...

平成 23 年度 日薬 DEM 事業の概要報告

by user

on
Category: Documents
6

views

Report

Comments

Transcript

平成 23 年度 日薬 DEM 事業の概要報告
予定解禁日
2012 年 10 月 6 日
平成 23 年度 日薬 DEM 事業の概要報告
日本 薬剤 師会(日 薬)では、平成 23 年度 DEM(薬剤イベントモニタリング:Drug Event
Monitoring)事業として、平成 24 年 2 月に会員各位の協力を得て DPP-4 阻害薬(4 成分)によ
るイベント発現等の調査を行った。以下に、集計結果等の概要を報告する。
1.日薬 DEM 事業の目的
日薬では、薬局が医薬品の適正使用に一層貢献することを目的として全国の薬局に参加を
呼びかけて平成 14 年度より DEM 事業を継続的に実施している。
また、これを毎年実施することにより、以下の点について充実を図りたいと考えている。
①薬事法第七十七条の四の二において、薬剤師に副作用等報告の義務が課せられている
こと等を踏まえ、薬剤師会が、地域の薬局から副作用等の情報を迅速かつ的確に収集するた
めの基盤を整備すること
②参加した薬局に有益な事業成果をもたらすこと
③市販直後調査や臨床試験等に薬局が参加するようになった場合に、薬局が十分に対応
できるための能力を養成しておくこと
これまでのDEM事業
1)平成14年度
事業の立ち上げ段階であったことから、薬局薬剤師が「参加しやすいこと」に力点を置いて
事業を実施した。そこで、調査内容は極力簡単なものとし、「眠気」の発現頻度を調査した。
その結果、平成14年度は94,256件もの報告を集めることができ、薬局薬剤師には高い情報
収集能力があることを明らかにした。
・平成14年度事業のテーマ(抗アレルギー剤による眠気の発現頻度)
全報告数:94,256件
有効回答数:82,531件(87.6%)
2)平成15年度
平成15年度は「咳」の発現頻度を調査し、104,019件もの報告を集めることができた。
・平成15年度事業のテーマ(A-Ⅱ受容体拮抗剤による咳の発現頻度)
全報告数:104,019件
有効回答数:97,936件(94.2%)
報告薬局数(1件でも報告を行った薬局の数):12,058軒
3)平成16年度
プロトンポンプ阻害剤による味覚異常の発現をテーマとしたが、この時は発現頻度の調査
にとどまらず、もし、味覚異常が発現していた場合には、そのタイプや症状発現までの日数な
1
どについても報告を求め、調査内容の充実を試みた。
・平成16年度事業のテーマ(プロトンポンプ阻害剤による味覚異常)
・全報告数:76,301件
・有効回答数:73,165件(95.9%)
・報告薬局数(1件でも報告を行った薬局の数):12,511軒
4)平成17年度
HMG-CoA還元酵素阻害剤による症状発現をテーマとしたが、この時より、全国的にインタ
ーネットを利用した報告システムを導入した。この方法が浸透・定着すれば、報告用紙の回収
などの時間と労力の軽減が図れるばかりでなく、1枚の、限られたスペースの報告用紙を使う
方法と比べ、より多くの項目を調査することが可能になる。
そこで、従来は1つの症状(眠気など)に着目して調査を行ってきたが、平成17年度は、筋肉
痛、脱力感、そう痒感などの10症状を調査項目とした。また、これに伴い、薬剤師の患者への
聞き方は、「この薬を飲んで、おからだに変化はありませんか?」と、広くたずねることとした。
このように、調査項目の拡充を図りながら、181,603件もの報告を集めた点は評価できよう。
さらに、インターネットによる報告では、システム上の設定により、万一、入力もれ等の不備
があった場合には、送信時に注意を促すことができる。これにより、平成17年度では、有効デ
ータの割合を99.5%にまで高めることができた。
・平成17年度事業のテーマ(HMG-CoA還元酵素阻害剤による症状発現)
・全報告数:181,603件
・有効回答数:180,657件(99.5%)
・報告薬局数(1件でも報告を行った薬局の数):10,330軒
5)平成18年度
カルシウム拮抗剤によるイベント発現をテーマとし、インターネットによる報告方法を継続し
て実施し、過去最多の246,369件の報告を集めた。また、有効データの割合は99.4%と、前年
度と同様の結果を得ることができた。
解析方法については、従来の単純集計に加え、データマイニングの手法を試み、本法がDE
Mの結果解析において有用なものとなる可能性を確認した。
例えば、イベントの発現が「あり」の場合、その内容についても調査したが、該当する症状が
予め用意された8選択肢の中に無い場合、「それ以外」欄にて具体的記述(テキスト入力)を
求めた。ここで得られたデータをテキストマイニング手法で分析したところ、報告数が上位の
症状については、手作業による集計結果と一致した。手作業による集計は、膨大な手間と時
間を要し、さらには集計者の主観も入りやすい等、問題点も多いことから、今後、DEMの集計
結果の解析においてデータマイニングは有力なツールとなることが期待される。
・平成18年度事業のテーマ(カルシウム拮抗剤によるイベント発現の調査)
・全報告数:246,369件
2
・有効回答数:244,859件(99.4%)
・報告薬局数(1件でも報告を行った薬局の数):10,134軒
6)平成19年度
ビスホスホネート製剤によるイベント発現等の調査をテーマとし、リセドロン酸ナトリウム製
剤であるアクトネル錠(2.5mg、17.5mg)及びベネット錠(2.5mg、17.5mg)、アレンドロン酸ナトリ
ウム製剤であるフォサマック錠(5mg、35mg)及びボナロン錠(5mg、35mg)の4製剤について調
査をした。18年度と同様に解析方法として従来の単純集計に加え、データマイニング手法を
用いた解析を行った。
イベントでは8選択肢以外の「それ以外」の自由記述欄には少数ながら添付文書に記載さ
れていないイベントについての記述があり、これらをデータマイニングすることにより今まで明
らかになっていない副作用が見つかる可能性があると期待される。
・平成19年度事業のテーマ(ビスホスホネート製剤によるイベント発現等の調査)
・全報告数:65,384件
・有効回答数:65,073件(有効回答99.5%)
・報告薬局数(1件でも報告を行った薬局の数):9,924軒
7)平成20年度
超短時間型睡眠導入剤によるイベント発現等の調査をテーマとし、3成分20製剤について
調査をした。平成20年度より調査における統計上の信頼性を高めるため、調査実施日の全
処方箋受付枚数を「調査票2」にて調査した。また、解析方法として従来の単純集計に加え、
データマイニング手法を用いた解析を行った。
多くの患者で超短時間型睡眠導入剤が継続して処方どおり服用され、アルコールとは併用
されずに満足度を満たしている実態が概ね窺えた。
・平成20年度事業のテーマ(超短時間型睡眠導入剤によるイベント発現等の調査)
・全報告数:調査票1が52,980件、調査票2が9,513件
・有効回答数:調査票1が38,581件(有効回答72.8%)、調査票2が7,453件(有効回答
78.3%)
・報告薬局数(調査票2として):9,513軒
8)平成21年度
吸入ステロイド剤によるイベント発現等の調査をテーマとし、5成分26製剤について調査を
した。調査における統計上の信頼性を高めるため、調査実施日の全処方箋受付枚数、対象
患者数、調査票1の提出枚数を「調査票2」にて調査した。また、解析方法として従来の単純
集計に加え、データマイニング手法を用いた解析を行った。
患者の半数以上が薬剤師から吸入指導を受けていることより、薬剤師が吸入ステロイド剤
の吸入指導を通して患者の症状の安定化に関与することが出来たと思われる。
・平成21年度事業のテーマ(吸入ステロイド剤によるイベント発現等の調査)
3
・全報告数:調査票1が22,656件、調査票2が8,207件
・有効回答数:調査票1が20,782件(有効率91.73%)、調査票2が7,797件(有効率
95.00%)
・報告薬局数(調査票2として):8,207軒
9)平成22年度
SU剤による低血糖のイベント発現等の調査をテーマとし、7成分118製剤について調査をし
た。調査における統計上の信頼性を高めるため、調査実施日の全処方箋受付枚数、対象患
者数、調査票1の提出枚数を「調査票2」にて調査した。また、これまでと同様従来の単純集計
に加え、データマイニング手法を用いた解析を行った。
調査では、低血糖症状として「異常な空腹感」「手足のふるえ」「だるい」「冷や汗」が多く報告
された。また、「低血糖の症状を知っている」「低血糖の症状が現れた時の対処法を知っている
」と答えた患者は7割だったが、実際に「低血糖の症状を起こしたことがある」と答えた患者は2
割程度であり、低血糖の経験がない場合には低血糖に適切に対処できない傾向がみられた。
・平成22年度事業のテーマ(SU剤による低血糖のイベント発現等の調査)
・全報告数:調査票1が55,966件、調査票2が9,408件
・有効回答数:調査票1が52,816件(有効率94.4%)、調査票2が8,938件(有効率
95.0%)
・報告薬局数(調査票2として):9,408軒
なお、全体として、これまでのところ、DEMの調査はイベントの発現のみに注目したもので
あるため、得られた調査結果により、調査対象医薬品そのものの優劣を評価することはでき
ない点に留意する必要がある。
2.平成 23 年度事業の実施方法
(1)調査対象医薬品
平成 23 年 10 月時点で製造販売承認されている、以下の 4 成分 6 製品の DPP-4 阻害薬を
調査対象とした。シタグリプチン(2 製品)、アログリプチン(1 製品)、ビルダグリプチン(配合剤を
含む 2 製品)、リナグリプチン(1 製品)の各製剤。
(2)調査対象患者
平成 24 年 2 月 20 日(月)~2 月 26 日(日)の間に、調査当日に何らかの処方箋を持参した患
者のうち、薬歴から自薬局で調剤した DPP-4 阻害薬を服用中であると考えられる患者を調査対
象患者とした。
4
なお、薬局の事情により、上記期間の範囲内で参加日数を適宜減らすことは可としたが、調
査に参加すると決めた日は、全開局時間帯で全ての該当患者に調査を実施するよう求めた。
(3)調査項目
「調査票 1」の調査項目は平成 23 年度 調査票 1 の通りである。薬局において、薬剤師が調
査対象患者に対して以下の項目を原則統一した言葉で質問した。ただし、イベントの原因と疑
われる他の併用薬は薬剤師が判断した。これ以外の質問は会話の流れの中で薬剤師が聞き
取った。
12. 前回調剤日から今日(調査日)までの間に、「薬を飲んで何か変わったことはありませ
んでしたか。」
患者さんと会話できなかった、また調査を行うことへの承諾が得られなかった等、聞き取り調
査が実施できなかった場合には、設問 9 の囲み欄にチェックをして調査を終了とした。
今年度も調査における統計上の信頼性を高めるため、調査実施日の①1 日の処方箋枚
数、②対象患者数、③調査票 1 提出枚数、②と③が一致しない場合にはその理由を、調査
票 2 にて報告するよう依頼した。
(4)薬局掲示用ポスター等の配布
患者への協力依頼ポスターおよび「薬局メモ用紙」を都道府県薬剤師会経由で全会員薬局へ
配布した。配布枚数は 1 薬局各 1 枚の割合とし、「薬局メモ用紙」については各薬局にて適宜複
写して使用するよう依頼した。
(5)調査結果の収集
日薬にて、インターネット上に報告システム(報告画面)を作成し、原則、参加薬局はこれにア
クセスして報告を行うこととした。
なお、インターネット環境が十分に整っていない薬局に配慮し、報告用紙(紙媒体)による報告
も認めた。この場合には,都道府県薬剤師会(あるいは支部等)が記載済み報告用紙を回収
し、インターネット報告画面に調査結果を代理入力することとした。また、熊本県では独自のイ
ンターネット報告システムを構築していることから、これを使用して、電子データを日薬へ一括提
出することとした。
(6)集 計 作 業
日薬では収集したデータから不備のあったものを除外し、有効回答について調査項目ごとに集
計作業を行った。
5
3.平成 23 年度事業の集計結果
概要は以下のとおりであるが、本調査はイベントの発現等に注目したものであるため、その結
果から調査対象医薬品の優劣を評価できない点に留意する必要がある。
(1)報告件数
全報告数:調査票 1 が 45649 件、調査票 2 が 9486 件。
処方箋枚数や対象患者数等が正しく報告されていないデータや不備のあったデータを除外し
た後の有効回答数は、調査票 1 が 43435 件(有効率 95.1%)、調査票 2 が 9194 件(有効率
96.9%)であった。
(2)調査対象集団の妥当性
調査票 2 で報告された全処方箋枚数を基に、枚数別に 4 群(50 枚未満/日、50 枚以上 100
枚未満/日、100 枚以上 200 枚未満/日、200 枚以上/日)に分けた 1 日当たりの調査票 1
の枚数の分布を表 1 及び図 1 に示す。全体として薬局 1 日当たりの全処方箋枚数が増加する
のに伴い調査票 1 枚数が増加する傾向が確認でき、図 2 のとおり各群の調査票 1 の枚数の中
央値は増加傾向を示すことから、概ね対象患者を選定せずに調査したことが推測される。図 3
には、調査票 1 を提出した薬局を対象とした 1 日当たりの処方箋枚数と調査票 1 枚数の散布図
を示す。また、対象患者数に対する調査票 1 枚数の報告割合では、表 2 のとおり 7413 件中
6294 件の薬局で対象患者を 100%報告している。
調査票 2 にて調査日の対象患者数と調査票 1 の提出枚数が一致しなかった場合には、理由を
記載するよう依頼したが、その内訳は表 3 のとおりであった。
表 1 全処方箋枚数群別 1 日当たりの調査票 1 の枚数の分布
1 日当たりの調査
票 1 の枚数
0
0 超 1 未満
1 以上 2 未満
2 以上 3 未満
3 以上 4 未満
4 以上 5 未満
5 以上
合計
1 群(処方箋 50 枚未 2 群(処方箋 50 枚以
満)
上 100 枚未満)
枚数
1027
1777
1118
319
119
39
55
4454
割合%
23.1
39.9
25.1
7.2
2.7
0.9
1.2
100.0
枚数
612
875
947
494
264
118
190
3500
6
割合%
17.5
25.0
27.1
14.1
7.5
3.4
5.4
100.0
3 群(処方箋 100 枚
以上 200 枚未満)
枚数
185
187
210
169
127
82
142
1102
割合%
16.8
17.0
19.1
15.3
11.5
7.4
12.9
100.0
4 群(処方箋 200 枚
以上)
枚数
4
20
20
17
15
11
51
138
割合%
2.9
14.5
14.5
12.3
10.9
8.0
37.0
100.0
図 1 全処方箋枚数群別 1 日当たりの調査票 1 の枚数の分布
図 2 全処方箋枚数群別 1 日当たりの調査票 1 の枚数の中央値
7
図 3 1 日当たりの処方箋枚数と 1 日当たりの調査票 1 枚数の散布図
表 2 対象患者数に対する調査票 1 枚数の報告割合
調査票 1 の枚数/対象患者数
薬局数
100%超
143
100%
6294
90%以上 100%未満
179
80%以上 90%未満
267
70%以上 80%未満
155
60%以上 70%未満
121
50%以上 60%未満
105
50%未満
149
合計
7413
調査票 1 の枚数/対象患者数 割合
割合%
中央値
100.0
平均値
96.4
80%未満の薬局の割合
7.1
50%未満の薬局の割合
2.0
注:対象患者数が 0 であった 1781 件を除く。
8
表 3 ②調査日の対象患者数と③調査票 1 の提出枚数が一致しなかった理由と患者数
20 日
21 日
22 日
23 日
24 日
25 日
26 日
一致しない理由
(月)
(火)
(水)
(木)
(金)
(土)
(日)
調査漏れ
257
378
292
277
323
118
記入漏れ
24
31
21
26
29
20
調査拒否
3
1
5
3
0
7
調査困難
51
66
60
51
63
31
送信出来ず
27
17
15
17
16
23
来局せず
0
0
1
1
3
2
その他・不明
39
44
32
39
63
24
合計
401
537
426
414
497
225
9
合計
5
0
0
0
0
0
0
5
1650
151
19
322
115
7
241
2505
(3)調査項目ごとの集計結果
①調査日
調査期間中の調査日別患者数と参加薬局数の内訳は表 4 のとおりであった。
表 4 調査日別患者数と当日の参加薬局数
患者数
参加薬局数
7914
8939
8391
6496
7856
3770
69
43435
6720
6945
6839
6560
6770
5432
437
2 月 20 日(月)
2 月 21 日(火)
2 月 22 日(水)
2 月 23 日(木)
2 月 24 日(金)
2 月 25 日(土)
2 月 26 日(日)
合計
注:参加薬局数は重複あり。
②DPP-4 阻害薬を最初に服用した日
DPP-4 阻害薬を最初に服用した日は表 5 のとおりであった。DPP-4 阻害薬を最初に服用した日
から算出した服用期間は表 6 のとおりであった。
表 5 DPP-4 阻害薬を最初に服用した日
最初に服用した日
患者数
割合%
最初に服用した日
患者数
割合%
2009 年 12 月
445
1.0
2011 年 3 月
2243
5.2
2010 年 1 月
650
1.5
2011 年 4 月
2021
4.7
2010 年 2 月
787
1.8
2011 年 5 月
1906
4.4
2010 年 3 月
830
1.9
2011 年 6 月
2508
5.8
2010 年 4 月
722
1.7
2011 年 7 月
2763
6.4
2010 年 5 月
666
1.5
2011 年 8 月
2510
5.8
2010 年 6 月
723
1.7
2011 年 9 月
2313
5.3
2010 年 7 月
624
1.4
2011 年 10 月
2664
6.1
2010 年 8 月
592
1.4
2011 年 11 月
2627
6.0
2010 年 9 月
595
1.4
2011 年 12 月
2653
6.1
2010 年 10 月
729
1.7
2012 年 1 月
2593
6.0
2010 年 11 月
615
1.4
2012 年 2 月
1162
2.7
2010 年 12 月
932
2.1
不明
1390
3.2
2011 年 1 月
2779
6.4
合計
43435
100.0
2011 年 2 月
2393
5.5
10
表 6 DPP-4 阻害薬を最初に服用した日から算出した服用期間
服用期間
2 か月未満
2 か月以上~1 年未満
1 年以上~2 年未満
2 年以上
不明
合計
患者数
3755
24208
12200
1882
1390
43435
割合%
8.6
55.7
28.1
4.3
3.2
100.0
③患者の年齢
平均年齢は 67.6 歳、中央値年齢は 68.0 歳であった。対象患者の年齢分布は図 4 のとおりであ
る。
図 4 対象患者の年齢分布
④患者の性別
性別の内訳は男性 24881 名(57.3%)、女性 18554 名(42.7%)であった。
⑤喫煙
「あり」が 6724 名(15.5%)、「なし」が 29719 名(68.4%)、「不明」が 6992 名(16.1%)であった。
⑥飲酒
「あり」が 12885 名(29.7%)、「なし」が 23204 名(53.4%)、「不明」が 7346 名(16.9%)であった。
⑦DPP-4 阻害薬の前回調剤日
DPP-4 阻害薬の前回調剤日は表 7 のとおりであった。前回調剤日が無回答又は不明の調査票 1
は集計対象外とした。調査実施日当日を記載した調査票 1 は表 7 の集計には含まれていない。
11
表 7 DPP-4 阻害薬の前回調剤日
DPP-4 阻害薬の前回調剤日
患者数
8 月 31 日以前
割合%
118
0.3
9 月 1 日~9 月 30 日
37
0.1
10 月 1 日~10 月 31 日
99
0.2
11 月 1 日~11 月 30 日
483
1.1
12 月 1 日~12 月 31 日
3423
7.9
1 月 1 日~1 月 31 日
26417
61.3
2 月 1 日~2 月 25 日
12485
29.0
合計
43062
100.0
注:不明と記載した調査票 23 件は集計対象外とした。調査実施日当日を記載した 373 件は上記表には
含まれていない。
⑧前回調剤された DPP-4 阻害薬
前回調剤された DPP-4 阻害薬は表 8 のとおりであった。
表 8 前回調剤された DPP-4 阻害薬
成分名
商品名
シタグリプチン
グラクティブ錠 25mg
1104
2.5
グラクティブ錠 50mg
9374
21.5
グラクティブ錠 100mg
734
1.7
ジャヌビア錠 25mg
1572
3.6
ジャヌビア錠 50mg
17510
40.2
ジャヌビア錠 100mg
1074
2.5
ネシーナ錠 6.25mg
383
0.9
ネシーナ錠 12.5mg
974
2.2
5572
12.8
リオベル配合錠 LD
211
0.5
リオベル配合錠 HD
178
0.4
4719
10.8
127
0.3
43532
100.0
アログリプチン
患者数
ネシーナ錠 25mg
アログリプチン(配合錠)
ビルダグリプチン
エクア錠 50mg
リナグリプチン
トラゼンタ錠 5mg
合計
注:複数回答可
⑨1 日処方量
1 日処方量の内訳は表 9 のとおりであった。
12
割合%
表 9 1 日処方量
成分名
シタグリプチン
1 錠あたりの用量
25mg
50mg
100mg
アログリプチン
6.25mg
12.5mg
25mg
アログリプチン
(配合錠)
LD(25 ㎎含有)
ビルダグリプチン
HD(25 ㎎含有)
50mg
リナグリプチン
5mg
錠数
患者数
0.3
0.5
1
1.5
2
3
4
0.3
0.5
1
1.5
2
3
4
7
0.5
1
2
0.5
1
2
3
不明
0.5
1
2
不明
0.25
0.5
1
2
3
0.5
1
1
0.2
0.5
1
1.5
2
3
3.5
0.5
1
2
注:複数回答可
13
1
27
2478
1
155
9
5
1
193
25371
14
1297
4
1
3
2
1795
11
6
350
25
2
1
49
850
74
1
4
113
5440
13
1
8
203
178
1
35
1447
1
3232
2
1
1
124
2
各用量におけ
る割合%
0.0
1.0
92.6
0.0
5.8
0.3
0.2
0.0
0.7
94.4
0.1
4.8
0.0
0.0
0.0
0.1
99.3
0.6
1.6
91.4
6.5
0.5
0.1
5.0
87.3
7.6
0.0
0.1
2.0
97.6
0.2
0.0
3.8
96.2
100.0
0.0
0.7
30.7
0.0
68.5
0.0
0.0
0.8
97.6
1.6
⑩服用時点
服用時点の内訳は表 10 のとおりであった。「その他」の回答には起床時(16 件)、透析終了時
(2 件)等があった。
表 10 服用時点
服用時点
患者数
割合%
朝
41994
89.4
昼
397
0.8
夕
4471
9.5
寝る前
63
0.1
その他
36
0.1
46961
100.0
合計
注:複数回答可
⑪前回調剤日からの併用薬
「糖尿病治療薬あり」と回答したのは 29083 名(全患者数に対して 67.0%)、「糖尿病治療薬以外あり」
と回答したのは 23819 名(54.8%)(以上、複数回答可)、「なし」は 2833 名(6.5%)であった。「糖尿病治
療薬あり」の内訳を表 11 に、糖尿病治療薬の組み合わせの主な内訳を表 12 に示す。DPP-4 阻害
薬には糖尿病治療薬として SU 剤が最も多く併用されており、糖尿病治療薬の組み合わせとしては
DPP-4 阻害薬+SU 剤の組み合わせが最も多かった。
表 11 糖尿病治療薬「あり」の内訳
糖尿病治療薬
全
患
者
数
(n=43435)に対する
割合%
患者数
ビグアナイド系
10884
25.1
チアゾリジン系
4769
11.0
αGI
7007
16.1
947
2.2
18379
42.3
44
0.1
1688
3.9
563
1.3
速効型インスリン分泌促進薬
SU 剤
GLP-1 アナログ
インスリン
その他
注:複数回答可
14
表 12 糖尿病治療薬の組み合わせの主な内訳
糖尿病治療薬の組み合わせ
全患者数
(n=43435)に
対する割合%
患者数
DPP-4 阻害薬+SU 剤
9007
20.7
DPP-4 阻害薬+ビグアナイド系
3553
8.2
DPP-4 阻害薬+ビグアナイド系+SU 剤
3551
8.2
DPP-4 阻害薬+αGI
2008
4.6
DPP-4 阻害薬+αGI+SU 剤
1896
4.4
DPP-4 阻害薬+チアゾリジン系
1318
3.0
DPP-4 阻害薬+チアゾリジン系+SU 剤
1186
2.7
838
1.9
DPP-4 阻害薬+ビグアナイド系+αGI+SU 剤
設問 10 以降「患者さんと会話できなかった、また調査を行うことへの承諾が得られなかった等、聞き
取り調査が実施できなかった」場合は、設問 9 までで調査終了とした。設問 10 以降回答を得られな
かったのは 3458 件(8.0%)、設問 10 以降回答が得られたのは 39977 件(92.0%)であった。回答を得
られなかった 3458 件は、設問 10 以降の回答に「質問出来ず又は無回答」とした。
⑫現在、薬物療法中の疾患はありますか。
現在の薬物療法中の疾患を質問したところ、表 13 のとおり「あり」が 77.2%であった。「あり」の場
合の疾患は表 14 のとおり「高血圧」が最も多く、選択肢以外の「その他」の主な内訳は表 15 の
とおりであった。
表 13 薬物療法中の疾患
患者数
割合%
あり
33520
77.2
なし
5639
13.0
質問出来ず又は無回答
4276
9.8
43435
100.0
合計
表 14 「あり」の場合の疾患
回答患者数
(n=39159)に対す
る割合%
患者数
腎疾患
1118
2.9
肝疾患
1443
3.7
心臓疾患
5694
14.5
脂質異常症
16005
40.9
高血圧
21910
56.0
938
2.4
8535
21.8
喘息
その他
注:複数回答可
15
表 15 「その他」の疾患の主な内訳
回答患者数
(n=39159)に対する
割合%
患者数
高尿酸血症
914
2.3
骨粗しょう症
630
1.6
前立腺肥大
514
1.3
消化器疾患
422
1.1
逆流性食道炎
420
1.1
甲状腺疾患
410
1.0
不眠症
377
1.0
便秘
363
0.9
脳梗塞
351
0.9
精神科疾患
304
0.8
緑内障
275
0.7
認知症
263
0.7
胃炎
244
0.6
関節リウマチ
200
0.5
白内障
193
0.5
腰痛
173
0.4
皮膚疾患
157
0.4
眼疾患
136
0.3
花粉症
124
0.3
うつ病
121
0.3
注:複数回答可
⑬現在、いずれかを実施していますか。
食事療法と運動療法の実施について質問したところ、回答を得られたのは表 16 のとおり 33635 名で
あり、その回答の内容は表 17 のとおりであった。
表 16 食事療法・運動療法の実施
全患者数
(n=43435)に対する
割合%
患者数
回答あり
質問出来ず又は無回答
16
33635
77.4
9800
22.6
表 17 回答ありの内容
回答患者数
(n=33635)に対す
る割合%
患者数
食事療法
16083
47.8
運動療法
11413
33.9
実施していない
13865
41.2
注:複数回答可
⑭前回調剤日から今日(調査日)までのイベントの発現
「薬を飲んで何か変わったことはありませんでしたか」と質問し、「あった」の場合はイベントの内容を
調査した。表 18 に結果を示す。
表 18 前回調剤日から調査日までのイベントの発現
患者数
あった
なかった
質問出来ず又は無回答
合計
割合%
2552
5.9
36617
84.3
4266
9.8
43435
100.0
⑮イベントの内容
「あった」と回答した場合のイベントの内容については、低血糖症状の項目として「頭痛」「あくびが出
やすい」「目のちらつき」「吐き気」「異常な空腹感」「手足のふるえ」「だるい」「冷や汗」「動悸」の 9 選
択肢を用意し、低血糖症状以外の項目として「胃炎」「腹部不快感」「腹痛」「腹部膨満」「下痢」「便
秘」「口内炎」「歯周炎」「ふらつき(浮動性めまい)」「回転性めまい」「感覚鈍麻」「浮腫」「不整脈」
「咳」「息苦しい」「鼻咽頭炎」「発疹」「筋肉痛」「その他」の 19 選択肢を用意し、複数回答可とした。イ
ベントの内容とイベントの原因と疑われる他の併用薬を表 19、成分別のイベントの内容を表 20 に
示す。なお、アログリプチンの数値はアログリプチン/ピオグリタゾン配合錠の数値も合計した値で
ある。
「その他」を報告したのは 730 件、自由記載のイベント件数は 813 件(他の選択肢との重複を含む)
であった。イベントの自由記載の内訳を表 21 に、成分別の自由記載の内訳を表 22 に示す。
17
表 19 イベントの内容とイベントの原因と疑われる他の併用薬
イベントの原因と疑われる他の併用薬
患者数
対象患
者数
(n=391
69)に
対する
割合%
あり
患者数
なし
発現患者
数に対す
る割合%
患者数
不明
発現患者
数に対す
る割合%
患者数
発現患者
数に対す
る割合%
低血糖症状の項目
低血糖症状以外の項目
94
0.2
38
40.4
27
28.7
29
30.9
あくびが出やすい
107
0.3
49
45.8
25
23.4
33
30.8
目のちらつき
115
0.3
62
53.9
22
19.1
31
27.0
87
0.2
42
48.3
19
21.8
26
29.9
異常な空腹感
174
0.4
126
72.4
27
15.5
21
12.1
手足のふるえ
96
0.2
59
61.5
19
19.8
18
18.8
だるい
210
0.5
117
55.7
44
21.0
49
23.3
冷や汗
119
0.3
79
66.4
20
16.8
20
16.8
動悸
102
0.3
62
60.8
14
13.7
26
25.5
胃炎
腹部不快感
97
161
0.2
0.4
51
88
52.6
54.7
17
30
17.5
18.6
29
43
29.9
26.7
55
0.1
30
54.5
16
29.1
9
16.4
腹部膨満
124
0.3
75
60.5
26
21.0
23
18.5
下痢
152
0.4
77
50.7
32
21.1
43
28.3
便秘
417
1.1
212
50.8
98
23.5
107
25.7
口内炎
57
0.1
32
56.1
10
17.5
15
26.3
歯周炎
36
0.1
19
52.8
11
30.6
6
16.7
344
0.9
203
59.0
54
15.7
87
25.3
回転性めまい
40
0.1
22
55.0
7
17.5
11
27.5
感覚鈍麻
24
0.1
15
62.5
3
12.5
6
25.0
144
0.4
93
64.6
15
10.4
36
25.0
不整脈
39
0.1
21
53.8
7
17.9
11
28.2
咳
86
0.2
36
41.9
27
31.4
23
26.7
息苦しい
52
0.1
18
34.6
11
21.2
23
44.2
鼻咽頭炎
36
0.1
13
36.1
12
33.3
11
30.6
発疹
71
0.2
31
43.7
13
18.3
27
38.0
筋肉痛
80
0.2
49
61.3
11
13.8
20
25.0
その他
730
1.9
296
40.5
178
24.4
256
35.1
頭痛
吐き気
腹痛
ふらつき(浮動性めまい)
浮腫
注:複数回答可。対象患者数は質問出来ず又は無回答 4266 例を除く。自由記載で上記イベントに合致した
ものは合計して集計した。
18
表 20 成分別イベントの内容
成分名
シタグリプチン
患者数
対象患者数
28280
アログリプチン
割合%
100.0
患者数
6541
割合%
100.0
ビルダグリプチ
ン
患者数
割合%%
4226
100.0
リナグリプチン
患者数
104
割合%
100.0
71
0.3
16
0.2
7
0.2
0
0.0
あくびが出やすい
80
0.3
18
0.3
8
0.2
1
1.0
目のちらつき
76
0.3
20
0.3
19
0.4
0
0.0
吐き気
64
0.2
15
0.2
8
0.2
0
0.0
異常な空腹感
118
0.4
27
0.4
28
0.7
1
1.0
手足のふるえ
73
0.3
12
0.2
10
0.2
1
1.0
だるい
159
0.6
27
0.4
24
0.6
0
0.0
冷や汗
92
0.3
18
0.3
9
0.2
0
0.0
動悸
72
0.3
22
0.3
8
0.2
0
0.0
71
127
0.3
0.4
12
0.2
24
0.4
14
9
0.3
0.2
0
1
0.0
1.0
腹痛
38
0.1
10
0.2
6
0.1
1
1.0
腹部膨満
85
0.3
28
0.4
11
0.3
0
0.0
下痢
106
0.4
30
0.5
14
0.3
2
1.9
便秘
281
1.0
78
1.2
56
1.3
2
1.9
口内炎
40
0.1
10
0.2
7
0.2
0
0.0
歯周炎
27
0.1
5
0.1
4
0.1
0
0.0
235
0.8
67
1.0
41
1.0
1
1.0
回転性めまい
30
0.1
7
0.1
3
0.1
0
0.0
感覚鈍麻
18
0.1
4
0.1
2
0.0
0
0.0
浮腫
95
0.3
29
0.4
19
0.4
1
1.0
不整脈
30
0.1
5
0.1
4
0.1
0
0.0
咳
63
0.2
13
0.2
10
0.2
0
0.0
息苦しい
34
0.1
6
0.1
11
0.3
1
1.0
鼻咽頭炎
28
0.1
6
0.1
2
0.0
0
0.0
発疹
46
0.2
15
0.2
10
0.2
0
0.0
筋肉痛
61
0.2
10
0.2
9
0.2
0
0.0
その他
519
1.8
120
1.8
89
2.1
2
注:複数回答可。対象患者数は質問出来ず又は無回答 4266 例を除く。自由記載で上記イベントに合致した
ものは合計して集計した。複数成分併用 18 例を除く、複数成分併用にはイベントの報告がなかった。
。
1.9
低血糖症状の項目
頭痛
低血糖症状以外の項目
胃炎
腹部不快感
ふらつき(浮動性めまい)
19
表 21 イベント「その他」(自由記載欄)の主な報告内容とイベントの原因と疑われる他の併用薬
対象患
イベントの原因と疑われる他の併用薬
者数
「その他」のイベント
患者数 (n=3916
あり
なし
不明
9)に対
発現患者
発現患者
発現患者
する割
数に対す
数に対す
患者数
患者数
数に対す
患者数
合%
る割合%
る割合%
る割合%
口渇
50
0.1
24
48.0
13
26.0
13
26.0
痒み
45
0.1
14
31.1
11
24.4
20
44.4
眠気
35
0.1
18
51.4
7
20.0
10
28.6
痺れ
29
0.1
9
31.0
9
31.0
11
37.9
血糖低下
28
0.1
26
92.9
2
7.1
0
0.0
体重増加
27
0.1
11
40.7
5
18.5
11
40.7
食欲不振
25
0.1
8
32.0
5
20.0
12
48.0
放屁
17
0.0
8
47.1
7
41.2
2
11.8
体重減少
16
0.0
2
12.5
9
56.3
5
31.3
頻尿
14
0.0
5
35.7
2
14.3
7
50.0
血圧上昇
13
0.0
6
46.2
5
38.5
2
15.4
胸やけ
12
0.0
6
50.0
3
25.0
3
25.0
味覚障害
12
0.0
5
41.7
2
16.7
5
41.7
血糖上昇
10
0.0
2
20.0
2
20.0
6
60.0
冷え
10
0.0
3
30.0
3
30.0
4
40.0
空腹感
9
0.0
5
55.6
2
22.2
2
22.2
こむら返り
8
0.0
3
37.5
1
12.5
4
50.0
血圧低下
8
0.0
6
75.0
2
25.0
0
0.0
食欲増加
8
0.0
2
25.0
4
50.0
2
25.0
脱力感
8
0.0
7
87.5
0
0.0
1
12.5
鼻血
8
0.0
4
50.0
1
12.5
3
37.5
気分不良
8
0.0
2
25.0
1
12.5
5
62.5
足のつり
8
0.0
2
25.0
1
12.5
5
62.5
眼のかすみ
7
0.0
1
14.3
1
14.3
5
71.4
ぼーっとする
7
0.0
5
71.4
0
0.0
2
28.6
不眠
7
0.0
3
42.9
2
28.6
2
28.6
げっぷ
6
0.0
3
50.0
2
33.3
1
16.7
胸痛
6
0.0
0
0.0
1
16.7
5
83.3
疲労感
6
0.0
3
50.0
0
0.0
3
50.0
疼痛
6
0.0
2
33.3
1
16.7
3
50.0
ほてり
6
0.0
3
50.0
1
16.7
2
33.3
眼乾燥
5
0.0
3
60.0
0
0.0
2
40.0
胸が苦しい
5
0.0
1
20.0
0
0.0
4
80.0
上気道感染
5
0.0
0
0.0
4
80.0
1
20.0
肝機能検査異常
5
0.0
3
60.0
0
0.0
2
40.0
肩こり
5
0.0
2
40.0
1
20.0
2
40.0
20
「その他」のイベント
患者数
対象患
者数
(n=3916
9)に対
する割
合%
イベントの原因と疑われる他の併用薬
あり
患者数
なし
発現患者
数に対す
る割合%
患者数
不明
発現患者
数に対す
る割合%
発現患者
患者数
数に対す
る割合%
腰痛
5
0.0
1
20.0
1
20.0
3
60.0
耳鳴り
5
0.0
0
0.0
1
20.0
4
80.0
尿臭
5
0.0
2
40.0
0
0.0
3
60.0
発熱
5
0.0
2
40.0
2
40.0
1
20.0
発赤
5
0.0
4
80.0
0
0.0
1
20.0
立ちくらみ
5
0.0
4
80.0
0
0.0
1
20.0
意識消失
5
0.0
3
60.0
0
0.0
2
40.0
注:複数回答可。対象患者数は質問出来ず又は無回答 4266 例を除く。
表 22 イベント「その他」(自由記載欄)の主な報告内容 成分別
成分名
対象患者数
添付文書に記載あり
添付文書に記載なし
口渇(32)、痒み(31)、眠気(25)、食欲不振
(20)、痺れ(15)、体重減少(13)、味覚障害、放
屁(11)、血圧上昇、胸やけ(10)、頻尿(9)、血糖
上昇(8)、血圧低下、足のつり、脱力感(7)*、ぼ
ーっとする、食欲増加、疲労感(6)、眼のかす
み、こむら返り、ほてり、胸痛、腰痛、鼻血、不
眠、立ちくらみ、冷え、疼痛(5)、HbA1c 上昇、げ
っぷ、眼乾燥、肩こり、耳鳴り、気分不良、胸が
苦しい(4)、つり、甘い物がほしい、眼充血、胸
部圧迫感、視界不良、腎機能低下、尿臭、発
赤、寝汗、舌炎、頭重感(3)他
シタグリプチン
28280
体重増加(19)、血糖低
下(14)、空腹感(6)、意
識消失(5)、上気道感
染、肝機能検査異常(4)
他
アログリプチン
6541
血糖低下(9)、痒み(8)、 口渇(12)、体重増加(6)、放屁、眠気(5)、血圧
痺れ(7)他
上昇、食欲不振、頻尿(3)他
4226
痒み(6)、血糖低下(5)
他
ビルダグリプチ
ン
痺れ(7)、口渇(6)、眠気(4)、冷え(3)他
注:()内は報告件数を示し複数回答可。対象患者数は質問出来ず又は無回答 4266 名を除く。リナグリプ
チンには 3 件以上の自由記載の報告がなかった。複数成分併用 18 例を除く、複数成分併用にはイベントの
報告がなかった。添付文書に記載のあり・なしは、DEM 実施時点(平成 24 年 2 月)における添付文書により
判断した。*は DEM 事業実施時点においては添付文書の副作用の項に記載はなかったが、その後(2012
年 4 月)の改訂で追記されている。
⑯上記のうち重篤な(何らかの対処が必要と思われる)イベントがありましたか。
設問 12 でイベントが「あった」と回答した場合に、上記のうち重篤な(何らかの対処が必要と思われる)
イベントがあったかを調査したところ、内訳は表 23 のとおり重篤なイベントは 11.3%であった。各項目に
ついて重篤の割合が高いイベントを表 24 に示す。
21
表 23 重篤なイベントの有無
回答患者数(n=2552)
に対する割合%
患者数
はい
289
11.3
いいえ
2263
88.7
合計
2552
100.0
表 24 重篤の割合が高いイベント
重篤なイベント
合計
患者数
患者数
重篤でないイベント
合計患者
数に対す
る割合%
合計患者
数に対す
る割合%
患者数
冷や汗
119
30
25.2
89
74.8
動悸
102
21
20.6
81
79.4
異常な空腹感
174
32
18.4
142
81.6
手足のふるえ
96
17
17.7
79
82.3
口内炎
57
10
17.5
47
82.5
⑰薬局の対応
設問 12 でイベントが「あった」と回答した場合に、薬局の対応を調査したところ、対応は表 25 のとおりで
あった。その他の自由記載のなかには、経過観察(109 件)、低血糖時の対処法を指導(49 件)、ブドウ
糖を渡した(40 件)、対応せず(29 件)、治療薬を使用中(22 件)等の回答があった。
表 25 薬局の対応
薬局の対応
回答患者数
(n=2552)に対する
割合%
患者数
処方医に相談したかを患者に確認した
1303
51.1
43
1.7
患者に、処方医へ相談するよう助言した
668
26.2
すぐに回復したので対応しなかった
498
19.5
厚生労働省の「医薬品安全性情報報告制度」に報告した
2
0.1
服薬情報提供書を作成し処方医に渡した
8
0.3
548
21.5
薬剤師が処方医へ連絡した
その他
注:複数回答可
22
(4)群別の集計
イベントの発現について、服用期間別(表 26)、薬物療法中の疾患別(表 27)に項目ごとの発現件数
を示した。薬物療法中の疾患別では、該当する疾患がない患者を対照としてイベントの発現を比較
した。表 27 中の RR(リスク比)は、対照群のイベント発現率を 1 とした場合のイベント発現率の比で
ある。
表 26 DPP-4 阻害薬の服用期間とイベント
DPP-4 阻害薬の服用
期間
合計
患者数
2 か月未満
割合%
合計
患者
数に
対す
る割
合%
患者
数
2 か月以上
~1 年
患者
数
合計
患者
数に
対す
る割
合%
1 年以上~2 年
患者数
合計
患者
数に
対す
る割
合%
2 年以上
合計
患者
数に
対す
る割
合%
患者
数
37988
100.0
3313
8.7
21900
57.7
11072
29.2
1703
4.5
91
0.2
18
19.8
48
52.7
22
24.2
3
3.3
あくびが出やすい
101
0.3
11
10.9
59
58.4
27
26.7
4
4.0
目のちらつき
107
0.3
9
8.4
73
68.2
22
20.6
3
2.8
85
0.2
12
14.1
52
61.2
20
23.5
1
1.2
異常な空腹感
166
0.4
19
11.4
96
57.8
43
25.9
8
4.8
手足のふるえ
91
0.2
10
11.0
51
56.0
26
28.6
4
4.4
だるい
202
0.5
31
15.3
105
52.0
58
28.7
8
4.0
冷や汗
116
0.3
16
13.8
65
56.0
30
25.9
5
4.3
動悸
99
0.3
18
18.2
53
53.5
25
25.3
3
3.0
胃炎
95
0.3
14
14.7
54
56.8
27
28.4
0
0.0
157
0.4
19
12.1
89
56.7
46
29.3
3
1.9
52
0.1
6
11.5
36
69.2
10
19.2
0
0.0
腹部膨満
119
0.3
15
12.6
68
57.1
35
29.4
1
0.8
下痢
149
0.4
20
13.4
80
53.7
43
28.9
6
4.0
便秘
401
1.1
42
10.5
251
62.6
93
23.2
15
3.7
口内炎
55
0.1
7
12.7
31
56.4
15
27.3
2
3.6
歯周炎
35
0.1
3
8.6
18
51.4
11
31.4
3
8.6
333
0.9
47
14.1
192
57.7
79
23.7
15
4.5
回転性めまい
39
0.1
6
15.4
24
61.5
8
20.5
1
2.6
感覚鈍麻
22
0.1
4
18.2
16
72.7
2
9.1
0
0.0
137
0.4
18
13.1
77
56.2
36
26.3
6
4.4
不整脈
39
0.1
2
5.1
18
46.2
19
48.7
0
0.0
咳
84
0.2
5
6.0
48
57.1
27
32.1
4
4.8
息苦しい
51
0.1
5
9.8
32
62.7
14
27.5
0
0.0
鼻咽頭炎
34
0.1
4
11.8
18
52.9
12
35.3
0
0.0
発疹
70
0.2
8
11.4
42
60.0
20
28.6
0
0.0
筋肉痛
76
0.2
8
10.5
43
56.6
25
32.9
0
0.0
対象患者数
低血糖症状の項目
頭痛
吐き気
低血糖症状以外の項目
腹部不快感
腹痛
ふらつき(浮動性めまい)
浮腫
注:複数回答可。対象患者数は質問出来ず又は無回答及び不明 5447 例を除く。
23
表 27 薬物療法中の疾患(腎疾患・肝疾患)とイベント
頭痛
腎疾患(n=38490)
肝疾患(n=38490)
なし
あり
なし
あり
37401
1089
37067
1423
患者数
患者
数
割合%
割合
%
RR
95%CI
患者数
割合%
患者
数
割合%
RR
95%CI
87
0.2
3
0.3
1.2
0.38
3.74
84
0.2
6
0.4
1.9 0.81
4.25
あくびが出やすい
103
0.3
2
0.2
0.7
0.16
2.70
99
0.3
6
0.4
1.6 0.69
3.59
目のちらつき
108
0.3
4
0.4
1.3
0.47
3.44
107
0.3
5
0.4
1.2 0.50
2.98
78
0.2
4
0.4
1.8
0.65
4.80
74
0.2
8
0.6
2.8 1.36
5.83
異常な空腹感
166
0.4
4
0.4
0.8
0.31
2.23
162
0.4
8
0.6
1.3 0.63
2.61
手足のふるえ
91
0.2
4
0.4
1.5
0.56
4.10
85
0.2
10
0.7
3.1 1.59
5.89
だるい
201
0.5
6
0.6
1.0
0.46
2.30
195
0.5
12
0.8
1.6 0.90
2.86
冷や汗
118
0.3
0
0.0
0.0
-
110
0.3
8
0.6
1.9 0.93
3.88
96
0.3
3
0.3
1.1
0.34
3.38
93
0.3
6
0.4
1.7 0.74
3.83
92
151
0.2
0.4
3
7
0.3
0.6
1.1
1.6
0.36
0.75
3.53
3.39
91
152
0.2
0.4
4
6
0.3
0.4
1.1 0.42
1.0 0.46
3.11
2.32
51
0.1
4
0.4
2.7
0.98
7.44
50
0.1
5
0.4
2.6 1.04
6.52
腹部膨満
118
0.3
6
0.6
1.7
0.77
3.96
118
0.3
6
0.4
1.3 0.58
3.00
下痢
138
0.4
11
1.0
2.7
1.49
5.04
138
0.4
11
0.8
2.1 1.13
3.83
便秘
394
1.1
15
1.4
1.3
0.78
2.18
397
1.1
12
0.8
0.8 0.44
1.39
口内炎
57
0.2
0
0.0
0.0
-
-
54
0.1
3
0.2
1.4 0.45
4.62
歯周炎
35
0.1
1
0.1
1.0
0.13
7.16
33
0.1
3
0.2
2.4 0.73
7.71
326
0.9
13
1.2
1.4
0.79
2.38
322
0.9
17
1.2
1.4 0.85
2.23
回転性めまい
37
0.1
2
0.2
1.9
0.45
7.69
35
0.1
4
0.3
3.0 1.06
8.36
感覚鈍麻
19
0.1
5
0.5
9.0
3.38
24.16
20
0.1
4
0.3
5.2 1.78 15.22
134
0.4
8
0.7
2.1
1.01
4.17
137
0.4
5
0.4
1.0 0.39
2.32
不整脈
38
0.1
1
0.1
0.9
0.12
6.58
38
0.1
1
0.1
0.7 0.09
4.99
咳
78
0.2
5
0.5
2.2
0.89
5.43
80
0.2
3
0.2
1.0 0.31
3.09
息苦しい
51
0.1
1
0.1
0.7
0.09
4.87
49
0.1
3
0.2
1.6 0.50
5.11
鼻咽頭炎
34
0.1
1
0.1
1.0
0.14
7.37
32
0.1
3
0.2
2.4 0.75
7.97
発疹
62
0.2
6
0.6
3.3
1.44
7.67
63
0.2
5
0.4
2.1 0.83
5.13
筋肉痛
75
0.2
3
0.3
1.4
0.43
4.35
77
0.2
1
0.1
0.3 0.05
2.43
吐き気
動悸
胃炎
腹部不快感
腹痛
ふらつき(浮動性めまい)
浮腫
-
注:複数回答可。対象患者数は質問出来ず又は無回答 4945 例を除く。
24
表 27(つづき) 薬物療法中の疾患(心臓疾患・脂質異常症)とイベント
心臓疾患(n=38490)
脂質異常症(n=38490)
なし
あり
なし
あり
32917
5573
22738
15752
患者
数
割合%
患者
数
割合%
RR
95%CI
患者数
割合%
患者
数
割合%
RR
95%CI
頭痛
78
0.2
12
0.2
0.9 0.50
1.67
54
0.2
36
0.2
1.0 0.63
1.47
あくびが出やすい
91
0.3
14
0.3
0.9 0.52
1.59
68
0.3
37
0.2
0.8 0.53
1.17
目のちらつき
90
0.3
22
0.4
1.4 0.91
2.30
68
0.3
44
0.3
0.9 0.64
1.36
吐き気
68
0.2
14
0.3
1.2 0.68
2.16
50
0.2
32
0.2
0.9 0.59
1.44
異常な空腹感
144
0.4
26
0.5
1.1 0.70
1.62
106
0.5
64
0.4
0.9 0.64
1.19
手足のふるえ
82
0.2
13
0.2
0.9 0.52
1.68
51
0.2
44
0.3
1.2 0.83
1.86
だるい
174
0.5
33
0.6
1.1 0.77
1.62
109
0.5
98
0.6
1.3 0.99
1.70
冷や汗
100
0.3
18
0.3
1.1 0.64
1.75
62
0.3
56
0.4
1.3 0.91
1.87
77
0.2
22
0.4
1.7 1.05
2.71
56
0.2
43
0.3
1.1 0.75
1.65
86
125
0.3
0.4
9
33
0.2
0.6
0.6 0.31
1.6 1.06
1.23
2.29
58
92
0.3
0.4
37
66
0.2
0.4
0.9 0.61
1.0 0.76
1.39
1.42
41
0.1
14
0.3
2.0 1.10
3.70
36
0.2
19
0.1
0.8 0.44
1.33
腹部膨満
105
0.3
19
0.3
1.1 0.66
1.74
72
0.3
52
0.3
1.0 0.73
1.49
下痢
128
0.4
21
0.4
1.0 0.61
1.54
99
0.4
50
0.3
0.7 0.52
1.02
便秘
353
1.1
56
1.0
0.9 0.71
1.24
258
1.1
151
1.0
0.8 0.69
1.03
口内炎
47
0.1
10
0.2
1.3 0.64
2.49
33
0.1
24
0.2
1.0 0.62
1.78
歯周炎
30
0.1
6
0.1
1.2 0.49
2.84
18
0.1
18
0.1
1.4 0.75
2.77
280
0.9
59
1.1
1.2 0.94
1.65
211
0.9
128
0.8
0.9 0.70
1.09
回転性めまい
33
0.1
6
0.1
1.1 0.45
2.56
20
0.1
19
0.1
1.4 0.73
2.57
感覚鈍麻
18
0.1
6
0.1
2.0 0.78
4.96
13
0.1
11
0.1
1.2 0.55
2.73
113
0.3
29
0.5
1.5 1.01
2.28
82
0.4
60
0.4
1.1 0.76
1.47
不整脈
15
0.0
24
0.4
9.5 4.96 18.00
20
0.1
19
0.1
1.4 0.73
2.57
咳
61
0.2
22
0.4
2.1 1.31
3.47
44
0.2
39
0.2
1.3 0.83
1.97
息苦しい
37
0.1
15
0.3
2.4 1.32
4.36
30
0.1
22
0.1
1.1 0.61
1.83
鼻咽頭炎
23
0.1
12
0.2
3.1 1.53
6.19
17
0.1
18
0.1
1.5 0.79
2.96
発疹
52
0.2
16
0.3
1.8 1.04
3.18
43
0.2
25
0.2
0.8 0.51
1.37
筋肉痛
66
0.2
12
0.2
1.1 0.58
1.99
34
0.1
44
0.3
1.9 1.19
2.92
動悸
胃炎
腹部不快感
腹痛
ふらつき(浮動性めまい)
浮腫
注:複数回答可。対象患者数は質問出来ず又は無回答及び不明 4945 例を除く
25
表 27(つづき) 薬物療法中の疾患(高血圧・喘息)とイベント
高血圧(n=38490)
喘息(n=38490)
なし
あり
なし
あり
16977
21513
37572
918
患者数
割合
%
患者数
割合
%
患者数
割合%
患者
数
頭痛
35
0.2
55
0.3
1.2 0.81
1.89
84
0.2
6
0.7
2.9 1.28
6.68
あくびが出やすい
48
0.3
57
0.3
0.9 0.64
1.38
104
0.3
1
0.1
0.4 0.05
2.82
目のちらつき
56
0.3
56
0.3
0.8 0.55
1.14
112
0.3
0
0.0
0.0
吐き気
45
0.3
37
0.2
0.6 0.42
1.00
78
0.2
4
0.4
2.1 0.77
5.72
異常な空腹感
73
0.4
97
0.5
1.0 0.77
1.42
164
0.4
6
0.7
1.5 0.66
3.37
手足のふるえ
55
0.3
40
0.2
0.6 0.38
0.86
94
0.3
1
0.1
0.4 0.06
3.12
だるい
98
0.6
109
0.5
0.9 0.67
1.15
200
0.5
7
0.8
1.4 0.68
3.03
冷や汗
54
0.3
64
0.3
0.9 0.65
1.34
117
0.3
1
0.1
0.3 0.05
2.50
動悸
39
0.2
60
0.3
1.2 0.81
1.82
95
0.3
4
0.4
1.7 0.64
4.68
胃炎
腹部不快感
34
78
0.2
0.5
61
80
0.3
0.4
1.4 0.93
0.8 0.59
2.15
1.10
93
154
0.2
0.4
2
4
0.2
0.4
0.9 0.22
1.1 0.39
3.57
2.86
腹痛
25
0.1
30
0.1
0.9 0.56
1.61
54
0.1
1
0.1
0.8 0.10
5.47
腹部膨満
51
0.3
73
0.3
1.1 0.79
1.61
119
0.3
5
0.5
1.7 0.70
4.20
下痢
85
0.5
64
0.3
0.6 0.43
0.82
144
0.4
5
0.5
1.4 0.58
3.46
便秘
201
1.2
208
1.0
0.8 0.67
0.99
401
1.1
8
0.9
0.8 0.41
1.64
口内炎
24
0.1
33
0.2
1.1 0.64
1.84
54
0.1
3
0.3
2.3 0.71
7.26
歯周炎
15
0.1
21
0.1
1.1 0.57
2.14
34
0.1
2
0.2
2.4 0.58 10.01
148
0.9
191
0.9
1.0 0.82
1.26
326
0.9
13
1.4
1.6 0.94
2.83
15
0.1
24
0.1
1.3 0.66
2.41
38
0.1
1
0.1
1.1 0.15
7.84
9
0.1
15
0.1
1.3 0.58
3.00
23
0.1
1
0.1
1.8 0.24 13.16
浮腫
54
0.3
88
0.4
1.3 0.92
1.80
137
0.4
5
0.5
1.5 0.61
3.64
不整脈
15
0.1
24
0.1
1.3 0.66
2.41
38
0.1
1
0.1
1.1 0.15
7.84
咳
35
0.2
48
0.2
1.1 0.70
1.67
76
0.2
7
0.8
3.8 1.74
8.15
息苦しい
25
0.1
27
0.1
0.9 0.49
1.47
46
0.1
6
0.7
5.3 2.29 12.47
鼻咽頭炎
12
0.1
23
0.1
1.5 0.75
3.04
33
0.1
2
0.2
2.5 0.60 10.32
発疹
39
0.2
29
0.1
0.6 0.36
0.95
67
0.2
1
0.1
0.6 0.08
4.40
筋肉痛
34
0.2
44
0.2
1.1 0.65
1.60
76
0.2
2
0.2
1.1 0.26
4.38
ふらつき(浮動性めまい)
回転性めまい
感覚鈍麻
RR
95%CI
注:複数回答可。対象患者数は質問出来ず又は無回答及び不明 4945 例を除く
26
割合%
RR
95%CI
-
-
(5)データマイニングによる分析の試み
2011 年度 DEM データが対象であるが、そのなかで糖尿病用薬以外の併用薬を用いていない患者
のデータを対象に解析を行った。
解析方法としては、あらかじめクラスタリング手法を用いて同時に発生する症状をグループ化して
おき、それら症状グループの分類に影響が大きい要因を、決定木を用いて調べた。その結果、
DPP-4 阻害薬服用の患者に対するイベント発生に併用している他の糖尿病用薬の影響が大きいこ
とがわかった。
・DPP-4 阻害薬と SU 剤の併用により、あくびが出やすい・眼のちらつき・胃炎・手足の震えという
イベント が比較的多く発生している傾向がみられた。
・また、DPP-4 阻害薬とビグアナイドの併用に関しては、下痢・腹部膨満・発疹・口内炎・鼻咽頭炎
のイベントが比較的多く発生している傾向が見られ、皮膚に関する症状に注意が必要であることを
示唆していることが考えられる。
・さらに、DPP-4 阻害薬・ビグアナイド・αGI の併用に関しては、腹部不快感・だるさ・頭痛・吐き気
のイベントが比較的多く発生している傾向がみられた。
(6)結論
今回の DPP-4 阻害薬によるイベント等の調査では、次のような結果が得られた。
1)低血糖症状の項目のイベントとして、「だるい」「異常な空腹感」(割合として 0.5%と 0.4%)が多く報
告された。平成 22 年度の SU 剤の調査では、低血糖症状の項目で「だるい」「冷や汗」「異常な空腹
感」「手足のふるえ」が多く報告された(割合として 1%以上)が、今回の DPP-4 阻害薬の調査では、
SU 剤で多く報告された「冷や汗」「手足のふるえ」は少なかった(割合として 0.3%と 0.2%)。
2)低血糖症状以外の項目のイベントとしては、「便秘」「ふらつき(浮動性めまい)」「腹部不快感」「下
痢」「浮腫」が多く報告された。
3)イベントの原因と疑われる他の併用薬が「なし」の割合が高かった(薬によるならば DPP-4 阻害薬
が原因である可能性が高い)項目は、高い順に「鼻咽頭炎」「咳」「歯周炎」「腹痛」「頭痛」であり、イ
ベントの原因が疑われる他の併用薬が「あり」の割合が高かった(他の併用薬が原因である可能性
がある)項目は、高い順に「異常な空腹感」「冷や汗」「浮腫」「感覚鈍麻」「手足のふるえ」であった。
4)添付文書に記載のないイベントとして「口渇」「眠気」「食欲不振」「放屁」「血圧上昇」「頻尿」「冷
え」等が複数の成分で報告された。
5)DPP-4 阻害薬の成分別のイベントの発現割合は、シタグリプチン以外の患者数とイベント発現数
が少ないため単純に比較は出来ないが、特定の成分で発現割合が高いイベントは見当たらなかっ
た。
6)DPP-4 阻害薬の服用期間が 2 ヵ月未満の新規の患者の方が、2 ヵ月以上服用している患者より
も高い割合で報告された項目があった。具体的には、低血糖症状の項目として「頭痛」「動悸」等、低
血糖症状以外の項目として「感覚鈍麻」「回転性めまい」「胃炎」等であった。
7)糖尿病の他に薬物療法中の疾患がある患者についてみると、腎疾患あり、および肝疾患ありの患
者では「感覚鈍麻」のイベントの割合が、心臓疾患ありの患者では「不整脈」の割合が、喘息ありの
27
患者では「息苦しい」の割合が、なしの患者に比べ特に高かった。
8) DPP-4 阻害薬を服用している患者では、イベント発生に対して併用している他の糖尿病用薬の影
響が大きく、イベントが多く発生する傾向がみられたことから、複数の糖尿病薬を服用している患者
には服薬指導時に注意が必要であることが認められた。
4.お礼とお願い
平成 23 年度 DEM 事業にご参加いただいた薬局の諸先生方には、厚く御礼申し上げます。平成 24
年度も新たなテーマで DEM 事業を継続して実施する予定です。ぜひ、できるだけ多くの薬局にご参
加願います。
28
調査票1
おもて
平成23年度 インターネットDEM−個別症例用 薬局メモ用紙
薬局のある都道府県名
薬局の代表電話番号
注:報告薬局数をこれで把握します。期間中、複数件の報告を行う場合でも、電話番号は1つに統一してください。(ただし、本店、支店などは別番
号で!)
メールアドレス(お持ちの方はご記載ください)
@
薬歴等から転記してください。
調査日
(来局日)
2 月 日
( )
DPP-4阻害薬を最初に服用した日 年 月
1. 患者の年齢 歳
2. 患者の性別 □男性 □女性
3. 喫 煙 □あり □なし □不明
4. 飲 酒 □あり □なし □不明
5. DPP-4阻害薬の前回調剤日 月 日
6. 前回調剤されたDPP-4阻害薬
(複数回答可)
□グラクティブ錠25mg
□グラクティブ錠50mg
□グラクティブ錠100mg
□ジャヌビア錠25mg
□ジャヌビア錠50mg
□ジャヌビア錠100mg
□ネシーナ錠6.25mg
□ネシーナ錠12.5mg
□ネシーナ錠25mg
□エクア錠50mg
□トラゼンタ錠5mg
□リオベル配合錠LD
□リオベル配合錠HD
7. 1日処方量
錠
錠
錠
錠
錠
錠
錠
錠
錠
錠
錠
錠
錠
8. 服用時点
(複数回答可)
□朝 □昼 □夕 □寝る前 □その他
9. 前回調剤日からの併用薬
(複数回答可)
□糖尿病治療薬あり □糖尿病治療薬以外あり □なし
ありの場合に以下を回答してください。
(複数回答可)
□ビグアナイド系
□チアゾリジン系
□αGI
□速効型インスリン分泌促進薬
□SU剤
□GLP-1アナログ
□その他の糖尿病治療薬
□インスリン
□患者さんと会話できなかった、また調査を行うことへの承諾が得られなかった等、聞き取り調査
ができなかった場合には、ここをチェックしてください。→ここ迄で調査終了です。
(裏に続きます。)
調査票1
うら
聞き取り調査をしてください。
10.現在、薬物療法中の疾患はありますか。
□あり □なし □質問出来ず又は無回答
ありの場合に以下を回答してください。
(複数回答可)
□腎疾患 □肝疾患 □心臓疾患 □脂質異常症 □高血圧 □喘息
□その他
11.現在、いずれかを実施していますか。
(複数回答可)
□食事療法 □運動療法 □実施していない □質問出来ず又は無回答
12.前回調剤日から今日
(調査日)
までの間に、
「薬を飲んで何か変わったことはありませんでしたか。」
□あった □なかった □質問出来ず又は無回答
調査終了です。
あったの場合に患者の回答に近い症状をチェックして下さい。(複数回答可)
□頭痛
□あくびが出やすい
□目のちらつき
□吐き気
□異常な空腹感
□手足のふるえ
□だるい
□冷や汗
□動悸
□胃炎
□腹部不快感
□腹痛
□腹部膨満
□下痢
□便秘
□口内炎
□歯周炎
□ふらつき
(浮動性めまい)
□回転性めまい
□感覚鈍麻
□浮腫
□不整脈
□咳
□息苦しい
□鼻咽頭炎
□発疹
□筋肉痛
□その他 1( )
□その他 2( )
□その他 3( )
□その他 4( )
□その他 5( )
イベントの原因と疑われる他の併用薬
(薬歴等を参照のこと)
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
□あり □なし □不明
13.上記のうち重篤な(何らかの対処が必要と思われる)イベントがありましたか。 □はい □いいえ
14.薬局の対応(複数回答可)
□処方医に相談したかを患者に確認した □薬剤師が処方医へ連絡した
□患者に、処方医へ相談するよう助言した □すぐに回復したので対応しなかった □厚生労働省の「医薬品安全性情報報告制度」
に報告した
□服薬情報提供書を作成し処方医に渡した
□その他
(自由記載)
15.メモ欄
これで質問は終わりです。どうもありがとうございました。
調査票2
平成23年度 インターネットDEM−処方箋枚数用 薬局メモ用紙
○調査票1の提出がない場合でも全ての参加薬局でご報告ください。各々の薬局で実施した調査
における統計上の信頼性を高めるために必要な情報です。
○調査票1の登録が全て終了した後、調査票1と同じ電話番号にてご入力ください。
記載例(実施した日)
調査日
2月20日
(月)
①1日の処方箋枚数
DEM調査の実施 (全ての薬*の処方箋)
●実施した
○実施しなかった
50
枚
②対象患者数
(①のうちDPP-4
阻害薬を服用中の
患者数)
③提出した
調査票1の枚数
2
人
1
枚
0
人
0
枚
②と③が
一致しない理由
調査漏れ1名
記載例(実施しようとしたが対象患者がいなかった日)
2月21日
(火)
●実施した
○実施しなかった
50
枚
* 薬局で調剤した全ての薬(糖尿病治療薬+それ以外の全ての薬)
薬局のある都道府県名
薬局の代表電話番号
注)上記については、患者ごとにご報告いだたく個別症例用と同じ内容にしてください。
調査日
①1日の処方箋枚数
DEM調査の実施 (全ての薬*の処方箋)
②対象患者数
(①のうちDPP-4
阻害薬を服用中の
患者数)
③提出した
調査票1の枚数
2月20日
(月)
○実施した
○実施しなかった
枚
人
枚
2月21日
(火)
○実施した
○実施しなかった
枚
人
枚
2月22日
(水)
○実施した
○実施しなかった
枚
人
枚
2月23日
(木)
○実施した
○実施しなかった
枚
人
枚
2月24日
(金)
○実施した
○実施しなかった
枚
人
枚
2月25日
(土)
○実施した
○実施しなかった
枚
人
枚
2月26日
(日)
○実施した
○実施しなかった
枚
人
枚
* 薬局で調剤した全ての薬(糖尿病治療薬+それ以外の全ての薬)
②と③が
一致しない理由
DPP-4阻害薬(4成分)によるイベント発現等の調査
◎調査票1は個別症例用のメモ用紙としてコピーしてお使いください。
◎調査票2には全調査日程終了後、1日ごとの全処方箋枚数、調査対象患者数、調査票1の
枚数等を報告してください。
◎調査結果は、原則としてインターネットで報告してください。
ご所属の都道府県薬剤師会のホームページ(会員の頁)に、報告画面へのリンクを張っていますので、そこへアクセスして報告を行ってください。
*インターネットでの報告は、記入もれ等のミスをシステム上でお知らせすることができるため、ご報告を有効に活用することができます。
ぜひ、ご協力をお願いします。
*一部の県薬では、報告用紙による報告も可としています。ご所属の都道府県薬剤師会へお問合せください。なお、この場合には、インター
ネットでの報告と重複しないようにしてください。
重要 ご注意いただきたい点
◎必ず対象患者全員に質問するようにし、意図的に患者を選ばないでください。
◎対象患者全員の症例を報告してください。「症状の発現なし」も大切な調査結果です。
◎患者さんと会話できなかった、また調査を行うことへの承諾が得られなかった等、聞き取り調査が実
施できなかった症例についても、薬局側で設問1∼9を記載し、設問9の後ろの囲み欄にチェックして
報告してください。
調査対象医薬品
シタグリプチン、アログリプチン、ビルダグリプチン、リナグリプチンの各DPP-4阻害薬
調査の方法
◎
「薬局掲示用ポスター」
は必ず掲示してください。
◎DEMの報告とは別に、必要に応じて、厚生労働省の
「医薬品安全性情報報告制度」
にも報告を行ってください。
調査期間:平成24年2月20日(月)∼2月26日(日)
上記期間内で実施してください。参加するのは1日だけでも7日間全部でもかまいません。ただし、参加すると決めた日
は、全開局時間帯で全ての対象患者に調査を実施してください。
注:インターネットの報告画面は、3月末日まで公開します。調査した日に必ずしも報告する必要はありませんが、上記の調査期間以外の調
査結果は絶対に報告しないでください。また、早めの入力をお願いします。
調査対象患者
調査当日に何らかの処方箋を持参した患者のうち、薬歴から自薬局で調剤したDPP-4阻害薬を服用中である
と考えられる患者
・調査当日の処方箋にDPP-4阻害薬がない場合や他科の場合も調査対象としてください。
・服用期間中における、併用薬の有無や追加・削除は問いません。
対象患者への聞き方
12. 前回調剤日から今日(調査日)までの間に、
「薬を飲んで何か変わったことはありませんでしたか。」
・どの患者にも、同じ語りかけで、しかも誘導にならないように聞いてください。
・報告に際しては、患者の回答をそのまま調査結果とします。ただし、イベントの原因と疑われる他の併用薬は、薬剤師が
判断します。
・患者のプライバシー保護にも、十分ご配慮ください。
DEMとは、薬剤イベントモニタリング(Drug Event Monitoring)の略です。
本件に関するお問い合わせは以下へお願いします。
〒160-8389 東京都新宿区四谷3-3-1 富士・国保連ビル7階
日本薬剤師会 中央薬事情報センター DEM事業担当係 電話:03-3353-1193
Fly UP