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COP10 先住民族ニュース No.9

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COP10 先住民族ニュース No.9
COP10 先 住 民 族 ニ ュ ー ス
発行日
No.9
2010 年 10 月 29 日
発 行 COP10 先 住 民 族 ニ ュ ー ス 取 材 班
10 月 28 日(木)
9:00 から
10:00 から
12:00 から
14:00 から
朝の IIFB 全体会合 (IIFB:生物多様性に関する先住民族国際フォーラム):ABS の進捗・対応検討
サイドイベント:グ ロ ー バ ル ・ 対 話 フ ォ ー ラ ム - 2 0 5 0 年 の た め の 戦 略 ・ 先 住 民 の 知 恵 に
学 ぶ 。 開 催 地 ア ピ ー ル 発 表 と COP11 に 向 け て /
ABS に関する記者会見
NGO と合同での ABS に関する記者会見
閣 僚 級 会 議 に お け る IIFB の マ リ ア ・ ノ
ブ レ ガ さ ん の 声 明( 2 0 10 年 1 0 月 2 8 日 )
私 たちの唄 と言 い伝 え、伝 統 的 な知 識 は、私 たち
の過 去 について伝 えてくれるとともに、未 来 への教 訓
を教 えてくれます。
ここ名 古 屋 に世 界 中 の 7 つの地 域 から先 住 民 族
が集 っています。私 たちは今 回 、日 本 で会 することが
できたことをとてもうれしく思 っています。とりわけ日 本
の先 住 民 族 であるアイヌ民 族 の方 々に、私 たちがこ
の場 に、アイヌ民 族 の地 にいることを可 能 としてくれ
たことに、心 から感 謝 します。また日 本 政 府 の歓 待
に感 謝 申 し上 げます。
2007 年 、国 連 総 会 は、先 住 民 族 が世 界 の他 の人
民 と等 しい権 利 と自 由 を持 つことを承 認 しました。ま
た私 たちは自 己 決 定 の権 利 を有 します。私 たちは、
土 地 、領 域 、水 域 および天 然 資 源 へのアクセスに関
して、自 分 たちで決 定 する権 利 を持 っています。先 住
民 族 としての私 たちの地 位 、そして権 利 は普 遍 的 に
承 認 されており、生 物 多 様 性 条 約 締 約 国 においても
その権 利 は尊 重 され、履 行 されなければなりません。
先 住 民 族 に対 する公 正 な利 益 配 分 を保 障 するこ
とによって私 たちの権 利 を尊 重 する議 定 書 を作 成 す
るためには、私 たちの天 然 資 源 に関 するいかなる決
定 においても、私 たちの参 加 を保 障 しなければなりま
せん。
先 住 民 族 と地 域 共 同 体 の人 権 を尊 重 することは、
私 たちの伝 統 的 知 識 、その革 新 と実 践 を評 価 する
ことが重 要 であり、それが未 来 に向 けた全 体 的 な解
決 へ向 かう道 なのです。
女 性 、長 老 、若 者 たちなど全 ての先 住 民 族 の参 加
を保 障 することが、条 約 の目 的 と今 回 見 直 された戦
略 計 画 に定 められた新 しい目 標 の達 成 のために極
めて重 要 です。
先 住 民 族 の領 域 と土 地 に関 する権 利 を確 実 なも
のとすることは、生 物 多 様 性 の保 全 と持 続 的 な利 用
による利 益 をもたらすことでしょう。ハワイや太 平 洋 地
域 でハロアと呼 ばれる私 たちのタロ(サトイモの仲 間 )
も、その一 例 です。ハロア(カロ)は、私 たちの兄 で
す。私 たちは兄 の世 話 をし、私 たちの大 地 を大 切 に
する責 任 があります。かわりに彼 らは私 たちを見 守
り、食 べ物 を与 えてくれ、全 ての人 々を守 ってくれる
のです。マハロ、アロハ。
(一 部 略
作業部会:戦略計画
28 日の作業部会2では、2020 年までの戦略計画を
議論した。この議論の中で IIFB を代表してガム・シ
ムレイが、目標 18「伝統的知識の活用」について、
「2020 年までに、生物多様性の持続可能な利用および
生物資源の慣習的な利用に関する先住民族と地域コ
ミュニティの伝統的知識、工夫、実践が尊重され、す
べての関連するレベルにおける先住民族と地域コミ
ュニティが全面的かつ効果的な参加によって、条約の
実行に組み込まれ反映される」という条文案を発表。
この提案は先住民族にとって最低限の要求であり、
これまでの作業部会で何度も表明されたものである。
この提案に対してEUや日本などは「関連する国際
的な義務に従って」という一文を挿入すべきという意
見を表明し、先住民族の権利を制限しようとした。極
めつけは、インド政府で「国内法に従って」という文
言の挿入を提案した。これらの提案によって、IIFB の
提案は一度白紙に戻されることになった。
その後、8条J項に関連する「Tkarihwae:ri」(タガ
リーワイーリー)倫理基準を採択した。この基準には、
先住民族の権利などについて書かれているが、
Akwe:Kon ガイドラインと同じで拘束力のない倫理基
準だから、ほとんど議論もないまま採択された。
(文責 越田)
IIFB 交 渉 担 当 者 による ABS 議 定 書 報 告
(略 )締 約 国 は交 渉 において声 明 を出 してきたし、先
進 各 国 は自 然 資 源 および遺 伝 資 源 のアクセスと利
益 配 分 に関 する国 益 、商 業 的 利 益 、そして他 のステ
ークホルダーの利 益 を保 護 しています。したがって、
先 住 民 族 は自 分 たちが無 視 され、権 利 がはく奪 され
ることに大 きな懸 念 を有 しています。先 住 民 族 は世
界 の数 多 くの資 源 、伝 統 的 知 識 の所 有 者 であり、
保 持 者 です。
私 たちが ABS 議 定 書 の交 渉 過 程 に参 加 し、そし
て従 事 することは重 要 であり、そしてまた世 界 の膨 大
な生 物 資 源 および生 物 多 様 性 の保 護 と維 持 に私 た
ちは不 可 欠 です。私 たちは自 然 資 源 に対 する先 住
民 族 の権 利 の確 立 を望 み、先 進 各 国 の遺 伝 資 源
の利 用 と商 業 的 搾 取 に関 し、平 等 で公 正 な利 益 配
分 がなされることを要 求 します。
一部略
( 10/28 1500)
全 文 はブログへ)
COP10 先住民族ニュース取材班
より詳細な記事は先住民族の権利ネットワークのブログをご覧く
ださい。 http://indigenousnet.blog75.fc2.com/
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