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ヴェネツィア計画ニュース第8号(PDF:123KB)
全国のみなとまちづくりの事例を研究 二月二日夜、塩釜商工会議所に市内の主だった団体の方が集まり、 みなとを活かしたまちづくりについて、意見交換会を行いました。 港湾の役割の変遷 (表1) ○ みなとまち=古来、輸送を支えたのは海運。各地にみなとまちが形 成された。 ○ みなとを取り巻く環境が変化=港が沖合へ移転、産業構造の変化な どで、遊休地化、空洞化などが発生 港湾再開発の成功事例 ○ 七尾港(石川県)=市民団体によるフィッシャーマンズワーフがに ぎわいを創出。周辺観光地(温泉地)などとも提携。 ○ 北九州港(福岡県)=門司港駅などの、みなとまちの歴史を感じさ せる建物群をまちづくりの核として利用。対岸の下関港とも連携し て観光客を呼び込んでいる。 みなとまちづくりに必要な視点 ○ 市民参加、短期的に効果を発現できること、既存ストックの有効活 用、自然環境の保全・活用、他の事業(観光など)との連携、景観 への配慮……。 今 回 は そ の 概 要 を 報 告 し ま す。 ▲平成16年2月2日、塩釜商工会議所で「全国のみなと まりづくり事例の意見交換」を開催しました。 ℡ 塩 竈 の 取 り 組 み も 改 め て 認 識 塩竈市 産業部港湾開発課 022−364−1166 発行 塩竈ヴェネツィア計画 ニュース 平成16年2月5日発行 第8号 縄 田 室 長 が 全 国 の 港 の 活 用 事 例 を 説 明 竈 の 事 例 も 発 表 当日は、まず、国土交通省・ 港湾局・民間活力推進室の縄田 正室長から、港の活用の全国的 な傾向や、事例の説明を受けま した。 それによりますと、近年、港 を取り巻く環境が大きく代わ り、港の役割が、物流の中心的 存在から、観光など、まちづく りやにぎわいの創出の 拠点など として、多方面に活用されるよ うになってきたそうです︵別表 1を参考にしてください︶。 また、七つの港の事例︵別表 2のとおりです︶も紹介されま した。例えば、NPO︵特定非 営利活動法人︶などの市民団体 が、夜景が売り物の屋台村やカ フェ、朝市の会場などとして利 用したり、空き倉庫をスタジオ として利用した例もありまし た。 塩 本市からは、ヴェネツィア計 画に参加していただいている商 工会議所など、十一団体、四十 二名の方にご出席いただきまし た。 各団体から、日頃取り組んで い る 事 業の説明もしていただき ながら、縄田室長のアドバイス を頂戴しました。 その中から、主な意見などを ご紹介します。 ◆ まちづくりのターゲットを どこに置いているのか。もう 一度議論を。 ◆ 観光客などの来塩者と、地元 の人が親密にコミュニケー ションを持てるような場が 必要。それが塩竈のイメージ として語られることになる。 ◆ 回遊性の確保と言うが、歩け る距離は五百㍍程度。塩竈の まちと魚市場、仲卸市場は離 れており、船などでの結ぶこ とも考えられる。 ◆ 仙台とは違うものを打ち出 すことで、仙台から人を集め ることができる。みなと、マ リ ー ナ の ラ イ トア ッ プ は 不 Harbor Light Story 港のライト アップが2 月末まで行 われていま す。市民の皆 さまにご協 賛を呼びか けています。 可欠。 ◆ ﹁ハーバーライトストーリ ー﹂︵ 左 の 写 真 ︶ が 、 こ れ ま でとは違う観光客を集めて いる。 ◆ 塩竈の町として、どんなまち づくりを目指すのか、そのた めには誰に何を仕掛けてい くのか、そんな腰の据わった 視点が必要。 みなとまちづくりの事例紹介 (表2) 1 . 室 蘭 港 ( 北 海 道 ) =NPO がふ頭でイベント、倉庫でジャズ コンサートなどを実施。 2 . 館 山 港 ( 千 葉 県 ) =NPO が、シーサイドセラピーの社会実 験として足湯や茶屋などを運営。 3 . 宇 治 山 田 港 ( 三 重 県 ) =NPO が、昔行われていた伊勢神宮 への舟参宮を再現。木造船も建造中。 4 . 宇 野 港 ( 岡 山 県 )=観光協会が中心になり、沖ゆくフェリー の夜景が売りもののイタリア風屋台村を立ち上げた。 5 . 西 郷 港 ( 島 根 県 ) =NPO が、離島の浮き桟橋を利用し、朝 市などを開催。人前結婚式も行われた。 6 . 徳 島 小 松 港 ( 徳 島 県 ) =NPO が、明石大橋の開通で遊休化 したフェリーターミナルで。海の見えるカフェ、朝市を実施。 7 . 大 分 港 ( 大 分 県 ) =NPO が、倉庫を活用し「スタジオ」に するなど屋内イベントを開催。スローフードイベントも。周 辺の倉庫も利用転換の動きとなってきた。 平成16年2月5日発行 第8号 ◆ 本町など商店街との連動性 の確保を。 ◆ 港湾計画では、港奥部を埋め 立てることとなっているが、 まちとみなとの親密さを考 えたとき、中止すべき。計画 の変更を。 ◆ 区画整理事業では、暫定的な 利用も考え、短期間でにぎわ いを作り出せるよう配慮す べき。 本 市 の 事 例 を 評 価 さらなるにぎわい作り に努力を 最後に縄田室長からまとめと して、 ﹁塩竈には多くの素材があ り、市民の皆さまがすでにいろ いろな取り組みを行われている ことが分かりました。国では、 そうした新しい活動を支援する ため、社会実験︵例えばマリン ゲートと仲卸市場を結ぶ渡船を 運行するなど︶として実施され る事業を支援しています。結果 は問いませんので、ぜひ、積極 的に利用していただき、みなと とまちのにぎわい作りに活かし ていただきたい﹂とのお話があ りました。 市としましては、今後も皆さ まとの意見交換などを重ねなが らヴェネツィア計画をまとめて まいります。ご協 力 を お 願 い し ます。