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資料2 - 桶川市
第4回審議会 桶川市第五次総合振興計画 序 論 (案) 平成 22 年 5 月 資料2 桶川市第五次総合振興計画 序 第1章 論 はじめに 1.策定の目的 2 2.計画の性格、構成、期間 3 3.計画策定の基本方針 4 第2章 計画の背景 5 1.桶川市の概況 2.時代の潮流 13 3.総合振興計画における上位計画などの動向 16 4.第四次総合振興計画に係る取り組み状況 18 5.市民意向~市民アンケート結果より~ 20 第3章 24 まちづくりの課題 1 第 1 章 は じめ に 1.策定の目的 わが国の社会経済情勢は、少子高齢社会をむかえ、平成 19 年をピークに人口減少に 転じています。また、高度情報化社会の進展や、地球規模の環境問題の深刻化など、こ れまでに経験したことのない大きな変化を迎えています。 近年、本市の人口は微増傾向にありますが、周辺地域では人口減少に転じる傾向があ ります。 本市は、平成 13 年度策定の第四次総合振興計画において、 「はつらつとした な 市民文化都市 緑豊か おけがわ」を将来都市像に掲げ、各種の施策を展開してきました。 また、2つのインターチェンジを有することになるまちとして、首都圏中央連絡自動車 道や上尾道路の工事が進むとともに、JR高崎線の利便性の向上が図られました。さら に、市内での区画整理事業も進み、新たな住宅地が供給されるなど、都市基盤の整備も 格段に進みました。 これからも引き続き、社会経済情勢の変化に対応しながら、市民、企業、行政による 協働のまちづくりが求められています。 以上のことを踏まえて、今後 10 年間における市政のめざすべき基本方針と方向性を 示した「桶川市第五次総合振興計画」を策定します。 2 2.計画の性格、構成、期間 (1 )性格 本計画は、本市の行政運営に関する計画または具体的な諸施策の策定および実施にあ たって指針となるものです。また、効率的な行政運営を図り、指標に基づき進行管理、 評価をしていくための計画です。 (2 )構成と 期間 第五次総合振興計画の構成は、長期計画としての「基本構想」、中期計画としての「基 本計画」、短期計画としての「実施計画」の3段階により構成します。 基本構想 基本構想は、地方自治法第2条第4項の規定に基づき策定するもので、長期的な 視点から、本市の基本理念と将来像および施策の取り組みの方向を示したものです。 計画期間は、平成 23 年度から平成 32 年度までの 10 年間とします。 基本計画 基本計画は、基本構想に基づき、行政の分野ごとに現状と課題を明らかにし、必 要な施策を総合的、体系的に定めたものです。基本的に5年間を単位とした計画で、 前期基本計画は平成 23 年度から平成 27 年度までの5年間とします。 実施計画 実施計画は、基本計画で示された施策を、財政状況や社会経済情勢を考慮し、具 体的なプログラムとして、具体的な事業を定めたものです。計画期間は3年間とし、 原則として毎年度見直しを行います。 平成23 (2011)年度 平成27 (2015)年度 平成32 (2020)年度 基本構想(10年間) 基本構想 基本計画 平成28 (2016)年度 前期基本計画(5年間) 実施計画(3年間) 実施計画 3 後期基本計画(5年間) 現 時 点で の書 き ぶり と なっているため、時制が 混在しているが、完成版 の際は語尾を統一する 3.計画策定の基本方針 (1 )本市の 将来像を 見すえ、 実効性の 高い計画 策定 基本理念のもと、社会経済情勢を踏まえ、本市の将来像を明確に示し、それを見すえ た計画づくりを行っています。 また、中長期的視点での財政計画を立て、実効性のある計画づくりを進めています。 なお、(仮称)重点施策の展開に際しては、有効性の高い施策を選択した上で、集中し て行います。 (2 )市民と の協働に よる計画 策定 計画策定の段階に応じ、市民アンケート、団体ヒアリング、地区別懇談会、小中学生 キャッチフレーズ提案、市民会議などを実施することで、市民の視点に立った計画づく りに努めます。また、市民などで構成する審議会により策定を進めるなど、市民と行政 が一体となった計画づくりを行っています。 (3 )職員参 画による 計画策定 計画的に市政を運営していくためには職員一人ひとりが計画の内容を把握し、計画の 進行管理を行っていくことが必要であることから、計画策定の各段階で、できるだけ多 くの職員が関わり、活発な議論を交わしながら、計画づくりに取り組んでいます。 (4 )進行管 理と評価 システム の構築 現行の行財政制度を踏まえ、的確な財政見通しの中で、実現可能な計画となるよう、 今回の計画では可能な限り目標値を掲げ、個々の施策の進捗状況の把握ができる計画づ くりを行っています。 「市民会議」にて、まちづくりの基本的な考え方と まちの方向性を示すキャッチフレーズについて検討を行いました。 総合振興計画の策定にあたっては、スタートの段階から市民と情報を共有し、策定 作業に市民が関わる体制づくりに努めています。中でも、公募メンバーで構成される 「市民会議」では、計画の根本となる“まちづくりの基本的な考え方”や“まちの方 向性を示すキャッチフレーズ”を中心に活発な意見交換がなされました。桶川市第五 次総合振興計画における基本構想の「基本理念」及び「将来像」は、この市民会議で の検討結果が大きく反映されたものとなっています。 4 第 2 章 計 画の 背 景 1.桶川市の概況 (1 )位置・ 地勢 本市は、埼玉県のほぼ中央に位置し、東西 8km、南北 4km、面積は 25.26 ㎢で、 東は蓮田市、久喜市に、西は川島町に、南は上尾市、伊奈町に、北は鴻巣市、北本市に 隣接しています。 地勢は、一部に台地もありますが、おおむね平坦地となっています。市の中央部を JR 高崎線と旧中山道が南北に、東部を国道 17 号線が通っています。また、市の北部を現 在建設中の首都圏中央連絡自動車道が横断し、市の西部を現在建設中の上尾道路が縦断 します。 位 置 図 (2 )沿革 本市は、江戸から 10 里にあり、当時の旅人の1日の行程(約 40km)に位置してい え ん じ たため、中山道の宿場町として、大変栄えました。また、紅花は、幕末には「桶川臙脂 」 も が み べにばな の名で山形(「最上 紅花 」)に次ぐ全国で2番目の生産量を誇っていましたが、明治維新 以降、次第に衰退しました。 明治 22 年 4 月の市制、町村制施行に伴い、桶川町、加納村、川田谷村、大石村とな り、その後、昭和 30 年代前半に桶川町・加納村・川田谷村の合併が行われ桶川町とし て、ほぼ現在の姿が完成しました。 5 昭和 45 年 11 月 3 日に市制を施行した後、首都圏に通勤する人が多く転入したため、 人口は、昭和 52 年には 5 万人、平成 4 年には 7 万人を超えるなど、住宅都市の性格 が強くなってきました。本市は平成 20 年には人口が 7 万 5 千人を超え、平成 22 年に は市制 40 周年を迎えています。 データは随時、更新(例、人口) (3 )人口と 世帯 ①人口 平成 22 年 4 月 1 日現在における人口は、75,882 人です。昭和 50 年代後半から 昭和 60 年代前半にかけて人口は急激に増加しましたが、平成 10 年以降は微増傾向と なっています(図1)。 平成 20 年から平成 22 年までの 2 年間で、本市の人口は約 300 人増加しています。 周辺市町の状況をみると、人口が増加しているのはさいたま市、上尾市、鴻巣市、伊奈 町、人口が減少しているのは北本市、蓮田市、川島町となっています(表1)。 図1 本市の人口及びその増加率の推移 人口 増加率(前年比) (%) (人) 7 5 ,8 8 2 7.0 80,000 6 .4 6.0 70,000 5.0 60,000 4.0 50,000 3 8 ,4 9 0 40,000 3.0 1 .1 2.0 30,000 1.0 20,000 0.0 10,000 -1.0 -2.0 0 S45 S47 S49 S51 S53 S55 S57 S59 S61 S63 H2 H4 H6 H8 H10 H12 H14 H16 H18 H20 H22 出典:市民課「住民基本台帳」(各年 4 月 1 日) 表1 桶 川 市 さ い た ま 市 鴻 巣 市 上 尾 市 北 本 市 蓮 田 市 伊 奈 町 川 島 町 平成14年 73,940 1,038,765 83,972 214,617 70,159 64,428 33,664 23,133 本市と周辺市町の人口推移 平成16年 73,344 1,059,379 84,114 218,572 70,487 64,181 35,273 23,046 平成18年 73,971 1,179,310 119,455 220,711 70,137 63,483 37,276 22,851 注:増減は平成 20 年と平成 22 年との比較 出典:埼玉県ホームページから作成(各年 4 月 1 日推計人口) 6 平成20年 74,755 1,194,890 119,608 222,664 69,763 63,251 40,191 22,447 平成22年 75,069 1,216,958 119,831 224,145 69,374 63,112 41,835 22,185 (人) 増減 314 22,068 223 1,481 -389 -139 1,644 -262 平成 17 年の国勢調査によると、本市の年齢階層人口割合は県平均とほぼ同じです(図 2①)。昭和 55 年~平成 17 年の国勢調査で本市の年齢階層別人口割合を見ると、年々、 少子高齢化が進行しています(図2②)。 周辺市町と比較すると、本市の高齢化率は平成 21 年 4 月時点で 20.8%であり、蓮 田市に次いで高くなっています(表2①)。それに対して、本市の年少人口比率は 13.5% であり、県全体より低いものの、国全体より高い数値となっています(表2②)。 図2② 本市の年齢階層別人口割合の推移 図2① 年齢階層別の人口割合(全国、県との比較) 年少人口 (0~14歳) 0% 生産年齢人口 (15~64歳) 20% 40% 老年人口 (65歳以上) 60% 年齢不詳 80% 年少人口 (0~14歳) 100% 0% 20% 13.7% 65.8% 20.1% H2 桶川市 17.7% 68.5% 13.8% 80% 5.9% 0.1% 6.9% 69.4% 18.8% 16.0% 7.9% 73.2% H12 14.7% H17 13.8% 74.1% 9.9% 72.0% 13.2% 68.5% 17.7% 出典:国勢調査(昭和 55~平成 17 年度) 高齢化率及び年少人口比率の比較:本市、国、県、周辺市町 順位 ②年少人口比率 高齢化率 順位 1位 蓮 田 市 21.6% 1位 2位 桶 川 市 20.8% 3位 川 島 町 20.3% 4位 北 本 市 年少人口比率 伊 奈 町 17.6% 2位 上 尾 市 14.3% 3位 さ い た ま 市 14.2% 20.1% 4位 桶 川 市 13.5% 鴻 巣 市 13.2% 5位 上 尾 市 19.5% 5位 6位 鴻 巣 市 19.2% 6位 北 本 市 13.2% 7位 さ い た ま 市 17.9% 7位 川 島 町 12.7% 8位 伊 奈 町 15.6% 8位 蓮 田 市 12.7% 国 全 体 22.4% 国 全 体 13.4% 埼 玉 県 13.8% 埼 玉 県 0.0% 0.2% 0.0% 0.1% 0.0% ①高齢化率 参考 100% 66.1% 23.7% H7 出典:国勢調査(平成 17 年度) 表2 60% 16.4% 0.3% 69.4% 14.0% 40% 年齢不詳 0.4% S60 県 老年人口 (65歳以上) 28.0% S55 全国 生産年齢人口 (15~64歳) 参考 18.9% 注:高齢化率は、総人口に占める 65 歳以上人口の割合 :年少人口比率は、総人口に占める 15 歳未満人口の割合 出典:埼玉県ホームページから作成(平成 21 年 4 月 1 日 推計人口 7 ) 0.0% ②世帯 本市の世帯数は、年々、増加傾向にあります。一方、一世帯あたり人員は、全国的な 傾向と同様に、減少傾向となっています(図3)。 図3 本市の世帯数および一世帯あたり人員の推移 世帯数 一世帯あたり人員 (世帯) 35,000 4 .0 6 (人) 4.50 2 9 ,8 3 0 4.00 30,000 3.50 25,000 2 .5 4 3.00 20,000 2.50 2.00 15,000 9 ,4 7 1 1.50 10,000 1.00 5,000 0.50 0 0.00 S45 S47 S49 S51 S53 S55 S57 S59 S61 S63 H2 H4 H6 H8 H10 H12 H14 H16 H18 H20 H22 出典:市民課「住民基本台帳」(各年4月1日) (4 )産業 桶川市における産業別就業者数の構成割合は、平成 17 年の国勢調査によると、第 1 次産業 1.9%、第 2 次産業 24.8%、第 3 次産業 71.3%となっており、第 3 次産業の 従業者が約 7 割を占めています(図4)。 図4 0.0% S45 13.0 S50 8.6 S55 6.2 S60 4.7 H2 2.9 H7 2.4 H12 2.2 H17 1.9 本市の産業別就業者数の構成割合 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 44.0 42.9 42.0 49.0 40.0 53.7 38.2 57.0 35.3 61.1 32.4 第1次産業 第3次産業 8 0.1 1.9 分類不能の産業 注:第1次産業とは農業、林業、漁業など 第2次産業とは製造業、建設業、工業など 第3次産業とは金融業、流通業、飲食業、運輸業、通信業など 出典:国勢調査(昭和 45 年~平成 17 年) 0.1 1.1 71.3 第2次産業 0.4 0.8 67.7 24.8 0.1 0.6 64.4 29.1 100.0% 【農業】 図5 本市の農業生産額の内訳 野菜 23.6% 平成 18 年調査によると、本市の農業生産額 その他 34.3% は 14 億円であり、野菜、乳用牛、米がそれぞ れ約5分の1を占めています(図5)。 生産額 1 4 億円 平成 7 年~平成 17 年において、農業就業人 口は減少傾向にあり、その背景には高齢化、後 乳用牛 22.1% 継者不足が主として挙げられます。また、畜産 米 20.0% については、周辺環境による操業条件の変化も 理由として考えられます(図6および図7)。 図6 出典:農林水産省「平成 18 年生産農業所得統計」 本市の農業就業人口 図7 本市の農業就業人口の年齢構成 男 (人) 女 5,000 4,000 75歳以上 70~74 65~69 60~64 55~59 50~54 45~49 40~44 35~39 30~34 25~29 20~24 15~19歳 3,642 3,162 2,721 3,000 2,000 1,000 0 H7 H12 H17 (人) 100 50 0 0 50 うち、基幹的農業従事者 出典:図6、7ともに農林水産省「2005 年農林業センサス」 周辺市町と比較すると、総農家に対する販売農家(経営耕地面積 30a 以上または農産物販売 金額が年間 50 万円以上の農家)の割合は、本市は約 58%であり、上尾市や伊奈町より高い ものの、鴻巣市、北本市、蓮田市と比較すると約 15 ポイント低くなっています(表3)。 表3 本市と周辺市町の総農家、販売農家、自給的農家数 販売農家 総農家 (戸) 桶 さ 鴻 上 北 蓮 伊 川 川 い た 巣 尾 本 田 奈 島 ま (戸) (%) 自給的農家 (戸) 市 657 378 57.5% 279 市 市 市 市 市 町 町 3,301 1,293 1,047 516 829 425 1,584 1,927 968 523 381 627 240 1,203 58.4% 74.9% 50.0% 73.8% 75.6% 56.5% 75.9% 1,374 325 524 135 202 185 381 出典:農林水産省「2005 年農林業センサス」 9 100 (人) 【工業】 本市の工場数は大きく見ると減少傾向にあり、従業者数は平成 17 年~平成 19 年に おいて若干増加したものの、ここ数年はほぼ横ばいとなっています(図8)。製造品出 荷額等は平成 10 年~平成 13 年において減少しましたが、平成 14 年以降、増加傾向 にあります(図9)。 周辺市町と比較すると、製造品出荷額等は蓮田市を多少上回っていますが、上尾市と 比較すると約 4 分の1の規模となっています(表4)。 図8 本市の工場数および従業者数 (か所) 160 従業者数 157 (人) 工場数 6,000 147 143 139 5,600 139 140 135 131 127 5,200 125 5,524 5,255 4,935 4,692 4,800 118 114 120 4,400 4,547 4,735 4,503 4,910 4,954 4,830 4,453 100 4,000 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 図9 本市の製造品出荷額等 (千万円) 16,000 15,137 14,314 13,835 12,616 12,190 11,946 14,143 13,446 12,425 12,486 12,000 10,108 8,000 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 出典:図 9、10 ともに桶川市の統計書/総務課「平成 20 年工業統計調査結果」 表4 本市と周辺市町の事業所数および従業者数、製造品出荷額等 事業所数 (か所) 桶 さ 鴻 上 北 蓮 伊 川 川 い た 巣 尾 本 田 奈 島 ま 従業者数 (人) 製造品出荷額等 (千円) 市 118 4,453 14,142,834 市 市 市 市 市 町 町 1,305 226 328 94 81 119 107 31,390 8,556 11,743 3,049 3,307 3,712 3,577 91,317,208 28,528,358 53,298,698 8,762,673 12,185,900 10,699,294 9,573,529 出典:埼玉県ホームページ「平成 20 年工業統計調査結果」 10 【商業】 本市の商店数、年間商品販売額等は、ともに平成 9 年以降、減少傾向にあります(図 10 および 11)。 周辺市町と比較すると、年間商品販売額等では隣接する伊奈町を下回っており、上尾 市の約 4 分の1となっています(表 5)。 図 10 卸売・小売業の商店数 (店) 800 600 400 605 630 115 120 H6 H9 611 563 538 510 133 128 109 100 H11 H14 H16 H19 小売業 卸売業 200 0 H21 図 11 年間商品販売額等 (千万円) 24,000 16,000 6,842 7,193 5,788 8,000 11,128 12,571 小売業 卸売業 6,730 11,054 5,530 5,282 8,384 6,707 6,334 H14 H16 H19 0 H6 H9 H11 H21 出典:図 10、11 ともに桶川市の統計書/総務課「平成 19 年商業統計調査結果報告第 7-1 表」 表5 桶 さ 鴻 上 北 蓮 伊 川 本市と周辺市町の事業所数、従業者数、年間商品販売額、売場面積 川 い た 巣 尾 本 田 奈 島 ま 事業所数 (か所) 従業者数 (人) 年間商品販 売額(万円) 市 610 4,431 11,616,806 65,885 市 市 市 市 市 町 町 9,604 957 1,402 476 401 256 162 96,002 6,841 13,422 4,431 3,162 2,265 1,381 473,414,635 18,884,353 55,492,152 10,905,291 6,118,913 12,316,592 2,940,757 1,178,523 129,100 214,843 80,749 69,326 26,058 30,449 出典:埼玉県ホームページ「平成 19 年商業統計調査結果」 11 売場面積 (㎡) (5 )財政 本市は、平成 17 年度以降、財政の硬直度を示す経常収支比率が 90%台となるなど、 財政の弾力性が低くなっています。また、特別会計を含めた借金返済の負担率を示す実 質公債費比率は平成 20 年度で 9.8%と低下傾向となっています。税収は、税制改正の 影響もあり、個人住民税(所得割)は増加傾向となっています(表6および7)。 表6 歳入 決算額 (百万円) 平成14年度 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度 平成20年度 18,981 19,225 18,205 18,276 19,498 19,642 19,417 本市の主な財政指標の推移 市税収入済 個人住民税 固定資産税 額 (所得割) (百万円) (百万円) (百万円) 9,785 9,356 9,526 9,419 9,768 10,566 10,861 3,354 3,362 3,256 3,350 3,636 4,447 4,528 表7 歳入総額 (千円) 財政力 指数(※1 4,368 4,136 4,144 4,141 4,028 4,081 4,196 経常収支 比率(※2 0.75 0.77 0.79 0.81 0.84 0.86 0.89 実質公債費 比率(※3 87.7% 88.6% 89.8% 91.5% 91.0% 96.1% 94.3% 14.2% 13.6% 9.9% 9.8% 将来負担 比率(※4 84.8% 84.3% 本市と周辺市町の財政状況 歳出総額 (千円) 実質収支 比率(※5 経常収支 比率 実質公債費 比率 桶 川 市 20,051,693 19,417,140 4.2% 94.3% 9.8% さ い 鴻 上 北 蓮 伊 川 た ま 巣 尾 本 田 奈 島 市 市 市 市 市 町 町 424,743,031 33,525,280 54,783,918 17,623,076 16,217,043 9,473,427 6,728,453 397,325,609 32,293,234 51,671,282 16,189,487 15,580,137 8,946,213 6,399,569 2.1% 4.8% 2.8% 5.7% 3.4% 7.2% 6.1% 88.3% 93.2% 94.2% 92.6% 91.8% 89.5% 89.5% 7.9% 10.6% 6.1% 9.6% 15.0% 13.9% 11.5% 注:※1 財政力指数:地方公共団体の財政力を示す指数で、基準財政収入額を基準財政需要額で除して得 た数値の過去 3 年間の平均値のこと。財政力指数が高いほど自主財源の割合が高く、財政力が強 い団体ということになり、1 を超える団体は、普通地方交付税の交付を受けない。 ※2 経常収支比率:地方交付税など使い道が自由で毎年きちんと入ってくる財源のうち、人件費や扶 助費など固定的な経費が占める割合のこと。100%に近いほど新たな投資に回す資金がないこと を意味し、70~80%が適正な水準とされる。 ※3 実質公債費比率: 自治体の実質的な借金が財政規模に占める割合のこと。数値が高いほど返済 の負担が重いことを示す。 ※4 将来負担比率:公社や第三セクターなども加えた連結ベースで、自治体が将来的に負担する可能 性のある借金の総額が、自治体本体の 1 年間の収入と比べどれくらい多いかを示した割合のこ と。 ※5 実質収支比率:一般会計と、公営事業会計を除く特別会計を合わせた普通会計の赤字の割合のこ と。 出典:表6、7ともに総務省ホームページ「平成 20 年度版決算カード」から作成 12 2.時代の潮流 (1)少子高齢化の進行と人口減少社会の到来 わが国では、平成 19 年より、総人口が減少へ転じる人口減少社会へ突入しています。 平成 19 年の合計特殊出生率(15~49 歳までの女子の年齢別出生率を合計したもの) は 1.34 人と平成 17 年と比較すると微増ですが、将来的には減少傾向にあります(図 12)。このため、子どもを安心して生み育てる社会づくりや、地域が一体となって取り 組む体制・しくみづくりが重要となっています。 その一方で、全国の 65 歳以上人口割合は、平成 17 年時点で 20.2%と増加傾向に あり、急速に高齢化が進んでいます(図 13)。年金や医療、介護などの社会保障制度を 維持していくことや、若年者、女性、高齢者の就業を促進することや、労働の生産性を 高める取り組みが必要となっています。 図 12 国の合計特殊出生率 (人) 2.20 2.13 1.91 2.00 1.75 1.80 1.76 1.54 1.60 1.42 1.36 1.40 1.34 1.26 1.20 1.00 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H19 出典:国立社会保障・人口問題研究所 人口統計資料集 2010 図 13 国の 65 歳以上人口割合 (%) 25.0 20.2 20.0 17.4 15.0 12.1 9.1 10.0 7.1 5.0 S45 H2 H7 H12 出典:国勢調査(昭和 45 年~平成 17 年) 13 H17 (2)高度情報化とグローバリゼーション インターネットの普及(図 14)や、携帯電話の進化などによる近年の情報通信技術 の急速な進展は、市民生活や経済活動などさまざまな分野に大きな変革をもたらしてき ました。このような情報通信技術を活用して、情報提供・発信、事務事業の効率化に、 積極的に生かしていくことが求められています。 こうした中、観光・文化交流など多面的な国際交流を進めていくことが必要です。ま た、国際化に対する意識を高めていくとともに、国際化に対応できる人材の育成などが 求められています。 図 14 インターネット普及率(調査対象は全国) (%) 80.0 57.8 60.0 64.3 66.0 H15 H16 70.8 72.6 73.0 75.3 H17 H18 H19 H20 46.3 37.1 40.0 21.4 20.0 9.2 13.4 0.0 H9 H10 H11 H12 H13 H14 ※過去1年間にインターネットを利用したことがある個人が対象。インターネット接続機器に ついては、パソコン、携帯電話・PHS、携帯情報端末、ゲーム機等あらゆるものを含み(当 該機器を所有しているか否かは問わない。 )、利用目的等についても、個人的な利用、仕事上 の利用、学校での利用等あらゆるものを含む。 出典:総務省「通信利用動向調査」(平成 20 年 1 月) (3)地球規模の環境問題の顕在化 オゾン層の破壊、森林の減少などにより、地球温暖化をはじめとする地球規模での環 境問題が深刻化しています(図 15 は各年の平均気温の平年値との差を示したもの)。一 方で、資源エネルギーの減少や地球温暖化への対策など人々の地球環境に対する関心も 高まりつつあります。 こうした中、ごみの減量化や資源のリサイクル化、省エネルギー対策や自然エネルギ ーの活用対策、環境保全活動の推進などの環境行政を推進することにより、循環型社会 を確立していくことが重要です。 図 15 世界の年平均地上気温の平年差 (℃) 0.8 0.4 0 -0.4 -0.8 1891 1901 1911 1921 1931 1941 1951 1961 1971 注:平年値は 1971~2000 年の 30 年平均値のこと。 出典:気象庁ホームページより 14 1981 1991 2001 (4)価値観の多様化、生活スタイルの多様化 生活水準の向上や余暇時間の増大などを背景に、人々の価値観はモノの豊かさから心 の豊かさ、個性を重視する方向へと変化しており、高度情報化の進展により、生活スタ イルの多様化が進んでいます(図 16)。 このため、一人ひとりが個性と能力を発揮し、自己責任のもとで多様な生き方を選 択・実践できる機会や環境づくりを行うことで、多様化・高度化するニーズに対応でき る質の高いまちづくりやサービスの提供が求められています。 図 16 これからは心の豊かさか、まだ物の豊かさか(調査対象は全国) (%) 80 60 40 20 0 S47 S49 S51 S53 S55 S57 S59 S61 S63 H2 H4 H6 H8 H11 H15 H17 H19 物質的にある程度豊かになったので、これからは心の豊かさやゆとりのある生活をすることに 重きをおきたい まだまだ物質的な面で生活を豊かにすることに重きをおきたい どちらともいえない わからない 出典:総務省「国民生活に関する世論調査」(平成 21 年 6 月) (5)生活の安心・安全への関心の高まり 人々の安心・安全な生活に関する意識・関心はきわめて高くなっています。 地震など自然災害に対する防災意識についても安全の大切さが強く認識される中、防 犯活動の推進、地域防災力の強化、危機管理対策の推進など、地域の安心・安全対策を 確立していくことが重要となります。 (6)地方分権と協働の推進 平成 12 年4月に施行された「地方分権一括法」の制定により、国と地方の役割分担 に関する原則が定められ、地域における行政は地方が自主的かつ総合的に担うこととす る、対等・協力の新しい関係となりました。 また、社会経済情勢などの変化に伴い、市民、企業、行政がそれぞれの果たすべき役 割と責任を認識した上で、協力しながらまちづくりを進める協働社会の構築が必要とな っています。 今後は、歴史や風土、伝統文化などの地域の特性を活かした魅力的で自立性のある地 域づくりを進めていくことが重要ですが、地域の独自性を示し、地域固有の資源を有効 的に活用することで活力ある地域社会を構築していくには、地域の人々の積極的な市政 への参画を推進していくことが求められています。 15 3.総合振興計画における上位計画などの動向 (1)国・県の動向 平成 20 年 7 月に策定された国土形成計画は、おおむね平成 30 年までを計画期間とし ており、量的拡大「開発」基調から「成熟社会型の計画」へ、国主導から分権型の計画づ くりへの移行を目指したものです。本計画は新しい国土像として、多様な広域ブロックが 自立的に発展する国土を構築するとともに、美しく、暮らしやすい国土の形成を図ること を掲げており、全国計画と広域地方計画から構成されるものです。 この計画では、「国と地方の協働による広域ブロックづくり」に力を入れており、広域 ブロックごとに特色ある戦略を描く一方で、各ブロックが交流・連携することによって、 相乗効果による活力の向上を目指しています。ブロックの内部では、成長エンジンとなる 都市・産業の強化、各地域の連携・相互補完、地域の総合力を結集し、安心して暮らせる 生活圏域の形成が新しい国土像として示されています。 新しい国土像実現のための戦略的目標は「東アジアとの円滑な交流・連携」、 「持続可能 な地域の形成」、 「災害に強いしなやかな国土の形成」、 「美しい国土の管理と継承」の4つ であり、これらを推進するための横断的視点として「『新たな公』を基軸とする地域づく り」が挙げられています。地縁型コミュニティ、NPO、企業、行政など、多様な主体の参 画を、地域の課題の解決やきめ細かなサービスの供給につなげるという考え方は、これか らの地域づくりにとって不可欠なものとして位置づけられています。 県については、平成 9 年に策定された埼玉県 ビジョンが概ね平成 22 年を目標年次として おり、計画の見直し時期であることから、現 在、動向を調査中 16 (2)広域行政の動向 ①埼玉県央地域まちづくり協議会 本市における広域連携については、昭和 62 年以降、3市2町(鴻巣市、桶川市、北本 市、吹上町、川里町)で「埼玉県央都市づくり協議会」を設置し、平成 17 年に鴻巣市が 吹上町、川里町と合併をしたことにより3市で活動をしてきました。 その後、平成 21 年 7 月に広域連携の更なる推進の観点から、「埼玉県央都市づくり協 議会」を発展的に解散し、上尾市、伊奈町を加えた4市1町による「埼玉県央地域まちづ くり協議会」を設置しました。 本協議会は、市町の発展を図るとともに、広域的行政課題について協議し、『魅力ある まちづくり』を目指すことを目的としています。 ②一部事務組合 本市では上水道、し尿処理、消防、斎場の業務について効率的な行政を推進していくた めに、周辺市町と共同で下表の一部事務組合を設立し、事業の執行にあたっています。 分野 一部事務組合の名称 構成市町 上水道 桶川北本水道企業団 桶川市、北本市 し尿処理(収集運搬を除く) 上尾、桶川、伊奈衛生組合 桶川市、上尾市、伊奈町 消防・斎場 埼玉県央広域事務組合 桶川市、北本市、鴻巣市 17 4.第四次総合振興計画に係る取り組み状況 本市は平成 13 年度に桶川市第四次総合振興計画を策定し、本計画に基づき市政運営に 努めてきました。 その中で、基本構想は平成 13 年度から平成 22 年度までの 10 か年を計画期間として、 将来都市像を「はつらつとした 緑豊かな 市民文化都市 おけがわ」と掲げ、それを実現 するために7つの施策の大綱が位置づけられました。 桶川市第五次総合振興計画策定に伴い、桶川市第四次総合振興計画にて掲げている 155 の主要施策について、各課が進捗状況の把握に努めました。主な内容は次項に整理した通 りであり、「桶川市ファミリー・サポートセンター」事業開始などの子育て支援施策や、 市内企業との災害時支援協定の締結といった、市民の安心・安全を守る施策が実施されて います。(次頁に後期基本計画期間である平成 18 年度から平成 22 年度において行って きた本市の主な取り組みを掲載) その一方で、広域交通網の進展に伴う計画的な土地利用や、桶川駅東口整備など、第五 次計画でも引き続き取り組むべき課題があります。また、桶川市第四次総合振興計画は進 捗状況を定量的に把握できる数値目標などを設定していなかったこともあり、桶川市第五 次総合振興計画では客観的な指標を設定し、的確な評価が実施できるよう、取り組んでい く必要があります。 18 桶川市第四次総合振興計画・後期基本計画期間中 (平成 18 年度~平成 22 年度)に行ってきた主な取り組み 【施策の大綱1 いきいきとした暮らしを創造する都市をつくる】 ○市民の手づくりによるおけがわ市民芸術文化祭の開催支援 ○地域活動の拠点となる集会所整備の推進 ○市民参加と協働によるまちづくりを推進するための指針の作成 【施策の大綱2 心豊かな人をはぐくむ都市をつくる】 ○小学校の統合 ○学校施設の耐震化 ○「ことばの教室」を開設し、言語聴覚士による指導を実施 ○子どもたちの安心安全を守る取り組み(防災無線の利用、 地域との連携強化) ○学校教育における人権教育の推進 【施策の大綱3 健やかに安心して暮らせる都市をつくる】 ○妊婦および乳児の健診にかかる費用の助成 ○小児二次救急医療体制の確立(週5日制) ○「桶川市高齢者安心見守りネットワーク」の構築 ○こども医療費の対象年齢引き上げ ○幼保連携型の認定こども園の開園 【施策の大綱4 活力とにぎわいのある都市をつくる】 ○産地づくり交付金を活用した担い手に対する支援 ○商店街活性化支援(商店街で設置した街路灯の電気料の一部補助など) ○花でもてなす団体などへの補助 【施策の大綱5 安全で住みよい都市をつくる】 ○緑化ボランティアとの「市民緑地」の管理 ○地域密着型防災訓練の実施 ○桶川市青色防犯パトロール隊への支援 ○「桶川市路上喫煙の防止に関する条例」施行 ○防災ハザードマップの作成 【施策の大綱6 安全な生活環境が整備された都市をつくる】 ○土地区画整理事業の推進 ○都市計画道路(川田谷泉線、坂田寿線)の整備 ○公共下水道の計画的整備 【施策の大綱7 計画の推進】 ○公共施設の広域利用 ○地方分権の推進(県からの事務移譲の拡大) ○定員適正化計画に基づく職員数の削減 19 5.市民意向 ~市民アンケート結果より~ (1)住みよさ 「桶川市が住みよい所であると思 いますか」という質問について、 「住 みよい、どちらかといえば住みよい」 無回答, 6.0% わからない, 2.2% 住みにくい, 3.2% 住みよい, 12.2% どちらかといえ ば住みにくい, 18.6% どちらかといえ ば住みよい, 30.5% と回答した人は約 43%であり、「住 ふつう, 27.4% みにくい、どちらかといえば住みに [回答者数=1,356人] くい」と回答した人は約 22%となっ 「住みよい、どちらかといえば住みよい」理由 ています。 0 (%) 50 25 住みやすい理由(複数回答)とし 44.0 住み慣れている ては、「住み慣れている(44.0%)」 が最も多く、次いで「災害の心配が がよい」となっています(図は上位 5 33.3 災害の心配が少ない 少ない」、「通勤、通学、買い物の便 27.5 通勤、通学、買い物の便がよい 項目)。 20.6 自然環境がよい 16.8 住宅(生活)環境がよい 一方、住みにくい理由(複数回答) [回答者数=579人] 「住みにくい、どちらかといえば住みにくい」理由 と し て は 、「 道 路 の 状 況 が よ く な い 0 (%) 40 20 (30.5%)」が最も多く、次いで「都 市基盤や公共施設が充実していない (24.4%)」、「通勤、通学、買い物 に不便(22.7%)」となっています (図は上位5項目)。 30.5 道路の状況がよくない 都市基盤施設や公共施設が 充実していない 24.4 22.7 通勤、通学、買い物に不便 20.7 医療機関が充実していない 防犯面で不安を感じる 8.5 [回答者数=295人] (2)定住意向 「これからも桶川市に住み続けたい と思いますか」という質問について、 「住み続けるつもりでいる、事情が許 転出するつもり でいる, 4.9% 無回答, 3.3% 住み続けるつも りでいる, 44.7% 事情が許せば 転出したい, 17.0% せば住み続けたい」と回答した人は約 75%であり、 「転出するつもりでいる、 事情が許せば 住み続けたい, 30.0% 事情が許せば転出したい」(約 22%) を大きく上回っています。 20 [回答者数=1,356人] (3)生活環境評価 住んでいる地域の環境について、「満足している」から「不満である」までの5段階評 価を行ったところ、満足度(「満足している、どちらかといえば満足している」と答えた 人の割合)が最も高いのは「家庭ゴミの収集・処理」であり、次いで「鉄道の利用」、「し 尿や家庭雑排水の処理」となっています。 一方、不満足度(「不満である、どちらかといえば不満である」と答えた人の割合)が 最も高いのは、 「川などの水辺と親しめる環境」であり、次いで「防犯等などの防犯施設」、 「道路の整備状況」となっています。 満足度の高い5項目(%) 不満足度の高い5項目(%) 1位 家庭ゴミの収集・処理 36.6 1位 川などの水辺と親しめる環境 44.9 2位 鉄道の利用 35.8 2位 防犯灯などの防犯施設 41.6 3位 し尿や家庭雑排水の処理 33.2 3位 道路の整備状況 38.6 4位 みどりの豊かさなどの自然環境 33.0 4位 病院・診察所などの医療機関 36.5 5位 買い物・金融機関などの利用 30.5 5位 趣味や学習のための施設 34.3 (4)土地利用の方向性 0 「桶川市の土地利用についてどの ような方向性が望ましいと考えてい ますか」という質問については、 「商 業用地を増やす(25.4%)」が最も 多く、次いで「農地の保全を進める ( 18.7 % )」、「 現 状 の ま ま で よ い (13.6%)」となっています。 10 商業用地を増やす 25.4 農地の保全を進める 18.7 現状のままでよい 13.6 住宅地を増やす 12.6 工業用地を増やす 10.7 開発を抑制していく その他 無回答 (%) 30 20 9.5 3.2 6.2 [回答者数=1,356人] (5)桶川駅東口周辺地域の整備推進について 桶川駅東口周辺地域の整備推進に 必要ない, 2.5% 無回答, 4.5% どちらかと いえば 必要ない, 5.7% ついて必要性の質問については、 「是 非とも実現してほしい(61.3%)」 是非とも 実現してほしい, 61.3% が最も多く、 「どちらかといえば実現 してほしい(26.0%)」と合わせる と約9割の人が実現を望んでいます。 どちらかと いえば 実現してほしい, 26.0% [回答者数=1,356人] 21 (6)インターチェンジ周辺における産業の誘致について 「川田谷地域の桶川北本インターチェンジ予定地周辺」および「加納地域の桶川イン ターチェンジ予定地周辺」への産業の誘致について必要性の質問については、ともに「ど ちらかといえば実現してほしい」が約 40%と最も多く、 「是非とも実現してほしい」と 合わせると6割以上の人が実現を望んでいます。 川田谷地域の桶川北本インターチェンジ 予定地周辺への産業の誘致 必要ない, 8.1% 加納地域の桶川インターチェンジ 予定地周辺への産業の誘致 是非とも 実現してほしい, 23.3% 無回答, 9.7% 必要ない, 8.1% どちらかと いえば 必要ない, 19.8% 無回答, 9.3% 是非とも 実現してほしい, 21.9% どちらかと いえば 必要ない, 22.6% どちらかと いえば 実現してほしい, 39.1% どちらかと いえば 実現してほしい, 38.1% [回答者数=1,356人] [回答者数=1,356人] (7)協働のまちづくりについて 「桶川市では協働のまちづくりが進んでいると思いますか」という質問については、 「どちらかといえばそう思わない(50.8%)」が最も多く、「そう思わない(17.7%)」 と合わせると約 69%の人が本市において協働のまちづくりが進んでいないと考えてい ます。 無回答, 10.9% そう思う, 2.0% どちらかといえ ばそう思う, 18.6% そう思わない, 17.7% どちらかといえ ばそう思わない, 50.8% 22 [回答者数=1,356人] (8)これからの市政において、特に力をいれてほしいもの(上位 10 項目) 0 「これからの市政において、特に (%) 40 20 33.9 力を入れるべき項目は何ですか(複 桶川駅周辺の中心市街地の活性化 数回答)」の質問については、「桶川 桶川駅の整備 18.8 駅周辺の中心市街地の活性化 高齢者福祉サービスの充実 18.1 (33.9%)」と回答した人が最も多 保健や医療の充実 く、次いで「桶川駅の整備(18.8%)」、 10.0 雇用対策 (18.1%)」となっています。 地元商業の振興 9.4 自然環境の保全 9.1 消防、防災、防犯対策の充実 9.1 街並み・景観づくり 8.8 (9)10 年後に望む将来像(上位 10 項目) 「10 年後の桶川市がどのような [回答者数=1,356人] 0 (%) 50 25 医療機関や保健サービスが 充実しているまち 42.2 高齢者や障がい者などを大切にする 福祉の充実したまち 42.0 まちであってほしいと思いますか 「医療機関や保健サービスが充実し 子どもが育つ環境や 教育環境が良いまち ているまち(42.2%)」および「高 齢者や障がい者などを大切にする福 11.4 身近な生活道路の整備 「高齢者福祉サービスの充実 (複数回答)」という質問については、 15.8 31.5 防災や防犯などに地域で取り組む、 安全で安心して暮らせるまち 祉の充実したまち(42.0%)」が約 42%であり、次いで「子どもが育つ 環 境 や 教 育 環 境 が 良 い ま ち (31.5%)」、「防災や防犯などに地 28.1 道路等の整備が進んだ、 交通利便性の高いまち 20.4 水辺や緑など、 自然環境の良いまち 19.8 雇用環境が充実して、 働く場所の多いまち 域で取り組む、安全で安心して暮ら 美しい街並みや都市景観の あるまち せるまち(28.1%)」となっていま す。 農業・工業・商業など、 産業活動が活発なまち 環境への負荷に配慮した、 地球にやさしいまち 23 15.4 13.4 12.3 10.7 [回答者数=1,356人] 第 3 章 ま ちづ く りの 課 題 これまでのまちづくりの歩みと現状を踏まえ、今後の本市を展望するとき、次のような 課題に適切に対応することが求められています。 (1 )人を育 み、心豊 かな生活 を楽しむ まちづく り 国際化や高度情報化の進展など、教育を取り巻く環境の変化は急速に進んでいます。そ の中で、子どもたちが、読書やスポーツなどさまざまな体験や交流を通じて、豊かな人間性 を育むことのできる環境づくりが大切です。市民アンケート結果でも、 「(9)10 年後に望 む将来像」の上位に「子どもが育つ環境や教育環境が良いまち」が入っています。 このため、地域性を生かした特色ある教育の推進や基礎学力のさらなる定着などに加え、 学校や家庭、地域が連携して、子どもたちを育てる環境づくりを進めていくことが必要で す。 また、定年退職者の増加により、地域での交流や社会参加の場を設けたり、ライフスタ イルの多様化による生涯学習の充実が期待されます。市民アンケート結果の「(3)生活 環境評価」では、「趣味や学習のための施設」について不満を感じている人が比較的多い 結果となっており、既存施設の利活用なども必要です。 したがって、多種多様な講座・教室など生涯学習内容の充実を図るとともに、活動の中 心となる指導者やリーダーの育成・確保、学習成果を発表できる場の確保などが求められ ています。 (2 )多様な 世代が支 え合い、 健康で暮 らせるま ちづくり 本市では、今後、人口構造の変化にあわせ、病院、学校、道路などの社会資本の整備が 必要です。 市民アンケート結果によると、「(9)10 年後に望む将来像」の上位に「医療機関や保 健サービスが充実しているまち」と「高齢者や障がい者などを大切にする福祉の充実した まち」であり、健康や福祉に関する関心が高いことがわかります。 そのため、健康で暮らし続けることができるよう身近でスポーツができる環境づくり、 広域連携も視野に入れた保健・医療体制の充実、高齢者や障がいのある人が安心して暮ら し続けられるよう、支援の強化や生きがいづくりなどの充実、安心して地域で子どもを産 み育てられる環境づくりが求められています。 24 (3 )みどり と水辺の 空間と美 しいまち づくり 本市の郊外には田園風景が残っている地域があり、また河川については、市の東には元 荒川、西には荒川が流れており、かつて芝川、鴨川などの源流があった地域です。 市民アンケート結果の「(3)生活環境評価」で、 「川などの水辺と親しめる環境」は「不 満である、どちらかといえば不満である」と回答した人が最も多い項目ですが、その一方 で「みどりの豊かさなどの自然環境」が「満足している、どちらかといえば満足している」 と回答した人が比較的多い項目となっています。これらの結果は、自然環境に対する市民 の関心の高さの表れでもあると考え、今ある自然環境を保全するとともに、自然に親しめ る機会を増やすことなどが求められています。 さらに、地球温暖化をはじめとする環境問題に対して、一人ひとりが危機意識を持ち、 市民、企業、行政が一体となって省資源・省エネルギーなど環境にやさしい取り組みを積 極的に進めていく必要があります。 (4 )安心・ 安全に暮 らせるま ちづくり 本市は災害の少ない地域であり、市民アンケート結果でも「(1)住みよさ」で「住み よい、どちらかといえば住みよい」を選んだ理由の2位が「災害の心配が少ない」となっ ています。しかしながら、災害を想定した対策は引き続き必要であり、広域的防災体制の 確立と、多様な形での防災組織の整備や地域コミュニティの充実による地域力の強化が求 められています。 また、防犯に対しては、市民アンケート結果によると、 「(3)生活環境評価」において、 「防犯灯のなどの防犯施設」は「不満である、どちらかといえば不満である」と回答した 人が2番目に多い項目であり、必要な施設の整備を図るとともに、犯罪防止に対する一人 ひとりの意識を高めるため、地域ぐるみの取り組みが求められています。 (5 )桶川駅 周辺を中 心とした 人が集い にぎわい のあるま ちづくり 商業においては、周辺市町へ購買層が流出している背景があるとともに、市民アンケー ト結果でも、「(4)土地利用の方向性」において「商業用地を増やす」と答えた人が最も 多くなっています。中山道や桶川駅東口の商店街や、旧桶川市立桶川南小学校統合後の跡 地など中心市街地の活性化や、魅力的な商業地の形成を含めた商業の再生、活性化は本市 において重要な課題となっています。 特に、桶川駅東口整備については早急に取り組むべき課題と位置づけます。市民アンケ ートでも、 「(5)桶川駅東口周辺地域の整備推進」について、 「是非とも実現してほしい、 どちらかといえば実現してほしい」と答えた人が約9割を占めており、 「(8)これからの 市政において、特に力を入れてほしいもの」でも、「桶川駅周辺の中心市街地の活性化」 と回答した人が最も多くなっています。駅前通りや駅前広場の整備をはじめとして、駅東 口周辺については計画的かつ早急に整備することが求められています。 25 (6 )広域幹 線道路な どをいか した活力 あふれる まちづく り 今後、首都圏中央連絡自動車道や上尾道路などの広域幹線道路および県道川越栗橋線を 活用し、周辺環境と調和した秩序ある土地利用を図りながら、企業の誘致や地域資源をい かした道の駅など観光まちづくりに取り組んでいく必要があります。 市民アンケート結果でも、 「(6)桶川北本インターチェンジおよび桶川インターチェン ジ予定地周辺への産業の誘致」について、「是非とも実現してほしい、どちらかといえば 実現してほしい」はともに6割以上となっています。 また、本市の農業は、後継者不足により、農家数や生産額は減少傾向となっていますが、 農・工・商連携を図りながら、広域交通道路などを活かした都市型近郊農業を促進してい くことが求められています。 (7 )快適で 利便性の 高いまち づくり 本市の市街地は、桶川駅を中心とした既成市街地と、土地区画整理事業などによる新市 街地により形成されていますが、高齢者になっても安心して住み続けられるまちづくりを 進めるためには、歩行者が大切にされるとともに、生活に必要なものを身近で手に入れる ことができるまちの実現が重要な課題となっています。 そのためには、まず地形的に平坦なまちであるという特性をいかして、歩行者や自転車 利用者が移動しやすいまちをつくる必要があります。市民アンケート結果によると、「(1) 住みよさ」で「住みにくい、どちらかといえば住みにくい」を選んだ人の理由のうち、上 位3項目は、 「道路の状況がよくない」、 「都市基盤施設や公共施設が充実していない」、 「通 勤、通学、買い物に不便」となっています。 このため、着実な基盤整備とともに、商業環境の向上の一環として、駅東西地区を一体 的に捉え、人が集まる拠点として中心市街地の活性化を図ることが重要です。また、新市 街地においては、生活に不可欠な商業、福祉、公共サービス、防災拠点などがバランス良 く配置された住環境の形成を進めることにより、快適で利便性の高いまちづくりを進める ことが求められています。 さらに現在課題となっているごみ処理施設の整備にあたっては、広域的な対応が必要で す。加えて、市民の利便性の向上を図るため、防災機能やコミュニティ機能などを備えた 新市庁舎の建設が課題となっています。 26 (8 )市民・ 企業・行 政による 協働のま ちづくり 多様化・複雑化する市民ニーズに、行政だけではきめ細やかな対応ができない状況とな りつつある中、市民・企業・行政がそれぞれの役割を果たしながら、相互に連携・協力す る「協働のまちづくり」が必要とされています。 また、地域の課題はそこに住む人々が協力し合って解決できるよう、地域コミュニティ や市民団体などの活動の活性化やその活動を支える人づくりがますます重要になりつつ あります。 市民アンケート結果によると、 「(7)本市で協働のまちづくりが進んでいると思ってい るか」という問に対して、「そう思う、どちらかといえばそう思う」と答えた人は 2 割弱 であり、平成 21 年 11 月に策定した「協働のまちづくり指針」に即して、まちづくりの さまざまな課題にみんなで取り組む体制づくりが求められています。 (9 )効率的 な行財政 運営 全国的な傾向と同様に、本市においても税収の伸びが見込めないことから、財政は引き 続き厳しいことが想定されます。このような中、地方分権の進展に伴う国や県からの権限 移譲による事務量の増加や市民ニーズの多様化・複雑化が一層進んでいます。 今後は、自治体の能力や取り組みの成果が、行政サービスの地域間の格差や、地域活力 に直接影響を及ぼしていくことが予想されます。 このため、首都圏中央連絡自動車道のインターチェンジを2つ有する交通結節点などの 土地の優位性をいかし、企業を誘致するなどして、税収の増加、雇用の確保、地域の活性 化などを図ることが求められています。 また、協働のまちづくりを進めるとともに、施策の優先順位や事業の評価を明確にする など、より効率的な行財政運営が重要な課題です。社会経済情勢の変化や制度などの変化 にも、より柔軟に対応できるよう、合併や広域化の問題について、引き続き検討・分析を 行う必要があります。 27