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第 3 週 指数関数、対数関数 1 今週の目標 2 定義と記号 3 計算のための

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第 3 週 指数関数、対数関数 1 今週の目標 2 定義と記号 3 計算のための
Basic Calculus 1 (03-j.tex)
第 3週
1
Tuesday, February 24, 2015, 7:15 a.m.
指数関数、対数関数
今週の目標
一般化された指数と対数の概念を使って、指数関数 y = ax と対数関数 y = loga x につ
いて考える。
これらの関数に対して、
• 定義域、値域、増減、増減率の変化などの基本的性質を把握すること
• それらがパラメータ a の値によってどのように影響を受けるかを調べること
に重点をおく。そのために、関数のグラフをできるだけ正確にえがくことを心がける。
2
定義と記号
パラメータ a は 1 と異なる任意の正の数とする。数全体を定義域とする関数
y = ax
を a を底とする指数関数という。指数関数の値域は正の数全体である。
パラメータ a は 1 と異なる任意の正の数とする。正の数全体を定義域とする関数
y = loga x
を a を底とする対数関数という。対数関数の値域は数全体である。
指数関数のグラフにおいて、 x = 0 における接線の傾きがちょうど 1 であるときの、パ
ラメータ a の値を記号 e で表す。数 e を底とする対数を自然対数という。
3
計算のための重要事項
正のパラメータ a は固定しておく。
定数 p, q が大小関係 p < q をみたすとき、次が成り立つ。
• a > 1 ならば ap < aq である。
• a = 1 ならば ap = aq (= 1) である。
• 0 < a < 1 ならば ap > aq である。
さらに、任意の数 t (0 < t < 1)をとり r = (1 − t)p + tq とおくと、次が成り立つ。
• a > 1 ならば ar < (1 − t)ap + taq である。
• α = 1 ならば ar = (1 − t)ap + taq (= 1) である。
• 0 < a < 1 ならば ar > (1 − t)ap + taq である。
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Basic Calculus 1 (03-j.tex)
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Tuesday, February 24, 2015, 7:15 a.m.
今週の例題
【 1 】 関数
y = 2x , y = log2 x
に対して、その増減や凹凸を調べよ。
【 2 】 関数
y = 2x , y = log2 x
のグラフがどのような形状であるかをできるだけ正確に述べよ。
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Basic Calculus 1 (03-j.tex)
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Tuesday, February 24, 2015, 7:15 a.m.
練習問題
【 1 】 次の関数に対して、その増減や凹凸を調べよ。
(1) y = 3x
(2) y = (1/3)x
(3) y = (1/2)x
(4) y = ex
(5) y = (1/e)x
(6) y = log3 x
(7) y = log1/3 x
(8) y = log1/2 x
(9) y = loge x
(10) y = log1/e x
【 2 】 次の関数のグラフがどのような形状であるかをできるだけ正確に述べよ。
(1) y = 3x
(2) y = (1/3)x
(3) y = (1/2)x
(4) y = ex
(5) y = (1/e)x
(6) y = log3 x
(7) y = log1/3 x
(8) y = log1/2 x
(9) y = loge x
(10) y = log1/e x
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Basic Calculus 1 (03-j.tex)
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Tuesday, February 24, 2015, 7:15 a.m.
演習問題
関数
y = 4x
のグラフをできるだけ正確にえがけ。このグラフを x 軸に関して対称移動して得られる曲
線をグラフとする関数と、 y 軸に関して対称移動して得られる曲線をグラフとする関数を
それぞれ求めよ。
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今週のまとめ
拡張された指数、対数の定義を使って、指数関数、対数関数を定義した。指数関数 y =
a と対数関数 y = loga x (a は正の定数で a 6= 1)は、パラメータ a の値により、増減
と凹凸が次のように決まる。増減に関しては、どちらも a = 1 を境にして、 a > 1 ならば
増加関数、 a < 1 ならば減少関数である。また、凹凸に関しては、指数関数はつねに凸関
数、対数関数は、 a = 1 を境にして、 a > 1 ならば凹関数、 0 < a < 1 ならば凸関数であ
る。まとめると、
x
• a > 1 ならば、指数関数は増加関数かつ凸関数、対数関数は増加かつ凹関数である。
• a < 1 ならば、指数関数は減少関数かつ凸関数、対数関数は減少かつ凸関数である。
となる。
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補足
指数関数 y = ax のグラフにおいて x = 0 における接線を考える。パラメータ a と接線
の傾きは符号が一致する。さらに、パラメータ a の値が増加するにつれて接線の傾きも増
加する。そこで、接線の傾きがちょうど 1 になる場合に着目し、そのときのパラメータ a
の値を記号 e で表す。数 e は無理数であり、不等式 2 < e < 3 が成り立つ。数 e を底とす
る対数を自然対数といい、通常底 e を省略して log M と表す。数 e は自然対数の底と呼ば
れることが多い。
数列 {an }, {bn } をそれぞれ
an =
1
1+
n
n
n
X
1
, bn =
k!
k=0
により定義する。任意の自然数 n に対して、 an ≤ bn < 3 である。また、 n を限りなく大
きくすれば an , bn はともに増加しながら限りなく e に近づいていくことが知られている。
微分積分学では、 e を底とする指数関数 y = ex と、 e を底とする対数関数 y = log x が
特に重要である。
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