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学校法人 東京電機大学 学園活動の概況

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学校法人 東京電機大学 学園活動の概況
学術資料
貴重資料
● クラーク文庫:エジソンの共同研究者の特別集書
● エジソン蓄音機
アメリカの電気工学者、チャールズ・クラークが所蔵し
ていました。クラークはエジソンの共同研究者で、電気
技術の発展に多いに貢献しました。 19 ∼ 20 世紀の電気
学、物理学、工学など科学技術に関する約500点で構成
され、古典とされるアンペール、ファラデー、ヘルツ、
オーム等の初版本も含まれています。
● 科学技術和本文庫
江戸から明治時代前半の科学・技術の文献約200点を収集
したもので、わが国でも数少ない和本コレクションです。
大半は木版印刷による和綴書ですが、毛筆書きの写本や書
簡も含まれます。鎖国体制下に始まる蘭学の時代から明治
の文明開化に至るまでの、日本の科学・技術の流れをたど
れる貴重な資料です。
● 山岡文庫
山岡望( 1892 ∼ 1978 年)は、わが国の化学教育と化
学史研究の草分け的存在です。山岡文庫は、氏が生前
に収集した文庫類約 280 点を集めたもので、洋書や雑
誌類も数多く含まれています。単に図書としてでなく、
歴史に残る化学教育者・化学史家が使用した文献とい
う意味でも、貴重な歴史資産です。
音を出し入れできる器械の出現の夢を、 1877 年に遂に
エジソンが達成。日本には2年後の1879年に紹介されま
した。(本学展示は、「トライアンフ Model C and D 形
式」の蓄音機)
● エジソンダイナモ
エジソン形直流発電機は、 1879 年に発明し、自らエジ
ソン社を創立、この機械を製造しました。現存してい
るのは本学の他、東京大学、東京国立博物館、東京理
科大学と 3 台あり、しかも発電可能なものは本学の 1 台
のみで、歴史的にも貴重なものです。
● その他
他に本学創立期の実演教育に活用された、直流電位差
計、私書箱( Post-Office-Box )、昭和初期の五球再
生式ラジオ、昭和 30 年代の電動式モンロー計算機、日
本初の「日本語ワードプロセッサ」も理工学部にて展
示しています。
平成20年度
東京千住キャンパス創設事業(創立100周年記念事業)に
ご賛同ください
明日の我が国の社会基盤を支える次世代の技術者となる学
生たちに充実した教育、豊かな学習のための環境を提供す
るために平成24年4月の開設に向け、事業を開始しました。
これからの新たな東京電機大学100年の礎として、「東京千
住キャンパス」の創設にご支援を賜りますようお願い申し
上げます。
期 間:平成21年6月1日∼平成25年3月31日
募金の概要:東京千住キャンパス創設費用に充当
*詳細は資料をお送りします。募金事務室あてご請求ください。
工業の源泉たる電気現象を表現するとともに、さらにこれを通じて生々無息な
る宇宙造化を意味するものなり」として、稲妻をモチーフにした図案が制定さ
れました。その後、1949(昭和24)年の大学開設に際して、その図案と文字を
組み合わせ、東京電機大学の校章として制定されました。
TEL : 03-5280-3411 FAX: 03-5280-3566
E メール: [email protected]
http://www.dendai.ac.jp/
〒 101-8457 東京都千代田区神田錦町 2-2
●本アニュアル・レポートは平成 20 年度の学園活動の概況を報告したものです。
(一部前述以前または以後の状況についても記載しています)
大学開設以来の工学部に加え、1977(昭和52)年には理工学部を設置し、東京
電機大学は単科大学から理工系総合大学になりました。英文名称もそれまでの
Tokyo Electrical Engineering College ( TEEC )から、 Tokyo Denki
University(TDU)に変更しました。
1984(昭和59)年、創立75周年記念事業として、神田キャンパスに17階建て
の11号館を建設する際、外壁に大学名と TDU を表示することになり、この3
文字がデザインされました。TDU は校舎や各種広報物などに使用されています。
Printed in Japan 2009007/7000
本誌は環境へのやさしさに配慮して
植物性大豆油インキを使用しています。
ア ニ ュアル ・レ ポ ート
※無断転載を禁止します。
2009
平成24年 東京千住キャンパス創設!
1
創立から今日まで — 私たちの理念
3
理事長インタビュー
5
学長インタビュー
1939(昭和14)年3月の高等工業学校設置時に、「近代文明の根幹をなす電機
学校法人東京電機大学 経営企画室 Annual
Report
学校法人 東京電機大学
9
経営体制
13
基本情報・沿革
15
平成20年度の取り組み
17
財務の概要(平成20年度)
29
学園活動の概況
Tokyo Senju Campus
平
成
24
年
東
京
千
住
キ
ャ
ン
パ
ス
創
設
!
平成24年4月、東京電機大学は足立区北千住駅東口前に「東京
千住キャンパス」を創設いたします。これは長年の懸案であった神
田キャンパス問題、すなわち狭隘な老朽化した校舎問題の解決を
図り、
さらに次の100年を見据え、教育・研究のさらなる充実・強化を
図るため、昨年6月24日に決定いたしました。本学の歴史始まって
以来ともいえる大事業であることから、学園創立100周年記念事業
の中核事業と位置付け、
キャンパス名も「東京千住キャンパス
(100
周年記念キャンパス)」と呼ぶことにしました。
新キャンパス創設にあたり、
「TDUルネッサンスと進化」を掲げ、
「教育」
「技術」
「社会」の3つのキーワードを軸に、新たな文化と歴
史の創成を目指す創設理念を策定しました。地元足立区が提唱
する新しい街づくりと、本学のキャンパス創設があいまって、共に新
◎キャンパスの特徴
東京電機大学の理念が象徴されるキャ
ンパスを目指します。マスターアーキテクト
(設
計者)
は世界的な建築家 槇文彦氏です。
「新キャンパスで学ぶ者、
研究にいそしむ者、
訪れる者に『歓び』を与える場所」を実現
する構想です。
キャンパスには柵を設けず、
交流プラザ、
キャンパスプラザ、
中央コミュニティ広場(い
ずれも仮称)
を地域に開放する予定です。
また地域の方々から提案のあった「四季の
花咲く 千寿の社」および「環境にやさしい
まちづくり」を念頭に、
緑豊かな景観とコミュ
ニティの形成を目指し、災害時には防災拠
点としても機能するよう計画しています。
しい街づくりを進める計画です。多くの卒業生が巣立った神田の
地を離れることは残念ですが、次の100年において大きな成果を目
指したいと考えています 。平成21年3月には隣接街区の購入も決
定し、
さらなる発展を計画しています。皆様の熱いご支援をお願い
いたします。
なお、東京神田キャンパスは都心の拠点として再生する計画です。
現代版アゴラのイメージ
W棟
中央コミュニティ広場
N棟
交通広場
上野・大手町方面
北千住駅東口
S棟
ホール
第2期計画地
キャンパス
プラザ
体育館
学生会館
◎東京千住キャンパス 基本計画概要 ◎特色∼現代版アゴラとロッジア
1. 名称、所在地、等
名 称:東京千住キャンパス
住 所:東京都足立区千住旭町52番地1他
(北千住駅東口から徒歩1分)
開 設 時 期:平成24年4月
学 部 等:工学部、
工学部第二部、
未来科学部、
関連する大学院、
等
収容学生数:約5,000名
併 設 施 設:地域貢献施設、
産学連携施設、
国際共同研究施設など
※開設時期、
学部等、
併設施設は予定です。
古代ギリシャ都市の中心にあった公共空間「アゴラ」は、市
2. 規模等(第1期計画)
2
敷 地 面 積:約26,200m(I∼IV街区合計)
建 物:W棟(III街区) 約31,700m2
(地下1階/地上14階建, h=約64m)
N棟(IV街区) 約18,300m2
(地下1階/地上10階建, h=約45m)
S棟(II街区) 約17,200m2
(地上10階建, h=約45m)
厚生棟(II・IV街区) 約2,000m2
(地上4階建, h=約20m)
2
合計:約69,200m(容積対象延床面積)
は第2期計画地となります。
※棟名は仮称。I街区(約7,500m2 )
3. 設計事務所
株式会社槇総合計画事務所:マスターアーキテクト
(設計者)
・統括管
理事務所
株式会社日建設計:構造及び設備設計
民が議論しながら新しい知を生み出し、情報や物を交換し、賢
人や長老達が人々を啓発し教育する場でした。千住に現代版
のアゴラ空間を実現します。
また南イタリアの中世都市広場に見られる公共空間「ロッジ
ア」は、
待合せ、
雨宿り、
街のイベント時の舞台となった空間です。
新キャンパスと地域のシンボルとして現代版「ロッジア」を計画
しています。
◎マスターアーキテクト
槇 文彦氏
株式会社槇総合計画事務所代表。日本を代表する世界的
建築家で海外での業績も多く、幾多の重要な賞を受賞。最近
では、
アメリカのワールドトレードセンタータワー4、幕張メッセ、教
育・研究機関では、
MITメディアラボ、国立国語研究所、慶應
義塾大学湘南藤沢キャンパスなどを設計され、国内外より高い
評価を得ています。
◎周辺環境 江戸時代、
北千住は宿場町として繁栄し、
現在も東京北東部
の拠点として北千住駅は1日約160万人の乗降客を誇ります。西
口にはルミネ、
マルイ等の商業施設や商店街があります。さらに
東京藝術大学、
東京未来大学、
帝京科学大学(平成22年開学
予定)が位置し、東京芸術センター、千住ミルディスなど文教施
設も充実しています。東口には学園通り商店街、
千寿常東小学
校及び足立学園中学校・高等学校があり、
住宅を中心とした街
4. 施工者: 未定
並みが広がる良好な環境です。
5. 今後の計画(予定)
○平成22年1月末 着工 ○平成23年12月末 完成
○平成24年1月∼3月 移転 ○平成24年4月 開設
6. 各建物の内容
W棟(西棟)<文教複合施設>:1階・2階に地域の人たちにも開放予
定のホールやラウンジ
(カフェ)、
3階・4階には大学・学部の本部機能、
高層部には学科・専攻の研究拠点を配置します。文教複合施設と
して計画しています。キャンパスの本館になります。
N棟(北棟)<教育棟>:学部教育の中心となる教室を主に配置す
る教育拠点です。1階・2階には地域開放を視野に入れた図書館、
3階には学部の事務機能を配置する計画です。
S棟(南棟)<研究棟・体育施設・学生会館>:高層部(研究棟)
は、
化学系実験の特殊設備を配する学科・専攻の専用部です。中層
部は体育施設や学生部室等で構成し、
学生会館の機能を持たせ
る計画です。
厚生棟:N棟とS棟を繋ぐ位置にあり、
学生の利便性向上と地域開放
による賑わいを創出する計画です。学生食堂、
売店、
学生ラウンジ、
カフェなどを配していきます。
◎交通アクセス
東
京
電
機
大
学
の
夢
を
か
た
ち
に
<北千住駅 乗り入れ路線>
●JR 常磐線
●東京メトロ 日比谷線、千代田線
●東武伊勢崎線(東京メトロ半蔵門線乗入)
●つくばエクスプレス
<主要駅からの北千住駅までの所要時間(参考)>
●千代田線より:大手町(16分)池袋(22分)霞ケ関(21分)
新宿(28分)渋谷(37分)
●日比谷線より:上野(9分)東京(23分)品川(30分)銀座(25分)
厚生棟
※建物の名称はすべて仮称です。
1
Annual Report
2009
■ 東側鳥瞰図(完成予想図)
敷地から北千住駅を望む
現在の状況
北千住駅ビル(西口)
※東京千住キャンパスの内容は『アニュアルレポート2009』作成時点です。
※ブログで詳細を公開していますのでご覧ください。
トップページ
(http://atom.dendai.ac.jp)⇒「TDU新キャンパス創設だより」
(毎月20日更新)。
Annual Report
2009
2
創立から今日まで―私たちの理念
技 術で社 会に貢 献 する人 材の育 成を 目指して
◎ 若き技 術 者 が 技 術 者 の た め の 学 校を創 立
本学園は1907( 明治40)年、
「社会の第一線で活躍できる技術者を育成し、
工業の発展を目指す」を建学の精神として、東京・神田に電機学校として創
立されました。当時は、
西洋文明の導入により優れた技術や最新の機械が次々
と輸入されてきましたが、
これを駆使できる技術者がわずかという状況でした。
若い技術者であった創立者の廣田精一、扇本真吉は、
このような状況は国の
発展に大きな障害となると考え、工業教育の普及こそが国家発展の基である
との識見にたち、
技術を学ぼうとする者に広く門戸を開きました。
開校当日は生徒わずか14名の小さな学校でしたが、「先駆的なこと、
革新的で
創造的なこと、
それらすべてに対して、あれほど大胆で意欲的であった教育者
を見たことがない」と言われる程の熱意、教育理念が高く評価され、校勢は瞬
く間に拡大していきました。その精神は本学園の伝統として100年にわたって
受け継がれ、
さらに次の100年に向けて歩んでいます。
実 学 尊 重
〈電機学校創立者〉
廣田 精一(1871∼1930)
広島県生まれ。1896年東京帝国大学工科大学卒業。
高田商会に在籍のままドイツシーメンス・ハルスケ電
「学校の存在も細大の校務も、
生徒を前提とする。
(中略)生徒に対しよい学校に
することを根本義とした」
教育最優先主義 「叱ることは良くない。教師の最も注意すべきことは、
自分が偉いように錯覚し、
また
教師であれば初心者にもわかるように説明する方法を考えよ。それができなければ、
1907年扇本真吉と共に私立電機学校設立、1914年
オーム誌創刊、1916年組織を財団法人に改め、総務
的能力を展開させることを目的に、
「実学尊重」を建学の精神として、
「東京電機大学」を設立しました。
学校の経営を通し、100年にわたり培ってきた歴
史と伝統をもとに、次世代を担う技術者を中核と
した人材を育成することにより、社会に貢献する
ことを使命としています。その責任は、在学して
初代学長には、
ファックスの育ての親で日本の十大発明家に数えら
いる学生・生徒、
ご父母、卒業生、産業界、社会
気自動車の開発にも力を注ぎ、エジソンにも面会した。
れる丹羽保次郎博士を迎えました。丹羽博士の「技術は人なり」は
全体、
そして未来に負います。
扇本 真吉(1875∼1942)
大学の教育・研究理念として、
また中学校・高等学校の校訓「人間
理事に就任。1921年現神戸大学工学部を創立。電
岐阜県生まれ。1902年東京帝国大学工科大学卒業。
ドイツシーメンス・ハルスケ電気会社、深川電燈株式
らしく生きる」として、
今日に受け継がれています。
会社、江ノ島電気鉄道株式会社等に奉職。1907年
廣田精一と共に私立電機学校を設立し、初代校長と
して尽力。 1916年組織を財団法人に改め財務理事
今につながる創立時の教育理念
述べたいのであります。すなわち『技術は人なり』といいうるのです。立派な技
すなわち教育である。ティーチング・ラーニング
(一方的に教師が知
術には立派な人を要するのです。
よき技術者は人としても立派でなければなら
識を教え、
生徒はそれを受けてただ反復するだけの詰め込み教育)
ないのです。ですから技術者になる前に『人』にならなければなりません。技術
などエデュケーションの名に値せず」
者は常に人格の陶冶を必要とするのです」
「技術を構成する要素には、
それぞれの自然法則が応用されるのでありますが、
「知識は紙によって伝えられる。学生は紙に書かれた知識をどれだ
るのか、
それをどこまで透察したかによって試されなければならない」
るのではなく、
技術を通して社会貢献できる人材の育成を目指した。そのために実
物説明や実地演習、
今日の実験や実習を重視し、
独創的な実演室や教育用の実
〈初代学長〉
「考える、
とは何かと問い、
考える、
とは何かと考えつづける。これが、
はただ、
愛を必要とするのである。懇切親愛こそが、
先生の価値である」 工業は学術の応用が非常に重要だが、
本学は学問としての技術の奥義を研究す
「技術は人なり」
「私は技術も文学や美術と同じく、
やはり人が根幹をなすものであることを申し
け記憶したか、
によって試されるのではなく、
その知識の先に何があ
実学尊重
技 術 は 人 な り
−創立者の言葉から
現代に生きる資格がないと反省せよ。叱る先生には先生たる資格はない。先生に
Annual Report
2009
広く技術に関する学芸を教授研究し、学生の智的・道徳的・応用
気 会 社 入 社 、その 後 欧 米 諸 国を視 察して帰 国 。
自分が生徒より長年かかって現在の学力があることを忘れているのである。
(中略)
3
学校法人東京電機大学は大学、高等学校、中
1949( 昭和24)年、民主的社会人としての教養を涵養するとともに
学 生 生 徒 主 役
生徒第一主義 1908(明治41)年、電機学校第一回卒業式。卒業生わずか14名。
◎大学設立
に就任。専心その任にあたる。
3つの主義
験装置を自作するなど、
充実に努めた。
◎学園の使命
電気株式会社に勤務。1924年に欧米を視察
し帰国後、写真電送の研究に取り組み有線写
真電送装置を発明した。日本初の写真電送装
置(ファクシミリ)
として、昭和天皇即位式のニュー
ス写真の電送に用いられ優れた成績を上げ、世
界で広く普及。さらに無線写真電送の研究に
着手。1929年、東京・伊東間で日本初の長距
離無線写真電送の実験に成功。1949年東京
の学校教育の智育偏重を排し、
技術者として実地に測する物の製作技術を
修得し、
且つ勤労の精神を涵養する目的を以て已に実習工場を設けてあるが、
てはいけないということだ。試験制度が一人歩きするようになれば、
新制大学としても益々之を拡充する」 神田駅まで続いた生徒の列。大正初期。
学電気工学科卒業。逓信省電気試験所、
日本
これを構成して大きな総合技術を完成するには、
技術者の構想を多分に必要
要悪であることを自覚せよ。大事なことは試験制度を一人歩きさせ
人が試験をつくるのではなく、
試験が人を作るようになる」
三重県生まれ。1916年東京帝国大学工科大
とするのであります」
「専門学科目の精選充実を図るとともに、
実験及び実習を重視する。特に従来
「現代社会に試験制度は欠かせないであろうが、
しかしそれは必
丹羽 保次郎(1893∼1975)
電機大学の初代学長に就任。1955年(社)テ
レビジョン学会初代会長。1959年に文化勲章、
1971年に勲一等瑞宝章を授与される。日本の
十大発明家に数えられる。
文化勲章受章時の丹羽先生
(大学設置認可申請書より)
※「」内は本学園の年史等より抜粋(出典記載のあるものを除く)
1928(昭和3)年に行われた、高柳健次郎氏による日本初のテレビ実験。
1949(昭和24)年、東京電機大学発足時の教授陣。
Annual Report
2009
4
理事長インタビュー
東京電機大学の夢をかたちに
金につきましては、平成21年6月より、東京千住キャンパス創設事業募金に継承さ
れました。総額約8億5千万円のご寄付をいただき、関係者の皆様に心より御礼申し
上げます。
学園をとりまく環境や抱負について聞かせてください。
昨今、地球環境、資源・エネルギー、人口・食糧など、地球規模の問題がより身
近になり、その解決に向け科学技術、特に日本の技術に寄せられる期待は大きくな
学校法人東京電機大学
理事長
加藤 康太郎
っています。知識基盤社会の到来や科学技術創造立国の実現がいわれるなか、大学
には教育・研究、社会貢献という役割がいっそう期待されています。一方、国内で
は人口減少、世界的な不況、若者の理工系離れなど、学園をめぐる状況は厳しさを
増しています。4年制大学の半数近くが定員割れをおこし、誰もが大学教育を受け
られるユニバーサルアクセスの時代を迎えています。ゆとり教育の見直しなど、国
の施策も転換期にあるといえます。
こうしたなかにあって、もちろん本学も変革する必要があります。私は理事長に
なり6年目となりました。平成17年度、平成18年度は再生への体制作りを行い、未
来科学部の創設、全学改編を決定しました。平成19年度は学園創立100周年を迎え
「改革実践スタートの年」
、平成20年度は「新たな改革、挑戦の年」として東京千住
キャンパス創設を決定し、着実に施策を進めてきました。平成21年度は「東京電機
平成24年、
「東京千住キャンパス」
(100周年記念キャンパス)の
創設についてお聞かせください。
大学の夢をかたちにする年」と位置づけています。
厳しい時代といわれますが、だからこそ建学の精神や教育・研究理念を核にした
本学は平成24年、北千住駅東口に東京千住キャンパスを開設することを昨年6月
個性豊かな大学作りが求められていると考えます。本学にも、学生募集活動などの
に決定しました。東京電機大学の次の100年の歴史と文化を新キャンパスで創成で
改善課題もありますが、学園の基本を尊重し、教育・研究に着実に取り組めば、何
きること、また足立区の進める新たな街づくりに本学が参画していけることは、本
の問題もないと考えています。
学にとって千載一遇のチャンスと考えています。今回の事業は、東京神田キャンパ
スの狭隘化、老朽化問題を解決するための様々な可能性を模索して得られた最善の
結果と考えています。多くの卒業生が巣立った神田の地から離れることは残念です。
社会のニーズ・科学技術の発展
しかし、だからこそ、余りある成果を出していきたいと考えています。
創設理念には「TDUルネッサンスと進化」を掲げ、教育、技術、地域の3つのキ
ーワードを柱に構成しています。敷地面積は東京神田キャンパスのおよそ1.8倍で、
そこに工学部・未来科学部・工学部第二部、関連大学院等を展開します。そのゆと
りあるキャンパスで、約5,000名の学生が学ぶ計画です。教育・研究の新たな取り組
みも着々と準備が進んでいます。マスターアーキテクトは日本を代表する世界的建
築家の槇文彦先生にお願いしました。名実ともに、100年に一度の学園の一大事業
といえます。
北千住駅は、東京神田キャンパスから電車で約14分という近さです。鉄道5路線
技術で社会に貢献する人材の育成
技
術
で
社
会
に
貢
献
し
た
い
人
優れた教育を目指して
理
念
実学尊重
◎社会が求める人材を育成
技術は人なり
◎常に変革し、
社会をリード
学生・生徒 主役
◎活気あふれる学生・生徒
社
会
で
活
躍
す
る
卒
業
生
が乗り入れ、神奈川方面からも利便性が高く、山手線外最大のターミナルです。
キャンパスは北千住駅の東口から徒歩1分、という抜群の立地です。
なお、平成15年4月から6年2ヶ月にわたり実施されました創立100周年記念事業募
5
Annual Report
2009
社会の評価
Annual Report
2009
6
理事長インタビュー
新たな改革の内容や基本姿勢をお聞かせください。
学園の原点をお教えください。
創立100周年記念事業として、平成19年度に未来科学部の創設、工学部、理工
東京電機大学の使命は、
「技術で社会に貢献する人材の育成」です。
学部の改編が実施されました。このビジョンと建学の精神、教育・研究の理念
その原点、目指す方向性とは、以下の3つの内容に集約されています。
をまとめ『未来科学と教育戦略』、『技術は人なり。』(いずれも出版局発行)を
第一に、建学の精神です。教育理念の原点を再確認するということ
出版しました。平成20年度には工学部第二部の改編、平成21年度には学部改編
です。社会環境の変化はありますが、次の世代を育てる教育の理念は
にともなう大学院改編を実施しました。さらに、東京千住キャンパスの平成24
時代を超えて普遍です。
「実学尊重」
「技術は人なり」は私たちの原点で
年4月開設を決定しました。教職員が一丸となって、一連の事業を取り組んでい
す。そして、その背景にあるチャレンジ精神、一流主義、教育主義は大
るところです。
切な指針だと思っています。
学園の基本姿勢は、将来構想企画委員会が平成17年10月に示した「5つの提言」
に集約されています。この提言をもとに、さまざまな改革が進行しています。
第二に、学生・生徒第一主義です。学生のための学校であり続ける
ことです。当然ですが、学校は決して教職員のためのものではありえま
せん。そしてホスピタリティの高い大学であることです。学校は学生を育
< 5 つの提言>
1.
建学の精神、教育・研究の理念の尊重
2.
環境変化に適応する組織の構築
3.
組織の規模・配置の適正化
4.
財政健全化
5.
学園および大学の行政管理体制の確立
てる、企業で言えばサービス業でもあり、かつ学生とともに教職員自
身も成長していく、つまり
“共育”の場であって欲しいと考えています。
第三に、教育最優先主義です。教育はすべてに優先します。大学の
先生には研究も重要です。大学は高校までとは違い、知識を学ぶだけ
でなく知を創造することを学ぶ場所です。従って先生には当然、新しい
知を創造する資質が求められます。これが研究です。大学では、そうで
あるからこそ、
「教育、そして研究」という位置づけが重要なのです。そ
これからどのようなことに力を入れていくのでしょうか?
して経営的には、当然ですが学生の授業料は確実に学生に還元してい
くことです。
最重要テーマのひとつが財政基盤の強化です。私は常日頃、
「財の自由なくして、
学の自由なし」と言っています。資金の裏付けがあって初めてよい教育・研究がで
きると、いう意味です。平成18年6月には財政健全化委員会を設置し、12月に最終答
申が提出され、平成19年度予算から漸次実行に移しています。現在さらなる検討も
続けています。今後も答申を尊重し経費削減に一層努め、効率的で安定した運営に
努めていきたいと考えます。
実はこれらはすでに創立時の方針で、TDUスピリットと言えるのです。
近年は入学者のレベルが多様化し、教育も一年昔日ではありえませ
ん。常に学生、生徒に合わせ変化し、内容と方法の充実を図ることが
求められています。
私は、教育とは「心と情熱」だと信じています。学園創立100周年
は、学園の原点を改めて確認する絶好の機会になったと思います。
また、教職員の意識改革を促したいと考えています。時代は高度成長から低成長
へと変化しています。大学も時代にあった変革が必要です。教職員としての使命を
意識し、計画、実行、評価、改善を循環させるPDCA(Plan, Do, Check, Action)サ
イクルを着実に実行し、成果に結びつけることが重要です。経営体質のスリム化を
目指します。
私は常々教職員に「東京電機大学人たれ」と言っています。東京電機大学人とは、
私が何より好きなのは、学生が目を輝かせて勉強している姿、研
在校生、卒業生、ご父母、教職員など、本学園関係者全ての、あるべき姿を指して、
究に真剣に打ち込んでいる姿、そして友人とキャンパスライフを
こう呼んでいます。つまり、教職員全員が時代の変化と組織の使命、
“顧客”である
楽しんでいる姿です。次の世代を担う若者たち、また新たな知識
ステークホルダーの皆様の声を聞き、自分の役割を認識し、学内では教学と法人が
を修得し社会貢献を目指す社会人学生たちが活き活きと、その準
連携さらには融合し、東京電機大学人がわかち合いながら一体となって真摯に運営
備をしていると思うとき、学校はなんと夢のある場所だろうと心
にあたっていくことを目指します。これを「TDU Shares」と呼んでいます。そのた
に思います。
めの教職員の行動規範を紹介します。
< 5 つの行動規範>
7
Annual Report
2009
学生が輝く学校になりたいですね。
学校法人は、多くの関係の皆様によって支えられる公共性の高
い存在です。学園創立100周年を機に「東京電機大学人の基本姿勢」
を宣言しました。この基本姿勢を守り、法令遵守(コンプライア
1.
すべてに礼節を重んず
2.
本学は一人ひとりの教職員によって構成される組織体である
ンス)は当然のこと、皆様のご指導・ご鞭撻を頂きながら、本学
3.
額に汗し、努力の結果以外の報酬は受けない
園が建学の精神と教育・研究の理念のもと、一層発展していける
4.
すべての判断尺度は「正しいかどうか」、「公正であるかどうか」である
よう、さまざまな施策を展開したいと考えています。
5.
常に原理原則に立ち、凛然と事を決す
Annual Report
2009
8
学長インタビュー
東京電機大学グランドデザイン
∼21世紀のTDU像に向けて∼
未来を担うインテリジェントな技術者の育成
東京電機大学
学長
古田 勝久
日 本 では 、人 口 減 少 による少 子 化 、理 工 系 志 望 者 の 減 少 傾 向 、ユ ニ バー サ
ルアクセ ス( 大 学 全 入 )など、大 学 をめぐ る 社 会 環 境 は 大きく変 化して います。
科 学 技 術 に お いても発 展 の 速 度 は 時 代とともに 高 速 化 す るば かりで す。一 つ
のブレークスル ー が 次 のブレークスル ーを 生 み 出 す、技 術 の 玉 突き現 象 が そ
こここで 起 こって います。分 野 の 先 端 化 、細 分 化 が 進 む 一 方 、さまざ まな 学 際
領 域 が 進 展して います。
さらに、知識が社会のあらゆる領域で重要な価値を占める21世紀の知識基盤社
会では、環境の変化や科学技術の進歩に積極的に対処し、問題を解決するたくま
しい能力をもつ高度専門技術者が期待されます。
東京電機大学は次の100年を見据え、このような未来を担うインテリジェントな
技術者の育成を目指します。そして、大学の教育・研究活動の場のインテリジェ
ント化を推進します。さらに大学組織、その構成員である教職員もインテリジェ
時代は移っても、変わらない使命
ントであるべきです。
その第一歩として、2007年4月に教育や科学技術の動向を真摯に捉え、全学改編
今から約100年前、学園が創立された当時は、国策として“豊かになること、強
を行いました。未来の生活空間をデザインする「未来科学部」を創設し、時代が
くなること”が科学技術の主な目的でした。本学の前身、電機学校は「社会の第
求めるモノを創造する「工学部」、人と社会を技術で結ぶ「理工学部」、情報化社
一線で活躍できる技術者を育成し工業の発展を目指す」を建学の精神とし、「生徒
会に対応した「情報環境学部」、さらに社会人教育を実現する「工学部第二部」の
第一主義、教育最優先主義、実学尊重」を教育理念に発展してきました。20世紀
5学部制としました。時代が求める“知財を創造できる技術者”を育成する体制を
初頭からの100年は、人類にとって未曾有の大きな変化の時代となりました。科学
整え、今後も時代にあわせ進化していく計画です。
技術の急速な発展が、産業や社会、人間の暮らしを激変させたといえます。そし
て今日、環境や資源・エネルギーなどの地球的問題が浮上し、現在は人間を中心
未来科学部
とした豊かな未来を創造するため、科学技術に大きな期待が寄せられています。
東京電機大学は、現代の社会や産業の発展の基盤であり、戦後日本の発展を支
工学のデザイン化
えてきた科学技術、とくに日本の競争力の源泉であるモノづくりの伝統を受け継
いできました。創立以来、学問のための学問でなく社会に役立つ実学を重視する
姿勢、またファックス(写真電送装置)の実用化に成功した日本十大発明家の一
人、丹羽保次郎初代学長の言葉、「技術は人なり」を尊重してきました。これらは
東京電機大学のDNAとして、また個性として力強く息づいています。
「技術で社会に貢献する人材の育成」。時代は移っても東京電機大学の使命は変
情
報
環
境
学
部
情
報
化
社
会
へ
の
対
応
人と科学技術の共生
「人間の、人間による、人間のための」
科学技術教育
対
応
し
た
科
学
技
術
現
代
社
会
の
ニ
ー
ズ
に
理
工
学
部
基礎工学の深化・発展
わりません。大学建学の精神「実学尊重」、教育・研究の理念「技術は人なり」を
これからも堅持します。
9
Annual Report
2009
工学部
Annual Report
2009
10
学長インタビュー
高校生が科学や技術に興味や関心をもてるように努力し、できることを確実に
実行していくことは理工系大学に課せられた責務だと思います。
若者は、機会と場を得たとき大きく成長します。そうした場と機会をできるだ
け広げることも大学の使命だと思います。例えば、2009年本学は「IDCロボットコ
ンテスト」を開催し本学の学生が参加します。これは参加した各国の学生(2008
年は6カ国48名)が混成チームをつくり、約10日間で素材やサイズ、機能など規定
の諸条件を踏まえたロボットをつくるというものです。国籍も言葉も考え方も違
う学生との共同作業は、学生にとって貴重な経験であり、大きく伸びる契機とも
なるのです。
目標は、理工系私立大学のトップレベル
基本の鍛錬と専門性の進化と深化
東京電機大学は、2007年に学園創立100周年を迎えました。そして次の100年を
インテリジェントであるためには、基盤教育が不可欠です。つまり、一般教養
視野に入れた強化・充実を図るため、「TDUルネッサンスと進化」を創設理念と
や専門基礎を確実に身につけることが求められます。入学時の学力多様化に対し
した東京千住キャンパスを平成24年に開設します。新キャンパスには、現在の東
ては、初年時教育の充実や、きめ細かい指導をさらに強力に推進、教育理念・目
京神田キャンパスの教育・研究機能である工学部、未来科学部、工学部第二部お
標の明確化をはかり学生を主役とした教育活動を展開し、学習成果としての学士
よび関連大学院等を移転させる計画です。
力の達成や評価制度を通した質の保証を確保します。
また、幅広い学びを実現するため組織の改編を通し、学際領域科目を学べる体
制を整え、時代の要請に応えていきたいと考えます。大学院においても教育の充
実、大学院生の増加をはかり教育・研究の高度化を目指します。東京電機大学は
絶えざる進化と深化を続け、活力溢れる学生たちを育成します。
さらに、広く社会に貢献するため、留学生の増加、産学交流の促進、大規模研
本学の新たな取り組みや成果は逐次積極的に公開していきます。そして未来社
会で活躍する技術者の育成を目指し、東京電機大学が教育・研究・社会貢献など、
理工系私立大学のトップレベルと評価されることを目指していきます。
科学技術は、地球と人類の豊かな未来のためにあります。そこに夢を託し、が
んばる若者を東京電機大学は心から待ち望み、120%の力で応援していきたいと考
えています。
究プロジェクトなどへの積極的な参加を目指します。
社会に浸透する科学技術と若者の興味
今日、アメリカの大手企業では、MBAの経営知識の前に、エンジニアリングを
学んだCEOが少なくありません。人気の金融商品の開発も、科学技術の知識抜き
には、行うことはできません。地球環境問題も行政や福祉も、サイエンス領域の
知識を必要としています。科学技術はいま、産業界はもちろんのこと、企業経営
や経済、政治にもなくてはならないものになっています。こうした視点に立ち、
理論と実学をあわせもつ視野の広い技術者、世界に通用する技術者の育成に全力
で取り組んでいきます。
また“高校生にわかりやすい”ということは非常に重要であると考えています。
いま日本全国でエンジニアリングやサイエンスに興味をもつ高校生が減少してお
り、このまま推移すれば社会の発展や21世紀の産業界を担う人材が不足しかねな
いという危機感を抱いているためです。
11
Annual Report
2009
Annual Report
2009
12
経営体制
■
ガバナンス体制 ● 理事会は、現在、理事14人および監事2人で構成し、経営、管理運営および業務執行に関する重要事項を
審議するため、8月を除く毎月1回開催し、また必要に応じ臨時に開催しています。
● 常勤理事会は、理事長ほか理事のうち本法人の身分を持つ理事で構成し、意思決定の迅速化、権限と責
任の明確化等を図るため、理事会付議事項の審議および理事会の委任業務について決定し、毎週1回を原
則に開催しています。また、必要に応じ学識理事、卒業生理事の出席を要請しています。
● 監事は、2名のうち1名は、これまで本法人の役員または職員でなかった者を選任しています。監事は理
事会に出席し、法人全般の業務や財産の状況を監査できる体制をとっています。
● 評議員会は、学識者、卒業生、教職員など総勢約50名で構成し、予算、決算を含む学園経営の重要な事
項の諮問や決定を行う機関として、年数回開催しています。
事務組織
(臨時組織は除く)
総 務 部
経 理 部
管 財 部
経営企画室
学 長 室
評議員会
理 事 会
監
入試センター
大 学
学生支援センター
(平成21年5月12日撮影)
学 校 法 人 東 京 電 機 大 学 理 事 ・ 監 事 (カッコ内は担当部門)
研究企画室
事
理 事
加藤 康太郎
古田 勝久
脇 英世
井浦 雅司
向芝 京太
高井 裕司
樫村 幸辰
工学部・未来科学部事務部
理工学部事務部
情報環境学部事務部
学術顧問に吉川弘之氏
元日本学術会議会長で、東京大学総長、
高等学校
中学校・高等学校事務室
放送大学長、
(独)産業技術総合研究所理
事長等を歴任し、現在(独)科学技術振
中 学 校
総合メディアセンター
興機構研究開発戦略センター長の吉川弘
之氏を4月より学術顧問に迎えました。
なお従前よりの顧問は仲威雄氏、中野清
司氏、廣川利男氏です。
学術支援
事業本部
理事長
学長
<将来計画・入試・広報担当> 工学部長・工学部第一部長・工学部第二部長 <新キャンパス創設担当> 小池 強
出 版 局
勝一
善治
榮一
誠
中学校・高等学校長 <組合担当>
社団法人東京電機大学校友会評議員・参与
社団法人東京電機大学校友会評議員・参与 <募金担当>
社団法人東京電機大学校友会評議員・参与
学校法人東京電機大学参与/東京電機大学名誉教授(元学長)
<募金担当>
理工学部長
工藤 智規
公立学校共済組合理事長
監 事
亀井 邦夫
護田 一郎
日計電測株式会社代表取締役社長
工学部教授 <総合メディアセンター担当>
学長補佐/理工学部教授
<学務全般・学術支援事業本部担当、財政健全化担当(定年・給与体系)
>
産官学交流センター
加藤
矢野
岡田
小谷
常務理事/総務部長・募金事務室長
株式会社オーム社監査役
<法人全般、財政健全化担当(定年・給与体系)、組合担当、新キャンパ
ス創設担当、募金担当>
射場本 忠彦
■
平成20年度の取り組み 将来構想5つの提言の推進
平成17年10月に策定した5つの提言の具現化に努
めました。また平成19年度までの学園活動の総括を
行いました。
1. 建学の精神、教育・研究の理念の尊重
2. 環境の変化に適応する組織の構築
3. 組織の規模・配置の適正化
4. 財政健全化
5. 学園および大学の行政管理体制の確立
財政健全化への取り組み 詳しくは学長インタビュー(9∼12ページ)をご
参照ください。
東京千住キャンパス創設の推進
学生確保と広報 詳しくは理事長インタビューの5ページをご参照
ください。
新キャンパスに関する組織の構築
新キャンパス創設を迅速に、かつ円滑に行うため、
特別委員会(新キャンパス創設委員会)を設置し、
鋭意検討を進めました。
Annual Report
2009
業務改善の一環として、平成21年度事業計画の策
定方法を改善し、学園業務の明確化を図りました。あ
わせてPDCAに基づき各部署における主要業務計画
の作成を行い、マネジメント・レビューを実施しました。
財政健全化委員会(平成18年度設置)の答申に
基づき、平成20年度の財務運営を進めた結果、新
キャンパス創設事業費等を除いては、帰属収支差
額比率9.7%となり、目標である同比率10%超過に
近づいています。また、学生生徒納付金以外の収
入増加策、予算執行を分析・検証するために目的
別予算決算等の執行の検討を開始しました。資産
運用についても規程改正等、見直しを行いました。
東京電機大学グランドデザインの策定
13
業務改善への取り組み 鉄腕アトムをキャラクターにした展開を継続して
認知度向上を図った他、きめ細やかな募集活動を推
進しました。さらに、新キャンパスへの移転を見据
えた広報も開始しました。本学ブランドを意識した
学生募集活動を目指します。
■
未来科学部教授・新キャンパス創設本部長 <新キャンパス創設担当>
実施した事業 コンプライアンス体制
国や日本私立学校振興・共済事業団からの補助金等について、
15件の内部監査を実施しました。その他改善計画の実施状況等の
内部監査を実施しました。
アンケート調査の活用
新入生、在校生、企業、父母、卒業生等を対象にアンケート調査
を継続し、課題の改善状況を確認しました。さらに、改善計画書の
作成・実行による満足度向上を目指しました。
(平成21年7月1日現在)
ることを決定しました。また、アスベスト含有建材の除去工事
を実施しました。小金井キャンパスでは防犯カメラの設備更新
を実施しました。
3)設備機器などの更新
小金井キャンパスでは、1号館・2号館の防水工事を実施しました。
「カシオホール」開設
創立100周年記念事業募金へのカシオ計算機株式会社様の多大なご
協力をたたえ、東京神田キャンパス11号館17階大会議室を、
「カシオ
ホール」として開設しました。カシオ計算機株式会社 代表取締役会
長 樫尾俊雄様は、本学名誉博士号第1号(1940年電機学校卒)です。
施設・設備関係
新キャンパス創設の進展を見極めつつ教育・研究活動を支援し、
安全・安心で快適なキャンパス整備を目的に事業を行いました。
1)教育・研究活動支援のための校舎改修
神田キャンパス7号館教室にプロジェクター等を設置、鳩山キ
ャンパスでは化学コース専門実験室を設置、千葉ニュータウン
キャンパスでは2室一体のネットワーク授業対応教室設置等の
工事を実施しました。
2)安全・安心で学生・生徒に快適なキャンパス整備
神田キャンパス7号館耐震工事を、平成21年度末までに実施す
環境への取り組み
東京神田キャンパスでは、監視システムの高度化によりエネルギー管理
を行うと共に、空調機の多機能化、人感センサーによる照明制御などを行
う「住宅・建築物高効率エネルギーシステム」
(BEMS)を導入し省エネル
ギーを推進しています。また埼玉鳩山キャンパスでは、NAS電池導入によ
り電力需要の少ない夜間に電力を貯め,昼間に使用しています。
さらに千葉ニュータウンキャンパスでは、水蓄熱システムによる空調機
の高効率運用を実現し、2006年には(財)ヒートポンプ蓄熱センターから優
秀賞を授与されました。
Annual Report
2009
14
基本情報・沿革
沿
■
学校法人東京電機大学の概要 革
1907 電機学校を東京・神田に創立(創立者:廣田精一・扇本真吉)。
「実学尊重」を基本方針とする。
■
■
創 立
1907年9月11日(明治40年)
■
理事長
加藤 康太郎
■
監 査 法 人 新日本監査法人
■
教 職 員 数 618名(平成21年5月1日現在)
■
設置学校
東京電機大学
大学院
先端科学技術研究科
工学研究科
機械工学科
情報通信工学科
工学部第二部
電気工学科、情報通信工
学科、電子工学科、機械
工学科、環境物質化学科、
機械情報工学科、建築学科、
情報メディア学科
電気電子工学科
平成20年4月1日より
学生募集停止
機械工学科
電気工学科、電子工学科
情報通信工学科
千葉ニュータウンキャンパス
(千葉県印西市武西学園台2-1200)
高等学校・中学校
東京小金井キャンパス(※)
ロボット・メカトロニクス学科
平成19年4月1日より
学生募集停止
数理科学科、情報科学科、
情報システム工学科、建設
環境工学科、知能機械工学
・生命理工学系 科、電子情報工学科、生命
・情報システムデザイン学系 工学科、情報社会学科
・電子・機械工学系 ・理学系
(千葉ニュータウンキャンパス)
建設技術研究所
(埼玉鳩山キャンパス)
・建築・都市環境学系
情報環境学部
情報環境学科
平成18年4月1日より
学生募集停止
情報環境工学科、情報環境
デザイン学科
東京神田キャンパス
千葉ニュータウンキャンパス
東京電機大学高等学校
全日制課程 普通科
収 益 事 業 東京電機大学出版局
埼玉鳩山キャンパス
東京小金井キャンパス
■
卒業生数
関連機関
1992 小金井キャンパス開設し高等学校移転。
1996 東京電機大学中学校開校。
2004 情報環境学部が文部科学省「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」
に選定。
入学定員
収容定員
32
170
115
30
90
96
340
230
60
180
350
100
125
125
610
210
80
210
110
150
50
50
50
600
600
240
240
1,400
400
500
500
2,440
840
320
840
440
600
200
200
200
2,400
2,400
990
990
250
150
750
450
*編入学定員 2年次(6) 3年次(6)
■
■
1990 千葉ニュータウンキャンパス開設。
ある大学教育支援プログラム」に選定。
高等学校
中学校
東京電機大学中学校
1977 理工学部設置(鳩山キャンパス)。
2003 文部科学省「21世紀COEプログラム」に選定。文部科学省「特色
未来科学部
建築学科
情報メディア学科
ロボット・メカトロニクス学科
工学部
電気電子工学科
環境化学科
機械工学科
情報通信工学科
工学部第二部
電気電子工学科
機械工学科
情報通信工学科
理工学部
理工学科
情報環境学部
情報環境学科
フロンティア共同研究センター
1950 短期大学開設(夜間)。
2001 情報環境学部を千葉ニュータウンキャンパスに設置。
学部
(千葉ニュータウンキャンパス)
丹羽博士の「技術は人なり」を教育・研究理念に 。
2000 東京電機大学TLO(技術移転機関)が承認される。
大学院先端科学技術研究科(博士)
大学院工学研究科(修士)
大学院理工学研究科(修士)
大学院情報環境学研究科(修士)
大学院未来科学研究科(修士)
先端工学研究所
1949 東京電機大学開設、工学部第一部設置、初代学長・丹羽保次郎博士。
2005 情報環境学部が文部科学省「特色ある大学教育支援プログラム」に選定。
大学院
(東京神田キャンパス)
情報メディア学科
東京・秋葉原に秋葉原電気街誕生 。
を創立。
博士: 54
修士:377
修士:291
修士: 67
修士:101
■ 定 員 ( 人)
総合研究所
建築学科
理工学科
大学院先端科学技術研究科
大学院情報環境学研究科
情報環境学部
1948 電機学園高等学校開学(現・東京電機大学高等学校)。
1962 第2代学長阪本捷房が日本エム・イー学会(現・日本生体医工学会)
10,219
大学院
先端科学技術研究科
工学研究科 理工学研究科 情報環境学研究科 未来科学研究科 工学部 2,248
工学部第一部 1,104
工学部第二部
748
未来科学部 1,192
理工学部 2,995
情報環境学部 1,042
高等学校 808
中学校
474
埼玉鳩山キャンパス(※)
1928 丹羽保次郎博士が写真伝送(現在のファックス)に成功 。
1958 大学院開設(日本初の夜間大学院)。
■ 学 生 数( 人) 大学
研究所
未来科学部
理工学部
ネットワーク接続:約6,200 台
(埼玉県比企郡鳩山町石坂)
1924 ラジオ実験放送を開始(NHKは1925年実験放送を開始)。
1952 工学部第二部設置(夜間)。
コンピュータ台数
理工学部
(東京都小金井市梶野町4-8-1)
人、廣田精一)
。
東京神田キャンバス:10,107.04 m2
埼玉鳩山キャンバス:348,469.68 m2
千葉ニュータウンキャンパス:205,058.00 m2
東京小金井キャンパス:22,023.48 m2
平岡総合グラウンド:88,974.00 m2
東京千住キャンパス:18,723.63 m2
図書蔵書数 321,500 冊
学生用図書:277,976 冊
研究用図書:43,524 冊
雑誌:3,191 タイトル
大学院理工学研究科
工学部第一部は、
平成19年4月1日より
学生募集停止
1914 科学技術関係出版のオーム社創業(創業者は電機学校創立者の一
キャンパス総面積 674,632.2 m2
法人・大学本部
大学院先端科学技術研究科
大学院工学研究科
大学院未来科学研究科
工学部
工学部第一部(平成19年4月1日より学生募集停止)
工学部第二部
未来科学部
大学院先端科学技術研究科
未来科学研究科
環境化学科
資 産
(東京都千代田区神田錦町2-2)
情報環境学研究科
電気電子工学科
■
東京神田キャンパス(※)
理工学研究科
工学部
設置学校・研究所の所在地 194,923 人
社団法人東京電機大学校友会
東京電機大学後援会
※平成21年5月より、キャンパスの名称を改称しました。
2006 大学院先端科学技術研究科を設置。
2007 学園創立100周年。未来科学部新設、全学改編を実施。
2008 情報環境学部が文部科学省「質の高い大学教育推進プログラム」
に選定。
2012 東京千住キャンパス開設予定。
電機学校設立趣意書
工業の発展を図るには、工業教育の普及はきわめて緊要である。最近の電気、
機械工業の発展は世界における工業上の面目を一新し、わが国においても電信電
話、電灯、電気鉄道、動力、紡績、製紙にますます隆盛となり、これにともない技術
者の需要、またその必要数は増加している。このように電気、機械工業の隆盛にな
るに従い、目下の急務はどうやって技術者を養成するかにある。工業は学術の応
用をもって始めて完全な結果を収めることができるのである。
しかし現在、わが国においては技術者養成所として工科系大学や高等工業があ
るといえども、これらはみな高尚な技術者を養成し、学問の奥義を研究するのに
適しており、工業の普及を図るという目的で、電気や機械の普及教育を施す学校
ははなはだ少ない。世間に幾千の志望者がこの学科を収めようとしても、どうやっ
て彼らの意思を達することができるだろうか。よくよく今日の状況を考えるとき、将
来わが国の工業の進歩、発展に一大障害を与えるものといえる。これは我々の最
も遺憾とすることである。
ここに本校は、自ら奮ってその力を工業教育の普及に尽くそうと期し、私立電機
学校を設立し、世間の幾千の希望者、あるいは昼間は職業があって学習できない
青年子弟のために夜間授業の方法をとり、特に教授には実物説明を旨とし、なお
2、3の工場と特約して実地演習の便に供し、実用と速成にのっとり、国家有意の技
術者を養成し、もってわが国の電気および機械工業の隆盛を企図せんとする。
ここに本校の設立趣旨を述べ記す。
明治40年9月 設立者 扇本 真吉
廣田 精一
(現代文訳)
(平成21年5月1日現在)
15
Annual Report
2009
Annual Report
2009
16
平成20年度の取り組み
大学院の取り組み
東京電機大学
● 学部の全学改編にともない、基礎となる学部・学科との連携が重要となる大学院教育の充実を図る
ため、平成21年4月に未来科学研究科設置を含む修士課程の改編を実施しました。
E
先端科学技術研究科
1.
2.
3.
E
研究指導体制を確立し継続的な課程博士の輩出に努めました。(平成20年度18名)
社会人、外国人を積極的に受け入れ、国際協力の推進に努めました。
研究成果発表会を一般に公開して行いました。先端科学技術研究科、工学研究科、情報環境学
研究科が合同で開催し、約700名が参加しました。(学外者、卒業生約150名、院生・学部生約
550名)
工学研究科
現代社会を支える基盤分野を構成する工学部4学科を基礎とする修士課程として、平成21年4月
より、8専攻体制から電気電子工学、物質工学、機械工学、情報通信工学の4専攻としました。
2. 東京千住キャンパスへの移転計画にともない、研究科施設などの配置計画を検討しました。
(先端科学技術研究科・未来科学研究科共通)
1.
E
理工学研究科
理学と工学の融合を目指す理工学部4学系の上に、修士課程として、平成21年4月より、8専攻体
制から理学専攻、情報学専攻、デザイン工学、生命理工学の4専攻としました。
2. 自己点検評価の一環として、5年ごとの教員資格審査制度を導入しました。
3. 社会人や地域社会との積極的な係わりを推進するため、学部とともに公開科目、公開講座、川越
シティカレッジなどを実施し、埼玉県による「大学によるリカレント教育事業」に参画しました。
1.
① 東京電機大学グランドデザインの策定
E
詳しくは学長インタビュー(9 ページ)をご参照ください。
情報環境学研究科
1.
2.
② 大学院修士課程の改編
全学改編(学部)にともない、学部と大学院修士課程の教育・研究の連携強
化と組織の整合性を図ることを目的に、大学院修士課程の改編の準備を行
情報環境学科の上に、修士課程として、平成21年4月より情報環境工学専攻と情報環境デザイン
学専攻を統合し、情報環境学専攻を設置しました。
新設「研究科目」の準備と開講
産業界・社会からの多様な期待に応えるため、平成21年4月から「研究科目」として「情報環境
学調査研究」と「情報環境学グループ輪講」を開講しました。多様化する学生の大学院進学へ
の奨励策、研究に拘らない大学院教育として、社会人学習の場として、活用しやすくします。
いました。平成 21 年度より、未来科学研究科を新設したほか、工学研究科、
理工学研究科、情報環境学研究科についても、改編後の新たな専攻体制が
スタートしました。
③ 理工学部の改編
E
未来科学研究科(新設)
1.
人間本来の知的活動の場を創成するために必要な技術の研究・教育を目的として「未来科学」
という観点から研究科の設置を検討し、平成21年4月に未来科学研究科を設置しました。建築学、
情報メディア学、ロボット・メカトロニクス学の3専攻で構成しています。
学外からもわかりやすい学系名称・分野について検討し、理工学部にお
ける 4 学系体制を、平成 21 年度より理学系、生命理工学系、情報システ
ムデザイン学系、電子・機械工学系、建築・都市環境学系の 5 学系体制と
しました。
④ 大学評価の受審決定
(財)大学基準協会の大学評価受審に向けて、平成 20 年度自己点検評価報
告書を作成し、報告書および受審申請書を提出し、受理されました。平成
21 年度には、書面評価・実地視察を受け、年度末に評価結果の提示が予定
されています。なお、 9 月には外部有識者による評価を実施しました。
⑤ 文部科学省「教育GP」に情報環境学部
情報環境学部の取り組み「学習意欲向上のためのフィードバック型教育∼
基礎教育の質の確保を目指して∼」が教育GP に採択されました。
17
Annual Report
2009
Annual Report
2009
18
学部の取り組み ● 本学が実現すべき教育理念と目的および社会的使命に基づいて、研究科・学部において策定され
た教育システムが適切に実施されているかを検証する教育改善推進委員会を、新たに設置しまし
た。また、各学部等においても委員会を設置しました。
研究の取り組み
E
研究費管理体制の明確化を図るため、研究費不正使用の防止の観点から、公的研究費使用のルール統一化を
実現し、マニュアル等の改訂や説明会を実施し、適切な研究費が執行できるよう、研究活動を支援しました。
また、社会に貢献できる人材の育成と社会に還元できる研究成果の活用を見据え、大学としての使命である高
度な研究活動推進を支援します。付置研究所における研究活動を活発化させ、新たな知見の創出により産学連
携および知的財産へ発展させた研究活動を支援します。付置研究所の研究成果については、研究企画室が取り
まとめを行い、合同研究発表会を開催します。
● 学生要覧に建学の精神、教育・研究の理念を明記するとともに、学部および学科・学系系列の教
育目標と理念を掲載し、明確化を図りました。
E
E
工学部
1.
2.
3.
工学部第二部
1. 平成20年4月より、電気電子工学科、機械工学科、情報通信工学科の3学科体制としました。
2. 社会人が通学しやすいように、平成20年4月より、平日の始業時間を17:30から18:10(一部16:30)
に変更した上で、東京神田キャンパス全体の授業時間帯を7時限制に移行しました。
3. 学科横断授業、少人数習熟度別クラス編成授業を充実させました。
E
2.
3.
E
E
建設技術研究所
平成19年度より、研究活動と教育支援の側面から、明確な管理運営体制を構築することに重点を置きつつ活動
しています。研究面では、日本建設業経営協会中央研究所や民間企業等と研究活動を行いました。また、前年度
に引き続き、教育活動への協力を行いました。平成21年度においても、高度な基礎研究活動推進を支援していく
とともに、応用・企業化開発を中心とする産業界との交流・連携を深め、より一層の技術開発の進展を進めます。
E
フロンティア共同研究センター
平成20年度は、戦略的研究基盤形成支援事業に申請したプロジェクト研究「生命科学とメカトロニクスの融合技
術創成」が採択され、プロジェクトのもと24件の研究課題について精力的に研究活動を行いました。平成21年度は
同プロジェクトの研究について、さらに有意義な研究成果を得るために意欲的な研究活動を推進します。
理工学部
1.
2.
3.
E
「プロの能力、豊かな教養」をモットーに、
「科目ユニット制」
(情報メディア学科)や「6年一貫カ
リキュラム」
(建築学科)を実施しています。
開設記念公開講演会において、「デジタル時代の大学教育」と題し、日本経済新聞社編集委員兼
論説委員 の関口和一氏に講演頂いたほか、海外を含め有識者、文化人による公開セミナーやシン
ポジウム、また研究室公開を精力的に開催し、大学の知の社会還元を積極的に行いました。
東京千住キャンパスへの移転計画にともない、各学科施設などの配置計画を検討しました。
先端工学研究所
高度化推進事業に採択されたプロジェクト研究「情報環境と人間との間の神経生理学的および行動学的関係
の統合的研究」の35件の研究課題について、研究を進めました。平成21年度は、同プロジェクトが中間審査を
受けるため、より一層意欲的に研究を推進します。
未来科学部
1.
総合研究所
総合的研究機関として、全教員を対象に競争的な研究費配分を行い、引き続き研究レベルの向上と若手・新任
教員の研究活動の援助・育成に努めました。平成20年度は24件の一般研究と4つのプロジェクト研究を採択し、
60件の研究課題について82名の研究所員および準研究所員が研究を進めました。それらの研究成果は、4付置研
究所による合同研究発表会、国内外の学会および学術誌等で広く公表され、産学連携も含めた外部資金の獲得へ
つながる成果が得られました。平成21年度は、より効果的な研究活動推進を目指し、若手研究者や共同研究グル
ープを支援します。
基礎学力向上を目指す学習サポートセンターによる補習教育等により、導入教育科目の合格率が
向上しました。(工学部第二部・未来科学部共通)
教育環境の向上を目指し、7号館小教室、本館、5号館の教室を中心に映像設備などの増強を実施
し、教室稼働率の向上、平準化を達成しました。(工学部第二部・未来科学部共通)
東京千住キャンパスへの移転計画にともない、各学科施設などの配置計画を検討しました。
E
E
研究企画室
従来の4学系体制から、1教育研究分野のくくりが明確になるよう5学系体制に移行することを決
定し、平成21年4月から実施しました。
入学前教育・学習サポートセンターによる補習教育・基礎科目の補講と再試を実施し、導入教
育・基礎教育の拡充を図りました。
同一科目3回連続欠席者および留年者との面談、同一科目3回連続欠席学生の保証人への連絡等、
学生および保証人へのきめ細かな対応を図り、休・退学者の抑制に努めました。
情報環境学部
1.
2.
3.
4.
入学定員を、平成20年4月より180名から240名に増員し、コミュニケーションデザインコースを
新設しました。
文部科学省「質の高い大学教育推進プログラム」に、情報環境学部の「学習意欲向上のための
フィードバック型教育∼基礎教育の質の確保を目指して∼」が採択されました。
全国にある専門学科「情報」を設置する高等学校と、高大連携に係わる協定締結に向けた準備を
進めました。
PBL科目年次縦断型の本格導入とIBL科目の試行導入
PBL(Project Based Learning)、IBL(Issue Based Learning)をコース横断的な学習形態として導
入しました。1年目の平成20年度は、前期64名、後期54名が履修し、入学年次を縦断した新たな
学習スタイルとして大変好評でした。
平成20年度の取り組み
●
少子化問題とともに小中学生の学力低下、近隣の有力私大付属中高との競合が厳しいなか、以
下の取り組みを行いました。3月には学習指導要領の改訂も行われ、教育環境も変化しています。
さらに、生徒の意識と意欲高揚につながる指導を目指します。
( 1 ) 教育内容の改善、改革への取り組み
基礎学力の定着と大学受験を念頭に置いた発展学習を充実させるため、長期休暇時に講習会や補習体制
を整備実施しました。また中高一貫クラスの実力完成期の習熟度クラス編成では、きめ細かな指導に向
けての授業運営を工夫しました。
( 2 ) 学校評価
在校生・保護者にアンケートを実施し、学校評価を行いました。
( 3 ) 生徒の希望に応じた進路選択と進学実績の向上
生徒の意識と意欲の高揚につながる進路指導の充実と、着実な基礎学力の養成と大学受験に必要な実戦
的学力の養成に努めました。大学との連携では、高校2年次からの東京電機大学推薦コース生について、
オープンキャンパス参加の促進や学科説明会の開催などを実施しました。
( 4 ) 公開講座を通じた社会貢献
「ロボット工作教室」を昨年度に引き続き定員30名/回で10回開催しました。また、小金井市および国際ソ
ロプチミスト他主催の「2008青少年のための科学の祭典」に出展しました。
志願者数
(人)
平成18年度 平成19年度 平成20年度 平成21年度
高等学校
697
678
688
中学校
869
862
1,046
968
1,566
1,540
1,734
1,681
合計
19
Annual Report
2009
中学校・高等学校
713
Annual Report
2009
20
教育・研究事業を支える機関とプログラム
E
総合メディアセンター
E
コンピュータ、ネットワーク、視聴覚設備並びに図書をはじめとする各種メディア等の、学園全体の情報資
源の運用・管理を行うとともに、これら情報資源の活用促進を図ることが主な業務です。活動目標として、組
織のリストラクチャリング、メディアインフラの充実・整備への特化を掲げています。
平成20年度は、情報システムの全学的改編対応、図書業務の一部をアウトソーシング化、電子ジャーナル・
電子ブックの導入、教育研究用コンピュータシステム運用などを含むサービス・システムの安定した提供、情
報システムのリプレース等を実現しました。
E
教員の国際的な場での研究発表や共同研究、学生の英語短期研修や視察研修、留学生の受け入れなどを、積極
的に促進しています。13大学と連携した「マレーシア・ツイニング・プログラム」は、文部科学省の平成15年度
「特色ある大学教育支援プログラム(特色GP)
」に採択されました。
学術協定・交流協定を結んでいる 25 大学
アメリカ
:アイオワ大学、コースタルカロライナ大学、コロラド大学ボールダー校、
パデュー大学、ポリテクニック大学、マーシャル大学
オーストラリア :シドニー大学
韓国
:韓国科学技術院、大邱大学校
中国
:昆明理工大学、上海交通大学、上海理工大学、西安交通大学、
大連理工大学、同済大学、新疆教育学院、北京科技大学
台湾
:中原大学
フランス
:フランス国立高等精密機械工学大学院大学、フランシュ・コンテ大学、サボア大学
フィンランド :ロバニエミ応用科学大学
ロシア
:サンクト・ペテルブルグ国立工科大学
トルコ
:イルディズ技術大学
エストニア
:タリン工科大学
学生支援センター 学生厚生担当
1. 休退学者を減少させる制度作り 新入生の生活指導の一環として、神田キャンパスにおいては前期必修科目の出席データを利用し、欠席が多い
学生に対して学生アドバイザーによる指導を行いました。
2. 各学部事務部学生厚生担当との連携・調整の強化 合同体育祭に加え、公認団体のリーダーの研修会であるリーダーズキャンプを3キャンパス合同で平成21年2月
に西湖にて開催しました。
3. 学生への注意喚起
麻疹、新型インフルエンザへの対応、不正薬物への注意喚起を行いました。また、学生相談室での相談件数の
増加と多様な悩み事に対応するために、メンタルケアの充実化に取り組んでいます。
キャリア支援・就職担当 本学の就職支援の特長は、就職担当教員によるきめ細かい個別指導と、幅広い産業界から卒業生の協力を得て
就職セミナーを開催していることです。学生支援センターが統括部署となり、就職支援だけでなく社会から求め
られる実践的なスキルやインターンシップ(企業での就業体験)紹介などを通じて、総合的な進路支援を行って
います。
平成20年度は、学生の売り手市場でスタートしたものの、秋口から一転し、世界同時不況の余波が就職環境に
も影響を及ぼしました。幸い本学では、就職内定率は学部94.1%、大学院95.7%となり、ほぼ昨年並みの水準を維
持することができました。一方、求人数は、3,900社から3.5万人の求人が寄せられました。景気動向を反映し、昨
年比約1割の減少でしたが、就職希望学生一人当たりの求人数換算では、20件以上でした。就職先企業は、製造業
が4割で最も多く、情報通信業が3割、一般建設業、サービス業と続きます。活動を終えた学生の就職満足度調査
では、96%が満足と回答しています。
景気回復はまだ先の見通しがつきにくい状況ですが、今後は、例年以上に卒業生との連携を強化すると同時に、
学生に対しては早めの準備と着実に活動するための指導を推進していきます。
E
連携機関(国内)
理工系 4 大学 本学、芝浦工業大学、東京都市大学(旧武蔵工業大学)
、工学院大学で構成しています。無試験でいずれの大学
院にも進学できるメリットがある他、各大学で開講する学部および大学院修士課程の授業を履修できる「単位互
換制度」を実施。昨年度は学部生6名、大学院生4名が利用しました。
連携大学院協定研究所 時代に対応した新しい科学技術者・研究者育成のために学外の研究機関と連携しています。大学院教育の活性
化と、より充実した大学院生への研究指導を目指しています。
(連携研究機関)
独立行政法人 理化学研究所 独立行政法人 産業技術総合研究所
財団法人 電力中央研究所 財団法人 国際超電導産業技術研究センター 超電導工学研究所 独立行政法人 宇宙航空研究開発機構 独立行政法人 海上技術安全研究所
独立行政法人 物質・材料研究機構
独立行政法人 情報通信研究機構
21
Annual Report
2009
連携機関(国外)
E
その他の連携組織 社団法人東京電機大学校友会
学園各校の卒業生(約19万5千人)と在学校生(約1万2千人)で構成する組織です。卒業生情報の管理、機関誌
『工学情報』の発行、全国支部・電機会との交流、公開講演会等の主催を主な事業とし、また大学が開催する
各種行事を後援しています。
東京電機大学後援会
学部の在学生のご父母および教職員を会員とする組織で、大学とご父母の意志の疎通を図ることを目的として
います。主な事業は会誌『学苑』の発行、全国10数ヶ所での父母懇談会の開催です。さらにクラブ活動や学園祭
など、学生生活に関する種々の援助を行っています。
E
学 校 法 人 東 京 電 機 大 学 学 術 研 究 振 興 基 金 各 賞 受 賞 者 (敬称略)
この基金は、本学園の研究機関および研究者等を援助するために設け、特色ある新分野を拓く学術研究および
学術研究の国際交流等を奨励し、学術の向上発展に寄与することを目的としています。
教育賞 土肥 紳一(情報環境学部 情報環境学科 准教授)
宮川 治(情報環境学部 情報環境学科 講師)
今野 紀子(情報環境学部 情報環境学科 准教授)
中村 尚五(情報環境学部 情報環境学科 教授)
「モチベーションの向上を目指した教育の取り組み」
教育奨励賞 工学部情報通信工学科アンテナ実験開発チーム
代表者 小林 岳彦(工学部 情報通信工学科 教授)
「フェーズドアレイアンテナ実験の開発・実施」
発明賞
宮保 憲治(情報環境学部 情報環境学科 教授)
宮原 一紀(情報環境学部 情報環境学科 教授)
「交換ノード及び交換ノード制御方法」
論文賞
岩切 直彦(大学院先端科学技術研究科 情報通信メディア工
学専攻博士後期課程3年)
「Ultra-wideband time-of-arrival and angle-of-arrival
estimation using transformation between frequency and
time domain signals」
理工学部共通教育群
代表者 岡林 茂(理工学部 共通教育群 教授)
「新人ゼミ
(ならびにそのテキストの作成)
−新入生の新入生に
よる新入生のための、大学での学びを学ぶための導入実践−」
Annual Report
2009
22
教育の取り組みの成果
E
研究の取り組みの成果
学生の受賞・表彰
E
学会やコンクールでの発表などで、大学院生や学部生がさまざまな受賞や表彰を受けています。
(所属・学年は受賞当時)
教員の受賞・表彰
●武川 直樹 教授ほか(情報環境学部 情報環境学科)
:電子情報通信学会
:平成20年春叙
●樋口 政明 名誉教授(元 工学部電気通信工学科 教授)
勲 瑞宝双光章。
●芦野 佑樹(先端科学技術研究科 情報メディア学専攻 博士課程3
年)
:日本セキュリティマネジメント学会第一回辻井重男セキュリティ
学生論文賞「セキュリティマネジメント賞」;情報処理学会シンポジウ
ムDICOMO2008「優秀プレゼンテーション賞」
●野中 一洋(先端科学技術研究科 先端技術創成専攻 博士課程2
年)
:生活支援工学系学会連合大会「バリアフリーシステム開発財団
奨励賞」
●金田 忍(先端科学技術研究科 機械システム工学専攻 博士課程2年)
:
ASME(米国機械学会)2008年PVP会議「Student Paper Competition
ファイナリスト」
●糟谷 寛明(工学研究科 電子工学専攻 修士課程1年)
:放電学会
2008年度年次大会「若手優秀論文発表賞」
●宝里 茂彦(工学研究科 機械工学専攻 修士課程2年)
:日本機械学会
「若手優秀講演フェロー賞」
●新井 嘉章ほか3名(工学研究科 情報メディア学専攻 修士課程2
年)
:人文科学とコンピュータシンポジウム「学生奨励賞」
●寒河江 明博(理工学研究科 情報科学専攻 修士課程2年)
:情報処理
学会「学生奨励賞」
●宮本 穂乃香(理工学研究科 情報社会学専攻 修士課程2年)
:コン
ピュータ利用教育協議会(CIEC)2008PC Conference「優秀学生論
文賞」;第5回電子ペーパーシンポジウム「電子ペーパーアイディアコ
ンテスト大賞」
●直井 賢治(理工学研究科 建設環境工学専攻 修士課程1年)
:地盤工
学研究発表会「優秀論文発表者賞」
●秋吉 信哉(理工学研究科 建設環境工学専攻 修士課程2年)
:土木学
会平成20年度全国大会「優秀講演者」
●下枝 浩徳(理工学研究科 建設環境工学専攻 修士課程1年)
:土木学
会平成20年度全国大会「優秀講演者」
●山 芳寛(理工学研究科 電子情報工学専攻 修士課程2年)
:日本生体
医工学会生体医工学シンポジウム2008「ベストリサーチアワード」
※植野彰規准教授共著
●金杉 和弥(理工学研究科 電子情報工学専攻 修士課程2年)
:人工心
臓と補助循環懇話会「優秀演題」
●黒沢 雄(理工学研究科 電子情報工学専攻 修士課程1年)
:人工心臓
と補助循環懇話会「優秀演題」
●昼岡 正樹(理工学研究科 電子情報工学専攻 修士課程2年)
:電気学
会東京支部埼玉支所研究発表会「優秀論文発表賞」
E
●舩橋 武雄(情報環境学研究科 情報環境学専攻 修士課程1年)
:千葉
県建築学生賞「審査員特別賞(モンキーパンチ賞)」
●守谷 直也(工学研究科 情報通信工学専攻 修士修了)
:日本音響学
会「佐藤論文賞」※金田豊教授と共同受賞
●林 伴明(工学部 情報メディア学科4年)
:人と福祉を支える技術フ
ォーラム2009「ライフサポート学会奨励賞」
●渡部 雄祐(情報環境学研究科 情報環境デザイン学専攻 修士課程
2年)
:電子情報通信学会東京支部「学生会奨励賞」
●太田 守飛(情報環境学研究科 情報環境デザイン学専攻 修士課程
2年)
:平成19年度秋季フルードパワーシステム講演会「最優秀講演
賞」
(学生の部)
●小須田 優介(工学部第二部 情報通信工学科4年)
:情報処理学会
「山下記念賞研究賞」
●五十嵐 哲雄(工学部第一部 電気工学科4年)
:電気学会「電気学術
奨励賞」
●山室 智幸(工学部第一部 電気工学科4年)
:電気学会「電気学術
奨励賞」
● 橋 慎二(理工学部 電子情報工学科4年)
:電気学会「電気学術
奨励賞」
●鍋田 啓介(理工学部 電子情報工学科4年)
:電気学会「電気学術
奨励賞」
●松本 麻友子(工学部第一部 電気工学科4年)
:電気学会「電気学
術女性活動奨励賞」
●鳥生 敦子(理工学部 電子情報工学科4年)
:電気学会「電気学術
女性活動奨励賞」
●松本 健(理工学部 電子情報工学科4年)
:電気学会東京支部埼玉
支所研究発表会「優秀論文発表賞」
●村田 陽平(理工学部 知能機械工学科4年)
:日本機械学会関東学
生会学生員卒業研究発表講演会「Best Presentation Award」
●村田 達也(理工学部 電子情報工学科4年)
:ライフサポート学会
「奨励賞」
●中川 貴文(理工学部 情報社会学科4年)
:第5回電子ペーパーシン
ポジウム「電子ペーパーアイディアコンテスト優秀賞」
●渡辺 裕太(情報環境学部 情報環境デザイン学科4年)
:千葉県等主
催「優秀卒業論文賞」
●笠原 渉(情報環境学部 情報環境デザイン学科4年)
:千葉県等主催
「優秀卒業論文賞」
平成20年度文部科学省
「 質 の 高 い 大 学 教 育 推 進 プ ログ ラ ム( 教 育GP)」に 情 報 環 境 学 部
労者。土木学会功績賞。地盤工学会誌年間最優秀賞。
「日経BP技術賞」
。
人数
673
591
490
359
334
322
302
213
企業名
日本アイ・ビー・エム
松下電器産業
トヨタ自動車
日産自動車
シャープ
積水ハウス
NTTデータ
富士重工業
人数
176
169
152
150
122
114
106
103
企業名
清水建設
鹿島
ホンダ
大成建設
大和ハウス工業
大日本印刷
三菱重工業
旭化成グループ
※日経ナビ2010「人気企業ランキング」上位50社のうち、校友会卒業生登録データの多い企業。
Annual Report
2009
●佐々木 良一 教授(未来科学部 情報メディア学科)
:情報セキュリティ文
●寺阪 澄孝 助手(工学部 機械工学科)
:自動制御連合講演会 優秀発表賞。
人数
102
97
94
93
91
82
76
75
企業名
サントリー
全日本空輸(ANA)
キヤノン
住友林業
日本航空(JAL)
資生堂
東海旅客鉄道NTTドコモ
味の素富士フイルム
●皆川 佳祐 助教(工学部 機械工学科)
:日本機械学会機械力学・計測制
●戸辺 義人 教授(未来科学部 情報メディア学科)
:電子情報通信学会通信
御部門講演発表会 機械力学・計測制御部門一般表彰(オーディエンス表彰)
。
ソサイエティ活動功労賞。
●大越 康晴 助手 (理工学部 電子・機械工学系)
:IEEE MGA GOLD
Award および Region 10 GOLD Award。
E
文 部 科 学 省 、日 本 学 術 振 興 会 科 学 研 究 費 補 助 金 の 採 択 状 況
特定領域研究
基盤研究 A
基盤研究 B
基盤研究 C
萌芽研究 若手研究 A
若手研究 B
特別研究員奨励費
若手研究スタートアップ
計
E
平成16年度
1
1
8
26
3
2
14
2
–
57
平成17年度
3
0
8
27
3
1
17
1
–
60
0
5
26
4
0
17
2
–
56
平成20年度
1
1
5
28
3
0
10
2
1
51
(件)
科学研究費補助金は、人文・社会
科学から自然科学まで全ての分野
にわたり、基礎から応用までのあ
らゆる「学術研究」(研究者の自由
な発想に基づく研究)を格段に発
展させることを目的とする「競争
的研究資金」であり、ピア・レビ
ューによる審査を経て、独創的・
先駆的な研究に対する助成を行う
ものです。萌芽期の研究から最先
端の研究まで多様なメニューで研
究者を援助しており、その研究成
果はノーベル賞をはじめ研究者の
国内外の様々な受賞につながって
います。
平成20年度
1
1
1
1
受託研究の受け入れ状況 (継続を含む入金額)〈注1〉〈注2〉
件 数
受入額
平成15年度
平成16年度
平成17年度
平成18年度
平成19年度
平成20年度
85
¥236,057,095
76
¥180,810,285
74
¥116,245,136
78
¥106,731,896
57
¥171,274,152
57
¥163,882,084
平成18年度
平成19年度
平成20年度
共 同 研 究 の 状 況 ( 継 続 を 含 む )〈注1〉〈注2〉
平成16年度
20
¥39,280,376
29
¥18,535,900
平成17年度
29
¥18,350,000
21
¥24,609,453
43
¥40,883,679
特 許 出 願 ( 保 有 件 数 )〈注1〉
出願件数 特許取得件数
E
平成19年度
(件)
平成19年度
1
1
労働安全衛生総合研究
計
E
平成18年度
2
0
9
24
3
1
16
2
–
57
厚生労働科学研究費
平成18年度
E
人数
72
68
64
52
50
47
46
44
ッドコンテスト最優秀賞。
化賞。情報処理学会平成20年度功績賞。
人 気 企 業 に 就 職 し た 卒 業 生 数 (平成21年4月現在)
23
●師井 聡子 講師(未来科学部 情報メディア学科)
:街と暮らしのハイブリ
件 数
受入額
東京電力(株)
(株)日立製作所
日産自動車(株)
富士電機グループ
日本アイ・ビー・エム
(株)
富士重工業(株)
日本電気(株)
富士通(株)
日本電気通信システム
(株) 本田技研工業(株)
パイオニア
(株)
三菱電機(株)
東日本旅客鉄道(株)
横河電機(株)
学部 情報環境学科)
:2008PC Conference優秀論文賞。
機 械 学 会 )Certificate of Appreciation受 賞 。日 本 原 子 力 研 究 開 発 機 構
(JAEA)
より表彰。※共同受賞・表彰
平成15年度
大日本印刷(株)
大和ハウス工業(株)
(株)東芝
東海旅客鉄道(株)
東レ(株)
凸版印刷(株)
トヨタ自動車(株)
●土肥 紳一 准教授ほか、宮川 治 講師、今野 紀子 准教授 (情報環境
●藤田 聡 教授・皆川 佳祐 助教(工学部 機械工学科)
:ASME(米国
平成20年度の主な就職先
企業名
東京電力
NEC
東芝
三菱電機
ソニー
日立製作所
富士通
東日本旅客鉄道
部 建築九州賞(作品賞)
。
「福岡県文化賞」奨励部門。
●小林 岳彦 教授 (工学部 情報通信工学科)
:電子情報通信学会業績賞。
E
(株)関電工
キヤノン(株)
シャープ(株)
スズキ(株)
積水ハウス
(株)
ソニー(株)
大成建設(株)
グシンポジウム優秀論文賞。
●松岡 恭子 准教授(未来科学部 建築学科)
:(社)日本建築学会九州支
秋の園遊会にも招待。
就職状況
(株)
IHI
いすゞ自動車(株)
(株)
NTTデータ
(株)大林組
沖電気工業(株)
オリンパス
(株)
カシオ計算機(株)
●紫合 治 教授(情報環境学部 情報環境学科)
:ソフトウェアエンジニアリン
●高村 淑彦 教授(工学部 機械工学科)
:厚生労働大臣表彰「功労賞」。
「学習意欲向上のためのフィードバック型教育∼基礎教育の質の確保を目指して∼」が教育GPに採択されました。これは、学生
参加型授業改善システム、ミニコース型履修におけるフィードバックシステム、学生のモチベーションの分析・向上を図るシステムを
軸にした斬新な取り組みです。優れた大学教育として939件のなかから採択されました。情報環境学部は3回目の選定になります。
E
ヒューマンコミュニケーション賞。
●片山 恒雄 教授(未来科学部 建築学科)
:内閣総理大臣表彰 防災功
平成15年度
28
0
37
¥29,152,700
(件)
平成16年度
23
1
平成17年度
32
4
平成18年度
9
3
平成19年度
15
4
平成20年度
15
7
計(保有件数の累計)
159
23
研究奨励寄付金の受け入れ状況 (継続を含む)
平成15年度
件 数
受入契約額
内、助成金
73
¥49,526,160
¥ 4,200,000
平成16年度
62
¥44,416,391
¥6,350,000
平成17年度
70
¥52,886,000
¥5,600,000
平成18年度
74
¥54,395,555
¥17,640,000
平成19年度
70
¥59,615,555
¥19,450,000
平成20年度
66
¥49,890,000
¥14,050,000
〈注1〉契約期間が年度を越える等の場合は、契約締結年度に計上。
〈注2〉集計方法を遡って変更しました。平成20年度は確定額のみ計上。
Annual Report
2009
24
卒業生の活躍
E
卒 業 生 が 会 社 等 で 作 って い る「 電 機 会 」
● 1907年(明治40年)に創立された本学園は、19万5千人を数える卒業生を輩出し、世界に誇る日本の成長、
科学技術の発達を支えてきました。産業界、社会、教育、学術文化のあらゆる分野で社会に貢献し、求
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
人件数は学生1人あたり約20件に上り、創業者、一流企業の経営者も多数に上ります。
● 上場企業の社長は13名(全国35位)
、役員は約135名(全国36位)
、未上場企業の役員は約1,600名。
E
卒 業 生 が 現 役トップ の 上 場 企 業( 社 長・会 長 クラス )
会社名
資本金
従業員(人)
(株)
アバールデータ
23億円
292
半導体製造装置ほか、各種機器向けモジュールメーカー。
(株)
エクセル
30億円
383
液晶デバイス、半導体など独立系エレクトロニクス商社。
15億円
112
インターネット放送、テスティングソリューションなど。
485億円
13,202
128億円
5,050
オープンインターフェース
(株)
カシオ計算機(株)
(株)
ケーズホールディングス
ケル(株)
(株)
光波
コーセル(株)
サイバーコム
(株)
三光ソフランホールディングス(株)
事業内容
デジカメ、携帯端末、液晶デバイス、電子辞書や時計事業など。
北関東地盤の家電量販大手。
16億円
266
33億円
1,487
421
スイッチング電源の標準品で業界大手。産業機器向けが主力。
3億円
906
通信系分野ノソフトウェア開発が主力。
不動産販売、建設業、介護運営など。
2,421
884
(株)
中電工
34億円
4,426
中国電力系の電気工事会社。
中央化学(株)
57億円
3,248
樹脂性食品容器最先発。
都築電産(株)
28億円
212
半導体・デバイス商社。
東洋電機(株)
10億円
540
電子制御、配電機器メーカー。
14億円
2,674
4億円
37
独立系大手ソフト開発。業務系ソフト、携帯電話向け制御系ソフトなど。
船井電機(株)
312億円
15,811
液晶テレビ・DVDレコーダー等の製造・販売。
ホーチキ
(株)
37億円
1,396
8億円
389
111億円
1,117
(株)リョーサン
レオン自動機(株)
4億円
962
17億円
170
176億円
1,153
73億円
921
火災報知機メーカーの老舗。
金属放電加工、アルミ押し出し用金具のトップ。
半導体・ICなど電子部品の輸出入・販売。
総合ビルメンテナンス。
■
食品加工機械の開発・製造・販売のトップ。
クノソリューションズ(株)/岩崎電気(株)/(株)エクセル/オイレス工業(株)/大井電気(株)/(株)オオゼキ/オーデリック
ノン(株)/協栄産業(株)/(株)ケーズホールディングズ/ケル(株)/小糸工業(株)/(株)高岳製作所/古河総合設備(株)/
駒井鉄工(株)/相模鉄道(株)/佐鳥電機(株)/三信電気(株)/GMOペイメントゲートウェイ
(株)/新日本空調(株)/新光商
事(株)/スズデン(株)/スミダコーポレーション(株)/大同信号(株)/(株)
タチエス/中央化学(株)/都築電産(株)/東芝機
械(株)/東プレ(株)/東光電気(株)/(株)
トキメック/トピー工業(株)/(株)
トラストワークス/ナガイレーベン(株)/中野冷機
(株)/西川計測/日信電子サービス(株)/日本インター(株)/日本開閉器工業(株)/日本電気(株)/日本電産コパル電子
(株)/日本フェルト
(株)/日本マイクロニクス
(株)/日本光電(株)/(株)PALTEK/(株)ビーエスピー/HIOKI(株)/(株)弘
電社/フクダ電子(株)/(株)フジテレビジョン/不二ラテックス
(株)/船井電機(株)/(株)マースエンジニアリング/マキ製作
所(株)/(株)マキタ/ミナトエレクトロニクス
(株)/ユニデン(株)/(株)理経/理研計器(株)/ワイエイシイ
(株)
25
Annual Report
2009
200
錦央電機会(東京電機大学)
174
関電工電機会
168
鹿島建設電機会
121
東光電気工事電機会
117
JR電機会
99
商工懇話会(事業経営者の会)
98
日本信号電機会
77
京三電機会
72
アンリツ電機会
65
特許電機会(弁理士の会)
61
三菱インフォメーションシステムズ電機会
56
竹中電機会
54
フジクラ電機会
51
日本電波工業電機会
43
電磁電機会(東京電機大学)
42
平成21年3月現在
学生募集状況について
平成21年度
2,778
5,788
3,405
1,050
204
13,225
大学志願者数 (人)
大学院
先端科学技術研究科
工学研究科
理工学研究科
情報環境学研究科
未来科学研究科
合計
平成21年度
14
190
152
34
107
497
卒業生の叙勲受章者
卒業年等
職歴
平成20年秋 瑞宝双光章
鈴木 美晴 殿
昭和38年3月
工学部第二部電気工学科卒業
元 関東通商産業局公益事業部電源開発調整官
平成20年秋 瑞宝小綬章
井上 精三 殿
昭和36年3月
工学部第二部電気工学科卒業
元 福島県立喜多方工業、二本松工業、小高工
業高等学校学長
東京電機大学校友会福島県支部長
高等学校 教育の取り組みの成果
● 国公立大学:東北大学1名、秋田県立大学1名、筑波大学1名、茨城大学1名、埼玉大学1名、千葉大学2名、東京農工大学5名、
東京学芸大学3名、電気通信大学6名、首都大学東京1名、横浜国立大学1名、信州大学1名、都留文科大学1名、防衛大学1名
● 私立大学:早稲田大学11名、慶応大学2名、上智大学5名、明治大学13名、青山学院大学8名、立教大学10名、中央大学9名、
法政大学14名、学習院大学6名、武蔵大学3名、成蹊大学6名、成城大学4名、明治学院大学3名、日本大学26名、東洋大学11名、駒澤大学9名、
専修大学6名、東京理科大学16名、芝浦工業大学22名、東京都市大学9名、工学院大学11名、麻布大学2名、桜美林大学4名、
大妻女子大学2名、神奈川大学2名、北里大学10名、共立女子大学1名、杏林大学5名、國學院大学2名、国士舘大学2名、埼玉医科大学1名、
実践女子大学2名、十文字学園女子3名、昭和大学1名、昭和女子大学1名、玉川大学6名、津田塾大学1名、帝京大学9名、東海大学6名、
東京経済大学7名、東京工科大学8名、東京農業大学13名、東京薬科大学9名、東邦大学2名、日本女子大学3名、日本女子体育大学1名、
日本体育大学3名、フェリス女学院1名、武蔵野大学5名、明治薬科大学5名、明星大学7名、立正大学2名、近畿大学1名、立命館大学4名、
立命館アジア太平洋大学1名
● 東京電機大学(推薦):63名…未来科学部25名、工学部19名、理工学部18名、情報環境学部1名、工学部第二部0名
(一般受験合格者):35名(延べ)
(株)/沖ウィンテック
(株)/オリンパス
(株)/加賀電子(株)/カシオ計算機(株)/川口金属工業(株)/神田通信機(株)/キャ
氏名
沖電気電機会
88
平 成 2 1 年 度 主 な 大 学 入 試 合 格 状 況 (過年度生含む延べ人数。平成21年4月1日現在)
卒業生が役員を務めている上場企業
叙勲
254
89
日立プラント電機会
エレクトロニクスの研究開発型メーカー。
エレクトロニクスの専門商社&ヒートシンクのトップメーカー。
(株)アクロディア/(株)アバールデータ/アルパイン(株)/アルプス電気(株)/アンリツ(株)/イー・キャッシュ(株)/伊藤忠テ
E
273
民間放送校友会
学部
未来科学部
工学部
理工学部
情報環境学部
工学部第二部
合計
2009年版役員四季報(東洋経済新報社)
E
防衛庁電機会
学部志願者数(一般・センター入試)
(人)
各種テスターなど電気計測器のメーカー。
601
10,509
ユニパルス
(株)
335
18歳人口の減少、大学全入時代を迎え、入学者確保が厳しい大学が相次いでいます。平成21年度入試の受験者数
は、昼間部で前年比約7.5%、夜間部で4.1%増加しました。これはきめ細かな学生募集の展開、特に理工学部では
受験生に理解されやすい学系改編、さらに景気後退による厳しい就職事情を反映した理工系志願者の回復傾向など
が要因と考えられます。今後は建学の精神、教育研究の理念に則った特色の一層の明確化と、平成24年の東京千住
キャンパス開設を踏まえ、大学グランドビジョンを核とした新たな大学像の展開と学生募集を目指します。
神奈川県地盤の製造派遣・請負と技術者派遣。
32億円
(株)丸誠
東管支部(電気主任の会)
97
日本無線電機会
ネットセキュリティサービス。
262億円
(株)
マクニカ
404
人数
大成建設電機会
TOPICS
■
電子機器はOEMと開発提案型が2本柱。
富士ソフト
(株)
(株)
放電精密加工研究所
三菱電機会
電機会名
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
※ 他に多くの企業内電機会があります。
20億円
9億円
HIOKI
(株)
1,240
産業用機器向け高品質の小型コネクターなど。
22億円
バリオセキュア・ネットワークス
(株)
人数
教職校友会(教育関係者の会)
自動販売機用押しボタン、産業機械用バックライトなどLED応用製品。
(株)
タイテック
(株)
トラストワークス
電機会名
■
中学校・高等学校生徒の受賞・成績
● 高校女子バレーボール部 春季リーグ大会 優勝
● 中学女子バスケットボール部 多摩地区私学対抗戦 優秀選手賞
● 中学ソフトテニス部 東京都私立中学校男子ソフトテニス選手権大会 団体戦3位、個人の部3位、5位
● 中学ソフトテニス部 東京都第10ブロックソフトテニス春季大会 ダブルス3位
● 剣道部 高体連剣道部第8支部大会 3位
● 武蔵野納税貯蓄組合総連合会主催 税に関する作文コンクール優秀賞 ● 放送部 第29回 東京都中学校放送コンテスト アナウンス部門 努力賞 ● 放送部 第31回 東京都高等学校文化祭 放送劇部門 第4位
● 第32回東京都高等学校アンサンブルコンテスト サクソフォーン五重奏 銀賞 ● 第42回東京都中学校アンサンブルコンテスト クラリネット八重奏 銀賞 ● 第42回東京都中学校アンサンブルコンテスト 打楽器四重奏 銀賞
Annual Report
2009
26
社会に貢献する東京電機大学 E
● 未来科学部 イブニングセミナー
「私のロボットとビジョンの研究」等をテーマ
(7月∼12月全4回)
丹羽保次郎記念論文賞
初代学長で、日本の10大発明家でもある故丹羽保次郎博士の電気通信技術に対する功績を記念し、若手研究
者を対象に昭和52年に設立されました。平成20年度は13件の推薦応募があり、審査の結果、次の3名の方が受
賞されました。
●葛岡 成晃 氏(東京工業大学大学院理工学研究科集積システム専攻博士後期課程修了 和歌山大学システム工学部 情報通信シ
● 理工学部 公開科目
後期:環境生命工学、技術経営学(MOT)、感性文
化論、社会とコンピュータ、ロボット工学、生命
の化学
ステム学科助教)
●今井 弘光 氏(東京理科大学大学院理工学研究科物理学専攻博士後期課程在学)
●渡辺 峻氏(東京工業大学大学院 理工学研究科集積システム専攻博士後期課程在学(日本学術振興会特別研究員))
E
● 情報環境学部 英語による公開科目
英語で行う素養科目(後期9/16∼12/22)
産官学交流センター
産官学交流センターは、産業界、国・地方自治団体等および国内外の大学・各種研究機関との学術・研究交
流を図り、研究資金・資源の積極的導入を促進することを目的に平成9年4月に発足しました。平成12年6月に
は現在の経済産業省、文部科学省より「技術移転機関(TLO)」として承認され、本学の研究成果を産業界に
移転する活動を鋭意行っています。知的財産権管理、TLO(技術移転活動)、研究支援、産学官連携を活動の
柱とし、平成20年度には、各分野で前年度に対して伸びを見せ、特許実施料収入では前年度対比1.97倍、研究
費1.11倍など順調に成果を上げています。
E
首都圏を中心とした公設試験研究機関、産業振興財団、商工会議所等とのリエゾンネットワークを構築し、地域に根ざした産
官学連携の強化を目的に、平成19年に発足しました。都道府県内企業のニーズの掌握や、本学教員の研究成果によるシーズとの
マッチングを目的に年に3度開催しています。
●アート竜巻フェスタに理工学部が協力:風にちなんだ様々なアートプログラム「さいたまアート竜巻フェスタ∼LINK!ミュー
ジアムからアートの風を∼」に理工学部が協力。7月21日の空間音響ライブ、9月28日本学鳩山キャンパスが会場となるアー
トイベントには情報システムデザイン学系の作曲・音楽文化研室(柴山拓郎講師)が企画協力しました。
学園と校友会を産学協同のネットワークで組織し、相互の連携を深め科学技術とビジネスの振興の推進を図ることを目的に平
成13年に設立され、現在、会員数は120名です。昨年度は野村総合研究所会長他、著名人による講演会やビジネス交流会などを開
催しています。
●「国際野外の表現展2008比企」開催:9月13日∼10月12日本学鳩山キャンパス/東松山市千年谷公園、川越市立美術館、亜露
麻ギャラリーにて開催。
「環境−人間と自然が共存する里山から環境について考える−」をテーマに、世界各地からのアーテ
ィストによる作品が野外空間に表現されました。
TDU産学交流会
東京電機大学(理工学部)が埼玉産業人クラブと連携して産学交流を推進し地域産業の発展に寄与することを目的に講演会、
企業視察、工場見学などを開催しています。平成2年に設立され、会員法人は現在26社です。
(株)ダイマジック 業務概要
ネプラス(株)
(有)イーエス
ネットワーク
E
(教職員が役員の企業。平成21年5月1日現在)
音響機器の研究、開発、設計、コンサルティング等
本学関係者
代表取締役:情報環境学部 浜田晴夫 教授
設立年月
平成12年5月
業務概要
高速高精度3次元位置測定システム等の開発、販売等
本学関係者
代表取締役:情報環境学部 新津靖 教授
設立年月
平成17年11月
業務概要
ユビキタスセンサネットワーク構築サービス等
本学関係者
代表取締役:未来科学部 戸辺義人 教授
Annual Report
2009
●神田の老舗21店の魅力を紹介する冊子を作成:3月に学生有志で構成されるでんでんむしが「神田小川町神田錦町」老舗マッ
プを発行し無料で配布し、読売新聞でも報道されました。
E
学生の活躍 ●国際デザインコンテスト(IDC2008)で準優勝:7月6日∼19日ブラジルで開催されたIDCロボットコンテストに修士1年4
名が参戦。7カ国の参加者の混成チームが競う大会で本学学生が含まれるチームは準優勝と4位を収めました。
●鳥人間コンテスト(7/26):鳥人間コンテストのトライアル部門に工学部Flight Worksと情報環境学部 人力飛行研究会の
合同チームに、未来科学部と理工学部のメンバーが加わり出場。2分間余り数百メートル程安定した飛行を見せました。
出版局
公開科目
● 工学部 公開科目
「安全で安心な国土のための電気・通信技術」
(9/20∼12/13 全7回。国土交通省後援)
27
●北海道で清掃奉仕活動に協力:9月12日、企業の社会貢献を研究する世良耕一准教授は、函館でファーストフード店を展開す
る企業の社会貢献活動に参加し、学生14名とともに北海道の海岸にてごみ拾いを行いました。9/13付北海道新聞に活動の様
子が掲載されました。
平成11年6月
学術書、教科書、啓発書や検定教科書など多くの出版物を刊行し高い評価を得てきました。出版業界の売上
低迷、工業高校や専門学校の統廃合、学力低下による教科書需要の減少など、昨今は厳しい状況が続きますが、
歴史と伝統、特色を活かしながら年間59点を刊行しました。特に、日本画像学会の全面協力で実現したシリー
ズ『デジタルプリンタ技術』、新試験制度に完全準拠した『情報処理技術者試験対策問題集』、定評ある『合格
マスター電験三種』、一連の自動車工学関連書、そして本学初年次教育テキスト編集委員会編『フレッシュマ
ンセミナーテキスト』などを刊行しました。あわせて経営体質を強化しています。
E
●比企の里山ふるさとアートカフェ・プロジェクト:内閣府の助成によるアートバーブズフォーラムの事業「比企の里山ふる
さとアートカフェ・プロジェクト」がいよいよ稼動。理工学部を会場にアートカフェ、ワークショップ、 講演会など地域に
密着したさまざまなイベントが行われました。
概要
設立年月
イベント・団体
●DMDアニメコンテスト グランプリ大会開催: 3月14日に手軽にアニメコンテンツが制作できるソフトDMD(Digital Movie
Director)を用いたアニメ作品のグランプリ大会が本学主催で開催されました。
東京電機大学経営同友会
会社名
● 理工学研究科 公開科目
前期:MOE概論、代数学、自動車の運動力学特論、機
構のダイナミックス、建築空間論、有限要素法/有
限要素解析、技術評価特論、画像計測Ⅰ、交通
計画学特論、再生医工学、低温生物工学
後期:MOT概論、地盤防災工学特論、振動論、計算機
ネットワーク、品質工学特論、生理活性有機化合
物論、化学熱力学特論、トライボロジー特論
●NPO法人TDUいんざい産学官支援ネットワーク:印西市との連携の拠点となる印西市「いんざい産学連携センター」が地域経
済活性化を目的に、2006年6月に開所されました。運営はNPO法人TDUいんざい産学官支援ネットワークがあたっています。
東京電機大学産学連携交流会
大学発ベンチャー紹介
● 情報環境学部 オープンセミナー
テーマ:親子で学ぼう
・分数を料理しよう
(3/2)
・中学入学前学習および特別講演(3/4)
・親子で発見∼親子でパズルを解きながら人の思考
について考えてみよう
(3/6)
● 工学部第二部 公開科目
通年:実用ドイツ語、中国語、ビジネス英語、技術者倫理
前期:イノベーション経営論、人工環境計画、OA機器設
計、ユビキタス無線工学、e−ビジネス情 報 技 術 。
後期:品質管理、特許法、生活支援工学、マルチメディア
工学、ベンチャー企業論、実用情報処理Ⅱ
夏季集中講義:コンピュータリテラシ
●ソーラーカーの全日本ラリーで2年連続優勝:7月28日に開催されたジャパン・インターカレッジ・ソーラー&FCカー・
チャンピオンシップのハーフサイズカテゴリー燃料電池クラスで、機械工学科西村講師率いるアドバンストワークショッ
プのチームが2年連続優勝しました。
●フォーミュラSAEプロジェクト(創造工学系)がドイツ大会に出場:8月6日∼10日ドイツ大会に学生8名、教員2名の10名
が参戦。成績は燃費5位、設計審査17位など健闘したが総合成績は78チーム中34位でした。
●「Hondaエコノパワー燃費競技全国大会」に出場:10月18日、19日に開催の「
「Hondaエコノパワー燃費競技全国大会」
に理工学部自動車部が出場し、大学クラスで130チーム中5位、市販車チームは55チーム中6位に。また理工学部システム
研究愛好会は市販車チーム10位を獲得しました。
●卓球部インカレ関東地区本選出場獲得:6月11日、日本大学対抗卓球選手権大会の関東地区予選リーグを勝ち抜き、創部
以来初のインカレ出場しました。
●軟式野球部全国大会出場決定:理工学部軟式野球部は、首都大学軟式野球連盟のリーグ戦を勝ち抜き全日本大学軟式野球
選手権大会への初出場しました。
●放送委員会:夏季OMECにて最優秀作品賞、主演男優賞、CM賞を獲得しました。
●少林寺拳法部:少林寺拳法全日本学生大会で、男子初段の部1位、男子三段以上の部で2位を収めました。
●自動制御研究部:かわさきロボット大会で川崎マリーンロータリー賞、山鉄物産賞、敢闘賞を獲得しました。
●舞踏研究会:全日本学生協議ダンス選手権大会においてチャチャの部で7位、ルンバの部で9位を収めました。
Annual Report
2009
28
資金収支計算
財 務 の 概 要 (平成20年度)
資金収支計算書は、学園の1年間の活動状況をお金の動きで示したものです。また、年度末における支払資金(現金及
びいつでも引き出すことができる預貯金)も明らかにしています。
E
収入の部には、授業料等の学費、受験料、補助金(経常費補助金等)、受取利息等の収入や借入金、前受金等の負債と
決算の概況
なる収入など全ての収入を計上しています。
学校法人東京電機大学の平成 20 年度決算は、平成 21 年 5 月 26 日開催の評議員会・理事
支出の部には、教職員等に支払う給与、消耗品や光熱水費等の諸経費、建物、機器備品、図書等の購入費など全ての支
会において承認されました。
出を計上しています。
平成 20 年度決算の概要は、予算(平成 21 年 3 月 24 日評議員会・理事会承認第二次補正
学校法人会計では、本来あるべき年度に収支を計上する発生主義を採っていることから、収入・支出の計上額と実際の
予算)との比較において次の通りです。
お金の出入りに差が生じます。そのため、年度の活動に対応する収入・支出と支払資金残高の整合性を保つための調整勘
定が必要となります。
資金収支計算は、
資金収入
資金支出
372億7,000万円(予算比10億9,400万円減)
381億9,200万円(予算比9億8,800万円減)
収入の部
(単位:千円)
科 目
この結果、次年度繰越支払資金は予算比で1 億600 万円減少し、総額76 億7,300 万円とな
消費収支計算は、
帰属収入
基本金組入額
176億7,900万円(予算比2,100万円減)
176億9,600万円(予算比6億2,800万円増)
69億6,500万円(予算比6億6,600万円減)
となり、帰属収入と消費支出+基本金組入額の差である消費収支差額は予算比で 1,700
万円減少し、69 億8,200 万円の支出超過となりました。
また、貸借対照表は、平成20 年度末( 平成21 年3 月31 日) で
資産の部
負債の部
基本金の部
収入の部合計
1,066億6,300万円
188億4,400万円
996億7,000万円
差 異
なお、上記決算数値には、平成 20 年 6 月 24 日の評議員会・臨時理事会において決定し
(東京千住キャンパス用地取得等の事業費約 208 億円、用地取得費用の財源として設定し
た借入金の収入 90 億円、取得用地を公共道路用地として売却した収入約 33 億円など)が
含まれています。
平成 20 年度に学園が優先的に取り組んだ主な事業の経費
(参考)
13,787,747
404,752
201,702
2,118,867
613,937
3,543,118
207,359
307,749
9,000,400
2,621,130
7,602,243
△ 3,139,039
8,594,857
△ 13,358
1,978
13,298
78,968
16,963
0
△ 33,396
△ 6,953
△ 400
△ 8,330
742,679
302,610
—
13,773,418
389,144
282,334
2,230,835
801,141
798,510
227,585
461,632
200
2,836,428
956,344
△ 3,292,284
9,205,307
46,958,881
45,864,822
1,094,059
28,670,594
(単位:千円)
科 目
た「新キャンパス創設に係る基本方針」に基づき実施されたキャンパス整備事業費用
H19 決算
13,774,389
406,730
215,000
2,197,835
630,900
3,543,118
173,963
300,796
9,000,000
2,612,800
8,344,922
△ 2,836,429
8,594,857
H20 予算
年 度
となりました。
(1)創立100周年記念事業
H20 決算
支出の部
消費収支差額の部における翌年度繰越消費支出超過額 118 億5,000 万円
E
(第二次補正)
学生生徒等納付金収入
手数料収入
寄付金収入
補助金収入
資産運用収入
資産売却収入
事業収入
雑収入
借入金等収入
前受金収入
その他の収入
資金収入調整勘定
前年度繰越支払資金
りました。
消費支出
H20 予算
年 度
(第二次補正)
H20 決算
差 異
H19 決算
(参考)
人件費支出
教育研究経費支出
管理経費支出
借入金等利息支出
借入金等返済支出
施設関係支出
設備関係支出
資産運用支出
その他の支出
資金支出調整勘定
次年度繰越支払資金
8,188,359
4,836,004
1,267,181
99,321
259,960
20,106,790
430,466
2,605,813
1,386,550
0
7,778,437
8,238,066
4,638,693
1,454,275
99,698
260,160
19,765,537
439,311
2,584,193
1,058,787
△ 346,718
7,672,820
197,311
△ 187,094
△ 377
△ 200
341,253
△ 8,845
21,620
327,763
346,718
105,617
8,642,999
4,687,739
1,147,422
57,042
268,290
1,518,639
514,817
3,181,506
361,013
△ 303,730
8,594,857
支出の部合計
46,958,881
45,864,822
1,094,059
28,670,594
△ 49,707
(単位:千円)
事業内容
■
経費
予 算 と 決 算 の 差 異( 1 0 , 0 0 0 千 円 以 上 )の 主 な 理 由
(1)収入の部 東京千住キャンパス整備事業
20,795,855
東京神田キャンパス整備事業
88,616
未来科学部設置に伴う設備整備
17,823
計
20,902,294
・学生生徒納付金収入(13,358千円増)
大学学生(在校生)の納付額が予測額を上回ったことにより増収となりました。
・寄付金収入(13,298千円減)
研究奨励寄付金が予算額に対して約14,000千円減収となりました。
・補助金収入(78,968千円減)
施設高度化利子助成金、授業料減免学校法人援助金などの補助金が約10,000千円追加計上されましたが、大学の経常
(2)施設改修計画
(単位:千円)
事業内容
費補助金が予算額に対して約88,000千円の減収となりました。
・資産運用収入(16,963千円減)
経費
受取利息・配当金が予算額に対して約14,000千円増収となりましたが、施設設備利用料収入が予算額に対して約
キャンパスの施設・設備改修
102,840
30,000千円減収となりました。
・事業収入(33,396千円増)
受託事業収入のうち、研究収入等が予算額に対して約34,000千円増収となりました。
E
財務計算書
次ページから、学校法人会計基準に基づく平成 20 年度(平成 20 年 4 月 1 日から平成 21 年
3 月 31 日)の財務計算書を報告いたします。
29
Annual Report
2009
・その他の収入(742,679千円減)
予定していた校舎改修工事を次年度実施に変更したことなどに加え、東京千住キャンパス用地取得に伴う公共施設分担
金の支払いを現預金で行ったことに伴い、これらの事業財源として予算計上していた特定預金からの繰入収入が約720,000
千円不要となりました。
Annual Report
2009
30
(2)支出の部
予 算 と 決 算 の 差 異 の 主 な 理 由 (資金収支計算書と重複する科目は除く)
■
・人件費支出(49,707千円増)
(1)基本金
中途退職者に対する退職金支出が発生したことにより予算額を上回りました。
・基本金組入額(666,009千円減)
・教育研究経費支出(197,311千円減)
施設関係支出の執行が予算額を下回ったことに加え、基本金対象資産(機械装置備品など)の除却が予測額を上回
全般的な経費節減により予算額を下回りました。
ったことにより減額となりました。なお、各基本金の算出内容は次のとおりです。
・管理経費支出(187,094千円増)
全般的な経費節減により経常的な経費については予算額を下回りましたが、東京千住キャンパス用地取得に伴う公
①第1号基本金(自己資金による固定資産の取得額)
共施設分担金を当該科目より支出したことにより総額において予算額を上回りました。
20,238,577千円
本年度取得資産額(自己資金による支払分および寄贈分)
・施設関係支出(341,253千円減)
△9,000,000千円
本年度取得資産に係る借入金
予定していた校舎改修工事を次年度実施に変更したことなどにより予算額を下回りました。
△25,918千円
本年度取得資産に係る未払金計上額
・資産運用支出(21,620千円減)
26,797千円
259,960千円
△4,534,613千円
6,964,803千円
前年度取得資産に係る未払金の本年度支払額
保有資産の当年度の減価償却額が予測額を約37,000千円下回ったことにより、この額に対応して計上する特定資産へ
過年度取得資産に係る借入金返済金額
の繰入(積立)支出も同様に予算額を下回りました。
本年度除却資産額
・その他の支出(327,763千円減)
東京千住キャンパス隣接地の取得に伴う前払金支出計上のうち、公共施設分担金分を管理経費より支出したことに
← 基本金組入額
②第2号基本金(将来の固定資産取得に備えた資金の先行組入額)
より約363,000千円が減額となりました。
本年度組入なし
③第3号基本金(基金の積立額)
本年度組入なし
消費収支計算
④第4号基本金(恒常的に保持すべき資金、具体的には1ヶ月分の運転資金相当額)
本年度組入なし
消費収支計算書は、学園の1年間の諸活動における経営の状況を示したものです。すなわち、教育研究活動等の実施に
(2)消費支出の部
伴う収入と支出の均衡を明らかにし、学園の経営が健全であるかどうかを示しています。
・資産処分差額(672,912千円増)
具体的には、年度内の全ての収入のうち、負債とならない収入(帰属収入)と年度内に発生する費用および資金移動
世界的な金融危機の影響により、本学保有債券の一部の時価が取得価格に比べて著しく低くなったため、学校会計
を伴わない減価償却額等(消費支出)+学園を永続的に維持するための資金準備(基本金組入額)とのバランスを示し
基準に基づき時価評価を行い約557,000千円の有価証券評価差額を計上しました。
ています。
消費収入の部
年 度
科 目
(単位:千円)
H20 予算
H20 決算
(第二次補正)
差 異
学生生徒等納付金
手数料
寄付金
補助金
資産運用収入
資産売却差額
事業収入
雑収入
13,774,389
406,730
215,000
2,197,835
630,900
0
173,963
300,796
13,787,747
404,752
238,364
2,118,867
613,937
0
207,359
307,865
△ 13,358
1,978
△ 23,364
78,968
16,963
0
△ 33,396
△ 7,069
13,773,418
389,144
338,414
2,230,835
801,141
165,803
227,585
461,632
帰属収入合計
17,699,613
17,678,891
20,722
18,387,972
基本金組入額合計
△ 7,630,812
△ 6,964,803
△ 666,009
△ 1,989,260
消費収入の部合計
10,068,801
10,714,088
△ 645,287
16,398,712
年 度
科 目
人件費
教育研究経費
(減価償却額 内数)
管理経費
(減価償却額 内数)
借入金等利息
資産処分差額
徴収不能額
消費支出の部合計
Annual Report
2009
(単位:百万円)
(参考)
消費支出の部
31
消費収支および帰属収支差額比率の推移
H19 決算
6,965
9
20,000
3,388
2,344
12.0%
10.9%
21
16,437
16,709
9.4%
9.1%
17,696
10.6%
10,000
7.5%
16,509
16,559
20%
1,989
19,448
1,308
1,247
15,996
16,093
15,543
14,375
2,027
1,484
10%
9.3%
8.0%
(単位:千円)
H20 予算
H20 決算
(第二次補正)
H19 決算
差 異
(参考)
0
8,178,615
8,177,912
703
8,543,971
6,830,572
6,599,191
231,381
6,719,418
(1,994,568)
(1,957,566)
(37,002)
(2,028,623)
1,298,234
1,485,195
△ 186,961
1,178,635
(31,053)
(30,919)
(134)
(31,213)
99,321
99,698
△ 377
57,042
661,287
1,334,199
△ 672,912
210,120
0
111
△ 111
0
17,068,029
17,696,306
△ 628,277
16,709,186
当年度消費収入超過額
—
—
—
—
当年度消費支出超過額
6,999,228
6,982,218
—
310,474
前年度繰越消費支出超過額
—
4,868,227
—
4,557,753
基本金取崩額
—
0
—
0
翌年度繰越消費支出超過額
—
11,850,445
—
4,868,227
16,341
16,795
H11
H12
帰属収入
17,494
H13
消費支出
17,957
18,532
H14
基本金組入額
H15
18,204
H16
18,139
H17
帰属収入差額比率
18,388
18,009
H18
H19
17,679
–0.1% 0%
H20
– 8.0%
– 10,000
– 10%
※帰属収支差額比率…(帰属収入−消費支出)÷帰属収入
この比率が高いほど自己資金は充実されていることとなり、経営に余裕があるものとみなすことができます。一般的に10%以
上が望ましいとされています。
〈参考〉平成18年度は、時価が簿価(取得額)を著しく下回っていた平岡グランド及び岩殿クラブ室の土地について評価損処理を行ったことに
より、多額の資産処分差額が計上され、帰属収支差額比率を大幅に下げることとなりました。
Annual Report
2009
32
帰属収入を100とした場合の各科目比率(財務比率)の推移
科 目
学生生徒等納付金
手数料
寄付金
補助金
資産運用収入
事業収入
その他の収入
人件費
教育研究経費
管理経費
借入金等利息
その他の支出
貸借対照表科目の主な増減理由
H11
77.1%
3.1%
0.7%
14.2%
2.9%
0.6%
1.3%
H12
76.7%
3.4%
0.8%
12.4%
3.0%
0.9%
2.8%
H13
77.1%
3.9%
1.0%
11.1%
2.6%
0.8%
3.5%
H14
77.7%
3.5%
1.1%
12.0%
2.4%
1.1%
2.1%
H15
77.3%
3.1%
1.1%
11.9%
2.2%
1.6%
2.8%
H16
78.7%
2.6%
0.8%
12.0%
2.7%
1.3%
2.0%
H17
77.9%
2.2%
1.1%
12.7%
3.2%
1.0%
1.8%
H18
76.9%
2.3%
1.0%
12.5%
4.1%
1.0%
2.1%
H19
74.9%
2.1%
1.8%
12.1%
4.4%
1.2%
3.4%
H20
78.0%
2.3%
1.3%
12.0%
3.5%
1.2%
1.7%
47.3%
34.2%
5.3%
0.9%
0.3%
49.3%
35.7%
5.8%
0.9%
0.8%
49.3%
36.0%
4.7%
0.8%
1.2%
47.6%
35.3%
5.0%
0.6%
0.5%
48.0%
34.4%
5.2%
0.5%
1.3%
48.5%
35.9%
5.3%
0.5%
0.6%
46.7%
35.4%
7.5%
0.4%
0.6%
47.6%
39.9%
6.9%
0.4%
13.2%
46.5%
36.5%
6.4%
0.3%
1.1%
46.3%
37.3%
8.4%
0.6%
7.5%
参 考
71.4%
3.6%
3.9%
11.1%
3.3%
2.6%
4.1%
48.4%
31.5%
7.1%
0.5%
1.4%
(1)資産の部
・土地(15,541,338千円増)
東京千住キャンパス用地および神田キャンパス隣接地を取得しました。
・減価償却引当特定資産(5,343,327千円減)
東京千住キャンパス用地取得費用などの財源として当該資産を取り崩しました。
・前払金(636,774千円増)
東京千住キャンパス用地隣接地の取得費用一時金を計上しました。
(2)負債・基本金・消費収支差額の部
・長期借入金(2,743,740千円増)
・ 短 期 借 入 金 ( 5 , 9 9 6 , 5 0 0 千 円 増 )[ 1 年 以 内 に 支 払 い 期 日 の く る 部 分 ]
東京千住キャンパス用地取得費用などの財源として借入金を設定しました。
〈参考〉H19理工他複数学部平均(平成19年度版『今日の私学財政』より)
貸借対照表の推移
貸借対照表
(単位:百万円)
140,000
■ 有形固定資産 ■ その他の固定資産 ■ 流動資産
■ 固定負債 ■ 流動負債 ■ 基本金
■ 消費収支差額
貸借対照表は、年度末における学園の財政状況を示したものです。
資産の部は、学園が所有する財産を示し、負債・基本金・消費収支差額の部は、財産の調達財源(他人資金でまか
120,000
11,850
なったのか自己資金でまかなったのか)を示します。
自己資金とは、基本金+消費収支差額であり、自己財源で調達した財産の維持状況を金額で示しています。
資産の部
科 目
6,994
100,000
6,865
7,641
(単位:千円)
年 度
固定資産
有形固定資産
土地
建物
構築物
教育研究用機器備品
その他の機器備品
図書
建設仮勘定
その他の固定資産
有価証券
収益事業元入金
長期貸付金
退職給与引当特定資産
減価償却引当特定資産
教育施設設備充実積立特定預金
校地開発特定預金
委託研究等引当特定預金
厚生施設充実積立特定預金
第3号基本金引当特定資産
差入保証金
電話加入権
流動資産
現金預金
未収入金
仮払金
前払金
出版局勘定
資産の部合計
H20末
H19末
98,038,525
67,232,336
40,646,835
18,043,674
690,476
3,549,147
41,172
4,135,032
126,000
30,806,189
561,652
50,000
379,747
1,682,598
23,042,006
222,166
369,437
245,772
13,500
3,871,915
356,465
10,931
8,624,276
7,672,820
302,236
3,611
636,774
8,835
89,138,355
53,064,345
25,105,497
18,986,801
776,449
4,041,843
42,437
4,111,318
0
36,074,010
561,652
50,000
380,718
1,682,598
28,385,333
222,166
269,437
242,191
13,500
3,871,915
383,569
10,931
9,083,566
8,594,857
477,625
2,680
0
8,404
8,900,170
14,167,991
15,541,338
△ 943,127
△ 85,973
△ 492,696
△ 1,265
23,714
126,000
△ 5,267,821
0
0
△ 971
0
△ 5,343,327
0
100,000
3,581
0
0
△ 27,104
0
△ 459,290
△ 922,037
△ 175,389
931
636,774
431
106,662,801
98,221,921
8,440,880
年 度
H20末
H19末
増 減
7,673
7,724
8,224
9,500
25,132
26,579
28,216
10,416
10,114
23,534
24,140
29,665
9,659
9,084
8,624
31,693
36,074
33,927
99,670
92,705
60,000
84,479
92,889
91,581
90,334
88,307
86,823
92,763
90,716
40,000
59,929
60,692
59,187
67,233
59,360
58,319
57,683
56,442
53,301
53,064
20,000
10,029
4,310
4,488
4,640
9,044
8,545
7,879
4,335
7,601
4,500
7,335
4,513
7,054
4,165
6,788
H11
H12
H13
H14
H15
H16
H17
4,254
6,131
4,257
6,472
0
H18
H19
8,814
H20
※消費収支差額は、表示場所が棒グラフの左側の場合は支出超過、右側の場合は収入超過を示します。
財務比率の推移
固定比率…固定資産÷自己資金
負債比率…総負債÷自己資金
(この比率は低い値が良い)
109.0%
(この比率は低い値が良い)
111.6%
107.4% 106.8%
106.0%
H11
H12
H13
H14
H15
H16
H17
H18
H19
21.5%
17.2% 16.5%
15.6%
104.5% 102.8%
101.7% 100.6% 101.2% 101.5%
H20
流動比率…流動資産÷流動負債
固定負債
長期借入金
長期預り保証金
退職給与引当金
流動負債
短期借入金
未払金
前受金
預り金
8,814,623
4,458,570
18,271
4,337,782
10,028,912
6,256,660
346,718
2,621,130
804,404
6,131,037
1,714,830
18,271
4,397,936
4,254,203
260,160
303,730
2,836,428
853,885
2,683,586
2,743,740
0
△ 60,154
5,774,709
5,996,500
42,988
△ 215,298
△ 49,481
負債の部
第1号基本金
第3号基本金
第4号基本金
18,843,535
94,583,796
3,871,915
1,214,000
10,385,240
87,618,993
3,871,915
1,214,000
8,458,295
6,964,803
0
0
基本金の部
99,669,711
92,704,908
6,964,803
△ 11,850,445
△ 4,868,227
△ 6,982,218
106,662,801
98,221,921
8,440,880
負債・基本金・消費収支差額の部合計
Annual Report
2009
4,868
H11
H12
14.5% 14.1% 13.5%
12.5% 12.5% 11.8%
H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19
H20
(単位:千円)
消費収支差額の部
33
4,558
30,806
98.0%
科 目
8,041
80,000
増 減
負債の部
5,165
7,381
8,107
7,957
総負債比率…総負債÷総資産
(この比率は高い値が良い)
(この比率は低い値が良い)
250.1%
177.3% 171.0% 166.4%
H11
H12
H13
189.7%
H14
211.1% 224.1%
H15
H16
H17
226.9%
H18
86.0%
14.7% 14.2%
13.5%
H20
H11
213.5%
H19
H12
H13
17.7%
12.7% 12.3% 11.9%
11.1% 11.1% 10.6%
H14 H15 H16 H17 H18 H19
H20
自己資金構成比率…自己資金÷総資金
(この比率は高い値が良い)
89.4%
86.5%
85.3% 85.8%
H11
H12
H13
88.1% 88.9% 88.9%
87.3% 87.7%
H14
H15
H16
H17
H18
82.3%
H19
H20
Annual Report
2009
34
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