第 130 回企業経営動向調査 概 況

第 130 回企業経営動向調査
調
査
要 領
（1）調査対象企業社数
450 社（回答企業社数
329 社、回答率
73.1％）
（2）調査時点
2007 年 9 月中旬
（3）調査対象期間
実績：2007 年 7-9 月期（2007 年 4-6 月期対比）
見通し：2007 年 10-12 月期（2007 年 7-9 月期対比）
（注）
本文中にある「D．I．値」は「Diffusion
Index」の略で、前期と比較した企
業の業況判断等の方向性を指標化したものである。この指標は水準を表すものではない。
算式は有効回答企業社数の合計を 100％として「良い」
「増加」
「上昇した」などとする企
業の割合（％）から、
「悪い」
「減少」
「下落した」などとする企業の割合（％）を差し引
いた数値である。
概
況
１．2007 年 7-9 月期の「全産業」の業況判断 D．I．
（「良い」−「悪い」
）は前回調査
△10 から△9 と「悪い」超幅が 1 ポイント縮小した。2007 年 10-12 月期の「全産業」の
業況判断見通し D．I．は＋7 と「良い」超に転じると見込んでいる。
2．業種別では「製造業」は△1 と前回調査△3 と「悪い」超幅が 2 ポイント縮小した。2007
年 10-12 月期の業況判断見通し D．I．は＋17 と「良い」超に転じると見込んでいる。
「非製造業」では△17 と前回調査△15 から「悪い｣超幅が 2 ポイント拡大した。2007 年
10-12 月期の業況判断見通し D．I．は△1 と「悪い」超幅が縮小すると見込んでいる。
（図１、表１）
3．当面の経営上の課題として製造業で最も多く回答があったのは「原材料高」であった。
このところ「原材料高」を課題とする企業が徐々に増加している。非製造業では引き続
き「競争激化」が最も多くなっている。差別化などの経営課題を克服しなければならな
い厳しい状況が続いている。
４．各種判断項目では仕入価格 D．I．は＋36 と「上昇した」超となり、採算 D．I．は△
19 と「悪くなった」超が続いている。多くの企業で「原材料高」が当面の経営上の課
題に上っていることと合わせて考えると、原油・原材料の価格上昇を自社の製品やサー
ビスの販売価格に反映できず、収益が圧迫されている企業の状況を推測できる。
1
業況判断
（1）群馬地区
1．2007 年 7-9 月期の「全産業」の業況判断 D．I．
（「良い」−「悪い」
）は△11 と前回調
査△14 より 3 ポイント「悪い」超幅が縮小した。2007 年 10-12 月期の「全産業」の業況
判断見通し D．I．は△1 と「悪い」超幅が縮小すると見込んでいる。
2．業種別では｢製造業」は＋1 と前回調査△6 から｢良い｣超に転じた。
「非製造業」は△20 と
前回調査△19 から１ポイント「悪い」超幅が拡大した。2007 年 10-12 月期の見通しでは
「製造業」が＋10 と「良い」超幅が拡大すると見込み、
「非製造業」は△8 と「悪い」超
幅が縮小すると見込んでいる。
「製造業」の個別業種でみると、金属製品、電気機械、その他製造は±0 と保ち合い
となっている。また一般機械は＋14、輸送用機械は＋18 と業況判断が「良い」超とな
っている。輸送用機械関連はモデルチェンジの時期を迎え前向きな判断となっている。
「非製造業」の個別業種でみると建設△35、卸売△36、小売△11、サービス△6 と「悪い」
超となっている。建築基準法改正による審査期間の長期化により住宅関連の業況判断が
落ちてきている。
（図 2、表２）
（2）埼玉地区
１．2007 年 7-9 月期の「全産業」の業況判断 D．I．
（「良い」−「悪い」
）は△8 と前回調
査△7 から「悪い」超幅が 1 ポイント拡大した。2007 年 10-12 月期の「全産業」の業況
判断見通し D．I．は＋18 と「良い」超に転じると見込んでいる。
2．業種別では、
「製造業」は△5 と前回調査の△3 から「悪い」超幅が 2 ポイント拡大した。
2007 年 10-12 月期の見通しは＋26 と「良い」超に転じると見込んでいる。
「非製造業」
では△10 と前回調査の△11 から「悪い」超幅が 1 ポイント縮小した。2007 年 10-12 月期
の見通しは＋10 と「良い」超に転じると見込んでいる。
「製造業」の個別業種でみると、電気機械＋16、輸送用機械＋10 と業況判断は「良い」
超となっている。一方、金属製品は△27 一般機械は△14 と「悪い」超となっている。そ
の他製造は±0 と保ち合いになっている。輸送用関連は引き続きの好調さを維持してい
る。非製造業の個別業種でみると、建設△5 卸売△25 小売△17、サービス△14 と「悪い」
超となった。
（図 3、表 3）
2
生産・販売
2007 年 7-9 月期の「全産業」の生産・販売 D．I．
（「増加」−「減少」
）は△1 と 2 期連
続して「減少した」超となった。業種別でみると、
「製造業」は＋3 と「増加した」超と
なったが、
「非製造業」は△6 と 3 期連続で「減少した」超となっている。
2007 年 10-12 月期の「全産業」の生産・販売見通し D．I．は＋11 と「増加する」超に
転じると見込んでいる。
（図 4）
3
仕入価格
2007 年 7-9 月期の「全産業」の仕入価格 D．I．
（「上昇した」−「下落した」
）は、＋
36 と 15 期連続で「上昇した」超となった。業種別では「製造業」は＋41 と前期に比べ 4
ポイント「上昇した」超幅が縮小した。
「非製造業」は＋33 と前期に比べ 3 ポイント「上
昇した」超幅が拡大した。両業種ともに、上昇への傾きが大きいままである。
2007 年 10-12 月期の「全産業」の仕入価格見通し D．I．は＋23 と当期より 13 ポイン
ト｢上昇する」超幅の縮小を見込んでいるが、先行きも上昇傾向は続くと見ている。
（図 5）
4
販売価格
2007 年 7-9 月期の「全産業」の販売価格 D．I．
（「上昇した」−「下落した」
）は、△2
と 3 期ぶりに「下落した」超となった。製造業は△3 と「下落した」超となり、非製造業
は±0 と保ち合いとなった。
2007 年 10-12 月期の「全産業」の販売価格見通し D．I．は＋1 と「上昇する」超に転
じると見込んでいる。
（図 6）
5
在
庫・在庫水準
2007 年 7-9 月期の「全産業」の在庫 D．I．
（「増加した」−「減少した」
）は＋2 と 3
期連続で「増加した」超となった。
2007 年 10-12 月期の「全産業」の在庫見通し D．I．は＋2 と増加が続くと見込んでい
る。
（図 7）
2007 年 7-9 月期の「全産業」の在庫水準 D．I．
（「多い」−「少ない」
）は＋11 と「多
い」超となった。
2007 年 10-12 月期の「全産業」の在庫水準見通し D．I．は＋1 と「多い」超となると
見込んでいる。
（図 8）
6
資金繰り
2007 年 7-9 月期の「全産業」の資金繰り D．I．
（「楽である」−「苦しい」
）は△6 と前
回調査△4 から 2 ポイント｢苦しい｣超幅が拡大した。
2007 年 10-12 月期の「全産業」の資金繰り見通し D．I．は△7 と当期より１ポイント｢苦
しい｣超幅が拡大すると見込んでいる。
（図 9）
７
採
算
2007 年 7-9 月期の「全産業」の採算 D．I．
（「良くなった」−「悪くなった」
）は△19
と前回調査△19 と同じであった。
2007 年 10-12 月期の「全産業」の採算見通し D．I．は△10 と当期より 9 ポイント「悪
くなる」超幅の縮小を見込んでいる。
（図 10）
【当面の経営上の課題】
「製造業」は当面の経営上の課題のトップは「原材料高」となり以下「競争激化」
「売
上・受注不振」と続いている。他方、
「非製造業」では当面の経営上の課題のトップは
「競争激化」となり以下「売上・受注不振」
「収益不振」と続いている。両業種ともに
前回調査とトップに変化はなかった。
表１ 業況判断
全体
2006年
10-12月
実績
食料品
繊維
木材・木製品
窯業・土石
金属製品
一般機械
電気機械
輸送用機械
その他製造
製造業 計
建設
不動産
卸売
小売
ｻｰﾋﾞｽ
非製造業 計
全産業 計
0
0
0
-7
20
-5
0
-5
-5
0
0
-20
0
3
-15
-5
-2
2007年
1-3月
実績
-40
17
-25
8
-8
5
-14
15
5
-2
-5
-33
0
-11
-19
-11
-6
4-6月
実績
15
-17
-60
-10
7
0
0
-11
-5
-3
-21
-20
-15
-15
-11
-15
-10
7-9月
実績
-9
57
-50
-23
-10
0
6
18
0
-1
-24
0
-31
-12
-10
-17
-9
10-12月
見通し
8
14
-16
8
29
20
12
14
18
17
-4
-33
-8
5
4
-1
7
図１ 業況判断
20
15
10
5
0
-5
-10
-15
-20
2004年4-6
7-9
10-12
2005年1-3
4-6
7-9
10-12
製造業
2006年1-3
4-6
非製造業
7-9
10-12
全産業
2007年1-3
4-6
7-9
10-12
見通し
表２ 業況判断
群馬県
食料品
繊維
窯業・土石
金属製品
一般機械
電気機械
輸送用機械
その他製造
製造業 計
建設
不動産
卸売
小売
ｻｰﾋﾞｽ
非製造業 計
全産業 計
2006年
2007年
10-12月
1-3月
実績
実績
-28
-27
0
0
0
0
-7
-20
25
11
-13
-20
-20
0
-10
9
-7
-6
-9
-9
-50
-50
-13
-20
17
-4
-21
-23
-9
-15
-8
-11
4-6月
実績
11
0
-25
0
0
0
-18
-5
-6
-23
-50
-26
-20
-12
-19
-14
7-9月
実績
-11
75
-25
0
14
0
18
0
1
-35
-50
-36
-11
-6
-20
-11
10-12月
見通し
-22
25
-13
28
0
11
9
24
10
-11
-50
-30
0
0
-8
-1
図２ 群馬県・業況判断
15
10
5
0
-5
-10
-15
-20
-25
-30
2004年4-6
7-9
10-12
2005年1-3
4-6
7-9
10-12
製造業
2006年1-3
4-6
非製造業
7-9
10-12
全産業
2007年1-3
4-6
7-9
10-12
見通し
表３ 業況判断
埼玉県
2006年
10-12月
実績
食料品
繊維
木材・木製品
金属製品
一般機械
電気機械
輸送用機械
その他製造
製造業 計
建設
不動産
卸売
小売
ｻｰﾋﾞｽ
非製造業 計
全産業 計
33
0
0
38
-12
25
10
0
10
10
0
25
-18
-7
0
4
2007年
1-3月
実績
-66
33
0
0
0
0
33
0
3
0
0
25
-14
-6
0
2
4-6月
実績
33
-50
-33
9
0
0
0
-6
-3
-18
0
12
-14
-10
-11
-7
7-9月
実績
0
33
-25
-27
-14
16
10
0
-5
-5
25
-25
-17
-14
-10
-8
10-12月
見通し
100
0
0
45
42
17
10
12
26
5
-25
37
17
7
10
18
図３ 埼玉県・
業況判断
13
30
25
20
15
10
5
0
-5
-10
-15
-20
2004年4-6
7-9
10-12
2005年1-3
4-6
7-9
10-12
製造業
2006年1-3
4-6
非製造業
7-9
10-12
全産業
2007年1-3
4-6
7-9
10-12
見通し
図4
図5
製造業
非製造業
全産業
生産･販売
製造業
非製造業
全産業
仕入価格
20
50
15
40
10
5
30
0
20
-5
10
-10
0
-15
2004 2005
10-12 1-3
4-6
7-9
10-12
2006
1-3
4-6
7-9 10-12
2007
1-3
4-6
7-9
10-12
見通し
2004 2005
10-12 1-3
4-6
7-9
10-12
2006
1-3
4-6
7-9
10-12
2007
1-3
4-6
7-9
10-12
見通し
製造業
13
11
-2
6
7
8
8
11
9
2
0
3
16
製造業
33
36
32
29
30
22
40
44
34
39
45
41
25
非製造業
-4
-7
-11
-9
2
6
-13
-1
2
-3
-13
-6
6
非製造業
19
15
15
24
18
21
29
31
19
25
30
33
20
全産業
26
25
23
26
24
22
34
37
27
31
38
36
23
4
全産業
1
-6
-2
5
7
-3
4
5
0
-8
-1
11
図6
図7
製造業
非製造業
全産業
販売価格
在
6
10
4
8
製造業
非製造業
全産業
庫
6
2
4
0
2
-2
0
-4
-2
-6
-4
-8
-6
-8
-10
4-6
7-9
10-12
2006
1-3
4-6
2007
1-3
4-6
7-9
製造業
-8
-4
-4
3
-3
-1
-1
5
0
0
1
-3
-1
製造業
4
-4
-6
-5
2
-2
-5
4
3
3
8
5
3
非製造業
-5
-2
-3
-5
-7
-3
1
-1
-3
-2
2
0
2
非製造業
0
-5
-7
-2
-3
-4
-3
-1
-5
1
-5
-1
0
全産業
-7
-4
-3
-2
-5
-2
0
2
-1
0
1
-2
1
全産業
2
-4
-6
-4
0
-4
-5
1
-1
2
1
2
2
2004 2005
10-12 1-3
4-6
7-9
10-12
2006
1-3
4-6
7-9
10-12
2007
1-3
4-6
7-9
10-12
見通し
図８
2004 2005
10-12 1-3
7-9 10-12
10-12
見通し
図９
製造業
非製造業
全産業
在庫水準
資金繰り
製造業
非製造業
全産業
20
6
4
15
2
10
0
-2
5
-4
0
-6
-8
-5
-10
-10
2004
10-12
2005
1-3
4-6
7-9
10-12
2006
1-3
4-6
7-9
10-12
2007
1-3
4-6
7-9
10-12
見通し
13
17
10
10
12
10
15
11
12
14
16
17
5
製造業
非製造業
8
8
7
5
3
2
7
4
7
10
5
6
-2
全産業
10
12
8
7
7
6
11
7
9
12
9
11
1
図 10
採
製造業
非製造業
全産業
算
0
-5
-10
-15
-20
-25
-30
2004 2005
10-12 1-3
4-6
7-9
10-12
2006
1-3
4-6
7-9
10-12
2007
1-3
4-6
7-9
10-12
見通し
製造業
-15
-16
-22
-11
-9
-9
-15
-15
-15
-12
-17
-16
-7
非製造業
-21
-18
-17
-21
-14
-17
-23
-24
-18
-18
-20
-21
-13
全産業
-19
-17
-20
-16
-12
-14
-19
-20
-16
-16
-19
-19
-10
-12
2004
10-12
2005
1-3
4-6
7-9
10-12
2006
1-3
4-6
7-9
10-12
2007
1-3
4-6
7-9
製造業
-3
1
-5
-3
0
3
1
-6
-2
-3
-8
-7
-3
非製造業
-4
-7
4
-5
-2
-3
-1
-6
-6
-7
0
-6
-11
全産業
-3
-3
0
-4
-2
0
0
-6
-4
-5
-4
-6
-7
10-12
見通し