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第 5学年
国語科 国語科学習指導案 1 日 時 2 学 年 3 単元名 指導者 坂田 尚子 平成26年11月20日(木) 第5学年D組 男子11名 女子13名 計24名 「米作り」についての意見文を書こう 「天気を予想する」 武田 康男 4 単元について ○ 本単元は,「小学校学習指導要領国語」〔第5学年及び第6学年〕,「C読むこと」のウ「目的に 応じて,文章の内容を的確に押さえて要旨をとらえたり,事実と感想,意見などとの関係を押さ え,自分の考えを明確にしながら読んだりすること」を受け,内容とともに,筆者の意図や思考 を想定しながら文章全体の構成を読む力を身に付けさせることをねらいとした単元である。 本教材「天気を予想する」は,これまで児童が学習してきた説明的な文章とは異なり,小さな 3つの「問い」と「答え」で論が展開されている。序論がなく,本論1,本論2,本論3,結論 で構成され,問いかけによって読者をひきつけながら筆者の主張へと導く手法をとっている。前 半は,天気予報が科学技術の進歩や国際協力によって支えられていることが科学的データをもと に述べられている。後半では,科学技術の進歩や国際協力によっても予測しづらい現象に触れ, それに対応するための手立てとして,人間の経験や知識の必要性について述べられている。その 論の展開には,表・写真・グラフ・図といった資料が効果的に使われており,このような説明を した筆者の意図について考えることもできる教材である。 「天気を予想する」を学習した後に,表やグラフなどの資料を用いて,自分の考えを裏付けな がら意見文を書く学習へとつなげる。そのため,本教材では資料の活用によって得られる効果を 十分に読み取らせていきたい。 ○ 本学級の児童は,1学期の教材「生き物は円柱形」で,読者を納得させるために,双活型を用 いて根拠を挙げながら自分の主張へと導くという筆者の工夫をとらえ,意見文を書くという学習 を行っている。しかし,筆者の意図や思考を想定しながら文章全体の構成を読む力,要旨をとら える力には依然として課題がある。 次の表は,平成25年度三次市学力到達度検査の結果を問題別に分析したものである。 問題の種類 目標値 正答率 差 段落相互の関係に注意して,文章を読み取ることができる。 35.0% 23.3% -11.7% 与えられた情報を読み取り,必要な内容を補って文章を書くこ 35.0% 28.9% -6.1% とができる。 次の表は,今年度1学期に説明的な文章のテストを行った結果である。 問題 正答率 誤答の傾向 筆者の考えの 伝 え 方 を読み取ってい 83.0% 具体例から文を引用しその選択肢を選んでいる。 る。 叙 述をもとに 中心 となる事 柄 を読み取ることが 文章の要旨を読み取っている。 83.0% できていない。 1 の結果より,次のような課題があると分析する。 ・筆者の考えの伝え方の工夫について考えること ・筆者の主張の要旨をとらえること ○ 指導にあたっては,次の点に重点を置いて取り組む。 研究の視点 手 立 て ・単元を貫く言語活動として,「『米作り』についての意見文を書こう」という言語活 動を設定する。そのため「問いかけの文章」 「ナンバリングでの答え」の活用,説明 の根拠となる「図・表・グラフ・写真」の効果的な活用,そして,結論の 部分での 単元構成の 主張の書き方などを自分の意見文に取り入れることを目標とする。 工夫 【言語活動例】 「B 書くこと」「イ自分の課題について調べ,意見を記述した文章や活動を報告した り文章などを書いたり編集したりすること。」 【筆者の工夫をとらえさせる発問】 ・筆者の述べ方の工夫をとらえさせるために,「文章の中の『問い』と『答え』をみつ けましょう」と発問し,さらに「二つ目と三つ目の問いは,それぞれその前の問い とどのように関連しているでしょう」と発問することで,「答え」の中から新たな「問 い」が生み出されていることに気付かせる。 ・ 非連続型テキストと文中の表現を結びつけさせ,それらの効果に気付かせるため 発問の ・表等の工夫を取り入れることが,筆者の伝え 工夫 「読者が納得できるような文章構成・図 たいこととどのように結びついていますか。」と発問する。 【内容を的確にとらえさせる発問】 ・「結論」の段落から「筆者の主張(要旨)」をとらえさせるために,「筆者がこの文章 を通して読者に伝えたいことは何ですか。」と発問し,結論を導くための序論や本論 の展開と関連させながら考えさせる。 以上 5 単元の目標 ○ 「米作り」の意見文を書くために,題材,筆者の考え,文章の書かれ方に興味をもって読もう としている。 (国語への関心・意欲・態度) ◎ 引用したり,図表やグラフなどを用いたりして, 「米作り」についての自分の考えが伝わるよう に書くことができる。 (書くこと エ) ◎ 目的に応じて,文章の内容を的確に押さえて要旨をとらえたり,筆者の意図や思考を想定しな がら文章全体の構成を読んだりすることができる。 (読むこと ウ) ○ 説明的な文章は目的に応じて構成されていることについて理解することができる。 (伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項イ(キ)) 6 単元の評価規準 国語への 言語についての 読むことの能力 関心・意欲・態度 書くことの能力 知識・理解・技能 ・天気や天気予報に ・引用したり図表や ・目的に応じて,文章の内容を的 ・説明的な文章は ついて,自分の経 グラフなどを用 確におさえて読んでいる。 目的に応じて構 験や知識をもと いたりして,「米 ・文章の構成や表現の工夫を理解 成されているこ に 興 味 をもって 作り」についての し,自分の考えを明確にしなが とについて理解 読もうとしてい 自分の考えが 伝 ら読んでいる。 することができ る。 わるように書い ・文章を読んで考えたことを発表 る。 ・「米作り」に対す ている。 し合い,自分の考えを広げたり る意見文作成に 深めたりしている。 向けて,筆者の考 えや述べ 方 を活 用しようとして いる。 2 7 指導・評価の計画(全10時間 本時 4/10) 次 観 点 学習内容 評価規準 評価方法 (時間数 全10時間) 関 書 読 言 ○「『米作り』についての意 ・米作りの意見文を書くために, ノート 見文を書こう」という単元 筆者の説明の工夫に着目して 行動観察 の見 通 しをもつ。 文章を読んでいる。 一 「天気を予想する」を読 ◎ み,自分の意見文の参考に なりそうな工夫をみつけ る。 (1) ○文章中の三つの問いと答 ・三つの問いと答えをみつけ,そ ノート えの関連から,まとまり れ ぞ れの関 連 を読み取ってい 行動観察 を考え,文章全体の構成 る。 ◎ ○ をとらえる。 (1) ・文や文章にはいろいろな構成が あることについて 理 解 してい る。 ○筆者が表・写真・グラフ ・表・写真・図・グラフ,数字の ノート 使い方について,筆者の意図や 行動観察 二 を用いた意図と効果を考 ◎ える。 (1) その効果について自分の考え を書いている。 ○筆者の表現や構成の工 夫について,自分の考え をまとめる。 (1) (本時) 提示 大 言葉 ○筆者の する 事な や根拠を明確にし, 筆者の主張をとらえる。 (1) ○総合的な学習の時間で学 習している「米作り」を ◎ テーマに,自分の考えを 整理する。 (1) ○整理した自分の意見を述 べるために,どのような 資料を引用すればよいか を考える。 (1) ○自分の意見文の構成を, 三 既習の内容を生かして考 える。 (1) ○自分の考えを裏付ける資 料を効果的に用いなが ら,意見文を書く。 (1) ○意見文を 友 達と読み 合 い,考えや文章の書き方, 用いた資料について意見 や感想を交流する。 (1) ・筆者の主張や説明の工夫につい ノート ての自 分の考 えをま と めてい 行動観察 る。 提示 大 言葉 ノ 動観察 ◎ ・筆者の する 事な や根 ート 拠を明確にし,筆者の主張をと 行 らえている。 ・学習の見通しをもち,自分の考 ノート えを整理し,意見文を書こうと 行動観察 している。 ◎ ・引用したり,図表やグラフなど を用いたりして,自分の考えが 伝わるように考えている。 ・意見文の構成要素を理解してい る。 ・引用したり,図表やグラフなど を用いたりして,自分の考えが 伝わるように書いている。 ・互いの文章を読んで考えたこと を発表し合い,自分の考えを広 げたり深めたりしている。 ◎ ◎ ◎ ◎ 3 ノ ート ノ ート ノ ート 行動観察 行動観察 ノート 行動観察 行動観察 8 本時の目標 ○ 筆者の結論の書きぶりから,自分の意見文に生かせる事柄を考えることができる。 9過 本時の指導過程 学習活動 本時の評価規準 程 指導 上の留意 点 主な発問(○)と予想される児童の反応(・) 【評価方法】 1 前時までの想起をする。 ○筆者の本論の進め方はどうなっていたでし ○本論の進め 方を想起 さ ょう。 せることで,結論の書 ・なか1で,的中率が高くなったわけを述べ き ぶ りを 探ろ うとする ている。 意欲につなげる。 つ ・なか2・3で,予想することが 難 しい現象 か と,それに対する手立てについて述べてい む る。 2 本時の課題を確認する。 ⑩段落を探り,自分の意見文にどのように生かすかを考えよう。 3 本文を音読する。(⑩段落) 言葉 に注 ○筆者の結論にこめた思いを探りながら音読 ○筆者の結論の 目させながら 音 読させ しましょう。 る。 4 結論の文の書き方を考える。 ○⑩段落で本論の「なか1」「なか2・3」 ○⑩ 段落と本論との関係 目させる。 をまとめている文はどの文にあたるでし ○に⑩着段落に使われている ょう。 と本論の 言葉 を関 ・1文目が「科学技術」「国際的な協力」と 言葉 連付けて考えさせる。 あるので「なか1」になる。 ・3文目が「天気を予想し ・・・。 」とあるので, 考 「なか2・3」にあたる。 え る ・ ○筆者は,⑩段落で本論の2つの内容をまと 表 めて述べていますが,筆者がより強く伝え ○文 末表現に注目させ, 現 たいのは,1文目でしょうか,3文目でし 各 文の 役割 に気付かせ す ょうか。 る る。 ・1文目だと思う。理由は,2文目で,「わ 起 させ結論の たした ち の生活はいっそう便利 になって ○本論を想 書き ぶ りと結びつけさ いる。」と書いてあるので,「天気予報の精 せる。 度の向上」のことが伝えたいのだと思う。 ・3文目だと思う。本論の書き方で「答え」 ○逆 説となる「しかし」 から新たな「問い」が生み出されて「なか の 接続詞 の 働 きを前単 3」が書かれている。さらに,「しかし~ 元「生き物は円柱形」 起 させなが なのです。」と書いてあるので前の文より, の学習を想 ら考えさせる。 後の文を強く伝えたいのだと思う。 ・3文目の続きの4文目が「~したいもので す。」という『提案』の筆者の願いがこめ られているので3文目だと思う。 4 5 「筆者の結論の書き方」から第三次に生か せる内容を考える。 ○今日考えた筆者の ⑩ 段落の書き ぶ りの 中 で,自分の意見文に生かせることは何でし ょう。 ・結論は,自分の考えを書くだけではなく, 本論を短くまとめて書くとよい。 ・文末表現で,結論にこめられる思いの強さ が変わるので文末表現を大切にしていくと よい。 学 び 合 う ま と め る 書く① ○本論の 中に 出てきた 言 葉 を結論に用いると, 結びつきが明らかにな ることをつかませる。 ○本論の構成を元に,結 論を構成すると,読者 をより説得する結論に な るこ と を つ か ま せ る。 ○思考が 困 難 な児童に は,机間指導で本論と 結論を読ませること で,主張の書きぶりを とらえさせる。 伝え合う 6 意見交流をする。 ペア学習→全体交流 ○筆者の結論の書きぶ り から学んだ内容を自分 の主張に生かす工夫を 交流 させることで 深 め させる。 ○自分の考えと比較しな がら 友 達の考えを 聞 く ことで,考えをより 深 めさせる。 7 まとめる。 ○筆者の結論 書く② の書き ぶ り ○筆者の結論の書き方から自分の意見文に生 かせることを自分の 言 葉 でまとめまし ょ ○意見交流を ふまえ,筆 から,自分 う。 者の結論から得た自分 の意見文に の意見文に生かせる書 生かせる事 B評価の児童 き ぶ りを,自分なりに 柄 を書いて 自分の意見文の書きぶりに生かせる もう 一 度書くことによ いる。 工夫を書いている。 り,考えを深めさせる。 【 ノ ート・行 ・結論を書くときには,本論で述べた大切 動観察】 な言葉を選び,その順番に短くまとめて 書くとよい。そして,その文末表現を自 分の思いに応じて使うとよい。 8 振 り返りをする。 ○本 時の 授業 で学んだ筆 者の結論の書き ぶ りの 工夫を第三次での自分 た ち の意見文に生かす よう伝える。 5 10 板書計画 ・ ○ いと言結 自 ま によ葉論 分 と 応いをを の め じ 。そ 選 書 意 てしびく 見 使 て ,そ と 文 う,のき に とそ順に 生 よの番は か い文に, せ 。末短本 る 論 こ 表くで と 現ま述 を をとべ ま 自めた と 分て大 め の書切 よ 思くな う 。 し ~ し たか し ~ い も のな の で で す 。す 。 伝 よ え たり 強 いく 答 え → 問 い → な か 三 三 文 目 ・・ ・ 天 気 を 予 想 し ・・ ・ ← な か 二 ・ 三 6 な か 二 ・ 三 ⑩段落 134 筆者の撮影による写真 p. 天 気 予 報 の 精 度 の 向 上 一 文 目 ・・ ・ 科 学 技 術 国 際 的 な 協 力 ← な か 一 そ れ に 対 す る 手 立 て 予 想 す る こ と が 難 し い 現 象 「 天 な 気を か予 一想 す る 」 的 の本 中論 率 が 高 く な っ た わ け 十 一 め 月二 あ 十日 か⑩ を段 て 考落 えを よ探 うり 天 。、 気 自 を 分 予 の 想 意 す 見 る 文 に ど の よ 武 う 田 に 生 康 か 男 す 11 資 料 目指す「意見文」 文章と関連させた表・グラフ・写真 などの資料を提示する。 米の消費量の推移 「 全 国 の 米 の か伝はいこい米 し府おおンだ少 少若とか米はで農人 て 産れのり 生 ら統とまれくの農たが米米やこで二しいがり作三す業々一いな量て田、お 産 も的てすかか生家の転がをめとすつて働あまり十。でのつるぜはいんと米 量 大なも。らも産ので作余食んが。目いきりすの歳こ働高目の、、まぼては 」 切食さおもし量高すやりべな大このる手ま。仕まれく齢のでお年すでも、 にべみ米おれと齢。休始るどきれ理のがす私事でを人化理し米々。、身私 し物しが米ま消化 耕め量をなは由でいがもをの見数で由ょは減した近た たでい食をせ費、 を ま が 食 原 、 は す。 な 、 米 し 若 る の す は う。 作 少し か く な ち いあこべ食ん量食 すし減べ因食、 い大作ていと変。、 らてしさ食日 もるとらべ。はの すたっるのの米 た変りい人、化上米 れい、んべ本 のおでれたし減欧 め。てこ一欧の めなをな々二をの作 なる日の物人 で米すないか少米 、だきとつ米消 、仕体いは〇表グり くの本おでの すを。くとしし化 田かたがで化費 農事験こほ一しラを なでの米す主 。、日な思、続に がらた増すが量 家でしとと〇たフす っす米が。食 減、めえ。進の がすたがん年もは て。の作全で こ本るっ私けよ れののてはてり 、 少政、、パん減 減。こわどにの、る き 生ら国あ 記結 述論 にを す本 る論 。に 即 し た 【意見文 ① ② ③ で「 論問 をい 進 」「 め答 るえ 。」 の 形 ト】 文章構成 問い→答え の構成で論を進める。 非連続型テキストの効果的活用 文章と関連させた表・写真・図・グラフ等を取り入れる。また,それらから読み取れるこ とを記述する。 結論の記述 結論を本論に即しながら記述する。 ポイン 7