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航空事業再生に向けて 航空業界を取り巻く環境と課題 ホスピタリティ

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航空事業再生に向けて 航空業界を取り巻く環境と課題 ホスピタリティ
航空事業再生に向けて
~ 客室での取り組み ~
早稲田大学寄附講義 「ツーリズム産業論」資料
2011年5月26日
日本航空株式会社 執行役員
客室本部長 大川順子
本日のMENU
航空業界を取り巻く環境と課題
ホスピタリティ・マネジメント
感謝と安心をお客さまへ
2
1
航空業界を取り巻く環境と課題
航空ビジネスの特徴
世界の航空輸送量予測
羽田・成田における国際線ネットワーク
世界のLCC
航空会社間のアライアンスの動向
航空ビジネスの特徴
戦争・テロ
疫病・天災
イベント
リスクの
影響大
eビジネス
余暇社会
燃油
サーチャージ
将来
燃油費
の変動
航空会社
適合性
装置産業(高固定費)
サービス産業(労働集約的)
薄利構造
安全規制
経済規制
航空権益
事業規制
外的
制約
公共性
移動手段
生活路線
公共インフラ
4
2
世界の航空輸送量予測(2005年~2025年)
2025年までの世界の航空旅客輸送において、最も伸びが著しいのはアジア太平洋地域
(年平均+5.8%)であり、輸送量も2005年に比べ約3倍に増加し、世界最大の航空市場
に成長。
航空輸送量の大幅な増加(国際・国内計)
ヨーロッパ
1,005
単位:10億人キロ
北アメリカ
2,350
2,690
2,980
1,335
アジア・太平洋
年平均 +4.3%
中東
アフリカ
85
169
967
年平均 +3.6%
520
年平均 +5.8%
230
年平均 +5.8%
ラテンアメリカ・カリブ海
159
年平均 +5.1%
410
年平均 +4.8%
出典:ICAO 「Outlook for Air Transport to the year 2025」
5
羽田空港における国際線ネットワーク
2010年10月より
国際線は昼間3万回、深夜早朝3万回の合計6万回
→昼間は、アジア近距離ビジネス路線
深夜早朝は、欧米を含む世界の主要都市へ就航
最短で2013年度中の年間発着枠44.7万回への増枠
および新国際線ターミナルの拡充を機に、昼間にお
いても、アジア長距離や欧米を含む高需要・ビジネ
ス路線が就航
出典:国土交通省航空局 資料
6
3
成田空港における国際線ネットワーク
7
出典:国土交通省航空局 資料
航空会社間のアライアンスの動向
ネットワークの拡充や競争力の強化のために、航空会社が「アライアンス」を形成。生き残
りのための共同戦線で単独よりも多くのサービス、ベネフィット、バリューを提供できる。
2009年 有償旅客実績 単位:百万人・キロ
oneworld
Star Alliance
oneworld
Star
Alliance
Sky Team
加盟航空会社数
12
28
13
アジア・太平洋
3
5
2
米州
4
13
7
欧州
4
7
3
中近東・アフリカ
1
3
1
Sky Team
出典:IATA WATS 54th Edition 他 *1 UnitedとContinentalは2010年7月に合併 *2 DeltaとNorthwestは2010年10月に合併
8
4
世界のLCC(Low Cost Career)
LCC(格安航空会社)は、「L/F(Load Factor)と機材効率」を最重視した低コスト体制と
「ネット販売」による低運賃を売りにしたビジネスモデル。
LCCのシェアは世界の航空輸送市場において、全体の2~3割を占めるに至っている。
旅客数ランキング(2009年)
国際線
旅客数(千人)
Airline
1 Ryanair
65,282
2 Lufthansa
41,515
3 EasyJet
34,593
4 Air France
31,256
5 British Airways
27,844
国内線
旅客数(千人)
Airline
Ryanair(Dublin)
Easy Jet(London)
Germanwings(Bonn)
Air Asia(Kuala Lumpur)
One-Two-Go
(Bangkok)
Southwest(Dallas)
Air Tran(Orland)
Tiger Airways
(Singapore)
Jetstar(melbourne)
101,338
1 Southwest
Jet Blue(NY)
2 American
66,206
3 China Southern
62,267
4 Delta
55,808
独立系LCC
5 United
46,988
大手航空会社系LCC
9
出典:IATA WATS 54th Edition
激しい商品競争
ゆったりとした座席
個室タイプのファーストクラス
新機材(787)
機内でのインターネット使用
10
5
ホスピタリティ・マネジメント
日本航空客室本部での取り組み
ラインアウトするまでⅠ(安全訓練)
• 保安要員として
緊急脱出訓練
緊急脱出訓練(陸上)
ドアモードの変更
安全プロシージャーの確認
緊急脱出訓練(海上)
12
6
ラインアウトするまでⅡ(サービス訓練)
• サービス要員として
訓練用モックアップ
ファーストクラス訓練
ファーストエイド訓練
基本の徹底(挨拶)
13
日本航空におけるマネジメント・プロセス
ミッション…存在意義
企業理念
価値観…時間の経過によって左右されない組織の行動原理
JALフィロソフィ
ビジョン…3年後・5年後・10年後にどうありたいのかを示すもの
JALの再生
戦略…ビジョンと組織の現状とのギャップを埋めるための道筋
伝統・革新・日本の心
組織目標…組織として何をしなければならないか
感謝と安心をお客さまへ
個人目標…各自が何をしなければならないか
個人目標の設定
戦略の成果(Strategic Outcomes)
満足した株主
喜ぶお客さま
能率よく効果的な
業務プロセス
出典:2010年度 ツーリズム産業論概要 (長谷川 惠一)
やる気のある
有能な社員
14
7
Flight Simulation ~ JL006 Show Up
キャビンアテンダントは出発時刻の1時間45分前にShow Upし、安全関連・お客さま関連
の打ち合わせを行い、今日のフライトをどのようにベストにするか考えます。
15
Flight Simulation ~ On Board
搭乗前にGATEで、ご利用のお客さまに感謝の気持ちを伝え、お迎えの準備をします。
安心をお客さまにお届けするために、入念な打ちあわせを行います。
16
8
Flight Simulation ~ Preparation
17
Flight Simulation ~ Boarding
18
9
Flight Simulation ~ Take Off
19
Flight Simulation ~ In-flight Service
フライトの序章の飲み物サービスは、
離陸後のほっとした落ち着きとこれからの旅のわくわく感を高めます。
20
10
Flight Simulation ~ In-flight Service
機内食サービスはフライトのハイライトです。
通常のメニューに加え、お子様用メニューやアレルギー対応のメニューも用意しています。
21
Flight Simulation ~ In-flight Sales
徹底したマーケティングにより、ニーズを踏まえた商品を選定しています。
お客さまとのコミュニケーションツールであり、重要な収入源でもあります。
22
11
Coffee Break ~こんなこともやっています~
クルーの食事風景
化粧室の清掃
国内線における
地上での機内清掃
23
日本航空におけるマネジメント・プロセス
ミッション…存在意義
企業理念
価値観…時間の経過によって左右されない組織の行動原理
JALフィロソフィ
ビジョン…3年後・5年後・10年後にどうありたいのかを示すもの
JALの再生
戦略…ビジョンと組織の現状とのギャップを埋めるための道筋
伝統・革新・日本の心
組織目標…組織として何をしなければならないか
感謝と安心をお客さまへ
個人目標…各自が何をしなければならないか
個人目標の設定
戦略の成果(Strategic Outcomes)
満足した株主
喜ぶお客さま
能率よく効果的な
業務プロセス
出典:2010年度 ツーリズム産業論概要 (長谷川 惠一)
やる気のある
有能な社員
24
12
戦略・・・競争に勝つための作戦
ビジョンと組織の現状とのギャップを埋めるための道筋を示すロジック
伝統・革新・日本の心
ソフト
ヒューマン
品質向上
のロジック
戦略遂行
の方法論
サービス品質評価制度
CRM
心の教育
ハード
機内食
エンタテイメント
機材仕様
シート
フライト前後のブリーフィング
マンスリー・ミーティング
グループ・ミーティング
PD
CA
チーム力の向上
25
ヒューマン品質向上の取り組み
サービス品質評価制度
一貫した
品質管理体制
お客さま視点でのサービス要件における評価を実施
Human Elements 6項目(笑顔・身だしなみ 等)
Technical Elements 9項目(会話力・対応力 等)
評価制度
指導育成
教育企画
CRM(Crew Resource Management)
人間をありのままに捉え、ヒューマンエラーが事故に
つながらないよう、個人でできることを考え、チームで
対処していく安全対策。安全運航のために、キャビン
アテンダントが回りのリソースを上手に使っていくこと。
キャビンアテンダントを取り巻くリソース
Software・・・マニュアル、サービス内容
Hardware・・・機材
Environment・・・機内環境、時差
Liveware・・・自分、他の乗務員、地上係員
H
E
S
L
客室を取り巻くリソース
を表すSHELモデル
26
13
機内食の品質向上
27
感謝と安心をお客さまへ
14
感謝と安心をお客さまへ
29
エコへの取り組み
飛行機が、時間通り飛べば、エコになる。
出発準備が遅れると、1分間に5.3tものムダなCO2が排出されます。
離陸が遅れた飛行機は、予定の到着時間に間に合わせようと、
いつもより多くのCO2を排出しながら、飛んでいきます。
飛行機の1分1秒は、地球の未来に深く関係しています。
客室でのエコの取り組み
機内搭載の食器類の軽量化
スプーン・フォークを1本あたり2g軽量化し、成田/ニューヨーク間の片道で3kg弱の搭載重量を軽減。
国際線のファーストクラス、ビジネスクラス用食器類は、2004年度から20%の軽量化を実現
客室乗務員の荷物減量化
滞在に必要な衣類・シャンプー、化粧品等の原料を率先して実施し、一人当たり2.5kgの原料を実現
他部門でのエコの取り組み
燃料消費を削減する操縦方法、飛行速度・高度・経路による運航
直線的に降下して
燃料を節約
軽量貨物コンテナの導入
ガラス繊維素材を使用し、1台あたり26kgの軽量化を実現
(成田/ニューヨーク間片道の運航で720kgのCO2削減にあたる)
30
15
地域活性化を応援
2011年5月~自治体とタイアップし、観光需要の創出につなげていく地域活性化プロジェクトを展開
観光客誘致や地域物産のPRを目的とした自治体・企業と連携し、JALグループの機内誌や機内ビデオ、機内食、
WEBサイト、旅行商品、空港ラウンジ等、あらゆるツールを通じて各地域の魅力を紹介し、交流を促進。JALグルー
プの営業・宣伝機能も活用しながら、観光需要の創出、地域社会への貢献・活性化に努めていきます。
31
災害復興支援
災害発生時に増便、臨時便・臨時路線の設定し、航空輸送を確保しています。
さらに、政府や地方公共団体、ジャパン・プラットフォームや海外災害援助市民センターなどの
NGO/NPOのネットワークと連携して、救援物資の輸送や救護要員の渡航に協力しています。
東日本大震災関連
臨時便実績
羽田=山形
479
羽田=花巻
228
羽田=仙台
44
大阪=山形
155
大阪=仙台
60
札幌=山形
165
公共輸送の確保(増便・臨時便)
輸送依頼
救援物資の輸送協力
など 計1,297便
2011.3.12~4.27実績
政府
地方公共団体
救援要員の輸送協力
(手持)緊急衣料品
企業からの
救援物資
提供
連携
NGO/NPO
32
16
日本航空客室乗務員が目指す姿
自ら考え行動する
現場の判断力・対応力・創造力を発揮したサービスの展開
33
Closing Remarks
34
17
Fly UP