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健康つるた21(第2次)
健康つるた21(第2次) 鶴田町健康増進計画 鶴 田 町 目 次 第1章 1-1 1-2 1-3 1-4 健康増進計画改定にあたって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 計画改定の趣旨 計画の性格 計画の期間 計画の対象 第2章 2-1 2-2 鶴田町の概況と特性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 町の概況 健康に関する概況 第3章 課題別の実態と対策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 3-1 前計画の評価・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 3-2 計画の基本的な方向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12 3-3 目標設定の考え方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12 3-4 生活習慣病の予防・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 (1)がん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 (2)循環器疾患・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17 3-5 より良い生活習慣の定着・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26 (1)栄養・食生活・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26 (2)身体活動・運動・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30 (3)生活リズム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31 (4)喫煙・飲酒・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・33 (5)歯・口腔の健康・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34 3-6 こころの健康と自殺予防・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37 第4章 4-1 4-2 推進体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・42 推進組織 進捗状況の評価 第5章 5-1 5-2 対策への取組・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・43 行程表・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・43 ライフステージに応じた取組・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・46 第1章 1-1 健康増進計画改定にあたって 計画策定の趣旨 国が新たに定めた「国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針」(以 下「新基本方針」という。)では、 「健康寿命の延伸と健康格差の縮小」、 「生活習慣病の発 症予防と重症化予防の徹底(NCDの予防)」、「社会生活を営むために必要な機能の維持 及び向上」、 「健康を支え、守るための社会環境の整備」、 「栄養・食生活、身体活動・運動、 休養、飲酒、喫煙及び歯・口腔の健康に関する生活習慣及び社会環境の改善」の 5 つの基 本的な方向が示され、さらに、それぞれの基本的な方向の実現にむけて、53 項目(再掲 除く)の目標が掲げられています。 また、青森県では、新基本方針を勘案したうえで、「早世の減少と健康寿命の延伸によ り全国との健康格差の縮小をめざす」ことを全体目標に掲げ、平成 25 年 3 月に「健康あ おもり21(第2次)」を策定しました。 このため、町においても、新基本方針及び健康あおもり21(第2次)との整合性を図 りつつ、「早世の減少及び障害予防による健康寿命の延伸」を全体目標に掲げ、新たな計 画を策定することとしたものです。 1-2 計画の性格 この計画は、「第5次鶴田町総合計画」を上位計画とし、町民の健康増進の推進を図る ための方策を示したものです。鶴の里 健康長寿の町宣言に基づき制定された「朝ごはん条 例」、「鶴田町子ども・子育て支援事業計画」、「鶴田町高齢者保健福祉計画・介護保険事業 計画」、高齢者の医療の確保に関する法律に規定する鶴田町国民健康保険「第2期特定健康 診査等実施計画」との整合性を図るものとします。 本計画は、健康増進法第 8 条第 2 項に規定されている「市町村の住民の健康の増進の推 進に関する施策についての計画」であり、町の健康づくりに関する基本的な計画となるも のです。 1-3 計画の期間 この計画の目標年次は平成 35 年(2023 年)度とし、計画の期間は平成 26 年(2014 年) 度から平成 35 年度の 10 年間とします。なお、5 年を目途に中間評価を行います。 1-4 計画の対象 この計画は、乳幼児期から高齢期までライフステージに応じた健康増進の取り組みを推 進するため、全町民を対象とします。 - 1 - 参考 「国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針」における基本的な方向 一 健康寿命の延伸と健康格差の縮小 我が国における高齢化の進展及び疾病構造の変化を踏まえ、生活習慣病の予防、社会生活を営むために 必要な機能の維持及び向上等により、健康寿命(健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期 間をいう。以下同じ。)の延伸を実現する。 また、あらゆる世代の健やかな暮らしを支える良好な社会環境を構築することにより、健康格差(地域や社会 経済状況の違いによる集団間の健康状態の差をいう。以下同じ。)の縮小を実現する。 二 生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底(NCDの予防) がん、循環器疾患、糖尿病及びCOPD(慢性閉塞性肺疾患をいう。以下同じ。)に対処するため、食生活の 改善や運動習慣の定着等による一次予防(生活習慣を改善して健康を増進し、生活習慣病の発症を予防す ることをいう。)に重点を置いた対策を推進するとともに、合併症の発症や症状の進展等の重症化予防に重点 を置いた対策を推進する。 (注) がん、循環器疾患、糖尿病及びCOPDは、それぞれ我が国においては生活習慣病の一つとして位 置づけられている。一方、国際的には、これら四つの疾患を重要なNCD(非感染性疾患をいう。以下同 じ。)として捉え、予防及び管理のための包括的な対策を講じることが重視されているところである。 三 社会生活を営むために必要な機能の維持及び向上 国民が自立した日常生活を営むことを目指し、乳幼児期から高齢期まで、それぞれのライフステージにおい て、心身機能の維持及び向上につながる対策に取り組む。 また、生活習慣病を予防し、又はその発症時期を遅らせることができるよう、子どもの頃から健康な生活習慣 づくりに取り組む。 さらに、働く世代のメンタルヘルス対策等により、ライフステージに応じた「こころの健康づくり」に取り組む。 四 健康を支え、守るための社会環境の整備 個人の健康は、家庭、学校、地域、職場等の社会環境の影響を受けることから、社会全体として、個人の健 康を支え、守る環境づくりに努めていくことが重要であり、行政機関のみならず、広く国民の健康づくりを支援 する企業、民間団体等の積極的な参加協力を得るなど、国民が主体的に行う健康づくりの取組を総合的に支 援する環境を整備する。 また、地域や世代間の相互扶助など、地域や社会の絆、職場の支援等が機能することにより、時間的又は 精神的にゆとりのある生活の確保が困難な者や、健康づくりに関心のない者等も含めて、社会全体が相互に 支え合いながら、国民の健康を守る環境を整備する。 五 栄養・食生活、身体活動・運動、休養、飲酒、喫煙及び歯・口腔の健康に関する生活習慣及び社会環境の 改善 上記一から四までの基本的な方向を実現するため、国民の健康増進を形成する基本要素となる栄養・食生 活、身体活動・運動、休養、飲酒、喫煙及び歯・口腔の健康に関する生活習慣の改善が重要である。生活習 慣の改善を含めた健康づくりを効果的に推進するため、乳幼児期から高齢期までのライフステージや性差、社 会経済的状況等の違いに着目し、こうした違いに基づき区分された対象集団ごとの特性やニーズ、健康課題 等の十分な把握を行う。 その上で、その内容に応じて、生活習慣病を発症する危険度の高い集団や、総人口に占める高齢者の割 合が最も高くなる時期に高齢期を迎える現在の青壮年期の世代への生活習慣の改善に向けた働きかけを重 点的に行うとともに、社会環境の改善が国民の健康に影響を及ぼすことも踏まえ、地域や職場等を通じて国民 に対し健康増進への働きかけを進める。 - 2 - 第2章 2-1 鶴田町の概要と特性 町の概況 当町は、津軽平野のほぼ中央に位置し、北東に五所川原市、西につがる市、南に弘前市、 板柳町がそれぞれ接しています。町の中央部を岩木川が南北に流れ、南西には岩木山を見 渡し、そのふもとに津軽富士見湖があります。 町の産業経済の特徴を、就業人口構造(平成 22 年国勢調査)からみると、総就業者数 が 7,076 人で、うち第一次産業が 2,703 人、第二次産業 1,220 人、第三次産業 3,134 人と 業種別では第三次産業が一番多くなっています。平成 12 年から平成 22 年の構成比率の変 化をみると、第一次産業では 38.3%から 38.2%とほぼ横ばいであるのに対し、第二次産業 では 23.9%から 17.2%と 6.7 ポイント減少しています。一方、第三次産業では 37.8%から 44.3%と 6.5 ポイント増加しています。製造業従事者の構成比率の減少が顕著であると同 時に、サービス業従事者の比率が増加し、第一次産業と第三次産業の構成比率が逆転して います。 医療体制については、鶴田町立中央病院が、西北五地域医療再編成計画に基づき、平成 24 年 4 月 1 日からつがる西北五広域連合に移管され、さらに、平成 24 年 10 月 1 日から 50 床の病院から無床の鶴田診療所へと転換されました。 2-2 健康に関する概況 (1)人口構成、人口動態 昭和 40 年代以降、死亡数に比べて出生数は高い状態で推移していましたが、平成 2 年 にいったん出生数と死亡数の逆転が生じ、平成 7 年以降は、出生数より死亡数が常に上回 っている状態が続いています。年々減少していく出生数に対し、死亡数は年々増加し、平 成 24 年には 263 人と急増しました。 図 1.出生数及び死亡数の推移(人) 出生数及び死亡数:鶴田町出生・死亡統計より(各年 1 月 1 日から 12 月 31 日まで) 人口:各年 9 月 30 日現在 - 3 - 総人口は、平成 2 年の 16,720 人に比べ、平成 22 年は 14,270 人と減少し、平成 42 年に は 10,649 人になると推計されています。また、65 歳以上の人口は、平成 2 年の 2,540 人 に比べ、平成 22 年は 4,157 人と増加し、平成 42 年は 4,354 人になると推計されています。 さらに、高齢化率は、平成 2 年の 15.2%に比べ、平成 22 年は 29.8%と増加し、平成 42 年には 40.9%になると推計されています。 図 2.人口及び推計人口(人) 平成 2 年と平成 12 年は 9 月末人口(人) 平成 22~42 年は「日本の地域別将来推計人口」 (平成 25 年 3 月推計) (2)平均寿命 町の平均寿命は、男性 77.0 歳、女性 86.1 歳で共に全国平均を下回っています。男性は、 県内順位が 40 市町村中 29 位で県平均よりも低く、全国順位ではワースト 22 位となって おり、平成 17 年のワースト 16 位に引き続き下位 30 市町村として公表されています。さ らに、男女差 9.1 年は県内で 2 番目の開きになっています。女性の県内順位は 4 位です。 図 3.平均寿命(歳) 厚生労働省平成 22 年生命表の概況(都道府県別・市町村別にみた平均寿命) - 4 - 5 年ごとの平均寿命の伸び幅を見ると、平成 22 年の統計では、男女ともに全国・県を 上回っています。 表 1.平均寿命の推移(歳) 男 女 平成 平成 平成 平成 平成 平成 差 1) 差 2) 差 1) 差 2) 7 年 17 年 22 年 7年 17 年 22 年 鶴田町 74.20 75.80 1.60 77.0 1.20 83.1 85.00 1.90 86.1 1.10 青森県 74.71 76.27 1.56 77.3 1.03 82.5 84.80 2.30 85.4 0.60 全国 76.80 78.89 2.09 79.59 0.70 83.25 85.75 2.50 86.35 0.60 1)平成 17 年平均寿命-平成 7 年平均寿命 2)平成 22 年平均寿命-平成 17 年平均寿命 厚生労働省平成 17 年都道府県別生命表の概況より (3)死因 死亡原因別で見ると、生活習慣病である、がん、心疾患、脳卒中で亡くなる人の割合は、 平成 19~23 年までの 5 年間で全体の約 6 割を占めています。 表 2.年代別死亡原因(人) 30 歳 30~ 35~ 40~ 45~ 以下 34 歳 39 歳 44 歳 49 歳 が ん 心疾患 肺 2 2 2 1 事 故 老 衰 29 33 150 270 28.2 3 2 10 10 8 14 167 215 22.4 3 1 6 11 135 156 16.3 2 4 2 14 55 80 8.4 1 3 4 5 24 40 4.2 32 32 3.3 2 1 3 肝臓病 1 5 1 2 1 3 2 呼吸不全 その他 不 明 総 計 1 2 21 25 2.6 2 1 4 24 2.5 1 6 10 1.0 2 3 0.3 74 95 9.9 4 8 0.8 1 1 1 割合 (%) 23 1 2 総計 (人) 19 腎不全 殺 75 歳 以上 5 1 2 65~ 70~ 69 歳 74 歳 5 炎 脳卒中 自 50~ 55~ 60~ 54 歳 59 歳 64 歳 1 1 1 1 3 7 1 2 6 2 5 5 19 13 41 50 56 割合(%) 0.6 0.2 0.5 0.5 2.0 1.4 4.3 5.2 5.8 鶴田町死亡統計(平成 19~23 年)より - 5 - 6 87 674 9.1 70.4 958 100.0 標準化死亡比 1)を高い順にみると、男性では腎不全・自殺・肺炎・心疾患の順で高く、 女性では肺炎・心疾患・肝疾患・悪性新生物の順で高くなっています。 なお、肺炎の標準化死亡比は、高齢者が多いと高くなる傾向にあります。 図 4. 平成 19~23 年の標準化死亡比 1) 標準化死亡比 = 全国平均を 100 として比較 健康あおもり 21(第 2 次)西北五地域計画より(市町村別標準化死亡比 平成 19 年~23 年分) (4)国保医療費 医療費の状況では、総医療費はいったん平成 21 年度に減少したものの、平成 22 年度か らは再び増加しています。平成 23 年度から平成 24 年度は総医療費の変化はありませんで したが、一人当たりの医療費を見ると、増加しています。 図 5.国民健康保険医療費の推移(百万円) 国民健康保険事業年報より - 6 - 医療受診者は、30~34 歳が 25.8%と最も少なく、70~74 歳が 115.1%と一番多い状況 で、50 歳代から上昇し続けています。 図 6.国民健康保険の年齢階級別による医療受診率(%) 120 115.1 医療受診率 100 93.2 80.0 80 62.7 58.0 60 44.1 38.9 40 44.9 42.3 34.7 25.8 20 0 国民健康保険疾病分類表平成 22 年 5 月分より 1)医療受診率とはレセプト件数を被保険者数で除し、これを基に被保険者の 100 人当たりの受診頻度 を求めた数値(医療受診率=レセプト件数÷被保険者数×100) 医療受診率を県と比較してみると、どの疾病においても、受診率は低く、1 件当たりの 医療費は高くなっています。これは、重症化してから受診するケースが多いことが原因と して考えられます。 表 3.平成 22 年 5 月分の疾病別医療受診状況 悪性新生物 受診率 1) 心疾患 糖尿病 1 件当医 1 件当医 受診率 1) 療費(円) 療費(円) 受診率 1) 脳血管疾患 1 件当医 療費(円) 受診率 1) 1 件当医 療費(円) 鶴田町 2.66 148,377 1.81 66,216 3.22 23,646 0.98 79,683 青森県 2.73 102,643 1.89 47,317 3.70 21,491 1.42 72,729 県内順位 18 位 21 位 8位 33 位 11 位 33 位 12 位 5位 1)加入者 100 人当たりの受診率 国民健康保険疾病分類表平成 22 年 5 月分より - 7 - 高血圧症で受診している割合が多く、30 歳代の若年層から出現しており、その後も増 加しています。なお、平成 22 年度の健診結果データでは、尿中塩分が 12.6gと高くなっ ており、食生活にも課題があることがうかがえます。 図 7.年代別疾病別医療受診率(%) 平成 22 年 5 月分 50.0 腎不全 40.0 1.1 4.3 他の循環器疾患 他の代謝疾患 糖尿病 30.0 高血圧症 0.5 2.0 20.0 0.8 1.6 10.0 0.0 0.0 1.6 4.0 0.8 2.7 0.0 2.7 0.0 0.0 0.8 4.7 0.8 3.1 7.3 2.4 5.4 0.4 3.5 6.8 7.0 6.4 11.7 6.6 5.9 0.2 5.4 6.3 4.8 4.2 30.2 23.9 15.7 0.5 3.5 6.2 4.4 7.0 4.4 11.8 1.1 4.1 0.0 5.0 23.1 27.1 18.9 5.6 年代別疾病別医療受診率=年代別疾病別受診件数/年代別受診件数総数 国民健康保険疾病分類表平成 22 年 5 月分より (5)介護保険の状況 支払件数及び保険給付額は、介護保険制度開始時の平成 12 年度から毎年増加していま す。 図 8.介護保険支払件数及び保険給付額の推移 平成 24 年度版「介護保険の実態」青森県国民健康保険団体連合会より - 8 - 総人口が減少しているにも関わらず、要介護認定者数及び受給者数は、年々増加する傾 向にあります。 図 9.介護保険認定者数及び受給者数の推移(人) 平成 24 年度版「介護保険の実態」青森県国民健康保険団体連合会より 総人口:高齢者人口等調査結果 [平成 12 年度=平成 13 年 2 月 1 日現在、各年度=2 月 1 日現在] 認定者数・受給者数:介護保険事業状況報告 [平成 12 年度=平成 13 年 3 月分、各年度 3 月分] 介護認定者 737 人の保有疾患は、筋骨格系疾患が最も多く、次いで高血圧症、脳血管疾 患、認知症、心疾患と続いています。 表 4.介護認定者の保有疾患(全体 737 人) 延べ人数 割合 保有疾患 (人) (%) 1位 筋骨格系疾患 316 42.9 2位 高血圧症 315 42.8 3位 脳血管疾患 235 31.9 4位 認知症 189 25.7 5位 心疾患 123 16.7 要介護認定主治医意見書平成 21 年 3 月から平成 22 年 3 月分より - 9 - 表 5.健康課題に関連する全体像 県と比較して課題となるもの 項 目 人口構成 1 H22年 国勢調査 平均寿命 厚生労働省2005年(17年) 死亡 2 H22年 人口動態調査 早世予防からみた 死亡(64歳以下) H22年人口動態調査 全国 総人口 0歳~14歳 15歳~64歳 65歳以上 (再掲)75歳以上 男 性 女 性 死亡原因 人数 割合 128,057,352 16,803,444 13.2% 81,031,800 63.8% 29,245,685 23.0% 14,072,210 11.1% 78.8 85.8 死亡率 死亡原因 (10万対) 279.7 悪性新生物 349.3 2位 心疾患 149.8 心疾患 3位 脳血管疾患 4位 5位 合 計 336.4 46 322.4 97.7 脳血管疾患 137.5 肺炎 40 280.3 肺炎 94.1 肺炎 119.1 脳卒中 12 84.1 老衰 35.9 老衰 44.4 老衰 14.7% 2,578 人 男 性 110,065 人 18.9% 1,769 人 女 性 56,584 人 10.0% 809 人 4,845,942人 15.0% 20.5% 19 人 18.3% 10.6% 9人 10.8% 65,678人 809 人 28,917,121人 13,772,700人 16.2% 63,590人 18.0% 790 人 18.7% 再)75歳以上(%) 4,052,938人 29.4% 54,734人 31.0% 707 人 16.7% 再)65-74歳(%) 643,446人 4.2% 8,856人 5.0% 83 人 2.0% 149,558人 0.3% 2,088人 19 人 0.4% うち脳血管疾患 16 人 割合(/2号認定者) 第1号被保険者分 介護給付費 (単位:千円) 第5期保険料額(月額) 加入者(年度平均) 給付費 1人あたり 6,328,280,695 医療費総額(千円) 219 給付費 1人あたり 93,621,765 4972 1,185,371 5491 181,374 人 904,795 789,354 686,125 12,721,335,977,000 人数 割合 36,058,660 人 ー 143,168,514 割合 1,560,935 人数 割合 6,456 人 - 人数 31.1% 23年度末 自立支援医療 (更生医療)意見書より 6 94.6% 6,177 人 退職 1,875,252 人 5.2% 24,449 人 5.4% 279 人 医療費総額 (千円) 一般 (千円) 退職 (千円) 28.40% 医療費 1人あたり 10,452,864,654,100 289,885 医療費 456,568 人 32.7% 1人あたり 医療費 1,551,023 4.3% 45.2% 1人あたり 234,577 円 610,485,960 361,319,561 285,399 213,934 1,469,632 231,511 円 696,961,784,076 371,663 294,888 81,390 308,297 円 2352.0 45 人 9,755,910,459,792 透析患者数/人口千対 3,230人 3.2 糖尿病性腎症/割合 H22年度 特定健診・特定保健指 導実施結果集計表 特定保健指導 受診者数 7,169,761 終了者数 198,778 受診率 受診者数 受診率 全国順位 受診者数 受診率 全県順位 32.0% 85,021 28.2% 33 位 1,650 39.4 7位 実施率 終了者数 実施率 全国順位 終了者数 実施率 全県順位 20.8% 3,265 32.4% 10 位 28 14.5 32 位 出生数 1,071,304人 9,711人 79 人 出生率(千対) 8.5 7.1 5.5 9.6 9.5 7.6 0.75 0.78 1.3 低体重児出生率 H22年 人口動態調査 95.7% 432,119 人 特定健診 7 11.4% 94.8% 特定健診 特定保健指導 出生 22.7% 733 人 34,183,408 人 (再掲) 70歳以上 人工透析患者 1,463 人 一般 (再掲) 前期高齢者 平成22年度 国民健康保険事業年報 2,275 人 11,212,950 人 加入率(年度末) 医療費 278 5,800 (再掲) 70歳以上 5 84.2% 1人あたり 年度末現在 被保険者数 (再掲) 前期高齢者 平成22年度 国民健康保険事業年報 給付費 14,059,915 人 1人あたり医療費(円) 被保険者数 国保 49.1 28 人 4,696,384人 2号認定者数/ 2号人口に対する割合 H22年度後期高齢者 医療事業状況報告 7 43,221,255人 (平成22年3月31日現在) 後期高齢者医療 悪性新生物 126,923,410人 1号被保険者 計** 75歳以上** 4 (10万対) 192.3 心疾患 176,549 人 1号認定者数/1号被保険 者 に対する割合 人数 割合 14,270 1,779 12.5% 8,234 57.7% 4,257 29.8% 2,331 16.3% 75.8 全国ワースト16位 85.0 死亡率 原因 人数 48 40-64歳人口 H21年度 介護保険事業状況報告 (10万対) 悪性新生物 (平成22年3月31日現在) 3 鶴田町 人数 割合 1,373,339 171,842 12.6% 843,587 61.7% 352,768 25.8% 179,653 13.1% 76.3 48位 84.8 48位 死亡率 原因 1位 認定者数(H21年度末) 総人口 介護保険 青森県 (出生百対) 極低体重児出生率 (出生百対) - 10 - 第3章 課題別の実態と対策 3-1 前計画の評価 前計画では 5 つの項目で目標を掲げてきましたが、具体的な目標が設定されておらず、評 価は難しいものとなっています。 (1)子どもの頃からの正しい食習慣の普及に努めます。 いずれも目標値には到達できませんでしたが、平成 13 年に比べると朝食を欠食する児 童生徒及び肥満児の割合は減少しています。 表 6.子どもの様子(%) 平成 13 年度 平成 22 年度 平成 22 年度 項 目 実績 目標 実績 1) 朝食を欠食する児童生徒 11.3 0 8.4 2) 幼児、児童生徒の肥満児 16.2 7.0 11.5 1)鶴田町食生活等状況調査結果より 2)鶴田町幼児・児童・生徒の肥満状況調査結果より (2)体力に合わせた運動を心がけ、健康維持に努めます。 運動習慣の定着には、平成 23 年度より健康運動指導士を採用し、定期的な健康運動教 室を実施してきましたが、運動習慣の定着には至っていませんでした。 表 7.運動習慣について(%) 平成 23 年度 平成 23 年度 項 目 実績 青森県 30分以上の運動習慣あり 20.7 31.0 歩行又は身体活動が1日1時間以上 65.5 43.9 平成 23 年度特定健診法定報告 (3)健康で長生きするため、生きがいを持って生活します。 数値として評価することが難しく、評価できませんでした。 (4)健康管理のため、年に1回は健康診査を受けます。 目標値は、全国 1 位の受診率を参考にしましたが、いずれも到達しませんでした。しか し、国・県の受診率を上回っています。 表 8.健(検)診受診率(%) 平成 11 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 23 年度 平成 23 年度 健診項目 実績 目標 実績 青森県 全国 基本健診 50.9 ― ― ― ― 特定健診 ― 65 40.4 29.0 32.7 胃がん検診 44.0 65 57.2 21.7 9.2 大腸がん検診 44.7 90 64.6 28.6 18.0 肺がん検診 85.8 90 81.4 22.4 17.0 1) 子宮がん検診 40.4 60 41.8 29.4 23.9 1) 乳がん検診 43.7 85 22.4 17.9 18.3 平成 23 年度地域保健・健康増進報告より 1)子宮がん・乳がん検診に関しては平成 16 年度より計上の仕方が変更となった。 - 11 - (5)健康を守るため、食卓に野菜を取り入れ、減塩に努めます。 食塩、野菜の摂取量は、いずれも目標値には到達できませんでした。 表 9.食塩、野菜の摂取量(g) 平成 14 年度 平成 23 年度 平成 23 年度 項 目 実績 目標 実績 1) 食塩の 1 日摂取量 13.2 10.0 未満 12.8 2) 野菜の 1 日摂取量 217.3 350 以上 240.73) 1)集団健診尿中塩分検査結果より 2)食品摂取量季節変動調査より 3)平成 23 年度メディコトリム食事記録より 3-2 計画の基本的な方向 健康増進法では、第 2 条において、健康な生活習慣の重要性に対する関心と理解を深め、 生涯にわたって、自らの健康状態を自覚するとともに、健康増進に努めなければならない ことを国民の責務とし、また、第 3 条において、教育活動及び広報活動を通じた健康増進 に関する正しい知識の普及、健康増進に関する情報の収集、整理、分析及び提供並びに研 究の推進、健康増進に係る人材の養成及び資質の向上を図るとともに、健康増進実施者そ の他の関係者に対し、必要な技術援助を与えることに努めなければならないことを国及び 地方公共団体の責務としています。 このことから、町では、健康診査などで得た個々人のデータを詳しく分析し、町民一人 ひとりが自分の生活の状態や能力、ライフステージに応じた主体的な取組ができるよう、 科学的な支援を積極的に進めます。 3-3 目標設定の考え方 目標の設定方法について、健康日本21(第2次)では、「科学的根拠に基づいた実態 把握が可能な具体的目標を設定する必要がある。」としており、さらに、 「目標とされた指 標に関する情報収集に現場が疲弊することなく、既存のデータの活用により、自治体等が 自ら進行管理できる目標の設定を行うことが重要である。」としています。 また、「重要な目標とする項目は、国、地方公共団体において既存の統計調査で毎年度 モニタリングすることが可能な指標とすることが望ましい。」としており、その例示もし ています。 町では、これらのことを踏まえ、町の特徴や問題点を整理したうえで、目標項目を以下 のとおり設定しました。 - 12 - 3-4 生活習慣病の予防 (1)がん 人体には、遺伝子の変異を防ぎ、修復する機能がもともと備わっていますが、ある遺伝 子の部分に突然変異が起こり、無限に細胞分裂を繰り返し、増殖していく、それが“がん” です。たった一つのがん細胞が倍々に増えていき、30 回位の細胞分裂を繰り返した 1 ㎝ 大のがん細胞が、検診で発見できる最小の大きさと言われています。30 回位の細胞分裂 には 10~15 年の時間がかかると言われています。 がんは、遺伝子が変異を起こすもので、原因が多岐にわたるため予防が難しいとされて きましたが、生活習慣の中にがんを発症させる原因が潜んでいる事も明らかになってきま した。また、細胞であればどこでもがん化する可能性はありますが、刺激にさらされやす いなど、がん化しやすい場所も明らかにされつつあります。 (ア)基本的な考え方 ①発症予防 がんのリスクを高める要因としては、がんに関連するウイルスへの感染、喫煙、過 剰飲酒、身体活動の不足、肥満、やせ、野菜・果物摂取不足、塩分・塩蔵品の過剰摂 取など生活習慣に関連するものがあります。 がんのリスクを高める生活習慣は、循環器疾患や糖尿病の危険因子と同様であるた め、循環器疾患や糖尿病への取り組みとしての生活習慣の改善が、結果的にはがんの 発症予防につながってくると考えられます。 ②重症化予防 生涯を通じて、2 人に 1 人は一生のうちに何らかのがんに罹患すると言われていま す。 進行がんの罹患率を減少させ、がんによる死亡を防ぐために最も重要なのは、がん の早期発見です。 早期発見するためには、自覚症状が無くても定期的にがん検診を受けることが必要 になります。 (イ)現状 ①がんによる死亡状況 平成 19~23 年までの 5 年間のがん死亡数 270 人を見ると、男性が 153 人、女性が 117 人で、男性の方が約 1.3 倍多くなっています。 65 歳未満の死亡数 58 人を見ると、男性が 37 人、女性が 21 人で、男性の方が約 1.8 倍多くなっています。 - 13 - 表 10. がんの死亡数(人) 全体 死亡数 平成 19 年 平成 20 年 平成 21 年 平成 22 年 平成 23 年 計 190 212 186 187 183 958 人数 61 68 43 48 50 270 割合 (%) 32.1 32.0 23.1 25.7 27.3 28.2 がん死亡 性別 65 歳未満(再掲) 男 女 男 女 34 27 8 2 36 32 8 6 23 20 3 4 31 17 9 5 29 21 9 4 153 117 37 21 56.7% 43.3% 63.8% 36.2% 鶴田町死亡統計(平成 19~23 年)より 町で実施している検診項目 町で実施しているがん検診項目の部位別死亡数を多い順に見ると、男性では、肺 46 人、胃 27 人、大腸 15 人の順となっています。女性では、大腸 20 人、胃 17 人、 肺 12 人の順となっています。 また、がん死亡の中でも検診受診によって死亡率の減少効果があるとされる「胃・ 肺・大腸・子宮頸部・乳」などのがん(町で実施している検診項目)による死亡者は 154 人で、全がん死亡の 57.0%を占めています。さらに、65 歳未満は 154 人中 42 人 (27.3%)となっています。 表 11. 町で実施しているがん検診項目の部位別死亡数(人) 性別 65 歳未満(再掲) 死亡 部位 数 男 女 男 女 肺 58 46 30.1% 12 10.3% 15 40.5% 3 14.3% 胃 44 27 28.8% 17 14.5% 9 24.3% 5 23.8% 大 腸 35 15 9.8% 20 17.1% 3 8.1% 1 4.8% 前立腺 8 8 5.2% - - 0 0% - - 乳 4 - - 4 3.4% - - 3 14.3% 子 宮 3 - - 3 2.6% - - 1 4.8% 卵 巣 2 - - 2 1.7% - - 2 9.5% 計 154 96 62.7% 58 49.6% 27 73.0% 15 71.4% その他 116 57 37.3% 59 50.4% 10 27.0% 6 28.6% 合計 270 153 100% 117 100% 37 100% 21 100% 鶴田町死亡統計(平成 19~23 年)より がんの標準化死亡比 1)を見ると、男性は総数では県より低くなっていますが、胃と 肺は県より高くなっています。女性は胃、大腸、肺において県より高くなっています。 表 12. 平成 19~23 年のがんの標準化死亡比 総数 胃 大腸 肺 子宮 男 女 男 女 男 女 男 女 女 鶴田町 112.2 114.4 121.0 131.7 109.8 123.9 135.4 103.9 74.1 青森県 116.4 107.0 118.1 114.0 137.6 121.6 114.3 98.2 98.3 1) 標準化死亡比 = 全国平均を 100 として比較 健康あおもり 21(第 2 次)西北五地域計画より(市町村別標準化死亡比平成 19 年~23 年分) - 14 - ②がん検診の状況 平成 23 年度がん検診受診率を見ると、全ての項目において、国・県よりも高くな っています。 表 13.平成 23 年度がん検診受診率(%) 検診項目 鶴田町 1) 青森県 全国 男性 55.9 21.2 9.4 胃 女性 58.3 22.1 9.1 男性 61.2 26.4 17.1 大腸 女性 67.2 30.2 18.6 男性 76.0 21.6 16.5 肺 女性 85.9 23.0 17.4 子宮 女性 41.8 29.4 23.9 乳 女性 22.4 17.9 18.3 1)平成 23 年度地域保健・健康増進事業報告より がん検診受診率は、ほぼ横ばいで推移しています。 図 10.がん検診受診率の推移(%) 各年度地域保健・健康増進事業報告に基づき算出 子宮がん・乳がん検診に関しては平成 16 年度より計上の仕方が変更となった。 乳がんに関しては平成 19 年までは 40 歳以上全員だが、 平成 20 年度以降は 60 歳以上の「マ ンモグラフィのみ」は統計に反映されないため、40~58 歳の人数となり、受診率は低く なっている。 ③がん検診精密検査の状況 がん検診で異状が見つかった人のうち、毎年約9割の人は、精密検査を受診してい ます。 表 14.がん検診の精密検査受診状況(%) 検査項目 平成 19 年度 平成 20 年度 平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 胃 92.7 88.9 89.3 92.9 87.1 大腸 90.4 87.4 87.3 90.6 91.5 肺 91.3 86.3 85.2 90.9 89.9 - 15 - 前立腺 子宮 乳 77.4 100 100 51.2 40.0 90.4 20.0 100 92.2 41.5 100 91.9 54.9 100 95.2 公益社団法人青森県総合健診センター事業概要より (ウ)目標 ①がん検診受診率の向上 がん検診受診率 平成 11 年度 平成 23 年度 平成 35 年度 平成 29 年度 検診項目 実績 現状 1) 目標 国目標 胃 44.0% 57.2% 72.6% 50% 大腸 44.7% 64.6% 89.7% 50% 肺 85.8% 81.4% 90% 50% 子宮 40.4% 41.8% 50% 50% 乳 43.7% 22.4% 50% 50% 設定理由 国の基準を満たし ているため、平成 11 年の実績と平成 23 年実績の上昇率を 利用して設定 1)平成 23 年度地域保健・健康増進事業報告より ②がん検診精密検査受診率の向上 がん検診精密検査受診率(%) 平成 23 年度 平成 35 年度 検診項目 設定理由 現状 1) 目標 胃 87.1% 大腸 91.5% 肺 89.9% 100% 国と同様に設定 子宮 100% 乳 95.2% 1)平成 23 年度地域保健・健康増進事業報告より (エ)対策 ①ウイルス・細菌感染によるがん発症予防の推進 ・子宮頸がん予防:中学 1 年生~高校 1 年生に相当する年齢の女性へワクチン接種 ・肝臓がん予防: 40・45・50・55・60・65・70 歳で一度も検査を受けた事のない方 の肝炎ウイルス検査の実施 ・成人T細胞白血病の予防:妊婦の HTLV-1 抗体検査の実施 ・胃がんの予防:20~40 歳のピロリ菌検査の実施 ②がん検診受診行動の促進 ・がん予防の重要性の啓発 ・がん検診の受診勧奨:広報等、各種団体の集会等を活用、保健協力員等と協力した 受診勧奨体制づくり、未受診者への個別受診勧奨 ・保健協力員へのがん検診の重要性の周知(組織育成と活動促進) ③がん検診精密検査対象者の病院受診行動の促進 ・がん精密検査対象者に対する受診勧奨 ・がん精密検査対象者に対する検査料の補助 - 16 - (2)循環器疾患 脳血管疾患と心疾患などの循環器疾患は、がんと並んで主要な死因のひとつであり、単 に死亡を引き起こすだけでなく、急性期治療や後遺症治療を要し、個人的にも社会的にも 大きな負担となっています。 循環器疾患は、血管の損傷によっておこる疾患で、その予防の基本は危険因子の管理に あります。確立した危険因子としては、高血圧、脂質異常症、喫煙、糖尿病の 4 つがあり、 循環器疾患の予防には、これらの危険因子を、健診結果のデータで複合的・関連的に見て、 改善を図っていく必要があります。 特に、糖尿病は、心血管疾患のリスクを高め、神経障害、網膜症、腎症、足の潰瘍や壊 死、歯周病などの合併症を併発することによって、個人の生活の質並びに社会活力と医 療・福祉等の社会資源に多大な影響を及ぼすことから、その管理には特段の留意が必要で す。また、新規透析導入の最大の原因疾患でもあり、心筋梗塞や脳卒中のリスクを 2~3 倍にも増加させるといわれています。 (ア)基本的な考え方 ①発症予防 循環器疾患の危険因子を管理するためには、町民一人ひとりが栄養、運動、喫煙、 飲酒といった生活習慣の改善に主体的に取り組むことと、町がそれを科学的根拠に基 づいて積極的に支援していくことが重要です。 ②重症化予防 循環器疾患における重症化予防は、高血圧症、脂質異常症及び糖尿病の治療率を上 昇させることが必要になります。どれほどの値であれば治療する必要があるかなどに ついて、自分自身の身体の状態を正しく理解し、段階に応じた予防ができることへの 支援が重要です。 また、未治療であったり、治療を中断したり、治療中でも検査値のコントロールが 不良な場合は、合併症の増加につながるため、治療を継続し、検査値を良好な状態に 維持することが必要になります。 (イ)現状 ①循環器疾患による死亡状況 平成 19~23 年の循環器疾患の死亡数のうち、心疾患による死亡数 215 人の内訳を 見ると、うっ血性心不全 60 人、心筋梗塞 51 人、心不全 46 人の順となっています。 65 歳未満を見ると死亡数は 26 人で、男性が 20 人と女性よりも多くなっています。 原因疾患は多い順にその他(循環不全等)、心筋梗塞、心不全となっています。 脳血管疾患(脳卒中)による死亡数 80 人の内訳を見ると、脳梗塞 49 人、脳出血 23 人、くも膜下出血 8 人の順となっています。65 歳未満を見ると死亡数は 9 人で、 男性が 4 人、女性が 5 人となっています。 - 17 - 心疾患 表 15. 平成 19~23 年の循環器疾患の死亡数(人) 性別 65 歳未満(再掲) 割合 項 目 人数 (%) 男 女 男 女 うっ血性心不全 60 27.9 20 40 3 0 虚血性心疾患 56 26.0 30 27 6 1 心筋梗塞 51 91.1 27 24 6 0 再掲 狭心症 1 1.8 1 0 0 0 その他の虚血性心疾患 4 7.8 2 2 0 1 心不全 46 21.4 22 24 3 3 その他(循環不全等) 53 24.7 27 26 8 2 計 215 100.0 99 116 20 6 脳梗塞 49 61.3 24 25 0 1 脳出血 23 28.8 11 12 4 2 くも膜下出血 8 10.0 2 6 0 2 計 80 100.0 37 43 4 5 脳血管疾患 鶴田町死亡統計(平成 19~23 年)より ②人工透析者の状況 原因・関連疾患別に人工透析者数を見ると、糖尿病 20 人、原因不詳の腎不全 8 人、 高血圧 5 人、腎炎 4 人の順となっています。診断から透析までの期間を見ると、糖尿 病と診断されてから、30 歳代では 5~6 年、40 歳代では 1 年程度で人工透析になって います。年代別に見ると、60 歳代の 11 人が一番多くなっています。 表 16.平成 23 年度原因・関連疾患別人工透析者数及び診断から透析までの期間 30 歳代 40 歳代 50 歳代 60 歳代 70 歳代 80 歳代 合計 人数(人) 2 2 1 11 3 1 20 糖尿病 期間(年) 5~6 ~1 不詳 2~27 3~25 不詳 人数(人) 1 3 1 5 高血圧 期間(年) ~12 2~7 ~5 人数(人) 2 2 IgA 腎症 期間(年) 4~14 人数(人) 1 1 2 ネフローゼ 期間(年) ~13 ~3 人数(人) 1 1 2 4 腎炎 (慢性糸球体腎炎等) 期間(年) ~1 ~4 ~3 人数(人) 1 1 腎アミロイ ドーシス 期間(年) ~1 人数(人) 1 1 腎硬化症 期間(年) 不詳 人数(人) 3 5 8 原因不詳の 腎不全 期間(年) 不詳 1~5 合 計(人) 4 3 4 18 6 8 43 平成 24 年 7 月現在の国保特定疾病・後期特定疾病・更生医療・身障手帳から - 18 - ③特定健康診査の受診状況 平成 20 年度から導入された特定健康診査・特定保健指導の実施率は、生活習慣病 対策に対する取組状況を反映する指標として設定されています。 町の特定健康診査の受診率は、少しずつ高くなっていますが、各年度とも目標値に 達していません。 図 11.特定健康診査受診状況(%) 第 2 期特定健康診査等実施計画よりグラフ化 目標:第 1 期特定健診等実施計画より 町受診率:平成 20~24 年度は法定報告 ※評価となる法定報告は、受診者、対象者ともに、国保被保険者の実施年度中 40~74 歳となる者で、かつ当 該実施年度の一年間を通じて加入している者(年度途中での加入・脱退等異動のない者)が実績となります。 特定健康診査の受診状況を男女別、年代別に見ると、女性に比べ男性の受診率が低 く、40 歳代、50 歳代の働き盛りの世代の受診率が低くなっています。 なお、健診申込書に記入された受診しない理由の主なものは「病院で受ける」「職 場で受ける」「受けたくない」などです。 図 12. 男女別及び年代別特定健康診査受診率(%) 第 2 期特定健康診査等実施計画よりグラフ化 平成 20~23 年度法定報告より - 19 - 継続して特定健康診査を受診することで、個人の身体(健診結果)への理解や考え方 が深まり、確かな自己管理能力が身に付くことにつながります。 平成 20 年から 23 年の 4 年間での受診者実数は 2,317 人で、そのうち 42.3%の 979 人が 4 年継続して受診しています。 表 17.受診回数別受診者実数 1回 2回 3回 4 回連続 合計 受診者実数(人) 517 410 411 979 2,317 割合(%) 22.3 17.7 17.7 42.3 100 平成 20~23 年度の 4 年間 ④メタボリックシンドロームの状況 メタボリックシンドローム(注 1)は循環器疾患との関連が証明されています。 (注 1)メタボリックシンドロームの判定基準 ①腹囲:男性 85 ㎝以上・女性 90 ㎝以上 ②血圧:収縮期血圧 130 ㎜ Hg 以上または拡張期血圧 85 ㎜ Hg 以上 ③血中脂質:中性脂肪 150 ㎎/dl 以上または HDL コレステロール 40 ㎎/dl 未満 ④血糖:空腹時血糖値 110 ㎎/dl 以上 ★①と②~④の 2 つ以上に該当する者をメタボリックシンドローム該当者とする。 ★①と②~④の 1 つのみ該当する者をメタボリックシンドローム予備軍とする。 平成 23 年度特定健診結果から、メタボリックシンドローム予備軍及び該当者を見 ると、受診者 1,711 人のうち、腹囲が基準値を超えている人は 523 人(30.6%)とな っています。そのうち、男性が 351 人(47.6%)と女性より多くなっています。腹囲 のみの人を見ると、年代が上がると減少していき、男性は 50 歳代の 23.7%、女性は 40 歳代の 56.3%が一番多くなっています。 メタボリックシンドローム該当者は 60 歳代が一番多く、予備軍は 70~74 歳が一番 多くなっています。男女別にみると、男性のメタボリックシンドローム該当者は年代 が上がると増加し、予備軍は減少しています。女性のメタボリックシンドローム該当 者は 60 歳代が一番多く、予備軍は 70~74 歳が一番多くなっています。 - 20 - 表 18.メタボリックシンドローム予備軍・該当者 健診受 診者 B (人) 有所見の重複状況 肥満 男性 85 ㎝以上 女性 90 ㎝以上 C (人) C/B (%) 腹囲のみ (所見なし) D D/C (人) (%) メタボリック 該当者 E (人) E/B (%) (腹囲+2 または 3 項目) 3 項目全て F F/(E+J) (人) (%) 血糖+血圧 G G/(E+J) (人) (%) 総数 男性 - 21 - 総数 1,711 523 30.6 86 16.4 217 12.7 36 8.2 43 40 代 222 67 30.2 19 28.4 20 9.0 4 8.3 50 代 438 130 29.7 31 23.8 43 9.8 7 60 代 703 223 31.7 28 12.6 105 14.9 70-74 348 103 29.6 8 7.8 49 総数 737 351 47.6 54 15.4 40 代 105 51 48.6 10 50 代 191 93 48.7 60 代 304 147 70-74 137 総数 血圧+脂質 H H/(E+J) (人) (%) 血糖+脂質 I I/(E+J) (人) (%) 女性 9.8 123 28.1 15 1 2.1 11 22.9 4 8.3 7.1 6 6.1 26 26.3 4 15 7.7 25 12.8 60 30.8 14.1 10 10.5 11 11.6 26 157 21.3 28 9.4 33 11.1 19.6 16 15.2 3 7.3 1 22 23.7 35 18.3 7 9.9 48.4 19 12.9 70 23.0 10 60 43.8 3 5.0 36 26.3 974 172 17.7 32 18.6 60 40 代 117 16 13.7 9 56.3 50 代 247 37 15.0 9 60 代 399 76 19.0 70-74 211 43 20.4 メタボリック 予備軍 J (人) J/B (%) L (人) 血糖 脂質 L/(E+J) M M/(E+J) (%) (人) (%) 141 32.3 13 3.0 66 15.1 28 12.6 8 16.7 1 2.1 19 39.6 4.0 56 12.8 30 30.3 4 4.0 22 22.2 5 2.6 90 12.8 65 33.3 5 2.6 20 10.3 27.4 2 2.1 46 13.2 38 40.0 3 3.2 5 5.3 86 29.0 10 3.4 140 19.0 89 30.0 10 3.4 41 13.8 2.4 9 22.0 3 7.3 25 23.8 7 17.1 1 2.4 17 41.5 6 8.5 19 26.8 3 4.2 36 18.8 18 25.4 3 4.2 15 21.1 7.8 18 14.1 39 30.5 3 2.3 58 19.1 49 38.3 3 2.3 6 4.7 8 14.0 8 14.0 19 33.3 1 1.8 21 15.3 15 26.3 3 5.3 3 5.3 6.2 8 5.7 10 7.1 37 26.4 5 3.6 80 8.2 52 37.1 3 2.1 25 17.9 4 3.4 1 14.3 0 0.0 2 28.6 1 14.3 3 2.6 1 14.3 0 0.0 2 28.6 24.3 8 3.2 0 0.0 0 0.0 7 25.0 1 3.6 20 8.1 12 42.9 1 3.6 7 25.0 9 11.8 35 8.8 5 7.5 7 10.4 21 31.3 2 3.0 32 8.0 16 23.9 2 3.0 14 20.9 5 11.6 13 6.2 2 5.3 3 7.9 7 18.4 1 2.6 25 11.8 23 60.5 0 0.0 2 5.3 平成 23 年度特定健康診査等法定報告より 3.4 220 12.9 (腹囲+1 項目) 血圧 K K/(E+J) (人) (%) ⑤特定保健指導の状況 特定保健指導の実施率は、各年度とも目標に達しておらず、県より低い状態にあり ます。平成 23 年度までは、健診結果を郵送後、1~3 か月後に改めて、初回面接を実 施していましたが、利用者を増やし、さらに、途中脱落者を減らして終了に結びつけ るために、平成 24 年度からは、健診結果が出次第、家庭訪問にて直接、健診結果を 説明し、初回面接としました。その結果、実施率が 36.0%に伸びています。 図 13.特定保健指導の実施目標及び実施率 目標:第 1 期特定健診等実施計画より 町受診率:平成 20~24 年度は法定報告 ※評価となる法定報告は、受診者、対象者ともに、国保被保険者の実施年度中 40~74 歳と なる者で、かつ当該実施年度の一年間を通じて加入している者(年度途中での加入・脱 退等異動のない者)が実績となります。 平成 23 年度特定健診結果から、判定基準別の割合を見ると、受診者 1,711 人のう ち、1 次:すべての健診項目が正常の人(発症予防のための保健指導対象者)は 132 人(7.7%)、2 次:異常値を示す健診項目はあるが医療受診勧奨判定値以下の人(早 期発見、早期治療をする血管変化の予防の保健指導対象者)は 544 人(31.8%)、3 次:医療受診勧奨判定値以上の健診項目が 1 項目以上ある人(発病後、進行を抑制し、 再発や重症化を防ぐ保健指導対象者)は 1,035 人(60.5%)となっています。 また、健診項目ごとの指導内容別の割合を見ると、LDL-コレステロールの 562 人 (32.8%)が一番多くなっており、早急な受診勧奨が必要な人が 223 人います。次に 多いのは血圧の 341 人(19.9%)で、早急な受診勧奨が必要な人が 55 人います。 - 22 - 表 19.平成 23 年度特定健康診査結果 判定 判定基準別割合(受診者 1,711 人) 判定基準 1次 指導内容 全ての健診項目が正常の人 人数 (人) 割合 (%) 132 7.7 発症予防 異常値を示す健診項目はあるが医療 早期発見、早期治療し、血 544 受診勧奨判定値以下の人 管変化を予防する 医療受診勧奨判定値以上の健診項目 発病後の進行を抑制し、再 3次 1,035 が 1 項目以上ある人 発や重症化の予防 平成 23 年度特定健診結果(健診時国保だった 40~75 歳までの健康かるてデータ)より 2次 表 20. 平成 23 年度特定健康診査結果 受診者 数 (人) 項 目 割合 (%) 保健指導 判定値 人数 (人) 割合 (%) BMI 1,711 1,213 70.9 498 29.1 腹囲 1,711 1,188 69.4 523 30.6 中性脂肪 1,711 1,371 80.1 296 17.3 HDL コレステロール 1,711 1,659 97.0 AST(GOT) 身体の 大きさ 医療受診勧 奨判定値 人数 (人) 割合 (%) 内臓脂肪の蓄積 内皮障害 インスリン抵抗性 血管へ の影響( 動脈硬化の危険因子) 44 2.6 2.4 11 0.6 1,711 1,401 81.9 265 15.5 45 2.6 ALT(GPT) 1,711 1,304 76.2 307 17.9 100 5.8 γ-GT (γ-GTP) 1,711 1,292 75.5 284 16.6 135 7.9 収縮期 1,711 1,130 66.0 316 18.5 拡張期 1,711 1,411 82.5 139 計 1,711 1,066 62.3 304 17.8 尿酸 1,680 1,531 91.1 104 6.2 45 2.7 空腹時血糖 1,675 1,222 73.0 364 21.7 89 5.3 267 40.2 80 12.0 血 圧 HbA1c 665 318 47.8 41 8.1 割合 (%) 43 2.5 7 0.4 161 9.4 19 1.1 6 0.4 341 19.9 55 3.2 10 0.6 52 7.8 21 3.2 223 13.0 77 4.5 12 0.7 クレアチニン 1,680 1,595 94.9 70 4.2 15 0.9 GFR 1,680 1,568 93.3 93 5.5 19 1.1 尿蛋白 1,698 1,624 95.6 44 2.6 30 1.8 尿潜血 1,668 1,327 79.6 175 10.5 166 10.0 1,711 450 26.3 562 32.8 腎臓 0.5 平成 23 年度特定健診結果(健診時国保だった 40~75 歳までの健康かるてデータ)より - 23 - 再掲② 人数 (人) 265 15.5 8 699 40.9 割合 (%) 1.1 1,692 1,672 98.8 LDL コレステロール 再掲① 人数 (人) 18 尿糖 その他の動脈 硬化危険因子 60.5 健診項目ごとの判定値別割合 正 常 人数 (人) 31.8 参考特定健康診査項目の保健指導判定値及び医療受診勧奨判定値 正常値 保健指導 判定値 ~24.9 25.0~ 男性 ~84.9 85~ 女性 ~89.9 90~ 中性脂肪 ~149 150~299 300~ HDL コレステロール 40~ 35~39 ~34 AST(GOT) ~30 31~50 51~ ALT(GPT) ~30 31~50 51~ γ-GT(γ-GTP) ~50 51~100 101~ 収縮期 ~129 130~139 140~ 160~ 180~ 拡張期 ~84 85~89 90~ 100~ 110~ 計 正常血圧 項 目 BMI 身体の 大きさ 医療受診勧 奨判定値 再掲① 再掲② メタボリックシン ドローム診断基準 検討委員会:メタボ リックシンドロー ムの定義と診断基 準 腹囲 内臓脂肪の蓄積 内皮障害 イ ン ス リン 抵 抗 性 血管への影響(動脈硬化の危険因子) 血 圧 ~7.0 7.1~7.9 8.0~ 空腹時血糖 ~99 100~125 126~ HbA1c ~5.5 5.6~6.4 6.5~ 尿糖 (-)or(±) (+) (2+)~ ~1.00 1.01~1.29 1.3~ ~0.70 0.71~0.99 腎臓 その他の動脈 硬化危険因子 男性 女性 50~60 未満 50 未満 70 歳以上:40 未満 (-)or(±) (+) (2+)~ (-)or(±) (+) (2+)~ ~119 120~139 140~ 60~ 尿蛋白 尿潜血 LDL コレステロール - 24 - 日本動脈硬化学会:動 脈硬化症疾患予防ガ イドライン 日本消化器病学 会:肝機能研究班意 見書 日本高血圧学会:高 血圧治療ガイドラ イン Ⅲ度以上 日本痛風・核酸代謝 学会:高尿酸血症・ 痛風の治療ガイド ライン 7.0~ 8.0~ 日本糖尿病学会:糖 尿病治療ガイド 人間ドック学会:判 定区分 1.0~ 70 歳以上:40~ GFR 400~ 正常高値血圧 Ⅰ度高血圧以上 Ⅱ度以上 尿酸 クレアチニ ン 参考 日本腎臓学会:CKD 診療ガイド 160~ 180~ 日本動脈硬化学会:動 脈硬化症疾患予防ガ イドライン (ウ)目標 項 目 特定健康診査受診率 特定保健指導実施率 平成 23 年度 平成 29 年度 現状 目標 41.5% 60% 36.0% 60% 設定理由 第2期特定健康診 査等実施計画より (エ)対策 ①特定健康診査受診行動の促進 ・生活習慣病予防の重要性の啓発 ・特定健康診査の受診勧奨:広報等、各種団体の集会等を活用、保健協力員等と協力 した受診勧奨体制づくり、未受診者への個別受診勧奨、30 歳代からの健康診査の 実施 ・保健協力員への特定健康診査の重要性の周知(組織育成と活動促進) ・特定健康診査の事業所健診との連携体制の構築 ②町民一人ひとりの自己健康管理の積極的な推進 ・生活習慣病発症リスクに関する情報提供 ・特定健康診査時に詳細項目(心電図、貧血、眼底、HbA1c、クレアチニン、尿酸) 検査の実施 ・結果説明会の実施 ・支援内容別対象者を明確にする:特定保健指導、重症化予防、医療受診勧奨 ・明確にした支援内容別保健指導の実施 ・結果返却後も個人台帳を作成し、継続した疾病管理を行う ・重症化予防に関する医療機関との連携強化 ・病態別専門医等による研修会の実施 - 25 - 3-5 より良い生活習慣の定着(生活習慣病予防) (1)栄養・食生活 食は、社会的・文化的な営みであると同時に、生命と健康の維持や子どもたちの健やか な成長に欠くことのできないものであるが、多くの生活習慣病を予防する観点から見ても 大変重要なことです。 当町では、肥満状態の子どもの割合が高い状況にあることから、朝ごはん条例の基本方 針である「ごはんを中心とした食生活の改善」に関する取組を通して、子どもの頃から栄 養バランスの良い適切な食習慣が身につき、さらには、生涯を通して、栄養・食生活に関 する正しい知識が得られる環境づくりを推進する必要があります。 (ア)基本的な考え方 がん、循環器疾患、糖尿病などの生活習慣病の発症予防には、適正体重を維持するた めに、活動量に見合ったエネルギー摂取量と適正な量と質の食品摂取の選択が重要にな ってきます。食べたものは体の中で代謝され、その結果が健診データとなって現れます。 代謝などの身体のメカニズムと生活習慣(食)との関係を理解し、適正な改善を自ら 選択し、行動変容につなげることが重要であることから、個人の健診結果を読み解き、 ライフサイクルを考慮し、自分に合った食品の選択が自らできるよう支援します。 (イ)現状 ①適正体重の維持(肥満、やせの減少) 町の子どもの肥満出現率は、国・県平均よりも高くなっています。成人に関しては 県よりは少なくなっています。 図 14.子どもの肥満状況(%) 図 15.成人の肥満状況(%) <子ども>全国・青森:平成 22 年度学校保健統計より 鶴田町:平成 22 年度幼児・児童・生徒肥満状況調査結果より <成人>特定健診結果よりBMI25 以上の割合 - 26 - 子宮内低栄養による低出生体重児については、神経学的、身体的合併症の他、成 人後に糖尿病や高血圧症などの生活習慣病を発症しやすいとの報告もあります。 低出生体重児出生の割合を見ると、県よりも低くなっています。 図 16.低出生体重児出現率(%) 低出生体重:2500g 未満 極低出生体重:1500g 未満 青森県低出生体重児:人口動態統計より 超低出生体重:1000g 未満 ②食塩摂取量に関すること 県民健康・栄養調査での 1 日の食塩摂取量は、県平均 10.5gとなっています。 町では、特定健診時の尿中塩分検査における 1 日の平均食塩排泄量により摂取量を 推定しています。尿中塩分検査結果を見ると、平成 23 年度は男性 13.26g、女性 12.37g の平均 12.76g でした。尿中塩分検査を実施している県内 14 市町村比較では、多い方 から男性 2 位、女性 4 位、平均 3 位でした。 図 17.特定健診時の尿中塩分検査結果 特定健診尿中塩分検査による推定摂取量より(平成 21 年度は未実施) - 27 - ③野菜摂取量に関すること 1 日の野菜摂取量は、平成 14 年度は 217.3g でしたが、23 年度は 240g でした。理 想である 350g 以上摂取している人の割合は 18.4%にとどまっています。 ④食習慣に関すること <幼児の食習慣について> 幼児(1 歳 6 か月児及び 3 歳児)健康診査時の間食摂取状況調査結果を見ると、甘 味食品を 1 日 3 回以上飲食する習慣がある割合は、県より低くなっています。 間食を与える時間を決めている割合を見ると、県より低くなっています。 図 18.甘味食品を飲食する習慣がある割合 図 19.間食の時間を決めている割合(%) 幼児間食摂取状況等調査より <幼児・児童・生徒の食習慣> 朝ごはん条例に基づき、朝ごはん運動を実施しているところですが、朝ごはん摂取 状況を見ると、町全体で毎日朝ごはんを食べる割合は 91.6%となっています。年代 別に見ると、中学生 2.5%、幼児 1.1%の割合で朝食をとらない子どもがいます。 夜食の摂取状況を見ると、毎日食べる子どもが 24.1%と 4 人に 1 人が毎日食べる 習慣になっています。 図 20. 年代別朝ごはんの摂取状況 図 21.夜食の摂取状況(%) 鶴田町食生活等状況等調査より - 28 - <成人の食習慣> 成人の食習慣を見ると、人と比較して食べる速度が速いという早食いの習慣は県よ り高くなっています。朝食を抜くことが週 3 回以上あるという朝食欠食率が県より高 くなっています。 表 21.成人の食習慣について(%) 項 目 鶴田町 青森県 男性 50.4 34.7 人と比較して食べる速度が速い 女性 48.2 34.4 男性 22.1 23.8 就寝前の 2 時間以内の食事が週 3 回 以上ある 女性 20.8 21.6 男性 15.7 14.6 夕食後に間食(3 食以外の夜食)を週 3 回以上とる 女性 16.9 15. 男性 9.3 8.8 朝食を抜くことが週 3 回以上ある 女性 9.2 8.1 特定健診法定報告平成 20~23 年度の平均 生活習慣の改善についてみると、意思なしの割合が県より高く、実施中が低くなっ ています。 表 22.生活習慣の改善意思について(%) 項 目 鶴田町 青森県 男性 59.2 43.6 意思なし 女性 57.1 41.5 男性 29.1 30.4 生活習慣の改善 意思あり 女性 30.9 32.0 男性 11.4 17.0 実施中 女性 11.8 17.3 特定健診法定報告平成 20~23 年度の平均 (ウ)目標 項 子 ど も 成 人 目 適正体重の子どもの増加 小2 小5 中2 朝食を毎日食べる子どもの増加 夜食を食べない子どもの増加 男性 食塩摂取量の減少 女性 野菜の摂取量の増加 人と比較して食べる速度が速い 割合の減少 就寝前の 2 時間以内の食事が週 3 回以上ある割合の減少 平成 23 年 平成 35 年 設定理由 度現状 度目標 13.3% いずれの年齢において 全年齢で県 14.3% 県より高いため達成可 を下回る 能な目標に設定した 15.8% 91.6% 29.9% 13.26g 12.37g 240g 100.0% 町独自で設定 58.6% 平成 5 年全国並みにする 9.0g未満 国の目標値と同様の設定 7.5g未満 350g 国の目標値と同様の設定 47.0% 県を下回る 18.8% - 29 - 県より高いため達成可 能な目標に設定 夕食後に間食(3 食以外の夜食) を週 3 回以上とる割合の減少 朝食を抜くことが週 3 回以上ある 割合の減少 17.6% 8.8% (エ)対策 ①生活習慣病の発症予防のための取組 ・ライフステージに対応した栄養指導:乳幼児健診等での食育、乳幼児を持つママの ための調理実習の実施、健診時朝食提供の実施 ・食生活改善推進協議会の組織育成と活動支援 ・食生活改善推進員養成講座の実施 ・その他機会をとらえた食育の実施 ②生活習慣病の重症化予防のための取組 ・管理栄養士による専門性を発揮した栄養指導 ・健康診査及び特定健康診査結果に基づいた栄養指導 糖尿病や慢性腎不全など、医療による薬物療法と同様に食事療法が重要な生活 習慣病の重症化に向けた栄養指導の実施 ③朝ごはん運動の推進 ・食育と生活リズム推進委員会と連携し、各施設での取組状況を把握 ・保育所等での食育の実施 ・小学校で栄養教諭や食生活改善推進員による食育の実施の継続 ・子どもの肥満状況調査の毎年実施の継続 ・子どもの食生活等状況調査を 3 年ごとに実施 (2)身体活動・運動 「身体活動」とは、安静にしている状態よりも多くのエネルギーを消費するすべての動 きを、「運動」とは、身体活動のうち、スポーツやフィットネス等健康・体力の維持・増 進を目的として行われるものをいいます。 身体活動・運動の量が多い人は、不活発な人と比較して循環器疾患やがんなどのNCD の発症リスクが低いことが実証されています。 世界保健機構(WHO)は、高血圧(13%)、喫煙(9%)、高血糖(6%)に次いで、身体 不活動(6%)を全世界の死亡に関する危険因子の第 4 位として認識し、日本でも、身体 活動・運動の不足は喫煙、高血圧に次いでNCDによる死亡の 3 番目の危険因子であるこ とが示唆されています。 身体活動・運動の重要性が明らかになっていることから、多くの人が無理なく日常生活 の中で運動を実施できる方法の提供や環境を作ることが求められています。 (ア)基本的な考え方 身体活動・運動の量が多い人は、不活発な人と比較して生活習慣病の発症リスクが 低いといわれていることから、日常生活に身体活動・運動を積極的に取り入れること が重要です。 (イ)現状 運動習慣について、歩行または身体活動が 1 日 1 時間以上ある人の割合は、県より - 30 - 1.4 倍多いですが、30 分以上の運動習慣があるとした人の割合は、約 10%少ない状 況です。 表 23.特定健診問診票の運動に関する項目(%) 項 目 鶴田町 青森県 男性 24.7 37.4 30 分以上の運動習慣あり 女性 17.6 28.3 男性 68.2 46.4 歩行又は身体活動が 1 日 1 時間以上 女性 63.4 42.2 男性 40.1 42.0 歩行速度が速い 女性 42.1 41.7 平成 23 年度特定健診法定報告 (ウ)目標 項 目 30 分以上の運動習慣ありの 割合の増加 歩行又は身体活動が 1 日 1 時 間以上の割合増加 歩行速度が速い割合の増加 平成 23 年度 現状 平成 35 年度 目標 20.7% 22.8% 65.5% 72.1% 41.2% 45.3% 設定理由 国の基準(週1時間の運動実施 者の割合を 10%増加させる)によ り設定 (エ)対策 ①身体活動・運動の重要性の啓発 ・ライフステージや個人の健康状態に応じた運動の紹介 ・特定健診・特定保健指導などの従来の対策を活用した運動指導 ②身体活動量の増加や運動を習慣化するための体制づくり ・健康運動教室の実施の継続 ・関係機関が実施している事業への勧奨 ・運動ができる体制や環境づくりの推進 (3)生活リズム (ア)基本的な考え方 子どもたちが健やかに成長していくためには、適切な運動、調和のとれた食事、十分 な休養・睡眠が大切です。 子どもがこうした生活習慣を身に付けていくためには、家庭の果たすべき役割は大き いところですが、最近の子どもたちを見ると、 「よく体を動かし、よく食べ、よく眠る」 という成長期の子どもにとって当たり前で必要不可欠な基本的生活習慣が大きく乱れ ている現状にあります。 また、遅寝遅起きの習慣は、子どもだけでなく、大人の肥満や生活習慣病にも影響が あることがわかっています。なお、大人の生活リズムについては、こころの健康にも関 連あるため、別項で記述します。 これらのことから、「朝ごはん条例」の基本方針である「早寝・早起き運動の推進」 に関する取組を強化し、家族全員、さらには、地域全体の生活リズム向上を推進してい - 31 - く必要があります。 (イ)現状 町で実施している「食生活等状況調査」結果を見ると、起床時刻は幼児と中学生が 遅く、就寝時刻は年代が上がると遅くなっています。 図 22.年代別起床時刻(%) 図 23.年代別就寝時刻(%) 平成 22 年度「食生活等状況調査結果」より (ウ)目標 項 幼児 早寝早起き の生活リズ ムを習慣と する子ども の増加 目 起床 就寝 平成 22 年 平成 34 年 設定理由 度現状 1) 度目標 2) 6 時 30 分より前 40.7% 44.8% 町独自に設定 21 時より前 21.6% 23.8% 10%の増加 6 時 30 分より前 79.0% 86.9% 朝ごはん運動の基本方針 小学生 低学年 起床 就寝 21 時より前 31.5% 小学生 高学年 起床 6 時 30 分より前 76.5% 34.7% 幼児:睡眠時間 11 時間 84.2% 以上確保 就寝 21 時より前 8.9% 9.8% 小学生:学校開始 2 時 起床 6 時 30 分より前 44.0% 就寝 22 時より前 15.9% 48.4% 中学生:余裕を持って 17.5% 朝食を食べられる時刻 中学生 起床時刻 間前 1)平成 22 年度「食生活等状況調査結果」より 2)この調査は平成 13 年度から開始し、3 年毎に実施するとなっているため、評価年度に一番近い平成 34 年度 調査結果で評価します。 (エ)対策 ①「早寝・早起き」の生活リズムの必要性についての啓発 ・ライフステージや個人のに応じた適切な生活リズムへの指導:育児教室、乳幼児健 診、乳児相談 ・食育と生活リズム推進委員会と連携した事業の実施 ②「早寝・早起き」の生活リズムの定着 ・子どもの食生活等状況調査を 3 年ごとに実施 ・調査結果の分析及び健康教育への活用 - 32 - (4)喫煙・飲酒 喫煙はがん、循環器疾患、呼吸器疾患、糖尿病、周産期の異常等の原因になり、受動喫 煙は虚血性心疾患、肺がんに加え、乳幼児の喘息や呼吸器感染症、乳幼児突然死症候群等 の原因になるなど、多数の科学的知見によって健康被害への因果関係が確立しています。 飲酒は健康に及ぼす影響が幅広く、依存性も強いため、病気やけがの原因になり得ると 指摘されているほか、がん、高血圧、脳出血、脂質異常症などの飲酒に関連する多くの健 康リスクは、1 日の平均飲酒量の増加とともに上昇することが内外の研究結果から示され ており、県は 1 日 3 合以上飲酒する多量飲酒者の割合が多く、町はさらに県よりも多くな っています。 (ア)基本的な考え方 たばこ対策は「喫煙率の低下」と「受動喫煙の防止」が重要です。喫煙と受動喫煙は、 いずれも多くの疾患の確立した原因であり、その対策により、がん、循環器疾患、COPD、 糖尿病等の予防において、大きな効果が期待できるため、たばこと健康について正確な 知識を普及する必要があります。 飲酒については、アルコールと健康の問題について適切な判断ができるよう、未成年 者の発達や健康への影響及び胎児や母乳を授乳中の乳児への影響を含めた健康との関 連や、リスクの少ない飲酒などについて、正確な知識を普及する必要があります。 (イ)現状 喫煙者の割合は、男女ともに県を上回っています。 表 24.特定健診受診者の喫煙率(%) 項 目 鶴田町 男性 37.9 成人の喫煙率 女性 6.4 青森県 30.1 5.9 特定健診法定報告平成 20~23 年度の平均 毎日飲酒する人及び飲酒量 3 合以上の人の割合は、女性がほぼ県並なのに対し、男性 は県を上回っている状況です。 表 25.特定健診受診者の飲酒習慣(%) 項 目 鶴田町 青森県 男性 59.2 51.0 毎日飲酒 女性 7.7 8.0 男性 19.1 11.9 飲酒量 3 合以上 女性 0.7 0.9 特定健診法定報告平成 20~23 年度の平均 妊娠中の喫煙は、妊娠合併症のリスクを高めるだけでなく、児の低体重、出生後の乳 幼児突然死症候群のリスクとなります。 町の妊婦の喫煙率を見ると、県より割合が多くなっています。 妊婦の喫煙率については、妊娠ならびに胎児、出生児への影響の大きさを考慮すると、 妊娠中の喫煙をなくすことが重要になります。 - 33 - 図 24.妊婦喫煙率の推移(%) 妊婦連絡票より (ウ)目標 項 目 成人の喫煙率の減少 妊娠中の喫煙をなくす 純アルコール 1 日 60g 以 上(日本酒換算で3合以上) の多量飲酒者の減少 男性 女性 平成 23 年 現状値 34.3% 6.6% 4.71% 男性 19.6% 女性 0.5% 平成 35 年 目標値 23%以下 5%以下 0% 設定理由 県の目標に準ずる 国の目標により 16.7% 国の目標(15%減) により 0.4% (エ)対策 ①たばこのリスク(健康への影響)に関する啓発の推進 ・学校保健と連携し、未成年者の喫煙防止に向けての健康教育の実施 ・保健事業の場でのたばこに関する助言や情報提供 ・COPDについての啓発 ②禁煙支援の推進 ・特定健康診査等の結果に基づいた、禁煙支援・禁煙治療への個別指導 ・喫煙妊産婦へ禁煙の個別指導 ③アルコールのリスクに関する教育・啓発の推進 ・保健事業の場での飲酒に関する助言や情報提供 ・特定健康診査等の結果に基づいた、多量飲酒者への個別指導 (5)歯・口腔の健康 歯・口腔の健康は、口から食べる喜び、話す楽しみを保つ上で重要であり、身体的な健 康のみならず、精神的、社会的な健康にも大きく寄与します。歯の喪失による咀嚼機能や 構音機能の低下は多面的な影響を与え、最終的に生活の質に大きく関与します。さらに歯 周病は動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病を悪化させる一因となっています。 - 34 - また、平成 23 年 8 月に施行された歯科口腔保健の推進に関する法律の第 1 条において も、口腔の健康が、国民が健康で質の高い生活を営む上で基礎的かつ重要な役割を果たし ているとされています。 従来から、すべての国民が生涯にわたって自分の歯を 20 本以上残すことをスローガン とした「8020(ハチマルニイマル)運動」が展開されているところですが、超高齢社会 の進展を踏まえ、これまで以上に、生涯を通じた歯科疾患の予防を充実させていく必要が あります。 (ア)基本的な考え方 ①発症予防 歯科疾患の予防は、「むし歯予防」及び「歯周病予防」が大切になります。生涯に わたって歯・口腔の健康を保ち、併せて生活習慣病の予防のために、町民一人ひとり が自身の歯・口腔の状況を的確に把握することが重要です。 ②重症化予防 歯・口腔の健康における重症化予防は、「歯の喪失防止」と「口腔機能の維持・向 上」になります。歯の喪失は、健全な摂食や構音などの生活機能に影響を与えますが、 喪失を予防するためには、より早い年代から対策を始める必要があります。口腔機能 については、咀嚼機能が代表的ですが、咀嚼機能は、歯の状態のみならず舌運動の巧 緻性等のいくつかの要因が複合的に関係するものであるため、科学的根拠に基づいた 評価方法は確立されていません。 (イ)現状 幼児(1 歳 6 か月児及び 3 歳児)健康診査時のむし歯有病率、一人当たりむし歯数と もに国・県より高くなっています。平成 23 年度のむし歯有病率の県内順位を見ると、 40 市町村中 1 歳 6 か月児ワースト 2 位、3 歳児ワースト 10 位となっています。 生涯にわたる歯科保健は、乳歯咬合の完成期である 3 歳児のむし歯有病状況の改善 が永久歯のむし歯予防につながります。 〈 幼児健診時むし歯有病率(%) 〉 図 25.1 歳 6 か月児 図 26.3 歳児 青森県市町村別う歯有病状況調査(平成 19~23 年度)より - 35 - 〈 1 人あたりむし歯数(本) 〉 図 27.1 歳 6 か月児 図 28.3 歳児 青森県市町村別う歯有病状況調査(平成 19~23 年度)より (ウ)目標 項 目 幼児健診時のむし歯 有病者率の減少 1歳6か月児健診 3歳児健診 平成 23 年 平成 35 年 設定理由 度現状 1) 度目標 19.23% 3.6% 西北五地域計画と 47.13% 10.0% 同様の目標値とする 1)平成 23 年度青森県むし歯の有病率調査より (エ)対策 ①ライフステージに対応した歯科保健対策の推進 ・乳幼児健診や相談時における歯科保健指導の実施 ・乳幼児に対するむし歯予防の推進 ・幼児歯科健診時に歯科衛生士によるフッ素塗布の実施 ・成人期(妊婦含む)の歯周病と生活習慣病の関連性について普及・啓発 ②定期的な歯科健診の推進及び健診後のフォロー体制の構築 ・幼児健診時に歯科健診(1 歳 6 か月児・2 歳 6 か月児・3 歳児)の実施 ・幼児歯科健診時に、むし歯があった子ども歯科受診の確認(状況把握) ・妊婦に対する歯科健診の実施 ・成人に対する定期的な歯科健診の受診勧奨 - 36 - 3-6 こころの健康と自殺予防 現代社会はストレス過多の社会であり、少子高齢化、価値観の多様化が進む中で、誰も がこころの健康を損なう可能性があります。そのため、一人ひとりが、こころの健康問題 の重要性を認識するとともに、自らの心の不調に気づき、適切に対処できるようにするこ とが重要です。 また、自殺は様々な危険因子(うつ病、過労、身体疾患、生活苦など)が複合的かつ連 鎖しながら関係しており、個人の力だけでは対応しきれないことが多いことから、それぞ れの危険因子を低減する社会全体の組織的な取組が求められています。 (ア)基本的な考え方 社会生活を営むために、身体の健康と共に重要なものが、こころの健康です。 こころの健康を保つため、心身の疲労の回復と充実した人生を目指すための休養は重 要な要素の一つであり、日常生活の中に十分な睡眠の確保やストレスと上手に付き合う ことを適切に取り入れる生活習慣を確立することが大切です。 また、うつ病は、誰もが発症する可能性を持ち、不安障害やアルコール依存症などと の合併症が多く見られ、さらには、多くの自殺の背景にもなっているこころの病気です。 自殺を未然に防ぐためにはうつ病に対する取組が不可欠であり、地域全体の理解とサ ポートが得られるような体制づくりが必要です。 (イ)現状 ①こころの健康に関する状況(鶴田町心の健康に関する調査結果から) 経済問題と抑うつ状態 1)の関連を見ると、抑うつ状態が重度である人ほど経済問題 が「大いにある」割合が高くなっています。 また、経済問題が「大いにある」のは 40 歳代と 50 歳代であり、この年代は、住宅 ローンや子育て費用、親の介護など様々な面で経済的な負担が大きくなります。そこ に、不況やリストラなどの想定外の要素が加わると、一気に追い詰められて自殺につ ながるのではないかと考えられます。 図 29.経済問題と抑うつ状態(%) 鶴田町心の健康に関する調査(平成 23 年 10 月実施) 1)抑うつ状態とは、眠れない、食欲がない、体調不良、不安症状、意欲の低下、興味の喪失などの症 状がある状態です。「なし」 「軽度」 「中度」「重度」に分けています。 - 37 - 職業別に見ると、無職者は抑うつ状態にある割合が高くなっています。 図 30.職業別抑うつ状態(%) 鶴田町心の健康に関する調査(平成 23 年 10 月実施) ストレスの対処方法を見ると、男性の場合は「ギャンブル・勝負事をする」 「(スト レス対処方法が)ない」 「酒を飲む」 「たばこを吸う」といった比較的一人で行う対処 方法が高くなっています。女性の場合は「買い物をする」 「なにか食べる」 「人に話し て発散する」「周囲の人や専門家に相談する」が高くなっています なお、男性のストレス対処方法の上位にある飲酒は「うつ病」との相関が高いと指 摘されています。 表 26.男女別ストレス対処方法(%)(複数回答) 順位 男性 割合 女性 割合 1 ギャンブル・勝負事をする 84.5 買い物をする 81.1 2 なし 71.4 なにか食べる 75.7 3 お酒を飲む 66.3 人に話して発散する 75.6 4 たばこを吸う 65.9 5 計画的に休暇をとる 6 趣味・スポーツに打ち込む 7 周 囲 の人 や 専門 家に相 談 72.5 する 薬(睡眠薬・精神安定剤な 65.2 70.6 ど)を飲む 55.1 動物(ペット)と遊ぶ 悩みなどの原因解決に積極的 45.8 じっとたえる に取り組む 8 のんびりする 45.7 温泉に行く 9 寝てしまう 42.9 - 38 - 69.0 63.5 62.2 テ レ ビを 見 たり ラジオ を 59.4 聞いたりする 10 テレビを見たりラジオを聞い 40.6 寝てしまう たりする 57.1 11 温泉に行く 37.8 のんびりする 12 じっとたえる 36.5 13 動物(ペット)と遊ぶ 31.0 趣味・スポーツに打ち込む 44.9 14 54.3 悩 み など の 原因 解決に 積 54.2 極的に取り組む 薬(睡眠薬・精神安定剤など) 29.4 計画的に休暇をとる を飲む 34.8 15 周囲の人や専門家に相談する 27.5 たばこを吸う 34.1 16 人に話して発散する 24.4 お酒を飲む 33.7 17 なにか食べる 24.3 なし 28.6 18 買い物をする 18.9 ギャンブル・勝負事をする 15.5 19 その他 25.8 その他 74.2 鶴田町心の健康に関する調査(平成 23 年 10 月実施) 職業別にソーシャルサポート 1)がある割合を見ると、無職者は手段的サポート 2)や 情緒的サポート 3)を得られている割合が低く、自分が他者をサポートする提供サポー ト 4)の割合も低くなっています。 図 31.ソーシャルサポートがある割合(%) 鶴田町心の健康に関する調査(平成 23 年 10 月実施) 1)ソーシャルサポート:社会的関係の中でやりとりされる支援 2)手段的サポート:金品やサービスの提供 3)情緒的サポート:共感や愛情の提供 4)提供サポート:自分が他者に対して行うサポート - 39 - ②睡眠による休養 睡眠不足は、疲労感をもたらし、情緒を不安定にし、適切な判断を鈍らせ、事故の リスクを高めるなど生活の質に大きく影響します。また、睡眠障害はこころの病気の 一症状として現れることも多く、再発や再燃リスクも高めます。さらに近年では、睡 眠不足や睡眠障害が肥満、高血圧、糖尿病の発症・悪化要因であること、心疾患や脳 血管疾患を引き起こし、ひいては死亡率の上昇をもたらすことも知られています。 睡眠による休養を十分にとれていない人の割合を見ると、県に比べて男女ともに低 くなっています。 表 27.睡眠による休養を十分にとれていない人の割合(%) 鶴田町 青森県 男性 17.9 34.8 女性 28.1 39.0 平成 23 年度特定健診法定報告より 今後、睡眠による休養がとれていない人の健診データを見ながら実態把握を行い、 対策を検討、推進していく必要があります。 ③自殺者の状況 平成 19~23 年の自殺者数は 24 人で、そのうち男性 21 人、女性 3 人となっていま す。年代別に見ると 40 歳代の 6 人が最も多いですが、20 歳代からどの年齢層にも見 られています。 表 28.平成 19~23 年自殺者の数 40 歳未満 40 歳代 50 歳代 60 歳代 70 歳以上 合計 男 4人 5人 4人 4人 4人 21 人 女 1人 1人 0人 0人 1人 3人 合計 5人 6人 4人 4人 5人 24 人 鶴田町死亡統計(平成 19~23 年)より これまで国・県に比べて、高く推移してきた町の自殺率は、平成 20 年をピークに 年々減少してきました。しかし、平成 23 年は微増しています。 図 32.自殺率の推移(人口 10 万対) 全国・青森県:人口動態統計より 鶴田町:出生死亡統計台帳より - 40 - (ウ)目標 項 目 平成 23 年 現状値 平成 35 年 目標値 評価設定 自殺者の減少 1) 21.2% 17.0% 国と同様 20%減 2)とする。 睡眠による休養を十分にと れていない者の割合(%) 23.7% 16.6% 県と同様 30%減に設定 1)人口 10 万人あたり 2)自殺総合対策大網平成 17 年から平成 28 年で 20%減 (エ)対策 ①こころの健康に関する教育の推進 ・保健事業の場での教育や情報提供 ・関係機関(障害福祉など)と連携し、こころの健康対策の推進 ・傾聴ボランティア養成講座の開催や育成支援、傾聴サロンの実施を通し、お互いに 思いやる地域づくりを支援:傾聴ボランティア養成講座の隔年実施、傾聴サロン「つ るりんの会」への支援 ②精神保健対策の推進 ・相談事業の推進:相談窓口を周知し、関係機関と連携を図る ・精神障害者家族会の育成支援 ③睡眠と健康との関連等に関する普及啓発 ・種々の保健事業の場での教育や情報提供 参考 平成 25 年 3 月、町では自殺予防対策の強化と今後の施策の方向性を探るため、前 年度実施した「こころの健康あんけーと」を基に、「鶴田町心の健康に関する調査報 告書」を作成しました。 その報告書を見ると、経済的な問題を抱えていることが、抑うつやストレスと関係 していることや、職がないことは、個々人を孤立させる要因となっていることが分か ります。こういった状況は、自殺に関しても大きく影響しており、明らかに不況を背 景とし、社会生活が苦しくなっていることを反映した結果となりました。 しかし、自殺の原因は、経済的に問題を抱えていることや職がないことだけではあ りません。自殺は、様々な危険因子(うつ病、身体疾患、過労、事業不振、失業、負 債、生活苦、家族の不和など)が複合的に、また、連鎖しながら起こるものなのです。 自殺者をなくすためには、経済的な支援も必要ですが、むしろ、顔の見える人々が つながり、「絆」を深め、「経済的に問題を抱えること」がすぐに「不幸である」 に結びつかない状況を生み出すことこそ重要だといえます。 - 41 - 第4章 4-1 推進体制 推進組織 (1)鶴田町健康づくり推進協議会 町の健康づくりを推進するため、医療機関、保健協力員、国保運営協議会委員、教育委 員会、行政機関、町議会議員及びその他関係団体のそれぞれの代表で構成され、計画の 策定や調査活動などについて審議する組織です。 (2)鶴田町保健協力員協議会 町が行う健康づくり事業を推進し、町民の健康確保と疾病予防の普及を図るとともに、 保健衛生全般についての連絡、相談などにあたる保健協力員で構成された組織です。 (3)鶴田町食生活改善推進協議会 町民の健康づくりのため、栄養及び食生活の改善並びに普及にあたる食生活改善推進員 で構成された組織です。 (4)鶴田町食育と生活リズム推進委員会(教育委員会) 家庭や地域と連携し、様々な学習や体験活動を通じ、食に関する知識や規則正しい生活 習慣の育成を図るため、校長会及び教頭会の代表、学校保健会理事、栄養教諭、保育関 係者、食育推進団体、行政関係機関で構成された組織です。 4-2 進捗状況の評価 毎年度、 「健康つるた21(第2次)」の進捗状況を把握するため、目標項目の指標の現 状値や施策の方向性に基づく取組について取りまとめ、鶴田町健康づくり推進協議会で検 討します。さらに、5 年後には中間評価を行い、必要に応じて計画を見直すものとします。 - 42 - 第5章 対策への取組 「早世の減少及び障害予防による健康寿命の延伸」の実現に向け、課題毎の対策につい て行程を設定するとともに、ライフステージに応じた取組を整理しました。 5-1 行程表 がん 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 28 年度 平成 29 年度 効果検証 有効施策の実施 連携体制の 構築 連携強化 ウイルス、細菌感染によるがん発症の予防の推進 子宮頸がんの予防 肝臓がんの予防 成人T細胞白血病の予防 胃がんの予防 予防接種実施 肝炎ウイルス検 査の実施 HTLV-1 抗体検査 の実施 ピロリ菌検査の 実施 がん検診受診行動の促進 がん予防の重要性の啓発 広報等 受診勧奨 広報・健康ま つり等で実施 年 4 回実施 各種団体の集会等を活用 実施 保健協力員等と協力した受 診勧奨体制づくり 実施 未受診者への個別受診勧奨 実施 保健協力員へのがん検診の重要性の周知 (組織育成と活動促進) 学習会の実施 がん検診精密検査対象者の医療受診行動の促進 循環器疾患 がん検診精密検査対象者に対する受診勧 奨 がん検診精密検査対象者に対する検査料 の補助 実施 上限 8,000 円 特定健康診査受診行動の促進 生活習慣病予防の重要性の啓発 広報等 受診勧奨 広報・健康ま つり等で実施 年 4 回実施 各種団体の集会等を活用 実施 保健協力員等と協力した受 診勧奨体制づくり 実施 未受診者への個別受診勧奨 実施 30 歳代から健康診査の実施 実施 保健協力員への特定健診の重要性の周知 (組織育成と活動促進) 特定健診の事業所健診との連携体制の構 築 学習会の実施 状況把握 事業所訪問 町民一人ひとりの自己健康管理の積極的な推進 生活習慣病発症リスクに関する情報提供 実施 特定健康診査時詳細項目(心電図・貧血・ 眼底・HbA1c・クレアチニン・尿酸)検査実施 全員実施 結果説明会の実施 特定保健指導 支援内容別対象 者を明確にする 重症化予防 医療受診勧奨 明確にした支援内容別保健指導の実施 実施 実施 内容検討・実施 実施 実施 結果返却後も個人台帳を作成し、継続し た疾病管理を行う 個人 台帳の作成 重症化予防に関する医療機関との連携強化 医療機関への訪問 病態別専門医等による研修会の実施 実施 実施 - 43 - 連携の実施 連携の強化 平成 30 年度 栄養・食生活 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 28 年度 平成 29 年度 平成 30 年度 実施 ― 実施 ― ― 調査の実施 検証・見直し ― ― 生活習慣病の発症予防のための取組 乳幼児健診等での食育 ライフステー ジに応じた栄 養指導 乳幼児を持つママのた めの調理実習 食生活改善推進員によ る健診時健康朝食提供 食生活改善推進協議会組織育成と活動支 援 実施 実施 実施 実施 食生活改善推進員養成講座(隔年) その他機会をとらえた食育 ― 随時実施 生活習慣病の重症化予防のための取り組み 管理栄養士による専門性を発揮した栄養 指導 実施 朝ごはん運動の推進 保育所等での食育の実施 小学校で栄養教諭や食生活改善推進員等 による食育の実施 食育と生活リズム推進委員会と連携し、 各施設での取組、状況を把握 子どもの肥満状況調査 実施 実施 各施設実施 実施 子どもの食生活等状況調査(3 年毎) ― 身体活動・運動 身体活動・運動の重要性の啓発 ライフステージや個人の健康状態に応じ た運動指導 特定健診・特定保健指導などの従来の対 策を活用した運動指導 健康教育の 実施 実施 身体活動量の増加や運動を習慣化するための体制づくり 健康運動教室の実施 実施 生活リズム 関係機関が実施している事業への勧奨 実施 運動ができる体制や環境づくりの推進 情報提供 内容検討 「早寝・早起き」の生活リズム必要性についての啓発 ライフステージや個人に応じた適切な生 活リズムへの指導 食育と生活リズム推進委員会と連携した 事業の実施 実施 実施 「早寝・早起き」の生活リズムの定着 喫煙・飲酒 食生活等状況調査結果の分析及び健康教 育への活用 実施 たばこのリスク(健康への影響)に関する啓発 学校保健と連携し、未成年者の喫煙防止 に向けての健康教育の実施 保健事業の場でのたばこに関する助言や 情報提供 COPD についての啓発 中学生健康 教育の実施 ポスター等 での啓発 実施 禁煙支援の推進 特定健康診査等の結果に基づいた、禁煙 支援・禁煙治療への個別指導 保健指導時 個別指導 喫煙妊産婦へ禁煙の個別指導 個別指導 アルコールのリスクに関する教育・啓発の推進 保健事業の場での飲酒に関する助言や情 報提供 特定健康診査等の結果に基づいた、多量 飲酒者への個別指導 実施 保健指導時 個別指導 - 44 - 歯・口腔の健康 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 28 年度 平成 29 年度 平成 30 年度 実施 ― 実施 ライフステージに対応した歯科保健対策の推進 乳幼児健診や相談時における歯科保健指 導の実施 実施 乳幼児に対するむし歯予防の推進 実施 幼児歯科健診時に歯科衛生士によるフッ 素塗布の実施 成人期(妊婦含む)の歯周病と生活習慣 病の関連性について普及・啓発 内容検討 実施 実施 (歯ブラシの配布) 定期的な歯科健診の推進及び健診後のフォロー体制の構築 幼児健診時に歯科健診(1 歳 6 か月児・2 歳 6 か月児・3 歳児)の実施 幼児歯科健診時に、むし歯があった子ど も歯科受診の確認 妊婦に対する歯科健診の実施 こころの健康 成人期(妊婦含む)に対する定期的な歯 科健診の受診勧奨 実施 (2 歳 6 か月 児歯科健診 は内容検 討) 状況把握 課題分析 (2 歳 6 か月 児健診実施) 受診勧奨 内容検討 実施 検討 実施 こころの健康に関する教育の推進 保健事業の場での教育や情報提供 関係機関(障害福祉など)と連携し、こ ころの健康対策の推進 傾聴ボランティア養成 傾聴ボランティア 講座の開催や育成支 養成講座(隔年) 援、傾聴サロンの実施 傾聴サロン「つるり を通し、お互いに思い んの会」への支援 やる地域づくりを支援 実施 実施 ― 育成 精神保健対策の推進 相談事業の推進と、相談窓口を周知し関 係機関と連携を図る 実施 精神障害者家族会の育成支援 実施 睡眠と健康との関連に関する普及啓発 保健事業の場での教育や情報提供 実施 - 45 - ― 5-2 ライフステージに応じた取組 ライフステージ別「より良い生活習慣が定着するため」の取組です。自分の心と身体を大切にすることを基本に、町民自らが健康管理に活用できるよう に、関係機関と共に推進していきます。 妊娠・周産期 主な特徴 妊娠・出産による心身や ライフスタイルの変化期 出産前の 環境整備期 利用可能な 制度 栄養・ 食生活 妊婦健診 乳幼児期(0~6 歳) 少年期(7~15 歳) 青年期(16~25 歳) 壮年期(26~45 歳) 中年期(46~64 歳) 高年期(65 歳~) 生理的機能の自立 精神機能の発達 生殖機能の完成 身体機能の充実 身体機能の低下 身体的な老化 人格・習慣の形成時期 社会参加への準備期 子供から大人への移行 期 子育て・労働等活動期 高年期の準備期 人生の完成期 家庭での生活習慣の確立時期 乳幼児健診 (歯科健診を含む) 予防知識や技術の習得時期 学校健診 学校歯科健診 がん検診 職場健診 特定健診・特定保健指導(40~74 歳対象) ごはんを中心としたバランスの良い食習慣 適正体重の維持 適正体重の維持 生活習慣病予防 ロコモ予防の運動 発達に応じた運動 - 46 - 身体活動・ 運動 具体的行動変容 適度な運動 屋外での遊びを通した身体活動 転倒・骨折予防 体力づくりの推進 生活リズム 十分な睡眠確保 早寝早起きの生活リズムの習得 十分な睡眠確保 喫煙の予防 禁煙 禁煙 健康への影響についての理解 喫煙・飲酒 受動喫煙の防止 家庭内の受動喫煙防止 禁酒 歯・口腔の 健康 こころの 健康 むし歯予防 健康への影響についての理解 歯みがき習慣化 歯周病予防の推進 口腔機能発達 口腔機能維持・向上の推 進 母子の愛着促進 不安・ストレス対応 産後うつの予防 適切な飲酒 ストレス対応の普及 育児不安の解消 自分を大切にする心を育む 生きがいのある生活 後期高齢者 健診