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事業再構築のマネジメント - Researchmap

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事業再構築のマネジメント - Researchmap
事業再構築のマネジメント
~NECの半導体事業のルネサスエレクトロニクスへの経営統合を事例として~
The Management for Business Restructuring
~ The Case Study of the Management Integration
toward NEC’s Semiconductor Business to Renesas Electronics Corporation ~
拓
殖
大
学
角
Takushoku University
田
光
弘
KAKUTA Mitsuhiro
1.はじめに
日 本 の 主 要 エ レ ク ト ロ ニ ク ス 企 業 の 半 導 体 事 業 は ,1990 年 代 後 半( 概 ね 1998
年 度 ),2000 年 代 前 半( 概 ね 2001 年 度 ),2000 年 代 後 半( 概 ね 2008 年 度 )の 3
度の業績低迷を経験し,持続的競争優位の再構築に向けて,他業種の企業に先
駆けて事業再構築を推進しており,日本企業の事業再構築の縮図とも考えられ
る 。そ の よ う な エ レ ク ト ロ ニ ク ス 企 業 の 中 で N E C( N E C エ レ ク ト ロ ニ ク ス )
1
の半導体事業は,考えられる様々な手法を用いて一連の事業再構築を推進し
ていることから,そのような事業再構築を考察することにより,日本企業の持
続的競争優位の構築に向けて,何らかの示唆が得られるのではないかと考えら
れる。
以上のような問題意識に基づき,本稿では,まず日本の主要エレクトロニク
ス企業の半導体事業が事業再構築を推進するに至った背景として,半導体事業
の競争環境の変化を念頭に,半導体事業における持続的競争優位の構築に向け
た戦略的課題について考察する。次に,それらを踏まえ,持続的競争優位の源
泉に関して組織能力を重視する立場から半導体事業全般に求められるマネジメ
ント要因について考察する。さらに,関係者の方々へのインタビュー調査に基
づ き , 2010 年 4 月 1 日 に 実 施 さ れ た 「 M C U 2 事 業 を 柱 と す る ル ネ サ ス テ ク ロ
ジ 3 と の ル ネ サ ス エ レ ク ト ロ ニ ク ス 4 へ の 経 営 統 合 」に フ ォ ー カ ス し ,半 導 体 事
業全般に求められるマネジメント要因の視点からの考察を行うことにする。
2.半導体事業における持続的競争優位の構築に向けた戦略的課題
概 ね 1990 年 代 前 半 頃 を 境 と し て ,半 導 体 事 業 に お け る 競 争 環 境 の 変 化 が は る
かに激化,複雑化していることに伴い,半導体事業における持続的競争優位の
構築に向けた戦略的課題は,以下の3点と考えられる。
第一に,個々の半導体事業の将来性やキラー・アプリケーション,将来的な
売れ筋動向の的確な見極めである。これは,競争環境の変化が激化,複雑化し
ている事象である顧客ニーズ,要求スペックの多様化,高度化 に対応するもの
である。顧客ニーズ,要求スペックが多様化,高度化していくにつれて,例え
ばシステムLSIでは搭載ソフトウェアの比率が益々高まり,その需要は無限
- 201 -
にあると考えられる。そのような状況下で,機会損失を極小化し,生産設備な
どへの投資や戦略的提携などに対してタイムリーな意思決定を行うためには,
何よりもまず個々の半導体事業の将来性やキラー・アプリケーション,将来的
な売れ筋動向を的確に見極めることが不可欠と考えられる。
第 二 に , 微 細 化 , 大 容 量 化 , 高 速 化 , 低 消 費 電 力 化 , Zero Defect な ど の 顧
客の個別ニーズに対する提案力,品質対応力,短納期対応力などのデザイン・
インのより一層の推進 である。これも同様に顧客ニーズ,要求スペックの多様
化,高度化に対応するものである。顧客ニーズ,要求スペックが多様化,高度
化している状況下では,ベンダーとしては顧客に対するデザイン・インをより
一層推進し,個々の開発案件を着実に実績として積み上げることで,キラー・
アプリケーション開発に向けたノウハウの蓄積を図っていくことが求められて
いると考える。
第 三 に ,微 細 加 工 技 術 を 最 大 限 早 期 に 高 度 化 ,安 定 化 さ せ ,か つ 小 ロ ッ ト 化 ,
ラ イ フ サ イ ク ル が 短 期 化 し て い る 個 別 案 件 を で き る 限 り 多 数 ,継 続 的 に 受 注 す
る こ と に よ る 稼 働 率 の 維 持 ,向 上 ,原 価 低 減 の よ り 一 層 の 推 進 で あ る 。こ れ は ,
競争環境の変化が激化,複雑化している事象である半導体製品の種類の増加,
小ロット化,ライフサイクルの短期化に対応するものである。微細加工技術を
最大限早期に高度化,安定化させることにより,稼働率の維持,向上を図り,
原価低減をより一層推進するという戦略的課題は,DRAM事業が主力の過去
からDRAM事業以外の事業(フラッシュメモリ事業,システムLSI事業,
MCU事業など)が主力の現在に至るまで半導体事業における一貫した戦略的
課題と考えられる。これに対し,小ロット化,ライフサイクルが短期化してい
る個別案件をできる限り多数,継続的に受注することにより,稼働率の維持,
向上を図り,原価低減をより一層推進するという戦略的課題は,DRAM事業
からDRAM事業以外の事業へと主力事業がシフトしたことに伴う戦略的課題
と考えられる。
3.持続的競争優位の構築に向けた半導体事業全般に求められるマネジメント要因
2節を踏まえ,持続的競争優位の源泉に関して組織能力を重視する立場から
半導体事業全般に求められるマネジメント要因を考察すると,それらは以下の
4点と考えられる。
第一に,個々の半導体事業の将来性に対するトップ・マネジメントの自己認
識能力である。これは,半導体事業における持続的競争優位の構築に向けた第
一の戦略的課題である 個々の半導体事業の将来性やキラー・アプリケーション,
将来的な売れ筋動向の的確な見極めに対応するものである。この戦略的課題に
対応するためには,個々の半導体事業に対するトップ・マネジメントの自己認
識能力やアイディアを何よりもまず研ぎ澄ませることが重要と考えられる。そ
うでなければ,トップ・マネジメントは半導体事業に対するビジョンや戦略的
意図を的確に示すことができず,戦略形成は覚束なくなり,ひいては経営上の
重大な意思決定を誤り,競争劣位に陥りかねないと考えられる。
- 202 -
第 二 に ,顧 客に 支持 さ れるよ うな 新製品 ,新 事業を 継続 的に創 出で きるよ う
な組織学習や組織間学習の推進に向けた処遇制度が機能している組織 である。
これも,同様に第一の戦略的課題である個々の半導体事業の将来性やキラー・
ア プ リ ケ ー シ ョ ン ,将 来 的 な 売 れ 筋 動 向 の 的 確 な 見 極 め に 対 応 す る も の で あ る 。
顧客もベンダーもキラー・アプリケーションや将来的な売れ筋動向がなかなか
分からない状況下で,このような戦略的課題に対応するためには, 個々の半導
体事業に対し,トップ・マネジメントが自己認識能力やアイディアを研ぎ澄ま
せると共に,従業員からの創造的なアイディアや活動を十分に引き出し,組織
学習や組織間学習を推進しなければならず,それに向けた処遇制度が機能して
いなければならないと考える。
第三に,個々の半導体事業の将来性を十分に認識した上での生産設備投資,
研 究 開 発 投 資 ,人 的 資 源 開 発 投 資 に 対 す る ト ッ プ・マ ネ ジ メ ン ト の 意 思 決 定 能
力である。これは,半導体事業における持続的競争優位の構築に向けた第二の
戦 略 的 課 題 で あ る 微 細 化 , 大 容 量 化 , 高 速 化 , 低 消 費 電 力 化 , Zero Defect な
どの顧客の個別ニーズに対する 提案力,品質対応力,短納期対応力などのデザ
イン・インのより一層の推進に対応するものである。また同様に第三の戦略的
課 題 で あ る 微 細 加 工 技 術 を 最 大 限 早 期 に 高 度 化 ,安 定 化 さ せ ,か つ 小 ロ ッ ト 化 ,
ラ イ フ サ イ ク ル が 短 期 化 し て い る 個 別 案 件 を で き る 限 り 多 数 ,継 続 的 に 受 注 す
ることによる稼働率の維持,向上,原価低減のより一層の推進 に対応するもの
である。たとえ個々の半導体事業に対してトップ・マネジメントが自己認識能
力 や ア イ デ ィ ア を 研 ぎ 澄 ま せ ,か つ 従 業 員 が 創 造 的 な ア イ デ ィ ア や 活 動 を 行 い ,
組織学習や組織間学習を推進し,第二,第三の戦略的課題へ対応するために必
要な投資を実行しようとしても,トップ・マネジメントがそのような意思決定
ができなければ,戦略形成は覚束なくなってしまうと考える。
第四に,個々の半導体事業の将来性を十分に認識した上で,生産設備投資,
研 究 開 発 投 資 ,人 的 資 源 開 発 投 資 が 自 社 で 十 分 に 行 え な い 場 合 ,他 社 と の 戦 略
的提携に対するトップ・マネジメントの意思決定能力 である。これも,同様に
第二,第三の戦略的課題に対応するものである。たとえ個々の半導体事業に対
してトップ・マネジメントが自己認識能力やアイディアを研ぎ澄ませ,かつ従
業員が創造的なアイディアや活動を行い,組織学習や組織間学習を推進し,第
二,第三の戦略的課題へ対応するために必要な投資を実行しようとしても,そ
のような投資が自社で十分に行えない場合,トップ・マネジメントが他社との
戦略的提携に対する意思決定ができなければ,戦略形成は覚束なくなってしま
うと考える。
4 . 1990 年 代 後 半 以 降 の N E C の 半 導 体 事 業 に お け る 事 業 再 構 築 の 概 要
(1)半 導 体 事 業 を 担 当 す る 組 織 構 造 の 変 遷
N E C で は ,顧 客 特 性 や 事 業 特 性 に 合 わ せ た 経 営 を 行 う こ と で ,グ ロ ー バ ル・
コ ン ペ チ タ で あ る 専 業 者 と の 競 争 に 勝 て る 仕 組 み を 構 築 す る べ く 5 , 2000 年 4
月 1 日に社内カンパニー制が採られ,半導体事業は社内カンパニーとして設立
- 203 -
されたNECエレクトロンデバイスが担当することになった。
2002 年 11 月 1 日 に は , N E C エ レ ク ト ロ ン デ バ イ ス を 母 体 と し て , シ ス テ
ムLSIを中心とする顧客のシステム・ニーズを差別化テクノロジーにより実
現する「半導体ソリューション・プロバイダ」を目指すと共に,変動性の高い
半導体事業特性に適した資金調達の実施とバランスシート を構築するべく6,
N E C エ レ ク ト ロ ニ ク ス 株 式 会 社 が 分 社 型 分 割 に よ り 設 立 さ れ ,2003 年 7 月 23
日には東京証券取引所市場第一部に上場されている。
2010 年 4 月 1 日 に は ,世 界 的 な 半 導 体 市 場 の 競 争 が 激 化 す る 中 で ,よ り 一 層
の経営基盤と技術力の強化を図り,顧客満足の更なる向 上を通じて企業価値の
増大に努めるべく7,株式会社ルネサステクノロジとNECエレクトロニクス
株 式 会 社 が 経 営 統 合 し ,ル ネ サ ス エ レ ク ト ロ ニ ク ス 株 式 会 社 が 設 立 さ れ て い る 。
(2) 事 業 の 選 択 と 集 中
組織構造が変遷を遂げていく過程で継続された事業は,MCU事業,システ
ムLSI事業,個別半導体事業であり,DRAM事業は現・エルピーダメモリ
株式会社に分離・移管されている。
生産拠点に関しては,国内拠点は前工程,高付加価値生産へシフトし,海外
拠点は清算もしくは後工程へシフトしている。
5.MCU事業を柱とするルネサスエレクトロニクスへの経営統合8
(1) ル ネ サ ス テ ク ノ ロ ジ と の 経 営 統 合 の 意 思 決 定 を し た 理 由
大 き な 理 由 は ,M C U 分 野 で の 世 界 シ ェ ア 1 位( 旧 ル ネ サ ス テ ク ノ ロ ジ 18% ),
2 位( N E C エ レ ク ト ロ ニ ク ス 12% )を 合 わ せ て N o .1 の 事 業 を 作 る こ と に
よるスケール・メリットの追求とのことであった。
また,今後の拡大が期待できるアジア市場に対するサポートも強化できるよ
うになるとのことであった。
(2)経 営 統 合 メ リ ッ ト 9
生産拠点に関して,旧ルネサステクノロジについては旧日立製作所,旧三菱
電 機 の 生 産 拠 点 が 残 っ て お り ,旧 N E C エ レ ク ト ロ ニ ク ス の 生 産 拠 点 を 含 め て ,
どのように統合していくのかは,今後の課題とのことである。
製 品 系 列 ( 旧 ル ネ サ ス テ ク ノ ロ ジ , 旧 N E C エ レ ク ト ロ ニ ク ス 共 に 32bit,
16bit 系 列 を 保 有 ) の 統 合 に 関 し て も , 今 後 の 課 題 と の こ と で あ る 。
(3) 幹 部 人 事
トップについては,会長に山口純史・旧NECエレクトロニクス社長,社長
に赤尾泰・旧ルネサステクノロジ社長が就任している。
幹部人事(マネジャークラス以上)は,現状では各部門とも旧ルネサステク
ノロジと旧NECエレクトロニクスのたすきがけとなっているとのことであっ
た。
- 204 -
(4)半 導 体 事 業 全 般 に 求 め ら れ る マ ネ ジ メ ン ト 要 因 の 視 点 か ら の 経 営 統 合 に
対する考察
第一に,半導体事業におけるシェア獲得の 戦略的な意義は,改めて極めて大
きなものがあると考えられる。確かにシェアを獲得することができれば,半導
体事業における戦略的課題である「個々の半導体事業の将来性やキラー・アプ
リケーションの将来的な売れ筋動向の見極め」や「稼働率の維持,向上,原価
低減のより一層の推進」に前向きに取り組むことができるようになる。
第二に,幹部人事(マネジャークラス以上)がたすきがけであることに関し
て は ,経 営 統 合 母 体 が 同 様 の 事 例 で あ る エ ル ピ ー ダ メ モ リ 1 0 の 会 社 設 立 時 の 状
況が参考むしろ反面教師になるのではないかと考えられる。
1999 年 12 月 20 日 の 会 社 設 立 当 初 か ら 2002 年 11 月 1 日 の 坂 本 幸 雄 社 長 就 任
までのエルピーダメモリ(設立当初はNEC日立メモリ)では,意思決定に際
して両親会社の了承を必要とするなど,タイムリーな設備投資などの経営判断
が で き な か っ た 1 1 と の こ と で あ る 。ま た ,人 事 ・ 組 織 体 系 に お い て は ,社 長 を
N E C と 日 立 製 作 所 で 交 互 に 出 す こ と で 合 意 し た り 1 2 ,部 門 の ポ ス ト を N E C
と日立製作 所からの 出向者で分 け合うな どしたりと 硬直して いた 13と さ れ て
いる。
6.
今後の研究課題
今後の研究課題は,半導体事業全般に求められるマネジメント要因の視点か
ら,ルネサスエレクトロニクスの今後の状況のフォローアップである。
また,個々の半導体事業(システムLSI事業,MCU事業)に求められる
マネジメント要因を考察した上で,それらの視点から同社の今後の状況を考察
することである。
さらに,考察対象を半導体事業における日本の主要エレクトロニクス企業で
ある東芝,富士通へと拡げ,半導体事業の持続的競争優位の構築に向けたマネ
ジメント要因に対する知見を得ることである。
そのために,今後も理論研究をより一層深めると共に,関係者の方々へのイ
ンタビュー調査を積み重ねていきたい。
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藤 本 隆 宏 『 能 力 構 築 競 争 』 中 央 公 論 新 社 , 2003 年
藤 本 隆 宏 『 日 本 の も の 造 り 哲 学 』 日 本 経 済 新 聞 社 , 200 4 年
横 尾 陽 道 「 企 業 文 化 と 戦 略 経 営 の 視 点 」『 三 田 商 学 研 究 』 第 47 巻 第 4 号 ( 200 4 年 1 0 月 ), p p.29 -42
★
貴 重 な お 時 間 を 割 い て イ ン タ ビ ュ ー 調 査 に ご 協 力 下 さ い ま し た N E C ( 当 時 ), N E
C エ レ ク ト ロ ニ ク ス ( 当 時 ), ル ネ サ ス エ レ ク ト ロ ニ ク ス , 半 導 体 産 業 研 究 所 の 関 係 者
の皆様にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。
本稿において,NECとは,連結企業体としての日本電気株式会社を指し,NECエレクトロ
ニクスとは,連結企業体としてのNECエレクトロニクス株式会社を指すものとする。
2
M CU と は , Mi cro con tr ol ler Un i t ( マ イ ク ロ ・ コ ン ト ロ ー ラ ・ ユ ニ ッ ト ) の 略 称 で あ る 。
3
本 稿 に お い て , ル ネ サ ス テ ク ノ ロ ジ と は , 2003 年 4 月 1 日 に 株 式 会 社 日 立 製 作 所 の 半 導 体 事 業
と三菱電機株式会社の半導体事業の統合により設立された株式会社ルネサステクノロジを指すも
のとする。
4
本 稿 に お い て , ル ネ サ ス エ レ ク ト ロ ニ ク ス と は , 2010 年 4 月 1 日 に 株 式 会 社 ル ネ サ ス テ ク ノ ロ
ジとNECエレクトロニクス株式会社の経営統合により設立されたルネサスエレクトロニクス株
式会社を指すものとする。
5
N E C ・ プ レ ス リ リ ー ス 「 2 0 0 0 年 4 月 実 施 の 組 織 改 正 に つ い て 」( 2000 年 2 月 2 4 日 ),
ht t p: // ww w. nec .co. j p/ pres s/ ja / 00 0 2 /2 402. h tml
6
NEC・プレスリリース「NECグループの事業再編について~経営改革 第2フェーズへ~」
( 2 0 0 2 年 5 月 1 6 日 ), h t t p:// ww w. nec. co. j p/ pres s/ j a/ 0205/ 1601.h tm l
7
NECエレクトロニクス,ルネサステクノロジ,NEC,日立製作所,三菱電機・共同ニュー
スリリース「NECエレクトロニクスとルネサステクノロジの事業統合について~世界第3位の
半 導 体 会 社 が 誕 生 ~ 」( 20 0 9 年 4 月 2 7 日 ),
ht t p: // ww w 2. rene s as .com /n ews /j a/ a rc hi ve/ 0904/ 2701. h tm l
8
本 内 容 は , ル ネ サ ス エ レ ク ト ロ ニ ク ス の 関 係 者 の 方 へ の イ ン タ ビ ュ ー 調 査 ( 2010 年 6 月 14 日 )
に基づく。
9 ル ネ サ ス エ レ ク ト ロ ニ ク ス 「 2 0 1 0 年 3 月 期 ( 2009 年 度 ) 決 算 概 要 」
( 2010 年 5 月 11 日 )
( h tt p:// j a pan. ren es a s.c om/ ir/ eve n t/ pdf/ 2 0100511pre se nt at ion . pdf )に よ る と ,今 年 度 の 具 体 的
な 重 点 な 取 り 組 み と し て ,事 業 機 会 の 拡 大( 製 品 競 争 力 の 強 化 ),海 外 事 業 拡 大 へ の 布 石( 海 外 半
導 体 売 上 比 率 6 0 % 超 へ ), 即 効 性 あ る コ ス ト 低 減 ( コ ス ト 競 争 力 の 強 化 ), T OP ダ ウ ン に よ る 構
造改革推進が挙げられている。
ま た , 同 資 料 に よ る と ,「 1 0 0 日 プ ロ ジ ェ ク ト 」 に よ り , 具 体 的 施 策 が 検 討 さ れ , シ ナ ジ ー の 早
期具現化と体質強化が目指されている。
10
エ ル ピ ー ダ メ モ リ 株 式 会 社 は , 1 999 年 12 月 2 0 日 に N E C , 日 立 製 作 所 そ れ ぞ れ の D R A M
事 業 の 統 合 に よ り 設 立 ( 設 立 当 初 の 社 名 は N E C 日 立 メ モ リ 株 式 会 社 , 2000 年 9 月 28 日 に 現 社
名 に 変 更 ) さ れ , 2003 年 3 月 31 日 に 三 菱 電 機 よ り D R A M 事 業 を 譲 渡 さ れ て い る 。
11
日 経 産 業 新 聞 「 検 証 N E C ・ 日 立 D R A M 統 合 ・ 下 」, 2000 年 12 月 20 日 , 28 面
12
日 経 産 業 新 聞 「 New s Edge 」, 2002 年 1 0 月 8 日 , 24 面
13
日 経 産 業 新 聞 「 エ ル ピ ー ダ 本 部 ・ 部 ・ 課 制 を 廃 止 」, 2003 年 1 月 17 日 , 2 7 面
1
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