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第2次名古屋市情報化プラン 第3章 (PDF形式, 1.43MB)

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第2次名古屋市情報化プラン 第3章 (PDF形式, 1.43MB)
第3章
基本目標別の情報化施策の展開
第3章
3-1
基本目標別の情報化施策の展開
人がつながり互いに支えあう地域づくり
めざす姿
ICT の利活用により、市民の地域活動や市民活動を活性化させることで、
住民をはじめ、NPO やボランティア団体、企業、大学などの地域のさまざ
まな活動主体が行政とともに連携して地域の課題解決に取り組むことができ
る、互いに支えあう地域づくりをめざします。
これまでにも、本市では、パソコン講習会を実施するとともに、パソコンボラ
ンティアに対する支援など市民の情報リテラシー * の向上に取り組んできました。
また、アクセシビリティ *に配慮したウェブサイトによる情報提供やパソコン初心
者でも使いやすいソフトの普及を促進するなど、情報格差を生まない取り組みを
すすめてきました。
NPO やボランティア団体の活動についてのウェブサイトによる情報提供や、
町内会などの地域団体がウェブサイトを開設する際に支援を行うなど、市民活動
の活性化につとめてきました。
今後は、人がつながり互いに支えあう地域づくりに向け、市民一人ひとりの ICT
利活用能力の向上、誰もが ICT を利活用できる環境づくり、市民が使いやすい行
政情報等の提供による市民参加の促進、の 3 つの情報化施策を推進していきます。
【めざす姿のイメージ例】
ICT 社会の中で暮らしていくため
に必要な「ICT 利活用能力」を身
につけている
高齢者、障害者など誰もが ICT を
利活用できる
行政情報がわかりやすく提供さ
れ、地域が連携して地域の課題
解決に取り組むことができる
【情報リテラシー】(情報活用能力)インターネットなどの情報通信やパソコンなどの情報通信機器を利用
して、情報やデータを活用するための能力・知識。具体的には、インターネット上での情報収集・発信能
力やマナー、機器やソフトの活用能力、各種情報の分析・整理能力など。
【アクセシビリティ】情報やサービス、ソフトウェアなどが、どの程度広汎な人に利用可能であるかをあら
わす語。特に高齢者や障害者など、ハンディを持つ人にとって、どの程度利用しやすいかをいうことを意
味する。
- 44 -
第3章 基本目標別の情報化施策の展開
施策1
市民一人ひとりの ICT 利活用能力の向上
施策の方向性
市民が主体的に ICT を利活用できるように、ICT 機器の操作方法やインター
ネット犯罪対策の知識など、ICT 社会の中で暮らしていくために必要な「ICT
利活用能力」を身につけることができるよう支援します。
【成果目標】
指標
現状
(23 年度)
目標
(28 年度)
備考
市民のインターネット利用率
69.5%
75%
市民アンケートにより調査
【主な事業】
事業名
取り組み内容
ICT 関連講座の実施
関係局
初心者、高齢者、障害者を対象とした ICT 関連講座、インターネット活用講座、ホームペー
ジ作成講座などを実施することにより、パソコン活用能力の向上をはかります。
24 年度
25 年度
26 年度
スケジュール
事業名
教育委員会
27 年度
28 年度
実施
ICT 学習支援者による市民の ICT 関連の学習活動支援
関係局
教育委員会
パソコンの知識・技能を生かしたボランティア活動を希望する市民のために、ICT 学習支援
取り組み内容
者養成講座の開設、ICT 学習支援者の組織作りの支援、ICT 学習支援者による講座・事業の
開催支援などを行うことにより、市民の自主的な学習活動を支援する多様な活動機会を提供
します。
24 年度
25 年度
26 年度
スケジュール
事業名
27 年度
28 年度
実施
ICT 利活用能力向上のための講習会の実施
関係局
総務局
ICT の利便性をあまり感じたことがない方もその利便性を感じることができるよう、日常生
取り組み内容
活に密着したテーマを内容とした講習会を実施します。また、インターネット犯罪に巻き込
まれないためにインターネット犯罪の基礎知識や適切な対処、マナーを守った情報サービス
の利用などに関する講習会を実施します。
24 年度
スケジュール
25 年度
26 年度
27 年度
本格実施・拡充
試行実施
- 45 -
28 年度
第3章 基本目標別の情報化施策の展開
施策2
誰もが ICT を利活用できる環境づくり
施策の方向性
高齢者、障害者、外国人を含めて、誰もが ICT を利活用して情報を入手でき
るように、情報格差を生まない環境づくりをすすめます。
【成果目標】
指標
現状
(23 年度)
目標
(28 年度)
-
30%
情報格差のない情報提供が
できていると思う市民の割合
備考
【主な事業】
事業名
市公式ウェブサイトで提供する情報のアクセシビリテ
ィの推進
関係局
市民経済局
市公式ウェブサイトで提供する情報のアクセシビリティ(障害者や高齢者も含めたあらゆる
取り組み内容
人々が利用できるようにすること)を推進することにより、誰でもウェブサイトで提供され
る情報やサービスを利用できるようにします。
24 年度
25 年度
26 年度
スケジュール
事業名
27 年度
28 年度
推進
関係局
外国人市民に対する情報提供の充実
市長室
外国語版市公式ウェブサイトや名古屋国際センターウェブサイトなどを通じて、多言語で情
取り組み内容
報を提供するとともに、行政サービスや生活情報、地域での催しなど、多文化共生に関わる
情報を集約したウェブサイトの開設や、外国人市民向けメールマガジンなど、多様な手段に
よる情報提供を進め、その周知を図ります。
24 年度
スケジュール
25 年度
26 年度
実施方針決定
27 年度
方針に従った取り組みを実施
- 46 -
28 年度
第3章 基本目標別の情報化施策の展開
施策3
市民が使いやすい行 政情報等の提供による市民参加
の促進
施策の方向性
市が保有する行政情報を使いやすく提供し、地域の課題発見や解決策の検討
に役立てることができるようにするとともに、住民をはじめ、NPO やボラン
ティア団体、企業、大学などの地域のさまざまな活動主体が行政と連携して
地域と市がもつ情報の共有化や地域の課題解決に取り組むことがでる仕組み
づくりをすすめます。
【成果目標】
指標
現状
(23 年度)
目標
(28 年度)
-
1件/年
ICT 地域連携プロジェクトの
採択事業の実施数
備考
【主な事業】
事業名
ICT を利活用したわかりやすい行政情報の提供の検討
関係局
総務局
その他関係局
地域の視点に立ち、さまざまな地域情報を GIS * 機能(地理情報システム)にて地図上に表現
取り組み内容
するなど、ICT を利活用したわかりやすい行政情報の提供方法を検討し、住民をはじめ、NPO
やボランティア団体、企業、大学などの地域のさまざまな活動主体における地域の課題発見
や解決策の検討を支援します。
24 年度
25 年度
調査・方針決定
試行実施
26 年度
27 年度
28 年度
スケジュール
事業名
方針に従った取り組みを実施
関係局
ICT 地域連携プロジェクトの実施
総務局
その他関係局
地域のさまざまな活動主体と名古屋市が連携し、ICT を利活用した地域の課題解決や活性化
取り組み内容
をはかるため、ICT を利活用した地域の課題解決や市民の ICT 利活用を推進する企画提案を
募集する仕組みづくりをすすめます。
24 年度
25 年度
26 年度
27 年度
28 年度
スケジュール
試行実施
本格実施
【GIS】地理情報システム。地理的位置を手がかりに、位置に関する情報を持ったデータ(空間データ)を
総合的に管理・加工し、視覚的に表示し、高度な分析や迅速な判断を可能にする技術。
- 47 -
第3章
3-2
基本目標別の情報化施策の展開
安心・安全・豊かに暮らせる生活環境づくり
めざす姿
福祉・保健・医療・子育て支援、教育・文化振興、防災などの各分野にお
いて ICT が効果的に利活用されており、誰もが安心して安全に豊かに暮らす
ために必要とする情報を得られ、必要なサービスを受けることができる生活
環境づくりをめざします。
これまでにも、本市では、高齢者や障害者、子育て世帯をはじめとする市民が、
福祉サービスや子育て支援に関する情報を容易に得ることができるよう、ウェブ
サイトによる情報提供を行うとともに、高齢者や障害者の外出や社会参加を促進
するため、福祉施策の情報やバリアフリーに関する情報についても提供してきま
した。市立病院、名古屋市立大学病院においては、医療サービスの質の向上や業
務の効率化を実現するために病院情報システムを導入してきました。災害時に市
民が適切な対策をとることができるよう、避難所マップや避難に関する情報など
防災情報の提供にインターネットの活用をすすめるとともに、災害被害を最小限
に抑えるため総合防災情報システムの整備を行ってきました。
学校における情報教育環境を整備するため、パソコンの導入、校内 LAN の整
備をすすめてきました。
今後は、安心・安全・豊かに暮らせる生活環境づくりの実現に向け、ICT で支
える福祉・保健・医療・子育て支援の充実、ICT で支える教育・文化振興、ICT
で支える防災、の 3 つの情報化施策を推進していきます。
【めざす姿のイメージ例】
健康に暮らし安心して子育てがで
きる
ICT を利活用した教育
災害情報を簡単に入手
速報:●●××△△
- 48 -
第3章 基本目標別の情報化施策の展開
施策4
ICT で支える福祉・保健・医療・子育て支援の充実
施策の方向性
健康な暮らしや安心して子育てができるように、ICT を利活用した福祉・保
健・医療・子育て支援分野におけるサービスを充実させます。
【成果目標】
指標
現状
(23 年度)
目標
(28 年度)
21.8%
30%
備考
福祉・保健・医療・子育ての分野に対して、
インターネットを通じた行政からの情報発
信や、情報機器を活用したサービスの提供
市民アンケートにより調査
(「十分」「ある程度十分」
と回答をした市民の割合)
が十分にされていると感じる市民の割合
【主な事業】
事業名
関係局
福祉総合情報システムの拡充
健康福祉局
子ども青少年局
がん検診や予防接種の受診率向上などをはかるため、受診記録を活用し健康増進を支援する
取り組み内容
システムを構築します。また、妊婦の健康や乳幼児の発育・発達の支援および児童虐待の予
防につなげるためのシステムを開発します。
24 年度
スケジュール
事業名
25 年度
26 年度
27 年度
28 年度
運用
開発・運用
関係局
地域連携システムの整備
病院局
患者の負担を軽減し、かつ、安心で安全な医療サービスを提供するため、市立病院とその他
取り組み内容
の医療機関をネットワークで結び、オンラインでの受診予約を行ったり、病名、投薬内容、
検査結果などの診療情報を共有化します。
24 年度
スケジュール
事業名
25 年度
26 年度
27 年度
28 年度
西部医療センターにて運用(東部医療センターは 24 年度以降検討)
関係局
名古屋市子育て応援サイトの運営
子ども青少年局
子育て家庭の「子育て力」を高めるために、関係行政機関や市民利用施設、子育て支援団体
取り組み内容
や子育てサークルなどが実施する各地域での子育てに関する事業・イベント等の情報を、携
帯サイトやお知らせメール配信などで提供します。
24 年度
25 年度
26 年度
スケジュール
運用
- 49 -
27 年度
28 年度
第3章 基本目標別の情報化施策の展開
施策5
ICT で支える教育・文化振興
施策の方向性
ICT を利活用し教育の充実をはかるとともに、市民への教育や文化に関する
情報提供をすすめます。
【成果目標】
指標
現状
(23 年度)
目標
(28 年度)
20.3%
30%
備考
教育・文化の分野に対して、インターネッ
トを通じた行政からの情報発信や、情報機
器を活用したサービスの提供が十分にされ
市民アンケートにより調査
(「十分」「ある程度十分」
と回答をした市民の割合)
ていると感じる市民の割合
【主な事業】
事業名
情報モラル * 教育
関係局
教育委員会
児童・生徒、教職員、保護者を対象として、インターネットを利用する機器の多様化にとも
取り組み内容
なって生じる新たなトラブルを事例に、機器を使用するときのルールとマナーを身に付ける
ことができるようなコンテンツの開発・改善・運用を行います。
24 年度
スケジュール
事業名
25 年度
26 年度
27 年度
開発・改善・運用
28 年度
運用
「なごやっ子」あんしんメールを活用した不審者情報
のメール配信
関係局
教育委員会
配信を希望してアドレスを登録した保護者に対しては、児童・生徒の登下校時の安全確保を
取り組み内容
はかるための不審者情報や、急な行事変更などの情報を、いち早く学校や名古屋市教育委員
会から直接メール配信します。
24 年度
25 年度
26 年度
27 年度
28 年度
スケジュール
運用
【情報モラル】情報を扱う上で必要とされる道徳のこと。または、情報社会において注意すべきことなどを
いう。具体的には、誹謗中傷を行わないなど人権に配慮した個人情報の管理やコミュニケーション、コン
ピューターウイルス対策の実施などネットワークの安全性に対する配慮、著作権の尊重など社会的公正へ
の配慮などがある。
- 50 -
第3章 基本目標別の情報化施策の展開
事業名
取り組み内容
教育委員会
教職員に対して情報機器活用能力に関する研修を実施することで、情報機器を活用した分か
りやすい授業や、効率的な校務処理を行うための ICT 活用能力向上をはかります。
24 年度
25 年度
26 年度
スケジュール
事業名
関係局
情報機器活用能力に関する教員研修
27 年度
28 年度
実施
ウェブサイト、メールマガジンなどを活用した文化情
報の発信
関係局
市民経済局
芸術文化をはじめとしたさまざまな文化情報を得ることができるように、多様なイベントや
取り組み内容
メディアを利用して広く市民に提供します。また、観光・コンベンションを利用し、名古屋
の文化を全国・海外へ情報発信します。
24 年度
25 年度
26 年度
27 年度
28 年度
スケジュール
実施
事業名
関係局
所蔵資料・特別集書のデジタル化
教育委員会
本市が保有している文化・芸術作品や歴史的資産など、後世に残し、歴史を超えて利用すべ
き資料について、時間の経過によって劣化することがないよう、デジタル化しての保存をす
取り組み内容
すめていきます。また、保存した資料の特徴や価値を広く市民にも伝えるために、データベ
ース化することで検索を容易にするとともに、インターネットなどを活用した情報提供の検
討をすすめていきます。
24 年度
スケジュール
25 年度
26 年度
実施・拡充
一部実施
- 51 -
27 年度
28 年度
第3章 基本目標別の情報化施策の展開
施策6
ICT で支える防災
施策の方向性
ICT を利活用した防災活動の支援やさまざまな媒体を活用した防災情報の
提供、災害に強い情報システムの運用等の検討をすすめます。
【成果目標】
指標
現状
(23 年度)
目標
(28 年度)
19.2%
30%
備考
防災の分野に対して、インターネットを通
じた行政からの情報発信や、情報機器を活
用したサービスの提供が十分にされている
市民アンケートにより調査
(「十分」「ある程度十分」
と回答をした市民の割合)
と感じる市民の割合
【主な事業】
事業名
関係局
総合防災情報システムの運用
消防局
火災や救急事案をはじめ東海地震などの大規模災害時に、被害を最小限に抑えるため、指令
取り組み内容
管制システム、画像伝送システム、水防情報システムなど各種システムを有機的に連携させ
ることにより、迅速かつ的確な情報収集伝達を行います。
24 年度
スケジュール
事業名
25 年度
26 年度
27 年度
28 年度
総合防災情報システム(指令管制システム・画像伝送システム・防災行政無線・水防情報
システム・地震被害予測システム・災害対策支援情報ネットワークシステム)などの運用
関係局
道路・河川等監視情報システムの運用
緑政土木局
台風や大雨時において、道路・河川などの危険箇所について現場状況を把握するため、カメ
取り組み内容
ラやセンサーを設置し、庁内ネットワークなどを活用して情報を収集する情報システムを整
備することにより、道路・河川などの監視情報の一元的な管理や関係機関などへの情報提供、
市民への公開による防災活動の支援をすすめます。
24 年度
25 年度
26 年度
スケジュール
運用
- 52 -
27 年度
28 年度
第3章 基本目標別の情報化施策の展開
事業名
取り組み内容
関係局
防災情報伝達手段の多様化
消防局
ホームページ、電子メール(きずなネット防災情報)、携帯電話事業者のサービスを活用した
エリアメールなどの ICT を利活用した災害時の情報伝達手段の多様化をすすめます。
24 年度
25 年度
26 年度
27 年度
28 年度
ホームページ・電子メールの活用
スケジュール
携帯電話事業者が提供する災害情報伝達サービスの活用
公共情報コモンズなど ICT の進捗にあわせて利活用可能となる伝達手段の検討
事業名
ウェブサイトを活用した気象・災害情報の共有
関係局
消防局
気象に関する情報や災害時の被害情報などを市民が情報を投稿し、または投稿された情報を
取り組み内容
確認することにより、災害時の被害軽減(減災)に利用することを目的としたウェブサイト
の提供を気象情報会社と連携して実施します。
24 年度
25 年度
26 年度
スケジュール
事業名
27 年度
28 年度
実施
関係局
災害に強い情報システムの運用等の推進
総務局
その他関係局
大規模な災害発生時に市役所機能を維持することができるよう、必要となる重要な情報シス
テムについてのバックアップの保管方法のあり方の検討、より安全性の高い場所や施設への
取り組み内容
情報システム機器の設置、被災時に限られた資源で最低限の業務を継続し最短の期間で業務
の復旧をはかるための対応方針・手段を定めた計画(業務継続計画)の策定及び訓練の実施
など、関係局と連携をはかりながら、災害に強い情報システムの運用等を推進します。
24 年度
スケジュール
25 年度
26 年度
27 年度
28 年度
情報システム導
入・運用ガイドラ
インの見直しに沿
った情報システム
の導入・運用
ガイドラインに沿った情報システムの導入・運用
基盤システムにか
かる、業務継続計
画の策定
計画の運用・訓練の実施
- 53 -
第3章
3-3
基本目標別の情報化施策の展開
魅力あふれる元気な都市環境づくり
めざす姿
企業の情報化や観光の活性化を支援することにより、産業・経済の発展を
通じた都市の活性化をはかるとともに、新たな交通の仕組みによる環境への
配慮や、環境意識の啓発を通じた「環境首都なごや」の実現をはかることで、
魅力あふれる元気な都市環境づくりをめざします。
これまでにも、本市では、地域の ICT 産業の活性化をはかるため、産学連携の
場の提供や、異業種間交流による研究活動の促進などを行うとともに、中小企業
の情報化を支援するため、相談受付や情報提供などを行ってきました。また、環
境に関する意識を高めるため、インターネットを活用して、日常生活における環
境問題に関する情報の提供を行うとともに、快適で利用しやすい公共交通機関を
めざし、IC カード乗車券の導入を行いました。
今後は、魅力あふれる元気な都市環境づくりの実現に向け、ICT で支える産業・
経済振興、ICT で支える環境都市・交通体系の形成、の 2 つの情報化施策を推進
していきます。
【めざす姿のイメージ例】
地域の ICT 産業の活性化がはから
れ、観光情報などが充実している
- 54 -
環境に優しい都市づくりがすすみ、
利用しやすく快適な交通サービスが
提供されている
第3章 基本目標別の情報化施策の展開
施策7
ICT で支える産業・経済振興
施策の方向性
産業や経済を振興させるために、地域の ICT 産業の活性化をはかるととも
に、ICT を利活用した観光情報やサービスの充実をはかります。
【成果目標】
指標
現状
(23 年度)
目標
(28 年度)
20.5%
30%
備考
産業・経済の分野に対して、インターネッ
トを通じた行政からの情報発信や、情報機
器を活用したサービスの提供が十分にされ
市民アンケートにより調査
(「十分」「ある程度十分」
と回答をした市民の割合)
ていると感じる市民の割合
【主な事業】
事業名
取り組み内容
関係局
中小企業の新事業進出支援
中小企業者に対する支援として、「n-cube * 」などの研究会活動を充実させ、地元大学など
との異業種間のネットワークの形成を通じた新事業進出等の支援を行います。
24 年度
25 年度
26 年度
スケジュール
事業名
取り組み内容
市民経済局
27 年度
28 年度
実施
関係局
創業支援
市民経済局
本市が設置しまたは運営に関係しているインキュベート施設の入居者(IT 企業など)に対し
て、テナント賃料補助を行うことにより、企業の進出や創業を支援します。
24 年度
25 年度
26 年度
スケジュール
27 年度
28 年度
実施
【n-cube】産業分野の振興を目指した研究会活動のひとつ。名古屋工業大学の研究者、企業や名古屋市に
よる産学行政の情報交換、交流の場。「n」は、名古屋工業大学、名古屋市、名古屋産業振興公社の 3 者
の頭文字、「cube」は 3 乗で、三者の相乗効果を表す。
- 55 -
第3章 基本目標別の情報化施策の展開
事業名
取り組み内容
関係局
観光案内ツールの充実
市民経済局
観光客のニーズに的確に対応した受け入れ態勢を整えるために、進展著しい ICT 機器を活用
した音声ガイドを提供すること等により、観光案内の充実に取り組みます。
24 年度
25 年度
26 年度
スケジュール
実施
- 56 -
27 年度
28 年度
第3章 基本目標別の情報化施策の展開
施策8
ICT で支える環境都市・交通体系の形成
施策の方向性
環境にやさしい都市づくり、利用しやすく快適な交通サービスを提供するた
め、インターネットを通じた市民の環境意識の啓発や、IC カード乗車券の利
便性の向上をはかります。
【成果目標】
指標
現状
(23 年度)
目標
(28 年度)
28.0%
35%
備考
環境・交通の分野に対して、インターネッ
トを通じた行政からの情報発信や、情報機
器を活用したサービスの提供が十分にされ
市民アンケートにより調査
(「十分」「ある程度十分」
と回答をした市民の割合)
ていると感じる市民の割合
【主な事業】
事業名
なごやエコライフものさしを活用したエコライフの推
進
関係局
環境局
家庭から排出される二酸化炭素の量を簡単に計算する「なごやエコライフものさし」のイン
取り組み内容
ターネット版を提供することで、日常生活での環境にやさしい取組を「見える化」するなど、
エコライフを推進します。
24 年度
25 年度
26 年度
スケジュール
事業名
取り組み内容
27 年度
28 年度
実施
関係局
ITS* (高度道路交通システム)の推進
総務局
住宅都市局
緑政土木局
ITS 技術の普及拡大に合わせた事業を推進することで、誰もが利用しやすい交通システムの
実現をめざします。
24 年度
25 年度
26 年度
スケジュール
27 年度
28 年度
実施
【ITS】高度道路交通システム。最先端の情報通信技術を用いて人と道路と車両とを情報でネットワークす
ることにより、交通事故や渋滞などといった道路交通問題の解決を目的に構築する新しいシステム。
- 57 -
第3章 基本目標別の情報化施策の展開
事業名
関係局
IC カード乗車券の相互利用サービスの実施
交通局
「TOICA」(JR 東海)、「Suica」(JR 東日本)及び全国の交通系 IC カードとの相互利用サ
取り組み内容
ービスを実施します。
IC カード乗車券の普及により、市バス・地下鉄の利用促進をはかります。
24 年度
25 年度
26 年度
27 年度
28 年度
実施
スケジュール
普及・利用促進
事業名
取り組み内容
コミュニティサイクル * における IC カードの活用の検
討
緑政土木局
短距離・短時間の移動手段としてコミュニティサイクルを利用する市民のために、IC カード
の活用を検討することで、誰もが利用しやすい仕組みの構築をめざします。
24 年度
スケジュール
関係局
25 年度
26 年度
27 年度
28 年度
検討結果に応じて実施
検討
【コミュニティサイクル】長時間の利用を中心とするレンタサイクルとは異なり、短距離・短時間の移動手
段として自転車を共有する新たな公共交通の仕組み。専用の自転車貸出返却場所(ステーション)が複数
設置され、ステーション間の移動であれば、どこで借りてどこへ返してもよいという特徴がある。
- 58 -
第3章
3-4
基本目標別の情報化施策の展開
市民に身近で満足度の高い市役所運営
めざす姿
サービスの受け手である市民の目線に立った使いやすいサービスを提供
し、市政に関する情報をさまざまな手段で適切に届けることができる市民に
身近で満足度の高い市役所運営をめざします。また、サービスの提供にあた
っては、費用面に配慮した情報システムの開発・運用や、環境に配慮した ICT
の利活用につとめます。
これまでにも、本市では、窓口へ行くことなく自宅や会社のパソコンから各種
申請・届出などの手続ができるようにするための手続の電子化や、インターネッ
トなどを活用した情報提供の充実、行政内部における事務の効率化をはかるため
のシステムの整備をすすめてきました。
今後は、市民に身近で満足度の高い市役所運営の実現に向け、市民の立場に立
ったサービスの提供、市民との情報共有手段の多様化、効率的で費用対効果の高
い環境に配慮した情報システムの推進、の3つの情報化施策を推進していきます。
【めざす姿のイメージ例】
受け手である市民にとって使いやす
いサービスが提供されている
多くの手段により市政に関する情報が
市民に適切に届けられている
費用対効果の高い情報システム
ペーパーレス会議などの導入による環
境負荷の低減
- 59 -
第3章 基本目標別の情報化施策の展開
施策9
市民の立場に立ったサービスの提供
施策の方向性
受け手である市民にとって使いやすいサービスを提供するため、電子申請シ
ステムの充実をはじめとした、市民ニーズにあったより利便性の高いサービ
スの提供をすすめます。
【成果目標】
指標
現状
(22 年度)
目標
(28 年度)
名古屋市電子申請サービスの利用件数
55,106 件
63,000 件
備考
平成 22 年度までの実績に
基づき目標を試算
【主な事業】
事業名
関係局
電子申請システムの充実
総務局
行催事や手続への申し込みを行う市民に対して、
“いつでも、どこでも、簡単に”申請や届出
取り組み内容
ができる「電子申請システム」の運用を行い、取り扱う行催事や手続の種類の拡充を行いま
す。平成 27 年度のシステム更新に向けて、利便性や費用対効果に優れた新システムを導入
するための検討をすすめます。
24 年度
25 年度
26 年度
27 年度
現システムの運用・拡充
スケジュール
新システム稼働
新システムの検討
事業名
取り組み内容
関係局
新たな施設予約システムの提供
総務局
緑政土木局
教育委員会
その他関係局
現在、所管ごとに分かれている複数の施設予約システムの統合を検討し、スポーツ施設等の
利用予約を行う市民がより利用しやすい新たなシステムを提供します。
24 年度
スケジュール
28 年度
25 年度
26 年度
新システムの検討
- 60 -
27 年度
28 年度
新システム稼働
第3章 基本目標別の情報化施策の展開
事業名
取り組み内容
電子納付手続の拡充・電子収納(ペイジー * 等)・コン
ビニ収納の導入
市への納付を行う市民に対して、電子的な納付方法を提供することにより、より利便性の高
いサービスの提供をめざします。
24 年度
25 年度
26 年度
スケジュール
事業名
取り組み内容
27 年度
28 年度
実施
関係局
住民票の写し等の取得機会の拡充
市民経済局
住民票を取得する市民に対して、コンビニでの交付など窓口以外の取得機会の拡充を行うこ
とにより、より利便性の高いサービスの提供をめざします。
24 年度
スケジュール
関係局
総務局
会計室
財政局
健康福祉局
その他関係局
検討
25 年度
26 年度
27 年度
28 年度
検討結果を受けて実施方針を決定、実施
【ペイジー】日本マルチペイメントネットワーク推進協議会が運営し、収納機関、金融機関の事務効率化
をはかる仕組「マルチペイメントネットワーク」を利用した電子収納サービス。税金や公共料金、各種
料金などの支払いを、金融機関の窓口やコンビニのレジに並ぶことなく、パソコンや携帯電話、ATM
から支払うことができるサービス。
- 61 -
第3章 基本目標別の情報化施策の展開
施策10
市民との情報共有手段の多様化
施策の方向性
市政に関する情報を市民に適切に届け、市民ニーズを的確に把握することが
できるよう、情報の提供内容の充実や提供手段、市民意見を把握する手段の
拡充をすすめます。
【成果目標】
指標
現状
(23 年度)
目標
(28 年度)
多様な手段での情報提供ができていると思
う市民の割合
-
30%
備考
【主な事業】
事業名
名古屋市ウェブサイト運営システムなどを活用した情
報発信
関係局
市民経済局
その他関係局
名古屋市公式ウェブサイトなど市のウェブサイトの利用者のために、よりわかりやすく利用
取り組み内容
しやすいウェブサイトの構築・提供を行うことにより、市政に関する情報のわかりやすい提
供や、十分な情報提供をめざします。
24 年度
25 年度
26 年度
スケジュール
事業名
27 年度
28 年度
実施
コールセンター(名古屋おしえてダイヤル)の運用
関係局
市民経済局
市役所や区役所での手続、イベントや施設の案内など、市政に関する簡単なお問合せに総合
取り組み内容
的に答えるコールセンター「名古屋おしえてダイヤル」を運営することにより、市民からの
意見や要望を幅広く聴き、市民ニーズを的確に把握するとともに、把握した市民ニーズに即
した施策展開を行うことをめざします。
24 年度
25 年度
26 年度
スケジュール
実施
- 62 -
27 年度
28 年度
第3章 基本目標別の情報化施策の展開
事業名
関係局
動画による情報提供の充実
市長室
動画配信サイトへの映像掲載を行うことにより、適切かつ迅速な情報提供・広報活動をすす
取り組み内容
めます。
24 年度
25 年度
26 年度
スケジュール
27 年度
28 年度
実施
ソーシャルメディアなどを活用した市政情報の提供・
市民意見の把握方法の検討
事業名
関係局
総務局
その他関係局
市民が情報を入手する機会や意見する機会を増やすため、ソーシャルメディアなどの新たな
取り組み内容
媒体を活用した情報発信や市民意見の把握方法について検討します。
24 年度
スケジュール
25 年度
26 年度
27 年度
28 年度
実施
運用ルール策定
【コラム】~「ソーシャルメディア」の利用状況~
平成 23 年度にソーシャルメディアの利用について、市内在住の市政に
関心のある方で、インターネットの利用が可能な方 500 人に対してイン
ターネットを通じてアンケート調査を行った結果は、以下のとおりです。
・現在ソーシャルメディアを利用していますか?
利用している
約 61%
・現在利用しているソーシャルメディアは?
YouTube
約 69%
ブログ
約 36%
mixi
約 36%
Yahoo!掲示板
約 27%
Twitter
約 22%
Facebook
約 16%
ニコニコ動画
約 16%
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第3章 基本目標別の情報化施策の展開
施策11
効率的で費用対効果の高い環境に配慮した情報シ
ステムの推進
施策の方向性
情報システム関連経費の削減や業務処理負担の軽減をはかるため、全庁的な
視点から情報システムのあり方を検討し、情報システムの適正化をすすめる
とともに、ICT 機器自体の環境負荷の低減や ICT を利活用した環境負荷の低
減をはかります。
【成果目標】
指標
現状
(22 年度)
目標
(28 年度)
集約調達の端末台数の累計
2,038 台
7,300 台
備考
【主な事業】
事業名
関係局
端末調達の統合
総務局
業務に適した端末を選定するとともに、パソコンの標準的な仕様を策定し、一括して調達す
取り組み内容
ることにより、調達経費の削減、端末導入事務の効率化およびセキュリティの向上をはかり
ます。
24 年度
スケジュール
事業名
取り組み内容
28 年度
関係局
総務局
システムごとに実施している運用監視の統合を検討し、業務処理負担軽減による事務の効率
化などをめざします。
25 年度
26 年度
27 年度
28 年度
(23 年度に技術調査・方針決定)
24 年度から方針に従った取り組みを実施
情報システムのシステム基盤の統合の検討
関係局
総務局
システムごとに導入しているハードウェア、OS、ミドルウェア * などのシステム基盤の統合
を検討し、業務処理負担軽減による事務の効率化などをめざします。
24 年度
スケジュール
27 年度
見直し
情報システムの運用監視の統合の検討
スケジュール
取り組み内容
26 年度
実施
24 年度
事業名
25 年度
25 年度
26 年度
27 年度
(23 年度に技術調査・方針決定)
24 年度から方針に従った取り組みを実施
- 64 -
28 年度
第3章 基本目標別の情報化施策の展開
事業名
情報システムの「所有」から「利用」への推進に向け
た検討
関係局
総務局
クラウドコンピューティングの活用など、第三者が用意する各種のアプリケーションソフト
やサーバー * をネットワークを通じて利用することが有利な情報システムについては、情報
取り組み内容
システムを自前で「所有」するのではなく、各種機能をサービスとして「利用」することへ
の推進に向けた検討をすすめ、市民の利便性を考慮しながら、情報システム関連経費の削減
や業務処理負担の軽減などをめざします。なお、推進にあたっては、導入・活用のための考
え方や万全なセキュリティ対策確保のためのガイドライン作成などを検討します。
24 年度
スケジュール
事業名
25 年度
26 年度
技術調査・方針決定
27 年度
28 年度
方針に従った取り組みを実施
関係局
グリーン購入の推進
環境局
「名古屋市グリーン購入ガイドライン」に基づき、グリーン製品の購入を推進します。特に、
取り組み内容
ICT 関連機器には、機器利用による環境負荷低減につながることから、率先してグリーン購
入を行い、環境に配慮した取り組みを実施します。
24 年度
25 年度
26 年度
スケジュール
事業名
27 年度
28 年度
実施
関係局
ICT を利活用した会議の開催
総務局
端末の画面上などで資料を見ながら行うペーパーレス会議や離れた拠点間を結んで行うウェ
取り組み内容
ブ会議といった ICT を利活用した会議を検討し、紙の使用量や職員の移動によるエネルギー
消費量等の低減をめざします。
24 年度
スケジュール
25 年度
26 年度
技術調査・方針決定
27 年度
28 年度
方針に従った取り組みを実施
【ミドルウェア】OS上で動作し、アプリケーションソフトに対してOSよりも高度で具体的な機能を提供
するソフトウェア。決済処理用やトランザクション処理用など、特定の分野で必要とされるような基本的
な機能は、ミドルウェアの形で提供されることが多い。
【サーバー】ネットワーク上でサービスや情報を提供するコンピューター。インターネットでは、ウェブサ
ーバー、DNS サーバー、メールサーバーなどがあり、ネットワークで発生するさまざまな業務を、内容
に応じて分担し、集中的に処理する。
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