させる処理をいう。
エージング期間の規定は,製鋼スラグを用いた鉄鉱スラグにのみ適用する。
水浸膨張比の規定は,製鋼スラグを用いた鉄鉱スラグにのみ適用する。
4
砂は,天然砂,人工砂,スクリーニングス(砕石ダスト)などを用い,粒度は混合物
に適合するものとする。
スクリーニングス(砕石ダスト)の粒度は,表2−11の規格に適合するものとする。
表2−11
ふるいを通るものの質量百分率(%)
ふるい目の開き
種類
呼び名
スクリーニング
ス
F2.5
スクリーニングスの粒度範囲
4.75mm
2.36mm
600μm
300μm
150μm
75μm
100
85∼10
0
25∼55
15∼40
7∼28
0∼20
JIS A 5001(道路用砕石)
49
4
アスファルト用再生骨材
再生加熱アスファルト混合物に用いるアスファルトコンクリート再生骨材の品質は,表
2−12の規格に適合するものとする。
表2−12
項
目
名 称
アスファルト
コンクリート
再 生 骨 材
注1
2
3
5
アスファルトコンクリート再生骨材の品質
旧アスファルト
含
有
量
(%)
旧アスファルト
の 針 入 度
(25℃)1/10㎜
洗い試験で
失われる量
(%)
3.8以上
20 以上
5 以上
各項目は,13∼0mmの粒度区分のものに適用する。
アスファルトコンクリート再生骨材中に含まれる旧アスファルト含有量及び75μmふる
いによる水洗いで失われる量は,再生骨材の乾燥試料質量に対する百分率で表したもの
である。
洗い試験で失われる量は,試料のアスファルトコンクリート再生骨材の水洗い前の75μ
mふるいにとどまるものと水洗後の75μmふるいにとどまるものを,気乾又は60℃以下
の乾燥炉で乾燥し,その質量差を求めたものである(旧アスファルトは再生骨材の質量
に含まれるが,75μmふるい通過分に含まれる旧アスファルトは微量なので,洗い試験
で失われる量の一部として扱う。)。
フィラー
石粉は,石灰岩粉末又は火成岩類を粉砕したものとする。石粉及びフライアッシュは,
水分1.0%以下で微粒子の団粒になったものを含まないものとする。
石粉,回収ダスト及びフライアッシュの粒度範囲は,表2−13の規格に適合するもの
とする。
表2−13
石粉,回収ダスト及びフライアッシュの粒度範囲
ふるい目(μm) ふるいを通るものの質量百分率(%)
注
600
100
150
90 ∼ 100
75
70 ∼ 100
火成岩類を粉砕した石粉をフィラーとして用いる場合,表4−19の規
定にも適合するものとする。
なお,石粉の加熱変質の試験方法は,「舗装試験法便覧」を参照する。
50
表2−14
項
火成岩類の石粉の規定
目
規
塑性指数(PI)
加熱変質
定
4 以下
変質なし
フロー試験
%
50 以下
吸水膨張
%
3 以下
剥離試験
合
格
消石灰を剥離防止のためにフィラーとして使用する場合の品質は,JIS R 9001(工業
用石灰)に規定されている表2−15の規格に適合するものとする。
表2−15
種
類
生 石 灰
消 石 灰
注
等級
特号
1号
2号
特号
1号
2号
酸化カルシウム
CaO(%)
93.0
90.0
80.0
72.5
70.0
65.0
以上
以上
以上
以上
以上
以上
工業用石灰
粉末度残分(%)
不 純 分
(%)
二酸化炭素
CO2(%)
600μm
150μm
3.2 以下
−
−
3.0 以下
−
−
2.0 以下
−
−
1.5 以下
−
−
−
−
−
全通
全通
全通
−
−
−
5.0以下
−
−
ここでいう不純分とは,二酸化けい素(SiO2),酸化アルミニウム(Al2O3),酸化第二鉄(Fe2O3)及び
酸化マグネシウム(MgO)の合計量である。
セメントをはく離防止のためにフィラーとして使用する場合の品質は,普通ポルトラ
ンドセメント,高炉セメント,フライアッシュセメントとし,JIS R 5210(ポルトラン
ドセメント),JIS R 5211(高炉セメント),JIS R 5213(フライアッシュセメント)
の規格に適合するものとする。
第6
1
セメント及び混和材料
一般事項
工事に使用するセメントについては,普通ポルトランドセメント及び高炉セメントを
使用するものとし,他のセメント及び混和材料を使用する場合は,設計図書によるもの
とする。
51
請負者は,セメントを防湿的な構造を有するサイロ又は倉庫に品種別に区分して貯蔵
しなければならない。
セメントを貯蔵するサイロは,底にたまって出ない部分ができないような構造とする
ものとする。
請負者は,貯蔵中に塊状になったセメント又は湿気をうけた疑いのあるセメント,そ
の他異常を認めたセメントの使用をする場合は,これを用いる前に試験を行い,その品
質を確かめなければならない。
請負者は,セメントの貯蔵をする場合は,温度,湿度が過度に高くならないようにし
なければならない。
請負者は,混和剤に,ごみ,その他の不純物が混入しないよう,液状の混和剤は分離
したり変質したり凍結しないよう,また,粉末状の混和剤は,吸湿したり固結したりし
ないように,これを貯蔵しなければならない。
請負者は,貯蔵中に前項に示す分離・変質等が生じた混和剤やその他異常を認めた混
和剤について,これらを用いる前に試験を行い,性能が低下していないことを確かめな
ければならない。
請負者は,混和剤を防湿的なサイロ又は倉庫等に品種別に区分して貯蔵し,入荷の順
にこれを用いなければならない。
請負者は,貯蔵中に吸湿により固結した混和剤,その他異常を認めた混和剤の使用を
する場合は,これを用いる前に試験を行いその品質を確かめなければならない。
52
2
セメント
セメントは,次の表2−16の規格に適合するものとする。
表2−16
JIS番号
R5210
R5211
名
称
摘
要
(1) 普通ポルトランド
低アルカリ形については付属書による。
ラ ン ド
(2) 早強ポルトランド
〃
セメント
(3) 中庸熱ポルトランド
〃
(4) 超早強ポルトランド
〃
高
炉
高炉スラグの分量(質量%)
(1) A種 高
炉
5を越え30以下
(2) B種 高
炉
30を越え60以下
(3) C種 高
炉
60を越え70以下
シ リ カ
セメント
R5213
分
ポ ル ト
セメント
R5212
区
セメントの種類
シリカ質混合材の分量(質量%)
(1) A種シリカ
5を越え10以下
(2) B種シリカ
10を越え20以下
(3) C種シリカ
20を越え30以下
フ ラ イ
フライアッシュ分量(質量%)
アッシュ
(1) A種フライアッシュ
5を越え10以下
セメント
(2) B種フライアッシュ
10を越え20以下
(3) C種フライアッシュ
20を越え30以下
コンクリート構造物に使用する普通ポルトランドセメントは,次項以降の規定に適合
するものとする。
普通ポルトランドセメント及び高炉セメントB種の品質は,表2−17の規格に適合す
るものとする。
53
表2−17
普通ポルトランドセメント及び高炉セメントB種の品質
種
品
類
質
比表面積
凝
結
cm2/g
高炉セメント
B種
2,500 以上
3,000 以上
始
発
1 以上
60 以上
終
結
10 以下
10 以下
7 以上
(70)
15 以上
(150)
30 以上
(300)
10 以上
(100)
17.5 以上
(175)
42.5 以上
(425)
h
3d
圧縮強さ
N/㎜2
(㎏f/cm2)
7d
28d
水 和 熱
cal/g(J/g)
注
普通ポルトランド
セメント
7d
−
−
28d
−
−
酸化マグネシウム
%
5.0 以下
6.0 以下
三酸化硫黄
%
3.0 以下
4.0 以下
強熱減量
%
3.0 以下
3.0 以下
全アルカリ(Na2Oeq) %
0.75 以下
−
塩化物イオン
0.02 以下
−
%
全アルカリ(Na2Oeq)算出は,JIS R 5210(ポルトランドセメント)付属書ポルトランドセメン
ト(低アルカリ形)による。
原材料,製造方法,検査,包装及び表示は,JIS R 5210(ポルトランドセメント)の
規定によるものとする。
3
混和材料
混和材として用いるフライアッシュは,JIS A 6201(コンクリート用フライアッシュ)
の規格に適合するものとする。
混和材として用いるコンクリート用膨張材は,JIS A 6202(コンクリート用膨張材)
の規格に適合するものとする。
混和材として用いる高炉スラグ微粉末は,JIS A 6206(高炉スラグ微粉末)の規格に
適合するものとする。
混和剤として用いるAE材,減水剤,AE減水剤,高性能AE減水剤は, JIS A 620
4(コンクリート用化学混和剤)の規格に適合するものとする。
54
混和剤として用いる流動化剤は,土木学会
コンクリート用流動化剤品質規準(案)
3.品質の規格に適合するものとする。
急結剤は,土木学会
コンクリート用急結剤品質規格(案)3.品質の規格に適合す
るものとする。
4
コンクリート用水
コンクリートに使用する水は,油,酸,塩類,有機不純物,懸濁物等コンクリート及
び鋼材の品質に悪影響を及ぼす物質の有害量を含まないものとする。
第7
1
レディーミクストコンクリート
請負者は,レディーミクストコンクリートを用いる場合は,JISマーク表示認定工場
で,かつ,コンクリートの製造,施工,試験,検査及び管理などの技術的業務を実施する
能力のある技術者が常駐しており,配合設計及び品質管理等を適切に実施できる工場から
選定し,JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)に適合するものを用いなければな
らない。これ以外の場合は,本条第3項及び第4項の規定によらなければならない
2
請負者は,JISマーク表示認定工場で製造されJIS A 5308(レディーミクストコンク
リート)により粗骨材の最大寸法,空気量,スランプ及び呼び強度等が指定されるレディ
ーミクストコンクリートについては,配合に臨場するとともに,製造会社の材料試験結果,
配合の決定に関する確認資料を整備し,事前に監督員に提出しなければならない。
3
請負者は,JISマーク表示認定工場が工事現場近くに見当たらない場合は,使用する
工場について設計図書に指定したコンクリートの品質が得られることを確認のうえ,その
資料により監督員の確認を得なければならない。
なお,コンクリートの製造,施工,試験,検査及び管理などの技術的業務を実施する能
力のある技術者が常駐しており,配合設計及び品質管理等を適切に実施できる工場から選
定しなければならない。
4
請負者は,JISマーク表示認定工場でない工場で製造したレディーミクストコンクリ
ート及びJISマーク表示認定工場であってもJIS A 5308(レディーミクストコンクリー
ト)以外のレディーミクストコンクリートを用いる場合は,設計図書及び5.3 4配合及び5.
3 5材料の計量の規定によるとともに,配合に臨場し,製造会社の材料試験結果,配合の決
定に関する確認資料により監督員の確認を得なければならない。
55
第8
下水道用二次製品
工事に使用する下水道用二次製品は,設計図書及び特記仕様書に特に明示されている場
合を除き,別紙「下水道用資器材仕様書」によるものとする。
第9
1
鋼材
一般事項
工事に使用する鋼材は,さび,くされ等変質のないものとする。
請負者は,鋼材をじんあいや油類等で汚損しないようにするとともに,防蝕しなけれ
ばならない。
2
構造用圧延鋼材
構造用圧延鋼材は,以下の規格に適合するものとする。
JIS G 3101(一般構造用圧延鋼材)
JIS G 3106(溶接構造用圧延鋼材)
JIS G 3112(鉄筋コンクリート用棒鋼)
JIS G 3114(溶接構造用耐侯性熱間圧延鋼材)
3
軽量形鋼
軽量形鋼は,以下の規格に適合するものとする。
JIS G 3350(一般構造用軽量形鋼)
4
鋼
管
鋼管は,以下の規格に適合するものとする。
JIS G 3444(一般構造用炭素鋼鋼管)
JIS G 3452(配管用炭素鋼鋼管)
JIS G 3457(配管用アーク溶接炭素鋼鋼管)
JIS G 3466(一般構造用角形鋼管)
5
鋳鉄品,鋳鋼品及び鍛鋼品
鋳鉄品,鋳鋼品及び鍛鋼品は,以下の規格に適合するものとする。
JIS G 5501(ねずみ鋳鉄品)
JIS G 5101(炭素鋼鋳鉄品)
JIS G 3201(炭素鋼鍛鋼品)
56
JIS G 5102(溶接構造用鋳鋼品)
JIS G 5111(構造用高張力炭素鋼及び低合金鋼鋳鋼品)
JIS G 4051(機械構造用炭素鋼鋼材)
JIS G 5502(球状黒鉛鋳鋼品)
6
ボルト用鋼材
ボルト用鋼材は,以下の規格に適合するものとする。
JIS B 1180(六角ボルト)
JIS B 1181(六角ナット)
JIS B 1186(摩擦接合用高力六角ボルト,六角ナット,平座金のセット)
JIS B 1256(平座金)
JIS B 1198(頭付きスタッド)
JIS M 2506(ロックボルト)
トルシア形高力ボルト・六角ナット・平座金のセット(日本道路協会)
支圧接合用打込み式高力ボルト・六角ナット・平座金暫定規格(日本道路協会)(1971)
7
溶接材料
溶接材料は,以下の規格に適合するものとする。
JIS Z 3211(軟鋼用被覆アーク溶接棒)
JIS Z 3212(高張力鋼用被覆アーク溶接棒)
JIS Z 3214(耐侯性鋼用被覆アーク溶接棒)
JIS Z 3312(軟鋼及び高張力鋼用マグ溶接ソリッドワイヤ)
JIS Z 3313(軟鋼及び高張力鋼及び低温用鋼用アーク溶接フラックス入りワイヤ)
JIS Z 3315(耐侯性鋼用炭酸ガスアーク溶接ソリッドワイヤ)
JIS Z 3320(耐侯性鋼用炭酸ガスアーク溶接フラックス入りワイヤ)
JIS Z 3351(炭素鋼及び低合金鋼用サブマージアーク溶接ワイヤ)
JIS Z 3352(炭素鋼及び低合金鋼用サブマージアーク溶接フラックス)
8
鉄線
鉄線は,以下の規格に適合するものとする。
JIS G 3532(鉄線)
9
ワイヤロープ
ワイヤロープは,以下の規格に適合するものとする。
JIS G 3525(ワイヤロープ)
57
10
プレストレストコンクリート用鋼材
プレストレストコンクリート用鋼材は,以下の規格に適合するものとする。
JIS G 3536(PC鋼線及びPC鋼より線)
JIS G 3109(PC鋼線)
JIS G 3502(ピアノ線棒)
JIS G 3137(細径異形PC鋼棒)
JIS G 3506(硬鋼線材)
11
鉄網
鉄網は,以下の規格に適合するものとする。
JIS G 3551(溶接金網)
JIS G 3552(ひし形金網)
12
鋼製ぐい鋼矢板
鋼製ぐい鋼矢板は,以下の規格に適合するものとする。
JIS A 5525(鋼管ぐい)
JIS A 5526(H型鋼ぐい)
JIS A 5528(熱間圧延鋼矢板)
JIS A 5530(鋼管矢板)
13
鋼製支保工
鋼製支保工は,以下の規格に適合するものとする。
JIS G 3101(一般構造用圧延鋼材)
JIS B 1180(六角ボルト)
JIS B 1181(六角ナット)
JIS B 1186(摩擦接合用高力六角ボルト,六角ナット,平座金のセット)
14
鉄線じゃかご
鉄線じゃかごは,以下の規格に適合するものとする。
JIS A 5513(亜鉛めっき鉄線製じゃかご)
15
コルゲートパイプ
コルゲートパイプは,以下の規格に適合するものとする。
JIS G 3471(コルゲートパイプ及びコルゲートセクション)
58
16
ガードレール(路側用,分離帯用)
ガードレール(路側用,分離帯用)は,以下の規格に適合するものとする。
ビーム(袖ビーム合む)
JIS G 3101(一般構造用圧延鋼材)
JIS G 3454(圧力配管用炭素鋼管)
支柱
JIS G 3444(一般構造用炭素鋼管)
JIS G 3466(一般構造用角形鋼管)
ブラケット
JIS G 3101(一般構造用圧延鋼材)
ボルトナット
JIS B 1180(六角ボルト)
JIS B 1181(六角ナット)
ブラケット取付用ボルト(ねじの呼びM20)は4.6とし,ビーム継手用及び取付用ボルト
(ねじの呼びM16)は6.8とするものとする。
17
ガードケーブル(路側用,分離帯用)
ガードケーブル(路側用,分離帯用)は,以下の規格に適合するものとする。
ケーブル
JIS G 3525(ワイヤロープ)
ケーブルの径は18mm,構造は3×7G/0とする。
なお,ケーブル一本当りの破断強度は160KN(16t)以上の強さをもつものとする。
支柱
JIS G 3444(一般構造用炭素鋼管)
ブラケット
JIS G 3101(一般構造用圧延鋼材)
索端金具
ソケットは,ケーブルと調整ねじを取付けた状態において,ケーブルの一本当りの破
断強度以上の強さをもつものとする。
調整ねじ
強度は,ケーブルの破断強度以上の強さを持つものとする。
ボルトナット
JIS B 1180(六角ボルト)
59
JIS B 1181(六角ナット)
ブラケット取付用ボルト(ねじの呼びM12)及びケーブル取付用ボルト(ねじの呼び
M10)はともに4.6とする。
18
ガードパイプ(歩道用,路側用)
ガードパイプ(歩道用,路側用)は,以下の規格に適合するものとする。
パイプ
JIS G 3444(一般構造用炭素鋼管)
支柱
JIS G 3444(一般構造用炭素鋼管)
ブラケット
JIS G 3101(一般構造用圧延鋼材)
継手
JIS G 3101(一般構造用圧延鋼材)
JIS G 3444(一般構造用炭素鋼管)
ボルトナット
JIS B 1180(六角ボルト)
JIS B 1181(六角ナット)
ブラケット取付用ボルト(ねじの呼びM16)は4.6とし,継手用ボルト(ねじの呼びM
16[種別Ap]M14[種別Bp及びCp])は6.8とする。
19
ボックスビーム(分離帯用)
ボックスビーム(分離帯用)は,以下の規格に適合するものとする。
ビーム
JIS G 3466(一般構造用角形鋼管)
支柱
JIS G 3101(一般構造用圧延鋼材)
パドル及び継手
JIS G 3101(一般構造用圧延鋼材)
ボルトナット
JIS B 1180(六角ボルト)
JIS B 1181(六角ナット)
パドル取付用ボルト(ねじの呼びM16)及び継手用ボルト(ねじの呼びM20)は,ともに
6.8とする。
60
第1 0
1
舗装材料
一般瀝青材料
舗装用石油アスファルトは,表2−18の規格に適合するものとする。
表2−18
種 類
項 目
針入度(25℃)
1/10㎜
軟化点℃
伸
度(15℃)
cm
三塩化エタン
%
可溶分
引火点℃
薄膜加熱
質量変化率
%
薄膜加熱
針入度残留率
%
蒸発後の
針入度比
%
密度(15℃) g/cm2
注
舗装用石油アスファルトの規格
40 ∼ 60
60 ∼ 80
80 ∼ 100
100 ∼ 120
40を超え
60以下
60を超え
80以下
80を超え
100以下
100を超え
120以下
47.0∼ 55.0
44.0∼ 52.0
42.0∼ 50.0
40.0∼ 50.0
10 以上
100 以上
100 以上
100 以上
99.0 以上
99.0 以上
99.0 以上
99.0 以上
260 以上
260 以上
260 以上
260 以上
0.6 以下
0.6 以下
0.6 以下
0.6 以下
58 以上
55 以上
50 以上
50 以上
110 以下
110 以下
110 以下
110 以下
1,000 以上
1,000 以上
1,000 以上
1,000 以上
各種類とも120℃,150℃,180℃のそれぞれにおける動粘度を試験表に付記しなければならない。
ゴム・熱可塑性エラストマー入りアスファルトは,表2−19の性状に適合するものと
する。また,請負者は,プラントミックスタイプについては,あらかじめ使用する舗装
用石油アスファルトに改質材料を添加し,その性状が表2−19に示す値に適合している
ことを確認しなければならない。
61
表2−19
ゴム・熱可塑性エラストマー入りアスファルトの標準的性状
種
項
ゴム・熱可塑性エラストマー入りアスファルト
類
目
針入度(25℃)1/10㎜
軟 化 点
℃
改質アスファルトⅠ型
改質アスファルトⅡ型
50 以上
40 以上
50.0 ∼ 60.0
56.0 ∼ 70.0
伸
度(7℃)cm
30 以上
−
伸
度(15℃)cm
−
30 以上
260 以上
260 以上
55 以上
65 以上
5(50)以上
8(80)以上
2.5(25)以上
4(40)以上
引 火 点
℃
薄膜加熱針入度残留率 %
タフネス(25℃)
N・m(㎏f・cm)
テナシティ(25℃)
N・m(㎏f・cm)
注1
2
① 密度(15℃)は,試算表に付記すること。
② 最適混合温度範囲及び最適締固め温度範囲を試験表に付記する。
プラントミックスタイプの場合は,使用するアスファルトに改質材を所定量添加し調整した
改質アスファルトに適用する。
セミブローンアスファルトは,表2−20の規格に適合するものとする。
表2−20
セミブローンアスファルト(AC−100)の規格
項
粘
度
粘
度
目
規 格 値
(60℃) Pa・S
(Poise)
(180℃)cSt
(mm2/s)
薄膜加熱質量変化率
針 入 度
1,000 ± 200
(10,000 ± 2,000)
200 以下
(200 以下)
%
0.6 以下
(25℃)1/10㎜
40 以上
トルエン可溶分
%
99.0 以上
引 火 点
℃
260 以上
密
度
(15℃)g/cm
3
粘 度 比(60℃,薄膜加熱後/加熱前)
注
1,000 以上
5 以下
180℃での粘度のほか,140℃,160℃における動粘度を試験表に付記すること。
62
石油アスファルト乳剤は,表2−21,2−22の規格に適合するものとする。
表2−21
目
PK−1
エ ン グ ラ ー 度
(25℃)
ふ る い 残 留 分
(1.18㎜)%
付
着
PK−2
PK−3
3∼15
度
蒸
発
残
電
MK−2
MK−3
−
均 等 で
あること
−
−
荷
−
−
均 等 で
あること
−
MN−1
2∼
30
0.3
以下
3∼40
2/3以上
土まじり骨材混合性
(%)
セ メ ン ト 混 合 性
(%)
の
MK−1
0.3 以下
密粒度骨材混合性
子
PK−4
1∼6
粗粒度骨材混合性
粒
ノニオン
乳剤
カチオン乳剤( JIS K 2208−1993 )
種類及び記号
項
石油アスファルト乳剤の規格
−
−
−
5以下
−
−
1.0
以下
陽(+)
−
セメント・乳剤
安定処理用
63
土混り骨材混合用
P:浸透用,M:混合用
蜜粒度骨材混合用
種類記号の説明
粗粒度骨材混合用
途
タックコート用
注
用
プライムコート用
及び セメ ント 安定処
理層養生用
な
寒冷期浸透用及び
表面処理用
主
温暖期浸透用及び
表面処理用
留 分
57
60以上
50以上
57以上
(%)
以上
針入度(25℃) 100∼
150∼
100∼
60∼
60∼
60∼
60∼
60∼
蒸
(1/10㎜)
200
300
300
150
200
200
300
300
発
伸 度(15℃)
80
残
100以上
80以上
以上
(cm)
留
三塩化エタン
97
物
98以上
97以上
以上
可溶分
(%)
貯 蔵 安 定 度(24hr)
1以下
1以下
(質量%)
凍 結 安 定 度
粗粒子,塊
−
−
−
(−5℃)
のないこと
表2−22
ゴム入りアスファルト乳剤の規格
記
項
PKR−T
号
目
1
エングラー度(25℃)
2
1 ∼ 10
ふるい残留分(1.18㎜) 質量%
0.3 以下
付
度
2/3以上
荷
陽(+)
質量%
50 以上
着
粒
蒸
子
発
の
残
留
電
分
針入度(25℃)1/10㎜
伸
度
蒸
発
残
留
物
テ
ナ
シ
テ
ィ
100∼150
(7℃)
cm
100以上
−
(5℃)
cm
−
100以上
48.0 以上
42.0 以上
軟 化 点
タ
フ
ネ
ス
60∼100
℃
(25℃)
N・m
(㎏f・cm)
3以上
(30以上)
−
(15℃)
N・m
(㎏f・cm)
−
4以上
(40以上)
(25℃)
N・m
(㎏f・cm)
1.5以上
(15以上)
−
(15℃)
N・m
(㎏f・cm)
−
2以上
(20以上)
灰
分
質量%
貯蔵安定度(24時間)
凍結安定度
1.0 以下
質量%
(−5℃)
1以下
−
粗粒子,塊の
ないこと
(日本アスファルト乳剤協会規格:JEAAS)
2
その他の瀝青材料
その他の瀝青材料は,以下の規格に適合するものとする。
JIS A 6005(アスファルトルーフィングフェルト)
JIS K 2439(クレソオート油,加工タール,タールピッチ)
3
再生用添加剤
再生用添加剤の品質は,労働安全衛生法施行令に規定されている特定化学物質を含まな
いものとし,表2−23,2−24,2−25の規格に適合するものとする。
64
表2−23
再生用添加剤の品質(エマルジョン系)
路上表層再生用
項
目
粘
蒸
発
残
引
蒸
発
残
留
物
留
単位
規格値
試験方法
度(25℃)
SFS
15 ∼ 85
舗装試験法便覧参
照
分
%
60 以上
〃
点(COC)
℃
200 以上
〃
度(60℃)
cSt
50∼300
〃
2以下
〃
6.0以下
〃
火
粘
薄膜加熱後の粘度比(60℃)
薄膜加熱質量変化率
表2−24
%
再生用添加剤の品質(オイル系)
路上表層再生用
項
目
引
火
粘
単位
規格値
試験方法
点(COC)
℃
200 以上
舗装試験法便覧参
照
度(60℃)
cSt
50∼300
〃
2以下
〃
6.0以下
〃
薄膜加熱後の粘度比(60℃)
薄膜加熱質量変化率
%
表2−25
再生用添加剤の品質
プラント再生用
項
動
目
粘
標準的性状
度(60℃)cSt
(㎜2/s)
引
火
80 ∼ 1,000
(80 ∼ 1,000)
点(COC)
230以上
薄膜加熱後の粘度比(60℃)
薄膜加熱質量変化率
2以下
%
±3以下
密
度(15℃)
g/㎝3
報
告
組
成
析
報
告
分
65
第1 1
1
木材
一般事項
工事に使用する木材は,有害な腐れ,割れ等の欠陥ないものとする。
設計図書に示す寸法の表示は,製材においては,仕上がり寸法とし,素材については,
特に明示する場合を除き末口寸法とする。
第1 2
1
目地材料
注入目地材
注入目地材は,コンクリート版の膨張,収縮に順応し,コンクリートとよく付着し,
ひびわれが入らないものとする。
注入目地材は,水に溶けず,また,水密性のものとする。
注入目地材は,高温時に流れ出ず,低温時にも衝撃に耐え,土砂等異物の侵入を防げ,
かつ,耐久的なものとする。
注入目地材で加熱施工式のものは,加熱したときに分離しないものとする。
2
目 地 板
目地板は,コンクリートの膨張収縮に順応するものとする。
第1 3
1
塗料
一般事項
塗料は,JISの規格に適合するものとし,また,希釈剤は塗料と同一製造者の製品を使
用するものとする。
請負者は,塗料は工場調合したものを用いなければならない。
請負者は,さび止めに使用する塗料は,油性系さび止め塗料としなければならない。
請負者は,塗料を,直射日光を受けない場所に保管し,その取扱いは関係諸法令,諸
法規を遵守して行わなければならない。
なお,開缶後に,請負者は,十分に撹拌したうえ,速やかに使用しなければならない。
66
塗料の有効期限は,ジンクリッチペイントの亜鉛粉末は製造後6箇月以内,その他の塗
料は製造後12箇月以内とし,請負者は,有効期限を経過した塗料は使用してはならない。
第1 4
1
道路標識及び区画線
道路標識
標識板,支柱,補強材,取付金具,反射シートの品質は,以下の規格に適合するものと
する。
標識板
JIS G 3131 (熱間圧延軟鋼板及び鋼帯)
JIS G 3141 (冷間圧延鋼板及び鋼帯)
JIS K 6744 (ポリ塩化ビニル被覆金属板)
JIS H 4000 (アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条)
JIS K 6718 (メタクリル樹脂板)
ガラス繊維強化プラスチック板(F.R.P)
支柱
JIS G 3452(配管用炭素鋼鋼管)
JIS G 3444(一般構造用炭素鋼鋼管)
JIS G 3192(熱間圧延形鋼の形状,寸法,質量,及びその許容差)
JIS G 3101(一般構造用圧延鋼材)
補強材及び取付金具
JIS G 3101(一般構造用圧延鋼材)
JIS G 3131(熱間圧延軟鋼板及び鋼帯)
JIS G 3141(冷間圧延鋼板及び鋼帯)
JIS H 4100(アルミニウム及びアルミニウム合金押出形材)
反射シート
標示板に使用する反射シートは,ガラスビーズをプラスチックの中に封入したレンズ
型反射シート又は空気層の中にガラスビーズをプラスチックで覆ったカプセルレンズ型
反射シートとし,その性能は表2−26,2−27に示す規格以上のものとする。また,反射
シートは,屋外にさらされても,著しい色の変化,ひびわれ,剥れが生じないものとす
る。
67
なお,表2−26,2−27に示した品質以外の反射シートを用いる場合は,請負者は,
監督員の確認を得なければならない。
表2−26反射性能(反射シートの再帰反射係数)
表2−27反射性能(反射シートの再帰
反射係数)
観測
角°
入射
角°
5°
封
入
レ
ン
ズ
型
白
黄
赤
緑
青
70
50
15
9.0
4.0
観測
角°
カ
プ
セ
ル
レ
ン
ズ
型
12°
30°
30
22
6.0
3.5
1.7
5°
50
35
10
7.0
2.0
20°
30°
24
16
4.0
3.0
1.0
5° 5.0
3.0
0.8
0.6
0.2
2°
30° 2.5
注
1.5
0.4
0.3
0.1
入射
角°
白
黄
赤
緑
青
5° 250
170
45
45
20
30° 150
100
25
25
11
5° 180
122
25
21
14
30° 100
67
14
12
8.0
5° 5.0
3.0
0.8
0.6
0.3
30° 2.5
1.8
0.4
0.3
0.1
12°
20°
2°
試験及び測定方法は,JIS Z 9117(保安用反射シート及びテープ)による。
2
区画線
区画線の品質は,以下の規格に適合するものとする。
JIS K 5665
1種
(トラフィックペイント常温)
2種
(
〃
加熱)
3種1号(
〃
溶融)
68
第1 5
1
その他
エポキシ系樹脂接着剤
エポキシ系樹脂接着剤の接着,埋込み,打継ぎ,充填,ライニング注入等は,設計図書
によるものとする。
2
合成樹脂製品
合成樹脂製品は以下の規格に適合するものとする。
JIS K 6741(硬質塩化ビニル管)
JIS K 6742(水道用硬質塩化ビニル管)
JIS K 6745(硬質塩化ビニル板)
JIS K 6761(一般用ポリエチレン管)
JIS K 6762(水道用ポリエチレン管)
JIS K 6773(塩化ビニル樹脂製止水板)
JIS A 6008(合成高分子ルーフィング)
JIS C 8430(硬質塩化ビニル電線管)
69
第3章
第1
1
仮
設
工
一般事項
本章は,仮設工として工事用道路工,仮橋・作業構台工,路面覆工,土留・仮締切工,
深礎工,水替工,地下水位低下工,地中連続壁工(壁式),地中連続壁工(柱列式),仮
水路工,残土受入れ施設工,作業ヤード整備工,電力設備工,用水設備工,足場等設備工,
防塵対策工,防護施設工,除雪工,その他これらに類する工種について定めるものとする。
2
請負者は,仮設工については,設計図書の定め又は監督員の指示がある場合を除き,請
負者の責任において施工しなければならない。
3
請負者は,仮設物については,設計図書の定め又は監督員の指示がある場合を除き工事
完了後,仮設物を完全に撤去し,原形に復旧しなければならない。
4
仮設構造物は,特に接続部,交差部及び支承部が弱点とならないよう入念に施工するも
のとする。
5
仮設構造物は,常時点検して修理又は補強し,その機能を十分に発揮できるようにする
ものとする。
第2
1
仮施設
請負者は,仮施設に要する敷地の借受けその他使用上必要な手続をすべて行わなければ
ならない。
2
請負者は,仮設建物,材料置場等について,火災,盗難の予防及び保安等に必要な設備
を施さなければならない。
第3
工事用道路工
1
工事用道路とは,工事用の資機材や土砂を運搬するために仮に施工された道路をいう。
2
請負者は,工事用道路の施工に当たり,予定交通量・地形・気候を的確に把握し,周囲
の環境に影響がないよう対策を講じなければならない。
70
3
請負者は,工事用道路に一般交通がある場合は,一般交通の支障とならないようその維
持管理に留意しなければならない。
4
請負者は,工事用道路盛土の施工に当たり,不等沈下を起こさないように締固めなけれ
ばならない。
5
請負者は,工事用道路の盛土部法面の整形する場合は,法面の崩壊が起らないように締
固めなければならない。
6
請負者は,工事用道路の敷砂利を行うに当たり,石材を均一に敷均さなければならない。
7
請負者は,安定シートを用いて,工事用道路の盛土の安定を図る場合は,安定シートと
盛土が一体化して所定の効果が発揮できるよう施工しなければならない。
8
請負者は,殻運搬処理を行うに当たり,運搬物が飛散しないように適正に処理を行わな
ければならない。
9
請負者は,工事用道路を堤防等の既設構造物に設置・撤去する場合は,既設構造物に悪
影響を与えないようにしなければならない。
第4
1
仮橋・作業構台工
請負者は,仮橋・作業構台を河川内に設置する際に,設計図書に定めがない場合は,工
事完了後及び工事期間中であっても出水期間中は撤去しなければならない。
2
請負者は,覆工板と仮橋上部との接合を行うに当たり,隅角部の設置に支障がある場合
はその処理方法等の対策を講じなければならない。
3
請負者は,仮設高欄及び防舷材を設置するに当たり,その位置に支障がある場合は,設
置方法等の対策を講じなければならない。
4
請負者は,殻運搬処理を行う場合は,運搬物が飛散しないように行わなければならない。
5
請負者は,橋脚及び鋼管杭の施工に当たり,ウォータージェットを用いる場合は,最後
の打上りを落鍾等で貫入させ落ち着かせなければならない。
71
第5
1
路面覆工
請負者は,路面覆工を施工するに当たり,覆工板間の段差,隙間,覆工板表面の滑り及
び覆工板の跳ね上がり等に注意し,交通の支障とならないようにしなければならない。ま
た,路面覆工の横断方向端部には必ず覆工板ずれ止め材を取付けなければならない。
2
請負者は,覆工部の出入り口の設置及び資器材の搬入出に際して,関係者以外の立入り
の防止に対して留意しなければならない。
3
請負者は,路面勾配がある場合に,覆工板の受桁に荷重が均等にかかるようにすると共
に,受桁が転倒しない構造としなければならない。
第6
1
土留・仮締切工
請負者は,周囲の状況を考慮し,掘削深さ,土質,地下水位,作用する土圧,載荷重を
十分検討し施工しなければならない。
2
請負者は,仮締切工の施工に当たり,河積阻害や河川管理施設,許可工作物等に対する
局所的な洗掘等を避けるよう施工しなければならない。
3
請負者は,河川堤防の開削を伴う施工に当たり,仮締切を設置する場合は,建設省
仮
締切堤設置基準(案)の規定によらなければならない。
4
請負者は,土留,仮締切工の仮設H鋼杭,仮設鋼矢板の打込みに先行し,支障となる埋
設物の確認のため,溝掘りを行い,埋設物を確認しなければならない。
5
請負者は,掘削中,腹起し・切梁等に衝撃を与えないよう注意し,施工しなければなら
ない。
6
請負者は,掘削の進捗及びコンクリートの打設に伴う腹起し・切梁の取外し時期につい
ては,掘削・コンクリートの打設計画において検討し,施工しなければならない。
7
請負者は,溝掘りの施工を行うに当たり,一般の交通を開放する必要がある場合は,仮
復旧を行い一般の交通に開放しなければならない。
8
請負者は,埋戻しを行うに当たり,埋戻し箇所の残材,廃物,木くず等を撤去し,目標
高さまで埋め戻さなければならない。
9
請負者は,埋戻し箇所が水中の場合は,施工前に排水しなければならない。
10
請負者は,構造物の隣接箇所や狭い箇所の埋戻しを行う場合は,十分に締固めを行わな
ければならない。
72
11
請負者は,埋戻しを行うに当たり,埋設構造物がある場合は,偏土圧が作用しないよう
に,埋め戻さなければならない。
12
請負者は,河川構造物付近のように水密性を確保しなければならない箇所の埋戻しを行
うに当たり,埋戻し材に含まれる石が一箇所に集中しないように施工しなければならない。
13
請負者は,埋戻しの施工をするに当たり,適切な含水比の状態で行わなければならない。
14
請負者は,仮設H鋼杭,鋼矢板等の打込みにおいて,打込み方法及び使用機械について
打込み地点の土質条件,施工条件に応じたものを用いなければならない。
15
請負者は,仮設鋼矢板の打込みにおいて,埋設物等に損傷を与えないよう施工しなけれ
ばならない。導材を設置するなどして,ぶれ,よじれ,倒れを防止するものとし,また,
隣接の仮設鋼矢板が共下りしないように施工しなければならない。
16
請負者は,仮設矢板の引き抜きにおいて,隣接の仮設矢板が共上りしないように施工し
なければならない。
17
請負者は,ウォータージェットを用いて仮設H鋼杭,鋼矢板等を施工する場合は,最後
の打上がりを落錘等で貫入させ落ち着かせなければならない。
18
請負者は,仮設H鋼杭,鋼矢板等の引抜き跡を沈下など地盤の変状を生じないよう空洞
を砂等で充填しなければならない。
19
請負者は,アンカーの削孔施工について,埋設物や周辺家屋等に影響を与えないように
行わなければならない。
20
請負者は,タイロッド・腹起し又は切梁・腹起しの取付けに当たって,各部材が一様に
働くように締付けを行わなければならない。また,盛替梁の施工に当たり,矢板の変状に
注意し切梁・腹起し等の撤去を行わなければならない。
21
請負者は,横矢板の施工に当たり,掘削と並行してはめ込み,横矢板と掘削土壁との間
に隙間のないようにしなければならない。万一,掘りすぎた場合は,良質な土砂,その他
適切な材料を用いて裏込を行うとともに,土留め杭のフランジと土留め板の間にくさびを
打ち込んで隙間がないよう固定しなければならない。
22
請負者は,躯体細部の処理のための簡易土留を施工するに当たり,躯体損傷等の悪影響
を与えないようにしなければならない。
23
請負者は,じゃかご(仮設)の施工に当たり,中詰用石材の網目からの脱落が生じないよ
う,石材の選定を行わなければならない。
24
請負者は,じゃかご(仮設)の詰石に当たり,外廻りに大きな石を配置し,かごの先端
から遂次詰込み,空隙を少なくしなければならない。
73
25
請負者は,じゃかご(仮設)の布設に当たり,床ごしらえのうえ,間割りをしてかご頭
の位置を定めなければならない。
なお,詰石に際しては,請負者は法肩及び法尻の屈折部が偏平にならないように充填し,
適切な断面形状に仕上げなければならない。
26
請負者は,ふとんかご(仮設)の施工に当たり,本条第23項から第25項の規定によらな
ければならない。
27
請負者は,締切盛土着手前に現状地盤を確認し,周囲の地盤や構造物に変状を与えない
ようにしなければならない。
28
請負者は,盛土部法面の整形を行う場合には,十分に締固めて法面の崩壊がないように
施工しなければならない。
29
請負者は,止水シートの設置に当たり,突起物やシートの接続方法の不良により漏水し
ないように施工しなければならない。
30
請負者は,殻運搬処理を行うに当たり,運搬物が飛散しないように行わなければならな
い。
第7
1
深礎工
請負者は,仮巻コンクリートの施工を行う場合は,予備掘削を行い,コンクリートはラ
イナープレートと隙間無く打設しなければならない。
2
請負者は,深礎掘削を行うに当たり,常に鉛直を保持し設計掘削深度まで連続して掘削
するとともに,余掘りは最小限にしなけらばならない。また,常に孔内の排水を行うもの
とする。
3
請負者は,土留め材と地山との間に生じた空隙部には,全長にわたって裏込注入を行わ
なければならない。
なお,裏込注入材料が設計図書に示されていない場合には,監督員の承諾を得なければ
ならない。
4
裏込注入圧力は,低圧(0.1N/mm2程度)とする。ただし,この圧力により難い場合は,
施工に先立って監督員の承諾を得なけばならない。
5
請負者は,掘削中に湧水が著しく多くなった場合には,監督員と協議しなければならな
い。
74
6
請負者は,ライナープレートの組立てに当たっては,偏心と歪みをできるだけ小さくす
るようにしなければならない。
7
請負者は,グラウトの注入方法については,施工計画書に記載し,施工に当たっては施
工記録を整備保管し,監督員の請求があった場合は直ちに提示するとともに,検査時に提
出しなければならない。
8
請負者は,殻運搬処理に当たり,運搬物が飛散しないように,適正な処理を行わなけれ
ばならない。
第8
1
水替工
請負者は,ポンプ排水を行う場合は,土質の確認によって,クイックサンド,ボイリン
グが起きない事を検討すると共に,湧水や雨水の流入水量を充分に排水しなければならな
い。
2
請負者は,本条1項の現象による法面や掘削地盤面の崩壊を招かぬように管理しなけれ
ばならない。
3
請負者は、工事により発生する汚水については,下水道に排水しなければならない。
4
請負者は,下水道に排水する際には,工事着手前に,下水道法の規定に基づき,当該管
理者に届出,又は許可を受けなければならない。
5
請負者は,工事により発生する汚水を下水の水質基準に適合するように処理を行った後,
下水道へ放流しなければならない。
第9
1
地下水位低下工
請負者は,ウェルポイント又はディープウェルを行なうに当たり,工事着手前に土質の
確認を行い,地下水位,透水係数,湧水量等を確認し,確実に施工しなければならない。
2
請負者は,周辺に井戸がある場合には,必要に応じて各種の調査等を行い,状況の確認
に努め被害を与えないようしなければならない。
75
第1 0
1
地中連続壁工(壁式)
請負者は,地盤条件,施工条件に適した工法,資機材を用いて,充分な作業スペースを確
保して,施工を行わなければならない。
2
請負者は,作業床の施工に当たって,路盤状況によっては砕石路盤を設けるなど,作業
床を堅固なものとしなければならない。
3
請負者は,ガイドウォールの設置に際して,表層地盤の状況,地下水位,上載荷重,隣
接構造物との関係を考慮して,形状・寸法等を決定し,所定の位置に精度よく設置しなけ
ればならない。
4
請負者は,連壁掘削の施工に際して,土質に適した掘削速度で掘削しなければならない。
5
請負者は,連壁鉄筋の組立ての施工に際して,運搬,建込み時に変形が生じないように
しながら,所定の位置に正確に設置しなければならない。
6
連壁鉄筋を深さ方向に分割して施工をする場合には,請負者は,建込み時の接続精度が
確保できるように,各鉄筋かごの製作精度を保たなければならない。
7
請負者は,後行エレメントの鉄筋かごの建込み前に,先行エレメントの,連壁継手部に
付着している泥土や残存している充填砕石を取り除く等エレメント間の止水性の向上を図
らなければならない。
8
請負者は,連壁コンクリートの打設に際して,鉄筋かごの浮き上がりがないように施工
しなければならない。
9
打設天端付近では,コンクリートの劣化が生じるため,請負者は,50センチメートル以
上の余盛りを行う等その対応をしなければならない。
10
安定液のプラント組立・解体の施工をする場合は,プラントの移動が困難であることを
考慮して,請負者は,動線計画も考慮した位置にプラントの設置を行わなければならない。
11
請負者は,仮設アンカーの削孔施工に当たり,地下埋設物や周辺家屋等に影響を与えな
いように行わなければならない。
12
請負者は,切梁・腹起しの取付けに当たり,各部材が一様に働くように締付けを行わな
ければならない。
13
請負者は,殻運搬処理を行うに当たり,運搬物が飛散しないように行わなければならな
い。
76
第1 1
1
地中連続壁工(柱列式)
請負者は,地盤条件,施工条件に適した工法,資機材を用いて,充分な作業スペースを
確保して,施工しなければならない。
2
請負者は,作業床の施工に当たって,路盤状況によっては砕石路盤を設けるなど,作業
床を堅固なものとしなければならない。
3
請負者は,ガイドトレンチの設置に際して,表層地盤の状況,地下水位,上載荷重,隣
接構造物との関係を考慮して,形状・寸法等を決定し,所定の位置に精度よく設置しなけ
ればならない。
4
請負者は,柱列杭の施工に際して,各杭の施工順序,間隔,柱列線及び掘孔精度等に留
意し,連続壁の連続性の確保に努めなければならない。
5
請負者は,オーバーラップ配置の場合に,隣接杭の材令が若く,固化材の強度が平均し
ているうちに掘孔しなければならない。
6
請負者は,芯材の建て込みの施工に際して,孔壁を損傷しないようするとともに,芯材
を孔心に対して垂直に建て込まなければならない。
7
請負者は,芯材の押入が所定の深度まで自重により行えない場合は,孔曲り,固化材の
凝結,余堀長さ不足,ソイルセメントの攪拌不良等の原因を調査し,適切な処置を講じな
ければならない。
8
安定液のプラント組立・解体に際して,プラントの移動が困難であることを考慮して,
請負者は,動線計画も考慮した位置にプラントの設置を行わなければならない。
9
請負者は,仮設アンカーの削孔施工に当たり,地下埋設物や周辺家屋等に影響を与えな
いように行わなければならない。
10
請負者は,切梁・腹起しの取付けに当たり,各部材が一様に働くように締付けを行わな
ければならない。
11
第1 2
1
請負者は,殻運搬処理に当たり,運搬物が飛散しないように行わなければならない。
仮水路工
請負者は,仮排水路を設置する場合は,付近の水量を十分に収容でき,かつ,これに耐
えうるものとし,排水経路図を提示して,その機能に支障のないよう維持管理に努めなけ
ればならない。また,接続先の施設管理者と協議をしなければならない。
77
2
請負者は,工事車両等によりヒューム管,コルゲートパイプ,塩ビ管の破損を受けない
よう設置しなければならない。
3
請負者は,ヒューム管,コルゲートパイプ,塩ビ管の撤去後,埋戻しを行う場合は,埋
戻しに適した土を用いて十分に締固めをしながら埋め戻しをしなければならない。
4
請負者は,素掘側溝の施工に当たり,周囲の地下水位への影響が小さくなるように施工
しなければならない。また,水位の変動が予測される場合は,必要に応じて周囲の水位観
測を行なわなくてはならない。
5
請負者は,仮設鋼矢板水路及び仮設軽量鋼矢板水路の施工に当たり,打込み方法,使用
機械について,打込み地点の土質条件,施工条件,矢板の種類等に応じたものを用いなけ
ればならない。
6
請負者は,矢板の打込みに当たり,導材を設置するなどして,ぶれ,よじれ,倒れを防
止し,また,隣接矢板が共下りしないように施工しなければならない。
7
請負者は,切梁・腹起しの取付けに当たり,切梁・腹起しが一様に働くように締付けを
行なわなければならない。
8
請負者は,仮設の鋼矢板水路を行うに当たり,探索材等の取付けにおいて,各探索材等
が一様に働くように締付けを行わなければならない。
9
請負者は,仮設H鋼杭,鋼矢板等の引抜き跡を沈下など地盤の変状を生じないよう空洞
を砂等で充填しなければならない。
第1 3
1
残土受入れ施設工
請負者は,雨水の排水処理等を含めて,搬入土砂の周囲への流出防止対策を講じなけれ
ばならない。
2
請負者は,コンクリートブロック,プレキャストL型擁壁,プレキャスト逆T型擁壁を
仮置きする場合は,転倒,他部材との接触による損傷がないようにこれらを防護しなけれ
ばならない。
78
第1 4
1
作業ヤード整備工
請負者は,ヤード造成するに当たり,工事の進行に支障のないように位置や規模を検討
し造成・整備しなければならない。
2
請負者は,ヤード内に敷砂利を施工する場合は,ヤード敷地内に砕石を平坦に敷均さな
ければならない。
第1 5
1
電力設備工
請負者は,受電設備,配電設備,電動機設備,照明設備を設置するに当たり,必要とな
る電力量及等を把握し,工事に支障が生じない設備としなければならない。
2
工事の安全確保に係る設備については,停電時等の非常時への応対に配慮した設備とし
なければならない。
3
請負者は,電気事業法において定める自家用電気工作物施設の維持管理保守において電
気事業主任技術者を選び,監督員に報告するとともに,保守規則等を制定し適切な運用を
しなければならない。
4
請負者は,騒音が予見される設備を設置する場合は,防音対策を講じるなど,周辺環境
に配慮しなければならない。
第1 6
1
用水設備工
請負者は,用水設備を設置するに当たり,必要となる用水量等を把握し,工事に支障が
生じない設備としなければならない。
2
請負者は,騒音が予見される設備を設置する場合は,防音対策を講じるなど,周辺環境
に配慮しなければならない。
79
第1 7
1
足場等設備工
請負者は,足場設備工,防護設備及び登り桟橋の設置に際して,自重,積載荷重,風荷
重,水平荷重を考慮して,転倒又は落下が生じない構造としなければならない。
2
請負者は,高所等へ足場を設置する場合は,作業員の墜落及び吊荷の落下等が起こらな
いよう関連法令に基づき,手摺などの防護工を行わなければならない。
3
請負者は,歩道又は供用道路上等に足場設備工を設置する場合には,必要に応じて
交通の障害とならないよう,板張防護,シート張り防護などを行わなければならない。
4
請負者は,シート張り防護の施工に当たり,ボルトや鉄筋などの突起物によるシートの
破れ等に留意しなければならない。
5
請負者は,工事用エレベーターの設置に際して,その最大積載荷重について検討の上設
備を設置し,設定した最大積載荷重については作業員に周知させなければならない。
第1 8
1
防塵対策工
請負者は,工事車両が車輪に泥土,土砂を付着したまま工事区域から外部に出るおそれ
がある場合には,監督員と協議するものとし,必要に応じてタイヤ洗浄装置及びこれに類
する装置を設置し,その対策を講じなければならない。
2
請負者は,工事用機械及び車輌の走行によって砂塵の被害を第三者に及ぼすおそれがあ
る場合には,監督員と協議するものとし,必要に応じて散水又は路面清掃を行わなければ
ならない。
第1 9
防護施設工
請負者は,仮囲い又は立入防止柵の設置をする場合は,交通に支障をきたす場合又は苦
情が発生すると予想される場合は,工事前に対策を講じなければならない。
80
第2 0
除雪工
請負者は,除雪を行う場合は,路面及び構造物,計画地盤に損傷を与えないようにしな
ければならない。
なお,万一損傷を与えた場合には,請負者の責任において元に戻さなければならない。
81
第4章
第1
1
土
工
適用
本章は,掘削工,埋戻工,残土処理工,既設構造物取り壊し工,基礎工,その他これら
に類する工種について適用するものとする。
2
第2
本章に特に定めない事項については,第2章資材の規定によるものとする。
適用すべき諸基準
請負者は,設計図書において特に定めのない事項については,下記の基準類によらなけ
ればならない。
なお,基準類と設計図書に相違がある場合は,原則として設計図書の規定に従うものと
し,疑義がある場合は監督員に確認を求めなければならない。
日本道路協会
道路土工
施工指針
日本道路協会
道路土工要綱
(平成2年8月)
日本道路協会
道路土工
軟弱地盤対策工指針
(昭和61年11月)
日本道路協会
道路土工
のり面工・斜面安定工指針
(平成11年3月)
日本道路協会
道路土工
土質調査指針
(昭和61年11月)
土木研究センター
建設発生土利用技術マニュアル
(平成16年9月)
国土交通省
建設副産物適性処理推進要綱
(平成14年5月)
土木研究センター
ジオテキスタイルを用いた補強土の設計施工マニュアル(平成12年2月)
国土技術研究センター
河川土工マニュアル
(平成5年8月)
京都市建設局
道路掘削及び路面復旧工事標準仕様書
(平成18年4月)
82
(昭和61年11月)
第3
1
掘削工
請負者は,土留壁,支保工及び地下埋設物付近を掘削する場合は,人力により掘削しな
ければならない。
2
請負者は,支保工工事の進捗に合せて掘削を行うものとし,支保工の設置後に下部の掘
削を開始しなければならない。
3
請負者は,掘削工の施工中に,自然に崩壊,地すべり等が生じた場合又は,それらを生
じるおそれがあるときには,その処置方法について,監督員と協議しなければならない。
ただし,緊急やむを得ない事情がある場合は,災害防止のための措置をとった後,そのと
った措置を速やかに,監督員に報告しなければならない。
4
請負者は,掘削工の施工中の地山の挙動を監視しなければならない。
5
請負者は,床付部の掘削作業において基礎地盤を乱さないように十分留意し,むらがな
いように仕上げなければならない。
6
請負者は,床付面以下を掘削した場合は,監督員の承諾を受けて,請負者の責任で栗石
又はコンクリートを床付面まで施工しなければならない。
7
請負者は,あらかじめ監督員から指示を受けた掘削面積以上の舗装を破壊破損した場合
は,その超えた面積の路面復旧は請負者の責任で施工しなければならない。
8
請負者は,掘削箇所及びその周辺に,他の企業者の地下占用物等が埋設されている場合
は,その地下占用物の防護,立会等,保全上の適切な措置を講じなければならない。
第4
1
埋戻工
請負者は,埋戻し材料を設計図書に定めるものを使用しなければならない。
なお,建物副産物の活用等により,埋戻し材料の変更を監督員が指示する場合は,請負
者はこれに従わなければならない。
2
請負者は,埋戻し材の投入を行う場合は,機械又は人力で行うものとし,直接ダンプト
ラックから投入してはならない。
3
請負者は,埋戻しを行う場合は,管渠その他の構造物に損傷を与えたり,又は管の移動
を生じないように施工しなければならない。
4
請負者は,締固め方法及び締固め機械について,施工条件を考慮して適切に選定を行わ
なければならない。
83
5
請負者は,埋設管周囲を管頂より15センチメートルまで砂等で充填し,充分な水締めを
行わなければならない。
6
請負者は,道路管理者より指示のある,埋戻し厚と転圧に関する特別条件を遵守して施
工しなければならない。
第5
1
残土処理工
請負者は,掘削等により発生した残土,ガラ等の建設副産物については,1-19 建設副産
物に従い,処理しなければならない。
2
請負者は,処分地を選定する場合は,関連法規等を遵守して選定しなければならない。
3
請負者は,残土の搬出については,付近及び運搬コースの沿線の民家並びに歩行者及び
車両の通行等に迷惑をかけないようにしなければならない。
第6
既設構造物取り壊し工
請負者は,在来側溝等既設構造物を取り壊す場合は,監督員と十分協議し,その管理者
の許可を得て行わなければならない。
第7
1
基礎工
請負者は,基礎栗石工を施工する場合は,指定の厚さに栗石を敷並べ,砕石クラッシャ
ランをつめてから十分に突き固めなければならない。
2
請負者は,砕石クラッシャラン基礎を施工する場合は地盤を突き固めた後,所定寸法に
敷均し再び突き固めを行わなければならない。
84
第5章
第1
1
コンクリート工
適用
本章は,無筋,鉄筋コンクリート構造物,プレストレストコンクリート構造物に使用す
るコンクリート,鉄筋,型枠等の施工その他これらに類する事項について適用するものと
する。
2
第2
本章に特に定めない事項については,第2章資材の規定によるものとする。
適用すべき諸基準
請負者は,設計図書において特に定めのない事項については,下記の基準類によらなけ
ればならない。基準類と設計図書に相違がある場合は,原則として設計図書の規定に従う
ものとし,疑義がある場合は監督員に確認を求めなければならない。
土木学会
コンクリート標準示方書(施工編)
土木学会
コンクリート標準示方書(構造性能照査編) (平成14年3月)
土木学会
コンクリート標準示方書(耐震性能照査編) (平成14年12月)
土木学会
コンクリート標準示方書(規準編)
(平成19年5月)
土木学会
コンクリートのポンプ施工指針[平成12年版]
(平成12年2月)
国土交通省
アルカリ骨材反応抑制対策について
(平成14年8月)
建 設 省
コンクリート中の塩化物総量規制について
(昭和61年6月)
社団法人日本圧接協会
(平成14年3月)
鉄筋のガス圧接工事標準仕様書(2005年度改訂版)
(平成17年4月)
85
第3
1
コンクリート
一般事項
本節は,構造物に使用するコンクリートとしてレディーミクストコンクリート,配合,
材料の計量,練りまぜ,運搬,コンクリート打込み,養生,施工継目,表面仕上げその
他これらに類する事項について定めるものとする。
請負者は,コンクリートの施工に当たり,土木学会コンクリート標準示方書(施工編)
のコンクリート品質の規定によらなければならない。これ以外による場合は,施工前に
監督員の承諾を得なければならない。
請負者は,コンクリートの使用にあたってアルカリ骨材反応を抑制するため,次の3
つの対策の中のいずれか1つをとらなければならない。ただし,仮設構造物のように長
期の耐 久 性 を 期 待 し な く と も い い も の は 除 く 。
なお,土木構造物についてはア,イの対策を優先する。
ア
コンクリート中のアルカリ総量の抑制
アルカリ量が表示されたポルトランドセメント等を使用し,コンクリート1m3含まれ
るアルカリ総量Na2O換算で3.0kg以下にする。
イ
抑制効果のある混合セメント等の使用
JIS
R5211高炉セメントに適合する高炉セメント[B種またはC種]又はJIS
R5213フライアッシュセメントに適合するフライアッシュセメント[B種またはC種]
もしくは混合材をポルトランドセメントに混合した結合材でアルカリ骨材反応抑制効
果の確認されたものを使用する。
ウ
安全と認められる骨材の使用
骨材のアルカリシリカ反応試験(化学法またはモルタルバー法)注)の結果で無害
と確認された骨材を使用する。
なお,海水または潮風の影響を受ける地域において,アルカリ骨材反応による損傷
が構造物の安全性に重大な影響を及ぼすと考えられる場合((3)の対策をとったも
のは除く)には,塩分の浸透を防止するための塗装等の措置を講ずることが望ましい。
注)試験方法は,JIS
JIS
A1145骨材のアルカリシリカ反応性試験方法(化学法)または
A5308(レディーミクストコンクリート)の付属書7「骨材のアルカリシリ
カ反応性試験方法(化学法)」,JIS
法(モルタルバー法)またはJIS
A1146骨材のアルカリシリカ反応性試験方
A5308(レディーミクストコンクリート)の付
属書8「骨材のアルカリシリカ反応性試験方法(モルタルバー法)」による。
86
請負者は,コンクリートの使用に当たって,以下に示す許容塩化物量以下のコンクリ
ートを使用しなければならない。
ア
鉄筋コンクリート部材,ポストテンション方式のプレストレストコンクリート部材
(シース内のグラウトを除く)及び用心鉄筋を有する無筋コンクリート部材における
許容塩化物量(Cl−)は,0.30㎏/m3以下とする。
イ
プレテンション方式のプレストレストコンクリート部材,シース内のグラウト及び
オートクレープ養生を行う製品における許容塩化物量(Cl−)は,0.30㎏/m3以下と
する。
ウ
アルミナセメントを用いる場合,電食の恐れがある場合等は,試験結果等から適宜
定めるものとし,特に資料がない場合の許容塩化物量(Cl−)は,0.30㎏/m3以下と
する。
2
試験
コンクリートの試料は,JIS A 1115(まだ固まらないコンクリートの試料採取方法)
及びJIS A 1132(コンクリートの強度試験用供試体の作り方)によるものとする。
試験方法は,JIS A 1101(スランプ試験方法)及びJIS A 1108(コンクリートの圧縮
強度試験方法)により行い,試験結果表を監督員に提出するものとする。
請負者は,強度試験の結果,基準強度に達しなかった場合は,監督員の指示により自
らの責任において補強,一部又は全部の改造,再築を行わなければならない。
テストハンマーによる強度推定調査
ア
請負者は,高さが5m以上の鉄筋コンクリート擁壁(但しプレキャスト製品は除く),
内空断面積が25m2以上の鉄筋コンクリートカルバート類,橋梁上・下部工(但し
PCは除く),トンネル及び高さが3m以上の堰・水門・樋門の施工完了時(埋戻し
前)にテストハンマーによる強度推定調査を実施するものとする。
イ
テストハンマーによる強度推定調査は,鉄筋コンクリート擁壁及びカルバート類に
ついては目地間,トンネルについては1打設部分,その他の構造物については強度が
同じブロックを1構造物の単位とし,各単位につき3ケ所の調査を実施するものとす
る。
ウ
請負者は,調査の結果,所定の強度が得られない場合については,その箇所の周辺
において,再調査を5箇所実施しなければならない。
エ
測定方法については,「硬化コンクリートのテストハンマー強度の試験方法(JSCE
-G504)により実施するものとする。
87
オ
請負者は,テストハンマー強度推定調査を実施する場合は事前に立会いに係わる報
告を所定の様式により監督員に提出しなければならない。
また,監督員から立会いの実施について通知があった場合には,請負者は,立会い
を受けなければならない。
カ
請負者は,テストハンマーによる強度推定調査を実施した結果を,別途所定の様式
の書面により提出するものとする。
圧縮強度試験による確認
ア
請負者は,テストハンマーによる強度推定調査の再調査の平均強度が所定の強度が
得られない場合,もしくは1箇所の強度が設計強度の85%を下回った場合は,所定
の強度が得られない箇所の付近において原位置のコアを採取し,圧縮強度試験を実施
しなければならない。
なお,本調査については工事請負契約書第17条によるものとする。
イ
請負者はコアを採取する場合は,設置された鉄筋を損傷させないよう十分な検討を
行い,採取位置,供試体の抜き取り寸法等について監督員と協議するものとする。請
負者はコアの抜き取り及び圧縮強度試験については,「コンクリートからのコア及び
梁の抜き取り方法並びに強度試験法(JIS
ウ
A1107)」により実施するものとする。
請負者は,圧縮強度試験を実施する場合は,事前に立会いに係わる報告を所定の様
式により監督員に提出しなければならない。また,監督員から立会いの実施について
通知があった場合には,請負者は,立会いを受けなければならない。
エ
請負者は,圧縮強度試験を実施した結果を,別途所定の様式の書面により提出する
ものとする。
3
レディーミクストコンクリート
請負者は,レディーミクストコンクリートを用いる場合は,JISマーク表示認定工場で,
かつ,コンクリートの製造,施工,試験,検査及び管理などの技術的業務を実施する能
力のある技術者が常駐しており,配合設計及び品質管理等を適切に実施できる工場から
選定し,JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)に適合するものを用いなければ
ならない。これ以外の場合は,本項第3号及び第4号の規定によらなければならない。
請負者は,JISマーク表示認定工場で製造されJIS A 5308(レディーミクストコンクリ
ート)により粗骨材の最大寸法,空気量,スランプ及び呼び強度等が指定されるレディ
ーミクストコンクリートについては,配合に臨場するとともに,製造会社の材料試験結
果,配合の決定に関する確認資料を整備し,事前に監督員に提出しなければならない。
88
請負者は,JISマーク表示認定工場が工場現場近くに見あたらない場合は,使用する工
場について設計図書に指定したコンクリート品質が得られることを確認のうえ,その資
料により監督員の確認を得なければならない。
なお,コンクリートの製造,施工,試験,検査及び管理などの技術的業務を実施する
能力のある技術者が常駐しており,配合設計及び品質管理等を適切に実施できる工場か
ら選定しなければならない。
請負者は,JISマーク表示認定工場でない工場で製造したレディーミクストコンクリー
ト及びJISマーク表示認定工場であってもJIS A 5308(レディーミクストコンクリート)
以外のレディーミクストコンクリートを用いる場合は,設計図書及び5.6配合及び5.6材
料の計量の規定によるとともに,配合に臨場し,製造会社の材料試験結果,配合の決定
に関する確認資料により監督員の確認を得なければならない。
請負者は,レディーミクストコンクリートを用いる場合は,混合を開始してから1時
間半以内に荷卸しを完了しなければならない。また,外気温が25℃を越える場合は、1
時間以内に荷卸しを完了しなければならない。
4
配合
請負者は,コンクリートの配合をする場合は,構造物の安全性を確保するために必要
な強度,耐久性,ひび割れ抵抗性,鋼材を保護する性能,水密性及び作業に適するワー
カービリティーをもつ範囲内で単位水量を少なくするように定めなければならない。
本工事に使用するコンクリートの水セメント比は,鉄筋コンクリートについ
ては55%以下,無筋コンクリートについては60%以下とするものとする。
た だ し ,水 セ メ ン ト 比 の 上 限 値 の 変 更 に 伴 い 呼 び 強 度 を 変 更 す る 場 合 は ,設 計
変 更 の 対 象 と し な い も の と す る 。ま た ,水 セ メ ン ト 比 を 減 ず る こ と に よ り 施 工
性 が 著 し く 低 下 す る 場 合 は ,必 要 に 応 じ て ,高 性 能 減 水 剤 の 使 用 等 の 検 討 を 行
い,監督員の承諾を得るものとし,設計変更の対象とする。
請負者は,施工に先立ち,あらかじめ配合試験を行い,表5ー1の示方配合表を作成
し,その資料により監督員の確認を得なければならない。ただし,既に使用実績があり,
品質管理データがある場合は,配合試験を行わず,他工事(公共工事に限る。)の配合
表によることができるものとする。
89
表5−1
示 方 配 合 表
単
粗骨材の
最大寸法
スランプ
(mm)
(㎝)
水セメント比
W/C
空気量
(%)
(%)
細骨材率
s/a
(%)
位
量(kg/m3)
水
セメント
混和材
細骨材
粗骨材
混和剤
W
C
F
S
G
A
請負者は,示方配合を現場配合に直す場合には,骨材の含水状態,5mmふるいに留ま
る細骨材の量,5mmふるいを通る粗骨材の量,及び混和剤の希釈水量等を考慮しなけれ
ばならない。
請負者は,使用する材料を変更したり,示方配合の修正が必要と認められる場合は,
本条2項の規定に従って示方配合表を作成し,事前に監督員の確認を得なければならな
い。
請負者は,セメント混和材料を,使用する場合は,材料の品質に関する資料により使
用前に監督員の確認を得なければならない。
5
材料の計量
請負者は,各材料を,一練り分ずつ重量で計量しなければならない。ただし,水及び
混和剤溶液は容積で計量してもよいものとする。
なお,一練りの量は,工事の種類,コンクリートの打込み量,練りまぜ設備,運搬方
法等を考慮して定めなければならない。
請負者は,混和剤を溶かすのに用いた水又は混和剤を薄めるために用いた水は,練り
混ぜ水の一部としなければならない。
請負者は,材料の計量に係る前各項の定期的な点検を行い,その結果を監督員に提出
しなければならない。
6
練り混ぜ
請負者は,バッチミキサ及び連続ミキサを使用する場合は,それぞれJIS A 1119(ミ
キサで練り混ぜたコンクリート中のモルタルの差及び粗骨材量の差の試験方法)及び土
木学会連続ミキサの練り混ぜ性能試験方法(案)により練り混ぜ性能試験を行なわなけ
ればならない。
請負者は,コンクリートの練りまぜにおいて,JIS A 8603(コンクリートミキサ)を
用いなければならない。ただし,請負者は,機械練りが不可能で,かつ,簡易な構造物
の場合は,手練りで行うことが出来るものとするが,監督員の承諾を得なければならな
い。
90
請負者は,練上りコンクリートが均等質となるまでコンクリート材料を練りまぜなけ
ればならない。
練りまぜ時間は,試験練りによって定めるものとする。やむを得ず,練り混ぜ時間の
試験を行わない場合は,その最小時間を可傾式バッチミキサを用いる場合1分30秒,強
制練りバッキミキサを用いる場合1分とするものとする。
請負者は,あらかじめ定めておいた練りまぜ時間の3倍以内で,練りまぜを行わなけ
ればならない。
請負者は,ミキサ内のコンクリートを排出し終った後にミキサ内に新たに材料を投入
しなければならない。
請負者は,使用の前後にミキサを清掃しなければならない。
ミキサは,練上りコンクリートを排出するときに材料の分離を起こさない構造のもの
とする。
請負者は,連続ミキサを用いる場合は,練りまぜ開始後,最初に排出されるコンクリ
ートを用いてはならない。
なお,この場合の廃棄するコンクリート量は,ミキサ部の容積以上とするものとする。
請負者は,コンクリートを手練りにより練りまぜる場合は,水密性が確保された練り
台の上で行わなければならない。
7
運搬
請負者は,運搬車の使用にあたって,練りまぜたコンクリートを均一に保持し,材料
の分離を起こさずに,容易に完全に排出できるトラックアジテータを使用しなければな
らない。これにより難い場合は,監督員と協議しなければならない。
なお,請負者は,運搬車にダンプトラック等を使用する場合は,その荷台を平滑で,
かつ,防水構造としなければならない。
請負者は,コンクリートポンプを用いる場合は,土木学会「コンリートのポンプ施工
指針(案)第5章圧送」の規定によらなければならない。また,請負者は,コンクリー
トプレーサ,ベルトコンベア,その他を用いる場合も,材料の分離を防ぐようこれらを
配置しなければならない。
請負者は,シュートを用いる場合は,縦シュートを用いるものとし,漏斗管又はこれ
と同等以上の管を継ぎ合わせて作り,コンクリートの材料分離が起こりにくいものにし
なければならない。
なお,これにより難い場合は,監督員の承諾を得なければならない。
91
8
コンクリート打込み
請負者は,コンクリートの打込み前に型わく,鉄筋等が設計図書に従って配置されて
いることを確かめなければならない。
請負者は,コンクリート打込み前に運搬装置,打込み設備及び型枠内を清掃して,コ
ンクリート中に雑物の混入することを防がなければならない。また,請負者は,コンク
リートと接して吸水するおそれのあるところを,あらかじめ湿らせておかなければなら
ない。
請負者は,コンクリートを,速やかに運搬し,直ちに打込み締固めなければならない。
練りまぜてから打終わるまでの時間は外気温が25℃を超えるときで1.5時間,25℃以下の
ときで2時間を超えないものとする。これ以外で施工する可能性がある場合は,監督員
と協議しなければならない。
請負者は,1回の打設で完了するような小規模構造物を除いて1回(1日)のコンク
リート打設高さを施工計画書に明記しなければならない。ただし,請負者は,これを変
更する場合は,施工方法を監督員に提出しなければならない。
請負者は,コンクリートの打込み作業をする場合は,鉄筋の配置や型枠を乱さないよ
うに注意しなければならない。
請負者は,打込んだコンクリートは,横移動させてはならない。
請負者は,著しい材料の分離が生じないように打ち込まなければならない。
請負者は,一区画内のコンクリートを,打込みが完了するまで連続して打ち込まなけ
ればならない。
請負者は,コンクリートを,その表面が一区画内で水平になるよう打たなければなら
ない。コンクリート打込みの一層の高さは,締固め能力を考慮してこれを定めるものと
する。
請負者は,コンクリートを2層以上に分けて打込む場合は,上層のコンクリートの打
込みは,下層のコンクリートが固まり始める前に行い,上層と下層が一体になるように
施工しなければならない。
請負者は,型枠にコンクリートが付着して硬化するのを防ぐため,型枠に投入口を設
けるか,縦シュート又はポンプ配管の吐出口を打込み面近くまで下げてコンクリートを
打ち込まなければならない。この場合,シュート,ポンプ配管,バケット,ホッパー等
の吐出口と打込み面までの高さは,1.5メートル以下とするものとする。
請負者は,コンクリートの打込み中,表面にブリーディング水がある場合は,これを
取り除いてからコンクリートを打たなければならない。
92
請負者は,壁又は柱のような幅に比べて高さが大きいコンクリートを連続して打込む
場合は,打込み及び締固めの際,ブリーディングの悪影響を少なくするように,コンク
リートの1回の打込み高さや打上り速度を調整しなければならない。
請負者は,スラブ又ははりのコンクリートが,壁又は柱のコンクリートと連続してい
る場合には,沈下ひびわれを防止するため,壁又は柱のコンクリ一トの沈下がほぼ終了
してから,スラブ又ははりのコンクリートを打ち込まなければならない。また,請負者
は,張出し部分をもつ構造物の場合にも同様にして施工しなければならない。
請負者は,アーチ形式のコンクリートの打込みに当たって,その端面がなるべくアー
チと直角になるように打込みを進めなければならない。
請負者は,アーチ形式のコンクリートの打込みに当たって,アーチの中心に対し,左
右対称に同時に打たなければならない。
請負者は,アーチ形式のコンクリートの打継目を設ける場合は,アーチ軸に直角とな
るように設けなければならない。また,打込み幅が広いときアーチ軸に平行な方向の鉛
直打継目を設けてもよいものとする。
請負者は,コンクリートの打込み中及びその直後,コンクリートが鉄筋の周囲あるい
は型枠のすみずみに行き渡るように締固めなければならない。
なお,締固めには内部振動機を用いるものとし,作業に当たっては,鉄筋,型枠等に
悪影響を与えないようにするものとする。薄い壁など内部振動機の使用が困難な場合に
は,型枠振動機を併用するものとする。
9
養生
請負者は,コンクリートの打込み後の一定期間を,硬化に必要な温度及び湿度条件を
保ち,有害な作用の影響を受けないように,養生しなければならない。
請負者は,コンクリートの露出面を養生用マット,濡らした布等で,これを覆うか,
又は散水,湛水を行い,少なくとも表5−2の期間,常に湿潤状態を保たなければなら
ない。
表5−2
高炉セメント
B種
7 日 以 上
注
コンクリートの養生期間
普通ポルトランドセメント
早強ポルトランドセメント
5 日 以 上
3 日 以 上
寒中コンクリートの場合は,5.7 4寒中コンクリートの規定による。
93
請負者は,温度制御養生を行う場合は,温度制御方法及び養生日数についてコンクリ
ートの種類及び構造物の形状寸法を考慮して,養生方法を施工計画書に記載しなければ
ならない。
請負者は,蒸気養生,その他の促進養生を行う場合は,コンクリートに悪影響を及ぼ
さないよう養生を開始する時期,温度の上昇速度,冷却速度,養生温度及び養生時間な
どの養生方法を施工計画書に記載しなければならない。
なお,膜養生を行なう場合には,監督員に協議しなければならない。
10
施工継目
請負者は,設計図書で定められていない継目を設ける場合は,構造物の強度,耐久性,
機能及び外観を害さないように,位置,方向及び施工方法を定め,監督員の承諾を得て
施工しなければならない。
請負者は,打継目を設ける場合は,せん断力の小さい位置に設け,打継面を部材の圧
縮力の作用する方向と直角になるように施工しなければならない。
請負者は,やむを得ずせん断力の大きい位置に打継目を設ける場合は,打継目に,ほ
ぞ又は溝を造るか,鋼材を配置して,これを補強しなければならない。
請負者は,硬化したコンクリートに,新コンクリートを打継ぐ場合は,その打込み前
に,型枠を締め直し,硬化したコンクリートの表面のレイタンス,緩んだ骨材粒,品質
の悪いコンクリート,雑物などを取り除き吸水させなければならない。また,請負者は,
構造物の品質を確保する必要がある場合は,旧コンクリートの打継面を,ワイヤブラシ
で表面を削るか,チッピング等により粗にして十分吸水させ,セメントペースト,モル
タル又は湿潤面用エポキシ樹脂などを塗った後,新コンクリートを打継がなければなら
ない。
請負者は,床組みと一体になった柱又は壁の打継目を設ける場合には,床組みとの境
の付近に設けなければならない。スラブと一体となるハンチは,床組みと連続してコン
クリートを打つものとする。張出し部分を持つ構造物の場合も,同様にして施工するも
のとする。
請負者は,床組みにおける打継目を設ける場合は,スラブ又ははりのスパンの中央付
近に設けなければならない。ただし,請負者は,はりがそのスパンの中央で小ばりと交
わる場合は,小ばりの幅の約2倍の距離を隔てて,はりの打継目を設け,打継目を通る
斜めの引張鉄筋を配置して,せん断力に対して補強しなければならない。
94
請負者は,伸縮継目の目地の材質,厚,間隔については設計図書によるものとするが,
特に定めのない場合は,瀝青系目地材料厚は1センチメートル,施工間隔10メートル程
度としなければならない。
11
表面仕上げ
請負者は,せき板に接して露出面となるコンクリートの仕上げにあたっては,平らな
モルタルの表面が得られるように打込み,締固めをしなければならない。
請負者は,せき板に接しない面の仕上げに当たっては,締固めを終り,ならしたコン
クリートの上面に,しみ出た水がなくなるか,又は上面の水を処理した後でなければ仕
上げ作業にかかってはならない。
請負者は,コンクリート表面にできた突起,すじ等はこれらを除いて平らにし,豆板,
欠けた箇所等は,その不完全な部分を取り除いて水で濡らした後,本体コンクリートと
同等の品質を有するコンクリート又はモルタルのパッチングを施し平らな表面が得られ
るように仕上げなければならない。
12
ひびわれ発生状況の調査
請負者は,高さが5m以上の鉄筋コンクリート擁壁(但しプレキャスト製品は除く)
内空断面積が25m2以上の鉄筋コンクリートカルバート類,橋梁上,下部工(但しP
Cは除く),トンネル及び高さが3メートル以上の堰・水門・樋門の施工完了時にひび
われ発生状況の調査を実施しなければならない。
調査方法は,0.2ミリメートル以上のひびわれ幅について展開図を作成するものと
し,展開図に対応する写真についても提出するものとする。また,ひびわれ等変状の認
められた部分をマーキングするものとする。
請負者は,ひびわれ発生状況の調査を実施した結果を,別途所定の様式の書面により
提出するものとする。
95
第4
1
鉄筋
一般事項
本節は,鉄筋の加工,鉄筋の組立て,鉄筋の継手,ガス圧接その他これらに類する事
項について定めるものとする。
請負者は,鉄筋の材質を害しない方法で加工し,これを所定の位置に正確に,堅固に
組立てなければならない。
2
鉄筋の加工
請負者は,鉄筋を常温で加工しなければならない。ただし,鉄筋をやむを得ず熱して
加工する場合は,既往の実績を調査し,現地において試験施工を行い,悪影響を及ぼさ
ないことを確認したうえで施工方法を定め,施工しなければならない。
なお,調査・試験及び確認資料を整備・保管し,監督員の請求があった場合は,遅滞
なく提示するとともに検査時に提出しなければならない。
請負者は,鉄筋の曲げ形状の施工をする場合で,設計図書に鉄筋の曲げ半径が示され
ていない場合は,土木学会「コンクリート標準示方書(設計編)第9章一般構造細目」
の規定によらなければならない。
3
鉄筋の組立て
請負者は,鉄筋を組立てる前にこれを清掃し,浮きさびや鉄筋の表面についた泥,油,
ペンキ,その他鉄筋とコンクリートの付着を害するおそれのあるものは,これを除かな
ければならない。
請負者は,鉄筋を配置し,コンクリートを打つときに動かないよう組立用鉄筋を用い
るなどして堅固に組立てなければならない。また,請負者は,鉄筋の交点の要所を,直
径0.8ミリメートル以上のなまし鉄線,又はクリップで緊結し鉄筋が移動しないようにし
なければならない。
請負者は,原則として曲げ加工した鉄筋を曲げ戻してはならない。
請負者は,鉄筋のかぶりを保つよう必要に応じスペーサを配置しなければならない。
鉄筋のかぶりとはコンクリート表面から鉄筋までの最短距離をいい,設計上のコンクリ
ート表面から主鉄筋の中心までの距離とは異なる。また,請負者は,型枠に接するスペ
ーサについてはコンクリート製又はモルタル製で本体コンクリートと同等以上の品質を
有するものを使用しなければならない。これ以外のスペーサを使用する場合は使用前に
監督員の承諾を得なければならない。
96
鉄筋のかぶり
主鉄筋までの距離
図5−1
鉄筋のかぶり
請負者は,鉄筋のかぶりを保つようにスペーサーを設置するものとする。スペーサー
は,鉄筋の側面については1m2あたり原則2個以上,構造物の底面に1m2あたり原則
4個以上設置するものとする。
なお,スペーサーの個数については,鉄筋の鉄筋組立て完了時に監督員の立会いを受
けるものとする。
請負者は,鉄筋を組立ててからコンクリートを打込むまでに,鉄筋の位置がずれたり,
どろ,油等の付着がないかについて確認し,清掃してからコンクリートを打たなければ
ならない。
4
鉄筋の継手
請負者は,設計図書に示されていない鉄筋の継手を設ける場合は,継手の位置及び方
法を施工前に監督員の承諾を得なければならない。
請負者は,鉄筋の重ね継手を行う場合は,設計図書に示す長さを重ね合わせて,直径0.
8ミリメートル以上のなまし鉄線で数箇所緊結しなければならない。
請負者は,鉄筋の継手にねじふし鉄筋継手,ねじ加工継手,溶接金属充填継手,モル
タル充填継手,自動ガス圧接継手,エンクローズ溶接継手などを用いる場合は,鉄筋の
種類,直径及び施工箇所に応じた施工方法を選び,その品質を証明する資料を監督員に
提出しなければならない。
諸負人は,将来の継ぎ足しのために構造物から鉄筋を露出しておく場合は,損傷,腐
食等をうけないようにこれを保護しなければならない。
請負者は,鉄筋の継手位置として,引張応力の大きい断面を避けなければならない。
97
請負者は,設計図書に明示した場合を除き,継手を同一断面に集めてはならない。ま
た,請負者は,継手を同一断面に集めないため,継手位置を軸方向に相互にずらす距離
は,継手の長さに鉄筋直径の25倍か断面高さのどちらか大きい方を加えた長さ以上とし
なければならない。
請負者は,継手部と隣接する鉄筋との開き,又は継手部相互の開きを,粗骨材の最大
寸法以上としなければならない。
5
ガス圧接
圧接工は,JIS Z 3881(ガス圧接技術検定における試験方法及び判定基準)に定めら
れた試験の種類のうち,その作業に該当する試験の技量を有する技術者でなければなら
ない。また,自動ガス圧接装置の取扱者は,JIS G 3112(鉄筋コンクリート用棒鋼)に
規定する棒鋼を酸素・アセチレン炎により圧接する技量を有する技術者でなければなら
ない。
なお,ガス圧接の施工方法は,熱間押し抜き法とすることができる。この場合,施工
方法について監督員の承諾を得るものとする。また,資格証明書の写しを監督員に提出
するものとする。
請負者は,鉄筋のガス圧接箇所が設計図書どおりに施工できない場合は,その処置方
法について施工前に監督員と協議しなければならない。
請負者は,規格又は形状の著しく異なる場合及び径の差が7ミリメートルを超える場
合は圧接してはならない。ただし,D41とD51の場合はこの限りではない。
請負者は,圧接面を圧接作業前にグラインダ等でその端面が直角で平滑となるように
仕上げるとともに,さび,油,塗料,セメントペースト,その他の有害な付着物を完全
に除去しなければならない。
突合わたせた圧接面は,なるべく平面とし,周辺のすき間は3ミリメートル以下とす
るものとする。
請負者は,降雪雨又は強風等の時は作業をしてはならない。ただし,作業が可能なよ
うに,遮へいした場合は作業を行うことができるものとする。
98
第5
1
型枠及び支保
一般事項
本節は,型枠及び支保として支保,型枠,塗布その他これらに類する事項について定
めるものとする。
請負者は,型枠及び支保の施工に当たり,コンクリート部材の位置,形状及び寸法が
確保され構造物の品質が確保できる性能を有するコンクリートが得られるように施工し
なければならない。
請負者は,型枠を容易に組立て及び取り外すことができ,せき板又はパネルの継目は
なるべく部材軸に直角又は平行とし,モルタルの漏れない構造にしなければならない。
請負者は,コンクリートがその自重及び施工中に加わる荷重を受けるのに必要な強度
に達するまで,型枠及び支保を取り外してはならない。
請負者は,型枠及び支保の取り外し時期及び順序について,設計図書に定められてい
ない場合は,構造物と同じような状態で養生した供試体の圧縮強度をもとに,セメント
の性質,コンクリートの配合,構造物の種類とその重要性,部材の種類及び大きさ,部
材の受ける荷重,気温,天候,風通し等を考慮して,取り外しの時期及び順序の計画を,
施工計画書に記載しなければならない。
請負者は,特に定めのない場合は,コンクリートのかどに面取りを施工しなければな
らない。
2
支保
請負者は,支保の施工に当たり荷重に耐えうる強度を持った支保を使用するとともに,
受ける荷重を適切な方法で確実に基礎に伝えるように適切な形式を選択しなければなら
ない。
請負者は,支保の基礎に過度の沈下や不等沈下などが生じないようにしなければなら
ない。
3
型枠
請負者は,型枠を締付けるにあたって,ボルト又は棒鋼を用いなければならない。ま
た,外周をバンド等で締め付ける場合は,その構造,施工手順等を施工計画書に記載し
なければならない。
なお,請負者は,これらの締付け材を型枠取り外し後,コンクリート表面に残してお
いてはならない。
99
負者は,型枠取り外し後,型枠締付け材等により生じたコンクリート面の穴は,本体
コンクリートと同等以上の品質を有するモルタルで隙間がないように補修しなければな
らない。
型わくの取外し時期については,表5−3を参考とし,監督員の承諾を得るものとす
る。
表5−3
型枠を取り外してよい時期のコンクリートの圧縮強度
部外の種類
4
例
最小圧縮強度
(N/mm2)
厚い部材の鉛直又は鉛直に近い
面,傾いた上面,小さいアーチ
の外面
フーチングの側面
3.5
薄い部材の鉛直又は鉛直に近い
面,45°より急な傾きの下面,小
さいアーチの内面
柱,壁及びはりの側面
5.0
橋,建物等のスラブ及び,45° スラブ,はりの側面及
より緩い傾きの下面
びアーチ内面
14.0
塗布
請負者は,型枠の内面に,はく離剤を均一に塗布し,はく離剤が鉄筋に付着しないよう
にしなければならない。
第6
1
特殊コンクリート
一般事項
本節は,構造物に使用する特殊コンクリートとして暑中コンクリート,寒中コンクリー
ト,水中コンクリート,超速硬コンクリートその他これらに類するコンクリートについて
定めるものとする。
2
材料
請負者は,コンクリートの材料の温度を,品質が確保できる範囲内で使用しなければ
ならない。
100
請負者は,暑中コンクリートにおいて,減水剤,及びAE減水剤を使用する場合は,J
IS A 6204(コンクリート用化学混和剤)の規格に適合する遅延形のものを使用しなけれ
ばならない。また,遅延剤,流動化剤等を使用する場合は,土木学会JSCE−D 101による
ものとし,遅延剤を使用する場合には使用したコンクリートの品質を確認し,その使用
方法添加量等について施工計画書に記載しなければならない。
請負者は,寒中コンクリートにおいて以下によらなければならない。
ア
請負者は,凍結しているか,又は氷雪の混入している骨材をそのまま用いてはなら
ない。
イ
請負者は,材料を加熱する場合,水又は骨材を加熱することとし,セメントはどん
な場合でも直接これを熱してはならない。骨材の加熱は,温度が均等で,かつ,過度
に乾燥しない方法によるものとする。
ウ
請負者は,AEコンクリートを用いなければならない。これ以外を用いる場合は,
使用前に監督員の承諾を得なければならない。
3
暑中コンクリート
請負者は,他の章に規定がない場合は,一般に,日平均気温が25℃以上のときは暑中
コンクリートの準備をし,30℃以上になることが予想されるときは,暑中コンクリート
としての施工を行わなければならない。
請負者は,暑中コンクリートの施工に当たり,高温によるコンクリートの品質の低下
がないように,材料,配合,練りまぜ,運搬,打込み及び養生について,打込み時及び
打込み直後においてコンクリートの温度が低くなるように対策を講じなければならない。
請負者は,コンクリートを打込む前は,地盤,型枠等のコンクリートから吸水するお
それのある部分を湿潤状態に保たなければならない。また,請負者は,型枠,鉄筋等が
直射日光を受けて高温になるおそれのある場合は,散水,覆い等により高温になるのを
防がなければならない。
請負者は,コンクリートの打込みをできるだけ早く行い,練り混ぜから打ち終わるま
での時間は,1.5時間を越えてはならない。
請負者は,コンクリートの温度を,打込み時35℃以下に保たなければならない。
請負者は,コンクリートの打込みをする場合は,コールドジョイントが発生しないよ
う迅速に行わなければならない。
101
請負者は,コンクリートの打込みを終了した時には,速やかに養生を開始し,コンク
リートの表面を乾燥から保護しなければならない。また,特に気温が高く湿度が低い場
合は,打込み直後の急激な乾燥によってひびわれが生じることがあるので,直射日光,
風等を防がなければならない。
4
寒中コンクリート
請負者は,日平均気温が4℃以下になることが予想されるときは,寒中コンクリート
としての施工を行わなければならない。
請負者は,寒中コンクリートの施工に当たり,材料,配合,練りまぜ,運搬,打込み,
養生,型枠及び支保についてコンクリートが凍結しないように,また,寒冷下において
も設計図書に示す品質が得られるようにしなければならない。
諸負人は,セメントが急結を起こさないように,加熱した材料をミキサに投入する順
序を設定しなければならない。
請負者は,熱量の損失を少なくするようにコンクリートの練りまぜ,運搬及び打込み
を行わなければならない。
請負者は,打込み時のコンクリートの温度を,構造物の断面最小寸法,気象条件等を
考慮して,5∼20℃の範囲に保たなければならない。
請負者は,凍結している地盤上にコンクリートを打ち込んではならない。また,請負
者は,コンクリートを打込む前に鉄筋,型枠等に氷雪が付着している場合は,取り除か
なければならない。
請負者は,コンクリートの打込み終了後直ちにシートその他材料で表面を覆い,養生
を始めるまでの間のコンクリートの表面の温度の急冷を防がなければならない。
請負者は,コンクリートが打込み後の初期に凍結しないように保護し,特に風を防が
なければならない。
請負者は,養生方法及び養生期間について,外気温,配合,構造物の種類及び大きさ,
その他養生に影響を与えると考えられる要因を考慮して計画しなければならない。
請負者は,養生中のコンクリートの温度を5℃以上に保たなければならない。また,
養生期問については,特に監督員が指示した場合のほかは,表5−4の値以上としなけ
ればならない。
なお,表5−4の養生期間の後,さらに2日間はコンクリート温度を0℃以上に保た
なければならない。
102
表5−4
断
構造物の
露出状態
養生温度
寒中コンクリートの養生期間
面
セメント
の種類
普 通 の 場 合
普通
ポルトランド
早強ポルトランド
普通ポルトランド
+
促進剤
混合
セメントB種
(1) 連続して又はしばしば
水で飽和される部分
5℃
9日
5日
12日
10℃
7日
4日
9日
(2) 普通の露出状態にあり(1)
に属さない部分
5℃
4日
3日
5日
10℃
3日
2日
4日
注
W/C=55%の場合を示した。W/Cがこれと異なる場合は増減する,
請負者は,凍結融解によって害をうけたコンクリートを除かなければならない。
5
水中コンクリート
請負者は,コンクリートは静水中に打ち込まなければならない。これ以外の場合であ
っても,流速0.05m/sec以下でなければ打ち込んではならない。
請負者は,コンクリートを水中において落下させないようにし,かつ,打込み開始時
のコンクリートは水と直接に接しないような工夫をしなければならない。
請負者は,コンクリートの面を水平に保ちながら,所定の高さ又は水面上に達するま
で連続して打ち込まなければならない。
請負者は,レイタンスの発生を少なくするため,打込み中,コンクリートをかき乱さ
ないようにしなければならない。
請負者は,コンクリートが硬化するまで,水の流動を防がなければならない。
請負者は,一区画のコンクリートを打込み終わった後,レイタンスを完全に除いてか
ら,次の作業を始めなければならない。
請負者は,コンクリートをトレミー管若しくはコンクリートポンプを用いて打ち込ま
なければならない。これにより難い場合は,監督員と協議しなければならない。
6
超速硬コンクリート
請負者は,超速硬コンクリートの施工に当たっては,練りまぜ・運搬・打込みの方法,
練りまぜ時間,練りまぜ開始から打込み完了までの時間,打込み区画,打込み順序及び仕
上げ時期について,施工計画書に記載しなければならない。
103
第6章
第1
管
布
設
工
適用範囲
本章は,管布設工(陶管,鉄筋コンクリート管,硬質塩化ビニル管及び強化プラスチッ
ク複合管,ダクタイル鋳鉄管,カルバート,取付管)について適用するものとする。
第2
施工図
請負者は,必要に応じて試験掘等の調査及び測量結果により,他の埋設物等を記入して
管路の中心線及び人孔設置箇所等を決定し,施工図を必要部数作成して監督員の承諾を受
けなければならない。
第3
1
陶管布設工
運搬
請負者は,管の積み下ろし作業には,十分な能力のあるクレーンやフォークリフトな
どの荷役機械を用いなければならない。
請負者は,手作業で管を下ろす場合には,管の両端を確実に保持し,圧縮ジョイント
を損傷しないように注意しなければならない。また,管を堅い地面に下ろす場合には,
板材等の緩衝材を使用するものとする。
2
保管
請負者は,有効長1.5メートル以下の管を現場に一時保管するときは,平坦な場所に受
口を下にして立て,管の周囲をロープで縛り,管が転倒しないようにしなければならな
い。
請負者は,有効長2.0メートルの管を現場に一時保管するときは,梱包の状態で保管し
なければならない。現場状況によってやむを得ず管を積み重ねる場合は,3∼4段を限
度として,管を確実に支えられる大きさの転び止め及びロープによって固定し,振動で
動き出したり,崩れたりしないようにしなければならない。
104
請負者は,置場に第三者が出入するおそれのある所では,立入りが出来ないような措
置を講じておかなければならない。
3
管の切断
請負人は,管を切断する場合は,切断箇所に帯テープ又は細ひもなどを当て,管軸に
直角にマジックインキなどで切断標線を記入し,管軸に対して直角に切断しなければな
らない。
請負人は,管を切断する場合は,切断標線上に陶管カッターの刃をあてて,徐々に絞
めつけ切断するか,又はダイヤモンドカッターで切断しなければならない。
請負人は,ダイヤモンドカッター又は砥石で管端部の面取りを行なわなければならな
い。
4
接合
請負者は,管を布設する場合は,管底のそろいをよくするために管頂マークを上にし
て布設を行わなければならない。
請負者は,圧縮ジョイント管の接合をする場合は,受口側及び差入れ口側の圧縮ジョ
イントをウエス等で拭き,砂や泥を取り除き,はけなどを用いて滑材を均等に塗布しな
ければならない。また、この時土砂やごみなどが受口や差入れ口に付着しないように注
意しなければならない。
請負者は,管の接合が終った際には,管が正しく挿入されているかを確認しなければ
ならない。
5
心出し及び仮固定
請負人は,管を据付ける際は,下げ振り,水準器等を使用して正確に心出しを行って
据え付けなければならない。また,心出し終了後は,管の通り及び管底高を確認する。
請負人は,心出しの後,管側部を埋め戻す際に管が移動しないように,たるき又は土
のうを用いて管を仮固定しなければならない。また,仮固定完了後,管心と管底高の再
確認を行い,管底部の埋戻しにより管を完全に固定した後,仮固定を撤去するものとす
る。
105
第4
1
鉄筋コンクリート管布設工
鉄筋コンクリート管の管種は,表6−1によるものとする。
表6−1
使用管の種類等
管
種
の
呼
B
形
C
径
形
NC形
外圧管1種
150 ∼ 1,350
1,500 ∼ 3,000
1,500 ∼ 3,000
外圧管2種
150 ∼ 1,350
1,500 ∼ 3,000
1,500 ∼ 3,000
外圧管3種
2
び
類
1,500 ∼ 3,000
運搬
請負者は,管の積み下ろし作業には,十分な能力のあるクレーンやフォークリフトな
どの荷役機械を用いなければならない。
請負者は,管の積み下ろしに際しては,ひび割れ,欠けなどの有害な傷を生じるよう
な衝撃を与えないようにしなければならない。特に,管端は破損しやすいため,緩衝材
として縄等を巻くのが望ましいものとする。
請負者は,運搬に際しては,必ず転び止めを施し,更にロープなどにより確実に締め
つけて固定しなければならない。
請負者は,手作業又はウインチで管を下ろす場合には,必ず管の重心点又は両端をロ
ープで支持しながら徐々に下ろし,2本以上の管を順次下ろす場合は,先に下ろした管
に角材等の緩衝材を当てておき,ひび割れ,欠けなどの発生を防がなければならない。
また,管を堅い地面に下ろす場合には,板材等の緩衝材を使用するものとする。
3
保管
請負者は,管を現場に一時保管するときは,できるだけ平坦な場所に置き,特に継手
部が地面に当たって破損することのないように注意しなければならない。
請負者は,現場状況によってやむを得ず管を積み重ねる場合は,小口径管で3∼4段,
中口径管でも2段程度までとし,管を確実に支えられる大きさの転び止め及びロープに
よって固定し,振動で動き出したり,崩れたりしないようにしなければならない。
請負者は,置場に第三者が出入するおそれのある所では,立入りが出来ないような措
置を講じておかなければならない。
106
請負者は,管の保管が長期にわたる場合には,夏季における直射日光,冬季における
凍害や通風によるコンクリートの乾燥収縮を避けるための措置を講じなければならない。
ゴム輪は,日光等によって劣化しやすいので,折れ曲がったり,ねじれたりしないよ
うにして屋内の冷暗所に保管し,施工の直前に装着するものとする。
4
管の搬入,仮置及び吊り下ろし
請負者は,布設現場の状況をよく検討して,作業手順に最も便利になるように管を現
場に搬入し,布設作業中に建設機械等によって損傷を受けることがないような所に管を
仮置きしなければならない。また,ゴム輪は種類及び呼び径並びに傷及び劣化のないこ
とを確認するものとする。
請負者は,ゴム輪を取付ける際には,差し口を清掃点検した後,円周各部のゴムの伸
びが均一になるようにしながら所定の位置まで押込まなければならない。
請負者は,管を吊り下ろす前にあらかじめ基礎の仕上がり,据付け高さ及び勾配を確
認し,吊り下ろした後で修正を行なうことがないようにしなければならない。
請負者は,管を吊り下ろす際には,受口を上流に向け管軸が布設方向と一致するよう
にし,溝壁,土留め支保材や布設済みの管その他に接触しないようにしなければならな
い。
5
接合
請負者は,管を布設する場合は,下流から受口を上流に向けて行い,布設済みの管の
受口に差し口を挿入しなければならない。
請負者は,管の接合作業の直前に,受口内面及びゴム輪の滑動面を点検清掃し,はけ
又は新しいウエスなどを用いて滑材を均等に塗布し,土砂やごみなどが付着しないよう
に注意しなければならない。
管の接合については,管を吊ったままの状態で,接合する管の差し口を静かに受口に
近づけ,管の軸心を合わせながら,差し口の上端を受口内面の上端につけ,慎重に吊り
下ろしを行いながら軸心を正確に合わせて差し口を受口に挿入するものとする。
請負者は,管の接合が終った際には,管が正しく挿入されているかを確認しなければ
ならない。また,正しく挿入されていないときは,管をいったん外して継手部及びゴム
輪を点検し,異常がなければ,再び同じ手順によって管を挿入するものとする。
管の挿入状態は,小中口径管では管の差し口側に挿入限界線をあらかじめ引いておき,
これと受口端面の位置で確認する。管の内部に入れる大口径管では,内部から確認する
ものとする。
107
請負人は,接合作業が終了したら管路内をよく点検し,使用工具等を片付け,土砂,
コンクリートかす等がないようによく清掃しなければならない。
第5
1
硬質塩化ビニル管及び強化プラスチック複合管布設工
運搬
請負人は,管の積み下しに際しては,管を放り投げたり,衝撃を与えてはならない。
また,小運搬を行う場合は,管を滑らせたり引きずってはならない。
請負人は,荷台に管を積み込む場合は,受口と差し口を交互に千鳥積みにして,ロー
プなどで適切に固定しなければならない。また,荷台のかどに直接当たらないようクッ
ション材で保護しなければならない。
2
保管
請負人は,管を保管する場合は,保管場所を原則として屋内とし,やむを得ず屋外に
保管する場合は,簡単な屋根を設けるか,又は不透明シート等をかけ直射日光を避ける
とともに,熱気がこもらないように風通しのよい状態に保たなければならない。
請負人は,管を保管する場合は,平坦な場所を選び,不陸が生じないように管を静置
しなければならない。
請負人は,管を長期にわたって保管する場合は,ゴム輪を受口から外し,冷暗所に保
管しなければならない。また,塩化ビニル管用接着剤,樹脂系接合剤及び滑剤は,変質
を避けるため冷暗所に保管しなければならない。
3
切断及び面取り
請負人は,マンホール際等で調整のため管を切断する場合は,必要長さの寸法出しを
正確に行わなければならない。
請負人は,管に切断標線記入する場合は,切断箇所に帯テープ,細ひもなどを当て,
管軸に直角にマジックインキなどで記入しなければならない。
請負人は,管を切断する場合は,標線に沿って,ジグソー又は大工のこぎり等で,切
断面の食い違いを生じないように注意して正確に切断しなければならない。
請負人は,管の切断面に生じた,ばりや食い違いを平らに仕上げ,管端部の面取りを
行わなければならない。
108
4
接合
請負人は,管を接合させる際には,管受口内面及び差し口外面をウエスで拭き,砂や
泥等を取らねばならない。また,ゴム輪接合の際は,ゴム輪の状態を確認し,ゴム輪が
ねじれていたり,はみ出している場合は,ゴム輪を取り出し、溝を拭いてから再装着し
なければならない。
請負人は,管を接合させる際には,管の差し口端の面取り及び差込標線を確認しなけ
ればならない。
請負人は,管差込に挿入機を使用する場合は,あらかじめ差し口側及び受口側にワイ
ヤーロープを巻きつけておき,差込み作業の下準備をしておかなければならない。
請負人は,管を接合させる際には,滑剤又は接着剤を差し口及びゴム輪表面,若しく
は接着受口に均一に刷毛で塗布しなければならない。
請負人は,管を挿入する場合は,管軸を合わせ,一気に差し口を標線まで差し込まな
ければならない。
請負人は,ゴム輪接合をする際には,チェックゲージを受口の隙間からゴム輪に当た
るまで挿入し,外周に沿わせてゲージの出入りをチェックし,ゴム輪が差込みによって,
ねじれていないかを確認しなければならない。また,ゴム輪がねじれている場合はいっ
たん管を抜き,ゴム輪を再確認のうえ,再度滑剤を塗って差し込まなければならない。
請負人は,接着接合をする際には,管を挿入した後,そのまましばらく保持しなけれ
ばならない(保持時間は取付け管で夏期30秒以上,冬期1分以上,本管で夏期1∼5分、
冬期3∼15分程度とする)。
5
心出し及び仮固定
請負人は,管を据付ける際は,下げ振り,水準器等を使用して正確に心出しを行って
据え付けなければならない。また,施工時において万一管に反りがある場合は,管の反
りを水平方向にとり,杭,横木等により矯正しなければならない。
請負人は,心出しの後,管側部を埋め戻す際に管が移動しないよう接合部に近い位置
で,くいと番線を用いて管を仮固定しなければならない。また,仮固定完了後,管底高
の確認を行い,管底部の埋戻しにより管を完全に固定した後,仮固定を撤去するものと
する。
109
第6
ダクタイル鋳鉄管布設工
1
管の布設,基礎工の断面寸法については,設計図書によるものとする。
2
管・付属品の取扱いは,次のように行うものとする。
開封後のボルト・ナットは,直接地上に置くことを避け,所定の容器に入れて持ち運び
するものとする。
押輪は,直接地上に置かず,台木の上に並べて保管すること。また,呼び径600ミリメ
ートル以上の押輪は,水平に積んで保管するものとする。
ゴム輪は,油,溶剤などが付着しないよう注意して使用すること。
3
管の布設は,次のように行うものとする。
管の布設の前には必ず受口表示マークの管種(1種管,2種管など)を確認し,設計
図書に定めてある管種を使用するものとする。
管の布設に当たっては,管内を十分清掃し,異物などがないことを確認したうえで製
造会社の表示マークの中心を管頂にして据え付けるものとする。
施工上やむを得ず継手部を曲げ配管する場合には,許容の曲げ角度以内で,かつ,複
数の継手部に分割して曲げ配管を行うものとする。
4
切管については,次のように行うものとする。
切管は必ず切用管を使用するか,又は切管部の外周,外径を実測し,規格公差内に入
っていることを確認してから切管を行うものとする。
切管には,原則としてパイプカッターを使用するものとする。
請負者は,切管に当たっては,管に損傷を与えないように注意して行い,切断部のラ
イニングはく離や塗料の損傷が発生した場合は,監督員の指示に従って補修を行わなけ
ればならない。
切管は,切口が管軸に対して直角になるように行うこと。また,切口の鉄部は所定の
塗装を行うものとする。
異形管は,切管をしてはならない。
5
管の防食については,次のように行うものとする。
一般に次のような土壌は,管の腐食性が強いため,必要に応じて現地の土壌分析を実
施し,鋳鉄管に対する土壌の腐食性評価を行うものとする。
ア
酸性の工場廃液や汚された河川水などが地下に浸透する所
イ
海浜地帯や埋立地盤など地下水に多量の塩分を含む所
ウ
硫黄分を含む石炭ガラなどで,盛土や埋め立てされた所
110
エ
泥炭地帯
オ
腐植土,粘土質の土壌
カ
廃棄物による埋立地域や湖沼の埋立地
土壌の腐食性評価により,防食対策が必要となる場合は,ポリエチレンスリーブによ
る管被覆法などの防食対策を講じるものとする。
6
継手接合については,次のように行うものとする。ただし,この節に適用しない継手に
ついては,JSWAS G-1(下水道用ダクタイル鋳鉄管)の規格によるものとする。
K形継手
ア
ゴム輪の挿入に際しては,ダクタイル管継手用滑材を十分塗布し,ゴム輪が所定位
置に入りやすくする。また,ゴム輪の表裏を間違えないよう形状,表示マークを確認
して使用するものとする。
イ
ボルトの締付けは,均等に,かつ,数回に分けて追締めするものとする。
ウ
ボルトの最終締付けトルクは,表6−2に示す値とし,トルクレンチで測定,記録
するものとする。
表6−2 締付けトルク
ボルトの呼び
締付けトルク
N・m(kg・m)
使用呼び径
mm
M16
60(6)
75
M20
100(10)
100∼600
M24
140(14)
700,800
M30
200(20)
900∼2600
T形継手
ア
受口内面溝部の清掃は,特に入念にし,異物は確実に除去するものとする。
イ
ゴム輪は受口溝部に正しくはめ,ダクタイル管継手用滑材を十分塗布するものとす
る。
ウ
接合完了後,受口と挿口のすき間に薄板を用い,ゴム輪が全円周に均等に正しい位
置にあるかどうか確認するものとする。
エ
切管した場合又は他形式の管挿口とT形の受口との接合は,必ずヤスリ又はポータ
ブルグラインダなどで,管挿口端面を面取り加工を行うものとする。
フランジ形継手
ア
フランジ面及びガスケット溝を清掃し,異物を確実に除去するものとする。
111
イ
ガスケットは,管芯及びボルト穴の位置によく合わせ,ズレが生じないように薄い
粘着テープなどで仮止めするものとする。
ウ
接合に当たっては,ガスケット面を損傷させないよう当て木などを使用するものと
する。
エ
ガスケットの位置及びボルト穴に注意しながらK形継手と同要領でボルトを締付け
るものとする。
オ
ボルトの最終締付けトルクは,表6−3に示す値とし,トルクレンチで測定,記録
するものとする。
表6−3 締付けトルク(RF形フランジに適用)
ボルトの呼び
締付けトルク
N・m(kg・m)
使用呼び径
mm
M16
60(6)
75
M20
90(9)
250,300
M22
120(12)
350,400
M24
180(18)
450∼600
M30
330(33)
700∼1200
M36
500(50)
1350∼1800
M42
580(58)
2000∼2400
M48
700(70)
2600
なお,メタルタッチ溝形の場合は,フランジ面が接触するまで締め付ける。
112
7
塗装については,次のように行うものとする。
管内面塗装については,流体の種類など使用条件によって,表6−4の区分によるも
のとする。
表6−4 内面塗装及びモルタルライニングの区分
種
類
汚
水
条
件
内面防食仕様
−
CL LE PE
酸性が強い場合や温度が高い場合
雨
水
汚
泥
−
CL LE PE
−
CL LE PE
酸性が強い場合や温度が高い場合
LE PE
−
LE PE
返 送 水
注
LE PE
CL:モルタルライニング
PE:エポキシ樹脂粉体塗装
LE:液状エポキシ樹脂塗装
管外面塗装については,表6−5の区分によるものとする。
表6−5 外面塗装の区分
工場塗装
現場塗装
種類
1次塗装
2次塗装
1
鉛系さび止め塗料
塗膜の厚さ35μm
鉛系さび止め塗料
塗膜の厚さ30μm
2
鉛系さび止め塗料
塗膜の厚さ35μm
鉛系さび止め塗料
塗膜の厚さ30μm
3次塗装
−
A
フェノールM.I.O塗料
塗膜の厚さ50μm
1
B
2
亜鉛溶射又は ジン
クリッチペイ ント
(注)
エポキシ樹脂塗料
塗膜の厚さ50μm
エポキシM.I.O塗
料
塗膜の厚さ50μm
3
注
1次塗装
2次塗装
合成樹脂調合塗料
フタル酸樹脂塗料
フェノール樹脂塗料等
塗膜の厚さ15μm
以上
合成樹脂調合塗料
フタル酸樹脂塗料
フェノール樹脂塗料等
塗膜の厚さ15μm
以上
塩化ゴム系塗料
塗膜の厚さ20μm
以上
塩化ゴム系塗料
塗膜の厚さ20μm
以上
塩化ゴム系塗料
塗膜の厚さ20μm
以上
塩化ゴム系塗料
塗膜の厚さ20μm
以上
ポリウレタン樹脂塗料
塗膜の厚さ20μm
以上
ポリウレタン樹脂塗料
塗膜の厚さ20μm
以上
エポキシ樹脂塗料
塗膜の厚さ20μm
以上
エポキシ樹脂塗料
塗膜の厚さ20μm
以上
用
途
主として露出配
管に用いる。
水中配管及び湿
度の高い所の露
出配管に用い
る。
1次塗装の塗布量は,亜鉛溶射の場合130g/㎡,ジンクリッチペイントの場合150g/㎡を基準とし,
塗膜厚さは20μmとして積算する。
113
備
考
色の指定ができ,
歩道橋や建築関
係で通常用いら
れている。塗料は
市販性が良く,入
手しやすい。
色の指定ができ,
耐候性が要求さ
れる場合に使用
される。
色の指定ができ,
湿度が高い所で,
耐候性が要求さ
れる場合に使用
される。
色の指定ができ,
湿度が高い所で,
特に耐候性が要
求される場合に
使用される。定期
的な補修塗装が
困難な場所に使
用される。
色の指定ができ,
耐候性が要求さ
れる場合に使用
される。
8
水圧試験については,管路水圧試験(呼び径φ800mm未満)又はテストバンドによる水圧
試験(呼び径φ800mm以上)を行うものとする。ただし,監督員が不要と認めた場合は,試
験を省略することができる。
第7
1
カルバート工
一般事項
本節は,現場打カルバート工,プレキャストカルバート工について定めるものとする。
請負者は,カルバートの施工に当たっては,道路土工−擁壁・カルバート・仮設構造
物工指針3−6施工一般,道路土工−排水工指針 2−3道路横断排水,PCボックスカ
ルバート道路埋設指針 4施工の規定によらなければならない。
本節でいうカルバートとは,地中に埋設された鉄筋コンクリート製ボックスカルバー
ト及びパイプカルバート(プレストレスコンクリート管(PC管)等)をいう。
2
材料
請負者は,プレキャストカルバート工の施工に使用する材料は,設計図書によるものと
するが記載がない場合,PCボックスカルバート道路埋設指針 2−2製品規格,鉄筋コン
クリート製プレキャストボックスカルバート道路埋設指針 2製品規格の規定によらなけ
ればならない。
3
現場打カルバート工
請負者は,均しコンクリートの施工に当たって,沈下,滑動,不陸などが生じないよ
うにしなければならない。
請負者は,1回(1日)のコンクリート打設高さを施工計画書に明記しなければなら
ない。また,請負者は,これを変更する場合には,施工方法を監督員に提出しなければ
ならない。
請負者は,足場の施工に当たって,足場の沈下,滑動を防止するとともに,継手方法
その緊結方法に注意して組立てなければならない。また,足場から工具・資材などが落
下するおそれがある場合は,落下物防護工を設置するものとする。
請負者は,目地材及び止水板の施工に当たって,付着,水密性を保つよう施工しなけ
ればならない。
114
4
プレキャストカルバート工
請負者は,現地の状況により設計図書に示された据付け勾配により難い場合は,監督
員と協議しなければならない。
請負者は,プレキャストカルバート工の設置については,基礎との密着を図り,接合
面が食い違わぬように注意して,原則的に,カルバートの下流側又は低い側から設置し
なければならない。
請負者は,プレキャストボックスの縦締め施工については,PCボックスカルバート
道路埋設指針 4.5.4及び鉄筋コンクリート製プレキャストカルバート道路埋設指針
4.4.3の規定によらなければならない。これ以外の施工方法による場合は,施工前に
監督員の承諾を得なければならない。
請負者は,プレキャストパイプの施工については,ソケットのあるパイプの場合はソ
ケットをカルバートの上流側又は高い側に向けて設置しなければならない。ソケットの
ないパイプの接合は,カラー接合又は印ろう接合とし,接合部はモルタルでコーキング
し,漏水が起らないように施工するものとする。
請負者は,プレキャストパイプの施工については,管の一部を切断する必要のある場
合は,切断によって使用部分に損傷が生じないように施工しなければならない。また,
損傷させた場合には,取り替えなければならない。
115
第8
1
取付管布設工
一般事項
請負者は,取付管の布設に当たっては,ますの予定位置,深さ及び本管の枝管又はせ
ん孔個所を確認のうえ,施工しなければならない。
取付管の布設範囲は,道路境界線までとする。
取付管は,原則として30°曲管(陶管及び下水道用硬質塩化ビニル管とも)を使用し
て布設するが,地下埋設物等の都合によりこれにより難い場合は,監督員の承諾を得て
30°曲管以外を使用して布設してもよいものとする。
2
下水道用硬質塩化ビニル管
支管のつば内側及び本管せん孔個所周囲を,乾いたウエス等できれいにふきとり,接
着剤を薄く均一に塗布し,せん孔箇所と支管の内側が一致するよう慎重に装着し,番線
(#12)で支管を本管に締めつけ圧着するものとする。
取付管の管端部は,必ずゴム輸受口となるように布設するものとする。
管基礎は,現地盤とし不陸のないようにするものとする。
取付管の防護用砂は,砂を用い管頂15㎝まで充分転圧して埋戻すこと。特に支管部は,
曲げ荷重を受けやすいので,支管の周囲は充分転圧し防護するものとする。
その他については,前記6-5 下水道用硬質塩化ビニル管布設工によるものとする。
116
第9
1
埋設管明示工
施工範囲
請負者は,下水道施設として使用するダクタイル鋳鉄管及び電線管等,他企業とまぎら
わしい管に埋設管明示テープを貼らなければならない。
2
埋設管明示テープ
形状寸法
巾
50mm
一巻の長さ
材質
色
20m
塩化ビニル(片面接着剤付)
茶色
3
上記埋設管明示テープは,口径、埋設年度(西暦)を表示すること。
4
埋設管明示テープの貼り方
胴巻テープ
2.0メートル間隔で巻くこと。
天端テープ
埋設管及び防護コンクリートには胴巻テープの他に天端にもテープを貼ること。
なお,防護コンクリート打設後直ちに埋戻しをする必要がある場合は,ベニヤ板等を
防護コンクリートの上に載せ,それにテープを貼ること。
図6-1
図6-2
直管及び切管甲
切管乙
117
第7章
第1
管
推
進
工
一般事項
1
本章は,中大口径管推進工法,小口径管推進工法について定めるものとする。
2
請負者は,設計図書において特に定めのない事項については,下記の基準類によらなけ
ればならない。
なお,基準類と設計図書に相違がある場合は,原則として設計図書の規定に従うものと
し,疑義がある場合は,監督員に確認を求めなければならない。
第2
1
日本下水道協会
下水道推進工法の指針と解説
(平成12年4月)
土木学会
トンネル標準示方書(シールド編)同解説
(平成8年7月)
土木学会
トンネル標準示方書(開削工法編)同解説
(平成8年7月)
土木学会
コンクリート標準示方書(施工編,設計編)
(平成8年3月)
土木学会
コンクリート標準示方書(基準編)
(平成11年11月)
立坑
立坑の計画
請負者は,立坑の位置・構造等についての施工計画は,設計図書の定めによるほか,
以下の項目によるものでなければならない。
立坑の大きさは,推進機の寸法,支圧壁寸法,支保工寸法,人孔据付け寸法及び発進
に必要な作業寸法等を考慮して定めるものとする。
立坑の構造については,土質条件,上載荷重条件に基づいて計画するものとする。
立坑は,作業員等が安全に昇降できる設備のスペースを考慮して計画するものとする。
2
立坑の施工
請負者は,立坑の築造に当たっては,振動・騒音を防止するとともに,地下埋設物の
状況を観察し,また施工中は,土留めの状況を常に点検・監視しなければならない。
請負者は,支障となる地下埋設物,架空線等は切り回し又は防護等の適切な措置を講
じなければならない。
118
請負者は,立坑を覆工する場合は,載荷重に対し十分な強度と剛性を確保しなければ
ならない。また,施工に当たっては,隙間や段差が生じないように平滑に敷きならべ,
覆工板の落下やばたつきによる振動,騒音が発生しないようにしなければならない。
第3
1
仮設備工
支圧壁
支圧壁は,ジャッキ支圧力に対して変形や破壊の生じないよう充分な強度を持ったも
のとする。
支圧壁は,推進管の管軸と直角に設置し,支圧面は平滑に仕上げるものとする。
請負者は,支圧壁には支保材を巻き込んではならない。
2
坑口工
坑口工は,滑材や地下水等の立坑内への流入を防止し,水圧,土圧に十分耐え,かつ,
推進中に管に偏圧がかからないような安全,確実な設備でするものとする。
3
鏡切り工
切羽部の地盤の安定を確認した後,鏡切りを行い先導体を発進又は到達させるものとす
る。
4
推進設備
推進設備は,管を安全に推進し得る能力を有するとともに,掘削の進行を調整する機
能を持ち,坑内で行われる掘削,土砂搬出,滑材・裏込注入作業に支障なく能率的に掘
進作業を進めることができるものとする。
油圧機器の配管に当たっては,作動油の中にゴミ等が入らないように注意する。また,
使用中においては,不純物が混入しているかどうかを点検し,不純物が作動油に混入し
た場合は速やかに交換しなくてはならない。
元押し装置,推進台はひずみや溶接個所の割れなどの有無を作業前に点検するものと
する。
5
クレーン設備
請負者は,クレーン設備の設置及びその使用については,労働安全衛生法をはじめと
する関係法令及び指針を遵守し,適切に行わなければならない。
119
クレーン設備は,推進作業,仮設備設置作業における最大吊り荷重に対して,充分な
能力を持ったものであるものとする。
6
運搬設備
運搬設備の機種選定は,管内,立坑,坑外で行われる一連の作業を円滑に,かつ,能
率的に進めることができる設備であるものとする。
トロバケットによる土砂搬出の場合は,運行上で支障のないようトロバケットやレー
ルの点検整備を行うものとする。
流体輸送による土砂搬出の場合は,土質条件によっては排泥ポンプや排泥管に著しい
摩擦が生じ,排泥ポンプの摩耗による排泥性能の低下を引き起こすので,吐出流量及び
圧力の能力低下の状態を把握し,必要に応じてポンプの補修,交換を行うものとする。
圧送ポンプによる土砂搬出の場合は,泥土の性状によっては搬送抵抗が異常に上昇す
る場合があり,搬送抵抗及び搬送距離によっては,ポンプ圧送が不能になることがある
ので,ポンプ圧力の上昇や搬送状態に留意するものとする。
真空ポンプによる土砂搬出の場合は,泥土の性状によって搬送不能になることがある
ので,適正な性状に保つものとする。
真空搬送の場合は,配管中で空気漏れがあると搬送能力が低下するので,空気漏れを
点検するものとする。
7
注入設備
請負者は,注入設備は,管の全周及び全長にわたって均等に注入できる能力を有したも
のにしなければならない。
8
排水設備
請負者は,排水設備は,立坑及び管内の湧水等を充分に排水できる能力を有するととも
に,不測の出水などに対処できる準備をしておかなければならない。
9
電力設備及び照明設備
電力設備及び照明設備は,電気設備技術基準を定める省令に基づいて設備の設置及び
維持管理を行い,作業上の事故防止に努めなければならない。また,その保守管理には
万全を期すものとする。
有毒ガスが発生する恐れがある場合は,必要に応じて防爆構造のものを用いるものと
する。
120
10
保安設備
保安設備は,労働安全衛生法,建設工事公衆災害防止対策要綱などの関係法規に基づ
いて工事の安全確保と作業員の健康管理のため必要な設備を設け,安全に作業を進める
ものとする。
換気設備は,作業員の衛生上必要とする風量と管内機器の発熱量に対応する風量を確
保するものとする。
有毒ガスが発生する恐れのある場合は,ガス発生量を調査してそれに対応する換気設
備を備えるとともに,空気呼吸器などを装備するものとする。
酸素欠乏の生じる恐れのある場合は,酸素欠乏症等防止規則を遵守して安全の確保に
努め,作業場所には酸素濃度測定器,呼吸用保護具及び命綱などを備え付けるものとす
る。
第4
推進
1
推進
推進装置は立坑内の基礎の上に設計図書による高さ,方向等にあわせて堅固に精度よ
く据付けるものとする。
掘進機又は先導体及び推進装置の仕様,形状,寸法が現場の条件に適合することを確
認する。また,試運転を行い,性能,作動状況を点検するものとする。
管の推進は,原則として管内掘削と同時に行うものとする。
切羽等からの湧水は水中ポンプ等により坑外へ排水するものとする。
推進管の吊り下ろしは安全に,かつ,管に損傷を与えないように慎重に行うものとす
る。
管の接合時の電気ケーブルや油圧ホース等の切離し,接続作業においてケーブルやホ
ースの端部に水や異物が付着しないようにするものとする。
2
測量・計測
請負者は,推進管が所定の方向,勾配及び高さを保ち,管渠としての機能を損なわな
いために測量を行わなければならない。また,推進に伴う地表面の変位等を絶えず測量
し,道路交通,地下埋設物,近接構造物に対する影響を把握しなければならない。
121
請負者は,曲線部においては,曲線半径,曲線部の路線長,推進管径などにより見通
し距離が限られるので,工事条件に適合した効率的な測量の方法の検討・計画を行わな
ければならない。
請負者は,設計図書に示す高さ及び勾配に従って推進管を据付け,1本据付けるごと
に管底高,注入孔の位置等を確認しなければならない。
請負者は,掘進中常に掘進機の方向測量を行い,掘進機の姿勢を制御しなければなら
ない。
請負者は,掘進時には設計図書に示した深度・方向等計画線の維持に努め,管の蛇行・
屈曲が生じないように測定を行わなければならない。
請負者は,計画線に基づく上下・左右のずれ等について計測を行い,その記録を監督
員に提出しなければならない。
第5
1
注入工
滑材
滑材の材質は,地山に適したものを使用するものとする。
注入孔の位置はできるだけ推進管の下部に配置するものとする。
注入孔には,崩壊性の土質で孔口がつまる恐れのある場合は,逆止弁付のものを用い
るものとする。
注入は,適切な注入圧で全管周に行きわたるように行うものとする。
注入圧は,地上や切羽への漏出のないように圧力上限を設定し,上限値を超えないよ
うに注入する。また,滑材が推進管の外周に行きわたるために必要な圧力を保つように
するものとする。
2
裏込め注入工
推進完了後,直ちに裏込め注入を行い,管と地山の間隙を充填するものとする。
裏込め材の材質は,地山の地質に適したものを使用するものとする。
注入に当たっては,裏込め材の漏洩に注意しながら,注入圧力・注入量の管理を行っ
て確実に注入するものとする。
122
第6
目地工
1
管目地は,モルタルなどで充填し,完全止水するものとする。
2
中大口径推進工法において,目地工を施す際には,管の目地溝部をよく清掃し,目地モ
ルタルがはく離しないようにするものとする。
第7
中押工
1
中押に使用する鉄筋コンクリート管は,中押管を使用するものとする。
2
中押に使用する鋼製カラーは,別紙「下水道用資器材仕様書」に示すものを使用するも
のとする。
3
中押設備は,その機能を充分発揮できるようにするとともに,その他の作業に支障がな
いように守るものとする。
4
中押に使用する油圧ジャッキは,できるだけ偏心しないよう配置するものとする。
5
中押設備を設ける箇所は,検討書を提出し,監督員と協議のうえ,決めるものとする。
第8
1
中大口径管推進工法
適用範囲
本節は,内径800ミリメートル以上の管推進工に適用するものとする。
2
刃口推進工法
請負者は,刃口の形式及び構造を,掘削断面,土質条件並びに現場の施工条件を考慮
して安全確実な施工ができるものとしなければならない。
掘削作業は,刃口を地山に貫入した状態を保ちながら行うものとする。
推進設備は,適切なジャッキ能力・本数・配置,油圧ユニットなどを配置することは
もとより,常に良好な状態に整備し管理するものとする。
推進作業は,切羽,推進管,反力受などの状態に注意して,その安定,保護を図ると
ともに,推進管を所定の方向,勾配及び高さになるように正確に進むようにするものと
する。
123
推進中には,推進力による推進管端部の破損,端部の目開き,端部からの漏水,滑材
の漏洩,坑口の止水パッキン,反力受の異常などを点検し,推進に伴う異常の発見に努
めるものとする。
3
土圧式推進工法
請負者は,土圧式掘進機について,土質に適応したカッターヘッドの支持形式,構造
のものとし,掘削土量及び搬出するレキの大きさに適合したスクリューコンベアのもの
を選定しなければならない。
請負者は,切羽を安定させるため,カッターチャンバー内に満たされた掘削土砂又は
泥土がチャンバー内圧を維持するのに適した性状を保たなければならない。また,同時
に切羽土圧及び地下水圧に見合うチャンバー内圧を保持しなければならない。
添加材の注入量及び配合は,土質に適応したものとする。
ポンプ圧送により泥土を搬出する場合は,搬送距離,ポンプ圧力,搬送量,搬送速度
や泥土の性状などを総合的に勘案して,ポンプを運転するものとする。
請負者は,掘進機,送排泥設備,元押し推進装置及び滑材注入装置などの各機器の運
転状態を把握し,それぞれを適正な運転状態に維持しなければならない。
推進施工中は,チャンバー内土圧を所定の圧力に保つため,推進速度とスクリューコ
ンベア回転数を調節管理するものとする。
推進中には,推進力による推進管端部の破損,端部の目開き,端部からの漏水,滑材
の漏洩,坑口の止水パッキン,反力受の異常などを点検し,推進に伴う異常の発見に努
めるものとする。
4
泥水式推進工法
請負者は,泥水式掘進機について,土質に適応したカッターヘッドの支持形式,構造
のものとし,掘削土量及び破砕されたレキの大きさに適合した排泥管径のものを選定し
なければならない。
請負者は,切羽を安定させるために,切羽面での膜面の形成及び所定の切羽泥水圧を
保持しなければならない。
請負者は,泥水の品質を維持するために泥水の物性(比重,粘性,ろ水量,砂分濃度,
pH)を計測し,必要に応じて物性を改善するための調整・操作を行わなければならない。
掘削土砂を流体搬送するには,排泥管内で土砂の沈殿により管路が閉塞しないように,
沈殿限界流速より高い流速に保つものとする。
請負者は,掘進機,送排泥設備,元押し推進装置及び滑材注入装置などの各機器の運
転状態を把握し,それぞれを適正な運転状態に維持しなければならない。
124
推進中には,推進力による推進管端部の破損,端部の目開き,端部からの漏水,滑材
の漏洩,坑口の止水パッキン,反力受の異常などを点検し,推進に伴う異常の発見に努
めるものとする。
5
泥濃式推進工法
請負者は,泥濃式掘進機について土質に適応したカッターヘッドの構造のものとし,
掘削土量及び搬出するレキの大きさ等施工条件に適合したオーバーカッター,排土バル
ブ,分級機を有するものを選定しなければならない。
請負者は,切羽を安定させるためにチャンバー内圧力の低下や圧力変動をできるだけ
少なくする必要があり,保持圧力の調節やバルブ操作を適正に行わなければならない。
掘削土砂を真空搬送する場合は,掘削と土砂搬出が連続した並行作業となるので,推
進速度と搬送能力が調和した稼動状態を維持するものとする。
請負者は,掘進機,送排泥設備,元押推進装置及び滑材注入装置などの各機器の運転
状態を把握し,それぞれを適正な運転状態に維持するものとする。
推進中には,推進力による推進管端部の破損,端部の目開き,端部からの漏水,滑材
の漏洩,坑口の止水パッキン,反力受の異常などを点検し,推進に伴う異常の発見に努
めるものとする。
第9
1
小口径管推進工法
適用範囲
本節は,内径700ミリメートル以下の管推進工に適用するものとする。
2
施工一般
切羽部の地山の不安定は,推進精度不良やローリングの原因となるので,適切な地山
安定処理を行うものとする。
初期掘進時の先導体の方向は,そのスパンの推進精度に大きく影響するので,慎重に
推進するものとする。
先導体の操作については,十分に試運転を行い,先導体の特性なども把握するものと
する。
推進管の管内へケーシング等を装着又は撤去するときは,管端部や管内面を傷つけな
いように留意するものとする。
125
小口径管は,通常目地工を施すことができないので,止水性の確保について特に慎重
に行うものとする。
小口径管推進は,切羽の状態が目視できないので,ずり出しが過多になっていないか
絶えず確認するものとする。
請負者は,滞水地盤においては推進完了後,浮力により布設管が浮上することがある
ので,先導体を測量するだけでなく,後続管列のチェックも怠ってはならない。
低耐荷力管は軸方向耐荷力が小さいので,低耐荷力管に作用している荷重が常に許容
耐荷力以下であることを確認しながら推進するものとする。
小型立坑や既設人孔に到達させ,先導体を分割回収する場合は,狭い空間で重量物を
取り扱うこととなるので,作業手順の徹底など作業員の安全確保に十分留意するものと
する。
3
圧入方式推進工法
請負者は,圧入方式推進機について土質に適応した先導体,拡大管の構造のものとし,
掘削土量及び搬出する土質に適合した排土スクリュー等を有するものを選定しなければ
ならない。
一工程式
一工程式は,排土しないで土を管周囲へ圧密させて推進するので,推進路線に近接す
る既設構造物に対する影響に注意するものとする。
二工程式
ア
誘導管推進時の推進途中で時間をおくと,周囲から締め付けられ,推進が不可能と
なる場合があるので,推進の途中では中断せず到達させるものとする。
イ
推進管推進時において,カッターの回転を止めたときにカッタースリットより土砂
等が流入し取込み過多となる場合があるので,スリットの開口率を土質,地下水圧に
応じて調整するものとする。
4
オーガ方式推進工法
請負者は,オーガ方式推進機について,土質に適応したオーガヘッドの構造のものと
し,掘削土量及び土質に適合したスクリューコンベアのものを選定するものとする。
推進管推進時において,カッターの回転を止めたときにカッタースリットより土砂等
が流入し取込み過多となる場合があるので,スリットの開口率を土質,地下水圧に応じ
て調整するものとする。
ずり出し作業中,スクリュコンベヤに土砂が詰まり,止まることがあるので注入孔に
より周辺土を軟弱にすることや開口率を調整するものとする。
126
5
ボーリング方式推進工法
請負者は,ボーリング方式推進機について,土質に適応した切削ビットの構造のものと
し,掘削土量及び土質に適合したスクリューコンベアのものを選定しなければならない。
127
第8章
第1
シールド工
適用範囲
1
本章は,シールド工に関する事項について適用するものとする。
2
請負者は,設計図書において特に定めのない事項については,下記の基準類によらなけ
ればならない。
なお,基準類と設計図書に相違がある場合は,原則として設計図書の規定に従うものと
し,疑義がある場合は,監督員に確認を求めなければならない。
第2
1
日本下水道協会
シールド工事用標準セグメント
(平成13年7月)
日本下水道協会
下水道ミニシールド工法用鉄筋コンクリートセグメント
(平成4年4月)
土木学会
トンネル標準示方書(シールド編)同解説
(平成8年7月)
土木学会
トンネル標準示方書(開削工法編)同解説
(平成8年7月)
土木学会
コンクリート標準示方書(施工編,設計編)
(平成8年3月)
土木学会
コンクリート標準示方書(規準編)
(平成11年11月)
施工計画
請負者は,工事の施行に当たっては,技術,経験等の豊富な技術者を配置し,あらかじ
め施工場所の土質,地下水の状況,その他工事に係る諸条件を十分に把握し,全工事が円
滑かつ安全に進められるよう計画を立てなければならない。
2
請負者は,事前調査の結果,掘進路線に可燃性ガスが存在する場合は,トンネル工事に
おける可燃性ガス対策(昭和53年7月建設省大臣技術参事官通達)に準拠して対策を検討し,
計画書を作成のうえ,監督員と協議しなければならない。
第3
1
測量・計測
請負者は,施工に先立ち,地上において,中心線測量及び縦断測量を行い,これらの基
準となる基準点を設けなければならない。
128
2
請負者は,シールド掘進に先立ち,地上に沈下測定点を設け,シールド掘進中はもちろ
んシールド掘進前後も一定期間沈下量の測定を行い,監督員に報告しなければならない。
3
請負者は,立坑内へ中心線及び水準の導入をするに当たっては,特に精密に行わなけれ
ばならない。
4
請負者は,シールドの蛇行及び回転の傾向と,シールドと組立てられたセグメントの計
画線からのずれを早期に把握するため,1日1回以上必ず坑内測量を行い,定期的にその
測量結果を監督員に報告しなければならない。
第4
1
セグメント
セグメントの製作
セグメントは,
「シールド工事用標準セグメント」
(日本下水道協会)の規格に適合す
る製品とする。ただし,設計図書において上記規格以外のセグメントを指定している場
合は,この限りでない。
請負者は,セグメントの製作要領書,構造図,構造計算書及び製作工程表を作成し,
あらかじめ監督員に提出して承諾を得なければならない。
請負者は,すべてのセグメントに対して,製造番号,製造期日,製作者名,普通又は
テーパーの別,A,B,Kの別及びテーパーリングの合わせ方の表示等必要なマーキン
グをしなければならない。
2
セグメントの検査
「シールド工事用標準セグメント」
(日本下水道協会)の規格外のセグメントについては,
工場において当局の立会検査を受け,工場検査完了後,現場に搬入するものとする。
なお,検査願書は検査希望日の20日前までに監督員に提出するものとする。
3
セグメントの保管,運搬及び取扱い
請負者は,セグメントを運搬,荷卸しする際には,損傷や変形等が起らないように取
り扱わなければならない。
請負者は,セグメントの保管に当たっては,セグメントに有害なひび割れまたは変形
等を生じないようにしなければならない。また,鋼製セグメントやセグメントの継手金
具等の鋼材については腐食することがないようにしなければならない。
129
請負者は,セグメントにシール材が貼付されている場合には,シール材を損傷しない
ようにしなければならない。また,水膨張性のシール材を用いる場合には,セグメント
に貼付する前はもちろん貼付後においても,雨水等によってシール材が膨張することが
ないように注意し,シートで覆う等,適切な対策を講じておかなければならない。
第5
1
シールド機
シールド機の製作
請負者は,シールド機の製作に先立ち,製作仕様書,主要設計図書及び製作工程表等
を作成し,あらかじめ監督員に提出して承諾を得なければならない。
シールド機の製作に当たっては,土質,外圧及び掘削能力を十分に考慮し,安全確実,
かつ能率的な構造及び設備とするものとする。
2
シールド機の検査
シールド製作完了後,工場において当局の立会検査を受け,工場検査完了後現場に搬
入するものとする。
なお,検査願書は検査希望日20日前までに監督員に提出するものとする。
検査は次の事項について受けるものとする。
3
ア
材料
イ
寸法
ウ
溶接
エ
油圧機器
オ
工場仮組立て
カ
作動確認検査
キ
その他監督員が指示した事項
シールド機の運搬
請負者は,シールド機の運搬に際しては,ひずみや損傷を生じないようにしなければな
らない。
4
シールド機の据え付け
現場におけるシールド機の組立てに当たっては,十分な強度を有するシールド受台上
に,正しい位置に正確に組み立て,仮締め又は仮付けし,寸法検査のうえ,締め付ける
ものとする。
130
請負者は,シールド機の各種機器を取り付け,整備が完了した時点で監督員の確認を
受けなければならない。
第6
1
立坑
請負者は,立坑の形状は,シールド機の大きさ,形状より本体の搬入又は部品の搬入組
立てに必要なスペースを保ち,かつ,土圧等に十分耐えるよう堅固に構築しなければなら
ない。
2
立坑は,シールド機の発進に当たって,後方の土留壁が破壊しないような構造とするも
のとする。
3
請負者は,作業員等が安全に昇降できる設備のスペースを考慮して立坑設備の計画をし
なければならない。
4
請負者は,立坑周辺には十分な保安設備を設置し,作業員のみならず第三者に対しても
事故の防止に万全を期さなければならない。
第7
1
仮設備工
坑口
請負者は,坑口について,裏込材及び地下水等が漏出しないように堅固な構造にしなけ
ればならない。
2
支圧壁
請負者は,立坑の後方土留壁及びシールドの反力受設備は,必要な推力に対して強度上
十分に耐えられる構造としなければならない。
3
立坑内作業床
請負者は,シールド作業時に,発進立坑底部に作業床を設置しなければならない。
請負者は,作業床を設けるに当たり,沈下やガタツキが生じないように設置しなけれ
ばならない。
4
発進用受台
請負者は,シールド機の据付けに際し,発進立坑底部にシールド機受台を設置しなけ
ればならない。
131
請負者は,シールド機受台を設置するに当たり,シールド機の自重によって沈下やズ
レを生じないように,堅固に設置しなければならない。
請負者は,シールド機受台を設置するに当たり,仮発進時の架台を兼用するため,所
定の高さ及び方向に基づいて設置しなければならない。
5
後続台車据付
請負者は,シールド掘進に必要なパワーユニット,運転操作盤,裏込め注入設備は,
後続台車に設置しなければならない。
請負者は,後続台車の形式を,シールド径,シールド工事の作業性等を考慮して定め
なければならない。
請負者は,蓄電池機関車を使用する場合は,必要に応じて予備蓄電池及び充電器を設
置するとともに坑内で充電を行う場合は換気を行わなければならない。
6
シールド機仮発進
請負者は,発進時の反力受けを組立てる際,仮組セグメント及び型鋼を用いるものと
する。また,セグメントに変形等が生じた場合は,当該セグメントを一次覆工に転用し
てはならない。
請負者は,シールド機の発進に当たり,シールド機の高さ及び方向を確認のうえ開始
なければならない。
請負者は,シールド機が坑口に貫入する際,エントランスパッキンの損傷・反転が生
じないように措置しなければならない。
請負者は,仮組セグメントについて,シールド機の推進力がセグメントで受け持てる
まで撤去してはならない。
請負者は,初期掘進延長を,後方設備の延長及びシールド工事の作業性を考慮して定
めなければならない。
請負者は,初期掘進における,切羽の安定について検討するものとし,検討の結果,
地盤改良等の初期掘進防護が必要となる場合は,施工計画書を作成し監督員と協議しな
ければならない。
7
鏡切り
請負者は,鏡切りの施工に当たっては地山崩壊に注意し,施工しなければならない。
132
8
軌条設備
請負者は,軌道方式による運搬は,車両の逸走防止,制動装置及び運転に必要な安全
装置,連結器の離脱防止装置,暴走停止装置,運転者席の安全を確保する設備,安全通
路,回避場所,信号装置等それぞれ必要な設備を設けなければならない。
請負者は,運転に当たっては,坑内運転速度の制限,車両の留置時の安全の確保,信
号表示,合図方法の周知徹底等により運転の安全を図らなければならない。
請負者は,単線又は複線を採用するに当たり,シールド径及びシールド工事の作業性
並びに各種設備の配置等を考慮して定めなければならない。
9
シールド機解体残置
請負者は,シールド機の解体残置について,解体内容,作業手順,安全対策等を施工計
画書に記入するとともに,解体時には,シールド機の構造及び機能を熟知した者を立ち会
わせなければならない。
第8
坑内設備工
請負者は,給水及び排水設備並びに配管設備は,次の規定により施工しなければならな
い。
1
配管設備
坑内には,シールド工事に必要な給・排水設備及び各種の配管設備を設置するものと
する。
給水及び排水設備は,必要な給水量及び排水量が確保できる能力を有するものとする。
なお,排水設備は,切羽からの出水等に対応できるよう計画するものとする。
給水及び排水設備の配管は,施工条件に適合するように,管径及び設備長さを定める
ものとする。
配管設備は,作業員及び作業車両の通行に支障のない位置に配置するものとする。
なお,管の接合作業の前に,バルブ等の閉鎖を確認するものとする。
2
換気設備
請負者は,換気設備において,換気ファン及び換気ダクトの容量を,必要な換気量に
適合するようにしなければならない。
133
請負者は,換気設備を設置する場合,粉じん,内燃機関の排気ガス,湧出有毒ガス等
について,その濃度が関係法令等で定められた許容濃度以下に坑内環境を保つようにし
なければならない。また,停電時の非常時についても考慮した設備としなければならな
い。
3
通信配線設備
請負者は,坑内の工程を把握し,坑内作業の安全を確保し,各作業箇所及び各設備間
の連絡を緊密にするため通信設備及び非常事態に備えて警報装置を設けなければならな
い。
請負者は,トンネル工事における可燃性ガス対策(昭和53年7月建設省大臣官房技術参
事官通達)及び工事中の長大トンネルにおける防火安全対策について(昭和54年10月建
設省大臣官房技術参事官通達)に準拠して災害の防止に努めなければならない。
4
スチールフォーム設備
請負者は,覆工コンクリートに使用する型枠を原則としてスチールフォームとし,その
形状,寸法及び支保工は施工計画書に記載しなければならない。
第9
1
立坑設備工
立坑設備
請負者は,立坑設備について,次の規定により施工しなければならない。
クレーン等の設置及び使用に当たっては,関係法令等の定めるところに従い適切に行うも
のとする。
昇降設備は鋼製の仮設階段を標準とし,関係法令を順守して設置するものとする。
土砂搬出設備は,最大日進量に対して余裕のある設備容量とする。
立坑周囲及び地上施設物の出入口以外には,防護柵等を設置するとともに保安灯,夜
間照明設備等を完備し,保安要員を配置するなどの事故防止に努めるものとする。
工事の施行に伴い発生する騒音,振動等を防止するため,防音,防振の対策を講じる
ものとする。
2
電力設備
請負者は,電力設備について次の規定によらなければならない。
電力設備は,電気設備技術基準及び労働安全衛生規則等に基づいて設置及び維持管理
するものとする。
134
請負者は,高圧の設備について,キュービクル型機器等を使用し,電線路には絶縁電
線又は絶縁ケーブルを使用して,すべて通電部分の露出することを避けなければならな
い。
請負者は,坑内電気設備について,坑内で使用する設備能力を把握し,トンネル延長
等を考慮して,必要にして十分な設備を施さなければならない。
請負者は,照明設備を設置する場合,切羽等直接作業を行う場所,保線作業,通路等
に対して適切な照度を確保するものとして,明暗の対比を少なくするようにしなければ
ならない。また,停電時等の非常時への対応についても配慮した設備としなければなら
ない。
第1 0
1
圧気設備工
請負者は,施工に先立ち,所轄労働基準監督署に対し圧気工法作業開始届を提出し,そ
の写しを監督員に提出しなければならない。
2
請負者は,施工前及び施工中に下記事項を監督員に報告しなければならない。
酸素欠乏危険作業主任者並びに調査員届
酸素濃度測定事前調査の報告
酸素欠乏防止に伴う土質調査報告
酸素濃度測定月報
3
請負者は,酸素欠乏の事態が発生した場合には直ちに応急処置を講じるとともに,関係
機関に緊急連絡を行い,その指示に従わなければならない。
4
請負者は,地上への漏気噴出を防止するため,監督員との協議により事前に路線付近の
井戸,横穴,地質調査,ボーリング孔等の調査を詳細に行わなければならない。
5
請負者は,圧気内での火気に十分注意し,可燃物の圧気下における危険性について作業
員に周知徹底させなければならない。
6
請負者は,送気中は坑内監視人をおき送気異常の有無を確認し,かつ,停電による送気
中断の対策を常に講じておかなければならない。
7
請負者は,圧気を土質並びに湧水の状況に応じて調整するとともに漏気の有無について
常時監視し,絶対に墳発を起こさせないようにしなければならない。
8
請負者は,圧気設備について,トンネルの大きさ,土被り,土質,ロックの開閉,送気
管の摩擦,作業環境等に応じ必要空気量を常時充足できるものを設置しなくてはならない。
135
9
請負者は,コンプレッサー及びブロワ等の配置について,防音・ 防振に留意しなければ
ならない。
10
請負者は,ロック設備について,所定の気圧に耐える気密機構で,信号設備,監視窓,
警報設備,照明設備を備えなければならない。また,マテリアルロック,マンロック,非
常用ロックは可能な限り別々に設けるものとする。
第1 1
1
送排泥設備工
請負者は,切羽の安定,送排泥の輸送等に必要な容量の送排泥ポンプ及び送排泥管等の
設備を設けなければならない。
2
請負者は,送排泥管に流体の流量を測定できる装置を設け,掘削土量及び切羽の逸水等
を監視しなければならない。
3
請負者は,送排泥ポンプの回転数,送泥水圧及び送排泥流量を監視し,十分な運転管理
を行わなければならない。
第1 2
1
泥水処理設備工
請負者は,掘削土の性状,掘削土量,作業サイクル及び立地条件等を十分考慮し,泥水
処理施設を設けなければならない。
2
請負者は,泥水処理設備を常に監視し,泥水の処理に支障を来さないよう運転管理に努
めなければならない。
3
請負者は,泥水処理設備の管理及び処理に当たって,周辺及び路上等の環境保全に留意
し必要な対策を講じなければならない。
4
請負者は,泥水処理設備は、掘削する地山の土質に適合し,かつ,計画に対して適切な
容量の処理装置を設けなければならない。
5
請負者は,凝集剤を使用する場合は,土質成分に適した材質,配合の有毒性の無い薬品
とし,その使用量は必要最小限にとどめなければならない。
6
請負者は,泥水処理された土砂を,運搬が可能な状態にして搬出しなければならない。
7
請負者は,余剰水について関係法令等に従って処理しなければならない。
136
第1 3
1
シールド掘進
請負者は,シールドの掘進を開始するに当たっては,シールド機を所定の位置に正確に
据付け,監督員の承諾を得た後に,掘進作業を開始しなければならない。
2
請負者は,地山の性質を考慮して切羽等の安定を十分に図りながらジャッキを適正に作
動させ,所定のルートを正確にシールド機を掘進させなければならない。
3
請負者は,掘削に際しては,肌落ちが生じないように注意し,特に,切羽からの湧水が
ある場合には,肌落ちの誘発,シールド底部の地盤のゆるみ等を考慮して適切な措置を講
じなければならない。
4
シールドの掘進中は,なるべく機械を停止させないこと。
なお,掘進速度は,工法,地質等に適した範囲を維持するものとする。
5
請負者は,曲線部については,使用ジャッキ数,位置,曲線半径,曲率,推進抵抗等を
考慮してセグメントに無理な応力のかからない様に推進しなければならない。
6
請負者は,ずり出しに当たっては,掘削の方法,ずりの性質に適合し,計画工程を満足
する能力を持つ処理系統で施工しなければならない。
7
請負者は,掘削に泥水又は掘削添加材を使用する場合は,関係法令を遵守し,土質,地
下水の状況を十分考慮して材料及び配合を定めなければならない。
8
請負者は,シールド掘進中は,掘進機等の監視を行い,シールドの掘進長,推力等を記
録して監督員に提出しなければならない。
なお,蛇行が生じた場合は,速やかに修正するとともに,その状況を監督員に報告しな
ければならない。
9
請負者は,シールド掘進中に異常が発生した場合は,直ちに掘進を中止し,原因を究明
し,その対策を監督員と協議しなければならない。
10
請負者は,シールド発進時にセグメントを仮組みして使用する場合は,ひずみ,座屈等
の生じないような処置を講じておかなければならない。
なお,セグメントに変形や割れ目が生じた時は,一次覆工用として使用してはならない。
第1 4
1
一次覆工
請負者は,土圧及びシールド掘進推力に十分耐える強度を有するセグメントを使用しな
ければならない。
137
2
請負者は,セグメント組立前に充分清浄にするとともに,組み立てに際しては特にセグ
メント継手面に密着するようなシール材を施し止水しなければならない。
3
請負者は,セグメントに破損を与えないよう丁寧に取り扱い,運搬及び組み立ての途中
で破損が認められたものは,使用してはならない。
4
請負者は,セグメントを1リング掘進するごとに直ちに組み立てなければならない。
5
請負者は,セグメントを正しく所定の形に組み立てるものとし,シールド掘進による歪
みが生じないよう常にその保持に努めなければならない。
6
請負者は,セグメントをボルトで締結する際は,ボルト孔に目違いがないよう調整し,
ボルト全数を十分締め付け,シールド掘削により生じるボルトのゆるみは,必ず締め直さ
れなければならない。
7
シール材は,防水性に富み,弾力性,接着性,耐侯性,薬品に対する耐性に優れ,作業
性がよく,ボルトを締付けた状態で均一となるものを用いるものとする。
8
請負者は,掘進後,漏水箇所を充填する場合は,防水性に富み,かつ,弾力性を有する
目地材を使用しなければならない。
9
請負者は,一次覆工完了後,清掃,止水,軌道整備,仮設備の点検補修等の坑内整備を
行わなければならない。
第1 5
1
裏込注入
請負者は,シールドの掘進によって生じたセグメントの背面の間隙には,裏込材を注入
して地山の崩壊,地表面の沈下を防止しなければならない。
2
請負者は,同時又は即時注入方式により裏込注入を遅滞なく行わなければならない。
3
裏込注入用の材料は,地質その他の施工条件を十分検討して定めるものとする。
4
請負者は,偏圧の生じないよう,下方より上方に向って左右対称に注入を行うとともに
空隙の隅々まで行きわたるようにしなければならない。
5
請負者は,シールドテール部よりの注入材の流出を防止するために,シールド機械に流
出防止装置を設置しなければならない。
6
請負者は,注入中は,圧力計等により施工管理の徹底を図らなければならない。
7
請負者は,注入量,注入圧及びシールドの掘進速度に十分対応できる性能を有する注入
設備を用いなければならない。
138
第1 6
1
二次覆工
請負者は,コンクリートの打設に先立って,施工部の軌条設備,配管,配線等を撤去後,
セグメントのボルト締直しを完全に行い,更に漏水を完全に止め,水洗清浄を行って付着
物を除去した後,監督員の確認を受けなければならない。
2
請負者は,スチールフォーム製作完了後,工場において当局の立会検査を受け,工場検
査完了後現場に搬入しなければならない。ただし,監督員が指示する場合は,請負者の検
査とすることができる。
なお,検査願書は検査希望日20日前までに監督員に提出しなければならない。
3
請負者は,コンクリートの打設においては,コンクリートプレーサー又はコンクリート
ポンプを使用し,全円1回打設とし,打継ぎからの漏水防止を完全に行わなければならな
い。また,その締固めは,骨材の分離が起きないよう振動締固め機により行わなければな
らない。
4
請負者は,強度,耐久性,水密性等の所要の品質を確保するために,打設後一定期間を
硬化に必要な温度及び湿度に保ち,有害な作用の影響を受けないように,覆工コンクリー
トを,十分養生しなければならない。
5
請負者は,次の基準に従ってコンクリートの配合設計書を作成し,監督員の承諾を得て
から施工しなければならない。
なお,混和材は必要に応じて使用してもよい。
=1N/mm2以上
脱型時
圧縮強度
σ
28日間
圧縮強度
σ28=24N/mm2
スランプ
12∼18cm
粗骨材最大径
25mm以下
水セメント比(w/c)
55%以下
ただし,数値についてはシールド外経が4メートル程度以内の場合とし,それ以外につ
いては,特に2次覆工の落下や変形が生じることがないよう,また,施工性を考慮し,十
分に検討を行うものとする。
139
第9章
第1
管
更
生
工
適用範囲
本章は,公共下水道管渠更生工事に適用する。
第2
1
事前確認及び事前処理
工事に先立ち,管渠の状況及び取付管の位置の確認を行い,取付管の位置図を作成し,
監督員の確認を得るものとする。
2
工事に先立ち,木根,突起物その他の堆積物を適切な方法で除去するものとする。また,
請負者は,浸入水が多い場合は,施工が可能な程度に処理を行わなければならない。
3
既設汚水管及びマンホール内に立ち入る場合は請負者の責任において,酸素濃度及び硫
化水素濃度の測定,換気を行うものとする。
第3
1
工法及び使用材料
採用する工法及び使用する更生材の品質は,
下水道新技術推進機構又は日本下水道事
業団における技術審査証明を受けたものとする。
2
採用する工法・使用する更生材及びその厚さについては,監督員に承諾を受けるものと
する。
第4
1
施工
施工に当たっては,管渠内の洗浄を行い,φ700mm以下についてはテレビカメラ,φ800
mm以上については目視により管渠の状況及び取付管の位置の確認を行い,施工するものと
する。
140
2
取付管の仮締め切りを民地の接続ますから行う場合は,請負者は事前に住民に説明を行
い,住民の承諾を得た後行うこととし,取付管の仮締め切りによる障害を最小限に止める
よう必要な措置を講じるものとする。
3
溢水が生じないよう流下下水量に応じた水替を行うものとする。
4
施工については,人孔や管壁,材料に損傷及び誤閉塞のないように注意し行うものとす
る。
5
取付管口の削孔及び処理に際し,民地の接続ますを使用する場合は,請負者は事前に住
民に説明を行い,住民の承諾を得た後行うものとする。
6
仕上げの施工は,本管及び取付管の管口からの漏水等による分離及び取付管口に汚物等
の堆積が生じないように行うものとする。また,既設取付管で使用がされていない箇所に
ついては特に注意しなければならない。
第5
1
施工管理
更生材の厚さは承諾を受けた厚さとし,スパンごとに人孔内の管口で測定を行い,監督
員へ報告を行うものとする。
2
施工完了時には,管渠内を洗浄した後,φ700㎜以下については,テレビカメラにより施
工後の状況をビデオテープに収録することとし,φ800mm以上については,本管部及び取付
管部の写真撮影を行うものとする。
第6
完成検査
完成検査については,1-22 完成検査 によるものとする。
なお,請負者は,下記の項目について検査を受けなければならない。
現地検査
・施工箇所の確認 ・出来形の確認
ビデオテープによる確認(φ700㎜以下)
・出来形の確認
・取付管口の処理の確認
141
工事写真の確認
・施工過程の確認
・φ800mm以上の出来形及び取付管口の処理の確認
書類の確認
・使用材料の品質 ・使用材料の数量
その他,検査員,検収員の指示する事項
142
・その他
第10章
第1
1
人孔・ます等築造工
人孔・ます等築造工
一般事項
人孔及びますの形状寸法は,設計図書によるものとする。
請負者は,人孔及びますの施工をする場合は,基礎について支持力が均等となるよう
に,かつ,不陸を生じないようにしなければならない。
2
管等の取付け
人孔及びますに接続する管は,管の端面を内壁に一致させるものとする。
請負者は,既設人孔等に管・水路等を接続するときには,壁部のせん孔及びモルタル
の充填に注意し,漏水,破損のないよう施工しなければならない。
3
インバート
請負者は,インバートの施工に当たっては,管接続部,底部及び側壁部より漏水がな
いことを確認した後,堅固に行わなければならない。
インバートは,設計図書のとおり生コンクリート(σ28=18N/mm2,スランプ8cm,
最大粗骨材寸法40㎜)で施工し,モルタルで仕上げるものとする。
なお,特殊なインバートは監督員の指示によるものとする。
人孔部において,本管の段差が1メートル以上となる場合は,石張を設置するものと
する。
底部石張工は,表面仕上げ,小たたき2回の板石(花崗岩)を設計図書のとおりモル
タルをもって据え付けるものとし,芋継ぎ又は空洞がないようにする。
なお,特殊な石張は監督員の指示によるものとする。
請負者は,既設人孔に管を挿入した場合,底部インバートも挿入管にならい,手直し
を行わなければならない。
4
足掛金物
足掛金物は,別紙「下水道用資器材仕様書」に適合するものを使用するものとする。
なお,これ以外の製品を使用する場合は,監督員と協議するものとする。
足掛金物は,30センチメートル間隔ごとに正確かつ強固に取り付けるものとする。
143
5
側塊,床版
人孔側塊は,別紙「下水道用資器材仕様書」に適合するものを使用するものとする。
なお,これ以外の製品を使用する場合は,監督員と協議するものとする。
人孔床版の設置にあたり,工場製品を使用する場合は,別紙「下水道用資器材仕様書」
に適合するものを使用するものとする。
なお,これ以外の製品を使用する場合は,監督員と協議するものとする。
人孔側塊は,設計図書のとおりとするものとする。
人孔側塊及び床版は,モルタルを敷均し,静かに吊降して据え付けるものとする。目
地モルタルは,原則として6ミリメートルとするものとする。また,目地を隠すために,
内部上塗りモルタルを施すものとする。
6
副管
人孔部において,本管の段差が60センチメートル以上となる場合は,原則として副管
を設置するものとする。ただし,雨水用人孔には設置しないものとする。
内副管設置に使用する本管は,硬質塩化ビニル管(マンホール継手・上流用),硬質
塩化ビニル卵形管(マンホール継手・副管用),陶管(90°技付管・副管用)等を使用
するものとする。(砂付部分等の処置を施すこと。)
内副管は,硬質塩化ビニル管(プレーンエンド直管)とし,接合がある場合はカラー
接合とするものとする。
パイプサポートバンドの材質及び形状は,塩ビ製・丸形とするものとする。
パイプサポートバンドの中段の取付箇所は,最下段パイプサポートバンドから1.0メー
トル間隔を標準とするものとする。
パイプサポートバンドの最下段の取付位置は,上流管頂より+30センチメートルの位
置とするものとする。
内副管の最下端切口は直切りとし,位置は上・下流管の管頂とするものとする。
本管下流部は,開口(蓋なし)とするものとする。
第2∼4号中床版付人孔で本管流入が中床版より上になる場合は,隔壁を設置するも
のとする。また,複数の流入がある場合は,内副管を1本にまとめて設置するものとす
る。
7
人孔鉄蓋等
京都市型人孔鉄蓋の使用は,京都市上下水道局指定業者製造の人孔鉄蓋としなければなら
ない。
144
請負者は,鉄蓋の設置については,本体及び路面と段差が生じないよう平坦に施工し
なければならない。
鉄蓋の使い分けについては,表10−1を標準とするものとする。
表10−1
使用区分
人孔鉄蓋の種類と使用区分
道路幅員6.0m以上の道路
(T−25)
道路幅員6.0m未満の道路
及び歩道(T−14)
合流式の放流管及び分流
式の雨水管
AT
形
AT
形
分流式の汚水管 ただし,
φ300以上の会合点を除く
BT
形
BT
形
放流管を除く合流管,分流
式汚水管(φ300以上)の
会合点
CT
形
CT
形
注1
2
道路幅員6.0m以上の道路とは,車両総重量25tfの自動車が通常の状態で支障なく通行できる道路
道路幅員6.0m未満の道路とは,大型車両の通行には制約があり,大型車両の交通量が少ないと
考えられる道路
鉄蓋の設置方向
ア
小口径管の場合,鉄蓋は原則として下流側に開閉できるように設置するものとする。
また,足掛金物についても下流側に設置するものとする。
なお,人孔の形状等により設置できない場合は,監督員と協議するものとする。
イ
中大口径管の場合,人孔底部へ到達できるよう,まず足掛金物の位置を決定し,同
じ方向に開閉できるよう鉄蓋を設置するものとする。
人孔鉄蓋の調整部材は,無収縮・高流動性・超早強のもので,施工性・耐久性に優れ
たプレミックス材を使用するものとする。また,使用期限については,十分注意するも
のとする。
掃除ますの縁塊は,モルタルを敷均し,正確かつ強固に据え付けるものとする。
8
ブロック人孔設置
ブロック人孔設置及び石張敷設時の目地材は,エポキシ樹脂系接着剤(コンクリート・
石材用)を使用するものとする。
ブロック人孔設置時にステップ又は副管が付く場合で,上流挿入管が直壁(底付)高
さを越える場合は,その箇所の直壁(0.6m,t=6cm)以下を直壁(0.6m,t=10cm)
に変更使用するものとする。
145
同一ブロック内で3箇所以上の挿入は,極力避けること。また,設置状況によって防
護等の処置をとるものとする。
9
組立マンホール設置工
組立マンホールの削孔
ア
削孔は原則として製造工場で行うものとする。
イ
削孔は管取付ブロック及び直壁ブロックに行うものとし,斜壁ブロックに削孔してはな
らない。
ウ
多孔の削孔を行う場合は,マンホールの補強方法について検討し,設置状況によっ
て防護等の処置をとるものとする。
ブロックの据付けは,ブロックに衝撃や損傷を与えないように行うものとし,据付け
前にブロック相互の接合面を清掃し,止水用シール材を塗布するものとする。
底版は,水平度及び計画高さを確認の上,据え付けるものとする。
第2
1
雨水ます,取入ます,手入口
一般事項
雨水ます,取入ます,手入口の形状寸法は,設計図書によるものとする。
ますの設置場所は,設計図書又は監督員の指示によるものとする。
2
管等の取付け
請負者は,取付管の管端部はますの内壁に一致するように取り付けなければならない。
請負者は,既設ます等に管・水路等を接続するときには,壁部のせん孔及びモルタル
の充填に注意し,漏水,破損のないよう施工しなければならない。
在来水路等の取入口には,除塵金物を取り付けるものとする。
3
ますの設置
請負者は,ますの施工をする場合は,基礎について支持力が均等となるように,かつ,
不陸を生じないようにしなければならない。
雨水ます及び取入ますには所定の泥だめを設けるものとする。
ますの縁塊及び壁塊は,モルタルをもって正確かつ強固に据付けること。特に雨水ま
すの縁塊の据付けに当たっては,街渠との取合いを充分考慮するものとする。
146
4
蓋,壁塊等
雨水ますに使用するコンクリート製蓋,縁塊,壁塊は,別紙「下水道用資器材仕様書」
に適合するものを使用するものとする。
なお,これ以外の製品を使用する場合は,監督員と協議するものとする。
グレーチング製蓋は,別紙「下水道用資器材仕様書」に適合するものを使用するもの
とする。
なお,これ以外の製品を使用する場合は,監督員と協議するものとする。
ダクタイル鋳鉄製雨水ます蓋は,別紙「下水道用資器材仕様書」に適合するものを使
用するものとする。
なお,これ以外の製品を使用する場合は,監督員と協議するものとする。
請負者は,蓋の設置については,本体及び路面と段差が生じないよう平坦に施工しな
ければならない。
第3
1
街渠
一般事項
街渠の形状寸法は,設計図書によるものとする。
請負者は,施工に先立ち,監督員立会いのうえ,用地境界を確認しなければならない。
街渠は,別紙「下水道用資器材仕様書」に適合するものを使用するものとする。
なお,これ以外の製品を使用する場合は,監督員と協議するものとする。
2
街渠の設置
請負者は,街渠の施工をする場合は,基礎について支持力が均等となるように,かつ,
不陸を生じないようにしなければならない。
請負者は,雨水ます間の勾配は道路勾配と民地との関係を十分考慮して3パーミル以
上として街渠を設置しなければならない。また,据付けは,モルタルを使用し、凹凸が
ないよう正確かつ強固に設置するものとする。
敷モルタルは,厚25ミリメートルとし,目地幅は6ミリメートル以内,据付けの水平
(コロビ)は±15ミリメートル以内とするものとする。
止水栓,電柱,その他障害物があるとき及び曲線部,直結部の端数等における街渠の
設置については,現場打ち街渠とするものとする。
147
現場打ち街渠は,生コンクリート(σ28=18N/mm2,スランプ8cm,最大骨骨材寸法
40㎜)とモルタル厚10ミリメートル仕上げとするものとする。
第4
1
側溝・横断溝
一般事項
側溝・横断溝の形状寸法は,設計図書によるものとする。
請負者は,施工に先立ち,監督員立会いのうえ,用地境界を確認しなければならない。
鉄筋コンクリート側溝を使用する場合は,JIS A 5345(道路用鉄筋コンクリート
側溝)に適合したものを使用するものとする。
なお,これ以外の製品を使用する場合は,監督員と協議するものとする。
請負者は,側溝・横断溝の施工に当たっては,この項に定めるもののほか,道路土工
−排水工指針の規定によらなければならない。
請負者は,宅地等からの既設排水口を事前に確認し誤閉塞のないように十分注意しな
ければならない。
なお,誤閉塞等で障害が発生した場合は,責任をもって対処しなければならない。
2
側溝・横断溝の設置
請負者は,側溝・横断溝の施工をする場合は,基礎について支持力が均等となるよう
に,かつ,不陸が生じないようにしなければならない。
請負者は,現地の状況により,設計図書に示された水路勾配により難い場合は,監督
員と協議するとともに,下流側又は低い側から設置するとともに,底面は滑らかで一様
な勾配になるように施工しなければならない。
請負者は,側溝の有効断面を妨げる地下埋設物については,事前に調査し,支障とな
る場合は,監督員の指示を受けなければならない。
側溝底高の決定については,既設側溝の底高及び宅地等からの雨水排水を確認して行
うものとする。
請負者は,民家への出入口は,必ず堅固な歩板等を設け,出入りに支障を及ぼさない
よう措置しなければならない。
148
請負者は,石垣,よう壁,建築物の基礎等の構造物に近接して掘削する場合は,基礎
の確認その他必要な調査を行い,崩壊又は沈下を起さないように施工しなければならな
い。
請負者は,側溝の施工に当たっては,ふた掛りの水平,垂直部をとおりよく仕上げて
ふた据付けをなじみよく行わなければならない。
請負者は,鉄筋コンクリートU型等コンクリート製品を用いて施工する場合は,継目
から漏水しないようモルタルを十分充填しなければならない。この場合において,据付
けは,道路面にあわせて,路面に滞水しないように注意して行うものとする。
溝底のインバート仕上げは,コンクリート打設時に荒仕上げをし,硬化直前に金ごて
等で凹凸のないよう入念に仕上げなければならない。
3
側溝ふた等
コンクリート側溝ふたは,別紙「下水道用資器材仕様書」に適合するものを使用する
ものとする。
なお,これ以外の製品を使用する場合は,監督員と協議しなければならない。
グレーチング製ふたは,別紙「下水道用資器材仕様書」に適合するものを使用するも
のとする。
なお,これ以外の製品を使用する場合は,監督員と協議しなければならない。
請負者は,ふたの設置については,本体及び路面と段差が生じないよう平坦に施工し
なければならない。
149
第11章
第1
1
補助地盤改良工
薬液注入工
一般事項
薬液注入工は,地盤に薬液を注入し,地盤の透水性を減少させ,又は地盤の強度を増
加させ,地盤の安定改良を行い安全施工を図る。
薬液注入工は,
「薬液注入工による建設工事の施工に関する暫定指針(昭和49年7月10
日建設事務次官通達)」(以下「暫定指針」という。)を遵守して施工するものとする。
2
注入責任技術者
請負者は,薬液注入工事の施工に当たり,十分な技術的知識と経験を有する注入責任技
術者を届出するとともに,注入作業中は必ず現場に常駐させ,施工管理に当たらせるもの
とする。
3
請負者は、薬液注入工事の着手前に下記について監督員の承諾を得なければならない。
工法関係
ア
注入圧
イ
注入速度
ウ
注入順序
エ
ステップ長
材料関係
4
ア
材料(購入・流通経路等を含む)
イ
ゲルタイム
ウ
配合
施工条件
薬液注入の施工対象範囲,施工対象範囲の土質分布及び薬液注入対象土量は,設計図に
示すものとする。
5
注入材料の品質管理
使用する材料については,工事着手前に下記の各項目について,品質証明書を提出す
るものとする。
150
ア
水ガラス
水ガラスの品質証明書については,下記のように取り扱うものとし,工事着手前及
び1箇月経過毎に提出するものとする。
(ア)
JIS K 1408に規定されているものを用いる場合には,項目に記載されている内容
を示す試験成績表を提出するものとする。
(イ)
JIS K 1408に規定されている範囲外のものを用いる場合には,JIS K 1408の各項
目に該当する範囲を成績表に示して提出するものとする。
イ
硬化剤,助剤
(ア)
硬化剤,助剤の品質証明も水ガラスに準じて次のように取り扱うものとする。メ
ーカーの品質証明書を着手前に提出するものとする。
(イ)
品質証明書は商品名,主成分,安全性などを記載するとともに,安全性確認のた
めに重金属分析結果報告書を添付するものとする。
なお,重金属分析はB液調合状態で実施し,有害物質に係る排水基準の数値を超
えないことが必要条件となる。
使用する材料の数量管理については,下記のとおりとするものとする。
ア
水ガラス(ローリー車による納入の場合)
(ア)
納入量の確認を行い,その状況を写真撮影するものとする。
(イ)
数量証明書はメーカーの納入伝票(又は出庫伝票)と計量証明(看貫証明)の一
対を一組とし,そのつど提出するものとする。
(ウ)
納入量は数量証明書で確認するとともに,納入前後のタンクの残量により確認し,
記録をとるものとする。
(エ)
何らかの事由により,ローリーの全量をタンクに収納できない場合には,ローリ
ー内の残量を確認し,運転手が数量を伝票に記入し,仮伝票とする。後日必ずメー
カーより正式伝票を受け取るものとする。
イ
水ガラス(ドラム缶による納入の場合)
(ア)
メーカーより直接納入する場合はローリー車納入に準じるものとする。
(イ)
ドラム缶の搬入及び搬出時に数量の確認を行い,その状況を写真に撮影するもの
とする。
ウ
硬化剤,助剤
(ア)
硬化剤,助剤の納入は監督員の立会いを受け数量を確認し,その状況を写真に撮
影するものとする。
(イ)
納入伝票は原則としてメーカーの出庫伝票(納入伝票)とするものとする。
151
6
注入作業
注入量の確認は,自記流量圧力計で記録されるチャートにより確認するが,更に材料
の使用量などと照合するものとする。
チャート紙の取扱いは次のとおりとする。
ア
切断しないことを原則とし,1ロールごとに使用するものとする。
イ
使用する前に監督員の検印を受けるものとする。
ウ
1ロールの使用完了後監督員に提出し,確認を受けるものとする。
エ
監督員の立会いを受けたときは,確認のサインを受けるものとする。
オ
注入記録が判然としなかったり,切断してしまうなどの諸問題が発生したら,監督
員に協議を申し入れ,指示に従うものとする。
材料(水ガラス及び硬化剤,助剤)の使用量は,納入量と残量から求めるものとする。
1工事当たり500キロリットル以上の注入量となる大型工事においては,水ガラス原液
貯留タンクとA液調合槽との間に,流量積算計を設置し,水ガラスの使用量を確認する
ものとする。
適正な配合とするため,ゲルタイム(硬化時間)及びA液(配合後の水ガラス)の比
重を原則として作業開始前,午前,午後の各1回以上測定するものとする。
削孔の深さ及び注入長の確認は,適宜現場における立会検尺とし,写真撮影を行うも
のとする。
注入に当たっては,注入量−注入圧の状況及び施工時の周辺状況を常時監視して,適
切に注入するものとする。
7
注入効果の確認
当局から注入効果確認の試験を指示された場合,規模,目的などを考慮し適正な手法
により実施するものとする。
実施に当たっては,確認試験方法,項目及び必要数値などについて,当局と十分な協議
を行うものとする。
8
注入計画の変更
当局の明示した施工条件の変更が必要となった場合には,原則として施工前に理由を
明確にした書類を提出し,当局と十分な協議を行い,承諾を得るものとする。
施工途中又は施工後,次のような事態が発生し,施工計画の変更が必要となった場合
には,直ちに監督員に報告し,当局と十分な協議を行い,適切な処置をとるものとする。
152
ア
注入速度(吐出量)が一定のままで圧力が急上昇又は急低下するなどの現象が生じ
たとき。
イ
周辺地盤の隆起の異常が見られたり,構造物や埋設物に著しい影響が見られたとき。
ウ
掘削時に湧水が発生する等,止水効果が不十分で施工に重大な影響を及ぼす恐れが
生じたとき。
エ
第2
効果確認の結果,注入効果が不十分であると判定された場合。
機械攪拌,高圧噴射攪拌
1
攪拌とは,粉体噴射攪拌,高圧噴射攪拌及びスラリー攪拌を示すものとする。
2
請負者は,工事着手前に,攪拌及び注入する材料について配合試験と一軸圧縮試験を実
施するものとし,目標強度を確認しこの結果を監督員に報告しなければならない。
3
請負者は,施工中における施工現場周辺の地盤や他の構造物並びに施設などへの影響を
把握しなければならない。請負者は,これらへの影響が発生した場合は,直ちに監督員へ
報告し,その対応方法等について監督員と協議しなければならない。
4
請負者は,施工中に地下埋設物を発見した場合は,直ちに工事を中止し,監督員に報告
後,占有者全体の立会いを求め管理者を明確にし,その管理者と埋設物の処理に当たらな
ければならない。
5
請負者は,生石灰パイルの施工にあたり,パイルの頭部は1メートル程度空打ちし,砂
又は粘土で埋め戻さなければならない。
153
第12章
第1
1
路面復旧工
適用範囲
本節は,路面復旧工として舗装準備工,アスファルト舗装工,半たわみ性舗装工,排水
性舗装工,コンクリート舗装工,薄層カラー舗装工,ブロック舗装工,仮復旧工,舗装復
旧工(砂利道)その他これらに類する工種について定めるものとする。
2
請負者は,設計図書または本仕様書において特に定めがない事項については,JIS規
格,あるいは下記の基準類によらなければならない。
日本道路協会
アスファルト舗装工事共通仕様書
(平成4年12月)
日本道路協会
道路土工
排水工指針
(昭和62年6月)
日本道路協会
道路土工
施工指針
(昭和61年11月)
日本道路協会
道路緑化技術基準・同解説
(昭和63年12月)
日本道路協会
舗装再生便覧
(平成16年2月)
日本道路協会
舗装調査・試験法便覧
(平成19年6月)
日本道路協会
道路照明施設設置基準・同解説
(昭和56年4月)
日本道路協会
視線誘導標設置基準・同解説
(昭和59年10月)
日本道路協会
道路反射鏡設置指針
(昭和55年12月)
日本道路協会
防護柵の設置基準・同解説(改訂版)
(平成16年3月)
日本道路協会
道路標識設置基準・同解説
(昭和62年1月)
日本道路協会
視覚障害者用誘導ブロック設置指針・同解説
(昭和60年9月)
日本道路協会
道路橋床版防水便覧
(平成19年3月)
建設省道企発第52号
道路付属物の基礎について
(昭和50年7月)
日本道路協会
透水性舗装ガイドブック
(平成19年3月)
日本道路協会
アスファルト混合所便覧(平成8年度版)
(平成8年10月)
日本道路協会
転圧コンクリート舗装技術指針(案)
(平成2年11月)
土木学会
コンクリート標準示方書(施工編)
(平成14年3月)
土木学会
コンクリート標準示方書(構造性能照査編)
(平成14年3月)
土木学会
コンクリート標準示方書(耐震性能照査編)
(平成14年12月)
土木学会
コンクリート標準示方書(規準編)
(平成19年5月)
京都市建設局
道路掘削及び路面復旧工事標準仕様書
(平成18年4月)
154
第2
一般事項
1
路面復旧の範囲については,各道路管理者と協議のうえ,決定するものとする。
2
路面復旧は,掘削から基礎工までは必ずその日に作業を終了し,表層についてもできる
だけその日に施工するものとする。ただし,やむを得ず基層まで施工できない場合は,監
督員の承諾を得て作業を中断することができる。この場合は特に一般交通及び保安に危険
な状態のまま現場を放置することがないよう措置しなければならない。
3
請負者は,作業においては,消火栓,制水弁等弁室及び止水栓蓋,ガス会社弁室,下水
道,地下ケーブルの人孔等を隠ぺいしてはならない。
4
請負者は,区画線及び交通鋲等を損傷した場合は,必ず原形に復旧しなければならない。
5
請負者は,舗装工において,使用する材料のうち,必要な試験が伴う材料及び工種につ
いては,舗装試験法便覧の規定に基づき試験を実施し資料の提出をしなければならない。
6
請負者は,路盤の施工において,路床面又は下層路盤面に異常を発見したときは,その
処置方法について監督員と協議しなければならない。
7
下層路盤の築造工法は,粒状路盤工法,セメント安定処理工法及び石灰安定処理工法を
標準とするものとする。
8
上層路盤の築造工法は,粒度調整工法,セメント安定処理工法,石灰安定処理工法,瀝
青安定処理工法を標準とするものとする。
9
請負者は,路盤の施工に先立って,路床面又は下層路盤面の浮石,その他の有害物を除
去しなければならない。
10
請負者は,工事の規模、掘削届等の条件によりアスファルト舗装試験データ(コア検寸、
密度試験等)を実施して資料の提出をしなければならない。
155
第3
1
アスファルト舗装の材料
アスファルト舗装工に使用する材料について,以下は設計図書によるものとする。
粒状路盤材,粒度調整路盤材,セメント安定処理に使用するセメント,石灰安定処理
に使用する石灰,加熱アスファルト安定処理・セメント安定処理・石灰安定処理に使用
する骨材,加熱アスファルト安定処理に使用するアスファルト,表層・基層に使用する
アスファルト及びアスファルト混合物の種類
セメント安定処理・石灰安定処理・加熱アスファルト安定処理に使用する骨材の最大
粒径と品質
粒度調整路盤材の最大粒径
石粉以外のフィラーの品質
半たわみ性舗装工で使用する浸透用セメントミルク及び混合物の品質
2
請負者は,以下の材料の試料及び試験結果を,工事に使用する前に,監督員に提出しな
ければならない。ただし,これまでに使用実績があるものを用いる場合は,その試験成績
表を監督員が承諾した場合は,請負者は,試料及び試験結果の提出を省略することができ
るものとする。
粒状路盤材及び粒度調整路盤材
セメント安定処理,石灰安定処理,加熱アスファルト安定処理,基層及び表層に使用
する骨材
基層及び表層に使用するアスファルトコンクリート再生骨材
3
請負者は,使用する以下の材料の試験成績書を工事に使用する前に監督員に提出しなけ
ればならない。
セメント安定処理に使用するセメント
石灰安定処理に使用する石灰
4
請負者は,使用する以下の材料の品質証明書を工事に使用する前に監督員に提出しなけ
ればならない。
加熱アスファルト安定処理,基層及び表層に使用するアスファルト
再生用添加剤
プライムコート及びタックコートに使用する瀝青材料
なお,製造後60日を経過した材料を使用してはならない。
156
5
請負者は,小規模工事においては,使用実績のある以下の材料の試験成績書の提出によ
って,試料及び,試験結果の提出に代えることができるものとする。
粒状路盤材及び粒度調整路盤材
セメント安定処理,石灰安定処理に使用する骨材
6
請負者は,小規模工事においては,これまでの実績(過去1年以内にプラントから生産
され使用した)又は定期試験による試験結果の提出により,以下の骨材の骨材試験の実施
及び試料の提出を省略することができるものとする。
加熱アスファルト安定処理に使用する骨材
基層及び表層に使用する骨材
7
請負者が「一般仕様書」における下記の条項に該当する加熱アスファルト混合物の材料
や品質証明書の規定にかえて,国土交通省近畿地方整備局長が指定した第三者機関である
財団法人道路保全技術センターが事前に審査し,認定を受けた混合物(以下「事前審査」
という)の認定書(認定証と混合物総括表)を使用する場合に適用する。
8
請負者は,以下の材料の事前審査における認定書の写しを,工事に使用する前に監督員
に提出しなければならない。
基層及び表層に使用する骨材・アスファルト・アスファルトコンクリート再生骨材
加熱アスファルト安定処理,再生用添加剤
9
請負者は,加熱アスファルト混合物の粒度およびアスファルト量・基準密度について事
前審査における認定書の写しを,工事に使用する前に監督員に提出しなければならない。
10
請負者は,アスファルト混合物の事前審査委員会の事前審査で認定した加熱アスファル
ト混合物を使用する場合は,事前に認定書の写しを提出することによって,アスファルト
混合物及び混合物の材料に関する品質証明,試験成績表の提出及び配合設計書,基準密度,
試験練りを省略することができる。
11
下層路盤に使用する粒状路盤材は,以下の規格に適合するものとする。
下層路盤に使用する粒状路盤材は,粘土塊,有機物,ごみ等を有害量含まず,表12−1規
格に適合するものとする。
157
表12−1
工
法
種
別
クラッシャラン
砂利,砂
再生クラッシャラン等
粒状路盤
高炉徐冷スラグ
下層路盤の品質規格
試験項目
PI
修正CBR(%)
呈色判定試験
水浸膨張比(%)
製鋼スラグ
試 験 方 法
舗装試験法便覧
1−3−5(1988)
1−3−6(1988)
舗装試験法便覧
2−3−1(1988)
舗装試験法便覧
2−3−2(1988)
舗装試験法便覧
2−3−4(1988)
エージング期間
−
規格値
※6以下
※20以上
〔30以上〕
呈色なし
1.5以下
6箇月以上
注1
2
3
特に指示されない限り最大乾燥密度の95%に相当するCBRを修正CBRとする。
鉄鋼スラグにはPIは適用しない。
アスファルトコンクリート再生骨材を含む再生クラッシャランを用いる場合で,上層路盤,基層,表
層の合計厚が40cmより小さい場合は,修正CBRの規格値の値は〔 〕内の数値を適用する。
なお40℃でCBR試験を行う場合は20%以上としてよい。
4 再生クラッシャランに用いるセメントコンクリート再生骨材は,すり減り減量が50%以下とするもの
とする。
5 鉄鋼スラグの内,高炉徐冷スラグにおいては,呈色判定試験を行い合格したもの,また,製鋼スラグ
においては,6箇月以上養生した後の水浸膨張比が規定値以下のものでなければならない。ただし,電
気炉スラグを3箇月以上通常エージングしたあとの水浸膨張比が0.6%以下となる場合,及び製鋼スラグ
を促進エージングした場合は,施工実績などを参考にし,膨張性が安定したことを確認してエージング
期間を短縮することができる。
8
上層路盤に使用する粒度調整路盤材は,以下の規格に適合するものとする。
粒度調整路盤材は,粒度調整砕石,再生粒度調整砕石,粒度調整鉄鋼スラグ,水硬性
粒度調整鉄鋼スラグ又は砕石,クラッシャラン,鉄鋼スラグ,砂,スクリーニングス等
を本項第2号に示す粒度範囲に入るように混合したものとする。これらの粒度調整路盤
材は,細長いあるいは偏平な石片,粘土塊,有機物ごみ,その他を有害量含まず表12−
2,表12−3,表12−4の規格に適合するものとする。
158
表12−2
種
別
上層路盤の品質規格
試験項目
試験方法
規格値
PI
舗装試験法便覧
1−3−5(1988)
1−3−6(1988)
4以下
修正CBR
(%)
舗装試験法便覧
2−3−1(1988)
80以上
PI
舗装試験法便覧
1−3−5(1988)
1−3−6(1988)
4以下
修正CBR
(%)
舗装試験法便覧
2−3−1(1988)
80以上
[90以上]
粒度調整砕石
再生粒度調整砕石
注1
粒度調整路盤に用いる破砕分級されたセメントコンクリート再生骨材は,すりへり
減量が50%以下とするものとする。
2 アスファルトコンクリート再生骨材を含む再生粒度調整砕石の修正CBRは〔 〕内の
数値を適用する。ただし,40℃でCBR試験を行った場合は80以上とする。
表12−3
種
別
上層路盤の品質規格
試験項目
試 験 方 法
呈色判定試験
舗装試験法便覧
2−3−2(1988)
呈色なし
水浸膨張比(%)
舗装試験法便覧
2−3−4(1988)
1.5以下
エージング期間
粒度調整鉄鋼スラグ
規格値
−
6箇月以上
一軸圧縮強さ
(13日養生後)
N/mm2(㎏f/cm2)
舗装試験法便覧
2−3−3(1988)
修正CBR(%)
舗装試験法便覧
2−3−1(1988)
80以上
単位容積質量
(㎏/ )
舗装試験法便覧
4−9−5(1988)
1.5以上
159
−
表12−4
種
別
上層路盤の品質規格
試験項目
試 験 方 法
呈色判定試験
舗装試験法便覧
2−3−2(1988)
呈色なし
水浸膨張比(%)
舗装試験法便覧
2−3−4(1988)
1.5以下
エージング期間
水硬性粒度調整
鉄鋼スラグ
注
規格値
−
6箇月以上
一軸圧縮強さ
(13日養生後)
N/mm2(㎏f/cm2)
舗装試験法便覧
2−3−3(1988)
1.2(12)以上
修正CBR(%)
舗装試験法便覧
2−3−1(1988)
80以上
単位容積質量
(㎏/ )
舗装試験法便覧
4−9−5(1988)
1.5以上
表12−3,表12−4に示す鉄鋼スラグ路盤材の品質規格は,修正CBR,一軸圧縮強さ及び
単位容積質量については高炉徐冷スラグ及び製鋼スラグ,呈色判定については高炉スラグ,
水浸膨張比及びエージング期間については製鋼スラグにそれぞれ適用する。
粒度調整路盤材の粒度範囲は,表12−5の規格に適合するものとする。
表12−5
ふるい目
粒度範囲
呼び名
粒度調整路盤材の粒度範囲
通 過 質 量 百 分 率(%)
53㎜
37.5㎜ 31.5㎜ 26.5㎜
19㎜
13.2㎜ 4.75㎜ 2.36㎜ 1.18㎜ 425μmm 75μmm
粒度調整砕石
M−40
40∼0
100
95∼100
−
−
60∼90
−
30∼65 20∼50
−
10∼30 2∼10
M−30
30∼0
−
100
95∼100
−
60∼90
−
30∼65 20∼50
−
10∼30 2∼10
M−25
25∼0
−
−
100
95∼100
−
55∼85 30∼65 20∼50
−
10∼30 2∼10
9
上層路盤に使用する加熱アスファルト安定処理の舗装用石油アスファルトは,第4章一
般瀝青材料の舗装用石油アスファルトの規格のうち,100∼120を除く40∼60,60∼80及び8
0∼100の規格に適合するものとする。
10
加熱アスファルト安定処理に使用する整鋼スラグ及びアスファルトコンクリート再生骨
材は表12−6,表12−7の規格に適合するものとする。
160
表12−6
鉄鋼スラグの品質規格
呼 び 名
表乾比重
吸 水 率
(%)
すりへり減量
(%)
水浸膨張比
(%)
クラッシャラン製鋼スラグ
CSS
−
−
50以下
2.0以下
単 粒 度 製 鋼 ス ラ グ
SS
2.45以上
3.0以下
30以下
2.0以下
材
料
注
名
水浸膨張比の規格は,3箇月以上通常エージングした後の製鋼スラグに適用する。また,試験方法は舗装試
験法便覧3−7−8(1988)を参照する。
表12−7
項
名
称
目
アスファルトコンクリート再生骨材の品質
旧アスファルト
含
有
量
(%)
旧アスファルト
の 針 入 度
(25℃)1/10㎜
洗 い 試 験 で
失 わ れ る 量
(%)
3.8以上
20以上
5以下
アスファルト
コンクリート
再 生 骨 材
注1
2
各項目は,13∼0㎜粒度区分のものに適用する。
アスファルトコンクリート再生骨材中に含まれる旧アスファルト含有量及び75μmふ
るいによる水洗いで失われる量は,再生骨材の乾燥試料質量に対する百分率で表したも
のである。
3 洗い試験で失われる量は,試料のアスファルトコンクリート再生骨材の水洗い前の75
μmふるいにとどまるものと水洗後の75μmふるいにとどまるものを,気乾若しくは
60℃以下の乾燥炉で乾燥し,その質量差から求めたものである(旧アスファルトは再生
骨材の質量に含まれるが,75μmふるい通過分に含まれる旧アスファルトは微量なので,
洗い試験で失われる量の一部として扱う)。
11
請負者は,セメント及び石灰安定処理に用いる水に油,酸,強いアルカリ,有機物等の
有害含有量を含んでいない清浄なものを使用しなければならない。
12
アスファルト舗装の基層及び表層に再生アスファルトを使用する場合は,2-10 1一般瀝
青材料に示す100∼120を除く40∼60,60∼80,80∼100の規格に適合するものとする。
13
請負者は,アスファルト舗装の基層及び表層に再生アスファルトを使用する場合,以下
の各号に従わなければならない。
請負者は,アスファルト舗装の基層及び表層に再生アスファルトを使用する場合,プ
ラントで使用する再生用添加剤の種類については,工事に使用する前に監督員の承諾を
得なければならない。
再生加熱アスファルト混合物の再生用添加剤は,アスファルト系又は石油潤滑油系と
する。
14
再生アスファルト混合物及び材料の規格は,プラント再生舗装技術指針によるものとす
る。
161
15
剥離防止剤を使用する場合は,剥離防止剤の使用量をアスファルト全質量に対して0.3%
以下とするものとする。
16
アスファルト舗装の基層及び表層に使用する骨材は,砕石,玉砕,砂利,整鋼スラグ,
砂及び再生骨材とするものとする。
17
アスファルト舗装の基層及び表層に使用する細骨材は,天然砂,スクリーニングス,高
炉水砕スラグ,クリンカーアッシュ又はそれらを混合したものとする。
18
アスファルト舗装の基層及び表層に使用するフィラーは,石灰岩やその他の岩石を粉砕
した,石粉,消石灰,セメント,回収ダスト及びフライアッシュ等とするものとする。
19
請負人は,アスファルト舗装の基層及び表層に使用する加熱アスファルト混合物は,以
下の各号に従わなければならない。
アスファルト舗装の基層及び表層に使用する加熱アスファルト混合物は,表12−8,
表12−9の規格に適合するものとする。
密粒度アスファルトコンクリートの骨材の最大粒径は車道部20ミリメートル,歩道部
及び車道部のすりつけ舗装は20ミリメートル又は13ミリメートルとする。
アスカーブの材料については,設計図書によるものとする。
20
表12−8,表12−9に示す種類以外の混合物のマーシャル安定度試験の基準値及び粒度
範囲は,設計図書によるものとする。
表12−8
混合物の種類
突固め
回 数
②
①
粗 粒 度 密 粒 度
アスファルト アスファルト
混 合 物 混 合 物
(20) (20)(13)
C交通
以 上
マーシャル安定度試験基準値
④
③
⑧
⑤
⑦
⑨
⑥
細 粒 度 密粒度ギャッ 密 粒 度 細粒度ギャッ 細 粒 度 密粒度ギャッ 開 粒 度
ア ス フ ァ ル ト プアスファル ア ス フ ァ ル ト プアスファル ア ス フ ァ ル ト プアスファル ア ス フ ァ ル ト
混 合 物 ト 混合 物
混合物 ト 混 合 物 混 合 物 ト 混 合 物 混 合 物
(13)
(13F)
(13) (20F)(13F) (13F)
(13F) (13)
75
75
50
B交通
以 下
50
50
空隙率(%)
3∼7
3∼6
3∼7
3∼5
2∼5
3∼5
−
飽 和 度(%)
65∼85
70∼85
65∼85
75∼85
75∼90
75∼85
−
安 定 度
(KN)
4.90
以上
3.43
以上
4.90
以上
フロー値
(1/100cm)
4.90
[7.35]
以上
4.90
以上
20 ∼ 40
20∼80
注1
20∼40
積雪寒冷地域の場合や,C交通であっても流動によるわだち掘れのおそれが少ないところでは突固め回数
を50回とする。
2 [ ]内はC交通以上で突固め回数を75回とする場合の基準値を示す。
162
表12−9
混合物の
種
類
②
密 粒 度
ア ス フ ァ ル ト
混 合 物
アスファルト混合物の種類と粒度範囲
①
粗 粒 度
アスファルト
混 合 物
(20)
(20)
(13)
4∼6
4∼6
3∼5
3∼5
20
20
13
仕上がり厚cm
最大粒径mm
26.5mm
③
④
細 粒 度 密粒度ギャッ
ア ス フ ァ ル ト プアスファル
混合 物 ト 混 合 物
(13)
(13)
⑤
密 粒 度
ア ス フ ァ ル ト
混 合 物
⑥
⑦
⑨
⑧
細粒度ギャッ 細 粒 度 密粒度ギャッ 開 粒 度
プアスファル ア ス フ ァ ル ト プアスファル ア ス フ ァ ル ト
ト 混 合 物 混合物 ト 混 合 物 混合物
(13F)
(13F) (13)
(13F)
(20F)
(13F)
3∼5
4∼6
3∼5
3∼5
3∼4
3∼5
3∼4
13
13
20
13
13
13
13
13
通過質量百分率%
100
100
19mm
95∼100
95∼100
100
100
100
95∼100
100
100
100
100
100
13.2mm
70∼90
75∼90
95∼100
95∼100
95∼100
75∼90
95∼100
95∼100
95∼100
95∼100
95∼100
4.75mm
35∼55
45∼65
55∼70
65∼80
35∼55
52∼72
60∼80
75∼90
45∼65
23∼45
2.36mm
20∼35
35∼50
50∼65
30∼45
40∼60
45∼65
65∼80
30∼45
15∼30
600μm
11∼23
18∼30
25∼40
20∼40
25∼45
40∼60
40∼65
25∼40
8∼20
300μm
5∼16
10∼21
12∼27
15∼30
16∼33
20∼45
20∼45
20∼40
4∼15
150μm
4∼12
6∼16
8∼20
5∼15
8∼21
10∼25
15∼30
10∼25
4∼10
75μm
2∼7
4∼8
4∼10
4∼10
6∼11
8∼13
8∼15
8∼12
2∼7
6∼8
4.5∼
6.5
6∼8
7.5∼
9.5
5.5∼
7.5
3.5∼
5.5
アスファルト量 %
4.5∼6
21
100
5∼7
6∼8
プライムコートで使用する石油アスファルト乳剤は,設計図書に示す場合を除き,JIS
K 2208(石油アスファルト乳剤))のPK−3の規格に適合するものとする。
22
タックコートで使用する石油アスファルト乳剤は,設計図書に示す場合を除き,JIS K
2208(石油アスファルト乳剤)のPK−4の規格に適合するものとする。
23
請負者は,設計図書により排水性舗装用混合物の配合設計を行わなければならない。ま
た,配合設計によって決定したアスファルト量,添加材料は,監督員の承諾を得なければ
ならない。
24
請負者は,舗設に先だって決定した配合の混合物について,混合所で試験練りを行い,
設計図書に示す物性と照合し,異なる場合は,骨材粒度及びアスファルト量の修正を行わ
なければならない。
25
請負者は,本条23項で修正した配合によって製造した混合物の最初の1日の舗設状況を
観察し,必要な場合には配合を修正し,監督員の承諾を得て現場配合を決定しなければな
らない。
第4
1
コンクリート舗装の材料
コンクリート舗装工に使用する材料について,以下の各号は設計図書によるものとする。
アスファルト中間層を施工する場合のアスファルト混合物の種類
転圧コンクリート舗装の使用材料
163
2
コンクリート舗装工で使用する以下の材料等は,12-3 アスファルトの舗装の材料の規格
に適合するものとする。
上層・下層路盤の骨材
セメント安定処理,石灰安定処理,加熱アスファルト安定処理に使用する材料及び加
熱アスファルト安定処理のアスファルト混合物
3
コンクリート舗装工で使用するコンクリートの強度は,設計図書に示す場合を除き,材
令28日において求めた曲げ強度で4.5N/mm2(45㎏f/cm2)とするものとする。
4
転圧コンクリート舗装において,転圧コンクリート版を直接表層に用いる場合のコンク
リートの設計基準曲げ強度は,設計図書に示す場合を除き,L,A及びB交通においては
4.5N/mm2(45㎏f/cm2)。また,C交通においては 5.0N/mm2(50㎏f/cm2)とする
ものとする。
第5
1
舗装準備工
請負者は,アスファルト舗装工,コンクリート舗装工の表層あるいは基層の施工に先立
って,上層路盤面の浮石,その他の有害物を除去し,清掃しなければならない。
2
請負者は,アスファルト舗装工,コンクリート舗装工の表層及び基層の施工に先立って,
上層路盤面又は基層面の異常を発見した場合は,その状況を監督員に報告し,その対策に
ついて監督員と協議しなければならない。
第6
1
アスファルト舗装工
請負者は,下層路盤の施工において,以下の各号に従わなければならない。
請負者は,粒状路盤の敷均しにあたり,材料の分離に注意しながら,1層の仕上がり
厚さで20センチメートルを超えないように均一に敷均さなければならない。
請負者は,粒状路盤の締固めを行う場合,修正CBR試験によって求めた最適含水比付近
の含水比で締固めなければならない。ただし,路床の状態,使用材料の性状等によりこ
れにより難い場合は,監督員の承諾を得なければならない。
164
2
請負者は,上層路盤の施工において,以下の各号に従わなければならない。
請負者は,各材料を均一に混合できる設備によって,承諾を得た粒度及び締固めに適
した含水比が得られるように混合しなければならない。
請負者は,粒度調整路盤材の敷均しに当たり,材料の分離に注意し,一層の仕上がり
厚が15センチメートルを超えないように,敷均さなければならない。ただし,締固めに
振動ローラを使用する場合は,仕上がり厚の上限を20センチメートルとすることができ
るものとする。
請負者は,粒度調整路盤材の締固めを行う場合は,修正CBR試験によって求めた最適含
水比付近の含水比で締固めなければならない。
3
請負者は,路盤においてセメント及び石灰安定処理を行う場合は,以下の各号に従わな
ければならない。
安定処理に使用するセメント量及び石灰量は,設計図書によるものとする。
請負者は,施工に先だって,舗装試験法便覧2−4−3(1988)に示す安定処理混合
物の一軸圧縮試験方法により一軸圧縮試験を行い,使用するセメント量及び石灰量につ
いて監督員の承諾を得なければならない。
セメント量及び石灰量決定の基準とする一軸圧縮強さは,設計図書に示す場合を除き,
表12−10の規格によるものとする。ただし,これまでの実績がある場合で,設計図書に
示すセメント量及び石灰量の路盤材が,基準を満足することが明らかであり,監督員が
承諾した場合は,一軸圧縮試験を省略することができる。
表12−10
安定処理路盤の品質規格
下層路盤
工
法
機
セメント
安定処理
石
灰
安定処理
種
−
−
試験項目
試験方法
基準値
一軸圧縮強さ
[7日]
一軸圧縮強さ
[10日]
舗装試験法便覧
2−4−3(1988)
舗装試験法便覧
2−4−3(1988)
0.98N/mm2
(10㎏f/cm2)
0.69N/mm2
(7㎏f/cm2)
試験項目
試験方法
基準値
一軸圧縮強さ
[7日]
一軸圧縮強さ
[10日]
舗装試験法便覧
2−4−3(1988)
舗装試験法便覧
2−4−3(1988)
2.9N/mm2
(30㎏f/cm2)
0.98N/mm2
(10㎏f/cm2)
上層路盤
工
法
セメント
安定処理
石
灰
安定処理
機
種
−
−
165
監督員の承諾したセメント量及び石灰量と,設計図書に示されたセメント量及び石灰
量との開きが,±0.7パーセント未満の場合は,契約変更を行わないものとする。
請負者は,舗装試験法便覧1−3−8(1988)に示される(突固め試験方法5−(2))方法
によりセメント及び石灰安定処理路盤材の最大乾燥密度を求め,監督員の承諾を得なけ
らばならない。
請負者は,監督員が承諾した場合以外は,気温5℃以下のとき及び雨天時に,施工を
行ってはならない。
請負者は,下層路盤の安定処理を施工する場合は,路床の整正を行った後,安定処理
をしようとする材料を均一な層状に整形し,その上に本項第2号から第5号により決定
した配合量のセメント又は石灰を均一に散布し,混合機械で1∼2回空練りした後,最
適含水比付近の含水比になるよう水を加えながら混合しなければならない。
請負者は,下層路盤の安定処理を行う場合は,敷均した安定処理路盤材を最適含水比
付近の含水比で締固めなければならない。ただし,路床の状態,使用材料の性状により
これにより難い場合は,監督員の承諾を得なければならない。
請負者は,下層路盤の安定処理を行う場合に,締固め後の1層の仕上がり厚さが30セ
ンチメートルを超えないように均一に敷均さなければならない。
請負者は,下層路盤のセメント安定処理を行う場合は,締固めは,水を加え,混合後
2時間以内で完了しなければならない。
上層路盤の安定処理の混合方式は,設計図書によるものとする。
請負者は,上層路盤の安定処理を行う場合は,路盤材の分離を生じないよう敷均し,
締固めなければならない。
請負者は,上層路盤の安定処理を行う場合は,1層の仕上がり厚さは,最小厚さが最
大粒径3倍以上かつ10センチメートル以上,最大厚さの上限は20センチメートル以下でな
ければならない。ただし,締固めに振動ローラを使用する場合は,仕上がり厚の上限を2
5センチメートルとすることができるものとする。
請負者は,上層路盤の安定処理を行う場合は,セメント安定処理路盤の締固めは,混
合後2時間以内に完了するようにしなければならない。
請負者は,1日の作業工程が終わったとき,道路中心線に直角に,かつ,鉛直に横断
施工目地を設けなければならない。また,施工目地は次に施工する部分の材料を敷均し,
整形,締固めを行う際に,既に施工した部分に損傷を与えることがないよう保護するも
のとする。
166
請負者は,セメント及び石灰安定処理路盤を2層以上に施工する場合の縦継目の位置
を1層仕上がり厚さの2倍以上,横継目の位置は,1メートル以上ずらさなければなら
ない。
請負者は,加熱アスファルト安定処理層,基層又は表層と,セメント及び石灰安定処
理層の縦継目の位置を15センチメートル以上,横継目の位置を1メートル以上ずらさな
ければならない。
請負者は,養生期間及び養生方法は,設計図書によるものとする。
請負者は,セメント及び石灰安定処理路盤の養生を仕上げ作業完了後直ちに行なわな
ければならない。
4
請負者は,路盤において加熱アスファルト安定処理を行う場合は,以下の各規定によら
なければならない。
加熱アスファルト安定処理路盤材は,表12−11に示すマーシャル安定度試験基準値に
適合するものとする。供試体の突固め回数は両面各々50回とするものとする。
表12−11
項
マーシャル安定度試験基準値
目
基
準
値
安 定 度
KN(㎏f)
フロー値
(1/100cm)
10 ∼ 40
空 隙 率
(%)
3 ∼ 12
注
3.43(350)以上
25㎜を超える骨材部分は,同重量だけ25∼13㎜で置き換えて
マーシャル安定度試験を行う。
請負者は,加熱アスファルト安定処理路盤材の粒度及びアスファルト量の決定に当た
っては,配合設計を行い,監督員の確認を得なければならない。ただし,これまでに実
績(過去1年以内にプラントから生産され使用した)がある加熱アスファルト安定処理
路盤材を用いる場合には,これまでの実績又は定期試験による配合設計書を監督員が承
諾した場合に限り,配合設計を省略することができるものとする。
請負者は,小規模工事においては,これまでの実績(過去1年以内にプラントから生
産され使用した)又は定期試験による試験結果の提出によって,配合設計を省略するこ
とができるものとする。
167
請負者は,加熱アスファルト安定処理路盤材の基準密度の決定に当たっては,監督員
の確認を得た配合で,室内で配合された混合物から3個のマーシャル供試体を作製し,
次式により求めたマーシャル供試体の密度の平均値を基準密度としなければならない。
なお,マーシャル供試体の作製にあたっては,25ミリメートルを超える骨材だけ25∼1
3ミリメートルの骨材と置き換えるものとする。ただし,これまでに実績(過去1年以内
にプラントから生産され使用した)や定期試験で基準密度が求められている場合は,そ
の試験結果を監督員が承諾した場合に限り,基準密度を省略することができるものとす
る。
乾燥供試体の空中質量(g)
密度(g/cm3)=
表乾供試体の−供試体の水
空中質量(g) 中質量(g)
×常温の水の密度(g/cm3)
材料の混合所は,敷地とプラント,材料置き場等の設備を有するもので,プラントは
その周辺に対する環境保全対策を施したものとする。
プラントは,骨材,アスファルト等の材料を本項
号及び設計図書で定められた配
合,温度で混合できるものとする。
請負者は,混合作業においてコールドフィーダのゲートを基準とする配合の粒度に合
うように調整し,骨材が連続的に供給できるようにしなければならない。
請負者は,混合作業においてバッチ式のプラントを用いる場合は,基準とする粒度に
合うよう各ホットビンごとの計量値を決定しなければならない。自動計量式のプラント
では,ホットビンから計量する骨材の落差補正を行うものとする。
なお,ミキサでの混合時間は,均一な混合物を得るのに必要な時間とするものとする。
請負者は,加熱アスファルト混合物の排出時の温度及びその変動の範囲について監督
員の承諾を得なければならない。また,その変動は承諾を得た温度に対して±25℃の範
囲内としなければならない。
請負者は,加熱アスファルト混合物を貯蔵する場合は,一時貯蔵ビン又は加熱貯蔵サ
イロに貯蔵しなければならない。
請負者は,劣化防止対策を施していない一時貯蔵ビンでは,12時間以上加熱アスファ
ルト混合物を貯蔵してはならない。
請負者は,加熱アスファルト混合物を運搬する場合は,清浄で平滑な荷台を有するダ
ンプトラックを使用し,ダンプトラックの荷台内面には,混合物の付着を防止する油又
は溶液を薄く塗布しなければならない。
168
請負者は,加熱アスファルト混合物の運搬時の温度低下を防ぐために運搬中はシート
類で覆わなければならない。
請負者は,加熱アスファルト混合物の舗設作業を監督員が承諾した場合を除き,気温
が5℃以下ときは施工してはならない。また,雨が降り出した場合,敷均し作業を中止
し,既に敷均した箇所の混合物を速やかに締固めて仕上げを完了させなければならない。
請負者は,加熱アスファルト混合物の敷均しに当たり,敷均し機械は施工条件に合っ
た機種のアスファルトフィニッシャーを選定しなければならない。また,プライムコー
トの散布は,本条第5項第10号及び第12号から第14号までによること。
請負者は,設計図書に示す場合を除き,加熱アスファルト安定処理混合物を敷均した
場合の混合物の温度は110℃以上,また,1層の仕上がり厚さは10センチメートル以下と
しなければならない。
機械仕上げが不可能な箇所は,人力施工とするものとする。
請負者は,加熱アスファルト混合物の締固めに当たり,締固め機械は施工条件に合っ
たローラを選定しなければならない。
請負者は,加熱アスファルト混合物を敷均した後,ローラにより締固めなければなら
ない。
請負者は,加熱アスファルト混合物をローラによる締固めが不可能な箇所には,タン
パ,プレート,コテ等で締固めなければならない。
(21)
請負者は,加熱アスファルト混合物の継目を締固めて密着させ平坦に仕上げなければ
ならない。すでに舗設した端部の締固めが不足している場合や,亀裂が多い場合は,そ
の部分を切り取ってから隣接部を施工しなければならない。
(22)
請負者は,縦継目,横継目及び構造物との接合面に瀝青材料を薄く,塗布しなければ
ならない。
(23)
請負者は,表層と基層及び加熱アスファルト安定処理層の各層の縦継目の位置を15セ
ンチメートル以上,横継目の位置を1メートル以上ずらさなければならない。
(24)
請負者は,表層と基層及び加熱アスファルト安定処理層の縦継目は,車輪走行位置の
直下からずらして設置しなければならない。
169
5
請負者は,基層及び表層の施工を行う場合に,以下の各規定に従わなければならない。
請負者は,加熱アスファルト混合物の粒度及びアスファルト量の決定に当たって,設
計配合を行い監督員の確認を得なければならない。ただし,これまでに実績(過去1年
以内にプラントから生産され使用した)がある配合設計の場合には,これまでの実績又
は定期試験による配合設計書を監督員が承諾した場合に限り,配合設計を省略すること
ができる。
請負者は,小規模工事においては,これまでの実績(過去1年以内にプラントから生
産され使用した)又は定期試験による配合設計書の提出によって配合設計を省略するこ
とができる。
請負者は,舗設に先立って,(1)号で決定した場合の混合物について混合所で試験練り
を行わなければならない。試験練りの結果が表12−8に示す基礎値と照合して基準値を
満足しない場合には,骨材粒度又はアスファルト量の修正を行わなければならない。た
だし,これまでに製造実績のある混合物の場合は,これまでの実績(過去1年以内にプ
ラントから生産され使用した)又は定期試験による試験練り結果報告書を監督員が承諾
した場合に限り,試験練りを省略することができる。
請負者は,小規模工事において,これまでの実績(過去1年以内にプラントから生産
され使用した)又は定期試験による試験練り結果報告書の提出によって試験練りを省略
することができる。
請負者は,混合物最初の1日の舗設状況を観察し,必要な場合には配合を修正し,監
督員の承諾を得て最終的な配合(現場配合)を決定しなければならない。
請負者は,表層及び基層用の加熱アスファルト混合物の基準密度の決定に当たって,
次号に示す方法によって基準密度を求め,監督員の承諾を得なければならない。ただし,
これまでの実績(過去1年以内にプラントから生産され使用した)や定期試験で基準密
度が求められている場合には,それらの結果を監督員が承諾した場合に限り,基準密度
の試験を省略することができる。
請負者は,表層及び基層用の加熱アスファルトの基準密度は,監督員の承諾を得た現
場配合により製造した最初の1∼2日間の混合物から,午前・午後各々3個のマーシャ
ル供試体を作成し,次式により求めたマーシャル供試体の密度の平均値を基準密度とす
る。
170
開粒度アスファルト混合物以外の場合
密度(g/cm3)=
乾燥供試体の空中質量(g)
×常温の水の密度(g/cm3)
表乾供試体の−供試体の水
空中質量(g) 中質量(g)
開粒度アスファルト混合物の場合
密度(g/cm3)=
乾燥供試体の空中質量(g)
供試体の断面積(cm2)×ノギスを用いて計測した
供試体の厚さ(cm)
請負者は,小規模工事において,実績(過去1年以内にプラントから生産され使用し
た)や定期試験で得られている基準密度の試験結果を提出することにより,基準密度の
試験を省略することできる。
混合所設備,混合作業,混合物の貯蔵,混合物の運搬及び舗設時の気候条件について
は本条第4項第5号から第14号までによるものとする。
請負者は,アスファルトの基層及び表層工の施工に当たって,プライムコート及びタ
ックコートを施す面が乾燥していることを確認するとともに,浮石,ごみ,その他の有
害物を除去しなければならない。
請負者は,路盤面及びタックコート施工面に異常を発見したときは,その処置方法に
ついて監督員と協議しなければならない。
請負者は,アスファルトの基層工及び表層工の施工に当たって,プライムコート及び
タックコートの使用量は,設計図書によるものでなければならない。
請負者は,プライムコート及びタックコートの散布に当たって,縁石等の構造物を汚
さないようにしながら,アスファルトディストリビュータ又はエンジンスプレーヤで均
一に散布しなければならない。
請負者は,プライムコートを施工後,交通に開放する場合は,瀝青材料の車輪への付
着を防ぐため,粗目砂等を散布しなければならない。交通によりプライムコートが剥離
した場合には,再度プライムコートを施工しなければならない。
請負者は,散布したタックコートが安定するまで養生するとともに,上層のアスファ
ルト混合物を舗設するまでの間,良好な状態に維持しなければならない。
混合物の敷均しは,本条第4項第15号から第17号までによるものとする。ただし,設
計図書に示す場合を除き,1層の仕上がり厚は7センチメートル以下とするものとする。
混合物の締固めは,本条第4項第18号から第号までによるものとする。
171
継目の施工には,本条第4項第21号から第24号までによるものとする。
アスカーブの施工は,本条第5項によるものとする。
6
請負者は,監督員の指示による場合を除き,舗装表面温度が50℃以下になってから交通
開放を行わなければならない。
第7
1
半たわみ性舗装工
請負者は,流動対策として改質アスファルトを使用する場合には,2-10舗装材料第1条
第3項に規定するセミブローンアスファルト(AC-100)と同等品以上を使用しなければな
らない。
2
半たわみ性舗装工の施工については,アスファルト舗装工の規定によるものとする。
3
請負者は,半たわみ性舗装工の浸透性ミルクの使用量は,設計図書によらなければなら
ない。
4
請負者は,半たわみ性舗装工の施工に当たっては,アスファルト舗装要綱第5章の施工
及び第9章9-2-3 半たわみ性舗装工の施工の規定,簡易舗装要綱において路盤の施工及び表
層の施工の規定,アスファルト舗装工事共通仕様書・同解説第10章 10-3-7 施工の規定,
プラント再生舗装技術指針の路盤の施工及び基層・表層の施工の規定,12-7 半たわみ性舗
装工及び12-6アスファルト舗装工の規定によらなければならない。
172
第8
排水性舗装工
1
排水性舗装工の施工については,12-6アスファルト舗装工の規定によるものとする。
2
請負者は,排水性舗装工の施工に当たっては,アスファルト舗装要綱第5章の施工及び
第9章9-5-5 排水性舗装工の施工の規定,プラント再生舗装技術指針の路盤の施工及び基
層・表層の施工の規定,排水性舗装技術指針(案)の第5章施工,本編 12-8 排水性舗装工
及び12-6 アスファルト舗装工の規定によらなければならない。
3
排水性混合物に用いるバインダー(アスファルト)は高粘度改質アスファルトとし,表
12−12の標準的性状を満足するものとする。
表12−12 高粘度改質アスファルトの標準的性状
試
験
針入度(25℃)
項
目
標準的性状
1/10mm
40
以上
軟化点
℃
80.0
以上
伸度(15℃)
cm
50
以上
引火点
℃
260
以上
薄膜加熱量変化率
%
0.6
以下
薄膜加熱針入度残留率
%
65
以上
タフネス(25℃)
N・m(Kgf・cm)
20(200)
以上
テナシティ(25℃)
N・m(Kgf・cm)
15(150)
以上
60℃粘度
Pa・s(Poise)
注1
2
20,000(200,000)以上
密度(15℃)は,試験表に付記すること。
最適混合温度範囲及び最適締固め温度範囲を試験表に付記すること。
173
4
タックコートに用いる瀝青材は,原則としてゴム入りアスファルト乳剤を使用すること
とし,表12−13の標準的性状を満足するものとする。
表12−13
ゴム入りアスファルト乳剤の標準的性状
記
項
PKR−T
号
目
1
2
エングラー度(25℃)
ふるい残留分(1.18㎜)
付
着
1 ∼ 10
%
0.3 以下
度
2/3以上
粒 子 の 電 荷
陽(+)
蒸 発 残 留 分
%
針入度(25℃)1/10㎜
伸
度
50 以上
60を超え100
以下
100を超え150
以下
(7℃)
cm
100以上
−
(5℃)
cm
−
100以上
℃
48.0 以上
42.0 以上
蒸
軟 化 点
発
残
留
物
タ
フ
ネ
ス
(25℃)
N・m
(㎏f・cm)
2.9以上
(30以上)
−
(15℃)
N・m
(㎏f・cm)
−
3.9以上
(40以上)
テ
ナ
シ
テ
ィ
(25℃)
N・m
(㎏f・cm)
1.5以上
(15以上)
−
(15℃)
N・m
(㎏f・cm)
−
2.0以上
(20以上)
灰
分
貯蔵安定度(24時間)
凍結安定度
注
%
1.0 以下
%
1以下
(−5℃)
−
粗粒子,塊の
ないこと
PKR−T1は春∼秋期にPKR−T2は冬期に使用する。
174
5
排水性舗装用混合物の配合には表12−14を標準とし,表12−15に示す目標値を満足する
ように決定するものとする。
なお,排水性混合物の配合設計は,ダレ試験,カンタブロ試験の併用により最適アスフ
ァルト量を設定後,マーシャル安定度試験,透水試験及びホイールトラッキング試験によ
り設計アスファルト量を決定する。ただし,同一の材料でこれまでに実績(過去1年以内
にプラントから生産され使用した)がある配合設計の場合には,これまでの実績又は定期
試験による配合設計書について監督員が承諾した場合に限り,配合設計を省略するものと
する。
表12−14
排水性混合物の標準的な粒度範囲
粒 度 範 囲
ふるい目
呼び寸法
通
過
質
量
百
分
率
%
最大粒径(13)
最大粒径(20)
26.5mm
−
100
19.0mm
100
95∼100
13.2mm
90∼100
64∼84
4.75mm
11∼35
10∼31
2.36mm
10∼20
10∼20
3∼7
3∼7
75μm
アスファルト
量
注
上表によりがたい場合は監督員と協議しなければならない。
表12−15
項
空隙率
透水係数
安定度
動的安定度(DS)
注1
5
排水性混合物の目標値
目
目 標 値
%
cm/sec
KN(kgf)
回/mm
20以上
10-2以上
3.5(350)以上
一般部
4,000程度
交差点部 5,000程度
突き固め回数は両面各50回とする。
(動的安定度は,D交通の場合を示している。他はわだち掘れ対策に準じる。)
2
上表により難い場合は監督員と協議しなければならない。
175
6
混合時間は,骨材にアスファルトの被覆が充分に行われ均一に混合できる時間とする。
排水性混合物は粗骨材の使用量が多いため通常のアスファルト混合物と比較して骨材が過
加熱になりやすいなど温度管理が難しく,また,製品により望ましい温度が異なるため,
混合温度には十分注意し,適正な混合温度で行わなければならない。
7
施工方法については,以下の各号によるものとする。
既設舗装版を不透水層とする場合は,事前又は路面切削完了後に舗装版の状況を調査
し,その結果を監督員に報告するとともに,ひび割れ等が認められる場合は,雨水の浸
透防止あるいはリフクションクラック防止のための処置を監督員の承諾を得てから講じ
なければならない(切削オーバーレイ,オーバーレイの工事の場合)。
混合物の舗設は,通常の混合物より高い温度で行う必要があるうえ,温度低下が通常
の混合物より早く,しかも製品により望ましい温度が異なるため,特に温度管理には十
分注意し速やかに敷均し,転圧を行わなければならない。
排水性舗装の継目の施工に当たっては,継目をよく清掃した後,加温を行い,敷均し
た排水性混合物を締固め,相互に密着させるものとする。また,摺り付け部の施工に当
たっては,排水性混合物が飛散しないよう入念に行わなければならない。
8
一般部,交差点部の標準的な1日当たりの施工工程を施工計画書に記載するものとする。
なお,請負者は,作成に当たり,夏期においては初期わだち掘れ及び空隙つぶれに影響
を与える交通開放温度に,冬期においては締固め温度に影響を与えるアスファルト混合物
の温度低下に留意しなければならない。
第9
1
コンクリート舗装工
請負者は,下層路盤の施工をする場合は,以下の各号に従わなければならない。
請負者は,粒状路盤の敷均しに当たり,材料の分離に注意しながら,1層の仕上がり
厚さで20センチメートルを超えないように均一に敷均さなければならない。
請負者は,粒状路盤の締固めを行う場合,修正CBR試験によって求めた最適含水比付近
の含水比で,締固めなければならない。ただし,路床の状態,使用材料の性状等により
これにより難い場合は,監督員の承諾を得なければならない。
2
請負者は,上層路盤の施工をする場合は,以下の各号に従わなければならない。
請負者は,各材料を均一に混合できる設備によって,承諾を得た粒度及び締固めに適
した含水比が得られるように混合しなければならない。
176
請負者は,粒度調整路盤材の敷均しに当たり,材料の分離に注意し,一層の仕上がり
厚が15センチメートルを超えないように,敷均さなければならない。ただし,締固めに
振動ローラや質量の大きい締固め機械を用い,試験施工によって所定の締固め度が得ら
れることが確認できれば,仕上がり厚の上限を20センチメートルとすることができる。
請負者は,粒度調整路盤材の締固めを行う場合は,修正CBR試験によって求めた最適含
水比付近の含水比で締固めなければならない。
3
請負者は,路盤においてセメント及び石灰安定処理を行う場合は,以下の各号に従わな
ければならない。
安定処理に使用するセメント量及び石灰量は,設計図書によるものとする。
請負者は,施工に先立って,舗装試験法便覧2−4−3(1988)に示す安定処理混合物の
一軸圧縮試験方法により一軸圧縮試験を行い,使用するセメント量及び石灰量について
監督員の承諾を得なければならない。
下層路盤,上層路盤にセメント及び石灰安定処理に使用するセメント石灰安定処理混
合物の品質規格は,設計図書に示す場合を除き,表12−16の規格に適合するものとする。
ただし,これまでの実績がある場合で,設計図書に示すセメント量及び石灰量の路盤材
が,基準を満足することが明らかであり,監督員が承諾した場合は,一軸圧縮試験を省
略することができるものとする。
表12−16
安定処理路盤の品質規格
下層路盤
工
法
機
セメント
安定処理
石
灰
安定処理
種
−
−
試験項目
試験方法
基準値
一軸圧縮強さ
[7日]
一軸圧縮強さ
[10日]
舗装試験法便覧
2−4−3(1988)
舗装試験法便覧
2−4−3(1988)
0.98N/mm2
(10㎏f/cm2)
0.49N/mm2
(5㎏f/cm2)
試験項目
試験方法
基準値
一軸圧縮強さ
[7日]
一軸圧縮強さ
[10日]
舗装試験法便覧
2−4−3(1988)
舗装試験法便覧
2−4−3(1988)
2.0N/mm2
(20㎏f/cm2)
0.98N/mm2
(10㎏f/cm2)
上層路盤
工
法
セメント
安定処理
石
灰
安定処理
機
種
−
−
177
監督員の承諾したセメント量及び石灰量と,設計図書に示されたセメント量及び石灰
量との開きが,±0.7%未満の場合は,契約変更を行わないものとする。
請負者は,舗装試験法便覧1−3−8(1988)に示される(突固め試験方法5−(2))方法
によりセメント及び石灰安定処理路盤材の最大乾燥密度を求め,監督員の承諾を得なけ
ればならない。
請負者は,監督員が承諾した場合以外は,気温5℃以下のとき及び雨天時に,施工を
行ってはならない。
請負者は,下層路盤の安定処理を施工する場合は,路床の整正を行った後,安定処理
をしようとする材料を均一な層状に整形し,その上に本項第2号から第5号までにより決
定した配合量のセメント又は石灰を均一に散布し,混合機械で1∼2回空練りした後,
最適含水比付近の含水比になるよう水を加えながら混合しなければならない。
請負者は,下層路盤の安定処理を行う場合は,敷均した安定処理路盤材を最適含水比
付近の含水比で締固めなければならない。ただし,路床の状態,使用材料の性状により
これにより難い場合は,監督員の承諾を得なければならない。
請負者は,下層路盤の安定処理を行う場合に,締固め後の1層の仕上がり厚さが30セ
ンチメートルを超えないように均一に敷均さなければならない。
請負者は,下層路盤のセメント安定処理を行う場合は,締固めは水を加え,混合後2
時間以内で完了しなければならない。
請負者は,上層路盤の安定処理の混合方式は,設計図書によるものでなければならな
い。
請負者は,上層路盤の安定処理を行う場合は,路盤材の分離を生じないよう敷均し,
締固めなければならない。
請負者は,上層路盤の安定処理を行う場合は,1層の仕上がり厚さは,最小厚さが最
大粒径3倍以上かつ10センチメートル以上,最大厚さの上限は20センチメートル以下で
なければならない。ただし,締固めに振動ローラを使用する場合は,仕上がり厚の上限
を25センチメートルとすることができるものとする。
請負者は,上層路盤の安定処理を行う場合は,セメント安定処理路盤の締固めは,混
合後2時間以内に完了しなければならない。
請負者は,1日の作業工程が終わったときは,道路中心線に直角に,かつ,鉛直に横
断施工目地を設けなければならない。また,施工目地は,次に施工する部分の材料を敷
均し,整形,締固めを行う際に,既に施工した部分に損傷を与えることのないよう保護
しなければならない。
178
請負者は,セメント及び石灰安定処理路盤を2層以上に施工する場合の縦継目の位置
を1層仕上がり厚さの2倍以上,横継目の位置は,1メートル以上ずらさなければなら
ない。
請負者は,加熱アスファルト安定処理層,基層又は表層と,セメント及び石灰安定処
理層の縦継目の位置を15センチメートル以上,横継目の位置を1メートル以上ずらさな
ければならない。
請負者は,養生期間及び養生方法は,設計図書によるものでなければならない。
請負者は,セメント及び石灰安定処理路盤の養生を仕上げ作業完了後直ちに行わなけ
ればならない。
4
請負者は,路盤において加熱アスファルト安定処理を行う場合は,以下の各号に従わな
ければならない。
加熱アスファルト安定処理路盤材は,表12−17に示すマーシャル安定度試験基準値に
適合するものとする。供試体の突固め回数は両面各々50回とする。
表12−17
項
マーシャル安定度試験基準値
目
基
準
値
安 定 度
KN(㎏f)
フロー値
(1/100cm)
10 ∼ 40
空 隙 率
(%)
3 ∼ 12
注
3.43(350)以上
25㎜を超える骨材部分は,同重量だけ25∼13㎜で置き換えて
マーシャル安定度試験を行う。
請負者は,加熱アスファルト安定処理路盤材の粒度及びアスファルト量の決定に当た
っては,配合設計を行い,監督員の確認を得なければならない。ただし,これまでに実
績(過去1年以内にプラントから生産され使用した。)がある加熱アスファルト安定処
理路盤材を用いる場合は,これまでの実績又は定期試験による配合設計書を監督員が承
諾した場合に限り,配合設計を省略することができるものとする。
請負者は,小規模工事においては,これまでの実績(過去1年以内にプラントから生
産され使用した。)又は定期試験による試験結果の提出によって,配合設計を省略する
ことができる。
179
請負者は,加熱アスファルト安定処理路盤材の基準密度の決定に当たっては,監督員
の確認を得た配合で,室内で配合された混合物から3個のマーシャル供試体を作製し,
次式により求めたマーシャル供試体の密度の平均値を基準密度としなければならない。
なお,マーシャル供試体の作製にあたっては,25ミリメートルを超える骨材だけ25∼1
3ミリメートルの骨材と置き換えるものとする。ただし,これまでに実績(過去1年以内
にプラントから生産され使用した。)や定期試験で基準密度が求められている場合は,
その試験結果を監督員が承諾した場合に限り,基準密度を省略することができるものと
する。
密度(g/cm3)=
乾燥供試体の空中質量(g)
×常温の水の密度(g/cm3)
表乾供試体の−供試体の水
空中質量(g) 中質量(g)
請負者は,加熱アスファルト安定処理施工に当たって,材料の混合所については,敷
地とプラント,材料置き場等の設備を有するものでプラントはその周辺に対する環境保
全対策を施したものでなければならない。
プラントは,骨材,アスファルト等の材料をあらかじめ定めた配合,温度で混合でき
るものとする。
請負者は,混合作業においてコールドフィーダのゲートを基準とする配合の粒度に合
うように調整し,骨材が連続的に供給できるようにしなければならない。
請負者は,混合作業においてバッチ式のプラントを用いる場合は,基準とする粒度に
合うよう各ホットビンごとの計量値を決定しなければならない。自動計量式のプラント
では,ホットビンから計量する骨材の落差補正を行うものとする。
なお,ミキサでの混合時間は,均一な混合物を得るのに必要な時間とするものとする。
請負者は,加熱アスファルト混合物の排出時の温度について監督員の承諾を得なけれ
ばならない。
また,その変動は,承諾を得た温度に対して±25℃の範囲内としなければならない。
請負者は,加熱アスファルト混合物を貯蔵する場合は,一時貯蔵ビン又は加熱貯蔵サ
イロに貯蔵しなければならない。
請負者は,劣化防止対策を施していない一時貯蔵ビンでは,12時間以上加熱アスファ
ルト混合物を貯蔵してはならない。
180
請負者は,加熱アスファルト混合物を運搬する場合は,清浄で平滑な荷台を有するダ
ンプトラックを使用し,ダンプトラックの荷台内面には,混合物の付着を防止する油又
は溶液を薄く塗布しなければならない。
請負者は,加熱アスファルト混合物の運搬時の温度低下を防ぐために運搬中はシート
類で覆わなければならない。
請負者は,加熱アスファルト混合物の舗設作業を監督員が承諾した場合を除き,気温
が5℃以下の場合は施工してはならない。また,雨が降り出した場合,敷均し作業を中
止し,既に敷均した箇所の混合物を速やかに締固めて仕上げを完了しなければならない。
請負者は,加熱アスファルト混合物の敷均しに当たり,敷均し機械は施工条件に合っ
た機種のアスファルトフィニッシャーを選定しなければならない。
請負者は,設計図書に示す場合を除き,加熱アスファルト安定処理混合物を敷均した
ときの混合物の温度は110℃以上,また,1層の仕上がり厚さは10センチメートル以下と
しなければならない。
請負者は,機械仕上げが不可能な箇所については,人力施工とするものでなければな
らない。
請負者は,加熱アスファルト混合物の締固めに当たり,締固め機械は施工条件に合っ
たローラを選定しなければならない。
請負者は,加熱アスファルト混合物を敷均した後,ローラによって締固めなければな
らない。
請負者は,加熱アスファルト混合物をローラによる締固めが不可能な箇所については,
タンパ,プレート,コテ等で締固めなければならない。
(21)
請負者は,加熱アスファルト混合物の継目を締固めて密着させ,平坦に仕上げなけれ
ばならない。既に舗設した端部の締固めが不足している場合や,亀裂が多い場合は,そ
の部分を切り取ってから隣接部を施工しなければならない。
(22)
請負者は,縦継目,横継目及び構造物との接合面に瀝青材料を薄く塗布しなければな
らない。
(23)
請負者は,表層と基層及び加熱アスファルト安定処理層の各層の縦継目の位置を15セ
ンチメートル以上,横継目の位置を1メートル以上ずらさなければならない。
(24)
請負者は,表層と基層及び加熱アスファルト安定処理層の縦継目は,車輸走行位置の
直下を外して設置しなければならない。
181
5
請負者は,アスファルト中間層の施工を行う場合は,以下の各号に従わなければならな
い。
請負者は,アスファルト混合物の種類については,設計図書によるものとする。
配合設計におけるマーシャル試験に対する基準値の突固め回数については,50回とす
るものとする。
請負者は,施工面が乾燥していることを確認するとともに浮石,ごみ,その他の有害
物を除去しなければならない。
請負者は,路盤面に異常を発見したときは,その処置方法について監督員と協議しな
ければならない。
請負者は,アスファルト中間層の施工にあたって,プライムコートの使用量は,設計
図書によらなければならない。
請負者は,プライムコート及びタックコートの散布に当たって,縁石等の構造物を汚
さないようにしながら,アスファルトディストリビュータ又はエンジンスプレーヤで均
一に散布しなければならない。
請負者は,散布したタックコートが安定するまで養生するとともに,上層のアスファ
ルト混合物を舗設するまでの間,良好な状態に維持しなければならない。
請負者は,混合物の敷均しは,本条第4項第15号から第17号までによるものでなければ
ならない。ただし,設計図書に示す場合を除き,一層の仕上がり厚は7センチメートル
以下とするものでなければならない。
請負者は,混合物の締固めには,本条第4項第18号から第20号までによるものでなけれ
ばならない。
請負者は,継目については,本条第4項第21号から第24号までによるものでなければな
らない。
請負者は,アスファルト中間層の表面には,コンクリート舗設に先立って,石粉等を
設計図書の示す量を均等に塗布しなければならない。
なお,石粉は水との混合比を1:1にして3 /m2を標準とする。
182
6
コンクリート舗装で使用するコンクリートの配合基準は,表12−18の規格に適合するも
のとする。
表12−18
コンクリートの配合基準
粗骨材の最大寸法
スランプ
摘要
2.5cm又は沈下度30秒を標準とする。
40 mm
注
7
6.5cmを標準とする。
(特殊箇所のコンクリート版)
舗設位置
において
特殊箇所とは,設計図書で示された施工箇所をいう。
コンクリート舗装で使用するコンクリートの材料の重量計量誤差は1回計量分量に対し,
表12−19の許容誤差の範囲内とするものとする。
表12−19計量誤差の許容値
材料の種類
許容誤差(%)
8
水
セメント
±1
±1
骨
材
±3
混 和 材
混 和 財
±2
±3
請負者は,コンクリート舗装の練りまぜ,型枠の設置,コンクリートの運搬・荷物卸し
に当たって,以下の各号に従わなければならない。
請負者は,セメントコンクリート舗装の施工に当たって,使用する現場練りコンクリ
ートの練りまぜには,強度練りミキサ又は可般式ミキサを使用しなければならない。
請負者は,セメントコンクリート舗装の施工に当たって,型枠は,十分清掃し,まが
り,ねじれ等変形のない堅固な構造とし,版の正確な仕上がり厚さ,正しい計画高さを
確保し,舗設の際,移動しないように所定の位置に据付けなければならない。また,コ
ンクリートの舗設後,20時間以上経過後に取り外さなければならない。
請負者は,コンクリートの運搬は,材料ができるだけ分離しない方法で行い,練りま
ぜてから舗設開始までの時間は,ダンプトラックを用いる場合は,1時間以内,またア
ジテータトラックによる場合は1.5時間以内としなければならない。
アジテータトラックにより運搬されたコンクリートについては,ミキサー内のコンク
リートを均等質にし,等厚になるように取卸し,また,シュートを振り分けて連続して,
荷卸しを行うものとする。
183
コンクリートの運搬荷卸しは,舗設後のコンクリートに害を与えたり,荷卸しの際コ
ンクリートが分離しないように路盤上に散布した石粉等をコンクリートの中に巻き込ま
ないようにするものとする。
また,型枠やバーアセンブリ等に変形や変位を与えないように荷卸しをするものとす
る。
請負者は,ダンプトラックの荷台は,コンクリートの滑りをよくするために油類を塗
布してはならない。
9
請負者は,コンクリート舗装のコンクリートの敷均し,締固めの施工をする場合は,以
下の各号に従わなければならない。
請負者は,アスファルト中間層の上に打設する場合は,石粉等の設計図書に示された
量が均一に散布しているかどうか,確認しなけらばならない。
日平均気温が25℃を超える時期に施工する場合には暑中コンクリートとしての施工が
できるように準備しておき,コンクリートの打込み時における気温が30℃を超える場合
には,暑中コンクリートとするものとする。また,日平均気温が4℃以下又は舗設後6
日以内に0℃となることが予想される場合には,寒中コンクリートとするものとする。
請負者は,暑中コンクリート及び寒中コンクリートの施工に当たって,日本道路協会
セメントコンクリート舗装要綱第6章6.11暑中及び寒中コンクリートの規定によるもの
とし,あらかじめ施工計画書にその施工,養生方法等を記載しなければならない。
請負者は,コンクリートをスプレッダーを使用して材料が分離しないよう敷均さなけ
ればならない。ただし,拡幅摺付部,取付道路交差部で人力施工とする場合は,型枠に
沿ったところから順序よく「スコップ返し」をしながら所要の高さで敷均するものとす
る。
請負者は,コンクリートを,締固め後コンクリートを加えたり,削ったりすることの
ないように敷均さなければならない。
請負者は,コンクリート版の四隅,スリップバー,タイバー等の付近は,分離したコ
ンクリートが集まらないよう特に注意し,ていねいに施工しなければならない。
請負者は,コンクリート舗設中,雨が降ってきた場合は,直ちに作業を中止しなけれ
ばならない。
184
請負者は,舗設中に機械の故障や,降雨のため,舗設を中止せざるを得ない場合に設
ける目地は,できるだけダミー目地の設計位置に置くようにしなければならない。それ
ができない場合は,目地の設計位置から3メートル以上離すようにするものとする。こ
の場合の目地構造は,タイバーを使った突き合わせ目地とするものとする。
請負者は,フィニッシャを使用し,コンクリートを十分に締固めなければならない。
請負者は,フィニッシャの故障又はフィニッシャの使えないところなどの締固めのた
め,平面バイブレータ,棒状バイブレータを準備して,締固めなければならない。
請負者は,型枠及び目地の付近を,棒状バイブレータで締固めなければならない。ま
た,作業中スリップバー,タイバー等の位置が移動しないよう注意するものとする。
10
請負者は,コンクリート舗装の鉄網の設置に当たって,以下の各号に従わなければなら
ない。
請負者は,鉄網を締固める場合は,たわませたり移動させたりしてはならない。
鉄網の施工する場合は,重ね継手とし,20センチメートル以上重ね合わせるものとす
る。
請負者は,鉄網の重ねを焼なまし鉄線で結束しなければならない。
請負者は,鉄網位置により,コンクリートを上下層に分けて施工する場合は,下層コ
ンクリートを敷均した後,上層のコンクリートを打つまでの時間を30分以内としなけれ
ばならない。
11
請負者は,コンクリート舗装の表面仕上げの施工をする場合は,以下の各号に従わなけ
ればならない。
請負者は,コンクリート舗装の表面を粗面仕上げとし,かつ,仕上げ面は平坦で,緻
密,堅硬な表面とし,特に縦方向の凹凸がないように仕上げなければならない。
請負者は,荒仕上げをフィニッシャによる機械仕上げ又は簡易フィニッシャやテンプ
レートタンパによる手仕上げで行わなければならない。
請負者は,平坦仕上げを,荒仕上げに引き続いて行い,表面仕上げ機による機械仕上
げ又はフロートによる手仕上げを行わなければならない。
請負者は,人力によるフロート仕上げを,フロートを半分ずつ重ねて行わなければな
らない。また,コンクリート面が低くてフロートが当たらないところがあれば,コンク
リートを補充してコンクリート全面にフロートが当たるまで仕上げなければならない。
請負者は,仕上げ作業中,コンクリートの表面に水を加えてはならない。著しく乾燥
するような場合は,フォッグスプレーを用いてよいものとする。
185
請負者は,仕上げ後に,平坦性の点検を行い,必要があれば不陸整正を行わなければ
ならない。
請負者は,粗面仕上げを,平坦仕上げが完全に終了し,表面の水光りが消えたら,粗
面仕上げを機械又は人力により版全体を均等に粗面に仕上げなければならない。
粗面仕上げは,フロート及びハケ,ホーキ等で行うものとする。
12
請負者は,コンクリート舗装に係るコンクリートの養生を行うとき,以下の各号に従わ
なければならない。
請負者は,表面仕上げの終わったコンクリート版は所定の強度になるまで日光の直射,
風雨,乾燥,気温,荷重又は衝撃等有害な影響を受けないよう養生しなければならない。
請負者は,初期養生として,表面仕上げ終了直後から,コンクリート版の表面を荒ら
さないで養生作業ができる程度にコンクリートが硬化するまで養生を行わなければなら
ない。
請負者は,後期養生として,初期養生に引き続き現場養生を行った供試体の曲げ強度
が3.5N/mm2(35㎏f/cm2)以上となるまで,スポンジ,麻布,むしろ等でコンクリー
ト表面を隙間なく覆って湿潤状態になるよう散水しなければならない。また,養生期間
を試験によらないで定める場合は,普通ポルトランドセメントの場合は2週間,早強ポ
ルトランドセメントの場合は1週間,中庸熱ポルトランドセメント,フライアッシュセ
メントB種及び高炉セメントB種の場合は3週間とする。ただし,これにより難い場合
は,施工計画書に,その理由,施工方法等を記載しなければならない。
請負者は,コンクリートが少なくとも圧縮強度が5N/mm2(50㎏f/cm2),曲げ強度
1N/mm2(10㎏f/cm2)になるまで,凍結しないよう保護し,特に風を防がなければな
らない。
請負者は,コンクリート舗装の交通開放の時期については,監督員の承諾を得なけれ
ばなない。
13
請負者は,転圧コンクリート舗装を施工する場合は以下の各号に従って行わなければな
らない。
請負者は,施工に先立ち,転圧コンクリート舗装で使用するコンクリートの配合を定
めるための試験を行って理論配合,示方配合を決定し,監督員の承諾を得なければなら
ない。
186
転圧コンクリート舗装において,下層路盤,上層路盤にセメント安定処理工を使用す
る場合は,セメント安定処理混合物の品質規格は設計図書に示す場合を除き,表12−16
に適合するものとする。ただし,これまでの実績がある場合で,設計図書に示すセメン
ト安定処理混合物の路盤材が,基準を満足することが明らかであり監督員が承諾した場
合は,一軸圧縮試験を省略することができる。
請負者は,転圧コンクリート舗装技術指針(案)に基づいて配合条件を決定し,監督員
の承諾を得なければならない。
請負者は,転圧コンクリート舗装技術指針(案)の配合設計の一般的手順に従って配合
設計を行い,細骨材率,単位水量,単位セメント量を求めて理論配合を決定しなければ
ならない。その配合に基づき使用するプラントにおいて試験練りを実施し,所要の品質
が得られることを確認して示方配合を決定し,監督員の承諾を得なければならない。示
方配合の標準的な表し方は,設計図書に示さない場合は表12−20によるものとする。
表12−20示方配合表
種
別
理論配合
粗骨材
の
最 大
寸 法
(mm)
コンシ
ステン
シーの
目標値
(%・秒)
−
細
材
骨 水セメ 単 位
率 ント比
粗骨材
s/a W/C
(%) (%) 容 積
−
−
単 位 量(㎏/㎡)
水
W
単 位 含水比
容 積
セメント 細骨材 粗骨材
W
混和剤 質 量
(㎏/m3) (%)
C
S
G
−
−
示方配合
備
考
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
設計基準曲げ強度=
配 合 強 度=
設 計 空 隙 率=
セ メ ン ト の 種 類:
混 和 剤 の 種 類:
N/mm2
N/mm2
%
(6)
(7)
(8)
(9)
(10)
粗 骨 材 の 種 類:
細 骨 材 の F M:
コン シス テ ンシ ー評 価法:
施
行
時
間:
転圧コンクリート運搬時間:
設計図書に示されない場合は,粗骨材の最大寸法は20ミリメートルとするものとする。
ただし,これにより難い場合は監督員の承諾を得て25ミリメートルとすることができる
ものとする。
請負者は,転圧コンクリートの所要の品質を確保できる施工機械を選定しなければな
らない。
187
分
請負者は,転圧コンクリートの施工に当たって,練りまぜ用ミキサとして,2軸パグ
ミル型,水平回転型,又は可傾式のいずれかのミキサーを使用しなければならない。
転圧コンクリートの施工におけるコンクリートの練りまぜ量は公称能力の2/3程度
とするが,試験練りによって決定し,監督員の承諾を得るものとする。
運搬は,本条第8項第3号から第6号までの規定によるものとする。ただし,転圧コ
ンクリートを練りまぜてから転圧を開始するまでの時間は60分以内とする。これにより
難い場合は,監督員の承諾を得て,混和剤又は遅延剤を使用して時間を延長できるが,
90分を限度とするものとする。
請負者は,運搬中シートによりコンクリートを乾燥から保護しなければならない。
型枠については,本条第8項第2号の規定によるものとする。
請負者は,コンクリートの敷均しの施工をする場合は,所要の品質を確保できるアス
ファルトフィニッシャによって行わなければならない。
請負者は,敷均したコンクリートを,表面の平坦性の規格を満足させ,かつ,所定の
密度になるまで振動ローラ,タイヤローラなどによって締固めなければならない。
請負者は,締固めの終了した転圧コンクリートを養生マットで覆い,コンクリートの
表面を荒らさないよう散水による湿潤養生を行わなければならない。
請負者は,散水養生を,車両の走行によって表面の剥脱,飛散が生じなくなるまで続
けなければならない。
請負者は,養生期間終了後,監督員の承諾を得て,転圧コンクリートを交通に開放し
なければならない。
14
請負者は,コンクリート舗装の目地を施工する場合は,以下の各号に従わなければなら
ない。
請負者は,目地に接するところは,他の部分と同じ強度及び平坦性をもつように仕上
げなければならない。また,目地付近にモルタルばかりよせて施工してはならない。
目地を挟んだ隣接コンクリート版相互の高さの差は,2ミリメートルを超えてはなら
ない。また,目地はコンクリート版面に垂直になるよう施工しなければならない。
目地の肩は,半径5ミリメートル程度の面取りをするものとする。ただし,コンクリ
ートが硬化した後,コンクリートカッター等で目地を切る場合は,面取りを行わなくと
もよいものとする。
目地の仕上げは,コンクリート面の荒仕上げが終わった後,面ごてで半径5ミリメー
トル程度の荒面取りを行い,水光が消えるのを待って最後の仕上げをするものとする。
188
請負者は,膨張目地のスリップバーの設置において,バーの端部付近にコンクリート
版の伸縮によるひび割れが生じないよう,道路中心線に平行に挿入しなければならない。
請負者は,膨張目地のスリップバーに,版の伸縮を可能にするため,スリップバーの
中央部約10センチメートル程度にあらかじめ,錆止めペイントを塗布し,片側部分に瀝
青材料等を2回塗布して,コンクリートとの絶縁を図り,その先端には,キャップをか
ぶせなければならない。
横収縮目地及び縦目地は,カッター目地とし,横収縮目地は30メートルに1箇所程度
打込み目地とするものとする。
請負者は,収縮目地を施工する場合は,ダミー目地を,定められた深さまで路面に対
して垂直にコンクリートカッターで切り込み,目地材を注入しなければならない。
請負者は,収縮目地を施工する場合は,突き合わせ目地に,硬化したコンクリート目
地にアスファルトを塗るか又はアスファルトペーパーその他を挟んで,新しいコンクリ
ートが付着しないようにしなければならない。
注入目地(加熱施工式)の品質は,表12−21を標準とするものとする。
表12−21
注入目地(加熱施工式)の品質
試験項目
低弾性タイプ
高弾性タイプ
針入度(円鍵針)
6㎜以下
9㎜以下
弾
性(球
初期貫入量
復 元 率
針)
0.5∼1.5mm
60%以上
引張量
3㎜以下
10mm以上
流
5㎜以下
3mm以下
れ
15
転圧コンクリート舗装において目地は,設計図書に従うものとする。
16
請負者は,アスファルト混合物の事前認定審査を受けた混合物は,認定書の写しを提出
することによって,配合設計書,基準密度,試験練りに変えるものとする。
189
第1 0
1
薄層カラー舗装工
請負者は,薄層カラー舗装工の施工に先立ち,基盤面の有害物を除去しなければならな
い。
2
請負者は,基盤面に異常を発見した場合は,その処置方法について,監督員と協議しな
ければならない。
3
薄層カラー舗装工の上層路盤,下層路盤,薄層カラー舗装の施工については,12-6 アス
ファルト舗装工の規定によるものとする。
第1 1
ブロック舗装工
1
ブロック舗装工の施工については,12-6 アスファルト舗装工の規定によるものとする。
2
請負者は,ブロック舗装の施工について,ブロックの不陸や不等沈下が生じないよう基
礎を入念に締固めなければならない。
3
請負者は,ブロック舗装の端末部及び曲線部で隙間が生じる場合,半ブロック又はコン
クリートなどを用いて施工しなければならない。
4
請負者は,ブロック舗装工の施工に当たっては,アスファルト舗装要綱第5章アスファ
ルト舗装の施工の規定,アスファルト舗装工事共通仕様書・同解説第10章10-3-7施工の規
定,視覚障害者用誘導ブロック設置指針・同解説第4章施工の規定,本編12-11ブロック舗
装工の規定によらなければならない。
5
目地材,サンドクッション材は,砂(細砂)を使用するものとする。
6
請負者は,インターロッキングブロックが平坦になるように路盤を転圧しなければなら
ない。
第1 2
1
仮復旧工
請負者は,埋戻し完了後速やかに,監督員の指示された工種により仮復旧工を施工しな
ければならない。
なお,その形状寸法は,京都市建設局の道路掘削及び路面復旧工事標準仕様書によるも
のとする。
190
2
請負者は,仮復旧工事完了後速やかに「下水」と白ペンキ等で図12−1のとおり表示し
なければならない。また,その表示は,工事の起点及び20メートル間隔の箇所に施すもの
とする。
3
請負者は,道路管理者による検査の結果,京都市建設局の道路掘削及び路面復旧工事標
準仕様書及びその他指示された事項に適合していない場合は,監督員の指示に従い速やか
に手直しを行い,再検査を受けなければならない。
路盤材および復旧材は,再生材を使用すること。
図12−1
表
示
例
150
300
110
100
110
4
191
第1 3
1
砂利道
請負者は,砂利道の復旧においては,次の各号に定める事項により施工しなければなら
ない。
使用する材料は,主として砕石クラッシャーラン,再生クラッシャーランを使用する
こと。
散布する材料については,山砂等を使用し,使用量は敷均し砂利率の10∼20パーセン
トとすること。
復旧路面の仕上げは,在来路面となじみよく仕上げ,散布砂利が路面に散乱しないよ
うに十分転圧を行うこと。
特に砂利道復旧については,復旧後の沈下及び不良箇所を生じないよう復旧後の巡回
を頻繁に行い,手直しを完全に施工すること。
192
第13章
第1
工事写真管理
一般事項
請負者は,工事記録写真を施工管理の一環として,着手前及び完成後並びに工事の各段
階(現場部分検査及び工場等派遣部分検査における検査状況を含み,その施工状況及び出
来形管理状況,安全管理状況,使用材料状況,品質管理状況,出来形管理状況,事故が発
生すればその状況並びに環境対策・イメージアップに努力した状況等)ごとに,各施工の
完了後において明視できなくなる箇所(埋戻し又は水没する箇所等)はいうまでもなく,
明視できる箇所を含めて,撮影漏れのないよう慎重・正確に撮影しておかなければならな
い。
第2
撮影用具
撮影用具は次のいずれかによるものとする。
1
35mmフィルム等を使用するカメラ
2
24mm幅の新規格フィルムを使用するAPSカメラ
3
フィルムを用いずデジタル画像をメモリー媒体に利用するデジタルカメラ(ただし,撮
影素子の総画素数が81万画素以上,記録画素数VGA(640×480ピクセル)以上,画像フ
ァイル形式JPEG,以下「デジタルカメラ」という。)
第3
1
撮影の方法
請負者は,工事完成後確認することが困難な構造物の内容については,特に綿密な写真
を撮影し,工事が適正に施工されたことを証明する資料となるよう,次の内容について撮
影しなければならない。
予定路線上で外景を入れた現況。(着工前,完成後)
仮設工,保安設備,掘削工,土留防護工,基礎工の幅断面,水替工等の状況
管布設(取付管を含む。)状況,管防護コンクリート断面
193
枕木地形状況と形状寸法間隔
底部コンクリート,壁体コンクリート,床版コンクリート等の状況と断面
型枠組立て状況
鉄筋組立て状況と縦横のピッチ
夜間及び昼間施工の場合は,その状況
埋戻工,仮復旧工及び路面復旧工の状況
その他監督員の指示するもの
2
寸法を明示するために,箱尺,ボール,スチールテープ等を添えると共に,完成後現場
が確認出来るような特定の地上物件又は外景を入れ,位置の明示を考慮して撮影するもの
とする。
3
写真撮影に際しては,工種,位置,寸法等を明記する次の黒板を使用するものとする。
年度
事業
400㎜
工 事 名
20㎜白線
施工位置
工
種
形状寸法
600㎜
4
請負者は,監督員の提出指示があった場合は,写真を直ちに提出に応じられるよう,常
時整理しておかなければならない。
なお,盗難又は撮影技術の不良等による貼付不足が生じないよう,特に注意しなければ
ならない。
5
写真の撮影枚数は,各測点及び撮影箇所ごとに1枚を原則とするものとする。ただし,
1枚の写真で不十分な場合は,つなぎ写真とし,すべて同一地点で撮影するものとする。
6
設計変更の対象と考えられる場合は,設計変更の説明資料となるよう写真撮影しておく
ものとする。
7
着手前及び完成後の写真
請負者は,着手前及び完成後の写真は,それぞれ同一地点・同一方向から撮影しなけ
ればならない。この場合は,比較できるようにするため,着手前の写真の下に撮影場所
を記録しておかなければならない。
194
なお,工事区間全体が把握できる写真撮影ができるよう次の点に留意しなければなら
ない。
ア
起終点をはっきりさせるため,ポールを立てること。
イ
撮影箇所が確認できるよう特定の地物又は測点に「ペイント標示」をすること。
請負者は,着手前の写真にあっては,前号のほか,次の点にも留意しなければならな
い。
ア
道路舗装,その他管理者の異なる構造物の場合は,適宜,管理者立会いのうえ詳細
に撮影しておくこと。
イ
へい,家屋等に接近して深い掘削を行う場合,鋼矢板,基礎杭の打込み等の振動で
近接家屋等に影響があると推定される場合,その他長期間の水替え等によって構造物
に不等沈下の恐れがある場合等は,ひびわれ,傾き等の状況を詳細に撮影しておくこ
と。
請負者は,完成後の写真の内,主要構造物にあっては,その構造物の全体が確認でき
るように撮影しなければならない。
8
安全管理の写真
請負者は,安全管理の写真は,各種標識類及び各種保安施設の設置状況,安全訓練等の
実施状況,交通誘導員の交通整理状況が確認できる写真を撮影しておかなければならない。
9
使用材料の写真
請負者は,使用材料の写真は,工事に使用される材料のうち,使用後において寸法,数
量等が確認できなくなるものについては,必ず,使用前に写真撮影を行い,形状,寸法,
数量等が後日確認できるように撮影しなければならない。
10
品質管理の写真
請負者は,品質管理の写真の撮影に当たっては,使用した機器及びその測定値が判読で
きるようにしなければならない。
11
出来形管理の写真
請負者は,出来形管理の写真の撮影に当たっては,構造物の寸法を確認できる測定尺(箱
尺及びリボンテープ等)を必ず使用し,被写体の形状寸法が判読できるようにしなければ
ならない。
195
12
災害状況の写真
請負者は,災害状況の写真は,天災又は不可抗力によって災害によって被災を受けた場
合は,その災害規模及び被災状況等を,被災中及び被災後について撮影しておかなければ
ならない。また,その他の事故が発生した場合は,事故規模及び損害状況等を発生中及び
発生後について,それぞれ,後日その判定ができるように撮影しておくものとする。
13
その他の写真
その他の写真とは,環境及び公害等をいい,環境対策・イメージアップ等に関しては,
現場事務所,作業員宿舎,休息所及び作業環境等の改善を行い,快適な職場を形成し,看
板並びに現場周辺の美装化に努めた場合は,その状況を撮影しておくものとする。
第4
1
提出写真等
写真及びネガ,プリント,画像データは,以下の事項を遵守するものとする。
原版
ア
35mmフィルム等を使用するカメラの場合は,ネガと密着写真が比較できるように,
対照番号を付して,写真帳の最後冊の最終ページに添付すること。
イ
APSカメラを使用した場合は,フィルムカートリッジとインデックスプリントに
対照番号を付して,写真帳の最後冊の最終ページに添付すること。
ウ
デジタルカメラを使用した場合は,フォーマットを監督員の指示によるOSに対応
したものとし,記録形式をJPEG形式,圧縮率を1/4∼1/8程度とした12cmCD−R
を原版とする。また,原版の作成要領については,13.5デジタル工事写真作成要領に
よるものとする。
写真
ア
写真プリントは,カラーを基本とし,大きさは,10.5㎝×7.5cm(サービス判)を標
準とし,A4版のスクラップブックに貼り付ける。
イ
デジタルカメラを使用した場合は,カラープリンター(300dpi以上の機能を有する
プリンターを用い,インク・用紙は,通常の使用条件のもとで3年間以上顕著な劣化
が生じないものとする。)によりA4版の帳票で提出するものとする。
2
請負者は,写真帳の表紙及び背面には以下の項目を記載しなければならない。
発注年度(表紙及び背表紙)
工事名(表紙及び背表紙)
196
工事場所(表紙のみ)
工期(表紙のみ)
工種名等(表紙のみ)
請負者名(表紙及び背表紙)
3
写真帳の1ページには,施工区域の系統図に撮影箇所(管渠付号ごと等)を明示して添
付するものとする。
4
写真帳の2ページより,工事着手前と完成後とを比較対照できるように写真を貼付し,
その後は施工順序により貼付するものとする。
5
成果品
成果品は,下記のとおりとするものとする。
35mmフィルム等のカメラを使用した場合
ア
ネガ
1部(写真帳に添付)
イ
写真帳
1部
APSカメラを使用した場合
ア
フィルムカートリッジとインデックスプリント
イ
写真帳
1部(写真帳に添付)
1部
デジタルカメラを使用した場合
第5
1
ア
CD−R
3部(写真帳に添付)
イ
写真帳
1部
デジタル工事写真作成要領
作成要領
デジタル写真は国土交通省発行のデジタル写真管理情報基準(案)に従い,作成をする。
ただし,電子媒体については本仕様第2条に従い作成するものとする。
2
電子媒体
CD−Rの品質
CD−Rの品質は,コンパクト・レコーダブルディスクとし,オレンジブック規格に
適合するゴールドディスクとするものとする。
CD−Rフォ−マット
CD−Rフォ−マットは,ISO9660(レベル1)とすること。
197
CD−Rタイトルラベル
CD−Rの表面,ケ−スの様式は,様式−1とする。
CD−Rは検索・閲覧ソフトが,自動起動できるものとする。
3
検索・閲覧ソフト
作成されたCD−Rは,監督員の指示するOSにて動作するものとする。
CD−Rには,検索機能付ビュア−ソフトが添付,提供されていることとする。
入力された画像は,検索機能付ビュア−ソフトにて検索・閲覧できるものとする。
入力された画像は,ビュア−ソフトにて入力デ−タの形式に復元できるものとする。
階層フォルダ・ファイル名を日本語階層で表示できるものとする。
格納した写真データはサムネイル表示できるものとする。
XMLファイルを活用し,全文検索ができるものとする。
4
画像編集等
画像の信頼性を考慮し,原則として画像編集は認めない。ただし,監督員の承諾を得た
場合は,回転,パノラマ,全体の明るさ等の補正程度は認めるものとする。
様式―1
【CD−ROM表面】
媒体のラベルには,以下のような情報を明記する。
① 工事番号(CDNo)
② 何枚目/総枚数
①工事番号(CDNo)②1/1
③ 発注年度
③平成○○年度
④ 工事名称
⑤ 完成年月
④○○○○○○工事
⑤平成○○年○○月
⑥ 仕様書(Ver)
⑥
⑦ 京都市上下水道局
デジタル工事写真
⑧ 請負者名
作成仕様書Rev1.1
⑨ ウイルスチェックに
関する情報
⑦発注者:京都市上下水道局
⑩ フォーマット形式
⑧請負者:○○○株式会社
⑨⑩
198
ウイルスチェックに関する情報
ウイルス定義:○○○○年○月○日版
ウイルス対策ソフト名:○○○○○○
ウイルスチェックに関する情報
チェック年月日:○○○○年○月○日
フォーマット形式:IS09660(レベル1)
*CDNo.
A−Bとする。
A…契約年度
(西暦
4桁)
(例)2001
B…工事番号
本局で指示する。
【CD−ROMケースの表示】
媒体のケースには,以下のような情報を明記する
③平成○年度 ④○○○○○○工事
①工事番号(CDNo)②1/1
③平成○○年度
⑤平成○○年○○月
⑥デジタル工事写真作成仕様書Rev1.1
⑤○○年○月
第6
1
④○○○○○○工事
⑦発注者:京都市上下水道局
⑧請負者:○○○株式会社
確認
請負者は,工事着工から完成期限までの間に,常に監督員の確認を受けられるよう整理
しておかなければならない。
2
請負者は,確認検査,部分検査,一部完成検査,完成検査前に検査員の確認を受けなけ
ればならない。
199
付 録 − 1
付−1−1
付−1−2
付−1−3
付−1−4
付−1−5
付 録 − 2
付−2−1
付−2−2
付−2−3
付−2−4
付−2−5
付−2−6
付−2−7
付 録 − 3
付−3−1
付−3−2
付−3−3
付 録 − 4
付−4−1
付−4−2
付−4−3
付−4−4
付−4−5
付−4−6
付−4−7
付−4−8
付−4−9
付−4−10
付−4−11
付−4−12
付−4−13
付−4−14
付−4−15
付−4−16
付−4−17
付 録 − 5
付−5−1
付−5−2
付−5−3
付−5−4
付−5−5
付−5−6
付−5−7
付−5−8
付−5−9
付−5−10
付−5−11
付−5−12
付−5−13
付−5−14
付−5−15
付−5−16
付−5−17
付−5−18
付−5−19
付−5−20
付−5−21
付−5−22
付−5−23
付−5−24
付−5−25
付−5−26
付−5−27
付 録 − 6
付−6−1
付−6−2
付−6−3
付−6−4
付−6−5
付−6−6
付 録 − 7
付−7−1
付−7−2
付 録 − 8
付−8−1
付−8−2
付−8−3
資
料
土木工事一般仕様書(管路施設編)引用文献
1
建設副産物適正処理推進要綱
土木工事請負必携〔3葉の3〕7-1
2
再生資源の利用の促進について
土木工事請負必携〔3葉の3〕8-1
3
土木工事安全施工技術指針
土木工事請負必携〔3葉の3〕9-1
4
建設機械施工安全技術指針
土木工事請負必携〔3葉の3〕10-1
5
建設工事公衆災害防止対策要綱
土木工事請負必携〔3葉の3〕11-1
6
土木請負工事における安全・訓練等の実施について
土木工事請負必携〔3葉の3〕12-1
7
建設工事の安全対策に関する措置について
付録 1
8
建設工事に伴う騒音振動対策技術指針
土木工事請負必携〔3葉の3〕13-1
9
道路標識,区画線及び道路標示に関する命令
付録 2
10
道路工事における標示施設等の設置基準
土木工事請負必携〔3葉の3〕14-1
11
道路工事保安施設設置基準
土木工事請負必携〔3葉の3〕15-1
12
著作権法
13
雇用保険法
14
労働者災害補償保険法
15
健康保険法
16
中小企業退職金共済法
17
コンクリート用流動化剤品質規格
土木学会
18
吹付けコンクリート用急結剤品質規格
土木学会
19
仮締切堤設置基準(案)
付録 3
20
京都市建設局 道路掘削及び路面復旧工事標準仕様書
付録 4
21
京都市建設局 埋戻し厚と転圧に関する特別条件
付録 5
22
労働安全衛生法
23
酸素欠乏症等防止規則
付録 6
24
トンネル工事における可燃性ガス対策について
付録 7
25
工事中の長大トンネルにおける防火安全対策について
付録 8
26
薬液注入工による建設工事の施工に関する暫定指針
土木工事請負必携〔3葉の3〕17-1
27
舗装調査・試験法便覧
日本道路協会
28
舗装設計・施工指針
日本道路協会
29
転圧コンクリート舗装技術指針(案)
日本道路協会
30
アスファルト舗装工事共通仕様書
日本道路協会
31
視覚障害者用誘導ブロック設置指針・同解説
日本道路協会
Fly UP