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2007 年度 年次報告書

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2007 年度 年次報告書
2007 年度 年次報告書
ごあいさつ
日頃より私どもの活動にご理解とご支援を賜り、心より厚く御礼申し
上げます。ここに、2007 年度カリタスジャパン活動報告書を作成しまし
たので、感謝を込めてお届け致します。
さて、2007 年度は 3 年に 1 度の委員の改選が行われ、新たな体制がス
タートしました。また、6 月にはバチカンで 4 年に 1 度開催される国際
カリタスの総会にも参加しました。活動面では、組織の説明責任を果た
すべく援助先視察の充実を図り、視察報告会も実施しました。また、日
本各地で社会福祉セミナーを開催しました。併せて、ホームページやカ
リタスジャパンニュースの充実に取組みました。これらの活動をとおし
て、皆様にはこれまで以上に私どもの活動を身近に感じていただけるよ
うになったのではないかと思います。
これからも、カリタスジャパンは一人一人が大切にされる社会の実現
に向けて取組んでまいります。今後とも皆様のご支援を賜りますようよ
ろしくお願い申し上げます。
カリタスジャパン責任司教 菊地 功
カリタスジャパンは
日本カトリック司教協議会の一委員会であるカリタスジャパン委員会
の下に社会福祉活動推進部会、援助活動推進部会、国際デスク、HIV/
AIDS デスクを置き、国内外における人道支援・開発支援、国内社会福
祉活動の推進、HIV/AIDS 啓発活動を行っています。
私たちは、緊急災害や戦災からの復興だけではなく、貧困の撲滅、教
育の充実、保健衛生の充実、人権擁護に向けた開発プログラムの支援を
行っています。一人ひとりが大切にされる社会を実現するために、世界
各地で厳しい生活を余儀なくされている人たちの自立支援を目指して、
パートナーとして共に歩む活動を推進しています。私たちの支援はキリ
スト教会関連団体にとどまりません。これからも、平和構築に向けて、
人種・民族・性差・宗教や政治の壁を超え、国連諸機関や国内外の関連
諸団体と連帯して活動を行っていきます。
カリタスジャパンは国際カリタス(Caritas Internationalis)の一員で、
世界 162 カ国に幅広いネットワークを持ち、現地に密着した確実な支援
を行っています。国際カリタスは、バチカンに本部を置き、国連経済社
*
会理事会総合諮問資格 を保持する世界最大級の国際 NGO 組織です。
*国連憲章第 71 条ならびに経済社会理事会 1996/31 に基づく資格。経済社会理事
会の公開会議出席、意見表明、意見書提出や暫定議題の提案等を通して国連の作
業プログラムと目標への貢献を行う。
HIV/AIDS 啓発活動
日本でも広がりを見せている HIV/AIDS に関して、メッセージ、資料集、講演会など
を通して啓発活動を行っています。
カリタスジャパン HIV/AIDS デスクロゴ作成
カリタスジャパン HIV/AIDS デスクのロゴは、赤いリボンでキリストの
十字架をかたどり、HIV/AIDS 啓発の取組みを表しています。
啓発用エコバッグ作成
コットン 100%のロゴ付きエコバッグを HIV/AIDS への偏見差別をなくす、
HIV/AIDS への関心の輪を広げる、地球環境を守ることを目的に作成しました。
世界エイズデー(12 月 1 日)若者へのポスターとメッセージ
作成
司教のつどい(2007 年 6 月)
「日本での HIV/AIDS の現状、および事態の深刻さと重大さ」
講師:飯田真美氏、牧山強美神父
AIDS 文化フォーラム in 横浜(2007 年 8 月)
パネルディスカッション「宗教とエイズを考える」
幸田和生司教ほか
カトリック正義と平和協議会分科会講演(2007 年 9 月)
「HIV/AIDS 感染拡大から見えてきたもの」
講演者:上村茂仁氏
場 所:広島教区 RCC 文化センター
報告資料
年次活動報告書のほかに、カリタスジャパンニュース、ホームページ等で随時ご報告
しています。また展示パネル用資料なども貸し出しています。
カリタスジャパンニュース
募金いただいた方に領収証とともにお送りしています。ホームページからもダウンロード
でき、講読も可能です。 年 10 回発行 毎号約 4,000 部発行
ホームページ
カリタスジャパンの概要、活動報告などを掲載しています。募金呼びかけチラシやフォト
ギャラリーから写真をダウンロードして、募金活動などにご利用いただくことが可能です。
URL は http://www.caritas.jp
援助活動
国際カリタスから全世界に出された災害・紛争時における緊急支援要請
(Emergency Appeal)への対応【43 件】
各国カリタスと連携した、海外における開発プロジェクトの実施支援
【25 件】
国内の草の根レベルで活動する団体への支援【15 件】
支援プロジェクトの視察
ケニア、ウガンダ、ルワンダ(2007 年 8 月)
モンゴル(2007 年 10 月)
バングラデシュ(2008 年 2 月)
援助活動報告会 鳥取教会(2008 年 2 月)
2007 年度援助総額 305,603,414 円
日本国内
61,794(20.2%)
アジア・オセアニア
150,833(49.4%)
アジア全般
インド
インドネシア
スリランカ
タイ
ネパール
パキスタン
バングラデシュ
モンゴル
ソロモン諸島
トンガ(カリタスアフリカ)
パプアニューギニア
アフリカ
56,948(18.6%)
ウガンダ
ガーナ
カメルーン
ケニア
コンゴ民主共和国
ジンバブエ
スーダン
タンザニア
ニジェール
マダガスカル
モーリタニア
モザンビーク
ルワンダ
6,347
17,579
34,499
24,817
995
6,566
17,577
25,003
9,868
3,657
472
3,455 欧州
1,140(0.4%)
ブルガリア
1,155
1,155
1,583
7,703
14,157
2,205
11,518
1,133
1,234
2,748
1,140
5,076
6,140
1,140
中近東
19,898(6.5%)
イラク
エルサレム
ヨルダン
レバノン
5,717
7,978
3,736
2,468
ラテンアメリカ
14,991(4.9%)
エクアドル
ニカラグア
ハイチ
パラグアイ
ペルー
ボリビア
メキシコ
971
2,298
1,155
1,103
3,387
2,770
3,308
【単位:千円】
【分野別(海外)】
18% 教育
緊急支援
38%
開発
プロジェクト
62%
17% 災害復興(生計・コミュニティ再建)
10% 経済的・社会的自立支援
8% 社会的弱者支援
5% 保健
3% 途上カリタス支援
援助活動
緊急支援
(国際カリタス緊急支援要請)
サイクロンシドル被災者緊急支援
EA 37/2007(バングラデシュ)
2007 年 11 月にバングラデシュ沿岸
部を襲ったサイクロンシドル被災者
に対し、緊急支援として食糧、日用
品の物資配給、その後、生計手段回
復のための支援を行いました。復興
段階も引き続き支援しています。
開発プロジェクト
虐殺孤児支援(ルワンダ)
1994 年の虐殺孤児たちに対して、家
族同様に共に暮らす環境を整え、食
事、授業料、医療費を支援することで、
子どもたちがトラウマや逆境を克服
し、自立した個人として生きていけ
るようサポートしています。
国内援助
女性障害者ネットワーク構築支援
(DPI 女性障害者ネットワーク)
諸外国では一般化している、女性障
害者が連帯するネットワーク作りが
日本でも進められることになり、そ
の立ち上げを支援しました。そして
その団体は DPI 世界大会韓国会議に
参加して来ました。
社会福祉推進活動
社会福祉活動推進部会では、日本のカトリック教会が社会福祉の分野でよりよい貢献
ができるよう、社会福祉メッセージの発行、カトリック全国社会福祉セミナーの開催
等を通して、社会福祉教育の振興と活動推進を行っています。
公開勉強会
「介護保険法が抱える問題点─現場の視点から─」(2007 年 5 月)
講師:三浦和行氏((社福)聖ヨハネ会 桜町高齢者在宅サービスセンター長)
暴力をテーマにしたセミナー、講演会の開催
2006 年秋の暴力をテーマにしたカトリック全国社会福祉セミナーの全国展開の呼びかけ
に、以下の教区において共同開催に至りました。
■
横浜教区 藤沢教会にて研修会(2007 年 9 月)
「ドメスティック・バイオレンス(家族の中の暴力)」
講師:遠藤優子氏 共催:横浜教区福祉委員会
■
長崎教区 佐世保教会にて講演会(2007 年 9 月)
「家庭と暴力─虐待はどこから─」 講師:遠藤優子氏 共催:長崎教区福祉委員会
協力:佐世保・平戸地区評議会 佐世保・平戸地区連合婦人会
■
札幌教区 北一条教会にてセミナー「社会と暴力」(2007 年 11 月)
1 日目:
「家庭の中の暴力:健康な家族って何?」講師:遠藤優子氏
2 日目:
「傷ついた私を大切にするということ」 講師:中島幸子氏
共催:カトリック札幌司教区札幌カリタス 後援:札幌市教育委員会
協力:ボランティア・ネットワーク カリタス家庭支援センター
■
名古屋教区 南山教会にてワークショップ(2007 年 11 月)
「私たちの対等なコミュニケーション」
講師:具ゆり氏 主催:名古屋教区社会福祉委員会
超教派による社会福祉推進活動
■
21 世紀キリスト教社会福祉実践会議 第 6 回大会(2008 年 3 月)
テーマ:
「底点から社会を見る─私はあなたの隣人か─」
開 催 地 :在日大韓キリスト教会名古屋教会
参加教派:救世軍、日本キリスト教団、日本聖公会、
日本バプテスト同盟、日本ルーテル教団等
所属の社会福祉関連部署
四旬節 愛の献金 キャンペーン
教皇は毎年、四旬節に向けてメッセージを発表し、キリストを信じるすべての人が四
旬節の精神をよく理解して、回心と愛のわざに励むよう呼びかけます。この呼びかけ
にこたえて日本のカトリック教会は、虐げられ、差別され、見捨てられ、いのちの危
機にさらされている人たちとの共感を大切にするよう一人ひとりに訴えるとともに、
四旬節中の「愛の献金」を奨励しています。
(カトリック中央協議会 Yearbook 2008)
2008 年四旬節教皇メッセージテーマ
「イエスはあなた方のために貧しくなられた」コリントの信徒への手紙二 8 章 9 節
司教メッセージ・趣意書の作成と配布
89,700 部
四旬節キャンペーン小冊子「つなぐ 2008」
60,000 部
組立式募金箱
25,000 部
日本語、英語、ポルトガル語、スペイン語、ベトナム語、韓国語
テーマ:それはわたしにしてくれたこと(マタイ 25 章)
目次 1.
「一緒に悩み、解決していこうね」
─保育現場に浮かび上がる家庭の姿
2.苦しみからほほ笑みへ ─認知症のお年寄りと生きる
3.
「選び」の大切さに気づく ─燃え尽き症候群の教訓
4.
「誰が来てもいいんだよ」
─教会の窓口で働いて
5.路上死ゼロを目指して ─人と人のつながりがホーム
6.私たちを忘れないで ─難民生み出す国家のエゴ
みなさまの献金・募金は、最も支援を必要とする人々へ
みなさまからの献金・募金は貧困、災害などに苦しむ多くの人々の命を守り、
自立を助けるために使われます。
2007 年度献金・募金総額 ¥247,212,799
四旬節献金
国内援助
海外援助
災害援助
その他の意向
¥68,903,155
¥3,771,522
¥66,580,667
¥101,658,585
¥6,298,870
カトリック中央協議会
135 ─ 8585 東京都江東区潮見 2 ─ 10 ─ 10 日本カトリック会館
Phone: 03 ─ 5632 ─ 4439
Fax: 03 ─ 5632 ─ 4464
E-mail: [email protected]
http://www.caritas.jp
**************
募金受付窓口
郵便振込口座 : 00170 ─ 5 ─ 95979 カリタスジャパン
2008 年 11 月発行
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