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アラビア語のノート
古典アラビア語の授業ノート
Ⅴ
目次
1.さまざまな詩句 (アッバース朝以降のもの) .................................................................................... 3
2.『海人の真珠』から 1 ..................................................................................................................... 5
3.『海人の真珠』から 2 ..................................................................................................................... 9
4.『海人の真珠』から 3 ................................................................................................................... 11
5.シーバワイヒの文法書から 1 ...................................................................................................... 14
6.シーバワイヒの文法書から 2 ...................................................................................................... 16
7.シーバワイヒの文法書から 3 ...................................................................................................... 19
8.シーバワイヒの文法書から 4 ...................................................................................................... 20
9.タラファのムアッラカ詩とザウザニーの注釈から ............................................................................ 22
10.ハマーサ詩集から 1 ................................................................................................................. 28
11.ハマーサ詩集から 2 恋の詩 ............................................................................................... 38
12.ハマーサ詩集から 3 「復讐の詩」 ....................................................................................... 41
13.ラビードの詩から ....................................................................................................................... 47
14.「アラブのラーミーヤ」から .......................................................................................................... 56
結び タラファのムアッラカ詩から ....................................................................................................... 67
ずっと前の古典アラビア語講読の授業のノートをもとに作ったアラビア語と日本語の対訳です。アラビ
ア語には母音符号をつけています。
先生の講義内容は正しかったはずですが、受講者の不注意のため、このノートにはいくつか間違いもあ
るかと思います。ご容赦下さい。
この冊子は同タイトルのWebページに、 順次掲載しているものをまとめたものです。
お気づきの点、ご質問等がございましたら、http://arabiago.jimdo.com のページからご連絡をお願いしま
す。
Ⅴ巻では古典詩と文法の書をとりあげました。古典詩は普段使わないような言葉がたくさん出てくるの
で、対訳だけではなく、単語ごとの意味もある程度、載せています。詩は抜粋です。
َ
・『海人の真珠』はマカーマートで有名なُّ‫يرى‬
ِ
ِ ‫ اَ ْل َح ِر‬ハリーリー著のُّ‫اصُّفِىُّأ ْو َه ِامُّٱ ْل َخ َواص‬
َّ‫ُدرَّ ةُُّٱُّْل َغو‬
(直訳すれば『上流階級の(文法的)誤りについての海人の真珠』)という本です。
・シーバワイヒの文法書についてはⅣ巻にある通り、後の文法書の基になったものです。
َّ َ‫ا‬ザウザニーの注釈つきで、‫ َط َر َف ُُّة‬タラ
َ ‫لز ْو‬
・ムアッラカートには幾つも注釈書がありますが、その一つُّ‫زنِى‬
ファの詩を紹介しています。
・‫سة‬
َ ‫اَ ْل َح َما‬ハマーサ詩集はُّ‫ أَبُوُّ َتمَّام‬アブー・タンマーム編纂のものです。
・‫ة‬
َُّ ‫ُّر ِبي َع‬
َ ُ‫ لَ ِبي ُدُّبْن‬ラビード・ブン・ラビーアの詩もムアッラカートの中に選ばれていますが、ここに挙げたも
のはそれとは別の詩です。
・ラーミーヤは‫ ل‬L脚韻の詩です。
2
1.さまざまな詩句 (アッバース朝以降のもの)
ِ
‫ت ِم ْن ِك ٱْل ُود فَٱْل َما ُل َهِّين‬
‫ل‬
ْ
ُ ‫ِإ َذا ن‬
ِ
ُّ
ِ
ُّ
‫اب‬
‫ر‬
‫ت‬
‫اب‬
‫ر‬
‫ت‬
‫ل‬
‫ٱ‬
‫ق‬
‫و‬
‫ف‬
‫ى‬
‫ذ‬
‫ل‬
‫ٱ‬
‫ل‬
‫َو ُك‬
َ
ُ
َ
ُ َ
َ
ْ
私があなたからの愛を手に入れたと
き
金銀はささいなものとなった
地の上にあるすべてのものは
土となった
)‫(اَْل ُمتََنِّبى‬
(ムタナッビー作)
‫ ِإَل ٱْل َم ْش َرِفيةُ ِع ْن َد ُه‬1‫ب‬
َ ْ‫َوََل ُكت‬
ِ ‫وََل رسل ِإَل ٱْل َخ‬
‫يس ٱْل َع َرْم َرُم‬
‫م‬
ُ
ُُ َ
)‫(اَْل ُمتََنِّبى‬
‫َم ْش َرِفية‬
1 本来は
彼のもとにおいては剣以外に文書は
ない(武力に訴える)
また大軍以外に使節はない
(ムタナッビー作)
:剣
ُّ‫ب‬
َ ‫ُك ُت‬
‫َخ ِميس‬
:軍隊(五つの部分から編成されている)
だが、詩の韻律に合わせるために母音を省いている。
詩では韻律に合わせるために、このように母音を省いたり、逆にスクーンであるはずのところに母音
を入れたり、またタンウィーンがあるはずのものを省いたり、逆に本来2段変化でタンウィーンがない
はずものを3段変化にしてタンウィーンをつけたり、接尾代名詞の母音が違っていたりすることがあり
ます。
そのような現象については必ずしも説明をつけていません。
3
‫ف ٱْلفَ ْج ِر ِم ْن ِغ ْم ِد ٱ ُّلد َجى‬
ُ ‫ُسل َس ْي‬
‫َوتَ َعرى ٱللْي ُل ِم ْن ثَْو ِب ٱْل َغلَ ْس‬
)‫يع‬
ٍ ‫ِ(ا ْب ُن َو ِك‬
暁の刀が暗黒の鞘から抜かれた
夜は未明の衣を脱いだ
(イブン・ワキーウ作)
ْ ‫َوتَ ْفتَ ُح َوََل َك َان‬
ُ‫ت فَ ًما لَ ْو َأرَْيتَه‬
‫تََوه ْمتَهُ َب ًابا ِم َن ٱلن ِار ُي ْفتَ ُح‬
彼女は―開かなくても良いのに―口
を開く
あなたがそれを見れば
地獄の一つの門が開かれたかのよう
に想像するだろう
(作者不詳)
)ً‫ت (فاتحة‬
ْ ‫َوََل َك َان‬
‫َو َت ْف َتحُُّ َفمًا‬
: 否定の願望文。主文
‫ط ِال َع َة ٱلش ْم َس ْي ِن َغائَِبة‬
َ ‫ت‬
َ ‫َفلَْي‬
‫ت َغائَِبةَ ٱلش ْم َس ْي ِن لَ ْم تَ ِغ ِب‬
َ ‫َولَْي‬
)‫(اَْل ُمتََنِّبى‬
4
の中に挿入されている。
二つの太陽のうち、昇るものが沈め
ばよいのに
そして沈んだ太陽が沈まなければよ
かったのに
(死んだ人への追悼。太陽に例え、本
物の太陽が沈み、その人が死ななけ
ればよかったのに)(ムタナッビー作)
‫‪人よ、忍耐せよ‬‬
‫‪困難の後に楽しみがやって来る‬‬
‫‪忍耐を飲め‬‬
‫‪たとえそれが没薬より苦くても‬‬
‫ِ‬
‫ص ْب َار‬
‫ان‬
‫س‬
‫ن‬
‫ْل‬
‫ْ‬
‫أَُّيهَا ٱ ْ َ ُ َ‬
‫ِإن َب ْع َد ٱْل ُع ْس ِر ُي ْس َار‬
‫ِا ْش َر ِب ٱلص ْب َر َوِا ْن َكا‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫َم ار‬
‫أ‬
‫ر‬
‫ب‬
‫لص‬
‫ٱ‬
‫ن‬
‫م‬
‫َن َ‬
‫ْ َ‬
‫)‪(作者不詳‬‬
‫ص ِبرُّ‬
‫َ‬
‫ص ْبر‬
‫َ‬
‫‪: 「忍耐」、「没薬」の二つの意味がある。後者の意味では通常は‬‬
‫َمر ِم َن ٱلص ْب ِر‬
‫ِإ ْن َك َ‬
‫ان أ َ‬
‫‪普通の語順にすると‬‬
‫‪の比較級‬مُرُّ‬
‫‪:‬‬
‫أَ َمرُّ‬
‫‪2.『海人の真珠』から 1‬‬
‫‪َ (風 pl.が‬ه َّبت ْ‬
‫ح、‪人々は‬‬
‫ُِّاْلَرْ َيا ُُّ‬
‫‪吹いた)と言い、それは‬‬
‫‪ِ (風 pl.)と言われるところから‬رَُّياح‬
‫、‪類推してのことだが‬‬
‫‪それは明らかな間違い、卑しい考‬‬
‫。‪えである‬‬
‫ح、‪正しくは‬‬
‫。‪َ と言う‬ه َّبتُِّاْلَرْ َوا ُُّ‬
‫ويقُولُون هب ِ‬
‫اح ُمقَ َاي َسةً َعلَى‬
‫ي‬
‫َر‬
‫ْل‬
‫ٱ‬
‫ت‬
‫ْ‬
‫ََ َ َ‬
‫َْ ُ‬
‫طأ َبِّين َوَو ْهم‬
‫قَ ْوِل ِه ْم ِرَياح َو ُه َو َخ َ‬
‫ُم ْستَ ْه َجن‬
‫ال هب ِ‬
‫اح‬
‫و‬
‫ر‬
‫ْل‬
‫ٱ‬
‫ت‬
‫َ‬
‫ْ‬
‫اب أ ْ‬
‫َن ُيقَ َ َ‬
‫َْ ُ‬
‫َوٱلص َو ُ‬
‫‪5‬‬
‫‪例えば、ズー・ルンマが次のように‬‬
‫。‪詠んだように‬‬
‫‪マイイの家族がいる方角から風が‬‬
‫‪吹いたとき‬‬
‫‪風が吹くことが私の心を乱した‬‬
‫‪両眼は恋慕の涙を流す‬‬
‫‪全ての人(魂)の恋慕はその恋人が‬‬
‫‪いるところにある‬‬
‫‪(風)の元は‬‬
‫ِريح‬
‫‪その理由は‬‬
‫‪という語根から‬‬
‫روح‬
‫ر ْوح‪派生した‬‬
‫。‪ِ であるからだ‬‬
‫‪に‬‬
‫ى‬
‫‪が‬‬
‫و‬
‫‪で‬‬
‫ِرياح‬
‫‪や‬‬
‫ِريح‬
‫‪変えられたのは、ただ、その前の‬‬
‫。‪カスラのためである‬‬
‫أرواح、‪しかし‬‬
‫‪َ という形で複数形‬‬
‫、‪ の前はスクーンで‬و、‪にされると‬‬
‫‪に変える必要となる理由が消‬‬
‫ى‬
‫。‪滅する‬‬
‫‪このためにその元に戻す必要があ‬‬
‫‪る。同様に‬‬
‫ال ُذو ٱ ُّلرم ِة‬
‫َك َما قَ َ‬
‫ِإ َذا هب ِ‬
‫اح ِم ْن َن ْح ِو َجانِ ٍب‬
‫و‬
‫َر‬
‫ْل‬
‫ٱ‬
‫ت‬
‫ْ‬
‫َ‬
‫َْ ُ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫وبهَا‬
‫ب‬
‫ه‬
‫ى‬
‫ب‬
‫ل‬
‫ق‬
‫اج‬
‫ه‬
‫ى‬
‫م‬
‫ل‬
‫َه‬
‫أ‬
‫ه‬
‫ب‬
‫ْ‬
‫ُ‬
‫َ‬
‫ْ‬
‫ُ‬
‫َ‬
‫ُُ‬
‫َ‬
‫َ‬
‫ف ٱْل َع ْيَن ِ‬
‫ان ِم ْنهُ َوِان َما‬
‫َه ًوى تَ ْذ ِر ُ‬
‫ِّ‬
‫ٍ‬
‫ان َحبِ ُيبهَا‬
‫ك‬
‫ث‬
‫ي‬
‫ح‬
‫س‬
‫ف‬
‫ن‬
‫ل‬
‫َه َوى ُك‬
‫َ‬
‫ْ‬
‫ُ‬
‫ْ‬
‫َ‬
‫َ‬
‫َ‬
‫وٱْل ِعلةُ ِفى ذِ‬
‫يح ِرْوح‬
‫أ‬
‫َن‬
‫أ‬
‫ك‬
‫ل‬
‫َص َل ِر ٍ‬
‫َ‬
‫ْ‬
‫َ‬
‫ِلِ ْشتِقَ ِاقهَا ِم َن ٱلرْو ِح‬
‫وِانما أ ُْب ِدلَ ِ‬
‫يح‬
‫ي‬
‫او‬
‫و‬
‫ل‬
‫ٱ‬
‫ت‬
‫اء ِفى ٱ ِّلر ِ‬
‫ْ‬
‫َُ َ ً‬
‫َ َ‬
‫اح ِلْل َك ْس َرِة قَْبلَهَا‬
‫َوٱ ِّلرَي ِ‬
‫ِ‬
‫اح فَقَ ْد َس َك َن َما‬
‫ع‬
‫م‬
‫ت َعلَى أ َْرَو ٍ‬
‫فَِإ َذا ُج َ ْ‬
‫قَْب َل ٱْلو ِاو وَازلَ ِت ٱْل ِعلةُ ٱلتِ‬
‫ِ‬
‫ب‬
‫وج‬
‫ت‬
‫ى‬
‫ُ‬
‫ُ‬
‫َ َ‬
‫اء‬
‫َقْلَبهَا َي ً‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫َصِلهَا َك َما‬
‫أ‬
‫ى‬
‫ل‬
‫إ‬
‫اد‬
‫ع‬
‫ت‬
‫َن‬
‫أ‬
‫ب‬
‫ج‬
‫و‬
‫ا‬
‫ذ‬
‫ه‬
‫ل‬
‫َف‬
‫َ‬
‫َ‬
‫ُ‬
‫ََ َ ْ ََ‬
‫ْ‬
‫‪6‬‬
‫‪縮小形を作るときも、この理由で戻‬‬
‫、‪され‬‬
‫。‪(小さい風)と言う‬‬
‫‪と言うのに似たも‬‬
‫ر َُوي َْحة‬
‫أَرْ َواح、 ِريح‬
‫ح ْوض、)‪َ (服‬ث ْوب、‪のは‬‬
‫)‪َ (水溜‬‬
‫、‬
‫ِث َياب‬
‫‪の複数形として言う‬‬
‫。‪である‬‬
‫‪の型で複数形にす‬‬
‫أَ ْف َعال‬
‫ح َياض‬
‫ِ‬
‫‪それを‬‬
‫、‪るなら‬‬
‫。‪と言う‬‬
‫أَحْ َواض、 أَ ْث َواب‬
‫‪ とし‬أَعْ َياد‪ (祭り)は何故‬عِ يد‪もし‬‬
‫‪て複数形にされるのか‬‬
‫‪という派生の証‬‬
‫َيعُود َع َُّ‬
‫اد‬
‫‪動詞‬‬
‫‪ であるのにと‬و‪拠により、元は‬‬
‫、‪言われるなら、その答えは‬‬
‫‪ (楽器の‬عُود、‪の複数形と‬‬
‫عِ يد‬
‫、‪ウードリュート)の‬‬
‫‪複数形が混同されないようにした‬‬
‫・・・・。‪のだ‬‬
‫‪ (ニュース‬هوُّ َن ْ‬
‫ش َيانُ ُّللخبر、‪また‬‬
‫、‪をよく知る=早耳)と言うが‬‬
‫وان‪それは酒に‬‬
‫‪َ (酔っている)と‬ن ْش َُّ‬
‫。‪区別するためである‬‬
‫ت ِله َذا ٱلسب ِب ِ‬
‫ِ‬
‫ص ِغ ِ‬
‫ير‬
‫لت‬
‫ٱ‬
‫ى‬
‫ف‬
‫يد‬
‫ُع‬
‫أ َ ْ‬
‫َ‬
‫ْ‬
‫يل ُرَوْي َحة‬
‫فَِق َ‬
‫َوَن ِظ ُير قَ ْوِل ِه ْم ِريح َوأ َْرَواح قَ ْولُهُ ْم ِفى‬
‫َج ْم ِع ثَْو ٍب و َح ْو ٍ‬
‫ض ثَِياب َو ِحَياض‬
‫َ‬
‫وها َعلَى أَ ْفع ٍ‬
‫ِ‬
‫ال قَالُوا أَثْ َواب‬
‫ع‬
‫م‬
‫ج‬
‫ا‬
‫ذ‬
‫إ‬
‫َ‬
‫َ‬
‫َ‬
‫فَ َ َ ُ‬
‫َح َواض‬
‫َوأ ْ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫َعَي ٍاد‬
‫أ‬
‫ى‬
‫ل‬
‫ع‬
‫يد‬
‫ع‬
‫ع‬
‫م‬
‫ج‬
‫م‬
‫ل‬
‫ف‬
‫يل‬
‫ق‬
‫ن‬
‫إ‬
‫َ‬
‫َ‬
‫َ‬
‫فَ‬
‫ْ‬
‫ْ‬
‫َ‬
‫َ ُ َ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫اد‬
‫ع‬
‫ن‬
‫م‬
‫ه‬
‫اق‬
‫ق‬
‫ت‬
‫ش‬
‫ٱ‬
‫ة‬
‫َصلُهُ ٱْل َو ُاو بِ َد ََللَ‬
‫ْ‬
‫َ‬
‫ْ ََ‬
‫َوأ ْ‬
‫َي ُع ُ‬
‫اب َع ْنهُ‬
‫ود فَٱْل َج َو ُ‬
‫أَنهُ ْم فَ َعلُوا ذِل َك ِلَئَّل َيْلتَبِ َس َج ْم ُع‬
‫ِع ٍيد بِ َج ْم ِع ُع ٍ‬
‫ود ‪.....‬‬
‫ان ِلْل َخَب ِر‬
‫َو َك َما قَالُوا أ َْي ً‬
‫ضا ُه َو َن ْشَي ُ‬
‫ِ‬
‫لس ْك ِر‬
‫و‬
‫ش‬
‫ن‬
‫ن‬
‫ي‬
‫ب‬
‫و‬
‫ه‬
‫ن‬
‫ي‬
‫ب‬
‫ا‬
‫و‬
‫ق‬
‫ر‬
‫ف‬
‫ي‬
‫ل‬
‫ان ِم َن ٱ ُّ‬
‫ْ‬
‫ْ‬
‫ُ‬
‫َ ُ ََْ ُ َ َْ َ َ َ َ‬
‫‪7‬‬
‫‪として複数形に‬‬
‫أرْ َواح‬
‫‪を‬‬
‫ريح‬
‫‪することを支持するものの中に‬‬
‫‪次のような伝承がある。マイスー‬‬
‫‪ン・ビント・バハダルが‬‬
‫‪ムアーウィヤと結ばれ、彼女を沙‬‬
‫‪漠からシャームへ‬‬
‫‪移すとき、彼女は自分の国の人々‬‬
‫‪への慕情と‬‬
‫。‪故郷の思い出を募らせた‬‬
‫‪そして、ある日、彼は彼女が次の‬‬
‫。‪ように吟じるのを聞いた‬‬
‫‪風にはためくテントのほうが‬‬
‫‪そびえる城より私には好ましい‬‬
‫‪粗末な外衣で心楽しい(目が涼し‬‬
‫‪い)ほうが‬‬
‫‪薄物を着るより私には好ましい‬‬
‫‪テントの横でパンくずを食べるほう‬‬
‫‪が‬‬
‫‪形の整ったパンを食べるより私に‬‬
‫‪は好ましい‬‬
‫‪谷あいの道を吹き抜ける風の音の‬‬
‫‪ほうが‬‬
‫‪太鼓を打つ音より私には好ましい‬‬
‫ِ‬
‫يح َعلَى‬
‫ع‬
‫ي‬
‫ا‬
‫م‬
‫م‬
‫ض ُد أَن َج ْم َع ِر ٍ‬
‫َو َ ْ ُ‬
‫ت‬
‫أ َْرَو ٍ‬
‫ون بِْن َ‬
‫ى أَن َم ْي ُس َ‬
‫اح َما ُرِو َ‬
‫َب ْح َد ٍ‬
‫ت بِ ُمع ِوَيةَ َوَن َقلَهَا ِم َن‬
‫ت‬
‫ٱ‬
‫ا‬
‫م‬
‫ل‬
‫ل‬
‫َ‬
‫صلَ ْ‬
‫َ‬
‫ت تُ ْكثِر ٱْلحنِ‬
‫ِ‬
‫ين‬
‫ان‬
‫ك‬
‫م‬
‫َ‬
‫ٱْلَب ْد ِو ِإلَى ٱلش ْأ َ ْ ُ َ َ‬
‫ِإلَى أ َْن َسابِهَا َوٱلت َذ ُّك َر ِل َم ْسقَ ِط َْأر ِسهَا‬
‫ات َي ْوٍم َوِه َى تُْن ِش ُد‬
‫فَٱ ْستَ َم َع َعلَْيهَا َذ َ‬
‫ق ٱ ْْلَرواح ِف ِ‬
‫ِ‬
‫يه‬
‫ف‬
‫لََب ْيت تَ ْخ ُ ْ َ ُ‬
‫ب ِإلَى ِم ْن قَص ٍر منِ ِ‬
‫ُّ‬
‫يف‬
‫َح‬
‫أَ‬
‫ْ‬
‫ُ‬
‫اء ٍة َوتَِقر‪َ 1‬ع ْينِى‬
‫َولُْب ُس َعَب َ‬
‫لشفُ ِ‬
‫س ٱ ُّ‬
‫ب ِإلَى ِم ْن لُْب ِ‬
‫َح ُّ‬
‫وف‬
‫أَ‬
‫َوأَ ْك ُل ُك َس ْي َرٍة ِفى ِك ْس ِر َب ْيتِى‬
‫ب ِإلَى ِم ْن أَ ْك ِل ٱلرِغ ِ‬
‫َح ُّ‬
‫يف‬
‫أَ‬
‫اح بِ ُك ِّل فَج‬
‫ات ٱ ِّلرَي ِ‬
‫َص َو ُ‬
‫َوأ ْ‬
‫ب ِإلَى ِم ْن َن ْق ِر ٱ ُّلدفُ ِ‬
‫َح ُّ‬
‫وف‬
‫أَ‬
‫‪8‬‬
ُّ
‫اق ُدونِى‬
‫ر‬
َ ‫َو َكْلب َي ْنَب ُح ٱلط‬
ِ ُ‫ب ِإلَى ِم ْن ِقط أَل‬
ُّ ‫َح‬
‫وف‬
َ‫أ‬
‫ص ْعب‬
ْ َ‫َوَب ْكر َيتَْبعُ ٱ ْْل‬
َ ‫ظ َع‬
َ ‫ان‬
ِ ُ‫ب ِإلَى ِم ْن ب ْغ ٍل َزف‬
ُّ ‫َح‬
‫وف‬
َ
َ‫أ‬
‫َو ِخ ْرق ِم ْن َبنِى َع ِّمى َن ِحيف‬
ِ ‫ب ِإلَى ِم ْن ِعْل ٍج عِل‬
ُّ ‫َح‬
‫يف‬
َ
َ‫أ‬
ِ
ِ
‫ال َما‬
‫ق‬
‫ات‬
‫ي‬
‫َب‬
‫ْل‬
‫ٱ‬
‫ة‬
‫ي‬
‫و‬
‫ع‬
‫م‬
‫ع‬
‫م‬
ْ
ُ
َ َ َ َْ
َ ُ َ ‫َفلَما َس‬
ِ ‫ض‬
ِ‫ر‬
‫يت ٱ ْبَنةَ َب ْح َد ٍل َحتى َج َعْلتِنِى‬
َ
‫ِعْل ًجا َعِليفًا‬
1
ُّ‫َتق َِّر‬
私の前で夜訪れる者に吠える犬の
ほうが
良く馴れた猫より私には好ましい
ラクダかごの後に続く強情な若い
ラクダのほうが
良く走るラバより私には好ましい
従兄弟達の中の痩せた寛大な男
のほうが
太った野蛮人より私には好ましい
ムアーウィヤはその詩句を聞いた
とき、言った。
バハダルの娘よ、あなたは私を太
った野蛮人にするまで
満足しないのか(そこまで言わない
と気が済まなかったのか)。
の前の‫ن‬
ُّْ َ‫ أ‬が省略されていると考える
3.『海人の真珠』から 2
ِ ‫ان ٱْلي‬
ِ
ِ
ِ
ِ
‫اء‬
‫ك‬
‫س‬
‫إ‬
‫ب‬
‫ف‬
‫ي‬
‫ن‬
‫و‬
‫ة‬
‫ائ‬
‫م‬
َ
ْ َ َ َ ‫ون‬
َ
َ ُ‫َيقُول‬
ْ
‫ال َنِّيف بِتَ ْش ِد ِيد َها‬
َ َ‫َن ُيق‬
ْ ‫اب أ‬
ُ ‫َوٱلص َو‬
ٌّ َ‫و ُهو ُم ْشت‬
‫اف َعلَى‬
َ ‫ق ِم ْن قَ ْوِل ِه ْم أََن‬
َ َ
9
人々は
‫ى‬
をスクーンにして
‫ةُّوَُّنُّْيف‬
َ ‫مِا َئ‬
(百余り)と言うが
正しくはシャッダにして
‫َنيف‬
と言
うべきである。
それは何かの上にそびえる(見下
ろす)とき
‫‪と言うのから‬‬
‫افُّ َعلَىُّٱل َّشىْ ِءُّ‬
‫أ َن َ‬
‫。‪派生している‬‬
‫‪なぜなら、100を超えたとき、あた‬‬
‫‪かも100の上にそびえる‬‬
‫‪(見下ろす)のと同様になるからで‬‬
‫。‪ある‬‬
‫‪それについて詩人の詠んだものが‬‬
‫。‪ある‬‬
‫‪私は丘に住んでいた その頂は‬‬
‫‪すべての丘を見下ろしていた‬‬
‫‪の量については意見が様々‬‬
‫َنيف‬
‫‪であり、アブー・ザイド‬‬
‫)‪は、それは10と10の間(10以下‬‬
‫‪だと述べ、他の者は‬‬
‫。‪1から3までと言っている‬‬
‫‪については、たいていの場‬‬
‫ِبضْ ع‬
‫‪合、3から10までの‬‬
‫。‪ものに使われている‬‬
‫‪一説には、そうではなく10の半分‬‬
‫。‪以下とも言われる‬‬
‫‪第1の説は預言者〈彼に平安あ‬‬
‫‪れ〉による、至高なる神‬‬
‫。‪の、次の言葉の注釈に由来する‬‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ف َعلَْي ِه‬
‫ر‬
‫ش‬
‫َ‬
‫أ‬
‫ا‬
‫ذ‬
‫إ‬
‫ء‬
‫ٱلش ْى‬
‫َ‬
‫ْ‬
‫َ َ‬
‫فَ َكأَنها لَما َز َاد علَى ٱْل ِم َائ ِ‬
‫ص َار‬
‫ة‬
‫َ‬
‫َ‬
‫َ‬
‫بِمثَاب ِة ٱْلم ْش ِر ِ‬
‫ف َعلَْيهَا‬
‫َ َ ُ‬
‫و ِم ْنه قَو ُل ٱلش ِ‬
‫اع ِر‬
‫َ ُ ْ‬
‫ت بِ َاربَِي ٍة َْأر ُسهَا‬
‫َحلَْل ُ‬
‫ٍ‬
‫ِّ‬
‫ِ‬
‫ِّ‬
‫ف‬
‫ي‬
‫ن‬
‫ة‬
‫ي‬
‫ب‬
‫ر‬
‫ا‬
‫ل‬
‫َعلَى ُك َ َ َ ُ‬
‫ف ِفى ِم ْق َد ِار ٱلنِّي ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ف فَ َذ َك َر‬
‫ل‬
‫ت‬
‫خ‬
‫ٱ‬
‫د‬
‫َوقَ ْ ُ َ‬
‫ال‬
‫أَُبو َزْي ٍد أَنهُ َما َب ْي َن ٱْل َع ْق َد ْي ِن َوقَ َ‬
‫َغ ْيره هو ِمن ٱْلو ِ‬
‫اح ِد ِإلَى ٱلث ََّلثَ ِة‬
‫ُ ُ َُ َ َ‬
‫ضع فَأَ ْكثَر ما يستَعم ُل ِ‬
‫فَأَما ٱْلبِ‬
‫يما‬
‫ف‬
‫ْ‬
‫ُ‬
‫ْ‬
‫ْ‬
‫َ‬
‫َ‬
‫ُ َ َ‬
‫َب ْي َن ٱلثل ِث ِإَلى ٱْل َع ْش ِر‬
‫يل ب ْل ُدون نِص ِ‬
‫ف ٱْل َع ْق ِد‬
‫َوِق َ َ‬
‫َ ْ‬
‫َوقَ ْد أَثِ َر ٱْلقَ ْو ُل ٱ ْْلَو ُل ِإلَى ٱلنبِ ِّى َعلَْي ِه‬
‫ٱلس ََّل ُم ِفى تَ ْف ِس ِ‬
‫ير قَ ْوِل ِه تَ َعالَى‬
‫‪10‬‬
‫‪「彼らは打ち破られた後、いずれ勝‬‬
‫、‪利を得るだろう‬‬
‫~‪数年のうちに。(コーラン30章3‬‬
‫」)‪4節‬‬
‫وهم ِم ْن بع ِد َغلَبِ ِهم سي ْغِ‬
‫ون ِفى‬
‫ب‬
‫ل‬
‫ْ ََ ُ َ‬
‫َْ‬
‫َ ُْ‬
‫ض ِع ِسنِ‬
‫ين‬
‫بِ ْ‬
‫َ‬
‫‪4.『海人の真珠』から 3‬‬
‫دَ سْ ُتور‪ をファトゥハで‬د‪人々は‬‬
‫‪(兵籍簿)と言っているが‬‬
‫‪をダンマで‬د‪アラビア語の類型では‬‬
‫。‪言うべきである‬‬
‫、)‪ُُّ (道化師‬ب ْهلُول‪例えば‬‬
‫、)‪(ひかがみ‬‬
‫عُرْ قُوب‬
‫、)‪(象の鼻‬‬
‫ُخرْ ُ‬
‫طوم‬
‫‪(公‬جُمْ هُور‬
‫‪ の型に‬فُعْ لُول‪衆)など‬‬
‫‪属する、それに類するもののよう‬‬
‫。‪に‬‬
‫‪なぜなら、彼ら(アラブ)の言葉に‬‬
‫‪ (第1語根)がファトゥハの‬ف‪は‬‬
‫‪の型はないからだ。但し‬‬
‫)‪というヤマーマ(地名‬‬
‫َفعْ لُول‬
‫صعْ ُّقُوق‬
‫َ‬
‫。‪の1部族の名は別である‬‬
‫‪彼らについてアッジャージュが詠‬‬
‫。‪んでいる‬‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫اس‬
‫ي‬
‫ق‬
‫و‬
‫ال‬
‫َوَيقُولُ َ‬
‫ون َد ْستُور بِفَتْ ِح ٱلد َ َ ُ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ض ِّم ٱلد ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ال‬
‫ب‬
‫ال‬
‫ق‬
‫ي‬
‫َن‬
‫أ‬
‫يه‬
‫ف‬
‫ب‬
‫ر‬
‫ع‬
‫ل‬
‫ٱ‬
‫م‬
‫ْ‬
‫َ‬
‫َ‬
‫ْ‬
‫َ‬
‫ُ‬
‫َك ََّل َ َ‬
‫َك َما ُيقَا ُل ُب ْهلُول َو ُع ْرقُوب َو ُخ ْرطُوم‬
‫ظائِرها ِ‬
‫اء َعلَى‬
‫ج‬
‫ا‬
‫م‬
‫م‬
‫َو ُج ْمهُور َوَن َ ُ َ‬
‫َ َ‬
‫فُ ْعلُول‬
‫ِإ ْذ لَم َي ِ‬
‫ئ ِفى َك ََّل ِم ِه ْم فَ ْعلُول بِفَتْ ِح‬
‫ج‬
‫ْ‬
‫ْ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫وق َو ُه َو ٱ ْس ُم‬
‫ق‬
‫ع‬
‫ص‬
‫م‬
‫ه‬
‫ل‬
‫و‬
‫ق‬
‫َل‬
‫إ‬
‫اء‬
‫ُ‬
‫َ‬
‫ُ‬
‫ٱْلفَ‬
‫ْ ُْ َ ْ ُ‬
‫قَبِيلَ ٍ‬
‫ِ‬
‫ام ِة‬
‫م‬
‫ي‬
‫ل‬
‫ٱ‬
‫ب‬
‫ة‬
‫ْ‬
‫ََ َ‬
‫ال ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫اج‬
‫ج‬
‫ع‬
‫ل‬
‫ٱ‬
‫م‬
‫ه‬
‫ي‬
‫ف‬
‫ْ‬
‫قَ َ‬
‫َ ُ‬
‫‪11‬‬
‫‪「サアクークの一族とその他の従‬‬
‫」‪者から‬‬
‫‪この誤った考えに似たものに、彼‬‬
‫ُّأَ ْ‬
‫طرُوش‪らの言葉で‬‬
‫‪をファトゥハ‬أ、‪(耳の不自由な人)と‬‬
‫‪で言うことがあるが、正しくはダン‬‬
‫。‪マである‬‬
‫、)‪(流水‬‬
‫أُسْ ُكوب‬
‫‪例えば‬‬
‫أُسْ لُوب‬
‫。‪(方法) のように‬‬
‫‪という語根は純粋なアラビ‬‬
‫طرش‬
‫‪ア語には‬‬
‫‪聞かれないし、詩人の牡馬達(優‬‬
‫‪れた詩人達)の詩にも‬‬
‫。‪現れない‬‬
‫‪この誤りと対照的なものは、なめら‬‬
‫、‬
‫لُعُوق‬
‫‪れるものを‬‬
‫‪(丸薬として)飲まれるものを‬‬
‫‪ُ 、すすられるものを‬سفُوف‬
‫‪とこれらの名詞の最初‬‬
‫ُمصُوص‬
‫‪をダンマで言うものだが、それらは‬‬
‫。‪アラビア語ではファトゥハにする‬‬
‫سعُوط、)‪َ (目薬‬برُود‪例えば‬‬
‫َ‬
‫。)‪َ (洗剤‬‬
‫غسُول、)‪(嗅ぎ薬‬‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ُخ ْر‬
‫أ‬
‫اع‬
‫ب‬
‫َت‬
‫أ‬
‫و‬
‫وق‬
‫ق‬
‫ع‬
‫ص‬
‫آل‬
‫ن‬
‫م‬
‫ٍ‬
‫َ‬
‫ْ‬
‫َ ْ ُ َ َ َْ‬
‫وي َش ِ‬
‫ط ُروش‬
‫اك ُل ه َذا ٱْل َو ْه َم قَ ْولُهُ ْم أَ ْ‬
‫َُ‬
‫بِفَتْ ِح ٱ ْْلَِل ِ‬
‫ض ُّمهَا‬
‫اب‬
‫و‬
‫لص‬
‫ٱ‬
‫و‬
‫ف‬
‫َ َ ُ َ‬
‫ُسلُوب‬
‫ُس ُكوب َوأ ْ‬
‫َك َما ُيقَا ُل أ ْ‬
‫َعلَى أَن ٱلط ْر َش لَ ْم ُي ْس َم ْع ِفى َك ََّلِم‬
‫ٱْلعر ِب ٱْلعرب ِ‬
‫ضمَنتْهُ أَ ْش َع ُار‬
‫ت‬
‫َل‬
‫و‬
‫اء‬
‫َ‬
‫َ‬
‫َ‬
‫ََ‬
‫َْ َ َ‬
‫ول ٱل ُّشعر ِ‬
‫فُ ُح ِ‬
‫اء‬
‫ََ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ق‬
‫ع‬
‫ل‬
‫ي‬
‫ا‬
‫م‬
‫ل‬
‫م‬
‫ه‬
‫ل‬
‫و‬
‫ق‬
‫ام‬
‫ه‬
‫َو‬
‫ْل‬
‫ٱ‬
‫ه‬
‫ذ‬
‫ه‬
‫يض‬
‫ق‬
‫ْ‬
‫ْ‬
‫ُ‬
‫َ‬
‫ْ َ ْ ُْ َ ُ َ ُ‬
‫َوَن ُ‬
‫لُ ُعوق وِل َما ُي ْستَ ُّ‬
‫ص‬
‫ف ُسفُوف َوِل َما ُي َم ُّ‬
‫َ‬
‫ون أ ََوائِ َل ه ِذ ِه‬
‫صوص فََي ُ‬
‫ض ُّم َ‬
‫ُم ُ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫وحة ِفى َك ََّلِم‬
‫ت‬
‫ف‬
‫م‬
‫ى‬
‫ه‬
‫و‬
‫اء‬
‫َس َم َ َ َ ْ ُ َ‬
‫ٱ ْْل ْ‬
‫ٱْل َع َر ِب‬
‫َك َما ُيقَا ُل َب ُرود َو َس ُعوط َو َغ ُسول‬
‫‪12‬‬
‫、)‪َ (生徒‬ت ْلمِيذ、‪これに似たものに‬‬
‫‪َ (賄‬برْ طِ يل、)‪(揚げ鍋‬‬
‫جير‬
‫َطن ِ‬
‫、)‪賂‬‬
‫‪(水がらし)のように最初‬‬
‫جير‬
‫َجرْ ِ‬
‫、‪をファトゥハで言うものがあるが‬‬
‫‪アラビア語の類型ではカスラであ‬‬
‫。‪る‬‬
‫‪というのも、この型では‬‬
‫‪としか‬‬
‫ِفعْ لِيل‬
‫‪をカスラで‬‬
‫ف‬
‫‪言わないからだ。例えば‬‬
‫ق ِْطمِير、)‪(指導者‬صِ ْندِيد‬
‫ْ‬
‫ريف、)‪(ナツメヤシの皮‬‬
‫‪(著‬غِ ط ِ‬
‫。)‪ِ (ハンカチ‬م ْندِيل、)‪名な人‬‬
‫‪サアラブ(学者の名)はある口述‬‬
‫。‪(書きとり)の中で言っている‬‬
‫‪書記達の言葉では計算の袋のこと‬‬
‫‪を、誤った考えで‬‬
‫‪と言うが‬‬
‫يسة‬
‫َتل َ‬
‫‪をファトゥハで‬‬
‫ت‬
‫。‪正しくはカスラである‬‬
‫يسة、)‪ (ナイフ‬سِ كي َنة‬
‫‪ (ライオン‬عِ ر َ‬
‫。‪の巣穴)のように‬‬
‫‪この判断の趣旨に従えば、女性の‬‬
‫‪ を‬ب、‪ِ (ビルキース)と‬ب ْلقِيس‪名を‬‬
‫。‪カスラで言わなければならない‬‬
‫و ِمما ي َش ِ‬
‫اك ُل ه َذا قَ ْولُهُ ْم تَْل ِميذ‬
‫َ ُ‬
‫ط ْن ِجير َوَب ْر ِطيل َو َج ْرِجير‬
‫َو َ‬
‫بِفَتْ ِح أَوائِِلهَا وِهى َعلَى ِقَي ِ‬
‫اس َك ََّلِم‬
‫َ‬
‫َ َ‬
‫ٱْل َع َر ِب بِٱْل َك ْس ِر‬
‫ط ْق ِفى ه َذا ٱْل ِمثَ ِ‬
‫ال ِإَل‬
‫ِإ ْذ لَ ْم ُي ْن َ‬
‫يل بِ َكس ِر ٱْلفَ ِ‬
‫اء َكما قَالُوا ِ‬
‫بِِفعِ‬
‫ٍ‬
‫ص ْن ِديد‬
‫ل‬
‫ْ‬
‫ْ‬
‫ط ِريف َو ِم ْن ِديل‬
‫ط ِمير َو ِغ ْ‬
‫َوِق ْ‬
‫ض أَم ِال ِ‬
‫وَذ َكر ثَعلَب ِ‬
‫ِ‬
‫يه أَن َق ْو َل‬
‫ع‬
‫ب‬
‫ى‬
‫ف‬
‫َْ‬
‫َ َ ْ‬
‫َ‬
‫يس ٱْل ِ‬
‫اب ِل ِ‬
‫اب تَلِّ‬
‫ِ‬
‫ٱْل ُكت ِ‬
‫ِ‬
‫يسة بِفَتْ ِح‬
‫س‬
‫ح‬
‫ك‬
‫َ‬
‫َ‬
‫ٱلت ِ‬
‫اء ِمما وهموا ِف ِ‬
‫اب‬
‫و‬
‫لص‬
‫ٱ‬
‫َن‬
‫أ‬
‫و‬
‫يه‬
‫َ َ‬
‫َ َُ‬
‫َ‬
‫ِ‬
‫ِّ‬
‫ِ‬
‫يسة‬
‫ر‬
‫ع‬
‫و‬
‫ة‬
‫ين‬
‫ك‬
‫س‬
‫َك ْس ُرَها َك َما ُيقَا ُل‬
‫ِّ‬
‫َ َ َ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫َن‬
‫أ‬
‫ب‬
‫ج‬
‫ي‬
‫ة‬
‫ي‬
‫ض‬
‫ق‬
‫ل‬
‫ٱ‬
‫ه‬
‫ذ‬
‫ه‬
‫اد‬
‫ْ‬
‫َ‬
‫َو َعلَى ُمفَ‬
‫َ ُ ْ‬
‫ال ِفى ٱسِم ٱْلم أرَِة بِْل ِ‬
‫يس بِ َك ْس ِر‬
‫ق‬
‫ُيقَ َ‬
‫ُ‬
‫ْ َْ‬
‫‪13‬‬
‫‪例えばアラビア語に取り入れた‬‬
‫‪―木星として‬برجيس‬
‫‪ をカスラ‬ب‪知られる星のこと―で‬‬
‫‪で‬‬
‫。‪と言うように‬‬
‫جيس‬
‫ِبرْ ِ‬
‫‪なぜなら、アラビア語に取り入れた‬‬
‫‪ものはすべて、アラブの‬‬
‫‪しきたりやアラビア語の型に匹敵‬‬
‫。‪するものにならうのである‬‬
‫‪ビルキースについては、私はハム‬‬
‫‪ダーン家のサイフッダウラの‬‬
‫~‪記事で読んだが‬‬
‫ٱْلب ِ‬
‫اء َكما قَالُوا ِفى تَ ْع ِر ِ‬
‫يب بِ ْرِج ٍ‬
‫يس‬
‫َ َ‬
‫وف بِٱْل ُم ْشتََرى‬
‫َو ُه َو ٱلن ْج ُم ٱْل َم ْع ُر ُ‬
‫بِرِجيس بِ َكس ِر ٱْلب ِ‬
‫اء‬
‫ْ َ‬
‫ْ‬
‫ِ‬
‫ظائِ ِرِه ِفى‬
‫ح‬
‫ل‬
‫ي‬
‫ب‬
‫ر‬
‫ع‬
‫ي‬
‫ا‬
‫م‬
‫ل‬
‫ك‬
‫َن‬
‫ْل‬
‫ق بَِن َ‬
‫ْ‬
‫ُ‬
‫َ َُ ُ ُ َ ُ‬
‫أ َْمثِلَ ِة ٱْل َع َر ِب َوأ َْوَز ِ‬
‫ان ٱللُّ َغ ِة‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِّ‬
‫ْ‬
‫ت ِفى‬
‫ر‬
‫أ‬
‫ق‬
‫ى‬
‫ن‬
‫إ‬
‫ف‬
‫يس‬
‫ق‬
‫ل‬
‫ب‬
‫ر‬
‫ك‬
‫ذ‬
‫َو َعلَى‬
‫ْ‬
‫ْ‬
‫َ‬
‫َ‬
‫َ ُ‬
‫َ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ان ~‬
‫د‬
‫م‬
‫ح‬
‫ن‬
‫ب‬
‫ٱ‬
‫ة‬
‫ل‬
‫و‬
‫لد‬
‫ٱ‬
‫ف‬
‫َخَب ِار َس ْي‬
‫َ‬
‫أْ‬
‫ْ ْ َ َْ َ‬
‫)。‪(この後、Ⅳ巻のサイフッダウラのところに出てきた兄弟詩人の話がほぼ同じ形で出ている‬‬
‫‪5.シーバワイヒの文法書から 1‬‬
‫‪語とは何かを知ることの章‬‬
‫‪語は、名詞と動詞と、名詞でも動‬‬
‫‪詞でもないものを‬‬
‫。‪示す助辞である‬‬
‫、)‪(馬‬فرس、)‪(男‬رجل、‪名詞は‬‬
‫。‪(壁)などである‬حائط‬
‫اب ِعْلِم َما ٱْل َكِل َمةُ‬
‫ه َذا َب ُ‬
‫فَٱْل َكِ‬
‫ِ‬
‫اء ِل َم ْعًنى‬
‫ج‬
‫ف‬
‫ر‬
‫ح‬
‫و‬
‫ل‬
‫ع‬
‫ف‬
‫و‬
‫م‬
‫س‬
‫ٱ‬
‫م‬
‫ل‬
‫ُ ْ َ ْ َ َْ َ َ‬
‫لَْي َس بِٱ ْسٍم َوََل ِف ْع ٍل‬
‫فَٱِلِ ْس ُم َر ُجل َوفَ َرس َو َحائِط‬
‫‪14‬‬
‫‪動詞は、幾つかの型があり、名詞‬‬
‫‪の事柄の単語(動名詞)から‬‬
‫、‪できた。 過去のこと‬‬
‫‪まだ起こらないがこれから起こるで‬‬
‫、‪あろうこと‬‬
‫、‪中断されないで行われていること‬‬
‫。‪に対して形作られた‬‬
‫‪(行っ‬ذهب、‪過去のことの形は‬‬
‫、)‪(聞いた‬سمع、)‪た‬‬
‫)‪(誉めた‬حمد、)‪(とどまった‬مكث‬
‫。‪などである‬‬
‫‪まだ起こらないことの形は、あなた‬‬
‫‪が命令して言う‬‬
‫اضرب、)‪(殺せ‬اقتل、)‪(行け‬اذهب‬
‫‪(打て)や、叙述して言う‬‬
‫يضرب、)‪(行く‬يذهب、)‪(殺す‬يقتل‬
‫。‪(打つ)などである‬‬
‫‪中断されないで行われていること‬‬
‫‪の形も、叙述するときと‬‬
‫。‪同様である‬‬
‫‪名詞の事柄の単語のこれらの型‬‬
‫‪は‬‬
‫‪たくさんの形があり、神が望み給う‬‬
‫‪たならば、後に‬‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ت ِم ْن لَ ْف ِظ‬
‫ذ‬
‫ُخ‬
‫أ‬
‫ة‬
‫ل‬
‫ث‬
‫َم‬
‫أ‬
‫ف‬
‫ل‬
‫ع‬
‫ف‬
‫َ‬
‫َ‬
‫ْ‬
‫َوأَما ٱْل ْ ُ َ ْ‬
‫ِ‬
‫تِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ضى‬
‫م‬
‫ا‬
‫م‬
‫ل‬
‫ي‬
‫ن‬
‫ب‬
‫و‬
‫اء‬
‫م‬
‫َس‬
‫ْل‬
‫ٱ‬
‫اث‬
‫َح َد‬
‫ْ‬
‫أْ‬
‫ْ َ َُ َ ْ َ َ َ‬
‫ون َوَل ْم َيقَ ْع‬
‫َو َما َي ُك ُ‬
‫َو َما ُه َو َكائِن لَ ْم َي ْنقَ ِط ْع‬
‫ِ‬
‫ب َو َس ِم َع‬
‫ه‬
‫ذ‬
‫ف‬
‫ى‬
‫ض‬
‫م‬
‫ا‬
‫م‬
‫اء‬
‫ن‬
‫َ‬
‫َ‬
‫ََ‬
‫فَأَما بَ ُ َ َ َ‬
‫ث َو َح ِم َد‬
‫َو َم َك َ‬
‫وأَما بَِناء ما لَم يقَع فَِإنه قَولُ َك ِ‬
‫آم ًار‬
‫ُ َ ْ َ ْ ُ ْ‬
‫َ‬
‫ب َو ُم ْخبِ ًار‬
‫ض ِر ْ‬
‫ب َوٱ ْقتُ ْل َوٱ ْ‬
‫ٱ ْذ َه ْ‬
‫ب‬
‫ب َوَي ْ‬
‫ض ِر ُ‬
‫َي ْقتُ ُل َوَي ْذ َه ُ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫اء َما لَ ْم َي ْنقَ ِط ْع َو ُه َو َكائِن‬
‫ن‬
‫ب‬
‫ك‬
‫ل‬
‫َو َكذ َ َ ُ‬
‫ت‬
‫ِإ َذا أ ْ‬
‫َخَب ْر َ‬
‫َح َد ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫اث‬
‫أ‬
‫ظ‬
‫ف‬
‫ل‬
‫ن‬
‫م‬
‫ى‬
‫ت‬
‫ل‬
‫ٱ‬
‫ة‬
‫ل‬
‫ث‬
‫َم‬
‫ْل‬
‫ٱ‬
‫ه‬
‫ذ‬
‫فَه‬
‫ْ‬
‫َ‬
‫َ‬
‫ُ‬
‫ْ ْ ْ‬
‫ْ‬
‫ٱ ْْلَسم ِ‬
‫اء َولَهَا أ َْبنَِية َكثِ َيرة َستََبي ُن‪ِ 1‬إ ْن‬
‫َْ‬
‫‪15‬‬
‫。)‪明らかになる(する‬‬
‫قتل、)‪(打つこと‬ضرب‪事柄とは‬‬
‫、)‪(殺すこと‬‬
‫‪(誉めること)のようなものであ‬حمد‬
‫。‪る‬‬
‫‪意味を表すが、名詞でも動詞でも‬‬
‫、‪ないものは‬‬
‫、)‪(未来を示す‬سوف、)‪(そして‬ثم‬
‫‪ 、このような‬ل‪ 、連結の‬و‪誓いの‬‬
‫。‪ものである‬‬
‫َش َ‬
‫اء ٱللُ‬
‫اث َن ْح ُو ٱلض ْر ِب َوٱْلقَ ْت ِل‬
‫َح َد ُ‬
‫َوٱ ْْل ْ‬
‫َوٱْل َح ْم ِد‬
‫اء ِل َم ْعًنى َولَْي َس بِٱ ْسٍم َوََل‬
‫َوأَما َما َج َ‬
‫ِ‬
‫ٍ‬
‫ف َوَو ُاو ٱْلقَ َسِم َوََل ُم‬
‫و‬
‫س‬
‫و‬
‫م‬
‫ث‬
‫و‬
‫ح‬
‫ن‬
‫ف‬
‫ل‬
‫ع‬
‫ف‬
‫ُ‬
‫ْ ََ ْ ُ َ َ ْ َ‬
‫ضافَ ِة َوَن ْح ُو ه َذا‬
‫ٱ ِْْل َ‬
‫تَتََبي ُن‬
‫=‬
‫تََبي ُن‬
‫‪1‬‬
‫‪6.シーバワイヒの文法書から 2‬‬
‫‪述語と主語の章‬‬
‫‪その二つは一方が他方を必ず必‬‬
‫、‪要とし‬‬
‫‪話し手はそれを免れるわけにはい‬‬
‫。‪かない‬‬
‫‪開始する名詞とそれを基礎にした‬‬
‫‪建立語が‬‬
‫。‪これに属する‬‬
‫اب ٱْل ُم ْسَن ِد َوٱْل ُم ْسَن ِد ِإلَْي ِه‬
‫ه َذا َب ُ‬
‫هما ما ََل يستَ ْغنِى و ِ‬
‫احد ِم ْنهُ َما َع ِن‬
‫َْ‬
‫َُ َ‬
‫َ‬
‫ٱ ْْل َخ ِر َوََل َي ِج ُد ٱْل ُمتَ َكلِّ ُم ِم ْنهُ ُب ًّدا‬
‫َو ِم ْن ذِل َك ٱِلِ ْس ُم ٱْل ُم ْبتَ َدأُ َوٱْل َم ْبنِ ُّى‬
‫َعلَْي ِه‬
‫‪16‬‬
‫َو ُه َو قَ ْولُ َك‬
ِ
‫وك‬
‫أ‬
‫لل‬
َ ‫َخ‬
ُ ‫َع ْب ُد ٱ‬
‫وك‬
َ ‫َخ‬
ُ ‫َوه َذا أ‬
‫َو ِم ْث ُل ذِل َك َق ْولُ َك‬
‫ب َزْيد‬
ُ ‫َي ْذ َه‬
‫فَ ََّل ُبد ِلْل ِف ْع ِل ِم َن ٱِلِ ْسِم‬
‫َك َما لَ ْم َي ُك ْن لِِلِ ْسِم ٱ ْْلَو ِل ُب ٌّد ِم َن‬
ِ ‫ٱ ْْل َخ ِر ِفى ٱِلِ ْبتِ َد‬
‫اء‬
ِ ‫و ِمما ي ُكون بِم ْن ِزلَ ِة ٱِلِ ْبتِ َد‬
‫اء قَ ْولُ َك‬
َ ُ َ َ
ِ ‫َكان عب ُد ٱ‬
‫طِلقًا‬
َ ‫لل ُم ْن‬
َْ َ
‫طِلق‬
َ ‫ت َزْي ًدا ُم ْن‬
َ ‫َولَْي‬
ِ
‫اج‬
‫ت‬
‫ح‬
‫ي‬
‫ا‬
‫ذ‬
‫ه‬
‫َن‬
‫ْل‬
ِ ‫اج ِإلَى َما َب ْع َدهُ َكٱ ْحتَِي‬
َ
َ
ُ َْ
‫ٱْل ُم ْبتَ َدِأ ِإلَى َما َب ْع َد ُه‬
َِ ‫َحو ِال ِه ٱِلِ ْبت‬
‫اء‬
‫د‬
ُِّ ‫َوٱ ْعلَ ْم أَن ٱ‬
ُ
َ ْ ‫ِل ْس َم أَو ُل أ‬
17
それはあなたが次のように言う場
合のことである。
「アブドゥッラーはあなたの兄弟だ」
そして「これはあなたの兄弟だ」
そのようなものは、あなたが次のよ
うに言う場合もそうである。
「ザイドが行く」
つまり、動詞にとって名詞が不可
欠である。
ちょうど、最初の名詞が、文の開
始において、もう一つの
ものを欠くことができなかったよう
に。
開始語に類するものには、あなた
が次のように言うような場合があ
る。
「アブドゥッラーは去って行った」
そして「ザイドが去って行けばよい
のに」
なぜなら、開始語が後ろのものを
必要とするように、
これも後ろのものを必要とするから
である。
本来の名詞の状態は開始語であ
ることを知れ。
‫‪対格にする語、開始語以外の主格‬‬
‫、‪にする語、属格にする語が‬‬
‫‪開始語に対して入っているだけで‬‬
‫。‪ある‬‬
‫‪そうであろう、開始語であったもの‬‬
‫、‪に‬‬
‫‪これらのものが入り、開始語でなく‬‬
‫、‪なって‬‬
‫‪私があなたに述べたものと共にあ‬‬
‫、‪る限り‬‬
‫‪それを除去しなければ文頭に立つ‬‬
‫。‪ことができない‬‬
‫‪それはあなたが次のように言うよう‬‬
‫。‪な場合である‬‬
‫」‪「アブドゥッラーは立ち去っている‬‬
‫‪(私は見た)をそれに入れた‬رأيت‬
‫‪いなら、次のように言う‬‬
‫‪「私はアブドゥッラーが立ち去るの‬‬
‫」‪を見た‬‬
‫‪とか「私は立ち去るアブドゥッラー‬‬
‫」‪のそばを通った‬‬
‫‪開始語であることが元になる。1が‬‬
‫、‪数字の最初であり‬‬
‫‪不定語が限定語より先にあるよう‬‬
‫。‪に‬‬
‫وِانما ي ْد ُخ ُل ٱلن ِ‬
‫ب َوٱلرِافعُ ِس َوى‬
‫اص‬
‫ُ‬
‫َ َ َ‬
‫ٱِلِ ْبتِ َد ِ‬
‫اء َوٱْل َج ُّار َعلَى ٱْل ُم ْبتَ َدِأ‬
‫ان ُم ْبتَ َدأً قَ ْد تَ ْد ُخ ُل‬
‫أ َََل تََرى أَن َما َك َ‬
‫علَْي ِه ه ِذ ِ‬
‫ون َغ ْي َر‬
‫ك‬
‫ي‬
‫ى‬
‫ت‬
‫ح‬
‫اء‬
‫ي‬
‫ش‬
‫ْل‬
‫ٱ‬
‫ه‬
‫َ‬
‫ْ‬
‫ْ‬
‫ُ‬
‫َ‬
‫َ ُ َ َ َ‬
‫ص ُل ِإلَى ٱِلِ ْبتِ َد ِ‬
‫م ْبتَ َدٍأ وََل تَ ِ‬
‫اء َما َد َام‬
‫ُ َ‬
‫َم َع َما َذ َك ْر ُ‬
‫ت لَ َك ِإَل أ ْ‬
‫َن تَ َد َعهُ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ت‬
‫ل‬
‫ق‬
‫ا‬
‫ذ‬
‫إ‬
‫ك‬
‫َن‬
‫أ‬
‫ك‬
‫ل‬
‫ْ‬
‫َ‬
‫َوذ َ َ‬
‫ُ َ‬
‫عب ُد ٱ ِ‬
‫طِلق‬
‫لل ُم ْن َ‬
‫َْ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ت‬
‫ل‬
‫ق‬
‫ف‬
‫ه‬
‫ي‬
‫ل‬
‫ع‬
‫ت‬
‫َي‬
‫ر‬
‫أ‬
‫ت‬
‫ل‬
‫خ‬
‫َد‬
‫أ‬
‫ت‬
‫ئ‬
‫ش‬
‫ْ‬
‫ْ‬
‫َ‬
‫ِإ ْن ْ َ ْ َ َ َ ْ ُ َ ْ َ ُ َ‬
‫أرَيت عب َد ٱ ِ‬
‫طِلقًا‬
‫لل ُم ْن َ‬
‫َ ْ ُ َْ‬
‫أَو مررت بِعب ِد ٱ ِ‬
‫طِلقًا‬
‫لل ُم ْن َ‬
‫ْ َ َ ْ ُ َْ‬
‫فَٱِلِ ْبتِ َداء أَو ُل َكما َكان ٱْلو ِ‬
‫اح ُد أَو َل‬
‫ُ‬
‫َ َ َ‬
‫ٱْل َع َد ِد َوٱلن ِك َرةُ قَْب َل ٱْل َم ْع ِرفَ ِة‬
‫‪18‬‬
‫‪7.シーバワイヒの文法書から 3‬‬
‫‪意味に関しての単語の章‬‬
‫‪知れ。彼ら(アラブ)の言葉には‬‬
‫‪意味の相違に従って単語が異なる‬‬
‫、‪ことと‬‬
‫‪単語が違うが意味が一つのこと‬‬
‫、‪と‬‬
‫‪単語は一致しているが意味が‬‬
‫。‪異なることがある‬‬
‫‪神が望み給うならば、次にそのこ‬‬
‫。‪とを述べよう‬‬
‫‪意味の相違に対して単語の相違‬‬
‫‪があるののは‬‬
‫‪(行く)のような‬ذهب‪(座る)と‬جلس‬
‫。‪ものである‬‬
‫‪単語は異なるが意味は一つのも‬‬
‫‪のは‬‬
‫‪(行く、立ち去‬انطلق‪(行く)と‬ذهب‬
‫。‪る)のようなものである‬‬
‫‪単語は一致するが意味は異なるも‬‬
‫)‪(怒り‬موجدة、‪のは‬‬
‫وجدتُّعليه‪という動名詞からの‬‬
‫、‪(~に怒った)と‬‬
‫اب ٱلل ْف ِظ ِلْل َم َعانِى‬
‫ه َذا َب ُ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ف‬
‫َّل‬
‫ت‬
‫خ‬
‫ٱ‬
‫م‬
‫ه‬
‫م‬
‫َّل‬
‫ك‬
‫ن‬
‫م‬
‫َن‬
‫أ‬
‫م‬
‫ل‬
‫ع‬
‫ا‬
‫َ‬
‫َ‬
‫َ‬
‫َ‬
‫ْ‬
‫َ‬
‫ْ‬
‫ْ ْ‬
‫ظ ْي ِن ِلِ ْختِ ََّل ِ‬
‫ف ٱْل َم ْعَنَي ْي ِن‬
‫ٱلل ْف َ‬
‫ظ ْي ِن وٱْلمعَنى و ِ‬
‫ِ‬
‫احد‬
‫ف‬
‫لل‬
‫ٱ‬
‫ف‬
‫َّل‬
‫َ‬
‫َ‬
‫ْ‬
‫َوٱ ْخت َ‬
‫َ َْ َ‬
‫ِ‬
‫ف‬
‫َّل‬
‫اق ٱلل ْف َ‬
‫َ‬
‫ظ ْي ِن َوٱ ْخت َ‬
‫َوٱتِّفَ َ‬
‫ٱْل َم ْعَنَي ْي ِن‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫اء ٱللُ تَ َعالَى‬
‫ش‬
‫ن‬
‫إ‬
‫ك‬
‫ل‬
‫َو َستََرى ذ َ ْ َ َ‬
‫ظ ْي ِن ِلِ ْختِ ََّل ِ‬
‫ِ‬
‫ف‬
‫َّل‬
‫ف ٱلل ْف َ‬
‫َ‬
‫فَٱ ْخت ُ‬
‫ب‬
‫ٱْل َم ْعَنَي ْي ِن ُه َو َن ْح ُو َجلَ َس َوَذ َه َ‬
‫ظ ْي ِن وٱْلمعَنى و ِ‬
‫ِ‬
‫احد‬
‫ف‬
‫لل‬
‫ٱ‬
‫ف‬
‫َّل‬
‫َ‬
‫َ‬
‫ْ‬
‫َوٱ ْخت ُ‬
‫َ َْ َ‬
‫ق‬
‫ب َوٱ ْن َ‬
‫طلَ َ‬
‫َن ْح ُو َذ َه َ‬
‫ظ ْي ِن َوٱْل َم ْعَنى ُم ْختَِلف‬
‫اق ٱلل ْف َ‬
‫َوٱتِّفَ ُ‬
‫ت َعلَْي ِه ِم َن ٱْل َم ْو ِج َد ِة‬
‫قَ ْولُ َك َو َج ْد ُ‬
‫‪19‬‬
‫‪失われたものの発見を意味する‬‬
‫‪(見つけた)のようなもので‬وجدت‬
‫。‪ある‬‬
‫。‪これに似たものは多い‬‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ان ٱلضال ِة‬
‫د‬
‫ج‬
‫و‬
‫ت‬
‫د‬
‫َر‬
‫أ‬
‫ا‬
‫ذ‬
‫إ‬
‫ت‬
‫َ‬
‫ْ‬
‫َ‬
‫َوَو َج ْد ُ‬
‫َ َ ْ َ‬
‫َوأَ ْشَباهُ ه َذا َكثِير‬
‫‪8.シーバワイヒの文法書から 4‬‬
‫‪単語における一時的現象‬‬
‫‪の章‬‬
‫‪知れ。アラブは、本来の言葉では‬‬
‫‪そうでないのに‬‬
‫‪言葉の一部を省略することがあ‬‬
‫。‪る‬‬
‫‪また、省略して(その代わりに何か‬‬
‫‪で)償い、本来、言葉の中で‬‬
‫‪使われるべき何かを脱落させ、(代‬‬
‫)‪わりにほかの‬‬
‫‪何か(を使うこと)によって、それを‬‬
‫。‪なしで済ませる‬‬
‫‪神が望み給うならば、次にそれを‬‬
‫。‪述べよう‬‬
‫‪元はそうでないのに省略されたも‬‬
‫ن<(لمُّيك、‪のには‬‬
‫、)لمُّ َي ُك ُّْ‬
‫。‪)などがある‬الُّأَ ْد ِرى<(الُّأدر‬
‫ون ِفى ٱلل ْف ِظ ِم َن‬
‫ه َذا َب ُ‬
‫اب َما َي ُك ُ‬
‫َع َر ِ‬
‫اض‬
‫ٱ ْْل ْ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ون ٱْل َك ََّل َم َوِا ْن‬
‫ف‬
‫ذ‬
‫ح‬
‫ي‬
‫ا‬
‫م‬
‫م‬
‫م‬
‫ه‬
‫َن‬
‫أ‬
‫م‬
‫ل‬
‫ع‬
‫ا‬
‫َ‬
‫َْ ُ َ‬
‫ْ ْ ُْ‬
‫َصلُهُ ِفى ٱْل َك ََّلِم َغ ْي َر ذِل َك‬
‫َك َ‬
‫ان أ ْ‬
‫ِ‬
‫ون‬
‫ن‬
‫غ‬
‫ت‬
‫س‬
‫ي‬
‫و‬
‫ون‬
‫ض‬
‫و‬
‫ع‬
‫ي‬
‫و‬
‫ون‬
‫ف‬
‫ذ‬
‫ِّ‬
‫َوَي ْح ُ َ َ ُ َ ُ َ َ َ ْ َ ْ ُ َ‬
‫بِٱلشى ِء ع ِن ٱلشى ِء ٱل ِ‬
‫َصلُهُ ِفى‬
‫أ‬
‫ى‬
‫ذ‬
‫ْ َ‬
‫ْ‬
‫ْ‬
‫َن يستَعم َل حتى ي ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ص َير‬
‫أ‬
‫م‬
‫ه‬
‫م‬
‫َك ََّل ْ ْ ُ ْ ْ َ َ َ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫لل‬
‫ٱ‬
‫اء‬
‫ش‬
‫ن‬
‫إ‬
‫ك‬
‫ل‬
‫ذ‬
‫ى‬
‫ر‬
‫ت‬
‫س‬
‫و‬
‫ا‬
‫ط‬
‫اق‬
‫َس‬
‫ً‬
‫َ‬
‫َ‬
‫َ‬
‫َََ‬
‫ْ َ ُ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫َصلُهُ ِفى ٱْل َك ََّلِم َغ ْي ُر‬
‫أ‬
‫و‬
‫ف‬
‫ذ‬
‫ح‬
‫ا‬
‫م‬
‫م‬
‫َ‬
‫َو ُ‬
‫َ ْ‬
‫ك َوََل أ َْد ِر َوأَ ْشَباهُ ذِل َك‬
‫ذِل َك لَ ْم َي ُ‬
‫‪20‬‬
‫‪何かによって(あるものを)なしで‬‬
‫‪済ますことには、彼らは‬‬
‫عُّ)‪(未完了形の‬‬
‫)‪َُّ(残す、捨てる‬ي َُّد ُ‬
‫)‪は言うが、(完了形の‬‬
‫ك、‪は言わず‬‬
‫‪َُّ をその代わ‬ت َُّر َُّ‬
‫َُّو َُّد َعُّ‬
‫。‪りに使う‬‬
‫。‪その類は多い‬‬
‫、‬
‫زنادقة‬
‫‪代償では彼らの言う‬‬
‫、)‪(邪教徒‬زناديق‬
‫‪ (チェスのクイ‬فرازين、‬
‫فرازنة‬
‫、‪ーン)などで‬‬
‫。‪)を代償にしている‬ة(ه、‪を省き‬ى‬
‫اع、‪彼らの言う‬‬
‫‪(服従‬يُسْ طِ ي ُُّع、أسط َُّ‬
‫、‪で‬يطيع、 أطاع)‪する)は、(本来‬‬
‫‪(第2子音)に‬ع‪ُّ(Ⅳ形)の形の‬أَُّْف َُّع َلُّ‬
‫‪あるべき母音がなくなった‬‬
‫。‪を追加したのである‬س‪代わりに‬‬
‫)‪(神への呼びかけ‬اللهم‪彼らの言う‬‬
‫)‪は、(呼びかけの助辞‬‬
‫‪を付けた‬‬
‫م‬
‫‪を省き、代わりに‬‬
‫يا‬
‫。‪のである‬‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ون‬
‫ل‬
‫و‬
‫ق‬
‫ي‬
‫م‬
‫ه‬
‫ن‬
‫إ‬
‫ف‬
‫ء‬
‫ى‬
‫لش‬
‫ٱ‬
‫ب‬
‫م‬
‫ه‬
‫اؤ‬
‫ن‬
‫غ‬
‫ُ‬
‫ْ َ ُْ َ ُ َ‬
‫أَما ٱ ْست ْ َ ُ ُ ْ‬
‫ع ٱ ْستَ ْغَن ْوا َع ْنهَا‬
‫ون َوَد َ‬
‫َي َدعُ َوََل َيقُولُ َ‬
‫بِتََر َك‬
‫َوأَ ْشَباهُ ذِل َك َكثِ َيرة‬
‫وٱْل ِ‬
‫يق‬
‫و‬
‫ع‬
‫ض قَ ْولُهُ ْم َزَن ِادقَة َوَزَن ِاد ُ‬
‫َ َ ُ‬
‫اء‬
‫َوفَ َرِازَنة َوفَ َرِاز ُ‬
‫ين َح َذفُوا ٱْلَي َ‬
‫اء‬
‫َو َعو ُ‬
‫ضوا ٱْلهَ َ‬
‫اع ُي ْس ِطيعُ َوِان َما ِه َى‬
‫َوقَ ْولُهُ ْم أَ ْس َ‬
‫ط َ‬
‫لسين ِ‬
‫ِ‬
‫ضا ِم ْن‬
‫و‬
‫ع‬
‫ٱ‬
‫ا‬
‫و‬
‫اد‬
‫ز‬
‫يع‬
‫ط‬
‫ِّ‬
‫أَ َ‬
‫اع ُي ُ َ ُ‬
‫ط َ‬
‫َ َ ً‬
‫َذ َه ِ‬
‫اب‬
‫ل‪1‬‬
‫حرَك ِة ٱْل َع ْي ِن ِم ْن أَ ْف َع َ‬
‫َ‬
‫وقَولُهم َاللهم ح َذفُوا يا وأَْلحقُوا ٱْل ِ‬
‫يم‬
‫م‬
‫َ َ َ‬
‫َ ْ ُْ ُ َ‬
‫َ‬
‫ِ‬
‫ضا‬
‫و‬
‫ع‬
‫َ ً‬
‫。‪が元だとされている‬‬
‫‪21‬‬
‫اعُّ‬
‫ِاسْ َت َط َ‬
‫‪1 普通の説では、Ⅹ形の‬‬
‫‪9.タラファのムアッラカ詩とザウザニーの注釈から‬‬
‫‪サフマドの石地にハウラの住まい‬‬
‫‪の跡がある‬‬
‫‪手の甲の入れ墨の名残りのように‬‬
‫‪見える‬‬
‫‪:カルブ部族の女性の名。そ‬خولة‬
‫‪のことを‬‬
‫‪ヒシャーム・ブン・カルビーが述べ‬‬
‫。‪ている‬‬
‫。‪:目に見える住まいの跡‬طلل‬
‫طلول、 أطالل‪複数形は‬‬
‫‪土が‬‬
‫‪:‬برقاء、 أبرق、 برقة‬
‫‪石や小石を混じえた場所‬‬
‫برق、 براق、 أبارق‪複数形は‬‬
‫‪土地の一部分や土地の意味に関‬‬
‫‪係あるときは‬‬
‫、‪と言われ‬‬
‫برقاء‬
‫‪場所や位置に関係あるときは‬‬
‫ِل َخ ْو َ ََل َأ ْط ََل ٌل ب ر ُِْبقَ ِة َثَ ْ َم ‪ِ1‬‬
‫د‬
‫وح َك َب ِاِق ألْ َو ِْ‬
‫ْش ِِف َظا ِه ِر ألْ َي ِد‬
‫تَلر ر‬
‫َخ ْولَةُ ِ‪:‬ا ْس ُم ٱ ْم َأرٍَة َكْلبِي ٍة َذ َك َر ذِل َك‬
‫ِ‬
‫ام ْب ُن ٱْل َكْلبِ ِّى‬
‫ش‬
‫ه‬
‫َ‬
‫ُ‬
‫ص ِم ْن ُر ُس ِ‬
‫وم ٱلد ِار‬
‫‪:‬ما َش َخ َ‬
‫اَلطلَ ُل َ‬
‫ط ََّلل َوطُلُول‬
‫َوٱْل َج ْمعُ أَ ْ‬
‫ط‬
‫‪:‬م َكان ٱ ْختَلَ َ‬
‫اَْلُب ْرقَةُ َوٱ ْْل َْب َر ُ‬
‫ق َوٱْلَب ْرقَ ُ‬
‫اء َ‬
‫تُرابه بِ ِ‬
‫ِ‬
‫ٍ‬
‫صى‬
‫ح‬
‫َو‬
‫أ‬
‫ة‬
‫ار‬
‫ج‬
‫ح‬
‫َُُ‬
‫َ ْ َ ً‬
‫ق‬
‫اق َوٱْلُب َر ُ‬
‫ق َوٱْلبِ َر ُ‬
‫َوٱْل َج ْمعُ ٱ ْْلََب ِار ُ‬
‫ِإ َذا ُح ِم َل َعَلى َم ْعَنى ٱْلُب ْق َع ِة أ َِو‬
‫ضِ‬
‫ٱ ْْل َْر ِ‬
‫اء‬
‫ق‬
‫ر‬
‫ب‬
‫ل‬
‫ٱ‬
‫يل‬
‫ق‬
‫ْ‬
‫َ‬
‫َ‬
‫َْ ُ‬
‫ان أ َِو ٱْلمو ِ‬
‫ِإ َذا ح ِ‬
‫ِ‬
‫ض ِع‬
‫ك‬
‫م‬
‫ل‬
‫ٱ‬
‫ى‬
‫ل‬
‫ع‬
‫ل‬
‫م‬
‫ْ‬
‫َ‬
‫َ‬
‫َ‬
‫َ‬
‫ُ‬
‫َْ‬
‫َ‬
‫‪22‬‬
‫。‪と言われる‬‬
‫أبرق‬
‫‪:地名‬ثهمد‬
‫لوح)‪(動名詞で言うと‬‬
‫‪:輝く‬تلوح‬
‫‪輝くこと‬‬
‫‪:手の甲やその他を針で刺‬وشم‬
‫、‪し‬‬
‫‪その刺した場所に青い粉末を詰め‬‬
‫、‪たり‬‬
‫。‪藍で描いたりすること‬‬
‫)‪ (未完了形‬وشم)‪動詞は(完了形‬‬
‫。‪である‬وشمًا)‪ (動名詞の対格‬يشم‬
‫‪َ は)その絵に対する名‬و ْ‬
‫شم(‪そして‬‬
‫。‪詞として用いられた‬‬
‫‪として複数形にさ‬‬
‫وشوم、 وشام‬
‫。‪れる‬‬
‫‪そこから預言者〈彼に祝福と平安‬‬
‫。‪あれ〉の次の言葉がある‬‬
‫‪「神が、女入れ墨師と入れ墨女を‬‬
‫」‪呪い給うように‬‬
‫、‪ は手に入れ墨を施す女‬واشمة‬
‫‪はそれをされる女であ‬‬
‫مستوشمة‬
‫。‪る‬‬
‫ِ‬
‫ق‬
‫ر‬
‫َب‬
‫ْل‬
‫ٱ‬
‫يل‬
‫ق‬
‫ْ‬
‫َ َْ ُ‬
‫ثَهم ُد‪:‬مو ِ‬
‫ضع‬
‫َْ َْ‬
‫ان‬
‫تَلُو ُح‪:‬تَْل َمعُ َوٱلل ْو ُح ٱلل ْم َع ُ‬
‫ظِ‬
‫اه ِر ٱْلَي ِد َو َغ ْي ِرِه بِِإ ْب َرٍة‬
‫‪:‬غ ْرُز َ‬
‫اَْل َو ْش ُم َ‬
‫ش‬
‫َو َح ْش ُو ٱْل َم َغ ِارِز بِٱْل ُك ْح ِل أ َِو ٱلن ْق ُ‬
‫بِٱ ِّلنيلَ ِج‬
‫َوٱْل ِف ْع ُل ِم ْنهُ َو َش َم َي ِش ُم َو ْش ًما‬
‫ثُم ُج ِع َل ٱ ْس ًما ِلتِْل َك ٱ ُّلنقُ ِ‬
‫وش‬
‫وتُ ْج َمعُ بِٱْل ِو َش ِام وٱْلو ُش ِ‬
‫وم‬
‫َ ُ‬
‫َ‬
‫َو ِم ْنهُ قَ ْولُهُ َعلَْي ِه ٱلص ََّلةُ َوٱلس ََّل ُم‪:‬‬
‫لَعن ٱلل ٱْلو ِ‬
‫اش َمةَ َوٱْل ُم ْستَ ْو ِش َمةَ‬
‫ََ ُ َ‬
‫فَٱْلو ِ‬
‫اش َمةُ ِه َى ٱلتِى تَ ِش ُم ٱْلَي َد‬
‫َ‬
‫َوٱْل ُم ْستَ ْو ِش َمةُ ِه َى ٱلتِى ُي ْف َع ُل بِهَا ذِل َك‬
‫‪23‬‬
‫ُّ‪(アラブは)強調してこうも言う:‬‬
‫توشيمًا、ُّي َُوش ُُّم、 َو َّش َمُّ‬
‫‪それを繰り返したり、多く行なった‬‬
‫。‪りするときである‬‬
‫‪友人達は私に向かって彼らのラク‬‬
‫‪ダを止めて言う‬‬
‫‪悲しみのために滅びるな 元気に‬‬
‫)‪なれ(耐え忍べ‬‬
‫‪早立ちのマーリク部族のラクダか‬‬
‫‪ごは‬‬
‫‪ダドの谷川を渡る船の群れのよう‬‬
‫‪だ‬‬
‫。‪:女性の乗り物の一つ‬حدج‬
‫‪であ‬‬
‫أحداج、 حدوج‬
‫‪複数形は‬‬
‫、‪り‬‬
‫‪も同様で、その複数形は‬‬
‫حداجة‬
‫。‪である‬‬
‫حدائج‬
‫‪:カルブ部族の一部族であ‬مالكية‬
‫‪るマーリク部族に‬‬
‫ثُم تُب ِالغُ فَتَقُو ُل‪:‬وشم يو ِّشم تَو ِ‬
‫يما ِإ َذا‬
‫ش‬
‫َ‬
‫َ َ َُ ُ ْ ً‬
‫تَ َكرَر ذِل َك ِم ْنهُ َو َكثَُر‬
‫روقروفًا ِِبَا َ ْ‬
‫َص ِِب عَ َ ََّل َم ِط ََّّير ْم‬
‫ون ََل َتَ ْ ِ ْ‬
‫ِل َأ ًًس َو َ ََت َّ ِّل‬
‫ي َ رقولر َ‬
‫وج ألْ َما ِل ِكيَّ ِة غر ْد َو ًة‬
‫َ ََك َّن رح رد َ‬
‫َخ ََل ََي َس ِف ٍني بِٱلنَّ َو ِاص ِف ِم ْن َد ِد‬
‫اك ِب ٱ ِّلنس ِ‬
‫اَْل ِح ْدج‪:‬مرَكب ِم ْن مر ِ‬
‫اء‬
‫َ‬
‫ُ َْ‬
‫ََ‬
‫َح َداج‬
‫َوٱْل َج ْمعُ ُح ُدوج َوأ ْ‬
‫ِ‬
‫اجةُ ِم ْثلُهُ َو َج ْم ُعهَا َح َدائِ ُج‬
‫د‬
‫ح‬
‫َوٱْل َ َ‬
‫اَْلم ِال ِ‬
‫وبة إلَى َبنِى َم ِال ٍك قَبِيلَ ٍة‬
‫س‬
‫ن‬
‫‪:‬م‬
‫ة‬
‫ي‬
‫ك‬
‫ُ‬
‫ْ‬
‫َ ُ َ‬
‫َ‬
‫‪24‬‬
‫。)‪関係づけられる(関係形容詞‬‬
‫‪の複数形で大きな‬‬
‫خلية ‪:‬خاليا‬
‫。‪船のこと‬‬
‫سفين。‪の複数形‬‬
‫سفينة‪:‬سفين‬
‫‪ُّ として‬سفن‪は更に‬‬
‫‪ は‬سفين‪複数形にされる。時には‬‬
‫。‪単数形のこともある‬‬
‫‪として複数形‬‬
‫سفائن‬
‫‪の複数形。道‬‬
‫ناصفة‪:‬نواصف‬
‫‪は‬‬
‫سفينة‬
‫。‪にされる‬‬
‫‪やその他のものの‬‬
‫‪ように、谷間の両側に広がった‬‬
‫。‪場所‬‬
‫。‪:この詩句では谷の名‬دد‬
‫‪」と‬عصا「、دد‪」と同じタイプの‬يد「‬
‫、 ددا‪同じタイプの‬‬
‫‪ の形が‬ددن‪」と同じタイプの‬بدن「‬
‫、‪あり‬‬
‫‪これらの三つは「楽しみ」「遊び」の‬‬
‫。‪意味‬‬
‫ِم ْن َكْل ٍب‬
‫ا‪:‬ج ْمعُ ٱْل َخِلي ِة َوِه َى ٱلس ِف َينةُ‬
‫اَْل َخ ََّلَي َ‬
‫ٱْلع ِ‬
‫ظ‬
‫يمةُ‬
‫َ َ‬
‫اَلس ِفين‪:‬جمع س ِف َين ٍة ثُم ي ْجمع ٱلس ِ‬
‫ين‬
‫ف‬
‫ُ‬
‫ُ َْ ُ َ‬
‫ُ َُ‬
‫علَى ٱلسُّفُ ِن وقَ ْد ي ُكون ٱلس ِفين و ِ‬
‫اح ًدا‬
‫َ‬
‫َ َ ُ‬
‫ُ َ‬
‫َوتُ ْج َمعُ ٱلس ِف َينةُ َعلَى ٱلسفَائِ ِن‬
‫اصفَ ِة وِهى أَم ِ‬
‫ف‪:‬جمع ٱلن ِ‬
‫ِ‬
‫اك ُن‬
‫ص‬
‫َ َ َ‬
‫اَلن َوا ُ َ ْ ُ‬
‫تَت ِسع ِم ْن َنو ِ‬
‫احى ٱ ْْل َْوِدَي ِة ِمثَا ُل‬
‫ُ‬
‫َ‬
‫لس َك ِك َو َغ ْي ِرَها‬
‫ٱ ِّ‬
‫ِ‬
‫يل ُه َو ٱ ْس ُم َوا ٍد ِفى ه َذا ٱْلَب ْي ِت‬
‫‪:‬ق‬
‫َدد َ‬
‫يل َد ًدا ِ‬
‫يل َدد ِم ْث ُل ي ٍ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫صا‬
‫ع‬
‫ل‬
‫ث‬
‫م‬
‫ق‬
‫و‬
‫د‬
‫ق‬
‫َو‬
‫ْ‬
‫ُ‬
‫َ‬
‫َ‬
‫َ‬
‫َ‬
‫ً‬
‫َ‬
‫َوَد َدن ِم ْث ُل َب َد ٍن َوه ِذ ِه ٱلث ََّلثَةُ بِ َم ْعَنى‬
‫ٱلل ْه ِو َوٱلل ْع ِب‬
‫‪25‬‬
‫‪すなわちこの1行の意味は、マーリ‬‬
‫、‪ク部族の恋人の乗物が‬‬
‫‪別れの朝にはダドの谷に沿って‬‬
‫。‪行く大きな船のようだった‬‬
‫‪鞍かごを乗せたラクダを‬‬
‫。‪大きな船に例えた‬‬
‫‪アダウラ部族の船かイブン・ヤーミ‬‬
‫‪ンの作った船であろう‬‬
‫‪船頭は時には曲がり、時にはまっ‬‬
‫‪すぐ進む‬‬
‫‪その舳先(へさき)は波を分けて進‬‬
‫‪んでいく‬‬
‫‪山当て遊びをする子供が手で土を‬‬
‫‪分けているようだ‬‬
‫‪:水の波。単数形は‬حبابُّالماء‬
‫حبابة‬
‫يقُو ُل َكأَن مر ِ‬
‫ب ٱْل َع ِشيقَ ِة ٱْل َم ِال ِكي ِة‬
‫اك‬
‫ََ َ‬
‫َ‬
‫ُغ ْدوةَ ِفرِاقها بَِنو ِ‬
‫احى َو ِادى َد ٍد‬
‫َ َ َ َ‬
‫ظام‬
‫ُسفُن ِع َ‬
‫َشبهَ ٱ ِْْلبِ َل َو َعلَْيهَا ٱْلهَ َو ِاد ُج بِٱلسُّفُ ِن‬
‫ظ ِام‬
‫ٱْل ِع َ‬
‫عَدَ ْو ِل َّي ٌة َأ ْو ِم ْن َس ِف ِني أ ْب ِن ََي ِم ٍن‬
‫َ رَي رور ِِبَا ألْ َم ََّل رح َط ْو ًرا َوَيَ ْ َت ِدى‬
‫اب ألْ َما ِء َح ْ رْيو رمهَا ِِبَا‬
‫ي َ رش ُّق َح َب َ‬
‫َ َمَك قَ َس َم أ ُّ ْلّت َب ألْ رم َفا ِي ر بِٱلْ َي ِد‬
‫حباب ٱْلم ِ‬
‫اء‪:‬أَمواجه ٱْلو ِ‬
‫اح َدةُ َحَب َابة‬
‫ََ ُ َ َْ ُ ُ َ‬
‫‪26‬‬
‫حيازيم ‪:胸。複数形は‬حيزوم‬
‫تورب、 ترباء、 تراب、 ترب‬
‫。‪は同じである‬‬
‫‪として‬‬
‫توراب、 تيراب‬
‫تربان、 أتربة‬
‫‪は‬‬
‫تراب‬
‫。‪複数形にされる‬‬
‫‪ として複数形にさ‬ترب‪は‬‬
‫ترباء‬
‫。‪れる‬‬
‫‪これはすべてイブン・アンバーリー‬‬
‫。‪が述べている‬‬
‫‪:遊びの1種。土が集められ‬فيال‬
‫。‪る‬‬
‫‪その中に何かが埋められ、そして‬‬
‫‪土が半分に分けられ、埋められた‬‬
‫、‪ものについて‬‬
‫。‪どちらのほうにあるか尋ねられる‬‬
‫‪当たった者は勝ちで、誤った者は‬‬
‫。‪負けである‬‬
‫‪船が水を切って進むのを、山当て‬‬
‫‪遊びの子供が‬‬
‫‪集められた土を手で分けるのに例‬‬
‫。‪えた‬‬
‫يم‬
‫وم‪:‬ٱلص ْد ُر َوٱْل َج ْمعُ ٱْل َحَي ِاز ُ‬
‫اَْل َح ْي ُز ُ‬
‫ب‬
‫اء َوٱلت ْوَر ُ‬
‫ب َوٱلتَُّر ُ‬
‫اَلتُّْر ُ‬
‫اب َوٱلت ْرَب ُ‬
‫وٱلت ْيراب وٱلتوراب و ِ‬
‫احد‬
‫َ َ ُ َ َْ ُ َ‬
‫اب َعلَى أَتْ ِرَب ٍة َوتِ ْرَب ٍ‬
‫ان‬
‫ثُم ُي ْج َمعُ ٱلتَُّر ُ‬
‫اء َعلَى ٱلتَُّر ِب‬
‫َوٱلت ْرَب ُ‬
‫ى‬
‫َذ َك َر ه َذا ُكلهُ ٱ ْب ُن ٱ ْْل َْنَب ِار ِّ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫ِ‬
‫َن‬
‫أ‬
‫و‬
‫ه‬
‫و‬
‫ب‬
‫ع‬
‫لل‬
‫ٱ‬
‫ن‬
‫م‬
‫ب‬
‫ر‬
‫‪:‬ض‬
‫ل‬
‫ا‬
‫ي‬
‫ف‬
‫َ ْ َ َُ ْ‬
‫اَْل َ ُ َ ْ‬
‫ي ْجمع ٱلتُّراب فَي ْدفَن ِف ِ‬
‫يه َش ْىء ثُم‬
‫ُ ََ َ ُ ُ ُ‬
‫ي ْقسم ٱلتُّراب نِ‬
‫صفَْي ِن َوُي ْسأَ ُل َع ِن‬
‫ُ َُ َ ُ ْ‬
‫ٱلد ِف ِ‬
‫ين ِفى أَِّي ِه َما ُه َو‬
‫طأَ قُ ِم َر‬
‫َخ َ‬
‫اب قَ َم َر َو َم ْن أ ْ‬
‫ص َ‬
‫فَ َم ْن أَ َ‬
‫اء بِ َش ِّ‬
‫ق ٱْل ُمفَايِ ِل‬
‫َشبهَ َشق ٱلسُّفُ ِن ٱْل َم َ‬
‫ُّ‬
‫ع بَِي ِد ِه‬
‫ر‬
‫اب ٱْل َم ْج ُمو َ‬
‫ٱلت َ َ‬
‫‪でタンウィーンのない2段変化だが、ここでは3段変化にしてタンウィーンを‬‬
‫َث ْه َم ُدُّ‬
‫‪1 この地名は本来‬‬
‫‪省いた形になっている。詩の1行目では上半句の終わりも脚韻と合わせることが多いため‬‬
‫‪27‬‬
10.ハマーサ詩集から 1
以下、原則として詩の1行ずつに対訳をつけていますが、意味内容が数行にわたって続く場合は、数行
まとめて対訳をつけています。
①
ُ ُّ ُ‫َبعْ ض‬
ُّ‫ش َع َرا ِءُّ َب ْل َع ْن َب ِر‬
(
バルアンバル(アンバル部族)のある詩人
ُّ‫َب ْل َعن َب ِر‬
ْ ‫ب ِن‬
ُّ‫ىُّٱل َع ْن َب ِر‬
[<
]は格変化しない)
‫ل َ ْو رك ْن رت ِم ْن َم ِاز ٍن ل َ ْم ت َ ْستَب ِْح اب َِِل‬
ِ
‫ب َ رنو ألل َّ ِق َيط ِة ِم ْن رذ ْه ِ ْب ِن َشيْ َب َان‬
もし私がマージン(人名または部族名)のところにいたならば
ズフル・ブン・シャイバーン部族の捨て子の息子達は私のラクダをほしいままにはしなかったろう
ِ
‫اح‬
َ ‫ا ْستََب‬
‫لَِقيط‬
Ⅹ 許されたものとみなす、ほし
いままにする
捨て子
‫َش رخ رش ٌن‬
ِ ْ َ‫ا ًذا لَ َقا َم ِبن‬
ٌ َ ‫ْصى َم ْع‬
ِ
‫ِع ْندَ ألْ َح ِف َيظ ِة ا ْن رذو لروثَ ٍة ََل َن‬
ِ
そのときには(マージンのところにいたなら)争いに際して、荒くれ男達が私を助けに立ち上がるだろうに
弱い者であれば軟弱になるのだが
‫َم ْع َشر‬
‫ظة‬
َ ‫َح ِفي‬
‫ََل َن‬
‫َخ ْشنُّ ُخ ُشن‬
一団
‫لُوثَة‬
怒り、争い
柔らかくある
28
の pl. 気の荒い
弱さ、のろさ
‫َش َأبْدَ ى َن ِج َذيْ ِه لَه ْرم‬
ُّ َّ ‫قَ ْو ٌم ا َذا أل‬
ِ
ٍ َ‫َط راروا ال َ ْي ِه َز َراف‬
‫ات َو رو ْحدَ َان‬
ِ
彼らは悪が奥歯をむき出すとき、小さな集団で、また1人ずつ、それに向かって突進する者達だ
ِ ‫َن‬
‫اجذ‬
‫َزَار َفة‬
奥歯
「キリン」の意味もあるが、ここで
は「小さな集団」の意味
‫اُه ِح َني ي َ ْن رد ر رِب ْم‬
ْ ‫ون َأ َخ ر‬
َ ‫ََل ي َ ْسٱَلر‬
ِ ‫ِِف ألنَّائِ َب‬
‫ات عَ ََل َما قَا َل بر ْر َه َان‬
彼らは兄弟が災いにおいて泣きつくとき、兄弟が言った言葉の証拠を彼に問わない
②
‫ب‬
َ ‫ َن َد‬嘆く
ُّ‫َر ِبي َع ُةُّبْنُ ُّ َم ْقرُوم‬
‫َنائَِبة‬
災難
ラビーア・ブン・マクルーム
‫َولَ َق ْد َشه ِْد رت ألْ َخ ْي َ ي َ ْو َم ِط َرا ِد َها‬
‫ك‬
ِ َ ‫ب َِس ِل ِمي َأ ْو ِظ َف ِة ألْ َق َو ِ ِاِئ َه ْي‬
私は合戦の日、足の丈夫な、大きな馬に乗って騎馬隊に参加した
‫ِط َراد‬
‫َه ْي َكل‬
‫ َو ِظ‬の pl. ラクダや馬の
‫يفُّ أ َْو ِظفَة‬すね、足
追いかけること 合戦
「神殿」の意味があるが、 ここ
では「大きな」の意味
29
‫فَدَ َع ْوا نَ َز ِال فَ رك ْن رت َأ َّو َل َن ِز ٍل‬
‫َوعَ ََل َم َأ ْر َك رب ره ا َذا لَ ْم َأ ْن ِز ِل‬
ِ
敵は降りて来い(いざ勝負)と呼ばわった 最初に降りて挑むのは私
降りないならば何のために馬に乗っているのか
ِ ‫ ُِّا ْن ِز ْلُّ َن َز‬降りろ の意味の
‫ال‬
一種の動名詞
‫ُّ َما َع ََّل َم‬+‫َعلَى‬
③ 詠み人知らず
‫َأل َ ْم تَ ْعلَ َم ْن ََي َر ِب َأ ْن رر َّب َد ْع َو ٍة‬
‫َد َع ْوت َرك ِفَّيَا رم ْخ ِل ًصا لَ ْو ُأ َج راِبَا‬
主よ、聞き届けられるならと、何度もあなたに真心から祈りを捧げたことをご存じないのでしょうか
~ ‫ُرب‬
④
‫ َتعْ لَ ُّْم تَ ْعلَ ْم َن‬の強調形Ⅱ
後ろに属格名詞が来て、
多くの~ の意味になる
ُّ‫َعمْ َرةُُّٱ ْل َخ ْش َع ِم َّي ُة‬
アムラ・ハシュアミーヤ
‫ر َُها َأخ ََوا ِِف ألْ َح ْر ِب َم ْن ََل َأ َخا َ رَل‬
‫اُها‬
َ ‫ا َذا َخ َاف ي َ ْو ًما ن َ ْب َو ًة فَدَ عَ ر‬
ِ
彼ら(息子)2人は、戦いにおいて、兄弟のない人の兄弟になってやった
その人は、いつか、運命のいたずらを怖れるとき、2人を呼んだ
30
‫‪気まぐれ、無法‬‬
‫‪ の間に割り込‬أَ َخ َواُّ َمنْ ~ ِفى ٱْل َح ْربِ‬
‫‪んでいる‬‬
‫َن ْب َوة‬
‫ر َُها يَلْبَ َس ِان ألْ َم ْجدَ َأ ْح َس َن ِلبْ َس ٍة‬
‫َ َِشي َح ِان َما أ ْس َطاعَا عَلَ ْي ِه ِ َلِك ر َُها‬
‫‪2人は大変見事に(美しい着方で)名誉を帯びている それぞれが、できる限り、名を惜しんでいる‬‬
‫اعا‬
‫ِاسْ َت َط َ‬
‫اعا< ِا ْس َ‬
‫ط َ‬
‫‪物惜しみする‬‬
‫‪マアン・ブン・アウス‬‬
‫َش ِحيح‬
‫َم ْع ُن ْب ُن أ َْو ٍ‬
‫س‬
‫⑤‬
‫ل َ َع ْم رر َك َما َأد ِْرى َوا ِّن َ ََل ْو َج ر‬
‫ِ‬
‫عَ ََل َأ ِينَا تَ ْع ردو ألْ َم ِن َّي رة َأ َّو رل‬
‫‪あなたの命に誓ってー私は怖れているのだがー我々のうちのどちらを先に運命が襲うかわからない‬‬
‫‪(死の)運命‬‬
‫َمنِية‬
‫‪怖れる‬‬
‫َو َج َلُّ‬
‫‪は挿入句‬‬
‫َوإِن َ‬
‫ىُّْلَ ْو َج ُلُّ‬
‫‪この形で副詞として使われる‬‬
‫‪31‬‬
‫أَو ُل‬
ْ ‫روك أ َّدل ِ راِئ ألْ َعهْ ِد لَ ْم َأ رح‬
َ ‫َوا ِّن َأخ‬
ِ
‫ا َن أ ْب َز َاك خ َْص ٌم َأ ْو ن َ َبا ب َِك َم ْ ِْن رل‬
ِ
私は常に誓いを守るあなたの兄弟である
敵があなたを征服しても、あなたにとって住まいの居心地が悪くても、私は変わらない
‫َدائِ ُم ٱْل َع ْه ِد‬
‫اك‬
َ ‫ِإ َن ٱ ْب َز‬
‫َنَبا‬
⑥
‫َح ْل‬
ُ ‫ َحا َلُّ< أ‬変わる
常に誓いを守る
詩の韻律のためⅣ形の動詞
‫ ُّأَب َْزى‬Ⅳ(征服する)の語頭のハムザを省くが、これ
は一時性のハムザではないので母音が残る。
不適当な (家の住み心地が悪
いなど)
ِ ‫ع‬
ُ‫اصَيةُ ٱْلَب ْوََلنِية‬
َ
アーシヤ・バウラーニーヤ
‫اِص رجو ِدى ِبٱ ُّدل رموعِ أل َّس َوا ِك ِب‬
َ ِ َ‫َأع‬
‫َوبَ ِك َ َِل ألْ َويْ ََل رت قَ ْت ََل رم َح ِار ِب‬
アーシよ、流れる涙を惜しむな お前に災いあれ ムハーリブ部族に殺された人々を嘆け
َ‫ُّأ‬は呼びかけの助辞、‫ى‬
ُ ‫اص َي‬
ُّ
‫اص‬
‫ع‬
は‫ة‬
ُّ
ِ
ِ ‫( َع‬女性の名、自分に呼びかけている)
َ
َ
ِ
‫َعاص َى‬
‫أ‬
َ の略
ِ ‫ َج َادُّ< ُج‬気前よくする
‫ودى‬
‫ت‬
ُ ‫لَ ِك ٱْل َوْي ََّل‬
‫َبكى‬
は挿入句
32
~のことを嘆く
‫فَلَ ْو َأ َّن قَ ْو ِمى قَتَّلَ ْْتر ْم َ ََع َار ٌة‬
‫ّس َو ِات َوأ ُّلر رؤ ِوس أ َّذل َوائِ ِب‬
َ َّ ‫ِم َن أل‬
‫َص َ ُْب َن ِل َما يَٱْ ِِت ِب ِه أ َّدله رْر عَا ِمدً ا‬
‫َول ِكنَّ َما َأثْٱ رر َن ِِف رم َح ِار ِب‬
もし、私の身内を貴族達、高貴な頭領達の一族が殺したのであったら
敢えて運命がもたらしたこととして我慢したことだろう
‫َع َم َارة‬
しかし私の復讐の相手はムハーリブ部族だ
ُّ ‫ َس ِر‬の pl. ُّ‫ َس َراة‬の二重複
‫ى َس َرَوات‬
数、 貴族、紳士
ٰ ‫ َو‬だが、‫ما‬のため次の
=‫ن‬
ُّ
‫ك‬
‫ل‬
َّ
ِ
ِ
‫ َولكن َما‬語は対格にならない
一族、小部族
ِ‫ ُذ َؤا َبةُّ َذوائ‬の pl. 高い、高貴な
‫ب‬
ُ َ
‫ َثأْرُّ أَثْآر‬の pl. 復讐、仇
‫قَ ِبي ٌ ِلئَا ٌم ا ْن َظه َْر َن عَلَ ْ َِّي رم‬
ِ
‫َش غَا ِل ِب‬
َّ َ ‫َوا ْن ي َ ْغ ِل رب َون يرو َج ردوا‬
ِ
彼らは卑しい部族だ もし我々が彼らに勝てば(それでよし)
たとえ彼らが我々に勝ったとしても最も悪い勝利者としてみなされるだろう
‫لَ ِئيمُّ ِلَئام‬
の pl. 卑しい
前の
33
ُّ‫إِ ْن‬の帰結節は省かれている
⑦
‫ط َش ًّار‬
َ ‫تَأَب‬
タアッバタ・シャッラン
‫ا ِّن لَ رمهْ ٍد ِم ْن ثَنَ ِاِئ فَ َق ِاص ٌد‬
ِ
ِ ِ ‫ِب ِه َِل ْب ِن َ ِع أ ِلص ْد ِق َ َْش ِس ْب ِن َم‬
‫اَل‬
私は誠実なる従兄弟シャムス・ブン・マーリクに私の賞賛を贈り、持って行く
ٍ‫ أَهْ َدى< مهد‬Ⅳ 贈る
ُْ 詞
の能動分
‫َأه ُّرز ِب ِه ِِف ن َْد َو ِة ألْ َح ِى ِع ْط َف ره‬
‫َ َمَك َه َّز ِع ْط ِفى ِبٱلْهِ َج ِان أ ْ ََل َو ِار ِك‬
彼が腰の大きい優れたラクダで私を喜ばせてくれたように、部族の集会で私は彼を喜ばせる
‫طفَ ُه‬
ْ ‫َهز ِع‬
脇腹を揺すぶる=喜ばせる
َ‫ أ‬の pl. ُّ腰(ُّ‫) َورْ ك‬の大きい
ْ
ُ
‫ك‬
ُّ
‫ر‬
‫و‬
َ
ِ
‫ك‬
ُ ‫ أ ََوار‬味にもとれる
‫ِه َجان‬
アラーク(
血統の正しいラクダ、優れたラ
クダ
ُّ‫أراك‬
َ )の実を食べるという意
‫قَ ِلي ر ألت َّ َش ِك ِللْ رمه ِِم ير ِصي رب ره‬
ِ ِ ‫َك ِث رري ألْه ََوى َش ََّّت ألنَّ َوى َوألْ َم َس‬
‫اَل‬
彼は直面する難局にもほとんど不平を訴えず、多くの志を持ち、様々な目的と手段を持っている
34
‫ي َ َظ ُّ ِب َم ْو َما ٍة َوير ْم ِِس ِبغ ْ َِري َها‬
‫َج ِحي ًشا َوي َ ْع َر ْو ِرى رظه َرور ألْ َمه ِ ِ‬
‫َاَل‬
‫‪1人で、荒野を昼に行き、夜に別の荒野を行き、危険の背中にじかに乗る‬‬
‫‪荒野、沙漠‬‬
‫‪裸馬に乗る‬‬
‫َم ْو َماة‬
‫‪昼間に行く‬‬
‫ِا ْع َرْوَرى‬
‫‪人から離れて 単独で‬‬
‫‪ウバイイ・ブン・ラビーア‬‬
‫ظل‬
‫َ‬
‫َج ِحي ًشا‬
‫يعةَ‬
‫أَُب ُّى ْب ُن َربِ َ‬
‫⑧‬
‫فَ َما رسو َذ ِن ٌيق عَ ََل َم ْر َ إٍب َخ ِف ريف ألْ رف َؤا ِد َح ِد ريد ألنَّ َظ ْر‬
‫َر َأى َأ ْ نر َ ًبا َس نَ َح ْت ِبٱلْ َفضَ ا ِء فَ َبا َد َر َها َولَ َج ِ‬
‫ات ألْ َخ َم ْر‬
‫ير َق ِم رص ره َر ْكضر ره ِبٱلْ َوتَ ْر‬
‫ْس َع ِم ْْنَا َو ََل ِم ْ َْن ٌع‬
‫ِبٱَ ْ َ‬
‫、‪高峰に住む、明敏で目の鋭いハイタカが‬‬
‫‪野原に現れたウサギを見て茂みの隠れ穴へ先回りするのや‬‬
‫‪弦から放たれてまっしぐらに飛ぶ矢さえ、それ(自分の馬)より速くはない‬‬
‫ُّبأَسْ َر َعُّ、‪ِ につながり‬بأَسْ َر َعُّ ِم ْن َها‬
‫َماُّسُو َذ ِنيق ِ‬
‫‪高峰‬‬
‫‪は3行目の‬‬
‫َماُّسُو َذ ِنيقُّ‬
‫‪1行目の‬‬
‫」‪ِ で、「ハイタカはそれより速くない‬م ْن َها‬
‫)‪ُ ハイタカ(鳥‬سوَذنِيق‬
‫َم ْرَبأ‬
‫‪35‬‬
‫َسَن َح‬
‫َخ َمر‬
‫ص‬
َ ‫قَم‬
‫َولَ َجة‬
現れる
‫ِم ْن َزع‬
茂み、やぶ
Ⅱ走る、蹴る、蹴飛ばす
‫َرْكض‬
入るところ、穴
矢
走ること、蹴ること、(弦をもってそれを飛
ばすことがそれを飛ばす→弦から放たれ
て速やかに飛ぶ)
⑨ 詠み人知らず
‫َأ َود ر رُُّه رودًّا ا َذا َخا َم َر ألْ َح َشا‬
ِ
‫َأضَ َاء عَ ََل أ ْ ََل ْض ََلعِ َوألل َّ ْي ر َدا ِم رس‬
私は彼女を愛する その愛情がはらわたに混ざるとき、闇夜にもかかわらずあばら骨までを照らす
‫ُه ْم‬
‫َح ًشا‬
⑩
‫ام َر‬
َ ‫َخ‬
ِ ‫َد‬
‫امس‬
「彼ら」と言っているが「彼女」の
こと
はらわた
‫َع ِقي ُل ْب ُن ُعلفَ َة‬
~と混ざる
暗い
アキール・ブン・ウッラファ
‫تَنَا َه ْوا َوأ ْسٱَلروا أ ْب َن َأ ِِب ل َ ِبي ٍد َأ َأ ْع َت َب ره ألضُّ َب ِار َم رة ألنَّ ِج ريد‬
(無法を)やめよ、イブン・アビー・ラビードに尋ねよ 猛々しいライオンが彼を満足させるかと
‫اهى‬
َ ‫تََن‬
‫ب‬
ْ‫أ‬
َ َ‫َعت‬
Ⅵ やめる
‫َن ِجيد‬
ُ ‫ة‬は強意
=‫م‬
ُّ ‫ار‬
‫ض َب‬
ِ
‫ضَب ِارَمة‬
ُ (猛々しい)ライオン
36
Ⅳ 満足させる
勇猛な
‫اِص ألْ َح َط ِب ألْ َوقَو رد‬
َ ِ َ‫َولَ ْس ر ُْت فَا ِع ِل َني ا َخ رال َح ََّّت يَنَا َل َأق‬
ِ
たきぎの端に火がつく(悪い事態が発生する)まで、あなたがたはそうしない(やめない)と私は思う
‫َخا َلُّ< ِإ َخا ُل‬
思う 1人称未完了形の語頭母音がカスラのことがある
‫َش َع ْْنر ْم َأ رذو رد‬
ٌ َ ‫َو َأبْغ رَض َم ْن َوضَ ْع رت ا َ ََّل ِفي ِه ِل َس ِاّن َم ْع‬
ِ
私が舌を置く(言葉にする)者のうち最も嫌な者は、追い払いたい輩である
‫ض ِإلَى‬
ُ ‫أ َْب َغ‬
‫َذ َاد‬
私にとって最も嫌な
追い払う
⑪ 詠み人知らず
‫ن ََظ ْر رت َ ََك ِّن ِم ْن َو َرا ِء رز َجا َج ٍة‬
‫ا ََل أ َّدل ِار ِم ْن فَ ْر ِط أ َّلص َباب َ ِة َأنْ رظ رر‬
ِ
私は彼女の家(の跡)を見たが、過剰な愛情のために(涙にぬれて)
ガラスを通して見ているかのようだった(はっきり見えなかった)
‫صَب َابة‬
َ
愛情
37
11.ハマーサ詩集から 2 恋の詩
詠み人知らず
‫تَ ِب ْع رت ألْه ََوى ََي َط ْي َب َح ََّّت َ ََكن َِِّن‬
ِ ِ ‫ِم َن أ ْج‬
‫وس ألْ َج ِري ِر قَ رؤو رد‬
‫ِل َم ْ ر‬
‫ْض ر‬
私は慕情の後を追いかけた タイバよ、
あなたのためにまるで私は手綱にかまれて大人しくなったラクダのようだ
‫ب‬
‫ض َر َس‬
َ 女性の名前 本来は‫َط ْي َب ُُّة‬
َ ‫ط ْي‬
َ 噛む
‫ ِمنْ ُّأَجْ لِ ِكُّ= ِم َن ٱ ْجِل ِك‬詩の韻律に合わせるためハムザを省略し、代わりに母音を残した
‫َج ِرير‬
‫قَ ُؤود‬
手綱
従順な、おとなしい
‫تَ َع ْج َر َف َده ًْرا ر َُّث َط َاو َع َأه َ رَْل‬
‫ْصفَ ره أ ُّلر َّو راض َح ْي رث تر ِر ريد‬
َّ َ َ‫ف‬
そのラクダは一時強情だった その後、人に従順になった
調教師たちは好きなところへその向きを変えた
‫ف‬
َ ‫تَ َع ْج َر‬
‫ُرواض‬
(4 語根動詞) 強情である
単数形は
ُّ‫اضُّ< َرا ِئض‬
َ ‫َر‬
(調教する)
38
‫ف‬
َ ‫صر‬
َ
Ⅱ 向ける
‫َوا َّن ِذ ََي َد ألْ رح ِب َع ْن ِك َوقَ ْد بَدَ ْت‬
ِ
‫ِل َع ْي ِ َِن أ ََي رت ألْه ََوى لَ َش ِد ريد‬
私の目に愛の兆候が表れた以上、あなたから私の愛情を追い払うことは難しくなっている
‫ِذَياد‬
‫َوقَ ْد ~ٱْلهَ َوى‬
追い払うこと
挿入句
ُّ ‫َو َما ر‬
‫ُك َما ِِف ألنَّ ْف ِس ِللنَّ ِاس رم ْظه ٌَر‬
ُّ ‫َو َما ر‬
‫ُك َما ََل ن َ ْس َت ِطي رع ن رَذو رد‬
心に思うことが全て人々に表されるとは限らない
我々はできないことすべてを必ずしもあきらめきれるものではない
‫ود‬
ُ ‫ َذا َدُّ< َن ُذ‬追い払う、あきらめる
‫َوا ِّن َ ََل ْر رجو ألْ َو ْص َ ِمنْ ِك َ َمَك َر َجا‬
ِ
‫َص ِدى ألْ َج ْو ِف رم ْرَتَ ًدا ركدَ ا ره َصلرو رد‬
私はあなたと結ばれることを望んでいる
喉が渇いた者が固い土のところまで掘りぬいた井戸の水を願い求めるように
‫ص ٍد‬
َ
‫ُم ْرتَاد‬
(喉が)渇いた
‫ُك ْد َي ُّة ُك ًدى‬
の pl.
‫صلُود‬
َ
固い土
39
(水を)探し求められる場所、井
戸、泉
固い
‫َو َك ْي َف ِط ََل ِِب َو ْص َ َم ْن لَ ْو َسٱَلْ رت ره‬
‫قَ َذى ألْ َع ْ ِني لَ ْم ير ْط ِل ْب َو َذ َاك َز ِه ريد‬
‫َو َم ْن لَ ْو َر َأى ن َ ْف ِِس ت َ ِس ي ر لَ َقا َل َِل‬
ِ َ ‫َأ َر َاك‬
‫َصي ًحا َوألْ رف َؤا رد َج ِل ريد‬
目の中のちりを(取り除いてくれと)願っても、それは些細なことなのに、叶えてくれないような人
私の心が(傷ついて血が流れるように)流れるのを見ても、あなたは健康で心臓が丈夫だと
私に言う人との結びつきを、私は願うとは、どういうことだろう
‫قَ ًذى‬
‫َزِهيد‬
‫ب‬
ْ َ‫أ‬
َ ‫طَل‬
‫َجِليد‬
目のごみ、ちり
些細な
Ⅳ 頼みを叶えてくれる
丈夫だ
‫فَيَا َأَيُّ َا أ ِلر ْ رِئ ألْ رم َح ََّل لَ َبان ر ره‬
‫ِب َك ْر َم ْ ِني َك ْر َم ْى ِفضَّ ٍة َوفَ ِر ريد‬
銀と真珠の首飾りで胸元を飾られた白カモシカよ
‫ِرْئم‬
‫َك ْرم‬
‫لََبان‬
白カモシカ
‫فَ ِريد‬
首飾り
40
胸元
真珠など (文法的には
となるべき)
ُّ‫َف ِري ِد‬
‫َأ ِج ِد َى ََل ُأ ْم ِِس ِب َر َّما َن َخا ِل ًيا‬
‫َوغَ ْض َو َر ا ََّل ِقي َ َأ ْي َن تر ِر ريد‬
ِ
真面目な話だが、晩になってこっそりとラッマーンやガドゥワル(共に地名)に
出かけることはできないだろうか お前はどこに行くつもりだと人に言われないで
َ‫ ُّأ‬は疑問詞、‫ِجدى‬
ِ
ِّ
‫ى‬
َ ‫ أَجد‬じめさ)は挿入句
12.ハマーサ詩集から 3
(実際には
ٍ ‫َخ‬
‫ال‬
(私のま
1人で、こっそりと
「復讐の詩」 タアッバタ・シャッラン
ْ ‫َخلَف‬
‫ُّٱْلَحْ َم ُُّر‬
ハラフ・アハマルの作であると言われている)
ُّ ‫لَ َق ِت ًيَل َد رم ره َما ير َط‬
َّ
ِ
‫رون َسلْ ٍع‬
‫د‬
‫ى‬
‫ذل‬
‫ا َّن بِٱل ِش ْع ِب أ‬
َ
ِ
サルウ(地名)の手前の山道に殺された者がいる その血は復讐されずにはいないだろう
‫ِش ْعب‬
‫ طُل‬,‫طل‬
َ
山道
ُّ ‫َأ َن بِٱلْ ِع ْب ِء َ رَل رم ْس َت ِق‬
(どちらも使われる)復讐されず
にいる
‫َخل َّ َف ألْ ِع ْب َء عَ َ ََّل َو َو ََّل‬
彼はその(恨みをはらすという)重荷を私に残して去った 私は彼の重荷に耐えることができる
‫َولى‬
‫ِا ْستََقل‬
Ⅱ 逃げる 去る
41
Ⅹ 耐える
ُّ ‫َم ِص ٌع رع ْقدَ تر ره َما ر َُت‬
‫َو َو َر َاء ألثَّٱْ ِر ِم ِِن أ ْب رن ُأ ْخ ٍت‬
また私の恨みの後には甥がいる 彼は戦いを好み、その決意は解かれることはない
ِ ‫م‬
‫صع‬
َ
‫ُع ْق َدة‬
好戦的な
ここでは、決意のこと
َ
َ
َ
ْ
‫ر‬
َ
َ
ُّ ‫ــــــــــر َق َأفْ َعى ي َ ْن ِف رث أل َّس َّم ِص‬
‫ط‬
‫أ‬
‫مَك‬
‫ا‬
‫َس‬
‫َش‬
ًّ ‫رم ْط ِر ٌق يَ ْر‬
َ
彼は目を伏せているが毒を漏らす人間である
毒を吐くよこしまなマムシが目を伏せているかのようである
‫ق‬
ْ َ‫أ‬
َ ‫ط َر‬
‫ أَ ْف ًعى‬or‫أ ْف َعى‬
ُّ
‫َر َش َح‬
ِ
‫ص ٌّل‬
Ⅳ 目を伏せる
マムシ (m.にも f.にも使え
る)
‫َج َّ َح ََّّت َد َّق ِفي ِه أ ْ ََل َج‬
漏らす
よこしまなُّ
‫أفعى‬
にかかる
ُّ ‫َخ َ ٌُب َما َنبَنَا رم ْص َم ِئ‬
一つの痛ましい知らせが我々に届いた
その知らせは非常に重大なことで、どんな重大なこともこれに比べると小さい
‫َما‬
‫ص َمئِ ٌّل‬
ْ ‫ُم‬
‫َجل‬
‫اب‬
َ ‫َن‬
不定の意味を強める、または余
分のもの
(不幸な出来事などが)起こる
ُّ‫ص َمأ َ َّل‬
ُّْ ‫ ُِّا‬の能動分詞、厳しくある、耐え難いの意味。ُّ‫َخ َبر‬
本来はُّ
‫ل‬だが、脚韻がُّ‫ل‬なのでそれに合わせている。
4語根動詞
ている。
‫َدق‬
重大である
42
小さくある、軽くある
にかかっ
‫ِبٱَ ِ ٍِب َج رار ره َما ير َذ ُّل‬
‫بَ َّز ِّن أ َّدله رْر َو ََك َن غَ رشو ًما‬
運命というのは非情なものであるけれど、それは私から誇り高き人を奪った
彼の隣人は卑しめられることがなかったのに
‫َبز‬
‫َغ ُشوم‬
~から~を奪う ここでは本来、
ُّ‫ب‬は強調と言われている
‫َب َّز ِنىُّٱل َّدهْ رُُّأَ ِب ًيا‬
‫أَبِ ٌّى‬
不当な、非常な
となるはずのところで、この
誇り高い人
ُّ ‫َشا ِم ٌس ِِف ألْ رق ِر َح ََّّت ا َذا َما َذ َك ِت أل ِش ْع َرى فَ َ ُْب ٌد َو ِظ‬
ِ
彼は、寒いときには太陽のように暖かく、シリウスが輝く夏になると涼しく、日陰である
‫قٌُّر‬
ِّ َ‫ا‬
‫لش ْع َرى‬
‫َذ َكى‬
寒いこと
燃えるように輝く
シリウス(星)
‫ََي ِب رس ألْ َج ْن َب ْ ِني ِم ْن غَ ْ ِري بر ْؤ ٍس َون َ ِد ُّى أ ْل َكفَّ ْ ِني َشهْ ٌم رم ِد ُّل‬
彼は貧しくはなかったけれど痩せていた そして二つの手のひらは濡れていた(気前が良かった)
そして賢くて自信満々だった
‫َيابِ ُس ٱْل َج ْنَب ْي ِن‬
‫َش ْهم‬
‫ُب ْؤس‬
両脇が乾いている=痩せ
ている
‫ُم ِد ٌّل‬
賢い
43
貧乏
自信満々の
ُّ ‫َظا ِع ٌن بِٱلْ َح ْز ِم َح ََّّت ا َذا َما َح َّ َح َّ ألْ َح ْز رم َح ْي رث َ رَي‬
ِ
彼は決意を持って旅立つ 彼が留まるときは、いつもその場所に彼の決意も留まる(決意と共に行く)
ُّ
‫ظ َع َن‬
َ
‫َحل‬
旅立つ
留まる 前の
後ろの
ُّ‫ َح َّل‬は ‫إِ َذا‬
の節の動詞で主語は「彼」、
ُّ‫ َح َّل‬はその帰結節の動詞で主語は‫الح ْز ُُّم‬
َ
َ ‫غَ ْي رث رم ْز ٍن غَا ِم ٌر َح ْي رث ر َْي ِدى َوا َذا ي َ ْس رطو فَلَ ْي ٌث َأب‬
ِ
人に利益を与えようと思うところでは、彼はいつも豊かな雨を降らす雲のようである
しかし、襲うとき、彼は獰猛なライオンのようである
‫َغ ْيث‬
ِ ‫َغ‬
‫امر‬
‫لَ ْيث‬
‫ُم ْزن‬
雨
‫َج َدى‬
ْ‫أ‬
豊かな、あふれる
‫أََب ُّل‬
ライオン
‫َوا َذا ي َ ْغ رزو فَ ِس ْم ٌع َأ َز ُّل‬
ِ
雨雲
Ⅳ 益をなす、物を贈る
獰猛な
ُّ َ‫رم ْس ِب ٌ ِِف ألْ َح ِى َأ ْح َوى ِرف‬
彼は郷においてはくちびる黒く、肉付き良く、ベールを下ろして安楽に暮らしているが
敵を襲うときには痩せた狼になる
‫َسَب َل‬
ْ‫أ‬
‫ِرَف ٌّل‬
‫أ ََز ُّل‬
‫َح َوى‬
ْ‫أ‬
Ⅳ (カーテンや幕を)下ろす
‫ِس ْمع‬
肉付きの良い
痩せた
44
くちびるが黒い
子供の狼、狼とハイエナの雑種
(耳が鋭い)
ُّ ‫َو ِ َلِك أ َّلط ْع َم ْ ِني قَ ْد َذ َاق ر‬
‫ُك‬
‫َش ٌى‬
ْ َ ‫َو َ رَل َط ْع َم ِان َأ ْر ٌى َو‬
彼は二つの味(性質)を持つ 一つは蜜であり、一つはコロシント
どちらの味をもすべての人が味わっている
‫أ َْرى‬
‫َش ْرى‬
蜜
コロシント 瓜の一種、苦い
ُّ َ‫يَ ْر َك رب ألْه َْو َل َو ِحيدً ا َو ََل ي َ ْصـــــــــــ َح رب ره ا ََّل ألْ َي َم ِاّن أ ْ ََلف‬
ِ
彼は刃こぼれのしたイエメン製の刀のほかに何も身に着けるものなく、一人で恐怖に乗り行く
ٍ ‫َي َم‬
‫ان‬
‫أ َف ُّل‬
ここでは、イエメン製の刀
‫اب َحلُّوا‬
َ ‫لَ ْيلَه ْرم َح ََّّت ا َذا أ ْ َْن‬
ِ
刃こぼれのした
‫ْس ْوا‬
َْ ‫َوفر رت ٍو ََه َّ رروا ر َُّث َأ‬
(敵の)多くの若者達は炎天下を行き、夜になれば進んで行く やがて夜の闇が裂けると休息する
َّ ‫(ر‬多くの~)の意味の‫ و‬属格が続く 普通は単数形の名詞が続くが、ここでは
‫ُبُّ َو‬
大勢の感じを出すためと、韻律のため複数形が使われている
‫ َف ًتى فُتٌُّو‬の pl. 若者
‫ َهج َر‬Ⅱ 炎天下を行く
裂ける、雲や霧が晴れて明
ِْ Ⅶるくなる
Ⅳ 夜に行く
‫َس َرى‬
‫أ‬
‫اب‬
‫ج‬
‫ن‬
‫ا‬
َ َ
ْ
45
ُّ ‫ُك َم ٍاض قَ ْد تَ َردَّى ِب َم ٍاض َك َس نَا ألْ َ ُْب ِق ا َذا َما ي َرس‬
ُّ ‫ر‬
ِ
皆、鋭い若者達であり、引き抜いたとき稲妻のきらめきのような刀を身に帯びている
ٍ ‫َم‬
‫اض‬
‫َسًنا‬
‫تََردى بِـ‬
鋭い、刀
‫َسل‬
きらめき、ひらめき、光
ُّ َ‫ي َ ْن رج ِملْ َح َّي ْ ِني ا ََّل أ ْ ََلق‬
ِ
Ⅴ ~を身に着ける
(刀を)抜く
‫فَٱد ََّر ْكنَا ألثَّٱْ َر ِم ْْنر ْم َولَ َّما‬
我々は彼らに復讐を遂げた 両部族のうち、きわめてわずかの者しか逃れることができなかった
(この詩句は唐突に入っているので、後から付け加えられたと言われている。別の位置に入っているものもある)
‫ِاد َر َك‬
‫لَما‬
Ⅷ. (目的を)遂げる
ْ ‫ِم َن‬
ِ ‫ُّٱل َح َّيي‬
‫= ِمْل َحي ْي ِن‬ち ُّ‫ْن‬
(後に要求法が続く) まだ~し
ていない
両部族のう
‫ثَ ِملروا رر ْع َْتر رم فَٱ ْ ََش َعلُّوا‬
‫فَٱ ْحت َ َس ْوا َأنْ َف َاس ن َْو ٍم فَلَ َّما‬
彼らは睡眠をすするようにうつらうつらした 彼らが酔ったときあなたは彼らを脅かした
すると彼らは一目散に逃げ出した
‫ِا ْحتَ َسى‬
‫ثَ ِم َل‬
‫ِا ْش َم َعل‬
‫ َن َفسُّ أ َْنفَاس‬の pl. 飲み込むこと
Ⅷ すする
‫ت‬
َ ‫َر‬
َ ‫اعُّ< ُرْع‬
酔う
(4語根動詞)急いで出発する
46
脅かす
ُّ ‫َو ِب َ َْلىٍ َما َألَ َّم ْت َ ُِت‬
‫َحل َّ ِت ألْ َخ ْم رر َو ََكن َْت َح َرا ًما‬
酒(禁酒の誓い)は解かれた 今までは禁じられていたのであったが
辛うじて酒はまさに許されんとしている
ٍ ‫َل‬
ْ َ ِ‫ب‬
~‫ى َما‬
َ ‫ َكا‬と同じ
‫ُّد أَلَم‬ろだ
苦労をもって、辛うじて ~する
まさに~するとこ
ُّ ‫فَٱ ْس ِق ِنَّيَا ََي َس َوا َد ْب َن َ َْع ٍرو ا َّن ِج ْس ِمى ب َ ْعدَ َخ ِاَل لَ َخ‬
ِ
だからサワーダ・ブン・アムル(身内か手下の名)よ、私についでくれ
まことに私の体はおじが死んだ後、痩せ衰えている
‫َيا َس َو َاد‬
本来は
‫َخ ٌّل‬
ُ‫َياُّ َس َوا َدُّة‬
痩せ衰えた
13.ラビードの詩から
‫َألَ ْم ترلْ ِم ْم عَ ََل أ ِدل َم ِن ألْ َخ َو ِاَل ِل َسلْ َمى بِٱلْ َم َذا ِن ِب فَٱلْ رق َف ِال‬
‫فَ َج ْن َ ِْب َص ْو َء ٍر فَ ِن َع ِاف قَ ٍو خ ََو ِ َادل َما َ َُتد رَّث بِٱ َّلز َو ِال‬
マザーニブに、またクファールに、またサウアルの両端に、あるいはカウワの峠にある
サルマーの空虚な住まい跡は、滅亡について語ることのない永遠なるものだ(と思われる)が
あなたはそこにたたずまなかったのか
‫ أَُّلَ َُّّم تُْل ِم ْم‬Ⅳ
‫ِدمْ َنةُّ ِد َمن‬
の要求法 立ち止まる
47
の pl. 住まいの跡
ٍ ‫ َخالُّ َخو‬の f. ُّ‫ َخالِية‬の pl.
‫ال‬
َ
‫َسْل َمى‬
ِ‫ اَْلم َذان‬全て地名
‫ قَ ٌّو‬,‫ص ْو َءر‬
,
‫ل‬
‫ا‬
‫ف‬
‫ق‬
‫ل‬
‫ا‬
,
‫ب‬
ْ
َ
ُ
َ
ُ
ُ َ
َ
‫ َنعْ فُّ نِ َعاف‬の pl. 山の中の高低のある道、峠
‫ َخالِ َد‬の pl. ُّ‫ ِد َمن‬の‫َحال‬
‫(ةُّ َخ َو ِال َد‬状況)を示す
‫َما‬
ُ ‫ َت َت َح َّد‬の ‫ ت‬が一つ省
ُّ
‫ث‬
‫ث‬
‫د‬
‫ح‬
‫ت‬
‫َزَوال‬
ُ َ َ 略されている
女性の名
否定
滅亡、消え去ること
‫َو َع ْزفًا ب َ ْعدَ َأ ْحيَا ٍء ِح ََل ِل‬
‫َ َُت َّم َ َأ ْهلرهَا ا ََّل ِع َر ًارا‬
ِ
ٍ ‫َو َخ ْي ًطا ِم ْن خ ََو ِاض َب رم ْؤ ِل َف‬
‫ات َ ََك َّن ِرئَالَهَا ُأ ْر رق أ َْلفَ ِال‬
ِ
その住まいの人々は旅立って、そこに住んでいた部族の跡に残るものはただ、獣の鳴き声、霊の囁き、
また、しばしばそこに出没する足赤のダチョウの群れだけである
そのダチョウの群れの子供達は、灰色のラクダの子のようである
‫تَ َحم َل‬
‫َع ْزف‬
‫ِع َرار‬
Ⅴ (テントを畳んで)旅立つ
霊の囁き.
‫ ِحلَُّّةُّ ِح ََّلل‬の pl. 集落
‫ِخيط‬
獣の鳴き声
‫َحَياء‬
ُّ ‫ َح‬の pl. 部族、部落
ْ‫ى أ‬
or
‫َخ ْيط‬
ダチョウの群れ(集合名
詞)
ُّ‫ف‬
َ َ‫ آل‬Ⅳ
ِ ‫ َخ‬の pl.
ِ ‫اض َبةُّ َخو‬
‫ب‬
‫اض‬
ُ َ 足の赤いダチョウ
ٍ َ‫ مؤِلف‬能動分詞(f.pl.)対格
‫ات‬
ُْ ً
‫خيطا‬にかかる
48
しばしば行く の
‫ َر ْألُّ ِرَئال‬の pl. 子供のダチョウ
‫ أَفِيلُّ ِإفَال‬の pl. 子供のラクダ
‫أ ُْرق‬
‫ِن َع راج أ َّلص ْي ِف َأ ْخ ِب َي َة أ ِلظ ََل ِل‬
本来は
ُّ‫ق、 وُ رْ ق‬
ُُّ ‫ أَ ْؤ َر‬の
pl. 灰色のもの
‫َ َُت َّم َ َأ ْهلرهَا َو َأ َج َّد ِفَّيَا‬
住んでいた人々は旅立って、夏を過ごす雌カモシカが影を得るための住まいをそこに新しく作った
‫ َنعْ َج‬の pl.
‫ُّة نِ َعاج‬元は羊の意味
‫اء أَ ْخبَِية‬
ُّ ‫ ِخ َب‬の pl.
雌カモシカ、
テント
ْ َ ‫َوقَ ْف رت ِ ِِب َّن َح ََّّت قَا َل‬
‫َص ِِب َج ِز ْع َت َولَيْ َس ذ ِ ََل بِٱلنَّ َو ِال‬
私はその家の跡にたたずんだ やがて仲間達は言った
お前は落胆した しかしそれはふさわしいことではない
‫ع‬
َ ‫ َج ِز‬悲しむ
ِ ‫ال = لَ ْيس ذِل َك بِٱلنو‬
ٍ ‫لَ ْيس ذِل َك بَِنو‬
‫ال‬
َ
َ
َ
َ
それはふさわしくない
‫ون أل ِس َجا َل عَ ََل أل ِس َج ِال‬
َ ‫َ ََك َّن رد رموعَ ره غَ ْر َب رس نَا ٍة ر َِييلر‬
彼(自分のこと)の涙はあたかも水汲み人足の二つの桶のようであって桶から桶へと水を汲み移す
‫َغ ْرب‬
‫ال‬
َ ‫َح‬
َ‫أ‬
‫ َسانُّ ُسَناة‬の pl.
桶 目は二つなので双数を使
っている
‫ َسجْ لُّ ِس َجال‬の pl.
Ⅳ 水を汲み移す
49
水を汲む人
水の入った桶
‫رور ِط َو ِال‬
ٍ ‫َأ َمالرو َها عَ ََل خ‬
‫ا َذا َأ ْر َو ْوا ِِبَا َز ْرعًا َوقَ ْض ًبا‬
ِ
彼らが桶で畑や青草に水をやるとき、背の高いナツメヤシの木にもそれを傾ける
(水が沢山あるので良く成長したナツメヤシにまで水をやる,それほど水が入った桶のように涙が多い)
‫ضب‬
ْ َ‫ق‬
‫ار‬
َ ‫ َخ َّو‬の pl.実の多いナツメヤシ
‫(ةُّ ُخور‬と思われるが、はっきりしない)
青草
‫تَ َم َِّن َأ ْن ت َرَل ِ َِق أ َل َسلْ َمى ِ َِب ْط َم َة َوألْ رم َِن َط َر رف ألضَّ ََل ِل‬
お前はハトゥマ(地名)でサルマーの一族に出会いたいと望んでいるが
希望は迷いの末端(初め)である
‫تَ َمنى‬
=
‫َت َت َم َّنى‬
َ ‫َو َه ْ ي َ ْش َت راق ِمثْ ر‬
‫ِل ِم ْن ِد ََي ٍر َد َو ِار َس ب َ ْ َني َ َْت ِ َُت َوألْ ِخ ََل ِل‬
お前みたいな奴がタフティムとヒラール(共に地名)の間にあった、
今は消えてなくなった住まいの跡にあこがれるのか
‫س َد َو ِار ُس‬
ُّ ‫َار‬
ِ ‫ د‬の pl.
消えてなくなった
‫ْضت ِِْن َو َصد َّْت خ َّ ٌرَّل ب َ ْعدَ ألْ ِو َص ِال‬
َ َّ ‫َو رك ْن رت ا َذا ألْهر رمو رم َ َُت‬
ِ
ُّ َ‫َص ْم رت ِح َبالَهَا َو َصد‬
‫دت َع ْْنَا ِبنَ ِاجيَ ٍة َ َِت ُّ َع ِن أ ْل َ َلَك ِل‬
ََ
諸々の憂いが私の前に現れ、いったん結ばれた後で女友達が背を向けたとき
私は彼女との綱を断ち切り、疲労をものともしない大きな良く走るラクダにまたがり、彼女に背を向けた
50
‫تَ َحض َر‬
‫ُخ ٌّل‬
ِ ‫َن‬
‫اجَية‬
‫َك ََّلل‬
Ⅴ.
‫صد‬
َ
現れる
‫ص َرَم‬
َ
友達
快速の雌ラクダcf.
‫ َن َجا‬逃れる ~ ‫َجل َع ْن‬
背を向ける、拒む
断ち切る
~より強くある、大きくある
疲労
‫َ ََت َّوَنَ َا نر رز ِوَل َوأ ْرِ َُت ِاَل‬
‫عر َذا ِف َر ٍة تر َق ِم رص بِٱ ُّلر َد َاِف‬
そのラクダはたくましく、後に乗る者をも跳ね飛ばす
私は宿泊しては出発する旅行でそのラクダをすり減らしてやった(旅に出て乗りこなした)
‫ناجية ُع َذ ِافر‬にかかる
‫ َر ِد‬の pl.
‫يفُّ ُرَدافَى‬
人、家来
たくましい(ラクダ)、前行の
‫ص‬
َ ‫قَم‬
‫تَ َخو َن‬
後ろに乗る
Ⅱ 獣が跳ねる
Ⅴ.すり落とす、磨く、すり減ら
す
‫َك َع ْق ِر ألْه َِاج ِر ِى ا َذا أبْتَنَا ره‬
ِ
‫ِبٱَ ْش َبا ٍه رح ِذ َين عَ ََل ِمث َِال‬
それは、型にはめて一様に作ったレンガで築き上げた、建築技師の城のような、大きなラクダである
‫َع ْقر‬
‫ِا ْبتََنى‬
城
Ⅷ.
前述のラクダを例えている
Ⅰの
‫َب َنى‬
ِ ‫ َح َذا ح‬の受動態
‫ين‬
‫ذ‬
َ ُ のを作る
ِ ‫َه‬
‫ي‬
ٌّ ‫اج ِر‬
建築技師、 ハジャル地方出身
の人
‫شبْهُّ أَ ْشَباه‬
ُِّ
と同じ
‫ِمثَال‬
3.f.pl. 同じも
51
の pl.
型、モデル
似たもの
‫َ ََك ْخن َ َس َن ِشطٍ َجا َد ْت عَلَ ْي ِه ب ر ُِْبقَ ِة َوا ِح ٍف ا ْحدَ ى ألل َّ َي ِاَل‬
ِ
そのラクダを例えてみれば元気の良い野牛のようであり、
ワーヒフ(地名)の石地で、夜通し、豊かな雨がその牛の上に降った
‫َخَن ُس‬
ْ‫أ‬
‫ُب ْرقَة‬
‫اد‬
َ ‫َج‬
平たい鼻を持つもの、野牛
石地 前述のタラファの詩を参
照
雲 etc.が気前よく雨を降らす
(ラクダを例えた牛の形容がこのあとしばらく続く)
‫ن رَط ٌوف َأ ْم رر َها ِب َي ِد أل َّش َم ِال‬
‫َأضَ َّ ِص َو َار ره َوتَضَ َّي َف ْت ره‬
この牛は自分の群れからはぐれた そこへ北風の手中にあった雨雲が客として訪れた(雨を降らせた)
‫أضل‬
َ
‫ف‬
َ ‫ضي‬
َ َ‫ت‬
‫َش َمال‬
ِ
‫ص َوار‬
Ⅳ.見失う
‫َنطُوف‬
Ⅴ. ~を客として訪れる
北風(この意味の時は f.
が f. だから)
牛の群れ
雨雲 f.
「風」
‫يَلرو رذ ِبغ َْرقَ ٍد خ َِض ٍ َوضَ ِال‬
‫ات َ ََكن َّ ره قَ ِاِض ن ررذ ٍور‬
َ ‫فَ َب‬
その牛は水気の多いガルカドの木やダールの木に身を避けて、誓いを果たす者のように夜を過ごした
َ ‫ َق‬の能動分詞
ٍ َ‫ضى ق‬
‫اض‬
を)果たす
‫ََل َذ‬
‫ َن ْذرُّ ُن ُذور‬の pl.
(誓い
ِ ‫َخ‬
‫ضل‬
身を寄せる
52
. 水気の多い
誓い
‫ون عَ ََل قَ َرا ره‬
‫ا َذا َو َك َف ألْغ ررص ر‬
ِ
‫َأ َد َار أ َّلر ْو َق َح ًاَل ب َ ْعدَ َح ِال‬
それらの木の枝が牛の背中に雨水を滴らすとき牛は自分の角を、時にはあちらに、時にはこちらと回す
‫ف‬
َ ‫َو َك‬
‫َرْوق‬
‫قَ َار‬
滴る
角
背中
.
‫وح ألْهَا ِل ِ ِك عَ ََل يَدَ يْ ِه رم ِكبًّا َ َْي َت َِل ن ر َق َب أل ِن َص ِال‬
َ ‫رجنر‬
鍛冶屋が腕の上に身を傾け、うつむき、槍(または刀)の錆をすり落としているかのようである
‫ُج ُنوح‬
傾くこと
َُّ ‫َج َن‬
‫ح‬
の動名詞
َ‫ أ‬Ⅳ.うつむく の能動
َ
‫ب‬
ُّ
‫ك‬
َّ
ِ
ٌّ ‫ ُمك‬分詞
‫ب‬
‫ ُن ْق َب‬の pl. 錆(小さな穴が一面
‫ةُّ ُنقَب‬にあいた)
‫َه ِال ِك ٌّى‬
‫ِا ْجتََلى‬
鍛冶屋、(ハーリクという人名か
ら出来た語)
Ⅷ (刀などの)錆をすり落とす、
磨く
ِ‫َنصْ لُّ ن‬
‫صال‬
َ
の pl. 槍先、刀の刃
َْ ‫فَ َبا َك َر ره َم َع أ َْل‬
‫َش ِاق غر ْض ٌف ضَ َو ِارَيَا َ رَت ُّب َم َع أ ِلر َج ِال‬
ِ
血に飢えた垂れ耳の犬どもが早朝、日の出と共に現れて、人間どもと一緒になってこの野牛を襲った
‫َبا َك َر‬
َ‫ أ‬の pl.
ْ
ُ
‫ف‬
ُّ
‫ض‬
‫غ‬
َ
‫ضف‬
ْ ‫ ُغ‬耳が垂れ下がった犬
Ⅲ 朝早く訪れる
ُّ ‫ض‬
‫ار‬
َ の pl.
‫ض َو ٍار‬
َ 猟犬、血に飢えた犬
‫َخب‬
53
ここでは 襲撃する の意味
‫فَ َجا َل َولَ ْم َ رَي ْ رج ْبنًا َول ِك ْن تَ َع ُّر َض ِذى ألْ َح ِف َيظ ِة ِللْ ِقتَ ِال‬
野牛は走り回るがそれも臆病ゆえではなく、怒りを抱いて戦闘に直面する者のように走り回る
‫تَ َع ُّرض‬
Ⅴ姿を現すこと、直面すること
ここでは対格で、「直面する態度
で」
‫ظة‬
َ ‫َح ِفي‬
怒り、憤り
‫فَغَا َد َر رملْ َح ًما َوعَدَ لْ َن َع ْن ره َوقَ ْد خَضَ َب ألْ َف َرا ِئ َص ِم ْن ِط َح ِال‬
犬のムルハムを置き去りにし、犬どもがわきにそれた(見失った)間に
犬のティハールの胸元を朱に染めた
ِ ‫مْلحم‬
‫ط َحال‬,
َ ُ
‫ب‬
َ‫ض‬
َ ‫َخ‬
どちらも犬の名
ِ‫ص ُّة فَرائ‬
‫ص‬
ُ َ َ ‫ َف ِري‬の pl.
(赤く)染める
胸元
َِ ‫َش ًرا َ َمَك خ ََر َج أل‬
َ َ ‫ي َ رش ُّك ِص َف‬
‫ّسا رد ِم َن أل ِن َق ِال‬
ْ َ ‫اَحا بِٱ َّلر ْو ِق‬
犬どもの脇腹を斜めから角で刺し貫く様は
修理中のぼろ靴から千枚通しが突き出ているかのようである
ِ ُّ‫ص ْفح‬
‫صفَاح‬
َ
‫ِس َراد‬
の pl.
‫ َش ْزًار‬斜めに
‫ َن ْقلُّ نِقَال‬の pl.
脇腹
錐、千枚通し
破れたもの、修理
中の靴、靴の革
54
‫ّس ألْ َغ َم َر رات َع ْن ره َ َمَك َم َّر ألْ رم َرا ِه رن رذو ألْ ِج ََل ِل‬
‫َو َو ََّل َ ُْت ِ ر‬
死の淵にも見放され、覆面をした競走馬が走り去るように、野牛は脱走した
‫َولى‬
‫َح َس َر َع ْن‬
‫ُم ار ِهن‬
Ⅱ逃げる
‫َغمْ َرُّة َغ َم َرات‬
‫جُلُّ ِج ََّلل‬
の pl.
の pl.
深淵、死の淵
~を取り除く、脱ぐ、見放す
競走馬
覆うもの
ِ ‫َو َو ََّل عَا ِمدً ا ِل ِط َي‬
‫ات فَلْ ٍج‬
‫ير َرا ِو رح ب َ ْ َني َص ْو ٍن َوأبْ ِت َذ ِال‬
ファルジュの谷間を目指して、ことさらに、小走りと韋駄天走りを交互に繰り返しつつ脱走した
ِ‫ع‬
‫ام ًدا‬
َ
ِ ‫ِطَُّّيةُّ ِطيات‬
)‫(طيات‬
َ と
わざと、ことさらに
‫َفْلج‬
小川の意味があるが、ここで
は地名ともとれる
‫ص ْون‬
َ
守ること、ほどほどにすること
‫َرَاو َح‬
‫ِا ْبتِ َذال‬
‫َ َمَك لَ ِع َب ألْ رم َقا ِم رر ِبٱلْ ِفيَ ِال‬
の pl. 目的、目指すこ
Ⅲ. 交互に行う
一生懸命行うこと
‫ت َ رش ُّق َ ََخائِ َ أ َّدل ْهنَا يَدَ ا ره‬
前足で木の繁るダハナー(地名)の砂地を通り抜ける様は、山当て遊びで勝負する人のようである
‫َخ ِميلَةُّ َخماَئِ ُل‬
の pl.
木の繁る砂地 山当て遊びについては前述のタラファの詩を参照
55
‫َو َأ ْص َب َح ي َ ْق َ ِّتى ألْ َح ْو َم َان فَ ْر ًدا َكنَ ْص ِ أل َّس ْي ِف رحو ِد َث بِٱ ِلص َق ِال‬
かくて、研ぎ澄まされた刃のように輝いて、ひとりハウマーン(地名)の野を渡って行く
‫ِا ْقتََرى‬
ِ
‫صقَال‬
Ⅷ.
旅をする、渡り歩く
ُّ‫ص َق َل‬
َ
の動名詞
َ
ُّ
‫ث‬
‫د‬
‫ا‬
‫ح‬
Ⅲ.の受動態
َ
َ
ِ
‫ث‬
‫ود‬
‫ح‬
َ ُ 新品同様にする、磨く
磨くこと
‫ُن‬
َ ‫ن ُم َف‬
َ ‫ُم َف‬
ْ ‫ن َف ُعول‬
ْ ‫اعلَ ُت‬
ْ ‫اعلَ ُت‬
ラビードのこの詩は
長長短 長短短長短 長短短長短
‫خ َوالِى‬
ِ ‫م َعلَى‬
ِ ‫م ُت ْل‬
َ ‫ن ٱ ْل‬
ْ ‫م‬
ْ َ‫أَل‬
ِ ‫ٱلد َم‬
長 短 |長○
長 長短
長長短| 長短短
‫ َوافِر‬調という韻律で
できている。これは長音節と単音節の
組み合わせが上半句、下半句とも左の
ようになるもの。
短+短→長、長→短などに、変わることも
ある。
ex. この詩の 1 行目の上半句
○印は短+短→長になっているところ。
14.「アラブのラーミーヤ」から
‫ََل ِميةُ ٱْل َع َر ِب‬
脚韻が
‫ل‬
の詩を
‫َلمية‬
と呼び、
‫ل‬
脚韻の詩はたくさんありますが、
‫اَلش ْنفَ َرى‬
シャンファラー作とされるこの詩が特に「アラブのラーミーヤ」と呼ばれて有名なようです。
ْ‫َأ ِقميروا ب َ ِِن ُأ ِمى رص رد َور َم ِطي رُِك‬
‫فَا ِّن ا ََل قَ ْو ِم ِس َو ر ْاُك َ ََل ْميَ ر‬
ِ ِ
母の子供達よ、ラクダの胸を起こせ なぜなら私はあなたがたとは違う部族に心が傾いているからだ
‫َم ِط ٌّى‬
乗る家畜、ラクダ (集合名詞)
pl.は
‫َم َطا َيا‬
56
‫فَ َق ْد ر َُّح ِت ألْ َحا َج رات َوألل َّ ْي ر رم ْق ِم ٌر‬
ٍ ‫َو رشد َّْت ِل ِط َّي‬
‫ات َم َط َاَي َو َأ ْر رح ر‬
用意万端整ってまさに今夜は月夜だ 色々な目的のためにラクダや鞍が結び付けられる
‫ َح َّمُّ ُحم‬の受動態
‫ َرحْ لُّ أ َْر ُحل‬の pl.
整っている
鞍
‫َو ِِف أ ْ ََل ْر ِض َم ْنٱًى ِل ْل َك ِر ِمي َع ِن أ ْ ََل َذى‬
‫َو ِفَّيَا ِل َم ْن َخ َاف ألْ ِق ََل رمتَ َع َّز رل‬
地上には善き人のため害から隔離された場所があり
そこにはまた憎しみを怖れる人のために避難所がある
‫َم ْنأًى‬
‫ُمتَ َعزل‬
‫ِقلًى‬
離れた場所
憎しみ
避難する場所(派生形の受動分
詞は場所を表せる)
ٍ‫ل َ َع ْم رر َك َما بِٱ ْ ََل ْر ِض ِضيقٌ عَ ََل أ ْم ِرئ‬
‫ْسى َرا ِغ ًبا َأ ْو َرا ِه ًبا َوه َْو ي َ ْع ِق ر‬
ََ
あなたの命に誓って、何かを望んだり怖れたりして夜旅をする人が賢いなら
その人にとって地上に狭さはない
57
‫ون ِس ي ٌد َ ََعل َّ ٌس‬
َ ‫َو َِل ردونَ ر ُْك َأ ْهلر‬
‫َو َأ ْرقَطر رز ْهلرو ٌل َو َع ْرفَا رء َج ْيٱَ رل‬
私にはあなたがたがいなくても身内がいる 疲れを知らぬ狼
滑らかなまだらのヒョウ、たてがみの長いハイエナ
‫ِسيد‬
ُ‫أ َْرقَط‬
‫اء‬
ُ َ‫َع ْرف‬
‫َع َملس‬
狼
まだらのヒョウ
たてがみの長いハイエナ
速く走っても疲れを知らない
‫ُزْهلُول‬
滑らかな
‫َج ْيأَ ُل‬
ハイエナ
‫ّس َذائِ ٌع‬
ِ ِ ‫ر رُه أ ْ ََل ْه ر ََل رم ْس َت ْو َد رع أل‬
‫َ َدل ْ َِي ْم َو ََل ألْ َج ِاّن ِب َما َج َّر ر ُْي َذ رل‬
彼らは秘密を託されればもらすこともない者達で
罪人は犯した罪のことで彼らから見捨てられることもない
‫ُم ْستَ ْوَدع‬
‫َجر‬
‫ جانُّ اَْل َجانِى‬罪人
預かりもの
‫َخ َذ َل‬
(罪を)犯す
58
見捨てる
ٌّ ‫َو ر‬
‫ُك َأ ِ ٌِّب َب ِس ٌ غَ ْ َري َأن َِِّن‬
‫ا َذا َع َرضَ ْت ُأ َوَل أ َّلط َرائِ ِد َأب َْس ر‬
ِ
みんな誇り高く、勇敢である しかし私は、最初の獲物が現れたとき、いっそう勇敢な者だ
ِ ‫ب‬
‫اسل‬
َ
‫ط َرائِ ُد‬
َ ‫َط ِريدَُّة‬
勇敢な
の pl.
獲物
‫َوا ْن رمد َِّت أ ْ ََليْ ِدى ا ََل أ َّلزا ِد لَ ْم َأ رك ْن‬
ِ
ِ
‫ِبٱَ ْ َْع ِله ِْم ا ْذ َأ ْج َش رع ألْ َق ْو ِم َأ ْ َْع ر‬
ِ
食べものに手が伸ばされたとき、私は決して最も速やかな者ではない
なぜなら最も貪欲な連中が最も速やかだからである
ٍ ُّ‫َو َما َذ َاك ا ََّل ب َ ْس َط ٌة َع ْن تَ َفض‬
ِ
‫عَلَ ْ َِّي ْم َو ََك َن أ ْ ََلفْضَ َ ألْ رم َت َف ِض ر‬
それは彼らに対する親切からの、心の豊かさにほかならない 親切を示す者こそ最も優れた者である
‫طة‬
َ ‫َب ْس‬
‫تَفَض َل‬
心の豊かさ、広さ
59
Ⅴ 親切にする 動名詞と能動
分詞が使われている
‫َوا ِّن َك َف ِاّن فَ ْقدَ َم ْن لَيْ َس َج ِاز ًَي‬
‫ِ‬
‫ِ رِب ْس َِن َو ََل ِِف قر ْ ِرب ِه رمتَ َعل َّ ر‬
‫ثَ ََلثَ رة َأ ْ َ‬
‫َص ٍاب فر َؤا ٌد رم َش َّي ٌع‬
‫َو َأبْ َي رض ا ْص ِل ٌ‬
‫يت َو َص ْف َرا رء َع ْي َط ر‬
‫ِ‬
‫‪善をもって報いない者、近くにいても何の楽しみもない者から逃れる手間を‬‬
‫‪3者の友が、私に省いてくれる 勇敢な心と磨かれた刀と首の長い弓が‬‬
‫‪ここでは能動分‬‬
‫‪~で報いる‬‬
‫‪詞‬‬
‫‪勇敢な‬‬
‫‪(刀が)磨かれた‬‬
‫‪首の長い‬‬
‫َج َزى بِـ‬
‫‪(人)に~の手間を省く‬‬
‫ُم َشيع‬
‫‪Ⅴ ~で楽しむ‬‬
‫صِليت‬
‫ِإ ْ‬
‫‪刀‬‬
‫طل‬
‫َع ْي َ‬
‫‪弓‬‬
‫‪60‬‬
‫َكفَى‬
‫تَ َعل َل بِـ‬
‫ض‬
‫ْأبَي ُ‬
‫اء‬
‫ص ْف َر ُ‬
‫َ‬
‫ون يَ ِز ريْنَا‬
ِ ‫َه رت ٌوف ِم َن ألْ رملْ ِس ألْ رم رت‬
‫َر َصائِ رع قَ ْد ِن َيط ْت الَ َّْيَا َو ِم ْح َم ر‬
ِ
(その弓は)背が滑らかで、弦音高く、吊るされた輪飾りや紐がそれを飾っている
‫َهتُوف‬
‫ ِم ْتنُّ ُمتُون‬の pl.
‫ط‬
َ ‫َنا‬
َ‫ أ‬m. ُّ‫ َم ْل َسا ُُّء‬f.
َ
ْ‫م‬
ُ
‫س‬
ُّ
‫ل‬
‫ ُمْلس‬pl. 滑らかな
音を立てる
‫صائِ ُع‬
ِ ‫َر‬
َ ‫صي َع ُّة َر‬
‫ ِم ْح َمل‬刀などの紐
背中
吊るす
の pl.
輪飾り
‫ا َذا َز َّل َع ْْنَا أل َّسهْ رم َحن َّ ْت َ ََكَنَّ َا‬
ِ
‫رم َر َّز َأ ٌة ثَ ْ َْكى تر ِر ُّن َوتر ْع ِو رل‬
その弓から矢が放たれたとき、子を失って泣き悲しむ、不幸に見舞われた女のように泣き叫ぶ
‫َزل‬
‫ُم َر أز‬
‫أ ََرن‬
‫َحن‬
滑る、速く過ぎる
‫ثَ ْكلَى‬
不幸に見舞われた
‫َع َو َل‬
ْ‫أ‬
Ⅳ 嘆く
61
弓などが音を立てる
子を失った母
Ⅳ 声を上げて泣く
の
ٍ ‫فَا ْن تَ ْبتَ ِئ ْس بِٱل َّش ْن َف َرى ُأ ُّم قَ ْس َط‬
ِ
‫لَ َما أ ْغ َت َب َط ْت بِٱل َّش ْن َف َرى قَ ْب ر َأ ْط َو رل‬
もし戦いがシャンファラーを失って悲しんだとしても
それまでにシャンファラーに満足していたことのほうがいっそう長い
ِ
‫َس‬
‫أ‬
‫ت‬
‫ب‬
‫ا‬
َ
َ ْ
‫ط بِـ‬
َ ‫ِا ْغتََب‬
‫ط ٍل‬
َ ‫أ ُُّم قَ ْس‬
Ⅷ 悲しむ
‫قَْب ُل‬
Ⅷ ~に満足する
戦いのこと
ُّ‫َقسْ َطل‬
は、ち
り、ほこり
それ以前に
‫َولَ َي َ َِّل َ َْن ٍس ي َ ْص َط َِل ألْ َق ْو َس َرِبُّ َا‬
‫َو َأ ْق رط َع ره أ َّلَل ِِت ِِبَا ي َ َتنَبَّ ر‬
弓を取る人が、手作りの弓矢を焚いて暖を取るような寒さの厳しい夜
‫َن ْحس‬
ِ
‫طلَى‬
‫ا‬
َ‫ص‬
ْ
逆境
‫ِق ْطعُّ أَ ْقطُع‬
の pl.
‫تََنب َل‬
矢じり
62
Ⅷ 暖を取る
Ⅴ 矢を作る
意味
ُّ‫َنبْل‬
は矢の
ْ ‫َد َع ْس رت عَ ََل غَ ْط ٍش َوب َ ْغ ٍش َو ر‬
‫َص َب َِّت‬
‫رس َع ٌار َوا ْر ِز ٌيز َو َو ْج ٌر َو َأفْ َ ر‬
‫ك‬
ِ
私は飢えとあられ(ひょう)と怖れと震えを道連れに、闇と小雨を踏み分けて行った
‫طش‬
ْ ‫َغ‬
‫ُس َعار‬
‫َو ْجر‬
‫َب ْغش‬
闇
‫ِإ ْرِزيز‬
飢え
‫أَ ْف َكل‬
怖れ
小雨
あられ、霧
震え
‫فَٱَي َّ ْم رت ِن ْس َوانً َو َأيْ َت ْم رت ِو ْ َدل ًة‬
‫َوعر ْد رت َ َمَك َأبْدَ ْأ رت َوألل َّ ْي ر َألْ َي ر‬
私は女達をやもめにし、子供達を孤児にした
そして夜もたけなわのうちに、始めたのと(来たときと)同じように(無事に)引き上げた
‫ أَي َم‬Ⅱ (人を)やもめ(ُّ‫)ُّأَيم‬にする
‫ َولَدُّ ِوْل َدة‬の pl.
‫أ َْيتَ َم‬
‫أَْلَي ُل‬
63
Ⅳ (人を)孤児(
ُّ‫) َي ِتيم‬にする
闇夜である、夜更けである
‫َو َأ ْص َب َح َع ِِن بِٱلْ رغ َم ْي َصا ِء َجا ِل ًسا‬
‫فَ ِري َق ِان َم ْس رؤو ٌل َوأخ رَر ي َ ْسٱَ رل‬
そして朝、私がグマイサー(地名)に引き上げて座っている*とき、敵が2派に分かれて問答し始めた
‫َج ِال ًسا‬
*「座っている」とは違う意味にと
る説もある
‫فَ َقالروا لَ َق ْد َه َّر ْت ِبلَ ْي ٍ ِ َلِكبرنَا‬
‫فَ رقلْنَا َأ ِذئْ ٌب َع َّس َأ ْم َع َّس فر ْرعر ر‬
ある人々が言った 夜中に我々の犬が鳴いただけだ
別の人々が言った 狼が見回ったか、ハイエナの子が夜回りをしたのだろう
‫َهر‬
‫فُ ْرُعل‬
‫َعس‬
(犬が)吠える
ハイエナの子
64
見回る 巡回する
‫فَ َ َْل تَ رك ا ََّل ن َ ْبٱَ ٌة ر َُّث َه َّو َم ْت‬
ِ
‫فَ رقلْنَا قَ َطا ٌة ِري َع َأ ْم ِري َع َأ ْجدَ رل‬
一声鳴いただけで眠ってしまったのだろう 別の人々が言った ライチョウが驚いたかタカが驚いたのだ
‫ك‬
ُ َ‫ت‬
=
‫َن ْبأَة‬
ُّ‫َت ُك ْن‬
‫ َهوَم‬Ⅱ 眠る
ِ
‫يع‬
‫ر‬
َ ‫ َر‬驚かせる
َ ُّ‫اع‬
‫طاة‬
َ َ‫ق‬
‫أَ ْج َد ُل‬
の受動態
鳴くこと、叫ぶこと
鳥の一種 ライチョウ?
タカ
‫فَا ْن ي َ رك ِم ْن ِج ٍن َ ََل ْب َر َح َط ِارقًا‬
ِ
‫َوا ْن ي َ رك ان ْ ًسا َما َكهَا أ َْلن ْ رس ي َ ْف َع ر‬
ِ
ِ
ِ
もしジン(魔物)のしわざであったとしても、夜に来て大したことをやったものだ
もし人間であったとしたら、いや、人間ではとてもこんなことはできないだろう
‫أ َْب َرَح‬
‫َكهَا‬
‫ط ِارق‬
َ
Ⅳ 大したことをする
=
‫َك ِم ْثلِ َها‬
65
夜に訪れる(人)
‫‪参考:シャンファラーの遺言と言われる詩‬‬
‫ََل تَ ْق ر رُب ِوّن ا َّن قَ ْ ُِبى رم َح َّر ٌم‬
‫ِ‬
‫َْشى ُأ َّم عَا ِم ِر‬
‫عَلَ ْي ر رُك َول ِك ْن َأب ِ ِ‬
‫‪私を葬るな 私の埋葬はあなたがたに禁じられている だが喜べ、ハイエナよ‬‬
‫‪ハイエナのこと‬‬
‫أ ُُّم ع ِ‬
‫ام ٍر‬
‫َ‬
‫ا َذا أ ْحتَ َملروا َر ْأ ًِس َو ِِف أ َّلر ْأ ِس َأ ْك َ َِثى‬
‫ِ‬
‫َوغرو ِد َر ِع ْندَ ألْ رملْ َت َقى َ َُّث َسائِ ِرى‬
‫‪私の大部分がある頭を彼らが持ち去っても 私の残りの部分は戦場に捨てられ、そこにある‬‬
‫‪そこに‬‬
‫ثَم‬
‫ُمْلتَقًى‬
‫‪ここでは戦場の意味‬‬
‫رهنَ ِ َ‬
‫ّس ِّن‬
‫اَل ََل َأ ْر رجو َحيَا ًة ت َ ر ُّ‬
‫َ َِس َيس ألل َّ َي ِاَل رم ْب َس ًَل بِٱلْ َج َرائِ ِر‬
‫‪私は、犯した悪事のために引き渡され、決して喜びの生涯を望まない‬‬
‫‪決して~しない‬‬
‫‪罪‬‬
‫يرُّة َج َارئِ ُر‬
‫‪َ の pl.‬ج ِر َ‬
‫يس ٱللَي ِالى‬
‫ََل ~ َس ِج َ‬
‫‪Ⅳ 引き渡す‬‬
‫‪66‬‬
‫أ َْب َس َل‬
結び
タラファのムアッラカ詩から
(9の詩の続き
恋人を鹿にたとえて詠んでいる部分)
‫ِِف ألْ َح ِى َأ ْح َوى ي َ ْن رف رض ألْ َم ْر َد َشا ِد ٌن‬
‫رم َظا ِه رر ِ َْس َط ْى لر ْؤلر ٍؤ َو َزبَ ْر َج ِد‬
部族の中にアラクの実を振り落す黒い唇の小鹿がいる 緒に通した真珠と貴橄欖石を身につけている
‫َح َوى‬
ْ‫أ‬
‫َش ِادن‬
‫ِس ْمط‬
‫ أَ َراكُّ َم ْرد‬アラクの実
َ Ⅲ の能動分詞
ُّ
‫ر‬
‫ه‬
‫ا‬
‫ظ‬
َ
َ
ِ
‫ظاهر‬
َ ‫ ُم‬ねて身につける
黒い、色の濃い唇の
小鹿
‫َزَب ْرَجد‬
ひも、緒
重
貴橄欖(かんらん)石
ٍ َ ‫َخ رذو ٌل تر َرا ِعى َ ْرب َر ًب ِ َِب ِم‬
‫يَّل‬
‫تَنَ َاو رل َأ ْط َر َاف ألْ َ ُِبي ِر َوتَ ْرتَ ِدى‬
仲間から取り残された牝鹿である 野牛の群れと共に茂みの中で食べ、アラクの実の端々を食べ
木立の中に身を没する
‫َخ ُذول‬
群れから取り残された、見捨て
られた雌
‫َرْب َرب‬
野牛、鹿の群れ
‫َب ِرير‬
‫اعى‬
َ ‫َر‬
Ⅲ ~と一緒に草を食べる
ُ ‫ َت َتَُّنا َو‬Ⅴ
‫لُّ تََن َاو ُل‬
省かれている
‫تَْرتَِدى‬
アラクの熟した実
67
の
‫ت‬
が一つ
Ⅷ 着る 木の葉が着物のよう
に見えることを言っている
‫َوتَ ْب ِس رم َع ْن َألْ َمى َ ََك َّن رمنَ ِو ًرا‬
‫َ ََتل َّ َ رح َّرُّأ َّلر ْم ِ ِد ْع ٌص َ َْل ن َ ِد‬
彼女が色の濃い唇で微笑むとき、清らかな砂でできたみずみずしい丘の上に
カミツレ(カモミール)の花が咲いたようだ
‫أَْل َمى‬
‫تَ َخل َل‬
‫ِد ْعص‬
咲いている ここでは、咲いてい
‫ ُمَن ِّور‬る‫ان‬
ُّ ‫ ُّأ ُ ْقح َُو‬カミツレ
色の濃い(唇)
‫ُحٌّر‬
Ⅴ 間にある、入る
‫َن ٍد‬
砂の丘
68
純粋な
みずみずしい、湿った
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