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鉱石ラジオ

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鉱石ラジオ
発明クラブ・工作教室「電池いらずのラジオ作り」
高感度ループアンテナで受信する
電気通信大学
磁界検知式ゲルマラジオⅢb 型
電池を使わないで、放送局から放射され空中を飛んでくる電波だけではたらくラジオ
です(科学好きの方なら一度は挑戦したことがあるあの昔の「鉱石ラジオ」です)。
必要工具
①.ラジオペンチ
②.ニッパー
③.ピンセット
④.きり
⑤.3φの+ドライバー
⑥.ラジオペンチ
⑦.紙ヤスリ
⑧半田ごて
部品一覧表
①20mm角ポリバリコン(260pF)(取付ビス 2 本付) ・・・・・・・・・1個
②ダイヤル・ツマミ(ポリバリコンの軸に合うもの) ・・・・・・・・・1枚
③コイル用紙パイプ(3cm 径×39cm)(紙管 39cm Craft rack)・・・・4 本
④T字型ジョイント・・・・1 個
⑤プラスチック材(4cm 長)・・・4 個
⑥1P ターミナル(サトーパーツ T-16)(赤・黄・緑)・・・各1個
⑦クリスタル・イヤフォン(はんだ付用のもの)・・・・・1 個
⑧0.6mmφエナメル線・・・・29m
⑨ゲルマニゥム・ダイオード 1N-60 (1k188FM-1 ユニゾン社製の相当品)・・・1 個
⑩3×10 ミリ(タッピングネジ)・・・・3 本
⑪ 発泡エンビ板(厚さ 1mm)(10.5cm×9.7cm)・・・1 枚
⑫自在ブッシュ(PANDUIT GE-032)・・・・4cm×4 個
⑬その他 両面テープ、ビニルテープ、
前
準
図1
備
A
ポリバリコンの接続端子に9cm のビニル線(赤)(白)をハン
ダ付けする。反対側に 1P ターミナル⑥T-16 から外したタマ
E
9cm (赤色線)
9cm
(白色線)
ゴ形・ラグを半田付けしておく。
電気回路図
図2
パ
ネ
ル
図
ゲ ルマニゥム・ダ イオード
アンテナ・コイル
1N60
ポ リバ リコン
クリスタル
・イヤフォン
1
発明・工作'13-09-28 ラシ゛オ.doc
アンテナ製作要領図
図 3
ビニルテープ
エナメル線の巻き始め
と巻き終り(巻き終りは反
対側になる)にビニル
テープで巻き付けて固定しターミナ
ルの赤と緑に接続する
ビニルテープ
製作手順
1.アンテナ・コイル
紙パイプ③の端に自在ブッシュ⑫を両面テープで貼り付けた三角のプラスチック材⑤をセロテープで
固定する。
2.コイル巻枠用紙パイプ③(3cm 径×39cm) 4 本をプラスチック軸受け④を使用し十文字に組み立てる。
3.アンテナ製作要領図(図3)のように自在ブッシュのみぞをガイドにして、エナメル線をパネルの取
り付け位置の近くをスタートにしてビニルテープで固定して、エナメル線⑧を 28m(12 回)巻く。
エナメル線は巻きやすいようにダンボールの切れ端に巻い
てある。まき始める前にダンボールのエナメル線の巻き始
めと巻き終わりを確認しエナメル線が自然にほどける方向
にする。最初の一回目は自在ブッシュの真ん中から巻き始
めると良い。巻き終わったら線の巻き始めと巻き終わりを
サンドペーパーで「ひまく(被膜)」はがしてパネルのター
ミナルの緑と赤に接続する。
(エナメル線⑧の巻きはじめと巻終わりはほぐれないよ
うに、ビニルテープでパイプ枠に止める。このとき、自
在ブッシュから50cmの余裕をとっておく)。
(エナメル線⑧の端末を紙やすりで「ひまく(被膜)」をは
パネルのまわりと、イヤホンの出し方の図
がす。)次ページの配線要領(図4)に従って、配線する。
2
発明・工作'13-09-28 ラシ゛オ.doc
表面から見た図
配線要領
アンテナコイル線
アンテナコイル線
イヤホン線
1Pターミナル
3個
①ポリバリコンの取付け
・ ダイヤルツマミ の文字が正視
できる向きにネジ止めする。
・ ダイヤル板を両面テープで
貼
りつける。
ここでこぶを作り
穴に通す
ダ イオード 1N60
②ターミナルの取付け
赤、黄、緑のターミナルを取付ける
ポリバリコンを赤と緑のターミナル
に接続(卵ラグをナットで固定する)
7
5
6
3
16 10
5
ダイヤル
イヤホン
③ベーク板をアンテナ枠に正面から
ネジ止めする。 3×8ミリの
タッピングネジで(2ヵ所)
※ゲルマニュウムダイオード1N-60と
イヤホンを図を参考にして取付ける
イヤホン線
ターミナルの穴へ挿入しネジで固定する。
白線
裏面図
赤線
※イヤホン線はターミナル赤と黄に接続
して後ろへまわして抜け防止しの結び
目を作った後穴を通して表面に出す。
引っ張っても
抜けないように
こぶを作る
裏面図
ポリバリコン
図4
ゲルマニュウム・ラジオ、検波の秘密
電波を利用するためには,電波を発する送信機と電波を受ける受
信機が必要です。ラジオは受信機として働いていますから,受信
の仕組みをしっかり理解しましょう。
ラジオ局から送信され,遠く伝わってきた高周波(電波)から音声
の振動を取り出すためには,<検波>という働きが必要です。
①受信はまず,空間を伝わってきた高周波(電波)をアンテナが捕ま
3
発明・工作'13-09-28 ラシ゛オ.doc
えることから始まります。
アンテナのまわりの空間に電気と磁気の振動が生じると,アンテ
図5
ナを作っている金属の内部の電子が力を受けて動かされ,「振動
する電流=交流電流」を生み出すのです。このセットのアンテナ
はエナメル線(銅線)を巻いてありますが,これは磁気の振動によ
ってアンテナ・コイル内部に電流を生じさせています。
一方,長いコードを張るタイプのアンテナは電気振動を利用して
います。電気と磁気の振動方向にそれぞれのアンテナをうまく向
図6
けると一番よく電波をつかまえることができます。
アンテナによって,ラジオにはまずプラス・マイナスの両方向に
動く電流が生じます。
(図 5)この電流は、イアホンで聞いてもき
くことができません。
②これを一方向にしか電流を流すことができない性質(整流性)を持つ部品(ゲルマニュウム・ダイオー
ド)に通すのです。すると,振動する電流は,マイナス部分が無くなって図 6 のような姿になります。
(検波すると言います。
)
③これをクリスタルイヤホンで聞くと,クリスタルイヤホンが高周波振動の部分をカットしてくれるので
(コンデンサの効果によります)
,音声の振動のみを聞くことができるのです。
※
放送局の選局について
放送局はそれぞれに決められた振動数(周波数)で番組を放送しています。例えば NHK 第一
放送は 594kHz、第二放送は 693kHz、AFN 東京 810kHz、TBS ラジオ 954kHz という具合です。
私たちの身のまわりの空間には,いろいろな振動数の電波が重なり合って存在しています。
では,受信する側では,どのようにこれらの放送局を聞き分けているのでしょうか。
アンテナ・コイル(銅線で巻いた大きなコイル)とつながった、ポリバリコンをまわして
受信する放送局の振動数の電波に合わせているのです。(これを同調といいます)
このときアンテナとポリバリコンに流れる電流は,放送局が放送している電波の振動数と
一致しているので、受信回路にもっとも流れやすい電流になり、検波して聞こえるのです。
※
タイトルの「磁界検知式」について
電波の磁界をキャッチして電流にするという方式のラジオです。通常の鉱石ラジオは
必ずアースが必要なのですが、この方式だとアースが不要です。でも、このラジオのア
ンテナは約 28m もの長さのコイルを巻かないといけないので、作るのは大変ですが、昔
の鉱石ラジオに比べれば、長いアンテナを家の中に張ったり、アースをしたりする必要
はありませんから、そういう意味では楽です。これなら電波の強いところを探していろ
いろ移動したりすることもできます。
※
室内で,音が聞こえにくいときは?
鉄筋コンクリートの部屋の中では特に聞こえにくくなります。なるべく窓際で実験して
ください。事前に市販のラジオで電波状態を確認しておくのも有効です。
4
発明・工作'13-09-28 ラシ゛オ.doc
ラジオについて、もっとやさしく説明すると、
皆さんが、ふつうに話をするには、声がとどく距離なら話ができますが、音声の届かな
い遠い距離だと、音声を運ぶ電波に乗せて放送局から電波として送れば、遠い距離でも届
けられるのです。音声とか音楽を電波に乗せて放送局から電波を出せば離れた所でも、そ
の電波を捕まえるアンテナで受信して、その電波の周波数に合った回路でふるいわけて、
ダイオードを通して、それを元の音声に直せば(これを検波すると言います。)聞くことが
出来るのです。
ただ、放送局からおくられた、空中を飛んでくる弱い電波だけをつかっているので、大き
な音にはなりません。
これは直接聞くことが
出来ない。
ダイオードを通った電
流でこの信号ならば、
イアホンで聞くことが
出来る。
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発明・工作'13-09-28 ラシ゛オ.doc
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