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冷蔵倉庫では、水産物、畜産物、農産物、冷凍食品等の貨物をその特性

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冷蔵倉庫では、水産物、畜産物、農産物、冷凍食品等の貨物をその特性
5 . 3 冷蔵倉庫の概要
5 . 3 . 1 東京都における冷蔵倉庫の現状
冷蔵倉庫では、水産物、畜産物、農産物、冷凍食品等の貨物をその特性に適した
温度で保管するため、表5 - 4 の通り保管温度帯を設定している。一般に、C級には冷
蔵目的で生鮮食料品を、F級には冷凍目的で冷凍食品を保管する。庫内では、基本
的に入出庫時の貨物の温度を維持するが、「製氷」や「凍結」など貨物の温度を庫
内で急激に下げる機能もある。これらの機能や保管温度帯から、各冷蔵倉庫の主な
取扱い貨物やサービス内容が決まる。また冷蔵倉庫の規模は、一般に収容容積(m
3
又はt )で示される。
冷蔵倉庫の件数や規模は、各時代のエネルギー問題や経済状況を反映してきた。
戦後の復興期以降、高度経済成長期を経て、コールドチェーンの中軸産業として急
速な整備拡充が行われきたが、1 9 7 0 年代のオイルショックを契機に各倉庫の合理
化、減量経営に切り替えられた。1 9 8 5 年以降のバブル期には経営状態が好転し、再
び港湾地区を中心に新増設が進んだが、昨今の不況下においては、堅調に推移する
一方、食品流通の多様化に対応するべくその整備が見直されている。
表5 - 4 冷蔵倉庫の保管温度帯
C3級 +10℃以下-2℃未満
F1級 -20℃以下-30℃未満
C2級 -2℃以下-10℃未満
F2級 -30℃未満-40℃以下
C1級 -10℃以下-20℃未満 F3級 -40℃未満-50℃以下
F4級 -50℃以下
出典)(社)日本冷蔵倉庫協会、営業冷蔵倉庫の機能と物流サービス、
http://www.jarw.or.jp/guide_f.html、2001
5-11
5 . 3 . 2 冷蔵倉庫の分布
現在東京都には、収容容積でみて全国の約1 3 %が集中している 4 ) 。東京都全体で
6 6 件、そのうち都区部に大部分の6 2 件が立地する。さらに都区部の中では、内陸部
に9件点在するほかは、臨海部に5 3 件集中している。図5 - 7 にその分布を示す。
また、冷蔵倉庫は、その立地により以下の3つに分けられる 注2 。
【市場型冷蔵倉庫】
卸売市場内に立地する冷蔵倉庫を指す。市場にもよるが主に水産物や青果を取り
扱っている。市場の時間帯に合わせて保管品の入出庫が行われている。荷主は市場
関係者が大半を占める。
【港湾型冷蔵倉庫】
港湾区域及び港湾隣接地域に立地する冷蔵倉庫を指す。主に水産物や輸入貨物等
を取り扱っている。輸入貨物などは一度に大量に入庫するため、大型で中長期貯蔵
に対応した冷蔵倉庫が多い。また最近、配送機能を強化した流通系の冷蔵倉庫も見
られる。
【内陸型冷蔵倉庫】
内陸に立地する冷蔵倉庫を指す。流通系の冷蔵倉庫が多く、各店舗に配送するた
めの中継ポイントにあたるので、配送機能が充実している。
5-12
No.56
No.3∼No.10
No.61
No.55 No.57
No.60
No.62
No.58
No.13
No.12
No
No.14 No.32
No.15∼No.31
No.33
No.34
5-13
No.35∼No.39
No.63
No.40,No.41
No.1,No.2
東京都区部
No.59
No.46
No.45
凡例
市場
港湾区域内埋立地
No.42
No.44
No.47
No.53
図5 - 7 調査対象冷蔵倉庫の分布(東京都区部)
No.43
No.50
No.48,No
5 . 3 . 3 立地別にみた冷蔵倉庫の特性
以下、東京都における冷蔵倉庫6 6 件を対象とし、表5 - 5 に示す項目について実態
調査を行った。このうち5 2 件について有効なデータを得られた(表5 - 7 )。各データ
の立地別を表5 - 6 に示す。以下、立地別にみた冷蔵倉庫の特性について分析を行う。
なお、当初の調査では建物の断熱性能に関する項目が含まれていたが、有効なデー
タが十分に得られなかったため、以下の分析結果からは除外している。
表5-5 調査項目
3
1 収容能力
収容容積(m )
3 注3
2 保管温度帯別収容能力 F級・C1級・C2級・C3級(m )
注4
3 製氷能力
(t/日)
注5
4 凍結能力
(t/日)
5 竣工年
(年)
注6
6 電力の需要調整契約 ピーク時間調整契約・産業用蓄熱調整契約
時間帯別調整契約・季節別時間帯別契約
(kW)
7 契約電力
表5 - 6 冷蔵倉庫データの立地別 ’•‚V
立地別
市場型
港湾型
内陸型
計
件数
冷蔵倉庫No.
5件 No.6∼10
38件 No.11∼54(27, 28, 31, 32, 33, 49除く)
9件 No.55∼66(57, 58, 65除く)
52件
5-14
表5 - 7 調査対象冷蔵庫概要
番号
5-15
No.1
No.2
No.3
No.4
No.5
No.6
No.7
No.8
No.9
No.10
No.11
No.12
No.13
No.14
No.15
No.16
No.17
No.18
No.19
No.20
No.21
No.22
No.23
No.24
No.25
No.26
No.27
No.28
No.29
No.30
No.31
No.32
No.33
No.34
No.35
No.36
No.37
No.38
No.39
No.40
No.41
No.42
No.43
No.44
No.45
No.46
No.47
No.48
No.49
No.50
No.51
No.52
No.53
No.54
No.55
No.56
No.57
No.58
No.59
No.60
No.61
No.62
No.63
No.64
No.65
No.66
場所
大田区東海
大田区東海
中央区築地
中央区築地
中央区築地
中央区築地
中央区築地
中央区築地
中央区築地
中央区築地
江東区辰巳
中央区勝どき
中央区勝どき
中央区勝どき
中央区豊海町
中央区豊海町
中央区豊海町
中央区豊海町
中央区豊海町
中央区豊海町
中央区豊海町
中央区豊海町
中央区豊海町
中央区豊海町
中央区豊海町
中央区豊海町
中央区豊海町
中央区豊海町
中央区豊海町
中央区豊海町
中央区豊海町
中央区晴海
港区海岸
港区芝浦
港区港南
港区港南
港区港南
港区港南
港区港南
品川区東品川
品川区東品川
大田区東海
大田区東海
大田区東海
大田区平和島
大田区平和島
大田区平和島
大田区城南島
大田区城南島
大田区城南島
大田区城南島
大田区城南島
大田区京浜島
川崎市川崎区東扇島
足立区千住橋戸町
足立区入谷町
足立区千住関屋町
江東区森下
大田区東六郷
墨田区東墨田
葛飾区白鳥
中野区南台
世田谷区若林
東村山市
国分寺市
八王子市
使用
資本金
収容能力(m3)
データ 立地区分 竣工年 (百万
冷蔵
製氷 凍結
年度*1
円)
F級
C1級
C2級
C3級
1999
市場
1989
6250.0
0
0 1250.0
0
0
1999
市場
1989
0
0
0 11250.0
0
0
1999
市場
1984
5057.5 967.5
0
557.5
0
0
1999
市場
1979
1250.0 625.0
625
0
0
0
1999
市場
1970
0
0
0 2279.0
0
0
1999
市場
1952
40
6679.0 1823.0
0 1420.0
0
0
1999
市場
1954
2,370
5503.0 3838.0
835
842.0
70.0
0
1999
市場
1959
480
9000.0
0
0
0
0
0
1999
市場
1953
400
5612.5
0
0
0
70.0
0
1999
市場
1962
2,030
8605.0 2045.0
0
256.0
0 20.0
1999
港湾
1974
6,090 33474.0
0
0
0
0
0
1999
港湾
1965
48 11875.0
0
0
0
0
0
1999
港湾
1984
50 16774.0 398.0
0
0
0
0
1999
港湾
1953
10 15712.0 1596.0
0
0
80.0
0
1999
港湾
1969
50 34934.0
0
0
231.0
0
0
1999
港湾
1978
270 33612.0
0
0
0
0
0
1999
港湾
1968
400 17252.5
0
0
0
0
0
1999
港湾
1973
400 65710.0
0
0
0
0
0
1999
港湾
1967
400 34342.5
0
0
0
0
0
1999
港湾
1967
28550.0
0
0
0
0
0
1999
港湾
1964
480 42290.0
0
0
0
0 10.0
1999
港湾
1968
480 24500.0
0
0
0
0
0
1999
港湾
1973
480 59524.0 2976.0
0
0
0
0
1999
港湾
1973
50 25400.0
0
0
0
0
0
1999
港湾
1968
60
8930.0
0
0 1174.0
0
0
1999
港湾
1968
22371.0
0
0
0
0
0
1999
港湾
1972
170
1999
港湾
1972
1999
港湾
1970
200 26453.0
0
0
0
0
0
1999
港湾
1970
23828.0
0
0
0
0 10.0
1998
港湾
1970
550 16908.0
0
0
0
0
0
1997
港湾
1960
23,530 77063.0
0
0
0
0
0
1998
港湾
1975
450 33333.0
0
0 6357.0
0
0
1999
港湾
1956
100 49127.0
0
0 14048.0
0 30.0
1999
港湾
1967
150 23669.0
0
0
0
0
0
1999
港湾
1967
33670.0 1222.0
0
0
0
0
1999
港湾
1987
30,300 39770.0
0 1875.0 1855.0
42.0 15.0
1999
港湾
1967
270 53260.0
0
0
0
0
0
1999
港湾
1975
2,500 22132.0 5409.0
0
0
0 32.0
1999
港湾
1973
18,900 42575.0
0
0 4719.0
0 20.0
1999
港湾
1980
23512.0
0
0
0
0
0
1999
港湾
1987
30,300 83139.0
0
0 7613.0
0 30.0
1999
港湾
1987
8,560 66297.5
0
0 2965.0
0 30.0
1999
港湾
1981
960 652500.0
0
0
0
0
0
1999
港湾
1997
30,300 33750.0
0
0 54250.0
0 47.5
1999
港湾
1971
25 20206.3
0
0 1982.2
0
0
1999
港湾
1971
400 394850.0
0
0
0
0
0
1999
港湾
1991
400 62870.0
0
0 6180.0
0
0
1997
港湾
1988
400 29081.0
0
0 1782.0
0 10.0
1999
港湾
1988
37 32685.0
0
0
0
0
0
1999
港湾
1994
280 224458.4
0
0 13517.3
0
0
1999
港湾
1992
18,900 37384.0
0
0 4193.0
0 13.0
1999
港湾
1995
400 18864.0
0
0 3649.0
0
0
1999
港湾
1997
140 75122.0
0
0 6918.0
0
0
1999
内陸
1947
50 15223.8
0
0
0
30.0
0
1998
市場
1979
49
2519.0
0
0 2519.0
0
0
1998
内陸
1971
49
5771.0
0
0 3585.0
0
0
1999
内陸
1979
100 19081.0
0
0
0
0
0
1999
内陸
1948
20
3646.0
0
0
0 127.0
0
1999
内陸
1979
10
1729.0 1408.0 2212.0
0
50.0
0
1999
内陸
1975
20
4426.0
0
0
0
50.0
0
1999
内陸
1977
120
3597.0 5798.0
0
0
0
0
1999
内陸
1952
10
2227.0
0
0
0
0
0
1999
内陸
1961
30,300 16259.0
0
0
0 144.0 10.0
1998
内陸
1958
14
0 924.0
0
19.0
0
1999
内陸
1948
14
0 1342.0
85
30.0
0
動力
(Kw)
380.0
956.0
305.0
594.0
236.0
701.0
236.0
298.0
750.0
510.0
706.0
556.0
1483.0
764.5
635.5
675.0
360.0
2063.0
840.0
324.8
719.2
753.9
679.1
450.0
1575.0
831.0
1538.0
497.1
732.9
920.0
1020.0
675.0
900.0
506.0
1100.0
1030.0
9200.0
1220.0
508.0
8775.0
1050.0
546.0
385.0
4100.0
920.0
461.0
1500.0
303.0
131.0
263.0
366.0
299.0
340.0
293.0
261.0
203.0
746.0
74.0
144.0
需要調整契約加入状況
機械荷役 季節別 ピーク 産業
時間帯別 その他
時間帯 時間調 用
×
×
×
×
×
○
×
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
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○
○
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○
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○
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×
×
×
○
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○
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×
×
×
×
×
×
×
×
×
○
×
×
×
○
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×
×
×
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×
×
×
×
×
×
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×
×
×
×
×
×
×
×
○
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
平均契約
電力量
(kW)
188.0
870.0
278.2
459.0
238.0
482.8
272.0
322.0
684.0
550.0
474.3
270.0
1200.0
401.3
457.0
550.0
412.3
880.0
428.8
310.7
389.3
242.0
508.5
482.3
609.3
275.0
1250.0
388.2
900.0
409.0
650.0
900.0
720.0
800.0
740.0
401.7
1188.8
900.0
8800.0
1700.0
424.4
6400.0
500.0
364.9
413.2
3000.0
670.0
280.5
1200.0
580.0
113.5
197.5
379.8
738.0
528.0
370.8
236.0
95.2
507.0
150.2
219.0
年間消費 月別使 時刻別使用電力量
電力量
用
夏期 中間期 冬期
(kW/年) 電力量
1850646
○
×
×
×
1389588
○
×
×
×
1067590
○
×
×
×
407780
○
×
×
×
633062
○
×
×
×
765192
○
○
○
○
3807192
○
○
○
○
1295178
○
○
×
×
1983028
○
×
×
×
1203091
○
×
×
×
2316672
○
×
×
×
1177944
○
×
×
×
1190322
○
×
×
×
2564982
○
×
×
×
2502768
○
×
×
×
2724108
○
×
×
×
1342278
○
×
×
×
3716952
○
×
×
×
1638648
○
×
×
×
2392830
○
×
×
×
2308311
○
○
○
○
1934150
○
○
×
×
3363984
○
○
×
×
1566384
○
○
○
○
1354903
○
×
×
×
1540551
○
×
×
×
1468956
○
×
×
×
3159906
○
×
×
×
2342648
○
×
×
×
3103272
○
×
×
×
1268238
×
×
×
×
6956856
×
×
×
×
1787856
○
×
×
×
4627969
○
○
○
○
1762920
○
×
×
×
2021659
○
×
×
×
5215224
○
○
○
○
3971712
○
×
×
×
3674129
○
×
×
×
4272481
○
×
×
×
2110836
○
×
×
×
7336272
○
○
○
○
3373752
○
×
×
×
27514800
○
×
×
×
9396222
○
○
○
×
2133282
○
×
×
×
22444488
○
×
×
×
3202512
○
×
×
×
1827282
×
×
×
×
1467264
○
×
×
×
9785560
○
×
×
×
4617168
○
×
×
×
1576056
○
×
×
×
5951544
○
○
○
○
2551224
○
×
×
×
533674
×
×
×
×
588836
×
×
×
×
1509072
○
×
×
×
3402510
○
×
×
×
2198880
○
×
×
×
3363984
○
×
×
×
1020642
○
×
×
×
439815
○
×
×
×
2130672
○
×
×
×
367137
×
×
×
×
727076
○
×
×
×
7つの調査項目(表5 - 5 )に対応して、立地別の特性を整理した。
収容能力をみると(図5 - 8 )、市場型および内陸型は、収用能力1 0 , 0 0 0 m 3 前後に
集中している。港湾型は2 0 , 0 0 0 m 3 以上が約9割を占め、全国平均の1 4 , 5 9 5 m 3 と比べ
ても、大型の冷蔵倉庫が多いといえる。
保管温度帯をみると(図5 - 9 )、いずれもF級が全収容能力の7 0 %以上を占めて
いることがわかる。特に港湾型は顕著で、F級が全体の9 5 %を占める。また、市場
型は他に比べC級の割合が約2 5 %と大きい。
製氷能力をみると(図5 - 1 0 )、市場型および港湾型は、製氷機能をもたない冷蔵
倉庫が多いことがわかる。一方、内陸型には1 0 0 t / 日を超える製氷能力を持つものも
存在する。 凍結能力をみると(図5 - 1 1 )、いずれも凍結機能を持つ冷蔵倉庫は、3 割に満た
ない。港湾型は凍結機能が比較的多く、3 0 t / 日以上の凍結能力を持つものもある。
凍結機能のない冷蔵倉庫が多い背景には、保冷コンテナや冷凍車等の輸送機器能力
の向上により、入庫後に再凍結をする必要がなくなった為と考えられる。
築年数をみると(図5 - 1 2 )、全体的に築3 0 年以上の冷蔵倉庫が多い。特に市場型
は、築4 0 ∼5 0 年が約8 割を占める。港湾型は、バブル経済期の新設分があるので他に
比べて分散している。内陸型は市場型と同様に築4 0 年以上が多く、築5 0 ∼5 5 年のも
のが存在するなど施設の老朽化が問題であると考えられる。
契約電力をみると(図5 - 1 3 )、契約電力が5 0 0 k W 未満の冷蔵倉庫が大半を占めて
いる。5 0 0 k W を境に契約料金が上がるためこれを上限に契約電力が抑えられていると
考えられるが、港湾型の中には、契約電力が5 , 0 0 0 k W 前後の大型冷蔵倉庫もみられ
る。 電力需要調整契約の加入状況をみると(図5 - 1 4 )、港湾型および内陸型は大半が
加入しているのに対し、市場型はいずれも加入していなかった。市場型は卸売市場
に合わせて営業するので、入出庫ピーク時の蓄熱など契約条件を満たすのが難しい
ためと考えられる。一方、港湾型では、約9 5 %が加入しており、約4 0 %が複数の契
約に同時加入している。
以上のように、冷蔵倉庫は立地別に特性が分かれる。そのエネルギー消費実態を
明らかにする為には、これらの特性を踏まえて分析する必要がある。
5-16
市場型
0∼1
1∼2
2∼5
5∼10
10∼
港湾型
内陸型
(万m 3 )
0%
20%
40%
60%
80%
100%
図5 - 8 収容能力の比較
市場型
F級
C1級
C2級
C3級
港湾型
内陸型
0%
20%
40%
60%
80%
100%
図5 - 9 保管温度帯の比較
市場型
なし
10∼50
50∼100
100∼150
港湾型
内陸型
(t / 日)
0%
20%
40%
60%
80%
100%
図5-10 製氷能力の比較
なし
10∼20
20∼30
30∼40
40∼50
市場型
港湾型
内陸型
(t / 日)
0%
20%
40%
60%
図5-11 凍結能力の比較
5-17
80%
100%
∼10
10∼20
20∼30
30∼40
40∼50
50∼55
市場型
港湾型
内陸型
0%
20%
40%
60%
80%
100%
(年)
図5-12 築年数の比較
∼500
500∼1000
1000∼2000
2000∼5000
5000∼10000
市場型
港湾型
内陸型
(kW)
0%
20%
40%
60%
80%
100%
図5-13 契約電力の比較
市場型
港湾型
内陸型
0%
20%
40%
60%
80%
100%
ピーク時間
産業用蓄熱
時間帯別
その他
ピーク時間+産業用蓄熱
ピーク時間+季節別時間帯別
産業用蓄熱+季節別時間帯別
季節別時間帯別
未加入
図5 - 1 4 需要調整契約加入状況の比較
5-18
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